JP2022548158A - リン酸化タウタンパク質への結合を介した神経障害を検出する方法 - Google Patents

リン酸化タウタンパク質への結合を介した神経障害を検出する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022548158A
JP2022548158A JP2022517199A JP2022517199A JP2022548158A JP 2022548158 A JP2022548158 A JP 2022548158A JP 2022517199 A JP2022517199 A JP 2022517199A JP 2022517199 A JP2022517199 A JP 2022517199A JP 2022548158 A JP2022548158 A JP 2022548158A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbons
alkyl
heteroarylene
heterocycloalkyl
heteroalkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022517199A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021055639A5 (ja
Inventor
ステラ サッラーフ,
スハイル ラスール,
Original Assignee
アミディス, インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アミディス, インコーポレイテッド filed Critical アミディス, インコーポレイテッド
Publication of JP2022548158A publication Critical patent/JP2022548158A/ja
Publication of JPWO2021055639A5 publication Critical patent/JPWO2021055639A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/001Preparation for luminescence or biological staining
    • A61K49/0013Luminescence
    • A61K49/0017Fluorescence in vivo
    • A61K49/0019Fluorescence in vivo characterised by the fluorescent group, e.g. oligomeric, polymeric or dendritic molecules
    • A61K49/0021Fluorescence in vivo characterised by the fluorescent group, e.g. oligomeric, polymeric or dendritic molecules the fluorescent group being a small organic molecule
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/001Preparation for luminescence or biological staining
    • A61K49/0013Luminescence
    • A61K49/0017Fluorescence in vivo
    • A61K49/005Fluorescence in vivo characterised by the carrier molecule carrying the fluorescent agent
    • A61K49/0052Small organic molecules
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/001Preparation for luminescence or biological staining
    • A61K49/0013Luminescence
    • A61K49/0017Fluorescence in vivo
    • A61K49/005Fluorescence in vivo characterised by the carrier molecule carrying the fluorescent agent
    • A61K49/0054Macromolecular compounds, i.e. oligomers, polymers, dendrimers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/6893Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids related to diseases not provided for elsewhere
    • G01N33/6896Neurological disorders, e.g. Alzheimer's disease
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2333/00Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
    • G01N2333/435Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature from animals; from humans
    • G01N2333/46Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature from animals; from humans from vertebrates
    • G01N2333/47Assays involving proteins of known structure or function as defined in the subgroups
    • G01N2333/4701Details
    • G01N2333/4709Amyloid plaque core protein
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2800/00Detection or diagnosis of diseases
    • G01N2800/28Neurological disorders
    • G01N2800/2814Dementia; Cognitive disorders
    • G01N2800/2821Alzheimer

