JP2023000163A - 吐出製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の形状をした泡を安定して得られる吐出製品を提供する。【解決手段】発泡性組成物Cが充填され、内部が液相と気相とに分かれているバルブ付きの吐出容器2と、バルブ5に装着される吐出部材3とを備え、バルブ5が、発泡性組成物Cの液相をバルブ5内に導入する導入孔7dと、ステム6と、ステム6のステム孔6aを開閉するステムラバー9とを備えており、吐出部材3が、ステム6と連通する吐出ノズル15を備えており、吐出ノズル15が、吐出ノズル15の軸方向に延びる内部通路15aと、内部通路15aの側方で開口する開口部15bとを備えており、バルブ5が、気相とは連通せず液相と連通する、導入孔7dからステム孔6aに至る上流通路T1と、ステム孔6aからステム6外に至る下流通路T2とをさらに備え、上流通路T1が、発泡性組成物Cの単位時間当たりの吐出量の律速となっている。【選択図】図1

Description

本発明は、立体的で装飾性を有する泡を形成する吐出製品に関する。
特許文献1には、発泡性内容物を充填したエアゾール容器に、発泡性内容物を螺旋状に吐出させることができる吐出ノズルを装着することで、ソフトクリーム状の泡が得られるエアゾール製品が開示されている。
特開2019-59497号公報
特許文献1のエアゾール容器はバルブを備えており、このバルブを操作することで発泡性内容物を吐出することができる。バルブは、ステムと、ステムのステム孔を塞ぐステムラバーとを備えた所謂エアゾールバルブであって、ステムを押し込み、ステムラバーを撓ませることでステム孔を開放し、発泡性内容物を吐出する仕組みとなっている。
ただ、上記仕組みのバルブの場合、ステムを押し込む速さによってステム孔が開ききるまでの時間が変化するため、押し込みが完了するまでの間の単位時間当たりの吐出量が安定しない。特に、泡質を良好なものとするために炭酸ガスを添加している場合は、はじめて使用する時と複数回使用した後とでエアゾール容器の内圧に大きな差が生じるために不安定さが増し、その結果、所望の泡形状を安定して得ることが困難であることが分かった。
本発明は、所望の形状をした泡を安定して得られる吐出製品を提供することを目的とする。
本発明の吐出製品は、発泡性組成物Cが充填され、内部が液相と気相とに分かれているバルブ付きの吐出容器2と、バルブ5に装着される吐出部材3とを備え、バルブ5が、発泡性組成物Cの液相Lをバルブ5内に導入する導入孔(7dまたは11a)と、ステム6と、ステム6のステム孔6aを開閉するステムラバー9とを備えており、吐出部材3が、ステム6と連通する吐出ノズル15を備えており、吐出ノズル15が、吐出ノズル15の軸方向に延びる内部通路15aと、内部通路15aの側方で開口する開口部15bとを備えており、バルブ5が、気相とは連通せず液相と連通する、導入孔(7dまたは11a)からステム孔6aに至る上流通路T1と、ステム孔6aからステム6外に至る下流通路T2とをさらに備え、上流通路T1が、発泡性組成物Cの単位時間当たりの吐出量の律速となっていることを特徴としている。
上記吐出製品1では、バルブ5が、ステム6を収容するハウジング7と、ハウジング7に装着されるチューブ11とをさらに備え、上流通路T1がハウジング7とチューブ11とを通っており、ハウジング7に設けられた導入孔7dおよび/またはチューブ11が律速となっていることが好ましい。また、ステム孔6aの流路面積(A2)に対するハウジング7の導入孔7dの流路面積(A1)の比(A1/A2)が0.35~2であることが好ましい。また、チューブの内径(Td)に対するチューブの通路長さ(Tl)の比(Tl/Td)が20~150であることが好ましい。さらに、発泡性組成物Cが吐出容器2内で圧縮ガスによって加圧されていることが好ましい。
本発明の吐出製品は、ステム孔よりも上流側の通路である上流通路が、発泡性組成物の単位時間当たりの吐出量の律速となっているため、ステムを押し込む速さがばらついたとしても単位時間当たりの吐出量に与える影響が小さく、結果、所望の形状の泡を安定して得ることができる。
