JP2023005329A - 冗長システム、及びコントローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 デバイスがシリアル通信線によりデイジーチェーン接続されて構成されたネットワークの経路を冗長化する。【解決手段】冗長システム100は、第1のコントローラ1と、シリアル通信線30により第1のコントローラ1にリング状にデイジーチェーン接続された1台以上のデバイス50と、を含んで構成される。第1のコントローラ1は、シリアル通信線30の一方の端部が接続される第1のポート11と、シリアル通信線30の他方の端部が接続される第2のポート12と、第1のポート11から第2のポート12に向かう第1の方向周り、又は第2のポート12から第1のポート11に向かう第2の方向周りにデバイス50にアクセスしてシリアル通信可能な通信部13とを備える。【選択図】図2

Description

この発明は、ネットワークの経路を冗長化した冗長システム、及び当該冗長システムを構成するコントローラに関する。
近年、ビルオートメーションシステムでは、オープンプロトコルであるBACnet(Building Automation and Control Network)通信が広く普及している。BACnet通信で使用される通信プロトコルとしては、イーサネット上でBACnetサービスを通信するための「BACnet IP」プロトコルと、データ伝送の物理層にRS485を使用する「BACnet MS/TP(Master Slave Token Passing)」プロトコルとが知られている。このうち、「BACnet MS/TP」プロトコルは、マスタスレーブ通信方式とトークンパッシング通信方式との2つの通信方式を組み合わせて通信を行うプロトコルである。このBACnet MS/TPプロトコルが適用された従来のシステム構成例を図17に示す。
図17に示すシステムでは、物理層であるRS485通信の規約によって、マスタノードである汎用コントローラ(ジェネラルコントローラ)1000と、スレーブノードであるセカンダリデバイス(フィールド機器)50とが、シリアル通信線(MSTPライン)30を介してデイジーチェーン方式(いわゆる数珠つなぎ)で接続される。汎用コントローラ1000は、シリアル通信線30が接続可能な2つのポート(第1のポート1011及び第2のポート1012)を備えており、それぞれのポートにシリアル通信線30が接続されている。そして、汎用コントローラ1000は、それぞれのシリアル通信線30を介して、各シリアル通信線30に接続されたセカンダリデバイス50の状態を監視している。
具体的には、このシステムでは、ネットワーク上をトークン(通信権)がシリアルアドレス順に巡回し、このトークンを獲得したノードが他のノードとの通信を行うことができる。汎用コントローラ1000は、トークンを獲得したタイミングで、各シリアル通信線30上に接続されたセカンダリデバイス50の状態情報を取得する(スキャン)ことにより、セカンダリデバイス50の状態を監視する。なお、図17において、符号80は汎用コントローラ1000の上位コントローラである統合コントローラ80、符号70は汎用コントローラ1000と統合コントローラ80とを接続する通信線である。
ここで、シリアル通信線30の途中に断線が生じた場合、汎用コントローラ1000は、当該シリアル通信線30の断線が生じた箇所より先に接続されているセカンダリデバイス50にアクセスすることができず、当該セカンダリデバイス50の状態情報を取得することができないおそれがある。
一方、このような回線障害により生じる問題を解決するための技術が種々提案されている。例えば特許文献1には、回線障害が発生した際に経路の切り替えを迅速に行うリングネットワークシステムが開示されている。
特開2006-245780号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術は、標準の技術であるRTP(Resilient Packet Ring)リングネットワークが用いられたシステムにおいて経路の冗長化を行うための技術である。そして、この技術が適用されるネットワーク構成は、セカンダリデバイス50がデイジーチェーン方式でシリアル通信線30に接続されたネットワーク構成とは、基本的なネットワーク構成が異なっている。したがって、特許文献1に記載された技術を、図17で示したようなシリアル通信線30により構成されたネットワークに適用することは困難であった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、デバイスがシリアル通信線によりデイジーチェーン接続されて構成されたネットワークの経路を冗長化することが可能な冗長システムを提供することを目的とする。
この発明に係る冗長システムは、第1のコントローラと、シリアル通信線により第1のコントローラにリング状にデイジーチェーン接続された1台以上のデバイスと、を含んで構成され、第1のコントローラは、シリアル通信線の一方の端部が接続される第1のポートと、シリアル通信線の他方の端部が接続される第2のポートと、第1のポートから第2のポートに向かう第1の方向周り、又は第2のポートから第1のポートに向かう第2の方向周りにデバイスにアクセスしてシリアル通信可能な通信部と、を備える。
この発明によれば、上記のように構成したので、デバイスがシリアル通信線によりデイジーチェーン接続されて構成されたネットワークの経路を冗長化することができる。
実施の形態1に係る冗長システムの構成例を示す図である。 実施の形態1に係る汎用コントローラの構成例を示す図である。 実施の形態1におけるシリアル通信線に断線が生じていない場合の例を示す図である。 図3における状態情報の取得結果の例を示す図である。 実施の形態1におけるシリアル通信線に断線が生じている場合の例を示す図である。 図5における状態情報の取得結果(第1の方向周り)の例を示す図である。 図5における状態情報の取得結果(第2の方向周り)の例を示す図である。 図5における断線が復旧した後の状態情報の取得結果の例を示す図である。 実施の形態1に係る汎用コントローラの動作例を説明する図である。 実施の形態2に係る汎用コントローラの構成例を示す図である。 実施の形態2におけるシリアル通信線に複数の断線が生じている場合の例を示す図である。 図11における状態情報の取得結果の例を示す図であり、図12Aは第1の方向周りでの状態情報の取得結果の例、図12Bは第2の方向周りでの状態情報の取得結果の例を示す図である。 実施の形態3に係る汎用コントローラの構成例を示す図である。 実施の形態3における操作器の構成例を示す図である。 実施の形態4に係る冗長システムの構成例を示す図である。 従来の熱源コントローラの二重化技術を説明する図である。 BACnet MS/TPプロトコルが適用された従来のシステム構成例を示す図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る冗長システム100の構成例を示す図である。
