JP2023000157A - 穴あけ工具 - Google Patents

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Toshitaka Kamikubo
俊一 都築
Shunichi Tsuzuki
寿一 高坂
Toshikazu Kosaka
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Abstract

【課題】切削刃の交換及び交換に伴う位置調整の手間を抑制する。【解決手段】ボーリング工具100は、中心軸線Zを有する工具本体10と、工具本体10に対して着脱可能に連結する切削刃50と、を備えている。中心軸線Zに直交する仮想の直線を直交直線Xとし、中心軸線Zに沿う2つの方向のうちの一方を正方向ZAとし、正方向ZAの反対方向を負方向ZBとする。切削刃50は、直交直線Xに沿う方向において中心軸線Zからの距離が最も大きい箇所に位置する切れ刃71と、切れ刃71から連続して負方向ZBに延びる最外面72と、を備えている。最外面72は、当該最外面72のいずれの箇所においても中心軸線Zからの最短距離が等距離の曲面である。【選択図】図1

Description

本発明は、穴あけ工具に関する。
特許文献1の穴あけ工具は、工具本体と、2つの切削刃と、2つのガイドパッドとを備えている。工具本体の形状は、略円柱形状である。各切削刃は、工具本体に対して着脱可能に連結している。また、各ガイドパッドは、工具本体に対して着脱可能に連結している。工具本体の中心軸線に直交する仮想直線を直交直線としたとき、ガイドパッドは、工具本体に対して、直交直線に沿う方向での位置調整が可能である。
特許文献1の穴あけ工具を用いた切削加工にあたって、先ず、作業者は、工具本体に対する各切削刃の位置に合わせて、工具本体に対する各ガイドパッドの位置を調整する。そして、作業者は、被削材に対して穴あけ工具が相対回転した状態で、穴あけ工具の切削刃により被削材を加工する。その結果、被削材には、直交直線に沿う方向での各切削刃の位置に応じた半径の穴が形成される。
特開2004-314258号公報
特許文献1のような穴あけ工具では、被削材の切削により切削刃が摩耗した場合に、切削刃を交換する必要がある。切削刃を交換する際には、ガイドパッドの位置調整を伴うことになり、手間がかかる。例えば、切削刃を交換するのではなく、切削刃を研磨することも考えられる。しかし、この場合も、切削刃の切れ刃の位置が変化し得るので、切削刃とガイドパッドとの位置関係を調整しなければならないという点で、切削刃の交換と手間は変わらない。
上記課題を解決するための穴あけ工具は、中心軸線を有する柱状の工具本体と、前記工具本体に対して着脱可能に連結している切削刃と、を備える穴あけ工具であって、前記中心軸線に直交する仮想直線を直交直線とし、前記中心軸線に沿う2つの方向のうちの一方を正方向とし、前記正方向の反対方向を負方向としたとき、前記切削刃は、前記直交直線に沿う方向において前記中心軸線からの距離が最も大きい箇所に位置する切れ刃と、前記切れ刃から連続して前記負方向に延びる最外面と、を備え、前記最外面は、当該最外面のいずれの箇所においても前記中心軸線からの最短距離が等距離の曲面である。
上記構成において、最外面における正方向の縁を研磨したとする。このとき、研磨後の最外面の正方向の端が、新たな切れ刃として露出する。そして、最外面は、いずれの箇所においても中心軸線から等距離の曲面であることから、研磨前の切れ刃と研磨後の切れ刃とで、中心軸線からの距離が変化しない。したがって、上記構成によれば、切れ刃が摩耗した場合に研磨すれば済み、切れ刃の交換及び交換に伴う位置調整は不要である。
上記構成において、複数の前記切削刃を備え、複数の前記切削刃について、前記中心軸線から前記最外面までの最短距離は互いに同じであってもよい。
上記の穴あけ工具を用いた切削加工にあたって、複数の切削刃における1つの切削刃に着目したとき、その切削刃による切削の際には、当該切削刃には中心軸線へと向かう力、いわゆる背分力が作用する。上記構成によれば、特定の切削刃に作用した背分力を、他の切削刃の最外面が被削材の穴の内周面に接触することにより、受け止めることができる。したがって、背分力が作用したときに、工具本体の中心軸線に振れが生じることを抑制できる。
上記構成において、前記工具本体は、前記切削刃が連結する連結部と、前記連結部における前記正方向側の端面から突出する突出部と、を備え、前記切削刃は、前記連結部のうち前記正方向の端に連結しており、前記突出部は、いずれの箇所においても前記中心軸線からの最短距離が等距離である円環状の基準曲面を備えていてもよい。