Abstract

本明細書で提供されるのは、患者が神経疾患に罹患しているか、または障害が提供されるかどうかを決定することであって、患者の組織中のリン酸化タウタンパク質の存在を検出することを含み、検出することが、リン酸化タウタンパク質を本明細書に記載の化合物と接触させることを含む、決定することのための方法および組成物である。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その全体の参照により本明細書に組み込まれる、2019年9月18日出願の米国仮特許出願第62/902,265号の利益を、米国特許法第119条(e)の下で請求する。
神経障害は、脳、脊髄、および末梢神経系の疾患である。疫学および個人の罹患率の観点から言えば、神経学的状態は、最大の社会的コストを課している。これらの中で最も有名なものに、アルツハイマー病およびパーキンソン病がある。他の神経変性状態には、加齢性の状態(例えば、パーキンソン型認知症、血管性認知症、筋萎縮性側索硬化症)、遺伝性症候群(例えば、ダウン症候群)、損傷関連状態(例えば、外傷性脳損傷、慢性外傷性脳症)、ならびに統合失調症および鬱病などの、通常、性質上は純粋に精神医学的なものと考えられる状態が含まれる。
微小管結合タンパク質タウ(MAPT)は、構築および解体中に微小管を安定化するタンパク質のファミリーである。MAPT転写産物は、ニューロン成熟段階およびニューロンのタイプに応じて、神経系で差次的に発現する。MAPT遺伝子変異は、アルツハイマー病、ピック病、前頭側頭型認知症、大脳皮質基底核変性症、および進行性核上性麻痺などのいくつかの神経障害に関連している。例えば、アルツハイマー病を有する患者の罹患した脳のタウタンパク質は、正常な脳のものと比較して異常にリン酸化され得る。したがって、リン酸化タウタンパク質を検出するための材料および方法に対する必要性が、存在する。
いくつかの実施形態では、患者の組織中のリン酸化タウタンパク質の存在を検出することを含み、検出することが、リン酸化タウタンパク質を本明細書に記載の化合物と接触させることを含む、患者が神経疾患または障害を罹患しているかどうかを決定するための方法が、提供される。化合物は、式I、II、Ia、Ib、Ic、Id、またはIeの化合物であり得る。いくつかの実施形態では、化合物は、化合物1、2、3、4、または5である。
いくつかの実施形態では、神経疾患または障害は、加齢性疾患または障害、遺伝性疾患または障害、損傷関連疾患または障害、および精神疾患または障害から選択される。いくつかの実施形態では、加齢性疾患または障害は、パーキンソン型認知症、血管性認知症、および筋萎縮性側索硬化症から選択され、遺伝性疾患または障害はダウン症候群であり、損傷関連疾患または障害は、外傷性脳損傷および慢性外傷性脳症から選択され、精神疾患または障害は、統合失調症および鬱病から選択される。神経疾患または障害は、アルツハイマー病または慢性外傷性脳症(CTE)であり得る。神経疾患または障害はタウオパチーであり得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物を患者に投与することを含む、神経疾患または障害の診断のために患者を準備するための方法が、提供される。化合物は、式I、II、Ia、Ib、Ic、Id、またはIeの化合物であり得る。いくつかの実施形態では、化合物は、化合物1、2、3、4、または5である。いくつかの実施形態では、投与は、静脈内投与であるか、または眼の網膜に局在化する。いくつかの実施形態では、投与は、局所投与ある。
3か月(図1A)、6か月(図1B)、および12か月(図1C)での3RTau Ab、化合物5およびDAPIで染色された異なる齢の3RTauマウスの網膜切片を示す。 3か月(図1A)、6か月(図1B)、および12か月(図1C)での3RTau Ab、化合物5およびDAPIで染色された異なる齢の3RTauマウスの網膜切片を示す。 3か月(図1A)、6か月(図1B)、および12か月(図1C)での3RTau Ab、化合物5およびDAPIで染色された異なる齢の3RTauマウスの網膜切片を示す。 3RTau Ab、化合物5およびDAPIで染色された3RTauマウス(12か月)網膜切片(図2A)および3RTau Ab、化合物5およびDAPIで染色された野生型マウス(12か月)網膜切片(図2B)を示す。 3RTau Ab、化合物5およびDAPIで染色された3RTauマウス(12か月)網膜切片(図2A)および3RTau Ab、化合物5およびDAPIで染色された野生型マウス(12か月)網膜切片(図2B)を示す。 3RTau Ab、化合物5およびDAPIで染色した3RTauマウス(12か月)網膜切片を示す。
定義
以下の説明は、本技術の例示的な実施形態を説明する。しかしながら、このような説明は、本開示の範囲の限定を意図しておらず、むしろ、例示的な実施形態の説明として提供されていると認識されるべきである。
本明細書で使用される場合、以下の語、句、および記号は、それらが使用される文脈がそうではないことを示す範囲を除いて、概して以下に記載される意味を有することを意図する。
「アルキル」という用語は、それ自体で、または別の置換基の一部として、直鎖(すなわち、非分岐)もしくは分岐鎖、またはそれらの組み合わせを表し、完全に飽和、一価または多価不飽和であり得、指定された炭素原子の数(すなわち、C~C10は、1~10個の炭素を意味する)を有する二価および多価ラジカルを含み得る。飽和炭化水素ラジカルの例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、(シクロヘキシル)メチル、例えば、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチルなどの同族体および異性体の基が挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロアルキル」という用語は、それ自体で、または別の用語と組み合わせて、特に明記しない限り、少なくとも1個の炭素原子、ならびにO、N、P、SiおよびSからなる群から選択される少なくとも1個のヘテロ原子からなる安定な直鎖もしくは分岐鎖、または環状炭化水素ラジカル、またはそれらの組み合わせを意味し、これらの窒素および硫黄原子は、任意に酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子は、任意に四級化されていてもよい。ヘテロ原子(複数可)のO、N、PおよびSおよびSiは、ヘテロアルキル基の任意の内部位置、またはアルキル基が分子の残りの部分に結合している位置に配置することができる。例としては、-CH-CH-O-CH、-CH-CH-O-CH-CH-O-CH、-CH-CH-O-CH-CH-O-CH-CH-O-CH、-CH-CH-NH-CH、-CH-CH-N(CH)-CH、-CH-S-CH-CH、-CH-CH-S(O)-CH、-CH-CH-S(O)-CH、-CH=CH-O-CH、-Si(CH、-CH-CH=N-OCH、-CH=CH-N(CH)-CH、O-CH、-O-CH-CH、および-CNが挙げられるが、これらに限定されない。2個以上のヘテロ原子が連続している場合もある。
「シクロアルキル」および「ヘテロシクロアルキル」という用語は、それ自体で、または他の用語と組み合わせて、それぞれ、特に明記しない限り、「アルキル」および「ヘテロアルキル」の環状バージョンを表す。さらに、ヘテロシクロアルキルの場合、ヘテロ原子は、複素環が分子の残りの部分に結合している位置を占めることができる。シクロアルキルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、シクロヘプチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキルの例には、テトラヒドロピラン、1-(1,2,5,6-テトラヒドロピリジル)、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-モルホリニル、3-モルホリニル、テトラヒドロフラン-2-イル、テトラヒドロフラン-3-イル、テトラヒドロチエン-2-イル、テトラヒドロチエン-3-イル、1-ピペラジニル、2-ピペラジニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキルの例には、グルコース、マンノース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、ガラクトース、およびタロースが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキルの例には、
Figure 2022548158000002
などが挙げられるが、これらに限定されない。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、それ自体で、または別の置換基の一部として、特に明記しない限り、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子を意味する。さらに、「ハロアルキル」などの用語は、モノハロアルキルおよびポリハロアルキルを含むことを意味する。例えば、「ハロ(C~C)アルキル」という用語は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、4-クロロブチル、3-ブロモプロピルなどが挙げられるが、これらに限定されないことを意味する。
「アリール」という用語は、特に明記しない限り、互いに縮合する(すなわち、縮合環アリール)または共有結合する単環または多環式(好ましくは1~3環)であり得る多価不飽和芳香族炭化水素置換基を意味する。縮合環アリールは、互いに縮合した多環を指し、縮合環の少なくとも1つはアリール環である。
「ヘテロアリール」という用語は、N、O、およびSから選択される1~4個のヘテロ原子を含むアリール基(または環)を指し、窒素および硫黄原子は任意に酸化され、窒素原子は任意に四級化される。したがって、「ヘテロアリール」という用語は、縮合環ヘテロアリール基(すなわち、縮合環の少なくとも1つがヘテロ芳香族環である、互いに縮合した多環)を含む。5,6-縮合環ヘテロアリーレンは、互いに縮合した2つの環を指し、一方の環は5つの環員を有し、他方の環は6つの環員を有し、少なくとも1つの環はヘテロアリール環である。同様に、6,6-縮合環ヘテロアリーレンは、互いに縮合した2つの環を指し、一方の環は6つの環員を有し、他方の環は6つの環員を有し、少なくとも1つの環はヘテロアリール環である。および6,5-縮合環ヘテロアリーレンは、互いに縮合した2つの環を指し、一方の環は6つの環員を有し、他方の環は5つの環員を有し、少なくとも1つの環はヘテロアリール環である。ヘテロアリール基は、炭素またはヘテロ原子を介して分子の残りの部分に結合することができる。アリールおよびヘテロアリール基の非限定的な例には、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、4-ビフェニル、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、3-ピラゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、トリアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、ピラジニル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、2-フェニル-4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-イソキサゾリル、4-イソキサゾリル、5-イソキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリミジル、4-ピリミジル、5-ベンゾチアゾリル、プリニル、2-ベンズイミダゾリル、5-インドリル、1-イソキノリル、5-イソキノリル、2-キノキサリニル、5-キノキサリニル、3-キノリル、および6-キノリルが挙げられる。上記のアリールおよびヘテロアリール環系の各々の置換基は、以下に記載される許容可能な置換基の群から選択される。
「アリーレン」および「ヘテロアリーレン」は、単独で、または別の置換基の一部として、それぞれ、アリールおよびヘテロアリールに由来する二価ラジカルを意味する。
簡潔にするために、「アリール」という用語は、他の用語(例えば、アリールオキシ、アリールチオキシ、アリールアルキル)と組み合わせて使用される場合、上記で定義されたアリール環およびヘテロアリール環の両方を含む。したがって、「アリールアルキル」という用語は、アリール基が、炭素原子(例えば、メチレン基)が、例えば、酸素原子(例えば、フェノキシメチル、2-ピリジルオキシメチル、3-(1-ナフチルオキシ)プロピルなど)によって置き換えられたようなアルキル基を含む、その中のアリール基がアルキル基に結合しているラジカル(例えば、ベンジル、フェネチル、ピリジルメチルなど)を含むことを意味する。
上記の用語の各々(例えば、「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「アリール」および「ヘテロアリール」)は、示されたラジカルの置換型および非置換型の両方を含むことを意味する。各型のラジカルの好ましい置換基を以下に提供する。
本明細書で使用される場合、「ヘテロ原子」または「環ヘテロ原子」という用語は、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、リン(P)、およびケイ素(Si)を含むことを意味する。
特定の一般的に使用される代替化学名が使用される場合がある。例えば、二価の「アルキル」基、二価の「アリール」基などのような二価の基は、それぞれ「アルキレン」基または「アルキレニル」基、「アリーレン」基または「アリーレニル(arylenyl)」基と称されてもよい。また、特に明記しない限り、基の組み合わせが本明細書で1つの部分、例えばアリールアルキルと称される場合、最後に述べた基は、その部分が分子の残りの部分に結合する原子を含有する。
「任意の」または「任意に」という用語は、その後に説明される事象または状況が発生しても、または発生しなくてもよく、説明は、該事象または状況が発生した場合と発生しない場合とを含むことを意味する。また、「任意に置換された」という用語は、指定された原子または基上の任意の1個以上の水素原子が、水素以外の部分によって置き換えられても、または置き換えられなくてもよいことを指す。
一部の化合物は、互変異性体として存在する。互変異性体は、互いに平衡状態にある。例えば、アミド含有化合物は、イミド酸互変異性体と平衡状態で存在し得る。どの互変異性体が示されるかに関わらず、また互変異性体間の平衡の性質に関係なく、化合物は、当業者によって、アミドおよびイミド酸互変異性体の両方を含むと理解されている。したがって、アミド含有化合物は、それらのイミド酸互変異性体を含むと理解される。同様に、イミド酸含有化合物は、それらのアミド互変異性体を含むと理解される。
本明細書で与えられる任意の式または構造はまた、化合物の非標識形態ならびに同位体標識形態を表すことを意図している。同位体標識化合物は、1個以上の原子が、選択された原子量または質量数を有する原子によって置き換えられることを除いて、本明細書に与えられる式によって示される構造を有する。本開示の化合物に組み込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が挙げられるが、H(重水素、D)、H(トリチウム)、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Clおよび125Iには限定されない。本開示の様々な同位体標識化合物、例えばH、13C、および14Cなどの放射性同位体が組み込まれているもの。そのような同位体標識化合物は、代謝研究、反応速度論研究、薬物もしくは基質組織分布アッセイを含む、陽電子放射断層撮影(PET)もしくは単一光子放射コンピュータ断層撮影(SPECT)などの検出もしくは撮像技法、または患者の放射性治療において有用であり得る。
本開示はまた、炭素原子に結合した1~n個の水素が重水素に置き換えられている式Iの化合物の「重水素化類似体」を含み、ここで、nは分子内の水素の数である。このような化合物は、代謝に対する耐性の増加を示し、したがって、哺乳動物、特に、ヒトに投与された場合、式Iの任意の化合物の半減期を増加させるために有用である。例えば、Foster,″Deuterium Isotope Effects in Studies of Drug Metabolism,″Trends Pharmacol.Sci.5(12):524-527(1984)を参照されたい。このような化合物は、当技術分野で周知の手段によって、例えば、1個以上の水素が重水素によって置き換えられている出発物質を用いることによって合成される。
本開示の重水素標識または置換治療化合物は、分布、代謝、および排泄(ADME)に関連して、改善されたDMPK(薬物代謝および薬物動態)特性を有し得る。重水素などのより重い同位体による置換は、より高い代謝安定性から生じるある特定の治療上の利点、例えば、インビボ半減期の増加、投与量要件の低減、および/または治療指数の改善をもたらし得る。18F標識化合物は、PETまたはSPECT研究に有用であり得る。本開示の同位体標識化合物およびそのプロドラッグは、一般に、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬に置き換えることにより、スキームまたは下に記載される実施例および調製に開示された手順を実行することによって調製され得る。この文脈における重水素は、本明細書に記載の化合物における置換基とみなされることが理解される。
そのようなより重い同位体、具体的には重水素の濃度は、同位体濃縮係数によって定義することができる。本開示の化合物では、特定の同位体として具体的に指定されていない任意の原子は、その原子の任意の安定した同位体を表すことを意味する。特に明記しない限り、位置が具体的に「H」または「水素」と指定される場合、その位置は、その天然存在度同位体組成に水素を有すると理解される。したがって、本開示の化合物では、重水素(D)として具体的に指定される任意の原子は、重水素を表すことを意味する。
多くの場合、本開示の化合物は、アミノ基および/またはカルボキシル基またはそれに類似する基の存在により、酸および/または塩基塩を形成することができる。
本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性形態、多形、およびプロドラッグも提供される。「薬学的に許容される」または「生理学的に許容される」は、獣医学的またはヒトの薬学用途に適した薬学的組成物を調製するのに有用な化合物、塩、組成物、剤形および他の材料を指す。
所与の化合物の「薬学的に許容される塩」という用語は、所与の化合物の生物学的有効性および特性を保持し、生物学的ないしは別の方法で望ましくない塩を指す。「薬学的に許容される塩」または「生理学的に許容される塩」には、例えば、無機酸との塩および有機酸との塩が挙げられる。加えて、本明細書に記載の化合物が酸付加塩として得られる場合、酸性塩の溶液を塩基性化することにより遊離塩基を得ることができる。逆に、生成物が遊離塩基である場合、付加塩、特に薬学的に許容される付加塩は、塩基化合物から酸付加塩を調製するための従来の手順に従って、遊離塩基を好適な有機溶媒に溶解し、該溶液を酸で処理することによって作られ得る。当業者は、毒性のない薬学的に許容される付加塩を調製するために使用することができる、様々な合成方法論を認識するであろう。薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸から調製できる。無機酸に由来する塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。有機酸に由来する塩としては、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエン-スルホン酸、サリチル酸などが挙げられる。同様に、薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基から調製できる。無機塩基に由来する塩には、ほんの一例として、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、およびマグネシウムの塩が挙げられる。有機塩基に由来する塩には、例えば、アルキルアミン(すなわち、NH(アルキル))、ジアルキルアミン(すなわち、HN(アルキル))、トリアルキルアミン(すなわち、N(アルキル))、置換アルキルアミン(すなわち、NH(置換アルキル))、ジ(置換アルキル)アミン(すなわち、HN(置換アルキル))、トリ(置換アルキル)アミン(すなわち、N(置換アルキル))、アルケニルアミン(すなわち、NH(アルケニル))、ジアルケニルアミン(すなわち、HN(アルケニル))、トリアルケニルアミン(すなわち、N(アルケニル))、置換アルケニルアミン(すなわち、NH(置換アルケニル))、ジ(置換アルケニル)アミン(すなわち、HN(置換アルケニル))、トリ(置換アルケニル)アミン(すなわち、N(置換アルケニル)、モノ-、ジ-またはトリ-シクロアルキルアミン(すなわち、NH(シクロアルキル)、HN(シクロアルキル)、N(シクロアルキル))、モノ-、ジ-またはトリ-アリールアミン(すなわち、NH(アリール)、HN(アリール)、N(アリール))、または混合アミンなどの一級、二級および三級アミンが挙げられるが、これらに限定されない。好適なアミンの具体例には、ほんの一例として、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソプロピル)アミン、トリ(n-プロピル)アミン、エタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、N-エチルピペリジンなどが挙げられる。
「置換された」という用語は、指定された原子の通常の原子価を超えないという条件で、指定された原子または基上の任意の1個以上の水素原子が水素以外の1個以上の置換基で置き換えられることを意味する。1個以上の置換基には、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アシル、アミノ、アミド、アミジノ、アリール、アジド、カルバモイル、カルボキシル、カルボキシルエステル、シアノ、グアニジノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ヒドラジノ、イミノ、オキソ、ニトロ、アルキルスルフィニル、スルホン酸、アルキルスルホニル、チオシアネート、チオール、チオン、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。さらなる置換基が無限に付加された置換基を定義することによって到達したポリマーまたは類似の不定構造(例えば、それ自体が置換アリール基で置換され、さらに置換ヘテロアルキル基で置換された置換アルキルを有する置換アリールなど)は、ここに含めることを意図していない。特に明記しない限り、本明細書に記載の化合物における連続置換の最大数は3である。例えば、置換アリール基と他の2つの置換アリール基との連続置換は、((置換アリール)置換アリール)置換アリールに限定される。同様に、上記の定義は、許容されない置換パターン(例えば、5個のフッ素で置換されたメチルまたは2個の隣接する酸素環原子を有するヘテロアリール基)を含むことは意図していない。このような許容されない置換パターンは、当業者に周知である。化学基を修飾するために使用される場合、「置換された」という用語は、本明細書で定義される他の化学基を記述し得る。別段の指定がない限り、基が任意に置換されていると記述されている場合、その基の置換基自体は非置換である。例えば、いくつかの実施形態では、「置換アルキル」という用語は、ヒドロキシル、ハロ、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールを含む、1つまたは複数の置換基を有するアルキル基を指す。他の実施形態では、1つまたは複数の置換基は、各々が置換されているハロ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールでさらに置換されてもよい。他の実施形態では、置換基は、各々が非置換であるハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールでさらに置換されてもよい。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」または「薬学的に許容される賦形剤」には、ありとあらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などが挙げられる。薬学的に活性な物質のためのこのような媒体および薬剤の使用は、当技術分野において周知である。従来の媒体または薬剤が有効成分と適合しない場合を除いて、治療用組成物においての使用が企図される。補助的な有効成分も組成物に組み込むことができる。
「溶媒和物」は、溶媒と化合物との相互作用によって形成される。本明細書に記載の化合物の塩の溶媒和物も提供される。本明細書に記載の化合物の水和物も提供される。
リン酸化タウタンパク質
神経変性疾患および損傷関連障害を含む神経疾患は、リン酸化タウタンパク質の放出および/または蓄積に関連する。リン酸化タウタンパク質は、本明細書に記載されるような化合物を接触させることによって検出され得、接触することは、光によって活性化されると、検出可能なシグナルの放出を引き起こす。一般に、本明細書に記載の組成物および方法は、患者の任意の組織におけるリン酸化タウタンパク質の検出に有用である。しかしながら、リン酸化タウタンパク質は、患者の網膜に蓄積し得る。網膜におけるリン酸化タウタンパク質のそのような存在は、実験的実施例が示すように、リン酸化タウタンパク質に結合し、次いで、その結合が網膜のレーザー活性化蛍光スキャンなどの手段によって検出される化合物で検出され得る。
「微小管結合タンパク質タウ」、「MAPT」、「タウタンパク質」、または「タウ」は、構築および解体中に微小管を安定化するタンパク質のファミリーであり、微小管結合タンパク質(MAP)として分類される。タウアイソフォーム配列には、NP_001116538.2、NP_001116539.1、NP_001190180.1、NP_001190181.1、NP_005901.2、NP_058518.1、NP_058519.3、およびNP_058525.1が含まれる。タウタンパク質は、微小管の安定化および構築に重要であり、次に、カーゴのニューロン内輸送に影響を与える。タウはまた、酸性N末端を介してアクチンと相互作用し、脳の発達中の神経突起の伸長および安定化のために微小管から突出することにより、シグナル伝達経路に関与している可能性がある。本明細書で提供されるタウタンパク質は、任意のアイソフォーム、またはアイソフォームの任意の組み合わせを含み得る。MAPT転写産物は、ニューロン成熟段階およびニューロンのタイプに応じて、神経系で差次的に発現する。MAPT遺伝子変異は、アルツハイマー病、ピック病、前頭側頭型認知症、大脳皮質基底核変性症、および進行性核上性麻痺などのいくつかの神経障害に関連している。タウタンパク質には、翻訳後修飾が含まれる場合と含まれない場合がある。タウタンパク質ファミリーは、すべてのメンバーで共有するN末端セグメント、脳内で発生的に調節されるN末端セグメントに挿入された約50アミノ酸の配列、31~32アミノ酸の3または4つのタンデムリピートからなる特徴的なタンデムリピート領域、およびC末端テールで特徴付けられる。
ヒトタウ遺伝子は、17番染色体の長腕の17q21の位置にある。この遺伝子は16個のエクソンを含有し、プロモーターの一部としてエクソン21が含有されていると考えられている。タウの一次転写産物には13個のエクソンが含有されており、エクソン4A、6、および8はヒトでは転写されない。エクソン21および14は転写されるが、翻訳されない。エクソン1、4、5、7、9、11、12、13は構成的であり、エクソン2、3、および10は選択的にスプライシングされ、6つの異なるmRNAが生成され、6つの異なるタウアイソフォームに翻訳される。これらのアイソフォームは、アミノ末端部分のエクソン2および3によってコードされた1つまたは2つの29アミノ酸リピート(0N、1N、または2N)と、カルボキシ末端部分の3つの微小管結合リピート(R1、R3、およびR4)または4つの(R1~R4)リピート領域との組み合わせの有無によって異なる。4番目の微小管結合ドメインはエクソン10によってコードされている。6つのタウタンパク質アイソフォームがヒトの脳組織に存在することが知られている:(2+3+10+)アイソフォーム(441-アミノ酸を有する)、(2+3+10-)アイソフォーム(410-アミノ酸を有する)、(2+3-10+)アイソフォーム(412-アミノ酸を有する)、(2+3-10-)アイソフォーム(381-アミノ酸を有する)、(2-3-10+)アイソフォーム(383-アミノ酸を有する)、および(2-3-10-)アイソフォーム(352-アミノ酸を有する)。タウは変異体タウであり得る。変異はFTDP-17変異であり得る。変異の例には、G272V、N279K、N296、P201L、P301S、G303V、S305N、L315R、S320F、P332L、V337M、E342V、S352L、K369I、G389R、R5H、R5L、K257T、I260V、L266V、G272V、delK280、N296H、N296N、delN296、P301L、P301S、K317M、G335V、Q336R、R406WおよびR427Mが含まれる。
「リン酸化タウタンパク質」または「リン酸化タウ」は、リン酸基によって修飾された少なくとも1つのアミノ酸残基を有するタウタンパク質である。タウは、リン酸化に適合する85ものアミノ酸残基を含むと考えられている。通常、リン酸基は翻訳後修飾であり、アミノ酸残基の側鎖に結合していてもよい。リン酸化アミノ酸残基は、例えば、セリン(S)、スレオニン(T)、もしくはチロシン(Y)残基、またはそれらの組み合わせであり得る。リン酸化タウタンパク質は、タンパク質1モル当たり1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも40、または少なくとも50モルのリン酸を含み得る。リン酸化タウタンパク質は、タンパク質1モル当たり少なくとも3モルのリン酸を含み得る。リン酸化タウタンパク質は、Thr39、Ser46Pro、Thr50Pro、Thr69Pro、Thr153Pro、Thr175Pro、Thr181Pro、Ser198、Ser199、Ser202Pro、Thr205Pro、Ser208、Ser210、Thr212Pro、Ser214、Thr217Pro、Thr231Pro、Ser235Pro、Ser237、Ser241、Ser262、Ser285、Ser305、Ser324、Ser352、Ser356、Ser396Pro、Ser400、Thr403、Ser404Pro、Ser409、Ser412、Ser413、Ser416、およびSer422Proから選択される1つ以上のリン酸化アミノ酸残基を含み得る。リン酸化タウタンパク質は、リン酸化されたSer422を含み得る。本明細書で提供されるリン酸化タウタンパク質は、凝集していても、凝集していなくてもよい。本明細書で提供されるリン酸化タウタンパク質は、可溶性であり得る。タウタンパク質、またはリン酸化タウタンパク質は、3リピートタウ、4リピートタウ、またはそれらの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態では、タウタンパク質、またはリン酸化タウタンパク質は、4リピートタウがより多くみられる、3リピートタウおよび4リピートタウの混合物を含み得る。いくつかの実施形態では、タウタンパク質、またはリン酸化タウタンパク質は、3リピートタウがより多くみられる、3リピートタウおよび4リピートタウの混合物を含み得る。リン酸化タウタンパク質は、例えば神経原線維変化(neurofibrillary tangle)(NFT)として線維状であり得る。NFTは、ニューロンの体細胞樹状突起コンパートメントに見られる場合がある。
したがって、本開示のいくつかの実施形態によれば、患者が神経疾患または障害に罹患するかどうかを決定するための方法が提供される。方法は、患者の組織を本明細書に記載の化合物と接触させることによって、患者の組織中のリン酸化タウタンパク質の存在を検出することを伴う。接触は、インビボまたはエクスビボであり得る。接触させることは、例えば、局所投与または静脈内投与による、患者への投与によるものであり得る。リン酸化タウタンパク質の蓄積は眼の網膜で起こり得ることが、企図される。したがって、検出は、網膜中のリン酸化タウタンパク質を標的とし得る。
別の実施形態では、神経疾患または障害の診断のために患者を準備するための方法が提供され、その方法は、リン酸化タウタンパク質に特異的に結合する化合物を患者に投与することを含む。化合物は、患者の眼に投与され得る。化合物が患者に投与されると、リン酸化タウタンパク質へのその結合は、本明細書に記載のそれらの方法を含む任意の方法で検出され得、その結合は、神経疾患または障害の指標であるリン酸化タウタンパク質の蓄積を示す。
リン酸化タウ結合化合物
本開示はさらに、リン酸化タウに結合することができる化合物を提供する。一実施形態では、化合物は、参照によりその全体が組み込まれる、WO2011/072257、WO2015/143185、またはWO2017/004560に記載される化合物から選択され得る。
一実施形態では、化合物は、WO2015/143185に記載されている化合物から選択され得、それらの化合物は以下に記載される。
いくつかの実施形態では、本開示は、式Iの化合物、またはその塩もしくは溶媒和物を提供し、
Figure 2022548158000003
式中、
EDGは電子供与基であり、
各Arは、独立して、各々が任意に1個以上のRで置換されているC~C14アリーレンまたはC~C14ヘテロアリーレンであり、
各Rが、独立して、ハロゲン、-OR、-NR、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、任意に、1個以上のRで置換されており、
、RおよびRは、独立して、水素、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、水素以外のこれらの各々は、任意に、1個以上のRで置換されており、
各Rは、独立して、ハロゲン、-OR、-NR、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
、R、RおよびR84が、独立して、水素、C~C10アルキルであり、
84は、水素またはC~C10アルキルであり、
EWGは電子吸引基であり、
WSGは水溶性基であり、
Xは、C=OもしくはSOであるか、またはXとR84とが結合してピリジニルを形成し、
Yは、NH、またはSであり、
各xは、独立して0~10の整数であり、
各wは、独立して1~5の整数であり、
各yは、独立して0~10の整数であり、
zは、1~10の整数である。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IIの化合物、またはその塩もしくは溶媒和物を提供し、
Figure 2022548158000004

