JP2022545973A - 神経障害および精神障害の治療に使用するための神経毒素組成物 - Google Patents

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Abstract

本明細書で開示されるのは、神経障害および精神障害の治療に使用するための組成物および方法である。【選択図】なし

Description

本明細書は、例えば、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を含む、神経障害および精神障害を治療するために、星状神経節(SG)神経の束に投与される神経毒素の使用に関する。
SGは、第6及び第7頸椎(首の最終椎骨)の高さにある神経の束である。神経は、椎骨の前方に位置する。交感神経系の一部で、頭部、上肢及び胸部の臓器に分布する。例えば、SGを「ブロック」する(「SGB」または「星状神経節ブロック」として確立している)治療は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、うつ、不安、頭痛、帯状疱疹後神経痛(PHN)、難治性狭心症、不整脈及び慢性局所疼痛症候群(CRPS)を含む、多くの障害の治療に有用であるとされている。
PTSDは、深刻な、多くの場合ストレスや脅威となる出来事、それを経験したり、目撃したりすること、によって引き起こされる精神状態である。症状には、その出来事に関する抑えきれない思考に加え、フラッシュバック、悪夢および強い不安が含まれうる。PTSDは、過去に、第一次世界大戦中の「シェルショック」および第二次世界大戦後の「戦闘疲労」など、様々な名称で知られてきた。しかし、PTSDは、年齢に関係なく、誰にでも起こりうる。PTSDは米国の成人の約3.5%が罹患しており、生涯で11人に1人がPTSDと診断されると推定されている。また、女性は、男性の2倍、PTSDを発症しやすい。
PTSDに罹患した人は、トラウマとなる出来事が終わった後も、その経験に関連した激しく、不穏な思考および感情が長く続くことがある。彼らは、フラッシュバックまたは悪夢を通してその出来事を追体験することがあり、悲しみ、恐怖または怒りを感じ、そして他の人々から切り離されまたは疎外されたように感じることがある。PTSDに罹患した人は、トラウマとなる出来事を思い出させるような状況や人を避け、大きな音または偶然の接触など、当たり前のことに強い否定的な反応を示すことがある。
PTSDの診断には、不穏なトラウマとなる出来事への暴露が必要となる。しかし、暴露は、直接ではなく、間接的であってもよい。例えば、PTSDは、近親者の暴力的な死について学んだ個人に発生しうる。また、警察官が、児童虐待事件の詳細に暴露されるなど、トラウマの描写に繰り返し暴露された結果、発生することもある。
PTSDの症状は、4つのカテゴリーに分類される。特定の症状は、重症度が異なる場合がある。
a.繰り返される無意識の記憶、苦痛な夢、またはトラウマとなる出来事のフラッシュバックといった侵入的思考。フラッシュバックは、トラウマとなる経験を追体験している、または目の前で見ていると感じるほど鮮明である場合がある。
b.トラウマとなる出来事の想起を避けることには、苦痛な記憶を呼び起こす人、場所、行動、物および状況を避けることが含まれる。人は、トラウマとなる出来事について思い出すこと、または考えることを避けようとする場合がある。彼らは、何が起こったのか、それについてどう感じているのかを話すのを嫌がる場合がある。
c.否定的な思考や感情には、自分自身または他人に対する、継続的、かつ、歪んだ信念(例えば、「私が悪い」、「誰も信用できない」)、継続的な恐怖、憎悪、怒り、罪悪感、または、恥、以前は楽しんでいた活動への興味の大幅な低下、他人からの孤立、疎遠、が含まれる場合がある。
d.覚醒および反応性の症状には、怒りっぽく、怒りを爆発させる、無謀な行動または自己破壊的な行動をとる、驚きやすくなる、集中力または睡眠に問題がある、が含まれる場合がある。
一般的なPTSDの併存疾患には、大うつ病、不安障害、衝動性/暴力的行動、および薬物乱用が含まれる。
PTSDの罹患者は、多くの場合、治療を受けているが、新しい治療法も受容されつつある。例えば、薬物療法はPTSD治療にも使用され、バーチャルリアリティへの暴露も同様に有効である。
PTSDの治療に特化した薬物療法はないが、現在、他の精神状態(気分障害および不安障害など)の治療に使用されている、確立されたさまざまな薬物療法があり、PTSD症状の管理に有用であることが分かっている。一般的にSSRIと呼ばれる、選択的セロトニン再取り込み阻害薬は、通常、うつ病および不安の症状を改善するために処方される薬の一種である。通常、SSRIは、PTSDの治療において使用される一般的な薬物療法のカテゴリーである。しかし、SNRIも使用することができる。SNRIは、セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬の略で、うつ病の治療にしばしば使用される。また、非定型抗精神病薬および抗高血圧性アルファブロッカーであるプラゾシンなど、他のカテゴリーの薬物療法が、しばしばPTSD症状の軽減に使用される。
しかし、これらの治療法はすべて、効果の持続時間が短く、効果に一貫性がないことが課題である。
本開示は、神経毒素、例えばボツリヌス毒素を含むクロストリジウム神経毒素を含む組成物および方法、並びに神経障害及び精神障害、例えばPTSD、うつ病、不安、頭痛、PHN、難治性狭心症、不整脈及びCRPS、を治療するためのそれらの使用である。開示された方法は、筋肉内および神経豊富な投与部位の両方での使用、例えば神経束を「ブロック」するためのSGへの注射、SGBの確立、を含むことができる。
