JP2022548110A - 涙液膜の安定性を評価するための方法 - Google Patents

涙液膜の安定性を評価するための方法 Download PDF

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Abstract

患者(100)の少なくとも一方の眼(101)の前に置かれるテストチャートを設けられたバックライト付き半透明プレートと、画像処理および分析手段を設けられたコンピューティングシステムに接続された少なくとも1つのデジタル写真カメラであって、カメラのレンズが、患者の眼の上のテストチャートパターンの反射を撮影するために患者の眼の方を向いている、少なくとも1つのデジタル写真カメラと、を含むデバイスを用いて、患者の涙液膜の安定性を測定するための方法であって、この方法は、まぶたのまばたきによって構成される開始時間(t0)から、一連の画像を取り込むステップ(200)と、画像中の一連の微小運動のエリアを検出するステップ(510)と、画像処理および分析手段を使用して、各画像中の涙液膜の微小運動のエリアの位置、表面積、および数に関するデータを計算および記憶するステップ(520)と、涙液膜の微小運動のエリアの位置、表面積、および数の一連の計算に基づいて、時間に応じた微小運動のエリアの振幅の測定を計算し(530)、記憶する(540)ステップと、を含む。

Description

本発明は、ドライアイ症候群の検出の分野に関する。
ドライアイ症候群を評価するための従来のテストは、蛍光発光を含むテストを用いる。医者は、一滴のフルオレセインを患者の眼に垂らし、細隙灯を使用して蛍光発光を観察する。医者は、まぶたのまばたきと最初の非蛍光性領域の出現との間の時間を決定する。この時間は、涙液膜(tear film)の「破壊時間(break-up time)」、すなわちTBUTの測定である。この方法は、破壊が、一片の埃などの局所的欠陥によるものであろうと、実際のドライアイの問題によるものであろうと、最初の破壊時間の測定をもたらす。測定される時間は、6秒~10秒程度である。
「非侵襲的破壊時間(non-invasive break-up time)」、すなわちNIBUTと呼ばれるものを測定する、他の評価方法は、破壊時間を測定するための非侵襲的方法である。そのような方法を用いるテストは特に、同心円および放射状の線で構成されたパターンを設けられたテストチャートの角膜からの反射を使用する。
膜が壊れるとき、反射されたパターンの線および/または円は変形するか、またはパターンの領域が失われる。
反射されたパターンの画像は、カメラによって順次取得され、パターンの変形を検出すること、およびそこから膜破壊領域の出現の時間を導き出すことを目的として、時間によるパターンの変化を分析するコンピュータ化処理システムによって処理される。
技術的問題
円形パターンおよび放射状の線を用いる現在利用可能なデバイスは、以下の、いくつかの種類の問題を引き起こす。
テストチャートの形状、およびディスクセクタによる角膜の適用範囲のために、空間分解能は本質的に視野の周縁部で、視野の中心よりも悪くなる。
さらに、放射状の線が集まる視野の中心では、パターンの変形を決定することが難しい。
空間分解能を高めるために、テストチャートのパターンの密度を上げなければならない。さらに、円の変形を検出するためのアルゴリズムであって、画像中に最も確度が高い円(most probable circle)が見つけられる必要があり、画像中の点が確度が高い円に属するかどうかが評価され、所与の点から属すると思われる円までの距離が計算されるような、アルゴリズムは複雑であり、画像に基づいて破壊領域を検出するためにかかる処理および計算時間はかなりのものである。
したがって、一方では、同心円および放射状の線の従来のパターンを用いるデバイスは、空間分解能に一様性がないという問題があること、および他方では、視野の周縁部の分解能を上げると、計算時間に悪影響を及ぼすことが明らかであろう。
この方法の低分解能が原因で、測定は不正確で、過大評価された破壊時間につながる可能性がある。
蛍光法および非侵襲的方法を使用して得られる測定値は、一般的にあまり相関しておらず、TBUT測定とNIBUT測定との間の2倍の差が通常観測され、蛍光法は、より短い時間を返すことに特に留意されたい。これは、NIBUTを測定するために使用されるデバイスに感度または分解能が不足していることを示唆する。
同様に、異なる利用可能なデバイスを使用して測定されるNIBUT値もまた、あまり相関してない。
ドライアイ症候群の診断では、破壊時間の(フルオレセインを用いて得られる)測定値も、NIBUTの測定値も、患者によって表される苦痛と相関していない。
先の方法は、涙液膜の全体的な状態を明らかにせず、これは、診断を行うためにより高い測定精度および繰返し性を必要とする医者にとっては役に立たない。
本発明は状況を改善し、明暗の水平または垂直線で構成されたパターンを含むデバイス、および角膜からのこのパターンの反射の観察を使用して、患者の角膜上の涙液膜の安定性を、この膜の変異(modification)の検出に基づいて、測定するための方法を提供する。
これを行うために、本特許出願との関連で、涙液膜における微小運動が、テストチャートの線の画像の分析によって探求される。
涙液膜の全体的厚さにおける局所変化が、微小運動と呼ばれる。この変化は、涙液膜の表面の傾斜を含み、これは、テストチャートの線の画像の局所的変異、および特にこれらの線の画像の幅の変異、または局所変形によって証明されることになる。
