JP2023003034A - リアクトル - Google Patents

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Abstract

Figure 2023003034000001
【課題】端子台と固定点を備えつつ、省スペースとなるリアクトルを提供する。
【解決手段】リアクトル1のコア3は、平行に延びる第1の脚部31及び第2の脚部32と、当該第1の脚部31と第2の脚部32との間に掛け渡されて延びる3本以上の第3の脚部33とを有する。複数のコイル2は、第3の脚部33のうち、両脇の他の第3の脚部33に挟まれる中側脚部34によって隔てられて、第1の脚部31に装着される。端子台5と固定点7のうちの一部は、第2の脚部32と中側脚部34とが接続している中側箇所32cに隣接し、中側脚部34に沿って締結穴51が延在するように配置する。
【選択図】図3

Description

本発明は、リアクトルに関する。
リアクトルは主としてコイルとコアとから成る。コイルは、通電により巻数に従って磁束を発生させる。コアは、コイルが発生させた磁束を真空よりも高い透磁率に従って通す閉磁路となる。即ち、リアクトルは、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品である。
このようなリアクトルは、多種多様の用途に使用されている。代表的なリアクトルとして、昇圧リアクトル、直列リアクトル、並列リアクトル、限流リアクトル、始動リアクトル、分路リアクトル、中性点リアクトル及び消弧リアクトル等が挙げられる。
昇圧リアクトルは、ハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等の車載用の昇圧回路に組み込まれる。直列リアクトルは、電動機回路に直列に接続し短絡時の電流を制限する。並列リアクトルは、並列回路間の電流分担を安定させる。限流リアクトルは、短絡時の電流を制限しこれに接続される。始動リアクトルは、機械を保護する電動機回路に直列に接続して始動電流を制限する。分路リアクトルは、送電線路に並列接続されて進相無効電力の補償や異常電圧を抑制する。中性点リアクトルは、中性点と大地間に接続して電力系統の地絡事故時に流れる地絡電流を制限するために使用する。消弧リアクトルは、三相電力系統の1線地絡時に発生するアークを自動的に消滅させる。
リアクトルは、リアクトルが備えるコイルを回路に実装するために、板状の導電性部材であるバスバーと端子台とを備える。端子台にはナットが配設されている。バスバーは、一端がコイルから引き出された導電線と溶接され、他端に締結穴が貫設された舌片部を有する。外部機器の端子とバスバーの舌片部とは、ナットやボルト等の締結具によって端子台に固定されることにより、電気的に連結される。また、リアクトルは、回路上又はコイルとコアとを一体化したリアクトル本体をケースに固定するために、固定点を備える。固定点は、締結穴を有し、ナットボルト等の締結具によって回路上又はケースに固定される。これにより、リアクトルは回路に実装される。
特許第6426798号公報 特許第6177522号公報
近年、例えば車載用途で顕著に見られるように、限られた実装領域に対する回路部品の集積化が急進しており、リアクトルの更なる省スペース化が期待されている。しかしながら、従来から端子台や固定点は、リアクトルのコイルやコアを囲む包絡線の外側に配置されていたため、端子台や固定点が有する締結穴の深さ方向へリアクトルを投影したとき、リアクトルは端子台や固定点の分だけ実装面積を大きく取っていた。