冗長システム100は、汎用コントローラ(第1のコントローラ)1と、シリアル通信線30により汎用コントローラ1にリング状に接続された1台以上のセカンダリデバイス50とを含んで構成されている。セカンダリデバイス50は、汎用コントローラ1に対し、シリアル通信線30を介してデイジーチェーン方式で接続されている。
汎用コントローラ1は、シリアル通信線30を介してセカンダリデバイス50の状態を監視する。なお、冗長システム100では、上記で述べたように、ネットワーク上をトークン(通信権)がシリアルアドレス順に巡回し、このトークンを獲得したノードが他のノードとの通信を行う。汎用コントローラ1は、トークンを獲得したタイミングで、シリアル通信線30上に接続された各セカンダリデバイス50の状態情報(生死情報)を取得する(スキャン)ことにより、各セカンダリデバイス50の状態を監視する。また、汎用コントローラ1は、トークンを獲得したタイミングでセカンダリデバイス50にアクセスし、当該デバイス50が保持している状態情報以外の各種情報(以下、保持情報という)を取得する。なお、シリアルアドレスは、予めエンジニアにより汎用コントローラ1及び各セカンダリデバイス50に割り当てられている。
セカンダリデバイス50は、汎用コントローラ1により状態情報又は保持情報が取得される対象となるフィールド機器である。セカンダリデバイス50は、例えば空調制御における可変風量制御装置(Variable Air Volume;VAV)を制御するコントローラ、空調制御におけるファンコイルユニット(Fan Coil Unit;FCU)を制御するコントローラ等で構成される。
なお、統合コントローラ80は、汎用コントローラ1をはじめとする下位のコントローラを統合的に管理する上位コントローラであり、シリアル通信線30とは異なる通信線70を介して汎用コントローラ1に接続されている。統合コントローラ80は、汎用コントローラ1が監視の対象とするセカンダリデバイス50(例えば空調機など)のスケジュール情報を保持している。統合コントローラ80は、このスケジュール情報に従い、汎用コントローラ1に対してセカンダリデバイス50のON/OFF(発停)等を指示する。なお、通信線70は、「BACnet IP」プロトコルによるイーサネット通信が可能な通信線であり、統合コントローラ80と汎用コントローラ1とは、通信線70を介してイーサネット通信が可能である。
次に、汎用コントローラ1の構成例について説明する。汎用コントローラ1は、図2に示すように、第1のポート11と、第2のポート12と、通信部13(状態情報取得部131、及び保持情報取得部132)と、記憶部14とを備えている。
第1のポート11は、シリアル通信線30の一方の端部が接続される物理ポート(端子)である。第2のポート12は、シリアル通信線30の他方の端部が接続される物理ポート(端子)である。
通信部13は、第1のポート11から第2のポート12に向かう第1の方向周り、又は第2のポート12から第1のポート11に向かう第2の方向周りにセカンダリデバイス50にアクセスし、当該デバイス50とシリアル通信を行う。
なお、エンジニアは、第1のポート11及び第2のポート12のうち、どちらのポートを優先的に使用するかを予め設定してもよい。例えば、エンジニアが第1のポート11を優先的に使用するポートに設定した場合、通信部13は、第1のポート11から第2のポート12に向かう第1の方向周りを優先してセカンダリデバイス50にアクセスする。
通信部13は、状態情報取得部131と、保持情報取得部132とを含んで構成される。このうち、状態情報取得部131は、第1の方向周り又は第2の方向周りのうち一方の方向周りでセカンダリデバイス50に順次アクセスし、各デバイス50の状態情報を取得する。その結果、いずれかのセカンダリデバイス50から状態情報が取得できなかった場合、状態情報取得部131は、アクセスの方向を第1の方向周り又は第2の方向周りのうちの他方に切り替えてセカンダリデバイス50に順次アクセスし、状態情報が取得できなかったデバイス50を含む残りのデバイス50の状態情報を取得する。
保持情報取得部132は、状態情報取得部131による状態情報の取得結果に基づき、第1の方向周り又は第2の方向周りにセカンダリデバイス50にアクセスし、当該デバイス50が状態情報以外に保持している情報(保持情報)を取得する。
通信部13(状態情報取得部131、及び保持情報取得部132)の機能は、例えば汎用コントローラ1が備える不図示のCPU(Central Processing Unit)が、メモリに展開された所定のプログラムを実行することにより実現される。
記憶部14は、汎用コントローラ1が使用する各種情報を記憶する。例えば、記憶部14は、状態情報取得部131による状態情報の取得結果、保持情報取得部132による保持情報の取得結果、及び各デバイスに割り当てられたシリアルアドレスの情報等を記憶する。記憶部14は、例えばHDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はメモリ等で構成される。なお、図2では、記憶部14が汎用コントローラ1の内部に設けられた場合を示しているが、記憶部14は汎用コントローラ1の外部に設けられていてもよい。
次に、汎用コントローラ1の動作例の概要について説明する。汎用コントローラ1は上記のように、シリアル通信線30が接続される物理ポートとして、第1のポート11及び第2のポート12を備えている。そして、汎用コントローラ1では、これら第1のポート11及び第2のポート12が、セカンダリデバイス50とシリアル通信を行うためのチャネル(1CH及び2CH)に相当する。
また、汎用コントローラ1では、エンジニアにより、予めチャネル毎にシリアルアドレスが割り当てられる。例えば、第1のポート11(1CH)に対してはシリアルアドレス「0」が、第2のポート12(2CH)に対してはシリアルアドレス「127」が、それぞれエンジニアにより割り当てられる。同様に、セカンダリデバイス50に対しても、デイジーチェーンの並びに準じて、エンジニアによりシリアルアドレス「1」~「126」が割り当てられる。
そして、冗長システム100では、BACnet MSTPプロトコルの仕様に従い、トークンがシリアル通信線30をシリアルアドレス順に巡回している。すなわち、トークンは、シリアルアドレスが0のデバイス(ここでは第1のポート11)から、シリアルアドレスが1,2、・・・126のデバイスの順に巡回し、最後はシリアルアドレスが127のデバイス(ここでは第2のポート12)に到達する。
