JP2022546121A - 再発膀胱がんの検出のためのmcm5 elisa - Google Patents

再発膀胱がんの検出のためのmcm5 elisa Download PDF

Info

Publication number
JP2022546121A
JP2022546121A JP2022513878A JP2022513878A JP2022546121A JP 2022546121 A JP2022546121 A JP 2022546121A JP 2022513878 A JP2022513878 A JP 2022513878A JP 2022513878 A JP2022513878 A JP 2022513878A JP 2022546121 A JP2022546121 A JP 2022546121A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mcm5
seq
sequence
binding agent
subject
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022513878A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021044135A5 (ja
Inventor
ストックリー,ジャクリーン
ナイバーグ,シェリル
ケネディ,アシュリー
Original Assignee
アーケア ダイアグノスティクス リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アーケア ダイアグノスティクス リミテッド filed Critical アーケア ダイアグノスティクス リミテッド
Publication of JP2022546121A publication Critical patent/JP2022546121A/ja
Publication of JPWO2021044135A5 publication Critical patent/JPWO2021044135A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/574Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
    • G01N33/57407Specifically defined cancers
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/574Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
    • G01N33/57484Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer involving compounds serving as markers for tumor, cancer, neoplasia, e.g. cellular determinants, receptors, heat shock/stress proteins, A-protein, oligosaccharides, metabolites
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2458/00Labels used in chemical analysis of biological material
    • G01N2458/10Oligonucleotides as tagging agents for labelling antibodies
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2474/00Immunochemical assays or immunoassays characterised by detection mode or means of detection
    • G01N2474/10Immunoblots, e.g. Western blot or Dot blot

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

本発明は、対象におけるがんの存在若しくは非存在を検出するため及び/又はがんを有する対象を診断するため及び/又はがんの再発について対象をモニターするための方法、使用、第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤、並びにキットに関する。【選択図】図1