バルブが、ステムを収容するハウジングと、ハウジングに装着されるチューブとをさらに備え、上流通路がハウジングとチューブとを通っており、ハウジングに設けられた導入孔および/またはチューブが律速となっている場合、ステム孔よりも上流を律速とすることを実現しやすい。
ステム孔の流路面積(A2)に対するハウジングの導入孔の流路面積(A1)の比(A1/A2)が0.35~2である場合は、ハウジングの導入孔が律速になりやすい。
チューブの内径(Td)に対するチューブの通路長さ(Tl)の比(Tl/Td)が20~150である場合は、チューブで吐出量を制御しやすい。
圧縮ガスを充填している場合、液化ガスのみを充填しているものとは異なり、吐出するにつれて内圧が徐々に低下していき、単位時間当たりの吐出量が変化していくが、本発明の吐出製品であれば、圧縮ガスによって加圧されていても、その変化量を小さなものとすることができ、結果、所望の形状の泡を安定して得ることができる。
吐出製品を示す断面図である。 図2Aが吐出ノズルの正面図、図2Bが平面図である。 バルブの作動状況を示す断面図である。 図4Aは別の吐出ノズルを装着した吐出部材を示す縦断面図、図4Bは別の吐出ノズルの正面図、図4Cはその横断面図である。
図1の吐出製品1は、吐出容器2と、吐出容器2に装着される吐出部材3とを備えている。吐出容器2には、発泡性組成物Cが充填されており、吐出容器2内は液相Lと気相Gとに分かれている。発泡性組成物Cは原液と液化ガスとからなり、液相Lは原液と液化ガス(液体)とからなり、気相は液化ガスの気化ガスで構成されている。なお、圧縮ガスを充填する場合は、一部が発泡性組成物の液相に溶解し、残りが液化ガスの気化ガスと一緒に気相に存在する。
吐出容器2は、容器本体4と、容器本体4に取り付けられたバルブ5とを備えた従来公知のものである。
容器本体4は、例えばアルミニウム等の金属製であって、底部4aと、底部4aの外周端から立ち上がる胴部4bと、胴部4bの上端から徐々に縮径しながら上方に延びる肩部4cと、肩部4cの上端に設けられた開口4dとを備えている。開口の周りにはビード部4eが設けられている。
バルブ5は、側面にステム孔6aを有する有底筒状のステム6と、ステム6を上下動可能に収容するハウジング7と、ステム6を常時上方に付勢する弾性体(バネ)8と、略ドーナッツ状であって、ステム6が上方に付勢されているときは内周面でステム孔6aを塞ぎ、ステム6が下方に押し下げられたときに内周側が撓んでステム孔6aを開放するステムラバー9と、ハウジング7を容器本体4に固定するマウンティングカップ10と、ハウジング7に装着されたチューブ11とを備えた、所謂エアゾールバルブである。このバルブ5は、マウンティングカップ10の外縁を容器本体4のビード部4eにかしめることで、容器本体4の開口4dを塞いでいる。
ハウジング7は、ステム6とバネ8とを収容する有底筒状の収容部7aと、収容部7aの底部7cから下方に延びる略筒状のチューブ接続部7bとを備えている。収容部7aの底部7cには、収容部7aとチューブ接続部7bとを連通する導入孔7dが設けられている。チューブ接続部7bの下端は開口し、収容部7aの上方の開口はステムラバー9とステム6とによって閉じられている。
チューブ11の上端はハウジング7のチューブ接続部7bに接続され、下端は発泡性組成物Cの液相L内で開口している。従って、発泡性組成物Cは、液相Lがチューブ11からバルブ5内に導入され、ハウジング7、ステム6を通って吐出容器2の外に吐出される。具体的には、チューブ下端で開口する導入孔11aからチューブ11内に入り、ハウジング7の導入孔7dを通って収容部7a内に入り、ステム孔6aを通ってステム6内に入り込んだ後、吐出容器2の外である吐出部材3内に吐出される。
チューブ11は気相Gでは開口しておらず液相L内でのみ開口し、またハウジング7も気相Gでは開口しておらずチューブ11とのみ連通している。従って、チューブ11の導入孔11aからステム孔6aに至るまで(ステム孔6aは含まない)を上流通路T1とし、ステム孔6aからステム6外に至るまでを下流通路T2とした場合、上流通路T1は気相Gとは連通しておらず、チューブ11内やハウジング7内には気体の液化ガスや圧縮ガスは入り込まず、発泡性組成物Cの液相Lや液相Lに溶け込んだ圧縮ガスが流れる。なお、ステム6についても気相Gでは開口しておらずハウジング7とのみ連通しているため、下流通路T2も気相Gとは連通しておらず、ステム6内に気体の液化ガスや圧縮ガスは入り込まず、発泡性組成物Cの液相Lや液相Lに溶け込んだ圧縮ガスが流れる。
