JP2023006304A - 制御システム、モデル生成方法およびモデル生成プログラム - Google Patents

制御システム、モデル生成方法およびモデル生成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】モデルをより効率的に生成できるようにユーザを支援するための技術を提供する。【解決手段】制御対象を制御するための制御装置を備えた制御システムが提供される。制御装置は、制御対象から収集される情報を予め用意された学習済モデルに適用するように構成されている。制御システムは、制御対象から収集される情報の時系列データを取得する取得部と、制御対象に発生したイベントを検知する検知部と、検知されたイベントに基づいて、時系列データを分割して区間データを生成する分割部と、区間データに基づいて、学習済モデルを生成する生成部とを含む。【選択図】図5

Description

本技術は、制御装置を含む制御システム、モデル生成方法およびモデル生成プログラムに関する。
様々な生産現場において、機械や装置に対する予知保全により設備稼働率を向上させたいというニーズが存在する。予知保全とは、機械や装置に生じる何らかの異常を検知して、設備を停止しなければ状態になる前に、整備や交換などの保守作業を行うような保全形態を意味する。また、機械や装置の挙動などを予測して、予め適切な制御を行いたいというニーズも存在する。
このような予知保全や挙動の予想を実現するために、機械学習により生成されたモデルを用いることが実用化されている。モデルを生成するにあたっては、適切な特徴量を選択する必要がある。
例えば、特開2020-24542号公報(特許文献1)は、大量のデータから特徴量を自動的に得て重要度の高い特徴量を表示可能にし、新たな知見を得るための手助けができるようにする構成を開示する。
特開2020-24542号公報
上述した先行技術文献に記載の構成は、特徴量の性質が変化しないことを前提としているが、現実の生産現場においては、同一の機械や装置においても運用時の条件はしばしば変化する。そのため、同一の特徴量であっても、運用時の条件が異なる性質の情報が混在することになり、モデルの精度を低下させる要因になり得る。
そこで、本技術は、モデルをより効率的に生成できるようにユーザを支援するための技術を提供する。
本技術の一例に従えば、制御対象を制御するための制御装置を備えた制御システムが提供される。制御装置は、制御対象から収集される情報を予め用意された学習済モデルに適用するように構成されている。制御システムは、制御対象から収集される情報の時系列データを取得する取得部と、制御対象に発生したイベントを検知する検知部と、検知されたイベントに基づいて、時系列データを分割して区間データを生成する分割部と、区間データに基づいて、学習済モデルを生成する生成部とを含む。
この構成によれば、学習済モデルを生成するために用いる区間データを、時系列データをイベントに基づいて適切に区切ることで生成できる。これによって、例えば、互いに類似したが区間データのみを集約してモデルを生成することなどが容易化するため、モデルをより効率的に生成できる。
検知部は、制御装置が管理する特定のデータの値が予め定められた条件を満たすと、イベントの発生を検知するようにしてもよい。この構成によれば、制御装置が管理するデータに基づいて、イベントを確実に検知できる。
検知部は、ユーザからの指示に従って、イベントの発生を検知するようにしてもよい。この構成によれば、制御装置では検知が難しいイベントであっても、ユーザが明示的に指示することで検知および記録などを確実に行うことができる。
検知部は、時系列データに含まれる情報の収集された時刻が予め定められた時間以上離れていれば、イベントの発生を検知するようにしてもよい。この構成によれば、段取替えなどで設備が休止したといったイベントを検知できる。
制御システムは、時系列データと検知されたイベントとを対応付けて表示する表示部をさらに含んでいてもよい。この構成によれば、ユーザは、イベントに基づいて、時系列データをいずれの区間で分割すればよいのかを一見して把握できる。
分割部は、検知されたイベントのうち選択されたイベントに基づいて、時系列データを分割するようにしてもよい。この構成によれば、ユーザは、複数のイベントが検知されている場合であっても、区間データの生成に適したイベントのみを選択して、適切な区間データを生成できる。
制御システムは、時系列データとして特徴量時系列データを算出する算出部をさらに含んでいてもよい。生成部は、特徴量時系列データを分割して生成された区間データに基づいて、学習済モデルを生成するようにしてもよい。この構成によれば、特徴量時系列データを用いることで、学習済モデルを適切に生成できる。
生成部は、区間データのうち、対象の期間内にイベントが発生している区間データを除外して、学習済モデルを生成するようにしてもよい。この構成によれば、イベントが発生している区間データは特異的な情報を含んでいる可能性があるため、このような区間データを除外することで、モデルをより効率的に生成できる。
本技術の別の一例に従えば、制御対象を制御するための制御装置を備えた制御システムで実行されるモデル生成方法が提供される。制御装置は、制御対象から収集される情報を予め用意された学習済モデルに適用するように構成されている。モデル生成方法は、制御対象から収集される情報の時系列データを取得するステップと、制御対象に発生したイベントを検知するステップと、検知されたイベントに基づいて、時系列データを分割して区間データを生成するステップと、区間データに基づいて、学習済モデルを生成するステップとを含む。
本技術のさらに別の一例に従えば、制御対象を制御するための制御装置に接続されるコンピュータで実行されるモデル生成プログラムが提供される。制御装置は、制御対象から収集される情報を予め用意された学習済モデルに適用するように構成されている。モデル生成プログラムはコンピュータに、制御対象から収集される情報の時系列データを取得するステップと、制御対象に発生したイベントを検知するステップと、検知されたイベントに基づいて、時系列データを分割して区間データを生成するステップと、区間データに基づいて、学習済モデルを生成するステップとを実行させる。
本技術によれば、モデルをより効率的に生成できるようにユーザを支援できる。
本実施の形態に係る制御システムの全体構成例を示す模式図である。 本実施の形態に係る制御システムの主要な機能構成例を示す模式図である。 本実施の形態に係る制御システムの制御装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 本実施の形態に係る制御システムのサポート装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 本実施の形態に係る制御システムにおけるモデル生成処理を実現するための機能構成例を示す模式図である。 本実施の形態に係る制御システムのサポート装置が提供するモデル生成に係るユーザインターフェイス画面の一例を示す図である。 本実施の形態に係る制御システムが生成するデータ構造の一例を示す模式図である。 本実施の形態に係る制御システムの制御装置によるイベント検知処理を実現するための構成例を示す模式図である。 本実施の形態に係る制御システムのHMIに表示されるユーザインターフェイス画面の一例を示す模式図である。 本実施の形態に係る制御システムのサポート装置によるイベント検知処理を実現するための構成例を示す模式図である。 本実施の形態に係る制御システムのサポート装置が提供する特徴量区間データ272を決定するためのユーザインターフェイス画面の一例を示す図である。 本実施の形態に係る制御システムにおける特徴量区間データを用いたモデル生成の一例を説明するための図である。 本実施の形態に係る制御システムにおけるクラスタリングを用いたモデル生成処理を説明するための図である。 本実施の形態に係る制御システムの制御装置が測定値時系列データを収集する処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る制御システムのサポート装置がモデルを生成する処理手順を示すフローチャートである。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<A.適用例>