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、端子台と固定点を備えつつ、省スペースとなるリアクトルを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の実施形態に係るリアクトルは、導電線が巻回された複数個のコイルと、前記複数個のコイルが装着されたコアと、締結穴を有し、リアクトル外の端子と前記コイルとを電気的に接続するための端子台と、締結穴を有し、前記コイルが装着された前記コアを固定するための固定点と、を備え、前記コアは、平行に延びる第1の脚部及び第2の脚部と、前記第1の脚部と前記第2の脚部との間に掛け渡されて延びる3本以上の第3の脚部と、を有し、前記複数のコイルは、前記第3の脚部のうち、両脇の他の第3の脚部に挟まれる中側脚部によって隔てられて、前記第1の脚部に装着され、前記端子台と前記固定点のうちの一部は、前記第2の脚部と前記中側脚部とが接続している箇所に隣接し、前記中側脚部に沿って前記締結穴が延在するように配置されていること、を特徴とする。
前記端子台と前記固定点のうちの他の一部は、前記第3の脚部のうち、片側に他の第3の脚部が無い外側脚部と、前記第2の脚部とが接続している箇所に隣接し、前記外側脚部に沿って前記締結穴が延在するように、配置されているようにしてもよい。
前記コアを被覆するコア被覆樹脂を備え、前記端子台及び前記固定点は、前記コア被覆樹脂から繋ぎ目無く一続きに延出し、2個以上の前記端子台と1個以上の固定点が一直線上に並設され、前記一直線上に位置する前記固定点は、前記一直線上に位置する前記端子台に対して規定方向に位置し、前記規定方向は、前記一直線上に位置する前記端子台の延出基端から前記コア被覆樹脂に対して離れる遠方端への向きを基準にして、当該基準から右回りに90度の方向であるようにしてもよい。
一端が前記端子台に配線され、他端が前記コイルから引き出された前記導電線と溶接されるバスバーを備え、前記コイルから引き出された前記導電線、及び前記バスバーは、前記端子台を基準に前記規定方向に引き出され、前記コイルから引き出された前記導電線は、前記バスバーよりも、前記端子台から遠い位置に配設され、前記バスバーは、前記コイルから引き出された前記導電線よりも、前記端子台に近い位置に配設されているようにしてもよい。
一端が前記端子台に配線され、他端が前記コイルから引き出された前記導電線と溶接されるバスバーを備え、前記コイルから引き出された前記導電線、及び前記バスバーは、前記端子台を基準に規定方向に引き出され、前記規定方向は、前記端子台の延出基端から前記コアに対して離れる遠方端への向きを基準にして、当該基準から右回りに90度の方向であり、前記コイルから引き出された前記導電線は、前記バスバーよりも、前記端子台から遠い位置に配設され、前記バスバーは、前記コイルから引き出された前記導電線よりも、前記端子台に近い位置に配設されているようにしてもよい。
前記第1の脚部が前記ケースの底側に位置するように、前記コイルと前記コアを収容するケースと、少なくとも前記コイル全体が埋没するまで、前記コイルと前記コアが収容された前記ケース内に充填されて固化した充填剤と、を備えるようにしてもよい。
本発明によれば、リアクトルが備える端子台や固定点のうちの少なくとも1基は、2個のコイル間に配置することができ、コイルとコアの包絡線内に収まり、リアクトルが省スペース化する。
リアクトルの斜視図である。 リアクトルの断面図である。 リアクトルの上面図であり、端子台と固定点との位置関係を示す。 リアクトルの斜視図であり、コイルから引き出された導電線とバスバーとの位置関係を示す。 リアクトルの上面図であり、端子台と固定点とコイルとの位置関係を示す。 端子台の各所に発生した応力を示す応力分布図である。 リアクトルの側面透視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態のリアクトルについて説明する。各図面においては、理解容易のため、厚み、寸法、位置関係、比率又は形状等を強調して示している場合があり、本発明は、それら強調に限定されるものではない。
(構成)