より詳細には、本特許出願は、患者の少なくとも一方の眼の前に置かれたテストチャートを備え付けられたバックライト付き半透明プレートと、画像を処理および分析するための手段を設けられたコンピューティングシステムに接続された少なくとも1つのデジタル写真カメラであって、カメラの対物レンズが、患者の眼からのテストチャートのパターンの反射を撮影するために患者の眼の方を向いている、少なくとも1つのデジタル写真カメラと、を含むデバイスを用いて、患者の涙液膜の安定性を測定するための方法であって、テストチャートが、患者の眼から反射する一連の交互の明暗線から成るパターンを設けられ、画像を処理および分析するための手段は、患者の眼から反射されるテストチャートのパターンの上記の明線または暗線の変形を検出し、線の推定される線縁部に対する線の縁部の画像点の位置の比較によって、これらの変形によって明らかにされる涙液膜の微小運動を識別するように構成されることを特徴とする方法を提供し、上記の方法は、まぶたがまばたきする開始時間t0から、画像を連続的に取り込み、画像中の微小運動の領域を連続的に検出し、画像を処理および分析するための手段を用いて、各画像における涙液膜の微小運動の領域の位置および数に関するデータを連続的に計算および記憶するステップと、涙液膜の微小運動の領域の連続的に計算された位置および数に基づいて、時間に応じた微小運動の領域の平均振幅の測定を計算するステップと、を含む。
この測定は、測定シーケンス全体を通して涙液膜(局所的に薄すぎるまたは壊れた膜)の厚さの変化の認識を与える利点を有する。
以下の段落において説明する特徴は、随意に実装されてもよい。それらは、互いから独立して、または互いと組み合わせて実装されてもよい。
方法は、0.1秒~0.5秒ごとに、好ましくは0.3秒ごとに画像を取り込むステップ(200)を含んでもよい。
画像を連続的に取り込む上記のステップは、有利には、以下の事象、すなわち時間遅延の終了または次のまぶたのまばたきの検出のうちの一方が最初に発生することで終了する。
方法は、分析される眼に関して検出され、記憶される涙液膜の微小運動の領域を再位置決めする(reposition)ために、虹彩追跡方法によって患者の一方または両方の眼を追跡するステップを含んでもよい。
推定される線縁部は、多項式回帰によって計算されてもよい。
方法は、しきい値よりも大きいピクセル単位の距離dPだけ多項式から分離される、画像の線縁部のピクセルP1~Pnの線の一般的な方向に直交する軸に沿って多項式までの距離の絶対値を、線に沿って計算することによって、線の画像中に観察される微小運動の領域の代表的な点の母集団(population)を決定するステップと、代表的な点P1~Pnについて、距離dP1~dPnを記憶するステップと、を含んでもよい。
方法は、各画像に対して、代表的な点の上記の母集団について、ピクセルP1~Pnごとに、相当面積Sp=dP×ピクセルの幅×ピクセルの高さを計算するステップと、画像全体にわたって画像点からそれらの多項式までの相当面積SP1~SPnの和ΣSpを計算するステップと、和ΣSpを画像中に見つけられる線の全長で除算することによって上記の距離の正規化和NΣSpを計算するステップと、を含んでもよい。
方法は、開始時間t0から所与の時間tまでの一連の画像にわたる正規化和NΣSpの和Aからなる総合スコアを計算するステップを含んでもよい。
測定の長さは、患者母集団に応じて選ばれてもよく、6秒程度の長さが、まばたきのリスクを回避しながらドライアイ問題を検出するのに十分であると思われる。
方法は、微小運動の領域の位置を記憶するステップと、画像ごとに微小運動の場所のマップを生成するステップと、を含んでもよい。
方法は、涙液膜の微小運動の点が現れる時間および/または涙液膜の微小運動の点が現れる速さを計算および記憶するステップを含んでもよい。
方法は、患者を監視することを目的として、計算されたデータの全部または一部をデータベースに記憶し、複数の検査にわたって上記のデータを比較するステップを含んでもよい。
別の態様によれば、コンピュータプログラムが提供され、このプログラムは、プロセッサによって実行されるとき、本明細書で定義するような方法の全部または一部を実施するための命令を含む。
本発明の別の態様によれば、そのようなプログラムが記憶されたコンピュータ可読不揮発性記憶媒体が提供される。
本発明およびその変形態は、一般的に、定義された検査期間にわたって涙液膜におけるでこぼこの変化を測定するための方法が提供されることを可能にしてもよく、この方法は、そのような涙液膜の破壊を検出するための既存の方法よりも正確である。
そのような解決策は、膜の変形および時間によるそれらの変化の測定に基づいており、高い測定繰返し性を実現しながら、知られている解決策によってもたらされる問題が解決されることを可能にする。
本発明の他の特徴、詳細、および利点は、以下の詳細な説明を読み、添付の図を分析すると明らかになるであろう。
