JP2022546587A - 生物製剤の捕捉及び精製のための方法 - Google Patents
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Abstract
組換えタンパク質などの生物製剤の連続的な生成、捕捉及び精製のための方法が記載される。そのような生物製剤を含む医薬組成物並びに処置方法及びそのような生物製剤の使用も記載される。【選択図】図6
Description
本発明の原理及び実施形態は、概して、生物製剤、特に高含有量のマンノース-6-リン酸を有するリソソーム酵素の製造に関する。
ソソーム蓄積症は、リソソームと呼ばれる細胞内区画内のスフィンゴ糖脂質、グリコーゲン又はムコ多糖類などの分子基質の蓄積を特徴とする常染色体劣性遺伝疾患群である。これらの疾患を有する個体は、これらの基質の1つ以上の加水分解を触媒するのに欠陥がある酵素をコードする変異遺伝子を保有し、それらの物質は、リソソームに蓄積する。例えば、ポンペ病は、酸マルターゼ欠乏症又はII型糖源蓄積症としても知られ、いくつかのリソソーム蓄積症の1つである。リソソーム障害の他の例には、ゴーシェ病、GM1-ガングリオシドーシス、フコシドーシス、ムコ多糖症、ハーラー症候群、ニーマン・ピックA及びB病並びにファブリー病が含まれる。ポンペ病は、神経筋疾患又は代謝性ミオパチーにも分類される。
ポンペ病は、40,000人の出生で約1人に発生すると推定されており、酵素リソソームα-グルコシダーゼ(EC:3.2.1.20)(一般に酸性α-グルコシダーゼとしても知られる)をコードするGAA遺伝子の突然変異によって引き起こされる。酸性α-グルコシダーゼは、リソソーム内のグルコースへのその加水分解を触媒することにより、動物におけるグルコースの主要な貯蔵形態である分枝多糖、グリコーゲンの代謝に関与する。ポンペ病に罹患している個体は、不活性であるか、又は活性が低下した変異体である欠損酸性α-グルコシダーゼを産生するため、グリコーゲン分解は、ゆっくりと起こるか又は全く起こらず、グリコーゲンは、様々な組織、特に線条筋において、リソソームに蓄積し、進行性の筋力低下及び呼吸器不全を含む広範囲の臨床症状を生じる。心臓及び骨格筋などの組織が特に影響を受ける。
リソソーム蓄積症のための最近の治療選択肢としては、組換え酵素を用いた酵素補充療法(ERT)が挙げられる。例えば、ポンペ病のための1つの治療選択肢としては、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ(rhGAA)を用いたERTが挙げられる。従来のrhGAA生成物は、Genzyme,Inc.のアルグルコシダーゼアルファ、ミオザイム(登録商標)又はルミザイム(登録商標)の名称で知られている。ERTは、患者の生涯にわたって必要とされる慢性処置であり、静脈内注入によって置換酵素を投与することを含む。次いで、補充酵素は、循環中で輸送され、細胞内のリソソームに入り、そこで蓄積された基質(例えば、グリコーゲン)を分解するように作用し、内因性欠損突然変異酵素の欠損した活性を補い、そうして病気の症状を緩和する。乳児期発症ポンペ病患者では、アルグルコシダーゼアルファによる処置は、過去のコントロールと比較して生存率を有意に改善することが示されており、後期発症ポンペ病では、アルグルコシダーゼアルファは、プラセボと比較して、6分間歩行試験(6MWT)及び努力性肺活量(FVC)の結果において、控えめに言っても統計的に有意な効果を有することが示されてきた。
しかしながら、大部分の対象は、アルグルコシダーゼアルファによる処置を受けている間、安定を維持するか又は悪化し続ける。アルグルコシダーゼアルファによるERTの明らかに最適下限の効果の理由は、不明であるが、根底にある筋肉病変の進行性の性質又は現在のERTの組織標的化の不十分さに部分的に起因する可能性がある。例えば、注入された酵素は、血漿のpH(約pH7.4)を含む中性pHで安定ではなく、循環中で不可逆的に不活性化され得る。さらに、注入されたアルグルコシダーゼアルファは、おそらくマンノース-6-リン酸(M6P)残基による不十分なグリコシル化のため、重要な疾患関連筋肉での不十分な取り込みを示す。そのような残基は、細胞表面でカチオン非依存性マンノース-6-リン酸受容体(CIMPR)に結合し、酵素が細胞内及びリソソーム内に入ることを可能にする。したがって、十分な量の活性酵素がリソソームに到達するように、高用量の酵素が効果的な処置のために必要とされる場合があり、これにより治療に費用がかかり、時間がかかる。
rhGAAには、7つの潜在的なN結合グリコシル化部位がある。存在するN-結合型オリゴ糖(N-グリカン)のタイプでは、それぞれのグリコシル化部位が不均一であるため、rhGAAは、M6P受容体及び他の炭水化物受容体に対して様々な結合親和性を有するタンパク質とN-グリカンとの複合混合物からなる。1つのM6P基(モノ-M6P)を有するN-グリカンを有する高マンノースを含むrhGAAは、低(約7,000nM)親和性でCIMPRに結合する一方、同じN-グリカン(ビス-M6P)上に2つのM6P基を含むrhGAAは、高い(約2nM)親和性で結合する。非リン酸化、モノ-M6P及びビス-M6Pグリカンの代表的な構造を図1Aに示す。マンノース-6-P基を図1Bに示す。リソソーム内に入ると、rhGAAは、蓄積されたグリコーゲンを酵素的に分解することができる。しかしながら、従来のrhGAAは、M6P及びビスM6Pを有するグリカンの総レベルが低く、したがって、標的筋細胞は、リソソームへのrhGAAの送達が劣る結果となる。rhGAAの生産的薬物標的化を図2Aに示す。これらの従来の生成物中のrhGAA分子の大部分は、リン酸化されたN-グリカンを有さず、それによりCIMPRに対する親和性が欠如している。非リン酸化高マンノースグリカンは、ERTの非生産的クリアランスをもたらすマンノース受容体によっても除去され得る(図2B)。
ガラクトース及びシアル酸を含む他のタイプのN-グリカン、複合糖質もrhGAAに存在する。複合N-グリカンは、リン酸化されていないため、それらは、CIMPRに対する親和性を有しない。しかし、暴露されたガラクトース残基を有する複合型N-グリカンは、肝細胞上のアシアロ糖タンパク質受容体に対して中程度~高度の親和性を有し、rhGAAの迅速な非生産的クリアランスをもたらす(図2B)。
ミオザイム(登録商標)、ルミザイム(登録商標)又はアルグルコシダーゼアルファなどの従来のrhGAAを作製するために使用される現在の製造方法は、細胞炭水化物の処理が本来複雑で操作が極めて困難であるため、M6P又はbis-M6Pの含有量を有意に増加させなかった。したがって、rhGAAの新しい製造、捕捉及び精製方法など、ポンペ病の処置のための酵素補充療法のさらなる改善が求められている。
同様に、他のリソソーム酵素などのリソソームに標的化される他の組換えタンパク質もCIMPRに結合する。しかしながら、リソソームを標的とする他の従来の組換えタンパク質を作製するために使用される現在の製造方法は、M6P又はビス-M6Pの含有量が高い組換えタンパク質を提供しない。したがって、これらの他の組換えタンパク質の製造、捕捉及び精製方法でもさらなる改善が必要である。
本発明の1つの態様は、生物製剤を生成する方法に関する。この態様の様々な実施形態において、本方法は、バイオリアクター内において宿主細胞を培養することと、生物製剤含有流体(例えば、ろ液)を少なくとも2つの捕捉カラムに充填することとを含み、少なくとも2つの捕捉カラムは、総捕捉カラム容積を有し、バイオリアクター容積対総捕捉カラム容積の比率は、約500:1~約10:1の範囲、例えば約100:1~約20:1の比率である。この態様の様々な実施形態において、総捕捉カラム滞留時間(すなわち総捕捉カラム容積及び捕捉カラムを充填する体積流速の商)は、約0.5分~200分、例えば約10~70分の範囲である。
1つ以上の実施形態において、本方法は、バイオリアクター内において、生物製剤を生成し、且つ任意選択により分泌する宿主細胞を培養することと;培地及び/又は細胞懸濁液をバイオリアクターから除去することと;培地及び/又は細胞懸濁液を処理して、生物製剤を含有するろ液を分離することと;ろ液を少なくとも2つの捕捉カラムに充填して、生物製剤を捕捉することと;第1の生物学的製剤を少なくとも2つの捕捉カラムから溶出することと;第1の生物学的製剤を1つ以上の精製カラムに充填することと;第2の生物学的製剤を1つ以上の精製カラムから溶出することとを含み、バイオリアクターは、バイオリアクター容積を有し、少なくとも2つの捕捉カラムは、総捕捉カラム容積を有し、バイオリアクター容積対総捕捉カラム容積の比率は、約500:1~約10:1の範囲、例えば約100:1~約20:1の比率である。代わりに、1つ以上の実施形態において、生物製剤は、分泌されず、細胞を溶解させた後に除去される。
1つ以上の実施形態において、生物製剤は、組換えタンパク質、ウイルス粒子又は抗体の1つ以上を含む。
1つ以上の実施形態において、組換えタンパク質は、宿主細胞によって生成される分泌タンパク質、膜タンパク質又は細胞内タンパク質である。1つ以上の実施形態において、組換えタンパク質は、細胞及び/又は細胞器官からろ液中に分離される。1つ以上の実施形態において、ろ液は、ろ過又は遠心分離によって分離される。
1つ以上の実施形態において、少なくとも2つの捕捉カラムは、連続して充填されて、少なくとも2つの捕捉カラムへのろ液の連続的な充填を提供する。
1つ以上の実施形態において、ろ液は、約0.5~約100カラム容積(CV)/時、例えば約1~約40CV/時の範囲のろ液充填速度で少なくとも2つの捕捉カラムに充填される。
1つ以上の実施形態において、ろ液は、少なくとも2つの捕捉カラムに充填されて、各捕捉カラムについて48時間未満、例えば24時間未満の捕捉カラム充填時間を提供する。
1つ以上の実施形態において、生物製剤は、組換えヒトリソソームタンパク質を含む。
1つ以上の実施形態において、少なくとも2つの捕捉カラムは、少なくとも2つのアニオン交換クロマトグラフィー(AEX)カラムを含む。1つ以上の実施形態において、少なくとも2つの捕捉カラムは、少なくとも2つの親和性クロマトグラフィーカラムを含む。親和性クロマトグラフィーカラムは、プロテインAカラム及びプロテインZカラムの1つ以上であり得る。1つ以上の実施形態において、少なくとも2つの捕捉カラムは、少なくとも2つのカチオン交換クロマトグラフィー(CEX)カラムを含む。1つ以上の実施形態において、少なくとも2つの捕捉カラムは、少なくとも2つの固定化金属親和性クロマトグラフィー(IMAC)カラムを含む。1つ以上の実施形態において、少なくとも2つの捕捉カラムは、少なくとも2つのサイズ排除クロマトグラフィーカラムを含む。1つ以上の実施形態において、少なくとも2つの捕捉カラムは、少なくとも2つの疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)カラムを含む。
1つ以上の実施形態において、1つ以上の精製カラムは、1つ以上のアニオン交換クロマトグラフィー(AEX)カラムを含む。1つ以上の実施形態において、1つ以上の精製カラムは、1つ以上の親和性クロマトグラフィーカラムを含む。親和性クロマトグラフィーカラムは、プロテインAカラム及びプロテインZカラムの1つ以上であり得る。1つ以上の実施形態において、1つ以上の精製カラムは、1つ以上のカチオン交換クロマトグラフィー(CEX)カラムを含む。1つ以上の実施形態において、1つ以上の精製カラムは、1つ以上の固定化金属親和性クロマトグラフィー(IMAC)カラムを含む。1つ以上の実施形態において、1つ以上の精製カラムは、1つ以上のサイズ排除クロマトグラフィーカラムを含む。1つ以上の実施形態において、1つ以上の精製カラムは、1つ以上の疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)カラムを含む。1つ以上の実施形態において、1つ以上の精製カラムは、1つ以上の固定化金属親和性クロマトグラフィー(IMAC)カラムを含む。
1つ以上の実施形態において、第2の生物学的製剤は、バイオリアクターから培地及び/又は細胞懸濁液を除去してから48時間以内に1つ以上の精製カラムから溶出される。
1つ以上の実施形態において、1つ以上の精製カラムは、総精製カラム容積を有し、及びバイオリアクター容積対総精製カラム容積の比率は、約5,000:1~約50:1の範囲である。
1つ以上の実施形態において、総捕捉カラム容積対総精製カラム容積の比率は、約20:1~約1:1の範囲である。
本開示の別の態様は、組換えヒトリソソームタンパク質を製造する方法を記載する。いくつかの実施形態において、本方法は、バイオリアクター内において、組換えヒトリソソームタンパク質を生成する宿主細胞を培養することと、培地及び/又は細胞懸濁液をバイオリアクターから除去することと、培地及び/又は細胞懸濁液を処理して、リソソームタンパク質を含有するろ液を分離することと、ろ液を少なくとも2つのアニオン交換クロマトグラフィー(AEX)カラムに充填して、リソソームタンパク質を捕捉することと、少なくとも2つのAEXカラムから第1の生物学的製剤を溶出することと、第1の生物学的製剤を1つ以上の固定化金属親和性クロマトグラフィー(IMAC)カラムに充填することと、1つ以上のIMACカラムから第2の生物学的製剤を溶出することとを含み、バイオリアクターは、バイオリアクター容積を有し、少なくとも2つのAEXカラムは、総AEXカラム容積を有し、バイオリアクター容積対総AEXカラム容積の比率は、約500:1~約10:1の範囲、例えば約100:1~約20:1の比率である。
1つ以上の実施形態において、リソソームタンパク質は、宿主細胞によって生成される分泌タンパク質、膜タンパク質又は細胞内タンパク質である。いくつかの実施形態において、細胞内タンパク質は、細胞を溶解させて細胞溶解物を調製することによってろ液中に分離される。いくつかの実施形態において、細胞溶解物は、ろ過又は遠心分離によってろ液から分離される。
いくつかの実施形態において、少なくとも2つのAEXカラムは、組換えヒトリソソームタンパク質を製造するために、連続して充填されて、少なくとも2つのAEXカラムへのろ液の連続的な充填を提供する。
1つ以上の実施形態において、ろ液は、約0.5~約100カラム容積(CV)/時、例えば約1~約40CV/時の範囲のろ液充填速度で少なくとも2つのAEXカラムに充填される。
いくつかの実施形態において、ろ液は、少なくとも2つのAEXカラムに充填されて、各AEXカラムについて48時間未満、例えば24時間未満のAEX充填時間を提供する。
いくつかの実施形態において、各AEXカラムは、50L以下のカラム容積を有する。
1つ以上の実施形態において、第2の生物学的製剤は、バイオリアクターから培地及び/又は細胞懸濁液を除去してから48時間以内に1つ以上のIMACカラムから溶出される。
1つ以上の実施形態において、1つ以上のIMACカラムは、総IMACカラム容積を有し、及びバイオリアクター容積対総IMACカラム容積の比率は、約5,000:1~約50:1の範囲である。
いくつかの実施形態において、総AEXカラム容積対総IMACカラム容積の比率は、約20:1~約1:1の範囲である。
いくつかの実施形態において、各IMACカラムは、20L以下のカラム容積を有する。
1つ以上の実施形態において、本方法は、第2の生物学的製剤を貯蔵することをさらに含む。1つ以上の実施形態において、第2の生物学的製剤は、24時間~105日間の期間にわたって0℃~10℃の温度で貯蔵される。1つ以上の実施形態において、第2の生物学的製剤は、最大で1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100又は105日間にわたって貯蔵される。1つ以上の実施形態において、第2の生物学的製剤は、1時間~3日間の期間にわたって15℃~30℃の温度で貯蔵される。
1つ以上の実施形態において、本方法は、第2の生物学的製剤を第3のクロマトグラフィーカラムに充填することと;第3のクロマトグラフィーカラムから第3の生物学的製剤を溶出することとをさらに含む。1つ以上の実施形態において、第3のクロマトグラフィーカラムは、アニオン交換クロマトグラフィー(AEX)カラム、親和性クロマトグラフィーカラム、カチオン交換クロマトグラフィー(CEX)カラム、固定化金属親和性クロマトグラフィー(IMAC)カラム、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)カラム及び疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)カラムから選択される。
1つ以上の実施形態において、ろ液は、交互接線流ろ過(ATF)及び接線流ろ過(TFF)の1つ以上から培地及び/又は細胞懸濁液をろ過することによって分離される。
1つ以上の実施形態において、本方法は、第1の生物学的製剤、第2の生物学的製剤及び第3の生物学的製剤の1つ以上においてウイルスを不活性化することをさらに含む。
1つ以上の実施形態において、本方法は、第2の生物学的製剤又は第3の生物学的製剤をろ過してろ過生成物を提供し、且つバイアルにろ過生成物を充填することをさらに含む。
1つ以上の実施形態において、本方法は、ろ過生成物を凍結乾燥することをさらに含む。
1つ以上の実施形態において、生物製剤は、rhGAAを含む。1つ以上の実施形態において、rhGAAは、配列番号2と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。
1つ以上の実施形態において、宿主細胞は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を含む。1つ以上の実施形態において、宿主細胞は、CHO細胞株GA-ATB-200若しくはATB-200-001-X5-14又はその継代培養物を含む。
1つ以上の実施形態において、(i)第1の生物学的製剤、又は第2の生物学的製剤、又は第3の生物学的製剤の少なくとも90%は、CIMPRに結合し、及び/又は(ii)第1の生物学的製剤、又は第2の生物学的製剤、又は第3の生物学的製剤の少なくとも90%は、モノ-M6P又はビス-M6Pを保有するN-グリカンを含有する。
1つ以上の実施形態において、rhGAAは、7つの潜在的なN-グリコシル化部位を含み、rhGAAの分子の少なくとも50%は、第1の部位に2つのマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含み、rhGAAの分子の少なくとも30%は、第2の部位に1つのマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含み、rhGAAの分子の少なくとも30%は、第4の部位に2つのマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含み、及びrhGAAの分子の少なくとも20%は、第4の部位に1つのマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含む。
1つ以上の実施形態において、rhGAAにおけるN-グリカンの40%~60%は、複合型N-グリカンであり;及びrhGAAは、rhGAAの1モル当たり3.0~5.0モルのM6P残基を含む。
本発明の別の態様は、生物製剤を製造する方法に関する。この態様の様々な実施形態において、本方法は、バイオリアクター内において細胞を培養することと、生物製剤含有流体を少なくとも2つのAEXカラムに充填することとを含み、少なくとも2つのAEXカラムは、総AEXカラム容積を有し、バイオリアクター容積対総AEXカラム容積の比率は、約500:1~約10:1の範囲、例えば約100:1~約20:1の比率である。この態様の様々な実施形態において、総AEXカラム滞留時間(すなわち総AEXカラム容積及びAEXカラムを充填する体積流速の商)は、約0.5分~200分、例えば約10~70分の範囲である。
1つ以上の実施形態において、本方法は、バイオリアクター内において、組換えヒトリソソームタンパク質を分泌する宿主細胞を培養することと;バイオリアクターから培地を除去することと;培地をろ過してろ液を提供することと;ろ液を少なくとも2つのAEXカラムに充填して、リソソームタンパク質を捕捉することと;少なくとも2つのAEXカラムから第1のタンパク質生成物を溶出することと;第1のタンパク質生成物を1つ以上のIMACカラムに充填することと;1つ以上のIMACカラムから第2のタンパク質生成物を溶出することとを含み、バイオリアクターは、バイオリアクター容積を有し、少なくとも2つのAEXカラムは、総AEXカラム容積を有し、バイオリアクター容積対総AEXカラム容積の比率は、約500:1~約10:1の範囲、例えば約100:1~約20:1の比率である。
1つ以上の実施形態において、少なくとも2つのAEXカラムは、連続して充填されて、少なくとも2つのAEXカラムへのろ液の連続的な充填を提供する。
