JP2022550052A - 微生物でグラフェンオキシドを還元することによって窒素および硫黄でグラフェンをドープする方法、それにより得られた窒素および硫黄でドープされたグラフェンならびにその使用 - Google Patents
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Abstract
Description
詳細には、グラフェンオキシド中の窒素(N)および硫黄(S)等の異なる原子の挿入は、sp2炭素原子パターンの中断を引き起こし、グラフェンの化学的および物理的性質に影響を及ぼし、性質がドープの程度およびタイプに応じて適合されることを可能にする。理論的研究は、窒素(N)および硫黄(S)でのグラフェンのドープが、その性質、好ましくはその電気-化学的性質を有利に改質し、いわゆる「N,Sデュアルドープグラフェン」(N,S-DDG)を製造し、それが、明示されることになるように、例えば酸素還元反応のための触媒中でさらに変化させうることを示した。
現在、グラフェンのドープのために典型的に使用され、かつ最も効果的な方法は、800℃に加熱された反応器内でグラフェン表面上で蒸発させた化学的物質の堆積(化学的蒸着、CVDの技術)に基づく。詳細には、N,Sデュアルドープグラフェンオキシド(N,S-DDG)を製造するために、グラフェンオキシド(GO)が出発材料として使用され、メタン(CH4)、アンモニア(NH3)および硫酸(H2SO4)等の化学物質でドープされる。いかなる理論にも束縛されることなく、高温(800℃)にて、いくつかの共有結合は壊され、例えばアンモニア中の窒素原子、硫酸中の硫黄原子、およびドープする物質のそれぞれに伴う水素原子を有するものである。次いで、反応器条件下で、得られた不安定分子、例えばアミドイオン(NH2 -)およびスルフェートイオン(SO4 2-)は、グラフェン共有結合と相互作用し、同様に高温によって弱められ、その化学的組成を改質させ、それをN,Sデュアルドープグラフェン(N,S-DDG)へと変化させる。
N,Sデュアルドープグラフェン(N,S-DDG)の最終精製処理は、前の工程で使用された物質の毒性残渣、すなわちアンモニウムイオン(NH3 +)およびスルフェートイオン(SO4 2-)の除去を含む。典型的には、N,Sデュアルドープグラフェン(N,S-DDG)のこの精製工程は、塩酸(HCl)で濯ぐことによる前記残渣の溶解を含む。したがって、方法は、さらなる汚染および有毒物質、すなわちまさに塩酸(HCl)を含み、これは、方法を実施するのに必要な、上に記載される物質の列挙に加えられ、これはまた、頑強性等のグラフェンの性質に影響も及ぼしうる。
先に曝された手順に対する別法として、微生物の使用が、特定のフェーズにおいて、上に記載されるものよりも決定的な実験条件を減らすことを可能にするために提案されている。
詳細には、この文献は、N原子とS原子とで所望のドープを得るために37℃の温度でのスルフェート還元性細菌(SRB)の微生物呼吸を通じたグラフェンオキシド(GO)の還元による、N,Sデュアルドープグラフェン(N,S-DDG)の調製の手順を記載している。
嫌気性呼吸中、スルフェート還元性細菌(SRB)が、最終電子受容体としてスルフェート(SO4 2-)を主に使用することは周知である。グラフェンオキシド(GO)が明らかに電子受容体の性質を明示しているため、SRB呼吸プロセス中にグラフェンオキシド(GO)の還元を達成することが可能である。
100mLのGO溶液(0.1mg・mL-1)を、10mLのSRB培地および30mLの新しい培地と混合することによって、グラフェンオキシド(GO)の還元が達成された。混合物を、インキュベーター中、嫌気性条件下37℃にて数日間インキュベートした。
得られた黒色の分散体を遠心分離し(14000rpm)、HCl水溶液で洗浄して、有機物、細胞デブリを除去し、超純水で数回洗浄した。最後に、得られた固体を、真空下80℃にて乾燥させた。
高解像度X線光電子分光測定法によって窒素についてのXPSスペクトルを検出すると、ドープされた窒素および硫黄の原子のパーセンテージは、それぞれ、およそ6.11%と1.1%であった。