本発明のパターンを設けられたテストチャートの平面正面図である。 本特許出願のデバイスの概略図である。 本特許出願との関連で使用可能な測定装置の第1の例を示す図である。 第1の処理ステップに続く患者の眼の画像を示す図である。 図4の眼の画像を処理する段階を示す図である。 図4の眼の画像を処理する段階を示す図である。 図4の眼の画像を処理する段階を示す図である。 図4の眼の画像を処理する段階を示す図である。 図4の眼の画像を処理する段階を示す図である。 図5Eの詳細を示す図である。 図5Eの詳細を示す図である。 画像分析後の図4の眼の画像を示す図である。 カメラの方を見ている患者の眼の画像を示す図である。 本特許出願の一態様による図8の眼の虹彩の位置を決定するステップを示す図である。 本特許出願の一態様による図8の眼の虹彩の位置を決定するステップを示す図である。 本特許出願の一態様による図8の眼の虹彩の位置を決定するステップを示す図である。 その視線がカメラからそれた患者の眼の画像を示す図である。 本特許出願の一態様による図10の眼の虹彩の位置を決定するステップを示す図である。 本特許出願の一態様による図10の眼の虹彩の位置を決定するステップを示す図である。 本特許出願の一態様による図10の眼の虹彩の位置を決定するステップを示す図である。 本特許出願の一態様によるオフセットポイントを検出するための方法を概略的に示す図である。 テストチャートの画像線の変形を再位置決めするための方法を概略的に示す図である。 本特許出願の方法の第1のステップを概略的に示す図である。 本特許出願の方法の後続のステップを概略的に示す図である。 複数の患者についての滑らかな曲線の第1のグラフを示す図である。 複数の患者についての累積値の曲線の第2のグラフを示す図である。
図面および以下の説明は、実施形態の1つまたは複数の例を説明し、したがってそれらは、本特許出願の主題をより良く理解するために使用されるだけでなく、必要に応じてそれの定義に寄与する。
本特許出願による方法は、交互のまっすぐで、平行な線12、13で構成されたパターン11を含む透明ポリマーフィルムで製造された、図1に示すテストチャート10を含む測定デバイスを使用する。パターンは、光源の光を通す透明な線13によって分離された不透明な線12、たとえば黒い線を含み、光源の光は、明線を作り出すように、パターンの後ろの半透明の担体を通過し、パターンの明線は、患者の一方または両方の眼から反射される。
この例では、テストチャート10のパターン11は、テストチャートの上部および下部の縁を除いて、12本の不透明な線12を含む。これらの不透明な線は、透明な線13によって分離され、半透明の中線(median line)を中心としている。テストチャートは、より取り扱いやすくするために、プラスチックフレームに取り付けられてもよい。
慣例により、患者の両目を通る軸に平行な軸は、水平軸と呼ばれ、この軸に直交する軸は、垂直軸と呼ばれ、図示の例では、パターンの線は水平である。
図2に示すように、それのプラスチック担体10b上のテストチャート10は、カメラの対物レンズが通るための穴をそれ自体に開けられた半透明担体10a上に置かれ、デバイスは、パターンを照明するためにパターンの担体の後ろの拡散光源23を使用する。パターンの反射は、1つまたは2つのデジタルカメラによって観察され、両目を観察するためには、2つのデジタルカメラ21、22が設けられる。
拡散光源23は、積分ボックスもしくは球(integrating box or sphere)によって、またはたとえばLCDバックライトと同様に、生成されてもよい。
テストチャートは、水平中線上の不透明フレーム15の中心にある2つの空の領域14を設けられる。空の領域は、図1に示すように、平均瞳孔間距離に対応する距離だけ離れている。図2に戻ると、カメラは、空の領域の後ろの、患者100の両眼101の前に置かれる。カメラの対物レンズは、空の領域を通して患者の両目を撮影するまたは写真に撮る。テストチャートの基板の光学特性およびそれの清浄度のレベルが、画像形成に適合する(透明かつ非散乱)場合、空の領域は、テストチャートの透明基板領域に置き換えられてもよい。
カメラは、たとえば1/4”センサーを備えたCMOSカメラである。図示した非限定的な例によれば、透明領域は、カメラの対物レンズに好適な直径の円形穴である。4mm程度の焦点距離の光学素子を有するカメラの場合、14mm程度の穴が設けられ、不透明フレームは、16mm×16mm程度の不透明な正方形である。これらのフレームの目的は、カメラの対物レンズを収容する穴の上流の線を正確に終わらせることである。
実施形態のこの例では、1つまたは複数のカメラは、システムの計算負荷を過度に増加させることなく、涙液膜の分析を得るのに十分である1920×1080の解像度(definition)で画像を供給する。
ビデオ信号またはカメラの信号は、測定デバイスの内部または外部のいずれかにあるコンピュータ化処理デバイス30またはコンピューティングシステムに送られ、この処理デバイスの重複(duplication)を避けるために、2つのカメラのビデオ信号は、マルチプレクサを介して、デバイスの電子ボード24上を通され、マルチプレクサは、ビデオチャネルのいずれかが必要に応じて処理デバイス30に送られることを可能にする。
カメラは、患者の角膜から反射されたパターンの線の画像を撮影するまたは写真に撮る。角膜が、一次近似では、球面屈折界面(spherical dioptric interface)であると見なされ得るので、角膜は高い像面湾曲を有し、画像はかなりのひずみを示す。このひずみを少なくとも部分的に補償し、取り込まれる画像において、線の幅がパターンの中央軸から画像の縁部までほとんど変化しないことを確保するために、テストチャートのパターンは、パターンの中心軸から、線に平行な担体の両縁部まで、その期間が増加する線を含む。線の幅は、所望の分解能に応じて、2mm~4mm程度である。たとえば、中心の白線は、約2.8mmの高さを有してもよく、隣接する黒い線は、2.2mmの高さを有してもよく、最後の白い線は、3.8mmの高さを有してもよく、これらの白い線の前にある黒い線は、2.8mmの高さを有し、進行(progression)は、標準的な眼の湾曲を補償するように最適化される。説明する方法では、線の幅変化または変形を見つけるために利用されるのは明線であるが、暗線もまた利用され得る。明線の数および幅は、示した例とは異なる場合があるが、1つまたは複数のカメラの分解能を考えると、膜の変形の領域の有意味な検出を実現するのに十分な解像度を取得するように選ばれる。