開示された治療方法は、神経障害及び精神障害の症状を予防又は緩和することができる。麻酔治療単独と比較して、効果の長い持続時間及び症状の大幅な軽減も、開示された方法によって提供することができる。開示された治療方法は、SGまたはその近傍に適用される神経毒素の使用を含んでいる。開示された治療法は、神経毒素を局所麻酔薬と組み合わせて、または組み合わせずに、両方をSGまたはその近傍に適用して使用することを含む。開示された組み合わせ治療法(例えば、PTSD治療の場合にはSSRIと神経毒素との組み合わせ、またはCRPS治療の場合にはゾレドロン酸と神経毒素との組み合わせ)は、どちらかを単独で投与した場合の効果と比較して、相乗的な効果を提供することができる。
本開示の治療法は、現在の方法と比較して、緩和の持続時間を増加させることができる。
図1は、頸部内の星状神経節の位置を示したものである。
(発明の詳細な説明)
本開示は、例えば、神経毒素誘発性または神経毒素媒介性SGブロック、またはSGBの使用を通じて、例えば、PTSD、うつ、不安、頭痛、PHN、難治性狭心症、不整脈、およびCRPSを含む、神経障害および精神障害に関連する症状の発生及び重症度を低減する方法に関する。SGBは、麻酔科医が痛みを和らげるために、選択的に使用する治療である。新しい研究は、局所麻酔薬を使用するSGBが、治療および投薬などの従来の治療法から緩和を見いだせなかった心的外傷後ストレス障害(PTSD)の患者のサブセットを助ける可能性があることを示唆している。
報告されているエビデンスによると、麻酔薬を用いたSGBは、副作用が限られており、訓練を受けた臨床医が投与する場合には、比較的安全であることが実証されている。治療後、PTSDの症状に対してSGBによる治療を受けた患者の中には、不安およびその他の症状が軽減されたため、「話し合い」療法のような従来の治療からより多くの利益を得ることができるようになった者もいる。SGBは治療法ではなく、この治療法はすべての人に効果があるわけではない。しかし、PTSDの症状、例えば、他のエビデンスベースに基づく治療法に反応しなかったPTSDの症状に対して、有望な選択肢となる。それでも、麻酔薬媒介性SGBにおける効果の持続時間は限られている。
開示された実施形態は、SGBを確立するために神経毒素を使用することを含む。開示された実施形態は、治療上有効な量の、少なくとも1つの神経毒素をSGまたはその周辺に投与することを含む。SGへの注射を含む実施形態において、適切な組成物は、例えばボツリヌス神経毒素といったクロストリジウム神経毒素を含むことができる。開示された実施形態は、局所麻酔薬をSGに適用する、組み合わせ治療法を含む。実施形態において、神経毒素は、麻酔薬とともに投与され得る。実施形態において、神経毒素は、SSRIとともに投与され得る。実施形態において、神経毒素は、SNRIとともに投与され得る。
(定義)
『投与』は、医薬組成物又は有効成分を対象に与える(すなわち、投与する)工程を意味する。本明細書に開示の医薬組成物は、注射又は留置剤の使用などによる、経口、筋肉内、真皮下(subdermal)、又は皮下(subcutaneous)などの投与経路をはじめとする、多数の適切な経路を介して、投与され得る。筋肉内注射は、例えば、表層的又は中間層的であり得る。
『ボツリヌス毒素』又は『ボツリヌス神経毒素』は、Clostridium botulinumに由来する神経毒素、並びに、改変ボツリヌス毒素、組換えボツリヌス毒素、ハイブリッドボツリヌス毒素、及びキメラボツリヌス毒素を意味する。組換えボツリヌス毒素は、非クロストリジウム属種を用いた組換えで作られた、それらの軽鎖及び/又は重鎖を有し得る。本明細書で使用するとき、『ボツリヌス毒素』は、血清型A、B、C、D、E、F、G、及びHのボツリヌス毒素を包含する。本明細書で使用するとき、『ボツリヌス毒素』は、ボツリヌス毒素複合体(すなわち、300、600、及び900kDaの複合体)及び純ボツリヌス毒素(すなわち、約150kDaの神経毒素分子)の両方を包含するが、これらの全てが開示された実施形態の実施に有用である。
『クロストリジウム神経毒素』は、Clostridium botulinum、Clostridium butyricum、又はClostridium berattiなどのクロストリジウム属細菌から産生される又はこれらに特有の神経毒素、並びに、非クロストリジウム属種を用いた組換えで作られたクロストリジウム神経毒素を意味する。
本明細書で使用するとき、『速効型』は、例えばA型ボツリヌス毒素などから製造されたものよりも迅速に患者で効果を奏するボツリヌス毒素を指す。例えば、速効型ボツリヌス毒素(E型ボツリヌス毒素など)の効果は36時間以内に奏され得る。
本明細書で使用するとき、『高速回復型』は、例えばA型ボツリヌス毒素などから製造されたものよりも迅速に患者で効果が減少するボツリヌス毒素を指す。例えば、高速回復型ボツリヌス毒素(E型ボツリヌス毒素など)の効果は、例えば、120時間、150時間、300時間、350時間、400時間、500時間、600時間、700時間、800時間などの時間内に減少し得る。A型ボツリヌス毒素が、多汗症治療などでの腺の治療に用いられる場合に、12ヶ月までの、場合によっては、27ヶ月にわたる、効力を有し得ることが知られている。しかし、A型ボツリヌス毒素の筋肉内注射の通常の持続時間は典型的には約3から4ヶ月である。
『神経毒素』は、神経細胞表面受容体への特異的な親和性を有する生物学的活性分子を意味する。神経毒素は、純毒素としてのクロストリジウム毒素及び1つ以上の非毒素の毒素関連タンパク質と複合体化されたものとしてのクロストリジウム毒素の両方を含む。
『患者』は、医学的又は獣医学的な治療を受けているヒト又は非ヒト対象を意味する。