汎用コントローラ1は、トークンを獲得すると、セカンダリデバイス50の状態情報の取得(スキャン)を行う。なお、例えばエンジニアにより、第1のポート11(1CH)が優先的に使用するポートとして設定されている場合、汎用コントローラ1の状態情報取得部131は、記憶部14に記憶されているシリアルアドレスの情報を元に、まず第1のポート11(1CH)から第2のポート12(2CH)に向かう第1の方向周りにセカンダリデバイス50に順次アクセスし、当該デバイス50の状態情報を取得する。
この状態情報の取得は、シリアルアドレスが「1」のデバイスから「126」のデバイスまでの範囲で行われる。なお、状態情報取得部131は、状態情報の取得結果を記憶部14に記憶してもよい。例えば、状態情報取得部131は、デバイス50から状態情報が取得できた(スキャンに対する応答があった)場合には、当該デバイス50について状態情報が取得できたことを示す取得結果を記憶部14に記憶する。一方、状態情報取得部131は、デバイス50から状態情報が取得できなかった(スキャンに対する応答がなかった)場合には、当該デバイス50について状態情報が取得できなかったことを示す取得結果を記憶部14に記憶する。
例えば一例として、図3に示すように、シリアル通信線30に断線が生じていない場合を考える。状態情報取得部131は、第1のポート11(1CH)から第2のポート12(2CH)に向かう第1の方向周り(図3の符号P)にセカンダリデバイス50にアクセスし、当該デバイス50の状態情報を取得する。このとき、図3では、シリアル通信線30に断線が生じていないため、状態情報取得部131は、すべてのセカンダリデバイス50の状態情報を取得できると想定される。
この場合の取得結果の例を図4に示す。図4では、状態情報の取得結果がテーブル形式で記憶部14に記憶されている。図4のテーブルでは、「今回のチェック結果」の欄に「OK(1)」が記載されている。これは、状態情報取得部131が状態情報の取得に成功したことを表している。なお、「優先スキャン利用CH」の欄には「1」が記載されているが、これは各デバイスの保持情報を取得する際に使用するチャネルを1CH(第1のポート11)とすることを表している。
次に、図5に示すように、シリアル通信線30に断線が生じている場合を考える。図5では、符号Aの箇所でシリアル通信線30に断線が生じている。この場合、状態情報取得部131は、第1のポート11(1CH)から第2のポート12(2CH)に向かう第1の方向周り(図5の符号P)にセカンダリデバイス50にアクセスし、当該デバイス50の状態情報を取得するが、第1の方向周りにおいて断線箇所より手前にあるデバイス50の状態情報は取得できるものの、断線箇所より先にあるデバイス50の状態情報は取得できないことが想定される。
この場合の取得結果の例を図6に示す。図6のテーブルでは、断線箇所より手前にあるデバイス50については、「今回のチェック結果」の欄に「OK(1)」が記載されているが、断線箇所より先にあるデバイス50については、「チェック結果」の欄に「NG(0)」が記載されている。この「NG(0)」は、状態情報取得部131が状態情報の取得に失敗したことを表している。なお、図6のテーブルの「NG継続時間」の欄には、状態情報取得部131が状態情報の取得に失敗する状態が継続している時間が記載される。
このように、第1の方向周りで状態情報を取得した結果、状態情報の取得に失敗したデバイスが1台でも存在した場合、状態情報取得部131は、セカンダリデバイス50へのアクセスの方向を切り替える。すなわち、状態情報取得部131は、第1の方向回りとは反対の、第2のポート12(2CH)から第1のポート11(1CH)に向かう第2の方向回り(図5の符号Q)でセカンダリデバイス50にアクセスし、当該デバイス50の状態情報を取得する。
この場合の取得結果の例を図7に示す。図7のテーブルでは、「チェック結果」の欄の記載が、図6のテーブルからみて反転していることが分かる。また、第1の方向回りでの状態情報の取得に失敗したデバイス50が、第2の方向回りで状態情報の取得に成功した場合、そのデバイス50については、「優先スキャン利用CH」の欄に「2」を記載する。これは、当該デバイス50の保持情報を取得する際に使用するチャネルを2CH(第2のポート12)とすることを表している。
なお、図5の符号Aの箇所で生じていた断線が復旧し、復旧前に第1の方向周りでの状態情報の取得に失敗していたデバイス50について、復旧後のタイミングで、第1の方向周りでの状態情報の取得に成功した場合、状態情報取得部131は、取得結果を図8のように書き換える。すなわち、状態情報取得部131は、第1の方向周りでの状態情報の取得に成功したデバイス50について、「NG継続時間」をクリアするとともに、「優先スキャン利用CH」を「2」から「1」に戻す。
次に、図9を参照しながら、実施の形態1に係る汎用コントローラ1の動作例の詳細を説明する。なお、汎用コントローラ1は、トークンを獲得する度に、以下の処理を実行するものとする。また、以下では、エンジニアにより予め第1のポート11が優先的に使用するポートに設定されているものとする。また、以下では、状態情報取得部131が状態情報の取得結果を記憶部14に記憶する例を説明するが、状態情報取得部131は状態情報の取得結果を必ずしも記憶部14に記憶せずともよい。
まず、状態情報取得部131は、第1のポート11(1CH)から第2のポート12(2CH)に向かう第1の方向周りにセカンダリデバイス50にアクセスし、当該デバイス50の状態情報を取得する(ステップST901)。
次に、状態情報取得部131は、第1の方向周りでアクセスした場合の状態情報の取得結果を記憶部14に記憶する(ステップST902)。
次に、状態情報取得部131は、ステップST902で記憶した状態情報の取得結果を参照し、状態情報の取得に失敗したデバイスがあるか否かを確認する(ステップST903)。その結果、状態情報の取得に失敗したデバイスがなければ(ステップST903;NO)、汎用コントローラ1は処理を終了する。
一方、状態情報の取得に失敗したデバイスがあれば(ステップST903;YES)、状態情報取得部131は、第2のポート12(2CH)から第1のポート11(1CH)に向かう第2の方向周りにセカンダリデバイス50にアクセスし、当該デバイス50の状態情報を取得する(ステップST904)。
次に、状態情報取得部131は、第2の方向周りでアクセスした場合の状態情報の取得結果を記憶部14に記憶し(ステップST905)、処理を終了する。
