JP2023000457A - 反射型マスクブランク、及び反射型マスクの製造方法 - Google Patents

反射型マスクブランク、及び反射型マスクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】基板と、低屈折率層と、高屈折率層とを交互に積層した周期積層構造を有する多層反射膜と、保護膜と、吸収体膜とを有し、低屈折率層が、モリブデンと、窒素、炭素、水素及びホウ素から選ばれる1以上の元素とを含む第1の低屈折率副層と、モリブデン及び炭素の一方又は双方を含み、窒素、水素及びホウ素を含まず、第1の低屈折率副層とは組成が異なる第2の低屈折率副層とからなり、第2の低屈折率副層の厚さが、0.1~0.5nmであり、低屈折率層中、高屈折率層に接する一方又は双方の低屈折率副層が、第2の低屈折率副層であるEUV光を露光光とする反射型マスクブランク。【効果】EUV光に対して、高い反射率を有し、位相欠陥検査時のバックグラウンドレベルが低く抑えられた多層反射膜を有する反射型マスクブランクを、また、このような反射型マスクブランクから位相欠陥等の欠陥が低減された反射型マスクを提供することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、LSIなどの半導体デバイスの製造などに使用される反射型マスクの素材となる反射型マスクブランク、特に、EUVマスクの素材となるEUVマスクブランクとして好適な反射型マスクブランク、及び反射型マスクブランクを用いた反射型マスクの製造方法に関する。
半導体デバイス(半導体装置)の製造工程では、転写用マスクに露光光を照射し、マスクに形成されている回路パターンを、縮小投影光学系を介して半導体基板(半導体ウェハ)上に転写するフォトリソグラフィ技術が繰り返し用いられる。従来、露光光の波長はフッ化アルゴン(ArF)エキシマレーザ光を用いた193nmが主流となっており、露光プロセスや加工プロセスを複数回組み合わせるマルチパターニングというプロセスを採用することにより、最終的には露光波長より小さい寸法のパターンを形成してきた。
しかし、継続的なデバイスパターンの微細化により、更なる微細パターンの形成が必要とされてきていることから、露光光としてArFエキシマレーザ光より更に波長の短いEUV(Extreme UltraViolet(極端紫外))光を用いたEUVリソグラフィ技術が開発されてきた。EUV光とは、波長が例えば10~20nm程度の光、より具体的には、波長が13.5nm付近の光である。このEUV光は、物質に対する透過性が極めて低く、従来の透過型の投影光学系やマスクが使えないことから、反射型の光学素子が用いられる。そのため、パターン転写用のマスクも反射型マスクが提案されている。反射型マスクは、基板上にEUV光を反射する多層反射膜が形成され、多層反射膜の上にEUV光を吸収する吸収体膜がパターン状に形成されたものである。一方、吸収体膜にパターニングする前の状態(レジスト層が形成された状態も含む)のものが、反射型マスクブランクと呼ばれ、これが反射型マスクの素材として用いられる。一般に、EUV光を反射させる反射型マスク及び反射型マスクブランクは、各々、EUVマスク及びEUVマスクブランクと呼ばれる。
EUVマスクブランクは、低熱膨張の基板と、その上に形成されたEUV光を反射する多層反射膜と、その上に形成されたEUV光を吸収する吸収体膜とを含む基本構造を有している。多層反射膜としては、通常、モリブデン(Mo)膜とケイ素(Si)膜とを交互に積層することで、EUV光に対する必要な反射率を得る多層反射膜が用いられる。更に、多層反射膜を保護するための保護膜として、ルテニウム(Ru)膜が、多層反射膜の最表層に形成される。一方、吸収体膜としては、EUV光に対して消衰係数の値が比較的大きいタンタル(Ta)などが用いられる(特開2002-246299号公報(特許文献1)など)。
特開2002-246299号公報 特開2003-114200号公報
反射型マスクの製造過程においては、反射型マスクブランクの吸収体膜をエッチング加工することでパターンを形成した後、通常、パターンを検査し、欠陥が見つかった場合には欠陥を修正する。しかし、反射型マスクの場合、多層反射膜の構造の乱れに起因して反射率が低下する、いわゆる位相欠陥と呼ばれる欠陥が存在する場合がある。吸収体膜のパターンを形成した後に、この位相欠陥を直接的に修正することは極めて困難である。このような状況から、反射型マスクブランクの段階で位相欠陥を検出することが重要である。例えば、特開2003-114200号公報(特許文献2)には、EUV光を用いて多層膜反射膜内部の欠陥を検出する方法として、暗視野検査像を用いる技術が開示されている。
欠陥検出において微小な位相欠陥も感度よく検出するためには、多層反射膜形成後に、欠陥検査における多層反射膜上の欠陥が存在しない部分の散乱光の強度、いわゆるバックグランドレベル(BGL)を低減する必要がある。従って、EUVマスクブランクは、露光光(約13.5nm)における反射率が高いほど有利である一方で、露光光を用いた欠陥検査時のバックグラウンドレベルも低くする必要がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、EUV光に対して、高い反射率を有し、欠陥検査時のバックグラウンドレベルが低く抑えられた多層反射膜を有する反射型マスクブランク、及び反射型マスクブランクを用いた反射型マスクの製造方法を提供することを目的とする。
多層反射膜を、モリブデン(Mo)層とケイ素(Si)層との周期積層構造とする場合、モリブデン(Mo)層は、窒素(N)、炭素(C)、ホウ素(B)などの添加元素を含まない方が、反射率が高くなる傾向にあるが、モリブデン(Mo)層が、添加元素を含まない場合、層が結晶粒を含む構造となり、結晶粒が原因で、EUV光での欠陥検査時のバックグラウンドレベルが高くなる傾向にある。
一方、EUV光での欠陥検査時のバックグラウンドレベルを低減するためには、モリブデン(Mo)層に、窒素(N)、炭素(C)、ホウ素(B)などの添加元素を加えて、層をアモルファス構造とすることが効果的であるが、添加元素を加えた場合、添加元素の影響による光学特性(屈折率(n)、消衰係数(k)など)の変化と、モリブデン(Mo)層とケイ素(Si)層との界面のインターミキシングにより、反射率が大きく低下する傾向にある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、反射型マスクブランクの、モリブデン(Mo)を含む材料からなる低屈折率層と、高屈折率層とを交互に積層した周期積層構造を有する多層反射膜を、モリブデン(Mo)と、窒素(N)、炭素(C)、水素(H)及びホウ素(B)から選ばれる1以上の元素とを含む第1の低屈折率副層と、モリブデン(Mo)及び炭素(C)の一方又は双方を含み、窒素(N)、水素(H)及びホウ素(B)を含まない第2の低屈折率副層とで構成し、第2の低屈折率副層の厚さを0.1nm以上0.5nm以下として、高屈折率層に接する一方又は双方の低屈折率副層を第2の低屈折率副層とすることで、EUV光に対して、高い反射率を有し、ABI(Actinic Blank Inspection)などによる位相欠陥検査時のバックグラウンドレベルが低く抑えられた多層反射膜を有する反射型マスクブランクとなることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、以下の反射型マスクブランク、及び反射型マスクの製造方法を提供する。
1.基板と、該基板の一の主表面上に形成された露光光を反射する多層反射膜と、該多層反射膜に接して形成された保護膜と、該保護膜上に形成された露光光を吸収する吸収体膜とを有し、EUV光を露光光とするEUVリソグラフィで用いられる反射型マスクの素材となる反射型マスクブランクあって、
前記多層反射膜が、モリブデン(Mo)を含む材料からなる低屈折率層と、高屈折率層とを交互に積層した周期積層構造を有し、
前記低屈折率層が、1又は2以上の第1の低屈折率副層と、1又は2以上の前記第1の低屈折率副層とは組成が異なる第2の低屈折率副層とからなり、
前記第1の低屈折率副層が、モリブデン(Mo)と、窒素(N)、炭素(C)、水素(H)及びホウ素(B)から選ばれる1以上の元素とを含み、
前記第2の低屈折率副層が、モリブデン(Mo)及び炭素(C)の一方又は双方を含み、窒素(N)、水素(H)及びホウ素(B)を含まず、
前記第2の低屈折率副層の厚さが、0.1nm以上0.5nm以下であり、
前記低屈折率層中、前記高屈折率層に接する一方又は双方の低屈折率副層が、前記第2の低屈折率副層である
ことを特徴とする反射型マスクブランク。
2.前記低屈折率層が、アモルファスを有することを特徴とする1に記載の反射型マスクブランク。
3.前記第2の低屈折率副層が、前記第1の低屈折率副層と比べて、高い圧縮応力を有することを特徴とする1又は2に記載の反射型マスクブランク。