図1は、本実施形態のリアクトルの斜視図である。図1に示すように、リアクトル1は、2個のコイル2,2と1個のコア3を備えている。2個のコイル2,2はコア3に嵌っている。コイル2,2は、通電により巻数に従って磁束を発生させる。コア3は、コイル2,2が発生させた磁束を真空よりも高い透磁率に従って通す閉磁路となる。即ち、リアクトル1は、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品である。
このコイル2は、導電線22を筒状に巻いた巻回体である。導電線22は、例えば銅線であり、エナメル被覆等の絶縁被覆が施されている。この導電線22は、一面が幅広で、この幅広面と直交する幅狭面とを有する平角線である。コイル2は、この導電線22を、エッジワイズ又はフラットワイズ巻きにより、巻き軸に沿って1ターンごとに巻位置をずらしながら螺旋状に巻回することで形成される。導電線22はコイル2の巻き始めと巻き終わりから引き出されている。
コア3は、閉環状の磁性体である。磁性体としては、圧粉磁心、フェライト磁心、メタルコンポジットコア又は積層鋼板等が挙げられる。圧粉磁心は、磁性粉末を押し固めた圧粉成形体を焼鈍したものである。磁性粉末は、鉄を主成分とし、純鉄粉、鉄を主成分とするパーマロイ(Fe-Ni合金)、Si含有鉄合金(Fe-Si合金)、センダスト合金(Fe-Si-Al合金)、アモルファス合金、ナノ結晶合金粉末、又はこれら2種以上の粉末の混合粉などが挙げられる。メタルコンポジットコアは、磁性粉末と樹脂とが混練され成型されて成るコアである。
このコア3はコア被覆樹脂4に覆われている。2個のコイル2は、コア被覆樹脂4の上からコア3に嵌っている。コア被覆樹脂4は、コア3を機械的衝撃から保護すると共に、コイル2とコア3とを絶縁させている。即ちコア被覆樹脂4は、絶縁性及び耐熱性を備え、例えばエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)、又はこれらの複合が挙げられる。コア被覆樹脂4には熱伝導性のフィラーを混入させてもよい。
コア被覆樹脂4からは、一体成型により、固定点7と端子台5が繋ぎ目無く一続きに延出している。固定点7は、ボルトやネジ等の締結具が螺合する締結穴71を有し、コイル2が嵌ったコア3を他所に取り付けて位置固定する。端子台5は、リアクトル1を外部回路に電気的に接続するために、外部機器の端子を配線する接続箇所である。この端子台5は、ボルトやネジ等の締結具が螺合する締結穴51を有し、端子台5に加えてリアクトル1が備えるバスバー6と外部機器の端子が取り付けられる。
バスバー6は、例えば銅等の導体の長板である線状部61であり、線状部61の一端部は幅広に拡張された舌片部62になっている。線状部61の他端がコイル2から引き出された導電線22と溶接されている。舌片部62が端子台5に配設される。これにより、コイル2は、端子台5とバスバー6を介して回路と電気的に接続され、外部から電流供給される。
図2は、このリアクトル1の断面図である。図2に示すように、コア3は、間隔を空けて平行に延びた柱状又は板状の第1の脚部31と第2の脚部32とを有する。更に、コア3は、第1の脚部31と第2の脚部32との間に掛け渡される柱状又は板状の第3の脚部33を3本有する。3本の第3の脚部33は、間隔を空けて平行に延び、一端が第1の脚部31と接続し、他端が第2の脚部32と接続する。
第3の脚部33のうち、片側には他の第3の脚部33が無い外側脚部35は、第1の脚部31と第2の脚部32が突き出ないように、第1の脚部31と第2の脚部32の端に掛け渡される。第3の脚部33のうち、両側が他の第3の脚部33に挟まれる中側脚部34は、第1の脚部31と第2の脚部32の内側に掛け渡される。
即ち、コア3は2つの環形状が連なった概略θ形状を有している。尚、第1の脚部31と第2の脚部32に対する第3の脚部33の接続態様としては、一体成型により継ぎ目無く一繋ぎに接続されていてもよいし、第3の脚部33の端部を第1の脚部31や第2の脚部32に接触させてもよいし、第3の脚部33の端部を第1の脚部31や第2の脚部32に対してギャップを挟んで近接していてもよい。
