JP2022549381A - ツールの動きを誘導するためのシステム及び方法 - Google Patents

ツールの動きを誘導するためのシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

ツールの動きを誘導するためのシステム及び方法が提供される。システムは、ツールと、マニピュレータとを備える。誘導ハンドラは、ツールの目標状態を取得し、ツールの目標状態及び現在の状態に基づいて仮想拘束を生成する。拘束ソルバは、仮想拘束に基づいて、ツールを目標状態に誘引する、またはツールを目標状態から退けるように適合された拘束力を計算する。仮想シミュレータは、拘束力と、1つ以上のセンサからの入力とに基づいた仮想シミュレーションでツールの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する。制御システムは、マニピュレータに命令して、ツールを指令体勢に基づいて動かすことで、ツールを目標状態に配置する、または目標状態から離すようにユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供する。【選択図】図10

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年9月30日に出願された米国仮特許出願第62/908,056号に対する優先権及び全ての利益を主張し、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
本開示は、概して、ツールの動きを誘導するためのシステム及び方法に関する。
外科システムは、ロボットマニピュレータと、マニピュレータに結合されたツールとを含み、患者に外科的処置を行い得る。ある種の外科システムは、手動動作モードでは、ユーザがツールに手動で加えた力及びトルクを感知する。外科システムは、ロボットアームを備え得るマニピュレータに命令して、感知された力及びトルクを適用することにより、ユーザが期待する動きをエミュレートするようにツールを配置する。よって、外科システムは、一般に、ユーザの意図及び期待に従ってツールを配置し、これによりユーザは、例えば所望の体積の組織を除去することができる。しかし、手動モードで目標位置及び/または目標配向にツールを正確に配置することは、ユーザには困難であり得る。従って、外科システムはまた、マニピュレータに命令して、ツールを自律的に動かして、ツールを目標位置及び/または目標配向に配置し得る。しかし、ツールを自律的に動かす場合、ツールを制御しにくいとユーザが感じる場合がある。このため、ユーザが少なくとも部分的にツールの動きに関与する手動モードが、一部のユーザに好まれ、及び/または特定の状況で好まれ得る。
これらの課題に対処するためのシステム及び方法が当技術分野で必要とされている。
この発明の概要は、下記の発明を実施するための形態でさらに後述される概念の精選を、簡略化された形式で紹介する。この発明の概要は、特許請求される発明の主題の範囲を制限することを意図しておらず、特許請求される発明の主題のそれぞれの重要なまたは不可欠な特徴を必ずしも特定するものではない。
第1の態様によれば、ツールと、ツールを支持し、ユーザがツールに加えたユーザの力及びトルクに応じてツールを動かすマニピュレータとを備えた外科システムが提供される。1つ以上のセンサが、ツールに加えられた力及びトルクを測定する。制御システムは、ツールの目標状態を取得し、ツールの目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束(constraint)を生成する誘導ハンドラを備える。制御システムはまた、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを現在の状態から目標状態に誘引するように適合された拘束力を計算する拘束ソルバを備える。制御システムはさらに、1つ以上のセンサからの入力と、拘束力とに基づいた仮想シミュレーションでツールの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータを備える。制御システムは、マニピュレータに命令して、ツールを指令体勢に基づいて動かすことで、ツールを目標状態に配置するようユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供するように、構成される。
第2の態様によれば、外科システムのマニピュレータにより支持されたツールを誘導するための方法が提供される。マニピュレータは、ユーザがツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて、ツールを支持して動かす。方法は、ツールに加えられた力及びトルクを測定する1つ以上のセンサからの入力を受信することを含む。方法はまた、ツールの目標状態を取得することと、ツールの目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成することとを含む。1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを現在の状態から目標状態に誘引するように適合された拘束力が計算される。1つ以上のセンサからの入力と、拘束力とに基づいた仮想シミュレーションで、ツールの力学がシミュレートされる。仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢が出力される。マニピュレータは、ツールを指令体勢に基づいて動かすことで、ツールを目標状態に配置するようユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供するように、命令される。
第3の態様によれば、ツールと、ツールを支持してツールを動かすマニピュレータとを備えた外科システムが提供される。マニピュレータは、マニピュレータがツール経路に沿ってツールを自律的に動かす第1のモードで動作可能であり、ユーザがツールに加えたユーザの力及びトルクに応じてマニピュレータがツールを動かす第2のモードで動作可能である。1つ以上のセンサが、ツールに加えられた力及びトルクを測定する。制御システムは、ツールの目標状態を取得し、ツールの目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラを備える。目標状態は、ツール経路外に位置する。制御システムはまた、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを現在の状態から目標状態に誘引するように適合された拘束力を計算する拘束ソルバを備える。制御システムはさらに、1つ以上のセンサからの入力と、拘束力とに基づいた仮想シミュレーションでツールの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータを備える。制御システムは、マニピュレータに命令して、ツールを指令体勢に基づいて動かすことで、ツールを目標状態に配置するようユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供するように、構成される。
第4の態様によれば、外科システムのマニピュレータにより支持されたツールを誘導するための方法が提供される。マニピュレータは、マニピュレータがツール経路に沿ってツールを自律的に動かす第1のモードで動作可能であり、ユーザがツールに加えたユーザの力及びトルクに応じてマニピュレータがツールを動かす第2のモードで動作可能である。方法は、ツールに加えられた力及びトルクを測定する1つ以上のセンサからの入力を受信することと、ツールの目標状態を取得することとを含む。方法はさらに、ツールの目標状態及び現在の状態に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成することを含む。目標状態は、ツール経路外に位置する。1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを現在の状態から目標状態に誘引するように適合された拘束力が計算される。1つ以上のセンサからの入力と、拘束力とに基づいた仮想シミュレーションで、ツールの力学がシミュレートされる。仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢が出力される。マニピュレータは、ツールを指令体勢に基づいて動かすことで、ツールを目標状態に配置するようユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供するように、命令される。
第5の態様によれば、ツールと、マニピュレータとを備えた外科システムが提供される。マニピュレータは、マニピュレータがツール経路に沿ってツールを自律的に動かす半自律モードで動作可能であり、ツールがツール経路上にまだ存在する間にユーザがツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて、ツールを再配向するように動作可能である。1つ以上のセンサが、ツールに加えられた力及びトルクを測定する。制御システムは、ツールの推奨配向を取得し、ツールの推奨配向及び現在の配向に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラを備える。制御システムはまた、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを現在の配向から推奨配向に誘引するように適合された拘束力を計算する拘束ソルバを備える。制御システムはさらに、1つ以上のセンサからの入力と、拘束力とに基づいた仮想シミュレーションでツールの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータを備える。制御システムは、マニピュレータに命令して、ツールを指令体勢に基づいて動かすことで、ツールを推奨配向に配置するようユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供するように、構成される。
第6の態様によれば、外科システムのマニピュレータにより支持されたツールを誘導するための方法が提供される。マニピュレータは、マニピュレータがツール経路に沿ってツールを自律的に動かす半自律モードで動作可能であり、ツールがツール経路上にまだ存在する間にユーザがツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて、ツールを再配向するように動作可能である。方法は、ツールに加えられた力及びトルクを測定する1つ以上のセンサからの入力を受信するステップと、ツールの推奨配向を取得するステップとを含む。方法はさらに、ツールの推奨配向及び現在の配向に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成することを含む。1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを現在の配向から推奨配向に誘引するように適合された拘束力が計算される。1つ以上のセンサからの入力と、拘束力とに基づいた仮想シミュレーションで、ツールの力学がシミュレートされる。仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢が出力される。マニピュレータは、ツールを指令体勢に基づいて動かすことで、ツールを推奨配向に配置するようユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供するように、命令される。
第7の態様によれば、ツールと、ツールを支持し、ユーザがツールに加えたユーザの力及びトルクに応じてツールを動かすマニピュレータとを備えた外科システムが提供される。1つ以上のセンサが、ツールに加えられた力及びトルクを測定する。制御システムは、ツールの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得し、複数の位置合わせ点と1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラを備える。制御システムは、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを1つ以上の目標平面に誘引するように適合された拘束力を計算する拘束ソルバを備える。制御システムはさらに、1つ以上のセンサからの入力と、拘束力とに基づいた仮想シミュレーションでツールの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータを備える。制御システムは、マニピュレータに命令して、ツールを指令体勢に基づいて動かすことで、ツールを1つ以上の目標平面に配置するようユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供するように、構成される。
第8の態様によれば、外科システムのマニピュレータにより支持されたツールを誘導するための方法が提供される。マニピュレータは、ユーザがツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて、ツールを支持して動かす。方法は、ツールに加えられた力及びトルクを測定する1つ以上のセンサからの入力を受信することと、ツールの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得することとを含む。方法はまた、複数の位置合わせ点と1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成することを含む。1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを1つ以上の目標平面に誘引するように適合された拘束力が計算される。1つ以上のセンサからの入力と、拘束力とに基づいた仮想シミュレーションで、ツールの力学がシミュレートされる。仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢が出力される。マニピュレータは、ツールを指令体勢に基づいて動かすことで、ツールを1つ以上の目標平面に配置するようユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供するように、命令される。
第9の態様によれば、ツールの動きを制御して、複数の特徴を作成するための方法が提供され、特徴のそれぞれは、ツールの異なる目標状態を有する。方法は、既知の座標系において、複数の特徴のツールの目標状態に対してツールの現在の状態を特定し、複数の特徴のうちのどれをユーザが選択しているかを特定することを含む。方法はまた、ユーザが選択した特徴に基づいて、複数の誘導拘束から1つ以上の誘導拘束を有効化することを含む。ツールの動きは、1つ以上の誘導拘束に基づいて制御され、1つ以上の誘導拘束は、ユーザが選択した特徴に関連付けられた目標状態に対してどのようにツールを動かすべきかをユーザが理解するように、ユーザに対し触覚フィードバックを生成するように機能する。
第10の態様によれば、ツールの動きを制御して、複数の特徴を作成するための方法が提供され、特徴のそれぞれは、ツールに対する異なる仮想境界を有する。方法は、既知の座標系において、複数の特徴の仮想境界に対してツールの現在の状態を特定し、複数の特徴のうちのどれをユーザが選択しているかを特定することを含む。方法はまた、ユーザが選択した特徴に基づいて、複数の誘導拘束から1つ以上の誘導拘束を有効化することと、ユーザが選択した特徴に基づいて、複数の境界拘束から1つ以上の境界拘束を有効化することとを含む。ツールの動きは、1つ以上の誘導拘束及び1つ以上の境界拘束に基づいて制御され、1つ以上の誘導拘束及び1つ以上の境界拘束は、ユーザに触覚フィードバックを生成して、ユーザが選択した特徴を作成するように機能する。
第11の態様によれば、ツールと、ツールを支持してツールを動かすマニピュレータとを備えた外科システムが提供される。制御システムは、ツールの目標状態を取得し、ツールの目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラを備える。制御システムはまた、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを目標状態に誘引する、またはツールを目標状態から退けるように適合された拘束力を計算する拘束ソルバを備える。ツールの動きは、拘束力に基づいてマニピュレータにより制御され、ツールを目標状態に配置する、または目標状態から離すようにユーザを誘導する触覚フィードバックがユーザに提供される。
第12の態様によれば、ツールと、ツールを支持してツールを動かすマニピュレータとを備えた外科システムが提供される。マニピュレータは、マニピュレータがツール経路に沿ってツールを動かす第1のモードで動作可能であり、ユーザがツールに力及びトルクを加えてツールを動かす第2のモードで動作可能である。制御システムは、ツールの目標状態を取得し、ツールの目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラを備える。制御システムはまた、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを現在の状態から目標状態に誘引するように適合された拘束力を計算する拘束ソルバを備える。ツールの動きは、拘束力に基づいて第2のモードのマニピュレータにより制御され、ツールを目標状態に配置するようにユーザを誘導する触覚フィードバックがユーザに提供される。
第13の態様によれば、ツールと、半自律モードで動作可能なマニピュレータとを備えた外科システムが提供され、半自律モードでは、マニピュレータは、ツール経路に沿ってツールを動かす。ツールは、ツールがツール経路上にまだ存在する間にユーザがツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて、動くことができる。制御システムは、ツールの推奨配向を取得し、ツールの推奨配向及び現在の配向に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラを備える。制御システムはまた、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを現在の配向から推奨配向に誘引するように適合された拘束力を計算する拘束ソルバを備える。ツールの動きは、拘束力に基づいてマニピュレータにより制御され、ツールを推奨配向に配置するようにユーザを誘導する触覚フィードバックがユーザに提供される。
第14の態様によれば、ツールと、ツールを支持してツールを動かすマニピュレータとを備えた外科システムが提供される。制御システムは、ツールの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得し、複数の位置合わせ点と1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラを備える。制御システムはまた、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを1つ以上の目標平面に誘引するように適合された拘束力を計算する拘束ソルバを備える。ツールの動きは、拘束力に基づいてマニピュレータにより制御され、ツールを1つ以上の目標平面に配置するようにユーザを誘導する触覚フィードバックがユーザに提供される。
第15の態様によれば、外科システムのマニピュレータにより支持されたツールを誘導するための方法が提供される。方法は、ツールの目標状態を取得することと、ツールの目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成することとを含む。方法はまた、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを目標状態に誘引する、またはツールを目標状態から退けるように適合された拘束力を計算することを含む。ツールの動きは、拘束力に基づいて制御され、ツールを目標状態に配置する、または目標状態から離すようにユーザを誘導する触覚フィードバックがユーザに提供される。
第16の態様によれば、外科システムのマニピュレータにより支持されたツールを誘導するための方法が提供される。マニピュレータは、マニピュレータがツール経路に沿ってツールを動かす第1のモードで動作可能であり、ユーザがツールに加えるユーザの力及びトルクに応じてツールが動く第2のモードで動作可能である。方法は、ツールの目標状態を取得することと、ツールの目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成することとを含む。方法はまた、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを現在の状態から目標状態に誘引するように適合された拘束力を計算することを含む。ツールの動きは、拘束力に基づいて第2のモードで制御され、ツールを目標状態に配置するようにユーザを誘導する触覚フィードバックがユーザに提供される。
第17の態様によれば、外科システムのマニピュレータにより支持されたツールを誘導するための方法が提供される。マニピュレータは、マニピュレータがツール経路に沿ってツールを動かす半自律モードで動作可能である。ツールは、ツールがツール経路上にまだ存在する間にユーザがツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて、ツール自体を再配向するように動くことができる。方法は、ツールの推奨配向を取得するステップと、ツールの推奨配向及び現在の配向に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成するステップとを含む。方法はまた、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを現在の配向から推奨配向に誘引するように適合された拘束力を計算することを含む。ツールの動きは、拘束力に基づいて制御され、ツールを推奨配向に配置するようにユーザを誘導する触覚フィードバックがユーザに提供される。
第18の態様によれば、外科システムのマニピュレータにより支持されたツールを誘導するための方法が提供される。方法は、ツールの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得することと、複数の位置合わせ点と1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成することとを含む。方法はまた、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを1つ以上の目標平面に誘引するように適合された拘束力を計算することを含む。ツールの動きは、拘束力に基づいて制御され、ツールを1つ以上の目標平面に配置するようにユーザを誘導する触覚フィードバックがユーザに提供される。
第19の態様によれば、手術を行うためのハンドヘルドマニピュレータシステムが提供され、ハンドヘルドマニピュレータシステムは、ユーザがフリーハンドで保持するベース部分、及びベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端を備えたハンドヘルドマニピュレータと、ツール先端の動きを制御する制御システムと、を備え、当該制御システムは、ソーブレードの目標状態を取得し、ソーブレードの目標状態及び現在の状態に基づいて、誘導拘束を含む1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ソーブレードを目標状態に動かすように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、拘束力からの入力に基づいた仮想シミュレーションでソーブレードの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータと、を備え、制御システムは、ハンドヘルドマニピュレータに命令して、ソーブレードを指令体勢に基づいて動かし、ソーブレードを目標状態に配置するように構成される。
第20の態様によれば、ハンドヘルドマニピュレータシステムが提供され、ハンドヘルドマニピュレータシステムは、ユーザがフリーハンドで保持するベース部分、及びベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端を備えたハンドヘルドマニピュレータと、ツール先端の動きを制御する制御システムと、を備え、当該制御システムは、ソーブレードの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得し、複数の位置合わせ点と1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ソーブレードを1つ以上の目標平面に動かすように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、拘束力からの入力に基づいた仮想シミュレーションでソーブレードの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータと、を備え、制御システムは、マニピュレータに命令して、ソーブレードを指令体勢に基づいて動かし、ソーブレードを1つ以上の目標平面に配置するように構成される。
第21の態様によれば、ユーザがフリーハンドで保持するベース部分と、ベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端とを備えたハンドヘルドマニピュレータのソーブレードを制御するための方法が提供され、方法は、ソーブレードの目標状態を取得するステップと、ソーブレードの目標状態及び現在の状態に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ソーブレードを目標状態に動かすように適合された拘束力を計算するステップと、拘束力に基づいた仮想シミュレーションでソーブレードの力学をシミュレートするステップと、仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢を出力するステップと、マニピュレータに命令して、ソーブレードを指令体勢に基づいて動かし、ソーブレードを目標状態に配置するステップと、を含む。
第22の態様によれば、ユーザがフリーハンドで保持するベース部分と、ベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端とを備えたハンドヘルドマニピュレータが支持するソーブレードを誘導するための方法が提供され、マニピュレータはソーブレードを支持して動かし、方法は、ソーブレードの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得するステップと、複数の位置合わせ点と1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ソーブレードを1つ以上の目標平面に動かすように適合された拘束力を計算するステップと、拘束力からの入力に基づいた仮想シミュレーションでソーブレードの力学をシミュレートするステップと、仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢を出力するステップと、マニピュレータに命令して、ソーブレードを指令体勢に基づいて動かし、ソーブレードを1つ以上の目標平面に配置するステップと、を含む。
第23の態様によれば、ハンドヘルドマニピュレータのソーブレードの動きを制御して複数の特徴を作成するための方法が提供され、複数の特徴のそれぞれは、ソーブレードの異なる目標状態を有し、方法は、既知の座標系において、複数の特徴のソーブレードの目標状態に対してソーブレードの現在の状態を特定し、複数の特徴のうちのどれが作成のために選択されているかを特定するステップと、選択された特徴に基づいて、複数の誘導拘束から、1つ以上の誘導拘束をハンドヘルドマニピュレータに対し有効化するステップと、選択された特徴の目標状態にソーブレードを配置するように機能する1つ以上の誘導拘束に基づいて、ソーブレードの動きを制御するステップと、を含む。
第24の態様によれば、手術を行うためのハンドヘルドマニピュレータシステムが提供され、ハンドヘルドマニピュレータシステムは、ユーザがフリーハンドで保持するベース部分、及びベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端を備えたハンドヘルドマニピュレータと、ツール先端の動きを制御する制御システムと、を備え、当該制御システムは、ソーブレードの目標状態を取得し、ソーブレードの目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ソーブレードを目標状態に動かすように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、を備え、ソーブレードの動きは、拘束力に基づいてマニピュレータにより制御され、目標状態にソーブレードは配置される。