まず、本発明が適用される場面の一例について説明する。以下では、機械学習を用いたモデルの適用例として、機械や装置などに何らかの異常が発生したことを検知する例について説明するが、本発明は、異常検知に限られず、任意の機械学習を用いたモデルの生成に適用可能である。
本明細書においては、制御装置が実行する制御演算に直接的または間接的に関係する任意の物を「制御対象」と称す。「制御対象」との用語は、制御装置が指令を与える先の機械や装置、および、制御装置が情報を収集する先の装置に限らず、それらの機械や装置を含む任意の設備やユニットなどを含み得る。
本明細書においては、モデルの生成に利用できる任意の情報を「イベント」と称す。「イベント」との用語は、例えば、制御対象において任意の事象が発生したことや、ユーザが任意の事象を指示したことなどを含み得る。
図1は、本実施の形態に係る制御システム1の全体構成例を示す模式図である。図1を参照して、本実施の形態に係る制御システム1は、主たるコンポーネントとして、制御対象を制御するための制御装置100と、制御装置100に接続されるコンピュータの一例であるサポート装置200とを含む。
制御装置100は、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)などの、一種のコンピュータとして具現化されてもよい。制御装置100は、フィールドバス2を介してフィールド装置群10と接続される。フィールドバス2は、産業用の通信プロトコルを採用することが好ましい。このような通信プロトコルとしては、EtherCAT(登録商標)、EtherNet/IP(登録商標)、DeviceNet(登録商標)、CompoNet(登録商標)などが知られている。
フィールド装置群10は、制御対象または制御に関連する製造装置や生産ラインなど(以下、「フィールド」とも総称する。)から入力データを収集する装置を含む。このような入力データを収集する装置としては、入力リレーや各種センサなどが想定される。フィールド装置群10は、さらに、制御装置100にて生成される指令(以下、「出力データ」とも称す。)に基づいて、フィールドに対して何らかの作用を与える装置を含む。このようなフィールドに対して何らかの作用を与える装置としては、出力リレー、コンタクタ、サーボドライバおよびサーボモータ、その他任意のアクチュエータが想定される。これらのフィールド装置群10は、フィールドバス2を介して、制御装置100との間で、入力データおよび出力データを含むデータを遣り取りする。
図1に示す構成例においては、フィールド装置群10は、リモートI/O(Input/Output)装置12と、リレー群14と、サーボドライバ18およびサーボモータ20とを含む。
リモートI/O装置12は、フィールドバス2を介して通信を行う通信部と、入力データの収集および出力データの出力を行うための入出力部(以下、「I/Oユニット」とも称す。)とを含む。このようなI/Oユニットを介して、制御装置100とフィールドとの間で入力データおよび出力データが遣り取りされる。図1には、リレー群14を介して、入力データおよび出力データとして、デジタル信号が遣り取りされる例が示されている。
I/Oユニットは、フィールドバスに直接接続されるようにしてもよい。図1には、フィールドバス2にI/Oユニット16が直接接続されている例を示す。
サーボドライバ18は、制御装置100からの出力データ(例えば、位置指令など)に従って、サーボモータ20を駆動する。
上述のように、フィールドバス2を介して、制御装置100とフィールド装置群10との間で入力データおよび出力データが遣り取りされることになるが、これらの遣り取りされるデータは、数百μsecオーダ~数十msecオーダのごく短い周期で更新されることになる。なお、このような遣り取りされるデータの更新処理を、「I/Oリフレッシュ処理」と称することもある。
制御装置100は、設備や機械などの制御対象を制御するための制御演算を実行するPLCエンジン(図2に示すPLCエンジン130)を有している。PLCエンジンは、制御演算部に相当し、入力データに基づく制御演算を実行することで、出力データを決定する。制御装置100は、フィールド装置群10からの入力データ、フィールド装置群10への出力データ、および、制御装置100の内部で管理される内部データなどを順次格納する時系列データベース(以下、「TSDB(Time Series Data Base)」とも記す。)140を有している。以下、TSDB140に格納されるデータを「測定値時系列データ」とも称す。
制御装置100は、制御対象から収集される情報を予め用意された学習済モデル(以下、単に「モデル160」とも称す。)に適用するように構成されている。より具体的には、制御装置100は、モデル160を読み込んで、制御対象における異常を検知する異常検知エンジン150を有している。モデル160には、制御対象から収集される情報から算出される特徴量(図2に示す特徴量152)が入力されて、スコアが出力される。異常検知エンジン150が出力するスコアは、制御対象に何らかの異常が発生している可能性を示す指標である。異常検知エンジン150は、モデル160から出力されるスコアを判定するためのしきい値がパラメータとして提供されてもよい。
制御対象から収集される情報としては、典型的には、TSDB140に格納された測定値時系列データ(あるいは、測定値時系列データから算出された特徴量)が用いられる。
制御装置100は、上位ネットワーク6を介してサーバ400に接続されてもよいし、フィールドバス4を介して1または複数のHMI(Human Machine Interface)500と接続されてもよい。
サーバ400は、制御装置100に対して任意の情報を提供し、あるいは、制御装置100からのデータを収集するような処理を担当する。
HMI500は、ユーザからの操作を受け付けて、制御装置100に対してユーザ操作に応じたコマンドなどを送信するとともに、制御装置100での演算結果などをグラフィカルに表示する。後述するように、HMI500は、ユーザからの操作に従って、イベントを記録するための情報を制御装置100へ送信してもよい。
サポート装置200は、制御装置100で実行されるユーザプログラムの開発環境(プログラム作成編集ツール、パーサ、コンパイラなど)、制御装置100および制御装置100に接続される各種デバイスのパラメータ(コンフィギュレーション)を設定する機能、生成したユーザプログラムを制御装置100へ送信する機能、制御装置100上で実行されるユーザプログラムなどをオンラインで修正・変更する機能、などを提供する。サポート装置200は、制御装置100に実装される異常検知エンジン150が参照するモデル160を生成するための機能も有している。