それにもかかわらず、前述した微生物学的方法で得られたN,S-DDGの性能は、満足がいくように証明されていない。実際、グラフェン上のNとSとの分布が類似しているほど、ドープされたグラフェンはより効果的であり、すなわち、それは電流について伝導性であるように見えることが、実験で観察されている。換言すると、理論に束縛されることなく、導電性の観点から優れた基質を得るためには、NとSとの間の%比は、1:1の値に可能な限り近くなければならないと考えられる。
さらに、SRBは、高量のGOに対して過度に感度が高い。このことは、大規模生産でのそれらの使用を著しく制限すると考えられ、その理由は、工業的方法のためだけに必要とされるものの代わりとしてのGOの多すぎる投与量の挿入が、「ドープする」細菌学的培地の死を引き起こすと考えられるからである。
結果として、上に記載される課題を克服する、N,Sデュアルドープグラフェンオキシド(N,S-DDG)の調製の方法を定義する必要性が存在する。詳細には、製造方法、好ましくは大規模における製造方法は、低い汚染リスク、操作者にとっての低い危険性、例えば低温、ならびに汚染生成物および有毒生成物の最少化された使用を伴う条件を採用しなければならず、かつ同時に、導電性の点で高い性能を保有している最終製品を保証しなければならない。
したがって、本発明の第1の目的は、選択された微生物の培地をグラフェンオキシド(GO)の混合物と接触させる工程を含む、窒素原子および硫黄原子でデュアルドープされたグラフェン(N,S-DDG)を製造する方法である。
第2の目的は、培地が、還元されたグラフェンオキシド(GO)のドープに必要な元素、例えば窒素(N)および硫黄(S)も提供する、窒素原子および硫黄原子でデュアルドープされたグラフェン(N,S-DDG)の製造の方法である。
第3の目的は、単離されたシステムにおいて起こるときに中断を要しない、非操作フェーズ、すなわち「インループ」方法または連続的再循環方法を実際に含まない、窒素原子および硫黄原子でドープされたグラフェン(N,S-DDG)の製造の方法である。
さらなる目的は、グラフェンオキシド中への高い挿入率を有する不安的な活性分子の放出を可能にし、きわめて低い毒性およびきわめて低い汚染グレードを有する製品をもたらす方法である。
なおもさらなる目的は、本方法によって得られる、窒素原子および硫黄原子でデュアルドープされたグラフェン(N,S-DDG)であり、そのためそのコストが低く、環境およびヒトの健康に最小科されたリスクを伴う。
なおもさらなる目的は、窒素原子および硫黄原子でデュアルドープされたグラフェン(N,S-DDG)を製造するコストを下げる単純な方法において特別に設計された、単純化された製造プラントである。
上に示した課題および目的、ならびに本明細書で後により良く現れる他の課題および目的は、添付した独立の特許請求の範囲において定義される方法、プラント、特定のドープ微生物、グラフェンおよびその使用によって解決され、達成される。
加えて、一般に、選択された微生物の呼吸機能が、非常に高い挿入率を有する不安定分子の放出を可能にする。次いで、不安定分子とGOとの間の近さは、硫黄(S)原子と窒素(N)原子との、グラフェンオキシド(CnHiOj)の2次元構造への挿入を、驚くべき効果的な方法で可能にする。
すでに説明したように、そのようにドープされた、還元されたグラフェンオキシドの物理化学的性質は、最近では、ケイ素半導体の置き換えから、革新的な水の脱汚染システムの運用までの多様な用途における、それらの多用途性のために認識されている。したがって、単純で効果的で経済的な方法に、大きな関心が集まっている。
- 厳密に嫌気性であり、かつスルファイト還元性であり、かつ200g・L-1を超える塩分条件および7.0~10.0の間からなるpHにおいて、20℃~50℃の間で生存可能なハロバクテリア(Halobacteria)綱の微生物を準備する工程と、
- 電子供与体として、最大100mmolの量にある、水素(H2)、アセテート(C2H4O2)、ホルメート(CH2O2)、グリセロール(C3H8O5)、グルコース(C6H12O6)、スクロース(C12H22O11)および他の類似の糖、ラクテート(C3H6O3)、短鎖脂肪酸(C4-C9)ならびに/またはピルベート(C3H4O3)を含み、かつ電子受容体として、最大50mmolの量にある、元素の硫黄(S8°)、ポリスルフィド(-S-S6-S-)、チオスルフェート(S2O32-)、ジメチルスルホキシド(CH3)2SO、テトラチオネート(S4O62-)を含む、S2-よりも多く酸化された硫黄形態のうちの任意の1つを含む媒質中で、前記微生物を培養する工程と、