第25の態様によれば、手術を行うためのハンドヘルドマニピュレータシステムが提供され、ハンドヘルドマニピュレータシステムは、ユーザがフリーハンドで保持するベース部分、及びベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端を備えたハンドヘルドマニピュレータと、ツール先端の動きを制御する制御システムと、を備え、当該制御システムは、ソーブレードの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得し、複数の位置合わせ点と1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ソーブレードを1つ以上の目標平面に動かすように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、を備え、ソーブレードの動きは、拘束力に基づいてマニピュレータにより制御され、1つ以上の目標平面にソーブレードは配置される。
第26の態様によれば、ハンドヘルドマニピュレータのソーブレードを誘導するための方法が提供され、方法は、ソーブレードの目標状態を取得するステップと、ソーブレードの目標状態及び現在の状態に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ソーブレードを目標状態に動かすように適合された拘束力を計算するステップと、拘束力に基づいてソーブレードの動きを制御して、目標状態にソーブレードを配置するステップと、を含む。
第27の態様によれば、ハンドヘルドマニピュレータにより支持されたソーブレードを誘導するための方法が提供され、方法は、ソーブレードの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得するステップと、複数の位置合わせ点と1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ソーブレードを1つ以上の目標平面に動かすように適合された拘束力を計算するステップと、拘束力に基づいてソーブレードの動きを制御して、1つ以上の目標平面にソーブレードを配置するステップと、を含む。
第28の態様によれば、手術を行うためのハンドヘルドマニピュレータシステムが提供され、ハンドヘルドマニピュレータシステムは、ユーザがフリーハンドで保持するベース部分、及びベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端を備えたハンドヘルドマニピュレータと、ツール先端の動きを制御する制御システムと、を備え、当該制御システムは、ソーブレードの目標状態を取得し、ソーブレードの目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラであって、1つ以上の仮想拘束は誘導拘束を含み、誘導ハンドラは、現在の状態と目標状態との関係性に基づいて誘導拘束を計算するように構成され、誘導拘束はチューニングパラメータの値を有し、誘導ハンドラは、現在の状態と目標状態との関係性に基づいてチューニングパラメータの値を変更するように構成される、当該誘導ハンドラと、誘導拘束に基づいて、ソーブレードを目標状態に動かすように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、拘束力からの入力に基づいた仮想シミュレーションでソーブレードの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータと、を備え、制御システムは、マニピュレータに命令して、ソーブレードを指令体勢に基づいて動かし、ソーブレードを目標状態に配置するように構成される。
第29の態様によれば、外科システムが提供され、外科システムは、ツールと、ツールを支持し、ユーザがツールに加えたユーザの力及びトルクに応じてツールを動かすマニピュレータと、センサ入力信号を提供する1つ以上のセンサと、制御システムと、を備え、制御システムは、ツールの目標状態を取得し、ツールの目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを目標状態に誘引する、またはツールを目標状態から退けるように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、1つ以上のセンサからのセンサ入力信号と、拘束力とに基づいた仮想シミュレーションでツールの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータと、を備え、制御システムは、マニピュレータに命令して、ツールを指令体勢に基づいて動かすことで、ツールを目標状態に配置する、または目標状態から離すようにユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供するように、構成される。
上記の態様のうちのいずれも、部分的または全体的に組み合わせることができる。さらに、上記の態様のうちのいずれも、以下の実施態様のうちのいずれかと共に実施することができる。
一実施態様では、目標状態は、目標位置、目標配向、または目標体勢を含み、現在の状態は、現在の位置、現在の配向、または現在の体勢を含む。一実施態様では、1つ以上の仮想拘束は、目標位置に関連付けられた最大3つの仮想拘束と、目標配向に関連付けられた最大3つの仮想拘束と、を含む。一実施態様では、制御システムは、ユーザがツールを目標配向から離して再配向することを可能にするように構成される。一実施態様では、制御システムは、ユーザがツールを目標位置から離して再配置することを可能にするように構成される。
一実施態様では、制御システムは、複数の可能な開始位置から開始位置を選択するように構成される。一実施態様では、制御システムは、ツールがツール経路外に動かされる前のツール経路上のツールの最後の既知位置に基づいて、複数の可能な開始位置から開始位置を選択するように構成される。
一実施態様では、制御システムは、再開経路に沿った再開位置として開始位置を定義するように構成される。一実施態様では、制御システムは、ツールがツール経路外に動かされる前にツールが通過したツール経路上の最後の既知点を特定することと、最後の既知点に基づいて、再開経路上の再開位置を計算することと、を実行するように構成される。一実施態様では、制御システムは、ツールがツール経路外に動かされる前のツール経路上のツールの最後の既知位置に基づいて、ツールが通過したツール経路上の最後の既知点を計算するように構成される。一実施態様では、制御システムは、再開位置から最後の既知点までの導入経路を計算することと、第1のモードで導入経路に沿って再開位置から最後の既知点までツールを動かすことと、を実行するように構成される。一実施態様では、ツールは、エネルギーアプリケータを備え、制御システムは、エネルギーアプリケータが第1のモードで導入経路に沿って動く時に、エネルギーアプリケータにエネルギーを供給するツールコントローラを備える。一実施態様では、再開経路は、仮想境界の形状に基づく。一実施態様では、目標状態は、再開経路上の再開位置を含み、再開経路は、ツールをツール経路外に動かす場合に、ユーザがツールを動かす撤退経路に基づいて定義される。一実施態様では、目標状態は、再開経路に沿って定義された複数の可能な再開位置から選択された再開位置を含み、制御システムは、複数の可能な再開位置に関してツールが行う切削進行に基づいて、再開位置を選択するように構成される。
一実施態様では、目標状態は目標座標系を含み、ツールは誘導座標系を含み、拘束力は、誘導座標系を目標座標系に誘引するように適合される。
一実施態様では、誘導ハンドラは、現在の状態と目標状態との差に基づいて、1つ以上の自由度に関して1つ以上の仮想拘束を計算するように構成される。
一実施態様では、制御システムは、ツールを目標状態に誘引することに関連付けられた力及びトルクの成分を拘束力が含むように、1つ以上の仮想拘束を有効化するためのユーザインターフェースを備える。
一実施態様では、誘導ハンドラは、現在の状態と目標状態との関係性に基づいて、1つ以上の仮想拘束を計算するように構成される。
一実施態様では、1つ以上の仮想拘束のそれぞれは、チューニングパラメータの値を有し、誘導ハンドラは、現在の状態と目標状態との関係性に基づいてチューニングパラメータの値を変更するように構成される。
一実施態様では、1つ以上の仮想拘束は、第1の値のチューニングパラメータを有する第1の仮想拘束と、第2の値のチューニングパラメータを有する第2の仮想拘束とを含み、第1の値は第2の値とは異なり、よって、第1の仮想拘束の結果得られる拘束力は、第2の仮想拘束と比べて、ツールをより強く誘引するまたは退けるように適合される。
一実施態様では、仮想シミュレータは、仮想質量を有する仮想剛体としてツールを表現して、仮想シミュレーションで仮想質量に対し拘束力を加えることにより、ツールの力学をシミュレートし、指令体勢を生み出すように構成される。
一実施態様では、制御システムは、1つ以上のセンサからの入力に基づいて、外力を計算することと、拘束力と外力とに基づいた仮想シミュレーションで使用される総力を計算することであって、外力は、拘束力に打ち勝つのに十分な大きさ及び方向の力の成分を有することができる、当該総力を計算することと、を実行するように構成される。
一実施態様では、ツールは、バーまたはドリルを備え、1つ以上の仮想拘束は、バーまたはドリルを所望の配向に誘引するように定義された2つの仮想拘束を含む。
一実施態様では、ツールは、バーを備え、1つ以上の仮想拘束は、バーを所望の開始位置に誘引するように定義された3つの仮想拘束を含む。
一実施態様では、ツールは、ソーブレードを備え、1つ以上の仮想拘束は、ソーブレードを所望の切削平面に誘引するように定義された3つの仮想拘束を含む。
一実施態様では、第1のモードは半自律モードを含み、第2のモードは誘導触覚モードを含む。
一実施態様では、1つ以上の誘導拘束を有効化することは、ユーザが選択した特徴に関連付けられた目標状態と、ツールの現在の状態とに基づいて、1つ以上の誘導拘束を生成することを含み、1つ以上の誘導拘束に基づいてツールの動きを制御することは、1つ以上の誘導拘束に基づいて、ツールを現在の状態から目標状態に誘引するように適合された拘束力を計算することと、拘束力に少なくとも部分的に基づいた仮想シミュレーションで、ツールの力学をシミュレートすることと、仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢を出力することと、マニピュレータに命令して、ツールを指令体勢に基づいて動かすことで、ツールを目標状態に配置するようユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供することと、を含む。
一実施態様では、1つ以上の誘導拘束を有効化することは、ユーザが選択した特徴に関連付けられた目標状態と、ツールの現在の状態とに基づいて、1つ以上の誘導拘束を生成することを含み、1つ以上の誘導拘束に基づいてツールの動きを制御することは、1つ以上の仮想拘束に基づいて、ツールを目標状態から退けるように適合された拘束力を計算することと、拘束力に少なくとも部分的に基づいた仮想シミュレーションで、ツールの力学をシミュレートすることと、仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢を出力することと、マニピュレータに命令して、ツールを指令体勢に基づいて動かすことで、ツールを目標状態から離して配置するようユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供することと、を含む。
一実施態様では、既知の座標系において、複数の特徴のツールの目標状態に対してツールの現在の状態を特定することは、既知の座標系において、複数の切削平面に対してソーブレードにより定義される平面の位置を特定することを含む。
一実施態様では、既知の座標系において、複数の特徴のツールの目標状態に対してツールの現在の状態を特定することは、複数の切削軸に対してバーまたはドリルのシャフトにより定義される軸の位置を特定することを含む。
一実施態様では、既知の座標系において、複数の特徴のツールの目標状態に対してツールの現在の状態を特定することは、ツールの現在の配向と、ツールの複数の目標配向との間の角度を特定すること、または、ツールの現在位置と、ツールの複数の目標位置との間の距離を特定すること、または、角度と距離の両方を特定すること、及び、角度の値、距離の値、もしくは角度の値と距離の値の両方に基づいて、複数の特徴のうちユーザが選択した1つの特徴を特定すること、を含む。
一実施態様では、ユーザが選択した特徴に基づいて、1つ以上の仮想境界がツールに対して有効化される。一実施態様では、複数の特徴に関して選択領域が定義され、ユーザが選択した特徴に関連付けられた1つ以上の仮想境界及び1つ以上の誘導拘束は、ユーザが選択した特徴を作成するために選択領域内にツールがある時には、有効化され、選択領域外にツールが動かされた時には、無効化され、これにより、ユーザは作成する新たな特徴を選択することができる。
いくつかの実施態様では、力トルクセンサは、ツールに加えられた力またはトルクを測定する。付加的または代替的に、任意の1つ以上のアクチュエータへの電流を測定するように構成された1つ以上の電流センサなど、他のセンサが使用されてもよい。いくつかの実施態様では、電流測定値を使用して、ツールに加えられる力及びトルクの測定が導出または推定され得る。
上記の実施態様のいずれも、前述の態様のいずれにも利用することができる。上記の実施態様のいずれも、前述の任意の1つ以上の態様に、全体的または部分的に組み合わせることができる。
本開示の利点は、下記の発明を実施するための形態を添付図面に関連して考慮しながら参照することでより良く理解されると、容易に認識されるであろう。
外科システムの斜視図である。 外科システムを制御するための制御システムのブロック図である。 外科システムの制御に使用されるソフトウェアプログラムの機能ブロック図である。 寛骨臼の外科的処置のための境界生成器の出力を示す。 寛骨臼の外科的処置のための経路生成器の出力を示す。 椎体の外科的処置のための境界生成器の出力を示す。 大腿骨の外科的処置のための境界生成器の出力を示す。 大腿骨の外科的処置のための経路生成器の出力を示す。 大腿骨の外科的処置のための境界生成器の出力を示す。 仮想拘束及び仮想誘引力の例示である。 制御システムにより操作可能なモジュールのブロック図である。 拘束方程式の実例を示す。 仮想シミュレーションを実行するための順動力学アルゴリズムの実例を示す。 仮想シミュレーションを実行するための順動力学アルゴリズムの実例を示す。 拘束を解明し、順動力学を実行し、指令体勢を特定するために、制御システムにより実行される例示的なステップの集合を示す。 ツールを目標位置及び目標配向に誘引する誘導拘束の適用に応じたツールの動きを示す。 ツールを目標位置及び目標配向に誘引する誘導拘束の適用に応じたツールの動きを示す。 ツールを目標位置及び目標配向に誘引する誘導拘束の適用に応じたツールの動きを示す。 ツールを目標位置及び目標配向に誘引する誘導拘束の適用に応じたツールの動きを示す。 椎体に穴をあけるための目標位置及び目標配向にツールを誘引する誘導拘束の別の適用を示す。 z距離に関してx方向、y方向における拘束力の変化、及びx軸、y軸を中心とした拘束力の変化を示す1対のグラフである。 ツールを目標平面に誘引する誘導拘束の別の適用を示す。 ツールを目標平面に誘引する誘導拘束の別の適用を示す。 誘導拘束の剛性がz距離によりどのように変化するかを示す。 大腿骨から物質を除去するための、半自律動作モードでミリング経路に沿ったツールの動きを示す。 大腿骨から物質を除去するための、半自律動作モードでミリング経路に沿ったツールの動きを示す。 大腿骨から物質を除去するための、半自律動作モードでミリング経路に沿ったツールの動きを示す。 ツールをミリング経路から離す動きを示す。 半自律モードの動作を再開する前に、誘導触覚モードでツールを目標位置及び目標配向に誘引する誘導拘束の適用を示す。 半自律モードの動作を再開する前に、誘導触覚モードでツールを目標位置及び目標配向に誘引する誘導拘束の適用を示す。 制御システムにより操作可能なモジュールのブロック図である。 ソーブレードを備えたツールを目標平面に誘引する別の誘導拘束の適用を示す。 ソーブレードを備えたツールを目標平面に誘引する別の誘導拘束の適用を示す。 ソーブレードを備えたツールを目標平面に誘引する別の誘導拘束の適用を示す。 ソーブレードを備えたツールを目標平面に誘引する別の誘導拘束の適用を示す。 ユーザが選択している所望の切削平面を、制御システムがツールの位置に基づいて特定し得る方法を示す。 ハンドヘルドマニピュレータのソーブレードであるツールを目標平面に誘引する誘導拘束の別の適用を示す。
I. 概要
図1を参照すると、外科システム10が示される。システム10は、骨または軟組織の治療など、患者12の手術部位または解剖学的体積Aを治療するのに有用である。図1では、患者12は外科的処置を受けている。図1の解剖学的構造は、患者12の大腿骨F、骨盤PEL、及び脛骨Tを含む。外科的処置は、組織の除去または他の治療形態を含み得る。治療は、組織の切削、凝固、損傷、または他のIn-situ組織治療などを含み得る。いくつかの例では、外科的処置は、部分的または全体的な膝または股関節置換手術、肩関節置換手術、脊椎手術、または足首手術を含む。いくつかの例では、システム10は、ユニコンパートメント膝関節インプラント、バイコンパートメント膝関節インプラント、マルチコンパートメント膝関節インプラント、もしくは全膝関節インプラント、寛骨臼カップインプラント、大腿骨ステムインプラント、スクリュー、アンカー、及び他の留め具などを含む、股関節インプラント及び膝関節インプラントなどの外科的インプラントにより置き換えられる物質を、切除するように設計される。これらの種類のインプラントのうちのいくつかは、「Prosthetic Implant and Method of Implantation」と題する米国特許出願公開第2012/0330429号に示され、その開示は参照により本明細書に組み込まれるものとする。本明細書に開示されるシステム10及び技法は、外科的または非外科的である他の処置を実行するために使用されてもよく、または産業用途または他の用途で使用されてもよい。
システム10は、外科用ロボットとも称されるロボットマニピュレータ14を含む。マニピュレータ14は、ベース16と、複数のリンク18とを有する。マニピュレータカート17は、マニピュレータ14がマニピュレータカート17に固定されるようにマニピュレータ14を支持する。リンク18は、集合的に、マニピュレータ14の1つ以上のアーム(例えばロボットアーム)を形成する。マニピュレータ14は、シリアルアーム構成(図1に示される)、パラレルアーム構成、または任意の他の適切なマニピュレータ構成を有し得る。他の例では、複数のマニピュレータ14が、複数のアーム構成で利用され得る。
図1に示される例では、マニピュレータ14は、複数のジョイントJと、ジョイントJの位置データを特定するためにジョイントJに配置された複数のジョイントエンコーダ19とを備える。簡潔にするために、図1には1つのジョイントエンコーダ19のみが示されているが、他のジョイントエンコーダ19も同様に示されてもよい。一例によれば、マニピュレータ14は、マニピュレータ14に対して少なくとも6自由度(DOF)を実施する6つのジョイントJ1~J6を有する。しかし、マニピュレータ14は、任意の数の自由度を有し得、任意の適切な数のジョイントJを有し得、冗長ジョイントを有し得る。
マニピュレータ14は、必ずしもジョイントエンコーダ19を必要としないが、代替的または付加的に、各ジョイントJのモータに存在するモータエンコーダを利用し得る。また、マニピュレータ14は、必ずしも回転ジョイントを必要としないが、代替的または付加的に、1つ以上の直進ジョイントを利用し得る。ジョイントの種類の任意の適切な組み合わせが企図される。
マニピュレータ14のベース16は通常、マニピュレータ14の一部であり、一般にマニピュレータ14またはシステム10の他の構成要素に固定基準座標系を提供する。通常、マニピュレータ座標系MNPLの原点は、ベース16の固定基準に定義される。ベース16は、リンク18のうちの1つ以上のリンクなど、マニピュレータ14の任意の適切な部分に関して定義され得る。代替的または付加的に、マニピュレータ14がカート17に物理的に取り付けられている場合など、ベース16は、マニピュレータカート17に関して定義され得る。一例では、ベース16は、ジョイントJ1とジョイントJ2の軸の交点に定義される。よって、実際にはジョイントJ1及びジョイントJ2は可動構成要素であるにもかかわらず、ジョイントJ1とジョイントJ2の軸の交点は、仮想固定基準体勢であり、仮想固定基準体勢は、位置及び配向の両方の固定基準を提供し、マニピュレータ14及び/またはマニピュレータカート17に対して相対的に動かない。
いくつかの例では、図29を参照して、マニピュレータは、ベース16’がツールのベース部分(例えばユーザがフリーハンドで保持する部分)であり、ツール先端17がベース部分に対して相対的に可動である、ハンドヘルドマニピュレータ15であり得る。ベース部分は、追跡される基準座標系を有し、ツール先端は、基準座標系に対して(例えばモータ及び/またはジョイントエンコーダ、並びに順運動学的計算を介して)計算されるツール先端座標系を有する。ツール先端17の体勢は、経路と相対的に特定され得ることから、ツール先端17の動きは、経路をたどるように制御され得る。このようなハンドヘルドマニピュレータ15は、参照により本明細書に組み込まれる2012年8月31日に出願された「Surgical Instrument Including Housing, A Cutting Accessory that Extends from the Housing and Actuators that Establish the Position of the Cutting Accessory Relative to the Housing」と題する米国特許第9,707,043号に示されるものと同様であり得る。本明細書に記載のシステム、方法、及び技法により利用することができるハンドヘルドマニピュレータの例は、2020年7月15日に出願された「Robotic Hand-Held Surgical Instrument Systems and Methods」と題するPCT出願第PCT/US2020/042128号に記載されるものと同様であり得、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
マニピュレータ14及び/またはマニピュレータカート17は、マニピュレータコントローラ26、または他の種類の制御ユニットを収容する。マニピュレータコントローラ26は、1つ以上のコンピュータ、またはマニピュレータ14の動きを指示する任意の他の適切な形態のコントローラを備え得る。マニピュレータコントローラ26は、中央処理装置(CPU)及び/または他のプロセッサと、メモリ(図示せず)と、ストレージ(図示せず)とを有し得る。マニピュレータコントローラ26には、後述されるソフトウェアがロードされている。プロセッサは、マニピュレータ14の動作を制御する1つ以上のプロセッサを含み得る。プロセッサは、任意の種類のマイクロプロセッサ、マルチプロセッサ、及び/またはマルチコア処理システムであり得る。マニピュレータコントローラ26は、付加的または代替的に、1つ以上のマイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、システムオンチップ、ディスクリート回路、及び/または本明細書に説明される機能を実行することができる他の適切なハードウェア、ソフトウェア、もしくはファームウェアを備え得る。プロセッサという用語には、いずれの実施形態も単一のプロセッサに限定する意図はない。マニピュレータ14はまた、1つ以上のディスプレイ及び/または入力デバイス(例えばプッシュボタン、キーボード、マウス、マイクロフォン(音声操作)、ジェスチャ制御デバイス、タッチスクリーンなど)を備えたユーザインターフェースUIを備え得る。
外科用ツール20は、マニピュレータ14に結合され、ベース16に対して相対的に可動であり、特定のモードで解剖学的構造とインタラクションを行う。ツール20は、特定の実施形態では、マニピュレータ14により支持されるエンドエフェクタ22である、またはその一部を形成する。ツール20は、ユーザにより把持され得る。マニピュレータ14及びツール20の1つの可能な配置は、2013年8月2日に出願された「Surgical Manipulator Capable of Controlling a Surgical Instrument in Multiple Modes」と題する米国特許第9,119,655号に記載され、その開示は参照により本明細書に組み込まれるものとする。マニピュレータ14及びツール20は、代替の構成で配置され得る。ツール20は、参照により本明細書に組み込まれる2014年3月15日に出願された「End Effector of a Surgical Robotic Manipulator」と題する米国特許出願公開第2014/0276949号に示されるものと同様であり得る。
ツール20は、手術部位で患者12の組織に接触するように設計されたエネルギーアプリケータ24を含む。一例では、エネルギーアプリケータ24は、バー25である。バー25は、略球形であり、球形の中心、半径(r)、及び直径を含み得る。あるいは、エネルギーアプリケータ24は、ドリルビット、ソーブレード27(図1の代替ツールを参照)、または超音波振動チップなどであり得る。ツール20及び/またはエネルギーアプリケータ24は、任意の幾何学的特徴、例えば周囲長、円周、半径、直径、幅、長さ、体積、面積、表面/平面、動作エンベロープ範囲(任意の1つ以上の軸に沿った)などを含み得る。所望の治療を実行するために、幾何学的特徴を考慮して、手術部位の組織に対してツール20をどのように配置するかが特定され得る。本明細書で説明される実施形態のうちのいくつかでは、便宜上及び例示を容易にするために、ツールセンタポイント(TCP)を有する球形バー、及びTCPを有するサジタルソーブレードが説明されるが、ツール20を任意の特定の形態に限定する意図はない。
ツール20は、ツールへの(例えばツール20の回転モータへの)電力の制御、ツール20の動きの制御、及び/またはツール20の洗浄/吸引の制御など、ツール20の動作を制御するツールコントローラ21を備え得る。ツールコントローラ21は、マニピュレータコントローラ26または他の構成要素と通信し得る。ツール20はまた、1つ以上のディスプレイ及び/または入力デバイス(例えばプッシュボタン、キーボード、マウス、マイクロフォン(音声操作)、ジェスチャ制御デバイス、タッチスクリーン、フットペダルなど)を備えたユーザインターフェースUIを備え得る。マニピュレータコントローラ26は、マニピュレータ座標系MNPLなどの座標系に関して、ツール20の(例えばTCPの)状態(位置及び/または配向)を制御する。マニピュレータコントローラ26は、(線または角の)速度、加速度、またはツール20の動きの他の派生物を制御し得る。
ツールセンタポイント(TCP)は、一例では、エネルギーアプリケータ24で定義された所定の基準点である。TCPは、他の座標系に対して既知の、または計算可能な(すなわち必ずしも静的ではない)体勢を有する。エネルギーアプリケータ24の幾何学的形状は、TCP座標系(またはツールに関連付けられた他のツール座標系)において既知である、またはそれに対して定義される。一点のみが追跡されるように、TCPは、ツール20のバー25の球形中心、またはソーブレード27の遠位端に配置され得る。TCPは、エネルギーアプリケータ24の構成に応じて、様々な方法で定義され得る。マニピュレータ14は、ジョイント/モータエンコーダ、または任意の他の非エンコーダ位置感知方法を使用して、TCPの体勢を特定することを可能にし得る。マニピュレータ14は、ジョイント測定値を使用してTCP体勢を特定し得、及び/またはTCP体勢を直接測定する技法を使用し得る。ツール20の制御は、センタポイントに限定されない。例えば、任意の適切なプリミティブ、メッシュなどを使用して、ツール20を表すことができる。