1つ以上の実施形態において、ろ液は、約0.5~約100CV/時、例えば約1~約40CV/時の範囲のろ液充填速度で少なくとも2つのAEXカラムに充填される。
1つ以上の実施形態において、ろ液は、少なくとも2つのAEXカラムに充填されて、各AEXカラムについて48時間未満、例えば24時間未満のAEX充填時間を提供する。
1つ以上の実施形態において、各AEXカラムは、50L以下のカラム容積を有する。
1つ以上の実施形態において、第2のタンパク質生成物は、バイオリアクターから培地を除去してから48時間以内に1つ以上のIMACカラムから溶出される。
1つ以上の実施形態において、1つ以上のIMACカラムは、総IMACカラム容積を有し、及びバイオリアクター容積対総IMACカラム容積の比率は、約5,000:1~約50:1の範囲である。
1つ以上の実施形態において、総AEXカラム容積対総IMACカラム容積の比率は、約20:1~約1:1の範囲である。
1つ以上の実施形態において、各IMACカラムは、20L以下のカラム容積を有する。
1つ以上の実施形態において、本方法は、第2のタンパク質生成物を貯蔵することをさらに含む。1つ以上の実施形態において、第2のタンパク質生成物は、24時間~105日間の期間にわたって0℃~10℃の温度で貯蔵される。1つ以上の実施形態において、第2のタンパク質生成物は、最大で1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100又は105日間にわたって貯蔵される。1つ以上の実施形態において、第2のタンパク質生成物は、1時間~3日間の期間にわたって15℃~30℃の温度で貯蔵される。
1つ以上の実施形態において、本方法は、第2のタンパク質生成物を第3のクロマトグラフィーカラムに充填することと;第3のクロマトグラフィーカラムから第3のタンパク質生成物を溶出することとをさらに含む。1つ以上の実施形態において、第3のクロマトグラフィーカラムは、CEXカラム及びSECカラムから選択される。
1つ以上の実施形態において、培地のろ過は、ATF及びTFFから選択される。
1つ以上の実施形態において、本方法は、第1のタンパク質生成物、第2のタンパク質生成物及び第3のタンパク質生成物の1つ以上においてウイルスを不活性化することをさらに含む。
1つ以上の実施形態において、本方法は、第2のタンパク質生成物又は第3のタンパク質生成物をろ過してろ過生成物を提供し、且つろ過生成物をバイアルに充填することをさらに含む。
1つ以上の実施形態において、本方法は、ろ過生成物を凍結乾燥することをさらに含む。
1つ以上の実施形態において、組換えヒトリソソームタンパク質は、rhGAAである。1つ以上の実施形態において、rhGAAは、配列番号2と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。
1つ以上の実施形態において、宿主細胞は、CHO細胞を含む。1つ以上の実施形態において、宿主細胞は、CHO細胞株GA-ATB-200若しくはATB-200-001-X5-14又はその継代培養物を含む。
1つ以上の実施形態において、(i)第1のタンパク質生成物、又は第2のタンパク質生成物、又は第3のタンパク質生成物の少なくとも90%は、CIMPRに結合し、及び/又は(ii)第1のタンパク質生成物、又は第2のタンパク質生成物、又は第3のタンパク質生成物の少なくとも90%は、モノ-マンノース-6-リン酸(モノ-M6P)又はビス-マンノース-6-リン酸(ビス-M6P)を保有するN-グリカンを含有する。
1つ以上の実施形態において、rhGAAは、7つの潜在的なN-グリコシル化部位を含み、rhGAAの分子の少なくとも50%は、第1の部位に2つのマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含み、rhGAAの分子の少なくとも30%は、第2の部位に1つのマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含み、rhGAAの分子の少なくとも30%は、第4の部位に2つのマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含み、及びrhGAAの分子の少なくとも20%は、第4の部位に1つのマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含む。
1つ以上の実施形態において、rhGAAにおけるN-グリカンの40%~60%は、複合型N-グリカンであり;及びrhGAAは、rhGAAの1モル当たり3.0~5.0モルのM6P残基を含む。
本発明の別の態様は、本明細書に記載の方法のいずれかによって作製される生物学的製剤に関する。
本発明の別の態様は、生物学的製剤及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物に関する。
本発明のさらに別の態様は、リソソーム蓄積症を処置する方法であって、医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む方法に関する。
1つ以上の実施形態において、リソソーム蓄積症は、ポンペ病であり、及び生物学的製剤は、rhGAAである。1つ以上の実施形態において、患者は、rhGAA生成物を含む医薬組成物の投与から4時間以内にα-グルコシダーゼの薬理学的シャペロンを共投与される。いくつかの実施形態において、薬理学的シャペロンは、1-デオキシノジリマイシン及びN-ブチル-デオキシノジリマイシンから選択される。いくつかの実施形態において、薬理学的シャペロンは、rhGAA生成物と共製剤される。
様々な実施形態を以下に列挙する。以下に列挙される実施形態は、以下に列挙されるものだけでなく、本発明の範囲に従った他の適切な組み合わせで組み合わされ得ることが理解されるであろう。
本発明のさらなる特徴は、以下の本明細書及び添付図面から明らかになる。
本発明のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本発明は、以下の説明に記載された構成又はプロセスステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行されることが可能である。
本開示は、生物製剤を生成、捕捉及び精製する方法を記載する。1つ以上の実施形態において、生物製剤は、組換えタンパク質、ウイルス粒子又は抗体の1つ以上を含む。1つ以上の実施形態において、組換えタンパク質は、リソソームを標的とする。1つ以上の実施形態において、組換えタンパク質は、組換えヒトα-ガラクトシダーゼA(rhGAA)である。
1つ以上の実施形態において、組換えタンパク質は、タンパク質中の1つ以上のアミノ酸残基において翻訳後及び/又は化学修飾を受ける。例えば、メチオニン及びトリプトファン残基は、酸化を受け得る。別の例として、N末端グルタミンは、ピログルタミン酸を形成することができる。別の例として、アスパラギン残基は、アスパラギン酸への脱アミド化を受け得る。さらに別の例として、アスパラギン酸残基は、イソアスパラギン酸への異性化を受け得る。さらに別の例として、タンパク質中の不対システイン残基は、遊離グルタチオン及び/又はシステインとジスルフィド結合を形成し得る。
rhGAAについて特に言及しているが、他の組換えタンパク質を生成、捕捉及び精製するために、本明細書に記載の方法及びシステムを使用することができることは、当業者に理解されるであろう。様々な実施形態において、他の組換えタンパク質は、リソソーム酵素α-ガラクトシダーゼAを含むが、これに限定されないリソソームも標的とする。(例えば、遺伝子治療のための)抗体及びウイルス粒子などの他の生物学的製剤を生成、捕捉及び精製するために、本明細書に記載の方法及びシステムを使用することもできる。
rhGAAの生成のためのいくつかの現行の方法は、1メートルの直径×30cmの床高さの寸法(すなわちそれぞれAEXカラム容積=236L)を有するAEXカラムなどの大きいAEXカラムを用いる。これらの大きいAEXカラムは、長い充填時間(例えば、96時間)を有し、AEX条件中のrhGAAの低い安定性のため、AEXは、2℃~8℃の制御された温度の低温の部屋において行われる。次に、大きいAEXカラムからの溶出液は、60cmの直径×20cmの床高さの寸法(すなわち各IMACカラム容積=56.5L)を有するIMACカラムなどの大きいIMACカラムにおいて手作業で充填される。大きいAEX及びIMACカラムを含むこれらの製造システムは、いくつかの欠点も有する:大きい設備設置面積;低い生産性(1時間当たり樹脂の1リットル当たり生成される酵素);高い操作者の関与(ヒューマンエラーのリスクを増加させる);及びAEXサイクルに何らかの不具合があるか又はIMACにおける前方処理が遅延している場合の高い製品損失/不合格率。
しかしながら、比較的小型の製造システムは、以下の利点の1つ以上を提供し得ることが意外にも発見された:捕捉カラム(例えば、AEX)充填時間を減少させ;低温の部屋での処理をなくし;設備設置面積を減少させ;生産性を向上させ;捕捉カラム(例えば、AEX)から精製カラム(例えば、IMAC)への直接の処理により操作者の関与を減少させ;生物製剤捕捉(例えば、AEX)サイクルに何らかの不具合がある場合の製品損失/不合格率を最小限に抑える。さらに、このシステムは、より小さいカラムサイズを使用し、これは、他のタンパク質からの最終生成物のより良好な分離を達成することを促進する。
したがって、本発明の様々な態様は、生物製剤(例えば、rhGAAなど、組換えヒトリソソームタンパク質を含む組換えタンパク質)の生成、捕捉及び精製のための新規な方法に関する。本発明の他の態様は、本明細書に記載された方法により生成された生物製剤(例えば、組換えタンパク質)並びに医薬組成物、処置方法及びそのような生物製剤(例えば、組換えタンパク質)の使用に関する。
定義
本明細書で使用される用語は、一般に、本発明に関連して且つ各用語が使用される具体的な文脈において、当技術分野における通常の意味を有する。本発明の組成物及び方法並びにそれらを製造及び使用する方法を説明する上で、専門家に追加的な指針を提供するために、特定の用語については以下又は本明細書の他の箇所で説明する。
本明細書で使用される用語は、一般に、本発明に関連して且つ各用語が使用される具体的な文脈において、当技術分野における通常の意味を有する。本発明の組成物及び方法並びにそれらを製造及び使用する方法を説明する上で、専門家に追加的な指針を提供するために、特定の用語については以下又は本明細書の他の箇所で説明する。
本明細書では、文言の説明又は必要な示唆のために、文脈が他に要する場合を除き、「含む(comprises)」という単語又は「含む(comprises)」若しくは「含んでいる」などの変形は、包括的な意味、すなわち述べられた特徴の存在を特定するために使用され、本発明の様々な実施形態におけるさらなる特徴の存在又は追加を排除するものではない。
本明細書で使用される場合、用語「バイオリアクター容積」は、バイオリアクター内の作動容積(すなわち液体容積)を指す。バイオリアクター内の作動容積は、10000リットル未満、5000リットル未満、4000リットル未満、3500リットル未満、3000リットル未満、2500リットル未満、2000リットル未満、1500リットル未満、1000リットル未満、500リットル未満又は250リットル未満であり得る。
本明細書で使用される場合、用語「捕捉カラム」は、バイオリアクターから生成される所望の生物学的生成物を捕捉するクロマトグラフィーカラムを指す。本開示は、少なくとも2つの捕捉カラムを使用する方法を記載する。様々な実施形態において、少なくとも2つの捕捉カラムは、連続して充填されて、少なくとも2つの捕捉カラムへのろ液の連続的な充填を提供する。
本明細書で使用される場合、用語「精製カラム」は、捕捉カラムにおいて捕捉された後、所望の生物学的生成物をさらに精製するために使用されるクロマトグラフィーカラムを指す。
本明細書で使用される場合、用語「カラム容積」は、クロマトグラフィーカラムの充填される床容積を指す。
本明細書で使用される場合、「総生物製剤捕捉カラム容積」、総AEXカラム容積などの用語「総...カラム容積」は、特定のタイプの全てのカラムの総合カラム容積を指す。
本明細書で使用される場合、用語「総...カラム滞留時間」は、特定のタイプの全てのカラムの総合カラム容積及びカラムを充填するために使用される体積流速の商を指す。
本明細書で使用される場合、用語「組換えDNA」は、複数の源(例えば、異なる生物)に由来する遺伝物質を組み合わせることによって人工的に形成されたDNAを指す。
本明細書で使用される場合、用語1つ若しくは複数の「生物製剤」又は「生物学的製剤」は、生物系において生成される複合分子又は分子の混合物を指す。生物製剤は、組み換えDNA技術を用いて細胞ベースの系において生成されることが多い。生物製剤の例は、組換えタンパク質、ウイルス粒子及び抗体を含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、用語「組換えタンパク質」は、遺伝子の発現を支持する系においてクローニングされた組換えDNAにおいて遺伝子によってコードされるタンパク質を指す。1つ以上の実施形態において、組換えタンパク質は、宿主細胞において生成される分泌タンパク質又は細胞内タンパク質である。宿主細胞は、原核生物(例えば、細菌)細胞並びに昆虫細胞、酵母細胞及び哺乳動物細胞を含む真核細胞を含む任意の生物有機体から選択され得る。特に望ましい宿主細胞は、ヒト、サル、マウス、ラット、ウサギ及びハムスターを含む哺乳動物に由来する、A549、WEHI、3T3、10T1/2、BHK、MDCK、COS 1、COS 7、BSC 1、BSC 40、BMT 10、VERO、WI38、HeLa、293細胞(機能的アデノウイルスE1を発現する)、Saos、C2C12、L細胞、HT1080、HepG2及び初代線維芽細胞、肝細胞及び筋芽細胞などの細胞を含むが、これらに限定されない任意の哺乳動物種の中から選択される。細胞を提供する哺乳動物種の選択は、本発明の限定ではなく;哺乳動物細胞、すなわち線維芽細胞、肝細胞、腫瘍細胞などのタイプでもない。
いくつかの実施形態において、組換えタンパク質は、分泌タンパク質、膜タンパク質又は細胞内タンパク質であり得る。分泌タンパク質は、ろ過又は遠心分離のいずれかによってろ液中に分離され得る。細胞内タンパク質は、まず、細胞を溶解させた後、ろ過又は遠心分離のいずれかによってろ液中に分離され得る。膜タンパク質は、細胞を溶解させ、超遠心分離法によって組換え含有膜を分離し、好適な洗浄剤を用いて膜タンパク質を可溶化し、超遠心分離法によってろ液を調製して、不溶性膜タンパク質を分離することによって分離され得る。洗浄剤は、性質がアニオン性、カチオン性又は両性であり得る。
本明細書で使用される場合、用語「リソソームタンパク質」は、リソソーム酵素など、リソソームに標的化された任意のタンパク質を指す。リソソーム酵素及び関連する疾患の例は、以下の表1に示されるものを含むが、これらに限定されない。
1つ以上の実施形態において、リソソームタンパク質は、α-ガラクトシダーゼ(A又はB)、β-ガラクトシダーゼ、β-ヘキソサミニダーゼ(A又はB)、ガラクトシルセラミダーゼ、アリールスルファターゼ(A又はB)、β-グルコセレブロシダーゼ、グルコセレブロシダーゼ、リソソーム酸性リパーゼ、リソソーム酵素酸性スフィンゴミエリナーゼ、ホルミルグリシン生成酵素、イズロニダーゼ(例えば、α-L)、アセチル-CoA:α-グルコサミニドN-アセチルトランスフェラーゼ、グリコサミノグリカンα-L-イズロノヒドロラーゼ、ヘパランN-スルファターゼ、N-アセチル-α-D-グルコサミニダーゼ、イズロン酸-2-スルファターゼ、ガラクトサミン-6-硫酸スルファターゼ、N-アセチルガラクトサミン-6-スルファターゼ、グリコサミノグリカンN-アセチルガラクトサミン4-スルファターゼ、β-グルクロニダーゼ、ヒアルロニダーゼ、α-N-アセチルノイラミニダーゼ(シアリダーゼ)、ガングリオシドシアリダーゼ、ホスホトランスフェラーゼ、α-グルコシダーゼ、α-D-マンノシダーゼ、β-D-マンノシダーゼ、アスパルチルグルコサミニダーゼ、α-L-フコシダーゼ、バテニン、パルミトイルタンパク質チオエステラーゼ及び他のバッテン病関連タンパク質(例えば、神経セロイドリポフスチン症タンパク質6)からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、治療用タンパク質は、α-ガラクトシダーゼである。いくつかの実施形態において、酵素は、パルミトイルタンパク質チオエステラーゼ1及び2(それぞれPPT1及びPPT2)を含むパルミトイルタンパク質チオエステラーゼ(PPT)である。いくつかの実施形態において、酵素は、パルミトイルタンパク質チオエステラーゼ1である。いくつかの実施形態において、治療用タンパク質は、CDKL5欠損症、嚢胞性線維症、α-及びβ-サラセミア、鎌状赤血球貧血、マルファン症候群、脆弱性X症候群、ハンチントン病、ヘモクロマトーシス、先天性難聴(非症候群型)、テイ・サックス病、家族性高コレステロール血、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、スターガルト病、アッシャー症候群、先天性脈絡膜欠如、色覚異常、X連鎖性網膜分離症、血友病、ウィスコット・アルドリッチ症候群、X連鎖性慢性肉芽腫症、芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ欠損症、劣性栄養障害性表皮水疱症、α1アンチトリプシン欠損症、ハッチンソン・ギルフォード早老症候群(HGPS)、ヌーナン症候群、X連鎖性重症複合免疫不全症(X-SCID)からなる群から選択される遺伝性疾患に関連している。いくつかの実施形態において、治療用タンパク質は、CDKL5、コネキシン26、ヘキソサミニダーゼA、LDL受容体、ジストロフィン、CFTR、β-グロブリン、HFE、ハンチントン、ABCA4、ミオシンVIIA(MYO7A)、Rabエスコートタンパク質-1(REP1)、環状ヌクレオチド感受性チャネルβ3(CNGB3)、レチノスキシン1(RS1)、ヘモグロビンサブユニットβ(HBB)、第IX因子、WAS、シトクロムB-245 β鎖、ドーパ脱炭酸酵素(DDC)、VII型コラーゲンα1鎖(COL7A1)、セルピンファミリーAメンバー1(SERPINA1)、LMNA、PTPN11、SOS1、RAF1、KRAS及びIL2受容体γ遺伝子からなる群から選択される。
1つ以上の実施形態において、遺伝性疾患(例えば、リソソーム蓄積症)は、アスパルチルグルコサミン尿症、バッテン病、シスチン症、ファブリー病、ゴーシェ病I型、ゴーシェ病II型、ゴーシェ病III型、ポンペ病、テイ・サックス病、サンドホフ病、異染性白質ジストロフィー、ムコリピドーシスI型、ムコリピドーシスII型、ムコリピドーシスIII型、ムコリピドーシスIV型、ハーラー病、ハンター病、サンフィリッポ病A型、サンフィリッポ病B型、サンフィリッポ病C型、サンフィリッポ病D型、モルキオ病A型、モルキオ病B型、マロトー・ラミー病、スライ病、ニーマン・ピック病A型、ニーマン・ピック病B型、ニーマン・ピック病C1型、ニーマン・ピック病C2型、シンドラー病I型及びシンドラー病II型からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、リソソーム蓄積症は、アクチベーター欠損症、GM2-ガングリオシドーシス;GM2-ガングリオシドーシス、AB変異型;α-マンノシドーシス(2型、中等症型;3型、新生児期、重症型);β-マンノシドーシス;リソソーム酸性リパーゼ欠損症;シスチン症(遅発性の若年又は思春期腎障害型;小児腎障害型);シャナリン・ドルフマン症候群;ミオパチーを伴う中性脂質蓄積症;NLSDM;ダノン病;ファブリー病;ファブリー病II型、遅発型;ファーバー病;ファーバー脂肪性肉芽腫症;フコシドーシス;ガラクトシアリドーシス(ノイラミニダーゼ及びβ-ガラクトシダーゼの複合欠損症);ゴーシェ病;II型ゴーシェ病;III型ゴーシェ病;IIIC型ゴーシェ病;ゴーシェ病、非定型、サポシンC欠損による;GM1-ガングリオシドーシス(遅発乳児型/若年型GM1-ガングリオシドーシス;成人型/慢性GM1-ガングリオシドーシス);グロボイド細胞白質ジストロフィー、クラッベ病(遅発乳児型;若年型;成人型);クラッベ病、非定型、サポシンA欠損による;異染性白質ジストロフィー(若年型;成人型);部分的セレブロシドスルファターゼ欠損症;偽性アリールスルファターゼA欠損症;サポシンB欠損による異染性白質ジストロフィー;ムコ多糖症障害:MPS I、ハーラー症候群;MPS I、ハーラー・シェイ症候群;MPS I、シェイ症候群;MPS II、ハンター症候群;MPS II、ハンター症候群;サンフィリッポ症候群A型/MPS IIIA;サンフィリッポ症候群B型/MPS IIIB;サンフィリッポ症候群C型/MPS IIIC;サンフィリッポ症候群D型/MPS IIID;モルキオ症候群、A型/MPS IVA;モルキオ症候群、B型/MPS IVB;MPS IXヒアルロニダーゼ欠損症;MPS VIマロトー・ラミー症候群;MPS VIIスライ症候群;ムコリピドーシスI、シアリドーシスII型;I細胞病、ルロイ病(Leroy disease)、ムコリピドーシスII;偽性ハーラー病ポリジストロフィー/ムコリピドーシスIII型;ムコリピドーシスIIIC/ML III GAMMA;ムコリピドーシスIV型;多重スルファターゼ欠損症;ニーマン・ピック病(B型;C1型/慢性神経細胞障害型;C2型;D型/ノバスコシア型);神経セロイドリポフスチン症:CLN6病-非定型の遅発乳児型、遅発型変異型、早期若年型;バッテン・シュピールマイヤー・フォークト/若年型NCL/CLN3病;フィンランド変異型遅発乳児型CLN5;ヤンスキー・ビールショースキー病/遅発乳児型CLN2/TPP1病;クーフス病/成人型NCL/CLN4病(B型);北部型癲癇/変異型遅発乳児型CLN8;サンタヴォリ・ハルティア病/乳児型CLN1/PPT病;ポンペ病(糖原病II型);遅発型ポンペ病;濃化異骨症;サンドホフ病/GM2ガングリオシドーシス;サンドホフ病/GM2ガングリオシドーシス;サンドホフ病/GM2ガングリオシドーシス;シンドラー病(III型/中間型、可変的);神崎病;サラ病;乳児型遊離シアル酸蓄積症(ISSD);進行性ミオクローヌスてんかんを伴う脊髄性筋萎縮症(SMAPME);テイ・サックス病/GM2ガングリオシドーシス;若年性テイ・サックス病;遅発型テイ・サックス病;クリスチャンソン症候群;ロウ眼脳腎症候群;シャルコー・マリー・トゥース病4J型、CMT4J;ユニス・バロン症候群;両側性側頭後頭葉多小脳回(BTOP);X連鎖性高カルシウム尿腎結石症、デント病1型;及びデント病2型、アデノシンデアミナーゼ欠損重症複合免疫不全症(ADA-SCID)及び神経セロイドリポフスチン症からなる群から選択される。