- グラフェンオキシド(GO)の溶液を、前記微生物を含有する前記培地と、窒素および硫黄でのドープを得るのに十分な時間の間、接触させる工程と、
- グラフェンを洗浄して、有機相と、酸化させたグラフェンと反応していない窒素および硫黄を含有する分子の両方を、除去する工程。
上に記載されているように、今までグラフェンをドープするために実験的に使用されてきた微生物は、エウバクテリア(Eubacteria)界、「クラシックな」細菌の幹、硫黄中の化学-合成的細菌酸化スルフィド酸、亜硫酸および硫酸中の硫黄、ならびにスルフェート中のチオスルフェートであるスルフェート還元性細菌(SRB)群に属する。
したがって、これらの特定のかつ選択された微生物を使用すると、先に記載された生物的方法よりもはるかに多くのドープを実施することが可能になる。
好ましくは、前記培地は、240g・L-1のNaCl、3g・L-1のK2HPO4、0,5g・L-1のNH4Cl、1~5mMのMgCl2×6H2Oを含み、滅菌され、次いで20~50mg・L-1の酵母抽出物、1ml・L-1の酸性微量金属溶液、1mL・L-1のSe/Wアルカリ溶液、およびビタミンの混合物が添加される。最終pHは7に制御される。より好ましくは、ハロデスルフラルカエウム・フォルミキクム種およびハラナエロアルカエウム・スルフリレドゥケンス種で、培地はまた、10g・L-1のHEPESも含む。加えて、1mLの微量金属の酸性溶液は、(培地1リットルに)以下の物質、HCl0.01N(すなわち10mmol)、0.6gのCoCl2×6H2O、30mgのCuCl2、0.3gのFeCl2×4H2O、1.14gのH3BO3、4gのMnCl2×4H2O、0.5gのNa2MoO4×2H2O、0.3gのNiCl2×6H2O、および最後に0.42gのZnCl2を好ましくは含む。
Se/Wアルカリ溶液は、(0.01N[すなわち10mmol]のNaOH1リットルに対して)以下の物質、2mgのNa2SeO3および4mgのNa2WO4×1.5のH2Oから好ましくはなる。
媒質のpHはまた、特定の要請、例えば7.0に、1MのKOHを添加することによって調整されうる。
一般に、本発明の微生物は、増殖中、静的条件下で、すなわち激しい撹拌なしで、それらの培地内に保たれる。
このフェーズは、その中で、空の空間、すなわちグラフェンオキシドを含有する細胞培地によって充填されていない空間が、窒素またはアルゴン等の不活性ガスで飽和されている、単離されたドーピングチャンバまたは容器中で実施される。
微生物をグラフェンオキシドと接触させるフェーズ、すなわちドープのフェーズの終わりに、洗浄フェーズは、好ましくは、有機物を、ドープされたグラフェンオキシドから、例えば遠心分離および/またはろ過によって分離するフェーズを含む。より好ましくは、このフェーズは、2,000~6,000×gにて2~10分間遠心分離して、ドープされたグラフェンを分離し、続いてグラフェンを等張性溶液(240g・L-1のNaCl)で洗浄し、かつ水道水または蒸留水での2つの連続した洗浄の工程、続いてドープされたグラフェンを保持するために、5~20μmの間の多孔度を有するWhatman定性ろ紙グレード1でろ過する工程を含む。
ろ過フェーズの後、さらなる洗浄工程が適用されてもよく、フィルター上に保持された材料を、例えばMilli-Q(登録商標)水の手段によって濯ぐことである。濯ぎは、好ましくは容器内または洗浄チャンバ内での激しい撹拌下、2回以上繰り返されうる。最後に、処理された材料は、従来型オーブン内で40~80℃にて2~6時間乾燥される。
好都合にも、N,S-DDG製品の、上に挙げた処理または洗浄の工程のいずれにおいても、有機溶媒も酸性物質も必要とされない。
第1の容器の調節手段3は、好ましくは、容器内部の温度を検出して信号を従来技術のコントロールユニットへ送ることが可能な温度計を備え、コントロールユニットは、容器の外壁上の加熱流体の循環を、微生物の維持のために設定された温度に制御するために、この信号を検出してそれを処理する。加熱流体の代わりに、コイル等の電気素子を使用することが可能である。いずれの事例においても、加熱装置は完全に従来技術であり、例えば、上に挙げたEppendorf製品中で使用されている。
pHのための制御および調整手段4は、コントロールユニットに連結された完全に従来技術のセンサーまたはpHメーターを備え、コントロールユニットは、容器1内部のpHの代表的信号を受け取り、微生物の繁栄のための所望の条件においてpHを維持するための酸(例えばHCl)または塩基(例えばKOH)物質の放出のために、信号を、任意の煽動ポンプ(図示せず)へ送る。
