JP2023003956A - 制御装置、レンズ装置、撮像装置、制御方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】沈胴状態から撮影状態への復帰時にユーザの意図に反してMF専用領域に留まることを防止し、ユーザの操作性を向上させることが可能な制御装置を提供する。【解決手段】制御装置(111)は、フォーカスレンズを合焦位置に自動で調整する第一の制御手段(111a)と、フォーカスレンズをユーザの操作量に基づいて調整する第二の制御手段(111b)と、レンズ鏡筒の位置に基づいてフォーカスレンズを制御する第三の制御手段(111c)とを有し、第一および第二の制御手段は、フォーカスレンズの第一の駆動領域において有効であり、第一の制御手段は、フォーカスレンズの第二の駆動領域において無効であり、レンズ鏡筒の位置は第一のレンズ鏡筒位置と第二のレンズ鏡筒位置とを含み、第三の制御手段は、第二のレンズ鏡筒位置から第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、フォーカスレンズが第一の駆動領域に位置するように制御する。【選択図】図1
Description
本発明は、フォーカスレンズを駆動して焦点調節が可能な制御装置およびその制御方法に関する。
従来、撮像装置の交換レンズなどとして用いられるレンズ鏡筒として、マニュアルズームリングを撮影範囲からさらに移動させることでレンズ鏡筒の全長を短縮可能とする、いわゆる「沈胴」と呼ばれる構造を有するレンズ鏡筒が知られている。特許文献1には、マニュアルズームリングを回転操作して沈胴状態となるレンズ鏡筒が開示されている。
また、フォーカスレンズを駆動して焦点調節を行う方法として、オートフォーカス(AF)およびマニュアルフォーカス(MF)が知られている。AFは、AFセンサから生成されるAF評価値に基づいてフォーカスレンズの合焦位置を算出して焦点調節を行う方法である。MFは、ユーザが手動でフォーカスリングを操作して焦点調節を行う方法である。特許文献2には、ズームの際に合焦状態を維持するズームレンズ位置とフォーカスレンズ位置との関係を示す電子カム(トラッキング曲線)情報に基づいて、領域モードを切り替える方法が開示されている。
特許文献2に開示された方法では、ユーザが撮影を中断するために沈胴状態とした際に意図せず、領域モードが切り替わる場合がある。ここで領域モードは、AFとMFの両方で焦点調節が可能なAF可能領域、および、MFでのみ焦点調節が可能なMF専用領域に関するモードを含む。
MF専用領域では、フォーカスレンズの駆動と撮像センサからの画像取得は可能であるが、AFセンサへ入る光線の入射角等の制限によってAFを行うことができない。このため、MF専用領域で使用していたユーザが撮影を中断するためにレンズを沈胴状態にした後、再び撮影を開始するためにレンズを撮影状態にした際にMF専用領域である場合、ユーザはAFができないことに混乱する可能性がある。
沈胴状態にするユーザの意図としては、ユーザがしばらく撮影をしないという状態である。そのため、沈胴状態にした際にMF専用領域であったことを忘れてしまいう可能性がある。通常、電池やレンズを取り外された場合においてもユーザがしばらく撮影をしないという意思を反映し、再び使用する際は必ずAF可能領域で使用を開始できる状態であることが望まれている。
そこで本発明は、沈胴状態から撮影状態への復帰時にユーザの意図に反してMF専用領域に留まることを防止し、ユーザの操作性を向上させることが可能な制御装置、レンズ装置、撮像装置、制御方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一側面としての制御装置は、フォーカスレンズを合焦位置に自動で調整する第一の制御手段と、前記フォーカスレンズをユーザの操作量に基づいて調整する第二の制御手段と、レンズ鏡筒の位置に基づいて前記フォーカスレンズを制御する第三の制御手段とを有し、前記第一の制御手段および前記第二の制御手段は、前記フォーカスレンズの第一の駆動領域において有効であり、前記第一の制御手段は、前記フォーカスレンズの第二の駆動領域において無効であり、前記レンズ鏡筒の前記位置は、第一のレンズ鏡筒位置と、前記第一のレンズ鏡筒位置よりも全長が短い第二のレンズ鏡筒位置とを含み、前記第三の制御手段は、前記レンズ鏡筒が前記第二のレンズ鏡筒位置から前記第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、前記フォーカスレンズが前記第一の駆動領域に位置するように制御する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、沈胴状態から撮影状態への復帰時にユーザの意図に反してMF専用領域に留まることを防止し、ユーザの操作性を向上させることが可能な制御装置、レンズ装置、撮像装置、制御方法、およびプログラムを提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、各実施例における撮像装置の構成について説明する。図1は、撮像装置10のブロック図である。撮像装置10は、カメラ本体(撮像装置本体)200と、カメラ本体200に着脱可能な交換レンズ(レンズ装置)100とを備えて構成される。ただし各実施例の撮像装置は、これに限定されるものではなく、カメラ本体とレンズ装置とが一体的に構成されていてもよい。
交換レンズ100は、カメラ本体200に不図示のマウントを介して機械的および電気的に接続されている。交換レンズ100は、前述したマウントに設けられた不図示の電源端子を介して、カメラ本体200から電力の供給を受ける。そして交換レンズ100は、カメラ本体200から受けた電力を用いて、後述する各種アクチュエータやレンズマイコン(レンズマイクロコンピュータ)111を制御する。カメラ本体200は、前述したマウントに設けられた不図示の通信端子部を介して、交換レンズ100と通信を行い、交換レンズ100に制御コマンドを送信することで交換レンズ100を制御する。