4.前記第2の低屈折率副層が、152mm角、厚さ6.35mmのSiO2-TiO2系ガラス基板の主表面に、厚さt(nm)の第2の低屈折率副層を形成したとき、第2の低屈折率副層の応力により前記SiO2-TiO2系ガラス基板に生じる反りの量ΔTIR(nm)が、下記式(1)
ΔTIR<7×t (1)
を満たす層である
ことを特徴とする1乃至3のいずれかに記載の反射型マスクブランク。
5.前記高屈折率層が、ケイ素(Si)を含む材料からなることを特徴とする1乃至4のいずれかに記載の反射型マスクブランク。
6.前記高屈折率層が、1又は2以上の第1の高屈折率副層と、1又は2以上の第2の高屈折率副層とからなり、
前記第1の高屈折率副層が、ケイ素(Si)と、窒素(N)、炭素(C)、水素(H)及びホウ素(B)から選ばれる1以上の元素とを含み、
前記第1の高屈折率副層の厚さが、0.1nm以上0.7nm以下であり、
前記第2の高屈折率副層が、ケイ素(Si)を含み、窒素(N)、炭素(C)、水素(H)及びホウ素(B)を含まないことを特徴とする5に記載の反射型マスクブランク。
7.前記高屈折率層中、前記低屈折率層に接する前記基板から離間する側の高屈折率副層が、前記第1の高屈折率副層であることを特徴とする6に記載の反射型マスクブランク。
8.1乃至7のいずれかに記載の反射型マスクブランクを用いて製造することを特徴とする反射型マスクの製造方法。
本発明によれば、EUV光に対して、高い反射率を有し、ABI(Actinic Blank Inspection)などによる位相欠陥検査時のバックグラウンドレベルが低く抑えられた多層反射膜を有する反射型マスクブランクを提供することができ、また、このような反射型マスクブランクから位相欠陥等の欠陥が低減された反射型マスクを提供することができる。
本発明の反射型マスクブランクの一例を示す断面図である。
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明の反射型マスクブランクは、基板と、基板の一の主表面上に形成された露光光を反射する多層反射膜と、多層反射膜に接して形成された保護膜と、保護膜上に形成された露光光を吸収する吸収体膜とを有する。本発明の反射型マスクブランクは、EUV光を露光光とするEUVリソグラフィで用いられる反射型マスク(EUVマスク)の素材(EUVマスクブランク)として好適である。EUV光を露光光とするEUVリソグラフィに用いられるEUV光の波長は13~14nmであり、通常、波長が13.5nm程度の光である。
図1に、本発明の反射型マスクブランクの典型的な例を示す。図1は、本発明の反射型マスクブランクの一例を示す断面図であり、この反射型マスクブランク10は、基板11の一の主表面上に、一の主表面に接して形成された多層反射膜12と、多層反射膜12に接して形成された保護膜13と、保護膜13に接して形成された吸収体膜14とを備える。
基板は、EUV光露光用として、低熱膨張特性を有するものであることが好ましく、例えば、熱膨張係数が、±2×10-8/℃以内、好ましくは±5×10-9/℃の範囲内の材料で形成されているものが好ましい。また、基板は、表面が十分に平坦化されているものを用いることが好ましく、基板の主表面の表面粗さは、RMS値で0.5nm以下、特に0.2nm以下であることが好ましい。このような表面粗さは、基板の研磨などにより得ることができる。このような材料としては、チタニアドープ石英ガラス(SiO2-TiO2系ガラス)などが挙げられる。
多層反射膜は、反射型マスクにおいて、露光光であるEUV光を反射する膜である。多層反射膜は、基板の一の主表面に接して設けてよく、また、基板と多層反射膜との間に下地膜を設けてもよい。本発明において、多層反射膜は、低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層された多層で構成されており、低屈折率層と、高屈折率層とを交互に積層した周期積層構造を有している。低屈折率層は、モリブデン(Mo)を含む材料からなることが好ましい、また、低屈折率層は、第1の低屈折率副層と、第2の低屈折率副層とからなることが好ましい。低屈折率層の第1の低屈折率副層及び第2の低屈折率副層は、各々、1層又は2層以上含まれていることが好ましい。
第1の低屈折率副層は、モリブデン(Mo)と、窒素(N)、炭素(C)、水素(H)及びホウ素(B)から選ばれる1以上の元素とを含む材料で構成される。一方、第2の低屈折率副層は、モリブデン(Mo)及び炭素(C)の一方又は双方を含み、窒素(N)、水素(H)及びホウ素(B)を含まない材料で構成されるが、第1の低屈折率副層とは組成が異なる(構成元素が異なる、又は構成元素は同じであるが、構成元素の含有率(構成比率)が異なる)材料で構成される。第1の低屈折率副層及び第2の低屈折率副層は、いずれも、少量であれば、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)などの不活性ガス(希ガス)を含んでいてもよい。なお、第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層との構成元素が同じである場合は、第2の低屈折率副層を、モリブデン(Mo)の含有率が98原子%以上又は炭素(C)の含有率が98原子%以上の材料で構成し、第1の低屈折率副層を、第2の低屈折率副層とは、構成元素の含有率(構成比率)が異なる材料、特に、モリブデン(Mo)及び炭素(C)の合計の含有率が98原子%未満の材料で構成することができる。
第1の低屈折率副層の厚さは、2.1nm以上、特に2.2nm以上であることが好ましく、また、2.8nm以下、特に2.7nm以下であることが好ましい。一方、第2の低屈折率副層の厚さは、0.1nm以上であることが好ましく、また、0.5nm以下であることが好ましい。また、低屈折率層全体(1層分)の厚さは、2.6nm以上、特に2.7nm以上であることが好ましく、また、3nm以下、特に2.9nm以下であることが好ましい。
低屈折率層が2以上の副層で構成される場合、低屈折率層には、基板側、又は基板から離間する側の高屈折率層に接する低屈折率副層(第1の低屈折率副層及び第2の低屈折率副層)が1層又は2層存在するが、低屈折率層中、高屈折率層に接する一方又は双方の低屈折率副層が、第2の低屈折率副層であることが好ましい。
多層反射膜中の低屈折率層は、アモルファス構造を有することが好ましく、第1の低屈折率副層及び第2の低屈折率副層の一方又は双方がアモルファス構造であること、特に、低屈折率層の全体が、アモルファス構造であることが好ましい。
低屈折率層を、モリブデン(Mo)と、窒素(N)、炭素(C)、水素(H)及びホウ素(B)から選ばれる1以上の元素とを含む材料で構成される第1の低屈折率副層を含むようにすることにより、第1の低屈折率副層をアモルファス構造とすることができる。また、低屈折率層を、モリブデン(Mo)及び炭素(C)の一方又は双方を含み、窒素(N)、水素(H)及びホウ素(B)を含まない材料で構成される第2の低屈折率副層を含むようにすることにより、低屈折率層を緻密な構造にすることができる。特に、第2の低屈折率副層の厚さを、0.5nm以下とすることにより、第2の低屈折率副層もアモルファスとすることができ、第1の低屈折率副層と組み合わせて、低屈折率層全体をアモルファス構造とすることができる。更に、低屈折率層中、高屈折率層に接する層を第2の低屈折率副層とすることにより、低屈折率層と、高屈折率層との界面に形成されるインターミキシングが抑制され、露光光に対する反射率が低下することなく、バックグランドレベル(BGL)が低減される。
第2の低屈折率副層は、第1の低屈折率副層と比べて、高い圧縮応力を有することが好ましい。また、第2の低屈折率副層は、152mm角、厚さ6.35mmのSiO2-TiO2系ガラス基板の主表面に、厚さt(nm)の第2の低屈折率副層を形成したとき、第2の低屈折率副層の応力によりSiO2-TiO2系ガラス基板に生じる反りの量ΔTIR(nm)が、下記式(1)
ΔTIR<7×t (1)
を満たす層であることが好ましい。
一方、高屈折率層は、ケイ素(Si)を含む材料からなることが好ましい、また、高屈折率層は、第1の高屈折率副層と、第2の高屈折率副層とからなることが好ましい。高屈折率層の第1の高屈折率副層及び第2の高屈折率副層は、各々、1層又は2層以上含まれていることが好ましい。
第1の高屈折率副層は、ケイ素(Si)と、窒素(N)、炭素(C)、水素(H)及びホウ素(B)から選ばれる1以上の元素とを含む材料で構成される。一方、第2の高屈折率副層は、ケイ素(Si)を含み、窒素(N)、炭素(C)、水素(H)及びホウ素(B)を含まない材料で構成されるが、第1の高屈折率副層とは組成が異なる(構成元素が異なる、又は構成元素は同じであるが、構成元素の含有率(構成比率)が異なる)材料で構成される。