式中、
EDGは電子供与基であり、
Arおよび各Arは、独立して、C~C14アリーレンまたはC~C14ヘテロアリーレンであり、
各々が任意に1つ以上のR41で置換されており、
各R41は、独立して、ハロゲン、-CN、-OR42、-NR4344、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、任意に、1個以上のR45で置換されており、
42、R43およびR44は、独立して、水素、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、水素以外のこれらの各々は、任意に、1個以上のR45で置換されており、
各R45は、独立して、ハロゲン、-OR46、-NR4748、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
46、R47およびR48が、独立して、水素、またはC~C10アルキルであり、
EWGは電子吸引基であり、
Yは存在しないか、O、NH、またはSであり、
WSGは、水素または水溶性基であり、
xは、0~10の整数であり、
yは、0~10の整数であり、
zは、1~10の整数である。
いくつかの実施形態では、R84は、水素である。いくつかの実施形態では、R84は、C~C10アルキルである。いくつかの実施形態では、R84は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ネプチルまたはデシルである。いくつかの実施形態では、R84は、メチルである。
置換基EDGは、当技術分野において知られているように、電子供与基である。いくつかの実施形態では、EDGは、その電子密度の一部を共役パイ系に供与し、したがって、パイ系をより求核性にすることができる任意の原子または官能基である。
いくつかの実施形態では、
EDGは、-OR、-NR1011、-SR12、-PR1314、-NR15C(O)R16、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、任意に、1個以上のR17で置換されており、
各R17は、独立して、ハロゲン、-OR18、-NR1920、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R18、R19およびR20は、独立して、水素、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
水素以外のこれらの各々は、任意に、1つ以上のR21で置換され、R10およびR11は、任意に、一緒に結合されて、任意にR21で置換されたヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールを形成し、
21の各々は、独立して、ハロゲン、-OR22、-NR2324、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、任意に、1個以上のR25で置換されており、
22、R23およびR24の各々が、独立して、水素、またはC~C10アルキルであり、
各R25は、独立して、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンである。
いくつかの実施形態では、EDGは、
Figure 2022548158000005
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、EDGは、
Figure 2022548158000006
である。いくつかの実施形態では、EDGは、
Figure 2022548158000007
である。
EWGは電子吸引基である。いくつかの実施形態では、本明細書で使用される電子吸引基は、共鳴または誘導効果のいずれかによって、隣接する原子からそれ自体に向かって電子密度を吸引することができる任意の原子または基である。
いくつかの実施形態では、
EWGは、ハロゲン、-CN、-NO
-SOH、-CR262728、-COR29、または-COOR30からなる群から選択され、
各R26、R27およびR28は、独立して、水素またはハロゲンであり、
29は、ハロゲン、水素、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、任意に、1個以上のR31で置換されており、
30は、水素、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、任意に、1個以上のR32で置換されており、
各R31およびR32は、独立して、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンである。
いくつかの実施形態では、EWGは、-F、-Cl、-Br、-CH=O、NO、-CF、-CCl、-SOおよび-CNからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、EWGは、F、Cl、またはBrである。いくつかの実施形態では、EWGは-CNである。
WSGは水溶性基である。いくつかの実施形態では、WSG基は、水系における化合物の溶解度を変更するのに役立つ。
いくつかの実施形態では、
WSGは、水素、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、任意に、1個以上のR33で置換されており、
各R33は、独立して、ハロゲン、-OR34、-NR3536、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、任意に、1個以上のR37で置換されており、
各R34、R35およびR36は、独立して、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、任意に、1個以上のR37で置換されており、
各R37は、独立して、ハロゲン、-OR38、-NR3940、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、-(C~Cアルキル)(C~C10ヘテロシクロアルキル)、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、
38、R39およびR40の各々が、独立して、水素、またはC~C10アルキルである。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000008
である。
いくつかの実施形態では、WSGは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのコポリマー、またはそれらのアルコキシ誘導体である。
いくつかの実施形態では、WSGは
Figure 2022548158000009
であり、式中、nは1~50の整数であり、R81は、水素、C~C10アルキル、C~C10アルケニル、またはC~C10アルキニルであり、各場合で、アルキル、アルケニル、またはアルキニルは、任意に、1つ以上のC~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンで置換されている。いくつかの実施形態では、R81は、水素である。いくつかの実施形態では、R81は、メチルである。いくつかの実施形態では、R81は、エチルである。いくつかの実施形態では、R81は、-CH2-C≡CHである。いくつかの実施形態では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50である。いくつかの実施形態では、nは、2~10、1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、10~20、10~30、10~40、10~50、20~30、20~40、20~50、30~40、30~50、または40~50の整数値である。いくつかの実施形態では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。いくつかの実施形態では、nは、3または6である。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000010
である。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000011
である。
いくつかの実施形態では、WSGは
Figure 2022548158000012
であり、式中、各R82は、独立して、水素またはC~C10アルキルである。
いくつかの実施形態では、各R82は、独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、またはブチルである。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000013
である。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000014
である。
いくつかの実施形態では、WSGは
Figure 2022548158000015
であり、式中、各R83は、水素またはC~C10アルキルである。いくつかの実施形態では、各R83は、独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、またはブチルである。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000016
である。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000017
である。
いくつかの実施形態では、WSGは、-(C~C10アルキレン)-R33-R37である。いくつかの実施形態では、WSGは、-(C~C10アルキレン)-R33-R37であり、R33は、C~C10ヘテロアリーレンである。いくつかの実施形態では、WSGは、-(C~C10アルキル)-R33-R37であり、R33は、C~C10ヘテロアリーレンであり、R37は、-(C~Cアルキル)(C~C10ヘテロシクロアルキル)である。いくつかの実施形態では、WSGは、-CH-R33-R37である。いくつかの実施形態では、WSGは、-CH-R33-R37であり、R33は、トリアゾール、イミダゾール、またはピラゾールである。いくつかの実施形態では、WSGは、-CH-R33-R37であり、R33は、トリアゾールである。いくつかの実施形態では、WSGは、-CH-R33-R37であり、R33は、1,2,4-トリアゾールである。いくつかの実施形態では、WSGは、-CH-R33-R37であり、R33は、1,2,3-トリアゾールである。いくつかの実施形態では、WSGは、-CH-R33-R37であり、R33は、1,2,3-トリアゾールであり、R37は、-(C~Cアルキル)(C~C10ヘテロシクロアルキル)である。いくつかの実施形態では、WSGは、-CH-R33-R37であり、R33は、1,2,3-トリアゾールであり、R37は、-(Cアルキル)(C~C10ヘテロシクロアルキル)である。いくつかの実施形態では、WSGは、-CH-R33-R37であり、R33は、1,2,3-トリアゾールであり、R37は、-(Cアルキル)(C~C10ヘテロシクロアルキル)であり、C~C10ヘテロシクロアルキルは、テトラヒドロピラン誘導体である。
いくつかの実施形態では、WSGは
Figure 2022548158000018
であり、式中、各R87は、水素、C~C10アルキル、または-C(=O)C~C10アルキルである。いくつかの実施形態では、各R87は、独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アセテート、プロピオネート、またはブチレートである。いくつかの実施形態では、各R87は、独立して、水素またはメチルである。いくつかの実施形態では、各R87は、独立してメチルまたはアセテートである。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000019
である。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000020
である。
いくつかの実施形態では、WSGは、-(C~C10ヘテロアルキル)-R33-R37である。いくつかの実施形態では、WSGは、-(C~C10ヘテロアルキル)-R33-R37であり、R33は、C~C10ヘテロアリーレンである。いくつかの実施形態では、WSGは、-(C~C10ヘテロアルキル)-R33-R37であり、R33は、C~C10ヘテロアリーレンであり、R37は、-(C~Cアルキル)(C~C10ヘテロシクロアルキル)である。
いくつかの実施形態では、WSGは
Figure 2022548158000021
であり、pは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50である。いくつかの実施形態では、pは、2~10、1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、10~20、10~30、10~40、10~50、20~30、20~40、20~50、30~40、30~50、または40~50の整数値である。いくつかの実施形態では、pは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。いくつかの実施形態では、pは、3または6である。いくつかの実施形態では、p 3。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000022
であり、R33は、C~C10ヘテロアリーレンである。いくつかの実施形態では、R33は、Cヘテロアリーレンである。いくつかの実施形態では、R33は、トリアゾール、イミダゾール、またはピラゾールである。いくつかの実施形態では、R33は、トリアゾールである。いくつかの実施形態では、R33は、1,2,4-トリアゾールである。いくつかの実施形態では、R33は、1,2,3-トリアゾールである。いくつかの実施形態では、R33は、1,2,3-トリアゾールであり、pは3である。いくつかの実施形態では、R33は、1,2,3-トリアゾールであり、R37は、-(C~Cアルキル)(C~C10ヘテロシクロアルキル)である。いくつかの実施形態では、R33は、1,2,3-トリアゾールであり、R37は、-(Cアルキル)(C~C10ヘテロシクロアルキル)である。いくつかの実施形態では、R33は、1,2,3-トリアゾールであり、R37は、テトラヒドロピラン誘導体である。いくつかの実施形態では、R33は、1,2,3-トリアゾールであり、R37は、
Figure 2022548158000023
である。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000024
であり、R33は、1,2,3-トリアゾールであり、R37は、
Figure 2022548158000025
であり、pは、3である。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000026
であり、式中、各R87は、水素、C~C10アルキル、または-C(=O)C~C10アルキルである。いくつかの実施形態では、各R87は、独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アセテート、プロピオネート、またはブチレートである。いくつかの実施形態では、各R87は、独立して、水素またはメチルである。いくつかの実施形態では、各R87は、独立してメチルまたはアセテートである。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000027
である。
いくつかの実施形態では、WSGは、
Figure 2022548158000028
である。
いくつかの実施形態では、Xは、C=OまたはSOである。いくつかの実施形態では、Xは、C=Oである。いくつかの実施形態では、Xは、SOである。
いくつかの実施形態では、Yは、NHまたはSである。いくつかの実施形態では、Yは、NHである。いくつかの実施形態では、Yは、Sである。
式Iの変数wは、1~5の整数である。いくつかの実施形態では、wは、1である。いくつかの実施形態では、wは、2である。いくつかの実施形態では、wは、3である。いくつかの実施形態では、wは、4である。いくつかの実施形態では、wは、5である。
式Iの変数xは、0~10の整数である。いくつかの実施形態では、xは、0である。いくつかの実施形態では、xは、1である。いくつかの実施形態では、xは、2である。いくつかの実施形態では、xは、3である。いくつかの実施形態では、xは、4である。いくつかの実施形態では、xは、5である。いくつかの実施形態では、xは、6である。いくつかの実施形態では、xは、7である。いくつかの実施形態では、xは、8である。いくつかの実施形態では、xは、9である。いくつかの実施形態では、xは、10である。
式Iの変数yは、0~10の整数である。いくつかの実施形態では、yは、0である。いくつかの実施形態では、yは、1である。いくつかの実施形態では、yは、2である。いくつかの実施形態では、yは、3である。いくつかの実施形態では、yは、4である。いくつかの実施形態では、yは、5である。いくつかの実施形態では、yは、6である。いくつかの実施形態では、yは、7である。いくつかの実施形態では、yは、8である。いくつかの実施形態では、yは、9である。いくつかの実施形態では、yは、10である。
式Iの変数zは、1~10の整数である。いくつかの実施形態では、zは、1である。いくつかの実施形態では、zは、2である。いくつかの実施形態では、zは、3である。いくつかの実施形態では、zは、4である。いくつかの実施形態では、zは、5である。いくつかの実施形態では、zは、6である。いくつかの実施形態では、zは、7である。いくつかの実施形態では、zは、8である。いくつかの実施形態では、zは、9である。いくつかの実施形態では、zは、10である。
いくつかの実施形態では、xは0であり、wは1であり、yは0であり、zは1であり、XはC=Oであり、YはNHである。
いくつかの実施形態では、xは0であり、wは1であり、yは0であり、zは1であり、XはSOであり、YはNHである。
いくつかの実施形態では、xは0であり、wは2であり、yは0であり、zは1であり、XはC=Oであり、YはNHである。
いくつかの実施形態では、xは0であり、wは2であり、yは0であり、zは1であり、XはSOであり、YはNHである。
いくつかの実施形態では、本開示は、式Iaの化合物、またはその塩もしくは溶媒和物を提供し、
Figure 2022548158000029