『医薬組成物』は、有効成分がクロストリジウム毒素であり得る製剤を意味する。『製剤』という言葉は、医薬組成物中に、ボツリヌス神経毒素有効成分に加えて、少なくとも1つの追加成分(例えば、これらに限定されるわけではないものの、アルブミン(ヒト血清アルブミン又は組換えヒトアルブミン)及び/又は塩化ナトリウム)が存在することを意味する。これにより、医薬組成物は、ヒト患者などの対象への、診療のため、治療のため、又は美容のための投与に適した製剤である。医薬組成物は、凍結乾燥又は真空乾燥状態、凍結乾燥又は真空乾燥された医薬組成物を例えば生理食塩水又は水によって再構成した後に形成された溶液、又は、再構成を要しない溶液であり得る。既述のように、医薬組成物は、液体、半固体、又は固体であり得る。医薬組成物は、動物性タンパク質不含であり得る。
『精製ボツリヌス毒素』は、ボツリヌス毒素が培養又は発酵処理から取得される際にそれに付随し得る他のタンパク質及び不純物から単離又は実質的に単離されたボツリヌス毒素複合体又は純ボツリヌス毒素を意味する。そこで、精製ボツリヌス毒素は、非ボツリヌス毒素タンパク質及び不純物の、少なくとも95%、より好ましくは、少なくとも99%が、除去されたものであり得る。
『治療製剤』は、障害若しくは疾患及び/又はそれらに伴う症状を治療し、それにより、緩和するために用いられ得る製剤を意味する。
『治療有効量』は、顕著な負の又は有害な副作用を生じることなく、症状、疾患、障害、又は、状態を治療するために必要とされる、剤(例えば、クロストリジウム毒素、又は、クロストリジウム毒素を含む医薬組成物など)のレベル、量、又は濃度を意味する。
『治療』は、負傷若しくは損傷組織の治癒、又は、現存している若しくは認知された、症状、疾患、障害、若しくは状態の、変化、変更、増強、改善、寛解、及び/又は、美化などにより、所望の治療又は美容結果を実現するための、疾患、障害、又は状態の、緩和又は減少(ある程度の減少、顕著な減少、ほぼ完全な減少、及び完全な減少を含む)、回復又は予防(一時的又は持続的)を意味する。
『ユニット』又は『U』は、市販のA型ボツリヌス神経毒素(例えば、Onabotulinumtoxin A (BOTOX(登録商標))の1ユニットと等価の神経筋遮断効果を有するように規格化された有効ボツリヌス毒素神経毒素の量を意味する。
(神経毒素組成物)
本明細書に開示された実施形態は神経毒素組成物を含む。こうした神経毒素は、任意の医薬的に許容可能な形態である任意の医薬的に許容可能な製剤として製剤化され得る。神経毒素は、任意の製造元により供給される任意の医薬的に許容可能な形態で使用され得る。開示された実施形態は、クロストリジウム神経毒素の使用を含む。
クロストリジウム神経毒素は、Clostridium botulinum、Clostridium butyricum、又はClostridium berattiの細菌などの、クロストリジウム細菌により作られ得る。また、神経毒素は、そのアミノ酸の少なくとも1つが、天然型又は野生型の神経毒素にと比較して、欠損、修飾、又は置換された神経毒素である改変神経毒素であり得る。さらに、神経毒素は、組換えで産生された神経毒素又は誘導体又はその断片であり得る。
開示された実施形態では、神経毒素は、単位剤形として製剤化され、例えば、バイアル詰めの無菌溶液として、又は、注射のために生理食塩水などの適切な溶媒内で再構成するための凍結乾燥粉末を含有するバイアル又は袋として、提供され得る。
実施形態では、ボツリヌス毒素は、毒素を安定化し非特異的吸収による損失を最小化するパスチャライズされたヒト血清アルブミン(Human Serum Albumin、HSA)及び生理食塩水を含有する溶液として製剤化される。この溶液は、無菌凍結乾燥粉末を得るために、無菌濾過(0.2μmフィルター)され、個別のバイアルに充填され、その後、真空乾燥され得る。使用時、この粉末は、保管されたものではない無菌の正常生理食塩水(注射では塩化ナトリウム0.9%)の添加により再構成され得る。
ある実施形態では、A型ボツリヌス毒素は、pH6.0で、0.03Mのリン酸ナトリウム、0.12Mの塩化ナトリウム、及び1mg/mLのHSAの溶液中での5mLバイアル理論濃度が20ng/mLである注射用無菌溶液として供給される。
組成物は、一種類の神経毒素のみを、例えば、A型ボツリヌス毒素のみを含有してもよいが、開示された組成物は、増強された障害治療効果をもたらし得る2種以上の神経毒素を含み得る。例えば、患者に投与された組成物は、A型及びE型又はA型及びB型ボツリヌス毒素を含み得る。2つの異なる神経毒素を含有する単一の組成物を投与することは、所望の治療効果を達成しながらも当該患者に単一の神経毒素が投与される場合よりも、各神経毒素の有効濃度を減少させることを可能とし得る。この種の『組み合わせ』組成物は、両方の神経毒素の利点をも、例えば、長期の持続時間と組み合わされた速い効果をももたらし得る。
患者に投与される組成物は、1つ又は複数の神経毒素と組み合わせて、タンパク質受容体又はイオンチャネルモジュレーターなどの他の医薬有効成分も含有し得る。これらのモジュレーターは、種々のニューロン間での神経伝達の減少に寄与する可能性がある。例えば、組成物は、GABA受容体により仲介される阻害効果を増強するγアミノ酪酸(GABA)A型受容体モジュレーターを含有してもよい。GABA受容体は、細胞膜を横切る電流を効率的に短絡することにより神経活動を阻害する。GABA受容体モジュレーターは、GABA受容体の阻害効果を増強し、ニューロンからの電気的又は化学的な信号伝達を減少させる可能性がある。GABA受容体モジュレーターの例は、ジアゼパム、オキサキセパム、ロラゼパム、プラゼパム、アルプラゾラム、ハラゼアパム(halazeapam)、コルジアゼポキシド、及びクロラゼプ酸などの、ベンゾジアゼピンを含む。組成物は、グルタミン酸受容体により仲介される興奮効果を減少させるグルタミン酸受容体モジュレーターを含んでもよい。グルタミン酸受容体モジュレーターの例は、AMPA、NMDA、及び/又は、カイニン酸型グルタミン酸受容体を横切る電流を阻害する剤を含む。さらに、開示された組成物は、エスケタミンを含む。