このコア3は、第1の脚部31と中側脚部34とが繋ぎ目無く一繋ぎに接続されたT字形のコアブロック36と、第2の脚部32と2本の外側脚部35とが繋ぎ目無く一繋ぎに接続されたC字形のコアブロック36を突き合わせて形成されている。コアブロック36は、継ぎ目無く一体的に成型された磁性体、更に小さい磁性体のブロックが接着剤等で接続された複合体、又は小さい磁性体のブロックの間にギャップが介挿された複合体の何れでもよい。
コア被覆樹脂4は、2個のコアブロック36を別々に覆っている。但し、コア被覆樹脂4は、第1の脚部31のうち、第2の脚部32から延びる外側脚部35の延び先端と対向する部分を露出させており、また第2の脚部32から延びる外側脚部35の延び先端を露出させている。第1の脚部31と外側脚部35とは、この露出箇所同士を接触させて繋がっている。一方、コア被覆樹脂4は、第1の脚部31から延びる中側脚部34の延び先端を露出させているが、第2の脚部32全体を被覆している。そのため、中側脚部34と第2の脚部32とは、コア被覆樹脂4を挟んで近接している。
このコア3に対して、全てのコイル2は第1の脚部31に嵌め込まれている。各コイル2は、中側脚部34によって嵌め込み位置が分かれている。具体的には、1個目のコイル2は、一方の外側脚部35と中側脚部34との間に延びる第1の脚部31の箇所に嵌め込まれ、2個目のコイル2は、他方の外側脚部35と中側脚部34との間に延びる第1の脚部31の箇所に嵌め込まれている。
図3は、リアクトル1の上面図であり、端子台5と固定点7との位置関係を示している。第2の脚部32側にはコイル2が無いため、第2の脚部32の周囲には空間的余裕が生じている。そこで、端子台5と固定点7は、2組に分けられ、第2の脚部32の両側に組毎に分けて配置され、第2の脚部32に沿って配置されている。
端子台5又は固定点7のうちの1基は、第2の脚部32と中側脚部34とが接続した中側箇所32cに隣接するように、コア被覆樹脂4から延出している。この中側箇所32cに隣接配置された端子台5又は固定点7のうちの1基は、中側脚部34に沿って締結穴51又は締結穴71が延びており、端子台5又は固定点7の周面の一部領域が締結穴51又は締結穴71に沿ってコア被覆樹脂4と繋がっている。
残りの端子台5及び固定点7は、第2の脚部32と外側脚部35とが接続したエッジ箇所32eに隣接するように、コア被覆樹脂4から延出している。これらエッジ箇所32eに隣接配置された端子台5及び固定点7についても、締結穴51又は締結穴71が中側箇所32cに隣接配置された端子台5又は固定点7と平行になるように配置されており、外側脚部35に沿って締結穴51及び締結穴71が延び、端子台5又は固定点7の周面の一部領域が締結穴51及び締結穴71に沿ってコア被覆樹脂4と繋がっている。
第2の脚部32の同一サイドに配置された固定点7及び端子台5は、第2の脚部32に沿った一直線L上に並設されている。ここで、同一直線L上に並ぶ同一組の固定点7と端子台5を手前に置き、第2の脚部32を奥側に置いたとき、各端子台5の左側に固定点7が存在するように、固定点7と端子台5は並設されている。
即ち、コア被覆樹脂4から延出する端子台5の延出基端52から、コア被覆樹脂4に対して最も離れた遠方端53への向きを基準向きD1とする。換言すると、基準向きD1は、第2の脚部32と直交し、端子台5がコア被覆樹脂4から突き出す方向に沿って第2の脚部32から離れる向きである。そして、この基準向きD1から右回り又は時計回りに90度の方向を規定方向D2とする。このとき、端子台5を基準に、この端子台5と同じ一直線L上に並ぶ固定点7は、規定方向D2側に位置する。
本実施形態のリアクトル1では、2個のコイル2の両端を電気的に接続するために4基の端子台5を備え、また2基の固定点7を備えている。1基の固定点7と2個の端子台5とを一組として、第2の脚部32の両側に各組が分かれて配置されている。2か所の中側箇所32cと隣接して各組の端子台5のうちの1基が配置されている。左側のエッジ箇所32eに固定点7が隣接配置され、右側のエッジ箇所32eに残りの端子台5が隣接配置されている。