以上のように、実施の形態1によれば、冗長システム100は、汎用コントローラ1と、シリアル通信線30により汎用コントローラ1にリング状にデイジーチェーン接続された1台以上のデバイス50と、を含んで構成され、汎用コントローラ1は、シリアル通信線30の一方の端部が接続される第1のポート11と、シリアル通信線30の他方の端部が接続される第2のポート12と、第1のポート11から第2のポート12に向かう第1の方向周り、又は第2のポート12から第1のポート11に向かう第2の方向周りにデバイス50にアクセスしてシリアル通信可能な通信部13と、を備えた。これにより、冗長システム100は、デバイス50がシリアル通信線30によりデイジーチェーン接続されて構成されたネットワークの経路を冗長化することができる。また、冗長システム100は、コストの面でも有効である。例えば上記特許文献1では、経路を冗長化するために2台のリングノード装置を用いているが、実施の形態1では1台の汎用コントローラ1で冗長システムを実現することができ、上記特許文献1に比べて低コストで冗長システムを構築できる。
また、通信部13は、シリアル通信によりデバイス50の状態情報を取得する状態情報取得部131を備え、状態情報取得部131は、第1の方向周り又は第2の方向周りのうちいずれか一方の方向周りにデバイス50に順次アクセスして各デバイス50の状態情報を取得した結果、いずれかのデバイス50から状態情報が取得できなかった場合、アクセスの方向を第1の方向周り又は第2の方向周りのうち他の方向周りに切り替えてデバイス50に順次アクセスし、状態情報を取得する。これにより、汎用コントローラ1は、いずれか一方の方向周りでの状態情報の取得に失敗したデバイス50があっても、他方の方向周りに当該デバイス50にアクセスすることができ、状態情報の取得及び取得した状態情報に基づくデバイス50の監視を継続的に行うことができる。
また、汎用コントローラ1は、1台以上のデバイス50がリング状にデイジーチェーン接続されたシリアル通信線30の一方の端部が接続される第1のポート11と、シリアル通信線30の他方の端部が接続される第2のポート12と、第1のポート11から第2のポート12に向かう第1の方向周り、又は第2のポート12から第1のポート11に向かう第2の方向周りにデバイス50にアクセスしてシリアル通信可能な通信部13と、を備えた。これにより、汎用コントローラ1は、デバイス50とのシリアル通信を継続的に行うことができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、汎用コントローラ1が第1の方向周り又は第2の方向周りでセカンダリデバイス50にアクセスし、デバイス50と通信する例を説明した。実施の形態2ではこれに加え、汎用コントローラ1が、セカンダリデバイス50の状態情報の取得結果に基づいて、シリアル通信線30に断線が生じているか否かを判定する例を説明する。
図10は、実施の形態2に係る汎用コントローラ1bの構成例を示す図である。実施の形態2に係る汎用コントローラ1bは、実施の形態1に係る汎用コントローラ1に対し、断線判定部15が追加されている。汎用コントローラ1bのその他の構成については、実施の形態1に係る汎用コントローラ1と同様であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
断線判定部15は、状態情報取得部131による状態情報の取得結果に基づいて、シリアル通信線30に断線が生じているか否かを判定する。
例えば、状態情報取得部131による状態情報の取得結果が図4のような場合、つまり、状態情報取得部131が第1の方向周りにセカンダリデバイス50にアクセスした場合に状態情報の取得に失敗したデバイスがなかった場合、断線判定部15はシリアル通信線30に断線が生じていないと判定する。
一方、状態情報取得部131による状態情報の取得結果が図6及び図7のように反転する関係にあり、かつこれらの取得結果が所定回数継続して得られた場合、断線判定部15は、シリアル通信線30に断線が生じていると判定する。つまり、断線判定部15は、第1の方向周りでアクセスした場合の状態情報の取得結果と、第2の方向周りでアクセスした場合の状態情報の取得結果とが反転する関係にあり、かつ当該反転した取得結果が所定回数継続して得られた場合に、シリアル通信線30に断線が生じていると判定する。これにより、断線判定部15は、一時的なデバイス50の再起動もしくはノイズの影響により、シリアル通信線30に断線が生じていると誤判定してしまうことを防止する。
なお、断線判定部15は、状態情報取得部131により図4のような状態情報が取得された後、又は、状態情報取得部131により図6及び図7のような状態情報が取得された後のタイミングで、上記の手法でシリアル通信線30に断線が生じているか否かを判定すればよい。
なお、断線判定部15は、シリアル通信線30の複数個所に断線が生じているか否かを次のように判定してもよい。
例えば図11に示すように、シリアル通信線30の複数個所(ここでは符号A及び符号Bの2か所)に断線が生じている場合、状態情報取得部131は、当該断線箇所の間に位置するデバイス50については、第1の方向周り又は第2の方向周りのいずれの方向周りにアクセスしても、状態情報を取得できないことが想定される。
この場合の情報の取得結果の例を図12に示す。図12Aは第1の方向周りでの状態情報の取得結果を示し、図12Bは第2の方向周りでの状態情報の取得結果を示している。
図12A及び図12Bに示すように、ここではシリアルアドレスが「31」と「32」の2台のデバイス50(デバイスE)については、いずれの方向周りにアクセスしても状態情報の取得に失敗している。また、それぞれのデバイス50の状態情報の取得に失敗する状態が継続する時間を示す「NG継続時間」は60秒となっている。このように、「NG継続時間」が所定時間以上(例えば60秒以上)であり、かつ「NG継続時間」が同じデバイス50が所定台数以上(例えば2台以上)ある場合、断線判定部15は、シリアル通信線30の複数個所に断線が生じていると判定する。この場合の所定時間及び所定台数は、エンジニアにより適宜の値に設定可能である。
以上のように、実施の形態2によれば、汎用コントローラ1は、状態情報取得部131による状態情報の取得結果に基づいて、シリアル通信線30に断線が生じたか否かを判定する断線判定部15を備えた。これにより、汎用コントローラ1は、シリアル通信線30に断線が生じたか否かを判定することができる。
また、断線判定部15は、状態情報取得部131が第1の方向周り又は第2の方向周りのうちいずれか一方の方向周りでアクセスした場合の状態情報の取得結果と、他方の方向周りでアクセスした場合の状態情報の取得結果とが互いに反転しており、かつ当該反転した取得結果が所定回数継続して得られた場合に、シリアル通信線30に断線が生じたと判定する。これにより、断線判定部15は、一時的なデバイス50の再起動もしくはノイズの影響により、シリアル通信線30に断線が生じていると誤判定することを防止できる。