次に、本実施の形態に係る制御システム1における主たる処理の一例について説明する。制御装置100は、管理する情報に基づいて検知したイベント、および/または、HMI500などを介して与えられたイベントを記録する。
サポート装置200は、TSDB140に格納された測定値時系列データを取得する。このとき、サポート装置200は、制御装置100が記録したイベントを特定するための情報(以下、「イベント情報」とも称す。)も取得する。
そして、サポート装置200は、モデル160の生成に用いる特徴量時系列データを算出する。また、サポート装置200は、算出した特徴量時系列データを分割して特徴量区間データを生成する。
なお、特徴量時系列データの分割については、手動で行ってもよいし、自動で行ってもよい。また、特徴量時系列データの算出と、特徴量時系列データの分割との実行順序は、いずれであってもよい。すなわち、測定値時系列データを分割した後に、分割された測定値時系列データから特徴量時系列データを算出してもよい。
サポート装置200は、必要に応じて、特徴量時系列データに含まれる各特徴量に対するラベルの指定を受け付ける。最終的に、サポート装置200は、ラベルが付与された特徴量時系列データを用いてモデル160を生成する。
サポート装置200は、運用開始に先立って、生成したモデル160を制御装置100へ転送する。
図2は、本実施の形態に係る制御システム1の主要な機能構成例を示す模式図である。図2を参照して、制御装置100は、PLCエンジン130と、TSDB140と、異常検知エンジン150とを有している。
PLCエンジン130は、制御対象に応じて任意に作成されるユーザプログラム132により定義される制御演算を周期的に実行する。ユーザプログラム132では、AIライブラリ134が利用可能になっている。あるいは、ユーザプログラム132にAIライブラリ134が組み込まれていてもよい。AIライブラリ134の内容、特性、動作などは、サポート装置200がモデルを生成する際に決定してもよい。
PLCエンジン130がユーザプログラム132に含まれるAIライブラリ134の部分を実行することで、1または複数の特徴量152が算出され、算出された特徴量152が異常検知エンジン150へ提供される。
PLCエンジン130は、入力データ、出力データ、および、内部データをユーザプログラム132から参照可能な形で保持する。PLCエンジン130は、データ管理部136およびイベント管理部138を有している。
データ管理部136が管理するデータの値は、I/Oリフレッシュ処理により所定周期(I/Oリフレッシュ周期)毎に更新される。また、データ管理部136は、制御対象から収集される情報の時系列データを収集する。より具体的には、データ管理部136が管理するデータのうち予め指定されたデータがTSDB140に所定周期毎に格納される。その結果、TSDB140からは指定されたデータの所定周期毎の値変化、すなわち測定値時系列データ142が出力可能になる。
イベント管理部138は、制御対象に発生したイベントを検知する。より具体的には、イベント管理部138は、PLCエンジン130によるイベントの検知、および/または、外部から与えられた指示に従って、TSDB140に格納される測定値時系列データ142に対応付けて、発生したイベントを記録する。
異常検知エンジン150は、PLCエンジン130からの特徴量152に基づいて、モデル160を参照して、異常の発生あるいは異常の可能性を判定する。典型的には、モデル160は、1または複数の特徴量152が入力されると、異常度を示す値(正常からの剥離度)を出力する関数である。
サポート装置200は、モデル生成ツール240を含んでいる。モデル生成ツール240は、モデル160の生成および関連する処理を実行する。モデル生成ツール240は、典型的には、特徴量生成処理242と、特徴量分割処理244と、ラベル付与処理246と、モデル生成処理248と、イベント検知処理250とを提供する。
本実施の形態に係る制御システム1は、イベントの情報を参照しながら、特徴量時系列データを分割し、分割された特徴量時系列データを用いてモデルを生成するので、特徴量の性質が変わった場合などを考慮して、モデルを効率的に生成できる。
<B.ハードウェア構成例>
次に、本実施の形態に係る制御システム1の主要な装置のハードウェア構成例について説明する。
(b1:制御装置100のハードウェア構成例)
図3は、本実施の形態に係る制御システム1の制御装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3を参照して、制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)などのプロセッサ102と、チップセット104と、主記憶装置106と、二次記憶装置108と、上位ネットワークコントローラ110と、USB(Universal Serial Bus)コントローラ112と、メモリカードインターフェイス114と、内部バスコントローラ122と、フィールドバスコントローラ118,120と、I/Oユニット124-1,124-2,…とを含む。
プロセッサ102は、二次記憶装置108に格納された各種プログラムを読み出して、主記憶装置106に展開して実行することで、PLCエンジン130および異常検知エンジン150を実現する。チップセット104は、プロセッサ102と各コンポーネントとの間のデータ伝送などを制御する。
二次記憶装置108には、PLCエンジン130および異常検知エンジン150を実現するためのシステムプログラム131に加えて、PLCエンジン130を利用して実行されるユーザプログラム132が格納される。二次記憶装置108の一部の領域は、TSDB140として利用されてもよい。
上位ネットワークコントローラ110は、上位ネットワーク6を介した他の装置との間のデータの遣り取りを制御する。USBコントローラ112は、USB接続を介してサポート装置200との間のデータの遣り取りを制御する。
メモリカードインターフェイス114は、メモリカード116を着脱可能に構成されており、メモリカード116に対してデータを書込み、メモリカード116から各種データ(ユーザプログラムやトレースデータなど)を読出すことが可能になっている。
内部バスコントローラ122は、制御装置100に搭載されるI/Oユニット124-1,124-2,…との間でデータを遣り取りするインターフェイスである。
フィールドバスコントローラ118は、フィールドバス2を介した他の装置との間のデータの遣り取りを制御する。同様に、フィールドバスコントローラ120は、フィールドバス4を介した他の装置との間のデータの遣り取りを制御する。
図3には、プロセッサ102がプログラムを実行することで必要な機能が提供される構成例を示したが、これらの提供される機能の一部または全部を、専用のハードウェア回路(例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)など)を用いて実装してもよい。あるいは、制御装置100の主要部を、汎用的なアーキテクチャに従うハードウェア(例えば、汎用パソコンをベースとした産業用パソコン)を用いて実現してもよい。この場合には、仮想化技術を用いて、用途の異なる複数のOS(Operating System)を並列的に実行させるとともに、各OS上で必要なアプリケーションを実行させるようにしてもよい。