尚、この規則に従い、全ての端子台5の左側に固定点7が存在するためには、固定点7は左側のエッジ箇所32eに配置されることになる。同一組内に複数の固定点7がある場合でも、複数の固定点7のうちの1基は左側のエッジ箇所32eに配置されることとなる。
図4は、リアクトル1の斜視図であり、コイル2から引き出された導電線22とバスバー6との位置関係を示している。図4に示すように、コイル2から引き出された導電線22と、この導電線22に接続されるバスバー6の線状部61は、このバスバー6の舌片部62が載る端子台5を基準に、共に規定方向D2’側に配設されている。規定方向D2’は、端子台5の延出基端52からコア3に対して最も離れた遠方端53への向きを基準向きD1’としたとき、この基準向きD1’から右回り又は時計回りに90度の方向である。そして、導電線22は、バスバー6の線状部61よりも、この端子台5を基準として規定方向D2’に向かって遠い位置に配設されている。またバスバー6は、溶接された導電線22よりも、この端子台5を基準として規定方向D2’に向かって近い位置に配設されている。
(作用効果)
図5は、リアクトル1の上面図であり、端子台5と固定点7とコイル2との位置関係を示している。このリアクトル1では、コイル2がコア3のうちの第1の脚部32側に偏って嵌め込まれ、第2の脚部32側にはコイル2が及ばず、第2の脚部32の周囲には空間的余裕が生じる。そこで、図5に示すように、第2の脚部32と中側脚部34とが接続した中側箇所32cに端子台5を隣接配置できる。
中側箇所32cは、2個のコイル2に挟まれた領域を、中側脚部34又は締結穴51の延び方向に沿って延長した延長領域上にある。従って、中側脚部34又は締結穴51に沿ってリアクトル1を投影した場合、中側箇所32cに配置された端子台5は、投影領域において2個のコイル2間に配置されることになる。そのため、コイル2とコア3の包絡線の内側に、中側箇所32cの端子台5の大部分が収まる。このようなリアクトル1は、中側箇所32cに隣接配置した端子台5又は固定点7の投影面積の分だけ、省スペース化される。
残りの端子台5及び固定点7は、第2の脚部32と外側脚部35とが接続したエッジ箇所32eに隣接するように、コア被覆樹脂4から延出させることができる。これらエッジ箇所32eに隣接配置された端子台5及び固定点7についても、一部をコイル2とコア3の包絡線の内側に収めることができ、リアクトル1が更に省スペース化される。
次に、図6は、端子台5の各所に発生した応力を示す応力分布図である。図6において、応力は濃淡で表され、濃い領域は相対的に応力が大きく、薄い領域は相対的に応力が小さい。図6の(a1)及び(a2)は、端子台5に対して、ボルトやネジ等の締結具を締める右回り又は時計回りにトルクを加えた場合を示す。図6の(b1)及び(b2)は、端子台5に対して、締結具を締める方向とは反対の左回り又は反時計回りにトルクを加えた場合を示す。図6の(a1)及び(b1)はバスバー6の応力分布であり、図6の(a2)及び(b2)は端子台5の応力分布である。
この図6に描画された円内の応力の最大値を下表1に示す。尚、応力分布は、シミュレータにて、全ての固定点7でリアクトル1を固定し、25℃の温度環境下で5.0N・mのトルクを加えて解析された。
(表1)
Figure 2023003034000002
上表1中、バスバー6の行と右回りの列に対する数値が、図6の(a1)の円内における応力の最大値である。バスバー6の行と左回りの列に対する数値が、図6の(b1)の円内における応力の最大値である。端子台5の行と右回りの列に対する数値が、図6の(a2)の円内における応力の最大値である。端子台5の行と左回りの列に対する数値が、図6の(b2)の円内における応力の最大値である。この表1に示されるように、バスバー6及び端子台5に発生する応力は、右回りでトルクを加えた場合のほうが、左回りでトルクを加えた場合よりも小さくなっている。