上流通路T1は、発泡性組成物Cの単位時間当たりの吐出量の律速(隘路)となっている。すなわち、上流通路T1によって単位時間当たりの吐出量の最大値が定められており、下流通路T2には、その最大値分までしか流れないようになっている。上流通路T1を律速とするため、ステム孔6aの流路面積A2に対するハウジング7の導入孔7dの流路面積A1の比(A1/A2)を0.35~2としている。例えば、ステム孔6aとハウジング7の導入孔7dとがそれぞれ1つずつ設けられる場合、ステム孔6aの径を0.4mmとしたとき、ハウジング7の導入孔7dの径は0.3~0.5mmであることが好ましい。特に、A1/A2を0.5~1.0とする場合は、ハウジングの導入孔7dで律速制御しやすく、発泡性組成物の残量により圧力が変動する場合であっても安定した吐出状態が得られやすい。一方で、A1/A2が2を超えると、すなわちステム孔6aの流路面積A2に対してハウジング7の導入孔7dの流路面積A1が大きくなるとステム孔6aが律速になりやすく、所望の形状に泡を安定して成形しにくくなる。
通路長さが長い場合は、流路抵抗が大きくなって吐出量に影響を与えることがある。ただ、ハウジング7の導入孔7dやステム孔6aの通路長さ(孔が設けられている部分の厚み(l))が0.5~1mm程度と短く、ハウジング7の導入孔7dやステム孔6aの径(d)に対する通路長さ(l)の比(l/d)が1~3とされていることから、その影響はほとんど無視することができる。
一方でチューブ11については内径に対する通路長さが十分に長いため、流路抵抗が吐出量に与える影響は大きい。そこで、ハウジング7の導入孔7dを律速とすることに代えて、チューブ11を律速とするようにしてもよい。例えば、チューブ11の内径を0.5~3.5mmとし、チューブ11の内径(Td)に対する通路長さ(チューブ11の軸方向長さ(Tl))の比(Tl/Td)を20~150とする。好ましくは50~150である。特にTl/Tdが100~150である場合は、チューブが律速になりやすく、ハウジングの導入孔7dの大きさを変えても吐出量はほぼ同じになる。例えばチューブ11の内径を0.8mmとしたとき、チューブの軸方向長さを85mmとする場合は、チューブが律速になり、発泡性組成物の残量により圧力が変動する場合であっても安定した吐出状態が得られやすい。なお、チューブ11の流路面積は始端から終端まで同じである。チューブ11の流路面積は必ずしもステム孔6aの流路面積より小とする必要は無い。また、ハウジング7の導入孔7dとチューブ11の両方を律速としてもよい。
発泡性組成物Cは、原液と液化ガスとからなる。原液は、泡の成形性、保形性に優れ、泡を所望の形状にしやすい点から、脂肪酸石鹸やアミノ酸石鹸などの界面活性剤や、単糖類、多価アルコールなどを含有するものが好ましい。発泡性組成物Cの有効成分としては、例えば、手指用消毒剤、手洗い用石鹸、洗顔剤、洗浄剤、入浴剤、保湿剤、日焼け止め、クレンジング剤、化粧水、シェービング剤、脱毛剤、制汗剤、害虫忌避剤などのスキンケア剤、トリートメント剤、スタイリング剤、染毛剤などのヘアケア剤などの人体用品、消臭剤、芳香剤、虫よけ、殺菌剤などの家庭用品、ホイップクリームなどの食品などが挙げられる。
液化ガスは吐出容器2内では液化しており、液体は原液と共に液相Lを構成し、気体(気化ガス)は気相Gを構成する。気化ガスは吐出容器2内の圧力を高めて外部に吐出しやすくし、液相中の液化ガスは外部に吐出されると気化してその容積が増大し、原液を発泡させる。液化ガスとしては、たとえば、プロパン、ブタン、ペンタンなどの炭素数が3~5の脂肪族炭化水素、ハイドロフルオロオレフィン、ジメチルエーテルおよびこれらの混合物が挙げられる。また、泡を固くして、後述する吐出ノズル15の開口部15bから吐出された泡を所望の形状に成形しやすくするために、圧縮ガスを充填(添加)してもよい。圧縮ガスとしては、たとえば、炭酸ガス、窒素、圧縮空気などが挙げられる。圧縮ガスを充填する場合、吐出容器内の圧力は25℃において0.3~0.7MPaとすることが好ましく、0.4~0.6MPaとすることがさらに好ましい。