本特許出願との関連で、白い線は、角膜の屈折界面によって反射され、くっきりと現れるが、それらは眼の眼球結膜および虹彩から後方散乱され、後方散乱された交互の暗線および明線のコントラストが連続的な背景を形成し、その明るさは、テストチャートの透明領域とそれの総面積との比率によって決まる。
図2では、上方から見たテストチャートは、テストチャートの画像が角膜の大部分をカバーするように、垂直軸を中心として湾曲して円柱の一部分を形成し、患者の頭部100の湾曲に従っている。
その理由は、以下の通りである。
a.光学的共役:
カメラは、一次近似では、約8mmの半径、または4mmの焦点距離を有する球面鏡であると考えられる角膜からのテストチャートの反射を見る。この短い焦点距離を仮定すると、テストチャート(光学的共役の物体)は、角膜によって反射される像のサイズが十分に大きい、すなわち虹彩の外径に相当するサイズであるように、大きくなければならない。これが、マスクのサイズを決定するものである。
b.測光:
テストチャートが見えるためには、テストチャートの最端縁部からの光線が、対物レンズの瞳に入らなければならない。角膜は高い曲率の鏡であるので、視野周辺では、角膜に届く光線がグレージング(grazing)であることが必要である。
これは、テストチャートの湾曲を正当化するものである。
図3では、測定デバイスは、下顎および額当てを備えた眼科構造体(ophthalmological structure)に取り付けられ、この構造体は、直立柱44、46と、カメラが内蔵され、正面の湾曲面にテストチャート10を受け、その前面に患者が下顎を支持体45に載せて身を置くケーシング43と、を備える。そのような構造体を用いると、患者の眼は、焦点距離4mmのカメラでは、テストチャートから約50mmの距離にある。測定デバイスはまた、患者が装着するヘッドセットに内蔵されてもよい。
カメラに対する眼の位置の変化(個人ごとに異なる瞳孔間距離)を考慮して、焦点距離および距離は、眼全体が見られることを可能にするように選ばれる。次に、患者の瞳を中心とする対象の窓が、操作者の行為によって選ばれ、操作者は、画像の瞳の中心にマークをつける。
テストチャートの線が、画像中ではっきりしているように、焦点は、サムホイール42で調整される。
本特許出願の測定方法の目的は、反射された線の変形をもたらす、涙液膜における不安定性の範囲および領域を検出し、測定することである。測定方法は、両眼または片眼のまばたき後に、0.1秒~0.5秒程度の、実際には0.3秒の繰返し率で、患者の一方または両方の眼の画像を繰り返して取り込むステップを含む。
方法は主に、水平である、すなわち患者の2つの瞳を通る軸に沿って伸びる線から成るテストチャートとの関連で説明されるが、特に、一連のピクセルを処理するための手段、および以下で説明する非等方バンドパスフィルタを90°回転させることによって、諸状況に適応可能である(adaptable)。さらに、方法は、明線の検出との関連で説明されるが、暗線の検出に適用可能である。
傾斜した線ではなく水平または垂直な線を使用すると、ピクセルの行または列に沿った画像処理を行うことがより容易であるので有利である。
コンピューティングシステム30では、測定ステップは、患者の眼の元の画像を取り込むことから始まる、以下のステップを含む画像処理ステップを含む。
- 画像をグレースケールに変換するステップ(図12のステップ205)であって、その結果の一例が図4に示され、図4には、カメラの対物レンズを取り囲んでいるフレーム52の画像がある、虹彩50上のパターンの画像51が見られる、ステップ。この画像および元の色の画像では、反射された明線の形状は、局所的な欠陥(単に涙液膜の変形を暗示する特に不規則な線縁部)を含む。
- 反射された線の方向に直交する方向において非等方性であるバンドパスフィルタを適用するステップ(図12のステップ210)。この方向は、垂直方向であり、すなわち、水平線から成るテストチャートの場合、または、水平方向に向けられた明線を取得するために画像が90°回転されて、垂直線からなるテストチャートの場合、画像のピクセルの列の方向である。フィルタは、グレースケールレベル間の突然遷移を通すことと、低空間周波数、および垂直方向のより高い空間周波数の変調を取り除くまたは減衰させることと、を行うように構成される。フィルタから出力された画像が、図5Aに示されている。このフィルタは特に、口径食および採光均一性の不備を解消するという利点を有する。この変換は、まぶた53の縁、テストチャートのパターンの明線54を強調し、フレーム55の画像を保護する。