本明細書で使用される場合、用語「ポンペ病」は、酸マルターゼ欠乏症、II型糖源蓄積症(GSDII)及びII型糖源病とも呼ばれ、ヒト酸性α-グルコシダーゼ酵素をコードするGAA遺伝子の突然変異を特徴とする、遺伝的リソソーム蓄積症を指すことが意図される。この用語には、乳児期、若年期及び成人期発症のポンペ病が含まれるが、これらに限定されない、初期及び後期発症形態が含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される場合、用語「酸性α-グルコシダーゼ」は、グリコーゲン、マルトース及びイソマルトースのD-グルコース単位間のα-1,4結合を加水分解するリソソーム酵素を指すことが意図される。別の名称には、リソソームα-グルコシダーゼ(EC:3.2.1.20);グルコアミラーゼ;1,4-α-D-グルカングルコヒドロラーゼ;アミログルコシダーゼ;ガンマ-アミラーゼ及びエキソ-1,4-α-グルコシダーゼが含まれるが、これらに限定されるものではない。ヒト酸性α-グルコシダーゼは、17番染色体の長腕(位置17q25.2-q25.3)にマッピングされているGAA遺伝子(National Centre for Biotechnology Information(NCBI)Gene ID 2548)によってコードされている。500を超える突然変異が現在ヒトGAA遺伝子において同定されており、その多くはポンペ病に関連している。酸性α-グルコシダーゼ酵素のミスフォールディング又は誤処理を生じる突然変異には、T1064C(Leu355Pro)及びC2104T(Arg702Cys)が含まれる。さらに、酵素の成熟及び処理に影響を及ぼすGAA突然変異には、Leu405Pro及びMet519Thrが含まれる。酸性α-グルコシダーゼタンパク質の活性には、アミノ酸残基516~521で保存されたヘキサペプチドWIDMNEが必要である。本明細書で使用される場合、略語「GAA」は、酸性α-グルコシダーゼ酵素を指すことが意図され、イタリック体の略語「GAA」は、ヒト酸性α-グルコシダーゼ酵素をコードするヒト遺伝子を指すことが意図される。イタリック体の略語「Gaa」は、ラット又はマウス遺伝子を含むが、これらに限定されない、非ヒト酸性α-グルコシダーゼ酵素をコードする非ヒト遺伝子を指すことが意図され、略語「Gaa」は、非ヒト酸性α-グルコシダーゼ酵素を指すことが意図される。したがって、略語「rhGAA」は、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ酵素を指すことが意図される。
本明細書で使用される場合、用語「アルグルコシダーゼアルファ」は、[199-アルギニン、223-ヒスチジン]プレプロ-α-グルコシダーゼ(ヒト);Chemical Abstracts登録番号420794-05-0として同定された組換えヒト酸性α-グルコシダーゼを指すことが意図される。アルグルコシダーゼアルファは、ルミザイム(登録商標)及びミオザイム(登録商標)として、2016年1月付けで米国におけるGenzymeによる市販が承認されている。
本明細書で使用される場合、用語「ATB200」は、PCT特許出願PCT/米国特許出願公開第2015/053252号明細書(現在、米国特許第10,208,299号明細書として発行されている)に記載される組換えヒト酸性α-グルコシダーゼを指すことが意図され、その開示は、全体が参照により本明細書に組み込まれる。組換えリソソームタンパク質(ATB200などのrhGAAを含む)を製造する方法は、米国特許第10,227,577号明細書に記載され、この文献も全体が参照により本明細書に組み込まれる。rhGAAを用いた製剤及び方法は、同時係属中の出願公開番号米国特許出願公開第2017/0333534号明細書及び米国特許出願公開第2018/0228877号明細書に記載され、これらの文献も全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用される場合、用語「グリカン」は、タンパク質又はポリペプチド上のアミノ酸残基に共有結合した多糖類鎖を指すことが意図される。本明細書で使用される場合、用語「N-グリカン」又は「N-結合グリカン」は、アミノ酸残基の窒素原子に共有結合によってタンパク質又はポリペプチド上のアミノ酸残基に結合した多糖類鎖を指すことが意図される。例えば、N-グリカンは、アスパラギン残基の側鎖窒素原子に共有結合し得る。グリカンは、1個又は数個の単糖単位を含み得、単糖単位は共有結合して直鎖又は分枝鎖を形成し得る。少なくとも1つの実施形態において、ATB200に結合したN-グリカン単位は、N-アセチルグルコサミン、マンノース、ガラクトース又はシアル酸からそれぞれ独立して選択される1つ以上の単糖単位を含み得る。タンパク質上のN-グリカン単位は、質量分析などの任意の適切な分析技術によって決定し得る。いくつかの実施形態において、N-グリカン単位は、Thermo Scientific Orbitrap Velos Pro(商標)質量分析計、Thermo Scientific Orbitrap Fusion Lumos Tribid(商標)質量分析計又はWatersXevo(登録商標)G2-XS QTof質量分析計などの機器を利用する液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析(LC-MS/MS)によって決定され得る。
本明細書で使用される場合、用語「高マンノースN-グリカン」は、1~6個又はそれを超えるマンノース単位を有するN-グリカンを指すことが意図される。少なくとも1つの実施形態において、高マンノースN-グリカン単位は、アスパラギン残基に結合したビス(N-アセチルグルコサミン)鎖を含有し、さらに分枝状ポリマンノース鎖に結合し得る。本明細書で交換可能に使用される場合、用語「M6P」又は「マンノース-6-リン酸」は、6位がリン酸化された、すなわち6位のヒドロキシル基に結合したリン酸基を有する、マンノース単位を指すことが意図される。少なくとも1つの実施形態において、1つ以上のN-グリカン単位の1つ以上のマンノース単位が6位でリン酸化されて、マンノース-6-リン酸単位を形成する。少なくとも1つの実施形態において、用語「M6P」又は「マンノース-6-リン酸」は、リン酸基上に「キャップ」としてN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)を有するマンノースホスホジエステル及びGlcNAcキャップを欠く露出したリン酸基を有するマンノース単位の両方を指す。少なくとも1つの実施形態において、タンパク質のN-グリカンは、GlcNAcキャップを有する少なくとも1つのM6P基及びGlcNAcキャップを欠く少なくとも1つの他のM6P基を有する複数のM6P基を有し得る。
本明細書で使用される場合、用語「複合N-グリカン」は、1つ以上のガラクトース及び/又はシアル酸単位を含むN-グリカンを指すことが意図される。少なくとも1つの実施形態において、複合N-グリカンは、N-アセチルグルコサミン、ガラクトース及びシアル酸からそれぞれ独立して選択される1つ以上の単糖単位に、1つ又はマンノース単位がさらに結合した高マンノースN-グリカンであり得る。
本明細書で使用される場合、N-ブチル-1-デオキシノジリマイシンNB-DNJ又は(2R,3R,4R,5S)-1-ブチル-2-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-3,4,5-トリオールとしても知られる化合物ミグルスタットは、以下の化学式を有する。
ミグルスタットの1つの製剤は、1型ゴーシェ病の単剤治療として、商品名Zavesca(登録商標)で市販されている。
後述するように、ミグルスタットの薬学的に許容される塩も本発明において使用し得る。ミグルスタットの塩を使用する場合、塩の用量は、患者が受けたミグルスタットの用量がミグルスタットの遊離塩基が使用された場合に受けるであろう用量に等しくなるように調整される。
本明細書で使用される場合、1-デオキシノジリマイシン又はDNJ又は(2R,3R,4R,5S)-2-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-3,4,5-トリオールとしても知られる化合物ドゥボグルスタットは、以下の化学式を有する。
ドゥボグルスタットの塩を使用する場合、塩の用量は、患者が受けたドゥボグルスタットの用量がドゥボグルスタットの遊離塩基が使用された場合に受けるであろう用量に等しくなるように調整される。
本明細書で使用される場合、用語「薬理学的シャペロン」又は場合により単に用語「シャペロン」は、タンパク質(例えば、天然タンパク質又は組換えタンパク質)に特異的に結合し、以下の効果の1つ以上を有する分子を指すことが意図される。
・タンパク質の安定した分子立体構造の形成を促進する;
・タンパク質の小胞体関連分解を防止するために、小胞体から別の細胞位置、好ましくは天然の細胞位置へのタンパク質の適切な輸送を促進する;
・構造的に不安定なタンパク質又はミスフォールドタンパク質の凝集を防止する;
・タンパク質の少なくとも一部の野生型機能、安定性及び/又は活性を回復及び/又は向上させる;及び/又は
・タンパク質を有する細胞の表現型又は機能を改善する。
・タンパク質の安定した分子立体構造の形成を促進する;
・タンパク質の小胞体関連分解を防止するために、小胞体から別の細胞位置、好ましくは天然の細胞位置へのタンパク質の適切な輸送を促進する;
・構造的に不安定なタンパク質又はミスフォールドタンパク質の凝集を防止する;
・タンパク質の少なくとも一部の野生型機能、安定性及び/又は活性を回復及び/又は向上させる;及び/又は
・タンパク質を有する細胞の表現型又は機能を改善する。
したがって、薬理学的シャペロンは、リソソームタンパク質を含む。例えば、酸性α-グルコシダーゼのシャペロンは、酸性α-グルコシダーゼに結合する分子であり、酸性α-グルコシダーゼの適切なフォールディング、輸送、非凝集及び活性をもたらす。本明細書で使用される場合、この用語は、酵素の活性部位に結合する活性部位特異的シャペロン(ASSC)、阻害剤又はアンタゴニスト及びアゴニストを含むが、これらに限定されるものではない。少なくとも1つの実施形態において、薬理学的シャペロンは、酸性α-グルコシダーゼの阻害剤又はアンタゴニストであり得る。本明細書で使用される場合、用語「アンタゴニスト」は、酸性α-グルコシダーゼに結合し、酸性α-グルコシダーゼの活性を部分的又は完全に遮断、阻害、低減又は中和する任意の分子を指すことが意図される。少なくとも1つの実施形態において、薬理学的シャペロンはミグルスタットである。別の非限定的な酸性α-グルコシダーゼの薬理学的シャペロンは、ドゥボグルスタットである。
本明細書で使用される場合、用語「活性部位」は、タンパク質の特異的な生物学的活性に関連し、且つ必要である、タンパク質の領域を指すことが意図される。少なくとも1つの実施形態において、活性部位は、基質又は他の結合パートナーに結合し、化学結合の形成及び切断に直接関与するアミノ酸残基に寄与する部位であり得る。
本明細書で使用される場合、「治療有効用量」及び「有効量」は、対象において治療応答を生じる、組換えタンパク質(例えば、rhGAA)及び/又はシャペロン及び/又はその組み合わせの量を指すことが意図される。治療応答は、本明細書に記載され、且つ当技術分野で公知である、任意の代理臨床マーカー又は症状を含む、ユーザ(例えば、臨床医)が治療に対する有効な応答として認識する任意の応答であり得る。したがって、少なくとも1つの実施形態において、治療応答は、当技術分野で公知のものなどのポンペ病の1つ以上の症状又はマーカーの改善又は抑制であり得る。ポンペ病の症状又はマーカーとしては、心筋症、心臓肥大、特に体幹又は下肢における進行性筋力低下、重度の低血圧、巨舌(及び場合により舌の突出)、嚥下、吸い込み及び/又は摂食の困難、呼吸不全、肝腫(中度)、顔面筋肉の弛緩、反射消失、運動不耐性、労作性呼吸困難、起座呼吸、睡眠時無呼吸、朝の頭痛、傾眠、脊柱前弯及び/又は脊柱側弯症、深部腱反射の減少、腰痛、発達的運動マイルストーンの不達成が挙げられるが、これらに限定されるものではない。酸性α-グルコシダーゼに対する阻害効果を有するシャペロン(例えば、ミグルスタット)の濃度は、希釈(及び結果として平衡の変化による結合の変化)、バイオアベイラビリティ及びインビボ投与時のシャペロンの代謝のために、本発明の目的にとって「有効量」を構成し得ることに留意すべきである。
本明細書で使用される場合、用語「酵素補充療法」又は「ERT」は、非天然の精製酵素を、そのような酵素の欠乏を有する個体に導入することを指すことが意図される。投与されるタンパク質は、天然源から又は組換え発現により得ることができる。この用語は、他の点で精製酵素の投与を必要とするか、又は精製酵素の投与から恩恵を受ける個体における精製酵素の導入も指す。少なくとも1つの実施形態において、そのような個体は酵素不全を患っている。導入された酵素は、インビトロで産生された精製組換え酵素又は例えば胎盤若しくは動物の乳などの単離された組織又は液体或いは植物から精製されたタンパク質であり得る。
本明細書で使用される場合、用語「併用治療」は、2つ以上の個々の治療が同時に又は連続して投与される任意の治療を指すことが意図される。少なくとも1つの実施形態において、併用治療の結果は、個々に行われる場合の各治療の効果と比較して、強化される。強化は、単独で実施した場合の治療によって達成された結果と比較して有利な結果をもたらし得る、様々な治療の効果の任意の改善を含み得る。強化された効果又は結果には、強化された効果が、単独で行われた場合の各治療の相加的効果よりも大きい、相乗的強化;強化された効果が、単独で行われた場合の各治療の相加的効果と実質的に等しい、相加的強化;又は強化された効果が、単独で行われた場合の各治療の相加的効果よりも低いが、単独で行われた場合の各治療の効果より優れている、相乗効果未満が含まれ得る。強化された効果は、処置効果又は結果を測定し得る当技術分野で公知の任意の手段によって測定し得る。
本明細書で使用される場合、用語「ウイルス粒子」は、カプシドとして知られているタンパク質コートによって囲まれる遺伝物質(例えば、DNA又はRNA)を含むことが意図される。ウイルス粒子の例は、アデノ随伴ウイルス(AAV)、レトロウイルス、レンチウイルス、単純ヘルペスウイルス及びアデノウイルスを含むが、これらに限定されるものではない。1つ以上の実施形態において、ウイルス粒子は、組換えタンパク質をコードする組換えDNAを含む。1つ以上の実施形態において、ウイルス粒子は、発現を増加させ、且つ/又はベクターを安定させるためのさらなる要素、例えばプロモーター(例えば、ハイブリッドCBAプロモーター(CBh)及びヒトシナプシン1プロモーター(hSyn1))、ポリアデニル化シグナル(例えば、ウシ成長ホルモンポリアデニル化シグナル(bGHpolyA))、安定化要素(例えば、ウッドチャック肝炎ウイルス(WHP)転写後制御要素(WPRE))及び/又はSV40イントロンを含む。1つ以上の実施形態において、ベクターは、ゲノム中の所望の部位において相同的組み換えを促進し、それにより所望のタンパク質の発現を提供する領域によって隣接されるポリヌクレオチド配列を含み得る(Koller and Smithies,1989,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,86:8932-8935;Zijlstra et al.,1989,Nature 342:435-438;Zarling et al.に付与された米国特許第6,244,113号明細書;及びPati et al.に付与された米国特許第6,200,812号明細書を参照されたい)。
本明細書で使用される場合、用語「抗体」は、免疫グロブリンを指し、免疫グロブリンは、天然及び/又は組換え免疫グロブリンを含む。天然免疫グロブリンの供給源は、ヒト、家畜及び農用動物及び実験動物、動物園の動物、スポーツ用動物又はペット、例えばイヌ、ウマ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、サルを含む哺乳動物であり得る。供給源は、天然に又は人工的に、免疫原性応答を誘導するように特異的抗原に曝されて、抗体産生をもたらし得る。代わりに、組換え免疫グロブリンは、好適な宿主細胞でも生成され得る。
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容される」は、生理学的に許容され、ヒトに投与される場合に典型的には有害な反応を生じない、分子実体及び組成物を指すことが意図される。好ましくは、本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容される」は、連邦又は州政府の規制当局によって承認されているか、又は米国薬局方又は動物、特にヒトにおける使用のための他の一般に認められている薬局方に列挙されることを意味する。
本明細書で使用される場合、用語「担体」は、化合物と投与される希釈剤、アジュバント、賦形剤又は溶媒を指すことが意図される。適切な薬学的担体は、当技術分野で公知であり、少なくとも1つの実施形態において、E.W.Martinによる“Remington’s Pharmaceutical Sciences”第18版又は他の版に記載されている。
本明細書で使用される場合、用語「対象」又は「患者」は、ヒト又は非ヒト動物を指すことが意図される。少なくとも1つの実施形態において、対象は哺乳動物である。少なくとも1つの実施形態において、対象はヒトである。
本明細書で使用される場合、用語「抗薬物抗体」は、対象に投与される薬物及び対象への薬物の投与に対する体液性免疫応答の少なくとも一部として対象により生成される薬物に、特異的に結合する抗体を指すことが意図される。少なくとも1つの実施形態において、薬物は、治療用タンパク質薬物製品である。対象における抗薬物抗体の存在は、軽度から重度の範囲の免疫応答を起こす可能性があり、これは、アナフィラキシー、サイトカイン放出症候群及び重要な機能を媒介する内因性タンパク質の交差反応性中和を含むが、これらに限定されない、生命を脅かす免疫応答を含むが、これに限定されるものではない。さらに又は代わりに、対象における抗薬物抗体の存在は、薬物の有効性を低下させ得る。
本明細書で使用される場合、用語「中和抗体」は、薬物の機能を中和するように作用する抗薬物抗体を指すことが意図される。少なくとも1つの実施形態において、治療用タンパク質薬物製品は、発現が対象において低減又は欠損している内在性タンパク質の対応物である。少なくとも1つの実施形態において、中和抗体は、内因性タンパク質の機能を中和するように作用し得る。