上記構成によれば、例えばダイヤルゲージなどの測定装置を突出部の基準曲面に接触させることにより、工具本体の中心軸線が基準となる軸線に一致するように、穴あけ工具を位置決めできる。このとき、位置決めに用いる突出部が切削刃の近くに位置しているため、切削刃の近傍での上記位置決めの精度は高くなる。この状態で、切削刃の研磨を行えば、研磨後の切れ刃の位置精度も高くなる。
上記構成において、前記切削刃は、前記工具本体に対して、前記直交直線に沿う方向において位置調整不可能な状態で連結していてもよい。
上記構成によれば、例えば穴あけ工具を用いて切削加工を行う際、及び切削刃を研磨する際などに、切削刃が、意図せず直交直線に沿う方向に変位することはない。すなわち、直交直線に沿う方向において切れ刃の位置が変化することはない。
上記構成において、前記最外面の全域は、ダイヤモンドを含む材質から構成されていてもよい。
上記構成によれば、最外面が一部でも残っていれば、研磨して新たな切れ刃を露出させることができ得る。したがって、切削刃を繰り返し研磨して使用でき得る。
上記構成において、前記中心軸線に沿う方向における前記最外面の寸法は、1mm以上であってもよい。
上記構成によれば、最外面において中心軸線に沿う方向の研磨代がある程度確保されているため、最外面における正方向の一部を研磨しても、研磨後の最外面の正方向の端を、新たな切れ刃として利用しやすい。
ボーリング工具の正面図。 図1におけるボーリング工具の左側面図。 図1における切削刃の拡大図。 図3における切削刃の下面図。 図2における切削刃の拡大図。 ボーリング工具の研磨方法を示す説明図。 ボーリング工具の研磨方法を示す説明図。
<ボーリング工具の構成>
以下、穴あけ工具の一実施形態であるボーリング工具100を図1~図7にしたがって説明する。先ず、ボーリング工具100の概略構成について説明する。
図1に示すように、ボーリング工具100は、工具本体10を備えている。工具本体10の形状は、概ね円柱形状である。したがって、工具本体10は、当該工具本体10の重心を通る中心軸線Zを有する。以下では、工具本体10の中心軸線Zに沿う2つの方向のうちの一方を正方向ZAとし、正方向ZAとは反対方向を負方向ZBとする。なお、正方向ZAは、図1における左方であり、負方向ZBは、図1における右方である。また、図2に示すように、中心軸線Zに直交する仮想の直線を直交直線Xとする。
図1に示すように、工具本体10は、突出部20、連結部30、円柱部35、シャンク40、及び保持ボルト45を備えている。円柱部35の形状は、略円柱形状である。円柱部35の中心軸線は、中心軸線Zと一致している。
シャンク40は、円柱部35における負方向ZBの端面から延びている。シャンク40の形状は、負方向ZBに向かうほど外径が小さくなるテーパ形状である。シャンク40の中心軸線は、中心軸線Zと一致している。シャンク40は、ボルト穴41を備えている。ボルト穴41は、シャンク40における負方向ZBの端面から窪んでいる。ボルト穴41の形状は、略円柱形状である。ボルト穴41の中心軸線は、中心軸線Zと一致している。図示は省略するが、ボルト穴41の内周面は、螺旋状のねじ溝を有している。
保持ボルト45は、シャンク40に連結している。保持ボルト45は、全体として棒状である。保持ボルト45の中心軸線は、中心軸線Zと一致している。図示は省略するが、保持ボルト45の外周面は、ねじ溝を有している。保持ボルト45における正方向ZA側の端を含む一部は、ボルト穴41にねじ込まれている。その結果として、保持ボルト45の負方向ZB側の端を含む一部は、シャンク40における負方向ZBの端面から突出している。なお、シャンク40及び保持ボルト45は、ボーリング工具100を工作機械に取り付ける際に、工作機械に保持される部分である。工作機械の一例は、マシニングセンタである。
連結部30は、円柱部35における正方向ZAの端面から延びている。連結部30の形状は、略円柱形状である。連結部30の外径は、円柱部35の外径よりも大きくなっている。連結部30の中心軸線は、中心軸線Zと一致している。連結部30は、3つの切屑ポケット31を備えている。切屑ポケット31は、連結部30の外周面において窪んでいる。切屑ポケット31は、連結部30のうち正方向ZAの端面にまで至っている。図2に示すように、3つの切屑ポケット31は、中心軸線Zを中心とする周方向において、等間隔毎に位置している。