(b2:サポート装置200のハードウェア構成例)
本実施の形態に係るサポート装置200は、一例として、汎用的なアーキテクチャに従うハードウェア(例えば、汎用パソコン)を用いてプログラムを実行することで実現される。
図4は、本実施の形態に係る制御システム1のサポート装置200のハードウェア構成例を示すブロック図である。図4を参照して、サポート装置200は、CPUやMPUなどのプロセッサ202と、光学ドライブ204と、主記憶装置206と、二次記憶装置208と、USBコントローラ212と、ネットワークコントローラ214と、入力部216と、表示部218とを含む。これらのコンポーネントはバス220を介して接続される。
プロセッサ202は、二次記憶装置208に格納された各種プログラムを読み出して、主記憶装置206に展開して実行することで、後述するようなしきい値設定処理を含む各種処理を実現する。
二次記憶装置208は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Flash Solid State Drive)などで構成される。二次記憶装置208には、典型的には、OS222と、制御装置100との間で異常検知機能に関するデータを遣り取りするためのPLCインターフェイスプログラム224と、サポート装置200において実行されるユーザプログラムの作成、作成したユーザプログラムのデバッグ、システム構成の定義、各種パラメータの設定などを行うための開発プログラム226と、モデル生成ツール240(図2)を実現するためのモデル生成プログラム228とが格納される。二次記憶装置208には、図4に示すプログラム以外の必要なプログラムが格納されてもよい。
サポート装置200は、光学ドライブ204を有しており、コンピュータ読取可能なプログラムを非一過的に格納する記録媒体205(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)などの光学記録媒体)から、その中に格納されたプログラムが読取られて二次記憶装置208などにインストールされる。
サポート装置200で実行される各種プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体205を介してインストールされてもよいが、ネットワーク上のサーバ装置などからダウンロードする形でインストールするようにしてもよい。また、本実施の形態に係るサポート装置200が提供する機能は、OS222が提供するモジュールの一部を利用する形で実現される場合もある。
USBコントローラ212は、USB接続を介して制御装置100との間のデータの遣り取りを制御する。ネットワークコントローラ214は、任意のネットワークを介した他の装置との間のデータの遣り取りを制御する。
入力部216は、キーボードやマウスなどで構成され、ユーザ操作を受け付ける。表示部218は、ディスプレイ、各種インジケータ、プリンタなどで構成され、プロセッサ202からの処理結果などを出力する。
図4には、プロセッサ202がプログラムを実行することで必要な機能が提供される構成例を示したが、これらの提供される機能の一部または全部を、専用のハードウェア回路(例えば、ASICまたはFPGAなど)を用いて実装してもよい。
<C.イベント記録>
次に、本実施の形態に係るイベント記録について説明する。
(c1:機能構成)
図5は、本実施の形態に係る制御システム1におけるモデル生成処理を実現するための機能構成例を示す模式図である。図5を参照して、制御装置100は、データ管理部136と、イベント管理部138と、TSDB140とを有している。
データ管理部136は、予め指定されたデータの所定周期毎の値変化(測定値時系列データ142)をTSDB140に記録する。イベント管理部138は、発生したイベントを測定値時系列データ142に関連付けて記録する。イベント管理部138が記録するイベント情報144は、イベントを測定値時系列データ142とは独立していてもよいし、イベントを測定値時系列データ142に含まれていてもよい。
サポート装置200(図2に示すモデル生成ツール240)は、特徴量算出部260と、特徴量分割部262と、モデル生成部264と、イベント検知部266と、分割区間設定部268とを含む。
特徴量算出部260は、制御装置100(TSDB140)から測定値時系列データ142を取得し、取得した測定値時系列データ142から特徴量時系列データ270を算出する。なお、制御対象から収集される情報の時系列データは、測定値時系列データ142、および、測定値時系列データ142から算出される特徴量時系列データ270を包含する。
より具体的には、特徴量算出部260は、測定値時系列データ142の入力に対して、対応する特徴量時系列データ270を算出する。すなわち、特徴量算出部260は、制御対象から収集される情報の時系列データとして特徴量時系列データ270を算出する。特徴量時系列データ270は、1または複数の特徴量の時間的変化を示す。特徴量時系列データ270に含まれる特徴量は、測定値時系列データ142から任意の方法で算出される情報であり、例えば、最大値、最小値、中間値、平均値、標準偏差などを採用することができる。なお、測定値時系列データ142をそのまま特徴量として用いることもできる。特徴量算出部260は、算出する特徴量の選択を受け付けるようにしてもよい。
特徴量分割部262は、特徴量時系列データ270を指定されたタイミングで分割して、1または複数の特徴量区間データ272を生成する。特徴量区間データ272は、特徴量時系列データ270の一部に相当する。特徴量分割部262は、特徴量区間データ272を生成するための分割条件を受け付けるようにしてもよい。
イベント検知部266は、測定値時系列データ142または特徴量時系列データ270に含まれる情報に基づいて、制御対象に発生したイベントを検知する。
分割区間設定部268は、イベント情報144に基づいて、特徴量時系列データ270を分割する区間あるいは位置を設定する。分割区間設定部268は、設定した区間あるいは位置を示す分割指示を特徴量分割部262へ出力する。
また、分割区間設定部268は、ユーザとの対話によって、特徴量時系列データ270を分割する区間あるいは位置を設定する。より具体的には、分割区間設定部268は、特徴量時系列データ270(または、測定値時系列データ142)を表示部218に表示するとともに、ユーザ操作を受け付ける。
上述したように、特徴量分割部262および分割区間設定部268は、検知されたイベントに基づいて、時系列データ(特徴量時系列データ270、または、測定値時系列データ142)を分割して区間データ(特徴量区間データ272、または、測定値時系列データ142を分割して得られる区間データ)を生成する。
モデル生成部264は、区間データ(特徴量区間データ272、または、測定値時系列データ142を分割して得られる区間データ)に基づいて、モデル160(学習済モデル)を生成する。図5に示す構成例においては、モデル生成部264は、特徴量時系列データ270を分割して生成された特徴量区間データ272に基づいて、モデル160を生成する。
なお、モデル生成部264は、特徴量区間データ272に含まれる各データにラベルが付与された後にモデル160を生成してもよい。但し、生成されるモデル160が識別器でなく予測器であるような場合には、特徴量区間データ272にラベルが付与されなくてもよい。