第1の高屈折率副層の厚さは、0.1nm以上であることが好ましく、また、0.7nm以下であることが好ましい。一方、第2の高屈折率副層の厚さは、3.1nm以上、特に3.3nm以上であることが好ましく、また、4.4nm以下、特に4.2nm以下であることが好ましい。また、高屈折率層全体(1層分)の厚さは、3.8nm以上、特に4nm以上であることが好ましく、また、4.5nm以下、特に4.3nm以下であることが好ましい。
高屈折率層が2以上の副層で構成される場合、高屈折率層には、基板側、又は基板から離間する側の低屈折率層に接する高屈折率副層(第1の高屈折率副層及び第2の低屈折率副層)が1層又は2層存在するが、高屈折率層中、低屈折率層に接する一方又は双方の高屈折率副層が、第1の高屈折率副層であることが好ましい。高屈折率層の場合は、高屈折率層中、低屈折率層に接する基板から離間する側の高屈折率副層が、第1の高屈折率副層であることがより好ましい。
高屈折率層中、低屈折率層に接する基板から離間する側の層を第1の高屈折率副層とすることにより、高屈折率層と、低屈折率層との界面に形成されるインターミキシングが抑制され、露光光に対する反射率が低下することなく、バックグランドレベル(BGL)が低減される。
多層反射膜の厚さは、260nm以上、特に270nm以上であることが好ましく、また、300nm以下、特に290nm以下であることが好ましい。
多層反射膜の形成方法としては、ターゲットに電力を供給し、供給した電力で雰囲気ガスをプラズマ化(イオン化)して、スパッタリングを行うスパッタ法や、イオンビームをターゲットに照射するイオンビームスパッタ法が挙げられる。スパッタ法としては、ターゲットに直流電圧を印加するDCスパッタ法、ターゲットに高周波電圧を印加するRFスパッタ法がある。スパッタ法とはスパッタガスをチャンバーに導入した状態でターゲットに電圧を印加し、ガスをイオン化し、ガスイオンによるスパッタリング現象を利用した成膜方法で、特にマグネトロンスパッタ法は生産性において有利である。ターゲットに印加する電力はDCでもRFでもよく、また、DCには、ターゲットのチャージアップを防ぐために、ターゲットに印加する負バイアスを短時間反転するパルススパッタリングも含まれる。
多層反射膜は、例えば、複数のターゲットを装着できるスパッタ装置を用いてスパッタ法により形成することができ、具体的には、ターゲットとして、モリブデン(Mo)を含有する層を形成するためのモリブデン(Mo)ターゲット、ケイ素(Si)を含有する層を形成するためのケイ素(Si)ターゲット、炭素(C)を含有する層を形成するための炭素(C)ターゲットなどから適宜選択して用い、スパッタガスとして、ヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガス、クリプトン(Kr)ガス、キセノン(Xe)ガスなどの希ガスを用いて形成することができる。また、スパッタリングを、反応性ガスを用いた反応性スパッタリングとしてもよく、その場合、例えば、窒素(N)を含有する膜を形成するときには、窒素ガス(N2ガス)などの窒素含有ガス、水素(H)を含有する膜を形成するときには、水素ガス(H2ガス)などの水素含有ガス、炭素(C)と水素(H)を含有する膜を形成するときには、メタン(CH4)などの炭化水素ガスを、希ガスと共に用いればよい。更に、ホウ素(B)を含有する層を形成するときには、ホウ素(B)を添加したモリブデン(Mo)ターゲット(ホウ化モリブデン(MoB)ターゲット)、ホウ素(B)を添加したケイ素(Si)ターゲット(ホウ化ケイ素(SiB)ターゲット)などを用いることができる。
複数の元素を含む層を形成する場合、ターゲットに印加する電力(及び複数種のターゲットを用いる場合はそれらの比率)、反応性ガスの流量(及び複数種の反応性ガスを用いる場合はそれらの比率)などを適宜調整して、所望の組成、結晶性などの物性などを得ることができ、所望の組成、結晶性などの物性などが得られるように、種々の条件で、予め、スパッタリングを実施して、得られる組成や物性を確認しておけばよい。
保護膜は、キャッピング層とも呼ばれ、その上の吸収体膜にパターンを形成する際や、吸収体膜のパターン修正の際などに、多層反射膜を保護するために設けられる。保護膜の材料としては、ルテニウム(Ru)を含有する材料が好ましい。ルテニウム(Ru)を含有する材料としては、ルテニウム(Ru)単体、ルテニウム(Ru)に、ニオブ(Nb)やジルコニウム(Zr)を添加した化合物などが好適に用いられる。保護膜の厚さは、通常5nm以下、特に4nm以下であることが好ましい。保護膜の厚さの下限は、通常、2nm以上である。
保護膜は、多層反射膜と同様に、例えば、イオンビームスパッタ法やマグネトロンスパッタ法などのスパッタ法により形成することができる。
保護膜は、例えば、1つ又は複数のターゲットを装着できるスパッタ装置を用いてスパッタ法により形成することができ、具体的には、ルテニウム(Ru)ターゲット、又はニオブ(Nb)、ジルコニウム(Zr)などを添加したルテニウム(Ru)ターゲットと、必要に応じてニオブ(Nb)及びジルコニウム(Zr)から選ばれる1以上の元素のターゲットとを用い、スパッタガスとして、ヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガス、クリプトン(Kr)ガス、キセノン(Xe)ガスなどの希ガスを用いて、スパッタリングすることにより形成することができる。
保護膜を、金属以外の他の元素を含む化合物で形成する場合は、スパッタガスとして、希ガスと共に、酸素含有ガス、窒素含有ガス、炭素含有ガスなどの反応性ガスを用いた反応性スパッタリングにより形成することができる。また、ターゲットを、化合物としてもよい。
本発明の反射型マスクブランクは、露光光を吸収する吸収体膜、具体的には、EUV光を吸収し、反射率を低下させる吸収体膜を有する。吸収体膜は、保護膜に接して設けられていることが好ましい。反射型マスクブランクは、更に、吸収体膜上に、吸収体膜をドライエッチングする際のエッチングマスクとして機能するハードマスク膜を有していてもよい。一方、基板の一の主表面と反対側の面である他の主表面(裏側の面)下には、好ましくは他の主表面に接して、反射型マスクを露光装置に静電チャックするために用いる導電膜を設けてもよい。
反射型マスクブランク(EUVマスクブランク)からは、吸収体膜をパターニングして形成される吸収体パターン(吸収体膜のパターン)を有する反射型マスク(EUVマスク)が製造される。
吸収体膜は、多層反射膜の上に形成され、露光光であるEUV光を吸収して、露光光の反射率を低減する膜であり、反射型マスクにおいては、吸収体膜が形成されている部分と、吸収体膜が形成されていない部分との反射率の差によって、転写パターンを形成する。
吸収体膜の材料としては、EUV光を吸収し、パターン加工が可能な材料であれば、制限はない。吸収体膜の材料としては、例えば、タンタル(Ta)又はクロム(Cr)を含有する材料が挙げられる。また、Ta又はCrを含有する材料は、酸素(O)、窒素(N)、炭素(C)、ホウ素(B)などを含有していてもよい。Taを含有する材料としては、Ta単体、TaO、TaN、TaON、TaC、TaCN、TaCO、TaCON、TaB、TaOB、TaNB、TaONB、TaCB、TaCNB、TaCOB、TaCONBなどのタンタル化合物が挙げられる。Crを含有する材料として具体的には、Cr単体、CrO、CrN、CrON、CrC、CrCN、CrCO、CrCON、CrB、CrOB、CrNB、CrONB、CrCB、CrCNB、CrCOB、CrCONBなどのクロム化合物が挙げられる。
吸収体膜は、スパッタリングで形成することができ、スパッタリングは、マグネトロンスパッタが好ましい。具体的には、クロム(Cr)ターゲット、タンタル(Ta)ターゲットなどの金属ターゲットや、クロム化合物ターゲット、タンタル化合物ターゲットなどの金属化合物ターゲット(Cr、Taなどの金属と、酸素(O)、窒素(N)、炭素(C)、ホウ素(B)などとを含有するターゲット)などを用い、スパッタガスとして、ヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガス、クリプトン(Kr)ガス、キセノン(Xe)ガスなどの希ガスを用いたスパッタリング、また、希ガスと共に、酸素含有ガス、窒素含有ガス、炭素含有ガスなどの反応性ガスとを用いた反応性スパッタリングにより形成することができる。吸収体膜の膜厚は、特に制限はないが、通常50~90nm程度である。