開示された神経毒素組成物は、例えば、針又は無針装置を用いて患者に注射され得る。ある種の実施形態では、本方法は、組成物を、個体に、真皮下で、注射することを含む。例えば、投与することは、約30ゲージ針以下の針を介して、組成物を注射することを含んでもよい。ある種の実施形態では、本方法は、A型ボツリヌス毒素を含む組成物を投与することを含む。
開示された組成物の投与は、シリンジ、カテーテル、針、及び、注射のためのその他の手段により、実行され得る。注射は、治療の必要な哺乳類の身体の任意の区域に行われ得るが、開示された実施形態は、患者の頭部、特にSGへの注射を意図するものである。注射は、表皮、真皮、脂肪、筋肉、神経接合部、又は、皮下組織などの、任意の特定区域へのものであり得る。
2回以上の注射及び/又は2箇所以上の注射部位が、所望の結果を実現するために必要となる可能性もある。また、注射される位置に応じて、注射が、細く中空のTeflon(登録商標)コート針の使用を要することもあるかもしれない。ある種の実施形態では、例えば筋電図、または超音波、または透視下ガイド等によりガイドされる注射が採用される。
開示された方法の下での注射の頻度及び量は、治療される特定の区域の性質及び位置に基づき決定され得る。しかし、ある種の場合では、反復注射が最適の結果を実現するために望ましいかもしれない。個々の症例のそれぞれについての注射の頻度及び量は、当業者により決定され得る。
投与経路及び用量の例を挙げたが、適切な投与経路及び用量は一般的に主治医により個別的に決定される。このような決定は、当業者にとって定型的な作業である(例えば、Harrison’s Principles of Internal Medicine (1998), edited by Anthony Fauci et al., 14th edition, published by McGraw Hill参照)。例えば、本開示発明に基づくクロストリジウム神経毒素の投与のための経路及び用量は、選択された神経毒素の溶解特性並びに治療される症状又は状態の強度及び範囲などの判断基準に基づき選択され得る。
(使用法)
本開示の方法は、神経障害および/または精神障害に関連する症状を予防または緩和するために、例えばクロストリジウム毒素、例えばA型ボツリヌス菌、といった神経毒素を患者に投与することを含むことができる。例えば、開示された方法は、痛み、吐き気、嘔吐、光感受性、音感受性、急性ストレス、フラッシュバック、悪夢、重度の不安、制御不能な思考、易怒性、怒りの爆発、無謀または自己破壊的な行動、びっくり病(being easily startled)、集中力欠如、不眠、およびそれらの組み合わせの発生を予防または軽減することができる。
開示された方法による治療に適した障害は、例えば、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、うつ病、不安症、頭痛、帯状疱疹後神経痛(PHN)、難治性狭心症、不整脈、慢性局所疼痛症候群(CRPS)、うつ病性障害、大うつ病性障害、双極性障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、強迫性障害、社会不安障害、パニック障害、恐怖症、抜毛症、を含む。
開示された方法で治療することができる一般的なPTSDの併存症には、大うつ病、不安障害、衝動的/暴力的行動、および物質乱用が含まれる。
開示された実施形態は、神経毒素の投与と組み合わせて、SGに局所麻酔薬を投与することを含むことができる。例えば、1または2%のリドカインなどの5~10mLの局所麻酔薬を、SGまたはSGの周辺に、注射で投与することができる。
開示された組み合わせ治療(例えば、PTSD治療の場合における、SSRIと神経毒素との組み合わせ、または、CRPS治療の場合における、ゾレドロン酸と神経毒素との組み合わせ)は、相乗効果を提供することができる。いくつかの実施形態では、ゾレドロン酸の月間用量は、約5000mg以下、約4000mg以下、約3000mg以下、約2000mg以下、約1000mg以下、約700mg以下、約600mg以下、約1mgから約4000mg、約1mgから約1000mg、約10mgから約1000mg、約50mgから約1000mg、約10mgから約600mg、約40mgから約600mg、約50mgから約600mg、約40mgから約400mg、約50mgから約200mg、約200mgから約300mg、約250mgから約350mg、または約100mgから約600mg、約40mgから約2000mg、約40mgから約800mg、約50mgから約800mg、約100mgから約800mg、約40mgから約1000mg、約50mgから約1000mg、または約100mgから約1000mg、あるいはこれらの値により境界付けられる範囲またはその間の範囲またはこれらの値のいずれかの月間用量である。
開示された実施形態における、使用に適したSSRIは、例えば、フルオキセチン(プロザック)、セルトラリン(ゾロフト)、パロキセチン(パキシル)、エスシタロプラム(レクサプロ)、フルボキサミン(ルボックス)、シタロプラム(セレクサ)、ボラゾドン(ビブライド)、ボルチオキセチン(ブリンテリックス)およびこれらの組み合わせ、を含む。実施形態において、SSRIの用量は、例えば、5mg/日、10mg/日、15mg/日、20mg/日、25mg/日、30mg/日などとすることができる。実施形態において、SSRIの用量は、例えば、5mg隔日、10mg隔日、15mg隔日、20mg隔日、25mg隔日、30mg隔日などとすることができる。
開示された実施形態における、使用に適したSNRIは、例えば、アトモキセチン(ストラテラ)、デスベンラファキシン(プリスティック、ケデスラ)、デュロキセチン(シンバルタ、イレンカ)、レボミルナシプラン(フェツィーマ)、ミルナシプラン(サベラ)、トラマドール(ウルトラム)、ベンラファキシン(エフェクサーXR)を含む。実施形態において、SNRIの用量は、例えば、5mg/日、10mg/日、15mg/日、20mg/日、25mg/日、30mg/日などとすることができる。実施形態において、SSRIの用量は、例えば、5mg隔日、10mg隔日、15mg隔日、20mg隔日、25mg隔日、30mg隔日などとすることができる。