ドープされたグラフェンの有機相の除去のための分離/洗浄手段6、7は、遠心分離機および/または5~20μmの間の多孔度を有するWhatman定性ろ紙グレード1を備える。ベンチ遠心分離機が提唱され、例えばEppendorf 5804R遠心分離機である。好ましくは、媒質の分離/洗浄は、フラスコの口の上に載置されてフィルターを備えている漏斗を備えた真空フィルターであり、フラスコは真空ポンプに連結されている。そのようなシステムは、例えばMembrane Solution LLCにより商品名BIO-PURE(登録商標)Vacuum Filters,SIGMA-ALDRICH(登録商標)で販売されている。
したがって、これらの手段は、単純な分離、例えば遠心分離用のシステムとして、またはろ過を通じた分離も含む洗浄用のシステムとして、のいずれかで特定されうる。
乾燥手段8は、好ましくは真空下で操作される静的オーブン、例えばZZKD Instrument Equipmentにより商品名DZF-6010 Vacuum Drying Ovenで販売されているものを備える。
本発明のさらなる目的によれば、上記方法により得られうる窒素および硫黄でデュアルドープされたグラフェンオキシドは、グラフェンオキシド結晶中に挿入された原子の総パーセンテージに対して、1%~9%の間、好ましくは1%~5%の間の窒素含有量、および0.3%~15%の間、好ましくは1%~15%の間、より好ましくは1%~10%の間の硫黄含有量によって特徴づけられる。これらの値は、以下のように得られた。採用された化学的分析は、サンプル中の炭素、硫黄、窒素および水素(CHNS)の組成を測定する破壊的技術である。分析は、酸素に富む雰囲気中、約1000℃におけるサンプルの完全な燃焼に基づき(Analytical Methods Committee (2006) Evaluation of analytical instrumentation. Part XIX. CHNS elemental analyzers. Accreditation and Quality Assurance 11(11), 569-576. Doi:10.1007/s00769-006-0185-xに記載されている方法に従って)、燃焼中に生成された気体(CO2、H2O、N2およびSO2)の回収を伴い、元々の組成を元素のパーセンテージとして付与する。元素分析に使用される機器は、LECO CHNS-932(モデルNO:601-800-500)であり、各測定のために、約2mgの材料を使用した。
本発明の事例では、硫黄に好ましい最適なS:N比(1:1)からの逸脱は、製品の触媒効能に悪影響を与えることはなく、その理由はおそらくは、それらが、新しい材料中に統合された硫黄成分を排他的とするわけではないためである。事実、ドープされたグラフェンの、有機溶媒での洗浄フェーズの添加は、表面硫黄堆積物を除去し、それらのパーセンテージ値を著しく下げる。
本発明の方法に従って得られた結果は、生物的にドープされたN,S-DDGが、優れた酸素還元触媒作用(ORR)の性質を有していることを示す(以下の例を参照されたい)。
E動態(光電子)=E0(X線)-E結合(光電子)
に従った光子Xのエネルギーの関数である。
アルミニウムX線源は、Kα12=1486.7eVである。元素の同定(定性分析)は、光電子の結合エネルギーを測定することによって行われる。分析システムは、それらの動態エネルギーに従って電子をフィルタリングし、得られたスペクトルは結合エネルギースケール(逆スケール)において提示される。一旦、光子が発光されると、元素は励起状態にある。ありうる脱エネルギー状態は、3種の電子レベルを行うよう持ち込むオージエ電子の発光に相当する。オージエ電子の動態エネルギーは、入射したX線のエネルギーから独立している。X線は、サンプル中の重要な深さ(1μm)において貫通するが、光電子は、その厚さが数ナノメートルの桁のものである非常に薄い層からは抄出され得ない。XPS技術は、定性的と定量的との両方であり、その理由は、感度が0.1%原子の桁のものであるからである。しかし、主な利点は、元素の化学的環境についての情報を得る可能性に潜在している。光電子ピークのエネルギー中の精密な位置は、分析された元素とその近隣との間の共有結合の性質を決定することを可能にする。炭素-酸素結合の事例では、例えば、酸素の電気陰性度は、炭素から酸素への電子の部分的移行を誘起することになる。このようにして、炭素プロトンは、電子に富むことが少ない環境において会い、これらの電子の結合エネルギーは増加される。