また、断線判定部15は、状態情報取得部131が第1の方向周り又は第2の方向周りのいずれの方向周りでアクセスしても状態情報の取得に失敗する状態の継続時間が所定時間以上であり、かつ当該継続時間が同じデバイスが所定台数以上ある場合に、シリアル通信線30に複数の断線が生じたと判定する。これにより、断線判定部15は、シリアル通信線30に複数の断線が生じた場合でも当該複数の断線の発生の有無を適切に判定することができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、セカンダリデバイス50の一部が操作器で構成されている場合における、操作器と汎用コントローラとの通信例について説明する。
操作器は、セカンダリデバイス50のうち少なくとも1台により構成される機器であり、エンジニア(ユーザ)からの操作を受け付け、当該操作に応じて自ら汎用コントローラ1及び統合コントローラ80にアクセス可能な機器である。
例えば、操作器は、汎用コントローラ1にアクセスする(アクセス要求を送信する)ことで、汎用コントローラ1が保持している情報を取得して表示部に表示したり、汎用コントローラ1が保持している情報を更新することで、セカンダリデバイス50を間接的に操作する。また、操作器は、汎用コントローラ1を経由して統合コントローラ80にアクセスすることで、統合コントローラ80に記憶されている空調機などの各種機器のスケジュール情報の設定変更を行う。例えば、操作器は、ユーザから空調機の動作時間の延長指示を受け付けた場合に、統合コントローラ80に記憶されている空調機のスケジュール情報を変更するためのアクセス要求を統合コントローラ80に送信する。
一方で、操作器は、シリアル通信線30に断線が生じているか否かを自ら判定することはできない。そこで、実施の形態3に係る汎用コントローラ1cは、断線判定部15による判定結果に基づいて、自機の第1のポート11と第2のポート12のうちいずれのポートがゲートウェイデバイスであるかを示す情報(ゲートウェイデバイス情報)を生成し、操作器を含むセカンダリデバイス50に送信する。操作器は、ゲートウェイデバイス情報を受信することにより、第1のポート11と第2のポート12のうちのどちらが使用可能なゲートウェイデバイスであるかを認識する。そして、操作器は、当該ゲートウェイデバイス情報が示すゲートウェイデバイスに対し、汎用コントローラ1c及び統合コントローラ80に対するアクセス要求を送信する。
図13は、実施の形態3に係る汎用コントローラ1cの構成例を示す図である。実施の形態3に係る汎用コントローラ1cは、実施の形態2に係る汎用コントローラ1bに対し、送信部16、受信部17、応答部18、及び転送部19が追加されている。汎用コントローラ1cのその他の構成については、実施の形態2に係る汎用コントローラ1bと同様であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
送信部16は、断線判定部15による判定結果に基づいて、上述のゲートウェイデバイス情報を生成し、当該情報を操作器を含むセカンダリデバイス50に送信する。
具体的には、送信部16は、断線判定部15により、シリアル通信線30に断線が生じていないと判定された場合、BACnetに規定されている「I-AM-ROUTER」サービスにより、第1のポート11又は第2のポート12のいずれかがゲートウェイデバイスである旨のゲートウェイデバイス情報を生成し、当該生成した情報をブロードキャスト配信することで、セカンダリデバイス50に一斉送信する。もし優先的に使用するポートが設定されていれば、送信部16は、当該優先的に使用するポートがゲートウェイデバイスである旨の情報を生成してもよい。
また、送信部16は、断線判定部15により、シリアル通信線30に断線が生じていると判定された場合、BACnetに規定されている「I-AM-ROUTER」サービスにより、第1のポート11がゲートウェイデバイスである旨の情報(第1のゲートウェイデバイス情報)と、第2のポート12がゲートウェイデバイスである旨の情報(第2のゲートウェイデバイス情報)とをそれぞれ生成する。そして、送信部16は、状態情報取得部131が第1の方向周りにアクセスした場合に状態情報を取得できたセカンダリデバイス50に対しては、第1のゲートウェイデバイス情報を第1のポート11からブロードキャスト配信で一斉送信し、状態情報取得部131が第2の方向周りにアクセスした場合に状態情報を取得できたセカンダリデバイス50に対しては、第2のゲートウェイデバイス情報を第2のポート12からブロードキャスト配信で一斉送信する。
なお、送信部16によるゲートウェイデバイス情報の生成及び送信は、断線判定部15によりシリアル通信線30に断線が生じているか否かの判定が行われた後のタイミングで行われればよい。
受信部17は、操作器の後述するアクセス部62から送信された、自機又は統合コントローラ80に対するアクセス要求を受信する。
応答部18は、受信部17により受信されたアクセス要求が、自機に対する要求であった場合に、当該アクセス要求に応答する。例えば、応答部18は、受信部17により受信されたアクセス要求が、自機に対する温度及び湿度、並びにCO2濃度等の取得要求であった場合、その応答として、要求された温度及び湿度、並びにCO2濃度等の情報を操作器60に送信する。
転送部19は、受信部17により受信されたアクセス要求が統合コントローラ80に対するものであった場合に、当該アクセス要求を通信線70を介して統合コントローラ80に転送する。
次に、操作器の構成例を図14に示す。図14において、符号60は操作器を示している。操作器60は、図14に示すように、受信部61と、アクセス部62と、記憶部63と、表示部64とを備えている。
受信部61は、汎用コントローラ1cの送信部16から送信されたゲートウェイデバイス情報を受信する。また、受信部61は、汎用コントローラ1cの応答部18から送信された情報、すなわち、アクセス部62からのアクセス要求に対する応答として送信された情報(例えば温度及び湿度、並びにCO2濃度等の情報)を受信する。受信部61は、受信したゲートウェイデバイス情報、及びアクセス部62からのアクセス要求に対する応答として受信した情報を記憶部63に記憶してもよい。
アクセス部62は、例えば表示部64を介してユーザから受け付けた指示に応じてアクセス要求を生成し、生成したアクセス要求を汎用コントローラ1cに対して送信する。その際、アクセス部62は、受信部61により受信されたゲートウェイデバイス情報が示す、汎用コントローラ1cのゲートウェイデバイスに対して、アクセス要求を送信する。送信されたアクセス要求は、汎用コントローラ1cのゲートウェイデバイスを介して、汎用コントローラ1cの受信部17により受信される。