吐出部材3は、吐出容器2に装着される略円筒状の肩カバー12と、肩カバー12にヒンジ部13を介して連結された操作部14と、操作部14に装着された吐出ノズル15とを備えている。
操作部14は、ステム6に装着される装着部14aと、装着部14aから見てヒンジ部13の反対側に位置する操作面14bと、吐出ノズル15を取り付けるためのノズル基部14cとを備えている。装着部14aとノズル基部14cとは連通しており、吐出容器2から吐出される発泡性組成物Cを吐出ノズル15内に供給できるようになっている。
吐出ノズル15は、先端に向かって尖る略砲弾状であって、軸方向に延びる内部通路15aと、内部通路15aの側方で開口する開口部15bとを備えている。内部通路15aの下端はノズル基部14cと連通している。一方、内部通路15aの上端は閉止部15cによって塞がれている。
開口部15bは吐出ノズル15の軸方向(上下方向)に長いスリット状であって、図2Bに示すように、吐出ノズル15の軸回りに等間隔に複数(4つ)設けられている。開口部15bを構成する開口内周面は、上端同士が互いに繋がった左右一対の側面15d、15eと、側面15d、15eの下端間を繋ぐ下面15fとによって構成されている(図2A参照)。
一対の側面15d、15eは、水平方向において、内部通路15aから外部に向かって弧を描いている。なお、この状態は、各側面15d、15eが吐出ノズル15の軸回りに湾曲しているともいえる。また、これら側面によって構成された弧は互いに同方向に湾曲している。また、4つの開口部15bの側面15d、15eが全て同じ方向に湾曲している。また、一対の側面15d、15e間の間隔は外方に向かって広がっている。
下面は、図1に示すように水平面に対して仰角をもって形成されている。また、開口部15bの出口も傾いており、その傾きの角度は水平面に対して60~85度である。そのため、開口部15bとしても仰角をもって開口しているといえる。
吐出部材3の材質は、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ナイロン(NY)あるいはポリアセタール(POM)などの合成樹脂である。ただ、アルミニウムなどの金属製であってもよい。
上記構成の吐出製品1は、吐出部材3の操作面14bを押し下げることで、発泡性組成物Cを外部に吐出させることができる。具体的には、操作面14bを押し下げると、図3に示すように、ステム6が押し下げられてステムラバー9が撓み、ステムラバー9によるステム孔6aの閉塞が解かれる。すると、液化ガスの圧力により発泡性組成物Cが、図3の矢印で示すように、チューブ11の導入孔11aからチューブ11内、ハウジング7の導入孔7d、ハウジング7内を通ってステム孔6aに入り、さらにステム孔6aからステム6を通って吐出部材3に流れ、吐出ノズル15の開口部15bから外部に吐出される。発泡性組成物Cは、吐出容器2から吐出された後、吐出部材3の内部通路15aや開口部15bにおいて発泡して泡に変化する。吐出ノズル15の開口部15bを構成する側面15d、15eが吐出ノズル15の軸回りに湾曲しているため、泡は吐出ノズル15の外周面を旋回し、ソフトクリーム状ないし渦巻き状の泡が得られる。
ソフトクリーム状ないし渦巻き状の泡は、後から吐出される泡が先に吐出された泡を押し上げることで形成される。そのため、単位時間当たりの吐出量が安定しない場合、左右のバランスが崩れるなどしてきれいな形状にならない。特に、内圧の高い使い始めは、ステム6の押し込み速さの違いによって単位時間当たりの吐出量が大きく変化する傾向にある。ただ、本発明の吐出製品1は、ステム孔6aよりも上流の上流通路T1を律速としているため、ステム6の押し込み速さの影響を小さくすることができ、その結果、所望の形状の泡を安定して得ることができる。すなわち、ステム孔6aを律速としようとしても、ステム孔6aの開度はステムラバー9の撓み具合によって左右されるといった不確定要素があるが、ハウジング7の導入孔7dやチューブ11の場合、その不確定要素が無いため、確実に所望の吐出量とすることができる。