吸収体膜上の基板から離間する側には、好ましくは吸収体膜と接して、吸収体膜とはエッチング特性が異なるハードマスク膜(吸収体膜のエッチングマスク膜)を設けてもよい。このハードマスク膜は、吸収体膜をドライエッチングする際のエッチングマスクとして機能する膜である。このハードマスク膜は、吸収体パターンを形成した後には、例えば、パターン検査などの検査で用いる光の波長における反射率を低減するための反射率低減層として残して吸収体膜の一部としても、取り除いて反射型マスク上には残存させないようにしてもよい。ハードマスク膜の材料としては、クロム(Cr)を含有する材料が挙げられる。Crを含有する材料で形成されているハードマスク膜は、特に、吸収体膜が、Taを含有し、Crを含有しない材料で形成されている場合に好適である。吸収体膜の上に、パターン検査などの検査で用いる光の波長における反射率を低減する機能を主に担う層(反射率低減層)を形成するとき、ハードマスク膜は、吸収体膜の反射率低減層の上に形成することができる。ハードマスク膜は、例えば、マグネトロンスパッタ法により形成することができる。ハードマスク膜の膜厚は、特に制限はないが、通常5~20nm程度である。
導電膜は、シート抵抗が100Ω/□以下であることが好ましく、材質に特に制限はない。導電膜の材料としては、例えば、タンタル(Ta)又はクロム(Cr)を含有する材料が挙げられる。また、Ta又はCrを含有する材料は、酸素(O)、窒素(N)、炭素(C)、ホウ素(B)などを含有していてもよい。Taを含有する材料としては、Ta単体、TaO、TaN、TaON、TaC、TaCN、TaCO、TaCON、TaB、TaOB、TaNB、TaONB、TaCB、TaCNB、TaCOB、TaCONBなどのタンタル化合物が挙げられる。Crを含有する材料として具体的には、Cr単体、CrO、CrN、CrON、CrC、CrCN、CrCO、CrCON、CrB、CrOB、CrNB、CrONB、CrCB、CrCNB、CrCOB、CrCONBなどのクロム化合物が挙げられる。
導電膜の膜厚は、静電チャック用として機能すればよく、特に制限はないが、通常20~300nm程度である。導電膜の膜厚は、反射型マスクとして形成した後、即ち、吸収体パターンを形成した後に、多層反射膜及び吸収体パターンと、膜応力がバランスするように形成することが好ましい。導電膜は、多層反射膜を形成する前に形成しても、基板の多層反射膜側の全ての膜を形成した後に形成してもよく、また、基板の多層反射膜側の一部の膜を形成した後、導電膜を形成し、その後、基板の多層反射膜側の残部の膜を形成してもよい。導電膜は、例えば、マグネトロンスパッタ法により形成することができる。
更に、反射型マスクブランクは、基板から最も離間する側に、レジスト膜が形成されたものであってもよい。レジスト膜は、電子線(EB)レジストが好ましい。
以下、実験例及び比較実験例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実験例に制限されるものではない。
[実験例1]
152mm角、6.35mm厚の低熱膨張ガラス基板(SiO2-TiO2系ガラス基板)の主表面の上に、モリブデン(Mo)ターゲットとケイ素(Si)ターゲットとを用い、これらのターゲットと基板の主表面とを対向させ、基板を自転させながら、DCパルスマグネトロンスパッタリングにより、多層反射膜を成膜した。モリブデン(Mo)ターゲットとケイ素(Si)ターゲットとを装着でき、ターゲットを1つずつ個々に又は2以上同時に放電することができるスパッタ装置に、各々のターゲットを装着して、基板を設置した。
まず、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、第2の高屈折率副層として、厚さ3.7nmのケイ素(Si)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)と窒素(N2)ガス(流量:50sccm)とを流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.15Paで、第1の高屈折率副層として、厚さ0.5nmの窒化ケイ素(SiN)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、第2の高屈折率副層と第1の高屈折率副層との2層の副層からなる高透過率層を形成した。窒化ケイ素(SiN)層の組成はSi:N=48:52(原子比)であった。なお、組成は、ESCAにより分析した(以下の組成分析において同じ)。
次に、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.3nmのモリブテン(Mo)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)と窒素(N2)ガス(流量:2sccm)とを流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.027Paで、第1の低屈折率副層として、厚さ2.5nmの窒化モリブデン(MoN)層を形成し、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止して、第2の低屈折率副層と第1の低屈折率副層との2層の副層からなる低透過率層を形成した。この場合、窒化モリブデン(MoN)層の組成は、窒素含有率が高いほど多層反射膜の反射率が下がる傾向にあるため、アモルファス構造となる範囲で窒素含有率を低く設定した。窒化モリブデン(MoN)層の組成はMo:N=97:3(原子比)であった。
また、152mm角、6.35mm厚の低熱膨張ガラス基板(SiO2-TiO2系ガラス基板)を別途2枚用意し、ここで形成したモリブテン(Mo)層及び窒化モリブデン(MoN)層の形成条件と同じ条件で、20~60nm程度の厚さのモリブテン(Mo)層及び窒化モリブデン(MoN)層を、各々の基板の主表面の上に形成し、各々の層の形成前後の基板の反り(TIR)を、フォトマスク形状分析装置(Photomask Form Analysis System)Ultra-Flat200-ERA(Corning Tropel社製)で測定し、基板のそり(TIR)から、層の形成前後のそり量の差であるΔTIR(nm)を算出した。層の厚さt(nm)で除した値ΔTIR/tは、モリブテン(Mo)層は7.3、窒化モリブデン(MoN)層は6.3であり、モリブテン(Mo)層の方が、窒化モリブテン(MoN)層と比べて、圧縮応力が大きかった。
これら高透過率層及び低透過率層を形成する操作を1サイクルとし、これを40サイクル繰り返して、高透過率層及び低透過率層を40層ずつ形成した。最後に、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、厚さ4.2nmのケイ素(Si)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の高透過率層を形成した。
次に、多層反射膜の上に、ルテニウム(Ru)ターゲットを用い、ターゲットと基板の主表面とを対向させ、基板を自転させながら、DCパルスマグネトロンスパッタリングにより、多層反射膜に接する保護膜を成膜した。多層反射膜を成膜したスパッタ装置とは別のスパッタ装置に、ルテニウム(Ru)ターゲットを装着し、多層反射膜を成膜した基板を、大気中に取り出すことなく、多層反射膜を成膜したスパッタ装置から、真空状態を維持した搬送路を経由して、ルテニウム(Ru)ターゲットを装着したスパッタ装置に移動させて、設置した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながらルテニウム(Ru)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.023Paで、厚さ2.0nmのルテニウム(Ru)を形成し、ルテニウム(Ru)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の保護膜を形成した。
次に、基板上の多層反射膜及び保護膜に対して、保護膜側からEUV光(波長13~14nm)を入射角6°で照射したときの反射率を、EUVマスク全自動反射率計LPR-1016(euv tech.社製)で測定した。その結果、最大反射率が得られる波長(中心波長)は13.53±0.05nmであり、最大反射率は64.61%であった。
また、検査光としてEUV光を使用した位相欠陥検査(Actinic Blank Inspection)用の検査装置を用いて、基板上の多層反射膜及び保護膜に対して、保護膜側からEUV光(波長13~14nm)を照射したときの多層反射膜のバックグラウンドレベル(BGL)を測定した。その結果、BGLは402であった。
更に、多層反射膜及び保護膜が形成された基板から、収束イオンビーム(FIB)装置HeliosG4CX(FEI社製)で、厚さ方向に、基板の部分と、多層反射膜及び保護膜の全体とが含まれる厚さ70nm程度の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)装置ARM200F(日本電子(株)製)で、断面の電子顕微鏡像を得ると共にモリブテン(Mo)層(第2の低屈折率副層)及び窒化モリブデン(MoN)層(第1の低屈折率副層)の結晶構造(結晶性)を評価した。その結果、第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層は、いずれも、アモルファスであった。