カメラ本体200は、位相差AFセンサ機能を有する撮像素子201と、信号処理回路202と、記録処理部203と、表示部204と、操作部205と、カメラマイコン(カメラマイクロコンピュータ)206とを有する。撮像素子201は、CMOSセンサやCCDセンサを有し、交換レンズ100内の撮像光学系により形成された被写体像(光学像)を光電変換して電気信号(アナログ信号)を出力する。撮像素子201から出力されたアナログ信号は、不図示のA/D変換回路によりデジタル信号に変換される。
信号処理回路202は、A/D変換回路からのデジタル信号に対して各種画像処理を行い、映像信号を生成する。また信号処理回路202は、映像信号から被写体像のコントラスト状態、すなわち撮像光学系の焦点状態を示すフォーカス情報や露出状態を表す輝度情報を生成する。また信号処理回路202は、映像信号を表示部204に出力し、表示部204は映像信号を構図やピント状態等の確認に用いられるライブビュー画像として表示する。また信号処理回路202は、映像信号を記録処理部203に出力する。記録処理部203は、映像信号を静止画像や動画像データとして外部メモリ等に記憶する。
カメラ制御部としてのカメラマイコン206は、操作部205に含まれる撮像指示スイッチおよび各種設定スイッチ等の入力に応じて、カメラ本体200を制御する。またカメラマイコン206は、カメラ通信部を介して、輝度情報に応じた絞りユニット103の光量調節動作やフォーカス情報に応じたフォーカスレンズ105の焦点調節動作に関する制御コマンドをレンズマイコン111に送信する。
交換レンズ100は、撮像光学系と、撮像光学系を駆動する各アクチュエータを制御する各制御部と、フォーカスレンズ105を操作するための操作リング110と、レンズマイコン111とを有する。また交換レンズ100は、レンズの全長を変化させるための沈胴機構113と、沈胴機構を操作するための沈胴操作リング114とを有する。沈胴操作リング114は、ユーザの操作により第一のレンズ鏡筒位置(撮影可能位置)と第二のレンズ鏡筒位置(沈胴位置)とを切り替える操作手段である。
沈胴操作リング114は、ズームレンズ102を操作する操作リングと一体的に構成することができるが、別々に設けられていてもよい。また、沈胴操作リング114は、沈胴状態と撮影状態とを切り替えることができればよく、リング形状であることに限定されるものではない。好ましくは、沈胴操作リング114は、ズームレンズ102の操作リングと一体的構成の場合、沈胴状態にするための操作リングの位置はWIDE端(広角端)とTELE端(望遠端)との間ではなくWIDE端よりもレンズ鏡筒の全長を短縮する位置である。
レンズマイコン111は、交換レンズ100内の各部の動作を制御するレンズ制御部(制御装置)である。レンズマイコン111は、通信部を介して、カメラ本体200から送信された制御コマンドを受信し、レンズデータの送信要求を受ける。またレンズマイコン111は、制御コマンドに対応するレンズ制御を行い、送信要求に対応するレンズデータをカメラ本体200に送信する。またレンズマイコン111は、制御コマンドのうち光量調節に関するコマンドやフォーカシングに関するコマンドに応答して、絞り制御部107およびフォーカスレンズ制御部109に指令を出力する。絞り制御部107およびフォーカスレンズ制御部109は、レンズマイコン111からの指令に従って、絞りユニット103およびフォーカスレンズ105をそれぞれ駆動する。これにより、絞りユニット103およびフォーカスレンズ105による光量調節処理、および焦点調節動作を制御するオートフォーカス処理を行うことができる。またレンズマイコン111は、操作リング110の操作量に応じて、フォーカスレンズ制御部109に指令を出力してフォーカスレンズ105を駆動し、焦点調節動作を制御する。
またレンズマイコン111は、沈胴操作リング114の操作量に応じて、沈胴機構113が撮影状態(撮影可能位置、第一のレンズ鏡筒位置)または沈胴状態(沈胴位置、第二のレンズ鏡筒位置)または中間状態(第三のレンズ鏡筒位置)にあるかを判定する。沈胴状態は、内部の撮像光学系の配置を移動することで交換レンズ100の全長を短くして携帯性を高めた状態である。専らユーザが撮影を中断する際に沈胴操作リング114を操作することによって撮影状態から遷移することで用いられる。
特に、交換レンズ100の内部が合焦不可能な状態にある場合、ユーザが誤って撮影することがないようにレンズマイコン111から通信部を介してカメラ本体200の表示部204にエラーメッセージを表示することができる。または、音声を発したり、絞りユニット103をクローズさせたりして、撮影状態に移行するようにユーザに促してもよい。
沈胴状態の交換レンズ100は、ユーザの沈胴操作リング114の操作により沈胴機構113が動作することで撮影状態に遷移する。これにより交換レンズ100は、後述のフォーカスレンズ105や絞りユニット103の制御、および像振れ補正レンズ104の制御(手振れ補正)などの通常動作を行う。
各実施例において、レンズマイコン111は、第一の制御手段111a、第二の制御手段111b、第三の制御手段111c、切替手段111d、記憶手段111e、および沈胴検出部111fを有する。第一の制御手段111aは、フォーカスレンズ105を合焦位置に自動で調整する(AF制御)。第二の制御手段111bは、フォーカスレンズ105を手動で(ユーザの操作量に基づいて)調整する(MF制御)。第三の制御手段111cは、フォーカスレンズ105を駆動する(沈胴状態から撮影状態に復帰した際の制御など)。切替手段111dは、第一のレンズ鏡筒位置 (撮影可能位置、撮影状態)と、第一のレンズ鏡筒位置よりも撮像装置10の全長が短い第二のレンズ鏡筒位置(沈胴位置、沈胴状態)とを切り替える。記憶手段111eは、レンズマイコン111の内部メモリであり、第一のレンズ鏡筒位置から第二のレンズ鏡筒位置への切り替えの際に、フォーカスレンズ105の第一の位置(切り替えの際のフォーカスレンズ105の位置)に関する情報を記憶する。
なお各実施例では、レンズマイコン111が第一の制御手段111a、第二の制御手段111b、第三の制御手段111c、切替手段111d、記憶手段111e、および沈胴検出部111fを有する例について説明した。これは、レンズマイコン111が第一の制御手段111a、第二の制御手段111b、第三の制御手段111c、切替手段111d、記憶手段111e、および沈胴検出部111fのそれぞれに相当する機能を有することと等価としてとらえることもできる。