Description

本発明は、対象におけるがんの存在若しくは非存在を検出するため、及び/又はがんを有する対象を診断するため及び/又はがんの再発について対象をモニターするための方法、使用、第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤、並びにキットに関する。特に、本発明は、対象における再発膀胱がんの存在若しくは非存在を検出し、及び/又は、対象の再発膀胱がんを診断し、及び/又は、膀胱がんの再発について対象をモニターするための方法に関する。本発明はまた、対象におけるがん、例えば再発膀胱がん及び/又は膀胱がんの存在又は非存在を検出するための、第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤の使用に関する。本発明はさらに、がん、例えば膀胱がんの再発について対象をモニターするための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤の使用に関する。本発明はさらに、(i)第1のMCM5結合剤、(ii)第2のMCM5結合剤、及び/又は(iii)尿試料中の細胞からMCM5を放出させることができる溶解緩衝液、並びに(iv)第1のMCM5結合剤、第2のMCM5結合剤、及び/又は溶解緩衝液の使用についての使用説明書を含むキットに関する。
がんの再発は医学的に重要な課題である。このような再発率の高いがんの一つに膀胱がんがあり、膀胱がんは、世界で10番目に多いタイプのがんであり、すべての新規がん患者数の3%を占める。また、膀胱がんと診断された患者の50%が死亡する。特に、膀胱がんの再発率は、既知のがんの中で最も高く、80%にも達する。
尿細胞診は、筋層非浸潤性膀胱がんのフォローアップにおいて、膀胱鏡検査と組み合わせて監視に用いられる。しかし、尿細胞診の診断精度は低く、技術の性質が主観的であるために大きく異なる。さらに、膀胱鏡検査では、柔軟なカメラを尿道から膀胱に挿入する必要があるため、検査を受ける患者にとっては不快感があり、また、検査を行うには訓練を受けた医療従事者が必要となる。したがって、再発したがん、特に再発膀胱がんを正確に検出できる非侵襲的な技術が求められている。
MCM5は、既知のがんのバイオマーカーである。しかし、MCM5が再発膀胱がんの検出に有用なバイオマーカーであることは示されていない。
実施例に記載されている知見は、患者の尿試料中のMCM5を非侵襲的に測定することで、膀胱がんのフォローアップにおいて再発膀胱がんの腫瘍を正確に検出できることを示している。特に、患者試料中のMCM5を評価することで、非浸潤性乳頭状癌ではないあらゆる膀胱がん、例えば、あらゆる高悪性度膀胱がん又はあらゆるステージT1以上の膀胱がんを高感度で検出できることが見出された。本発明者らは、尿ベースのMCM5アッセイの性能を、膀胱鏡検査と組み合わせて、膀胱がんのフォローアップにおける監視のためのゴールドスタンダードと考えられている細胞診と比較した。驚くべきことに、患者の尿試料中のMCM5を評価することに基づくアッセイは、再発膀胱がんを正確に検出する能力の点で、細胞診よりもはるかに優れていることがわかった。具体的には、MCM5アッセイは、細胞学的分析よりも有意に感度が高く、陰性適中率(NPV)も大きかった。これらの知見に基づき、再発がん、特に再発膀胱がんのフォローアップにおいては、細胞診に代わって尿ベースのMCM5アッセイを用いるべきであることが提案されている。
したがって、本発明は、対象における再発膀胱がんの存在又は非存在を検出する方法であって、
対象から予め単離された尿試料を提供するステップ、
試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うステップ、
試料中のMCM5の量を参照と比較するステップ、
試料中のMCM5の量に基づいて、対象における再発膀胱がんの存在又は非存在を決定するステップ
を含み、
対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を含まない、方法を提供する。
本発明はまた、対象の再発膀胱がんを診断する方法であって、
対象から予め単離された尿試料を提供するステップ、
試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うステップ、
試料中のMCM5の量を参照と比較するステップ、
試料中で測定されたMCM5の量が参照より高い場合、対象が再発膀胱がんを有すると診断し、試料中で測定されたMCM5の量が参照より低い場合、対象が再発膀胱がんを有さないと診断するステップ
を含み、
対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を含まない、方法を提供する。
本発明はさらに、膀胱がんの再発について対象をモニターする方法であって、
(a)対象から予め単離された尿試料を提供するステップ、
(b)試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うステップ、
(c)試料中のMCM5の量を参照と比較するステップ、
(d)試料中のMCM5の量に基づいて、対象が再発膀胱がんを有するか否かを決定するステップ、
(e)ステップ(a)~(d)を繰り返すステップであって、必要に応じて、ステップ(a)~(d)は1ヶ月ごとに繰り返されるか、又は2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、若しくは36ヶ月ごとに1回繰り返される、ステップ
を含み、
対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を含まない、方法を提供する。
また、本発明によって、対象における再発膀胱がんの存在又は非存在を検出するための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤の使用が提供される。
さらに、本発明によって、膀胱がんの再発について対象をモニターするための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤の使用が提供される。
本発明はまた、対象の再発膀胱がんを診断する方法での使用のための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤を提供する。第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤が使用される方法は、本発明の方法であり得る。
さらに、本発明によって、
(i)第1のMCM5結合剤、
(ii)第2のMCM5結合剤、及び/又は
(iii)尿試料中の細胞からMCM5を放出させることができる溶解緩衝液、
並びに
(iv)対象における再発膀胱がんの存在又は非存在を検出する方法、対象の再発膀胱がんを診断する方法及び/又は膀胱がんの再発について対象をモニターする方法における第1のMCM5結合剤、第2のMCM5結合剤、及び/又は溶解緩衝液の使用についての使用説明書
を含むキットが提供される。
本発明はまた、他のがんの種類(タイプ)にも適用することができる。したがって、本明細書に開示された「再発膀胱がん」に言及する本発明のすべての態様及び実施形態について、本発明は、「がん」に言及する対応する態様又は実施形態、及び「再発がん」に言及する対応する態様又は実施形態も包含する。
したがって、本発明は、対象におけるがんの存在又は非存在を検出する方法であって、
対象から予め単離された尿試料を提供するステップ、
試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うステップ、
試料中のMCM5の量を参照と比較するステップ、
試料中のMCM5の量に基づいて、対象におけるがんの存在又は非存在を決定するステップ
を含み、
対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を含まない、方法を提供する。
本発明はまた、対象のがんを診断する方法であって、
対象から予め単離された尿試料を提供するステップ、
試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うステップ、
試料中のMCM5の量を参照と比較するステップ、
試料中で測定されたMCM5の量が参照より高い場合、対象ががんを有すると診断し、試料中で測定されたMCM5の量が参照より低い場合、対象ががんを有さないと診断するステップ
を含み、
対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を含まない、方法を提供する。
本発明はさらに、がんの再発について対象をモニターする方法であって、
(a)対象から予め単離された尿試料を提供するステップ、
(b)試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うステップ、
(c)試料中のMCM5の量を参照と比較するステップ、
(d)試料中のMCM5の量に基づいて、対象ががんを有するか否かを決定するステップ、
(e)ステップ(a)~(d)を繰り返すステップであって、必要に応じて、ステップ(a)~(d)は1ヶ月ごとに繰り返されるか、又は2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、若しくは36ヶ月ごとに1回繰り返される、ステップ
を含み、
対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を含まない、方法を提供する。
また、本発明によって、対象におけるがんの存在又は非存在を検出するための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤の使用が提供される。
さらに、本発明によって、がんの再発について対象をモニターするための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤の使用が提供される。
本発明はまた、対象のがんを診断する方法での使用のための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤を提供する。第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤が使用される方法は、本発明の方法であり得る。
さらに、本発明によって、
(i)第1のMCM5結合剤、
(ii)第2のMCM5結合剤、及び/又は
(iii)尿試料中の細胞からMCM5を放出させることができる溶解緩衝液、
並びに
(iv)対象におけるがんの存在又は非存在を検出する方法、対象のがんを診断する方法及び/又は膀胱がんの再発について対象をモニターする方法における第1のMCM5結合剤、第2のMCM5結合剤、及び/又は溶解緩衝液の使用についての使用説明書
を含むキットが提供される。
したがって、本発明は、対象における再発がんの存在又は非存在を検出する方法であって、
対象から予め単離された尿試料を提供するステップ、
試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うステップ、
試料中のMCM5の量を参照と比較するステップ、
試料中のMCM5の量に基づいて、対象における再発がんの存在又は非存在を決定するステップ
を含み、
対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を含まない、方法を提供する。
本発明はまた、対象の再発がんを診断する方法であって、
対象から予め単離された尿試料を提供するステップ、
試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うステップ、
試料中のMCM5の量を参照と比較するステップ、
試料中で測定されたMCM5の量が参照より高い場合、対象を再発がんを有すると診断し、試料中で測定されたMCM5の量が参照より低い場合、対象を再発がんを有さないと診断するステップ
を含み、
対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を含まない、方法を提供する。
また、本発明によって、対象における再発がんの存在又は非存在を検出するための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤の使用が提供される。
本発明はまた、対象の再発がんを診断する方法での使用のための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤を提供する。第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤が使用される方法は、本発明の方法であり得る。
さらに、本発明によって、
(i)第1のMCM5結合剤、
(ii)第2のMCM5結合剤、及び/又は
(iii)尿試料中の細胞からMCM5を放出させることができる溶解緩衝液、
並びに
(iv)対象における再発がんの存在又は非存在を検出する方法、対象の再発がんを診断する方法及び/又はがんの再発について対象をモニターする方法における第1のMCM5結合剤、第2のMCM5結合剤、及び/又は溶解緩衝液の使用についての使用説明書
を含むキットが提供される。
(A)すべてのタイプの再発膀胱がん、及び(B)すべての非低悪性度pTa腫瘍(すなわち、あらゆる高悪性度腫瘍又はあらゆるステージpT1以上の腫瘍)を検出するために、MCM5 ELISAと細胞診の診断精度を比較したグラフを示す図である。
定義
用語「含む(comprises)」(含む(comprise)、含むこと(comprising))は、当技術分野におけるそれの通常の意味をもつ、すなわち、その述べられた特徴又は特徴群が含まれるが、その用語は、いかなる他の述べられた特徴又は特徴群も、同様に存在するものから排除しないと理解されるべきである。例えば、界面活性剤を含む溶解緩衝液は他の成分を含有し得る。
用語「からなる(consists of)」もまた、当技術分野におけるそれの通常の意味をもつ、すなわち、その述べられた特徴又は特徴群が含まれ、さらなる特徴を除外すると理解されるべきである。例えば、界面活性剤からなる溶解緩衝液は界面活性剤を含有し、かつ他の成分を含有しない。ポリソルベート80からなる界面活性剤を含む溶解緩衝液は、界面活性剤以外の成分を含み得るが、溶解緩衝液における唯一の界面活性剤がポリソルベート80である。
「含む(comprises)」又は「含むこと(comprising)」が使用されるあらゆる実施形態について、本発明者らは、「からなる(consists of)」又は「からなること(consisting of)」が使用されるさらなる実施形態を見込む。したがって、「含む(comprises)」のあらゆる開示は「からなる(consists of)」の開示であると見なされるべきである。
がん
本発明は、がん、例えば再発がん、例えば再発膀胱がんの検出、診断、及びモニターに関する。本明細書で使用される場合、用語「膀胱がん」は、膀胱内膜(例えば、尿路上皮)、膀胱壁筋層(有筋層)、膀胱壁結合組織層(固有層)、腎盂、尿管、及び尿道のがんを含む、膀胱のあらゆるがんを包含する。
本明細書で使用される場合、用語「再発」は、対象が原発性がんの治療を受けた後に対象に再発したがんを表し、例えば、対象が再発膀胱がんを有する場合、対象は以前に原発性膀胱がんと診断されていた。本明細書で使用される場合、用語「再発」は、局所的に(locally)、すなわち再発がんが原発性がんの同じ部位又はその近くに位置している場合、又は局部的に(regionally)、すなわち再発がんが原発性がんの部位の近くのリンパ節又は組織に広がっている場合に、再発したがんを包含する。したがって、再発膀胱がんは、局所的な再発膀胱がんであってもよく、局部的な再発膀胱がんであってもよい。再発膀胱がんは、寛解期間、すなわち対象にがんが存在しない、又は検出されない期間の後に再発し得る。寛解期間は、少なくとも1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、又は36ヶ月であり得る。また、寛解期間は、少なくとも1年、2年、3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、又は10年であり得る。
膀胱がんは、非浸潤性であり得、例えば、非浸潤性乳頭状癌又は上皮内癌(CIS)であり得る。膀胱がんは、筋層非浸潤性であり得る(表在性膀胱がんとも呼ばれる)。典型的には、筋層非浸潤性膀胱がんとは、膀胱壁の結合組織層(固有層)にのみ増殖し、膀胱壁の筋肉層(有筋層)には増殖していないものである。膀胱がんは、筋層浸潤性であり得る。筋層浸潤性膀胱がんとは、膀胱壁の筋肉層(有筋層)に増殖したもので、時には膀胱外の脂肪層や周囲の組織にも増殖する。
膀胱がんの悪性度(グレード)は、膀胱がんの細胞がどの程度異常を示しているか、つまり膀胱がんの侵襲性を示している。より異常に見える膀胱がんの細胞は、より早く増殖する。膀胱がんの悪性度は、低悪性度(細胞が比較的正常に見えるため、侵襲性が低い)と高悪性度(細胞が異常又は低分化であるため、侵襲性が高い)に分けられ、1(侵襲性が低く、増殖が遅い)から3(侵襲性が高く、増殖が速い)までのスコアが付けられ得る。低悪性度の膀胱がんは再発する可能性があるが、高悪性度の膀胱がんよりも再発の可能性は低い。高悪性度の膀胱がんは、再発や増殖の可能性がより高い。
また、膀胱がんは、TNM(腫瘍-結節-転移、Tumour-Node-Metastasis)病期分類システムを用いて分類、すなわち病期(ステージ)分類され得る。TNMシステムでは、膀胱がんの腫瘍の大きさ及び位置を表すために、「T」に加えて、文字及び/又は数字(0~4)を使用する。例えば、以下のクラスが使用され得る:TX-原発性膀胱がんの評価ができない;T0-膀胱内に原発性膀胱がんの証拠がない;Ta-非浸潤性乳頭状癌を指す;Tis-膀胱がんは上皮内癌(CIS)又は「平坦型腫瘍」である;T1-膀胱がんが膀胱壁の結合組織層(固有層)に広がっているが、膀胱壁の筋肉層(有筋層)には広がっていない;T2-膀胱がんが膀胱壁の筋肉に広がっている;T2a-膀胱がんが膀胱壁の筋肉の内側半分(表層筋とも呼ばれる)に広がっている;T2b-膀胱がんが膀胱の深層筋(筋肉の外側半分)に広がっている;T3-膀胱がんが膀胱を取り囲んでいる脂肪組織(膀胱周囲組織)に増殖している;T3a-顕微鏡で見て、膀胱がんが膀胱周囲組織に増殖している;T3b-膀胱がんが膀胱周囲組織に増殖しており、巨視的に観察できる;T4-膀胱がんが以下のいずれかに広がっている:腹壁、骨盤壁、前立腺若しくは精嚢(男性の場合)、又は子宮若しくは膣(女性の場合);T4a-腫瘍が前立腺、精嚢、子宮、又は膣に広がっている;T4b-腫瘍が骨盤壁又は腹壁に広がっている。
TNM病期分類システムでは、「N」に数字を加えたものが、膀胱がんのリンパ節への広がりの程度を示す。骨盤内で膀胱に近い位置にあるリンパ節は局部リンパ節と呼ばれ、体の他の部分にあるリンパ節は遠隔リンパ節と呼ばれる。例えば、以下のクラスが使用され得る:NX-局部リンパ節の評価ができない;N0-膀胱がんが局部リンパ節に広がっていない;N1-膀胱がんが骨盤内の1つの局部リンパ節に広がっている;N2-膀胱がんが骨盤内の2つ以上の局部リンパ節に広がっている;N3-膀胱がんが総腸骨リンパ節に広がっている。
TNM病期分類システムでは、「M」に数字を加えたものが、膀胱がんの体の他の部位への広がり、すなわち遠隔転移の程度を示す。例えば、以下のクラスが使用され得る:M0-膀胱がんが転移していない;M1-遠隔転移がある;M1a-膀胱がんが骨盤外のリンパ節にのみ広がっている;M1b-がんが体の他の部分に広がっている。
また、TNM分類は以下のように分類され得る。
ステージ0a(Ta、N0、M0)。膀胱の内壁の表面にのみ見られる初期の膀胱がんである。このタイプの膀胱がんは、膀胱壁の筋肉や結合組織に浸潤していない。この型の膀胱がんは、非浸潤性乳頭状尿路上皮癌(Ta、N0、M0)とも呼ばれる。
ステージ0is(Tis、N0、M0)。このステージの膀胱がんは、平坦型腫瘍又は上皮内癌(CIS)としても知られ、膀胱の内壁にのみ見られる。膀胱の中空部分に向かって増殖しておらず、膀胱の筋肉や結合組織の厚い層にも広がっていない(Tis、N0、M0)。CIS/Tisは、高悪性度のがんと考えられている。
ステージI(T1、N0、M0)。膀胱がんが膀胱の内壁を貫通して固有層にまで増殖している。膀胱がんは、膀胱壁の厚い筋肉層や、リンパ節や他の臓器へ広がっていない。
ステージII(T2、N0、M0)。膀胱がんが膀胱の厚い筋肉壁に広がっている。浸潤がんや筋層浸潤がんとも呼ばれる。膀胱がんは、膀胱を取り囲んでいる脂肪組織には広がっておらず、リンパ節や他の臓器にも広がっていない。
ステージIII:膀胱がんが筋壁全体に広がり、膀胱を取り囲んでいる脂肪層(膀胱周囲組織)や、男性では前立腺、女性では子宮や膣にまで広がっている。あるいは、がんが局部リンパ節に広がっている。ステージIIIA:膀胱がんが周囲組織に増殖しているか、前立腺、子宮、膣に広がっているが、リンパ節や他の臓器には広がっていない(T3a、T3b、又はT4a;N0;M0)。あるいは、膀胱がんが1つの局部リンパ節に広がっている(T1~T4a、N1、M0)。ステージIIIB:膀胱がんが2つ以上の局部リンパ節又は総腸骨リンパ節に広がっている(T1~T4a、N2又はN3、M0)。
ステージIV:膀胱がんが骨盤壁又は腹壁に広がっているか、膀胱がんが骨盤外のリンパ節や体の他の部位に広がっている。ステージIVA:膀胱がんが骨盤壁又は腹壁に広がっているが、体の他の部分に広がっていない(T4b、任意のN、M0)、又は膀胱がんが骨盤外にあるリンパ節に広がっている(任意のT、任意のN、M1a)。ステージIVB:膀胱がんが体の他の部位に広がっている(任意のT、任意のN、M1b)。
本発明の方法及び使用は、ステージ又は悪性度に関わらず、任意の再発膀胱がんについて対象をモニターする、対象を診断する、及び/又は検出するのに有用である。したがって、膀胱がんは、高悪性度(HG)膀胱がん、低悪性度(LG)膀胱がん、低悪性度非浸潤性乳頭状癌(LGpTa)、高悪性度非浸潤性乳頭状癌(HGTa)、上皮内癌(CIS;Tis)、膀胱壁の結合組織層(固有層)に浸潤しているが筋肉層(有筋層)に浸潤していない膀胱がん(すなわち、T1膀胱がん)であり得る。
本発明の方法及び使用は、低悪性度非浸潤性乳頭状腺癌(LgpTa)ではない膀胱がんの検出に特に高い感度及びNPVを有する。したがって、一実施形態では、膀胱がんは、高悪性度(HG)膀胱がん、高悪性度非浸潤性乳頭状癌(HGTa)、上皮内癌(CIS;Tis)、膀胱壁の筋肉層(有筋層)ではなく結合組織層(固有層)に浸潤した膀胱がん、すなわちT1膀胱がん、T2膀胱がん、T3膀胱がん、T3a膀胱がん、T3b膀胱がん、T4膀胱がん、T4a膀胱がん、T4b膀胱がん、又はステージ0is、I、II、III、IIIA、IIIB、IV、IVA、IVBのいずれかの膀胱がんであり得る。
細胞診及び膀胱鏡検査
本発明者らは、試料中のMCM5の検出に基づくアッセイが、細胞学的分析と比較して、再発膀胱がんの検出及び/又は診断のために、有意に高感度であり、有意に高いNPVを有することを予期せず発見した。このように、本発明の方法及び使用は、対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を行うことを必要とせずに、再発膀胱がんを正確に検出することができる。したがって、本発明の方法及び使用は、対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を含んでいない。これは、本発明の方法及び使用が、その記載された目的を達成するために細胞学的分析を行うことを必要としないことを意味すると理解されるべきである。したがって、他の理由で対象又は対象から得られた試料に対して細胞学的分析を行ってもよいが、本発明の方法又は使用を実施するために対象の細胞学的分析は必要ではない。例えば、本方法が対象における再発膀胱がんの存在又は非存在を検出するためのものである場合、対象又は対象から得られた試料に対して細胞学的分析を行うことなく、再発膀胱がんの存在又は非存在が決定される。同様に、本方法が対象の再発膀胱がんを診断するものである場合、対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を行うことなく、対象が再発膀胱がんを有する、又は有していないと診断される。さらに、本方法が膀胱がんの再発について対象をモニターするものである場合、対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を行うことなく、対象が再発膀胱がんを有するか否かが決定される。
本明細書で使用される場合、用語「細胞学的分析」は、対象から単離された細胞の形態(形や外観)を顕微鏡で調べる技術を指す。本明細書で使用される場合、用語「細胞学的分析」は、「細胞診」としても知られる健康な細胞の研究だけでなく、「細胞病理学」としても知られる罹患細胞の研究を包含する。異常な形態を有する細胞は、訓練を受けたヒトが行う細胞学的分析に基づいて、前がん性又はがん性として識別することができる。本明細書で使用される場合、用語「細胞学的分析」はまた、前記細胞の形態を評価する目的で細胞を単離するために対象に対して行われる任意の手順を包含すると理解され得る。例えば、穿刺吸引(FNA)、又は臓器や組織からの細胞のブラッシングや擦過により、対象から細胞を単離することができる。あるいは、尿、喀痰(痰)、髄液、胸水、心膜液、腹水などの対象の体液から細胞を単離することもできる。
尿細胞診は、膀胱鏡検査と組み合わせて、筋層非浸潤性膀胱がんのフォローアップにおける、監視のゴールドスタンダードと考えられている。しかし、尿細胞診の診断精度は低く、訓練を受けた専門家が行っても、技術の性質が主観的であるために大きく異なる。本発明の方法及び使用は、細胞学的分析を行わずに実施され、この技術よりも高感度であり、高いNPVを有することが示されているため、ゴールドスタンダードよりも改善されていることになる。
本明細書で使用される場合、用語「膀胱鏡検査」は、訓練を受けた医療専門家の試験者が、膀胱鏡、薄くて柔軟性のあるカメラを尿道から膀胱内に挿入して、対象の膀胱内部を検査する手順を指す。本発明の方法及び使用の一部の実施形態では、対象は「膀胱鏡検査による監視を受けている」。これは、対象が、方法又は使用が実施されるのと同じ日に、少なくとも1回の膀胱鏡検査処置を受けていることを意味すると理解できる。あるいは、用語「膀胱鏡検査による監視を受けている」は、対象が以下の期間内に少なくとも1回の膀胱鏡検査処置を受けたことを意味すると理解することができる:先行する1日、2日、3日、4日、5日、6日、若しくは7日;又は先行する1週、2週、3週、若しくは4週;又は先行する1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、若しくは12ヶ月。用語「膀胱鏡検査による監視を受けている」はまた、対象が以下の期間内に膀胱鏡検査処置を受けることを意味すると理解することができる:次の1日、2日、3日、4日、5日、6日、若しくは7日;又は次の1週、2週、3週、若しくは4週;又は次の1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、若しくは12ヶ月。
尿試料
本明細書に記載の方法及び使用は、尿試料に適用される。尿試料は、当技術分野で知られている任意の技術を用いて得ることができる。例えば、尿試料は、対象に収集容器、例えば滅菌した入れ物へ排尿するように求めることにより、対象から得ることができる。本明細書で使用される場合、用語「尿試料」は、対象から最初に得られた尿に由来した任意の試料を包含する。例えば、尿試料は、例えば細胞を含む尿沈降物を含むペレットを得るために遠心分離により処理され得る。上清は廃棄され、尿沈降物細胞ペレットは適切な緩衝液、例えば本発明による又は本明細書の他の所に記載された溶解緩衝液中に再懸濁され得る。尿試料は、尿中に浮遊する細胞を前記フィルター上に集めるために、フィルターを通過させることによって処理され得る。
対象
本発明の方法及び使用は、対象における再発膀胱がんの存在若しくは非存在を検出し、及び/又は対象の再発膀胱がんを診断し、及び/又は膀胱がんの再発について対象をモニターするための方法に関する。一部の実施形態では、対象はヒトである。一部の実施形態では、対象は男性である。一部の実施形態では、対象は女性である。