図1に示すように、突出部20は、連結部30における正方向ZAの端面から突出している。突出部20の形状は、略円柱形状である。突出部20の外径は、連結部30の外径よりも小さくなっている。突出部20の中心軸線は、中心軸線Zと一致している。したがって、突出部20の外周面は、当該外周面のいずれの箇所においても中心軸線Zからの最短距離が等距離である円環状の基準曲面20Aである。突出部20は、中心凹部21を備えている。中心凹部21は、突出部20における正方向ZAの端面から窪んでいる。中心凹部21の形状は、負方向ZBに向かうほど内径が小さくなるテーパ形状である。中心凹部21の中心軸線は、中心軸線Zと一致している。
図2に示すように、ボーリング工具100は、3つの切削刃50を備えている。切削刃50は、連結部30のうち、切屑ポケット31を区画する内壁面に連結している。したがって、3つの切削刃50は、中心軸線Zを中心とする周方向において、等間隔毎に位置している。切削刃50は、連結部30における正方向ZAの端に位置している。また、切削刃50は、連結部30における外周部分に位置している。
3つの切削刃50のうちの1つは、図2に示す直交直線X上に位置している。なお、3つの切削刃50は、いずれも同じ構成である。そのため、以下では、直交直線X上に位置する切削刃50について説明する。切削刃50は、連結部30に対して、直交直線Xに沿う方向において位置調整不可能な状態で連結している。
図4に示すように、切削刃50は、基材60、刃材70、及び台金80を備えている。図3に示すように、台金80は、板状である。台金80の主面に直交する方向から視たときに、台金80の形状は、略菱形形状である。なお、台金80の主面とは、台金80の表面のうち最も大きな平面部分である。台金80における正方向ZAの端面は、連結部30における正方向ZAの端面に対して飛び出ている。また、台金80における中心軸線Zとは反対側の外周面、すなわち図3における下側の面は、連結部30の外周面に対して外側に飛び出ている。
台金80は、貫通孔81、及び凹部82を備えている。貫通孔81は、台金80を貫通している。台金80は、図示しないねじが貫通孔81に挿通されることにより、連結部30に連結している。なお、当該ねじを取り外すことにより、台金80は、連結部30から取り外すことができる。したがって、切削刃50は、連結部30に対して着脱可能である。
凹部82は、台金80の主面から窪んでいる。凹部82は、台金80のうち、正方向ZAの端を含む部分に位置している。また、凹部82は、台金80の正方向ZAの縁の全域に亘っている。
図5に示すように、基材60は、板状である。基材60は、台金80における凹部82の内面に固定されている。図4に示すように、基材60における正方向ZAの端面は、台金80における正方向ZAの端面に対して飛び出ている。また、基材60における正方向ZAの端面は、直交直線Xに沿っている。
ここで、基材60における中心軸線Zとは反対側の面、すなわち図5における下側の面を、外周面62とする。図5に示すように、外周面62は、台金80のうち、直交直線Xに沿う方向において中心軸線Zからの距離が最も大きい箇所に対して飛び出ている。外周面62は、中心軸線Zに沿っている。基材60の材質の一例は、超硬合金である。なお、超硬合金とは、炭化タングステン、コバルト等を混合して焼結したものである。
図5に示すように、刃材70は、板状である。図3に示すように、刃材70の主面に直交する方向から視たときの当該刃材70の形状は、基材60の主面に直交する方向から視たときの当該基材60の形状と、略同じである。刃材70は、基材60の主面に固定されている。つまり、刃材70は、基材60に対して重なっている。図4に示すように、刃材70における正方向ZAの端面は、基材60における正方向ZAの端面と面一になっている。すなわち、刃材70における正方向ZAの端面は、直交直線Xに沿っている。
ここで、刃材70における中心軸線Zとは反対側の面、すなわち図5における下側の面を、最外面72とする。図5に示すように、最外面72は、基材60における外周面62に対して中心軸線Zとは反対側に飛び出ている。したがって、最外面72の縁における正方向ZAの端は、実際に被削材を切削する際に、被削材を削る箇所である。つまり、最外面72の縁における正方向ZAの端は、直交直線Xに沿う方向において中心軸線Zからの距離が最も大きい箇所に位置する切れ刃71である。