式中、EDG、Ar、R84、x、w、y、z、EWG、およびWSGは、上記のように定義される。
いくつかの実施形態では、本開示は、式Ibの化合物、またはその塩もしくは溶媒和物を提供し、
Figure 2022548158000030

式中、EDG、Ar、R84、x、w、y、z、EWG、およびWSGは上記で定義されている。
いくつかの実施形態では、本開示は、式Icの化合物、またはその塩もしくは溶媒和物を提供し、
Figure 2022548158000031

式中、EDG、Ar、R84、X、Y、EWG、およびWSGは上記で定義されている。
いくつかの実施形態では、本開示は、式Icの化合物、またはその塩もしくは溶媒和物を提供し、
Figure 2022548158000032
式中、
EDGは、
a)任意に1個以上のR17で置換された、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキルであるか、または
b)-NR1011であり、
式中、各R17は、独立して、ハロゲン、-OR18、-NR1920、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
10、R11、R18、R19およびR20の各々は、独立して、水素、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、水素以外のこれらの各々が、任意に、1個以上のR21で置換されており、
21の各々は、独立して、ハロゲン、-OR22、-NR2324、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレンまたはヘテロアリーレンは、任意に、1個以上のR25で置換されており、
22、R23およびR24の各々は、独立して、水素、またはC~C10アルキルであり、
25の各々は、独立して、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
Arは、14個以下の炭素原子のアリーレンまたは14個以下の炭素原子のヘテロアリーレンであり、各々が、任意に1個以上のRで置換されており、
各Rは、独立して、ハロゲン、-OR、-NR、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレンまたはヘテロアリーレンは、任意に、1個以上のRで置換されており、
、R、およびRは、独立して、水素、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、水素以外のこれらの各々が、任意に、1個以上のRで置換されており、
各Rは、独立して、ハロゲン、-OR、-NR、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
、R、RおよびR84は、独立して、水素、またはC~C10アルキルであり、
EWGが、-F、-Cl、-Br、-CH=O、NO、-CF、-CCl、-SOHおよび-CNからなる群から選択され、
WSGは、
i)
Figure 2022548158000033

ii)ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのコポリマー、もしくはそれらのアルコキシ誘導体、
iii)
Figure 2022548158000034
(式中、nが、1~50の整数であり、R81が、水素、C~C10アルキル、C~C10アルケニル、またはC~C10アルキニルであり、アルキル、アルケニル、またはアルキニルが、任意に、1つ以上のC~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンで置換されている)、
iv)
Figure 2022548158000035

v)
Figure 2022548158000036

vi)
-(C~C10アルキル)-R33-R37(式中、
33が、10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
37が、-(C~Cアルキル)(10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル)である)、
vii)
Figure 2022548158000037

viii)
-(C~C10ヘテロアルキル)-R33-R37(式中、
33が、10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
37が、-(C~Cアルキル)(10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル)である)、または
ix)
Figure 2022548158000038
であり、
Xは、C=OもしくはSOであるか、またはXとR84とが結合してピリジニルを形成し、
Yは、NHまたはSである。
いくつかの実施形態では、本開示は、式Idの化合物、またはその塩もしくは溶媒和物を提供し、
Figure 2022548158000039

式中、EDG、R84、Ar、EWG、およびWSGは、上記のように定義される。
いくつかの実施形態では、本開示は、式Ieの化合物、またはその塩もしくは溶媒和物を提供し、
Figure 2022548158000040

式中、EDG、R84、Ar、EWG、およびWSGは、上記のように定義される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000041
Figure 2022548158000042
からなる群から選択され、式中、nは、1~50の値の整数である。いくつかの実施形態では、nは、1~10の値の整数であり、例えば、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。いくつかの実施形態では、nは、2~10の値の整数であり、例えば、nは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000043
Figure 2022548158000044
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000045
Figure 2022548158000046
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000047
Figure 2022548158000048
からなる群から選択され、式中、pは、1~50の値の整数である。いくつかの実施形態では、pは、1~10の値の整数であり、例えば、pは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。いくつかの実施形態では、pは、2~10の値の整数であり、例えば、pは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000049
Figure 2022548158000050
からなる群から選択され、式中、nは、1~50の値の整数である。いくつかの実施形態では、nは、1~10の値の整数であり、例えば、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。いくつかの実施形態では、nは、2~10の値の整数であり、例えば、nは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000051
Figure 2022548158000052
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000053
Figure 2022548158000054
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000055
Figure 2022548158000056
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000057
Figure 2022548158000058
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000059
からなる群から選択され、式中、nは、1~50の値の整数である。いくつかの実施形態では、nは、1~10の値の整数であり、例えば、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。いくつかの実施形態では、nは、2~10の値の整数であり、例えば、nは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000060
からなる群から選択され、式中、nは、1~50の値の整数である。いくつかの実施形態では、nは、1~10の値の整数であり、例えば、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。いくつかの実施形態では、nは、2~10の値の整数であり、例えば、nは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000061
からなる群から選択され、式中、nは、1~50の値の整数である。いくつかの実施形態では、nは、1~10の値の整数であり、例えば、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。いくつかの実施形態では、nは、2~10の値の整数であり、例えば、nは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000062
からなる群から選択され、式中、nは、1~50の値の整数である。いくつかの実施形態では、nは、1~10の値の整数であり、例えば、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。いくつかの実施形態では、nは、2~10の値の整数であり、例えば、nは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000063
からなる群から選択され、式中、nは、1~50の値の整数である。いくつかの実施形態では、nは、1~10の値の整数であり、例えば、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。いくつかの実施形態では、nは、2~10の値の整数であり、例えば、nは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000064
からなる群から選択され、式中、nは、1~50の値の整数である。いくつかの実施形態では、nは、1~10の値の整数であり、例えば、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。いくつかの実施形態では、nは、2~10の値の整数であり、例えば、nは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000065
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000066
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000067
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000068
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000069
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000070
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000071
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000072
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000073
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000074
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000075
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000076
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000077
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000078
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000079
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000080
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000081
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000082
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000083
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-2-シアノ-N-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)アクリルアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-2-シアノ-N-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)アクリルアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000084
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-1-シアノ-N-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)エテンスルホンアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-1-シアノ-N-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)エテンスルホンアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000085
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-2-シアノ-N-(2,5,8,11,14,17-ヘキサオキサノナデカン-19-イル)-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)アクリルアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-2-シアノ-N-(2,5,8,11,14,17-ヘキサオキサノナデカン-19-イル)-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)アクリルアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000086
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-1-シアノ-N-(2,5,8,11,14,17-ヘキサオキサノナデカン-19-イル)-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)エテンスルホンアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-1-シアノ-N-(2,5,8,11,14,17-ヘキサオキサノナデカン-19-イル)-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)エテンスルホンアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000087
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-2-シアノ-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)アクリルアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-2-シアノ-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)アクリルアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000088
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-1-シアノ-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)エテンスルホンアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-1-シアノ-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)エテンスルホンアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000089
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-2-シアノ-N-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)ブタ-2-エンアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-2-シアノ-N-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)ブタ-2-エンアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000090
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-1-シアノ-N-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)プロプ-1-エン-1-スルホンアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-1-シアノ-N-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ)エチル)-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)プロプ-1-エン-1-スルホンアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000091
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-2-シアノ-N-(2,5,8,11,14,17-ヘキサオキサノナデカン-19-イル)-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)ブタ-2-エナミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-2-シアノ-N-(2,5,8,11,14,17-ヘキサオキサノナデカン-19-イル)-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)ブタ-2-エナミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000092
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-1-シアノ-N-(2,5,8,11,14,17-ヘキサオキサノナデカン-19-イル)-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)プロプ-1-エン-1-スルホンアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-1-シアノ-N-(2,5,8,11,14,17-ヘキサオキサノナデカン-19-イル)-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)プロプ-1-エン-1-スルホンアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000093
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-2-シアノ-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)ブタ-2-エナミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-2-シアノ-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)ブタ-2-エナミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000094
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-1-シアノ-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)プロプ-1-エン-1-スルホンアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-1-シアノ-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)プロプ-1-エン-1-スルホンアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000095
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(R,E)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-((3,4,5,6-テトラヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)アクリルアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(R,Z)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-((3,4,5,6-テトラヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)アクリルアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000096
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-(((2R,3S,4S,5R)-3,4,5,6-テトラヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)アクリルアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-(((2R,3S,4S,5R)-3,4,5,6-テトラヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)アクリルアミドである。
Figure 2022548158000097
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-(2,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アクリルアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-(2,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アクリルアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000098
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-((3R,4R,5S,6R)-2,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アクリルアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-((3R,4R,5S,6R)-2,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アクリルアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000099
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-((1-((3,4,5-トリヒドロキシ-6-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)アクリルアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-((1-((3,4,5-トリヒドロキシ-6-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)アクリルアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000100
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-((1-(((2R,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)アクリルアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-((1-(((2R,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)アクリルアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000101
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-(2-(2-(2-((1-((3,4,5-トリヒドロキシ-6-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アクリルアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-(2-(2-(2-((1-((3,4,5-トリヒドロキシ-6-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アクリルアミドである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000102
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、(E)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-(2-(2-(2-((1-(((2R,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アクリルアミドである。いくつかの実施形態では、化合物は、(Z)-2-シアノ-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-N-(2-(2-(2-((1-(((2R,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)アクリルアミドである。
ある特定の実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000103
である。ある特定の実施形態では、化合物は、化合物23の薬学的に許容される塩または溶媒和物である。
ある特定の実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000104
である。ある特定の実施形態では、化合物は、化合物24の薬学的に許容される塩または溶媒和物である。
ある特定の実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000105
である。
ある特定の実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000106
である。
ある特定の実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000107
である。
いくつかの実施形態では、各Arは、独立して、置換もしくは非置換のナフチレン、または置換もしくは非置換のフェニレンである。いくつかの実施形態では、Arは、置換もしくは非置換のナフチレン、または置換もしくは非置換のフェニレンである。いくつかの実施形態では、Arは、置換もしくは非置換のピリジル、置換もしくは非置換のピリミジル、置換もしくは非置換のピラジニル、または置換もしくは非置換のピラジジニル(pyradizinyl)である。いくつかの実施形態では、Arは、置換もしくは非置換のピリジルである。
いくつかの実施形態では、式IIの置換基EDGは、電子供与基であり得る。いくつかの実施形態では、EDGは、当技術分野において既知の任意の電子供与基である。いくつかの実施形態では、共鳴または誘導電子吸引を介してその電子密度の一部を共役パイ系に供与し、したがって、パイ系をより求核性にすることができるのは、任意の原子または官能基である。いくつかの実施形態では、EDGは、-OR49、-NR5051、-SR52、-PR5354、-NR55C(O)R56、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、任意に、1個以上のR57で置換されており、各R57は独立して、ハロゲン、-OR58、-NR5960、~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、R49、R50、R51、R52、R53、R54、R55、R56、R58、R59、R60の各々は、独立して、水素、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、水素以外のこれらの各々は、任意に、1個以上のR61で置換されており、R50およびR51は、任意に一緒に結合されて、任意にR61で置換されたヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールを形成し、R61の各々は、独立して、ハロゲン、-OR62、NR6364、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンであり、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、任意に、1個以上のR65で置換されており、R62、R63およびR64の各々は、独立して、水素またはC~C10アルキルであり、各R65は独立して、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、C~C10シクロアルキル、C~C10ヘテロシクロアルキル、C~C10アリーレン、またはC~C10ヘテロアリーレンである。
いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、O、NH、またはSである。いくつかの実施形態では、Yは、存在しない(すなわち、Yは結合である)。いくつかの実施形態では、Yは、Oである。いくつかの実施形態では、Yは、NHである。いくつかの実施形態では、Yは、Sである。
式IIの変数xは、0~10の整数である。いくつかの実施形態では、xは、0である。いくつかの実施形態では、xは、1である。いくつかの実施形態では、xは、2である。いくつかの実施形態では、xは、3である。いくつかの実施形態では、xは、4である。いくつかの実施形態では、xは、5である。いくつかの実施形態では、xは、6である。いくつかの実施形態では、xは、7である。いくつかの実施形態では、xは、8である。いくつかの実施形態では、xは、9である。いくつかの実施形態では、xは、10である。
式IIの変数yは、0~10の整数である。いくつかの実施形態では、yは、0である。いくつかの実施形態では、yは、1である。いくつかの実施形態では、yは、2である。いくつかの実施形態では、yは、3である。いくつかの実施形態では、yは、4である。いくつかの実施形態では、yは、5である。いくつかの実施形態では、yは、6である。いくつかの実施形態では、yは、7である。いくつかの実施形態では、yは、8である。いくつかの実施形態では、yは、9である。いくつかの実施形態では、yは、10である。
式IIの変数zは、1~10の整数である。いくつかの実施形態では、zは、1である。いくつかの実施形態では、zは、2である。いくつかの実施形態では、zは、3である。いくつかの実施形態では、zは、4である。いくつかの実施形態では、zは、5である。いくつかの実施形態では、zは、6である。いくつかの実施形態では、zは、7である。いくつかの実施形態では、zは、8である。いくつかの実施形態では、zは、9である。いくつかの実施形態では、zは、10である。
いくつかの実施形態では、xは0であり、yは0であり、zは1であり、YはOである。
いくつかの実施形態では、xは0であり、yは0であり、zは1であり、YはSである。
いくつかの実施形態では、xは0であり、yは0であり、zは1であり、YはNHである。
いくつかの実施形態では、xは0であり、yは0であり、zは1であり、Yは存在しない。
いくつかの実施形態では、xは0であり、yは0であり、zは2であり、YはOである。
いくつかの実施形態では、xは0であり、yは0であり、zは2であり、YはSである。
いくつかの実施形態では、xは0であり、yは0であり、zは2であり、YはNHである。
いくつかの実施形態では、xは0であり、yは0であり、zは2であり、Yは存在しない。
一態様では、本開示は、式IIaの化合物を提供し、
Figure 2022548158000108