一部の実施形態では、対象は、18歳未満、17歳未満、16歳未満、15歳未満、14歳未満、13歳未満、12歳未満、11歳未満、10歳未満、9歳未満、8歳未満、7歳未満、6歳未満、5歳未満、4歳未満、3歳未満、2歳未満、又は1歳未満である。一部の実施形態では、対象は成体である。一部の実施形態では、対象は少なくとも16歳、17歳、18歳、19歳、20歳、21歳、22歳、23歳、24歳、又は25歳である。一部の実施形態では、対象は高齢者、例えば、少なくとも65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、又は90歳である。
一部の実施形態では、対象は膀胱がんを患っている。一部の実施形態では、対象は膀胱がんからの寛解期にある。一部の実施形態では、対象は、膀胱がんを有するのではないかと疑われる。一部の実施形態では、対象は健康である。一部の実施形態では、対象は、膀胱がんを発症するリスクがある。一部の実施形態では、対象は、膀胱がんを発症するリスクの増加を有する。対象が膀胱がんを発症するリスクの増加を示す遺伝子マーカーを有すると以前に同定されている場合、対象は膀胱がんを発症するリスクがあり得、又はそのリスクの増加を有し得る。対象が膀胱がんの家族歴を有する場合、対象は膀胱がんを発症するリスクがあり得、又はそのリスクの増加を有し得る。対象が、がん、例えば非膀胱がんを患っており、又はがんと以前に診断されたことがある場合、対象は膀胱がんを発症するリスクがあり得、又はそのリスクの増加を有し得る。
他の実施形態では、対象は非ヒトの哺乳動物であり、例えば、対象は霊長類、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ネズミ、ヒツジ、又はブタの対象であり得る。
対象は、膀胱がんが寛解している場合があり、例えば、対象は、以前に原発性膀胱がんと診断され、処置を受けている場合がある。原発性がんはもはや検出できない場合がある。
対象は、無症候性膀胱がんであり得る。例えば、無症候性の対象は、膀胱がんに関連する1つ以上の症状を呈さない場合がある。したがって、一部の実施形態では、対象は、血尿(尿中の血液又は血栓)、排尿時の痛み又は灼熱感、頻回の排尿、一晩中何度も排尿の必要性を感じる、排尿の必要性を感じるが排尿できない、及び/又は体の片側に限局した腰痛を呈さない。
MCM5の測定
本明細書に記載の方法及び使用は、「試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うこと(ステップ)」を含み得る。本明細書で使用される場合、用語「MCM5の量を評価する」は、MCM5の量を定性的及び定量的に評価することの両方を包含する。したがって、本発明の方法及び使用は、試料中のMCM5の存在又は非存在を定性的に評価するアッセイを行うことによって実施され得る。そのような方法及び使用において、ユーザーは、試料中のMCM5の量についての数値を決定する必要はない。あるいは、本発明の方法及び使用は、試料中のMCM5の量、例えば試料中のMCM5の濃度を定量的に評価するアッセイを行うことによって実施され得る。そのような方法及び使用において、ユーザーは、試料中のMCM5の量についての数値を決定してもよい。
当業者は、当技術分野で知られている任意の適切なアッセイを使用して、試料中のMCM5の量を評価し得る。例えば、MCM5の量は、リガンド(複数可)との相互作用、1-D若しくは2-Dゲルに基づいた分析システム、液体クロマトグラフィー、液体クロマトグラフィーとMSMS、ICAT(登録商標)若しくはiTRAQ(登録商標)を含む任意の質量分析技術との組合せ、凝集テスト、薄層クロマトグラフィー、NMR分光法、サンドイッチイムノアッセイ、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RAI)、酵素イムノアッセイ(EIA)、ラテラルフロー/イムノクロマトグラフィックストリップテスト、ウェスタンブロッティング、免疫沈降法、金粒子、銀粒子、若しくはラテックス粒子、及び磁性粒子、若しくはQ-dotを使用することを含む粒子に基づいたイムノアッセイ、又は当技術分野において知られた任意の他の適切な技術により測定され得る。
一部の実施形態では、試料中のMCM5の量を評価するために行われるアッセイは、ELISAアッセイである。ELISAアッセイは、サンドイッチELISAアッセイであり得る。サンドイッチELISAアッセイは、検出されるべき又はその濃度が決定されることになっているMCM5を、プレートにすでに結合した「捕捉抗体」を使用して捕捉するステップ、及びMCM5のどれくらいが捕捉されているかを「検出抗体」を使用して検出するステップを含む。検出抗体は、標識、例えば、酵素HRP(西洋ワサビペルオキシダーゼ)と予めコンジュゲートされ得る。その後、ELISAプレートは、標識検出抗体が、捕捉された少なくとも1つのバイオマーカーと結合するように、標識検出抗体に曝露され得る。標識検出抗体への曝露後、ELISAプレートは、いかなる過剰の結合していない標識検出抗体も除去するために洗浄されるべきである。その後、洗浄されたプレートは、性質が(検出抗体の)標識によって測定可能な様式で変化する作用物質に曝露することができる。その後、検出抗体の量が決定され得る。例えば、検出抗体が、例えばHRPとのコンジュゲーションにより標識されている場合に、ELISAプレートは、3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン(TMB)基質に曝露され得る。その後、検出抗体の量、したがって、試料中のMCM5の量は、TMBの有色生成物への変換に対応する色変化の評価により決定され得る。有色生成物の量は、例えば、450nmのOD、及び/又は630nmの参照波長を使用して、光学密度(OD)を測定することによって評価され得る。
ELISAアッセイは、定性的ELISAアッセイであり得る。本発明の関連において、定性的ELISAアッセイは、尿試料中のMCM5の量についての数値を決定することなく、及び/又は参照としてMCM5の量についての数値を決定することなく、若しくは予め決定されたその数値を使用することなく、行われるアッセイである。例えば、定性的ELISAアッセイにおいて、有色生成物(例えば、検出抗体と連結した酵素により生成される有色生成物)の量が参照と比較され得る。有色生成物の量は、MCM5の量についての数値を決定する必要なく、MCM5の量を示している。
参照
本発明の方法及び使用は、試料中のMCM5の量を参照と比較すること(ステップ)を含み得る。試料中のMCM5の量を定性的又は定量的に評価してもよいのと同様に、試料中のMCM5の量を定性的又は定量的に参照と比較してもよい。試料中のMCM5の量を定性的に参照と比較する場合、ユーザーは試料中のMCM5の量についての数値を決定する必要はなく、単に試料中のMCM5の量が参照と同じか、異なるかを決定してもよい。あるいは、試料中のMCM5の量についての数値を参照と定量的に比較してもよい。
一部の実施形態では、参照は、陽性対照及び/又は陰性対照を含む。したがって、試料中のMCM5の量を、陽性対照及び/又は陰性対照と比較してもよい。好ましくは、参照は、陽性対照及び陰性対照を含む。したがって、試料中のMCM5の量を、陽性対照及び陰性対照と比較してもよい。陽性対照及び陰性対照は、試料と並行して処理してもよい。例えば、試料中のMCM5の量を評価するアッセイがELISAである場合、陽性対照中及び陰性対照中のMCM5の量を、試料中のMCM5の量を評価するために行われるELISAと並行して行われるELISAを用いて評価してもよい。
参照が陽性対照と陰性対照を含む場合、試料中のMCM5の量を参照と比較して、以下の計算でパーセンテージスコアを算出し得る。
Figure 2022546121000002
式中、MCM5試料、MCM5陰性対照、及びMCM5陽性対照は、それぞれ試料、陰性対照、陽性対照に含まれるMCM5の量に対応する。
例えば、試料中のMCM5の量を評価するアッセイが、光学密度(OD)の測定によって有色生成物の量を評価するELISAである場合、以下の計算を用いてパーセンテージスコアを算出し得る。
Figure 2022546121000003
式中、OD試料、OD陰性対照、及びOD陽性対照は、それぞれ試料、陰性対照、陽性対照のODに対応する。
適切には、参照は、1人以上の健康な個体から得られた試料及び/又はがんであることが知られているヒトから得られた試料に基づくMCM5の量であり得る。健康な個体は、膀胱がんを現在患っていない個体である。例えば、健康な個体は、がん、例えば膀胱がんを患ったことがない個体であり得る。
参照が陽性対照及び陰性対照を含む場合、陽性対照は、がんの存在に対応することが知られているMCM5の量を含み得る。陰性対照は、がんの非存在に対応することが知られているMCM5の量を含み得る。例えば、健康な個体は、検出可能なMCM5を含む試料を生成しないので、陰性対照は、MCM5を含まない緩衝液、例えば、溶解緩衝液であり得る。
適切には、参照は、分析される対象と、例えば性別により、年齢により、民族的背景又は当技術分野においてよく知られている他のそのような参照により、マッチングされ得る。例えば、参照は適切には、特定の患者サブグループ、例えば高齢者対象、又は関連既往歴、例えば膀胱がんの素因を有する対象とマッチングされ得る。
適切には、参照は、分析される試料種類とマッチングされ得る。例えば、対象から予め単離された尿試料におけるMCM5の量は、試料の型又は性質によって異なり得る。したがって、一部の実施形態では、参照を決定するために使用される試料の種類と対象から予め単離された尿試料の種類は同じであることが望ましい。
一部の実施形態では、試料中のMCM5の量を、同じ対象からの以前の試料中のMCM5の量である参照と比較し得る。これは、対象における膀胱がんの再発をモニターすることにおいて有益であり得、このことは、次には、対象の処置の経過及び/又は有効性をモニターすることにおいて有益であり得る。MCM5の参照量は、本明細書に記載の方法又は使用を実施する、少なくとも1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、36ヶ月、若しくは48ヶ月前に、又は少なくとも1年、2年、3年、4年、5年、6年、7年、8年、若しくは10年前に決定されたものでもよい。
がんの検出と診断
典型的には、診断方法が、がんが対象に存在するかどうかを100%精度で予測することは不可能である。したがって、表現「対象における再発膀胱がんの存在又は非存在を決定すること」は、再発膀胱がんが対象に存在する可能性が高いか又は存在しない可能性が高いかを決定することを指すと理解することができる。同様に、表現「対象を再発膀胱がんと診断すること」は、対象が再発膀胱がんを有する可能性が高いかどうかを決定することを指すと理解することができる。
本発明は、再発膀胱がんの存在又は非存在を検出する方法を提供する。そのような方法において、試料中のMCM5の量が参照より高い場合に、再発膀胱がんが存在すると決定され得る、又は試料中のMCM5の量が参照より低い場合に、再発膀胱がんが存在しないと決定され得る。本発明は、対象の再発膀胱がんを診断する方法を提供する。そのような方法において、試料中のMCM5の量が参照より高い場合、対象が再発膀胱がんを有すると診断し得る、又は試料中のMCM5の量が参照より低い場合、対象が再発膀胱がんを有さないと診断し得る。用語「より高い」は、「統計的に有意により高い」を包含し、用語「より低い」は、「統計的に有意により低い」を包含し、例えば、当技術分野で知られている適切な統計的検定によって決定される。
例えば、参照がMCM5の平均的な量である場合、試料中のMCM5の量が、少なくとも1標準偏差、少なくとも2標準偏差、少なくとも3標準偏差、又は少なくとも4標準偏差だけ参照より高い場合、再発膀胱がんが存在すると決定され得る。
一実施形態では、試料中のMCM5の量が参照の少なくとも1.05倍、少なくとも1.10倍、少なくとも1.15倍、少なくとも1.2倍、少なくとも1.3倍、少なくとも1.4倍、少なくとも1.5倍、少なくとも1.6倍、少なくとも1.7倍、少なくとも1.8倍、少なくとも1.9倍、少なくとも2.0倍、少なくとも2.1倍、少なくとも2.2倍、少なくとも2.3倍、少なくとも2.5倍、少なくとも3倍、少なくとも3.5倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも25倍、少なくとも50倍、少なくとも75倍、又は少なくとも100倍である場合に、再発膀胱がんが存在する可能性が高い。
参照が陽性対照と陰性対照を含む場合、試料中のMCM5の量を参照と比較して、以下の計算でパーセンテージスコアを算出する。
Figure 2022546121000004
約0.9%、約0.905%、約0.91%、約0.915%、約0.92%、約0.925%、約0.93%、約0.935%、約0.94%、約0.945%、約0.95%、約0.955%、約0.96%、約0.965%、約0.97%、約0.975%、約0.98%、又は約0.985%より大きいパーセンテージスコアは、試料中のMCM5の量が参照よりも高いことを示す。約0.9%、約0.905%、約0.91%、約0.915%、約0.92%、約0.925%、約0.93%、約0.935%、約0.94%、約0.945%、約0.95%、約0.955%、約0.96%、約0.965%、約0.97%、約0.975%、約0.98%、又は約0.985%より小さいパーセンテージスコアは、試料中のMCM5の量が参照よりも低いことを示す。
例えば、試料中のMCM5の量を評価するアッセイが、光学密度(OD)の測定によって有色生成物の量を評価するELISAである場合、以下の計算を用いてパーセンテージスコアを算出する。
Figure 2022546121000005
約0.9%、約0.905%、約0.91%、約0.915%、約0.92%、約0.925%、約0.93%、約0.935%、約0.94%、約0.945%、約0.95%、約0.955%、約0.96%、約0.965%、約0.97%、約0.975%、約0.98%、又は約0.985%より大きいパーセンテージスコアは、試料中のMCM5の量が参照よりも高いことを示す。約0.9%、約0.905%、約0.91%、約0.915%、約0.92%、約0.925%、約0.93%、約0.935%、約0.94%、約0.945%、約0.95%、約0.955%、約0.96%、約0.965%、約0.97%、約0.975%、約0.98%、又は約0.985%より小さいパーセンテージスコアは、試料中のMCM5の量が参照よりも低いことを示す。
配列相同性/同一性
配列相同性はまた機能の類似性(すなわち、類似した化学的性質/機能を有するアミノ酸残基)の観点から考慮され得るが、本文書の関連において、配列同一性の観点から相同性を表現することが好ましい。
配列比較は、目により、又はより通常には容易に利用できる配列比較プログラムの助けを借りて行うことができる。これらの公的及び商業的に利用可能なコンピュータプログラムは2つ以上の配列間のパーセント相同性(例えば、パーセント同一性)を計算することができる。
パーセント同一性は連続する配列に対して計算され得、すなわち、一方の配列が他方の配列と整列され、一方の配列における各アミノ酸が他方の配列における対応するアミノ酸と、1残基ずつ直接比較される。これは「ギャップなし(ungapped)」アラインメントと呼ばれている。典型的には、そのようなギャップなしアラインメントは相対的に少ない数の残基(例えば、50個未満の連続するアミノ酸)に対してのみ行われる。より長い配列に対する比較について、ギャップスコアリングが、お互いに対して挿入(複数可)又は欠失(複数可)を有する関連配列における同一性レベルを正確に反映するように最適なアラインメントを生じるために使用される。そのようなアラインメントを実行するための適切なコンピュータプログラムはGCG Wisconsin Bestfitパッケージ(University of Wisconsin、U.S.A; Devereuxら、1984、Nucleic Acids Research 12:387)である。配列比較を行うことができる他のソフトウェアの例には、BLASTパッケージ、FASTA(Altschulら、1990、J. Mol. Biol. 215:403~410)及びGENEWORKS比較ツール一式が挙げられるが、それらに限定されない。
典型的には、配列比較は参照配列の長さに対して実行される。例えば、ユーザーが、所定の配列が配列番号27と95%同一であるかどうかを決定したい場合に、配列番号27が参照配列になる。例えば、配列が配列番号27(参照配列の例)と少なくとも80%同一であるかどうかを評価するために、当業者は、配列番号27の長さに対してアラインメントを実行し、試験配列におけるいくつの位置が配列番号27のそれらと同一であるかを同定する。位置の少なくとも80%が同一である場合に、試験配列は配列番号27と少なくとも80%同一である。配列が配列番号27より短い場合に、ギャップ又は欠けている位置は非同一位置であると見なされるべきである。
当業者は、2つの配列間の相同性又は同一性を決定するために利用できる種々のコンピュータプログラムを知っている。例として、配列の比較及び2つの配列間のパーセント同一性の決定は、数学的アルゴリズムを使用して達成することができる。ある実施形態では、2つのアミノ酸又は核酸配列間のパーセント同一性は、Blosum 62マトリックス又はPAM250マトリックスのいずれか、並びに16、14、12、10、8、6、又は4のギャップ重み及び1、2、3、4、5、又は6の長さ重みを使用する、Accelrys GCGソフトウェアパッケージ(http://www.accelrys.com/products/gcg/で入手可能)内のGAPプログラムへ組み込まれているNeedleman及びWunsch(1970)アルゴリズムを使用して決定される。
本発明を目的として、用語「断片」は、参照配列の連続する部分を指す。例えば、長さが50アミノ酸の配列番号27の断片は、配列番号27の50連続アミノ酸を指す。
本出願の文脈では、相同アミノ酸配列は、参照配列と少なくとも40、50、60、70、80又は90%同一であるアミノ酸配列を含むものと考えられる。最も適切には、目的のバイオマーカーと少なくとも90%配列同一性を有するポリペプチドがそのバイオマーカーの存在を示すと解釈され、より適切には、そのアミノ酸レベルで95%又はより適切には98%同一であるポリペプチドがそのバイオマーカーの存在を示すと解釈される。適切には、前記比較は、目的のバイオマーカーの存在又は非存在を決定するためにアッセイされるポリペプチド又は断片の少なくともその長さに対してなされる。最も適切には、比較は目的のポリペプチドの全長にわたってなされる。
MCM5
MCMタンパク質2-7は、クロマチン上で形成し、かつその後のDNA複製のための必須の前提条件又はライセンシング因子である複製前複合体の部分を構成する。MCMタンパク質複合体は複製ヘリカーゼとして働き、したがって、DNA複製機構のコア構成要素である。MCMタンパク質は細胞周期のG0期からG1/S期への移行において上方制御され、細胞周期制御に活発に関与する。MCMタンパク質は、クロマチンの周囲に環状構造を形成する。
ヒトMCM5遺伝子は22q13.1にマッピングされ、成熟MCM5タンパク質は、734個のアミノ酸からなる(配列番号35、UNIPROT P33992:ヒトDNA複製ライセンシング因子MCM5)。「MCM5」という用語は、配列番号35のポリペプチド、又は配列番号35に対して85%、90%、95%、98%、若しくは100%同一であるポリペプチドを指す。
統計学的パラメータ
本明細書に記載の方法及び使用は、膀胱がんを高い感度及びNPVで検出することができる。
医療診断の分野において、及び本明細書で使用される場合、用語「感度」(真陽性率とも呼ばれる)は、陽性として正しく同定されている、実際の陽性者に占める割合の尺度を指す。換言すれば、診断検査の感度は、真陽性者、すなわち、疾患を有すると正しく同定された個体の数を、検査集団におけるその疾患を有する全ての個体(すなわち、真陽性結果と偽陰性結果の合計)に占める割合として表現され得る。したがって、高感度診断検査は、その疾患を有する個体をめったに誤認しないため、望ましい。これは、高感度検査により得られた陰性結果が、その疾患を除外する見込みが高いことを意味する。
医療診断の分野において、及び本明細書で使用される場合、用語「特異度」(真陰性率とも呼ばれる)は、陰性として正しく同定されている、実際の陰性者に占める割合の尺度を指す。換言すれば、診断検査の特異度は、真陰性者(すなわち、疾患を有しないと正しく同定された健康な個体)の数を、検査集団における全ての健康な個体(すなわち、真陰性結果と偽陽性結果の合計)に占める割合として表現され得る。したがって、高特異度診断検査は、健康な個体をめったに誤認しないため、望ましい。これは、高特異度検査により得られた陽性結果が、その疾患を確定する見込みが高いことを意味する。
方法の特異度及び/又は感度は、陽性試料であることがわかっている試料(例えば、膀胱がんを有する患者由来の試料)及び/又は陰性試料であることがわかっている試料(例えば、健康な個体由来の試料)に前記方法を行うことにより決定され得る。このように、その方法が既知の陽性試料を正しく同定する程度(すなわち、その方法の感度/真陽性率)及び/又は既知の陰性試料を正しく同定する程度(すなわち、その方法の特異度/真陰性率)を決定することができる。
医療診断の分野において、及び本明細書で使用される場合、用語「陽性適中率(PPV)」は、真陽性結果である、診断検査により生じた全ての陽性結果に占める割合を指す。言い換えれば、PPVは、真陽性結果と偽陽性結果の合計で割った真陽性結果の数として定義することができる。
医療診断の分野において、及び本明細書で使用される場合、用語「陰性適中率(NPV)」は、真陰性結果である、診断検査により生じた全ての陰性結果に占める割合を指す。言い換えれば、NPVは、真陰性結果と偽陰性結果の合計で割った真陰性結果の数として定義することができる。
方法のPPV又はNPVは、陽性試料であることがわかっている試料(例えば、膀胱がんを有する患者由来の試料)及び/又は陰性試料であることがわかっている試料(例えば、健康な個体由来の試料)に前記方法を行うことにより決定され得る。続いて、NPVは、陰性検査結果の総数で割った既知の陰性試料の数として計算することができる。PPVは、陽性検査結果の総数で割った既知の陽性試料の数として計算することができる。
医療診断の分野において、及び本明細書で使用される場合、「受診者動作特性(ROC)曲線」は、全ての可能なカットオフ値についての、偽陽性率(1-特異度)に対して真陽性率(感度)のプロットを指す。医療診断の分野において、及び本明細書で使用される場合、「ヨーデン指標」は、ROC曲線と偶然(chance)の線(45度線)との間の距離が最も高いカットオフポイントを指す。これらの用語は当技術分野において及び当業者にとってよく知られている。
必要に応じて、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約66%、少なくとも約67%、少なくとも約68%、少なくとも約69%、少なくとも約70%、少なくとも約71%、少なくとも約72%、少なくとも約73%、少なくとも約74%、少なくとも約75%、少なくとも約76%、少なくとも約77%、少なくとも約78%、少なくとも約79%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、又は少なくとも約99.5%の感度を有する。一部の実施形態において、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約40%の感度を有する。
必要に応じて、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約80%、少なくとも約80.5%、少なくとも約81%、少なくとも約81.5%、少なくとも約82%、少なくとも約82.5%、少なくとも約83%、少なくとも約83.5%、少なくとも約84%、少なくとも約84.5%、少なくとも約85%、少なくとも約85.5%、少なくとも約86%、少なくとも約86.5%、少なくとも約87%、少なくとも約87.5%、少なくとも約88%、少なくとも約88.5%、少なくとも約89%、少なくとも約89.5%、少なくとも約90%、少なくとも約90.5%、少なくとも約91%、少なくとも約91.5%、少なくとも約92%、少なくとも約92.5%、少なくとも約93%、少なくとも約93.5%、少なくとも約94%、少なくとも約94.5%、少なくとも約95%、少なくとも約95.5%、少なくとも約96%、少なくとも約96.5%、少なくとも約97%、少なくとも約97.5%、少なくとも約98%、少なくとも約98.5%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%のNPVを有する。一部の実施形態において、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約85%のNPVを有する。
必要に応じて、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約40%の感度及び少なくとも約85%のNPVを有する。
必要に応じて、本発明が低悪性度非浸潤性乳頭状癌(LGpTa)でない膀胱がんに関するものである場合、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、又は少なくとも約95%の感度を有し得る。一部の実施形態において、膀胱がんが低悪性度非浸潤性乳頭状癌(LGpTa)ではない場合、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約80%の感度を有し得る。
必要に応じて、本発明が低悪性度非浸潤性乳頭状癌(LGpTa)でない膀胱がんに関するものである場合、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約95%、少なくとも約95.2%、少なくとも約95.4%、少なくとも約95.6%、少なくとも約95.8%、少なくとも約96%、少なくとも約96.2%、少なくとも約96.4%、少なくとも約96.6%、少なくとも約96.8%、少なくとも約97%、少なくとも約97.2%、少なくとも約97.4%、少なくとも約97.6%、少なくとも約97.8%、少なくとも約98%、少なくとも約98.2%、少なくとも約98.4%、少なくとも約98.6%、少なくとも約98.8%、少なくとも約99%、少なくとも約99.2%、又は少なくとも約99.4%のNPVを有し得る。一部の実施形態において、膀胱がんが低悪性度非浸潤性乳頭状癌(LGpTa)ではない場合、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約95%のNPVを有し得る。
必要に応じて、本発明が低悪性度非浸潤性乳頭状癌(LGpTa)でない膀胱がんに関するものである場合、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約80%の感度及び少なくとも約95%のNPVを有し得る。
必要に応じて、本発明が高悪性度(HG)膀胱がんに関するものである場合、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約60%、少なくとも約61%、少なくとも約62%、少なくとも約63%、少なくとも約64%、少なくとも約65%、少なくとも約66%、少なくとも約67%、少なくとも約68%、少なくとも約69%、少なくとも約70%、少なくとも約71%、少なくとも約72%、少なくとも約73%、少なくとも約74%、少なくとも約75%、少なくとも約76%、少なくとも約77%、少なくとも約78%、少なくとも約79%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%又は少なくとも約95%の感度を有し得る。一部の実施形態において、膀胱がんがHG膀胱がんである場合、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約75%の感度を有し得る。