本明細書で使用される場合、用語「約」及び「およそ」は、測定の性質又は精度を考慮して、測定された量に対する許容可能な程度の誤差を指すことが意図される。例えば、誤差の程度は、当技術分野で理解されているように、測定に関して提供された有効数字の数によって示すことができ、測定に関して報告された最も正確な有効数字の±1の変化を含むが、これに限定されるものではない。典型的な例示的な誤差の程度は、所与の値又は値の範囲の20パーセント(%)以内、好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内である。代わりに、特に生物系において、用語「約」及び「およそ」は、所与の値の1桁倍以内、好ましくは5倍以内、より好ましくは2倍以内の値を意味し得る。本明細書に記載の数値は、他に明記しない限りおよそのものであり、用語「約」又は「およそ」は、明示的に記載されていない場合に推測できることを意味する。
用語「同時に」は、本明細書で使用される場合、当業者に理解されるように、同じ時間又は前後の合理的な短い時間以内を意味することが意図される。例えば、2つの処置が互いに同時に投与される場合、2つの処置のうちの後の処置の準備に必要な時間を許容するために、1つの処置は他の処置の前又は後に投与し得る。したがって、2つの処置の「同時投与」は、1つの処置が20分以下、約20分、約15分、約10分、約5分、約2分、約1分又は1分未満で他の処置に続くことを含むが、これに限定されるものではない。
用語「薬学的に許容される塩」は、本明細書で使用される場合、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などがなくヒト及び下等動物の組織との接触に使用するのに適切であり、合理的な利益/危険比に応じ、一般に水溶性又は油溶性又は分散性であり、それらの意図された用途に有効である塩を意味することが意図される。この用語は、薬学的に許容される酸付加塩及び薬学的に許容される塩基付加塩を含む。適切な塩のリストは、例えば、S.M.Birge et al.,J.Pharm.Sci.,1977,66,pp.1-19に見出され、これは参照により本明細書に組み込まれる。
用語「薬学的に許容される酸付加塩」は、本明細書で使用される場合、遊離塩基の生物学的有効性及び性質を保持し、生物学的に又は他の点で望ましくないものではない、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、リン酸などを含むが、これらに限定されない無機酸及び酢酸、トリフルオロ酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、酪酸、ショウノウ酸、カンファースルホン酸、桂皮酸、クエン酸、ジグルコン酸、エタンスルホン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリセロリン酸、ヘミスルフィック酸、ヘキサン酸、ギ酸、フマル酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)、乳酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メシチレンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、2-ナフタレンスルホン酸、シュウ酸、パモ酸、ペクチン酸、フェニル酢酸、3-フェニルプロピオン酸、ピバル酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸、ウンデカン酸などを含むが、これらに限定されない有機酸で形成される塩を意味することが意図される。
用語「薬学的に許容される酸付加塩」は、本明細書で使用される場合、遊離塩基の生物学的有効性及び性質を保持し、生物学的に又は他の点で望ましくないものではない、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、リン酸などを含むが、これらに限定されない無機酸及び酢酸、トリフルオロ酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、酪酸、ショウノウ酸、カンファースルホン酸、桂皮酸、クエン酸、ジグルコン酸、エタンスルホン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリセロリン酸、ヘミスルフィック酸、ヘキサン酸、ギ酸、フマル酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)、乳酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メシチレンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、2-ナフタレンスルホン酸、シュウ酸、パモ酸、ペクチン酸、フェニル酢酸、3-フェニルプロピオン酸、ピバル酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸、ウンデカン酸などを含むが、これらに限定されない有機酸で形成される塩を意味することが意図される。
ATB200 rhGAA
少なくとも1つの実施形態において、組換えタンパク質(例えば、rhGAAなどの組換えタンパク質)は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で発現し、アルグルコシダーゼアルファなどの従来の組換えタンパク質の1つ以上のマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位の含有量と比較して、増加した含有量の1つ以上のマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含む。少なくとも1つの実施形態において、酸性α-グルコシダーゼは、米国特許第10,208,299号明細書に記載されるような、本明細書でATB200と称される組換えヒト酸性α-グルコシダーゼである。ATB200は、高親和性(KD~2~4nM)でカチオン非依存性マンノース-6-リン酸受容体(CIMPR)に結合し、ポンペ線維芽細胞及び骨格筋芽細胞(K取り込み~7~14nM)によって効率的に内在化されることが示されている。ATB200はインビボで特徴付けられ、アルグルコシダーゼアルファ(t1/2~60分)よりも短い見かけの血漿半減期(t1/2~45分)を有することが示された。
少なくとも1つの実施形態において、組換えタンパク質(例えば、rhGAAなどの組換えタンパク質)は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で発現し、アルグルコシダーゼアルファなどの従来の組換えタンパク質の1つ以上のマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位の含有量と比較して、増加した含有量の1つ以上のマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含む。少なくとも1つの実施形態において、酸性α-グルコシダーゼは、米国特許第10,208,299号明細書に記載されるような、本明細書でATB200と称される組換えヒト酸性α-グルコシダーゼである。ATB200は、高親和性(KD~2~4nM)でカチオン非依存性マンノース-6-リン酸受容体(CIMPR)に結合し、ポンペ線維芽細胞及び骨格筋芽細胞(K取り込み~7~14nM)によって効率的に内在化されることが示されている。ATB200はインビボで特徴付けられ、アルグルコシダーゼアルファ(t1/2~60分)よりも短い見かけの血漿半減期(t1/2~45分)を有することが示された。
少なくとも1つの実施形態において、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは、米国特許第8,592,362号明細書に記載されるような、配列番号1に記載の野生型GAAアミノ酸配列を有し、GenBank受託番号AHE24104.1(GI:568760974)を有する。少なくとも1つの実施形態において、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは、GAA遺伝子の9つの観察されたハプロタイプの最も優勢なものによってコードされるヒト酸性α-グルコシダーゼ酵素である、グルコシダーゼアルファである。
少なくとも1つの実施形態において、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは、配列番号1に記載の野生型GAAの全長952アミノ酸配列を有するものとして最初に発現され、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは、アミノ酸の一部、例えば最初の56アミノ酸を除去する細胞内プロセシングを受ける。したがって、宿主細胞によって分泌される組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは、細胞内で最初に発現される組換えヒト酸性α-グルコシダーゼよりも短いアミノ酸配列を有し得る。少なくとも1つの実施形態において、より短いタンパク質は、シグナルペプチド及び前駆体ペプチドを含む最初の56アミノ酸が除去され、したがって896個のアミノ酸を有するタンパク質が得られる点でのみ配列番号1と異なる、配列番号2に記載のアミノ酸配列を有し得る。配列番号1又は配列番号2に記載のアミノ酸配列に対して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又はそれを超える欠失、置換及び/又は挿入を有するなど、アミノ酸の数における他の変更も可能である。いくつかの実施形態において、rhGAA生成物は、異なるアミノ酸長を有する組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ分子の混合物を含む。
少なくとも1つの実施形態において、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは、タンパク質中の1つ以上のアミノ酸残基において翻訳後及び/又は化学修飾を受ける。例えば、メチオニン及びトリプトファン残基は酸化を受け得る。別の例として、N末端グルタミンはピログルタミン酸を形成することができる。別の例として、アスパラギン残基は、アスパラギン酸への脱アミノ化を受け得る。さらに別の例として、アスパラギン酸残基はイソアスパラギン酸への異性化を受け得る。さらに別の例として、タンパク質中の不対システイン残基は、遊離グルタチオン及び/又はシステインとジスルフィド結合を形成し得る。したがって、いくつかの実施形態において、酵素は、配列番号1又は配列番号2に記載されるアミノ酸配列を有するものとして最初に発現され、酵素はこれらの翻訳後及び/又は化学修飾の1つ以上を受ける。そのような改変形態も本開示の範囲内である。
GAA及びそのような変異体ヒトGAAをコードするポリヌクレオチド配列も企図され、本発明によるrhGAAを組換え発現するために使用され得る。
好ましくは、全組換えタンパク質(例えば、rhGAA)分子の70、65、60、55、45、40、35、30、25、20、15、10又は5%以下は、1つ以上のマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を欠くか、又はカチオン非依存性マンノース-6-リン酸受容体(CIMPR)に結合する能力が欠如している。代わりに、組換えタンパク質(例えば、rhGAA)分子の30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99%、<100%以上は、1つ以上のマンノース-6-リン酸残基を有する少なくとも1つのN-グリカン単位を含むか、又はCIMPRに結合する能力を有する。
組換えタンパク質(例えば、rhGAA)分子は、そのグリカン上に1、2、3又は4個のマンノース-6-リン酸(M6P)基を有し得る。例えば、組換えタンパク質分子における1つのN-グリカンのみがM6P(モノ-リン酸化)を有し得るか、単一のN-グリカンが2つのM6P基(ビス-リン酸化)を有し得るか、又は同じ組換えタンパク質分子における2つの異なるN-グリカンがそれぞれ単一のM6P基を有し得る。組換えタンパク質分子は、M6P基を有しないN-グリカンも有し得る。別の実施形態において、N-グリカンは、平均して3モル/モルを超えるM6P及び4モル/モルを超えるシアル酸を含み、その結果、タンパク質は、平均して組換えタンパク質1モル当たり少なくとも3モルのマンノース-6-リン酸残基及び組換えタンパク質1モル当たり少なくとも4モルのシアル酸を含む。平均して組換えタンパク質における総グリカンの少なくとも約3、4、5、6、7、8、9又は10%は、モノ-M6Pグリカンの形態であり得、例えば総グリカンの約6.25%が単一のM6P基を有し得、平均して組換えタンパク質における総グリカンの少なくとも約0.5、1、1.5、2.0、2.5、3.0%がビス-M6Pグリカンの形態であり、平均して総組換えタンパク質の25%未満は、CIMPRに結合するリン酸化グリカンを含まない。
組換えタンパク質(例えば、rhGAA)は、0.5~7.0モル/モル組換えリソソームタンパク質の範囲又は0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5又は7.0モル/モル組換えリソソームタンパク質を含む部分範囲の任意の中間値のM6Pを担持するN-グリカンの平均含有量を有し得る。組換えリソソームタンパク質を分画して、異なる平均数のM6P含有又はビス-M6P含有グリカンを有する組換えリソソームタンパク質調製物を提供することができ、これにより、特定の画分を選択するか又は選択的に異なる画分を組み合わせることにより、標的組織のリソソームへ標的化する組換えリソソームタンパク質のさらなるカスタマイズが可能となる。
いくつかの実施形態において、組換えタンパク質(例えば、rhGAA)は、組換えタンパク質(例えば、rhGAA)1モル当たり平均して2.0~8.0モルのM6Pを有する。この範囲には、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5及び8.0モルM6P/モル組換えタンパク質(例えば、rhGAA)を含む、全ての中間値及び部分範囲が含まれる。
組換えタンパク質(例えば、rhGAA)におけるN-グリカンの最大60%が完全にシアリル化され得、例えばN-グリカンの最大10%、20%、30%、40%、50%又は60%が完全にシアリル化され得る。いくつかの実施形態において、全N-グリカンの4~20%が完全にシアリル化されている。他の実施形態において、組換えタンパク質(例えば、rhGAA)におけるN-グリカンの5%、10%、20%又は30%以下がシアル酸及び末端ガラクトース残基(Gal)を有する。この範囲には、全ての中間値及び部分範囲が含まれ、例えば組換えタンパク質における全N-グリカンの7~30%がシアル酸及び末端ガラクトースを運ぶことができる。さらに他の実施形態において、組換えタンパク質におけるN-グリカンの5、10、15、16、17、18、19又は20%以下が末端ガラクトースのみを有し、シアル酸を含有しない。この範囲には、全ての中間値及び部分範囲が含まれ、例えば組成物中の組換えタンパク質における全N-グリカンの8~19%が末端ガラクトースのみを有し、シアル酸を含有しない場合がある。
本発明の他の実施形態において、組換えタンパク質(例えば、rhGAA)における総N-グリカンの40、45、50、55~60%が複合型N-グリカンであり;又は組換えタンパク質(例えば、rhGAA)における総N-グリカンの1、2、3、4、5、6、7%以下がハイブリッド型N-グリカンであり;組換えタンパク質(例えば、rhGAA)における高マンノース型N-グリカンの5、10又は15%以下が非リン酸化されており;組換えタンパク質(例えば、rhGAA)における高マンノース型N-グリカンの少なくとも5%又は10%がリン酸化されたモノ-M6Pであり;及び/又は組換えタンパク質(例えば、rhGAA)における高マンノース型N-グリカンの少なくとも1又は2%がリン酸化されたビス-M6Pである。これらの値には、全ての中間値及び部分範囲が含まれる。組換えタンパク質(例えば、rhGAA)は、上記の1つ以上の含有量範囲を満たし得る。
いくつかの実施形態において、組換えタンパク質(例えば、rhGAA)は、組換えタンパク質(例えば、rhGAA)1モル当たり平均して2.0~8.0モルのシアル酸残基を有する。この範囲には、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5及び8.0モル残基/モル組換えタンパク質(例えば、rhGAA)を含む、全ての中間値及び部分範囲が含まれる。理論に拘束されるものではないが、シアル酸残基を有するN-グリカン単位の存在は、アシアロ糖タンパク質受容体による組換えタンパク質(例えば、rhGAA)の非生産的クリアランスを防止し得ると考えられる。
1つ以上の実施形態において、組換えタンパク質(例えば、rhGAA)は、組換えタンパク質の一定のN-グリコシル化部位にM6P及び/又はシアル酸単位を有する。例えば、上記のように、rhGAAには7つの潜在的なN結合グリコシル化部位がある。これらの潜在的なグリコシル化部位は、配列番号2の次の位置に存在する:N84、N177、N334、N414、N596、N826及びN869。同様に、配列番号1の全長アミノ酸配列に関して、これらの潜在的なグリコシル化部位は、以下の位置に存在する:N140、N233、N390、N470、N652、N882及びN925。rhGAAの他の変異体は、アスパラギン残基の位置に応じて、同様のグリコシル化部位を有し得る。一般に、タンパク質アミノ酸配列におけるASN-X-SER又はASN-X-THRの配列は、潜在的なグリコシル化部位を示すが、例外として、XはHIS又はPROではあり得ない。
様々な実施形態において、rhGAAは、特定のN-グリコシル化プロファイルを有する。1つ以上の実施形態において、rhGAAの少なくとも20%が第1のN-グリコシル化部位でリン酸化される(例えば、配列番号2のN84及び配列番号1のN140)。例えば、rhGAAの少なくとも20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%又は95%が第1のN-グリコシル化部位でリン酸化され得る。このリン酸化は、モノ-M6P及び/又はビス-M6P単位の結果であり得る。いくつかの実施形態において、rhGAAの少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%又は95%は、第1のN-グリコシル化部位でモノ-M6P単位を有する。いくつかの実施形態において、rhGAAの少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%又は95%は、第1のN-グリコシル化部位でビス-M6P単位を有する。
1つ以上の実施形態において、rhGAAの少なくとも20%が第2のN-グリコシル化部位でリン酸化される(例えば、配列番号2のN177及び配列番号1のN223)。例えば、rhGAAの少なくとも20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%又は95%が第2のN-グリコシル化部位でリン酸化され得る。このリン酸化は、モノ-M6P及び/又はビス-M6P単位の結果であり得る。いくつかの実施形態において、rhGAAの少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%又は95%は、第2のN-グリコシル化部位でモノ-M6P単位を有する。いくつかの実施形態において、rhGAAの少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%又は95%は、第2のN-グリコシル化部位でビス-M6P単位を有する。1つ以上の実施形態において、rhGAAの少なくとも5%が第3のN-グリコシル化部位でリン酸化される(例えば、配列番号2のN334及び配列番号1のN390)。他の実施形態において、rhGAAの5%、10%、15%、20%又は25%未満が第3のN-グリコシル化部位でリン酸化される。例えば、第3のN-グリコシル化部位は、非リン酸化高マンノースグリカン、ジ-、トリ-及びテトラ-アンテナリ複合グリカン並びに主要な種としてのハイブリッドグリカンの混合物を有し得る。いくつかの実施形態において、rhGAAの少なくとも3%、5%、8%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%又は50%が第3のN-グリコシル化部位でシアリル化される。