本実施の形態に係る制御システム1は、イベント情報144に基づいて、測定値時系列データ142および/または特徴量時系列データ270を適切な区間に分割した上で、モデル160を生成する。
図6は、本実施の形態に係る制御システム1のサポート装置200が提供するモデル生成に係るユーザインターフェイス画面の一例を示す図である。図6を参照して、サポート装置200の表示部218に表示されるユーザインターフェイス画面280は、測定値時系列データ142から算出可能な特徴量の一覧を示す特徴量選択領域282と、特徴量選択領域282において選択された特徴量についての特徴量時系列データを表示する時系列データ表示領域284と、時系列データ表示領域284に表示される特徴量時系列データのヒストグラミングを表示するヒストグラミング表示領域286とを含む。
ユーザが特徴量選択領域282において任意の特徴量を選択すると、選択された特徴量時系列データが時系列データ表示領域284に表示される。このとき、イベント情報144に基づいて、時系列データ表示領域284に表示される特徴量時系列データに重畳してイベント発生ポイント290が表示されてもよい。また、イベント発生ポイント290に対応付けて、イベントの内容を示すメッセージ292が表示されてもよい。
このように、サポート装置200は、時系列データ(特徴量時系列データまたは測定値時系列データ)と検知されたイベントとを対応付けて表示する表示部218を含む。
(b2:データ構造)
次に、測定値時系列データ142およびイベント情報144のデータ構造の一例について説明する。図7は、本実施の形態に係る制御システム1が生成するデータ構造の一例を示す模式図である。
図7(A)には、測定値時系列データ142とイベント情報144とを独立して構成した例を示す。測定値時系列データ142は、タイムスタンプに対応付けられた1または複数の特定値を含んでいる。一連の測定値が時系列データに相当する。イベント情報144において、発生したイベントの種類を示す情報(「1」,「2」など)と、発生した時刻を示すタイムスタンプとが対応付けて記録されている。イベント情報144を参照することで、イベントが発生した時刻および発生したイベントの種類を特定できる。
図7(B)には、イベントを測定値時系列データ142がイベント情報144を含む構成例を示す。図7(B)に示すイベントを測定値時系列データ142は、図7(A)に示すイベントを測定値時系列データ142に加えて、イベント情報144に相当する列を含む。
イベント情報144は、イベントが発生した時刻を示すタイムスタンプに対応付けられた、発生したイベントの種類を示す情報(「1」,「2」など)を含む。測定値時系列データ142の各行を参照することで、各時刻における測定値およびイベントの発生有無(および、発生したイベントの種類)を特定できる。
なお、図7(A)および図7(B)に示されるデータ構造に限られず、後述する処理を実現可能な任意のデータ構造を採用できる。
(b3:制御装置100によるイベント検知)
次に、上述したようなイベントの発生を制御装置100のPLCエンジン130(イベント管理部138)が検知する処理例について説明する。制御装置100のPLCエンジン130(イベント管理部138)は、制御装置100が管理する特定のデータの値が予め定められた条件を満たすと、イベントの発生を検知する。
図8は、本実施の形態に係る制御システム1の制御装置100によるイベント検知処理を実現するための構成例を示す模式図である。図8を参照して、イベント管理部138は、データ管理部136(図2)が管理する特定のデータの値に基づいて、イベント定義テーブル1382に定義されたイベントが発生したか否かを判断する。
イベント定義テーブル1382においては、イベント毎に、判断に用いる変数を示す変数名と、イベントが発生したと判断する際の条件とが定義されている。例えば、変数名「Var_LotNum」の値が変化すると、「ロット変更」というイベントが発生したと判断される。
制御装置100のPLCエンジン130(イベント管理部138)は、イベント定義テーブル1382を参照することでイベントの発生を検知し、検知したイベントの内容をイベント情報144に登録する。
このように、制御装置100は、管理する情報に基づいて任意のイベントの発生を検知する。なお、図8に示すようなイベント定義テーブル1382に限らず、任意のイベントの発生を検知ための任意の実装形態を採用できる。
(b4:ユーザによるイベント指示)
次に、ユーザがイベントの発生を指示する例について説明する。例えば、操業を管理するユーザ(オペレータ)は、操業の状態に応じて、任意のイベントの発生を指示するようにしてもよい。制御装置100のPLCエンジン130(イベント管理部138)は、ユーザからの指示に従って、イベントの発生を検知する。
図9は、本実施の形態に係る制御システム1のHMI500に表示されるユーザインターフェイス画面の一例を示す模式図である。図9を参照して、制御装置100と通信可能なHMI500は、ユーザインターフェイス画面510を表示する。
ユーザインターフェイス画面510は、イベントに応じたボタン512を含む。ユーザは、操業の状態などに応じて、何らかのイベントが発生すると、発生したイベントを示すボタン512を押下する。ボタン512の押下によって、押下されたボタン512に対応するイベントを示す指示がHMI500から制御装置100へ送信される。
制御装置100は、HMI500からの指示に従って、対応するイベントを記録する。
このように、制御装置100は、外部から与えられた指示に従って、任意のイベントの発生を検知する。なお、ユーザがHMI500を介して指示を与える構成に限らず、任意の形態で外部からの指示を受け付けるようにしてもよい。
(b5:サポート装置200によるイベント検知)
次に、サポート装置200(イベント検知部266)が測定値時系列データ142または特徴量時系列データ270に含まれる情報に基づいてイベントを検知する例について説明する。
図10は、本実施の形態に係る制御システム1のサポート装置200によるイベント検知処理を実現するための構成例を示す模式図である。例えば、測定値時系列データ142または特徴量時系列データ270に含まれるタイムスタンプに基づいて、収集された時刻に開きがある場合(すなわち、測定値および/または特徴量が収集されなかった期間が相対的に長い場合)には、何らかの製造条件などが変更された可能性が高い。そこで、図10には、測定値および/または特徴量を収集した時刻の差が予め定められたしきい値を超えることをイベントが発生したと検知する場合の例を示す。
図10に示す例では、フレーム3とフレーム4との間でイベントが発生し、フレーム6とフレーム7との間でイベントが発生し、フレーム9とフレーム10との間でイベントが発生していると検知されている。
イベントが発生していると判断するための条件として、時刻の差(時間差)を用いる場合には、イベントの種類に応じて時間差の長さを異ならせてもよい。このように、サポート装置200(イベント検知部266)は、時系列データ(測定値時系列データ142または特徴量時系列データ270)に含まれる情報の収集された時刻が予め定められた時間以上離れていれば、イベントの発生を検知する。
なお、上述のイベント検知部266によるイベント検知処理は、制御装置100に実装されてもよい。
<D.イベント情報144の利用例>
次に、イベント情報144の利用例について説明する。イベント情報144を参照することで、モデル160の生成に用いる特徴量を効率的に選択または抽出できる。