システム10はさらに、ナビゲーションシステム32を含む。ナビゲーションシステム32の一例は、参照により本明細書に組み込まれる2013年9月24日に出願された「Navigation System Including Optical and Non-Optical Sensors」と題する米国特許第9,008,757号に記載される。ナビゲーションシステム32は、様々な対象物の動きを追跡する。このような対象物には、例えば、マニピュレータ14、ツール20、及び解剖学的構造、例えば大腿骨F、骨盤PEL、及び脛骨Tが含まれる。ナビゲーションシステム32は、これらの対象物を追跡して、(ナビゲーション)ローカライザ座標系LCLZに関する各対象物の状態情報を収集する。ローカライザ座標系LCLZの座標は、変換を使用して、マニピュレータ座標系MNPLに、他の座標系に、及び/またはその逆に、変換され得る。
ナビゲーションシステム32は、ナビゲーションコントローラ36、及び/または他の種類の制御ユニットを収容するカートアセンブリ34を含む。ナビゲーションユーザインターフェースUIは、ナビゲーションコントローラ36と操作可能に通信する。ナビゲーションユーザインターフェースは、1つ以上のディスプレイ38を含む。ナビゲーションシステム32は、1つ以上のディスプレイ38を使用して、追跡される対象物の相対的な状態のグラフィック表現を、ユーザに表示することができる。ナビゲーションユーザインターフェースUIはさらに、ナビゲーションコントローラ36に情報を入力する、あるいはナビゲーションコントローラ36の特定の態様を選択/制御するための1つ以上の入力デバイスを備える。このような入力デバイスには、インタラクティブなタッチスクリーンディスプレイが含まれる。しかしながら、入力デバイスは、押しボタン、キーボード、マウス、マイクロフォン(音声操作)、ジェスチャ制御デバイス、及びフットペダルなどのうちのいずれか1つ以上を含んでもよい。
ナビゲーションシステム32はまた、ナビゲーションコントローラ36に接続されたナビゲーションローカライザ44を含む。一例では、ローカライザ44は、光学ローカライザであり、カメラユニット46を含む。カメラユニット46は、1つ以上の光学センサ50を収容する外側筐体48を有する。ローカライザ44は、自身のローカライザコントローラ49を備え得、さらにビデオカメラVCを備え得る。
ナビゲーションシステム32は、1つ以上の追跡器を含む。一例では、追跡器は、ポインタ追跡器PT、1つ以上のマニピュレータ追跡器52A、52B、第1の患者追跡器54、第2の患者追跡器55、及び第3の患者追跡器56を含む。図1に示される例では、マニピュレータ追跡器はツール20にしっかりと取り付けられ(すなわち追跡器52A)、第1の患者追跡器54は患者12の大腿骨Fにしっかりと固定され、第2の患者追跡器55は患者12の骨盤PELにしっかりと固定され、第3の患者追跡器56は患者12の脛骨Tにしっかりと固定される。この例では、患者追跡器54、55、56が骨の部分にしっかりと固定される。ポインタ追跡器PTは、ポインタPにしっかりと固定され、ポインタPは、解剖学的構造をローカライザ座標系LCLZに登録するために使用される。マニピュレータ追跡器52A、52Bは、ツール20に加えて、またはツール20以外に、マニピュレータ14の任意の適切な構成要素に、例えばベース16に(すなわち追跡器52B)、またはマニピュレータ14の任意の1つ以上のリンク18に、固定され得る。追跡器52A、52B、54、55、56、PTは、任意の適切な方法でそれぞれの構成要素に固定され得る。それぞれの追跡器と、それが関連付けられた対象物との関係性(測定値)を特定する適切な(補足的な)方法がある限り、例えば、追跡器は、強固に固定されてもよく、柔軟に接続されてもよく(光ファイバ)、または物理的に全く接続されなくてもよい(超音波)。
追跡器のうちの任意の1つ以上は、アクティブマーカ58を含み得る。アクティブマーカ58は、発光ダイオード(LED)を含み得る。あるいは、追跡器52A、52B、54、55、56、PTは、カメラユニット46から放出された光を反射する反射器などのパッシブマーカを有し得る。本明細書に具体的に記載されていない他の適切なマーカが利用されてもよい。
ローカライザ44は、追跡器52A、52B、54、55、56、PTを追跡して、追跡器52A、52B、54、55、56、PTそれぞれの状態を特定し、これらの状態は、追跡器52A、52B、54、55、56、PTがそれぞれ取り付けられた対象物の状態にそれぞれ対応する。ローカライザ44は、既知の三角測量技法を実行して、追跡器52、54、55、56、PT、及び関連付けられた対象物の状態を特定し得る。ローカライザ44は、追跡器52A、52B、54、55、56、PTの状態を、ナビゲーションコントローラ36に提供する。一例では、ナビゲーションコントローラ36は、追跡器52A、52B、54、55、56、PTの状態を特定し、マニピュレータコントローラ26に伝達する。本明細書で使用されるように、対象物の状態には、追跡される対象物の位置及び/または配向、あるいは位置及び/または配向の同等物/派生物を定義するデータが含まれるが、これらに限定されない。例えば、状態は、対象物の体勢であり得、線速度データ及び/または角速度データなどを含み得る。
ナビゲーションコントローラ36は、1つ以上のコンピュータ、または任意の他の適切な形態のコントローラを備え得る。ナビゲーションコントローラ36は、中央処理装置(CPU)及び/または他のプロセッサと、メモリ(図示せず)と、ストレージ(図示せず)とを有する。プロセッサは、任意の種類のプロセッサ、マイクロプロセッサ、またはマルチプロセッサであり得る。ナビゲーションコントローラ36には、ソフトウェアがロードされている。ソフトウェアは、例えば、ローカライザ44から受信した信号を、追跡されている対象物の位置及び配向を表すデータに変換する。ナビゲーションコントローラ36は、付加的または代替的に、1つ以上のマイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、システムオンチップ、ディスクリート回路、及び/または本明細書に説明される機能を実行することができる他の適切なハードウェア、ソフトウェア、もしくはファームウェアを備え得る。プロセッサという用語には、いずれの実施形態も単一のプロセッサに限定する意図はない。
対象物の状態を特定するために三角測量技法を使用するナビゲーションシステム32の一例が示されるが、ナビゲーションシステム32は、マニピュレータ14、ツール20、及び/または患者12を追跡するための任意の他の適切な構成を有してもよい。別の例では、ナビゲーションシステム32及び/またはローカライザ44は、超音波ベースである。例えば、ナビゲーションシステム32は、ナビゲーションコントローラ36に接続された超音波撮像デバイスを備え得る。超音波撮像デバイスは、前述の対象物、例えばマニピュレータ14、ツール20、及び/または患者12のうちのいずれかを撮像し、超音波画像に基づいてナビゲーションコントローラ36への状態信号を生成する。超音波画像は、2D、3D、または両方の組み合わせであり得る。ナビゲーションコントローラ36は、ほぼリアルタイムで画像を処理し、対象物の状態を特定し得る。超音波撮像デバイスは、任意の適切な構成を有し得、図1に示されるカメラユニット46とは異なり得る。
別の例では、ナビゲーションシステム32及び/またはローカライザ44は、無線周波数(RF)ベースである。例えば、ナビゲーションシステム32は、ナビゲーションコントローラ36に接続されたRFトランシーバを備え得る。マニピュレータ14、ツール20、及び/または患者12には、RFエミッタまたはRFトランスポンダが取り付けられ得る。RFエミッタまたはRFトランスポンダは、受動的または能動的に通電され得る。RFトランシーバは、RF追跡信号を送信し、RFエミッタから受信したRF信号に基づいて、ナビゲーションコントローラ36への状態信号を生成する。ナビゲーションコントローラ36は、受信したRF信号を分析して、RF信号に相対的状態を関連付け得る。RF信号は、任意の適切な周波数のものであり得る。RFトランシーバは、RF信号を効果的に使用して対象物を追跡するために、任意の適切な位置に配置され得る。さらに、RFエミッタまたはRFトランスポンダは、図1に示される追跡器52A、52B、54、55、56、PTとは大きく異なり得る任意の適切な構造的構成を有し得る。
さらに別の例では、ナビゲーションシステム32及び/またはローカライザ44は、電磁ベースである。例えば、ナビゲーションシステム32は、ナビゲーションコントローラ36に接続されたEMトランシーバを備え得る。マニピュレータ14、ツール20、及び/または患者12には、任意の適切な磁気追跡器、電磁追跡器、または誘導追跡器などのEM構成要素が取り付けられ得る。追跡器は、受動的または能動的に通電され得る。EMトランシーバは、EMフィールドを生成し、追跡器から受信したEM信号に基づいて、ナビゲーションコントローラ36への状態信号を生成する。ナビゲーションコントローラ36は、受信したEM信号を分析して、EM信号に相対的状態を関連付け得る。この場合も、このようなナビゲーションシステム32の例は、図1に示されるナビゲーションシステム32の構成とは異なる構造的構成を有し得る。
ナビゲーションシステム32は、本明細書に具体的に詳述されていない任意の他の適切な構成要素または構造を有してもよい。さらに、示されるナビゲーションシステム32に関して前述された技法、方法、及び/または構成要素のうちのいずれも、本明細書で説明されるナビゲーションシステム32の他の例のうちのいずれでも、実施または提供され得る。例えば、ナビゲーションシステム32は、慣性追跡のみ、または追跡技法の任意の組み合わせを利用し得、追加的または代替的に、光ファイバベース追跡、及びマシンビジョン追跡などを含み得る。
図2を参照すると、システム10は、制御システム60を含み、制御システム60は、数ある構成要素の中でも、マニピュレータコントローラ26、ナビゲーションコントローラ36、及びツールコントローラ21を含む。制御システム60はさらに、図3に示される1つ以上のソフトウェアプログラム及びソフトウェアモジュールを含む。ソフトウェアモジュールは、マニピュレータコントローラ26、ナビゲーションコントローラ36、ツールコントローラ21、またはこれらの任意の組み合わせにおいてデータを処理してシステム10の制御を支援するように動作する1つ以上のプログラムの一部であり得る。ソフトウェアプログラム及び/またはモジュールは、コンピュータ可読命令を含み、これらは、マニピュレータコントローラ26、ナビゲーションコントローラ36、ツールコントローラ21、またはこれらの組み合わせの非一時的メモリ64に格納され、コントローラ21、26、36の1つ以上のプロセッサ70により実行される。メモリ64は、RAM、不揮発性メモリなどの任意の適切な構成のメモリであり得、ローカルまたはリモートデータベースから実施され得る。さらに、ユーザにプロンプト表示及び/または通信を行うためのソフトウェアモジュールは、1つ以上のプログラムの一部を形成し得、マニピュレータコントローラ26、ナビゲーションコントローラ36、ツールコントローラ21、またはこれらの任意の組み合わせのメモリ64に格納された命令を含み得る。ユーザは、ナビゲーションユーザインターフェースUIまたは他のユーザインターフェースUIの入力デバイスのいずれかとインタラクトして、ソフトウェアモジュールと通信し得る。ユーザインターフェースソフトウェアは、マニピュレータコントローラ26、ナビゲーションコントローラ36、及び/またはツールコントローラ21とは別個のデバイス上で実行され得る。
制御システム60は、本明細書に記載の機能及び方法を実行するのに適した任意の適切な構成の入力デバイス、出力デバイス、及び処理デバイスを備え得る。制御システム60は、マニピュレータコントローラ26、ナビゲーションコントローラ36、またはツールコントローラ21、あるいはこれらの任意の組み合わせを備え得る、またはこれらのコントローラのうちの1つのみを備え得る。これらのコントローラは、図2に示されるように有線バスまたは通信ネットワークを介して、無線通信を介して、またはその他の方法で、通信し得る。制御システム60は、コントローラとも称され得る。制御システム60は、1つ以上のマイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、システムオンチップ、ディスクリート回路、センサ、ディスプレイ、ユーザインターフェース、インジケータ、及び/または本明細書に説明される機能を実行することができる他の適切なハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェアを備え得る。
図3を参照すると、制御システム60により使用されるソフトウェアは、境界生成器66を含む。図4に示されるように、境界生成器66は、ツール20の動き及び/または動作を拘束するための仮想境界71を生成するソフトウェアプログラムまたはモジュールである。仮想境界71は、1次元、2次元、3次元であり得、点、線、軸、軌道、平面、体積、表面、または三角形メッシュなどを含み得る。仮想境界71は、単純な形状または複雑な幾何学的形状を有し得る。いくつかの実施形態では、仮想境界71は、三角形メッシュにより定義される表面である。仮想境界71は、仮想対象物とも称され得る。仮想境界71は、3D骨モデルなどの解剖学的モデルAMに関して定義され得る。解剖学的モデルAMは、登録または他のプロセスを介して患者の解剖学的構造にマッピングされることにより、実際の患者の解剖学的構造に関連付けられる。図4の例では、仮想境界71は、寛骨臼へのアクセスを提供する入口部分71a(開口部)を有する、寛骨臼を実質的に取り囲む略球形メッシュを含む。入口部分は、漏斗形または円錐形である。この仮想境界71は、寛骨臼の3Dモデルに関連付けられる。
解剖学的モデルAM及び関連付けられた仮想境界71は、1つ以上の患者追跡器54、55、56に登録される。従って、解剖学的モデルAM(及び関連付けられた実際の患者の解剖学的構造)、並びに解剖学的モデルAMに固定された仮想境界71は、患者追跡器54、55、56により追跡され得る。仮想境界71は、例えばインプラントのサイズ、形状、体積などに基づいて定義されたインプラント特有なもの、及び/または、例えば患者の解剖学的構造に基づいて定義された患者特有なものであり得る。仮想境界71は、術前に、術中に、またはこれらの組み合わせで作成される境界であり得る。言い換えると、仮想境界71は、外科的処置が始まる前に、外科的処置中に(組織除去中を含む)、またはこれらの組み合わせで、定義され得る。いずれの場合でも、制御システム60は、仮想境界71をメモリに格納する/メモリから検索する、仮想境界71をメモリから取得する、仮想境界71を術前に作成する、または仮想境界71を術中に作成することなどにより、仮想境界71を取得する。
マニピュレータコントローラ26及び/またはナビゲーションコントローラ36は、仮想境界71に対するツール20の状態を追跡する。一例では、ツール20が仮想境界71に対して所望の位置関係に留まるように(例えば仮想境界71を超えて動かないように)、仮想シミュレーションを介して仮想剛体モデルに加える力覚を特定する目的で、仮想境界71に対してTCPの状態が測定される。仮想シミュレーションの結果は、マニピュレータ14に命令される。制御システム60は、物理的なハンドピースが物理的な境界/障壁の存在への応答の仕方をエミュレートする方法で、マニピュレータ14を制御/配置する。境界生成器66は、マニピュレータコントローラ26上に実装され得る。あるいは、境界生成器66は、ナビゲーションコントローラ36などの他の構成要素に実装され得る。
図3及び図5を参照すると、経路生成器68は、制御システム60により実行される別のソフトウェアプログラムまたはモジュールである。一例では、経路生成器68は、マニピュレータコントローラ26により実行される。経路生成器68は、インプラントを受け入れる解剖学的構造区間を除去するためなど、ツール20が通過するツール経路TPを生成する。ツール経路TPは、複数の経路区分PSを含み得る、または単一の経路区分PSを含み得る。経路区分PSは、直線区分、湾曲区分、またはこれらの組み合わせなどであり得る。ツール経路TPも、解剖学的モデルAMに関して定義され得、患者追跡器54、55、56のうちの1つ以上を介して追跡され得る。ツール経路TPは、例えばインプラントのサイズ、形状、体積などに基づいて定義されたインプラント特有なもの、及び/または、例えば患者の解剖学的構造に基づいて定義された患者特有なものであり得る。
本明細書に記載される一形態では、ツール経路TPは、組織除去経路として定義されるが、他の形態では、ツール経路TPは、組織除去以外の治療に使用され得る。本明細書で説明される組織除去経路の一例は、ミリング経路72を含む。「ミリング経路」という用語は、通常、解剖学的構造をミリングする目標部位付近のツール20の経路を指し、ツール20が経路の全期間にわたって解剖学的構造を手術可能にミリングすることを要求する意図はないことを、理解されたい。例えば、ミリング経路72は、ツール20がミリングせずにある場所から別の場所に移行する区間または区分を含み得る。さらに、ミリング経路72に沿って、組織切除などの他の組織除去形態が使用されてもよい。ミリング経路72は、術前に、術中に、またはこれらの組み合わせで作成される、事前定義の経路であり得る。言い換えると、ミリング経路72は、外科的処置が始まる前に、外科的処置中に(組織除去中を含む)、またはこれらの組み合わせで、定義され得る。いずれの場合でも、制御システム60は、ミリング経路72をメモリに格納する/メモリから検索する、ミリング経路72をメモリから取得する、ミリング経路72を術前に作成する、またはミリング経路72を術中に作成することなどにより、ミリング経路72を取得する。ミリング経路72は、任意の適切な形状、または形状の組み合わせ、例えば円形、らせん形/コルク栓抜形、線形、曲線形、及びこれらの組み合わせなどであり得る。図5に示されるミリング経路72は、ツール20が通過する時に、寛骨臼から物質を除去して、寛骨臼カップインプラントが寛骨臼にはまるスペースを作ることを目的とする。
仮想境界71及び/またはミリング経路72の例が、図4~図9に示される。仮想境界71及び/またはミリング経路72の特定の形状及び配置は、例示目的で示される。他の形状及び配置も可能である。前述のように、図4及び図5は、寛骨臼カップインプラントを受け入れるように寛骨臼を準備する(例えばミリングする)外科的処置で使用するために生成された仮想境界71及びミリング経路72を示す。
図6は、椎体へのアクセスを提供する入口部分71a(開口部)を有する、椎体を実質的に取り囲む略球形メッシュを含む仮想境界71を示す。入口部分71aは、漏斗形または円錐形であり、円筒形部分71bへと延在する。この仮想境界71は、椎体の3Dモデルに関連付けられる。この仮想境界71は、スクリューまたは他のインプラントを受け入れるように椎体を準備する(例えばミリングする)外科的処置で使用するために、生成される。
図7は、大腿骨へのアクセスを提供する入口部分71a(開口部)を有する、大腿骨の一端を実質的に取り囲む略球形メッシュを含む仮想境界71を示す。入口部分71aは、漏斗形または円錐形であり、大腿骨の髄管を下って続く管部分71bへと延在する。この仮想境界71は、大腿骨の3Dモデルに関連付けられる。図8は、ツール20が大腿骨から物質を除去して、大腿骨ステムインプラントの受け入れ部分を作ることができるように定義されたミリング経路72を示す。従って、図7及び図8は、大腿骨ステムインプラントを受け入れるように大腿骨Fを準備する(例えばミリングする)外科的処置で使用するために生成された仮想境界71及びミリング経路72を示す。
図9は、大腿骨の遠位端を通る5つの切削平面に対して生成される一連の仮想境界71を示す。図9の仮想境界71のそれぞれは、大腿骨へのアクセスを提供する入口部分71a(開口部)を有する、大腿骨の遠位端を実質的に取り囲む略球形のメッシュを含む。入口部分71aは、5つの切削平面73a~73eのうちの1つに沿って定義された切削スロット71bへと続く。これらの仮想境界71は、全膝関節インプラントを受け入れるように大腿骨Fを準備する(例えばソーブレードによる平面切除を介する)外科的処置で使用するために、生成される。他の外科的処置で使用する他の種類/形状の仮想境界及び/またはミリング経路72も企図される。
仮想境界71及び/またはミリング経路72を生成するためのシステム及び方法の一例は、「Surgical Manipulator Capable of Controlling a Surgical Instrument in Multiple Modes」と題する米国特許第9,119,655号に記載され、その開示は参照により本明細書に組み込まれるものとする。いくつかの例では、仮想境界71及び/またはミリング経路72は、マニピュレータコントローラ26またはナビゲーションコントローラ36上ではなく、オフラインで生成され得る。その後、実行時にマニピュレータコントローラ26により、仮想境界71及び/またはミリング経路72は利用され得る。
図3に戻って参照すると、2つの追加のソフトウェアプログラムまたはモジュールが、マニピュレータコントローラ26及び/またはナビゲーションコントローラ36上で実行される。1つのソフトウェアモジュールは、挙動制御74を実行する。挙動制御74は、ツール20の次の指令される位置及び/または配向(例えば体勢)を示すデータを計算するプロセスである。いくつかの事例では、挙動制御74からTCPの位置のみが出力され、一方他の事例では、ツール20の位置及び配向が出力される。境界生成器66、経路生成器68、及び力/トルクセンサSなどの1つ以上のセンサからの出力は、挙動作制御74に入力として供給され、ツール20の次の指令される位置及び/または配向が特定され得る。挙動制御74は、これらの入力を、下記でさらに説明される1つ以上の仮想拘束と共に処理して、指令体勢を特定し得る。
第2のソフトウェアモジュールは、動作制御76を実行する。動作制御の一態様は、マニピュレータ14の制御である。動作制御76は、挙動制御74から、次の指令体勢を定義するデータを受信する。これらのデータに基づいて、動作制御76は、マニピュレータ14のジョイントJのジョイント角度の次の位置を特定し(例えば逆運動学計算器及びヤコビアン計算器を介して)、これにより、マニピュレータ14は、ツール20を挙動制御74が命令したように、例えば指令体勢に、配置することができる。言い換えると、動作制御76は、デカルト空間で定義され得る指令体勢を、マニピュレータ14のジョイント角度に処理し、よって、マニピュレータコントローラ26は、これに応じてジョイントモータに命令して、マニピュレータ14のジョイントJを、ツール20の指令体勢に対応する指令ジョイント角度に動かし得る。一形態では、動作制御76は、各ジョイントJのジョイント角度を調節し、各ジョイントモータが出力するトルクを調整し続けて、ジョイントモータが、関連付けられたジョイントJを、指令ジョイント角度に可能な限り近接に駆動することを確実にする。
境界生成器66、経路生成器68、挙動制御74、及び動作制御76は、ソフトウェアプログラム78のサブセットであり得る。あるいは、それぞれは、別個に、及び/またはこれらの任意の組み合わせで独立して、作動するソフトウェアプログラムであり得る。本明細書では、「ソフトウェアプログラム」という用語は、説明される技術的解決策の様々な機能を実行するように構成されたコンピュータ実行可能命令を記述するために使用される。簡潔にするために、「ソフトウェアプログラム」という用語には、少なくとも、境界生成器66、経路生成器68、挙動制御74、及び/または動作制御76のうちのいずれか1つ以上を包含する意図がある。ソフトウェアプログラム78は、マニピュレータコントローラ26、ナビゲーションコントローラ36、またはこれらの任意の組み合わせにおいて実施され得、または制御システム60により任意の適切な方法で実施され得る。
臨床アプリケーション80は、ユーザインタラクションを処理するために提供され得る。臨床アプリケーション80は、ユーザインタラクションの多くの態様を処理し、術前の計画、インプラントの配置、登録、骨準備の視覚化、及びインプラント適合性の術後評価などを含む、外科的ワークフローを調整する。臨床アプリケーション80は、ディスプレイ38に出力されるように構成される。臨床アプリケーション80は、自身の別個のプロセッサ上で作動し得る、またはナビゲーションコントローラ36と共に作動し得る。一例では、臨床アプリケーション80は、インプラント配置がユーザにより設定された後、境界生成器66及び/または経路生成器68とインターフェースし、次に、境界生成器66及び/または経路生成器68により返された仮想境界71及び/またはツール経路TPを、処理及び実行のためにマニピュレータコントローラ26に送信する。マニピュレータコントローラ26は、本明細書で説明されるツール経路TPを実行し、これには、後述される経路拘束の生成が含まれる。マニピュレータコントローラ26は、機械加工を開始または再開する時、生成されたツール経路TPにスムーズに戻るために、特定の区分(例えば導入区分)をさらに作成し得る。マニピュレータコントローラ26はまた、仮想境界71を処理して、下記でさらに説明される対応する仮想拘束を生成し得る。
II. 誘導触覚モード
システム10は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,119,655号に記載されるような手動モードで動作することができる。ここで、ユーザは手動で指示し、マニピュレータ14は、手術部位でツール20及びそのエネルギーアプリケータ24の動きを実行する。ユーザは、ツール20に物理的に触れて、手動モードのツール20を動かす。一形態では、マニピュレータ14は、ツール20を配置するために、ユーザがツール20に加える力及びトルクを監視する。例えば、マニピュレータ14は、1つ以上のセンサ(例えば力/トルクセンサS)を備え得、センサは、ユーザがツール20に加えた力及びトルクを検出及び測定し、制御システム60により使用される対応する入力(例えば1つ以上の対応する入力/出力信号)を生成する。ユーザが加える力及びトルクは、手動モード時にツール20をどのように動かすかを特定するのに使用される外力Fextを、少なくとも部分的に定義する。外力Fextは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,119,655号に記載される重力補償力、及び逆駆動力など、ユーザが加える力及びトルク以外の他の力及びトルクも含み得る。従って、ユーザが加える力及びトルクは、外力Fextを少なくとも部分的に定義し、場合によっては、手動モードのツール20の全体的な動きに影響を与える外力Fextを完全に定義し得る。
力/トルクセンサSは、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,119,655号に開示される6DOF(自由度)力/トルク変換器を備え得る。力/トルクセンサSは、ツール20、マニピュレータ14、またはこの両方の一部を形成し得る。力/トルクセンサSは、ツール20とマニピュレータ14との間のインターフェースの一部を形成し得る、またはユーザがツール20に加える力及びトルクが力/トルクセンサSに送信されるように任意の適切な場所に配置され得る。マニピュレータコントローラ26及び/またはナビゲーションコントローラ36は、力/トルクセンサSからの入力(例えば信号)を受信する。ユーザが加えた力及びトルクに応じて、マニピュレータ14は、ユーザが加えた力及びトルクに基づいて生じたであろう動きをエミュレートする方法で、ツール20を動かす。手動モードのツール20の動きも、境界生成器66により生成された仮想境界71に関連して拘束され得る。いくつかの形態では、力/トルクセンサSにより行われた測定値は、力/トルクセンサSの力/トルク座標系FTから、仮想質量座標系VMなどの別の座標系に変換され、仮想質量座標系VMでは、ツール20の仮想剛体モデルに仮想シミュレーションが実行され、これにより、後述されるように、仮想シミュレーションにおいて仮想剛体に力及びトルクが仮想的に加えられ、これらの力及びトルク(数ある入力の中でも)が仮想剛体の動きにどのように影響を与えるかが最終的に特定され得る。