後述のように、第一の制御手段111aおよび第二の制御手段111bはフォーカスレンズ105の第一の駆動領域(AF可能領域)において有効であり、第一の制御手段111aはフォーカスレンズ105の第二の駆動領域(MF専用領域)において無効である。第三の制御手段111cは、切替手段111dの変化(沈胴操作リング114によって沈胴機構113が沈胴状態または撮影状態のいずれかに対応する位置への変化)に基づいて、フォーカスレンズ105を駆動する。
各実施例において、第三の制御手段111cは、レンズ鏡筒が第二のレンズ鏡筒位置(沈胴位置)から第一のレンズ鏡筒位置(撮影可能位置)へ変化する際に、フォーカスレンズ105が第一の駆動領域(AF可能領域)に位置するように制御する。レンズ鏡筒が第二のレンズ鏡筒位置から第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際とは、例えば、沈胴検出部111fが沈胴機構113による第二のレンズ鏡筒位置から第一のレンズ鏡筒位置への切り替えによりレンズ鏡筒が撮影状態になったことを検出したときである。ここで、第一のレンズ鏡筒位置から第二のレンズ鏡筒位置への変化の際にフォーカスレンズ105が第二の駆動領域の範囲内の第一の位置にある場合を考える。このとき、第二のレンズ鏡筒位置から第一のレンズ鏡筒位置へ変化した際(レンズ鏡筒が撮影状態になったことを検出した際)、第三の制御手段111cは、フォーカスレンズ105を第一の駆動領域の範囲内の第二の位置に移動する。
また、第一のレンズ鏡筒位置から第二のレンズ鏡筒位置への変化の際にフォーカスレンズ105が第一の駆動領域の範囲内の第一の位置にある場合を考える。このとき、好ましくは、第二のレンズ鏡筒位置から第一のレンズ鏡筒位置へ変化した際(レンズ鏡筒が撮影状態になったことを検出した際)、第三の制御手段111cは、フォーカスレンズ105を第一の駆動領域の範囲内の第二の位置に移動する。より好ましくは、第三の制御手段111cは、レンズ鏡筒が第二のレンズ鏡筒位置から第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、被写体距離を維持するようにフォーカスレンズ105を第一の駆動領域の範囲内で移動させる。より好ましくは、記憶手段111eは、レンズ鏡筒が第一のレンズ鏡筒位置から第二のレンズ鏡筒位置へ変化する際のフォーカスレンズ105の第一の駆動領域における第一の位置に関する情報を記憶する。第三の制御手段111cは、レンズ鏡筒が第二のレンズ鏡筒位置から第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、被写体距離を維持するように、フォーカスレンズ105を第一の駆動領域における第二の位置に移動させる。また第三の制御手段111cは、第一の位置に基づいて、被写体距離を維持するための第二の位置を算出する。
好ましくは、第三の制御手段111cは、レンズ鏡筒が第二のレンズ鏡筒位置から第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、フォーカスレンズ105を第一の駆動領域の端に移動させる。第三の制御手段111cは、フォーカスレンズ105が第一の駆動領域に位置する状態で第一のレンズ鏡筒位置から第二のレンズ鏡筒位置へ変化した場合、第二のレンズ鏡筒位置から第一のレンズ鏡筒位置への変化の際にフォーカスレンズを移動させなくてもよい。
沈胴状態および撮影状態になったことを検出するタイミングは、第一のレンズ鏡筒位置と第二のレンズ鏡筒位置とを切り替えられたタイミングに限定されるものではない。沈胴状態と撮影状態との切り替えにより状態が変化するタイミングであれば、任意のタイミングで検出してもよい。例えば、第三の制御手段111cは、レンズ鏡筒が第二のレンズ鏡筒位置から第一のレンズ鏡筒位置へ変化した後(沈胴検出部111fがレンズ鏡筒位置の変化を検出した後)、フォーカスレンズ105を第一の駆動領域に移動させることができる。
または、第三の制御手段111cは、レンズ鏡筒が第一のレンズ鏡筒位置から第二のレンズ鏡筒位置へ変化した場合、フォーカスレンズ105を第一の駆動領域に移動させてもよい。すなわち第三の制御手段111cは、レンズ鏡筒が撮影状態から沈胴状態へ移行したことを検出した際に、再びレンズ鏡筒が沈胴状態から撮影状態へ移行したことを検出した際の動作を実行する(撮影状態から沈胴状態への変化をトリガにする)。この場合には、フォーカスレンズ105の移動後にレンズ鏡筒が第二のレンズ鏡筒位置から第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、フォーカスレンズ105は第一の駆動領域に位置している。
好ましくは、第三の制御手段111cは、第一のレンズ鏡筒位置から第三のレンズ鏡筒位置、第三のレンズ鏡筒位置から第二のレンズ鏡筒位置、または第二のレンズ鏡筒位置から第三のレンズ鏡筒位置へ変化する際にフォーカスレンズを第一の駆動領域に移動させる。なお、第三のレンズ鏡筒位置に関しては後述する。
好ましくは、沈胴操作リング114は、ズームレンズ102を操作する操作リングと一体的に構成されている。また、第一のレンズ鏡筒位置は、WIDE端とTELE端との間であり、第二の駆動領域は、第一のレンズ鏡筒位置ではなくWIDE端にある状態よりもさらにレンズ鏡筒の全長を短縮した領域である。
好ましくは、記憶手段111eは、被写体距離に応じて合焦状態を保持するようにズームレンズ102の位置とフォーカスレンズ105の位置との関係を示す電子カムデータを記憶している。
撮像光学系は、フィールドレンズ101と、変倍を行うズームレンズ102と、光量を調節する絞りユニット103と、像振れ補正レンズ104と、焦点調節を行うフォーカスレンズ105とを含む。ズームレンズ102は、図中に破線で示される光軸OAに沿った方向(光軸方向)に移動可能であり、不図示のズーム機構に連結されたズーム操作部がユーザに操作されることで光軸方向に駆動される。これにより、ズームレンズ102の移動によって撮影光学系の焦点距離が変更される変倍(ズーム)が行われる。
ズームレンズ位置検出部106は、可変抵抗等の位置検出センサを用いてズームレンズ位置を検出し、ズームレンズ102の位置データをレンズマイコン111に出力する。