次に、再び水平方向に向けられた明線の場合、方法は、明るい垂直セグメントを探索するために、図12に示すように、ピクセルの列単位の画像を分析するステップ220を含む。すると得られた画像は、図5Bに示すように、線56、57、58、59を含む。この分析が行われると、明るいセグメントは、ステップ230およびステップ235において、それらのサイズによって認定される。これは、大きすぎるまたは短すぎるセグメント、およびたとえばまぶたの輪郭の部分を形成するセグメントの場合のように、パターンの線のセグメントに明らかに対応しないセグメントが、取り除かれることを可能にする。図5Cは、このステップの終わりの、孤立した線61、パターン62の画像の線、背景64、およびフレーム63の列セグメントが残っている画像を示す。睫毛が画像の上部で線65の実質的な分断を引き起こしていることに留意されたい。垂直線から成るテストチャートの場合、セグメントは、ピクセルの行で分析され、認定される。
セグメント化が終了すると、処理方法は、パターンの線の明るい長さを表す物体を取得するために、および望ましい形状をしていない、したがってアーティファクトと見なされる、明るい物体を排除するために、明るいセグメントをマーキング/カタログ化する(ステップ240、250、260)のためのアルゴリズムを含む。このアルゴリズムは、まず第1に、水平方向の長さを再構成するために、連続した列セグメントをつなぎ合わせる。このマーキング/カタログ化の結果は、図5Dに示され、図5Dでは、見つけられた各線は、ここではグレースケールで表される色を割り当てられている。このカタログ化は、完全な線70または分離した長さ71、72が作成されることを可能にする。
後続のステップでは、画像における同じレベルの(たとえば同様の幅および高さの)明るい線の長さはつなぎ合わされ、次いで、線縁部の形状のRMS曲線を計算するために、2次より高い多項式を使用する多項式回帰285が適用される。このステップを図5Eに示している。この図では、カメラの対物レンズを取り囲むフレームの画像によって分断された線の長さ73a、73bおよび下部の線の長さ73c、73dが、下部RMS曲線74および上部RMS曲線74’によってつなぎ合わされていることに特に留意されたい。図6Aの拡大により、画像の下部の長さ73c、73dの間のRMS曲線74、74’をよりはっきりと見ることが可能である。次に、線の縁部が、多項式によって与えられる形状から外れる測定点を含む場所に、オフセット点が検出される(ステップ500)。
膜破壊の確認が単に求められる方法とは違って、本発明との関連では、膜の厚さの変動が求められ、これらが膜に微小運動をもたらす。
検出に関して、考慮に入れられる基準は、ここでは単に、画像中のノイズをフィルタ処理で除去するための閾値基準(threshold criterion)(たとえば1ピクセルのしきい値)であり、このしきい値よりも大きいポイントと多項式とのすべての偏差が考慮に入れられる。
これはたとえば、線77aの線縁部77bが曲線74’に続いていない、図6Bの領域76に示されている。
上記の通り、方法は、暗線の処理に基づいてもよい。遷移のペア(明線の場合は立上りおよび立下り遷移)をグループ化すると、得られたセグメントの幅の無矛盾性がチェックされること、およびテストチャートの画像の一部を形成するには広すぎるまたは狭すぎるセグメントが排除されることが可能になる。長さが決定されると、多項式回帰は、長さの各側で行われ、1つの多項式は立上り遷移に対し、1つの多項式は立下り遷移に対するものである。本発明の方法は、したがって、暗いセグメントおよび暗線を等しくよく対象にすることができ、同じ多項式回帰および同じ最終結果が得られる。
測定の結果は、涙液膜における微小運動のマップであり、このタイプのマップが図7に示され、この図は、まばたきの6秒後の患者の眼の図を拡大したものであり、この図では小さいまたはゼロの膜厚の領域780のマップは、眼の最初のカラー画像の線51上に置かれて表示され、この画像はここではグレースケールで示される。
微小運動は、たとえば窪みの形態をとる、膜の進行性の局所的なたるみまたは変形に対応し、くぼみは膜を破壊するまで進行する可能性があり、それらが局所的に屈折界面の湾曲を変更するので、線の変形を生じる。眼を拡大して観察するときのこれらの変形の変化は、微小運動または波動の形態で現れる。
上記の通り、画像は、約0.3秒ごとに取り込まれる。開始時間は、まぶたのまばたきによって定義され、時間期間にわたって各画像に対して測定を繰り返すことにより、時間に応じた涙液膜の欠陥のマップが構築されることが可能になる。
考えられる1つの問題は、患者の視線が画像取得期間中に方向を変える可能性があることである。
カメラは、一次近似では球面屈折界面のようにふるまう角膜からのパターンの反射を観察するので、パターンの画像の位置は、カメラによって届けられる画像においてほとんど不変のままであるが、患者が眼の向きを変える場合、虹彩の位置は変化する。したがって、テストチャートの画像の所与の点は、角膜の固定点に結びつけられず、視線の方向に応じた点に結びつけられる。これは、パターンの画像に関してではなく、観察される眼の位置に関して測定を参照しなければならないことを暗に示す。
これを行うために、各画像における眼の位置が追跡されなければならない。眼の虹彩の輪郭は明るい色であり、テストチャートの反射がない眼球結膜と極めて対照をなすので、眼の虹彩の輪郭をたどることが好ましく、瞳は、画像の分析を複雑にするテストチャートの反射が原因で、たどることがより難しい。
以下の方法は、本特許明細書との関連で、または無関係に眼の他の測定を行うために、実装され得る。この方法はさらに、テストチャートの線の向きとは無関係である。
図8、図9A、図9B、および図9Cは、カメラを見ている患者の眼の画像に実行される処理動作に対応し、図10、図11A、図11B、および図11Cは、その視線がカメラからそれた患者の眼の画像に実行される処理動作に対応する。