典型的には、検知されたイベントは、特徴量区間データ272を生成するための区切りとして用いることができる。すなわち、検知されたイベントを基準として、特徴量時系列データ270を分割することができる。検知されたすべてのイベントを用いてもよいし、一部のイベントのみを用いるようにしてもよい。
図11は、本実施の形態に係る制御システム1のサポート装置200が提供する特徴量区間データ272を決定するためのユーザインターフェイス画面の一例を示す図である。図11を参照して、ユーザインターフェイス画面の時系列データ表示領域284には、特徴量時系列データに重畳してイベント発生ポイント290が表示されている。
時系列データ表示領域284に対応して、イベント選択ボタン領域294が用意されている。イベント選択ボタン領域294は、表示されているそれぞれのイベントに対応付けられた有効化ボタン2942,2944,2946,2948を含む。図11に示す例では、有効化ボタン2944および有効化ボタン2946が選択されており、対応する2つのイベントのみが特徴量区間データ272を生成するための区切りとして利用される。その結果、特徴量時系列データが2つのイベントで区切られて、3つの特徴量区間データ272が生成されている。
このように、サポート装置200は、検知されたイベントのうち選択されたイベントに基づいて、時系列データ(特徴量時系列データ270、または、測定値時系列データ142)を分割する。
ユーザは、ユーザインターフェイス画面の時系列データ表示領域284に表示される区切りを確認しながら、モデル160の生成に適切だと思われる特徴量区間データ272を決定する。
図12は、本実施の形態に係る制御システム1における特徴量区間データ272を用いたモデル生成の一例を説明するための図である。
図12に示すユーザインターフェイス画面において、時系列データ表示領域284には、特徴量時系列データに重畳してイベント発生ポイント290が表示されている。また、特徴量時系列データを予め定められた固定期間毎に分割して、複数の特徴量区間データ272-1~272-6が生成されている。図12に示す例においては、特徴量区間データ272-3においてイベントが発生しているとする。すなわち、特徴量区間データ272-3は、イベントが発生した時刻を含む区間の測定値から算出されたものである。
図12の(1)に示すように、例えば、イベントが発生している特徴量区間データ272-3と、特徴量区間データ272-3の前後にある特徴量区間データ272-1,272-2および特徴量区間データ272-4~272-6を別に処理してもよい。
図12の(2)に示すように、例えば、イベントが発生している特徴量区間データ272-3は、モデル160の生成に用いる特徴量区間データ272から除外してもよい。すなわち、サポート装置200は、特徴量区間データ272のうち、対象の期間内にイベントが発生している特徴量区間データ272を除外して、モデル160を生成してもよい。
図12の例では、特徴量区間データ272-3の前後にある特徴量区間データ272-1,272-2および特徴量区間データ272-4~272-6がモデル160の生成に用いられる。
図12の(3)に示すように、イベントが発生している特徴量区間データ272-3については、イベントが発生した時点の前後にさらに分割してもよい。特徴量区間データ272-3をモデル160の生成に用いる対象から除外するのではなく、特徴量区間データ272-3を分割し、分割されたそれぞれをモデル160の生成に用いることで、取得された特徴量時系列データに含まれる情報を廃棄することなく、モデル160の生成に利用できる。
図12の(4)に示すように、イベントが発生している特徴量区間データ272-3を生成されたモデル160の評価用に用いるようにしてもよい。例えば、特徴量区間データ272-1,272-2,272-4~272-6を用いてモデル160を生成するとともに、特徴量区間データ272-3を用いて生成されたモデル160を評価してもよい。特徴量区間データ272-3は、特異的な特徴量を含んでいると推定されるため、特徴量区間データ272-3を用いてモデル160を評価することで、モデル160のロバスト性などを確認できる。
なお、イベント情報144の利用例については、上述したものに限られず、任意の形態で利用するようにしてもよい。
<E.クラスタリングおよびモデル生成>
特徴量時系列データ270を分割して複数の特徴量区間データ272を生成した後、クラスタリングした上で、モデル160を生成するようにしてもよい。
図13は、本実施の形態に係る制御システム1におけるクラスタリングを用いたモデル生成処理を説明するための図である。
図13を参照して、特徴量時系列データ270を任意の位置で分割することで複数の特徴量区間データ272-1~272-6が生成される。生成された複数の特徴量区間データ272-1~272-6をクラスタリングすることで、特徴量グループ274-1,274-2を決定する。特徴量グループ274-1,274-2の各々は、性質または傾向が類似した特徴量区間データ272を含む。
なお、クラスタリングのアルゴリズムはどのようなものであってもよい。例えば、K平均法(k-means)などの教師無し学習の手法を用いることができる。
図13に示す例では、特徴量グループ274-1は、特徴量区間データ272-1,272-3,272-5を含み、特徴量グループ274-2は、特徴量区間データ272-2,272-4,272-6を含む。
典型的には、特徴量グループ274-1に含まれる特徴量区間データ272-1,272-3,272-5は、互いに類似した時間的変化276-1を示す。同様に、特徴量グループ274-2に含まれる特徴量区間データ272-2,272-4,272-6は、互いに類似した時間的変化276-2を示す。
特徴量グループ274-1に含まれる特徴量区間データ272を用いてモデル160が生成されるとともに、特徴量グループ274-2に含まれる特徴量区間データ272を用いて別のモデル160が生成されてもよい。
このように、互いに類似した特徴量区間データ272からなる特徴量グループ274にクラスタリングした上でモデル160を生成することで、モデル160の性能をより向上させることができる。
<F.処理手順>
次に、本実施の形態に係る制御システム1が実行する処理の処理手順の一例について説明する。
図14は、本実施の形態に係る制御システム1の制御装置100が測定値時系列データ142を収集する処理手順を示すフローチャートである。図14に示す各ステップは、典型的には、制御装置100のプロセッサ102がシステムプログラム131(図3)を実行することで実現される。
図14を参照して、制御装置100は、測定値時系列データ142を取得するタイミングが到来したか否かを判断する(ステップS100)。測定値時系列データ142を取得するタイミングが到来していなければ(ステップS100においてNO)、ステップS100の処理が繰り返される。
測定値時系列データ142を取得するタイミングが到来してれば(ステップS100においてYES)、制御装置100は、対象の測定値の現在値を取得し(ステップS102)、現在時刻を示すタイムスタンプと取得した測定値とを対応付けてTSDB140に格納する(ステップS104)。