絞りユニット103は、絞り羽根やホール素子等のセンサを備えて構成される。絞り羽根の状態は、前述のセンサにより検出され、レンズマイコン111に出力される。絞り制御部107は、レンズマイコン111からの指令に従って、駆動信号を出力してステッピングモータやボイスコイルモータ等のアクチュエータを駆動する。これにより、絞りユニット103による光量調節を行うことができる。
像振れ補正レンズ104は、撮像光学系の光軸OAに直交する方向に移動することで、手振れ等に起因する像振れを低減する。像揺れ補正レンズ制御部108は、振動ジャイロ等の不図示の振れセンサにより検出された振れに応じて、レンズマイコン111からの指令に従って、駆動信号を出力して防振アクチュエータを駆動する。これにより、像揺れ補正レンズ104のシフト動作を制御する防振処理を行うことができる。
フォーカスレンズ105は、光軸方向に移動可能であり、フォトインタラプタ等の位置検出センサを用いてフォーカスレンズ105の位置を検出し、位置データをレンズマイコン111に出力する。フォーカスレンズ制御部109は、レンズマイコン111からの指令に従って、駆動信号を出力してステッピングモータ等のアクチュエータを駆動し、フォーカスレンズ105を移動させることで焦点調節を行う。
またフォーカスレンズ105は、ズームレンズ102による変倍に伴う像面変動を補正する。リアフォーカス式の変倍光学系において、ズームレンズ102を移動させて変倍を行う際に生じる像面変動を、フォーカスレンズ105を移動させることによって補正し、合焦状態を維持するズームトラッキング制御を行う。
AF/MF切り替えSW(設定手段)112は、後述する焦点調整を行う焦点調節手段として、第一の制御手段111aまたは前記第二の制御手段111bを選択する。レンズマイコン111は、AF/MF切り替えSW112の状態に基づいて、焦点調節手段として第一の制御手段111aまたは第二の制御手段111bを設定する。例えば、AF/MF切り替えSW112は、第一の駆動モード(AFモード)または第二の駆動モード(MFモード)を設定する。第一の駆動モードが設定されている場合、第二の制御手段111bは、第二の駆動領域において無効である。一方、第二の駆動モードが設定されている場合、第二の制御手段111bは、第二の駆動領域において有効である。また、第二の駆動モードが設定されている場合、第三の制御手段111cは、被写体距離を維持するようにフォーカスレンズ105を第一の駆動領域と第二の駆動領域とを含む全駆動領域の範囲内で移動させる。
好ましくは、レンズ鏡筒が第二のレンズ鏡筒位置にある状態で沈胴操作リング114が操作された場合、第二の制御手段111bは、フォーカスレンズ105を移動させない。また好ましくは、交換レンズ100がカメラ本体200に装着された場合、第一の制御手段111aは、フォーカスレンズ105を第一の駆動領域に移動させる。
次に、図2を参照して、AF可能領域およびMF専用領域について説明する。図2は、AF可能領域およびMF専用領域を示す図である。ここで、AF可能領域はAFとMFの両方で焦点調節が可能な領域であり、MF専用領域はMFでのみ焦点調節が可能な領域である。本実施例において、AF可能領域はAF・MF無限端とAF資金端との間の領域であり、MF専用領域はMF至近端とAF至近端との間の領域である。また本実施例において、AF可能領域とMF専用領域とを合わせた領域が全駆動領域である。
各実施例の撮像装置10は、自動で焦点調節を行うオートフォーカス(AF)と、手動で焦点調節を行うマニュアルフォーカス(MF)とでフォーカスレンズ105を駆動して焦点調節を行うことが可能である。AFにおいて、カメラマイコン206は、撮像素子201で生成される映像信号に応じたAF評価値に基づいてフォーカスレンズ105の合焦位置を算出し、フォーカシングに関する制御コマンドをカメラ通信部を介してレンズマイコン111へ送信する。レンズマイコン111は、カメラマイコン206から送信された制御コマンドに応答して、フォーカスレンズ制御部109に指令を出力し、フォーカスレンズ105を駆動して焦点調節動作を制御する。MFにおいて、レンズマイコン111は、操作リング110の操作量に応じて、フォーカスレンズ制御部109に指令を出力して、フォーカスレンズ105を駆動して焦点調節動作を制御する。
図2に示されるAF可能領域は、AFおよびMFの両方により焦点調節が可能な領域である。このため、AF可能領域に存在する被写体Bは、AFおよびMFの両方で合焦させることが可能である。一方、図2に示されるMF専用領域は、AF評価値を正確に算出することができないため、AFによる焦点調節を行うことができず、MFによる焦点調節のみが可能な領域である。このため、MF専用領域に存在する被写体Aは、MFにおいてのみ合焦させることが可能である。
以下、各実施例において、撮像装置10の制御方法に関して詳述する。
まず、本発明の実施例1について説明する。図3は、ズームレンズ位置と最短撮影距離との関係を示す図である。図3において、縦軸はズームレンズ位置(ズームレンズ102の位置)、横軸は最短撮影距離をそれぞれ示す。図3に示されるように、TELE端からWIDE端までの撮影領域において最短撮影距離はズームレンズ102の位置に応じて変化し、WIDE側でAF可能領域であった撮影距離位置はTELE側でMF専用領域となる。また、WIDE端の延長線上にある沈胴領域においては、レンズ鏡筒の全長を短縮させるために光学系を合焦不可能な位置に移動させているため、最短撮影距離によらずAF・MF不可能領域となる。マニュアルズームリングの操作によりズームレンズ位置が移動させることで、これらの領域を遷移することができる。
このように本実施例では、ズーム位置に応じてAF可能領域(AF・MF可能領域)とMF専用領域とが切り替わり、ズーム位置のTELE端の延長線上に沈胴領域が存在する。
図4は、図3の撮影領域と沈胴領域との間に中間領域を追加した場合のズームレンズ位置と最短撮影距離との関係を示す図である。このように中間領域を設けることで、沈胴検出部111fが撮影状態または沈胴状態への切り替わりを検出する際に撮影領域と沈胴領域との間の切り替えだけでなく、中間領域と撮影領域との間、または中間領域と沈胴領域との間の切り替えによって検出してもよい。このように本実施例において、レンズ鏡筒の位置は、第一のレンズ鏡筒位置(撮影領域)と、第一のレンズ鏡筒位置よりも全長が短い第二のレンズ鏡筒位置(沈胴領域)とを含む。好ましくは、レンズ鏡筒の位置は、第一のレンズ鏡筒位置と第二のレンズ鏡筒位置との間の第三のレンズ鏡筒位置(中間領域)を含む。