式中、EDG、Ar、Ar、Y、EWG、およびWSGは、式IIについて上記のように定義される。
一態様では、本開示は、式IIbの化合物を提供し、
Figure 2022548158000109

式中、EDG、Ar、Ar、EWG、およびWSGは、式IIについて上記のように定義される。
いくつかの実施形態では、式IIによる化合物は、
Figure 2022548158000110
Figure 2022548158000111
からなる群から選択され、式中、nは0~50の値の整数である。いくつかの実施形態では、nは0~10の値の整数であり、例えば、nは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000112
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000113
Figure 2022548158000114
からなる群から選択され、式中、R85は、HまたはCNである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000115
Figure 2022548158000116
からなる群から選択され、式中、R85は、HまたはCNであり、R86
Figure 2022548158000117
であり、式中、nは、0~50の値の整数である。いくつかの実施形態では、nは0~10の値の整数であり、例えば、nは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000118
からなる群から選択され、式中、R85はHまたはCNであり、R86はHである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000119
からなる群から選択され、式中、R85は、HまたはCNであり、R86
Figure 2022548158000120
であり、式中、nは0~50の値の整数である。いくつかの実施形態では、nは0~10の値の整数であり、例えば、nは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000121
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、2-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)-4-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)-ニコチノニトリルである。
いくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022548158000122
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、4-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)ニコチノニトリルである。
いくつかの実施形態では、化合物は、以下、
Figure 2022548158000123
Figure 2022548158000124
またはそれらの塩もしくは溶媒和物から選択される。
神経疾患および障害ならびにその治療
本明細書で提供されるのは、患者が神経疾患または障害に罹患しているかどうかを決定するための方法であって、患者の組織中のリン酸化タウタンパク質の存在を検出することを含み、検出することが、リン酸化タウタンパク質を本明細書に記載の化合物と接触させることを含む、方法である。化合物は、式I、II、Ia、Ib、Ic、Id、またはIeの化合物であり得る。いくつかの実施形態では、化合物は、式Icの化合物である。いくつかの実施形態では、化合物は、化合物1、2、3、4、または5である。接触させることは、インビボであり得る。組織は、眼組織であり得る。いくつかの実施形態では、神経疾患または障害は、加齢性疾患または障害、遺伝性疾患または障害、損傷関連疾患または障害、および精神疾患または障害から選択される。いくつかの実施形態では、加齢性疾患または障害は、パーキンソン型認知症、血管性認知症、および筋萎縮性側索硬化症から選択され、遺伝性疾患または障害はダウン症候群であり、損傷関連疾患または障害は、外傷性脳損傷および慢性外傷性脳症から選択され、前記精神疾患または障害は、統合失調症および鬱病から選択される。神経疾患または障害はタウオパチーであり得る。いくつかの実施形態では、神経疾患または障害は、アルツハイマー病または慢性外傷性脳症(CTE)である。
神経疾患または障害はタウオパチーであり得る。タウオパチーは、人間の脳の神経原線維変化またはグリア原線維変化(gliofibrillary tangle)におけるタウタンパク質の病理学的凝集に関連する神経疾患のクラスである。変化(tangle)は、タウの過剰リン酸化によって形成され、タウタンパク質を微小管から解離させ、不溶性形態で凝集体を形成させる可能性がある。過剰リン酸化タウタンパク質の凝集は、対になったらせん状フィラメントと呼ばれることもある。変化形成(tangle formation)の正確なメカニズムは完全には理解されておらず、変化が疾患の主要な原因要因であるのか、それともより末梢的な役割を果たすのかについてはまだ議論の余地がある。タウオパチーは、外傷後の変性、感染症、代謝性疾患、運動ニューロン変性など、多くの神経障害で発見されている。タウタンパク質の空間分布、時間的外観、および構造変化は、様々な神経疾患間で異なって現れる。AD患者は、ねじれた、過剰リン酸化された、単一の非周期的タウフィラメントを有しているが、進行性核上性麻痺および前頭側頭型認知症(FTD)を有する患者は、まっすぐなタウフィラメントしか有さない傾向がある。タウオパチーは、おそらくシヌクレインとタウタンパク質間の相互作用が原因で、シヌクレイノパチーと重複することがよくある。非アルツハイマー病型タウオパチーは、前頭側頭型認知症または前頭側頭葉変性症と関連しているため、「ピック・コンプレックス(Pick’s complex)」としてグループ化されることがある。タウの過剰リン酸化のマーカーは、タウpS422である。慢性外傷性脳症(CTE)は、反復性の軽度の外傷性脳損傷(mTBI)に関連しており、神経原線維変化(NFT)などのタウの過剰リン酸化および凝集など、タウオパチーと多くの類似点がある。
神経疾患または障害は、神経変性疾患または障害であり得る。いくつかの実施形態では、神経疾患または障害は、アルツハイマー病(AD)である。ADは、二次性タウオパチーとみなされる。アルツハイマー病は、疾患の初期段階での記憶喪失の症状を特徴とする。神経原線維変化はADの初期の記述子(descriptor)であった。タウが過剰リン酸化されると、タンパク質は軸索の微小管から解離する。その後、タウは誤って折りたたまれて凝集し始め、神経原線維変化(NFT)を形成し得る。タウが解離すると微小管も不安定になり、神経原線維変化と不安定化した微小管の組み合わせにより、軸索輸送および神経伝達などのプロセスが破壊される。ADにおけるNFTの関与の程度は、ブラークステージによって定義される。ブラークステージIおよびIIは、NFTの関与が主に脳の経嗅内領域(transentorhinal region)に限定されている場合に使用され、海馬などの辺縁系領域が関与されるようになる場合はステージIIIおよびIV、広範な新皮質への関与が示される場合はステージVおよびVIである。ADはまた、老人斑(senile plaques)の存在のためにアミロイドーシスとして分類される。さらに、特定のApoε4キャリアは、ADを発症するリスクが高くなる。APOε4は、Aεの除去において他のアイソフォームよりも効率が低いと考えられており、したがって、アミロイド負荷の増加、タウのリン酸化、シナプス毒性、およびシナプス密度の低減と相関している可能性がある。外傷性脳損傷(TBI)を経験することは、ADを発症するもう1つの危険因子であり、研究によると、TBIを経験した人はADのリスクが大幅に増加することが示されている。
ADが進行するにつれて、症状には、錯乱、長期記憶の喪失、錯語、語彙の喪失、攻撃性、易怒性、および/または気分変動が含まれる。疾患のより進行したステージでは、身体機能の喪失がある。アルツハイマー病(AD)の患者は、酸化ストレスの増加、ミトコンドリア機能障害、シナプス機能障害、カルシウム恒常性の破壊、老人斑および神経原線維変化の沈着、ならびに脳の萎縮など、多くの特徴的な神経障害を呈する。AD関連障害には、AD型の老年期認知症(SDAT)、前頭側頭型認知症(FTD)、血管性認知症、軽度の認知機能障害(MCI)、加齢性記憶障害(AAMI)が含まれる。いくつかの実施形態では、患者の組織中のリン酸化タウタンパク質の存在を検出することを含み、検出することが、リン酸化タウタンパク質を本明細書に記載の化合物と接触させることを含む、患者がアルツハイマー病を罹患しているかどうかを決定すること。
いくつかの実施形態では、神経疾患または神経障害疾患は、前頭側頭葉変性症(FTLD)(例えば、FTLD-タウ、FTLD-TDP、またはFTLD-FUS)である。いくつかの実施形態では、神経疾患または障害は前頭側頭型認知症である。いくつかの実施形態では、神経疾患または障害は記憶喪失を含む。いくつかの実施形態では、神経疾患または障害は加齢性記憶喪失である。いくつかの実施形態では、神経疾患または障害はFTLD-TDPタイプAである。いくつかの実施形態では、神経疾患または障害はFTLD-TDPタイプBである。いくつかの実施形態では、神経疾患または障害はFTLD-TDPタイプCである。いくつかの実施形態では、神経疾患または障害はFTLD-TDPタイプDである。
いくつかの実施形態では、神経疾患または障害はパーキンソン病である。いくつかの実施形態では、神経疾患または障害はパーキンソン型認知症である。いくつかの実施形態では、神経疾患または障害は、アミロイドプラークの蓄積に関連する(例えば、それを特徴とする)。いくつかの実施形態では、神経疾患もしくは障害を有する患者は、神経疾患もしくは障害の発症前、発症中、または発症後に外傷性脳損傷を負ったことがある。いくつかの実施形態では、神経疾患または障害は、ニューロンの機能障害を含む。ニューロンの機能障害は、ニューロンの有効な機能の萎縮または他の低下を含み得る。例えば、アルツハイマー病では、特に海馬ニューロンおよび海馬に近接するニューロンなどの皮質ニューロンにおいて、ニューロンの機能障害を呈することが知られている。
いくつかの実施形態では、神経疾患または障害は、外傷性軸索損傷(TAI)、外傷性脳障害(TBD)、認知症(例えば、一般的な認知症)、17番染色体に関連するパーキンソニズムを伴う前頭側頭型認知症(FTDP-17)、原発性加齢性タウオパチー(PART)、神経原線維変化優位の老人性認知症、進行性核上性麻痺(PSP)、大脳皮質基底核変性症、リチコ・ボディグ病(グアムのパーキンソン-認知症複合)、神経節膠腫、神経節細胞腫、髄膜血管腫症、脳炎後パーキンソニズム、亜急性硬化性全脳炎、鉛脳症、結節性硬化症、パントテン酸キナーゼ関連神経変性症、リポフスチン症、ピック病、大脳皮質基底核変性症、嗜銀顆粒性認知症(AGD)、または大脳皮質基底核変性症、である。
神経疾患または障害は、外傷性脳損傷(TBI)または慢性外傷性脳症(CTE)などの損傷関連状態であり得る。外傷性脳損傷(TBI)は、衝突、打撃、衝撃、急激な加速もしくは減速、または発射体の貫通などの外力によって引き起こされる脳への傷害による慢性疾患である。TBIにつながる損傷は、意識状態の低下または変化を引き起こし、認知、感覚運動、および心理社会的機能に一時的または永続的な欠陥をもたらす可能性がある。CTEは、TBI症状を引き起こさなかった頭部への打撲を含む、繰り返し脳外傷を受けた人々に見られる進行性の変性疾患である。CTEの物理的側面には、脳の収縮、前頭葉および側頭葉の萎縮、脳室の拡大、海馬、視床、脳幹、および小脳の萎縮が含まれる。CTEの個体は、認知症、記憶喪失、攻撃性、錯乱、鬱病、自殺念慮の症状があり、これらは損傷の何年も後に発生する可能性がある。
神経疾患または障害は、眼に関するもの、例えば、緑内障、高眼圧症、黄斑変性症、糖尿病性網膜症、加齢性黄斑変性症(AMD)または網膜色素変性症である可能性がある。
神経疾患または障害のさらなる例としては、アレキサンダー病、アルパース病、鬱病、周産期仮死、パーキンソン病認知症(「PD認知症」)、筋萎縮性側索硬化症、毛細血管拡張性運動失調症、バッテン病(シュピールマイアー・フォークト・シェーグレン・バッテン病としても知られている)、海綿状脳症(例えば、牛海綿状脳症(狂牛病)、クールー病、クロイツフェルト・ヤコブ病、致死性家族性不眠症、カナバン病、コケイン症候群、大脳皮質基底核変性症、脆弱X症候群、前頭側頭型認知症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー症候群、ハンチントン病、HIV関連認知症、ケネディ病、クラッベ病、レビー小体型認知症、マシャド・ジョセフ病(脊髄小脳失調症3型)、多発性硬化症、多系統萎縮症、ナルコレプシー、神経ボレリア症、ペリツェウス・メルツバッヘル病、原発性側索硬化症、プリオン病、レフサム病、サンドホフ病、シルダー病、悪性貧血に続発する亜急性連合性脊髄変性症、統合失調症、脊髄小脳失調症(様々な特徴を持つ複数のタイプ)、脊髄性筋萎縮症、スティール・リチャードソン・オルゼウスキー病、脊髄ろう、薬剤性パーキンソニズム、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、多系統萎縮症、特発性パーキンソン病、常染色体優性パーキンソン病、家族性、1型(PARK1)、パーキンソン病3、常染色体優性レビー小体(PARK3)、パーキンソン病4、常染色体優性レビー小体(PARK4)、パーキンソン病5(PARK5)、パーキンソン病6、常染色体劣性早発性(PARK6)、パーキンソン病2、常染色体劣性若年性(PARK2)、パーキンソン病7、常染色体劣性早発性(PARK7)、パーキンソン病8(PARK8)、パーキンソン病9(PARK9)、パーキンソン病10(PARK10)、パーキンソン病11(PARK11)、パーキンソン病12(PARK12)、パーキンソン病13(PARK13)、またはミトコンドリアパーキンソン病が挙げられる。
患者の神経疾患または障害を決定すると、神経疾患または障害の症状を治療または改善するために、あるいはその進行を遅らせるかまたは停止するために、特定の手順を提供することができる。神経疾患または障害が診断されると、本明細書に記載の方法によって疾患または障害の進行はまた監視され得る。診断されると、治療医師はまた、本明細書に記載されるものを含む、専門家に既知の追加の治療を提案することができる。
「治療」または「治療する」は、臨床結果を含む有益なまたは望ましい結果を得るためのアプローチである。有益なまたは望ましい臨床結果には、以下の1つ以上が含まれ得る:a)疾患または状態を阻害する(例えば、疾患もしくは状態に起因する1つ以上の症状を減少させ、かつ/または疾患もしくは状態の程度を減少させる)、b)疾患または状態に関連する1つ以上の臨床症状の発症を改善、遅延または阻止する(例えば、疾患または状態を安定化させ、疾患または状態の悪化もしくは進行を予防または遅延させ、かつ/または疾患もしくは状態の広がり(例えば、転移)を予防もしくは遅延させる)、かつ/あるいはc)疾患を軽減する、すなわち、臨床症状の退行を引き起こす(例えば、病状を改善し、疾患または状態の部分的もしくは完全な寛解を提供し、別の薬物の効果を増強させ、疾患の進行を遅延させ、生活の質を向上させ、かつ/または生存期間を延長させる。
「予防」または「予防する」とは、疾患または状態の臨床症状を発症させない疾患または状態の任意の治療を意味する。いくつかの実施形態では、化合物は、疾患もしくは状態のリスクがあるか、または疾患もしくは状態の家族歴を有する患者(ヒトを含む)に投与され得る。
「患者」とは、治療、観察もしくは実験の対象であったか、または対象となるであろう哺乳動物(ヒトを含む)などの動物を指す。本明細書に記載の方法は、ヒトの治療および/または獣医学的用途において有用であり得る。いくつかの実施形態では、患者は、哺乳動物である。一実施形態では、患者は、ヒトである。