[実験例2]
低透過率層の形成を以下のように変更した以外は、実験例1と同様にして、基板上に多層反射膜及び保護膜を成膜し、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)と窒素(N2)ガス(流量:2sccm)とを流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.027Paで、第1の低屈折率副層として、厚さ2.5nmの窒化モリブデン(MoN)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.3nmのモリブテン(Mo)層を形成し、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止して、第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層との2層の副層からなる低透過率層を形成した。窒化モリブデン(MoN)層の組成はMo:N=97:3(原子比)であった。
その結果、最大反射率が得られる波長(中心波長)は13.53±0.05nm、最大反射率は64.55%、BGLは405であった。また、第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層は、いずれも、アモルファスであった。
[実験例3]
低透過率層の形成を以下のように変更した以外は、実験例1と同様にして、基板上に多層反射膜及び保護膜を成膜し、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.3nmのモリブテン(Mo)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)と窒素(N2)ガス(流量:2sccm)とを流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.027Paで、第1の低屈折率副層として、厚さ2.5nmの窒化モリブデン(MoN)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.3nmのモリブテン(Mo)層を形成し、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止して、第2の低屈折率副層と第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層との3層の副層からなる低透過率層を形成した。窒化モリブデン(MoN)層の組成はMo:N=97:3(原子比)であった。
その結果、最大反射率が得られる波長(中心波長)は13.53±0.05nm、最大反射率は64.75%、BGLは423であった。また、第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層は、いずれも、アモルファスであった。
[実験例4]
152mm角、6.35mm厚の低熱膨張ガラス基板(SiO2-TiO2系ガラス基板)の主表面の上に、モリブデン(Mo)ターゲットとケイ素(Si)ターゲットと炭素(C)ターゲットとを用い、これらのターゲットと基板の主表面とを対向させ、基板を自転させながら、DCパルスマグネトロンスパッタリングにより、多層反射膜を成膜した。モリブデン(Mo)ターゲットとケイ素(Si)ターゲットと炭素(C)ターゲットとを装着でき、ターゲットを1つずつ個々に又は2以上同時に放電することができるスパッタ装置に、各々のターゲットを装着して、基板を設置した。
まず、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、厚さ4.2nmのケイ素(Si)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の高透過率層を形成した。
次に、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながら炭素(C)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.020Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.25nmの炭素(C)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットと炭素(C)ターゲットとに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第1の低屈折率副層として、厚さ2.55nmの炭化モリブデン(MoC)層を形成し、モリブデン(Mo)ターゲットと炭素(C)ターゲットへの電力の印加を停止して、第2の低屈折率副層と第1の低屈折率副層との2層の副層からなる低透過率層を形成した。この場合、炭化モリブデン(MoC)層の組成は、アモルファス構造となる範囲で炭素含有率を低く設定した。炭化モリブデン(MoC)層の組成はMo:C=97:3(原子比)であった。
また、152mm角、6.35mm厚の低熱膨張ガラス基板(SiO2-TiO2系ガラス基板)を別途2枚用意し、ここで形成した炭素(C)層及び炭化モリブデン(MoC)層の形成条件と同じ条件で、20~60nm程度の厚さの炭素(C)層及び炭化モリブデン(MoC)層を、各々の基板の主表面の上に形成し、各々の層の形成前後の基板の反り(TIR)を、フォトマスク形状分析装置(Photomask Form Analysis System)Ultra-Flat200-ERA(Corning Tropel社製)で測定し、基板のそり(TIR)から、層の形成前後のそり量の差であるΔTIR(nm)を算出した。層の厚さt(nm)で除した値ΔTIR/tは、炭素(C)層は10.0、炭化モリブデン(MoC)層は6.1であり、炭素(C)層の方が、炭化モリブデン(MoC)層と比べて、圧縮応力が大きかった。
これら高透過率層及び低透過率層を形成する操作を1サイクルとし、これを40サイクル繰り返して、高透過率層及び低透過率層を40層ずつ形成した。最後に、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、厚さ4.2nmのケイ素(Si)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の高透過率層を形成した。
次に、多層反射膜の上に、ルテニウム(Ru)ターゲットを用い、ターゲットと基板の主表面とを対向させ、基板を自転させながら、DCパルスマグネトロンスパッタリングにより、多層反射膜に接する保護膜を成膜した。多層反射膜を成膜したスパッタ装置とは別のスパッタ装置に、ルテニウム(Ru)ターゲットを装着し、多層反射膜を成膜した基板を、大気中に取り出すことなく、多層反射膜を成膜したスパッタ装置から、真空状態を維持した搬送路を経由して、ルテニウム(Ru)ターゲットを装着したスパッタ装置に移動させて、設置した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながらルテニウム(Ru)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.023Paで、厚さ2.0nmのルテニウム(Ru)を形成し、ルテニウム(Ru)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の保護膜を形成した。
実験例1と同様にして、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。その結果、最大反射率が得られる波長(中心波長)は13.53±0.05nm、最大反射率は65.02%、BGLは390であった。また、第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層は、いずれも、アモルファスであった。
[実験例5]
低透過率層の形成を以下のように変更した以外は、実験例4と同様にして、基板上に多層反射膜及び保護膜を成膜し、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットと炭素(C)ターゲットとに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第1の低屈折率副層として、厚さ2.55nmの炭化モリブデン(MoC)層を形成して、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながら炭素(C)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.020Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.25nmの炭素(C)層を形成し、炭素(C)ターゲットへの電力の印加を停止して、第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層との2層の副層からなる低透過率層を形成した。炭化モリブデン(MoC)層の組成はMo:C=97:3(原子比)であった。