1つ以上の実施形態において、rhGAAの少なくとも20%が第4のN-グリコシル化部位でリン酸化される(例えば、配列番号2のN414及び配列番号1のN470)。例えば、rhGAAの少なくとも20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%又は95%が第4のN-グリコシル化部位でリン酸化され得る。このリン酸化は、モノ-M6P及び/又はビス-M6P単位の結果であり得る。いくつかの実施形態において、rhGAAの少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%又は95%は、第4のN-グリコシル化部位でモノ-M6P単位を有する。いくつかの実施形態において、rhGAAの少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%又は95%は、第4のN-グリコシル化部位でビス-M6P単位を有する。いくつかの実施形態において、rhGAAの少なくとも3%、5%、8%、10%、15%、20%又は25%が第4のN-グリコシル化部位でシアリル化される。
1つ以上の実施形態において、rhGAAの少なくとも5%が第5のN-グリコシル化部位でリン酸化される(例えば、配列番号2のN596及び配列番号1のN692)。他の実施形態において、rhGAAの5%、10%、15%、20%又は25%未満が第5のN-グリコシル化部位でリン酸化される。例えば、第5のN-グリコシル化部位は、主要な種として、フコシル化されたジ-アンテナリ複合グリカンを有し得る。いくつかの実施形態において、rhGAAの少なくとも3%、5%、8%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、70%、75%、80%、85%、90%又は95%が第5のN-グリコシル化部位でシアリル化される。
1つ以上の実施形態において、rhGAAの少なくとも5%が第6のN-グリコシル化部位でリン酸化される(例えば、配列番号2のN826及び配列番号1のN882)。他の実施形態において、rhGAAの5%、10%、15%、20%又は25%未満が第6のN-グリコシル化部位でリン酸化される。例えば、第6のN-グリコシル化部位は、主要な種として、ジ-、トリ-及びテトラ-アンテナリ複合グリカンの混合物を有し得る。いくつかの実施形態において、rhGAAの少なくとも3%、5%、8%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、70%、75%、80%、85%、90%又は95%が第6のN-グリコシル化部位でシアリル化される。
1つ以上の実施形態において、rhGAAの少なくとも5%が第7のN-グリコシル化部位でリン酸化される(例えば、配列番号2のN869及び配列番号1のN925)。他の実施形態において、rhGAAの5%、10%、15%、20%又は25%未満が第7のN-グリコシル化部位でリン酸化される。いくつかの実施形態において、rhGAAの40%、45%、50%、55%、60%又は65%%未満が第7のN-グリコシル化部位に任意のグリカンを有する。いくつかの実施形態において、rhGAAの少なくとも30%、35%又は40%が第7のN-グリコシル化部位にグリカンを有する。
1つ以上の実施形態において、rhGAAにおけるN-グリカンの40%~60%は、複合型N-グリカンであり;及びrhGAAは、rhGAAの1モル当たり3.0~5.0モルのM6P残基を含む。
様々な実施形態において、rhGAAは、モルrhGAA当たり0~5モルの平均フコース含量、モルrhGAA当たり10~30モルのGlcNAc含量、モルrhGAA当たり5~20モルのガラクトース含量、モルrhGAA当たり10~40モルのマンノース含量、モルrhGAA当たり2~8モルのM6P含有量及びモルrhGAA当たり2~8モルのシアル酸含有量を有する。様々な実施形態において、rhGAAは、モルrhGAA当たり2~3モルの平均フコース含量、モルrhGAA当たり20~25モルのGlcNAc含量、モルrhGAA当たり8~12モルのガラクトース含量、モルrhGAA当たり22~27モルのマンノース含量、モルrhGAA当たり3~5モルのM6P含有量及びモルrhGAA当たり4~7モルのシアル酸含有量を有する。
組換えタンパク質(例えば、rhGAA)は、CHO細胞株GA-ATB-200若しくはATB-200-001-X5-14などのチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞又はそのようなCHO細胞培養物の継代培養物若しくは誘導体により好ましく産生される。配列番号1又は配列番号2と少なくとも90%、95%、98%又は99%同一であるものなど、酸性α-グルコシダーゼ又は他の変異体酸性α-グルコシダーゼアミノ酸配列の対立遺伝子変異体を発現するDNA構築物を構築し、CHO細胞で発現させることができる。これらの変異体酸性α-グルコシダーゼアミノ酸配列は、例えば、配列番号1又は配列番号2に記載のアミノ酸配列に対して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又はそれを超える欠失、置換及び/又は挿入を有するなど、配列番号1に対して欠失、置換及び/又は挿入を含有し得る。当業者は、そのようなDNA構築物の産生のためのCHO細胞の形質転換に適した代替的ベクターを選択し得る。
GCG配列分析パッケージ(ウィスコンシン大学、ウィスコンシン州マディソン)の一部として利用可能なFASTA又はBLASTを含む、2つの配列間の同一性を計算するために、様々なアライメントアルゴリズム及び/又はプログラムを使用することができ、例えばデフォルト設定で使用することができる。例えば、本明細書に記載され、好ましくは実質的に同じ機能を示す特定のポリペプチドに対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の同一性を有するポリペプチド並びにそのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが企図される。別段の指示がない限り、類似度スコアはBLOSUM62の使用に基づく。BLASTPが使用される場合、類似性割合はBLASTP陽性スコアに基づき、配列同一性割合はBLASTP同一性スコアに基づく。BLASTPの「同一性」は、同一の高スコア配列対における総残基の数及び割合を示す;及びBLASTPの「陽性」は、整列スコアが正の値を有し、互いに類似している残基の数及び割合を示す。これらの同一性又は類似性の程度又は本明細書に開示されるアミノ酸配列との類似性の任意の中程度の同一性を有するアミノ酸配列が企図され、この開示によって包含される。類似のポリペプチドのポリヌクレオチド配列は、遺伝コードを使用して推定され、従来の手段、特に遺伝子コードを使用してそのアミノ酸配列を逆翻訳することによって得ることができる。
米国特許第10,208,299号明細書に記載されるように、カチオン非依存性マンノース-6-リン酸受容体(CIMPR)及び細胞リソソームを標的とする優れた能力を有する組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ並びにインビボでの非生産的クリアランスを減少させるグリコシル化パターンは、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を使用して産生することができる。これらの細胞は、アルグルコシダーゼアルファなどの従来の組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ製品よりも、1つ以上のマンノース-6-リン酸残基を有する有意に高いレベルのN-グリカン単位を有する組換えヒト酸性α-グルコシダーゼを発現するように誘導し得る。これらの細胞によって生成される組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは、例えば、ATB200によって例示されるように、ルミザイム(登録商標)などの従来の酸性α-グルコシダーゼよりも、有意に多くの筋肉細胞標的化マンノース-6-リン酸(M6P)及びビス-マンノース-6-リン酸N-グリカン残基を有する。理論に拘束されるものではないが、この広範なグリコシル化により、ATB200酵素がより効果的に標的細胞に取り込まれることができ、したがって、例えばはるかに低いM6P及びビス-M6P含有量を有するアルグルコシダーゼアルファなど、他の組換えヒト酸性α-グルコシダーゼよりも効率的に循環から除去され得ると考えられる。ATB200は、CIMPRに効率的に結合し、骨格筋及び心筋によって効率的に取り込まれ、好ましい薬物動態プロファイルを提供しインビボでの非生産的クリアランスを減少させるグリコシル化パターンを有することが示されている。
ATB200の広範なグリコシル化は、例えば、アルグルコシダーゼアルファと比較して、ATB200の免疫原性の低下に寄与し得ることも企図される。当業者によって理解されるように、保存された哺乳動物糖によるタンパク質のグリコシル化は、一般に、生成物の溶解性を高め、生成物の凝集及び免疫原性を減少させる。グリコシル化は、タンパク質の凝集を最小限にし、免疫系からタンパク質免疫原性エピトープを遮断することにより、タンパク質免疫原性を間接的に変化させる(Guidance for Industry-Immunogenicity Assessment for Therapeutic Protein Products,US Department of Health and Human Services,Food and Drug Administration,Center for Drug Evaluation and Research,Center for Biologics Evaluation and Research,August 2014)。したがって、少なくとも1つの実施形態において、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与は、抗薬物抗体を誘導しない。少なくとも1つの実施形態において、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与は、アルグルコシダーゼアルファの投与によって誘導される抗薬物抗体のレベルよりも対象における抗薬物抗体の発生率を低下させる。
米国特許第10,208,299号明細書に記載されるように、CHO細胞などの細胞を使用して同文献に記載されるrhGAAを生成することができ、このrhGAAは、本発明で使用され得る。そのようなCHO細胞株の例は、GA-ATB-200若しくはATB-200-001-X5-14又はそれに記載されるようなrhGAA組成物を産生するその継代培養物である。そのようなCHO細胞株は、GAAをコードする1ポリヌクレオチドにつき5、10、15、20又はそれを超えるコピーなどの遺伝子の複数のコピーを含有し得る。
ATB200 rhGAAなどの高M6P及びビス-M6P rhGAAは、GAAをコードするDNA構築物でCHO細胞を形質転換することによって産生され得る。CHO細胞は以前にrhGAAを作製するために使用されていたが、形質転換CHO細胞は、CIMPRを標的とするM6P及びビス-M6Pグリカンの高い含有量を有するrhGAAを産生するように培養及び選択できたことは認められなかった。
驚くべきことに、CHO細胞株を形質転換し、CIMPRを標的化するM6P又はビス-M6Pを有するグリカンの高含有量を含有するrhGAAを生成する形質転換体を選択し、この高M6P rhGAAを安定に発現させることが可能であることが見出された。したがって、これらのCHO細胞株を作製する方法は、米国特許第10,208,299号明細書にも記載されている。この方法は、CHO細胞をGAA又はGAA変異体をコードするDNAで形質転換することと、GAAをコードするDNAをその染色体に安定に組み込み、安定にGAAを発現するCHO細胞を選択することと、M6P又はビス-M6Pを有するグリカンの高い含有量を有するGAAを発現するCHO細胞を選択することと、任意選択により、高いシアル酸含有量を有する及び/又は低い非リン酸化高マンノース含有量を有するN-グリカンを有するCHO細胞を選択することとを含む。
これらのCHO細胞株は、CHO細胞株を培養し、前記組成物をCHO細胞の培養物から回収することにより、rhGAA及びrhGAA組成物を生産するために使用され得る。
生物製剤の生成、捕捉及び精製
本発明の様々な実施形態は、生物製剤(例えば、rhGAAなどの組換えヒトリソソームタンパク質を含む組換えタンパク質、抗体及びウイルス粒子)の生成及び/又は捕捉及び/又は精製のための方法に関する。生物製剤を生成、捕捉及び精製するための例示的な先行技術のプロセス600が図5に示される。本発明の1つ以上の実施形態に係る生物製剤を生成、捕捉及び精製するための例示的なプロセスが図6及び7に示される。図6は、2つの捕捉カラム(例えば、AEXカラム)及び1つの精製カラム(例えば、IMACカラム)を有する構造を示す一方、図7は、2つの捕捉カラム(例えば、AEXカラム)及び2つの精製カラム(例えば、IMACカラム)を有する構造を示す。
本発明の様々な実施形態は、生物製剤(例えば、rhGAAなどの組換えヒトリソソームタンパク質を含む組換えタンパク質、抗体及びウイルス粒子)の生成及び/又は捕捉及び/又は精製のための方法に関する。生物製剤を生成、捕捉及び精製するための例示的な先行技術のプロセス600が図5に示される。本発明の1つ以上の実施形態に係る生物製剤を生成、捕捉及び精製するための例示的なプロセスが図6及び7に示される。図6は、2つの捕捉カラム(例えば、AEXカラム)及び1つの精製カラム(例えば、IMACカラム)を有する構造を示す一方、図7は、2つの捕捉カラム(例えば、AEXカラム)及び2つの精製カラム(例えば、IMACカラム)を有する構造を示す。
図5~13において、矢印は、生物製剤(例えば、rhGAAなどの組換えヒトリソソームタンパク質)を含有する様々な液相の移動方向を示す。バイオリアクター601は、生物製剤(例えば、rhGAA)を生成する、CHO細胞などの細胞の培養物を含有する。生物製剤は、組換えタンパク質、抗体及びウイルス粒子を含む。組換えタンパク質は、分泌タンパク質、膜タンパク質又は細胞内タンパク質であり得る。バイオリアクター601は、灌流、バッチ又は流加式培養バイオリアクターなど、細胞を培養するための任意の適切なバイオリアクターであり得る。様々な実施形態において、バイオリアクターは、約1L~約20,000Lの容積を有する。例示的なバイオリアクターの容積は、約1L、約10L、約20L、約30L、約40L、約50L、約60L、約70L、約80L、約90L、約100L、約150L、約200L、約250L、約300L、約350L、約400L、約500L、約600L、約700L、約800L、約900L、約1,000L、約1,500L、約2,000L、約2,500L、約3,000L、約3,500L、約4,000L、約5,000L、約6,000L、約7,000L、約8,000L、約9,000L、約10,000L、約15,000L及び約20,000Lを含む。
図5~13に示されるように、培地及び/又は細胞懸濁液は、バイオリアクターから除去され得る。このような除去は、かん流バイオリアクターでは連続的であり得るか、又はバッチ若しくはフェッドバッチ反応器ではバッチ式であり得る。培地及び/又は細胞懸濁液は、細胞懸濁液処理システム603によって生物製剤を含有するろ液を分離するように処理される。1つ以上の実施形態において、細胞懸濁液処理システムは、細胞溶解、ろ過、遠心分離及び膜可溶化の1つ以上のステップを含む。いくつかの実施形態において、生物製剤は、分泌組換えタンパク質である。いくつかの実施形態において、培地から除去された細胞は、バイオリアクターに再導入され、分泌組換えタンパク質を含む培地がさらに処理され得る。ある実施形態において、細胞懸濁液処理システム603は、ろ過システムを含む。ろ過システムは、交互接線流ろ過(ATF)システム、接線流ろ過(TFF)システム、遠心ろ過システムなどを含む、任意の適切なろ過システムであり得る。様々な実施形態において、ろ過システムは、約10ナノメートル~約2マイクロメートルの孔サイズを有するフィルターを利用する。典型的なフィルター孔サイズは、約10nm、約20nm、約30nm、約40nm、約50nm、約60nm、約70nm、約80nm、約90nm、約100nm、約150nm、約200nm、約250nm、約300nm、約350nm、約400nm、約500nm、約600nm、約700nm、約800nm、約900nm、約1μm、約1.5μm及び約2μmを含む。
様々な実施形態において、培地及び/又は細胞懸濁液除去速度は、約1L/日~約20,000L/日である。例示的な培地及び/又は細胞懸濁液除去速度は、約1L/日、約10L/日、約20L/日、約30L/日、約40L/日、約50L/日、約60L/日、約70L日、約80L/日、約90L/日、約100L/日、約150L/日、約200L/日、約250L/日、約300L/日、約350L/日、約400L/日、約500L/日、約600L/日、約700L/日、約800L/日、約900L/日、約1,000L/日、約1,500L/日、約2,000L/日、約2,500L/日、約3,000L/日、約3,500L/日、約4,000L/日、約5,000L/日、約6,000L/日、約7,000L/日、約8,000L日、約9,000L/日、約10,000L/日、約15,000L/日及び約20,000L/日である。代わりに、培地除及び/又は細胞懸濁液去速度は、約0.1~約3リアクター容積/日など、バイオリアクター容積の関数として表すことができる。例示的な培地及び/又は細胞懸濁液除去速度は、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約2、約2.5及び約3リアクター容積を含む。
連続又は流加処理の場合、新鮮な培地がバイオリアクターに供給される速度は、約1L/日~約20,000L/日であり得る。例示的な培地導入速度は、約1L/日、約10L/日、約20L/日、約30L/日、約40L/日、約50L/日、約60L/日、約70L日、約80L/日、約90L/日、約100L/日、約150L/日、約200L/日、約250L/日、約300L/日、約350L/日、約400L/日、約500L/日、約600L/日、約700L/日、約800L/日、約900L/日、約1,000L/日、約1,500L/日、約2,000L/日、約2,500L/日、約3,000L/日、約3,500L/日、約4,000L/日、約5,000L/日、約6,000L/日、約7,000L/日、約8,000L日、約9,000L/日、約10,000L/日、約15,000L/日及び約20,000L/日である。代わりに、培地導入速度は、約0.1~約3リアクター容積/日など、バイオリアクター容積の関数として表すことができる。例示的な培地導入速度は、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約2、約2.5及び約3リアクター容積を含む。
細胞懸濁液処理システムによって処理された後、収集されたろ液は、捕捉システム605に充填される。捕捉システム605は、1つ以上のクロマトグラフィーカラムを含み得る。
図6において、捕捉システム605は、2つの捕捉カラム605a及び605bを含む。図13は、2つのクロマトグラフィーシステムを示し、各システムは、単一の捕捉カラムを含み、すなわち、捕捉カラム605aは、1つのクロマトグラフィーシステムの部分であり、捕捉カラム605bは、別個であるが、同一のクロマトグラフィーシステムの部分である。図6及び12の両方において、捕捉カラムは、捕捉カラム605aの流水は、捕捉605bに流れないように平行になっている。むしろ、捕捉カラム605aが充填されたら、弁604は、ろ液の流れを、捕捉カラム605aの代わりに第2の捕捉カラム605bに向け直す。1つ以上の実施形態において、捕捉カラム605a及び605bの充填は、カラム間で行き来して循環して、バイオリアクターから捕捉カラムへの培地の連続的な充填を提供する。3つ以上の捕捉カラムが使用される場合、カラムは、連続して又は異なる順序で充填され得る。
図7~10は、生物製剤の連続精製のために連続して作動する2つの捕捉カラム、捕捉カラム1及び捕捉カラム2及び精製カラムを表す。図7において、捕捉カラム1に、生物製剤を含有するろ液が充填される。図8において、捕捉された生物製剤は、捕捉カラム1から溶出され、精製カラムに充填されると同時に、ろ液は、捕捉カラム2に充填される。図9において、捕捉された生物製剤は、捕捉カラム2から溶出され、精製カラムに充填されると同時に、ろ液は、捕捉カラム1に充填される。図10において、精製された生物製剤は、精製カラムから溶出される。