必要に応じて、本発明が上皮内がん(carcinoma in situ(CIS; Tis))に関するものである場合、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約71%、少なくとも約72%、少なくとも約73%、少なくとも約74%、少なくとも約75%、少なくとも約76%、少なくとも約77%、少なくとも約78%、少なくとも約79%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%又は少なくとも約96%の感度を有し得る。一部の実施形態において、膀胱がんが上皮内がん(carcinoma in situ(CIS; Tis))である場合、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約70%の感度を有し得る。
必要に応じて、本発明がT1膀胱がんに関するものである場合、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約35%、少なくとも約45%、少なくとも約55%、少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の感度を有し得る。一部の実施形態において、膀胱がんがT1膀胱がんである場合、本発明の方法及び使用、又は本発明に係る使用のために第1のMCM5結合剤及び/又は第2の結合剤が提供される方法は、少なくとも約75%の感度を有し得る。
本出願は、再発膀胱がんの存在又は非存在が、細胞学的分析と比較して、より正確に(例えば、より高い感度及び/又はNPVで)決定され得ることを実証している。したがって、必要に応じて、本方法は、細胞学的分析を使用して実施される同等の方法よりも高い感度及び/又はNPVを有し得る。
溶解緩衝液への尿試料の曝露
膀胱の正常な上皮細胞は、完全に分化しているのでMCM5を発現せず、したがって、尿に排出される上皮細胞はMCM5を含んでいない。しかし、腫瘍の存在下では、MCM5を発現する未分化の未成熟増殖細胞が膀胱を覆う表面上皮に存在し、これらのMCM5発現細胞は尿中に排出され得る。したがって、尿中にMCM5が存在することは再発膀胱がんを示している。このため、再発膀胱がんの非存在の存在を検出するために、尿中の上皮細胞からMCM5を放出させて、例えば抗体ベースのELISAを使用して検出することができることは有利である。これらの理由のため、本明細書に記載の方法及び使用は、試料中の細胞からMCM5を放出させるために、試料中の細胞からMCM5を放出させることができる溶解緩衝液に試料を曝露することを含み得る。
必要に応じて、尿試料中の細胞からMCM5を放出させることができる溶解緩衝液に尿試料を曝露することは、尿試料を遠心分離することによって得られる尿試料中の細胞のペレットに対して実施される。必要に応じて、尿試料中の細胞からMCM5を放出させることができる溶解緩衝液に尿試料を曝露することは、尿試料を遠心分離することによって得られる上清試料に対して実施される。好ましくは、尿試料を処理して尿試料中の細胞からMCM5を放出させるステップは、MCM5を検出するステップ、又はMCM5の濃度を決定するステップの前に実施される。
必要に応じて、試料中の細胞からMCM5を放出するために、尿試料中の細胞からMCM5を放出させることができる溶解緩衝液に尿試料を曝露することには、
細胞がフィルターに捕捉されるように、細胞を捕捉するためのフィルターに試料を通過させること、並びに
(i)捕捉された細胞が溶解緩衝液に曝露されるように、溶解緩衝液をフィルターに通過させること、及び/又は
(ii)溶解緩衝液により細胞がMCM5を放出するように、所定時間にわたり溶解緩衝液とともにフィルターをインキュベートすること
が含まれる。
溶解緩衝液
溶解緩衝剤は一般的に、細胞を溶解することができる緩衝剤である。細胞から1つ以上のバイオマーカーを放出させることに加えて、溶解緩衝剤は、その後の分析に使用される方法と適合性であり得る。例えば、分析方法が二重抗体サンドイッチELISAである場合、溶解緩衝剤はマイクロタイタープレートの表面と結合した捕捉抗体を分解しないことが望ましくあり得る。溶解緩衝剤は、排他的ではないが、一般的に、1つ以上の界面活性剤(表面活性物質としても知られている)、1つ以上の塩、及び緩衝剤を含む。場合によっては、これらの成分の濃度は溶解緩衝剤の効力に影響し得る。
一実施形態では、緩衝液は、尿試料中の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は実質的に全ての細胞を溶解することができる場合に、「溶解緩衝液」であると言うことができる。一実施形態では、緩衝液は、非侵襲的試料中の細胞が溶解緩衝液に少なくとも1分、5分、10分、20分、30分、60分、2時間、6時間、12時間、24時間、又は一晩曝露された場合に、尿試料中の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は実質的に全ての細胞を溶解することができる場合、「溶解緩衝液」であると言うことができる。一実施形態では、緩衝液は、非侵襲的試料中の細胞が溶解緩衝液に4℃、20℃又は室温で少なくとも1分、5分、10分、20分、30分、60分、2時間、6時間、12時間、24時間、又は一晩曝露された場合に、尿試料中の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は実質的に全ての細胞を溶解することができる場合、「溶解緩衝液」であると言うことができる。
一実施形態では、溶解緩衝液は、尿試料中の細胞からMCM5を放出させることができる。溶解緩衝液は、25mMのTris pH7.6、150mMの塩化ナトリウム、1%のデオキシコール酸ナトリウム、0.1%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、1%のTriton-X 100を含む緩衝液を使用した場合に放出されるバイオマーカー(例えばMCM5)の量が40%、50%、60%、70%、又は80%量よりも多い場合、「尿試料中の細胞からバイオマーカーを放出させることができる」と考えられる。アッセイで使用される抗体は、バイオマーカーに結合する抗体であるものとする。例えば、バイオマーカーがMCM5である場合、MCM5に結合する第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体を使用することができる。好ましくは、12A7抗体及び4B4抗体が使用される。
必要に応じて、溶解緩衝液は抗体を変性させない。これは、MCM5を検出するか、又は少なくとも1つのバイオマーカーの濃度を決定することが、例えばELISAアッセイにより抗体を使用して検出することを含む場合に有用であり得る。溶解緩衝液が抗体を変性させない場合には、MCM5を検出するか、又は少なくとも1つのバイオマーカーの濃度を決定するステップの前に抗体が除去される必要はない。溶解緩衝液に曝露した後の抗体の活性が、溶解緩衝液に曝露する前の抗体の活性の少なくとも40%、50%、60%、70%、又は80%である場合、溶解緩衝液は抗体を変性させないと考えることができる。抗体の活性は、ELISAアッセイ、例えば実施例1に記載されたものを使用して試験され得る。
一部の実施形態では、溶解緩衝剤は界面活性剤(表面活性物質とも呼ばれる)を含む。一般的に、界面活性剤は、細胞壁を破壊することが知られている化合物である。界面活性剤は、疎水性領域と親水性領域の両方を有する両親媒性である。適切な界面活性剤は当業者によく知られている。本発明において溶解緩衝液で適切に使用され得る界面活性剤の例としては、限定するものではないが、Triton X-100、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)及びデオキシコール酸ナトリウムが挙げられる。
必要に応じて、界面活性剤はTriton X-100を含む。必要に応じて、界面活性剤はデオキシコール酸ナトリウムを含むか又はそれからなる。必要に応じて、界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含むか又はそれからなる。必要に応じて、界面活性剤はTriton X-100、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)及びデオキシコール酸ナトリウムを含む。必要に応じて、界面活性剤は、0.01%~25%、0.01%~10%、0.05%~5%、0.1%~2%、0.5%~2%、0.75%~1.25%、又は約1%の濃度でTriton X-100を含む。必要に応じて、界面活性剤は、0.1%~20%、0.1~10%、0.1~5%、0.5%~5%、0.5%~2.5%、0.75%~2.5%、0.75%~1.25%、又は約1%の濃度のデオキシコール酸ナトリウムを含むか又はそれからなる。必要に応じて、界面活性剤は、0.001%~10%、0.01%~5%、0.05%~5%、0.01%~1%、0.05%~1%、0.05%~0.5%、0.075%~0.25%、又は約0.1%の濃度のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含むか又はそれからなる。必要に応じて、界面活性剤は、0.5%~2%のTriton X-100、0.5%~2%のデオキシコール酸ナトリウム、及び0.05%~0.5%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)からなる。
一部の実施形態では、溶解緩衝液は緩衝剤成分を含む。緩衝剤成分は、溶解緩衝液のpHを、2.0pH単位、1.5pH単位又は1.0pH単位未満で変動するpHに維持する任意の成分であると考えることができる。緩衝剤成分は、pH4~pH9、pH5~pH8.5、pH6~pH8、pH6.5~pH8、pH7~pH8、pH7.3~pH7.9、pH7.4~pH7.8、pH7.5~pH7.7、若しくは約pH7.6のpHを有し得る、及び/又は溶解緩衝液のpHをpH4~pH9、pH5~pH8.5、pH6~pH8、pH6.5~pH8、pH7~pH8、pH7.3~pH7.9、pH7.4~pH7.8、pH7.5~pH7.7、若しくは約pH7.6に維持する。例えば、緩衝剤成分は、好ましくはpH7.4~pH7.8のpHを有する。
本発明において溶解緩衝液で適切に使用することができる緩衝液の例はTrisである。必要に応じて、緩衝剤成分はTrisを含むか又はTrisからなる。必要に応じて、緩衝剤成分は、1mMより高い、1mM~350mM、5~200mM、5~100mM、5~50mM、5mM~40mM、5mM~35mM、10mM~35mM、15mM~35mM、15mM~30mM、20mM~30mM、又は約25mMの濃度でTrisを含むか又はそれからなる。緩衝剤成分は、15mM~35mMの濃度のTrisからなり得る。
一部の実施形態では、溶解緩衝剤は塩を含む。様々な塩が当業者によく知られている。一部の実施形態では、塩が、特定のレベルのイオン強度を与えるように溶解緩衝剤に加えられる。本発明において溶解緩衝液で適切に使用することができる塩の例は、塩化ナトリウムである。必要に応じて、溶解緩衝液は10mM~350mM、20mM~300mM、50mM~250mM、100mM~250、100mM~200mM、125mM~175mM、又は約150mMの濃度で塩化ナトリウムを含む。必要に応じて、溶解緩衝液は100mM~200mMの濃度で塩化ナトリウムを含む。
必要に応じて、溶解緩衝剤は、
(i)1mM~100mMのTris、
(ii)50mM~300mMの塩化ナトリウム、
(iii)0.1%~5%のデオキシコール酸ナトリウム、
(iv)0.01%~1%のドデシル硫酸ナトリウム、及び/又は
(v)0.1%~5%のTriton-X100
を含む。
必要に応じて、溶解緩衝剤は、
(i)10mM~40mMのTris、
(ii)100mM~200mMの塩化ナトリウム
(iii)0.5%~2%のデオキシコール酸ナトリウム、
(iv)0.05%~0.5%のドデシル硫酸ナトリウム、及び/又は
(v)0.5%~2%のTriton-X100
を含む。
必要に応じて、溶解緩衝剤は、
(i)約25mMのTris、
(ii)約150mMの塩化ナトリウム、
(iii)約1%のデオキシコール酸ナトリウム、
(iv)約0.1%のドデシル硫酸ナトリウム、及び/又は
(v)約1%のTriton-X100
を含む。
MCM5結合剤
本発明の方法は、試料を第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤に曝露すること(ステップ)を含んでいてもよい。本発明はまた、第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤の使用にも関する。
本明細書で使用される場合、用語「MCM5結合剤」は、MCM5のエピトープ(断片)、例えば配列番号1又は配列番号2の配列を有するエピトープに結合することが可能な任意の分子を指す。用語「結合剤」は、抗体及び非抗体結合剤の両方、例えば参照により本明細書に組み込まれるYuら(2017) Annu Rev Anal Chem 10(1):293-320に記載されるものなどの抗体ミメティクスを包含する。いくつかの実施形態では、第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤は、抗体ミメティクスである。例えば、第1のMCM5結合剤は、MCM5に結合する抗体ミメティクスであり、及び/又は第2のMCM5結合剤は、MCM5に結合する抗体ミメティクスである。
したがって、第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤は、抗体、抗体ミメティクス、アドネクチン、アフィボディ(affibodies)、アフィリン(affilin)、アフィマー(affimer)、アフィチン(affitin)、アルファボディ(alphabodies)、アンチカリン(anticalin)、アプタマー、アルマジロ反復タンパク質ベースの足場、アトライマー(atrimer)、アビマー(avimer)、DARPin、フィノマー(fynomer)、ノッチン(knottin)、Kunitzドメインペプチド、モノボディ及びナノフィチン(nanofitin)からなる群より選択し得る。
MCMSに結合する抗体
いくつかの実施形態において、第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤は、抗体である。例えば、第1のMCM5結合剤は、MCM5に結合する第1のモノクローナル抗体であってよく、及び/又は第2のMCM5結合剤は、MCM5に結合する第2のモノクローナル抗体であってよい。任意選択で、第1及び第2のモノクローナル抗体は、MCM5の異なるエピトープに結合する。
用語「抗体」(単数及び複数)は、天然に存在する形態、又は組換え抗体、例えば単鎖抗体、キメラ抗体、若しくはヒト化抗体を指し得る。用語「抗体(antibody)」及び「抗体(antibodies)」はまた、標的タンパク質、例えばMCM5のようなMCMタンパク質と結合することができる抗体の断片を包含すると見なされ得る。そのような断片には、Fab'2、F'(ab)2、Fv、単鎖抗体、又はダイアボディが挙げられ得る。抗体は、(断片よりむしろ)天然に存在する全長の抗体であり得る。さらなる実施形態では、抗体はヒト化抗体ではない。
一般的に、抗体は2つの重鎖及び2つの軽鎖から形成される。各重鎖は重鎖定常領域(CH)及び重鎖可変領域(VH)で構成される。同様に、各軽鎖は軽鎖定常領域(CL)及び軽鎖可変領域(VL)から構成される。VH及びVL領域は相補性決定領域(CDR)を含む。CDRは主に、標的タンパク質と特異的に結合することを担う。
MCM5と結合する抗体を開発することは十分、当業者の能力の範囲内である。これは、哺乳動物、例えばマウス、ウサギ、又はモルモットをMCM5又はその一部で免疫することにより行われ得る。アジュバント、例えばフロインドの完全アジュバントを含むことは有益であり得る。免疫された哺乳動物の脾臓細胞を取り出し、骨髄腫細胞と融合させて、適切な条件を前提として不死であり、かつ抗体を分泌するハイブリドーマ株を形成する。ハイブリドーマは単一クローンへ分離され、各クローンにより分泌された抗体は、バイオマーカータンパク質(例えば、MCM5)とのそれらの結合能力について評価される。
あるいは、当業者は、本明細書に提供されるアミノ酸及びヌクレオチド配列情報に基づいてMCM5に結合する組換え抗体を作製し得る。
本発明の方法の一部の実施形態では、尿試料は、MCM5に結合する第1のモノクローナル抗体及び/又はMCM5に結合する第2のモノクローナル抗体に曝露される。上記で論じられているように、そのような実施形態は、本明細書に記載された第1のモノクローナル抗体及び/又は本明細書に記載された第2のモノクローナル抗体に尿試料を曝露することを含むELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイを行うことを含み得る。好ましくは、第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体は、MCM5に特異的に結合する。好ましくは、第1のモノクローナル抗体は配列番号1と結合する。好ましくは、第2のモノクローナル抗体は配列番号2と結合する。
一部の実施形態では、第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体はMCM5のエピトープ(断片)(例えば、配列番号1又は配列番号2)と結合する。したがって、用語「MCM5と結合する抗体」は、MCM5のエピトープ、例えば配列番号1又は配列番号2と結合する抗体を指す。
本発明を目的として、用語「結合親和性」は、抗体がその標的と結合する能力を指す。本発明を目的として、用語「特異的に結合する」は、標的、例えばMCM5と、別の非標的分子との結合についてのそれの結合親和性の少なくとも2倍、10倍、50倍、又は100倍である結合親和性で結合する抗体を指す。
好ましくは、第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体は、MCM5と、別の非標的分子との結合についてのそれの結合親和性の少なくとも2倍、10倍、50倍、又は100倍である結合親和性で結合する能力がある。さらにより好ましくは、第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体は、配列番号1(例えば、第1のモノクローナル抗体に関して)又は配列番号2(例えば、第2のモノクローナル抗体に関して)と、別の非標的分子との結合についてのそれの結合親和性の少なくとも2倍、10倍、50倍、又は100倍である結合親和性で結合する能力がある。
MCM5に対する結合親和性の評価のための好ましい方法はELISAによる。好ましくは、第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体は、2500ng/ml以下、1500ng/ml以下、1000ng/ml以下、600ng/ml以下、50ng/ml以下、30ng/ml以下、20ng/ml以下、又は10ng/ml以下のMCM5に対する親和性(実施例2に記載されているように、EC50又は50%最大結合濃度として測定される)を有する。EC50は典型的には、1ng/mlより高く、したがって、EC50は1ng/mlから前文に特定された上限のいずれかの間であり得る。リガンド、例えば抗体の標的への結合能力を評価するための他の標準アッセイは当技術分野において知られており、それには、例えば、ウェスタンブロット、RIA、及びフローサイトメトリー分析が挙げられる。抗体の結合動力学(例えば、結合親和性)もまた、当技術分野において知られた標準アッセイ、例えば表面プラズモン共鳴(SPR)(例えば、Biacore(商標)システム)分析により評価することができる。MCM5との結合についての親和定数(KD)は、好ましくは、0.01~10nM、0.01~5nM、0.01~1nM、0.01~0.5nM、0.01~0.25nM、0.025~0.25nM、又は0.04~0.25nMの範囲である。一実施形態では、ELISAに使用される第1及び/又は第2のモノクローナル抗体は、約0.01nM、0.02nM、0.03nM、0.04nM、0.05nM、0.06nM、0.07nM、0.08nM、0.09nM、0.1nM、0.2nM、0.3nM、0.4nM、又は0.5nMのMCM5に対する親和性を有する。一実施形態では、ELISAに使用される第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体は約0.05nMのMCM5に対する親和性を有する。一実施形態では、ELISAに使用される第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体は約0.2nMのMCM5に対する親和性を有する。一実施形態では、ELISAに使用される第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体は約0.233nMのMCM5に対する親和性を有する。一実施形態では、第1のモノクローナル抗体は約0.05nMのMCM5に対する親和性を有し、第2のモノクローナル抗体は約0.2nMのMCM5に対する親和性を有する。一実施形態では、第1のモノクローナル抗体は約0.05nMのMCM5に対する親和性を有し、第2のモノクローナル抗体は約0.233nMのMCM5に対する親和性を有する。一実施形態では、第1のモノクローナル抗体は12A7であり、かつ約0.05nMのMCM5に対する親和性を有し、第2のモノクローナル抗体は4B4であり、かつ約0.2nMのMCM5に対する親和性を有する。一実施形態では、第1のモノクローナル抗体は12A7であり、かつ約0.05nMのMCM5に対する親和性を有し、第2のモノクローナル抗体は4B4であり、かつ約0.233nMのMCM5に対する親和性を有する。会合速度(ka)は好ましくは、0.4~3.4×106 1/Mの範囲である。解離速度(kd)は好ましくは、1~10×10-3 1/sの範囲である。これらの値は典型的にはSPR(表面プラズモン共鳴)により決定され得る。
抗体相補性決定領域(CDR)
本発明の方法及び使用は、抗体12A7又は4B4のCDRの少なくとも1つ、すなわち、以下からなる群から選択されるCDRを含む第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体の使用を含み得る:
a. 配列番号9の配列、又は配列番号9とは1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸置換により異なる配列を有する、12A7 CDRH1、
b. 配列番号11の配列、又は配列番号11とは1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸置換により異なる配列を有する、12A7 CDRH2、
c. 配列番号13の配列、又は配列番号13とは1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸置換により異なる配列を有する、12A7 CDRH3、
d. 配列番号3の配列、又は配列番号3とは1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸置換により異なる配列を有する、12A7 CDRL1、
e. 配列番号5の配列、又は配列番号5とは1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸置換により異なる配列を有する、12A7 CDRL2、
f. 配列番号7の配列、又は配列番号7とは1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸置換により異なる配列を有する、12A7 CDRL3、
g. 配列番号21の配列、又は配列番号21とは1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸置換により異なる配列を有する、4B4 CDRH1、
h. 配列番号23の配列、又は配列番号23とは1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸置換により異なる配列を有する、4B4 CDRH2、
i. 配列番号25の配列、又は配列番号25とは1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸置換により異なる配列を有する、4B4 CDRH3、
j. 配列番号15の配列、又は配列番号15とは1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸置換により異なる配列を有する、4B4 CDRL1、
k. 配列番号17の配列、又は配列番号17とは1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸置換により異なる配列を有する、4B4 CDRL2、及び
l. 配列番号19の配列、又は配列番号19とは1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸置換により異なる配列を有する、4B4 CDRL3。
4B4及び12A7抗体と同じCDRを有する抗体は、4B4及び12A7の配列とは他の領域において実質的に異なり得る。そのような抗体は、例えば抗体断片であり得る。
句「配列番号3とは単一のアミノ酸置換により異なる配列」は、配列番号3に定義された1個のアミノ酸を異なるアミノ酸によって置き換える可能性を指す。好ましくは、そのような置き換えは保存的アミノ酸置換である。以下の8つの群それぞれは、典型的にはお互いに保存的置換であるアミノ酸を含有する:(1)アラニン、グリシン、(2)アスパラギン酸、グルタミン酸、(3)アスパラギン、グルタミン;(4)アルギニン、リシン、(5)イソロイシン、ロイシン、メチオニン、バリン、(6)フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、(7)セリン、スレオニン、及び(8)システイン、メチオニン。
ある実施形態では、第1のモノクローナル抗体は、12A7の重鎖由来の少なくとも1つのCDR(12A7 CDRH1、12A7 CDRH2、又は12A7 CDRH3)、加えて12A7の軽鎖由来の少なくとも1つのCDR(12A7 CDRL1、12A7 CDRL2、又は12A7 CDRL3)を含む。さらなる実施形態では、第1のモノクローナル抗体は12A7の重鎖由来の少なくとも2つのCDR及び12A7の軽鎖由来の少なくとも2つのCDRを含む。好ましい実施形態では、第1のモノクローナル抗体は12A7の重鎖由来の3つ全てのCDR及び/又は12A7の軽鎖由来の3つ全てのCDRを含む。ある実施形態では、第1のモノクローナル抗体は、12A7 CDRL1及び12A7 CDRL2、12A7 CDRL1及び12A7 CDRL3、12A7 CDRL1及び12A7 CDRH1、12A7 CDRL1及び12A7 CDRH2、12A7 CDRL1及び12A7 CDRH3、12A7 CDRL2及び12A7 CDRL3、12A7 CDRL2及び12A7 CDRH1、12A7 CDRL2及び12A7 CDRH2、12A7 CDRL2及び12A7 CDRH3、12A7 CDRL3及び12A7 CDRH1、12A7 CDRL3及び12A7 CDRH2、12A7 CDRL3及び12A7 CDRH3、12A7 CDRH1及び12A7 CDRH2、12A7 CDRH1及び12A7 CDRH3、又は12A7 CDRH2及び12A7 CDRH3を含む。