開示された治療方法は、神経毒素を局所麻酔剤と組み合わせて使用し、両者をSGまたはその周辺に適用することを含む。
開示された方法は、複数のクロストリジウム神経毒素の使用を含むことができる。
開示された実施形態は、SGへの神経毒素投与後に患者がさらなる治療を受ける、組み合わせ治療を含む。例えば、開示された方法に従って、患者は、認知処理療法、眼球運動による脱感作と再処理法(EMDR)、認知行動療法(CBT)、ヨガ、鍼灸、およびそれらの組み合わせで治療されることができる。開示された実施形態は、SGBを確立し、患者のための運動レジメンを処方することを含む。開示された実施形態は、SGBを確立することと、患者のためにより健康的な食事を処方することとを含む。開示された実施形態は、SGBを確立することと、患者のためにヨガレジメンを処方することとを含む。
さらなる実施形態は、グレリン又はグレリン受容体のレベル又は活性を、薬剤を投与する前と比較して低下させる薬剤の治療有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む。実施形態では、そのような薬剤は、成長ホルモン分泌促進受容体1a(GHSr1a)アンタゴニスト、GHSr1aアゴニスト、またはグレリンO-アシルトランスフェラーゼ(GOAT)の活性阻害薬剤、を含むことができる。
開示された実施形態は、SGBを確立することと、患者に処方される他の薬剤、例えば抗うつ薬、の数または量を減少させることと、を含んでいる。
(神経毒素の投薬)
神経毒素は、約10-3U/kgと約35U/kgとの間の量で投与することができる。実施形態では、神経毒素は、約10-2U/kgと約25U/kgの間の量で投与される。別の実施形態では、神経毒素は、約10-1U/kgと約15U/kgの間の量で投与される。別の実施形態では、神経毒素は、約1U/kgと約10U/kgの間の量で投与される。多くの実施例において、約1単位から約300単位のA型ボツリヌス菌などの神経毒素の投与は、有効な治療による軽減を提供する。実施形態では、約5単位から約200単位のA型ボツリヌス菌などの神経毒素を使用することができ、別の実施形態では、約10単位から約100単位のA型ボツリヌス菌などの神経毒素を標的組織内に局所的に投与することができる。
実施形態において、投与は、治療セッションあたりの総用量として、約30単位、約40単位、約50単位、約60単位、約70単位、約80単位、約90単位、約100単位、約110単位、約120単位、約130単位、約140単位、約150単位、約160単位、約170単位、約180単位、約190単位、約200単位、約210単位、約220単位、約230単位、約240単位、約250単位、約260単位、約270単位、約280単位、約290単位、または約300単位などのボツリヌス神経毒素、を含むことができる。
実施形態において、投与は、治療セッションあたりの総用量として、10単位以上、20単位以上、30単位以上、40単位以上、50単位以上、60単位以上、70単位以上、80単位以上、90単位以上、100単位以上、110単位以上、120単位以上、130単位以上、140単位以上、150単位以上、160単位以上、170単位以上、180単位以上、190単位以上、200単位以上、210単位以上、220単位以上、230単位以上、240単位以上、250単位以上、260単位以上、270単位以上、280単位以上、290単位以上、または300単位以上などの神経毒素、例えばA型ボツリヌス神経毒素、を含むことができる。
実施形態において、投与は、治療セッションあたりの総用量として、10単位以下、20単位以下、30単位以下、40単位以下、50単位以下、60単位以下、70単位以下、80単位以下、90単位以下、100単位以下、110単位以下、120単位以下、130単位以下、140単位以下、150単位以下、160単位以下、170単位以下、180単位以下、190単位以下、200単位以下、210単位以下、220単位以下、230単位以下、240単位以下、250単位以下、260単位以下、270単位以下、280単位以下、290単位以下、または300単位以下などの神経毒素、例えばA型ボツリヌス神経毒素、を含むことができる。
実施形態において、投与は、1年の総用量として、400単位以下、500単位以下、600単位以下、700単位以下、800単位以下、900単位以下、または1000単位以下などの神経毒素、例えばA型ボツリヌス神経毒素、を含むことができる。
実施形態において、神経毒素の用量は、タンパク質量または濃度で表される。例えば、実施形態では、神経毒素は、約.2ngと20ngとの間の量で投与することができる。実施形態では、神経毒素は、約.3ngと19ngと、約.4ngと18ngと、約.5ngと17ngと、約.6ngと16ngと、約.7ngと15ngと、約.8ngと14ngと、約.9ngと13ngと、約1.0ngと12ngと、約1.5ngと11ngと、約2ngと10ngと、約5ngと7ngと、などの間の量で、筋肉などの標的組織内に投与される。
しかし、最終的には、投与される毒素の量およびその投与の頻度の両方は、治療に責任を負う医師の裁量に委ねられ、安全性および毒素によって生じる効果の問題に見合ったものとなる。
開示された実施形態は、繰り返すことができる治療法を含む。例えば、患者が神経障害および/または精神障害に関連する症状を経験し始めた場合、繰り返し治療を行うことができる。しかし、好ましい実施形態は、症状の再発の前に治療を繰り返すことを含む。したがって、開示された実施形態は、例えば、6週間、8週間、10週間、12週間、14週間、16週間、18週間、20週間、22週間、24週間、またはそれ以上後に、治療を繰り返すことを含んでいる。繰り返し治療は、前の治療で使用された投与部位と異なる投与部位を含むことができる。