様々な実施形態において、捕捉システム605は、生物製剤の直接の生成物捕捉のために1つ以上の捕捉カラム(例えば、AEX)を含む。いくつかの実施形態において、捕捉カラムは、AEXカラムであり、生物製剤は、分泌組換えタンパク質、特に高いM6P含量を有するリソソームタンパク質である。いかなる特定の理論にも拘束されることを望むものではないが、ろ過された培地から組換えタンパク質を捕捉するためにAEXクロマトグラフィーを使用すると、1つ以上のM6P基を有する組換えタンパク質のより多くの負電荷のために、捕捉された組換えタンパク質生成物がより高いM6P含量を有することが保証されると考えられる。その結果、非リン酸化組換えタンパク質及び宿主細胞不純物は、カラム樹脂及び高リン酸化組換えタンパク質に結合せず、非リン酸化組換えタンパク質及び宿主細胞不純物はカラムを通過する。したがって、AEXクロマトグラフィーは、AEX樹脂に対するM6P含有タンパク質の高い親和性により、タンパク質生成物のM6P含有量を富化する(すなわちより多くのM6Pを有するタンパク質を選択する)ために使用することができる。
いかなる特定の理論にも拘束されることを望むものではないが、AEXクロマトグラフィーを使用した組換えタンパク質の直接的生成物捕捉により、プロテアーゼ並びにタンパク質を分解し及び/又はタンパク質を脱リン酸化することができる他の酵素、を含む培地から高M6P含有量を有する組換えタンパク質が確実に除去されると考えられる。その結果、高品質の生成物が保存される。
適切なAEXクロマトグラフィーカラムは、負に荷電したタンパク質などの負に帯電した分子に結合する化学的官能基を有する。例示的な官能基には、第1級、第2級、第3級及び第4級アンモニウム又はアミン基が含まれるが、これらに限定されない。これらの官能基は、膜(例えば、セルロース膜)又は通常のクロマトグラフィー樹脂に結合し得る。例示的なカラム媒体には、GE Healthcare LifesciencesのSP、CM、Q及びDEAE Sepharose(登録商標)Fast Flow媒体が含まれる。
対象とする生物製剤(例えば、組換えタンパク質)に応じて、他の捕捉カラムも使用され得る。例えば、CEX、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)及び/又はIMACカラムも捕捉カラムとして使用され得る。他の捕捉カラムは、生物製剤に特異的な抗体を含むものも含む。いくつかの実施形態において、親和性クロマトグラフィーカラムは、抗体を捕捉するために使用され得る。いくつかの実施形態において、親和性クロマトグラフィーカラムは、ウイルス粒子を捕捉するために使用され得る。いくつかの実施形態において、親和性クロマトグラフィーカラムは、プロテインAカラム及びプロテインZカラムを含む。いくつかの実施形態において、サイズ排除クロマトグラフィーカラムは、捕捉カラムとして使用され得る。
捕捉カラム(例えば、AEXカラム)の容積は、0.1L~1,000Lなどの任意の適切な容積であり得る。例示的なカラム容積は、約0.1L、約0.2L、約0.3L、約0.4L、約0.5L、約0.6L、約0.7L、約0.8L、約0.9L、約1L、約2L、約3L、約4L、約5L、約6L、約7L、約8L、約9L、約10L、約20L、約30L、約40L、約50L、約60L、約70L、約80L、約90L、約100L、約150L、約200L、約250L、約300L、約350L、約400L、約500L、約600L、約700L、約800L、約900L及び約1,000Lを含む。
1つ以上の実施形態において、捕捉カラム(例えば、AEXカラム)は、バイオリアクターサイズ及び/又は捕捉カラムに充填されるろ液の流速と比較して比較的小さい。1つ以上の実施形態において、バイオリアクター容積対総捕捉カラム容積の比率は、約500:1~約10:1の範囲である。例示的な比率は、約500:1、約450:1、約400:1、約350:1、約300:1、約250:1、約200:1、約150:1、約100:1、約90:1、約80:1、約70:1、約60:1、約50:1、約40:1、約30:1、約20:1及び約10:1を含む。
1つ以上の実施形態において、総捕捉カラム滞留時間(例えば、総AEXカラム滞留時間)は、0.5分~200分の範囲である。例示的な総捕捉カラム滞留時間は、0.5分、1分、1.5分、2分、2.5分、3分、4分、5分、6分、7分、8分、9分、10分、15分、20分、25分、30分、35分、40分、45分、50分、55分、60分、65分、70分、75分、80分、85分、90分、95分、100分、110分、120分、130分、140分、150分、160分、170分、180分、190分及び200分を含む。
1つ以上の実施形態において、ろ液は、約0.5~約100CV/時の範囲のろ液充填速度で少なくとも2つの捕捉カラムに充填される。例示的なろ液充填速度は、約0.5、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90、約95及び約100CV/時を含む。
1つ以上の実施形態において、ろ液は、約10~約10,000mL/分の範囲のろ液充填速度で少なくとも2つの捕捉カラムに充填される。例示的なろ液充填速度は、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90、約95、約100、約150、約200、約250、約300、約350、約400、約450、約500、約550、約600、約650、約700、約750、約800、約850、約900、約950、約1,000、約1,100、約1,200、約1,300、約1,400、約1,500、約2,000、約2,500、約3,000、約3,500、約4,000、約4,500、約5,000、約6,000、約7,000、約8,000、約9,000及び約10,000mL/分を含む。
AEXカラムのための例示的な条件を以下の表2に示す。
ろ液を含有する生物製剤が捕捉システム605に充填された後、生物製剤は、カラム中のpH及び/又は塩含有量を変化させることによってカラムから溶出される。
溶出した生物製剤は、さらなる精製ステップ及び/又は品質保証ステップに供され得る。例えば、図5に示されるように、溶出した生物製剤は、ウイルス死滅ステップ607に供され得る。このようなウイルス死滅607は、低pH死滅、洗浄剤死滅又は当技術分野において公知の他の技術の1つ以上を含み得る。1つ以上の実施形態において、生物製剤は、他の望ましくないウイルスより堅固なウイルス粒子(例えば、AAV)である。このような実施形態において、ウイルス死滅ステップは、望ましくないウイルスを選択的に死滅させるようにさらに行われ得る。
図5に示されるステップのいずれかは、ウイルス死滅、さらなるクロマトグラフィーシステム、さらなるろ過、最終生成物調整などを含むが、これらに限定されない、図6及び7に示されるシステムにも適用され得る。
ウイルス死滅ステップ607からの生物学的製剤を第2のクロマトグラフィーシステム609に導入して、生物学的製剤をさらに精製することができる。代わりに、捕捉システム605から溶出した生物製剤は、第2のクロマトグラフィーシステム609に直接供給することができる。様々な実施形態において、第2のクロマトグラフィーシステム609は、1つ以上の精製カラムを含む。いくつかの実施形態において、精製カラムは、不純物のさらなる除去のためのIMACカラムを含む。例示的な金属イオンは、コバルト、ニッケル、銅、鉄、亜鉛又はガリウムを含む。いくつかの実施形態において、精製カラムは、不純物のさらなる除去のためのAEXカラムを含む。いくつかの実施形態において、精製カラムは、不純物のさらなる除去のためのCEXカラムを含む。いくつかの実施形態において、精製カラムは、不純物のさらなる除去のための親和性カラム(例えば、プロテインAカラム又はプロテインZカラム)を含む。いくつかの実施形態において、精製カラムは、不純物のさらなる除去のためのサイズ排除カラムを含む。いくつかの実施形態において、精製カラムは、不純物のさらなる除去のための疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)カラムを含む。
第2のクロマトグラフィーカラム(例えば、IMACカラム)の容積は、0.1L~100Lなどの任意の適切な容積であり得る。例示的なカラム容積は、約0.01L、約0.02L、約0.03L、約0.04L、約0.05L、約0.06L、約0.07L、約0.08L、約0.09L、約0.1L、約0.2L、約0.3L、約0.4L、約0.5L、約0.6L、約0.7L、約0.8L、約0.9L、約1L、約1.5L、約2L、約2.5L、約3L、約3.5L、約4L、約4.5L、約5L、約6L、約7L、約8L、約9L、約10L、約15L、約20L、約25L、約30L、約35L、約40L及び約50L、約60L、約70L、約80L、約90L及び約100Lを含む。
1つ以上の実施形態において、捕捉カラムからの溶出液は、約10~約30,000mL/分の範囲の充填速度で1つ以上の精製カラムに充填される。例示的な精製カラム充填速度は、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90、約95、約100、約150、約200、約250、約300、約350、約400、約450、約500、約550、約600、約650、約700、約750、約800、約850、約900、約950、約1,000、約1,100、約1,200、約1,300、約1,400、約1,500、約2,000、約2,500、約3,000、約3,500、約4,000、約4,500、約5,000、約6,000、約7,000、約8,000、約9,000、約10,000、約15,000、約20,000、約25,000及び約30,00mL/分を含む。
1つ以上の実施形態において、バイオリアクター容積対総精製カラム容積の比率は、約5,000:1~約50:1の範囲である。例示的な比率は、約5,000:1、約4,500:1、約4,000:1、約3,500:1、約3,000:1、約2,500:1、約2,000:1、約1,500:1、約1,000:1、約900:1、約800:1、約700:1、約600:1、約500:1、約400:1、約300:1、約200:1、約150:1、約100:1、約90:1、約80:1、約70:1、約60:1及び約50:1を含む。
1つ以上の実施形態において、総捕捉カラム容積対総精製カラム容積の比率は、約20:1~約1:1の範囲である。例示的な比率は、約20:1、約15:1、約10:1、約9:1、約8:1、約7:1、約6:1、約5:1、約4.5:1、約4:1、約3.5:1、約3:1、約2.5:1、約2:1、約1.9:1、約1.8:1、約1.7:1、約1.6:1、約1.5:1、約1.4:1、約1.3:1、約1.2:1、約1.1:1及び約1:1を含む。
IMACカラムのための例示的な条件を以下の表3に示す。
ろ液を含有する生物製剤が第2のクロマトグラフィーシステム609に充填された後、生物製剤がカラムから溶出される。図5に示すように、溶出した生物製剤は、ウイルス死滅ステップ611に供され得る。ウイルス死滅607の場合と同様に、ウイルス死滅611は、低pH死滅、洗浄剤死滅又は当技術分野で公知の他の技術の1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態において、ウイルス死滅607又は611の1つのみが使用されるか、又は複数のウイルス死滅が精製方法において同じ段階で行われる。
1つ以上の実施形態において、第2のクロマトグラフィーシステム609からの溶出液は、貯蔵され得る。例えば、ATB200などのrhGAAは、IMAC溶出液中で特に安定し得る。1つ以上の実施形態において、第2のクロマトグラフィーシステムからの溶出液(例えば、IMAC溶出液)は、24時間~105日間の期間にわたって0℃~10℃の温度で貯蔵される。1つ以上の実施形態において、第2のクロマトグラフィーシステムからの溶出液は、最大で1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100又は105日間にわたって貯蔵される。1つ以上の実施形態において、第2のクロマトグラフィーシステムからの溶出液は、1時間~3日間の期間にわたって15℃~30℃の温度で貯蔵される。
図5に示されるように、ウイルス死滅ステップ611からの生物学的製剤を第3のクロマトグラフィーシステム613に導入して、生物学的製剤をさらに精製することができる。代わりに、第2のクロマトグラフィーシステム609からの溶出した生物製剤は、第3のクロマトグラフィーシステム613に直接供給することができる。様々な実施形態において、第3のクロマトグラフィーシステム613は、不純物のさらなる除去のための1つ以上のAEXカラム、CEXカラム、サイズ排除カラム、親和性カラム、疎水性相互作用クロマトグラフィーカラム及び/又はSECカラムを含む。次に、生物学的製剤は、第3のクロマトグラフィーシステム613から溶出される。
第3のクロマトグラフィーカラム(例えば、CEX又はSECカラム)の容積は、0.1L~200Lなどの任意の適切な容積であり得る。例示的なカラム容積は、約0.01L、約0.02L、約0.03L、約0.04L、約0.05L、約0.06L、約0.07L、約0.08L、約0.09L、約0.1L、約0.2L、約0.3L、約0.4L、約0.5L、約0.6L、約0.7L、約0.8L、約0.9L、約1L、約1.5L、約2L、約2.5L、約3L、約3.5L、約4L、約4.5L、約5L、約6L、約7L、約8L、約9L、約10L、約15L、約20L、約25L、約30L、約35L、約40L及び約50L、約60L、約70L、約80L、約90L、約100L、約150L及び約200Lを含む。
CEXカラムのための例示的な条件を以下の表4に示す。
生物学的製剤は、さらなる処理にも供され得る。例えば、ウイルスを除去するために別のろ過システム615を用い得る。いくつかの実施形態において、そのようなろ過は、5nm~50μmの孔径を有するフィルターを利用することができる。他の生成物処理には、生物学的製剤が滅菌、ろ過、濃縮、貯蔵され、且つ/又は最終生成物の製剤に添加するためのさらなる成分を有し得る、生成物調整ステップ617が含まれ得る。例えば、生物学的製剤は、2~10倍の因数で濃縮することができる。この最終生成物は、バイアルを充填するために使用することができ、将来の使用のために凍結乾燥され得る。
生物製剤の投与
生物製剤又はその薬学的に許容される塩は、ヒトへの投与に適合した医薬組成物として通常の手順に従って製剤化し得る。例えば、好ましい実施形態において、静脈内投与のための組成物は、滅菌等張水性緩衝液中の溶液である。必要に応じて、組成物は、可溶化剤及び注射部位において痛みを和らげるための局所麻酔剤も含み得る。一般に、成分は、別個に供給されるか又は単位剤形中で一緒に混合されて、又は例えば活性物質の量を示すアンプル又はサシェなどの密閉容器中の凍結乾燥粉末又は水を含まない濃縮物として供給される。組成物が注入によって投与される場合、医薬グレードの滅菌水、生理食塩水又はデキストロース/水を含有する注入ボトルで分注し得る。組成物が注射によって投与される場合、投与前に成分が混合され得るように、注射用滅菌水又は生理食塩水のアンプルが提供され得る。
生物製剤又はその薬学的に許容される塩は、ヒトへの投与に適合した医薬組成物として通常の手順に従って製剤化し得る。例えば、好ましい実施形態において、静脈内投与のための組成物は、滅菌等張水性緩衝液中の溶液である。必要に応じて、組成物は、可溶化剤及び注射部位において痛みを和らげるための局所麻酔剤も含み得る。一般に、成分は、別個に供給されるか又は単位剤形中で一緒に混合されて、又は例えば活性物質の量を示すアンプル又はサシェなどの密閉容器中の凍結乾燥粉末又は水を含まない濃縮物として供給される。組成物が注入によって投与される場合、医薬グレードの滅菌水、生理食塩水又はデキストロース/水を含有する注入ボトルで分注し得る。組成物が注射によって投与される場合、投与前に成分が混合され得るように、注射用滅菌水又は生理食塩水のアンプルが提供され得る。
いくつかの実施形態では、生物製剤(例えば、組換えタンパク質(rhGAAなど)(又は生物製剤を含有する組成物若しくは医薬)は、適切な経路で投与される。一実施形態において、生物製剤は、静脈内投与される。他の実施形態において、生物製剤(例えば、rhGAA)は、心臓若しくは骨格筋(例えば、筋肉内)又は神経系(例えば、脳への直接注射;脳室内;髄腔内)などの標的組織への直接投与によって投与される。必要に応じて、複数の経路を同時に使用できる。
生物製剤(例えば、組換えタンパク質(rhGAAなど)(又は生物製剤を含有する組成物若しくは医薬)は、治療有効量(例えば、定期的に投与された場合、疾患に関連する症状を改善すること、疾患の発症を予防又は遅延させること及び/又は疾患の症状の重症度又は頻度を軽減することなどにより、疾患を処置するのに十分な投与量)で投与される。疾患の処置における治療上有効量は、性質及び疾患の影響の程度に依存し、標準的な臨床技術によって決定し得る。さらに、インビトロアッセイ又はインビボアッセイを、任意選択により、最適な投与量範囲の同定を促進するために使用し得る。使用される正確な用量は、投与経路及び疾患の重症度にも依存し、施術者の判断及び各患者の状況に従って決定されるべきである。有効用量は、インビトロ又は動物モデル試験系から誘導された用量応答曲線から外挿し得る。少なくとも1つの実施形態において、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは、約1mg/kg~約100mg/kg、例えば約5mg/kg~約30mg/kg、典型的には約5mg/kg~約20mg/kgの用量で静脈内注入によって投与される。少なくとも1つの実施形態において、生物製剤は、組換えタンパク質である。いくつかの実施形態において、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約50mg/kg、約50mg/kg、約60mg/kg、約70mg/kg、約80mg/kg、約90mg/kg又は約100mg/kgの用量で静脈内注入によって投与される。少なくとも1つの実施形態において、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは、約20mg/kgの用量で静脈内注入によって投与される。少なくとも1つの実施形態において、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは、約20mg/kgの用量で静脈内注入によって投与される。特定の個体の有効用量は、個体の必要性に応じて、経時的に変化させる(例えば、増加又は減少させる)ことができる。例えば、身体疾患若しくはストレスを有するとき、又は抗酸性α-グルコシダーゼ抗体が存在するようになったか若しくは増加する場合、又は疾患の症状が悪化する場合、その量を増加することができる。
組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ(又は組換えヒト酸性α-グルコシダーゼを含有する組成物又は医薬)の治療有効量は、性質及び疾患の影響の程度に依存して定期的及び継続的に投与される。本明細書で使用される場合、「定期的」な投与は、治療有効量が周期的に投与されることを示す(1回投与とは区別される)。間隔は、標準的な臨床技術によって決定することができる。好ましい実施形態において、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは毎月、隔月;毎週;毎週2回;又は毎日投与される。単一の個体に対する投与間隔は、一定間隔である必要はなく、個体の必要性に応じて、経時的に変化させることができる。例えば、身体疾患若しくはストレスを有するとき、抗組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ抗体が存在するようになったか若しくは増加する場合又は疾患の症状が悪化する場合、投与の間隔を減少させることができる。いくつかの実施形態において、治療有効量の5,10,20,50,100又は200mg酵素/kg体重を、シャペロンを伴い又は伴わず、週に2回、毎週又は隔週投与する。
生物製剤(例えば、組換えタンパク質(rhGAAなど)は、単位用量のバイアル若しくはシリンジ中又は静脈内投与のための瓶若しくは袋の中など、後の使用のために調製され得る。生物製剤(例えば、組換えタンパク質(rhGAAなど)及び任意選択の賦形剤又はシャペロン若しくは他の薬物などの他の活性成分を含むキットは、包装材料に封入され、再構成、希釈又はポンペ病に罹患している患者などの処置を必要とする対象を処置する投与のための説明書を伴い得る。
rhGAAと薬理学的シャペロンの併用治療
様々な実施形態において、本明細書に記載の方法によって生成されたrhGAA(例えば、ATB200)は、ミグルスタット又はドゥボグルスタットなどの薬理学的シャペロンとの併用治療において使用することができる。
様々な実施形態において、本明細書に記載の方法によって生成されたrhGAA(例えば、ATB200)は、ミグルスタット又はドゥボグルスタットなどの薬理学的シャペロンとの併用治療において使用することができる。