次に、図5を参照して、撮像装置10の沈胴状態への移行時の制御方法について説明する。図5は、沈胴状態への移行時の制御方法を示すフローチャートであり、撮影状態の交換レンズ100がユーザによる沈胴操作リング114の操作によって、沈胴状態に遷移する際の処理を示す。
まずステップS101において、レンズマイコン111(沈胴検出部111f)は、切替手段111dにより交換レンズ100が沈胴機構113により撮影状態から沈胴状態へ移行した(切り替えられた)か否かを判定する。ステップS101にて交換レンズ100が沈胴状態へ移行していない場合、レンズマイコン111は、ステップS101の検出を繰り返す。一方、交換レンズ100が沈胴状態へ移行した場合、ステップS102へ進む。
ステップS102において、レンズマイコン111は、現在のフォーカスレンズ位置がMF専用領域であるか否かを判定する。現在のフォーカスレンズ位置がMF専用領域である場合、ステップS103へ進む。ステップS103において、レンズマイコン111は、MF専用領域フラグ(MF専用領域フラグ情報)をONとし、ステップS105へ進む。一方、ステップS102にて現在のフォーカスレンズ位置がMF専用領域でない場合、ステップS104へ進む。ステップS104において、レンズマイコン111は、MF専用領域フラグをOFFとし、ステップS105へ進む。
ステップS105において、レンズマイコン111は、沈胴移行処理(Sleep移行処理)を行う。その際、レンズマイコン111は、沈胴状態時に情報を保持することが可能な記憶手段111eに、現在のフォーカスレンズ105の位置情報、MF専用領域フラグ情報、および、ズームレンズ102の位置情報等の必要な情報を格納する。これにより、レンズマイコン111が沈胴状態に移行した場合でも、沈胴状態時の必要な情報を保持するができる。
沈胴状態において、レンズマイコン111はユーザの撮影を防止するため、通信部を介してカメラ本体200の表示部204にエラーメッセージを表示したり、音声を発したり、絞りユニット103をクローズさせて、撮影状態に移行するようにユーザに促す。
次に、図6を参照して、撮像装置10の沈胴解除時の制御方法について説明する。図6は、沈胴解除時の制御方法を示すフローチャートであり、沈胴状態の交換レンズ100が切替手段111dにより撮影状態へ移行する処理を示す。
まずステップS201において、レンズマイコン111(沈胴検出部111f)は、交換レンズ100の沈胴状態が解除されたか否かを判定する。切替手段111dが操作されずに交換レンズ100が沈胴状態を維持している場合、レンズマイコン111は、ステップS201の検出を繰り返す。一方、ユーザによって沈胴操作リング114が操作されて沈胴検出部111fが沈胴状態から撮影状態への変化を検出した場合、ステップS202へ進む。
ステップS202において、レンズマイコン111は、沈胴移行時に記憶手段111dに記憶されたAF可能領域フラグがONであるか否かを判定する。AF可能領域フラグがON、すなわちユーザがAF操作をしていたことが想定される場合、ステップS203へ進む。一方、AF可能領域フラグがOFFの場合、ステップS204へ進む。
ステップS203において、レンズマイコン111は、沈胴移行時に記憶手段111dに記憶されたフォーカスレンズ105の位置情報、ズームレンズ102の位置情報、および、電子カムデータに基づいて、沈胴移行時の被写体距離を算出する。またレンズマイコン111は、ズームレンズ位置検出部106の位置検出センサを用いてズームレンズ位置を検出し、現在のズームレンズ位置における沈胴移行時の被写体距離を維持するフォーカスレンズ位置を算出する。すなわち、図6のステップS203において、沈胴移行時の被写体距離を維持するように、沈胴移行時のフォーカスレンズ位置、現在のズームレンズ位置、および被写体距離における電子カムデータに基づいてフォーカスレンズ位置を算出する。
そしてレンズマイコン111は、算出されたフォーカスレンズ位置にフォーカスレンズ105を移動させる。これにより、AF可能領域で使用していたユーザが沈胴中にズームレンズ位置やフォーカスレンズ位置が移動した場合でも、沈胴移行時に合焦させた被写体距離の位置を、AF可能な状態で沈胴解除時に維持することが可能となる。
ステップS204において、レンズマイコン111は、ステップS203と同様に、現在のズームレンズ位置における沈胴移行時の被写体距離を維持するフォーカスレンズ位置を算出する。そしてレンズマイコン111は、AF/MF切り替えSW112がAFまたはMFのどちらか選択されているかを判定する。AFが選択されている場合、ステップS205へ進む。一方、MFが選択されている場合、ステップS206へ進む。
ステップS205において、レンズマイコン111は、沈胴移行時に記憶手段111dに記憶されたフォーカスレンズ105の位置情報、ズームレンズ102の位置情報によらず、フォーカスレンズ105をAF可能領域に移動させる。これにより、沈胴解除時にAFによる焦点調整を行うことができる。なお本実施例において、ステップS205ではフォーカスレンズ105をAF可能領域の端に移動させるが、これに限定されるものではない。
ステップS206において、レンズマイコン111は、ステップS203と同様に、現在のズームレンズ位置における沈胴移行時の被写体距離を維持するフォーカスレンズ位置を算出する。そしてレンズマイコン111は、算出されたフォーカスレンズ位置にフォーカスレンズ105を移動させる。これにより、MF専用領域で使用していたユーザが沈胴中にズームレンズやフォーカスレンズの位置が移動した場合でも、沈胴移行時に合焦させた被写体距離の位置を、沈胴解除時に維持することが可能となる。
以上のように、沈胴解除時にユーザが意図せずMF専用領域で撮影状態に復帰することを回避し、かつ沈胴移行時の被写体距離を沈胴解除時に可能な限り維持することで、ユーザの操作性を向上させることができる。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例では、カメラ本体200の設定に応じて、沈胴移行時にフォーカスレンズ位置がMF専用領域にある場合でも、フォーカスレンズ位置をAF可能領域に復帰させる。