本開示に記載の実施形態では、特定の期間にわたって所定の速度で神経毒素を生体内送達するために、放出制御システムを使用することができる。制御放出システムは、担体に組み込まれた神経毒素を含むことができる。担体は、ポリマーまたはバイオセラミック材料とすることができる。制御放出システムは、患者の身体の選択された場所に注射、挿入または移植することができ、神経毒素が所望の治療効果を提供する方法および濃度でインプラントによって放出される長期間そこにとどまることができる。
高分子材料は、拡散、化学反応または溶媒の活性化、ならびに磁気、超音波または温度変化といった要因によって神経毒素を放出することができる。拡散は、リザーバーまたはマトリックスから出ることとすることができる。化学的制御は、ポリマーの分解またはポリマーからの薬物の開裂に起因することができる。溶媒の活性化は、ポリマーの膨潤または浸透効果を伴うことができる。
開示された実施形態を実施するためのキットも、本開示に含まれる。キットは、30ゲージまたはそれより小さい針及び対応するシリンジを含むことができる。キットはまた、A型ボツリヌス毒素組成物などのクロストリジウム神経毒素組成物を含むことができる。神経毒素組成物は、シリンジ内に提供されてもよい。組成物は、針を通して注射可能である。キットは、シリンジおよび針のサイズ、ならびにそこに含まれる1又は複数の注射用組成物の体積に基づいて様々な形態で設計され、これらは同様に、治療するために設計されているキットの特定の欠損に基づいている。
(実施例)
以下の非限定的な実施例は、代表的な実施形態のより完全な理解を促すために、例示の目的でのみ提供されるものである。実施例は、本開示に記載された実施形態のいずれをも限定するものと解釈されるべきではない。
(実施例1)
PTSDの治療
PTSD患者は、星状神経節ブロック(SGB)を確立するために、35UのA型ボツリヌス菌を、星状神経節(SG)に注射することによって治療される。患者は肩甲骨の下に枕を置き、仰向けに横たわる。頸部は、消毒用石鹸で洗浄される。医師は、針を刺す場所を特定するために首を押す。患者は、針が動く原因となる行為である、会話、咳または嚥下をしないことを求められる。
患者は、ストレスの多い夢が減ったため、より良い睡眠を報告する。この減少は、12週間続く。
(実施例2)
PTSDの治療
PTSD患者は、SGBを確立するために、45UのA型ボツリヌス菌を、SGに注射することによって治療される。
患者は、ストレスに関連する頭痛の減少を報告する。この減少は、16週間続く。
(実施例3)
PTSDの治療
PTSD患者は、星状神経節ブロック(SGB)を確立するために、60UのB型ボツリヌス菌を、星状神経節(SG)に注射することによって治療される。また、患者は、SSRIも投与される。
患者は、うつ病の症状が軽減したことを報告する。この軽減は、10週間続く。
(実施例4)
PTSDの治療
PTSD患者は、星状神経節ブロック(SGB)を確立するために、40UのE型ボツリヌス菌と2mLの1%リドカインとを、星状神経節(SG)に注射することによって治療される。また、患者は、SNRIも投与される。
患者は、うつ病の症状が軽減したことを報告する。この治療は、4週間後に繰り返される。
(実施例5)
不安症の治療
不安症を有する患者は、星状神経節ブロック(SGB)を確立するために、40UのA型ボツリヌス菌を、星状神経節(SG)に注射することによって治療される。
患者は、不安症の症状の軽減を報告する。この軽減は、10週間続く。
最後に、本明細書の側面は特定の実施形態を参照することによって強調されているが、当業者は、これらの開示された実施形態が本開示の内容の原理を例示するに過ぎないことを容易に理解する。したがって、開示された内容は、本開示に記載される特定の方法論、プロトコル、及び/又は試薬等に決して限定されないことを理解されたい。このように、本明細書の精神から逸脱することなく、本開示の教示に従って、開示された内容の様々な修正又は変更又は代替構成を行うことができる。最後に、本開示で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のみのものであり、特許請求の範囲によってのみ定義される、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。したがって、本開示の実施形態は、まさに図示及び説明されているものに限定されない。
特定の実施形態は、本開示に記載された方法及び装置を実施するために本発明者に知られている最良の態様を含み、本開示に記載されている。もちろん、これらの記載された実施形態に対する変形は、前述の説明を読めば当業者には明らかになるであろう。したがって、本開示は、適用される法律によって許可される、本明細書に添付された請求項に記載された主題のすべての変更および等価物を構成する。さらに、そのすべての可能な変形における、上述の実施形態の任意の組み合わせは、別に本開示に示される場合、または文脈によって明らかに矛盾する場合を除き、本開示に包まれる。
本開示の代替的な実施形態、要素、またはステップのグループは、限定として解釈されない。各グループメンバーは、個別に、または本開示の他のグループメンバーとの任意の組み合わせで、参照および請求されてもよい。利便性及び/又は特許性の理由から、グループの1つ又は複数のメンバーがグループに包含され、またはグループから削除され得ることが予想される。そのような包含または削除が行われる場合、本明細書は、修正されたグループを含むとみなされ、したがって、添付の請求項で使用されるすべてのマーカッシュグループの記述に合致する。