システム10はまた、マニピュレータ14がツール20をミリング経路72に沿って自律的に動かす半自律モードで動作することができる(例えばマニピュレータ14のアクティブジョイントJが、ツールに対するユーザの力/トルクを必要とせずにツール20を動かすように動作する)。半自律モードでの動作の例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,119,655号にも記載される。いくつかの実施形態では、マニピュレータ14が半自律モードで動作する時、マニピュレータ14は、ユーザの支援なしにツール20を動かすことができる。ユーザの支援なしとは、ツール20を動かすためにユーザがツール20に物理的に触れないことを意味し得る。代わりに、ユーザは、マニピュレータ14と通信する(例えば有線または無線)何らかの形態のリモートコントロールRC(図1参照)を使用して、動きの開始及び停止を制御し得る。例えば、ユーザは、リモートコントロールRCのボタンを押した状態でツール20の動きを開始し、ボタンを離してツール20の動きを停止し得る。ユーザペンダントとして具現化されるこのようなリモートコントロールRCは、参照により本明細書に組み込まれるMoctezuma de La Barrera et al.による「Robotic Systems and Methods for Controlling a Tool Removing Material from a Workpiece」と題する米国特許第10,117,713号に開示される。
手動モードでは、ユーザがツール20を現在の状態から目標状態に、すなわち目標位置、目標配向、または目標体勢(位置及び配向)に動かすことは困難であり得る。ミリング経路72の所望付近にツール20を配置するため、インプラントを受け入れるように組織を準備するのに適した配向にツール20を配置するため、または特定の軌道/平面にツール20の位置を合わせるためなど、様々な理由から、ツール20を特定の目標状態に動かすことが望ましくあり得る。患者の解剖学的構造が軟組織、体液などによりユーザの視界から部分的に遮られている場合、ツール20を目標状態に動かすことは、さらに困難となり得る。この目的のために、システム10は、手動モードから、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,119,655号に記載される方法のような半自律モードに切り替えられ得る。ツール20を目標状態に配置するために、マニピュレータ14は、ツール20を現在の状態から目標状態に自律的に動かす。
目標状態へ動かす間、ユーザがツール20との手動接触を維持してツール20の制御を実施したい場合、システム10は、誘導触覚モードで動作することもできる。誘導触覚モードを使用することで、ツール20を目標状態に置くようにユーザを誘導することが促進され(誘引的)、または目標状態から遠ざけるようにユーザは誘導され得る(反発的)。誘導触覚モードでは、手動モード及び半自律モードの両方で使用される制御の態様が利用される。例えば、ユーザが加えた力及びトルクは、依然として力/トルクセンサSにより検出され、外力Fextが特定され、外力Fextは、仮想シミュレーションに供給され、ツール20の全体的な動きに少なくとも部分的に影響を与える。さらに、誘導触覚モードで、システム10は、仮想誘引の力及びトルク(または仮想反発の力及びトルク)を生成し、これらは仮想拘束力Fcで具現化され、外力Fextと共に仮想シミュレーションに供給される。誘導触覚モードを使用してユーザを目標状態から遠ざけること(反発触覚)もできるが、後述される例では、誘導触覚モードを使用してツール20を目標状態に誘引すること(誘引触覚)に焦点が当てられる。よって、誘引触覚に関して後述されるソフトウェア、ハードウェア、技法、方法、及び/または計算のいずれも、反発触覚に完全に適用することができる。
仮想シミュレーションにおいて仮想剛体に加えられ得る仮想誘引の力及びトルクは、ツール20を目標状態に誘引するように適合される。仮想誘引の力及びトルクは、目標状態に到達するためにツール20をどのように動かすべきかをユーザに示す触覚フィードバックを最終的にユーザに提供するやり方で、ツール20の全体的な動きに影響を与える。より具体的には、仮想シミュレーションでは、仮想誘引の力及び/またはトルクは、外力Fextの力及び/またはトルク(並びに/あるいは他の力及びトルク)の効果を補足及び/または打ち消し得、これにより、目標状態に到達するためにツール20を動かす必要のある方向/回転を示す触覚インタラクション効果をユーザに提供するやり方で、最終的にツール20は動かされる。よって、誘導触覚モードは、ツール20を手動で操作してツール20を動かすことに依存するが、このような動きは、ユーザが加えた力及びトルクに基づいて生じたであろう動きを単にエミュレートするのではなく、仮想誘引の力及びトルクを介して目標状態にユーザを誘導するように、能動的に制御される。従って、誘導触覚モードでは、ツール20に対するユーザの直接的関与と、ツール20の自律的な動きに伴う利点とが、組み合わせられる。
誘導触覚モードでは、ツール20は、目標状態へ効果的に誘引され、ユーザに触覚インタラクション効果をもたらす。これらの効果は、ツール20を目標状態に誘引するための1つ以上の自由度で生成され得る。よって、目標状態は、ツール20が1つの自由度のみで誘引されるように定義され得る、またはツール20が2つ以上の自由度で誘引されるように定義され得る。従って、目標状態は、目標座標系TF(目標フレームTFとも称される)で定義された目標位置、目標配向、またはその両方を含み得る。図10に示されるように、目標位置は、目標座標系TFのx軸、y軸、及び/またはz軸に関して1つ以上の位置成分、例えば目標x位置、目標y位置、及び/または目標z位置を含み得る。いくつかの事例では、目標位置は、目標座標系TFの原点として表される。目標配向は、目標座標系TFのx軸、y軸、及び/またはz軸に関して1つ以上の配向成分、例えば目標x配向、目標y配向、及び/または目標z配向を含み得る。いくつかの事例では、目標配向は、目標座標系TFのx軸、y軸、z軸の配向として表される。目標体勢は、1つ以上の位置成分と1つ以上の配向成分との組み合わせを意味する。いくつかの事例では、目標体勢は、目標座標系TFの6自由度全てにおける目標位置及び目標配向を含み得る。いくつかの事例では、目標位置及び/または目標配向は、開始位置及び/または開始配向とも称され得る。
目標座標系TFは、目標状態が定義される任意の座標系であり得、目標状態は、ツール20の目標状態に対するツール20の現在の状態を監視するのに望ましい任意の他の座標系に変換され得る。目標状態は、追跡座標系、ローカライザ座標系LCLZ、マニピュレータ座標系MNPL、仮想質量座標系VM、またはTCP座標系などで、追跡され得る。目標状態は、患者の解剖学的モデルAMに関して定義され得、解剖学的モデル座標系、または解剖学的追跡座標系などにおいて患者の解剖学的構造に関して固定され得る。
ツール20の現在の状態は、誘導座標系GF(誘導フレームGFとも称される)に関して定義され得る。誘導座標系GFは、仮想質量座標系VMなどの別の座標系に関連付けられ得る、または現在の状態が、目標状態に対する現在の状態の追跡を可能にする任意の他の座標系に変換され得る。現在の状態は、追跡座標系、ローカライザ座標系LCLZ、マニピュレータ座標系MNPL、仮想質量座標系VM、またはTCP座標系などで、追跡され得る。本明細書で説明される形態のうちのいくつかでは、ツール20の現在の状態は、最初にTCP座標系により定義される(例えばTCP座標系と誘導座標系GFは、例示を容易にするために同じものとして示される)。誘導座標系GFと目標座標系TFの両方は、追跡目的で共通の座標系に変換され得る。目標状態は、術前、術中、またはその両方において、定義され得る。
III. 誘導拘束
制御システム60は、ツール20を目標状態に誘引する仮想シミュレーションで使用される仮想誘引の力及びトルクを生成するように定義された仮想拘束を使用する。これらの仮想拘束は、本明細書では誘導拘束と称される。誘導拘束は、目標状態へのツール20の動きに最終的に影響を与えるように定義され、よって、前述の触覚インタラクション効果のうちの1つ以上がユーザにもたらされる。通常、仮想拘束は、剛体の動きに対する制限であり、これは、どのようにマニピュレータ14に命令してツール20を動かすかを特定する他の動作関連情報と共に、制御システム60により考慮される。下記でさらに説明されるように、誘導拘束は、設定可能なばね特性及び減衰特性を有し、誘導拘束は無限に硬いわけではない。より具体的には、いくつかの形態では、誘導拘束は、「ソフト拘束」として定義され、よって、目標状態と反対の方向にユーザが加える力及びトルクから生じる動きなどの誘導拘束にそむく動きを妨げない。従って、誘導触覚モードでも、ユーザは、誘導拘束にそむいて目標状態と反対の方向にツール20を動かす影響を与えることが可能であり得るが、誘導拘束は、依然として、ユーザが感じる(触覚インタラクション効果のある)ユーザに対向する誘引の力及びトルクを生成して、目標状態に到達するためにツール20を動かすべき方向をユーザに知らせるように機能する。例えば、ユーザは、ツール20を目標状態から離すことと比べて、ツール20を目標状態に向けて動かすほうが容易であることから、これらの触覚インタラクション効果を感じ得、すなわち、ユーザは、目標状態にツール20を動かすことと比べて、目標状態からツール20を離して動かすほうがより労力が必要であるように感じ得る。言い換えると、物理的なばねがツール20の誘導座標系GFを目標座標系TFに相互接続しているように(図10のばね及びダンパーの例示を参照)、ユーザには感じられ得る。
ユーザを誘導するために、制御システム60により1つ以上の誘導拘束が使用され得、これには、目標位置に関連付けられた最大3つの誘導拘束と、目標配向に関連付けられた最大3つの誘導拘束が含まれる。下記でより詳しく説明されるように、制御システム60は、誘導拘束(及び使用される場合は他の仮想拘束)を満たす、または満たそうとする拘束力Fcを計算するように動作する。ツール20を目標状態に誘引するために、仮想誘引の力及びトルクが拘束力Fcに組み込まれる。誘導拘束のそれぞれは、1次元の仮想拘束と見なされる。いくつかの形態では、誘導拘束は、仮想シミュレーションで対象物に仮想インパルスを適用して、所望の拘束パラメータに応じて対象物の速度を変化させるように、力及び/またはトルクが計算された速度インパルス拘束である。いくつかの形態では、拘束は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,119,655号に記載されるインパルスモデリングで使用される拘束と同様である。いくつかの形態では、仮想拘束は、誘導触覚モードのみに定義され、手動モードまたは半自律モードには定義されない。いくつかの形態では、仮想拘束は、全てのモードで使用される。
図10では、目標位置に関連付けられた3つの誘導拘束GCは、目標座標系TFで定義されるものとして例示的に表され、それぞれの拘束方向は、目標座標系TFのx軸、y軸、z軸として定義される。任意の拘束の拘束方向は、拘束が効果的に力を加えることができる方向である。拘束方向は、誘導座標系GFでも定義することができ、または、拘束方向は、目標座標系TFもしくは誘導座標系GFとの任意の既知の関係性を使用して定義することができる。これらの3つの誘導拘束GCの結果として最終的に計算される拘束力Fcは、目標位置、例えば目標座標系TFの原点にツール20のTCPを誘導するばね特性及び減衰特性を組み込んだ誘引力を有するように例示される。これはほんの一例にすぎない。拘束力Fcは、ツール20の向きも目標配向に合わせる力及びトルクの成分を含み得る。
誘導拘束(及び使用される場合は他の仮想拘束)のそれぞれは、拘束ヤコビアンJp、所望速度Vdes、及び拘束距離Δdの主に3つの実行時パラメータにより定義される。拘束ヤコビアンJpは、各1次元誘導拘束の拘束方向に沿って誘導座標系GFで適用された力/速度を、仮想シミュレーションに使用される座標系に(例えば目標座標系TFの成分に沿って仮想質量座標系VMに)マッピングする。所望速度Vdes(またはVp2)は、(マニピュレータ14のベース16におけるマニピュレータ座標系MNPLなどの静止基準に対する)目標座標系TFの速度を拘束方向に投影した結果得られるスカラー速度であり、対応する解剖学的追跡器を介して目標座標系TFが患者に関連して特定される場合、所望速度は、患者が動かない時はゼロであり得、患者が動く時は非ゼロであり得る。拘束距離Δdは、誘導座標系GFと目標座標系TFとの間の直線距離/角距離を拘束方向に投影した結果得られるスカラー距離である。いくつかの事例では、Δdは、目標状態(目標座標系TFで示される)からの現在の状態(誘導座標系GFで示される)の距離/角度の成分を指し、関連する自由度の目標状態に現在の状態が一致しない時はいつでも、誘導拘束にそむいた状態である。図10では、3つの個別の誘導拘束GCが表されており、それぞれが特定の拘束方向、例えば目標座標系TFのx軸、y軸、z軸を有する。各拘束の対応する拘束ヤコビアンJp、所望速度Vdes、及びΔdは、拘束方向に基づいて計算される。簡潔にするために、図10は、目標座標系TFのz軸に沿った拘束方向を有する誘導拘束GC(例えばz軸誘導拘束GC)の単一の拘束ヤコビアンJp、所望速度Vdes、及びΔdのみを示す。従って、ここに示されるVdes及びΔdは、目標座標系TFのz方向に沿って適用される誘導拘束の値であるが、通常、他の誘導拘束(例えばx軸誘導拘束及びy軸誘導拘束)のVdes及びΔdの非ゼロ値も、表示されてはいないが存在する。
誘導拘束は無限に硬いわけではなく、誘導拘束のそれぞれは、チューニングパラメータを有し、例えばばねパラメータ及び減衰パラメータを拘束に組み込むことにより、仮想拘束の剛性を調整する。このようなパラメータには、拘束力混合パラメータ(C)及びエラー低減パラメータ(ε)が含まれ得、これらのパラメータは、同等のばね/ダンパー挙動を実現するために計算され得る。ばねパラメータ及び減衰パラメータは、誘導触覚モードの動作中に調整され得る。いくつかの形態では、チューニングパラメータの値は、現在の状態と目標状態との関係性に基づいて変わり得る。例えば、チューニングパラメータは、ツール20が目標状態に近づくにつれて剛性が増加するように構成され得、またはチューニングパラメータは、ツール20が目標状態に近づくにつれて剛性が減少し得る。チューニングパラメータは、誘導拘束によって異なり得る。例えば、誘導拘束は、第1の値のチューニングパラメータを有する第1の仮想拘束と、第2の値のチューニングパラメータを有する第2の仮想拘束とを含み得、第1の値は、第2の値とは異なり(例えば第2の値より大きい)、よって、第1の仮想拘束の結果得られる拘束力Fcで具現化される仮想誘引の力及び/またはトルクは、第2の仮想拘束と比べて、ツールをより強く誘引するように適合される。位置拘束のチューニングパラメータの値は、配向拘束のチューニングパラメータの値より大きく(例えばより硬く)あり得、逆の場合も同じであり得る。
チューニングパラメータはまた、現在の状態から目標状態までの距離/角度に関係なく一定に保たれるように、距離と共に指数関数的に増加/減少するように、現在の状態と目標状態との間の距離に応じて線形的に変化するように、拘束方向によって変化するように、及び重力場の力/距離の関係性をエミュレートするようになど、設定され得る。1つの自由度に関連付けられた1つの拘束のチューニングパラメータは、別の自由度に関連付けられた関係性に基づいて設定され得、例えば、x軸拘束の剛性は、現在の状態と目標状態との間のy軸に沿った距離に基づいて、変わり得る。チューニングパラメータはまた、目標状態に到達するためにツール20を動かす必要がある方向に応じて変わり得、例えば、x軸に沿って一方向に動かす時のほうが、x軸に沿って反対方向に動かす時よりも硬くなる。チューニングパラメータはまた、拘束力Fcの大きさ、またはその任意の成分に応じて剛性を増減させることなどにより、誘導拘束に基づいて最終的に計算された拘束力Fcに応じてスケーリングされ得る。いくつかの事例では、1つ以上の仮想誘引力の固定値が仮想シミュレーションに追加され得る。
誘導拘束のチューニングパラメータは、ユーザが容易にツール20を目標位置及び/または目標配向から遠ざけることができるように、設定されてもよい。言い換えると、仮想シミュレーションにおいて、ユーザが加える力及びトルクの影響が仮想誘引の力及びトルクの影響を上回り得るように、チューニングパラメータは設定され得る。よって、制御システム60は、誘導拘束が有効化された場合でも、ユーザがツール20を目標位置及び/または目標配向から離して再配置及び/または再配向することを可能にするように構成され得る。誘導拘束のチューニングパラメータは、術前に設定されてもよく、術中に設定されてもよく、術中に更新されてもよく、これらの組み合わせであってもよい。チューニングパラメータとそれらの値、特定の関係性に対するそれらの相関、及びそれらがスケーリングされ得る方法は、後で検索するために、制御システム60における任意の適切なメモリ内の1つ以上のルックアップテーブルに格納され得る。
誘導拘束は、ユーザがシステム10を誘導触覚モードに切り替える時、またはシステム10がシステム10を誘導触覚モードに自動的に切り替える時に、有効化される。当然ながら、他のモードでも誘導拘束を有効化することはできる。付加的または代替的に、ユーザは、誘導拘束を手動で設定することが可能であり得る(例えば1つ以上のユーザインターフェースUIを介して、誘導拘束の1つ以上のパラメータを変更する、誘導拘束を有効化/無効化するなど)。ユーザは、この目的のために臨床アプリケーション80を使用してもよい。誘導拘束はまた、特定の外科的ステップ、例えば所望の体積の組織の切削などが実行されている時、またはシステム10が特定の状況を検出あるいは認識した時、例えば手動モードでのツール20の配置がユーザには困難であることをシステム10が検出した時に、トリガーされ得る。
各誘導拘束はまた、構成設定を有する。構成設定は、拘束力混合パラメータ(C)及び誤差低減パラメータ(ε)などのチューニングパラメータに関する情報、力の上限及び/または下限、並びに/あるいは拘束距離オフセットの上限及び下限を含み、チューニングパラメータに関する情報は、直接的に、またはばねパラメータ及びダンパーパラメータを介して間接的に指定され得、ばねパラメータ及びダンパーパラメータを基に拘束力混合パラメータ(C)及び誤差低減パラメータ(ε)が計算される。力の上限及び下限は、誘導拘束ごとに計算された力の限度を指し、これらは、下記でさらに説明されるように、拘束力Fcを生成するために拘束ソルバ86により最終的に見出される。誘導拘束は、両側拘束であり得(例えば拘束を満たすために計算される力は正または負になり得)、力の限度は、正方向及び負方向に高く(例えば-100,000/+100,000ニュートン)、または任意の所望限度に設定することができる。拘束距離オフセットの上限及び下限は、拘束を有効化する時を指示する。現在の状態が目標状態と異なる時はいつでも拘束が有効化されるように、誘導拘束に関して拘束距離オフセットの上限及び下限を設定することができる。各誘導拘束のさらなる構成設定は、誘導座標系GFの体勢(例えば仮想質量座標系VMに関して定義された)及び目標座標系TFの体勢(例えば解剖学的追跡器に関して定義された)であり得る。誘導座標系GF及び目標座標系TFの体勢を使用して、現在の状態及び目標状態がそれぞれ計算される。
図11は、いくつかの形態で誘導触覚モードを実行するために実施されるプロセスのブロック図である。これらの形態では、挙動制御74は、経路ハンドラ82、誘導ハンドラ84、拘束ソルバ86、及び仮想シミュレータ88を備える。挙動制御74はさらに、境界生成器66により生成された1つ以上の仮想境界71に基づいて仮想境界拘束を生成する境界ハンドラ89を備える。経路ハンドラ82、誘導ハンドラ84、拘束ソルバ86、仮想シミュレータ88、及び境界ハンドラ89はそれぞれ、実行可能ソフトウェアを含み、これは、前述のコントローラのうちのいずれか1つ以上のコントローラの非一時的メモリに格納され、制御システム60により実施される。
誘導ハンドラ84は、ツール20の目標状態を取得し、ツール20の目標状態及び現在の状態に基づいて、1つ以上の誘導拘束を生成する。前述のように、目標状態(例えば位置、配向、及び/または速度)は、目標座標系TFの目標位置、目標配向、及び/または目標速度で特定され得、現在の状態は、誘導座標系GFの現在の位置、現在の配向、及び/または現在の速度で特定され得る。図11に示されるように、誘導ハンドラ84への2つの入力は、現在の状態及び目標状態を含む。最後の指令体勢CPはツール20の現在の体勢に相関することから、現在の状態は、最後の指令体勢CPに関して定義され得る。指令体勢CPは、例えば、マニピュレータ座標系MNPLに対する仮想質量座標系VMまたはTCP座標系の体勢として計算され得る。目標状態は、解剖学的座標系、または解剖学的追跡座標系などで定義され、マニピュレータ座標系MNPLなどの現在の状態と共通の座標系に変換され得る。誘導ハンドラ84への他の入力には、誘導拘束の構成及びチューニングパラメータが含まれる。誘導ハンドラ84は、現在の状態と目標状態との関係性と、構成及びチューニングパラメータとに基づいて、1つ以上の誘導拘束を定義する。誘導拘束は、誘導ハンドラ84から拘束ソルバ86に出力される。
誘導拘束、経路拘束、境界拘束、及び他の拘束を含む様々な仮想拘束が、拘束ソルバ86に供給され得る。これらの拘束は、制御システム60により有効化/無効化され得る。例えば、いくつかの事例では、経路拘束、境界拘束、及びその他の拘束が生成されないことがあり得る。同様に、いくつかの事例では、特定の動作モードで誘導拘束が生成されないことがあり得る。挙動制御74で使用される全ての仮想拘束は、ツール20の動きに影響を及ぼし得る。例示のために、誘導拘束のみが詳細に説明される。
拘束ソルバ86は、拘束ソルバ86に供給された仮想拘束に基づいて、仮想シミュレータ88においてツール20に仮想的に適用される拘束力Fcを計算する。誘導触覚モードでは、拘束力Fcは、1つ以上の誘導拘束に基づいて、現在の状態から目標状態へツール20を誘引するように適合された力及び/またはトルクの成分を含む。誘導拘束のみが拘束ソルバ86に入力された場合、拘束力Fcは、前述の仮想誘引力とみなされ得る。ただし、他の拘束が使用される場合、拘束ソルバ86は最終的に、全ての拘束を満たす、または満たそうとする拘束力Fcの解の提供を課され、従って、他の拘束も拘束力のFcの大きさ/方向に影響を与え得る。これらの場合、仮想誘引の力及びトルクは、誘導拘束の結果、目標状態に向けられる拘束力Fcの力及びトルクの成分と見なされる。
図12に示される拘束方程式を参照すると、拘束ソルバ86は、各仮想拘束の拘束データを、行列形式の拘束方程式の対応する行に配置して、Fpを解く。図10に示される例で、誘導拘束のみが有効である場合、Fpは、目標座標系TFの力ベクトルであり、すなわちFpの各成分は、対応する拘束方向に作用するスカラー拘束力である。Fpを解くために、後述されるように、図12に示される方程式は、各項が単一の1次元拘束を表す行列方程式に変換される。拘束データは、外力Fcgext、減衰力Fdamping、慣性力Finertial、仮想質量行列M、仮想質量速度Vcg1、及び時間ステップΔt(例えば125マイクロ秒)など、拘束ソルバ86が把握した他の情報と共に、拘束方程式に配置される。
仮想質量行列Mは、3×3の質量行列と慣性行列を組み合わせたものである。減衰力Fdamping及び慣性力Finertialは、仮想シミュレータ88により計算/把握され、前の時間ステップで仮想シミュレータ88により出力された仮想質量速度Vcg1(例えば仮想質量座標系VMの速度)に基づく。仮想質量速度Vcg1は、線速度成分及び角速度成分を含む6DOFの速度ベクトルである。減衰力Fdampingは、仮想質量速度Vcg1及び減衰係数行列(線形係数と回転係数は等しくない場合がある)の関数として計算された6DOF力/トルクベクトルである。減衰は仮想質量に適用されて、その安定性を改善し、及び/または、例えばユーザが加えた力及びトルクに対するツール20の応答性など、ユーザに所望の感触を与える。慣性力Finertialも、仮想質量速度Vcg1及び仮想質量行列Mの関数として計算された6DOF力/トルクベクトルである。減衰力Fdamping及び慣性力Finertialは、参照により本明細書に組み込まれるBowling et al.による米国特許第9,566,122号に記載される方法で特定され得る。
連立方程式を満たす(例えば様々な拘束を満たす)解を提供するために、拘束ソルバ86は、この連立拘束方程式を解く任意の適切なアルゴリズム命令で構成され得る(例えば反復拘束ソルバ、投影ガウスザイデルソルバなど)。いくつかの事例では、全ての拘束が同時に満たされない場合がある。例えば、動きが様々な拘束により過剰拘束される場合、拘束ソルバ86は基本的に、様々な拘束の相対的な剛性/減衰を考慮して「最適な」解を見つける。拘束ソルバ86は連立方程式を解き、最終的に拘束力Fpを出力する。
投影ガウスザイデルソルバが使用される場合、拘束ソルバ86は、拘束に基づいてA行列及びb行列を作成し、投影ガウスザイデル法を使用して連立方程式を解いて、結果得られる力ベクトルFpを特定し、投影ガウスザイデル法の出力を得て、それを拘束座標系から仮想質量座標系VMに変換する。例えば、Fcは拘束力である方程式Fc=JpTFpを使用すると、力ベクトルFpの成分は、仮想質量座標系VMに適用される同等の力/トルクベクトルFcに変換される。
投影ガウスザイデル法を使用して複数の拘束の連立方程式を解く方法は、例えば、http://www.mft-spirit.nl/files/MTamis_ConstraintBasedPhysicsSolver.pdfで参照可能であるMarijn Tamis及びGiuseppe Maggioreによる2015年6月15日付けの「Constraint based physics solver」(v1.02)に示され、またはhttp://www.mft-spirit.nl/files/MTamis_PGS_SI_Comparison.pdfで参照可能であるMarijn Tamisによる2015年7月1日付けの「Comparison between Projected Gauss-Seidel and Sequential Impulse Solvers for Real-Time Physics Simulations」(v1.01)に示され、どちらもその全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。
投影ガウスザイデル法は、線形相補性問題(LCP)に対処する。いくつかの種類の拘束(例えば境界拘束などの片側拘束)は、例えば正の拘束力など一方向にしか押す(力を加える)ことができないため、LCPに関する不等式が生じる。拘束ソルバ86の所与の反復で、このような拘束に関して計算された力が負である(またはより広義にはその許容範囲外である)場合、これは無効であり、所与の拘束はプルーニングされる必要があり(あるいはその許容上限値または許容下限値で制限/規制される必要があり)、適切な結果(すなわち収束)が見つかるまで、残りの拘束が解かれる必要がある。このようにして、拘束ソルバ86は、所与の時間ステップで有効な拘束の集合を特定し、次にそれらの値を解く。他の種類の拘束、例えば両側拘束は、正と負の両方向に力を加えることができる。このような拘束には、目標状態にツールを動かすようにユーザを誘導するために使用される誘導拘束が含まれる。このような両側拘束は通常、有効化されている場合は機能し、拘束ソルバ86の反復中にプルーニング/制限されない。
拘束ソルバ86により計算される拘束力Fcは、x軸、y軸、z軸に沿った力の3つの成分と、x軸、y軸、z軸を中心としたトルクの3つの成分とを含む。仮想シミュレータ88は、その仮想シミュレーションにおいて、外力Fcgext、減衰力Fdamping、及び慣性力Finertial(これらは全て力/トルクの6つの成分を含み得る)と共に、拘束力Fcを利用する。いくつかの事例では、力/トルクのこれらの成分は、最初に共通の座標系(例えば仮想質量座標系VM)に変換され、次に合計されて総力FTが定義される。結果得られる6DOF力(すなわち力及びトルク)は、仮想剛体に適用され、結果生じる動きが仮想シミュレータ88により計算される。従って、仮想シミュレータ88は、総力FTに全て反映された様々な拘束が、仮想剛体の動きにどのように影響するかを、効果的にシミュレートするように機能する。仮想シミュレータ88は、仮想剛体に加えられる所与の総力FTに基づいて、順動力学を実行して、結果生じる仮想剛体の6DOF体勢及び速度を計算する。一例では、仮想シミュレータ88は、物理エンジンを備え、これは、前述のコントローラ21、26、36のうちのいずれか1つ以上のコントローラの非一時的メモリに格納され、制御システム60により実施される実行可能ソフトウェアである。
仮想シミュレーションでは、仮想シミュレータ88は、ツール20を仮想質量座標系VM内の仮想剛体としてモデル化し、通常、仮想質量座標系VMの原点は、仮想剛体の質量中心に配置され、座標軸は、仮想剛体の主軸と合わせられる。仮想剛体は、仮想シミュレーションのための動的対象物及びツール20の剛体表現である。仮想剛体は、仮想シミュレーションによるデカルト空間内を6自由度(6DOF)に従って自由に動くことができる。仮想シミュレーションは、視覚的表現またはグラフィカル表現なしで計算処理されてもよい。従って、仮想シミュレーションが仮想剛体の力学を表示する必要はない。言い換えると、仮想剛体は、処理ユニットで実行されるグラフィックスアプリケーション内でモデル化される必要はない。仮想剛体は、仮想シミュレーションでのみ存在し得る。