図8では、眼80は、まっすぐ前を見ており、パターン83の画像は、虹彩82に対して中心にあり、虹彩82自体はまぶた81に対して中心にある。
虹彩の位置を見つけるために用いられる画像処理方法は、図13に概略的に示されている。それは、非等方バンドパスフィルタ400の適用によって実現される、画像の第1の変換を含み、非等方バンドパスフィルタ400は、水平軸に沿って明るさの遷移を検出するように、水平方向に適用される。この動作では、立下り遷移(明から暗)と立上り遷移(暗から明)とを区別することが求められ、読み取りやすくするために、明から暗の遷移(立下り遷移)は図9Aのグレースケール画像では暗い三日月形84で表され、暗から明の遷移(立上り遷移)は、図9Aでは明るい三日月形85で表されている。たとえば三日月形86など、顕著な遷移がない画像の部分は、中間のグレーになり、虹彩の輪郭は、左側は明から暗の遷移に隣接して、眼の反対側は暗から明の遷移に隣接して位置するリング部分87によって明示される。
図13に戻ると、第2の動作が、画像中の、特に眼球結膜の周りの明領域の境界を形成する立上りおよび立下り遷移のペア(たとえば図9Aでは84、85)を見つけることを目的として、画像410をセグメント化することで構成される。遷移のこれらのペアは、図9Bでは境界88、89、および90、91によって示され、フレーム領域92が、潜在的に眼球結膜を画定する。
この変換の後に、方法は、図13に示すように、パターンを含む中央領域ならびに画像の上部および下部領域を取り除く、画像をフィルタリングするステップ420を含む。残りの部分に基づいて、虹彩の周囲について、画像の左側セグメントの右端部から、および画像の右側セグメントの左端部から、RMS円が計算される(ステップ430)。この計算では、特にまつ毛またはまぶたによって生じる不完全性に対応する、RMS円から離れすぎている点は、ステップ440において排除され、残りの点に関して、虹彩の輪郭をたどるように新しいRMS円が計算され、この円93が、図9Cの眼の元の画像に示されている。
図10は、横方向を見ている眼80’を示し、その虹彩82’は、パターン83’に対してずれている。眼のこの位置では、均等色に対応する暗領域86’、87’の周りの遷移84’、85’は、図11Aでは横方向にずれているが、図11Bでは、虹彩の縁部に対応する円弧89’および90’が依然として検出可能であることがわかる。再び追跡方法を適用して、RMS円93’の再作成に至り、これが、図11Cに示すように元の画像で再位置決めされる。変形の検出された領域は、次いでステップ460において、虹彩の輪郭を画定する円の位置に応じて再配置される。これは、涙液膜の変形を、画像にではなく、眼の輪郭に固定することを可能にする。
このシーケンスは、好ましくは上記で説明した線パターンの分析の後に、各画像に対して実行される。
上述のように、この方法は、ここでは膜の変形を再位置決めするために適用されるが、この方法は、他のタイプの検出、および眼の位置を追跡する必要がある方法のために使用される場合もある。
本特許出願の一態様によれば、デバイスは、デバイスを作動状態にする手動トリガを含んでもよく、患者のまぶたが連続して2回まばたきするなどの事象が発生すると、画像キャプチャのシーケンスがトリガされる。これを行うために、システムは、まぶたのまばたきを認識するための方法を含み、測定シーケンスが自動的に開始されることを可能にする。同様にシステムは、まぶたのその後のまばたきを検出すると、測定のシーケンスを自動的に停止する、または、たとえば15秒の時間遅延後に、シーケンスを自動的に停止する場合がある。
画像キャプチャのシーケンスは、たとえば30~50の画像を含んでもよく、0.3秒ごとに画像が取り込まれる15秒の長さの画像キャプチャのシーケンスの場合、シーケンスは45の画像を含む。画像は、画像キャプチャのシーケンスの後に分析されてもよく、選ばれた解決策、すなわち線で構成されたパターンを使って作業するという選択のために、処理時間は依然として少なく、たとえば標準的なコンピュータで15秒である。
図14では、方法は、まぶたがまばたきする開始時間t0から、約15秒続くシーケンスにわたって画像を連続的に取り込むステップ200を含み、このシーケンスの間、画像は、涙液膜における変化の検出と処理されるデータの量との間でうまく折り合いをつけるように、0.1秒~0.5秒ごと、好ましくは0.3秒ごとに取り込まれる。
一連の画像キャプチャは、以下の事象、すなわち時間遅延、たとえば15秒が終了し、0.3秒ごとに1つの画像が取り込まれる場合は45の画像がもたらされること、または次のまぶたのまばたきを検出することのうちの一方が最初に発生することで終了する(ステップ570)。
画像キャプチャ間、またはリプレイモードでは、すなわち非リアルタイムでは、方法は、画像中の微小運動の領域を連続的に検出するステップ510と、たとえば図12の方法による、画像を処理および分析するための手段を用いて、特に多項式回帰を使用して、各画像における涙液膜の微小運動の領域の位置、面積、および数に関するデータを連続的に計算および記憶するステップ520と、を含み、多項式回帰の多項式を用いて推定される線縁部を決定することを可能にする。
方法は次いで、時間に応じた微小運動の領域の振幅の測定を計算するステップ530と、記憶するステップ540と、を含む。この測定は、画像化された線の範囲全体にわたって膜の厚さの減少を明らかにする。
画像間の線の位置を再調整するために、方法は、患者の眼を追跡することになり、この追跡が、図13の主題である。