図3に示すように、最外面72は、切れ刃71から連続して負方向ZBに延びている。最外面72は、いずれの箇所においても、中心軸線Zからの最短距離が等しい。換言すれば、最外面72は、中心軸線Zを中心とする仮想の円柱の外周面の一部である。
本実施形態において、刃材70の板厚の一例は、0.8mm程度である。また、中心軸線Zに沿う方向における最外面72の寸法の一例は、4mmである。刃材70の材質の一例は、ダイヤモンド焼結体、いわゆるPCDである。すなわち、最外面72の全域は、ダイヤモンドを含む材質から構成されている。
上述のとおり、本実施形態において、3つの切削刃50の構成は同じである。また、直交直線X上に位置していない2つの切削刃50も、中心軸線Zに直交し且つ直交直線Xに交差する別の直交直線上に位置しているという点で同様である。そして、3つの切削刃50は、中心軸線Zを中心とする3回対称の関係にある。したがって、3つの切削刃50について、中心軸線Zから最外面72までの最短距離は、互いに同じである。
<本実施形態の作用>
先ず、ボーリング工具100の切削刃50を研磨する際に用いる研磨装置200について説明する。
図6に示すように、研磨装置200は、第1センタ軸210、第2センタ軸220、及び砥石230を備えている。第1センタ軸210は、第1支持部211、及び第1先端部212を備えている。第1先端部212は、第1支持部211から第2センタ軸220に向かって突出している。第1先端部212は、先端に向かうほど外径が小さくなる先細り形状である。第1先端部212は、第1先端部212の回転軸線212Zを中心に第1支持部211に対して回転可能である。第2センタ軸220は、第1センタ軸210と対称に配置されている点以外は同じ構成である。すなわち、第2センタ軸220は、第2支持部221、及び第2先端部222を備えている。第2先端部222は、第2支持部221から第1センタ軸210に向かって突出している。また、第2先端部222の回転軸線は、第1先端部212の回転軸線212Zと一致している。砥石230の形状は、略円板形状である。砥石230は、当該砥石230の回転軸線230Zを中心に回転可能である。砥石230の回転軸線230Zは、第1先端部212の回転軸線212Zと平行である。砥石230は、回転軸線230Zと回転軸線212Zとが平行な状態を維持しつつ、第1センタ軸210及び第2センタ軸220に対して移動可能である。
次に、研磨装置200を用いてボーリング工具100の最外面72を研磨する方法について説明する。先ず、作業者は、ボーリング工具100における保持ボルト45を、シャンク40から取り外す。作業者は、ボーリング工具100を、第1センタ軸210及び第2センタ軸220で挟み込んで、研磨装置200に支持させる。具体的には、作業者は、第1センタ軸210の第1先端部212を、突出部20の中心凹部21に差し入れる。また、作業者は、第2センタ軸220の第2先端部222を、シャンク40のボルト穴41に差し入れる。このとき、作業者は、ボーリング工具100の中心軸線Zと、研磨装置200の回転軸線212Zとが一致するように、位置決めする。具体例としては、作業者は、ダイヤルゲージ300の測定部を、突出部20の基準曲面20Aに接触させる。そして、作業者は、ボーリング工具100を回転させてダイヤルゲージ300のメモリを確認することにより、ボーリング工具100の中心軸線Zと研磨装置200の回転軸線212Zとが一致するように、ボーリング工具100を位置決めする。同様に、作業者は、ダイヤルゲージ300の測定部を、円柱部35の外周面及びシャンク40の外周面に接触させることにより、ボーリング工具100の中心軸線Zと研磨装置200の回転軸線212Zとが一致するように、ボーリング工具100を位置決めする。
ボーリング工具100の位置決め後、図7に示すように、直交直線Xに沿う方向において、砥石230を、ボーリング工具100の切削刃50よりも外側、すなわち中心軸線Zから遠い側に移動する。また、直交直線Xに沿う方向から視たときに、砥石230と切削刃50における最外面72の正方向ZAの端を含む一部とが重なる位置に、砥石230を移動する。このとき、中心軸線Zに沿う方向において、砥石230と切削刃50における最外面72とが重なる寸法の一例は、0.1mm~0.5mm程度である。換言すると、1回の研磨で切削刃50を研磨する中心軸線Zに沿う方向の長さは、0.1mm~0.5mm程度である。そして、作業者は、回転軸線230Zを中心に砥石230を回転させる。さらに、作業者は、図7において二点鎖線矢印で示すように、直交直線Xに沿う方向において、砥石230を、中心軸線Zに近づけるように移動させる。ここで、作業者は、中心軸線Zに沿う方向から視たときに、直交直線Xに沿う方向において、砥石230と切削刃50における刃材70とが重なる位置まで砥石230を移動させることにより、切削刃50における刃材70を研磨する。このとき、直交直線Xに沿う方向において、砥石230と切削刃50における刃材70とが重なる寸法の一例は、0.1mm~1mm程度である。換言すると、1回の研磨で切削刃50を研磨する直交直線Xに沿う方向の長さは、0.1mm~1mm程度である。同様に、3つの切削刃50のうち、残りの2つの切削刃50の刃材70を研磨する。