Wraith:FWHM=2.3eV
Windows:FWHM=0.8eV
操作はMultiPak論理プログラムを用いて実施された。定量化のために、感度因子法を用い、面積の測定は、Shirley法で連続的背景を減算した後にwindowsによって形成されたピークである。
結果は、図6のグラフAおよび以下の表1によって表され、チオスルフェートで増殖させたAARC-S株を用いてドープされたグラフェンサンプルを参照し、その一方で図6によるグラフBおよび以下の表2は、ポリスルフィドで増殖させたAARC-S株を使用してドープされたサンプルを参照する。
上の表のデータにあるように、本発明によれる手順は窒素および硫黄の非常に妥当な値を有するドープへと導いた。その上、図6にあるグラフは、ドープが深く起こること、したがってグラフはそれらが単純な堆積ではないことを示している。その上、ドープ前とドープ後とで硫黄の化学的形態を比べると、N,S-DDGは、硫黄でドープされているだけでなく、表面の不完全性から清浄されていると見ることができる(この方法の前では、測定された硫黄の化学的形態のみがスルフェートに相当し、これは実際にはグラフェンオキシドの分離の化学的プロセス中に使用された硫酸残渣に由来しており、この方法の後では、硫黄はスルフェートの形態にある明らかな少数であり、2p形態において主に混成されており、すなわち炭素のヘキサゴン中に挿入され、したがってグラフェンオキシド結晶中に完全に統合されている)。
同様に、図7のグラフを見ると、本発明者らは、約162.9eVのピークを示す曲線が、いかにして、チオフェノール形態にある硫黄の存在を40%超のパーセンテージにおいて示すかを見ることができる。硫黄のこの形態のドープは、いかなる公知の技術分野においても現れない。
したがって、本発明のさらなる目的は、前に記載したドープされたグラフェンの、電子部品および電気化学部品(例えば燃料電池)、分析システム、精製システム、医薬、電話、航空、航空宇宙、ロボット工学として使用されるナノ材料、自動車機械の部品、航空、航空宇宙、ロボット工学等のエコサステナブルなマクロ材料の製造ための、使用である。
以下は、非網羅的な実施例として提供される、本発明のいくつかの実施形態である。
ナトロノリムノビウス・スルフリレドゥケンス(イタリア、ストロンボリ島から分離されたAArc1株)を含有する細胞培地の使用による、グラフェンオキシドのN,S-DDGへの還元
ハロデスルフラルアルカエム・フォルミキクム(イタリア、ストロンボリ島から分離したHTSR1株)を含有する細胞培地の使用によるN,S-DDG中のグラフェンオキシドの還元
Schottの1Lボトルに、240g・L-1のNaCl、3g・L-1のK2HPO4、0.5g・L-1のH4Cl、1~5mMのMgCl2×6H2O、1ml・L-1の酸性微量金属溶液、そのほかに(培地1リットルに対して)以下の物質、HCl 0.01N(すなわち10mmol)、0.6gのCoCl2×6H2O、30mgのCuCl2、0.3gのFeCl2×4H2O、1.14gのH3BO3、4gのMnCl2×4H2O、0.5gのNa2MoO4×2H2O、0.3gのNiCl2×6H2O、および最後に0.42gのZnCl2を含有する900mLの鉱物媒質を充填した。滅菌後、20~50mgの酵母抽出物、10g・L-1のHEPES(最終pH約7.0)、30mmolのチオスルフェートおよび50mmolのホルメートを添加した。100mLの細胞懸濁液(107細胞・mL-1)を接種菌液として添加した。ボトルのヘッドスペースを窒素で5回、アルゴンで1回洗浄し、慎重に封止した。ドープする方法のための1.5gのグラフェオキシド粉末を50mLフラスコに添加し、フラスコを、40mL・h-1の速度で作動させる煽動ポンプの介在を伴う、ノルプレンチューブを有する培養ボトルに連結させた。このポンプは、増殖する培地がボトルからドーパントフラスコ中に循環して、次いで、8μmの多孔度を有するWhatmanグレード1紙フィルターを通った後に培養ボトルに戻ることを可能にする。先になされたように、培養は、静的モード(激しい撹拌なし)で40℃にて1か月間実施した。