特に指示しない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される特性、項目、量、パラメータ、特性、用語などを表すすべての数値は、すべての場合において、用語「約」によって修正されるものと理解される。本開示で使用する場合、用語「約」は、そのように修飾された特性、項目、量、パラメータ、特性、または用語が、記載された特性、項目、量、パラメータ、特性、または用語の値の上下にプラスまたはマイナス10パーセントの範囲を包むことを意味している。従って、反対の指示がない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載された数値パラメータは、変動しうる概算値である。少なくとも、特許請求の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではなく、各数値表示は、少なくとも、報告された有効桁数に照らして、通常の丸め技術を適用することにより解釈されるべきものである。本開示の広い範囲を示す数値範囲および数値が近似値であるにもかかわらず、具体例に示される数値範囲および数値は、可能な限り正確に報告される。しかし、どの数値範囲または値も、本質的に、それぞれの試験測定に見られる標準偏差に起因する一定の誤差を必然的に含む。本書における数値範囲の記載は、単にその範囲に含まれる各個別の数値に個別に言及するための略記法として機能することを意図しています。本明細書で特に指示しない限り、数値範囲の各個別の値は、本明細書に個別に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。
開示を説明する文脈で(特に以下の請求項の文脈で)使用される用語「a」、「an」、「the」、及び同様の参照語は、本明細書で特に示されない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数と複数の双方を含むと解釈される。本明細書に記載される全ての方法は、本明細書に別途示されるか、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行することができる。本明細書で提供される任意の及び全ての例、又は例示的な言語(例えば、「など」)の使用は、単に本開示をより良く明らかにすることを意図しており、他に主張される範囲に限定するものではない。本明細書におけるいかなる文言も、本開示の実施形態の実施に不可欠な非請求項の要素を示すものとして解釈されるべきではない。
本開示の特定の実施形態は、特許請求の範囲において、含むまたは、から本質的になる、の文言を用いてさらに限定することができる。特許請求の範囲において使用される場合、出願時のものであれ、補正により追加されたものであれ、移行句「含む」は、特許請求の範囲に規定されていない要素、ステップ、または成分を除外する。移行句「から本質的になる」は、請求項の範囲を、指定された材料またはステップと、基本的かつ新規な特性(複数可)に重大な影響を与えないものに限定する。このように請求された本開示の実施形態は、本開示において本質的にまたは明示的に説明され、有効化される。
(付記)
(付記1)
神経障害または精神障害を治療する方法であって、PTSD、うつ病、不安症、頭痛およびCRPSの少なくとも1つを治療するために、ボツリヌス毒素を哺乳類の星状神経節に投与するステップを含み、それによって前記障害の少なくとも1つの症状の発生を低減する、方法。
(付記2)
前記ボツリヌス毒素が天然免疫型Aである、付記1に記載の方法。
(付記3)
前記ボツリヌス毒素が注射によって投与される、付記2に記載の方法。
(付記4)
神経障害または精神障害を治療する方法であって、神経障害または精神障害を有する対象の星状神経節にボツリヌス毒素を投与することを含み、それによってそれらの症状を治療する、方法。
(付記5)
神経障害または精神障害を治療する方法であって、ボツリヌス毒素を星状神経節に投与することを含み、前記投与が、C6の前横突起、またはシャサーニュ結節を触診し、前記ボツリヌス毒素を内側に注射することによって、画像化なしで行われる、方法。
(付記6)
神経障害または精神障害を治療する方法であって、ボツリヌス毒素を星状神経節に投与することを含み、前記投与が、治療領域を画像化し、前記ボツリヌス毒素を内側に注射することによって行われる、方法。
(付記7)
前記ボツリヌス毒素がA型ボツリヌス毒素である、付記4、5または6に記載の方法。
(付記8)
前記ボツリヌス毒素が、B型、C型、E型、またはF型ボツリヌス毒素である、付記4、5または6に記載の方法。
(付記9)
前記ボツリヌス毒素の総用量が50~250単位である、付記7または8に記載の方法。
(付記10)
前記ボツリヌス毒素の総用量が25~150単位である、付記7または8に記載の方法。
(付記11)
前記ボツリヌス毒素がA型である、付記9に記載の方法。
(付記12)
前記ボツリヌス毒素がB型である、付記9に記載の方法。
(付記13)
前記ボツリヌス毒素がC型である、付記9に記載の方法。
(付記14)
前記ボツリヌス毒素がE型である、付記9に記載の方法。
(付記15)
前記ボツリヌス毒素がF型である、付記9に記載の方法。
(付記16)
前記の神経障害または精神障害が、PTSDを含む、付記1に記載の方法。
(付記17)
前記の神経障害または精神障害が、うつ病を含む、付記1に記載の方法。
(付記18)
前記の神経障害または精神障害が、不安症を含む、付記1に記載の方法。
(付記19)
前記の神経障害または精神障害が、CRPSを含む、付記1に記載の方法。
(付記20)
前記の神経障害または精神障害が、頭痛を含む、付記1に記載の方法。
(付記21)
神経障害または精神障害を治療する方法であって、PTSD、うつ病、不安症、頭痛およびCRPSの少なくとも1つを治療するために、ボツリヌス毒素を哺乳類の星状神経節に投与するステップと、次に、局所麻酔薬を前記哺乳類の星状神経節に投与することを含み、それによって前記障害の少なくとも一つの症状の発生を低減する、方法。
(付記22)
前記局所麻酔薬がリドカインを含む、付記21に記載の方法。
(付記23)
前記ボツリヌス毒素がA型である、付記21に記載の方法。
(付記24)