仮想剛体及びその特性(質量、慣性行列、質量中心、主軸など)は、(例えばユーザが加えた力及びトルクと、誘引/反発の力及びトルクと、存在するならば他の拘束から生じる他の力及びトルクとを組み込んだ総力FTから)加えられた力及びトルクに応じて、ツール20がどのように動くかを定義する。これは、ツール20を重く感じるか軽く感じるか、及び加えられた力及びトルクに応じてツール20がどのように動くか(例えば並進加速及び回転加速)を制御する。仮想剛体の特性を調整することにより、制御システム60は、ユーザがツール20をどのように感じるかを調整することができる。可能な限り現実的な動き/感触を得るために、ツール20の実際の特性にかなり近くモデル化された仮想剛体の特性を有することが望ましくあり得るが、これは必須ではない。制御安定性の理由から(マニピュレータの有限加速、制御レイテンシなどを所与として)、仮想の質量及び慣性は、物理的なツール20の質量及び慣性よりも多少大きくなるようにモデル化され得る。
仮想剛体は、ツール20上またはツール20内に存在し得る構成要素に対応し得る。付加的または代替的に、仮想剛体は、物理的なツール20を部分的に超えて延び得る。仮想剛体は、エネルギーアプリケータ24を備えたツール20を考慮してもよく、またはエネルギーアプリケータ24を備えていないツール20を考慮してもよい。さらに、仮想剛体は、TCPに基づき得る。一例では、仮想剛体の回転中心点とは別の点に仮想力が加えられ、仮想剛体が別に拘束されていない、すなわちマニピュレータ14により拘束されていない場合、仮想剛体の質量中心は、仮想剛体の回転中心点であると理解される。仮想剛体の質量中心は、ツール20の実際の質量中心近くであり得るが、同じである必要はない。仮想剛体の質量中心は、経験的に特定できる。ツール20がマニピュレータ14に取り付けられると、個々の施術者の嗜好に適合するために、質量中心の位置がリセットされ得る。
仮想シミュレータ88は、仮想シミュレーションで仮想剛体に力及び/またはトルクを仮想的に加えることにより、すなわち仮想質量座標系VMにおける仮想剛体の質量中心に、総力FTからの力及びトルクの成分を仮想的に適用することにより、ツール20の剛体力学を効果的にシミュレートする。従って、仮想剛体に仮想的に加えられる力/トルクは、外力Fcgext(例えば1つ以上のセンサからの入力に基づく)、減衰力Fdamping、慣性力Finertialに関連付けられた力/トルクと、様々な拘束に関連付けられた拘束力Fcからの力/トルク(拘束力Fcで具現化されるため)とを含み得る。
同じ仮想剛体に対する速度及び力を1つの座標系(基準フレーム)から別の座標系に変換するために、剛体ヤコビアンが使用され得、ここでは同様に、Fextの力及びトルクを仮想質量座標系VMに変換するために(例えば拘束方程式で使用されるFcgextを生成するために)使用され得る。次に、減衰力Fdamping及び慣性力Finertialを内部で計算して、仮想シミュレータ88は、総力FTを特定し、また次の時間ステップの連立方程式で拘束ソルバ86が使用する減衰力Fdamping及び慣性力Finertialを出力する。
図13及び図14に示されるように、仮想シミュレーションで仮想順動力学アルゴリズムを使用して、総力FTを加えると動く仮想剛体の動きがシミュレーションされ得る。実際上、仮想順動力学アルゴリズムは、6DOFの方程式F=ma(またはa=F/m)を解き、加速度を統合して速度を生成し、生成された速度はその後、図14に示されるように、新たな体勢を特定するために使用される。制御システム60は、仮想の力及び/またはトルク(例えば総力FT)を仮想シミュレータ88に入力し、仮想シミュレータ88において、仮想剛体が初期速度で初期体勢にある時に、これらの仮想の力及び/またはトルクは、仮想剛体に対し質量中心(例えばCG)に加えられる。仮想剛体は、制御システム60が入力された仮想の力及び/またはトルクを満たしたことに応じて、デカルト空間内で異なる状態(すなわち位置及び/または配向)並びに最終速度を有する最終体勢に動かされる。動作制御76に送信される次の指令体勢CPは、仮想シミュレータ88が計算した最終体勢に基づく。従って、仮想シミュレータ88は、図14に示されるように、仮想順動力学を使用して仮想剛体に総力FTを加える効果をシミュレートすることにより、次の指令体勢CPを特定するように動作する。
シミュレーションでは、仮想剛体に速度制限が課され得る。いくつかの事例では、シミュレーションに通常影響を出さないように速度制限は高く設定され得、または速度制限は任意の所望の値に設定され得る。仮想剛体は、(例えば各タイムステップ/間隔dtにおける)仮想シミュレーションの各反復の開始時に、初期体勢(初期状態)及び初期速度を有する。初期体勢及び初期速度は、前の時間ステップで仮想シミュレータ88が出力した最終体勢及び最終速度で定義され得る。仮想剛体の速度が閾値に近づく及び/または閾値を超えると、減衰力Fdampingの計算に使用される減衰係数を増やすことによっても、速度制限を適用することができる。
その後、仮想シミュレータ88は、仮想シミュレータ88の仮想シミュレーションに基づいて、次の指令体勢CPを計算して出力する。制御システム60は、マニピュレータ14に命令して指令体勢CPに基づいてツール20を動かすように構成され、これは、ツール20を目標状態に配置するようにユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供することにより、ツール20を目標状態に配置するようにユーザを誘導する方法で、理想的にツール20を動かす。よって、ユーザは、ツール20を手動で操作することができ、一方、制御システム60は、誘導拘束を利用することによりツールの動きの誘導を支援する。仮想シミュレーションを実行して指令体勢CPを特定する前に、外力Fextは拘束力Fcと組み合わせられるため、ツール20に加えられるユーザの力及びトルクは依然として、ツール20の全体的な動きに影響を与え得る。いくつかの事例(例えば時間ステップ)では、総力FTには、拘束力Fcの力及びトルクに打ち勝つのに十分な大きさ及び方向の外力Fextの力及びトルクの成分が含まれ、これにより、ツール20は目標状態から離れるように動くことができる。しかし、誘導拘束は、前述のように、特定の状況で外力Fextの影響が小さくなるようにチューニングできる設定可能な剛性及び減衰を有する。
図15は、挙動制御74により実行される様々なステップを要約する。これらには、前述のように拘束ソルバ86及び仮想シミュレータ88により実行されるステップが含まれる。ステップ100にて、力/トルクセンサSから取得した読み取り値に基づいて、外力Fextが計算される。ステップ102にて、様々な仮想拘束に関連付けられた拘束データが、経路ハンドラ82から、誘導ハンドラ84から、境界ハンドラ89から、及び/または他の拘束ソースから、拘束ソルバ86に供給される。
ステップ104~108にて、仮想シミュレータ88により剛体計算が実行されて、仮想剛体の逆質量行列M-1、慣性力Finertial、及び減衰力Fdampingが特定される。ステップ110~114にて、拘束ソルバ86は、ステップ104~108で実行された剛体計算からの出力と、ステップ102で提供された拘束データとを利用して、前述の拘束力計算を実行して、最終的に拘束力Fcを生成する。ステップ116にて、拘束力Fcは、仮想質量座標系VMに変換された外力Fext(Fcgext)、減衰力Fdamping、及び慣性力Finertialと合計され、総力FTが生成される。ステップ118にて、総力FTは、仮想シミュレータ88が実施する仮想シミュレーションにおいて仮想剛体に加えられ、ステップ120にて、仮想剛体の新たな体勢及び速度が特定され、ステップ122にて、最終的に新たな体勢及び速度はTCPに変換される。ステップ124にて、新たな指令体勢CP(TTCP)及び速度(VTCP)が、仮想シミュレータ88により出力される。
IV. 実施例
a. 寛骨臼準備のための誘導
図16A~図16Dは、誘導触覚モードの適用を示す。この例では、制御システム60は、誘導触覚モード及び関連付けられた誘導拘束を有効化して、ユーザ(ユーザの手の表現を参照)が、ツール20のTCPを、患者の寛骨臼の中心に位置する目標位置、及びツール20が寛骨臼と衝突することを避けるのに適した目標配向に、配置することを支援する。ユーザを目標状態に誘導するために、6自由度で誘導拘束が使用され、すなわち、目標座標系TFのx軸、y軸、z軸に沿った3つの位置拘束は、誘導座標系GFの原点を目標座標系TFの原点に誘導し、目標座標系TFのx軸、y軸、z軸を中心とした3つの配向拘束は、誘導座標系GFのx軸、y軸、z軸が目標座標系TFのx軸、y軸、z軸と合うように誘導する。特に、図16A~図16Dでは、単一の誘導拘束が目標座標系TFのz軸に沿って有効であり(例えば関連Δdで表される)、目標座標系TFの速度がゼロであり、結果、目標座標系TFのz軸に沿って直接定義される拘束力Fcが生じることのみ示される。しかし、他の誘導拘束(目標座標系TFのx軸とy軸に沿って定義される)も、表示されてはいないが、通常は同様に有効である。
いくつかの事例では、ツール20は、z軸中心にツール20を正確に配向する必要のないバーまたは他のエネルギーアプリケータを備え得ることから、誘導座標系GFのx軸、y軸が目標座標系TFのx軸、y軸との位置合わせで誘導されることがないように、z軸中心の配向誘導拘束は、削除または無効化され得る。いくつかの事例では、1つ、2つ、3つ、または4つの誘導拘束のみが使用され得る。任意の自由度に関して複数の誘導拘束が定義される場合など、7つ以上の誘導拘束を使用することもできる。図16Aから図16Dへの進行では、例示目的で、誘導座標系GFは、6つの誘導拘束により、6自由度全てにおいて目標座標系TFと位置が合わせられることが示される。
図16Aから図16Dへの進行では、ツール20のTCPは、目標状態に向かって(この場合、目標座標系TFの原点に向かって)動くことが示される。各時間ステップでは、拘束力Fcが計算され、ツール20を目標状態へ理想的に動かす力及びトルクを加えるようにユーザを効果的に誘導する誘導拘束が考慮される。各時間ステップで誘導拘束のチューニングパラメータが調整されることにより、誘導拘束は動的であり得る。例えば、誘導拘束は、現在の状態が目標状態に近づくほど(例えば誘導座標系GFが目標座標系TFに近づくほど(Δd参照))、ばね特性及び/または減衰特性がより強くなり得る。よって、拘束力Fc(より強いばね特性及び/または減衰特性に相関する力及び/またはトルクの成分を含み得る)は、誘導座標系GFが目標座標系TFに近づくにつれ、大きさが増加し得る。
b. 椎体準備のための誘導
図17及び図18は、ユーザがツール20を目標状態に配置することを支援するために使用される誘導触覚モードの別の例を示す。この例では、制御システム60は、誘導触覚モード及び関連付けられた誘導拘束を有効化して、ユーザがツール20(例えばバー25またはドリル)のTCPを、椎弓根スクリューの予定穿孔に関する目標位置、及びツール20の向きを予定穿孔に合わせる目標配向に、配置することを支援する。ユーザを目標状態に誘導するために、4自由度で誘導拘束が使用され、すなわち、目標座標系TFのx軸、y軸に沿った2つの位置拘束、及び目標座標系TFのx軸、y軸を中心とした2つの配向拘束が使用される。同様の目標状態が、複数の平行なペグ穴に使用できる。さらなる誘導拘束(例えばz軸位置拘束)を使用することで、予定穿孔のために生成された仮想境界71の入口部分71aに、ユーザがツール20を配置及び配向することが促進され、ツール20が仮想境界71を侵害する可能性が低減され得る。
各時間ステップでは、拘束力Fcが計算され、ツール20を目標状態へ理想的に動かす力及びトルクを加えるようにユーザを効果的に誘導する誘導拘束が考慮される。各時間ステップで誘導拘束のチューニングパラメータが調整されることにより、誘導拘束は動的であり得る。例えば、誘導拘束は、現在の状態が目標状態に近づくほど(例えば誘導座標系GFが目標座標系TFのz軸方向で目標座標系TFに近づくほど(z距離参照))、剛性はより高くなり得る。よって、図18を参照すると、拘束力Fcは、z距離の大きさ(例えば距離の絶対値)が減少するにつれて大きさが増加するx軸、y軸に関する力及びトルクの成分を有し得る。誘導拘束のチューニングパラメータはまた、現在の状態と目標状態との他の関係、例えば現在の状態と目標状態との間のx距離、y距離、及び/またはz距離、現在の状態と目標状態との間のx角度、y角度、及び/またはz角度、または距離及び角度の任意の組み合わせに基づいても、調整され得る。いくつかの形態では、x距離、y距離、及び/またはz距離の大きさ、並びに/あるいは特定の平面などに投影された、及び/またはx角度、y角度、及び/またはz角度に基づいたx距離、y距離、及び/またはz距離に、チューニングパラメータを相関させるルックアップテーブルに、制御システム60はアクセス可能であり得る。いくつかの形態では、x距離、y距離、及び/またはz距離並びに/あるいはx角度、y角度、及び/またはz角度の符号(+/-)に基づいてスケーリングあるいは調整される力及びトルクの成分を、拘束力Fcが有するように、チューニングパラメータは調整され得る。例えば、z軸に沿った誘導拘束のチューニングパラメータは、ツール20のTCPが、目標座標系TFに近づいているか(例えばツール20のTCPが、正のz軸位置のペグ穴/ドリル穴に近づいているか)、または目標座標系TFに既に到達して、目下、目標座標系TFを超えて穿通しているか(例えばツール20のTCPは、負のz軸位置のペグ穴/ドリル穴の内側に存在するか)に基づいて、調整され得る。これは、例えば、ツール20のTCPがペグ穴/ドリル穴に近づくにつれて(z距離が大きな正の値からゼロになるにつれて)徐々に剛性を高めて、その後、ユーザがツール20のTCPをペグ穴内に動かすにつれて(z距離がゼロから次第に負の値になるにつれて)最大剛性を維持し続けるのに、望ましくあり得る。あるいは、いくつかの事例では、z距離が負の値の場合には誘導拘束の剛性をゼロに設定することにより、誘導拘束のうちの1つ以上を効果的に無効にすることが望ましくあり得る。
誘導触覚モードのツール20の誘導位置合わせはまた、例えば、穴の機械加工前または機械加工中に、バー25またはドリルビットなどのエネルギーアプリケータの位置及び配向を制御することにより、特定のインプラントのペグ穴を機械加工することを支援し得る。前に論述されたように、様々な拘束のチューニングパラメータは、所望の柔軟性に応じて異なり得る。例えば、ユーザがツール20に加える力及びトルクを介して、ユーザがツール20の配向を容易に変更できるように、ツール20の配向に関連付けられた誘導拘束は、ツール20のTCPの位置に関連付けられた誘導拘束よりも比較的弱くチューニングされ得るが、同時に、ツール20の目標配向を示す指示を(微細な触覚フィードバックを介して)ユーザに与える。これにより、ユーザは、ペグ穴を機械加工する間、特定の解剖学的構造、リトラクタなどを回避しやすくなり得る。
c. 全膝関節インプラントの大腿骨準備のための誘導
図19及び図20は、ユーザがツール20(例えばソーブレード27を有する)を目標状態に配置することを支援するために使用される誘導触覚モードの別の例を示す。この例では、制御システム60は、誘導触覚モード及び関連付けられた誘導拘束を有効化して、ユーザがツール20のTCPを、人工膝関節全置換術の所望の切削平面73cに関連して位置決めされた目標位置、及びツール20の向きを所望の切削平面73cに合わせる目標配向に、配置することを支援する。この場合、目標座標系TFの原点は、ブレードの厚さを考慮して、ブレードの厚さの少なくとも半分だけ、所望の切削平面73cからオフセットされる。ユーザを目標状態に誘導するために、3自由度で3つの誘導拘束が使用され、すなわち、目標座標系TFのy軸に沿った1つの位置拘束、及び目標座標系TFのx軸、z軸を中心とした2つの配向拘束が使用される。さらなる誘導拘束(例えばz軸位置拘束)を使用することで、仮想境界71の入口71aにツール20を配置及び配向するようにユーザを誘導することが促進され、ツール20が仮想境界71を侵害する可能性が低減され得る。
各時間ステップでは、拘束力Fcが計算され、ツール20を目標状態へ理想的に動かす力及びトルクを加えるようにユーザを効果的に誘導する誘導拘束が考慮される。各時間ステップで誘導拘束のチューニングパラメータが調整されることにより、誘導拘束は動的であり得る。例えば、誘導拘束は、現在の状態が目標状態に近づくほど(例えば誘導座標系GFがz軸方向で目標座標系TFに近づくほど(z距離の大きさに基づく))、剛性はより高くなり得る。よって、図21を参照すると、誘導拘束のチューニングパラメータに関連付けられた剛性の大きさは、z距離の大きさが減少するにつれて、増加し得る。いくつかの形態では、z距離の符号(+/-)に基づいてスケーリングあるいは調整される力及び/またはトルクの成分を、拘束力Fcが有するように、チューニングパラメータは調整され得る。例えば、z軸に沿った誘導拘束のチューニングパラメータは、ツール20のTCPのz軸位置が正であるか負であるかに基づいて、調整され得る。
ツール20の位置を所望の切削平面に合わせることは、例えば、ユーザが大腿骨及び/または脛骨に沿って正確な切削を行って、全膝関節インプラントのスペースを作ることを支援する。図9に戻って参照すると、誘導拘束を使用して、大腿骨に必要であり得る5つの切削平面73a~73eのそれぞれに、ツール20の位置が合わせられ得る。誘導拘束は、切削プロセス中も同様に有効な状態が維持され得、よって、ユーザは継続的に目標状態に誘導される。これは、ユーザがツール20に力及びトルクを加えることによりツール20が仮想境界71を実質的に侵害する可能性を、低減するように機能し得る。いくつかの形態では、目標座標系TFが仮想境界を定義し得る(例えばxz平面により定義される無限平面仮想境界)。誘導ハンドラ84は最初に、ツール20をxz平面に引き寄せる誘導拘束を生成し、次に誘導ハンドラ84は、ツール20をxz平面上に維持する誘導拘束を生成することにより、境界ハンドラ89として効果的に機能する。この事例では、ツール20がxz平面に近づくにつれて、各誘導拘束の剛性が高まり、ツール20をxz平面上に維持することが促進され得る。従って、誘導拘束は、境界拘束ともみなされ得る。平面仮想境界により、ユーザは切削の幅及び深さを制御して、軟組織などを回避し得、または、別個の仮想境界を定義して、幅及び/または深さが制御され得る。
d. 自律機械加工の開始位置の誘導
図22A~22Fを参照すると、誘導触覚モードは、システム10の動作を半自律モードで準備する時にユーザを誘導するためにも使用され得る。より具体的には、誘導触覚モードは、図示されるミリング経路72などのツール経路TPに関する開始位置及び/または開始配向にツール20を動かすように、ユーザを誘導するのに役立ち得る。これは、ミリング経路72上の開始位置、またはミリング経路72から離れた開始位置に、ユーザを誘導することを含み得る。開始位置は、ミリング経路72外の自由空間、またはミリング経路72上の自由空間に配置され得、これにより、エネルギーアプリケータ24は、任意の組織に関与する前にエネルギー供給され、失速などが軽減され得る。開始配向は、制御システム60に格納された推奨配向であり得る。誘導拘束は、ツール20のTCPを、開始位置(例えばx軸、y軸、z軸に沿った3つの位置拘束)及び2つの自由度に関する開始配向(例えばx軸、y軸を中心とした2つの配向拘束)に配置するように定義され得る。
図22Aは、目標座標系TFに関して定義された開始位置及び開始配向に既に配置されたツール20を示し、すなわち、ユーザは、誘導触覚モードを介して、ツール20及び誘導座標系GFを、目標座標系TFにより定義された開始位置及び開始配向に既に配置している。図22Aに示されるように、半自律モードが有効化されると(または事前に有効化されていると)、制御システム60は、開始位置からミリング経路72の開始点までの導入経路72aを生成する。先述のように、開始位置はミリング経路72から離間され、これにより、エネルギーアプリケータ24は、任意の組織に関与する前に、エネルギー供給されることが可能となり得る。経路ハンドラ82により生成され得る導入経路72aは、エネルギーアプリケータ24が電力供給された後に組織に関与するように、ツール20をミリング経路72の開始点に誘導する自律ツール経路区分(いくつかの事例では線形)を定義し得る。次に、制御システム60は、マニピュレータ14に指示して、ツール20のTCPが導入経路72aに沿って進むように、ツール20を動かす。半自律モードが有効化されると、同時にツールコントローラ21がエネルギーアプリケータ24にエネルギー供給し得、これにより、エネルギーアプリケータ24は有効化され、エネルギーアプリケータ24は導入経路72aに沿って自律的に動き、例えばバー25は、物質を除去するために所望の速度で回転し得る。導入経路72aは、いくつかの形態では使用されない場合がある。いくつかの事例では、開始位置はミリング経路72の開始点に配置されるが、ミリング経路72の開始点は自由空間に配置され、これにより、エネルギーアプリケータ24は、任意の組織に関与する前に、エネルギー供給されることが可能となる。
図22B及び22Cは、制御システム60が半自律モードで動作して、ツール20のTCPをミリング経路72に沿って動かし、大腿骨から物質を除去し、大腿骨ステムインプラントの空間を作ることを示す。図22Cを参照すると、制御システム60が半自律モードで動作していて、手動モード(または他のモード)に切り替わるようにユーザが制御システム60に指示する時、または制御システム60が自動的に手動モード(または他のモード)に切り替わる時、制御システム60は、切り替わる前に、ツール20が半自律モードで占めていたミリング経路72上の最後の既知位置/既知点KPを記録する。
図22Dは、ユーザが、例えば手動モードで、ツール20のTCPを、撤退経路72bに沿って最後の既知位置/既知点KPから離すように動かす(引く)ことを示す。制御システム60は、手動モードで撤退経路72bに沿ったツール20の計算された各指令体勢CPを格納し得る。さらに後述されるように、その後、撤退経路72bを使用して、最後の既知位置/既知点KPに戻すようにユーザを誘導することが促進され得る。
図22Eを参照すると、図22Dに示されるようにユーザがツール20をミリング経路72から離して動かした後に、半自律モードでの機械加工に戻るようにどのようにユーザを誘導支援するかを特定するために、制御システム60は、半自律モードでの機械加工中に、ツール20の進行を追跡し得る。例えば、制御システム60は、機械加工の進行に応じて、ツール20を誘導する新たな開始位置(再開位置SPとも称される)を特定し得る。図22Eに示されるように、再開位置SPは、新たな目標座標系TFの原点として定義される。再開位置SPはまた、再開経路72cに沿って定義された複数の可能再開位置INの中から選択され得る。再開経路72cは、仮想境界71の形状に基づき得る。いくつかの事例では、再開経路72cは、仮想境界71に対して中央に定義され、仮想境界71の入口部分71aから、仮想境界71の管部分71bの遠位先端まで延在する。再開経路72cは、撤退経路72bにも基づき得、撤退経路72bと同一であり得る。
ツール20がミリング経路72外に動かされる前のミリング経路72上のツール20の最後の既知位置/既知点KPに基づいて、再開位置SPは、示される通りであり得る、または他の複数の可能な開始位置INから選択され得る。前述のように、制御システム60は、ツール20がミリング経路72外に動かされる前に、ツール20が通過したミリング経路72上の最後の既知位置/既知点KPを特定し、最後の既知位置/既知点KPを、後の検索のために、メモリに格納する。再開位置SPは、最後の既知位置/既知点KPに最も近い再開経路72c上の点であるように、制御システム60により計算され得る。いくつかの形態では、再開経路72c上の最も近い点が見つかった後、再開位置SP(及び後続の目標座標系TFの設定)は、再開経路72cに沿って再開経路72cの開始位置に向かって、固定距離(例えば0.1、0.5、または1.0インチなど)に設定され得、これにより、確実に再開位置SPは組織で覆われない、または部分的に覆われない。
制御システム60はまた、再開経路72cに沿った複数の可能な再開位置を定義及び格納し得、ミリングが進行して、ツール20が各位置を実質的に露出させた時、すなわち再開位置と同じ仮想空間を占める物質をツール20が除去した時、またはツール20が可能な再開位置を少なくとも所定の深さで実質的に露出させた時(例えば少なくとも0.1、0.5、または1.0インチなどの自由空間が、可能な再開位置を全方向で取り囲む時)、可能な再開位置は有効となる。目標部位から除去する物質の体積内にツール20がさらに進行すると、さらに深い再開位置が露出される。結果として、有効な再開位置は、露出され、かつミリング経路72上のツール20のTCPの最後の既知位置/既知点KPに最も近い再開位置となる。例えば図22Eで、他の無効な再開位置INから選択された再開位置SPを参照されたい。
図22E及び図22Fに示されるように、再開位置SPが一旦特定されると、誘導触覚モードが有効化され、ユーザは、再開位置SPにツール20を配置するように誘導され得る。前述のように、これは、目標座標系TFのx軸、y軸、z軸で定義された位置拘束によりユーザを誘導することを含み得る。
いくつかの形態では、誘導触覚モードを使用して、再開経路72cに沿って誘導拘束を増分して適用することにより、有効な再開位置SPに到達するまで再開経路72cに沿って進むように、ユーザは誘導され得る。これらの増分は、再開経路72cに沿って、有効な再開位置SPなどより上の他の露出された無効な再開位置INのそれぞれにおいて等しい増分として、定義され得る。結果として、ユーザは、再開経路72cを追跡して、ツール20のTCPと解剖学的構造との衝突を回避するように誘導される。配向拘束も、同じ、より少ない、または異なる剛性で、再開経路72cに沿って同様に適用され得る。
再開位置SPから事前定義の閾値距離内にユーザが誘導されると、制御システム60は、ツール20のTCPの現在の位置から(最後の指令体勢CPに基づく)、最後の既知位置/既知点KPまで、導入経路を生成することができる。導入経路の生成は、ユーザが半自律モードに切り替えたことに応じて、または制御システム60が自動的に半自律モードに切り替わったことに応じて、実行され得る。システム10はその後、ユーザにより操作され、半自律モードで、ツール20を導入経路に沿って最後の既知位置/既知点KPに自律的に動かし得る。よって、制御システム60は、半自律モードに戻ると、最後の既知位置/既知点KPに戻って、半自律モードが中断したところから再開し得る。言い換えると、ツール20が再開位置SPから事前定義の閾値距離以内に入ると、半自律動作が自動的に開始され得、またはユーザへのプロンプト表示及びユーザ選択に続いて開始され得、次いで導入経路が生成されて、最後の既知位置/既知点KPに戻ることができる。半自律モードが有効化されると、同時にツールコントローラ21がエネルギーアプリケータ24にエネルギー供給し得、これにより、エネルギーアプリケータ24は有効化され、エネルギーアプリケータ24は導入経路に沿って自律的に動く。
再開配向も、再開位置SPと共に定義され得る。機械加工効率を改善し、最後の既知位置/既知点KPへのアクセスを改善し、特に機械加工の対象組織が視界不良である場合、ツール20をどのように配向するのが最適かをユーザが理解することを一般に支援するために、再開配向が所望され得る。例えば、バーは、多くの場合、バーフルートの幾何学形状、切削方向、従来の/下向きのミリング手法などに応じて、バーシャフトと骨(または他の組織)との間の特定の角度を考慮して最適化された切削性能を実現するように設計される。多くの事例では、バーによる端部切削(部分的な端部切削でも)を回避することが望ましくあり得、これは、骨に対して適切な開始配向を確保すること、及び任意で、連続ミリング中にその配向をさらに維持することにより、回避することができる。別の例として、図22Fを参照すると、ツール20の配向に関してユーザを誘導する配向誘導拘束が提供されない場合、ユーザは、ツール20のシャフトが仮想境界71及び/または未除去の骨と衝突し得るやり方でツール20を配向し得る(ツール20の隠線を参照)。いくつかの事例では、仮想境界71との衝突に関して、ツール20のシャフトが監視されるのではなく、ツール20のTCPのみが監視される。従って、これらの事例では、配向誘導拘束は、ツール20のシャフトを仮想境界71及び/または未除去の骨から遠ざけるのに役立ち得る。ツール20を再開位置SPに動かす時に、ユーザの誘導を促進するために、推奨ツール配向が再開配向として使用され得る(実際上この時点で再開体勢は配向から成ると見なされる)。再開配向は、目標座標系TFの1つ以上の回転自由度で定義され得る。この場合、誘導座標系GFの所望配向を与えるために、目標座標系TFの軸のうちの1つ以上が選択され得る。よって、誘導触覚モードは、ユーザがツール20のTCPを再開体勢SPに誘導することを支援し得る。位置拘束及び配向拘束は、前述のように、望ましいユーザインタラクション及びユーザ感触を与えるために、様々な剛性/減衰のチューニングパラメータを有し得る。ツール20が再開体勢SPに近づくと(例えば再開位置/再開配向までの距離/角度が減少すると)、仮想誘引の力及びトルクを増加させるために、前述のように、チューニングパラメータがまたスケーリングされ得る。