今度は、ドーパントフラスコを、温度50℃、250rpmにて撹拌というパラメータで調整したStirrer Pro加熱プレート/磁気撹拌機上に置いた。前のように、すべての生成物および試薬(明らかにGOを省いて生成されたN,S-DDG)は水溶性である。したがって、バイオマスからのN,S-DDGの分離は、遠心分離(4,000×g、5分)、それに続く等張性溶液(240g・L-1)50mLでの2種の洗浄、および8μmの多孔度を有するWhatmanグレード1紙でのろ過によって容易に実施することができた。次いで得られた材料をBIO-PURE(登録商標)Vacuum filters moduleを通してMilli-Q(登録商標)水で3回濯いだ。次いで、それを、真空オーブン、タイプDZF-6010 Vacuum Drying Oven中、60℃にて4時間乾燥させた。
上記手順から得たN,S-DDGは、以下のラマンスペクトル(DDG-T曲線)を示した:ピークAの面積は2,692E+05であり、ピークBの面積は2,042E+05であった。結論付けると、実施例2において、微生物ハロデスルフラルカエウム・フォルミキクム(HTRS1)によってドープされたグラフェンオキシドのIA/IB比は、約1.32に相当した(図3)。
実施例1および2に従って製造したN,S-DDGでの、電解セルにおける酸素還元反応
ここで、本発明者らは、酸素を過酸化水素へ還元するために、実施例1および2に従ってドープしたグラフェンの触媒の性能を測定した。
(i)HTSR1ドープグラフェンオキシドサンプルを使用して、本発明者らは92±3%H2Oおよび8±3%H2O2の収率を得る。
(ii)AArc1ドープグラフェンオキシドサンプルを使用して、本発明者らは72±5%H2Oおよび28±5%H2O2の収率を得る。
(iii)HSR2ドープグラフェンオキシドサンプルを使用して、本発明者らは90±2%H2Oおよび10±2%H2O2の収率を得る。
(iv)最後に未加工のグラフェンオキシドサンプルを使用して、本発明者らは2.4±0.3%H2Oおよび97.6±3.7%H2O2の収率を得る。
(i)HTSR1ドープグラフェンオキシドサンプル製品を、ドープした材料1mg当たり4.37mg・h-1と評価した。
(ii)Aarc1ドープグラフェンオキシド製品を、ドープした材料1mg当たり32.1mg・h-1と評価した。
(iii)HSR2ドープグラフェンオキシド製品を、ドープした材料1mg当たり10.2mg・h-1と評価した。
(iv)未加工のグラフェンオキシド製品を、未加工の材料1mg当たり10.5μg・h-1と評価した。
サイクリックボルタンメトリー分析
上に挙げた電極を異なる材料で改質した:還元したGOで2種の電極を改質し、1種は、アセテート(曲線2)およびピルベート(曲線3)で増殖させた、HSR2コードで特定した、上に挙げた微生物での改質であり、1種は、ホルメート(曲線4)で増速させたHSR6での改質であり、かつ1種は、スクロース(曲線5)で増殖させたAArc-Sでの改質であり、すべての微生物について元素の硫黄を、電子受容体として使用した(図4A)。図4では、代わりに、ポリスルフィド上で増殖させたAArc-1で還元したGOで改質した電極を使用し、かつチオスルフェート上で増殖させたHTSR1で還元したGOで改質した電極を使用した。
光電気X線分光測定
この技術は、X線光子で照射したときに固体によって放出された電子のエネルギーを研究することによる固体表面の特性付けを可能にする。このようにして、化学結合の状態および表面上の原子の濃度についての情報を得る。
使用した機器は、半球型電子分析器、電子5倍増管型検出器(Channeltron(登録商標))およびMg(Kα=1253.6eV)のアノードX線放出源から構成されている分光光度計VG ESCALAB 200R(VG-Scientific)であり、9トール未満の作動チャンバ中圧力を有し、12kVおよび10mAで作動させる。触媒の表面上の元素の炭素、酸素、窒素および硫黄、ならびにそれらの酸化状態を、XPS技術を用いて分析した。
特に、HTRS1で処理したサンプルが最多の硫黄含有量を有し、その一方で、HSR2で処理したサンプルが最多の窒素含有量を有する。硫黄、窒素および酸素の中間値を、HSR6で処理したサンプルで得る。