図4は、別の吐出ノズル15Aを示している。この吐出ノズル15Aは、図4Aに示すように、吐出ノズル15Aの軸方向に延びる内部通路15aと、内部通路15aの先端を塞ぐ閉止部15cと、内部通路15aの側方で開口する開口部15bとを備えている。開口部15bは、吐出ノズル15Aの軸方向(上下方向)に長いスリット状であって、閉止部15cの一部にも及んでいる。従って、開口部15bを構成する開口内周面は、吐出ノズル15Aの基端部側の底縁部15gと、その底縁部15gからそれぞれ吐出ノズル15Aの先端面にまで延びている左右の側縁部15hと、閉止部15cの切欠面15iとからなる(図4B参照)。
開口部15bの幅は、吐出ノズル15Aの先端に向かうにつれて広がっている。ただ、幅が変わらず一定でもよい。また、開口部15bの流路断面形状は略台形である。ただ、略V字状であってもよい。開口部15bは、図4Cに示すように、吐出ノズル15Aの周方向に等間隔で6つ形成されている。ただ、その数は適宜変更可能であり、例えば3~10個であり、好ましくは4~8個である。吐出ノズル15Aの外径は軸方向において同径とされている。すなわち、軸方向において外径に変化はない。
内部通路15aを流れる発泡性組成物Cは基本的には閉止部15cに衝突し、流れる方向を変えて開口部15bから外部に吐出される。ただ、開口部15bが閉止部15cにまで達しており、閉止部15cの外周を切り欠いている。そのため、発泡性組成物Cの一部は閉止部15cと衝突することなく、吐出ノズル15Aの先端から外部に吐出される。この状態は、閉止部15cに衝突回避部が設けられているとも言える。また、開口部15bが吐出ノズル15Aの側方および先端で開口しているとも言える。
上記構成の吐出ノズル15Aでは、発泡性組成物Cが内部通路15aを流れ、大部分が閉止部15cに衝突して流速が遅くなると共に流れの方向が変化し、開口部15bから側方および斜め上方に吐出される。開口部15bがスリット状であるため、吐出された発泡性組成物(又は泡)Cは、最初は板状に成形される。しかし、重力による影響や後ろから次々と吐出される泡に押されて不規則に湾曲する。また、開口部15bが複数設けられているため、吐出ノズル15Aの外周に全体として花の形状の装飾性を有する泡が形成される。その花の形状としては、カーネーション、ケイトウなどであるが、上流通路T1を律速としているため、誰しもがきれいな形状の泡を作ることができる。
他の部材は、図1の吐出ノズル15と同様であるため、同符号を付し、詳細な説明は省略する。
次に実施例について説明する。
実施例1
表1の原液をアルミニウム製容器本体(胴部外径φ35、高さ110mm)に95質量%充填した。容器本体のビード部に表2に示すバルブ1を固着し、ステムから液化ガス(液化石油ガス)を5質量%充填した。さらに、ステムから炭酸ガスを充填して発泡性組成物の液相に飽和溶解させ、吐出容器内の圧力は約0.5MPa(25℃)であった。容器本体に図1に示す吐出部材を装着し、吐出製品を製造した。
表1 原液
Figure 2023000163000002
実施例2
バルブ1の代わりに表2に示すバルブ2を用いたこと以外は実施例1と同様にして吐出製品を製造した。
実施例3
バルブ1の代わりに表2に示すバルブ3を用いたこと以外は実施例1と同様にして吐出製品を製造した。
比較例1
バルブ1の代わりに表2に示すバルブ4を用いたこと以外は実施例1と同様にして吐出製品を製造した。
比較例2
バルブ1の代わりに表2に示すバルブ5を用いたこと以外は実施例1と同様にして吐出製品を製造した。
表2 バルブ
Figure 2023000163000003
(φの単位はmm)
試験項目
1.圧力
吐出製品を25℃の恒温水槽に1時間浸漬して発泡性組成物の温度を25℃に調整し、吐出容器内の圧力(MPa、ゲージ圧)を測定した。
2.吐出量
吐出製品を25℃の恒温水槽に1時間浸漬して発泡性組成物の温度を25℃に調整し、10秒間の吐出量(g/10秒)を測定した。
3.発泡物の状態
吐出製品を25℃の恒温水槽に1時間浸漬して発泡性組成物の温度を25℃に調整した。吐出部材の操作部の押し方を任意に変えて3回吐出し、発泡性組成物の残量毎に発泡物(泡)の状態を評価した。
〇:3回とも、きれいな渦巻き状の泡を形成できた。
×:泡が吐出ノズルから垂れて、きれいな渦巻き状の泡を形成できない場合があった。
表3 試験結果
Figure 2023000163000004