制御装置100は、イベント検知のための予め定められた条件のいずれかが満たされているか否かを判断する(ステップS106)。イベント検知のための予め定められた条件のいずれかが満たされていれば(ステップS106においてYES)、制御装置100は、満たされた条件に対応するイベントの内容をイベント情報144に登録する(ステップS108)。イベント検知のための予め定められた条件のいずれかが満たされていなければ(ステップS106においてNO)、ステップS108の処理はスキップされる。
続いて、制御装置100は、外部からイベント発生に関する指示を受信しているか否かを判断する(ステップS110)。外部からイベント発生に関する指示を受信していれば(ステップS110においてYES)、制御装置100は、受信した指示に対応するイベントの内容をイベント情報144に登録する(ステップS112)。外部からイベント発生に関する指示を受信していなければ(ステップS110においてNO)、ステップS112の処理はスキップされる。そして、ステップS100以下の処理が繰り返される。
図15は、本実施の形態に係る制御システム1のサポート装置200がモデル160を生成する処理手順を示すフローチャートである。図15に示す各ステップは、典型的には、サポート装置200のプロセッサ202がモデル生成プログラム228(図4)を実行することで実現される。
図15を参照して、サポート装置200は、制御装置100のTSDB140に格納された測定値時系列データ142およびイベント情報144を取得する(ステップS200)。サポート装置200は、取得した測定値時系列データ142から特徴量時系列データ270を算出する(ステップS202)。なお、特徴量時系列データ270は、特徴量の時系列データを複数含んでいてもよい。このように、サポート装置200は、制御対象から収集される情報の時系列データを取得する処理を実行する。
サポート装置200は、測定値時系列データ142および/または特徴量時系列データ270に含まれる情報に基づいて、検知すべきイベントが存在するか否かを判断する(ステップS204)。検知すべきイベントが存在していると判断すれば(ステップS204においてYES)、サポート装置200は、検知したイベントの内容をイベント情報144に登録する(ステップS206)。検知すべきイベントが存在していないと判断すれば(ステップS204においてNO)、ステップS206の処理はスキップされる。
このように、サポート装置200は、制御対象に発生したイベントを検知する処理を実行する。
サポート装置200は、イベント情報144に基づいて、イベント発生ポイント290を重畳して特徴量時系列データ270を表示する(ステップS208)。そして、サポート装置200は、イベント情報144に基づいて、あるいは、ユーザ指示に従って、特徴量時系列データ270を分割する(ステップS210)。これによって、1または複数の特徴量区間データ272が生成される。このように、サポート装置200は、検知されたイベントに基づいて、時系列データ(特徴量時系列データ270、または、測定値時系列データ142)を分割して区間データ(特徴量区間データ272、または、測定値時系列データ142を分割して得られる区間データ)を生成する処理を実行する。
続いて、サポート装置200は、生成した1または複数の特徴量区間データ272からモデル160を生成する(ステップS212)。すなわち、サポート装置200は、区間データ(特徴量区間データ272、または、測定値時系列データ142を分割して得られる区間データ)に基づいて、モデル160を生成する処理を実行する。そして、サポート装置200は、生成したモデル160の精度を評価して出力する。(ステップS214)。
続いて、サポート装置200は、ユーザからモデル160の出力指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS216)。ユーザからモデル160の出力指示を受け付けていなければ(ステップS216においてNO)、サポート装置200は、モデル160の生成に用いる特徴量区間データ272の選択を受け付ける(ステップS218)。そして、ステップS212以下の処理が繰り返される。
ユーザからモデル160の出力指示を受け付けていれば(ステップS216においてYES)、サポート装置200は、生成したモデル160を出力する(ステップS220)。そして、モデル生成の処理は終了する。
<G.変形例>
上述の説明においては、サポート装置200がモデル160を生成する処理を主体的に実行する構成例について説明したが、モデル160を生成する処理は、サポート装置200と別の装置との連携によって実現してもよいし、サポート装置200とは別の装置(例えば、クラウド上のコンピューティングリソース)によって実現してもよい。すなわち、本実施の形態に係るモデル160を生成する処理を実装するハードウェアはどのようなものであってもよい。
<H.付記>
上述したような本実施の形態は、以下のような技術思想を含む。
[構成1]
制御対象を制御するための制御装置(100)を備えた制御システム(1)であって、前記制御装置は、前記制御対象から収集される情報を予め用意された学習済モデル(160)に適用するように構成されており、前記制御システムは、
前記制御対象から収集される情報の時系列データ(142;270)を取得する取得部(136;260)と、
前記制御対象に発生したイベントを検知する検知部(138;266)と、
前記検知されたイベントに基づいて、前記時系列データを分割して区間データ(272)を生成する分割部(262,268)と、
前記区間データに基づいて、学習済モデル(160)を生成する生成部(264)とを備える、制御システム。
[構成2]
前記検知部は、前記制御装置が管理する特定のデータの値が予め定められた条件(1382)を満たすと、前記イベントの発生を検知する、構成1に記載の制御システム。
[構成3]
前記検知部は、ユーザからの指示に従って、前記イベントの発生を検知する、構成1または2に記載の制御システム。
[構成4]
前記検知部は、前記時系列データに含まれる情報の収集された時刻が予め定められた時間以上離れていれば、前記イベントの発生を検知する、構成1~3のいずれか1項に記載の制御システム。
[構成5]
前記時系列データと前記検知されたイベントとを対応付けて表示する表示部(218)をさらに備える、構成1~4のいずれか1項に記載の制御システム。
[構成6]
前記分割部は、前記検知されたイベントのうち選択されたイベントに基づいて、前記時系列データを分割する、構成1~5のいずれか1項に記載の制御システム。
[構成7]
前記時系列データとして特徴量時系列データ(270)を算出する算出部(260)をさらに備え、
前記生成部は、前記特徴量時系列データを分割して生成された区間データ(272)に基づいて、前記学習済モデルを生成する、構成1~6のいずれか1項に記載の制御システム。
[構成8]
前記生成部は、前記区間データのうち、対象の期間内に前記イベントが発生している区間データを除外して、前記学習済モデルを生成する、構成1~7のいずれか1項に記載の制御システム。
[構成9]
制御対象を制御するための制御装置(100)を備えた制御システム(1)で実行されるモデル生成方法であって、前記制御装置は、前記制御対象から収集される情報を予め用意された学習済モデル(160)に適用するように構成されており、前記モデル生成方法は、
前記制御対象から収集される情報の時系列データ(142;270)を取得するステップ(S200)と、
前記制御対象に発生したイベントを検知するステップ(S204,S206)と、