記憶部63は、操作器60が使用する各種情報を記憶する。例えば、記憶部63は、受信部61により受信されたゲートウェイデバイス情報が示す、汎用コントローラ1cのゲートウェイデバイス、及び、受信部61が汎用コントローラ1cの応答部18から受信した情報を記憶する。記憶部63は、例えばHDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はメモリ等で構成される。なお、図14では、記憶部63が操作器60の内部に設けられた場合を示しているが、記憶部63は操作器60の外部に設けられていてもよい。
表示部64は、受信部61が汎用コントローラ1cの応答部18から受信した情報(例えば温度及び湿度、並びにCO2濃度等)を表示する。また、表示部64は、空調機のON/OFFを操作するための画面、あるいは空調機のスケジュール情報を変更するための画面等の各種画面を表示する。
このように、アクセス部62は、アクセス要求を送信する際、受信部61により受信されたゲートウェイデバイス情報が示すゲートウェイデバイスに対してアクセス要求を送信する。言い換えれば、アクセス部62は、ゲートウェイデバイス情報が示すゲートウェイデバイスが変化した場合でも、その変化に応じて、汎用コントローラ1cに対するアクセス経路を適切に切り替えることができる。これにより、操作器60は、シリアル通信線30に断線が生じている場合でも、アクセス経路を適切に切り替えて動作を継続することができる。
以上のように、実施の形態3によれば、汎用コントローラ1cは、断線判定部15による判定結果に基づいて、第1のポート11又は第2のポート12のうちいずれのポートがゲートウェイデバイスであるかを示す情報を生成し、デバイス50に送信する送信部16を備える。
また、デバイス50のうち少なくとも1台は、送信部16から送信された情報を受信する受信部61と、汎用コントローラ1cに対するアクセス要求を、受信部61により受信された情報が示すゲートウェイデバイスに対して送信するアクセス部62と、を備えた操作器60で構成される。汎用コントローラ1cは、ゲートウェイデバイスを介して、アクセス部62から送信されたアクセス要求を受信する。
これにより、汎用コントローラ1cは、第1のポート11又は第2のポート12のうちいずれのポートがゲートウェイデバイスであるかをデバイス50に通知することができる。また、操作器60は、ゲートウェイデバイス情報が示すゲートウェイデバイスが変化した場合でも、その変化に応じて汎用コントローラ1cに対するアクセス経路を適切に切り替えることができ、シリアル通信線30に断線が生じている場合でも動作を継続することができる。
また、アクセス部62は、シリアル通信線30とは異なる通信線70を介して汎用コントローラ1cに接続された統合コントローラ80に対するアクセス要求を、受信部61により受信された情報が示すゲートウェイデバイスに対して送信し、汎用コントローラ1cは、ゲートウェイデバイスに対して送信されたアクセス要求が統合コントローラ80に対するアクセス要求であった場合に、当該アクセス要求を異なる通信線70を介して統合コントローラ80に転送する転送部19を備える。これにより、汎用コントローラ1cは、操作器60から統合コントローラ80に対するアクセス要求を適切に統合コントローラ80に転送することができる。
実施の形態4.
実施の形態1~3では、シリアル通信線30により構成されたネットワークの経路を冗長化する例を説明した。実施の形態4では、このような経路の冗長化に加え、汎用コントローラ自体を冗長化(二重化)する例を説明する。
図15は、実施の形態4に係る冗長システム100の構成例を示す図である。実施の形態4に係る冗長システム100は、2台の汎用コントローラ1d、1eを備えている。また、これらのコントローラは、シリアル通信線40及び45により接続されている。また、汎用コントローラ1d及び1eは、通信線70を介して互いに接続されるとともに、統合コントローラ80とも接続されている。
汎用コントローラ1d及び1eは、いずれか一方が現用系として動作し、他方が待機系として動作する。ここでは、説明を分かりやすくするため、汎用コントローラ1dが現用系として動作し、汎用コントローラ1eが待機系として動作するものとする。また、現用系として動作する汎用コントローラ1dを「現用系のコントローラ1d」といい、待機系として動作する汎用コントローラ1eを「待機系のコントローラ1e」という。なお、現用系のコントローラ1dと待機系のコントローラ1eとは、例えば通信線70を介して互いの保持情報が同期されている。
また、現用系のコントローラ1d及び待機系のコントローラ1eの構成例は、図2に示す実施の形態1に係る汎用コントローラ1の構成例と同様であるが、ここでは図2に示す各部の名称にd又はeを付して、各コントローラ1d及び1eの構成例を説明する。
現用系のコントローラ1dは、第1のポート11dと、第2のポート12dと、通信部13d(状態情報取得部131d、及び保持情報取得部132d)と、記憶部14dとを備えている。
待機系のコントローラ1eは、第1のポート11eと、第2のポート12eと、通信部13e(状態情報取得部131e、及び保持情報取得部132e)と、記憶部14eとを備えている。
図15に示すように、冗長システム100では、シリアル通信線30(第1のシリアル通信線)の一方の端部が、現用系のコントローラ1dの第1のポート11dに接続され、シリアル通信線30の他方の端部が、待機系のコントローラ1eの第1のポート11eに接続されている。つまり、冗長システム100では、互いの汎用コントローラの第1のポート同士が、シリアル通信線30で接続されている。
また、現用系のコントローラ1dの第2のポート12dと、待機系のコントローラ1eの第2のポート12eとは、シリアル通信線40(第2のシリアル通信線)で接続されている。これにより、冗長システム100では、2台のコントローラ1d、1eと、セカンダリデバイス50と、シリアル通信線30及びシリアル通信線40とによるひとつの大きなリング状のネットワークが構成されている。
なお、シリアル通信線45は、2台のコントローラ1d、1eが正常に動作しているかを互いに確認するために使用される通信線である。シリアル通信線45は、現用系のコントローラ1dの連絡ポートと、待機系のコントローラ1eの連絡ポートとを接続しており、各コントローラ1d、1eは、このシリアル通信線45を介して、互いが正常に動作しているか(異常が発生していないか)を確認している。