本明細書に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、または重水素化類似体の「治療有効量」または「有効量」という用語は、患者に投与されると、症状の改善または疾患の進行の遅延などの治療上の利点を提供するために、治療を行うのに十分な量を意味する。例えば、治療有効量は、神経学的疾患または障害の疾患または状態の症状を減少させるのに十分な量であり得る。治療有効量は、患者、および治療を受ける疾患または状態、患者の体重および年齢、疾患または状態の重症度、ならびに投与方法に応じて異なり得るが、当業者によって容易に決定することができる。
本明細書に記載の方法は、インビボまたはエクスビボで細胞集団に適用することができる。「インビボ」とは、動物またはヒト体内のように、生きている個体の体内を意味する。これに関連して、本明細書に記載の方法を、個体において治療的に使用することができる。「エクスビボ」は、生きている個体の外を意味する。エクスビボ細胞集団の例としては、インビトロ細胞培養物、および個体から得られた体液または組織試料を含む生物学的試料が挙げられる。このような試料は、当技術分野において周知の方法によって得ることができる。例示的な生体液試料には、血液、脳脊髄液、尿、および唾液が含まれる。これに関連して、本明細書に記載の化合物および組成物を、治療および実験的な目的を含む様々な目的に使用することができる。例えば、本明細書に記載の化合物および組成物をエクスビボで使用して、所与の適応症、細胞型、個体、および他のパラメータに対する本開示の化合物の投与の最適なスケジュールおよび/または投薬を決定することができる。このような使用から収集された情報を、実験的な目的または診療所で、インビボ処置のプロトコルを設定するために使用することができる。本明細書に記載の化合物および組成物が適するであろう他のエクスビボ用途を以下に記載するが、当業者には明らかであろう。選択された化合物は、ヒトまたは非ヒト患者における安全性または耐容投与量を調べるためにさらに特徴付けされてもよい。このような特性は、当業者に一般的に知られている方法を使用して調べることができる。
リン酸化タウの検出
本明細書で提供されるのは、神経疾患または障害の診断のための方法であって、患者の組織に本明細書に記載の化合物を投与することを含む、方法である。化合物は、式I、II、Ia、Ib、Ic、Id、またはIeの化合物であり得る。いくつかの実施形態では、化合物は、式Icの化合物である。いくつかの実施形態では、化合物は、化合物1、2、3、4、または5である。この方法は、化合物のリン酸化タウタンパク質への結合を検出することを含み得る。結合は、光によって活性化されると、検出可能なシグナルの放出を引き起こし得る。シグナルは、蛍光シグナルまたは赤外線シグナルであり得る。投与は、静脈内投与であり得るか、または眼の網膜に局在化し得る。
リン酸化タウタンパク質の検出は、リン酸化タウに選択的に結合することができるプローブを用いて行うことができ、これは、本明細書ではリン酸化タウプローブと称される。プローブは、本明細書に記載の化合物を含む。
一実施形態では、リン酸化タウプローブ、例えば、本明細書に記載の化合物は、リン酸化タウに結合した場合、レーザー光による活性化時に、その放出された蛍光シグナルを介して検出することができる。リン酸化タウ結合化合物の例を、本明細書に記載する。
患者の網膜におけるリン酸化タウタンパク質に対するリン酸化タウプローブ、例えば、本明細書に記載の化合物の結合のインサイチュ検出は、好ましくは手持ち式または携帯型である網膜撮像デバイスを用いて容易にすることができる。網膜撮像デバイスは、レンズおよび画像センサー、ならびに任意にレーザー光源を含むことができる。光源が例えば網膜などの組織にレーザー光を発すると、リン酸化タウがそこに蓄積され、リン酸化タウ結合プローブ、例えば、本明細書に記載の化合物に結合している場合、蓄積は、蛍光シグナルを収集ならびに感知するレンズおよび画像センサーによって容易に検出および定量化することができる。
患者が神経疾患または障害に苦しんでいるかどうかを決定するための方法は、本明細書に記載される任意の方法で実施され得る。いくつかの実施形態では、接触させることは、光によって活性化されると、検出可能なシグナルの放出を引き起こす。いくつかの実施形態では、検出可能なシグナルは、蛍光シグナルである。いくつかの実施形態では、リン酸化タウタンパク質は、タンパク質1モル当たり少なくとも3モルのホスフェートを含む。いくつかの実施形態では、リン酸化タウタンパク質は、3リピートタウ、4リピートタウ、またはそれらの組み合わせである。
投与および薬学的組成物
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、眼に投与される。いくつかの実施形態では、眼に投与される本開示の薬学的組成物は、網膜、眼内空間、眼表面、相互連結神経分布、結膜、涙腺、またはマイボーム腺に送達される。いくつかの実施形態では、化合物は眼に局所投与される。いくつかの実施形態では、化合物は点眼薬として投与される。投与は、局所投与であり得る。
化合物はまた、限定されないが、静脈内および皮下使用のために製剤化され得る。静脈内投与は、ボーラス投与または連続注射であり得る。
本化合物は、広い投与量範囲にわたって有効であり得る。いくつかの実施形態では、成人への適用において、1日当たり0.01~1000mg、0.5~100mg、1~50mg、および1日当たり5~40mgの投与量が、使用される投与量の例である。例示的な投与量は、1日当たり10~30mgである。若年層への適用では、投与量は成人の投与量と同じか、またはそれより少なくてもよい。いくつかの実施形態では、化合物の有効量は、成人患者当たり約50~500mgの化合物に相当する。正確な投与量は、投与経路、化合物が投与される形態、治療される患者、治療される患者の体重、ならびに主治医の好みおよび経験に依存するであろう。
いくつかの実施形態では、化合物の有効量は、投与量当たりのヒト患者当たり約0.01~1000mgの化合物に相当する。いくつかの実施形態では、化合物の有効量は、投与量当たりのヒト当たり50~500mgである。いくつかの実施形態では、有効量は、投与量当たりのヒト当たり、約0.01~100mg、0.01~200mg、0.01~300mg、0.01~400mg、0.01~500mg、0.01~600mg、0.01~700mg、0.01~800mg、0.01~900mg、0.01~1000mg、0.1~100mg、0.1~200mg、0.1~300mg、0.1~400、0.1~500mg、0.1~600mg、0.1~700mg、0.1~800mg、0.1~900mg、0.1~1000mg、1~100mg、1~200mg、1~300mg、1~400mg、1~500mg、1~600mg、1~700mg、1~800mg、1~900mg、100~200mg、100~300mg、100~400mg、100~500mg、100~600mg、100~700mg、100~800mg、100~900mg、100~1000mg、200~300mg、200~400mg、200~500mg、200~600mg、200~700mg、200~800mg、200~900mg、200~1000mg、300~400mg、300~500mg、300~600mg、300~700mg、300~800mg、300~900mg、300~1000mg、400~500mg、400~600mg、400~700mg、400~800mg、400~900mg、400~1000mg、500~600mg、500~700mg、500~800mg、500~900mg、500~1000mg、600~700mg、600~800mg、600~900mg、600~1000mg、700~800mg、700~900mg、700~1000mg、800~900mg、800~1000mg、または約900~1000mgに相当する。いくつかの実施形態では、有効量は、投与量当たりの成人当たり、約50~100mg、50~400mg、50~500mg、100~200mg、100~300mg、100~400mg、100~500mg、200~300mg、200~400mg、200~500、300~400mg、300~500mg、または400~500mgである。
いくつかの実施形態では、化合物は、単一用量で投与される。いくつかの実施形態では、化合物は、複数用量で投与される。いくつかの実施形態では、投薬は1日当たり約1回、2回、3回、4回、5回、6回、または6回以上である。いくつかの実施形態では、投薬は、約月に1回、2週間に1回、週に1回、または2日に1回である。別の場合には、化合物および別の薬剤は、1日当たり約1回~約1日当たり約6回一緒に投与される。いくつかの実施形態では、化合物および薬剤の投与は、約7日未満継続する。さらに別の場合には、投与は、約6、10、14、28日、2か月、6か月、または1年以上継続する。いくつかの実施形態では、継続的な投薬が、達成され、必要な限り維持される。
いくつかの実施形態では、化合物は、1日当たり1~10回、1~4回、または1回投与される。いくつかの実施形態では、化合物は、1日に1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10回投与される。いくつかの実施形態では、化合物は滴剤として投与される。いくつかの実施形態では、投与される液滴のサイズは、約10~100μL、約10~90μL、約10~80μL、約10~70μL、約10~60μL、約10~50μL、約10~40μL、約10~30μL、約20~100μL、約20~90μL、約20~80μL、約20~70μL、約20~60μL、約20~50μL、約20~40μL、または約20~30μLの範囲にある。本開示の一例は、約10~約30μLの範囲の液滴を投与する。本開示の一例は、約10~約100μLの範囲の液滴を投与する。本開示の一例は、約20~約50μLの範囲の液滴を投与する。本開示の一例は、約20~約40μLの範囲の液滴を投与する。本開示の一例は、約10~約60μLの範囲の液滴を投与する。いくつかの実施形態では、本開示の眼用製剤は、1回当たり数滴、例えば、1回当たり1~3滴、1回当たり1~3滴、1回当たり1~4滴、1回当たり1~5滴、1回当たり1~6滴、1回当たり1~7滴、1回当たり1~8滴、1回当たり1~9滴、1回当たり1~10滴、1回当たり3~4滴、1回当たり3~5滴、1回当たり3~6滴、1回当たり3~7滴、1回当たり3~8滴、1回当たり3~9滴、1回当たり3~10滴、1回当たり5~6滴、1回当たり5~7滴、1回当たり5~8滴、1回当たり5~9滴、1回当たり5~10滴、1回当たり7~8滴、1回当たり7~9滴または1回当たり9~10滴投与される。一例では、本開示の製剤は、1回当たり約1滴および1日当たり1~6回投与される。
薬学的組成物/製剤
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、薬学的組成物に製剤化される。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、活性化合物を薬学的に使用できる調製剤に加工することを容易にする賦形剤および助剤を含む1つ以上の生理学的に許容される担体を使用して、従来の方法で製剤化される。適切な製剤は、選択した投与経路に依存する。任意の薬学的に許容される技術、担体、および賦形剤は、本明細書に記載の薬学的組成物を製剤化するのに好適なものとして使用される:Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Nineteenth Ed(Easton,Pa.:Mack Publishing Company,1995);Hoover,John E.,Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975;Liberman,H.A.and Lachman,L.,Eds.,Pharmaceutical Dosage Forms,Marcel Decker,New York,N.Y.,1980;およびPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,Seventh Ed.(Lippincott Williams & Wilkins 1999)。
本明細書で提供されるのは、本明細書に記載されるような化合物および薬学的に許容される希釈剤、賦形剤、または担体を含む、薬学的組成物である。ある特定の場合では、本明細書に記載される化合物は、併用療法の場合のように、1つ以上の化合物が他の有効成分と混合される薬学的組成物として投与される。具体的な場合では、薬学的組成物は、本明細書に記載されるような1つ以上の化合物を含む。
本明細書で使用される場合、薬学的組成物は、本明細書に記載の化合物と、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、および/または賦形剤などの他の化学成分との混合物を指す。ある特定の場合では、薬学的組成物は、生物への化合物の投与を容易にする。本明細書で提供される治療または使用の方法を実施するためのいくつかの場合では、治療有効量の本明細書に記載の1つ以上の化合物が、検出、診断もしくは治療される疾患または状態を有する哺乳動物に薬学的組成物で投与される。具体的な場合では、哺乳動物はヒトである。ある特定の場合では、治療有効量は、疾患の重症度、患者の年齢および相対的健康、使用される化合物の効力、ならびに他の要因に応じて変化する。本明細書に記載の化合物は、混合物の成分として、単独で、または1つ以上の治療剤と組み合わせて使用される。
いくつかの実施形態では、1つ以上の化合物は、水溶液中で製剤化される。具体的な場合では、水溶液は、ほんの一例として、ハンクス溶液、リンガー溶液、酢酸塩水性緩衝液、クエン酸水性緩衝液、炭酸塩水性緩衝液、リン酸塩水性緩衝液または生理食塩水緩衝液などの生理学的に適合性のある緩衝液から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、眼投与用に製剤化されている。いくつかの実施形態では、眼用製剤は液体(溶液、懸濁液、再構成用の粉末、ゾルからゲル系の形態)、半固体(軟膏およびゲル)、固体(眼球インサート)、および眼内投薬形態(注射、灌流液およびインプラント)である。
本明細書に記載の化合物および眼科的に許容される成分を含む眼科用製剤が、本明細書に提供される。眼科用製剤は、眼薬投与に適した任意の形態で、例えば、溶液、懸濁液、軟膏、ゲル、リポソーム分散液、コロイド状微粒子懸濁液などとして、または眼球インサート、例えば、任意に生分解性の制御放出ポリマーマトリックスで投与され得る。
「薬学的に許容される」または「眼科的に許容される」成分とは、生物学的ないしは他の点で望ましくないものではない成分を意味し、すなわち、成分は、本開示の眼科用製剤に組み込まれ、望ましくない生物学的作用を引き起こすことなく、またはそれが含有される製剤組成物の他の成分のいずれかと有害な方法で相互作用することなく、患者の眼に局所投与され得る。「薬学的に許容される」という用語が薬理学的に活性な薬剤以外の成分を指すために使用される場合、その成分が毒物学的および製造試験の必要な基準を満たしていること、またはそれが米国食品医薬品衛生局(U.S.Food and Drug Administration)によって作成された不活性成分ガイド(Inactive Ingredient Guide)に含まれていることを意味する。
眼科用製剤は、懸濁液または乳濁液の形で眼への局所投与に適合させることができる。眼科用製剤は、眼科的に許容される担体を含み得る。このような担体には、例えば、水、例えばリン酸緩衝液、ホウ酸、塩化ナトリウム、およびホウ酸ナトリウムなどの水の混合物、ならびに低級アルコール、アリールアルコール、ポリアルキレングリコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、およびミリスチン酸イソプロピルなどの水混和性溶媒が含まれる。眼科用製剤はまた、乳化剤、保存剤、湿潤剤、増ちょう剤などの1つ以上の賦形剤を含み得る。例えば、眼科用製剤は、ポリエチレングリコール200、300、400および600、カルボワックス1,000、1,500、4,000、6,000および10,000、抗菌成分、例えば四級アンモニウム化合物、フェニル水銀塩、チメロサール、メチルおよびプロピルパラベン、ベンジルアルコール、フェニルエタノール、緩衝剤、例えばホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、グルコン酸塩緩衝液、ならびに他の薬剤、例えばモノラウリン酸ソルビタン、トリエタノールアミン、オレイン酸、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミチレート、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、モノチオグリセロール、チオソルビトール、およびエチレンジアミン四酢酸を含み得る。眼科用製剤は等張性であり得る。眼科用製剤はまた、界面活性剤または安定剤を含み得る。界面活性剤にはCarbopol(登録商標)が含まれる。安定剤には、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウム、およびチオ硫酸ナトリウムが含まれる。