前記ボツリヌス毒素がB型である、付記21に記載の方法。
(付記25)
前記ボツリヌス毒素がC型である、付記21に記載の方法。
(付記26)
前記ボツリヌス毒素がE型である、付記21に記載の方法。
(付記27)
前記ボツリヌス毒素がF型である、付記21に記載の方法。
(付記28)
前記神経障害または精神障害が、PTSDを含む、付記21に記載の方法。
(付記29)
前記神経障害または精神障害が、うつ病を含む、付記21に記載の方法。
(付記30)
前記神経障害または精神障害が、不安症を含む、付記21に記載の方法。
(付記31)
前記神経障害または精神障害が、CRPSを含む、付記21に記載の方法。
(付記32)
前記神経障害または精神障害が、頭痛を含む、付記21に記載の方法。
(付記33)
2つの異なるボツリヌス毒素の有効性および安全性を比較する方法であって、
第1のボツリヌス神経毒素の投与により生じる個人の神経障害または精神障害の症状の軽減を測定することと、
第2のボツリヌス神経毒素の投与により生じる個人の神経障害または精神障害の症状の軽減を測定することと、
症状の前記軽減を比較し、前記第1のボツリヌス神経毒素と前記第2のボツリヌス神経毒素との差を決定することと、
を含む方法。

Claims (33)

  1. 神経障害または精神障害を治療する方法であって、PTSD、うつ病、不安症、頭痛およびCRPSの少なくとも1つを治療するために、ボツリヌス毒素を哺乳類の星状神経節に投与するステップを含み、それによって前記障害の少なくとも1つの症状の発生を低減する、方法。
  2. 前記ボツリヌス毒素が天然免疫型Aである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ボツリヌス毒素が注射によって投与される、請求項2に記載の方法。
  4. 神経障害または精神障害を治療する方法であって、神経障害または精神障害を有する対象の星状神経節にボツリヌス毒素を投与することを含み、それによってそれらの症状を治療する、方法。
  5. 神経障害または精神障害を治療する方法であって、ボツリヌス毒素を星状神経節に投与することを含み、前記投与が、C6の前横突起、またはシャサーニュ結節を触診し、前記ボツリヌス毒素を内側に注射することによって、画像化なしで行われる、方法。
  6. 神経障害または精神障害を治療する方法であって、ボツリヌス毒素を星状神経節に投与することを含み、前記投与が、治療領域を画像化し、前記ボツリヌス毒素を内側に注射することによって行われる、方法。
  7. 前記ボツリヌス毒素がA型ボツリヌス毒素である、請求項4、5または6に記載の方法。
  8. 前記ボツリヌス毒素が、B型、C型、E型、またはF型ボツリヌス毒素である、請求項4、5または6に記載の方法。
  9. 前記ボツリヌス毒素の総用量が50~250単位である、請求項7または8に記載の方法。
  10. 前記ボツリヌス毒素の総用量が25~150単位である、請求項7または8に記載の方法。
  11. 前記ボツリヌス毒素がA型である、請求項9に記載の方法。
  12. 前記ボツリヌス毒素がB型である、請求項9に記載の方法。
  13. 前記ボツリヌス毒素がC型である、請求項9に記載の方法。
  14. 前記ボツリヌス毒素がE型である、請求項9に記載の方法。
  15. 前記ボツリヌス毒素がF型である、請求項9に記載の方法。
  16. 前記の神経障害または精神障害が、PTSDを含む、請求項1に記載の方法。
  17. 前記の神経障害または精神障害が、うつ病を含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記の神経障害または精神障害が、不安症を含む、請求項1に記載の方法。
  19. 前記の神経障害または精神障害が、CRPSを含む、請求項1に記載の方法。
  20. 前記の神経障害または精神障害が、頭痛を含む、請求項1に記載の方法。
  21. 神経障害または精神障害を治療する方法であって、PTSD、うつ病、不安症、頭痛およびCRPSの少なくとも1つを治療するために、ボツリヌス毒素を哺乳類の星状神経節に投与するステップと、次に、局所麻酔薬を前記哺乳類の星状神経節に投与することを含み、それによって前記障害の少なくとも一つの症状の発生を低減する、方法。
  22. 前記局所麻酔薬がリドカインを含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記ボツリヌス毒素がA型である、請求項21に記載の方法。
  24. 前記ボツリヌス毒素がB型である、請求項21に記載の方法。
  25. 前記ボツリヌス毒素がC型である、請求項21に記載の方法。
  26. 前記ボツリヌス毒素がE型である、請求項21に記載の方法。
  27. 前記ボツリヌス毒素がF型である、請求項21に記載の方法。
  28. 前記神経障害または精神障害が、PTSDを含む、請求項21に記載の方法。
  29. 前記神経障害または精神障害が、うつ病を含む、請求項21に記載の方法。
  30. 前記神経障害または精神障害が、不安症を含む、請求項21に記載の方法。
  31. 前記神経障害または精神障害が、CRPSを含む、請求項21に記載の方法。
  32. 前記神経障害または精神障害が、頭痛を含む、請求項21に記載の方法。
  33. 2つの異なるボツリヌス毒素の有効性および安全性を比較する方法であって、
    第1のボツリヌス神経毒素の投与により生じる個人の神経障害または精神障害の症状の軽減を測定することと、
    第2のボツリヌス神経毒素の投与により生じる個人の神経障害または精神障害の症状の軽減を測定することと、
    症状の前記軽減を比較し、前記第1のボツリヌス神経毒素と前記第2のボツリヌス神経毒素との差を決定することと、
    を含む方法。
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