<本実施形態の効果>
(1)上記のように切削刃50の最外面72における正方向ZAの縁を研磨したとき、研磨後の最外面72の正方向ZAの端が、新たな切れ刃71として露出する。ここで、切削刃50の最外面72は、いずれの箇所においても中心軸線Zから等距離の曲面であることから、研磨前の切れ刃71と研磨後の切れ刃71とで、中心軸線Zからの距離が変化しない。したがって、ボーリング工具100によれば、切れ刃71が摩耗した場合に研磨すれば済み、切削刃50の交換及び交換に伴う切れ刃71の位置調整は不要である。
(2)本実施形態では、ダイヤルゲージ300の測定部を突出部20の基準曲面20Aに接触させることにより、ボーリング工具100の中心軸線Zと研磨装置200の回転軸線212Zとが一致するように、ボーリング工具100を位置決めする。ここで、突出部20は、連結部30における正方向ZAの端面から突出しており、切削刃50は、連結部30における正方向ZAの端に連結している。すなわち、位置決めに用いる突出部20が切削刃50の近くに位置しているため、切削刃50の近傍での上記位置決めの精度は高くなる。したがって、この状態で、切削刃50の研磨を行えば、研磨後の切れ刃71の位置精度も高くできる。
(3)本実施形態において、切削刃50は、連結部30に対して、直交直線Xに沿う方向において位置調整不可能な状態で連結している。そのため、例えば、ボーリング工具100を用いて切削加工を行う際、及びボーリング工具100の切削刃50を研磨する際などに、切削刃50が、意図せず直交直線Xに沿う方向に変位することはない。すなわち、直交直線Xに沿う方向において切れ刃71の位置が変化することはない。
(4)本実施形態では、研磨前の切削刃50の最外面72における正方向ZAの縁を研磨することにより、新たな切れ刃71を露出させる。そのため、切削刃50の最外面72が一部でも残っていれば、研磨して新たな切れ刃71を繰り返し露出させることができる。ここで、最外面72の全域は、ダイヤモンドを含む材質から構成されている。つまり、切削刃50を繰り返し研磨して使用することを見越して、最外面72の全域が切れ刃71として機能し得るようにしている。
(5)本実施形態において、中心軸線Zに沿う方向における最外面72の寸法は、4mmである。すなわち、最外面72において中心軸線Zに沿う方向の研磨代がある程度確保されている。そのため、最外面72における正方向ZAの端を含む一部を研磨しても、研磨後の最外面72の正方向ZAの端を、新たな切れ刃71として利用しやすい。
(6)ボーリング工具100を用いた切削加工にあたって、3つの切削刃50における1つの切削刃50に着目したとする。このとき、その切削刃50による切削の際に、当該切削刃50には中心軸線Zへと向かう力、いわゆる背分力が作用する。ここで、特定の切削刃50に作用した背分力を、他の切削刃50の最外面72が被削材の穴の内周面に接触することにより、受け止めることができる。したがって、背分力が作用したときに、工具本体10の中心軸線Zに振れが生じることを抑制できる。
<変更例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態において、切削刃50の数は変更してもよい。例えば、ボーリング工具100は、2つ以下の切削刃50を備えていてもよいし、4つ以上の切削刃50を備えていてもよい。
・上記実施形態において、連結部30に対する切削刃50の連結構成は変更してもよい。例えば、切削刃50は、必ずしも連結部30の端に連結している必要はない。切削刃50が、連結部30の外周面から外側に突出していれば、被削材に穴をあけたり、穴の径を調整したりできる。
・例えば、切削刃50は、連結部30に対して接着により連結していてもよい。この場合にも、連結部30に対して切削刃50を取り外すことができれば、切削刃50は、連結部30に対して着脱可能である。