製剤はまた、角膜を含む、細胞膜、組織、および細胞外マトリックスを介した製剤成分の浸透を促進する有効量の浸透促進剤を含み得る。浸透促進剤の「有効量」は、今説明したように、膜、組織、および細胞外マトリックスを通る1つ以上の製剤成分の浸透の測定可能な増加を提供するのに十分な濃度を表す。好適な浸透促進剤には、例として、メチルスルホニルメタン(MSM;メチルスルホンとも呼ばれる)、MSMとジメチルスルホキシド(DMSO)との組み合わせ、またはあまり好ましくない実施形態ではMSMとDMSOとの組み合わせが挙げられるが、MSMが得に好ましい。
キットおよびパッケージ
本開示の化合物、網膜撮像デバイス、および任意に好適なパッケージを含むキットならびにパッケージも本明細書に提供される。一実施形態では、キットは、使用説明書をさらに含む。
網膜撮像デバイスは、放出されたシグナルを検出するためのレンズおよび画像センサーを含み得る(したがって、好適な網膜スキャナを形成する)。いくつかの実施形態では、網膜撮像デバイスは、蛍光シグナルを検出する。いくつかの実施形態では、網膜撮像デバイスは、蛍光シグナルを活性化するために使用することができるレーザー光源をさらに含む。
以下の実施例は、本開示の特定の実施形態を示すために含まれている。以下の実施例に開示される技術は、開示の実施においてうまく機能する技術を表し、したがって、その実施のための特定のモードを構成するとみなすことができることを当業者は理解すべきである。しかしながら、当業者は、本開示に照らして、開示される特定の実施形態において多くの変更を行うことができ、それでも開示の精神および範囲から逸脱することなく類似のまたは同様の結果を得ることができることを理解すべきである。
実施例1:タウタンパク質網膜染色
異なる齢の3リピートタウ(「3RTau」)マウス(3か月、6か月、および12か月)の網膜を、スライドにマウントした。網膜を、5分間2回PBSで洗浄した。98%ギ酸の溶液を、抗原回復のために5分添加した。採取したものを、5分間2回蒸留水で洗浄した。試料を、1倍PBSで15分間平衡化し、次いで、1倍PBST(抗体に依存)中の10%ヤギ/ロバ血清で1時間ブロックした。次いで、試料を、1倍PBST中の10%ヤギ血清中の3リピートタウ抗体とともに4℃で一晩インキュベートし、次いで1倍PBSTで各々5分間3回すすいだ。試料を、1倍PBST中の二次抗体(Alexa Fluor 568抗マウス)とともに1時間インキュベートし、次いでホイルで覆い、1倍PBSTで5分間3回すすいだ。試料を、化合物5作業溶液で室温で30分間染色し、ホイルで覆い、1倍PBSで各々5分間3回洗浄した。試料をDAPI(300nMまたは100ng/mL)で暗所で10分間染色し、次いで、組織をPBSで3×10分間洗浄した。退色防止DAKO封入剤を添加し、カバーガラスで覆って、撮像までホイル下に保持した。画像を、ライカ共焦点顕微鏡を使用して得た。
過剰リン酸化された3RTauが、異なる齢の3RTauトランスジェニックマウスの網膜において検出された。図1A、1B、および1Cは、対照網膜切片には存在しなかった、生後12か月の3RTauマウスの網膜切片における蛍光凝集体(直径約5~10μm)の出現を示す。3RTau抗体を用いた免疫蛍光は、予想通り、3RTauマウスの血管およびニューロンにおける蓄積されたタウ凝集体の存在を示す。マージされた画像は、ニューロンの細胞体における化合物5および3RTau抗体の共局在を示す。共局在化の程度を評価するためのImage Jを使用する分析、および関係の統計学的検定は、対照マウスについての0.04と比較して3RTauマウスについて0.67のピアソン相関係数(PCC)を明らかにした(PCCは2つのレポーターチャネルについてのピクセル値間の相関を測定し、ここで-1=完全な反共局在化、0=非共局在化、1=完全な共局在化である)。
年齢の増加とともに、網膜における3RTau Abとの免疫反応性は、増加する。12か月のトランスジェニックマウスでは、3Rtau染色は、6か月および3か月のトランスジェニックマウスと比較して頑健であった。網膜の3Rtau免疫反応性は、化合物5と共局在する。化合物5および3RTau抗体の共局在化は、タウに対する特異性を確認する免疫染色によって観察された。興味深いことに、3か月では、タウ凝集体は視神経乳頭の近くで観察されたが、12か月では、タウの増加は網膜の周辺に向かってより一般的であった。同等の齢の野生型マウスでは、3RTau Abでの免疫染色は検出されなかった。結論として、この研究は、化合物5が網膜における過剰リン酸化タウを検出するための診断薬として使用することの可能性を有する。図1A、1B、および1Cに示される結果は、本明細書に記載の化合物がアルツハイマーおよび他のタウオパチーを診断し、かつ疾患進行を監視する可能性を有するという証拠を提供する。
実施例2:撮像
試料の蛍光撮像研究を、TCS SPEカメラならびにLeica 10、20、および40倍対物レンズを備えたLeica DMI 4000B顕微鏡(Leica、ドイツ)で実施した。以下のレーザーを、DAPI(青、核染色)、化合物5(緑)および3RTau(赤)に関連する蛍光プローブを視覚化するために使用した:408、488、および568nm。Zスタック画像を、組織の厚さ全体を視覚化するために、0.5μm刻みで40倍で撮影した。
図1A、1B、および1Cは、3か月(図1A)、6か月(図1B)、および12か月(図1C)での3RTau Ab、化合物5およびDAPIで染色された異なる齢の3RTauマウスの網膜切片を示す。
図2Aおよび2Bは、3RTau Ab、化合物5およびDAPIで染色された3RTauマウス(12か月)網膜切片(図2A)ならびに3RTau Ab、化合物5およびDAPIで染色された野生型マウス(12か月)網膜切片(図2B)を示す。
図3は、3RTau Ab、化合物5およびDAPIで染色された3RTauマウス(12か月)の網膜切片を示す。
実施例3:合成
化合物23の合成
Figure 2022548158000125
(6-ブロモナフタレン-2-イル)メタノール(27)の合成
LiAlH(8.2g、500mLのTHF中217mmol)の0℃の溶液に、N下で、500mLの無水THF中のメチル6-ブロモ-2-ナフトエート(26)(50.0g、189mmol)の溶液を滴加した。反応混合物を、0℃で1時間撹拌した。TLCで反応が完了したことを監視したら、混合物をHO、15%のNaOH、HO(1:1:3、v/v/v)で処理した。濾過後、濾液を濃縮し、EAで抽出し、NaSO上で乾燥させた。粗生成物を(PE:EA=3:1)から精製して、表題化合物を得た。
6-ブロモ-2-ナフトアルデヒド(28)の合成
(6-ブロモナフタレン-2-イル)メタノール(27)(42.0g、177mmol)およびDCM(500mL)中のシリカゲル(76.4g)の懸濁液中に、PCC(76.4g、354mmol)を添加した。反応物を、RT(室温、25±5℃)で1.5時間撹拌した。完了したら、それをシリカのパッドを通して濾過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を得た。
6-(ピペリジン-1-イル)-2-ナフトアルデヒド(29)の合成
乾燥および脱気したトルエン(300mL)に、Pd(OAc)(1.5g、6.3mmol)、BINAP(4.4g、7.1mmol)、6-ブロモ-2-ナフトアルデヒド(28)(30.0g、127.8mmol)、CsCO(60.0g、183.9mmol)およびピペリジン(12.7g、149.5mmol)を添加した。反応物を、115℃で8時間撹拌した。冷却後、混合物を、濾過し、EAで洗浄し、次いで、体積の3分の1に濃縮し、これに、完全に撹拌しながら200mlの6N塩酸を添加した。水相を分離し、DCMで3回抽出した後、5NのNaOHでアルカリ性に調整し、EAで抽出した。有機相を濃縮して粗物質を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EA=20:1~2:1)によりさらに精製して、表題化合物を得た。
2-シアノ-N-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)アセトアミド(31)の合成
ナシ型フラスコにおいて、30(6.0g、40mmol)を、2-シアノ酢酸メチル(4.0g、40mmol)に撹拌しながら添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮して粗物質にした。粗物質を、次の工程で直接使用した。
(E)-2-シアノ-N-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)-3-(6-(ピペリジン-1-イル)ナフタレン-2-イル)アクリルアミド(化合物23)の合成
無水THF(250mL)中の6-(ピペリジン-1-イル)-2-ナフトアルデヒド(29)(7.0g、29.3mmol)および2-シアノ-N-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)アセトアミド(31)(7.9g、36.5mmol)の溶液に、ピペリジン(0.5g、5.9mmol)を添加し、得られた混合物を12時間還流した。次いで、反応物を減圧下で濃縮して粗物質とし、これをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た。精密質量437.23;m/e437.23(100%)、438.23(28.9%)、439.24(4.7%);元素分析(C2531):C 68.63%、H 7.14%、N 9.60%、O 14.63%。
化合物24の合成
Figure 2022548158000126
33の合成
0度で15mLのTHF中の1g(2.3mM)の化合物23に、Merck Organic Synthesis調製物を使用して調製した1.6g(3mM)のテトラベンジルピロホスフェートを添加し、深紅の溶液を得た。水素化ナトリウム(100mg、2.5mM、油中60%)を添加した。15分後に室温まで温めた後、固体が沈殿し始めた。DMF(5mL)を添加し、室温で1時間撹拌した。水(200mL)および酢酸エチル(200mL)を添加した。酢酸エチル層を、乾燥させ、蒸発させた。0~100%ヘキサン/酢酸エチルを使用する80gのシリカゲルカートリッジでのISCO(登録商標)による精製により、表題化合物を得た。化合物8のH NMRスペクトルを、図1A~1Cに提示する。MS(m/z)701.3[M+H]
化合物24の合成
1グラムの(化合物33)に、アルゴンで脱気した95%エタノール(150mL)を添加した。120mgの10%Pd/Cを添加し、水素ガスを反応混合物中で5分間バブリングした。次いで、混合物を水素バルーン下で3時間撹拌した。反応混合物を、アルゴンで脱気し、蒸発させた。2g/Lの酢酸アンモニウムを含有する0~100%の水を使用して、25×250mmのC18カラムでの分取LC/MSによる精製を行った。自由乾燥後、化合物24を得た。化合物9のH NMRスペクトル(DO)を、図2A~図2Bに提示する。
化合物25の合成
Figure 2022548158000127
無水CHCl(100ml)中の化合物33(5mmol、3.49g、1当量)の溶液をアルゴン下で0℃に冷却し、臭化トリメチルシリル(50mmol、6.8ml、10当量)をシリンジを介して添加した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、変換の完了を、HPLCによって監視した。次いで、混合物を、MeOH(約50mL)でクエンチし、10分間撹拌した。溶液を蒸発乾固させた。この工程を4回繰り返した。
有機溶媒を真空下で蒸発させ、残留物を微量のMeOHに懸濁し、そしてEtOAcを添加してホスホン酸の沈殿を誘導した。残留物を濾過し、EtOAc(×2)で洗浄した。次いで、残留物を真空下で乾燥させて、所望のリン酸を得た。
ホスホン酸をNHOAc(25mmol、1.93g、5当量)および150mlの水で室温で処理し、さらに15分間撹拌し続けた結果、明確な赤/オレンジ色の溶液を得た。次いで、反応混合物を凍結乾燥して、最終生成物を得た。LC-MS:(ES、m/z)518[M+1]。1H-NMR:(400MHz,CDOD)δ 8.31-8.22(m,2H),8.08(dd,J=8.8,1.9Hz,1H),7.81(d,J=9.2Hz,1H),7.74(d,J=8.8Hz,1H),7.40(dd,J=9.2,2.5Hz,1H),7.18(d,J=2.5Hz,1H),4.08-3.98(m,2H),3.79-3.65(m,8H),3.58(t,J=5.5Hz,2H),3.45-3.39(m,4H),1.86-1.63(m,6H).
実施例4:インビボアッセイ
実験計画:インビボ蛍光網膜イメージング実験を、表に示すように、ケタミン麻酔マウスに対して実行する。
Figure 2022548158000128
3Rおよび4RタウアイソフォームのバランスはADを含む多数のタウオパチー疾患において影響されるため、3RTauおよび4RTau tgモデルの両方が、タウのいずれかのバリアントとの蛍光を発する本明細書に記載の化合物の相互作用を調べるために使用されることになる。メスのtgマウスは、オスよりも速くアミロイド斑を発症することが報告されているため、用いられ得る。網膜のリアルタイムのインビボ蛍光撮像は、Phoenix Micron IV撮像システムを使用して捕捉される。本明細書に記載の化合物の生体適合性製剤を用いたパイロット薬物動態研究から選択された増加するIV用量がマウスに与えられ、網膜蛍光が投与後の異なる時間で決定されることになる。全身および網膜の濃度が、用量、濃度、および応答の間の関係を理解するために、サテライト動物(WT対照株)において測定されることになる。ライブイメージングが完了した後、マウスをエクスビボの脳および網膜分析のために犠死させて、総タウ、過剰リン酸化タウ、およびタウ配座エピトープ(3RTauおよび4RTau)を認識する抗体を用いた免疫蛍光(IF)顕微鏡法を介してタウの存在を確認することになる。
* * *
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
本明細書に例示的に記載されている開示は、本明細書に具体的に開示されないあらゆる要素(複数可)、限定(複数可)もない状態で好適に実施することができる。したがって、例えば、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含有する(containing)」などの用語は、広範かつ非限定的に読まれるべきである。さらに、本明細書で使用される用語および表現は、限定ではなく説明の用語として使用されており、示されるおよび記載される特徴のあらゆる同等物またはその一部を除外する、そのような用語および表現の使用を意図するものではないが、特許請求される本開示の範囲内で様々な修正が可能であることを認識されたい。
本明細書で言及されるすべての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、各々が参照により個別に組み込まれるのと同じ程度まで、それらの全体が参照により明示的に組み込まれる。矛盾する場合は、定義を含む本明細書が優先される。
本開示は上記の実施形態に関連して説明されてきたが、前述の説明および実施例は、本開示の範囲を説明することを意図しており、限定するものではないことを理解されたい。本開示の範囲内の他の態様、利点、および修正は、本開示が関係する当業者には明らかであろう。