図22B及び図22Cに戻って参照すると、制御システム60がマニピュレータ14を半自律モードで作動させる場合、制御システム60は、ツール20がミリング経路72に沿って動く時にツール20の推奨配向を維持する配向調整器を使用し得る。推奨配向は、位置情報と共にミリング経路72の一部として含まれる経路定義配向であり得、例えば、ミリング経路72の各区分に、またはミリング経路72に沿った区分の範囲に、推奨配向は割り当てられ得、ツール20がミリング経路72を通過すると、推奨配向は自動的に更新され得る。推奨配向は、1つ以上の別個の配向または配向の範囲であり得、仮想のピボット及び開孔による誘導により定義され得る。このような配向調整器及びその動作は、参照により本明細書に組み込まれる2015年6月15日に出願された「Robotic System and Method for Reorienting a Surgical Instrument Moving Along a Tool Path」と題する米国特許第9,681,920号に、詳細に記載される。ツール20が半自律モードでミリング経路72に沿って自律的に動く間、必要に応じてツール20を再配向するために、ツール20のユーザインターフェースUI上の入力デバイス(例えばボタン、ジェスチャ制御、タッチセンサ、フットペダルなど)がユーザにより作動され得る。入力デバイスが作動すると、配向調整器は一時的に無効化され、ユーザは、例えば軟組織またはリトラクタを回避するため、視界を改善するため、または他の何らか理由で、必要に応じてツール20を再配向することができる。より具体的には、マニピュレータ14は、ツール20(例えばTCP)がミリング経路72上にまだ存在する間に、ユーザがツール20に加えたユーザの力及びトルクに応じてツール20を再配向するように、動作可能である。入力デバイスが解除されると、配向調整器がリセットされ、ツール20の配向は、ユーザが設定した新たな配向に保たれる。ミリング経路72に沿って自律的に機械加工が行われる間の推奨配向は、経路ハンドラ82により生成される配向拘束(例えば配向を制御/調整する経路拘束)で具現化され得る。このような配向拘束は、ユーザがツール20を再配向するために入力デバイスを作動させると、一時的に無効化されるが、経路ハンドラ82が生成する位置関連の経路拘束は、有効化された状態が維持され、ツール20のTCPは、ミリング経路72上に保持される。ユーザがツール20を再配向した後に入力デバイスが解除されると、配向拘束は再び有効化され、新たなユーザ定義配向にツール20は保たれる。
いくつかの事例では、ユーザがツール20を再配向した後で、ユーザが推奨配向に戻ることが望ましい場合がある。例えば、最初にユーザは、軟組織またはリトラクタを回避するためにツール20を再配向し得るが、ツール20がそのような障害物を通過し終えると、ユーザは、より効率的なミリング、視界などをもたらし得る推奨配向に戻りたいと所望する場合がある。従って、ツール20を推奨配向に動かすようにユーザを誘導するために、半自律モードとは別に、または半自律モードと組み合わせて、誘導触覚モードが使用され得る。この事例では、ツール20を再配向するために入力デバイスが押されると、1つ、2つ、または3つの回転自由度の目標配向を含む目標状態が有効化され得る。目標配向(例えば推奨配向)は、誘導ハンドラ84により取得され、次に誘導ハンドラ84は、目標配向(推奨配向)及び現在の配向に基づいて、1つ以上の誘導拘束を生成する。次に拘束ソルバ86は、1つ以上の誘導拘束に基づいて、現在の配向から目標配向にツール20を誘引するように適合された拘束力Fcを計算する。よって、前述のようにツール20を推奨配向に配置するようにユーザを誘導する触覚フィードバックをユーザに提供することにより、推奨配向に戻るようにユーザを誘導する微細な仮想誘引を適用する力及び/またはトルクの成分が、拘束力Fcには含まれる。実際上、この実施形態では、入力デバイスを使用して、2つの異なる拘束集合の間で、すなわち、(1)推奨配向を維持する配向調整器により提供される配向拘束(例えば経路ハンドラ82によって、またはいくつかの事例では誘導拘束によってでも、生成される配向拘束)と、(2)推奨配向を示す触覚フィードバックをユーザに提供するように機能する誘導拘束とで、切り替えが行われる。入力デバイスが作動すると(例えば押下されると)、前述の誘導拘束が有効化されて、ユーザに推奨配向が示唆され、配向調整器により提供される配向拘束が無効化される。入力デバイスが解除されると、配向調整器により提供される配向拘束が有効化されて、推奨配向が維持され、誘導拘束が無効化される。いくつかの事例では、配向調整器により提供される配向拘束は、推奨配向を示すために提供される誘導拘束よりも、強い(剛性/減衰の観点から)。
推奨配向にユーザを誘導することに関連付けられた仮想誘引の力及びトルクは、ユーザがツール20に加える力及びトルクに打ち負かされ得、これにより、ユーザはツール20を推奨配向から離れるように再配向することが可能となる。しかしながら、仮想誘引の力及びトルクは、触覚フィードバックをユーザに与えて、ツール20を推奨配向に戻すように動かす方法をユーザに示すのに十分な強度を有する。入力デバイスが解除されると、誘導拘束及び関連付けられた仮想誘引の力及びトルクは無効化され、その後、半自律モードが続くため、配向調整器が再びツール20の配向の制御を引き継ぐ。ユーザに推奨配向を提案するために、他の配向合わせ方法が使用されてもよい。仮想誘引力(または反発力)はまた、ある動作モードから別の動作モードに移行する時、例えば手動モードまたは別のモードから半自律動作モードに戻る時など、特定の配向に戻る(または特定の配向を回避する)ためにも使用され得る。
e. 位置合わせ点を使用した誘導位置合わせ
図23は、ツール20がソーブレード27を含む場合などに、誘導触覚モードを実行するために実施されるプロセスを示す。この形態では、挙動制御74は、誘導ハンドラ84、拘束ソルバ86、及び仮想シミュレータ88を含む。挙動制御74はさらに、境界生成器66により生成された1つ以上の仮想境界71に基づいて仮想境界拘束を生成する境界ハンドラ89を備える。誘導ハンドラ84、拘束ソルバ86、仮想シミュレータ88、及び境界ハンドラ89はそれぞれ、実行可能ソフトウェアを含み、これは、前述のコントローラのうちのいずれか1つ以上のコントローラの非一時的メモリに格納され、制御システム60により実施される。図23には、経路生成器68及び経路ハンドラ82が存在しないが、ソーブレード27の自律的な動きを指示するためにも使用することができる。
この形態では、ツール20の現在の状態は、AP1、AP2などの位置合わせ点APiの1つ以上の集合により表され、各集合は、複数の点AP1、AP2を含む。いくつかの事例では、位置合わせ点の3つ以上の集合が存在し得る。ツール20の目標状態は、ツール20の1つ以上の目標平面TP1、TP2により表される。前述の形態のように、誘導ハンドラ84は、現在の状態と目標状態との相対位置に基づいて、すなわち複数の位置合わせ点AP1、AP2と1つ以上の目標平面TP1、TP2との相対位置に基づいて、1つ以上の誘導拘束を生成する。結果として、図23に示されるように、誘導ハンドラ84への1つの入力には、複数の位置合わせ点AP1、AP2が含まれ、これらは通常、TCP座標系で事前定義及び固定される(図24~図27参照)。位置合わせ点AP1、AP2の位置は、メモリなどに格納されたツールのシリアル番号またはモデル番号に基づき得る。誘導ハンドラ84への別の入力には、目標平面TP1、TP2が含まれる。この位置合わせ方法は他の用途に使用できるため、ソーブレードの位置合わせに関して後述される位置合わせの概念は、単なる一例にすぎない。目標平面TP1、TP2は、所望の切削平面73cに関連付けられた第1の目標平面TP1(第1の目標平面TP1はブレードの厚さを考慮して所望の切削平面73cからオフセットされ得る)と、大腿骨に対して所望の切削平面73cに行われる平面切削PCの略中心線を下るように、第1の目標平面TP1に直交に配置された第2の目標平面TP2と、を含む(図26参照)。全膝関節処置などの特定の外科的処置に複数の平面切削が必要な場合、目標平面TP1、TP2は、切削平面73a~73eごとに異なる(図9参照)。
図24~図27に示されるように、6つの位置合わせ点AP1、AP2を使用して、ソーブレード27の位置が目標平面TP1、TP2に合わせられ得る。図24及び図25に示されるように、3つの第1の位置合わせ点AP1を使用して、ソーブレード27の位置が第1の目標平面TP1に合わせられ、図26及び図27に示されるように、3つの第2の位置合わせ点AP2を使用して、ソーブレード27の位置が第2の目標平面TP2に合わせられる。位置合わせ点AP1、AP2は、TCPを中心として定義された円の周りに互いに120度あけて配置され得る。第1の位置合わせ点AP1は、ソーブレード27のx、z平面に定義され、第2の位置合わせ点AP2は、ソーブレード27のy、z平面に定義される。ソーブレード27のy、z平面は、ソーブレード27に対して略垂直に、ソーブレード27の中心線を下るように配置される。いくつかの形態では、3つの位置合わせ点AP1のみを使用して、ソーブレード27の位置は、第1の目標平面TP1のみと合わせられ得る。位置合わせ点AP1、AP2は、ツール20、例えばソーブレード27に関連付けられるため、TCP座標系に関して定義され得る。最後の指令体勢CPは、ツール20の現在の体勢と相関し、マニピュレータ座標系MNPLに関してTCP座標系の体勢を与え、及び/またはマニピュレータ座標系MNPLに関して仮想質量座標系VMの体勢を与える。よって、位置合わせ点AP1、AP2それぞれの現在の位置は、マニピュレータ座標系MNPLに関して既知であり、任意の他の座標系に変換することができる。
前述と同じ方法で、位置合わせ点AP1、AP2をそれぞれの目標平面TP1、TP2に誘引するように、一次元誘導拘束は目標平面TP1、TP2で定義される。より具体的には、各時間ステップで、誘導ハンドラ84は、各位置合わせ点AP1、AP2から対応する目標平面TP1、TP2までの法線ベクトルに基づいて、それぞれの目標平面TP1、TP2における法線点NP1、NP2などの法線点NPiの位置を特定し、次にこれらの法線ベクトルに沿った誘導拘束を生成する。示される実施形態では、6つの誘導拘束が生成され、そのうち3つは位置合わせ点AP1及び法線点NP1に関与するインタラクションのためであり、残りの3つは整列点AP2及び法線点NP2に関与するインタラクションのためである。誘導拘束ごとに、拘束方向、拘束ヤコビアンJp、所望速度Vdes、及び拘束距離Δdが計算される。例えば、拘束方向は、APiとNPiとの間の法線ベクトルである。所望速度Vdesは、拘束方向に沿って投影される解剖学的速度(例えば関連付けられた解剖学的追跡器速度に基づく骨速度)の成分である。拘束距離Δdは、この拘束方向に沿って投影されるAPiとNPiとの間の距離である。拘束ヤコビアンJpは、APiで拘束方向に沿って適用される1dofの速度/力(ツール20にしっかりと取り付けられているかのような1dofの速度/力)を、仮想質量座標系VMにて同等の6dof効果にマッピングする拘束ヤコビアンである。
拘束ソルバ86は、1つ以上の誘導拘束に基づいて、1つ以上の目標平面TP1、TP2にソーブレード27を誘引するように適合された拘束力Fcを計算する。よって、拘束力Fcは、各位置合わせ点AP1、AP2に適用される誘導拘束に基づいた仮想誘引力を含む。各仮想誘引力の大きさ及び方向は、対応する法線点NP1、NP2と位置合わせ点AP1、AP2との相対的な位置に基づく。法線点NP1、NP2は、タイムステップごとに目標平面TP1、TP2上で常に再計算されていること、すなわち法線点NP1、NP2は、ソーブレード27の動きに基づいて動くことに、留意されたい。いくつかの事例では、解剖学的構造に対して固定された目標座標系TFが導入され得、前述のように、z距離またはz距離の大きさを使用して、ばねパラメータ及び/または減衰パラメータが変更され得、これにより、ソーブレード27が解剖学的構造に近づくほど、ユーザは所望の切削平面と位置を合わせるようにより強力に誘導される。仮想切削誘導スロットを定義する仮想境界71の内側にソーブレード27が入ると、誘導拘束は無効化され得る、あるいは誘導拘束のパラメータが変更され得る。いくつかの事例では、例えば仮想境界71が目標平面TP1である場合、位置合わせ点AP1に関連付けられた誘導拘束のばねパラメータ及び/または減衰パラメータは、強化され得、位置合わせ点AP2に関連付けられた誘導拘束は、無効化され得、これにより、ユーザは、ソーブレード27を目標平面TP1上に維持しながら、ソーブレード27を目標平面TP1において端から端に自由に動かすことが可能となる。
f. 誘導拘束の有効化/無効化
図28を参照すると、ユーザは、患者の解剖学的構造に関して作成する複数の異なる特徴に関連付けられた様々な誘導拘束及び/または仮想境界71を、有効化/無効化することが可能であり得る。このような特徴には、例えば、平面切削、切除体積、及びバー穴/ドリル穴などが含まれる。異なる特徴に関連付けられた誘導拘束及び/または仮想境界71の有効化/無効化は、ツール20、マニピュレータ14、またがナビゲーションシステム32などのユーザインターフェースUIを介して行われ得る。例えば、ユーザは、全膝関節処置で必要となる6つの可能性のある平面切削(大腿骨の5つの平面切削、脛骨の1つの平面切削)から、作成する特定の平面切削を選択し得る。例えばユーザインターフェースUIのうちの1つを介して、切削のうちの1つを選択することにより、制御システム60は、関連付けられた誘導拘束及び関連付けられた仮想境界71を有効化し、同時に他の平面切削に関連付けられた誘導拘束及び仮想境界71を無効化し得る。ツール20の異なる目標状態(例えば位置、配向、及び/または速度)は、特徴のそれぞれに関連付けられ、これにより、ユーザがどの特徴を選択したかに応じて、それぞれの目標状態にツール20を動かすようにユーザを誘導するための異なる誘導拘束が生成される必要がある。特徴のうちの1つの選択はまた、特徴の目標状態へのツール20の近接性、例えばツール20の現在の状態と目標状態との間の距離及び/または角度差に基づいて、制御システム60が実行することもできる。特徴のうちの1つの選択はまた、異なる特徴に関連付けられた複数の仮想境界71へのツール20の近接性に基づいて(例えば大腿骨からの体積切削に関連付けられた仮想境界への近接性と、骨盤からの体積切削に関連付けられた仮想境界への近接性とを比較して)、制御システム60が実行することもできる。選択は、自動的に、またはユーザが確認した後に行われ得、手動モード、フリーモード、または選択モードなどで行われ得る。
図28に示されるように、ツール20は、ツール20のTCPが前部面取り切削平面に最も近くなるように配置される。制御システム60は、共通座標系で平面切削(例えば特徴)を定義する切削平面(目標状態)のそれぞれへのTCP(現在の状態)の最も近い距離を測定して、実行する特定の平面切削を選択し、よって、それに応じて誘導拘束及び/または仮想境界71を制御(すなわち有効化/無効化)し得る。また、ソーブレード27を定義する平面の法線ベクトルと、各切削平面の法線ベクトルとの内積を比較して、ユーザの選択をさらに特定し、例えば切削平面のそれぞれと比較したソーブレード27の体勢を理解することができる。最大内積は最小角度を示し、これに応じて選択が行われ得、例えば最小角度はさらに、ソーブレード27がこの切削平面に最も近く向きを合わせられていることから、ユーザがこの切削平面で次の切削を行う意図があることを示す。ディスプレイ38は、どの切削平面が選択されているかを示すために、視覚的フィードバックをユーザに提供し得る。例えば、ディスプレイ38は、選択された切削平面/切削を視覚的に強調する選択画面を表示し得る。次の切削平面/切削を選択するために、ユーザは、ツール20を現在の切削平面から離して動かし、選択プロセスを繰り返し得る。
特徴、及びその関連付けられた切削平面または切削軸などを選択し、関連付けられた誘導拘束及び/または関連付けられた仮想境界71を有効化する他の方法もまた企図される。例えば、いくつかの形態では、制御システム60は単純に、ソーブレード27を定義する平面と切削平面のそれぞれとの間の角度を測定し、最小角度(大きさ)を形成する切削平面に基づいて、作成する平面切削を選択し得る。この事例では、TCPのxz平面は、ソーブレード27の平面を定義し(図24参照)、制御システム60は、xz平面(現在の状態)と切削平面(目標状態)のそれぞれとの間の角度を測定して、最小の大きさの角度(例えば法線ベクトルの最大内積)を見つける。これは、作成するバー穴/ドリル穴を選択するためにも、同様に行われ得、すなわち、バーまたはドリルのシャフトにより定義される軸と、バー穴/ドリル穴に関連付けられた複数の切削軸との間の角度を特定し、最小の大きさの角度を見つけることにより、行われ得る。
2つ以上の切削平面がほぼ同じ法線ベクトルを有する場合(前部切削平面及び後部切削平面など)、すなわち、ソーブレード27とその関連付けられた切削平面との間の測定角度が互いの閾値内(例えば5度、10度など)であることから、複数の候補平面切削が存在する場合、どの平面切削を選択するかを決定するのに、ツール20のTCPから候補の切削平面のそれぞれまでの距離が役立つ。平面切削が選択され実行されると、この平面切削は、次の選択候補から削除され得る。従って、次の選択に残る候補の数は減り、よって、次の選択の複数候補を防ぐ可能性がある。
別の方法では、ツール20のTCPから切削平面のそれぞれまでの距離を評価する代わりに、制御システム60は、ツール20のTCPから前方に(例えば図24のz軸に沿って)光線を投射し、ツール20のTCPから前方のその光線に沿ってツール20のTCPから一定距離(例えば0.5、1.0、または2.0インチなど)の投影点を選択する(図24に示される中心線位置合わせ点AP1と同様)。次に、制御システム60は、この投影点と切削平面のそれぞれとの間の距離に基づいて、有効な平面切削を選択する。投影点は、どの平面が最も近いかではなく、ユーザがどの切削平面に向けているか、または向かっているかを効果的に突き止める。いくつかの事例では、投影点の仮想表現が、ソーブレード27の仮想表現と共に、ディスプレイのうちの1つ以上に表示され得る。
別の方法では、ユーザによるツール20の動きが、ユーザインターフェースUIのいずれかを介して所望の平面切削を選択するための(または他の選択のための)入力デバイスとして、使用され得る。この事例では、例えばソーブレード27のxz平面の角度の変化(例えば解剖学的構造、またはベース16などに対する)は、ディスプレイのうちの1つ以上に表示されるそれぞれの平面切削のリストを、現在選択されている平面切削を表示しながら、例えば一度に1つずつ順に、スクロールするように機能する。例えば、正の角度変更は、リスト内でカーソルまたは他の仮想セレクタを上に動かし、負の角度変更は、リスト内でカーソルまたは他の仮想セレクタを下に動かす。次に、ツール20上の入力デバイス、または他の入力デバイスを作動させて、最終的な選択が行われ得る。
同じまたは同様の方法を使用して、(i)組織の除去を必要とする複数の穴から次に切削する穴(例えばバー穴/ドリル穴)、(ii)組織の除去を必要とする複数の骨のうち次に機械加工する骨、(iii)所与の骨において複数の仮想境界のうち有効化する仮想境界、または(iv)これらの組み合わせなども、選択することができる。これらの方法は、ツール20の動き、患者の解剖学的位置(例えばツール20に対して)、及び予想されるワークフローの合理的な仮定に基づいて、このような選択を行い得る。また、本明細書に説明される選択方法のいずれも、任意の適切なやり方で組み合わす/重み付けすることができる。
本明細書に説明される選択方法のいずれに関しても、選択の最終候補(例えば平面切削、穴、骨、仮想境界など)が特定されると、角度及び/または距離が受け入れ基準内であることに基づいて、最終受け入れチェックが行われ得る。例えば、平面切削の最終候補の関連付けられた切削平面が受け入れ角度の15度内に存在する場合(ソーブレード27の平面xzと切削平面との間の角度が15度内である場合)、その切削平面が有効化される(例えばその平面切削の1つ以上の関連付けられた誘導拘束及び/または仮想境界71はいずれも有効化される)。受け入れ基準が満たされない場合、最終候補は選択されない。代替的または付加的に、受け入れ基準を満たす特徴が選択されるまで、ユーザが骨に接触することを防ぐために、患者の膝(スロットがない)の周りなど、患者の解剖学的構造の周りで、保護的仮想境界71(例えば球形または他の形状)が有効化され得る。加えて、本明細書で説明される選択方法のいずれかを適用する前に、ワークフロー情報を使用して、候補がさらに減らされ得る。例えば、ツール20は、1つ以上の構成で動作可能であり得、特定の構成はユーザの選択を示す。例えば、ソーブレード27及びそのxz平面は、特定の切削を行うために180度反転され得、他の切削では反転され得ない。よって、制御システム60が最終的な選択を行う前に、ユーザがツール20を配置する構成(例えば反転させるまたは反転させない)に応じて、候補平面切削及び関連付けられた切削平面は適宜、効果的に絞り込まれ得る。さらに、いくつかの事例では、完了した平面切削(または他の特徴)は、候補から削除され得、及び/または再度選択される可能性を低くするために、軽減された重み係数(またはさらに厳しい基準)が適用され得る。
いくつかの形態では、前述のような選択方法を使用する場合、選択、選択変更などを容易にするために、選択領域(例えば球形領域、または他の形状の領域もしくは体積)は、解剖学的構造(例えば膝)の周りに定義され得る。例えば、選択領域は、膝の中心に対して配置される所定の半径の球により定義され得る(例えば半径5.0、6.0、または7.0インチなど)。ツール20のTCPが事前定義された時間を超えて(例えば0、1、2、または3秒などより長く)選択領域外に存在する場合、制御システム60は選択モードに入り得、選択モードでは、最後に選択された特徴に関連付けられた誘導拘束及び/または仮想境界71はいずれも無効化され(しかし保護的仮想境界は有効化され得)、選択方法(前述のうちのいずれか、またはそれらの組み合わせなど)を使用して、新たな選択が行われる(例えば作成する新たな特徴が選択される)。選択モードでは、ユーザインターフェースUIのうちの1つ以上でユーザに選択が表示される。例えば、全膝関節処置の場合、ディスプレイのうちの1つ以上に膝の側面図(矢状)が表示され、これにより、様々な平面切削のよりよい視覚化が可能となる。選択モードで選択が行われると、ユーザがツール20のTCPを選択領域に(例えば膝に向かって)動かすことに応じて、選択に関する誘導拘束及び/または仮想境界が有効化される。通常、制御システム60は次に、選択(例えば選択された平面切削)に最も適した特定の視覚化/配向を表示するように、ディスプレイのうちの1つ以上を更新する。選択領域内にある間は、ユーザが再びツール20のTCPを選択領域外に動かして選択プロセスを繰り返すまで、選択は、事実上凍結され、有効化された状態が維持される。これは、ユーザが選択領域内で誤って新たな選択を行うことを回避するのに役立つ。
誘導触覚モードはまた、他の様々な方法でも使用され得る。例えば、他の動作モードから半自律モードに移行してツール20のTCPをツール経路TPに戻す時に、誘導触覚モードは、ユーザを誘導するのに役立ち得る。誘導触覚モードはまた、半自律モードから手動モードなどの他のモードに移行する時に、ユーザがツール経路TP外にツール20を動かすのを支援し得る。スクリュー、アンカー、またはその他の留め具のためのドリルビット及び/またはドリルタップの位置を合わせるために、誘導触覚モードが使用され得る。寛骨臼カップインプラントを準備された寛骨臼に取り付けるように寛骨臼カップインプラントに衝撃を与える所望の軌道に、インパクタの位置を合わせるために、誘導触覚モードが使用され得る。他の種類のインプラントを取り付けるのに使用するツールの位置を合わせるために、誘導触覚モードが使用され得る。kワイヤ、カニューレ、トロカール、及びリトラクタなどを配置するための位置合わせツール/誘導ツールに、誘導触覚モードは使用され得る。
マニピュレータ14の様々な動作モードを切り替えるために、遠隔制御RCが使用され得る。様々なユーザインターフェースUIなどの他の入力デバイスも、マニピュレータ14の様々な動作モードを切り替える/有効化するために使用され得る。例えば、ツール20のUIは、ツールを目標状態に誘引することに関連付けられた力及びトルクの成分を拘束力Fcが含むように、1つ以上の誘導拘束を有効化するために作動可能な入力デバイス(ボタン、タッチセンサ、ジェスチャ入力、フットペダルなど)を有し得る。制御システム60は、特定の状況でモードを自動的に切り替えるように構成され得る。例えば、制御システム60が最初に(すなわち誘導触覚モードに切り替わる前に)半自律モードでマニピュレータ14を操作していた場合、ユーザが誘導触覚モードを解除すると、制御システム60は、半自律モードを自動的に再開し得る。制御システム60はまた、自動的に半自律モードで続行する前に、半自律モードで続行するための選択可能なプロンプト表示をディスプレイ38のうちの1つ以上に提供することなどにより、最初にユーザにプロンプト表示を行い得る。ユーザは、手動モード、誘導触覚モード、半自律モードなどで続行することを選択し得る。
いくつかの事例では、ユーザは、目標状態と反対の方向に力を加えることなどにより、誘導触覚モードの動作の終了希望を示す適切な大きさ及び方向の力を、ツール20にかけ得る。この事例では、目標状態と反対の方向にこのような力が事前定義された閾値を超えると、制御システム60は、手動モードまたは自由モードに自動的に戻り得る。
目標状態、ミリング経路72、及び/または手術部位に対するツール20の現在の状態は、ナビゲーションシステム32により出力され、ツール20、目標状態、仮想境界71、ミリング経路72、及び/または手術部位、例えば大腿骨F、脛骨T、骨盤PEL、椎体、もしくは他の解剖学的構造のグラフィック表現を介して、ディスプレイ38上に表示され得る。これらのグラフィック表現は、リアルタイムで更新されるため、ユーザは、目標状態、仮想境界71、ミリング経路72、解剖学的構造などに対する誘導触覚モードのユーザの動きを視覚化することができる。例えば、ツール20及び解剖学的構造のグラフィック表現は、マニピュレータ14によるツール20の実際の動き及び解剖学的構造の実際の動きと共にリアルタイムで、ディスプレイ38上で動き得る。
本明細書に説明される誘導触覚モードは、様々な種類の外科システムで使用され得る。例えば、マニピュレータは、ユーザインターフェースを介して制御される遠隔操作ロボットアームを備え得、ユーザインターフェースは、遠隔操作ロボットアームに対して遠隔に配置され、遠隔操作ロボットアームを制御する。ユーザインターフェースは、ユーザが手動で操作する6DOF制御ユニットなどの別個のマニピュレータ、例えばユーザに触覚フィードバックを提供するアクティブジョイントを備えた別個のマニピュレータを、備え得る。ユーザインターフェースに提供されるこの触覚フィードバックは、誘導拘束の生成などに基づいて、誘引/反発の力及びトルクを利用して、誘導座標系GFの位置を目標座標系TFに合わせ得る。
本明細書に記載の全ての例に関して、ツール20が仮想境界71を超えて進出することを最小限に抑えるために、境界拘束は、誘導拘束よりも著しく高い剛性が設定され得る。
本明細書に記載されるツール20を目標状態に誘引する原理は、ツール20を目標状態から退けるためにも使用され得る。これは、反対方向の誘導拘束を適用して、目標状態から遠ざけるためにツール20をどのように動かす必要があるかをユーザに示すことにより、達成され得る。
本出願は、2019年3月8日に出願された米国仮特許出願第62/815,739号の関連出願であり、その開示全体が、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