・上記実施形態において、切削刃50は、連結部30に対して位置調整可能であってもよい。例えば、切削刃50は、連結部30に対して、中心軸線Zに沿う方向において位置調整可能であってもよい。なお、カートリッジ等を介して切削刃50を連結部30に連結することにより、切削刃50は、連結部30に対して位置調整可能な構成を実現できる。
・また、切削刃50は、連結部30に対して、直交直線Xに沿う方向において位置調整可能であってもよい。この場合でも、同一の径の穴を形成したいのであれば、位置調整せずに研磨を行えばよい。
・上記実施形態において、切削刃50の材質は変更してもよい。例えば、基材60の材質としては、ダイヤモンド焼結体を採用してもよい。例えば、刃材70の材質としては、超硬合金を採用してもよい。
・上記実施形態において、切削刃50の形状は変更してもよい。例えば、中心軸線Zに沿う方向における最外面72の寸法は、4mmよりも短くてもよいし、4mmよりも長くてもよい。なお、切削刃50を1回以上研磨して使用することを考慮すると、中心軸線Zに沿う方向における最外面72の寸法、つまり研磨代は、1mm以上であることが好ましい。
・上記実施形態において、工具本体10の構成は変更してもよい。例えば、突出部20を省略してもよい。この構成においては、ボーリング工具100を研磨するにあたって、例えば、ダイヤルゲージ300の測定部を、円柱部35の外周面及びシャンク40の外周面に接触させることにより、ボーリング工具100の位置決めを行ってもよい。
・上記実施形態において、研磨装置200を用いてボーリング工具100を研磨する方法は変更してもよい。例えば、ボーリング工具100を研磨装置200に支持する際には、シャンク40及び保持ボルト45を保持してもよい。すなわち、この場合には、シャンク40から保持ボルト45を取り外さなくてもよい。また、例えば、1回の研磨で切削刃50を研磨する長さは、切削刃50の構成、被削材の穴の形状等に合わせて適宜変更すればよい。
・上記実施形態において、穴あけ工具は、ボーリング工具100に限らない。例えば、ドリルについて、本件技術を適用してもよい。
X…直交直線
Z…中心軸線
ZA…正方向
ZB…負方向
10…工具本体
20…突出部
20A…基準曲面
21…中心凹部
30…連結部
31…切屑ポケット
35…円柱部
40…シャンク
41…ボルト穴
45…保持ボルト
50…切削刃
60…基材
70…刃材
71…切れ刃
72…最外面
80…台金
100…ボーリング工具
200…研磨装置
210…第1センタ軸
212Z…回転軸線
220…第2センタ軸
230…砥石
230Z…回転軸線
300…ダイヤルゲージ

Claims (6)

  1. 中心軸線を有する柱状の工具本体と、
    前記工具本体に対して着脱可能に連結している切削刃と、
    を備える穴あけ工具であって、
    前記中心軸線に直交する仮想直線を直交直線とし、前記中心軸線に沿う2つの方向のうちの一方を正方向とし、前記正方向の反対方向を負方向としたとき、
    前記切削刃は、
    前記直交直線に沿う方向において前記中心軸線からの距離が最も大きい箇所に位置する切れ刃と、
    前記切れ刃から連続して前記負方向に延びる最外面と、を備え、
    前記最外面は、当該最外面のいずれの箇所においても前記中心軸線からの最短距離が等距離の曲面である
    穴あけ工具。
  2. 複数の前記切削刃を備え、
    複数の前記切削刃について、前記中心軸線から前記最外面までの最短距離は互いに同じである
    請求項1に記載の穴あけ工具。
  3. 前記工具本体は、
    前記切削刃が連結する連結部と、
    前記連結部における前記正方向側の端面から突出する突出部と、を備え、
    前記切削刃は、前記連結部のうち前記正方向の端に連結しており、
    前記突出部は、いずれの箇所においても前記中心軸線からの最短距離が等距離である円環状の基準曲面を備える
    請求項1又は請求項2に記載の穴あけ工具。
  4. 前記切削刃は、前記工具本体に対して、前記直交直線に沿う方向において位置調整不可能な状態で連結している
    請求項1~請求項3の何れか一項に記載の穴あけ工具。
  5. 前記最外面の全域は、ダイヤモンドを含む材質から構成されている
    請求項1~請求項4の何れか一項に記載の穴あけ工具。
  6. 前記中心軸線に沿う方向における前記最外面の寸法は、1mm以上である
    請求項1~請求項5の何れか一項に記載の穴あけ工具。
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