その結果、最大反射率が得られる波長(中心波長)は13.53±0.05nm、最大反射率は65.89%、BGLは388であった。また、第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層は、いずれも、アモルファスであった。
[実験例6]
低透過率層の形成を以下のように変更した以外は、実験例4と同様にして、基板上に多層反射膜及び保護膜を成膜し、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながら炭素(C)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.020Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.25nmの炭素(C)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットと炭素(C)ターゲットとに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第1の低屈折率副層として、厚さ2.3nmの炭化モリブデン(MoC)層を形成して、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながら炭素(C)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.020Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.25nmの炭素(C)層を形成し、炭素(C)ターゲットへの電力の印加を停止して、第2の低屈折率副層と第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層との3層の副層からなる低透過率層を形成した。炭化モリブデン(MoC)層の組成はMo:C=97:3(原子比)であった。
その結果、最大反射率が得られる波長(中心波長)は13.53±0.05nm、最大反射率は65.23%、BGLは392であった。また、第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層は、いずれも、アモルファスであった。
[比較実験例1]
152mm角、6.35mm厚の低熱膨張ガラス基板(SiO2-TiO2系ガラス基板)の主表面の上に、モリブデン(Mo)ターゲットとケイ素(Si)ターゲットとを用い、これらのターゲットと基板の主表面とを対向させ、基板を自転させながら、DCパルスマグネトロンスパッタリングにより、多層反射膜を成膜した。モリブデン(Mo)ターゲットとケイ素(Si)ターゲットとを装着でき、ターゲットを1つずつ個々に又は2以上同時に放電することができるスパッタ装置に、各々のターゲットを装着して、基板を設置した。
まず、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、厚さ4.2nmのケイ素(Si)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の高透過率層を形成した。
次に、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、厚さ2.8nmのモリブテン(Mo)層を形成し、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の低透過率層を形成した。
これら高透過率層及び低透過率層を形成する操作を1サイクルとし、これを40サイクル繰り返して、高透過率層及び低透過率層を40層ずつ形成した。最後に、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、厚さ4.2nmのケイ素(Si)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の高透過率層を形成した。
次に、多層反射膜の上に、ルテニウム(Ru)ターゲットを用い、ターゲットと基板の主表面とを対向させ、基板を自転させながら、DCパルスマグネトロンスパッタリングにより、多層反射膜に接する保護膜を成膜した。多層反射膜を成膜したスパッタ装置とは別のスパッタ装置に、ルテニウム(Ru)ターゲットを装着し、多層反射膜を成膜した基板を、大気中に取り出すことなく、多層反射膜を成膜したスパッタ装置から、真空状態を維持した搬送路を経由して、ルテニウム(Ru)ターゲットを装着したスパッタ装置に移動させて、設置した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながらルテニウム(Ru)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.023Paで、厚さ2.0nmのルテニウム(Ru)を形成し、ルテニウム(Ru)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の保護膜を形成した。
実験例1と同様にして、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。その結果、最大反射率が得られる波長(中心波長)は13.53±0.05nm、最大反射率は66.68%、BGLは605であった。また、低屈折率層は、結晶性であった。
[比較実験例2]
低透過率層の形成を以下のように変更した以外は、比較実験例1と同様にして、基板上に多層反射膜及び保護膜を成膜し、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)と窒素(N2)ガス(流量:2sccm)とを流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.027Paで、厚さ2.8nmの窒化モリブデン(MoN)層を形成し、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の低透過率層を形成した。窒化モリブデン(MoN)層の組成はMo:N=97:3(原子比)であった。
その結果、最大反射率が得られる波長(中心波長)は13.53±0.05nm、最大反射率は63.66%、BGLは398であった。また、低屈折率層は、アモルファスであった。
[比較実験例3]
高透過率層の形成を以下のように変更した以外は、比較実験例1と同様にして、基板上に多層反射膜及び保護膜を成膜し、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、第2の高屈折率副層として、厚さ3.7nmのケイ素(Si)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)と窒素(N2)ガス(流量:50sccm)とを流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.15Paで、第1の高屈折率副層として、厚さ0.5nmの窒化ケイ素(SiN)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、2層の副層からなる高透過率層を形成した。窒化ケイ素(SiN)層の組成はSi:N=48:52(原子比)であった。
その結果、最大反射率が得られる波長(中心波長)は13.53±0.05nm、最大反射率は66.93%、BGLは605であった。また、低屈折率層は、結晶性であった。
10 反射型マスクブランク
11 基板
12 多層反射膜
13 保護膜
14 吸収体膜
多層反射膜は、反射型マスクにおいて、露光光であるEUV光を反射する膜である。多層反射膜は、基板の一の主表面に接して設けてよく、また、基板と多層反射膜との間に下地膜を設けてもよい。本発明において、多層反射膜は、低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層された多層で構成されており、低屈折率層と、高屈折率層とを交互に積層した周期積層構造を有している。低屈折率層は、モリブデン(Mo)を含む材料からなることが好ましいまた、低屈折率層は、第1の低屈折率副層と、第2の低屈折率副層とからなることが好ましい。低屈折率層の第1の低屈折率副層及び第2の低屈折率副層は、各々、1層又は2層以上含まれていることが好ましい。