このリアクトル1で固定点7は、端子台5よりも、当該端子台5が延出する基準向きD1から右回りに90度回転した規定方向D2の方向にある。そのため、端子台5に右回りでトルクを加えた場合、固定点7に対して端子台5は圧縮される方向に応力が発生する。一方、端子台5に左回りでトルクを加えた場合、固定点7に対して端子台5は引張り方向に応力が発生する。樹脂は、圧縮方向に相対的に強く、引張方向に相対的に弱い。そのため、表1に示されるように、端子台5に右回りでトルクを加えた場合に、バスバー6や端子台5に発生する応力が小さくなったものである。
このため、このリアクトル1では、端子台5に外部機器の端子を配設し、端子台5にボルトやネジ等の締結具を右回りに締め付ける際に発生するトルクに強く、端子台5の破壊が抑制される。
同じように、図4に示すように、コイル2から引き出された導電線22及びバスバー6は、端子台5を基準に規定方向D2側に引き出されている。そして、導電線22は、バスバー6よりも端子台5から遠い位置に配設され、バスバー6は、コイル2から引き出された導電線22よりも、端子台5に近い位置に配設されている。
このため、このリアクトル1では、端子台5に外部機器の端子を配設し、端子台5にボルトやネジ等の締結具を右回りに締め付ける際、バスバー6は、導電線22の溶接面23に押し付けられる。従って、バスバー6が導電線22の溶接面23から引き剥がされる方向に力が作用することはなく、端子台5にボルトやネジ等の締結具を右回りに締め付ける際、バスバー6と導電線22とが外れてしまう虞が低減される。
図7は、ケース8付きのリアクトル1の側面透視図である。図7に示すように、リアクトル1は、ケース8を備えるようにしてもよい。ケース8は、上面開口及び有底の概略箱形状を有する。コイル2が嵌ったコア3がケース8に収容される。固定点7は、コア3をケース8に固定するために用いられる。コイル2が嵌ったコア3とケース8との間には充填剤9が充填されて固化している。
ケース8は、例えばアルミニウム合金等、熱伝導性が高く軽量な金属で構成されており、放熱性を有する。充填剤9は、リアクトル1の放熱性能の確保及びリアクトル1からケース8への振動伝搬の軽減のため、比較的柔らかく熱伝導性の高い樹脂が適している。また、充填剤9は絶縁性を有することが好ましい。この充填剤9としては、例えばシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂が挙げられる。
このケース8には、コイル2が嵌め込まれている第1の脚部31をケース8の底面に近づけるようにして、コイル2が嵌め込まれたコア3が収容される。第1の脚部31に偏ってコイル2が嵌っているため、コイル2の上面21、即ちケース8の底面との対面とは反対の面と面一になるまで、又は上面21よりも高い位置に充填剤9の界面が位置するまで、充填剤9をケース8に充填させ、固化させることができる。そのため、コイル2の各所に発生する熱を充填剤9に放熱することができる。
以上のように、このリアクトル1のコア3は、平行に延びる第1の脚部31及び第2の脚部32と、当該第1の脚部31と第2の脚部32との間に掛け渡されて延びる3本以上の第3の脚部33とを有するようにした。そして、2個のコイル2,2は、第3の脚部33のうち、両脇の他の第3の脚部33に挟まれる中側脚部34によって隔てられて、第1の脚部31に装着されるようにした。これにより、第2の脚部32側にコイル2は無く、第2の脚部32側に空間的余裕が生じ、1基の端子台5は、第2の脚部32と中側脚部34とが接続している中側箇所32cに隣接し、中側脚部34に沿って締結穴51が延在するように配置した。