冗長システム100では、現用系のコントローラ1d及び待機系のコントローラ1eに対するシリアルアドレスが以下のように割り当てられる。すなわち、現用系のコントローラ1dの第1のポート11d(1CH)に対して、シリアルアドレス「1」、待機系のコントローラ1eの第2のポート12e(2CH)に対して、シリアルアドレス「0」が割り当てられる。また、現用系のコントローラ1dの第2のポート12d(2CH)に対して、シリアルアドレス「127」、待機系のコントローラ1eの第1のポート11e(1CH)に対して、シリアルアドレス「126」が割り当てられる。このように、シリアルアドレスは、2台のコントローラで、それぞれのチャネルに対して別のアドレスが割り当てられる。なお、現用系のコントローラ1dは、上記のように2つのチャネル(1CH及び2CH)を有しているが、それぞれのチャネルは渡りの接続口を2個有しており、これら2個の接続口は装置内部で物理的にブリッジ接続されている。また、待機系のコントローラ1eも同様に、それぞれのチャネルが渡りの接続口を2個有しており、これら2個の接続口は装置内部で物理的にブリッジ接続されている。また、セカンダリデバイス50に対しては、実施の形態1と同様に、デイジーチェーンの並びに準じてエンジニアにより予めシリアルアドレス「2」「125」が割り当てられる。
そして、冗長システム100では、現用系のコントローラ1dからみた場合の第1の方向周り及び第2の方向周りは以下のようになる。すなわち、現用系のコントローラ1dの第1のポート11dから、待機系のコントローラ1eの第1のポート11e、待機系のコントローラ1eの第2のポート12e、及びシリアル通信線40を経由して、現用系のコントローラ1dの第2のポート12dに向かう方向が第1の方向周り(図15の符号P)となる。
また、これとは逆に、現用系のコントローラ1dの第2のポート12dから、シリアル通信線40、待機系のコントローラ1eの第2のポート12e、及び待機系のコントローラ1eの第1のポート11eを経由して、現用系のコントローラ1dの第1のポート11dに向かう方向が第2の方向周り(図15の符号Q)となる。なお、待機系のコントローラ1eは待機系として動作しているが、現用系のコントローラ1dとの間での情報の送受信は可能である。
冗長システム100では、通常時は上記のように、現用系のコントローラ1dが現用系として動作する。この場合、現用系のコントローラ1dの通信部(現用系側通信部)13dは、上記第1の方向周り又は第2の方向周りにデバイス50にアクセスし、当該デバイス50とシリアル通信を行う。ここで、現用系のコントローラ1dに何らかの異常が発生した場合、現用系のコントローラ1dは自機に異常が発生した旨を、シリアル通信線45を介して待機系のコントローラ1eに通知する。
この通知を受信した待機系のコントローラ1eは、速やかに待機系から現用系に切り替わり、以降は現用系として動作する。すなわち、待機系のコントローラ1eの通信部(待機系側通信部)13eは、自機の第1のポート11eから、現用系のコントローラ1dの第1のポート11d、現用系のコントローラ1dの第2のポート12d、及びシリアル通信線40を経由して、自機の第2のポート12eに向かう第2の方向周り(図15の符号Q)、又は、自機の第2のポート12eから、シリアル通信線40、現用系のコントローラ1dの第2のポート12d、及び現用系のコントローラ1dの第1のポート11dを経由して、自機の第1のポート11eに向かう第1の方向周り(図15の符号P)にデバイス50にアクセスし、当該デバイス50とシリアル通信を行う。これにより、冗長システム100dでは、現用系のコントローラ1dに異常が発生した場合でも、システム全体としての動作を継続することができ、システムの信頼性が向上する。
なお、実施の形態4に係る冗長システム100は、従来の熱源コントローラに採用されている二重化技術を汎用コントローラに応用したものである。熱源コントローラは、特に熱源設備を制御するためのコントローラであり、例えば図16のように、現用系の熱源コントローラ200aと待機系の熱源コントローラ200bとを、イーサネットによる高速通信用のI/Oモジュール250で接続することにより、二重化することが可能なコントローラである。
実施の形態4に係る冗長システム100は、この熱源コントローラの二重化技術の考え方を汎用コントローラに応用したものであるが、実施の形態4に係る冗長システム100では、二重化した汎用コントローラ1d、1eをシリアル通信線40で接続することで、高速通信用のI/Oモジュール250のようなデバイスを付加することなく、より安価な構成で二重化機能を実現することができる。
以上のように、実施の形態4によれば、冗長システム100は、現用系のコントローラ1dと、待機系のコントローラ1eと、シリアル通信線30に接続された1台以上のデバイス50と、を含んで構成される。現用系のコントローラ1dは、シリアル通信線30の一方の端部が接続される第1のポート11dと、シリアル通信線30とは異なるシリアル通信線40の一方の端部が接続される第2のポート12dと、を備える。待機系のコントローラ1eは、シリアル通信線30の他方の端部が接続される第1のポート11eと、シリアル通信線40の他方の端部が接続される第2のポート12eと、を備える。現用系のコントローラ1dは、自機の第1のポート11dから、待機系のコントローラ1eの第1のポート11e、待機系のコントローラ1eの第2のポート12e、及びシリアル通信線40を経由して、自機の第2のポート12dに向かう第1の方向周り、又は、自機の第2のポート12dから、シリアル通信線40、待機系のコントローラ1eの第2のポート12e、及び待機系のコントローラ1eの第1のポート11eを経由して、自機の第1のポート11dに向かう第2の方向周りにデバイス50にアクセスし、当該デバイス50とシリアル通信可能な現用系側通信部13dを備える。待機系のコントローラ1eは、自機の第1のポート11eから、現用系のコントローラ1dの第1のポート11d、現用系のコントローラ1dの第2のポート12d、及びシリアル通信線40を経由して、自機の第2のポート12eに向かう第2の方向周り、又は、自機の第2のポート12eから、シリアル通信線40、現用系のコントローラ1dの第2のポート12d、及び現用系のコントローラ1dの第1のポート11dを経由して、自機の第1のポート11eに向かう第1の方向周りにデバイス50にアクセスし、当該デバイス50とシリアル通信可能な待機系側通信部13eを備える。これにより、冗長システム100は、シリアル通信線30,40により構成されたネットワークの経路を冗長化することができるとともに、現用系のコントローラ1dに異常が発生した場合でも、システム全体としての動作を継続することができ、システムの信頼性が向上する。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組合わせ、或いは各実施の形態の任意の構成要素の変形、若しくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。例えば、実施の形態4に係る冗長システムに対し、実施の形態2及び実施の形態3で説明した構成を組み合わせてもよい。
1、1b、1c 汎用コントローラ(第1のコントローラ)
1d 汎用コントローラ(現用系のコントローラ)
1e 汎用コントローラ(待機系のコントローラ)