前述の説明では、いくつかの実施形態が説明された。しかし、本明細書で論じられる実施形態は、網羅的であること、または本発明をいずれかの特定の形態に限定することを意図するものではない。使用された用語は、限定ではなく、単語の説明的な性質を有することが意図される。上記の教示に照らして、多くの変更形態及び変形形態が可能であり、本発明は、具体的に記載されているもの以外で実施されてもよい。
前述のシステム、方法、及び/または技法の任意の態様または実施態様は、下記の条項のうちのいずれかを参照して説明され得る。
条項
C1. 手術を行うためのハンドヘルドマニピュレータシステムであって、前記ハンドヘルドマニピュレータシステムは、ユーザがフリーハンドで保持するベース部分、及び前記ベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端を備えたハンドヘルドマニピュレータと、前記ツール先端の動きを制御する制御システムと、を備え、前記制御システムは、前記ソーブレードの目標状態を取得し、前記ソーブレードの前記目標状態及び現在の状態に基づいて、誘導拘束を含む1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ソーブレードを前記目標状態に動かすように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、前記拘束力からの入力に基づいた仮想シミュレーションで前記ソーブレードの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータと、を備え、前記制御システムは、前記ハンドヘルドマニピュレータに命令して、前記ソーブレードを前記指令体勢に基づいて動かし、前記ソーブレードを前記目標状態に配置するように構成される、前記ハンドヘルドマニピュレータシステム。
C2. 前記目標状態は、目標位置、目標配向、または目標体勢を含み、前記現在の状態は、現在の位置、現在の配向、または現在の体勢を含む、条項C1に記載のハンドヘルドマニピュレータシステム。
C3. 前記1つ以上の仮想拘束は、前記目標位置に関連付けられた最大3つの仮想拘束と、前記目標配向に関連付けられた最大3つの仮想拘束と、を含む、条項C2に記載のハンドヘルドマニピュレータシステム。
C4. 前記目標状態は目標座標系を含み、前記ソーブレードは誘導座標系を含み、前記拘束力は、前記誘導座標系を前記目標座標系に誘引するように適合される、条項C1に記載のハンドヘルドマニピュレータシステム。
C5. 前記誘導ハンドラは、前記現在の状態と前記目標状態との差に基づいて、1つ以上の自由度に関して前記1つ以上の仮想拘束を計算するように構成される、条項C1に記載のハンドヘルドマニピュレータシステム。
C6. 前記制御システムは、前記ソーブレードを前記目標状態に誘引することに関連付けられた力及びトルクの成分を前記拘束力が含むように、前記1つ以上の仮想拘束を有効化するためのユーザインターフェースを備える、条項C1に記載のハンドヘルドマニピュレータシステム。
C7. 前記誘導ハンドラは、前記現在の状態と前記目標状態との関係性に基づいて、前記1つ以上の仮想拘束を計算するように構成される、条項C1に記載のハンドヘルドマニピュレータシステム。
C8. 前記1つ以上の仮想拘束のそれぞれは、チューニングパラメータの値を有し、前記誘導ハンドラは、前記現在の状態と前記目標状態との関係性に基づいて前記チューニングパラメータの前記値を変更するように構成される、条項C1に記載のハンドヘルドマニピュレータシステム。
C9. 前記1つ以上の仮想拘束は、第1の値の前記チューニングパラメータを有する第1の仮想拘束と、第2の値の前記チューニングパラメータを有する第2の仮想拘束とを含み、前記第1の値は前記第2の値とは異なり、よって、前記第1の仮想拘束の結果得られる拘束力は、前記第2の仮想拘束と比べて、前記ソーブレードをより強く動かすように適合される、条項C1に記載のハンドヘルドマニピュレータシステム。
C10. 前記仮想シミュレータは、仮想質量を有する仮想剛体として前記ソーブレードを表現して、前記仮想シミュレーションで前記仮想質量に対し前記拘束力を加えることにより、前記ソーブレードの力学をシミュレートし、前記指令体勢を生み出すように構成される、条項C1に記載のハンドヘルドマニピュレータシステム。
C11. 前記制御システムは、前記ハンドヘルドロボットソーに加えられる外力を計算することと、前記拘束力及び前記外力に基づいた前記仮想シミュレーションで使用される総力を計算することと、を実行するように構成される、条項C1に記載のハンドヘルドマニピュレータシステム。
C12. ユーザがフリーハンドで保持するベース部分、及び前記ベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端を備えたハンドヘルドマニピュレータと、前記ツール先端の動きを制御する制御システムと、を備えたハンドヘルドマニピュレータシステムであって、前記制御システムは、前記ソーブレードの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得し、前記複数の位置合わせ点と前記1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ソーブレードを前記1つ以上の目標平面に動かすように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、前記拘束力からの入力に基づいた仮想シミュレーションで前記ソーブレードの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータと、を備え、前記制御システムは、前記マニピュレータに命令して、前記ソーブレードを前記指令体勢に基づいて動かし、前記ソーブレードを前記1つ以上の目標平面に配置するように構成される、前記ハンドヘルドマニピュレータシステム。
C13. ユーザがフリーハンドで保持するベース部分と、前記ベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端と、を備えたハンドヘルドマニピュレータの前記ソーブレードを制御するための方法であって、前記ソーブレードの目標状態を取得するステップと、前記ソーブレードの前記目標状態及び現在の状態に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ソーブレードを前記目標状態に動かすように適合された拘束力を計算するステップと、前記拘束力に基づいた仮想シミュレーションで前記ソーブレードの力学をシミュレートするステップと、前記仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢を出力するステップと、前記マニピュレータに命令して、前記ソーブレードを前記指令体勢に基づいて動かし、前記ソーブレードを前記目標状態に配置するステップと、を含む、前記方法。
C14. 前記目標状態は、目標位置、目標配向、または目標体勢を含み、前記現在の状態は、現在の位置、現在の配向、または現在の体勢を含む、条項C13に記載の方法。
C15. 前記1つ以上の仮想拘束は、前記目標位置に関連付けられた最大3つの仮想拘束と、前記目標配向に関連付けられた最大3つの仮想拘束と、を含む、条項C14に記載の方法。
C16. 前記目標状態は目標座標系を含み、前記ソーブレードは誘導座標系を含み、前記拘束力は、前記誘導座標系を前記目標座標系に動かすように適合される、条項C13に記載の方法。
C17. 前記現在の状態と前記目標状態との差に基づいて、1つ以上の自由度に関して前記1つ以上の仮想拘束を計算することを含む、条項C13に記載の方法。
C18. 前記ソーブレードを前記目標状態に動かすことに関連付けられた力及びトルクの成分を前記拘束力が含むように、前記1つ以上の仮想拘束を有効化することを含む、条項C13に記載の方法。
C19. 前記現在の状態と前記目標状態との関係性に基づいて、前記1つ以上の仮想拘束を計算することを含む、条項C13に記載の方法。
C20. 前記現在の状態と前記目標状態との関係性に基づいて、前記1つ以上の仮想拘束のチューニングパラメータの値を変更することを含む、条項C13に記載の方法。
C21. 前記方法は、前記1つ以上の仮想拘束のうちの第1の仮想拘束の前記チューニングパラメータを第1の値に設定することと、前記1つ以上の仮想拘束のうちの第2の仮想拘束の前記チューニングパラメータを第2の値に設定することと、を含み、前記第1の値は前記第2の値とは異なり、よって、前記第1の仮想拘束の結果得られる拘束力は、前記第2の仮想拘束と比べて、前記ソーブレードをより強く動かすように適合される、条項C13に記載の方法。
C22. 仮想質量を有する仮想剛体として前記ソーブレードを表現して、前記仮想シミュレーションで前記仮想質量に対し前記拘束力を加えることにより、前記ソーブレードの力学をシミュレートし、前記指令体勢を生み出すことを含む、条項C13に記載の方法。
C23. 外力を計算することと、前記拘束力及び前記外力に基づいた前記仮想シミュレーションで使用される総力を計算することと、を含む、条項C13に記載の方法。
C24. 前記ソーブレードを所望の切削平面に動かすために、前記1つ以上の仮想拘束のうちの3つの仮想拘束を定義することを含む、条項C14に記載の方法。
C25. ユーザがフリーハンドで保持するベース部分と、前記ベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端とを備えたハンドヘルドマニピュレータが支持するソーブレードを誘導するための方法であって、前記マニピュレータは前記ソーブレードを支持して動かし、前記方法は、前記ソーブレードの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得するステップと、前記複数の位置合わせ点と前記1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ソーブレードを前記1つ以上の目標平面に動かすように適合された拘束力を計算するステップと、前記拘束力からの入力に基づいた仮想シミュレーションで前記ソーブレードの力学をシミュレートするステップと、前記仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢を出力するステップと、前記マニピュレータに命令して、前記ソーブレードを前記指令体勢に基づいて動かし、前記ソーブレードを前記1つ以上の目標平面に配置するステップと、を含む、前記方法。
C26. ハンドヘルドマニピュレータのソーブレードの動きを制御して複数の特徴を作成するための方法であって、前記複数の特徴のそれぞれは、前記ソーブレードの異なる目標状態を有し、前記方法は、既知の座標系において、前記複数の特徴の前記ソーブレードの前記目標状態に対して前記ソーブレードの現在の状態を特定し、前記複数の特徴のうちのどれが作成のために選択されているかを特定するステップと、前記選択された特徴に基づいて、複数の誘導拘束から、1つ以上の誘導拘束を前記ハンドヘルドマニピュレータに対し有効化するステップと、前記選択された特徴の前記目標状態に前記ソーブレードを配置するように機能する前記1つ以上の誘導拘束に基づいて、前記ソーブレードの動きを制御するステップと、を含む、前記方法。
C27. 前記1つ以上の誘導拘束を有効化することは、前記選択された特徴に関連付けられた前記目標状態と、前記ソーブレードの前記現在の状態とに基づいて、前記1つ以上の誘導拘束を生成することを含み、前記1つ以上の誘導拘束に基づいて前記ソーブレードの動きを制御することは、前記1つ以上の誘導拘束に基づいて、前記ソーブレードを前記現在の状態から前記目標状態に動かすように適合された拘束力を計算することと、前記拘束力に少なくとも部分的に基づいた仮想シミュレーションで、前記ソーブレードの力学をシミュレートすることと、前記仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢を出力することと、前記ハンドヘルドマニピュレータに命令して、前記ソーブレードを前記指令体勢に基づいて動かし、前記ソーブレードを前記目標状態に配置することと、を含む、条項C26に記載の方法。
C28. 前記既知の座標系において、前記複数の特徴の前記ソーブレードの前記目標状態に対して前記ソーブレードの前記現在の状態を特定することは、前記既知の座標系において、複数の切削平面に対して前記ソーブレードにより定義される平面の位置を特定することを含む、条項C26に記載の方法。
C29. 前記既知の座標系において、前記複数の特徴の前記ソーブレードの前記目標状態に対して前記ソーブレードの前記現在の状態を特定することは、前記ソーブレードの現在の配向と、前記ソーブレードの複数の目標配向との間の角度を特定すること、または、前記ソーブレードの現在位置と、前記ソーブレードの複数の目標位置との間の距離を特定すること、または、前記角度と前記距離の両方を特定すること、及び、前記角度の値、前記距離の値、もしくは前記角度の前記値と前記距離の前記値の両方に基づいて、前記複数の特徴のうち選択された1つの特徴を特定すること、を含む、条項C28に記載の方法。
C30. 前記選択された特徴に基づいて、前記ソーブレードに対して1つ以上の仮想境界を有効化することを含む、条項C26に記載の方法。
C31. 前記方法は、前記複数の特徴に関して選択領域を定義することを含み、前記選択された特徴に関連付けられた前記1つ以上の仮想境界及び前記1つ以上の誘導拘束は、前記選択された特徴を作成するために前記選択領域内に前記ソーブレードがある時には、有効化され、前記選択領域外に前記ソーブレードが動かされた時には、無効化され、これにより、新たな特徴を作成することができる、条項C30に記載の方法。
C32. 手術を行うためのハンドヘルドマニピュレータシステムであって、前記ハンドヘルドマニピュレータシステムは、ユーザがフリーハンドで保持するベース部分、及び前記ベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端を備えたハンドヘルドマニピュレータと、前記ツール先端の動きを制御する制御システムと、を備え、前記制御システムは、前記ソーブレードの目標状態を取得し、前記ソーブレードの前記目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ソーブレードを前記目標状態に動かすように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、を備え、前記ソーブレードの動きは、前記拘束力に基づいて前記マニピュレータにより制御され、前記目標状態にソーブレードは配置される、前記ハンドヘルドマニピュレータシステム。
C33. 手術を行うためのハンドヘルドマニピュレータシステムであって、前記ハンドヘルドマニピュレータシステムは、ユーザがフリーハンドで保持するベース部分、及び前記ベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端を備えたハンドヘルドマニピュレータと、前記ツール先端の動きを制御する制御システムと、を備え、前記制御システムは、前記ソーブレードの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得し、前記複数の位置合わせ点と前記1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ソーブレードを前記1つ以上の目標平面に動かすように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、を備え、前記ソーブレードの動きは、前記拘束力に基づいて前記マニピュレータにより制御され、前記1つ以上の目標平面に前記ソーブレードは配置される、前記ハンドヘルドマニピュレータシステム。
C34. ハンドヘルドマニピュレータのソーブレードを誘導するための方法であって、前記ソーブレードの目標状態を取得するステップと、前記ソーブレードの前記目標状態及び現在の状態に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ソーブレードを前記目標状態に動かすように適合された拘束力を計算するステップと、前記拘束力に基づいて前記ソーブレードの動きを制御して、前記目標状態に前記ソーブレードを配置するステップと、を含む、前記方法。
C35. ハンドヘルドマニピュレータにより支持されたソーブレードを誘導するための方法であって、前記ソーブレードの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得するステップと、前記複数の位置合わせ点と前記1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ソーブレードを前記1つ以上の目標平面に動かすように適合された拘束力を計算するステップと、前記拘束力に基づいて前記ソーブレードの動きを制御して、前記1つ以上の目標平面に前記ソーブレードを配置するステップと、を含む、前記方法。
C36. 手術を行うためのハンドヘルドマニピュレータシステムであって、前記ハンドヘルドマニピュレータシステムは、ユーザがフリーハンドで保持するベース部分、及び前記ベース部分に対して相対的に可動であり、サジタルソーブレードを含むツール先端を備えたハンドヘルドマニピュレータと、前記ツール先端の動きを制御する制御システムと、を備え、前記制御システムは、前記ソーブレードの目標状態を取得し、前記ソーブレードの前記目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラであって、前記1つ以上の仮想拘束は誘導拘束を含み、前記誘導ハンドラは、前記現在の状態と前記目標状態との関係性に基づいて前記誘導拘束を計算するように構成され、前記誘導拘束はチューニングパラメータの値を有し、前記誘導ハンドラは、前記現在の状態と前記目標状態との関係性に基づいて前記チューニングパラメータの前記値を変更するように構成される、前記誘導ハンドラと、前記誘導拘束に基づいて、前記ソーブレードを前記目標状態に動かすように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、前記拘束力からの入力に基づいた仮想シミュレーションで前記ソーブレードの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータと、を備え、前記制御システムは、前記マニピュレータに命令して、前記ソーブレードを前記指令体勢に基づいて動かし、前記ソーブレードを前記目標状態に配置するように構成される、前記ハンドヘルドマニピュレータシステム。
C37. ツールと、前記ツールを支持し、ユーザが前記ツールに加えた前記ユーザの力及びトルクに応じて前記ツールを動かすマニピュレータと、センサ入力信号を提供する1つ以上のセンサと、制御システムと、を備えた外科システムであって、前記制御システムは、前記ツールの目標状態を取得し、前記ツールの前記目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記目標状態に誘引する、または前記ツールを前記目標状態から退けるように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、前記1つ以上のセンサからの前記センサ入力信号と、前記拘束力とに基づいた仮想シミュレーションで前記ツールの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータと、を備え、前記制御システムは、前記マニピュレータに命令して、前記ツールを前記指令体勢に基づいて動かすことで、前記ツールを前記目標状態に配置する、または前記目標状態から離すように前記ユーザを誘導する触覚フィードバックを前記ユーザに提供するように、構成される、前記外科システム。

Claims (85)

  1. ツールと、
    前記ツールを支持し、ユーザが前記ツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて前記ツールを動かすマニピュレータと、
    前記ツールに加えられた力及びトルクを測定する1つ以上のセンサと、
    制御システムと
    を備えた外科システムであって、
    前記制御システムが、
    前記ツールの目標状態を取得し、前記ツールの前記目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記目標状態に誘引する、または前記ツールを前記目標状態から退けるように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、
    前記1つ以上のセンサからの入力と、前記拘束力とに基づいた仮想シミュレーションで前記ツールの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータと
    を備え、
    前記制御システムは、前記マニピュレータに命令して、前記ツールを前記指令体勢に基づいて動かすことで、前記ツールを前記目標状態に配置する、または前記目標状態から離すように前記ユーザを誘導する触覚フィードバックを前記ユーザに提供するように構成される、
    外科システム。
  2. 前記目標状態は、目標位置、目標配向、または目標体勢を含み、前記現在の状態は、現在の位置、現在の配向、または現在の体勢を含む、請求項1に記載の外科システム。
  3. 前記1つ以上の仮想拘束は、前記目標位置に関連付けられた最大3つの仮想拘束と、前記目標配向に関連付けられた最大3つの仮想拘束とを含む、請求項2に記載の外科システム。
  4. 前記制御システムは、前記ユーザが前記ツールを前記目標配向から離して再配向することを可能にするように構成される、請求項2に記載の外科システム。
  5. 前記制御システムは、前記ユーザが前記ツールを前記目標位置から離して再配置することを可能にするように構成される、請求項2に記載の外科システム。
  6. 前記目標状態は目標座標系を含み、前記ツールは誘導座標系を含み、前記拘束力は、前記誘導座標系を前記目標座標系に誘引するように適合される、請求項1に記載の外科システム。
  7. 前記誘導ハンドラは、前記現在の状態と前記目標状態との差に基づいて、1つ以上の自由度に関して前記1つ以上の仮想拘束を計算するように構成される、請求項1に記載の外科システム。
  8. 前記制御システムは、前記ツールを前記目標状態に誘引することに関連付けられた力及びトルクの成分を前記拘束力が含むように、前記1つ以上の仮想拘束を有効化するためのユーザインターフェースを備える、請求項1に記載の外科システム。
  9. 前記誘導ハンドラは、前記現在の状態と前記目標状態との関係性に基づいて、前記1つ以上の仮想拘束を計算するように構成される、請求項1に記載の外科システム。
  10. 前記1つ以上の仮想拘束のそれぞれは、チューニングパラメータの値を有し、前記誘導ハンドラは、前記現在の状態と前記目標状態との関係性に基づいて前記チューニングパラメータの値を変更するように構成される、請求項1に記載の外科システム。
  11. 前記1つ以上の仮想拘束は、第1の値の前記チューニングパラメータを有する第1の仮想拘束と、第2の値の前記チューニングパラメータを有する第2の仮想拘束とを含み、
    前記第1の値は前記第2の値とは異なり、計算された前記拘束力が、前記第1の仮想拘束の結果、前記第2の仮想拘束と比べて前記ツールをより強く誘引するまたは退けるように適合される、請求項1に記載の外科システム。
  12. 前記仮想シミュレータは、仮想質量を有する仮想剛体として前記ツールを表現して、前記仮想シミュレーションで前記仮想質量に対し前記拘束力を加えることにより、前記ツールの力学をシミュレートし、前記指令体勢を生み出すように構成される、請求項1に記載の外科システム。
  13. 前記制御システムは、
    前記1つ以上のセンサからの入力に基づいて、外力を計算することと、
    前記拘束力と前記外力とに基づいた前記仮想シミュレーションで使用される総力を計算することと、ここで、前記外力は、前記拘束力に打ち勝つのに十分な大きさ及び方向の力の成分を有することができる、
    を実行するように構成される、請求項1に記載の外科システム。
  14. 前記ツールは、バーまたはドリルを備え、前記1つ以上の仮想拘束は、前記バーまたは前記ドリルを所望の配向に誘引するように定義された2つの仮想拘束を含む、請求項1に記載の外科システム。
  15. 前記ツールは、バーを備え、前記1つ以上の仮想拘束は、前記バーを所望の開始位置に誘引するように定義された3つの仮想拘束を含む、請求項1に記載の外科システム。
  16. 前記ツールは、ソーブレードを備え、前記1つ以上の仮想拘束は、前記ソーブレードを所望の切削平面に誘引するように定義された3つの仮想拘束を含む、請求項1に記載の外科システム。
  17. ツールと、
    前記ツールを支持し、前記ツールを動かすマニピュレータと、ここで、前記マニピュレータは、当該マニピュレータがツール経路に沿って前記ツールを動かす第1のモードで動作可能であるとともに、ユーザが前記ツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて当該マニピュレータが前記ツールを動かす第2のモードで動作可能であり、
    前記ツールに加えられた力及びトルクを測定する1つ以上のセンサと、
    制御システムと
    を備えた外科システムであって、
    前記制御システムが、
    前記ツールの目標状態を取得し、前記ツールの前記目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記現在の状態から前記目標状態に誘引するように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、
    前記1つ以上のセンサからの入力と、前記拘束力とに基づいた仮想シミュレーションで前記ツールの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータと
    を備え、
    前記制御システムは、前記マニピュレータに命令して、前記ツールを前記指令体勢に基づいて動かすことで、前記ツールを前記目標状態に配置するよう前記ユーザを誘導する触覚フィードバックを前記ユーザに提供するように構成される、
    外科システム。
  18. 前記目標状態は、開始位置、開始配向、または開始体勢を含み、前記現在の状態は、現在の位置、現在の配向、または現在の体勢を含む、請求項17に記載の外科システム。
  19. 前記1つ以上の仮想拘束は、前記開始位置に関連付けられた最大3つの仮想拘束と、前記開始配向に関連付けられた最大3つの仮想拘束とを含む、請求項18に記載の外科システム。
  20. 前記制御システムは、前記ユーザが前記ツールを前記開始配向から離して再配向することを可能にするように構成される、請求項18に記載の外科システム。
  21. 前記制御システムは、前記ユーザが前記ツールを前記開始位置から離して再配置することを可能にするように構成される、請求項18に記載の外科システム。
  22. 前記制御システムは、複数の可能な開始位置から前記開始位置を選択するように構成される、請求項18に記載の外科システム。
  23. 前記制御システムは、前記ツールが前記ツール経路外に動かされる前の前記ツール経路上の前記ツールの最後の既知位置に基づいて、前記複数の可能な開始位置から前記開始位置を選択するように構成される、請求項22に記載の外科システム。
  24. 前記制御システムは、再開経路に沿った再開位置として前記開始位置を定義するように構成される、請求項22に記載の外科システム。
  25. 前記制御システムは、
    前記ツールが前記ツール経路外に動かされる前に前記ツールが通過した前記ツール経路上の最後の既知点を特定することと、
    前記最後の既知点に基づいて、前記再開経路上の前記再開位置を計算することと
    を実行するように構成される、請求項24に記載の外科システム。
  26. 前記制御システムは、前記ツールが前記ツール経路外に動かされる前の前記ツール経路上の前記ツールの最後の既知位置に基づいて、前記ツールが通過した前記ツール経路上の前記最後の既知点を計算するように構成される、請求項25に記載の外科システム。
  27. 前記制御システムは、
    前記再開位置から前記最後の既知点までの導入経路を計算することと、
    前記第1のモードで前記導入経路に沿って前記再開位置から前記最後の既知点まで前記ツールを動かすことと
    を実行するように構成される、請求項25に記載の外科システム。
  28. 前記ツールは、エネルギーアプリケータを備え、前記制御システムは、前記エネルギーアプリケータが前記第1のモードで前記導入経路に沿って動く時に、前記エネルギーアプリケータにエネルギーを供給するツールコントローラを備える、請求項27に記載の外科システム。