以下のステップでは、図15に示すように、方法は、線の画像で観察される微小運動の領域の代表的な点の母集団が決定されることを可能にする。
これは、しきい値620よりも大きいピクセル単位の距離dPだけ多項式から分離される画像の線縁部のピクセルP1~Pnの線の一般的な方向に直交する軸に沿って多項式までの距離の絶対値を、線に沿って計算すること(ステップ610)によって行われる。これらの代表的な点P1~Pnおよび距離dP1~dPnは、次いで記憶される。水平線の場合、距離は垂直であり、垂直線の場合、距離は水平である。
膜が変形される領域の範囲を決定するために、方法は、各画像に対して、ピクセルP1~Pnごとに、線縁部での変形の相当面積、すなわちSp=dP×ピクセルの幅×ピクセルの高さを計算するステップ640を含む。
その後、以下が計算される(ステップ650)。画像全体について画像点とそれらの多項式との間の相当面積SP1~SPnの和ΣSp、および総和ΣSpを画像中に見つけられる線の全長LTで除算することによる上記の距離の正規化和NΣSp。
この数字は、線縁部の領域における変形の全体的な範囲を表す。
1つの検査から次の検査に再現可能な値を得るために、方法は、開始時間t0から所与の時間tまでの一連の画像にわたる正規化和NΣSpの和Aからなる総合スコアを計算するステップ660を含む。
図16および図17の曲線の例では、6秒程度の時間、すなわち0.3秒ごとに画像が撮影されるとき、18の画像にわたる和が、患者間の違いを見分けることを可能にすることがわかる。
方法は、画像ごとに微小運動の場所のマップを生成するステップ550をさらに含んでもよく、これは、涙液膜における不安定性のより著しい領域が識別されること、および時間による膜の変形の変化が観察されることを可能にする。
涙液膜の微小運動の点が現れる時間および/または涙液膜の微小運動の点が現れる速さを計算し、記憶すること(ステップ560)もまた可能であり、これは場合によっては処理中に結果を比較するのに役立つ。
さらに、計算されたデータの全部または一部は、患者を監視すること、および複数の検査にわたって上記のデータを比較することを目的として、記憶されてもよい。
測定が終わると、医者は、一方では角膜表面の涙液膜の微小運動の空間的および時間的マップを、他方では時間に応じた涙液膜のこれらの微小運動における変化を追跡する時間依存曲線を、自在に使えるようになる。曲線の各点における振幅は、所与の時間の安定性のレベルを明らかにする。この時間依存曲線の傾きは、涙液膜において破壊が出現する速さを明らかにする。これは、行われた検査の解釈が精緻化されることを可能にする。
図16は、y軸701が3つの画像にわたる移動平均でフィルタ処理された正規化和NΣSpを表し、x軸702が5人の患者C1~C5についての画像を表すグラフ700を示している。
患者C1およびC2は、微小運動をほとんど示していない、すなわち時間に応じた患者の涙液膜における不安定性が低いことを示し、患者C3は、中程度の不安定性を示すが、シーケンス全体を通して同患者の眼を開けたままではなく、また患者C4およびC5は、ドライアイを表す高度の不安定性を示している。
図17は、y軸711が連続した画像の累積値Aを表し、x軸702が画像を表すグラフ710を示している。このグラフは、ドライアイ疾患を有する患者C4およびC5について微小運動の領域の増大の可視性を増幅させるが、患者C1およびC2は、ごくわずかな進行しか示さず、患者C3は、画像28でのまばたきまで中程度の進行を示す。
両方のグラフにおいて、18番目の画像を中心とする約2秒の、すなわちこの場合はまばたきの6秒後の時間領域703、713が示されている。曲線において、約6秒のこの検査時間だけで、結果が標準化されること、およびドライアイ問題のない患者が、それにより苦しんでいる患者と区別されることを可能にするのに十分であり、検査時間が場合によってはタイミングの悪いまばたきを引き起こすほど長くなる危険を冒すことがないことがわかる。
本発明は、単に例として上記で説明した例に限定されず、当業者が想定することができる線の高さの他の分布または変化など、いかなる変形態も請求する保護の範囲内に含む。詳細には、上述のように、パターンの線は、示した例では平行な水平線であるが、平行な垂直線に取って代わられてもよく、たとえば画像の回転により、線の変形を検出するための画像処理手段が、それの方向を変えることなく、この構成に適用されることが可能になる。
10 テストチャート
11 パターン
12 不透明な線
13 透明な線
14 空の領域
15 不透明フレーム
21 デジタルカメラ
22 デジタルカメラ
23 拡散光源
24 電子ボード
30 処理デバイス
42 サムホイール
43 ケーシング
44 直立柱
45 支持体
46 直立柱
50 虹彩
51 線、画像
52 フレーム
53 まぶた
54 明線
55 フレーム
56 線
57 線
58 線
59 線
61 孤立した線
62 パターン
63 フレーム
64 背景
65 線
70 完全な線
71 分離した長さ
72 分離した長さ
73a 線の長さ
73b 線の長さ
73c 線の長さ
73d 線の長さ
74 下部RMS曲線
74’ 上部RMS曲線
76 領域
77a 線
77b 線縁部
80 眼
80’ 眼
81 まぶた
82 虹彩
83 パターン
83’ パターン
84 三日月形
84’ 遷移
85 三日月形
85’ 遷移
86 三日月形
86’ 暗領域
87 リング部分
87’ 暗領域
88 境界
89 境界
89’ 円弧
90 境界
90’ 円弧
91 境界
92 フレーム領域
100 患者