一方、高屈折率層は、ケイ素(Si)を含む材料からなることが好ましいまた、高屈折率層は、第1の高屈折率副層と、第2の高屈折率副層とからなることが好ましい。高屈折率層の第1の高屈折率副層及び第2の高屈折率副層は、各々、1層又は2層以上含まれていることが好ましい。
まず、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、第2の高屈折率副層として、厚さ3.7nmのケイ素(Si)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)と窒素(N2)ガス(流量:50sccm)とを流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.15Paで、第1の高屈折率副層として、厚さ0.5nmの窒化ケイ素(SiN)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、第2の高屈折率副層と第1の高屈折率副層との2層の副層からなる高屈折率層を形成した。窒化ケイ素(SiN)層の組成はSi:N=48:52(原子比)であった。なお、組成は、ESCAにより分析した(以下の組成分析において同じ)。
次に、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.3nmのモリブテン(Mo)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)と窒素(N2)ガス(流量:2sccm)とを流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.027Paで、第1の低屈折率副層として、厚さ2.5nmの窒化モリブデン(MoN)層を形成し、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止して、第2の低屈折率副層と第1の低屈折率副層との2層の副層からなる低屈折率層を形成した。この場合、窒化モリブデン(MoN)層の組成は、窒素含有率が高いほど多層反射膜の反射率が下がる傾向にあるため、アモルファス構造となる範囲で窒素含有率を低く設定した。窒化モリブデン(MoN)層の組成はMo:N=97:3(原子比)であった。
これら高屈折率層及び低屈折率層を形成する操作を1サイクルとし、これを40サイクル繰り返して、高屈折率層及び低屈折率層を40層ずつ形成した。最後に、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、厚さ4.2nmのケイ素(Si)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の高屈折率層を形成した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながらルテニウム(Ru)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.023Paで、厚さ2.0nmのルテニウム(Ru)を形成し、ルテニウム(Ru)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の保護膜を形成した。
[実験例2]
屈折率層の形成を以下のように変更した以外は、実験例1と同様にして、基板上に多層反射膜及び保護膜を成膜し、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)と窒素(N2)ガス(流量:2sccm)とを流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.027Paで、第1の低屈折率副層として、厚さ2.5nmの窒化モリブデン(MoN)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.3nmのモリブテン(Mo)層を形成し、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止して、第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層との2層の副層からなる低屈折率層を形成した。窒化モリブデン(MoN)層の組成はMo:N=97:3(原子比)であった。
[実験例3]
屈折率層の形成を以下のように変更した以外は、実験例1と同様にして、基板上に多層反射膜及び保護膜を成膜し、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.3nmのモリブテン(Mo)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)と窒素(N2)ガス(流量:2sccm)とを流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.027Paで、第1の低屈折率副層として、厚さ2.5nmの窒化モリブデン(MoN)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.3nmのモリブテン(Mo)層を形成し、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止して、第2の低屈折率副層と第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層との3層の副層からなる低屈折率層を形成した。窒化モリブデン(MoN)層の組成はMo:N=97:3(原子比)であった。
まず、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、厚さ4.2nmのケイ素(Si)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の高屈折率層を形成した。
次に、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながら炭素(C)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.020Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.25nmの炭素(C)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットと炭素(C)ターゲットとに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第1の低屈折率副層として、厚さ2.55nmの炭化モリブデン(MoC)層を形成し、モリブデン(Mo)ターゲットと炭素(C)ターゲットへの電力の印加を停止して、第2の低屈折率副層と第1の低屈折率副層との2層の副層からなる低屈折率層を形成した。この場合、炭化モリブデン(MoC)層の組成は、アモルファス構造となる範囲で炭素含有率を低く設定した。炭化モリブデン(MoC)層の組成はMo:C=97:3(原子比)であった。
これら高屈折率層及び低屈折率層を形成する操作を1サイクルとし、これを40サイクル繰り返して、高屈折率層及び低屈折率層を40層ずつ形成した。最後に、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、厚さ4.2nmのケイ素(Si)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の高屈折率層を形成した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながらルテニウム(Ru)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.023Paで、厚さ2.0nmのルテニウム(Ru)を形成し、ルテニウム(Ru)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の保護膜を形成した。
[実験例5]
屈折率層の形成を以下のように変更した以外は、実験例4と同様にして、基板上に多層反射膜及び保護膜を成膜し、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットと炭素(C)ターゲットとに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第1の低屈折率副層として、厚さ2.55nmの炭化モリブデン(MoC)層を形成して、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながら炭素(C)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.020Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.25nmの炭素(C)層を形成し、炭素(C)ターゲットへの電力の印加を停止して、第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層との2層の副層からなる低屈折率層を形成した。炭化モリブデン(MoC)層の組成はMo:C=97:3(原子比)であった。