  29. 前記目標状態は、再開経路上の再開位置を含み、前記再開経路は、仮想境界の形状に基づく、請求項17に記載の外科システム。
  30. 前記目標状態は、再開経路上の再開位置を含み、前記再開経路は、前記ツールを前記ツール経路外に動かす場合に、前記ユーザが前記ツールを動かす撤退経路に基づいて定義される、請求項17に記載の外科システム。
  31. 前記目標状態は、再開経路に沿って定義された複数の可能な再開位置から選択された再開位置を含み、前記制御システムは、前記複数の可能な再開位置に関して前記ツールが行う切削進行に基づいて、前記再開位置を選択するように構成される、請求項17に記載の外科システム。
  32. 前記第1のモードは半自律モードを含み、前記第2のモードは誘導触覚モードを含む、請求項17に記載の外科システム。
  33. ツールと、
    マニピュレータと、ここで、前記マニピュレータは、当該マニピュレータがツール経路に沿って前記ツールを動かす半自律モードで動作可能であり、さらに、前記ツールが前記ツール経路上にまだ存在する間にユーザが前記ツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて、前記ツールを再配向するように動作可能であり、
    前記ツールに加えられた力及びトルクを測定する1つ以上のセンサと、
    制御システムと
    を備えた外科システムであって、
    前記制御システムが、
    前記ツールの推奨配向を取得し、前記ツールの前記推奨配向及び現在の配向に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記現在の配向から前記推奨配向に誘引するように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、
    前記1つ以上のセンサからの入力と、前記拘束力とに基づいた仮想シミュレーションで前記ツールの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータと
    を備え、
    前記制御システムは、前記マニピュレータに命令して、前記ツールを前記指令体勢に基づいて動かすことで、前記ツールを前記推奨配向に配置するよう前記ユーザを誘導する触覚フィードバックを前記ユーザに提供するように構成される、
    外科システム。
  34. ツールと、
    前記ツールを支持し、ユーザが前記ツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて前記ツールを動かすマニピュレータと、
    前記ツールに加えられた力及びトルクを測定する1つ以上のセンサと、
    制御システムと
    を備えた外科システムであって、
    前記制御システムが、
    前記ツールの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得し、前記複数の位置合わせ点と前記1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記1つ以上の目標平面に誘引するように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと、
    前記1つ以上のセンサからの入力と、前記拘束力とに基づいた仮想シミュレーションで前記ツールの力学をシミュレートし、指令体勢を出力する仮想シミュレータと
    を備え、
    前記制御システムは、前記マニピュレータに命令して、前記ツールを前記指令体勢に基づいて動かすことで、前記ツールを前記1つ以上の目標平面に配置するよう前記ユーザを誘導する触覚フィードバックを前記ユーザに提供するように構成される、
    外科システム。
  35. 外科システムのマニピュレータにより支持されるツールを誘導するための方法であって、前記マニピュレータは、前記ツールを支持し、ユーザが前記ツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて前記ツールを動かし、
    前記ツールに加えられた力及びトルクを測定する1つ以上のセンサからの入力を受信するステップと、
    前記ツールの目標状態を取得するステップと、
    前記ツールの前記目標状態及び現在の状態に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記目標状態に誘引する、または前記ツールを前記目標状態から退けるように適合された拘束力を計算するステップと、
    前記1つ以上のセンサからの前記入力と、前記拘束力とに基づいた仮想シミュレーションで、前記ツールの力学をシミュレートするステップと、
    前記仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢を出力するステップと、
    前記マニピュレータに命令して、前記ツールを前記指令体勢に基づいて動かすことで、前記ツールを前記目標状態に配置する、または前記目標状態から離すように前記ユーザを誘導する触覚フィードバックを前記ユーザに提供するステップと
    を含む方法。
  36. 前記目標状態は、目標位置、目標配向、または目標体勢を含み、前記現在の状態は、現在の位置、現在の配向、または現在の体勢を含む、請求項35に記載の方法。
  37. 前記1つ以上の仮想拘束は、前記目標位置に関連付けられた最大3つの仮想拘束と、前記目標配向に関連付けられた最大3つの仮想拘束とを含む、請求項36に記載の方法。
  38. 前記ユーザが前記ツールを前記目標配向から離して再配向することを可能にすることを含む、請求項36に記載の方法。
  39. 前記ユーザが前記ツールを前記目標位置から離して再配置することを可能にすることを含む、請求項36に記載の方法。
  40. 前記目標状態は目標座標系を含み、前記ツールは誘導座標系を含み、前記拘束力は、前記誘導座標系を前記目標座標系に誘引するように適合される、請求項35に記載の方法。
  41. 前記現在の状態と前記目標状態との差に基づいて、1つ以上の自由度に関して前記1つ以上の仮想拘束を計算することを含む、請求項35に記載の方法。
  42. 前記ツールを前記目標状態に誘引することに関連付けられた力及びトルクの成分を前記拘束力が含むように、前記1つ以上の仮想拘束を有効化することを含む、請求項35に記載の方法。
  43. 前記現在の状態と前記目標状態との関係性に基づいて、前記1つ以上の仮想拘束を計算することを含む、請求項35に記載の方法。
  44. 前記現在の状態と前記目標状態との関係性に基づいて、前記1つ以上の仮想拘束のチューニングパラメータの値を変更することを含む、請求項35に記載の方法。
  45. 前記1つ以上の仮想拘束のうちの第1の仮想拘束の前記チューニングパラメータを第1の値に設定することと、前記1つ以上の仮想拘束のうちの第2の仮想拘束の前記チューニングパラメータを第2の値に設定することとを含み、
    前記第1の値は前記第2の値とは異なり、計算された前記拘束力が、前記第1の仮想拘束の結果、前記第2の仮想拘束と比べて前記ツールをより強く誘引または退けるように適合される、請求項35に記載の方法。
  46. 仮想質量を有する仮想剛体として前記ツールを表現して、前記仮想シミュレーションで前記仮想質量に対し前記拘束力を加えることにより、前記ツールの力学をシミュレートし、前記指令体勢を生み出すことを含む、請求項35に記載の方法。
  47. 前記1つ以上のセンサからの前記入力に基づいて、外力を計算することと、
    前記拘束力と前記外力とに基づいた前記仮想シミュレーションで使用される総力を計算することと、ここで、前記外力は、前記拘束力に打ち勝つのに十分な大きさ及び方向の力の成分を有することができる、
    を含む、請求項35に記載の方法。
  48. 前記ツールを所望の配向に誘引するように、前記1つ以上の仮想拘束のうちの2つの仮想拘束を定義することを含み、
    前記ツールはバーまたはドリルを備える、請求項35に記載の方法。
  49. 前記ツールを所望の開始位置に誘引するように、前記1つ以上の仮想拘束のうちの3つの仮想拘束を定義することを含み、
    前記ツールはバーを備える、請求項35に記載の方法。
  50. 前記ツールを所望の切削平面に誘引するように、前記1つ以上の仮想拘束のうちの3つの仮想拘束を定義することを含み、
    前記ツールはソーブレードを備える、請求項35に記載の方法。
  51. 外科システムのマニピュレータにより支持されるツールを誘導するための方法であって、前記マニピュレータは、当該マニピュレータがツール経路に沿って前記ツールを動かす第1のモードで動作可能であるとともに、ユーザが前記ツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて当該マニピュレータが前記ツールを動かす第2のモードで動作可能であり、
    前記ツールに加えられた力及びトルクを測定する1つ以上のセンサからの入力を受信するステップと、
    前記ツールの目標状態を取得するステップと、
    前記ツールの前記目標状態及び現在の状態に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記現在の状態から前記目標状態に誘引するように適合された拘束力を計算するステップと、
    前記1つ以上のセンサからの入力と、前記拘束力とに基づいた仮想シミュレーションで、前記ツールの力学をシミュレートするステップと、
    前記仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢を出力するステップと、
    前記マニピュレータに命令して、前記ツールを前記指令体勢に基づいて前記第2のモードで動かすことで、前記ツールを前記目標状態に配置するよう前記ユーザを誘導する触覚フィードバックを前記ユーザに提供するステップと
    を含む方法。
  52. 前記目標状態は、開始位置、開始配向、または開始体勢を含み、前記現在の状態は、現在の位置、現在の配向、または現在の体勢を含む、請求項51に記載の方法。
  53. 前記1つ以上の仮想拘束は、前記開始位置に関連付けられた最大3つの仮想拘束と、前記開始配向に関連付けられた最大3つの仮想拘束とを含む、請求項52に記載の方法。
  54. 前記ユーザが前記ツールを前記開始配向から離して再配向することを可能にすることを含む、請求項52に記載の方法。
  55. 前記ユーザが前記ツールを前記開始位置から離して再配置することを可能にすることを含む、請求項52に記載の方法。
  56. 複数の可能な開始位置から前記開始位置を選択することを含む、請求項52に記載の方法。
  57. 前記ツールが前記ツール経路外に動かされる前の前記ツール経路上の前記ツールの最後の既知位置に基づいて、前記複数の可能な開始位置から前記開始位置を選択することを含む、請求項56に記載の方法。
  58. 前記制御システムは、再開経路に沿った再開位置として前記開始位置を定義することを含む、請求項56に記載の方法。
  59. 前記ツールが前記ツール経路外に動かされる前に前記ツールが通過した前記ツール経路上の最後の既知点を特定することと、
    前記最後の既知点に基づいて、前記再開経路上の前記再開位置を計算することと
    を含む、請求項58に記載の方法。
  60. 前記ツールが前記ツール経路外に動かされる前の前記ツール経路上の前記ツールの最後の既知位置に基づいて、前記ツールが通過した前記ツール経路上の前記最後の既知点を計算することを含む、請求項59に記載の方法。
  61. 前記再開位置から前記最後の既知点までの導入経路を計算することと、
    前記第1のモードで前記導入経路に沿って前記再開位置から前記最後の既知点まで前記ツールを動かすことと
    を含む、請求項59に記載の方法。
  62. 前記ツールのエネルギーアプリケータが前記第1のモードで前記導入経路に沿って動くときに、前記エネルギーアプリケータにエネルギー供給することを含む、請求項61に記載の方法。
  63. 仮想境界の形状に基づいて再開経路を定義することを含み、前記目標状態は前記再開経路上の再開位置を含む、請求項51に記載の方法。
  64. 前記ツールを前記ツール経路外に動かす場合に前記ユーザが前記ツールを動かす撤退経路に基づいて、再開経路を定義することを含み、前記目標状態は前記再開経路上の再開位置を含む、請求項51に記載の方法。
  65. 複数の可能な再開位置に関して前記ツールが行う切削進行に基づき、再開経路に沿って定義された前記複数の可能な再開位置から再開位置を選択することを含み、前記目標状態は前記再開位置を含む、請求項51に記載の方法。
  66. 前記第1のモードは半自律モードを含み、前記第2のモードは誘導触覚モードを含む、請求項51に記載の方法。
  67. 外科システムのマニピュレータにより支持されるツールを誘導するための方法であって、前記マニピュレータは、当該マニピュレータがツール経路に沿って前記ツールを動かす半自律モードで動作可能であるとともに、前記ツールが前記ツール経路上にまだ存在する間にユーザが前記ツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて、前記ツールを再配向するように動作可能であり、
    前記ツールに加えられた力及びトルクを測定する1つ以上のセンサからの入力を受信するステップと、
    前記ツールの推奨配向を取得するステップと、
    前記ツールの前記推奨配向及び現在の配向に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記現在の配向から前記推奨配向に誘引するように適合された拘束力を計算するステップと、
    前記1つ以上のセンサからの前記入力と、前記拘束力とに基づいた仮想シミュレーションで、前記ツールの力学をシミュレートするステップと、
    前記仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢を出力するステップと、
    前記マニピュレータに命令して、前記ツールを前記指令体勢に基づいて動かすことで、前記ツールを前記推奨配向に配置するよう前記ユーザを誘導する触覚フィードバックを前記ユーザに提供するステップと
    を含む方法。
  68. 外科システムのマニピュレータにより支持されるツールを誘導するための方法であって、前記マニピュレータは、前記ツールを支持し、ユーザが前記ツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて前記ツールを動かし、
    前記ツールに加えられた力及びトルクを測定する1つ以上のセンサからの入力を受信するステップと、
    前記ツールの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得するステップと、
    前記複数の位置合わせ点と前記1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記1つ以上の目標平面に誘引するように適合された拘束力を計算するステップと、
    前記1つ以上のセンサからの入力と、前記拘束力とに基づいた仮想シミュレーションで、前記ツールの力学をシミュレートするステップと、
    前記仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢を出力するステップと、
    前記マニピュレータに命令して、前記ツールを前記指令体勢に基づいて動かすことで、前記ツールを前記1つ以上の目標平面に配置するよう前記ユーザを誘導する触覚フィードバックを前記ユーザに提供するステップと
    を含む方法。
  69. ツールの動きを制御して複数の特徴を作成するための方法であって、前記複数の特徴のそれぞれは、前記ツールの異なる目標状態を有し、
    既知の座標系において、前記複数の特徴の前記ツールの前記目標状態に対して前記ツールの現在の状態を特定し、前記複数の特徴のうちのどれをユーザが作成のために選択しているかを特定するステップと、
    前記ユーザが選択した前記特徴に基づいて、複数の誘導拘束から1つ以上の誘導拘束を有効化するステップと、
    前記1つ以上の誘導拘束に基づいて前記ツールの動きを制御するステップと、ここで、前記1つ以上の誘導拘束は、前記ユーザが選択した前記特徴に関連付けられた前記目標状態に対してどのように前記ツールを動かすべきかを前記ユーザが理解するように、前記ユーザに対し触覚フィードバックを生成するように機能する、
    を含む方法。
  70. 前記1つ以上の誘導拘束を有効にすることは、前記ユーザが選択した前記特徴に関連付けられた前記目標状態と、前記ツールの前記現在の状態とに基づいて、前記1つ以上の誘導拘束を生成することを含み、前記1つ以上の誘導拘束に基づいて前記ツールの動きを制御することは、
    前記1つ以上の誘導拘束に基づいて、前記ツールを前記現在の状態から前記目標状態に誘引するように適合された拘束力を計算することと、
    前記拘束力に少なくとも部分的に基づいた仮想シミュレーションで、前記ツールの力学をシミュレートすることと、
    前記仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢を出力することと、
    マニピュレータに命令して、前記ツールを前記指令体勢に基づいて動かすことで、前記ツールを前記目標状態に配置するよう前記ユーザを誘導する触覚フィードバックを前記ユーザに提供することと
    を含む、請求項69に記載の方法。
  71. 前記1つ以上の誘導拘束を有効にすることは、前記ユーザが選択した前記特徴に関連付けられた前記目標状態と、前記ツールの前記現在の状態とに基づいて、前記1つ以上の誘導拘束を生成することを含み、前記1つ以上の誘導拘束に基づいて前記ツールの動きを制御することは、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記目標状態から退けるように適合された拘束力を計算することと、
    前記拘束力に少なくとも部分的に基づいた仮想シミュレーションで、前記ツールの力学をシミュレートすることと、
    前記仮想シミュレーションに基づいて、指令体勢を出力することと、
    マニピュレータに命令して、前記ツールを前記指令体勢に基づいて動かすことで、前記ツールを前記目標状態から離して配置するよう前記ユーザを誘導する触覚フィードバックを前記ユーザに提供することと
    を含む、請求項69に記載の方法。
  72. 前記既知の座標系において、前記複数の特徴の前記ツールの前記目標状態に対して前記ツールの前記現在の状態を特定することは、前記既知の座標系において、複数の切削平面に対してソーブレードにより定義される平面の位置を特定することを含む、請求項69に記載の方法。
  73. 前記既知の座標系において、前記複数の特徴の前記ツールの前記目標状態に対して前記ツールの前記現在の状態を特定することは、複数の切削軸に対してバーまたはドリルのシャフトにより定義される軸の位置を特定することを含む、請求項69に記載の方法。
  74. 前記既知の座標系において、前記複数の特徴の前記ツールの前記目標状態に対して前記ツールの前記現在の状態を特定することは、
    前記ツールの現在の配向と前記ツールの複数の目標配向との間の角度を特定すること、前記ツールの現在位置と前記ツールの複数の目標位置との間の距離を特定すること、または前記角度と前記距離の両方を特定することと、
    前記角度の値、前記距離の値、または前記角度の値及び前記距離の値の両方に基づいて、前記複数の特徴のうち前記ユーザが選択した1つの特徴を特定することと
    を含む、請求項69に記載の方法。
  75. 前記ユーザが選択した前記特徴に基づいて、前記ツールに対して1つ以上の仮想境界を有効化することを含む、請求項69に記載の方法。
  76. 前記複数の特徴に関して選択領域を定義することを含み、
    前記ユーザが選択した前記特徴に関連付けられた前記1つ以上の仮想境界及び前記1つ以上の誘導拘束は、前記ユーザが選択した前記特徴を作成するために前記選択領域内に前記ツールがある時には有効化され、前記選択領域外に前記ツールが動かされた時には無効化され、前記ユーザは作成する新たな特徴を選択することができる、
    請求項75に記載の方法。
  77. ツールの動きを制御して複数の特徴を作成するための方法であって、前記複数の特徴のそれぞれは、前記ツールに対する異なる仮想境界を有し、
    既知の座標系において、前記複数の特徴の前記仮想境界に対して前記ツールの現在の状態を特定し、前記複数の特徴のうちのどれをユーザが作成のために選択しているかを特定するステップと、
    前記ユーザが選択した前記特徴に基づいて、複数の誘導拘束から1つ以上の誘導拘束を有効化するステップと、
    前記ユーザが選択した前記特徴に基づいて、複数の境界拘束から1つ以上の境界拘束を有効化するステップと、
    前記1つ以上の誘導拘束及び前記1つ以上の境界拘束に基づいて前記ツールの動きを制御するステップと、ここで、前記1つ以上の誘導拘束及び前記1つ以上の境界拘束は、前記ユーザに触覚フィードバックを生成して、前記ユーザが選択した前記特徴の作成を支援するように機能する、
    を含む方法。
  78. ツールと、
    前記ツールを支持し、前記ツールを動かすマニピュレータと、
    制御システムと
    を備えた外科システムであって、
    前記制御システムが、
    前記ツールの目標状態を取得し、前記ツールの前記目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記目標状態に誘引する、または前記ツールを前記目標状態から退けるように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと
    を備え、
    前記ツールの動きは、前記拘束力に基づいて前記マニピュレータにより制御され、前記ツールを前記目標状態に配置する、または前記目標状態から離すようにユーザを誘導する触覚フィードバックが提供される、
    外科システム。
  79. ツールと、
    前記ツールを支持し、前記ツールを動かすマニピュレータと、ここで、前記マニピュレータは、当該マニピュレータがツール経路に沿って前記ツールを動かす第1のモードで動作可能であるとともに、ユーザが前記ツールに力及びトルクを加えて前記ツールを動かす第2のモードで動作可能であり、
    制御システムと
    を備えた外科システムであって、
    前記制御システムが、
    前記ツールの目標状態を取得し、前記ツールの前記目標状態及び現在の状態に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記現在の状態から前記目標状態に誘引するように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと
    を備え、
    前記ツールの動きは、前記拘束力に基づいて前記第2のモードの前記マニピュレータにより制御され、前記ツールを前記目標状態に配置するように前記ユーザを誘導する触覚フィードバックが前記ユーザに提供される、
    外科システム。
  80. ツールと、
    マニピュレータと、ここで、前記マニピュレータがツール経路に沿って前記ツールを動かす半自律モードで動作可能であり、前記ツールは、前記ツールが前記ツール経路上にまだ存在する間にユーザが前記ツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて動くことができ、
    制御システムと
    を備えた外科システムであって、
    前記制御システムは、
    前記ツールの推奨配向を取得し、前記ツールの前記推奨配向及び現在の配向に基づいて1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記現在の配向から前記推奨配向に誘引するように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと
    を備え、
    前記ツールの動きは、前記拘束力に基づいて前記マニピュレータにより制御され、前記ツールを推奨配向に配置するように前記ユーザを誘導する触覚フィードバックが前記ユーザに提供される、
    外科システム。
  81. ツールと、
    前記ツールを支持し、前記ツールを動かすマニピュレータと、
    制御システムと
    を備えた外科システムであって、
    前記制御システムが、
    前記ツールの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得し、前記複数の位置合わせ点と前記1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成する誘導ハンドラと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記1つ以上の目標平面に誘引するように適合された拘束力を計算する拘束ソルバと
    を備え、
    前記ツールの動きは、前記拘束力に基づいて前記マニピュレータにより制御され、前記ツールを前記1つ以上の目標平面に配置するようにユーザを誘導する触覚フィードバックが提供される、
    外科システム。
  82. 外科システムのマニピュレータにより支持されるツールを誘導するための方法であって、
    前記ツールの目標状態を取得するステップと、
    前記ツールの前記目標状態及び現在の状態に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記目標状態に誘引する、または前記ツールを前記目標状態から退けるように適合された拘束力を計算するステップと、
    前記拘束力に基づいて前記ツールの動きを制御し、前記ツールを前記目標状態に配置する、または前記目標状態から離すようにユーザを誘導する触覚フィードバックを提供するステップと
    を含む方法。
  83. 外科システムのマニピュレータにより支持されるツールを誘導するための方法であって、前記マニピュレータは、当該マニピュレータがツール経路に沿って前記ツールを動かす第1のモードで動作可能であるとともに、ユーザが前記ツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて前記ツールが動く第2のモードで動作可能であり、
    前記ツールの目標状態を取得するステップと、
    前記ツールの前記目標状態及び現在の状態に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記現在の状態から前記目標状態に誘引するように適合された拘束力を計算するステップと、
    前記拘束力に基づいて前記第2のモードで前記ツールの動きを制御し、前記ツールを前記目標状態に配置するように前記ユーザを誘導する触覚フィードバックを前記ユーザに提供するステップと
    を含む方法。
  84. 外科システムのマニピュレータにより支持されるツールを誘導するための方法であって、前記マニピュレータは、当該マニピュレータがツール経路に沿って前記ツールを動かす半自律モードで動作可能であり、前記ツールは、前記ツールが前記ツール経路上にまだ存在する間にユーザが前記ツールに加えたユーザの力及びトルクに応じて、前記ツールを再配向するように動くことができ、
    前記ツールの推奨配向を取得するステップと、
    前記ツールの前記推奨配向及び現在の配向に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記現在の配向から前記推奨配向に誘引するように適合された拘束力を計算するステップと、
    前記拘束力に基づいて前記ツールの動きを制御し、前記ツールを前記推奨配向に配置するように前記ユーザを誘導する触覚フィードバックを前記ユーザに提供するステップと
    を含む方法。
  85. 外科システムのマニピュレータにより支持されるツールを誘導するための方法であって、
    前記ツールの複数の位置合わせ点及び1つ以上の目標平面を取得するステップと、
    前記複数の位置合わせ点と前記1つ以上の目標平面との相対位置に基づいて、1つ以上の仮想拘束を生成するステップと、
    前記1つ以上の仮想拘束に基づいて、前記ツールを前記1つ以上の目標平面に誘引するように適合された拘束力を計算するステップと、
    前記拘束力に基づいて前記ツールの動きを制御し、前記ツールを前記1つ以上の目標平面に配置するようにユーザを誘導する触覚フィードバックを提供するステップと
    を含む方法。
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