前記検知されたイベントに基づいて、前記時系列データを分割して区間データ(272)を生成するステップ(S210)と、
前記区間データに基づいて、学習済モデル(160)を生成するステップ(S212)とを備える、モデル生成方法。
[構成10]
制御対象を制御するための制御装置に接続されるコンピュータ(200)で実行されるモデル生成プログラム(228)であって、前記制御装置は、前記制御対象から収集される情報を予め用意された学習済モデル(160)に適用するように構成されており、前記モデル生成プログラムは前記コンピュータに、
前記制御対象から収集される情報の時系列データ(142;270)を取得するステップ(S200)と、
前記制御対象に発生したイベントを検知するステップ(S204,S206)と、
前記検知されたイベントに基づいて、前記時系列データを分割して区間データ(272)を生成するステップ(S210)と、
前記区間データに基づいて、学習済モデル(160)を生成するステップ(S212)とを実行させる、モデル生成プログラム。
<I.利点>
本実施の形態に係るサポート装置200においては、長時間に亘って収集した測定値時系列データには、4M(Man, Machine, Material, Method)変動が生じて、特定の区間において性質または傾向が変化し得る。このような測定値時系列データを用いて学習済モデル(モデル160)を生成する場合に、イベントに基づいて時系列データを分割して区間データを生成することで、性質や傾向が類似した区間データを効率的に生成および抽出できる。このように、性質や傾向が類似した区間データを用いてモデルを生成することで、類似した性質や傾向を反映した、より高精度なモデルを生成できる。これによって、長時間に亘って収集した時系列データからも効率的にモデルを生成できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 制御システム、2,4 フィールドバス、6 上位ネットワーク、10 フィールド装置群、12 リモートI/O装置、14 リレー群、16,124 I/Oユニット、18 サーボドライバ、20 サーボモータ、100 制御装置、102,202 プロセッサ、104 チップセット、106,206 主記憶装置、108,208 二次記憶装置、110 上位ネットワークコントローラ、112,212 USBコントローラ、114 メモリカードインターフェイス、116 メモリカード、118,120 フィールドバスコントローラ、122 内部バスコントローラ、130 PLCエンジン、131 システムプログラム、132 ユーザプログラム、134 AIライブラリ、136 データ管理部、138 イベント管理部、142 測定値時系列データ、144 イベント情報、150 異常検知エンジン、152 特徴量、160 モデル、200 サポート装置、204 光学ドライブ、205 記録媒体、214 ネットワークコントローラ、216 入力部、218 表示部、220 バス、222 OS、224 インターフェイスプログラム、226 開発プログラム、228 モデル生成プログラム、240 モデル生成ツール、242 特徴量生成処理、244 特徴量分割処理、246 ラベル付与処理、248 モデル生成処理、250 イベント検知処理、260 特徴量算出部、262 特徴量分割部、264 モデル生成部、266 イベント検知部、268 分割区間設定部、270 特徴量時系列データ、272 特徴量区間データ、274 特徴量グループ、276 時間的変化、280,510 ユーザインターフェイス画面、282 特徴量選択領域、284 時系列データ表示領域、286 ヒストグラミング表示領域、290 イベント発生ポイント、292 メッセージ、294 イベント選択ボタン領域、400 サーバ、500 HMI、512 ボタン、1382 イベント定義テーブル、2942,2944,2946,2948 有効化ボタン。

Claims (10)

  1. 制御対象を制御するための制御装置を備えた制御システムであって、前記制御装置は、前記制御対象から収集される情報を予め用意された学習済モデルに適用するように構成されており、前記制御システムは、
    前記制御対象から収集される情報の時系列データを取得する取得部と、
    前記制御対象に発生したイベントを検知する検知部と、
    前記検知されたイベントに基づいて、前記時系列データを分割して区間データを生成する分割部と、
    前記区間データに基づいて、学習済モデルを生成する生成部とを備える、制御システム。
  2. 前記検知部は、前記制御装置が管理する特定のデータの値が予め定められた条件を満たすと、前記イベントの発生を検知する、請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記検知部は、ユーザからの指示に従って、前記イベントの発生を検知する、請求項1または2に記載の制御システム。
  4. 前記検知部は、前記時系列データに含まれる情報の収集された時刻が予め定められた時間以上離れていれば、前記イベントの発生を検知する、請求項1~3のいずれか1項に記載の制御システム。
  5. 前記時系列データと前記検知されたイベントとを対応付けて表示する表示部をさらに備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の制御システム。
  6. 前記分割部は、前記検知されたイベントのうち選択されたイベントに基づいて、前記時系列データを分割する、請求項1~5のいずれか1項に記載の制御システム。
  7. 前記時系列データとして特徴量時系列データを算出する算出部をさらに備え、
    前記生成部は、前記特徴量時系列データを分割して生成された区間データに基づいて、前記学習済モデルを生成する、請求項1~6のいずれか1項に記載の制御システム。
  8. 前記生成部は、前記区間データのうち、対象の期間内に前記イベントが発生している区間データを除外して、前記学習済モデルを生成する、請求項1~7のいずれか1項に記載の制御システム。
  9. 制御対象を制御するための制御装置を備えた制御システムで実行されるモデル生成方法であって、前記制御装置は、前記制御対象から収集される情報を予め用意された学習済モデルに適用するように構成されており、前記モデル生成方法は、
    前記制御対象から収集される情報の時系列データを取得するステップと、
    前記制御対象に発生したイベントを検知するステップと、
    前記検知されたイベントに基づいて、前記時系列データを分割して区間データを生成するステップと、
    前記区間データに基づいて、学習済モデルを生成するステップとを備える、モデル生成方法。
  10. 制御対象を制御するための制御装置に接続されるコンピュータで実行されるモデル生成プログラムであって、前記制御装置は、前記制御対象から収集される情報を予め用意された学習済モデルに適用するように構成されており、前記モデル生成プログラムは前記コンピュータに、
    前記制御対象から収集される情報の時系列データを取得するステップと、
    前記制御対象に発生したイベントを検知するステップと、
    前記検知されたイベントに基づいて、前記時系列データを分割して区間データを生成するステップと、
    前記区間データに基づいて、学習済モデルを生成するステップとを実行させる、モデル生成プログラム。
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