実施例1~3は、残量と圧力に関係なく、渦巻き状の泡を安定して成形することができた。一方、比較例1と2は渦巻き状の泡を安定して形成することができなかった。実施例1と実施例2は、A1/A2が0.35~2、Tl/Tdが100~150の範囲にあり、ハウジング導入孔の径が違ってもほぼ同じ吐出量であることからチューブが吐出量の律速になっていることがわかる。実施例3はA1/A2が0.35~2、Tl/Tdが20~100の範囲にあり、ハウジング導入孔の径が同じである実施例1よりも吐出量が多く、また同じチューブである比較例1と比較例2よりも吐出量が少ないことからハウジングの導入孔が律速になっていることがわかる。なお、比較例1と比較例2はA1/A2が2を超えており、ハウジング導入孔の径が違ってもほぼ同じ吐出量であることからステム孔が律速になっていることがわかる。
以上に、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、チューブ11の流路形状が円形であることを前提に説明していたが、流路形状を楕円や多角形等の円以外としてもよい。この場合、Tdはチューブの内寸ではなく、面積の等しい円に置き換えたときの径とする。ステム孔6aよりも下流に、単位時間当たりの吐出量を絞る絞りをさらに設けてもよい。また、ハウジング7とチューブ11を一体に設けてもよく、チューブ自体を省略してもよい。チューブ11を省略した場合、ハウジング7の導入孔7dからステム孔6aに至るまでが上流通路T1になる。肩カバー12は必ずしも設ける必要は無く、その場合、操作部14をステム6に固定すればよい。バルブ5としては、ステム6を押し下げることで吐出するものの他、ステム6を傾倒させることで吐出するものを採用してもよい。容器本体4の材質は、金属の他に、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂であってもよい。
1 吐出製品
2 吐出容器
3 吐出部材
4 容器本体
4a 底部
4b 胴部
4c 肩部
4d 開口
4e ビード部
5 バルブ
6 ステム
6a ステム孔
7 ハウジング
7a 収容部
7b チューブ接続部
7c 底部
7d 導入孔
8 弾性体
9 ステムラバー
10 マウンティングカップ
11 チューブ
11a 導入孔
12 肩カバー
13 ヒンジ部
14 操作部
14a 装着部
14b 操作面
14c ノズル基部
15、15A 吐出ノズル
15a 内部通路
15b 開口部
15c 閉止部
15d 側面
15e 側面
15f 下面
15g 底縁部
15h 側縁部
15i 切欠面
T1 上流通路
T2 下流通路
C 発泡性組成物
L 液相
G 気相

Claims (5)

  1. 発泡性組成物が充填され、内部が液相と気相とに分かれているバルブ付きの吐出容器と、バルブに装着される吐出部材とを備え、
    バルブが、発泡性組成物の液相をバルブ内に導入する導入孔と、ステムと、ステムのステム孔を開閉するステムラバーとを備えており、
    吐出部材が、ステムと連通する吐出ノズルを備えており、
    吐出ノズルが、吐出ノズルの軸方向に延びる内部通路と、内部通路の側方で開口する開口部とを備えており、
    バルブが、気相とは連通せず液相と連通する、導入孔からステム孔に至る上流通路と、ステム孔からステム外に至る下流通路とをさらに備え、
    上流通路が、発泡性組成物の単位時間当たりの吐出量の律速となっている、
    吐出製品。
  2. バルブが、ステムを収容するハウジングと、ハウジングに装着されるチューブとをさらに備え、
    上流通路がハウジングとチューブとを通っており、
    ハウジングに設けられた導入孔および/またはチューブが律速となっている、請求項1記載の吐出製品。
  3. ステム孔の流路面積(A2)に対するハウジングの導入孔の流路面積(A1)の比(A1/A2)が0.35~2である、請求項2記載の吐出製品。
  4. チューブの内径(Td)に対するチューブの通路長さ(Tl)の比(Tl/Td)が20~150である、請求項2又は3記載の吐出製品。
  5. 発泡性組成物が吐出容器内で圧縮ガスによって加圧されている、請求項1から4のいずれかに記載の吐出製品。
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