第三の制御手段111cは、第一のレンズ鏡筒位置(撮影状態)から第二のレンズ鏡筒位置(沈胴状態)への切り替えの際にフォーカスレンズ105の位置がMF専用領域にある場合、カメラ本体200からの命令に従ってフォーカスレンズ105を移動する。すなわち第三の制御手段111cは、沈胴移行時に第一の位置がMF専用領域である場合、沈胴解除時にフォーカスレンズ105をAF可能領域における第二の位置へ移動する。
図7を参照して、撮像装置10の沈胴解除時の制御方法について説明する。図7は、沈胴解除時の制御方法を示すフローチャートであり、沈胴状態の交換レンズ100が切替手段111dにより撮影状態へ移行する処理を示す。なお、撮影状態から沈胴状態への移行処理については、図5を参照して説明した実施例1の処理と同一であるため、その説明を省略する。
まずステップS301において、レンズマイコン111(沈胴検出部111f)は、交換レンズ100の沈胴状態が解除されたか否かを判定する。切替手段111dが操作されずに交換レンズ100が沈胴状態を維持している場合、レンズマイコン111は、ステップS301の検出を繰り返す。一方、ユーザによって沈胴操作リング114が操作されて沈胴検出部111fが沈胴状態から撮影状態に切り替えられたことを検出した場合、ステップS302へ進む。
ステップS302において、レンズマイコン111は、撮影状態から沈胴状態への移行時に記憶手段111dに記憶されたMF専用領域フラグがONであるか否かを判定する。MF専用領域フラグがONの場合、ステップS303へ進む。一方、MF専用領域フラグがOFFの場合、ステップS304へ進む。
ステップS303において、レンズマイコン111は、AF可能領域復帰フラグがONであるか否かを判定する。AF可能領域復帰フラグは、カメラ本体200からの通知に従って、レンズマイコン111によりそのON/OFFが切り替えられる。カメラ本体200が交換レンズ100のAF可能領域復帰フラグの切り替えを通知するタイミングは、限定されるものではない。なお、交換レンズ100が撮影状態のときにAF可能領域復帰フラグを切り替える場合、沈胴移行時に、沈胴状態時に情報を保持することが可能な記憶手段(メモリ)111dに情報を保持する必要がある。
カメラ本体200がAF可能領域復帰フラグを切り替えるトリガとして、カメラ本体200の設定によりAF領域復帰フラグを切り替えることができ、または、カメラ本体200の操作によって切り替えてもよい。例えば、カメラ本体200のシャッターボタンが押された場合、ユーザがAF操作を所望していると想定される。このため、AF可能領域復帰フラグをONとし、必ずAF可能な状態で交換レンズ100を復帰させることにより、ユーザの操作性を向上させることが可能となる。
ステップS303にてAF可能領域復帰フラグがONである場合、ステップS304へ進む。一方、AF可能領域復帰フラグがOFFである場合、ステップS307へ進む。ステップS307において、実施例1のステップS203と同様に、レンズマイコン111は、沈胴解除時のズームレンズ位置における沈胴移行時の被写体距離を維持するようにフォーカスレンズ105を移動する。このとき、フォーカスレンズ105の位置はMF専用領域であってもよい。
ステップS304において、実施例1のステップS204と同様に、レンズマイコン111は、現在のズームレンズ位置における沈胴移行時の被写体距離を維持するフォーカスレンズ位置を算出する。そしてレンズマイコン111は、算出されたフォーカスレンズ位置(同一被写体を維持するフォーカスレンズ位置)がMF専用領域にあるか否かを判定する。同一被写体を維持するフォーカスレンズ位置がMF専用領域にある場合、ステップS305へ進む。一方、同一被写体を維持するフォーカスレンズ位置がMF専用領域にない場合、ステップS306へ進む。なお、ステップS305は実施例1のステップS205と同様であり、レンズマイコン111は、AF領域にフォーカスレンズ105を移動する。ステップS306は実施例1のステップS206と同様であり、レンズマイコン111は、沈胴解除時のズームレンズ位置における沈胴移行時の被写体距離を維持するようにフォーカスレンズ105を移動する。このとき、フォーカスレンズ105の位置はAF可能領域にある。
以上のように、本実施例では、カメラ本体200からの通知に従って、レンズマイコン111は、交換レンズ100の沈胴解除時にフォーカスレンズ105の位置を必ずAF可能領域において復帰させるか否かを判定する。これにより、ユーザが意図せずMF専用領域に移動させることを回避する精度を向上させることが可能となり、ユーザの操作性を向上させることができる。
次に、本発明の実施例3について説明する。本実施例では、交換レンズ100のAF/MF切り替えSW112の状態がMFである場合、沈胴移行時にフォーカスレンズ位置がAF可能領域にあっても、フォーカスレンズ位置をMF専用領域に復帰させる。
図8を参照して、撮像装置10の沈胴解除時の制御方法について説明する。図8は、沈胴解除時の制御方法を示すフローチャートであり、沈胴状態の交換レンズ100が切替手段111dにより撮影状態に移行する処理を示す。なお、撮影状態から沈胴状態への移行処理については、図5を参照して説明した実施例1の処理と同一であるため、その説明を省略する。
まずステップS401において、レンズマイコン111(沈胴検出部111f)は、交換レンズ100の沈胴状態が解除されたか否かを判定する。切替手段111dが操作されずに交換レンズ100が沈胴状態を維持する場合、レンズマイコン111は、ステップS401の検出を繰り返す。一方、ユーザによって沈胴操作リング114が操作されて沈胴検出部111fが沈胴状態から撮影状態に切り替えられたことを検出した場合、ステップS402へ進む。
ステップS402において、レンズマイコン111は、撮影状態から沈胴移行時に記憶手段111dに記憶されたMF専用領域フラグがONであるか否かを判定する。MF専用領域フラグがONの場合、ステップS404へ進む。一方、MF専用領域フラグがOFFの場合、ステップS403へ進む。