少なくとも1つの実施形態において、薬理学的シャペロン(例えば、ミグルスタット)は、経口投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、約200~約400mgの経口用量又は約200mg、約250mg、約300mg、約350mg若しくは約400mgの経口用量で投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、約233mg~約400mgの経口用量で投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、約250~約270mgの経口用量又は約250mg、約255mg、約260mg、約265mg若しくは約270mgの経口用量で投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、約260mgの経口用量として投与される。
平均体重が約70kgの成人患者の場合、約200mg~400mgの範囲又は任意のそれより小さい範囲のミグルスタットの経口用量が適し得ることが当業者に理解されるであろう。乳児、小児又は低体重の成人を含むが、これらに限定されない、体重が約70kgよりも著しく低い患者については、より少ない用量が適切であると医師によって考えられ得る。したがって、少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、約50mg~約200mgの経口用量又は約50mg、約75mg、約100mg、125mg、約150mg、約175mg又は約200mgの経口用量として投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、約65mg~約195mgの経口用量又は約65mg、約130mg若しくは約195mgの経口用量として投与される。
少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、経口投与に適した薬学的に許容される剤形として投与され、これは、即時放出、遅延放出、変形放出、持続放出、パルス放出又は制御放出用途のための、錠剤、カプセル、胚珠、エリキシル、溶液又は懸濁液、ゲル、シロップ、口腔洗浄剤又は使用前に水又は他の適切な溶媒で再構成するための乾燥粉末、任意選択により香味剤及び着色剤を含むが、これらに限定されるものではない。錠剤、カプセル、ロゼンジ、トローチ、ピル、ボーラス、粉末、ペースト、顆粒、弾丸状、糖衣錠又はプレミックス調製物などの固体組成物も使用できる。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは錠剤として投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットはカプセルとして投与される。少なくとも1つの実施形態において、剤形は、約50mg~約300mgのミグルスタットを含有する。少なくとも1つの実施形態において、剤形は、約65mgのミグルスタットを含有する。少なくとも1つの実施形態において、剤形は、約130mgのミグルスタットを含有する。少なくとも1つの実施形態において、剤形は、約260mgのミグルスタットを含有する。剤形が約65mgのミグルスタットを含む場合、ミグルスタットは、4剤形の投与量又は260mgのミグルスタットの総投与量として投与され得ることが企図される。しかしながら、乳児、小児又は成人低体重を含むが、これに限定されない平均成人体重の70kgよりも有意に低い体重を有する患者の場合、ミグルスタットは1剤形(総用量65mgのミグルスタット)、2剤形(総投与量130mgのミグルスタット)又は3剤形(総投与量195mgのミグルスタット)の投与量として投与され得る。
経口使用のための固体及び液体組成物は、当技術分野で周知の方法に従って調製し得る。そのような組成物は、固体又は液体形態であり得る1つ以上の薬学的に許容される担体及び賦形剤も含み得る。錠剤又はカプセルは、結合剤、充填剤、滑沢剤、崩壊剤又は湿潤剤を含むが、これらに限定されない、薬学的に許容される賦形剤を用いて従来の手段によって調製し得る。適切な薬学的に許容される賦形剤は、当技術分野で公知であり、アルファ化デンプン、ポリビニルピロリドン、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルエチルセルロース(HPEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、スクロース、ゼラチン、アラビアゴム、ラクトース、結晶セルロース、リン酸水素カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリル、タルク、シリカ、トウモロコシ、ジャガイモ又はタピオカデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、グリシンクロスカルメロースナトリウム及びケイ酸塩複合体を含むが、これらに限定されるものではない。錠剤は、当技術分野で周知の方法によってコーティングすることができる。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットはZavesca(登録商標)(Actelion Pharmaceuticals)として市販されている製剤として投与される。
少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタット及び組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは、同時に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタット及び組換えヒト酸性α-グルコシダーゼは、連続的に投与される。少なくとも1つの実施形態において、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与前にミグルスタットを投与する。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与前3時間以内に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与の約2時間前に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与前の2時間以内に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与の約1.5時間前に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与の約1時間前に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与の約50分~約70分前に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与の約55分~約65分前に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与の約30分前に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与の約25分~約35分前に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与の約27分~約33分前に投与される。
少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与と同時に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与前又は投与後20分以内に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与前又は投与後15分以内に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与前又は投与後10分以内に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与前又は投与後5分以内に投与される。
少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与後に投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与後2時間までに投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与後約30分で投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与後約1時間で投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与後約1.5時間で投与される。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットは、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与後約2時間で投与される。
本発明の別の態様は、それを必要とする患者におけるポンペ病の併用治療のためのキットを提供する。キットは、ミグルスタットを含む薬学的に許容される剤形、本明細書で定義される組換えヒト酸性α-グルコシダーゼを含む薬学的に許容される剤形及びミグルスタットを含む薬学的に許容される剤形及び組換え酸性α-グルコシダーゼを含む薬学的に許容される剤形を、それを必要とする患者に投与するための説明書を含む。少なくとも1つの実施形態において、ミグルスタットを含む薬学的に許容される剤形は、錠剤又はカプセルを含むが、これに限定されない、本明細書に記載される経口剤形である。少なくとも1つの実施形態において、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼを含む薬学的に許容される剤形は、本明細書に記載の注射に適した滅菌溶液である。少なくとも1つの実施形態において、剤形を投与するための説明書は、本明細書に記載されるように、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼを含む薬学的に許容される剤形を静脈内注入によって投与する前に、ミグルスタットを含む薬学的に許容される剤形を投与するための説明書を含む。
理論に拘束されるものではないが、ミグルスタットは組換えヒト酸性α-グルコシダーゼATB200の薬理学的シャペロンとして作用し、その活性部位に結合すると考えられている。例えば、ミグルスタットは、アンフォールドATB200タンパク質の割合を減少させ、ATB200の活性立体構造を安定化さし、血漿の中性pHでの変性及び不可逆的な不活性化を防止し、循環中で組織に到達して取り込まれるのに十分な長さの生存条件を許容することが見出された。しかしながら、ミグルスタットのATB200の活性部位への結合はまた、天然基質であるグリコーゲンが活性部位にアクセスすることを防止することにより、ATB200の酵素活性の阻害をもたらし得る。ミグルスタット及び組換えヒト酸性α-グルコシダーゼが本明細書に記載の条件下で患者に投与される場合、血漿及び組織内のミグルスタット及びATB200の濃度は、ATB200が組織に取り込まれ、リソソームを標的化するまで安定化される程度であるが、ミグルスタットのクリアランスが迅速であるために、リソソーム内のATB200によるグリコーゲンの加水分解は、ミグルスタットの存在によって過度に阻害されず、酵素は治療的に有用な十分な活性を保持すると考えられる。
上記の全ての実施形態を組み合わせ得る。これは、以下に関する特定の実施形態を含む。
・薬理学的シャペロン、例えばミグルスタットの性質;及びそれが特異的である活性部位;
・投与量、薬理学的シャペロン(例えば、ミグルスタット)の投与経路及び担体の性質及び市販の組成物の使用を含む医薬組成物のタイプ;
・薬の性質、例えば対象において発現が低下又は欠損している内因性タンパク質の対応物であり得る、治療用タンパク質薬物製品、好適には、組換えタンパク質(例えば、rhGAA)、例えばチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で発現され、1つ以上のアルグルコシダーゼのアルファマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位の含有量と比較した場合、増加した含有量の1つ以上のマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含む、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ;及び好適には、配列番号1又は配列番号2に記載されるアミノ酸配列を有するもの;
・組換えタンパク質に結合したN-アセチルグルコサミン、ガラクトース、シアル酸又はこれらの組み合わせから形成された複合N-グリカンなど、組換えタンパク質(例えば、rhGAA)上のN-グリカン単位の数及びタイプ;
・マンノース-6-リン酸及び/又はビス-マンノース-6-リン酸を形成する組換えタンパク質(例えば、rhGAA)上のマンノース単位のリン酸化の程度;
・補充酵素(例えば、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ)の投与量及び投与経路(例えば、静脈内投与、特に静脈内注入又は標的組織への直接投与)及び担体及び治療有効量を含む製剤のタイプ;
・薬理学的シャペロン(ミグルスタット)及び組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与間隔;
・治療応答の性質及び併用治療の結果(例えば、個々に行われる各治療の効果と比較して強化された結果);
・併用治療の投与タイミング、例えばミグルスタット及び組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの同時投与又は逐次投与、例えばミグルスタットが組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの前、又は組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの後、又は投与前又は投与後の一定時間内に投与される場合;及び
・処置患者の性質(例えば、ヒトなどの哺乳動物)及び個体が罹患している病状(例えば、酵素不全)。
・薬理学的シャペロン、例えばミグルスタットの性質;及びそれが特異的である活性部位;
・投与量、薬理学的シャペロン(例えば、ミグルスタット)の投与経路及び担体の性質及び市販の組成物の使用を含む医薬組成物のタイプ;
・薬の性質、例えば対象において発現が低下又は欠損している内因性タンパク質の対応物であり得る、治療用タンパク質薬物製品、好適には、組換えタンパク質(例えば、rhGAA)、例えばチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で発現され、1つ以上のアルグルコシダーゼのアルファマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位の含有量と比較した場合、増加した含有量の1つ以上のマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含む、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ;及び好適には、配列番号1又は配列番号2に記載されるアミノ酸配列を有するもの;
・組換えタンパク質に結合したN-アセチルグルコサミン、ガラクトース、シアル酸又はこれらの組み合わせから形成された複合N-グリカンなど、組換えタンパク質(例えば、rhGAA)上のN-グリカン単位の数及びタイプ;
・マンノース-6-リン酸及び/又はビス-マンノース-6-リン酸を形成する組換えタンパク質(例えば、rhGAA)上のマンノース単位のリン酸化の程度;
・補充酵素(例えば、組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ)の投与量及び投与経路(例えば、静脈内投与、特に静脈内注入又は標的組織への直接投与)及び担体及び治療有効量を含む製剤のタイプ;
・薬理学的シャペロン(ミグルスタット)及び組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの投与間隔;
・治療応答の性質及び併用治療の結果(例えば、個々に行われる各治療の効果と比較して強化された結果);
・併用治療の投与タイミング、例えばミグルスタット及び組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの同時投与又は逐次投与、例えばミグルスタットが組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの前、又は組換えヒト酸性α-グルコシダーゼの後、又は投与前又は投与後の一定時間内に投与される場合;及び
・処置患者の性質(例えば、ヒトなどの哺乳動物)及び個体が罹患している病状(例えば、酵素不全)。
上記リストの任意の実施形態は、リストの他の実施形態の1つ以上と組み合わせることができる。
本発明のさらなる特徴は、例として、本発明の原理を説明する以下の非限定的な実施例から明らかになる。
実施例1:高含有量のモノ-又はビス-M6P含有N-グリカンを有するATB200 rhGAAを産生するCHO細胞の調製
CHO細胞を、rhGAAを発現するDNAでトランスフェクトし、続いてrhGAAを産生する形質転換体を選択した。rhGAAをコードするDNAでCHO細胞を形質転換するためのDNA構築物を図4に示す。CHO細胞を、rhGAAを発現するDNAでトランスフェクトし、続いてrhGAAを産生する形質転換体を選択した。
CHO細胞を、rhGAAを発現するDNAでトランスフェクトし、続いてrhGAAを産生する形質転換体を選択した。rhGAAをコードするDNAでCHO細胞を形質転換するためのDNA構築物を図4に示す。CHO細胞を、rhGAAを発現するDNAでトランスフェクトし、続いてrhGAAを産生する形質転換体を選択した。
トランスフェクション後、安定的に組み込まれたGAA遺伝子を含むDG44 CHO(DHFR-)細胞をヒポキサンチン/チミジン欠損(-HT)培地で選択した。
これらの細胞におけるGAA発現の増幅は、メトトレキサート処理(MTX、500nM)によって誘導された。大量のGAAを発現する細胞プールはGAA酵素活性アッセイによって同定され、rhGAAを産生する個々のクローンを確立するために使用された。個々のクローンを半固体培地プレート上で生成し、ClonePixシステムにより採取し、24ディープウェルプレートに移した。個々のクローンをGAA酵素活性についてアッセイして、高レベルのGAAを発現するクローンを同定した。GAA活性を決定するための条件培地は、4-MU-α-グルコシダーゼ基質を用いた。GAA酵素アッセイによって測定される、より高レベルのGAAを産生するクローンを生存能力、成長能力、GAA生産性、N-グリカン構造及び安定なタンパク質発現についてさらに評価した。強化されたモノ-M6P又はビス-M6P N-グリカンを有するrhGAAを発現するCHO細胞株GA-ATB-200を含むCHO細胞株を、この手順を用いて単離した。
実施例2:ATB200 rhGAAの捕捉及び精製のための概念実証計画
ATB200 rhGAAを発現する細胞をバイオリアクター内で培養する。細胞培地を除去し、ろ過し、後の使用のために凍結する。次に、解凍した収集物を含むバルク容器をバッチモードで使用して、カラム容積15.7mL(1cmの直径×20cmの床高さ)をそれぞれ有する2つのAEXカラムを充填する。AEXカラムを1.57mL/分の流速で充填する。総AEXカラム滞留時間(すなわち総AEXカラム容積及びAEXカラムを充填する体積流速の商)は、20分である。
ATB200 rhGAAを発現する細胞をバイオリアクター内で培養する。細胞培地を除去し、ろ過し、後の使用のために凍結する。次に、解凍した収集物を含むバルク容器をバッチモードで使用して、カラム容積15.7mL(1cmの直径×20cmの床高さ)をそれぞれ有する2つのAEXカラムを充填する。AEXカラムを1.57mL/分の流速で充填する。総AEXカラム滞留時間(すなわち総AEXカラム容積及びAEXカラムを充填する体積流速の商)は、20分である。
連続プロセスを以下のプロトコルに従って実行した。
・2つのシーケンスを実行する(対照条件と同じ試験数に等しい)
・各AEX溶出液は、IMACカラム上で連続して処理される。
i.シーケンス1
1.AEX1を充填する→STPによりAEX1溶出液をIMACに送る→IMAC溶出液(IMACa)を収集する
2.AEX2を充填する→STPによりAEX2溶出液をIMACに送る→IMAC溶出液(IMACb)を収集する
ii.シーケンス2
1.AEX1を充填する→STPによりAEX1溶出液をIMACに送る→IMAC溶出液(IMACa)を収集する