ある実施形態では、第2のモノクローナル抗体は、4B4の重鎖由来の少なくとも1つのCDR(4B4 CDRH1、4B4 CDRH2、又は4B4 CDRH3)、加えて4B4の軽鎖由来の少なくとも1つのCDR(4B4 CDRL1、4B4 CDRL2、又は4B4 CDRL3)を含む。さらなる実施形態では、第2のモノクローナル抗体は4B4の重鎖由来の少なくとも2つのCDR及び4B4の軽鎖由来の少なくとも2つのCDRを含む。好ましい実施形態では、第2のモノクローナル抗体は4B4の重鎖由来の3つ全てのCDR及び/又は4B4の軽鎖由来の3つ全てのCDRを含む。ある実施形態では、第2のモノクローナル抗体は、4B4 CDRL1及び4B4 CDRL2、4B4 CDRL1及び4B4 CDRL3、4B4 CDRL1及び4B4 CDRH1、4B4 CDRL1及び4B4 CDRH2、4B4 CDRL1及び4B4 CDRH3、4B4 CDRL2及び4B4 CDRL3、4B4 CDRL2及び4B4 CDRH1、4B4 CDRL2及び4B4 CDRH2、4B4 CDRL2及び4B4 CDRH3、4B4 CDRL3及び4B4 CDRH1、4B4 CDRL3及び4B4 CDRH2、4B4 CDRL3及び4B4 CDRH3、4B4 CDRH1及び4B4 CDRH2、4B4 CDRH1及び4B4 CDRH3、又は4B4 CDRH2及び4B4 CDRH3を含む。好ましい実施形態では、抗体は、配列番号3(12A7 CDRL1)、配列番号5(12A7 CDRL2)、配列番号7(12A7 CDRL3)、配列番号9(12A7 CDRH1)、配列番号11(12A7 CDRH2)、配列番号13(12A7 CDR H3)、配列番号15(4B4 CDRL1)、配列番号17(4B4 CDRL2)、配列番号19(4B4 CDRL3)、配列番号21(4B4 CDRH1)、配列番号23(4B4 CDRH2)又は配列番号25(4B4 CDRH3)のいずれか1つに記載された配列と同一の配列を有する少なくとも1つのCDRを含む。ある実施形態では、第1のモノクローナル抗体が12A7 CDRL2を含む場合、12A7 CDRL2は配列番号5に記載された配列を有する。さらなる実施形態では、第1のモノクローナル抗体が12A7 CDRL1を含む場合、12A7 CDRL1は配列番号3に記載された配列を有する。さらなる実施形態では、第1のモノクローナル抗体が12A7 CDRL3を含む場合、12A7 CDRL3は配列番号7に記載された配列を有する。さらなる実施形態では、第1のモノクローナル抗体が12A7 CDRH1を含む場合、12A7 CDRH1は配列番号9に記載された配列を有する。さらなる実施形態では、第1のモノクローナル抗体が12A7 CDRH2を含む場合、12A7 CDRH2は配列番号11に記載された配列を有する。さらなる実施形態では、第1のモノクローナル抗体が12A7 CDRH3を含む場合、12A7 CDRH3は配列番号13に記載された配列を有する。さらなる実施形態では、第2のモノクローナル抗体が4B4 CDRL1を含む場合、4B4 CDRL1は配列番号15に記載された配列を有する。さらなる実施形態では、第2のモノクローナル抗体が4B4 CDRL2を含む場合、4B4 CDRL2は配列番号17に記載された配列を有する。さらなる実施形態では、第2のモノクローナル抗体が4B4 CDRL3を含む場合、4B4 CDRL3は配列番号19に記載された配列を有する。さらなる実施形態では、第2のモノクローナル抗体が4B4 CDRH1を含む場合、4B4 CDRH1は配列番号21に記載された配列を有する。さらなる実施形態では、第2のモノクローナル抗体が4B4 CDRH2を含む場合、4B4 CDRH2は配列番号23に記載された配列を有する。さらなる実施形態では、第2のモノクローナル抗体が4B4 CDRH3を含む場合、4B4 CDRH3は配列番号25に記載された配列を有する。
好ましくは、第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体は、12A7又は4B4のCDRの少なくとも1つを含み、かつMCM5と結合する(必要に応じて、特異的に結合する)。さらにより好ましくは、第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体は、12A7又は4B4のCDRの少なくとも1つを含み、かつ配列番号1又は配列番号2と結合する(必要に応じて、特異的に結合する)。
抗体重鎖可変領域及び軽鎖可変領域
一部の実施形態では、本発明に使用される第1のモノクローナル抗体は、配列番号29と少なくとも85%、90%、95%、98%、99%、又は100%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む。一部の実施形態では、本発明に使用される第1のモノクローナル抗体は、配列番号27と少なくとも85%、90%、95%、98%、99%、又は100%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態では、本発明に使用される第2のモノクローナル抗体は、配列番号33と少なくとも85%、90%、95%、98%、99%、又は100%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む。一部の実施形態では、本発明に使用される第2のモノクローナル抗体は、配列番号31と少なくとも85%、90%、95%、98%、99%、又は100%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含む。そのような抗体は「バリアント抗体」と呼ばれ得る。
ある実施形態では、第1のモノクローナル抗体は、配列番号29と少なくとも95%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む。さらなる実施形態では、第1のモノクローナル抗体は、配列番号29と少なくとも98%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む。一実施形態では、第1のモノクローナル抗体は、配列番号27と少なくとも95%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含む。さらなる実施形態では、第1のモノクローナル抗体は、配列番号27と少なくとも98%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含む。さらなる実施形態では、第1のモノクローナル抗体は、配列番号27と少なくとも95%同一の配列を有する軽鎖可変領域及び配列番号29と少なくとも95%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む。好ましい実施形態では、第1のモノクローナル抗体は、配列番号29と少なくとも98%同一の配列を有する重鎖可変領域及び配列番号27と少なくとも98%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含む。
さらなる実施形態では、第2のモノクローナル抗体は、配列番号33と少なくとも95%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む。さらなる実施形態では、第2のモノクローナル抗体は、配列番号33と少なくとも98%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む。さらなる実施形態では、第2のモノクローナル抗体は、配列番号31と少なくとも95%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含む。さらなる実施形態では、第2のモノクローナル抗体は、配列番号31と少なくとも98%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含む。さらなる実施形態では、第2のモノクローナル抗体は、配列番号33と少なくとも95%同一の配列を有する重鎖可変領域及び配列番号31と少なくとも95%同一の配列を有する軽鎖可変領域を有する。好ましい実施形態では、第2のモノクローナル抗体は、配列番号33と少なくとも98%同一の配列を有する重鎖可変領域及び配列番号31と少なくとも98%同一の配列を有する軽鎖可変領域を有する。
当業者に知られているように、抗体は、フレームワーク領域を含む複数の領域を含有する。フレームワーク領域におけるアミノ酸の欠失又は付加は、抗体のそれの標的と結合する能力に影響する可能性は低い。他方、CDRにおける変異は、抗体の標的と結合する能力に影響する可能性がかなりより高い。したがって、本発明のある特定の実施形態では、バリアント抗体は、12A7若しくは4B4抗体のCDRと同一であるCDRを有するか、又は単一のアミノ酸置換(好ましくは、保存的アミノ酸置換)の点でのみ異なるCDRを有する。第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体は、配列が配列番号27、29、31、又は33に記載された配列とは極めて有意に異なるフレームワーク領域を有し得る。
必要に応じて、第1のモノクローナル抗体が配列番号29と少なくとも85%、90%、95%、98%、99%、又は100%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む場合、その抗体はさらに、12A7 CDRH1、12A7 CDRH2、又は12A7 CDRH3の少なくとも1つを含む。標的結合特異性はCDRによって決定されるため、12A7のCDRを含む抗体は、たとえその抗体配列の残りが極めて可変的であるとしても、それでもなおMCM5と結合し得ることは当業者によって理解されている。この理由により、第1のモノクローナル抗体が12A7 CDRH1、12A7 CDRH2、又は12A7 CDRH3の少なくとも1つを含む場合、第1のモノクローナル抗体は好ましくは、配列番号29と少なくとも90%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む。より好ましい実施形態では、本発明の第1のモノクローナル抗体は、12A7 CDRH1、12A7 CDRH2、及び12A7 CDRH3を含み、かつ配列番号29と少なくとも95%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む。
必要に応じて、第2のモノクローナル抗体が配列番号33と少なくとも85%、90%、95%、98%、99%、又は100%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む場合、第2のモノクローナル抗体はさらに、4B4 CDRH1、4B4 CDRH2、又は4B4 CDRH3の少なくとも1つを含む。標的結合特異性はCDRによって決定されるため、4B4のCDRを含む抗体は、たとえその抗体配列の残りが極めて可変的であるとしても、それでもなおMCM5と結合し得ることは当業者によって理解されている。この理由により、第2のモノクローナル抗体が4B4 CDRH1、4B4 CDRH2、又は4B4 CDRH3の少なくとも1つを含む場合、第2のモノクローナル抗体は好ましくは、配列番号33と少なくとも90%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む。より好ましい実施形態では、第2のモノクローナル抗体は、4B4 CDRH1、4B4 CDRH2、及び4B4 CDRH3を含み、かつ配列番号33と少なくとも95%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む。
必要に応じて、第1のモノクローナル抗体が配列番号27と少なくとも85%、90%、95%、98%、99%、又は100%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含む場合、第1のモノクローナル抗体はさらに、12A7 CDRL1、12A7 CDRL2、又は12A7 CDRL3の少なくとも1つを含む。標的結合特異性はCDRによって決定されるため、12A7のCDRを含む抗体は、たとえその抗体配列の残りが極めて可変的であるとしても、それでもなおMCM5と結合し得ることは当業者によって理解されている。この理由により、第1のモノクローナル抗体が12A7 CDRL1、12A7 CDRL2、又は12A7 CDRL3の少なくとも1つを含む場合、第1のモノクローナル抗体は好ましくは、配列番号27と少なくとも90%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含む。より好ましい実施形態では、第1のモノクローナル抗体は、12A7 CDRL1、12A7 CDRL2、及び12A7 CDRL3を含み、かつ配列番号27と少なくとも95%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含む。
必要に応じて、本発明の第2のモノクローナル抗体が配列番号31と少なくとも85%、90%、95%、98%、99%、又は100%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含む場合、第2のモノクローナル抗体はさらに、4B4 CDRL1、4B4 CDRL2、又は4B4 CDRL3の少なくとも1つを含む。標的結合特異性はCDRによって決定されるため、4B4のCDRを含む抗体は、たとえその抗体配列の残りが極めて可変的であるとしても、それでもなおMCM5と結合し得ることは当業者によって理解されている。この理由により、第2のモノクローナル抗体が4B4 CDRL1、4B4 CDRL2、又は4B4 CDRL3の少なくとも1つを含む場合、第2のモノクローナル抗体は好ましくは、配列番号31と少なくとも90%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む。より好ましい実施形態では、第2のモノクローナル抗体は、4B4 CDRL1、4B4 CDRL2、及び4B4 CDRL3を含み、かつ配列番号31と少なくとも95%同一の配列を有する重鎖可変領域を含む。
さらなる実施形態では、第1のモノクローナル抗体は、
(i)12A7 CDRH1、12A7 CDRH2、及び12A7 CDRH3、
(ii)配列番号29と少なくとも95%同一の配列を有する重鎖可変領域、
(iii)12A7 CDRL1、12A7 CDRL2、及び12A7 CDRL3、並びに
(iv)配列番号27と少なくとも95%同一の配列を有する軽鎖可変領域
を含む。
さらなる実施形態では、第2のモノクローナル抗体は、
(i)4B4 CDRH1、4B4 CDRH2、及び4B4 CDRH3、
(ii)配列番号33と少なくとも95%同一の配列を有する重鎖可変領域、
(iii)4B4 CDRL1、4B4 CDRL2、及び4B4 CDRL3、並びに
(iv)配列番号31と少なくとも95%同一の配列を有する重鎖可変領域
を含む。
配列番号29と同一の重鎖可変配列及び配列番号27と同一の軽鎖可変配列を有する抗体は、抗体12A7と呼ばれ得る。配列番号33と同一の重鎖可変配列及び配列番号31と同一の軽鎖可変配列を有する抗体は、抗体4B4と呼ばれ得る。
MCM5と結合するバリアント抗体を作製する方法は、十分、当業者の能力の範囲内である。そのようなバリアント抗体は、配列番号27、29、31、又は33と比較して1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、15個、20個、25個、50個、又は100個の置換又は欠失変異を含み得る。「欠失」バリアント抗体は、1個、2個、3個、4個、5個、若しくはそれ以上のアミノ酸の欠失、又は場合によっては、配列番号27、29、31、若しくは33の全領域の欠失を含み得る。「置換」バリアントは、1個、2個、3個、4個、5個、又はそれ以上のアミノ酸の、同じ数の新しいアミノ酸での置き換えを含み得る。
好ましくは、本明細書に記載されたバリアント抗体は、配列番号27、29、31、又は33とは保存的アミノ酸置換によって(必要に応じて、保存的アミノ酸置換によってのみ)異なる配列を含む。そのような保存的置換が抗体の結合性質を変化させる可能性が低いことを当業者はよく知っている。
一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイは、本明細書に記載されたモノクローナル抗体の1つ以上の使用を含む。一実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイは、尿試料を本明細書に記載の第1のモノクローナル抗体に曝露することを含む。一実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイは、本明細書に記載の第2のモノクローナル抗体に尿試料を曝露することを含む。一実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイは、本明細書に記載の第1のモノクローナル抗体及び/又は本明細書に記載の第2のモノクローナル抗体に尿試料を曝露することを含む。一実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイは、尿試料を本明細書に記載の第1のモノクローナル抗体及び本明細書に記載の第2のモノクローナル抗体に曝露することを含む。一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイにおいて使用される第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体は、MCM5に特異的に結合する。
一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイにおいて使用される第1のモノクローナル抗体は、配列番号1に結合する。一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイにおいて使用される第2のモノクローナル抗体は、配列番号2に結合する。一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイにおいて使用される第1のモノクローナル抗体は、配列番号1に結合し、かつELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイにおいて使用される第2のモノクローナル抗体は、配列番号2に結合する。
一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAにおいて使用される第1のモノクローナル抗体は、本明細書に記載の12A7のCDRの少なくとも1つを含む。一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第2のモノクローナル抗体は、本明細書に記載された4B4のCDRの少なくとも1つを含む。一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第1のモノクローナル抗体は本明細書に記載された12A7のCDRの少なくとも1つを含み、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第2のモノクローナル抗体は本明細書に記載された4B4のCDRの少なくとも1つを含む。
一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第1のモノクローナル抗体は、12A7のCDRの少なくとも1つを含む本明細書に記載されたモノクローナル抗体である。一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第2のモノクローナル抗体は、4B4のCDRの少なくとも1つを含む本明細書に記載されたモノクローナル抗体である。一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第1のモノクローナル抗体は12A7のCDRの少なくとも1つを含む本明細書に記載されたモノクローナル抗体であり、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第2のモノクローナル抗体は4B4のCDRの少なくとも1つを含む本明細書に記載されたモノクローナル抗体である。
一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第1のモノクローナル抗体は、12A7のCDRの少なくとも1つを含み、かつ配列番号1と結合する本明細書に記載されたモノクローナル抗体である。一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第2のモノクローナル抗体は、4B4のCDRの少なくとも1つを含み、かつ配列番号2と結合する本明細書に記載されたモノクローナル抗体である。一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第1のモノクローナル抗体は、12A7のCDRの少なくとも1つを含み、かつ配列番号1と結合する本明細書に記載されたモノクローナル抗体であり、及びELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第2のモノクローナル抗体は、4B4のCDRの少なくとも1つを含み、かつ配列番号2と結合するモノクローナル抗体である。
一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第1のモノクローナル抗体は、12A7である。一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第2のモノクローナル抗体は、4B4である。一部の実施形態では、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第1のモノクローナル抗体は12A7であり、ELISAアッセイ又はサンドイッチELISAアッセイに使用される第2のモノクローナル抗体は4B4である。
キット
本発明はまた、(a)本明細書に記載の第1のMCM5結合剤、(b)本明細書に記載の第2のMCM5結合剤、及び/又は(c)尿試料中の細胞からMCM5を放出されることができる溶解緩衝剤、例えば本明細書に記載の溶解緩衝液、並びに(d)対象における再発膀胱がんの存在又は非存在を検出する方法、対象の再発膀胱がんを診断する方法、及び/又は膀胱がんの再発について対象をモニターする方法における第1のMCM5結合剤、第2のMCM5結合剤及び/又は溶解緩衝剤の使用についての使用説明書を含むキットを提供する。キットは、本発明の方法を行うために使用することができる。キットの構成要素は、本明細書に記載の方法のステップを実施するために使用することができ、例えば、溶解緩衝剤は、尿試料中の細胞からMCM5を放出させるために使用することができ、第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤は、試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを実施するために使用することができる。
使用
本発明は、対象における再発膀胱がんの存在又は非存在を検出するための、第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤の使用を提供する。本発明はまた、膀胱がんの再発について対象をモニターするための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤の使用を提供する。第1の及び第2のMCM5結合剤は、対象における再発膀胱がんの存在又は非存在を検出するため、又は膀胱がんの再発について対象をモニターするための任意の適切な方法、アッセイ又は技術において使用し得る。本発明の使用及び方法はin vitro又はex-vivoの使用又は方法であり得る。
[実施例]
材料及び方法
2017年8月から2019年7月にかけて、欧州の21施設で多施設プロスペクティブ二重盲検コホート研究を実施した。すべての地域の施設から倫理的承認を得た(研究倫理委員会承認レファレンスREC:17.NE.0174)。募集した患者は以下の通りである:
- 18歳以上;
- 過去24カ月以内に経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)/生検が陽性と定義される尿路上皮がんの診断歴のある;
- 膀胱鏡による監視を受けている;
- 10mLの尿を作ることができる;
- インフォームドコンセントを提供できる。
試料処理
これらの患者から排泄尿を採取し、処理した。簡単に説明すると、各患者から最低10mLの尿を採取した。尿を撹拌して均一に混合し、10~50mLをきれいな遠心チューブに移した。試料は室温で1500g、5分間、遠心分離を実施した。上清は、細胞沈殿物ペレットをかき乱さないように注意して廃水に廃棄し、チューブを吸収紙上に逆さまにして置いた。細胞沈殿物ペレットを適量の溶解緩衝液(尿1mLあたり10μL)に再懸濁し、室温で1時間インキュベートした後、-20℃未満で保存した。使用した溶解緩衝液は、25mM Tris、150mM塩化ナトリウム、1%デオキシコール酸ナトリウム、0.1%SDS、1% Triton-X100を含む。
MCM5 ELISA
患者の溶解物をMCM5 ELISA試験(ADXBLADDER)に供した。簡単に説明すると、100μLの溶解物をMCM5 ELISAマイクロタイタープレートに加え(試料及び対照を2回繰り返して実施)、プレートシェーカー(700RPM)で60分間、室温にてインキュベートした後、インキュベーションウェルを350μLの1x洗浄緩衝液で自動プレート洗浄機を使用して6回洗浄した。100μLのMCM5-HRPコンジュゲート抗体を各ウェルに加え、室温で30分間インキュベートし、その後、上記のように350μlの1x洗浄緩衝液で6回洗浄した。100μLのTMBを各ウェルに加え、暗所で30分間インキュベートし、その後、停止溶液(0.5M H2SO4)を添加した。光学密度(OD)を450nm及び630nm(参照波長)で測定した。MCM5の量を、既知の組換えMCM5対照(1.5mg/ml)の陽性対照と陰性対照(溶解緩衝剤)を使用して計算した。
続いて、MCM5 ELISAの結果を、膀胱鏡検査で得られた診断結果や、疑わしい病変のTURBT/生検の病理結果と比較した。
結果
登録された対象患者1192人のうち、120人が膀胱がん(有病率10.1%、LGpTa)と診断された。この120のがんのうち、95は低悪性度pTa(Low Grade pTa)(非浸潤性乳頭癌)の腫瘍であった。再発膀胱がんに対するMCM5 ELISAの全体感度は45%(95%CI: 35.9%~54.4%)であった。すべての非低悪性度(LG)pTa腫瘍に対する感度は84%(95%CI:63.9%~95.5%)と非常に高かった。特異度は72%(95%CI 69.2%~74.7%)であった。MCM5 ELISAの再発膀胱がんに対する全体陰性適中率(NPV)は92%(95%CI: 90.8%~93.3%)であった。さらに、MCM5 ELISAは、99.5%(95%CI: 98.7%~99.8%)のNPVで、すべての非LGpTa再発腫瘍を除外することが可能であった。これらのデータは、以下の表1にまとめられている。
Figure 2022546121000006
そして、MCM5 ELISAは、高悪性度(HG)再発膀胱がんに対して特に高い感度(80%超)を有することが確認された。これらのデータは、以下の表2にまとめられている。また、MCM5 ELISAは、上皮内がん(CIS)、高悪性度非浸潤性乳頭癌(HGpTa)及びT1膀胱がんに対して高い感度(75%以上)を有することが示された。
Figure 2022546121000007
362名の患者に対して細胞診のマッチングが行われ、そのうち39人が膀胱がんと診断された。この集団では、細胞診の感度はわずか17%であった。細胞診のデータがマッチングしたすべての腫瘍のうち、MCM5 ELISAは17/39の腫瘍を検出したが、細胞診では5/39の腫瘍しか検出されなかった。さらに、MCM5 ELISAは7/9の非LGpTa腫瘍を検出したが、細胞診では1/9の非LGpTa腫瘍しか検出されなかった。これらのデータは、図1A及び図1Bにまとめられている。細胞診で検出されたすべての腫瘍は、MCM5 ELISAでも検出された。
上記の明細書で言及された全ての刊行物は参照により本明細書に組み入れられている。本発明の記載された態様及び実施形態の様々な改変及びバリエーションは、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者に明らかであろう。本発明は特定の好ましい実施形態に関連して記載されているが、主張されている本発明がそのような特定の実施形態に過度に限定されるべきではないことは理解されるべきである。実際、当業者に明らかである、本発明を実行するための記載された様式の様々な改変は、以下の特許請求の範囲の範囲内であることを意図される。
Figure 2022546121000008
配列表
配列番号1
WDETKGE