ステップS403において、レンズマイコン111は、交換レンズ100のAF/MF切り替えSW112の状態がMF(MF状態)であるか否かを判定する。AF/MF切り替えSW112の状態がMFである場合、ステップS404へ進む。一方、AF/MF切り替えSW112の状態がAFである場合、ステップS405へ進む。なお本実施例において、AF/MF切り替えSW112は交換レンズ100に設けられているが、これに限定されるものではなく、AF/MF切り替えSWをカメラ本体200に設けてもよい。
ステップS404において、実施例1のステップS203と同様に、レンズマイコン111は、沈胴解除時のズームレンズ位置における沈胴移行時の被写体距離を維持するようにフォーカスレンズ105を移動する。このとき、AF/MF切り替えSW112の状態がMFであるため、ユーザはMF操作を所望していることが想定される。このため、フォーカスレンズ105の位置はMF専用領域であってもよい。
ステップS405において、レンズマイコン111は、ステップS204と同様に、現在のズームレンズ位置における沈胴移行時の被写体距離を維持するフォーカスレンズ位置を算出する。そしてレンズマイコン111は、算出されたフォーカスレンズ位置(同一被写体を維持するフォーカスレンズ位置)がMF専用領域にあるか否かを判定する。同一被写体を維持するフォーカスレンズ位置がMF専用領域にある場合、ステップS406へ進む。一方、同一被写体を維持するフォーカスレンズ位置がMF専用領域にない場合、ステップS407へ進む。
ステップS406は実施例1のステップS205と同様であり、レンズマイコン111は、AF可能領域の端にフォーカスレンズ105を移動する。ステップS407は実施例1のステップS206と同様であり、レンズマイコン111は、沈胴解除時のズームレンズ位置における沈胴移行時の被写体距離を維持するようにフォーカスレンズ105を移動する。ステップS406およびステップS407は、AF/MF切り替えSW112の状態がAFである際に実行される処理であり、レンズマイコン111は、必ずフォーカスレンズ105の位置をAF可能領域に移動する。
以上のように、本実施例では、AF/MF切り替えSW112の状態に基づいて、フォーカスレンズ位置をMF専用領域に復帰させるか否かを判定する。これにより、ユーザが意図せずMF専用領域に移動させることを回避する精度を向上させることが可能となり、ユーザの操作性を向上させることができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
各実施例によれば、沈胴状態から撮影状態への復帰時にユーザの意図に反してMF専用領域に留まることを防止し、ユーザの操作性を向上させることが可能な制御装置、レンズ装置、撮像装置、制御方法、およびプログラムを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、交換レンズ100がカメラ本体200に装着された場合や、交換レンズ100をカメラ本体200に装着した状態で電池を入れた場合、第三の制御手段111cは、フォーカスレンズ105を第一の駆動領域における第四の位置に移動してもよい。また、この制御は、第二のレンズ鏡筒位置から第一のレンズ鏡筒位置へ切り替えた際に記憶手段111eに記憶した情報がない場合に実行してもよい。
111 レンズマイコン(制御装置)
111a 第一の制御手段
111b 第二の制御手段
111c 第三の制御手段
111a 第一の制御手段
111b 第二の制御手段
111c 第三の制御手段
Claims (19)
- フォーカスレンズを合焦位置に自動で調整する第一の制御手段と、
前記フォーカスレンズをユーザの操作量に基づいて調整する第二の制御手段と、
レンズ鏡筒の位置に基づいて前記フォーカスレンズを制御する第三の制御手段と、を有し、
前記第一の制御手段および前記第二の制御手段は、前記フォーカスレンズの第一の駆動領域において有効であり、
前記第一の制御手段は、前記フォーカスレンズの第二の駆動領域において無効であり、
前記レンズ鏡筒の前記位置は、第一のレンズ鏡筒位置と、前記第一のレンズ鏡筒位置よりも全長が短い第二のレンズ鏡筒位置とを含み、
前記第三の制御手段は、前記レンズ鏡筒が前記第二のレンズ鏡筒位置から前記第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、前記フォーカスレンズが前記第一の駆動領域に位置するように制御することを特徴とする制御装置。 - 前記第三の制御手段は、前記レンズ鏡筒が前記第二のレンズ鏡筒位置から前記第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、被写体距離を維持するように前記フォーカスレンズを前記第一の駆動領域の範囲内で移動させることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
- 前記レンズ鏡筒が前記第一のレンズ鏡筒位置から前記第二のレンズ鏡筒位置へ変化する前の前記フォーカスレンズの前記第一の駆動領域における第一の位置に関する情報を記憶する記憶手段を更に有し、
前記第三の制御手段は、前記レンズ鏡筒が前記第二のレンズ鏡筒位置から前記第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、被写体距離を維持するように、前記第一の位置に関する情報に基づいて前記フォーカスレンズを前記第一の駆動領域における第二の位置に移動させることを特徴とする請求項2に記載の制御装置。 - 前記第三の制御手段は、前記第一の位置に基づいて、前記被写体距離を維持するための前記第二の位置を算出することを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
- 前記第三の制御手段は、前記レンズ鏡筒が前記第二のレンズ鏡筒位置から前記第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、前記フォーカスレンズを前記第一の駆動領域を前記第一の駆動領域の端に移動させることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