2.AEX2を充填する→STPによりAEX2溶出液をIMACに送る→IMAC溶出液(IMACb)を収集する
・2つのシーケンスを実行する(対照条件と同じ試験数に等しい)
・各AEX溶出液は、IMACカラム上で連続して処理される。
i.シーケンス1
1.AEX1を充填する→STPによりAEX1溶出液をIMACに送る→IMAC溶出液(IMACa)を収集する
2.AEX2を充填する→STPによりAEX2溶出液をIMACに送る→IMAC溶出液(IMACb)を収集する
ii.シーケンス2
1.AEX1を充填する→STPによりAEX1溶出液をIMACに送る→IMAC溶出液(IMACa)を収集する
2.AEX2を充填する→STPによりAEX2溶出液をIMACに送る→IMAC溶出液(IMACb)を収集する
また、バッチプロセスを以下のプロトコルに従って対照として実行した。
・4つの試験を実行する(各AEXカラム:AEX1、AEX2において2つの試験)
・各AEX溶出液が収集され、IMACカラム上で処理される。
i.対照試験1=AEX1を充填する→AEX1溶出液を収集する→AEX1溶出液をIMACに充填する→IMAC溶出液を収集する
ii.対照試験2=AEX2を充填する→AEX2溶出液を収集する→AEX2溶出液をIMACに充填する→IMAC溶出液を収集する
iii.対照試験3=AEX1を充填する→AEX1溶出液を収集する→AEX1溶出液をIMACに充填する→IMAC溶出液を収集する
iv.対照試験4=AEX2を充填する→AEX2溶出液を収集する→AEX2溶出液をIMACに充填する→IMAC溶出液を収集する
・4つの試験を実行する(各AEXカラム:AEX1、AEX2において2つの試験)
・各AEX溶出液が収集され、IMACカラム上で処理される。
i.対照試験1=AEX1を充填する→AEX1溶出液を収集する→AEX1溶出液をIMACに充填する→IMAC溶出液を収集する
ii.対照試験2=AEX2を充填する→AEX2溶出液を収集する→AEX2溶出液をIMACに充填する→IMAC溶出液を収集する
iii.対照試験3=AEX1を充填する→AEX1溶出液を収集する→AEX1溶出液をIMACに充填する→IMAC溶出液を収集する
iv.対照試験4=AEX2を充填する→AEX2溶出液を収集する→AEX2溶出液をIMACに充填する→IMAC溶出液を収集する
各AEXカラムのためのプロセス条件を以下の表5に示す。
対照プロセス及び連続プロセスについての溶出プロファイルは、それぞれ図13及び14に示される。
次に、AEX溶出液を、3.9mLのカラム容積(1cmの直径×5cmの床高さ)を有する単一のIMACカラムに充填する。IMACカラムを0.65mL/分の流速で充填する。総AEXカラム容積対IMACカラム容積の比率は、約8:1である。バッチ精製プロセス及び連続精製プロセスの両方についての溶出プロファイルを記録し、これは、図15及び16に示される。IMACカラムのためのプロセス条件を以下の表6に示す。
この実施例に係る連続プロセスに従って生成されるrhGAAは、対照(前のバッチモード)プロセスに従って生成されるrhGAAと同等であり、したがってこの実施例2において連続プロセスを用いた製品品質の低下を示さない。しかしながら、この実施例2の連続プロセスを実施する提案された設備設置面積は、設備設置面積の4~5倍の減少をもたらすと推定される。
バッチ精製及び連続精製からの最終生成物を分析した。データは、表7~9に列挙される。
実施例3:ATB200 rhGAAの捕捉及び精製のための商業規模プラント
ATB200 rhGAAを発現する細胞を大きいバイオリアクター(例えば、500~2,000L)内で培養する。細胞培地を連続して除去し、ろ過し、5~25Lのカラム容積をそれぞれ有する2つのAEXカラムに充填する。AEXカラムを、図6に示される捕捉カラムとして配置する。バイオリアクター容積対総AEXカラム容積の比率は、約100:1~約20:1の範囲である。AEX溶出液をIMACカラムに直接充填する。IMACカラム容積は、1~10Lであり、総AEXカラム容積対IMACカラム容積の比率は、2:1~10:1である。図11は、rhGAAを精製する際のAEXカラム及びIMACカラムについての例示的な動作シーケンスを表す。
ATB200 rhGAAを発現する細胞を大きいバイオリアクター(例えば、500~2,000L)内で培養する。細胞培地を連続して除去し、ろ過し、5~25Lのカラム容積をそれぞれ有する2つのAEXカラムに充填する。AEXカラムを、図6に示される捕捉カラムとして配置する。バイオリアクター容積対総AEXカラム容積の比率は、約100:1~約20:1の範囲である。AEX溶出液をIMACカラムに直接充填する。IMACカラム容積は、1~10Lであり、総AEXカラム容積対IMACカラム容積の比率は、2:1~10:1である。図11は、rhGAAを精製する際のAEXカラム及びIMACカラムについての例示的な動作シーケンスを表す。
本明細書に記載の実施形態は、本発明の組成物及び方法を例示することを意図しており、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に全体として一致し、当業者に容易に明らかである様々な改変形態及び変更形態が含まれることが意図される。添付の特許請求の範囲は、実施例に記載された特定の実施形態によって限定されるべきではなく、全体としての説明と一致する最も広い解釈が与えられるべきである。
特許、特許出願、刊行物、製品説明、GenBank受託番号及びプロトコルは、本出願を通して引用され、これらの開示は、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
Claims (60)
- 生物製剤を製造する方法であって、
バイオリアクター内において、生物製剤を生成し、且つ任意選択により前記生物製剤を分泌する宿主細胞を培養することと;
培地及び/又は細胞懸濁液を前記バイオリアクターから除去することと;
前記培地及び/又は細胞懸濁液を処理して、前記生物製剤を含有するろ液を分離することと;
前記ろ液を少なくとも2つの捕捉カラムに充填して、前記生物製剤を捕捉することと;
第1の生物学的製剤を前記少なくとも2つの捕捉カラムから溶出することと;
前記第1の生物学的製剤を1つ以上の精製カラムに充填することと;
第2の生物学的製剤を前記1つ以上の精製カラムから溶出することと
を含み、前記バイオリアクターは、バイオリアクター容積を有し、前記少なくとも2つの捕捉カラムは、総捕捉カラム容積を有し、前記バイオリアクター容積対前記総捕捉カラム容積の比率は、約500:1~約10:1の範囲である、方法。 - 前記生物製剤は、組換えタンパク質、ウイルス粒子又は抗体の1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記組換えタンパク質は、前記宿主細胞によって生成される分泌タンパク質、膜タンパク質又は細胞内タンパク質である、請求項2に記載の方法。
- 前記組換えタンパク質は、細胞及び細胞器官から前記ろ液中に分離される、請求項3に記載の方法。
- 前記ろ液は、ろ過又は遠心分離によって分離される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも2つの捕捉カラムは、連続して充填されて、前記少なくとも2つの捕捉カラムへの前記ろ液の連続的な充填を提供する、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ろ液は、約0.5~約100カラム容積(CV)/時の範囲のろ液充填速度で前記少なくとも2つの捕捉カラムに充填される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ろ液は、前記少なくとも2つの捕捉カラムに充填されて、各捕捉カラムについて48時間未満の捕捉カラム充填時間を提供する、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記生物製剤は、組換えヒトリソソームタンパク質を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも2つの捕捉カラムは、少なくとも2つのアニオン交換クロマトグラフィー(AEX)カラムを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも2つの捕捉カラムは、少なくとも2つの親和性クロマトグラフィーカラムを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記親和性クロマトグラフィーカラムは、プロテインAカラム及びプロテインZカラムの1つ以上を含む、請求項11に記載の方法。
- 前記少なくとも2つの捕捉カラムは、少なくとも2つのカチオン交換クロマトグラフィー(CEX)カラムを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも2つの捕捉カラムは、少なくとも2つの固定化金属親和性クロマトグラフィー(IMAC)カラムを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも2つの捕捉カラムは、少なくとも2つのサイズ排除クロマトグラフィーカラムを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも2つの捕捉カラムは、少なくとも2つの疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)カラムを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記1つ以上の精製カラムは、1つ以上のアニオン交換クロマトグラフィー(AEX)カラムを含む、請求項1~9又は11~16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記1つ以上の精製カラムは、1つ以上の親和性クロマトグラフィーカラムを含む、請求項1~10又は13~16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記親和性クロマトグラフィーカラムは、プロテインAカラム及びプロテインZカラムの1つ以上を含む、請求項18に記載の方法。
- 前記1つ以上の精製カラムは、1つ以上のカチオン交換クロマトグラフィー(CEX)カラムを含む、請求項1~12又は14~16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記1つ以上の精製カラムは、1つ以上の固定化金属親和性クロマトグラフィー(IMAC)カラムを含む、請求項1~13又は15若しくは16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記1つ以上の精製カラムは、1つ以上のサイズ排除クロマトグラフィーカラムを含む、請求項1~14又は16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記1つ以上の精製カラムは、1つ以上の疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)カラムを含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の生物学的製剤は、前記バイオリアクターから前記培地及び/又は細胞懸濁液を除去してから48時間以内に前記1つ以上の精製カラムから溶出される、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
- 前記1つ以上の精製カラムは、総精製カラム容積を有し、及び前記バイオリアクター容積対前記総精製カラム容積の比率は、約5,000:1~約50:1の範囲である、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
- 前記総捕捉カラム容積対前記総精製カラム容積の比率は、約20:1~約1:1の範囲である、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
- 組換えヒトリソソームタンパク質を製造する方法であって、
バイオリアクター内において、組換えヒトリソソームタンパク質を生成し、且つ任意選択により前記組換えヒトリソソームタンパク質を分泌する宿主細胞を培養することと;
培地及び/又は細胞懸濁液を前記バイオリアクターから除去することと;
前記培地及び/又は細胞懸濁液を処理して、前記リソソームタンパク質を含有するろ液を分離することと;
前記ろ液を少なくとも2つのアニオン交換クロマトグラフィー(AEX)カラムに充填して、前記リソソームタンパク質を捕捉することと;
前記少なくとも2つのAEXカラムから第1の生物学的製剤を溶出することと;
前記第1の生物学的製剤を1つ以上の固定化金属親和性クロマトグラフィー(IMAC)カラムに充填することと;
前記1つ以上のIMACカラムから第2の生物学的製剤を溶出することと
を含み、前記バイオリアクターは、バイオリアクター容積を有し、前記少なくとも2つのAEXカラムは、総AEXカラム容積を有し、前記バイオリアクター容積対前記総AEXカラム容積の比率は、約500:1~約10:1の範囲である、方法。 - 前記リソソームタンパク質は、前記宿主細胞によって生成される分泌タンパク質、膜タンパク質又は細胞内タンパク質である、請求項27に記載の方法。
- 前記細胞内タンパク質は、前記細胞を溶解させて細胞溶解物を調製することによって前記ろ液中に分離される、請求項28に記載の方法。
- 前記細胞溶解物は、ろ過又は遠心分離によって前記ろ液から分離される、請求項28又は29に記載の方法。
- 前記少なくとも2つのAEXカラムは、連続して充填されて、前記少なくとも2つのAEXカラムへの前記ろ液の連続的な充填を提供する、請求項27~30のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ろ液は、約0.5~約100カラム容積(CV)/時の範囲のろ液充填速度で前記少なくとも2つのAEXカラムに充填される、請求項27~31のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ろ液は、前記少なくとも2つのAEXカラムに充填されて、各AEXカラムについて48時間未満のAEX充填時間を提供する、請求項27~32のいずれか一項に記載の方法。
- 各AEXカラムは、50L以下のカラム容積を有する、請求項27~33のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の生物学的製剤は、前記バイオリアクターから前記培地及び/又は細胞懸濁液を除去してから48時間以内に前記1つ以上のIMACカラムから溶出される、請求項27~34のいずれか一項に記載の方法。
- 前記1つ以上のIMACカラムは、総IMACカラム容積を有し、及び前記バイオリアクター容積対前記総IMACカラム容積の比率は、約5,000:1~約50:1の範囲である、請求項27~35のいずれか一項に記載の方法。
- 前記総AEXカラム容積対前記総IMACカラム容積の比率は、約20:1~約1:1の範囲である、請求項27~36のいずれか一項に記載の方法。
- 各IMACカラムは、20L以下のカラム容積を有する、請求項27~37のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の生物学的製剤を貯蔵することをさらに含む、請求項1~38のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の生物学的製剤は、24時間~105日間の期間にわたって0℃~10℃の温度で貯蔵される、請求項39に記載の方法。
- 前記第2の生物学的製剤は、1時間~3日間の期間にわたって15℃~30℃の温度で貯蔵される、請求項40に記載の方法。
- 前記第2の生物学的製剤を第3のクロマトグラフィーカラムに充填することと;
前記第3のクロマトグラフィーカラムから第3の生物学的製剤を溶出することと
をさらに含む、請求項1~41のいずれか一項に記載の方法。 - 前記第3のクロマトグラフィーカラムは、アニオン交換クロマトグラフィー(AEX)カラム、親和性クロマトグラフィーカラム、カチオン交換クロマトグラフィー(CEX)カラム、固定化金属親和性クロマトグラフィー(IMAC)カラム、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)カラム及び疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)カラムから選択される、請求項42に記載の方法。
- 前記ろ液は、交互接線流ろ過(ATF)及び接線流ろ過(TFF)の1つ以上から前記培地及び/又は細胞懸濁液をろ過することによって分離される、請求項1~43のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1の生物学的製剤、前記第2の生物学的製剤及び前記第3の生物学的製剤の1つ以上においてウイルスを不活性化することをさらに含む、請求項1~44のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の生物学的製剤又は前記第3の生物学的製剤をろ過してろ過生成物を提供し、且つバイアルに前記ろ過生成物を充填することをさらに含む、請求項1~45のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ろ過生成物を凍結乾燥することをさらに含む、請求項1~46のいずれか一項に記載の方法。
- 前記生物製剤は、組換えヒトα-グルコシダーゼ(rhGAA)を含む、請求項1~47のいずれか一項に記載の方法。
- 前記rhGAAは、配列番号2と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項48に記載の方法。
- 前記宿主細胞は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を含む、請求項1~49のいずれか一項に記載の方法。
- 前記宿主細胞は、CHO細胞株GA-ATB-200若しくはATB-200-001-X5-14又はその継代培養物を含む、請求項50に記載の方法。
- (i)前記第1の生物学的製剤、又は前記第2の生物学的製剤、又は前記第3の生物学的製剤の少なくとも90%は、カチオン非依存性マンノース-6-リン酸受容体(CIMPR)に結合するか、又は
(ii)前記第1の生物学的製剤、又は前記第2の生物学的製剤、又は前記第3の生物学的製剤の少なくとも90%は、モノ-マンノース-6-リン酸(モノ-M6P)又はビス-マンノース-6-リン酸(ビス-M6P)を保有するN-グリカンを含有する、請求項1~51のいずれか一項に記載の方法。 - 前記rhGAAは、7つの潜在的なN-グルコシル化部位を含み、前記rhGAAの分子の少なくとも50%は、第1の部位に2つのマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含み、前記rhGAAの分子の少なくとも30%は、第2の部位に1つのマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含み、前記rhGAAの分子の少なくとも30%は、第4の部位に2つのマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含み、及び前記rhGAAの分子の少なくとも20%は、第4の部位に1つのマンノース-6-リン酸残基を有するN-グリカン単位を含む、請求項48~52のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1~53のいずれか一項に記載の方法によって製造される生物学的製剤。
- 請求項54に記載の生物学的製剤及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
- リソソーム蓄積症を処置する方法であって、請求項55に記載の医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む方法。
- 前記リソソーム蓄積症は、ポンペ病であり、及び前記生物学的製剤は、rhGAAである、請求項56に記載の方法。
- 前記患者は、前記rhGAA生成物を含む前記医薬組成物の投与から4時間以内にα-グルコシダーゼの薬理学的シャペロンを共投与される、請求項57に記載の方法。
- 前記薬理学的シャペロンは、1-デオキシノジリマイシン及びN-ブチル-デオキシノジリマイシンから選択される、請求項58に記載の方法。
- 前記薬理学的シャペロンは、前記rhGAA生成物と共製剤される、請求項59に記載の方法。
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