配列番号2
DDRVAIH

配列番号3
QNLVQSNGNTY

配列番号4
CAGAACCTTGTACAAAGTAATGGAAACACCTATTTA

配列番号5
KVS

配列番号6
AAGTTTCCAA

配列番号7
SQSTRVPYT

配列番号8
TCTCAAAGTACACGTGTTCCGTACACA

配列番号9
GFSLSTSGMG

配列番号10
GGGTTTTCACTGAGCACTTCTGGTATGGGT
配列番号11
IFWDDDK

配列番号12
ATTTTCTGGGATGATGACAAG

配列番号13
ARRSDYNYYSMDY

配列番号14
GCGCGGCGAAGTGACTACAATTACTACTCTATGGACTAC

配列番号15
QDIGSS

配列番号16
CAGGACATTGGTAGTAGC

配列番号17
ATS

配列番号18
GCCACATCC

配列番号19
LQYASSPPT

配列番号20
CTACAATATGCTAGTTCTCCTCCGACG
配列番号21
GFTFSNYA

配列番号22
GGATTCACTTTCAGTAACTATGCC

配列番号23
ISRGGSYT

配列番号24
ATTAGTCGTGGTGGTAGTTACACC

配列番号25
ARHGYNYDDGAWFAN

配列番号26
GCAAGACATGGATATAATTACGACGACGGGGCCTGGTTTGCTAAC

配列番号27
DIMLTQSPLSLSVTLGDQASISCRSSQNLVQSNGNTYLTWYLQKPGQSPKVLINKVSNRFYGVPDRFSGSGSGTDFTLRISRVEAEDLGIYFCSQSTRVPYTFGGGTKLEIRR

配列番号28
GATATCATGCTGACCCAATCTCCACTCTCCCTGTCTGTCACTCTTGGAGATCAGGCCTCCATCTCTTGCAGATCTAGTCAGAACCTTGTACAAAGTAATGGAAACACCTATTTAACTTGGTACCTGCAGAAGCCAGGCCAGTCTCCAAAGGTCCTGATCAACAAAGTTTCCAACCGATTTTATGGGGTCCCAGACAGGTTCAGTGGCAGTGGATCAGGGACAGATTTCACACTCAGGATCAGCAGAGTGGAGGCTGAGGATCTGGGAATTTATTTCTGCTCTCAAAGTACACGTGTTCCGTACACATTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAAATAAGACG

配列番号29
QQDLQQSGPGILQPTQTLSLTCSFSGFSLSTSGMGVSWIRQSSNMGLEWLAHIFWDDDKRYNPSLRSRLTLSKDTSSSQVFLMITSVSTADSATYYCARRSDYNYYSMDYWGQGTAVTVSS

配列番号30
CAGCAAGATCTGCAGCAGTCTGGCCCTGGGATATTGCAGCCCACCCAGACCCTCAGTCTGACTTGTTCTTTCTCTGGGTTTTCACTGAGCACTTCTGGTATGGGTGTGAGTTGGATTCGTCAATCTTCAAATATGGGTCTGGAGTGGCTGGCACACATTTTCTGGGATGATGACAAGCGCTATAATCCCTCCCTGAGGAGCCGACTCACGCTCTCCAAGGATACCTCCAGTAGCCAGGTATTTCTCATGATCACCAGTGTGAGTACTGCAGATTCTGCCACATACTACTGTGCGCGGCGAAGTGACTACAATTACTACTCTATGGACTACTGGGGTCAAGGAACCGCAGTCACCGTCTCCTCA
配列番号31
DIMLTQSPSSLSASLGERVSLTCRASQDIGSSLNWLQQEPDGTIKRLIYATSSLDSGVPKRFSGSRSGSDYSLTISSLESEDFVDYYCLQYASSPPTFGGGTKLEIK

配列番号32
GATATCATGCTGACCCAATCTCCATCCTCCTTATCTGCCTCTCTGGGAGAAAGAGTCAGTCTCACTTGTCGGGCAAGTCAGGACATTGGTAGTAGCTTAAACTGGCTTCAACAGGAACCAGATGGAACTATTAAACGCCTAATCTACGCCACATCCAGTTTAGATTCTGGTGTCCCCAAAAGGTTCAGTGGCAGTAGGTCTGGGTCAGATTATTCTCTCACCATCAGCAGCCTTGAGTCTGAAGATTTTGTAGACTATTACTGTCTACAATATGCTAGTTCTCCTCCGACGTTCGGTGGAGGCACCAAGCTGGAAATCAAAC

配列番号33
VKLQESGGGLVKPGGSLKLSCAASGFTFSNYAMSWVRQNPEKRLEWVATISRGGSYTYYPDSVKGRFTISRDNAKNTLYLQMNSLRSEDTAMYFCARHGYNYDDGAWFANWGQGTLVTVSA

配列番号34
TAGGTGAAACTGCAGGAGTCTGGGGGAGGCTTAGTGAAGCCTGGAGGGTCCCTGAAACTCTCCTGTGCAGCCTCTGGATTCACTTTCAGTAACTATGCCATGTCTTGGGTTCGCCAGAATCCGGAGAAGAGGCTGGAGTGGGTCGCAACCATTAGTCGTGGTGGTAGTTACACCTACTATCCAGACAGTGTGAAGGGTCGATTCACCATCTCCAGAGACAATGCCAAGAACACCCTGTATCTGCAAATGAACAGTCTGAGGTCTGAGGACACGGCCATGTATTTCTGTGCAAGACATGGATATAATTACGACGACGGGGCCTGGTTTGCTAACTGGGGCCAAGGGACTCTGGTCACTGTCTCTGCA

配列番号35

10 20 30 40 50 60
MSGFDDPGIF YSDSFGGDAQ ADEGQARKSQ LQRRFKEFLR QYRVGTDRTG FTFKYRDELK

70 80 90 100 110 120
RHYNLGEYWI EVEMEDLASF DEDLADYLYK QPAEHLQLLE EAAKEVADEV TRPRPSGEEV

130 140 150 160 170 180
LQDIQVMLKS DASPSSIRSL KSDMMSHLVK IPGIIIAASA VRAKATRISI QCRSCRNTLT

190 200 210 220 230 240
NIAMRPGLEG YALPRKCNTD QAGRPKCPLD PYFIMPDKCK CVDFQTLKLQ ELPDAVPHGE

250 260 270 280 290 300
MPRHMQLYCD RYLCDKVVPG NRVTIMGIYS IKKFGLTTSR GRDRVGVGIR SSYIRVLGIQ

310 320 330 340 350 360
VDTDGSGRSF AGAVSPQEEE EFRRLAALPN VYEVISKSIA PSIFGGTDMK KAIACLLFGG

370 380 390 400 410 420
SRKRLPDGLT RRGDINLLML GDPGTAKSQL LKFVEKCSPI GVYTSGKGSS AAGLTASVMR

430 440 450 460 470 480
DPSSRNFIME GGAMVLADGG VVCIDEFDKM REDDRVAIHE AMEQQTISIA KAGITTTLNS

490 500 510 520 530 540
RCSVLAAANS VFGRWDETKG EDNIDFMPTI LSRFDMIFIV KDEHNEERDV MLAKHVITLH

550 560 570 580 590 600
VSALTQTQAV EGEIDLAKLK KFIAYCRVKC GPRLSAEAAE KLKNRYIIMR SGARQHERDS

610 620 630 640 650 660
DRRSSIPITV RQLEAIVRIA EALSKMKLQP FATEADVEEA LRLFQVSTLD AALSGTLSGV

670 680 690 700 710 720
EGFTSQEDQE MLSRIEKQLK RRFAIGSQVS EHSIIKDFTK QKYPEHAIHK VLQLMLRRGE

730
IQHRMQRKVL YRLK


配列番号36
ホモ・サピエンス(Homo sapiens)ミニ染色体維持複合体成分5 (MCM5), mRNA
NCBI Reference Sequence: NM_006739.3

1 ggaaaaccag aggcgcagtc atgtcgggat tcgacgatcc tggcattttc tacagcgaca
61 gcttcggggg cgacgcccag gccgacgagg ggcaggcccg caaatcgcag ctgcagaggc
121 gcttcaagga gttcctgcgg cggtaccgag tgggcaccga ccgcacgggc ttcaccttca
181 aatacaggga tgaactcaag cggcattaca acctggggga gtactggatt gaggtggaga
241 tggaggatct ggccagcttt gatgaggacc tggccgacta cttgtacaag cagccagccg
301 agcacctgca gctgctggag gaagctgcca aggaggtagc tgatgaggtg acccggcccc
361 ggccttctgg ggaggaggtg ctccaggaca tccaggtcat gctcaagtcg gacgccagcc
421 cttccagcat tcgtagcctg aagtcggaca tgatgtcaca cctggtgaag atccctggca
481 tcatcatcgc ggcctctgcg gtccgtgcca aggccacccg catctctatc cagtgccgca
541 gctgccgcaa caccctcacc aacattgcca tgcgccctgg cctcgagggc tatgccctgc
601 ccaggaagtg caacacagat caggctgggc gccccaaatg cccattggac ccgtacttca
661 tcatgcccga caaatgcaaa tgcgtggact tccagaccct gaagctgcag gagctgcctg
721 atgcagtccc ccacggggag atgcccagac acatgcagct ctactgcgac aggtacctgt
781 gtgacaaggt cgtccctggg aacagggtta ccatcatggg catctactcc atcaagaagt
841 ttggcctgac taccagcagg ggccgtgaca gggtgggcgt gggcatccga agctcctaca
901 tccgtgtcct gggcatccag gtggacacag atggctctgg ccgcagcttt gctggggccg
961 tgagccccca ggaggaggag gagttccgtc gcctggctgc cctcccaaat gtctatgagg
1021 tcatctccaa gagcatcgcc ccctccatct ttgggggcac agacatgaag aaggccattg
1081 cctgcctgct ctttgggggc tcccgaaaga ggctccctga tggacttact cgccgaggag
1141 acatcaacct gctgatgcta ggggaccctg ggacagccaa gtcccagctt ctgaagtttg
1201 tggagaagtg ttctcccatt ggggtataca cgtctgggaa aggcagcagc gcagctggac
1261 tgacagcctc ggtgatgagg gacccttcgt cccggaattt catcatggag ggcggagcca
1321 tggtcctggc cgatggtggg gtcgtctgta ttgacgagtt tgacaagatg cgagaagatg
1381 accgtgtggc aatccacgaa gccatggagc agcagaccat ctctatcgcc aaggctggga
1441 tcaccaccac cctgaactcc cgctgctccg tcctggctgc tgccaactca gtgttcggcc
1501 gctgggatga gacgaagggg gaggacaaca ttgacttcat gcccaccatc ttgtcgcgct
1561 tcgacatgat cttcatcgtc aaggatgagc acaatgagga gagggatgtg atgctggcca
1621 agcatgtcat cactctgcac gtgagcgcac tgacacagac acaggctgtg gagggcgaga
1681 ttgacctggc caagctgaag aagtttattg cctactgccg agtgaagtgt ggcccccggc
1741 tgtcagcaga ggctgcagag aaactgaaga accgctacat catcatgcgg agcggggccc
1801 gtcagcacga gagggacagt gaccgccgct ccagcatccc catcactgtg cggcagctgg
1861 aggccattgt gcgcatcgcg gaagccctca gcaagatgaa gctgcagccc ttcgccacag
1921 aggcagatgt ggaggaggcc ctgcggctct tccaagtgtc cacgttggat gctgccttgt
1981 ccggtaccct gtcaggggtg gagggcttca ccagccagga ggaccaggag atgctgagcc
2041 gcatcgagaa gcagctcaag cgccgctttg ccattggctc ccaggtgtct gagcacagca
2101 tcatcaagga cttcaccaag cagaaatacc cggagcacgc catccacaag gtgctgcagc
2161 tcatgctgcg gcgcggcgag atccagcatc gcatgcagcg caaggttctc taccgcctca
2221 agtgagtcgc gccgcctcac tggactcatg gactcgccca cgcctcgccc ctcctgccgc
2281 tgcctgccat tgacaatgtt gctgggacct ctgcctcccc actgcagccc tcgaacttcc
2341 caggcaccct cctttctgcc ccagaggaag gagctgtagt gtcctgctgc ctctgggcgc
2401 ccgcctctag cgcggttctg ggaagtgtgc ttttggcatc cgttaataat aaagccacgg
2461 tgtgttcagg taaaaaaaaa aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa
2521 aaaaaaaaaa aaaa

Claims (23)