- 前記第三の制御手段は、前記フォーカスレンズが前記第一の駆動領域に位置する状態で前記レンズ鏡筒が前記第一のレンズ鏡筒位置から前記第二のレンズ鏡筒位置へ変化した場合、前記レンズ鏡筒が前記第二のレンズ鏡筒位置から前記第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、前記フォーカスレンズを移動させないことを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
- 前記第三の制御手段は、前記レンズ鏡筒が前記第二のレンズ鏡筒位置から前記第一のレンズ鏡筒位置へ変化した後に、前記フォーカスレンズを前記第一の駆動領域に移動させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の制御装置。
- 前記第三の制御手段は、前記レンズ鏡筒が前記第一のレンズ鏡筒位置から前記第二のレンズ鏡筒位置へ変化した場合、前記フォーカスレンズを前記第一の駆動領域に移動させ、
前記フォーカスレンズの移動後に前記レンズ鏡筒が前記第二のレンズ鏡筒位置から前記第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、前記フォーカスレンズは前記第一の駆動領域に位置していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の制御装置。 - 前記レンズ鏡筒の前記位置は、前記第一のレンズ鏡筒位置と前記第二のレンズ鏡筒位置との間の第三のレンズ鏡筒位置を更に含み、
前記第三の制御手段は、前記第一のレンズ鏡筒位置から前記第三のレンズ鏡筒位置、前記第三のレンズ鏡筒位置から前記第二のレンズ鏡筒位置、または前記第二のレンズ鏡筒位置から前記第三のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、前記フォーカスレンズを前記第一の駆動領域に移動させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の制御装置。 - 第一の駆動モードまたは第二の駆動モードを設定する設定手段を更に有し、
前記第一の駆動モードが設定されている場合、前記第二の制御手段は、前記第二の駆動領域において無効であり、
前記第二の駆動モードが設定されている場合、前記第二の制御手段は、前記第二の駆動領域において有効であり、
前記設定手段により前記第二の駆動モードが設定されている場合、前記第三の制御手段は、被写体距離を維持するように前記フォーカスレンズを前記第一の駆動領域と前記第二の駆動領域とを含む全駆動領域の範囲内で移動させることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の制御装置。 - 前記第一のレンズ鏡筒位置は、広角端と望遠端との間の位置であり、
前記第二のレンズ鏡筒位置は、前記広角端よりも前記レンズ鏡筒の全長が短い位置であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の制御装置。 - 前記第一のレンズ鏡筒位置は撮影可能位置であり、前記第二のレンズ鏡筒位置は沈胴位置であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の制御装置。
- フォーカスレンズと、
請求項1乃至12のいずれか一項に記載の制御装置と、を有することを特徴とするレンズ装置。 - ユーザの操作により前記第一のレンズ鏡筒位置と前記第二のレンズ鏡筒位置とを切り替える操作手段を更に有することを特徴とする請求項13に記載のレンズ装置。
- 前記レンズ鏡筒が前記第二のレンズ鏡筒位置にある状態で前記操作手段が操作された場合、前記第二の制御手段は、前記フォーカスレンズを移動させないことを特徴とする請求項14に記載のレンズ装置。
- 前記レンズ装置が撮像装置に装着された場合、前記第一の制御手段は、前記フォーカスレンズを前記第一の駆動領域に移動させることを特徴とする請求項13乃至15のいずれか一項に記載のレンズ装置。
- 撮像素子と、
請求項1乃至12のいずれか一項に記載の制御装置と、を有することを特徴とする撮像装置。 - フォーカスレンズを合焦位置に自動で調整する第一の制御ステップと、
前記フォーカスレンズをユーザの操作量に基づいて調整する第二の制御ステップと、
レンズ鏡筒の位置に基づいて前記フォーカスレンズを制御する第三の制御ステップと、を有し、
前記第一の制御ステップおよび前記第二の制御ステップは、前記フォーカスレンズの第一の駆動領域において有効であり、
前記第一の制御ステップは、前記フォーカスレンズの第二の駆動領域において無効であり、
前記レンズ鏡筒の前記位置は、第一のレンズ鏡筒位置と、前記第一のレンズ鏡筒位置よりも全長が短い第二のレンズ鏡筒位置とを含み、
前記第三の制御ステップにおいて、前記レンズ鏡筒が前記第二のレンズ鏡筒位置から前記第一のレンズ鏡筒位置へ変化する際に、前記フォーカスレンズが前記第一の駆動領域に位置するように制御することを特徴とする制御方法。 - 請求項18に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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JP2021105367A JP2023003956A (ja) | 2021-06-25 | 2021-06-25 | 制御装置、レンズ装置、撮像装置、制御方法、およびプログラム |
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CN116747048A (zh) * | 2023-08-18 | 2023-09-15 | 微创视神医疗科技(上海)有限公司 | 一种人工晶状体 |
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CN116747048B (zh) * | 2023-08-18 | 2023-11-17 | 微创视神医疗科技(上海)有限公司 | 一种人工晶状体 |
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