そのため、この端子台5は、締結穴51の延び方向に沿って投影したとき、中側脚部34によって分かれて配置された2個のコイル2,2の間に大部分が含まれるように配置され、リアクトル1の省スペース化が達成される。
尚、リアクトル1の省スペース化の達成のためには、中側箇所32cに隣接させて固定点7を配置するようにしてもよく、端子台5又は固定点7が中側箇所32cに隣接配置されればよい。また、コイル2の数は2個に限らず、3個以上であってもよく、コイル2の数に応じて第3の脚部33の数を増やすようにしてもよい。第3の脚部33の数の増加に応じて、中側箇所32cの数も増加する。各中側箇所32cに端子台5と固定点7のうちの一部を配置できれば、リアクトル1の省スペース化は妨げられず、コイル2の数が多いほど、省スペース化の効果は高くなる。
また、端子台5と固定点7のうちの他の一部は、第3の脚部33のうち、片側に他の第3の脚部33が無い外側脚部35と、第2の脚部32とが接続しているエッジ箇所32eに隣接配置されるようにした。これにより、リアクトル1の更なる省スペース化が達成さされる。
また、このリアクトル1は、コア3を被覆するコア被覆樹脂4を備えている。端子台5及び固定点7は、コア被覆樹脂4から繋ぎ目無く一続きに延出する。そして、2個以上の端子台5と1個以上の固定点7が一直線L上に並設され、一直線L上に位置する固定点7は、一直線L上に位置する端子台5に対して規定方向D2に位置するようにした。規定方向Dは、一直線L上に位置する端子台5の延出基端52からコア被覆樹脂4に対して離れる遠方端53への基準向きD1を基準にして、当該基準向きD1から右回りに90度の方向である。
これにより、端子台5にボルトやネジ等の締結具を右回りで締め付ける際、端子台5には圧縮応力が優勢となり、引張応力よりも圧縮応力に強いという樹脂特性によって、端子台5の破壊が抑制される。尚、一直線L上に複数の固定点7が存在していてもよい。この場合、個々の端子台5に対して規定方向D2の方向に一基以上の固定点7があればよい。換言すれば、一直線Lを手前に置き、第2の脚部32を奥側に置いたとき、最左に端子台5を配置しないようにすればよい。
また、このリアクトル1は、一端が端子台5に配線され、他端がコイル2から引き出された導電線22と溶接されるバスバー6を備える。コイル2から引き出された導電線22、及びバスバー6は、端子台5を基準に規定方向D2’に引き出され、コイル2から引き出された導電線22は、バスバー6よりも、端子台5から規定方向D2’に向かって遠い位置に配設され、バスバー6は、コイル2から引き出された導電線22よりも、端子台5から規定方向D2’に向かって近い位置に配設されているようにした。尚、端子台5がコア被覆樹脂4から延出する場合、規定方向D2’は規定方向D2と一致する。
これにより、端子台5にボルトやネジ等の締結具を右回りで締め付ける際、導電線22の溶接面23からバスバー6が外れてしまう虞を抑制することができる。
また、このリアクトル1では、第1の脚部31がケース8の底側に位置するように、コイル2とコア3を収容するケース8と、少なくともコイル2の全体が埋没するまで、コイル2とコア3が収容されたケース8内に充填されて固化した充填剤9とを備えるようにした。
これにより、コイル2がコア3の第1の脚部31に偏って嵌っているので、コイル2の全体を充填剤9に埋設することができ、コイル2からの放熱性が向上する。尚、リアクトル1はケース8に収容されず、固定点7は、他の外部フレーム等にリアクトル1を固定するために用いるようにしてもよい。
以上の本発明の実施形態は例として提示したものであって、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。そして、実施形態やその変形は本発明の範囲に含まれるものである。
1 リアクトル
2 コイル
21 上面
22 導電線
23 溶接面
3 コア
31 第1の脚部
32 第2の脚部
32c 中側箇所
32e エッジ箇所
33 第3の脚部
34 中側脚部
35 外側脚部
36 コアブロック