11、11d、11e 第1のポート
12、12d、12e 第2のポート
13 通信部
13d 現用系側通信部
13e 待機系側通信部
14 記憶部
15 断線判定部
16 送信部
17 受信部
18 応答部
19 転送部
30、40、45 シリアル通信線
50 セカンダリデバイス
60 操作器
61 受信部
62 アクセス部
63 記憶部
64 表示部
70 通信線
80 統合コントローラ(第2のコントローラ)
100 冗長システム
131 状態情報取得部
132 保持情報取得部
P 第1の方向周り
Q 第2の方向周り

Claims (9)

  1. 第1のコントローラと、
    シリアル通信線により前記第1のコントローラにリング状にデイジーチェーン接続された1台以上のデバイスと、を含んで構成され、
    前記第1のコントローラは、
    前記シリアル通信線の一方の端部が接続される第1のポートと、
    前記シリアル通信線の他方の端部が接続される第2のポートと、
    前記第1のポートから前記第2のポートに向かう第1の方向周り、又は前記第2のポートから前記第1のポートに向かう第2の方向周りに前記デバイスにアクセスしてシリアル通信可能な通信部と、
    を備えた冗長システム。
  2. 前記通信部は、シリアル通信により前記デバイスの状態情報を取得する状態情報取得部を備え、
    前記状態情報取得部は、
    第1の方向周り又は第2の方向周りのうちいずれか一方の方向周りに前記デバイスに順次アクセスして各デバイスの状態情報を取得した結果、いずれかのデバイスから状態情報が取得できなかった場合、
    アクセスの方向を第1の方向周り又は第2の方向周りのうち他の方向周りに切り替えて前記デバイスに順次アクセスし、状態情報を取得することを特徴とする請求項1記載の冗長システム。
  3. 前記第1のコントローラは、
    前記状態情報取得部による状態情報の取得結果に基づいて、前記シリアル通信線に断線が生じたか否かを判定する断線判定部を備えることを特徴とする請求項2に記載の冗長システム。
  4. 前記断線判定部は、
    前記状態情報取得部が第1の方向周り又は第2の方向周りのうちいずれか一方の方向周りでアクセスした場合の状態情報の取得結果と、他方の方向周りでアクセスした場合の状態情報の取得結果とが互いに反転しており、かつ当該反転した取得結果が所定回数継続して得られた場合に、前記シリアル通信線に断線が生じたと判定することを特徴とする請求項3記載の冗長システム。
  5. 前記断線判定部は、
    前記状態情報取得部が第1の方向周り又は第2の方向周りのいずれの方向周りでアクセスしても状態情報の取得に失敗する状態の継続時間が所定時間以上であり、かつ当該継続時間が同じデバイスが所定台数以上ある場合に、前記シリアル通信線に複数の断線が生じたと判定することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の冗長システム。
  6. 前記第1のコントローラは、
    前記断線判定部による判定結果に基づいて、前記第1のポート又は前記第2のポートのうちいずれのポートがゲートウェイデバイスであるかを示す情報を生成し、当該生成した情報を前記デバイスに送信する送信部を備え、
    前記デバイスのうち少なくとも1台は、
    前記送信部から送信された情報を受信する受信部と、
    前記第1のコントローラに対するアクセス要求を、前記受信部により受信された情報が示すゲートウェイデバイスに対して送信するアクセス部と、を備えた操作器で構成され、
    前記第1のコントローラは、
    前記ゲートウェイデバイスを介して、前記アクセス部から送信されたアクセス要求を受信することを特徴とする請求項3から請求項5のうちいずれか1項に記載の冗長システム。
  7. 前記操作器のアクセス部は、
    前記シリアル通信線とは異なる通信線を介して前記第1のコントローラに接続された第2のコントローラに対するアクセス要求を、前記受信部により受信された情報が示すゲートウェイデバイスに対して送信し、
    前記第1のコントローラは、
    前記ゲートウェイデバイスに対して送信されたアクセス要求が前記第2のコントローラに対するアクセス要求であった場合に、当該アクセス要求を前記異なる通信線を介して前記第2のコントローラに転送する転送部を備えることを特徴とする請求項6記載の冗長システム。
  8. 現用系のコントローラと、待機系のコントローラと、第1のシリアル通信線に接続された1台以上のデバイスと、を含んで構成され、
    前記現用系のコントローラは、
    前記第1のシリアル通信線の一方の端部が接続される第1のポートと、
    前記第1のシリアル通信線とは異なる第2のシリアル通信線の一方の端部が接続される第2のポートと、を備え、
    前記待機系のコントローラは、
    前記第1のシリアル通信線の他方の端部が接続される第1のポートと、
    前記第2のシリアル通信線の他方の端部が接続される第2のポートと、を備え、
    前記現用系のコントローラは、
    自機の第1のポートから、前記待機系のコントローラの第1のポート、前記待機系のコントローラの第2のポート、及び前記第2のシリアル通信線を経由して、自機の第2のポートに向かう第1の方向周り、又は、自機の第2のポートから、前記第2のシリアル通信線、前記待機系のコントローラの第2のポート、及び前記待機系のコントローラの第1のポートを経由して、自機の第1のポートに向かう第2の方向周りに前記デバイスにアクセスし、当該デバイスとシリアル通信可能な現用系側通信部を備え、
    前記待機系のコントローラは、
    自機の第1のポートから、前記現用系のコントローラの第1のポート、前記現用系のコントローラの第2のポート、及び前記第2のシリアル通信線を経由して、自機の第2のポートに向かう第2の方向周り、又は、自機の第2のポートから、前記第2のシリアル通信線、前記現用系のコントローラの第2のポート、及び前記現用系のコントローラの第1のポートを経由して、自機の第1のポートに向かう第1の方向周りに前記デバイスにアクセスし、当該デバイスとシリアル通信可能な待機系側通信部を備えた冗長システム。
  9. 1台以上のデバイスがリング状にデイジーチェーン接続されたシリアル通信線の一方の端部が接続される第1のポートと、
    前記シリアル通信線の他方の端部が接続される第2のポートと、
    前記第1のポートから前記第2のポートに向かう第1の方向周り、又は前記第2のポートから前記第1のポートに向かう第2の方向周りに前記デバイスにアクセスしてシリアル通信可能な通信部と、
    を備えたコントローラ。
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