  1. 対象における再発膀胱がんの存在又は非存在を検出する方法であって、
    対象から予め単離された尿試料を提供するステップ、
    試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うステップ、
    試料中のMCM5の量を参照と比較するステップ、
    試料中のMCM5の量に基づいて、対象における再発膀胱がんの存在又は非存在を決定するステップ
    を含み、
    対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を含まない、方法。
  2. 試料中のMCM5の量が参照より高い場合、再発膀胱がんが存在すると決定され、又は試料中のMCM5の量が参照より低い場合、再発膀胱がんが存在しないと決定される、請求項1に記載の方法。
  3. 対象の再発膀胱がんを診断する方法であって、
    対象から予め単離された尿試料を提供するステップ、
    試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うステップ、
    試料中のMCM5の量を参照と比較するステップ、
    試料中で測定されたMCM5の量が参照より高い場合、対象が再発膀胱がんを有すると診断し、試料中で測定されたMCM5の量が参照より低い場合、対象が再発膀胱がんを有さないと診断するステップ
    を含み、
    対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を含まない、方法。
  4. 膀胱がんの再発について対象をモニターする方法であって、
    (a)対象から予め単離された尿試料を提供するステップ、
    (b)試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うステップ、
    (c)試料中のMCM5の量を参照と比較するステップ、
    (d)試料中のMCM5の量に基づいて、対象が再発膀胱がんを有するか否かを決定するステップ、
    (e)ステップ(a)~(d)を繰り返すステップであって、必要に応じて、ステップ(a)~(d)は1ヶ月ごとに繰り返されるか、又は2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、若しくは36ヶ月ごとに1回繰り返される、ステップ
    を含み、
    対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析を含まない、方法。
  5. 試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うステップが、
    試料中の細胞からMCM5を放出するために、試料中の細胞からMCM5を放出させることができる溶解緩衝液に試料を曝露することを含み、必要に応じて、溶解緩衝液に試料を曝露することは、
    細胞がフィルターに捕捉されるように、細胞を捕捉するためのフィルターに試料を通過させること、並びに
    (i)捕捉された細胞が溶解緩衝液に曝露されるように、溶解緩衝液をフィルターに通過させること、及び/又は
    (ii)溶解緩衝液により捕捉された細胞がMCM5を放出するように、フィルターを溶解緩衝液と接触させて所定時間インキュベートすること
    を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 溶解緩衝液が抗体を変性させない、請求項5に記載の方法。
  7. (a)溶解緩衝液が界面活性剤を含み、
    (b)溶解緩衝液が、TritonX-100を含む界面活性剤を含み、
    (c)溶解緩衝液が、0.01%~25%、0.01%~10%、0.05%~5%、0.1%~2%、0.5%~2%、0.75%~1.25%、又は約1%の濃度でTritonX-100を含む界面活性剤を含み、
    (d)溶解緩衝液が、デオキシコール酸ナトリウムを含むか又はそれからなる界面活性剤を含み、
    (e)溶解緩衝液が、0.1%~20%、0.1~10%、0.1~5%、0.5%~5%、0.5%~2.5%、0.75%~2.5%、0.75%~1.25%、又は約1%の濃度でデオキシコール酸ナトリウムを含むか又はそれからなる界面活性剤を含み、
    (f)溶解緩衝液が、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含むか又はそれからなる界面活性剤を含み、
    (g)溶解緩衝液が、0.001%~10%、0.01%~5%、0.05%~5%、0.01%~1%、0.05%~1%、0.05%~0.5%、0.075%~0.25%、又は約0.1%の濃度でドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含むか又はそれからなる界面活性剤を含み、
    (h)溶解緩衝液が、TritonX-100、デオキシコール酸ナトリウム、及びドデシル硫酸ナトリウム(SDS)からなる界面活性剤を含み、
    (i)溶解緩衝液が、0.5%~2%のTritonX-100、0.5%~2%のデオキシコール酸ナトリウム、及び0.05%~0.5%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)からなる界面活性剤を含み、
    (j)溶解緩衝液が緩衝液成分を含み、
    (k)溶解緩衝液が、pH4~pH9、pH5~pH8.5、pH6~pH8、pH6.5~pH8、pH7~pH8、pH7.3~pH7.9、pH7.4~pH7.8、pH7.5~pH7.7、又は約pH7.6のpHを有し、及び/又は溶解緩衝液のpHをpH4~pH9、pH5~pH8.5、pH6~pH8、pH6.5~pH8、pH7~pH8、pH7.3~pH7.9、pH7.4~pH7.8、pH7.5~pH7.7、又は約pH7.6に維持する緩衝液成分を含み、
    (l)溶解緩衝液が、Trisを含むか、又はそれからなる緩衝液成分を含み、
    (m)溶解緩衝液が、1mMより高い、1mM~350mM、5~200mM、5~100mM、5~50mM、5mM~40mM、5mM~35mM、10mM~35mM、15mM~35mM、15mM~30mM、20mM~30mM、又は約25mMの濃度でTrisを含むか、又はそれからなる緩衝液成分を含み、
    (n)溶解緩衝液が、15mM~35mMの濃度のTrisからなる緩衝液成分を含み、
    (o)溶解緩衝液が塩を含み、
    (p)溶解緩衝液が塩化ナトリウムを含み、
    (q)溶解緩衝液が、10mM~350mM、20mM~300mM、50mM~250mM、100mM~250、100mM~200mM、125mM~175mM、又は約150mMの濃度で塩化ナトリウムを含み、
    (r)溶解緩衝液が100mM~200mMの濃度で塩化ナトリウムを含み、
    (s)溶解緩衝液が、
    (i)1mM~100mMのTris、
    (ii)50mM~300mMの塩化ナトリウム、
    (iii)0.1~5%のデオキシコール酸ナトリウム、
    (iv)0.01~1%のドデシル硫酸ナトリウム、及び/又は
    (v)0.1~5%のTriton-X100
    を含み、
    (t)溶解緩衝液が、
    (i)10mM~40mMのTris、
    (ii)100mM~200mMの塩化ナトリウム、
    (iii)0.5~2%のデオキシコール酸ナトリウム、
    (iv)0.05~0.5%のドデシル硫酸ナトリウム、及び/又は
    (v)0.5~2%のTriton-X100
    を含み、並びに/あるいは
    (u)溶解緩衝液が、
    (i)約25mMのTris、
    (ii)約150mMの塩化ナトリウム、
    (iii)約1%のデオキシコール酸ナトリウム、
    (iv)約0.1%のドデシル硫酸ナトリウム、及び/又は
    (v)約1%のTriton-X100
    を含む、
    請求項5又は6に記載の方法。
  8. 対象における再発膀胱がんの存在又は非存在を検出するための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤の使用。
  9. 膀胱がんの再発について対象をモニターするための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤の使用。
  10. 対象の再発膀胱がんを診断する方法での使用のための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤であって、必要に応じて、方法が請求項3に定義されたものである、第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤。
  11. 方法又は使用が、
    (i)対象又は対象から得られた試料の細胞学的分析によって達成されると予想されるものよりも高い再発膀胱がんの感度又は陰性適中率(NPV)、及び/又は
    (ii)感度が少なくとも約40%であるか、及び/又はNPVが少なくとも約85%であること
    を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法、又は請求項8若しくは9に記載の使用、又は請求項10に記載の使用のための第1のMCM5結合剤及び/若しくは第2のMCM5結合剤。
  12. 再発膀胱がんは低悪性度非浸潤性乳頭状癌(LgpTa)ではない、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法、又は請求項8若しくは9に記載の使用、又は請求項10に記載の使用のための第1のMCM5結合剤及び/若しくは第2のMCM5結合剤。
  13. 方法又は使用が、少なくとも約80%の感度及び/又は少なくとも約95%のNPVを有する、請求項12に記載の方法若しくは使用、又は請求項12に記載の使用のための第1のMCM5結合剤及び/若しくは第2のMCM5結合剤。
  14. 再発膀胱がんが、
    (i)高悪性度膀胱がんであって、必要に応じて、方法又は使用が少なくとも約75%の感度を有する、高悪性度膀胱がん、
    (ii)高悪性度非浸潤性乳頭状癌(HGpTa)であって、必要に応じて、方法又は使用が少なくとも約75%の感度を有する、高悪性度非浸潤性乳頭状癌、
    (iii)上皮内癌(CIS、Tis)であって、必要に応じて、方法又は使用が少なくとも約70%の感度を有する、上皮内癌、又は
    (iv)T1膀胱がん、必要に応じて、方法又は使用が少なくとも約75%の感度を有する、
    T1膀胱がん
    である、請求項1から7若しくは11から13のいずれか一項に記載の方法、又は請求項8から9若しくは11から13のいずれか一項に記載の使用、又は請求項10から13のいずれか一項に記載の使用のための第1のMCM5結合剤及び/若しくは第2のMCM5結合剤。
  15. 試料中のMCM5の量を評価するアッセイが、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)であり、必要に応じて、ELISAがサンドイッチELISAである、請求項1から7及び11から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 対象から以前に得られた尿試料中の量を評価するためのアッセイを行うことを含み、必要に応じて、アッセイが酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)であり、必要に応じて、ELISAがサンドイッチELISAである、請求項8から9若しくは11から14のいずれか一項に記載の使用、又は請求項10から14のいずれか一項に記載の使用のための第1のMCM5結合剤及び/若しくは第2のMCM5結合剤。
  17. 試料中のMCM5の量を評価するためのアッセイを行うステップが、
    試料を第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤に曝露すること
    を含む、請求項1から7及び11から15のいずれか一項に記載の方法、又は請求項16に記載の使用、又は請求項10から14若しくは16のいずれか一項に記載の使用のための第1のMCM5結合剤及び/若しくは第2のMCM5結合剤。
  18. 第1のMCM5結合剤がMCM5に結合する第1のモノクローナル抗体であり、及び/又は第2のMCM5結合剤がMCM5に結合する第2のモノクローナル抗体であり、必要に応じて、第1及び第2のモノクローナル抗体がMCM5の異なるエピトープに結合する、請求項17に記載の方法若しくは使用、又は請求項10から14若しくは16から17のいずれか一項に記載の使用のための第1のMCM5結合剤及び/又は第2のMCM5結合剤。
  19. 第1のモノクローナル抗体が、
    (i)配列番号1のアミノ酸配列を有するポリペプチドに結合し、及び/又は
    (ii)(a)配列番号9の配列、又は配列番号9とは単一のアミノ酸置換により異なる配列を有する、12A7 CDRH1、
    (b)配列番号11の配列、又は配列番号11とは単一のアミノ酸置換により異なる配列を有する、12A7 CDRH2、
    (c)配列番号13の配列、又は配列番号13とは単一のアミノ酸置換により異なる配列を有する、12A7 CDRH3、
    (d)配列番号3の配列、又は配列番号3とは単一のアミノ酸置換により異なる配列を有する、12A7 CDRL1、
    (e)配列番号5の配列、又は配列番号5とは単一のアミノ酸置換により異なる配列を有する、12A7 CDRL2、及び
    (f)配列番号7の配列、又は配列番号7とは単一のアミノ酸置換により異なる配列を有する、12A7 CDRL3、
    からなる群から選択される少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)を含み、及び/又は
    (iii)配列番号29に対して少なくとも85%、90%、95%、98%、99%、又は100%同一の配列を有する重鎖可変領域を含み、及び/又は
    (iv)配列番号27に対して少なくとも85%、90%、95%、98%、99%、又は100%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含み、又は
    (v)(i)、(ii)、(iii)、又は(iv)の抗体と競合し、並びに/あるいは
    第2のモノクローナル抗体が、
    (i)配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドに結合し、及び/又は
    (ii)(a)配列番号21の配列、又は配列番号21とは単一のアミノ酸置換により異なる配列を有する、4B4 CDRH1、
    (b)配列番号23の配列、又は配列番号23とは単一のアミノ酸置換により異なる配列を有する、4B4 CDRH2、
    (c)配列番号25の配列、又は配列番号25とは単一のアミノ酸置換により異なる配列を有する、4B4 CDRH3、
    (d)配列番号15の配列、又は配列番号15とは単一のアミノ酸置換により異なる配列を有する、4B4 CDRL1、
    (e)配列番号17の配列、又は配列番号17とは単一のアミノ酸置換により異なる配列を有する、4B4 CDRL2、及び
    (f)配列番号19の配列、又は配列番号19とは単一のアミノ酸置換により異なる配列を有する、4B4 CDRL3
    からなる群から選択される少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)を含み、及び/又は
    (iii)配列番号33に対して少なくとも85%、90%、95%、98%、99%、又は100%同一の配列を有する重鎖可変領域を含み、及び/又は
    (iv)配列番号31に対して少なくとも85%、90%、95%、98%、99%、又は100%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含み、又は
    (v)(i)、(ii)、(iii)、又は(iv)の抗体と競合する、
    請求項18に記載の方法若しくは使用、又は請求項18に記載の使用のための第1のMCM5結合剤及び/若しくは第2のMCM5結合剤。
  20. (a)第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体が、0.001~1nMの範囲内のMCM5に対する親和性を有し、
    (b)第1のモノクローナル抗体及び/又は第2のモノクローナル抗体が、Fab'2、F'(ab)2、Fv、単鎖抗体又はダイアボディであり、
    (c)第1のモノクローナル抗体が、12A7 CDRH1、12A7 CDRH2、及び12A7 CDRH3を含み、
    (d)第1のモノクローナル抗体が、12A7 CDRL1、12A7 CDRL2及び12A7 CDRL3を含み、
    (e)第1のモノクローナル抗体が、配列番号9の配列を有する12A7 CDRH1、配列番号11の配列を有する12A7 CDRH2、及び配列番号13の配列を有する12A7 CDRH3を含み、
    (f)第1のモノクローナル抗体が、配列番号3の配列を有する12A7 CDRL1、配列番号5の配列を有する12A7 CDRL2、及び配列番号7の配列を有する12A7 CDRL3を含み、
    (g)第2のモノクローナル抗体が、4B4 CDRH1、4B4 CDRH2、及び4B4 CDRH3を含み、
    (h)第2のモノクローナル抗体が、4B4 CDRL1、4B4 CDRL2及び4B4 CDRL3を含み、
    (i)第2のモノクローナル抗体が、配列番号21の配列を有する4B4 CDRH1、配列番号23の配列を有する4B4 CDRH2、及び配列番号25の配列を有する4B4 CDRH3を含み、
    (j)第2のモノクローナル抗体が、配列番号15の配列を有する4B4 CDRL1、配列番号17の配列を有する4B4 CDRL2、及び配列番号19の配列を有する4B4 CDRL3を有し、
    (k)第1のモノクローナル抗体が、配列番号29に対して少なくとも95%同一の配列を有する重鎖可変領域を含み、
    (l)第1のモノクローナル抗体が、配列番号29に対して少なくとも98%同一の配列を有する重鎖可変領域を含み、
    (m)第1のモノクローナル抗体が、配列番号27に対して少なくとも95%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含み、
    (n)第1のモノクローナル抗体が、配列番号27に対して少なくとも98%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含み、
    (o)第2のモノクローナル抗体が、配列番号33に対して少なくとも95%同一の配列を有する重鎖可変領域を含み、
    (p)第2のモノクローナル抗体が、配列番号33に対して少なくとも98%同一の配列を有する重鎖可変領域を含み、
    (q)第2のモノクローナル抗体が、配列番号31に対して少なくとも95%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含み、及び/又は
    (r)第2のモノクローナル抗体が、配列番号31に対して少なくとも98%同一の配列を有する軽鎖可変領域を含む、
    請求項18又は19に記載の方法若しくは使用、又は請求項18又は19に記載の使用のための第1のMCM5結合剤及び/若しくは第2のMCM5結合剤。
  21. 対象が、
    (i)ヒトである、
    (ii)男性である、
    (iii)膀胱鏡検査による監視を受けている、
    (iv)過去に膀胱がんと診断されたことがある、
    (v)膀胱がんが寛解している、及び/又は
    (vi)無症候性膀胱がんであり、必要に応じて、対象は血尿を呈していない、
    請求項1から7、11から15、及び17から20のいずれか一項に記載の方法、請求項8から9、11から14及び16から20のいずれか一項に記載の使用、又は請求項10から14若しくは16から20のいずれか一項に記載の使用のための第1のMCM5結合剤及び/若しくは第2のMCM5結合剤。
  22. (i)第1のMCM5結合剤、
    (ii)第2のMCM5結合剤、及び/又は
    (iii)尿試料中の細胞からMCM5を放出させることができる溶解緩衝液、
    並びに
    (iv)対象における再発膀胱がんの存在又は非存在を検出する方法、対象の再発膀胱がんを診断する方法及び/又は膀胱がんの再発について対象をモニターする方法における第1のMCM5結合剤、第2のMCM5結合剤、及び/又は溶解緩衝液の使用についての使用説明書
    を含む、キット。
  23. (i)第1のMCM5結合剤が、請求項10から14又は16から20のいずれか一項に定義されたものであり、
    (ii)第2のMCM5結合剤が、請求項10から14又は16から20のいずれか一項に定義されたものであり、
    (iii)溶解緩衝液が、請求項5から7のいずれか一項に定義されたものであり、及び/又は
    (iv)使用説明書が、請求項1から7、11から15、及び17から21のいずれか一項に定義された方法における、第1のMCM5結合剤、第2のMCM5結合剤、及び/又は溶解緩衝液の使用に関するものである、
    請求項22に記載のキット。
JP2022513878A 2019-09-02 2020-09-01 再発膀胱がんの検出のためのmcm5 elisa Pending JP2022546121A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB1912605.1A GB201912605D0 (en) 2019-09-02 2019-09-02 Cancer assay
GB1912605.1 2019-09-02
PCT/GB2020/052095 WO2021044135A1 (en) 2019-09-02 2020-09-01 Mcm5 elisa for the detection of recurrent bladder cancer

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022546121A true JP2022546121A (ja) 2022-11-02
JPWO2021044135A5 JPWO2021044135A5 (ja) 2023-08-30

Family

ID=68207009

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022513878A Pending JP2022546121A (ja) 2019-09-02 2020-09-01 再発膀胱がんの検出のためのmcm5 elisa

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20220283162A1 (ja)
EP (1) EP4025913A1 (ja)
JP (1) JP2022546121A (ja)
GB (1) GB201912605D0 (ja)
WO (1) WO2021044135A1 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2911415T3 (es) * 2015-06-08 2022-05-19 Arquer Diagnostics Ltd Métodos y kits
GB201509907D0 (en) * 2015-06-08 2015-07-22 Urosens Ltd Antibodies

Also Published As

Publication number Publication date
GB201912605D0 (en) 2019-10-16
EP4025913A1 (en) 2022-07-13
WO2021044135A1 (en) 2021-03-11
US20220283162A1 (en) 2022-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101976219B1 (ko) 유방암의 바이오마커
CN109975549B (zh) 肿瘤来源IgG在胰腺癌诊断或预后中的用途
US20210277142A1 (en) Monoclonal antibodies binding mcm5
JP2013543117A (ja) Brafv600eに特異的に結合する抗体を使用する癌の診断のための手段及び方法
Inohara et al. Cytoplasmic and serum galectin-3 in diagnosis of thyroid malignancies
EP3867647B1 (en) Use of mcm5 as a marker for gynaecological cancers
JP6854246B2 (ja) 尿サンプルの分析方法
JP2022546121A (ja) 再発膀胱がんの検出のためのmcm5 elisa
Jianguo et al. Serum and urinary procollagen III aminoterminal propeptide as a biomarker of obstructive nephropathy in children
EP3304084B1 (en) Methods and kits
US9523690B2 (en) Biomarkers for the diagnosis and/or prognosis of clear cell renal cell carcinoma
JP4560314B2 (ja) 中性アミノ酸トランスポーターによる癌の検出法、及びそのためのキット
US20220050110A1 (en) Use of mcm5 as a marker in semen for prostate cancer
Nakagomi et al. Prognostic and therapeutic implications of the MIB-1 labeling index in breast cancer
JP7307479B2 (ja) IgA腎症診断用キット
CA2750001A1 (en) Serpin b 13 as a marker for squamous cell carcinoma of the lung
Prasetya et al. Sensitivity and specificity of 47 kDa polyclonal antibody for detection of bladder cancer cells in urine of hematuria patients
WO2013017891A2 (en) Assay
Huang et al. A New Serological Method for the Differential Diagnosis of Hashimoto's Thyroiditis and Graves' Disease
US20190352415A1 (en) Use of the cd71 receptor in the prognosis and treatment of endometriosis
JP2024505748A (ja) 腎細胞癌の予後のための炭酸脱水酵素9を発現する循環性マイクロベシクル
JP5429723B2 (ja) 大腸癌、動脈硬化症、又はメタボリックシンドロームの検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20220705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20220705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230822

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230822

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240521