101 眼
400 非等方バンドパスフィルタ

Claims (13)

  1. 患者(100)の少なくとも一方の眼(101)の前に置かれたテストチャート(10)を備え付けられたバックライト付き半透明プレート(10a)と、画像を処理および分析するための手段を設けられたコンピューティングシステム(30)に接続された少なくとも1つのデジタル写真カメラ(21、22)であって、前記デジタル写真カメラの対物レンズが、患者の眼からの前記テストチャートのパターンの反射を撮影するために患者の眼の方を向いている、少なくとも1つのデジタル写真カメラ(21、22)と、を含むデバイスを用いて、患者の涙液膜の安定性を測定するための方法であって、
    前記テストチャートが、患者の眼から反射する一連の交互の明線(13)および暗線(12)から成るパターンを設けられ、
    画像を処理および分析するための前記手段が、患者の眼から反射された前記テストチャートの前記パターンの前記明線または前記暗線の変形(76)を検出し、前記明線または前記暗線の推定線縁部(74、74’)に対する前記明線または前記暗線の縁部の画像点の位置の比較によって、これらの変形によって明らかにされる涙液膜の微小運動を識別するように構成され、前記方法が、瞼がまばたきする開始時間(t0)から、
    - 画像を連続的に取り込むステップ(200)と、
    - 前記画像中の微小運動の領域を連続的に検出するステップ(510)と、画像を処理および分析するための前記手段を用いて前記画像のそれぞれの中の前記涙液膜の微小運動の領域の位置、面積、および数に関するデータを連続的に計算および記憶するステップ(520)と、
    - 前記涙液膜の微小運動の領域の前記連続的に計算された位置、面積、および数に基づいて、時間に応じた微小運動の領域の振幅の測定を計算するステップ(530)と、記憶するステップ(540)と、
    を含む、涙液膜の安定性を測定するための方法。
  2. 0.1秒~0.5秒ごとに、好ましくは0.3秒ごとに、画像を取り込むステップ(200)を含む、請求項1に記載方法。
  3. 前記画像を連続的に取り込むステップが、以下の事象、すなわち時間遅延の終了および次のまぶたのまばたきの検出のうちの一方が最初に発生することで終了する(ステップ570)、請求項1または2に記載方法。
  4. 分析される眼に関して、検出され、記憶される前記涙液膜の変形の領域を再位置決めするために、虹彩追跡方法を用いて患者の一方または両方の眼を追跡するステップ(400、410、420、430、440、460)を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載方法。
  5. 前記推定線縁部が、多項式回帰(285)によって計算される、請求項1から4のいずれか一項に記載方法。
  6. しきい値(620)よりも大きいピクセル単位の距離dPだけ前記多項式から分離される、前記画像の線縁部のピクセルP1~Pnの線の一般的な方向に直交する軸に沿って前記多項式までの距離の絶対値を、前記線に沿って計算すること(ステップ610)によって、前記線の前記画像中に観察される微小運動の前記領域の代表的な点の母集団を決定するステップと、前記代表的な点P1~Pnについて、前記距離dP1~dPnを記憶するステップ(620)と、を含む、請求項5に記載方法。
  7. 前記画像のそれぞれに対して、前記代表的な点の前記母集団について、ピクセルP1~Pnごとに、相当面積Sp=dP×ピクセルの幅×ピクセルの高さを計算するステップ(640)と、前記画像全体にわたって前記画像点からそれらの多項式までの前記相当面積SP1~SPnの和ΣSp、および前記和ΣSpを前記画像中に見つけられる前記線の全長LTで除算することによって前記距離の正規化和NΣSpを計算するステップ(650)と、を含む、請求項6に記載方法。
  8. 前記開始時間t0から所与の時間tまでの一連の前記画像にわたる前記正規化和NΣSpの和Aからなる総合スコアを計算するステップ(660)を含む、請求項7に記載方法。
  9. 前記画像ごとに前記微小運動の場所のマップを生成するステップ(550)を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載方法。
  10. 涙液膜の微小運動の点が現れる時間および/または前記涙液膜の微小運動の点が現れる速さを計算および記憶するステップ(560)を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載方法。
  11. 患者を監視することを目的として、前記計算されたデータの全部または一部をデータベースに記憶し、複数の検査にわたって前記データを比較するステップを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載方法。
  12. このプログラムがプロセッサによって実行されるとき、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を実施するための命令を含む、コンピュータプログラム。
  13. このプログラムがプロセッサによって実行されるとき、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を実施するためのプログラムが記憶された、コンピュータ可読不揮発性記憶媒体。
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