[実験例6]
屈折率層の形成を以下のように変更した以外は、実験例4と同様にして、基板上に多層反射膜及び保護膜を成膜し、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながら炭素(C)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.020Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.25nmの炭素(C)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットと炭素(C)ターゲットとに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、第1の低屈折率副層として、厚さ2.3nmの炭化モリブデン(MoC)層を形成して、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながら炭素(C)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.020Paで、第2の低屈折率副層として、厚さ0.25nmの炭素(C)層を形成し、炭素(C)ターゲットへの電力の印加を停止して、第2の低屈折率副層と第1の低屈折率副層と第2の低屈折率副層との3層の副層からなる低屈折率層を形成した。炭化モリブデン(MoC)層の組成はMo:C=97:3(原子比)であった。
まず、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、厚さ4.2nmのケイ素(Si)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の高屈折率層を形成した。
次に、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)を流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.026Paで、厚さ2.8nmのモリブテン(Mo)層を形成し、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の低屈折率層を形成した。
これら高屈折率層及び低屈折率層を形成する操作を1サイクルとし、これを40サイクル繰り返して、高屈折率層及び低屈折率層を40層ずつ形成した。最後に、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、厚さ4.2nmのケイ素(Si)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の高屈折率層を形成した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:10sccm)を流しながらルテニウム(Ru)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.023Paで、厚さ2.0nmのルテニウム(Ru)を形成し、ルテニウム(Ru)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の保護膜を形成した。
[比較実験例2]
屈折率層の形成を以下のように変更した以外は、比較実験例1と同様にして、基板上に多層反射膜及び保護膜を成膜し、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:13sccm)と窒素(N2)ガス(流量:2sccm)とを流しながらモリブデン(Mo)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.027Paで、厚さ2.8nmの窒化モリブデン(MoN)層を形成し、モリブデン(Mo)ターゲットへの電力の印加を停止して、単層の低屈折率層を形成した。窒化モリブデン(MoN)層の組成はMo:N=97:3(原子比)であった。
[比較実験例3]
屈折率層の形成を以下のように変更した以外は、比較実験例1と同様にして、基板上に多層反射膜及び保護膜を成膜し、反射率及びBGLを測定し、結晶構造(結晶性)を評価した。
チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)を流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.025Paで、第2の高屈折率副層として、厚さ3.7nmのケイ素(Si)層を形成し、次いで、チャンバー内にアルゴン(Ar)ガス(流量:12sccm)と窒素(N2)ガス(流量:50sccm)とを流しながらケイ素(Si)ターゲットに電力を印加し、スパッタ圧力0.15Paで、第1の高屈折率副層として、厚さ0.5nmの窒化ケイ素(SiN)層を形成し、ケイ素(Si)ターゲットへの電力の印加を停止して、2層の副層からなる高屈折率層を形成した。窒化ケイ素(SiN)層の組成はSi:N=48:52(原子比)であった。

Claims (8)

  1. 基板と、該基板の一の主表面上に形成された露光光を反射する多層反射膜と、該多層反射膜に接して形成された保護膜と、該保護膜上に形成された露光光を吸収する吸収体膜とを有し、EUV光を露光光とするEUVリソグラフィで用いられる反射型マスクの素材となる反射型マスクブランクであって、
    前記多層反射膜が、モリブデン(Mo)を含む材料からなる低屈折率層と、高屈折率層とを交互に積層した周期積層構造を有し、
    前記低屈折率層が、1又は2以上の第1の低屈折率副層と、1又は2以上の前記第1の低屈折率副層とは組成が異なる第2の低屈折率副層とからなり、
    前記第1の低屈折率副層が、モリブデン(Mo)と、窒素(N)、炭素(C)、水素(H)及びホウ素(B)から選ばれる1以上の元素とを含み、
    前記第2の低屈折率副層が、モリブデン(Mo)及び炭素(C)の一方又は双方を含み、窒素(N)、水素(H)及びホウ素(B)を含まず、
    前記第2の低屈折率副層の厚さが、0.1nm以上0.5nm以下であり、
    前記低屈折率層中、前記高屈折率層に接する一方又は双方の低屈折率副層が、前記第2の低屈折率副層である
    ことを特徴とする反射型マスクブランク。
  2. 前記低屈折率層が、アモルファスを有することを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランク。
  3. 前記第2の低屈折率副層が、前記第1の低屈折率副層と比べて、高い圧縮応力を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
  4. 前記第2の低屈折率副層が、152mm角、厚さ6.35mmのSiO2-TiO2系ガラス基板の主表面に、厚さt(nm)の第2の低屈折率副層を形成したとき、第2の低屈折率副層の応力により前記SiO2-TiO2系ガラス基板に生じる反りの量ΔTIR(nm)が、下記式(1)
    ΔTIR<7×t (1)
    を満たす層である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の反射型マスクブランク。
  5. 前記高屈折率層が、ケイ素(Si)を含む材料からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の反射型マスクブランク。
  6. 前記高屈折率層が、1又は2以上の第1の高屈折率副層と、1又は2以上の第2の高屈折率副層とからなり、
    前記第1の高屈折率副層が、ケイ素(Si)と、窒素(N)、炭素(C)、水素(H)及びホウ素(B)から選ばれる1以上の元素とを含み、
    前記第1の高屈折率副層の厚さが、0.1nm以上0.7nm以下であり、
    前記第2の高屈折率副層が、ケイ素(Si)を含み、窒素(N)、炭素(C)、水素(H)及びホウ素(B)を含まないことを特徴とする請求項5に記載の反射型マスクブランク。
  7. 前記高屈折率層中、前記低屈折率層に接する前記基板から離間する側の高屈折率副層が、前記第1の高屈折率副層であることを特徴とする請求項6に記載の反射型マスクブランク。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の反射型マスクブランクを用いて製造することを特徴とする反射型マスクの製造方法。
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