加えて、本発明の微生物で処理した3種のサンプルのO/C比が、グラフェンオキシドのものの半分未満に相当することが特記されるべきである。このことは、導電性が、これらのサンプルの二重を超えることを意味する。
スペクトルA)は、すべてのサンプルのC1sゾーンを示し、それぞれ、グラファイト、ヒドロキシル、エポキシおよびカルボン酸の酸化状態に相当する4つのサブ群におけるそれらの分布の概要を記している。約284.53eV未満の結合エネルギーを有するサブ群は、グラファイト炭素(C-C)に相当し、その一方で、後のサブ群は、より高い結合エネルギーを有する、より高い酸化状態に相当する。グラフェンオキシドとHSR微生物で処理したサンプルとの最大の差が、酸化された炭素サブ群についての曲線の振幅によって示されている(287.66eVにおいてC=O、286.55eVにおいてC-O、C-O-C、C-O)。処理したサンプルでは、グラフェンオキシドにおけるものよりも有意に低い。このことは、微生物の存在下で、グラフェンオキシドにおける著しい還元が存在していたことを示す。
Claims (13)
- 窒素原子および硫黄原子でドープされたグラフェン(N,S-DDG)を製造する方法であって、
- 厳密に嫌気性であり、かつスルファイト還元性であり、かつ200g・L-1を超える塩分条件および7.0~10.0のpHにおいて、20℃~50℃で生存可能なハロバクテリア(Halobacteria)綱の微生物を準備する工程と、
- 電子供与体として、100mmolまでの量で、水素(H2)、アセテート(C2H4O2)、ホルメート(CH2O2)、グリセロール(C3H8O5)、グルコース(C6H12O6)、スクロース(C12H22O11)および他の類似の糖、ラクテート(C3H6O3)、短鎖脂肪酸(C4-C9)ならびに/またはピルベート(C3H4O3)を含み、かつ電子受容体として、50mmolまでの量で、元素の硫黄(S8°)、ポリスルフィド(-S-S6-S-)、チオスルフェート(S2O3 2-)、ジメチルスルホキシド(CH3)2SO、テトラチオネート(S4O6 2-)を含む、S2-よりも酸化された硫黄形態のうちの任意の1つを含む媒質中で、前記微生物を培養する工程と、
- グラフェンオキシド(GO)の溶液を、前記微生物を含有する前記培地と、窒素および硫黄でのドープを得るのに十分な時間、接触させる工程と、
- グラフェンを洗浄して、有機相と、酸化させたグラフェンと反応していない窒素および硫黄を含有する分子との両方を除去する工程と
を含む、方法。 - 前記微生物が、ハラルカリアルカエウム(Halalkaliarchaeum)属、ハラナエロアルカエウム(Halanaeroarchaeum)属、ハロデスルフラルカエウム(Halodesulfurarchaeum)属、ハラルカエオグロブス(Halarchaeoglobus)属、ナトラナエロアルカエウム(Natranaeroarchaeum)属およびナトロノリムノビウス(Natronolimnobius)属、好ましくは、ハラルカリアルカエウム・デスルフリクム(Halalkaliarchaeum desulfuricum)種、ハラナエロアルカエウム・スルフリレドゥケンス(Halanaeroarchaeum surufurireducens)種、ハロデスルフラルカエウム・フォルミキクム(Halodesurfurarchaeum formicicum)種、ハラルカエオグロブス・デスルフリクス(Halarchaeoglobus desulfuricus)種、ナトラナエロアルカエウム・スルフィディゲヌム(Natranaeroarchaeum sulfidigenum)種およびナトロノリムノビウス・スルフリレドゥケンス(Natronolimnobius sulfurireducens)種から選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記培地が、240g・L-1のNaCl、3g・L-1のK2HPO4、0,5g・L-1のNH4Cl、1~5mMのMgCl2×6H2Oを含み、滅菌されており、20~50mg・L-1の酵母抽出物、1ml・L-1の酸微量金属溶液、1mL・L-1のSe/Wアルカリ溶液およびビタミンミックスが添加されている、請求項1または2に記載の方法。