Claims (22)

  1. 患者が神経疾患または障害に罹患しているかどうかを決定するための方法であって、前記患者の組織中のリン酸化タウタンパク質の存在を検出することを含み、前記検出することが、前記リン酸化タウタンパク質を式Icの化合物と接触させることを含み、
    Figure 2022548158000129
    式中、
    EDGが、
    a)任意に1個以上のR17で置換された、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキルであるか、または
    b)-NR1011であり、
    式中、各R17が、独立して、ハロゲン、-OR18、-NR1920、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
    10、R11、R18、R19およびR20の各々が、独立して、水素、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、水素以外のこれらの各々が、任意に、1個以上のR21で置換されており、
    21の各々が、独立して、ハロゲン、-OR22、-NR2324、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、前記アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレンまたはヘテロアリーレンが、任意に、1個以上のR25で置換されており、
    22、R23およびR24の各々が、独立して、水素、またはC~C10アルキルであり、
    25の各々が、独立して、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
    Arが、14個以下の炭素原子のアリーレンまたは14個以下の炭素原子のヘテロアリーレンであり、各々が、任意に1個以上のRで置換されており、
    各Rが、独立して、ハロゲン、-OR、-NR、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、前記アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレンまたはヘテロアリーレンが、任意に、1個以上のRで置換されており、
    、R、およびRが、独立して、水素、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、水素以外のこれらの各々が、任意に、1個以上のRで置換されており、
    各Rが、独立して、ハロゲン、-OR、-NR、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
    、R、RおよびR84が、独立して、水素、またはC~C10アルキルであり、
    EWGが、-F、-Cl、-Br、-CH=O、NO、-CF、-CCl、-SOHおよび-CNからなる群から選択され、
    WSGが、
    i)
    Figure 2022548158000130
    ii)ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのコポリマー、もしくはそれらのアルコキシ誘導体、
    iii)
    Figure 2022548158000131
    (式中、nが、1~50の整数であり、R81が、水素、C~C10アルキル、C~C10アルケニル、またはC~C10アルキニルであり、前記アルキル、アルケニル、またはアルキニルが、任意に、1つ以上のC~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンで置換されている)であるか、
    iv)
    Figure 2022548158000132
    v)
    Figure 2022548158000133
    vi)
    -(C~C10アルキル)-R33-R37(式中、
    33が、10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
    37が、-(C~Cアルキル)(10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル)である)、
    vii)
    Figure 2022548158000134
    viii)
    -(C~C10ヘテロアルキル)-R33-R37(式中、
    33が、10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
    37が、-(C~Cアルキル)(10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル)である)、または
    ix)
    Figure 2022548158000135
    であり、
    Xが、C=OもしくはSOであるか、またはXとR84とが結合してピリジニルを形成し、
    Yが、NHまたはSである、方法。
  2. 前記接触させることが、インビボである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記組織が、眼組織である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記接触させることが、光によって活性化されると、検出可能なシグナルの放出を引き起こす、請求項1に記載の方法。
  5. 前記検出可能なシグナルが、蛍光シグナルである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記神経疾患または障害が、アルツハイマー病または慢性外傷性脳症(CTE)である、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記神経疾患または障害が、加齢性疾患または障害、遺伝性疾患または障害、損傷関連疾患または障害、および精神疾患または障害から選択される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記加齢性疾患または障害が、パーキンソン型認知症、血管性認知症、および筋萎縮性側索硬化症から選択され、前記遺伝性疾患または障害がダウン症候群であり、前記損傷関連疾患または障害が、外傷性脳損傷および慢性外傷性脳症から選択され、前記精神疾患または障害が、統合失調症および鬱病から選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記リン酸化タウタンパク質が、タンパク質1モル当たり少なくとも3モルのホスフェートを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記リン酸化タウタンパク質が、3リピートタウ、4リピートタウ、またはそれらの組み合わせである、請求項1に記載の方法。
  11. 神経学的疾患または障害の診断のために患者を準備するための方法であって、患者の組織に式Icの化合物を投与することを含み、
    Figure 2022548158000136
    式中、
    EDGが、
    a)任意に1個以上のR17で置換された、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキルであるか、または
    b)-NR1011であり、
    式中、各R17が、独立して、ハロゲン、-OR18、-NR1920、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
    10、R11、R18、R19およびR20の各々が、独立して、水素、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、水素以外のこれらの各々が、任意に、1個以上のR21で置換されており、
    21の各々が、独立して、ハロゲン、-OR22、-NR2324、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、前記アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレンまたはヘテロアリーレンが、任意に、1個以上のR25で置換されており、
    22、R23およびR24の各々が、独立して、水素、またはC~C10アルキルであり、
    25の各々が、独立して、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
    Arが、14個以下の炭素原子のアリーレンまたは14個以下の炭素原子のヘテロアリーレンであり、各々が、任意に1個以上のRで置換されており、
    各Rが、独立して、ハロゲン、-OR、-NR、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、前記アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリーレンまたはヘテロアリーレンが、任意に、1個以上のRで置換されており、
    、R、およびRが、独立して、水素、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、水素以外のこれらの各々が、任意に、1個以上のRで置換されており、
    各Rが、独立して、ハロゲン、-OR、-NR、C~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
    、R、RおよびR84が、独立して、水素、またはC~C10アルキルであり、
    EWGが、-F、-Cl、-Br、-CH=O、NO、-CF、-CCl、-SOHおよび-CNからなる群から選択され、
    WSGが、
    i)
    Figure 2022548158000137
    ii)ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのコポリマー、もしくはそれらのアルコキシ誘導体、
    iii)
    Figure 2022548158000138
    (式中、nが、1~50の整数であり、R81が、水素、C~C10アルキル、C~C10アルケニル、またはC~C10アルキニルであり、前記アルキル、アルケニル、またはアルキニルが、任意に、1つ以上のC~C10アルキル、C~C10ヘテロアルキル、10個以下の炭素のシクロアルキル、10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル、10個以下の炭素のアリーレン、または10個以下の炭素のヘテロアリーレンで置換されている)、
    iv)
    Figure 2022548158000139
    v)
    Figure 2022548158000140
    vi)
    -(C~C10アルキル)-R33-R37(式中、
    33が、10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
    37が、-(C~Cアルキル)(10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル)である)、
    vii)
    Figure 2022548158000141
    viii)
    -(C~C10ヘテロアルキル)-R33-R37(式中、
    33が、10個以下の炭素のヘテロアリーレンであり、
    37が、-(C~Cアルキル)(10個以下の炭素のヘテロシクロアルキル)である)、または
    ix)
    Figure 2022548158000142
    であり、
    Xが、C=OもしくはSOであるか、またはXとR84とが結合してピリジニルを形成し、
    Yが、NHまたはSである、方法。
  12. 式Icの前記化合物のリン酸化タウタンパク質への結合を検出することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記結合が、光によって活性化されると、検出可能なシグナルの放出を引き起こす、請求項12に記載の方法。
  14. 前記シグナルが、蛍光または赤外線シグナルである、請求項13に記載の方法。
  15. 前記投与が、静脈内投与である、請求項11に記載の方法。
  16. 前記投与が、眼の網膜に局在化する、請求項11に記載の方法。
  17. 前記投与が、局所投与である、請求項11に記載の方法。
  18. 前記神経疾患または障害が、アルツハイマー病または慢性外傷性脳症(CTE)である、請求項11~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記神経疾患または障害が、加齢性疾患または障害、遺伝性疾患または障害、損傷関連疾患または障害、および精神疾患または障害から選択される、請求項11に記載の方法。
  20. 前記加齢性疾患または障害が、パーキンソン型認知症、血管性認知症、および筋萎縮性側索硬化症から選択され、前記遺伝性疾患または障害がダウン症候群であり、前記損傷関連疾患または障害が、外傷性脳損傷および慢性外傷性脳症から選択され、前記精神疾患または障害が、統合失調症および鬱病から選択される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記リン酸化タウタンパク質が、タンパク質1モル当たり少なくとも3モルのホスフェートを含む、請求項12に記載の方法。
  22. リン酸化タウタンパク質が3リピートタウ、4リピートタウ、またはそれらの組み合わせである、請求項12に記載の方法。
JP2022517199A 2019-09-18 2020-09-17 リン酸化タウタンパク質への結合を介した神経障害を検出する方法 Pending JP2022548158A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201962902265P 2019-09-18 2019-09-18
US62/902,265 2019-09-18
PCT/US2020/051325 WO2021055639A1 (en) 2019-09-18 2020-09-17 Methods of detecting neurological disorders via binding to phosphorylated tau protein

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022548158A true JP2022548158A (ja) 2022-11-16
JPWO2021055639A5 JPWO2021055639A5 (ja) 2023-11-13

Family

ID=74883484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022517199A Pending JP2022548158A (ja) 2019-09-18 2020-09-17 リン酸化タウタンパク質への結合を介した神経障害を検出する方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20220370642A1 (ja)
EP (1) EP4031879A4 (ja)
JP (1) JP2022548158A (ja)
CN (1) CN114729945A (ja)
AU (1) AU2020348382A1 (ja)
CA (1) CA3154481A1 (ja)
WO (1) WO2021055639A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022266210A1 (en) * 2021-06-16 2022-12-22 The Regents Of The University Of California Amyloid targeting agents and methods of using the same
CA3226490A1 (en) * 2021-07-15 2023-01-19 Amydis, Inc. N-heterocyclyl substituted 2-cyano-3-(naphthalen-2-yl)acrylamide derivatives as fluorophors for detection of amyloid and amyloid-like proteins for diagnosis of neurodegenerative disorders

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9249101B2 (en) * 2010-10-29 2016-02-02 Clino Ltd. Tau imaging probe
CN106573880B (zh) * 2014-03-19 2019-07-30 阿米达斯公司 淀粉样蛋白靶向剂及其使用方法
US20170248616A1 (en) * 2014-09-12 2017-08-31 Amydis Diagnostics, Inc. In vitro compositions comprising human sample and amyloid targeting agent
JP7029718B2 (ja) * 2017-07-31 2022-03-04 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 リン酸化タウタンパク質の測定方法
MA52796A (fr) * 2018-05-31 2021-04-14 Amydis Inc Compositions et procédés de détection d'une lésion cérébrale traumatique
AU2019372432A1 (en) * 2018-11-02 2021-06-03 Amydis, Inc. Phosphate compounds for detecting neurological disorders

Also Published As

Publication number Publication date
AU2020348382A1 (en) 2022-04-28
US20220370642A1 (en) 2022-11-24
CN114729945A (zh) 2022-07-08
EP4031879A1 (en) 2022-07-27
CA3154481A1 (en) 2021-03-25
EP4031879A4 (en) 2023-11-15
WO2021055639A1 (en) 2021-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7124006B2 (ja) アミロイド標的剤及びその使用方法
JP2024028695A (ja) 外傷性脳損傷を検出するための組成物および方法
JP2022548158A (ja) リン酸化タウタンパク質への結合を介した神経障害を検出する方法
US20240033380A1 (en) Phosphate compounds for detecting neurological disorders
CN117916225A (zh) N-杂环基取代的2-氰基-3-(萘-2-基)丙烯酰胺衍生物作为荧光团用于检测类淀粉蛋白和类淀粉样蛋白以诊断神经退行性病症

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240402