4 コア被覆樹脂
5 端子台
51 締結穴
52 延出基端
53 遠方端
6 バスバー
61 線状部
62 舌片部
7 固定点
71 締結穴
8 ケース
9 充填剤
L 直線
D1 基準向き
D2 規定方向

Claims (6)

  1. 導電線が巻回された複数個のコイルと、
    前記複数個のコイルが装着されたコアと、
    締結穴を有し、リアクトル外の端子と前記コイルとを電気的に接続するための端子台と、
    締結穴を有し、前記コイルが装着された前記コアを固定するための固定点と、
    を備え、
    前記コアは、
    平行に延びる第1の脚部及び第2の脚部と、
    前記第1の脚部と前記第2の脚部との間に掛け渡されて延びる3本以上の第3の脚部と、
    を有し、
    前記複数のコイルは、前記第3の脚部のうち、両脇の他の第3の脚部に挟まれる中側脚部によって隔てられて、前記第1の脚部に装着され、
    前記端子台と前記固定点のうちの一部は、前記第2の脚部と前記中側脚部とが接続している箇所に隣接し、前記中側脚部に沿って前記締結穴が延在するように配置されていること、
    を特徴とするリアクトル。
  2. 前記端子台と前記固定点のうちの他の一部は、前記第3の脚部のうち、片側に他の第3の脚部が無い外側脚部と、前記第2の脚部とが接続している箇所に隣接し、前記外側脚部に沿って前記締結穴が延在するように、配置されていること、
    を特徴とする請求項1記載のリアクトル。
  3. 前記コアを被覆するコア被覆樹脂を備え、
    前記端子台及び前記固定点は、前記コア被覆樹脂から繋ぎ目無く一続きに延出し、
    2個以上の前記端子台と1個以上の固定点が一直線上に並設され、
    前記一直線上に位置する前記固定点は、前記一直線上に位置する前記端子台に対して規定方向に位置し、
    前記規定方向は、前記一直線上に位置する前記端子台の延出基端から前記コア被覆樹脂に対して離れる遠方端への向きを基準にして、当該基準から右回りに90度の方向であること、
    を特徴とする請求項1又は2記載のリアクトル。
  4. 一端が前記端子台に配線され、他端が前記コイルから引き出された前記導電線と溶接されるバスバーを備え、
    前記コイルから引き出された前記導電線、及び前記バスバーは、前記端子台を基準に規定方向に引き出され、
    前記規定方向は、前記端子台の延出基端から前記コアに対して離れる遠方端への向きを基準にして、当該基準から右回りに90度の方向であり、
    前記コイルから引き出された前記導電線は、前記バスバーよりも、前記端子台から遠い位置に配設され、
    前記バスバーは、前記コイルから引き出された前記導電線よりも、前記端子台に近い位置に配設されていること、
    を特徴とする請求項1又は2記載のリアクトル。
  5. 一端が前記端子台に配線され、他端が前記コイルから引き出された前記導電線と溶接されるバスバーを備え、
    前記コイルから引き出された前記導電線、及び前記バスバーは、前記端子台を基準に前記規定方向に引き出され、
    前記コイルから引き出された前記導電線は、前記バスバーよりも、前記端子台から遠い位置に配設され、
    前記バスバーは、前記コイルから引き出された前記導電線よりも、前記端子台に近い位置に配設されていること、
    を特徴とする請求項3記載のリアクトル。
  6. 前記第1の脚部が前記ケースの底側に位置するように、前記コイルと前記コアを収容するケースと、
    少なくとも前記コイル全体が埋没するまで、前記コイルと前記コアが収容された前記ケース内に充填されて固化した充填剤と、
    を備えること、
    を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のリアクトル。
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