- 前記酸微量金属溶液が、(培地1リットルに対して)以下の物質、HCl 0.01N、0.6gのCoCl2×6H2O、30mgのCuCl2、0.3gのFeCl2×4H2O、1.14gのH3BO3、4gのMnCl2×4H2O、0.5gのNa2MoO4×2H2O、0.3gのNiCl2×6H2Oおよび0.42gのZnCl2を含み、前記ビタミンミックスが、脱イオン水1L当たり、1mgのB12ビタミン、20mgのビオチン、20mgの葉酸、50mgのニコチン酸、50mgのp-アミノ安息香酸、50mgのパントテン酸カルシウム、100mgのピリドキシン×HCl、50mgのリボフラビン、50mgのチアミンおよび50mgのチオン酸を含み、前記Se/Wアルカリ溶液が(0.01NのNaOH 1リットルに対して)以下の物質、2mgのNa2SeO3および4mgのNa2WO4×1.5H2Oからなる、請求項3に記載の方法。
- 前記培地が、10g・L-1のHEPESをさらに含む、請求項3または4に記載の方法。
- 前記培地が、2種の培地の混合物であり、第1の培地が、240g・L-1のNaCl、5g・L-1のKCl、2g・L-1のK2HPO4、0.5g・L-1のNH4Clを含み、第2の培地が、190g・L-1のNa2CO3、30g・L-1のNaHCO3、16g・L-1のNaCl、5.0g・L-1のKCl、8mMのNH4Cl、1.0g・L-1のK2HPO4を含み、両方の培地に、1mMのMgCl2×6H2O、1mL・L-1の酸微量金属溶液、ビタミンミックス、1mL・L-1のアルカリ溶液Se/W、20mg・L-1の酵母抽出物が添加されている、請求項1または2に記載の方法。
- グラフェンオキシド(GO)を細胞培地と接触させる工程が、20℃~50℃の温度で10~30日の時間、撹拌しながら又は攪拌せずに、2mg・mL-1までの濃度で、粉末の形態にあるグラフェンオキシドを接触させて行われる、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
- グラフェンを洗浄する工程が、遠心分離および/またはろ過による、グラフェンオキシドからの有機材料の分離を含み、好ましくは、前記工程が、2.000~6.000×gでの2~10分間の遠心分離、続いて等張溶液での洗浄、および5~20μmの孔径を有するグラスファイバーフィルターでのろ過を含み、洗浄が、Milli-Q(登録商標)水で実施され、2回または3回、好ましくは撹拌しながら繰り返され、最終の乾燥の工程が、40℃~80℃で2~6時間実施される、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
- 窒素および硫黄でドープされたグラフェンオキシドを製造するためのプラントであって、グラフェンオキシドを還元する請求項1または2に記載の微生物の貯蔵および維持/増殖のための第1のタンク(1)と、前記第1のタンクに水力学的に連結されている、前記オキシドを前記微生物と混合しドープするための少なくとも第2のタンク(2)と、第1のタンクのための調節手段(3)と、前記第1のタンクのpH制御および調整手段(4)と、前記第2のタンクの温度制御および調整手段(5)と、ドープされたグラフェンオキシドから有機相を分離するための手段(6)と、ドープされたグラフェンオキシドの洗浄手段(7)と、ドープされ洗浄されたグラフェンの乾燥手段(8)とを備える、プラント。
- 請求項1または2に記載の微生物の、窒素および硫黄でグラフェンオキシドをドープする方法における、使用。
- 原子の総パーセンテージに対するパーセンテージとして、1%~9%、好ましくは1%~5%の窒素原子と、0.3%~15%、好ましくは1%~10%の硫黄原子とを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法により窒素および硫黄でドープされたグラフェンオキシド。
- 窒素が、90%超のパーセンテージで熱分解形態にあり、かつ/または硫黄が、40%超のパーセンテージでチオフェノール形態にある、請求項11に記載のグラフェンオキシド。
- 電子部品および電気化学部品、電気化学電池の電極、分析システム、浄化システム、医薬分野、テレコミュニケーション分野、航空分野、航空宇宙分野、ロボット分野のためのナノ部品として使用されるナノ材料、機械部品、自動車部品、航空部品、航空宇宙部品およびロボット部品としてのエコサステナブルなマクロ材料を製造するための、請求項11または12に記載のドープされたグラフェンオキシドの使用。
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