JP2022541718A - 個人用気化器装置用の液体カートリッジ - Google Patents

Abstract

個人用気化器装置において使用される、特に電子タバコにおいて使用されるカートリッジは、個人用気化器装置（２０）内で気化させるべき液体（５）を貯蔵するためのリザーバ（４）を囲むハウジング（１）であって、頂部分に開口を有するハウジング（１）と、ハウジング（１）の頂部分における開口内に設置されてハウジング（１）の内壁に取り付けられた膜区画（２ａ）と、膜区画（２ａ）内に保持された透過膜要素（３）であって、毛管作用によってリザーバ（４）からハウジング（１）の頂部分における開口に液体（５）を運ぶように構成された透過膜要素（３）とを含む。

Description

本発明は、電子喫煙具などの、個人用気化器装置用のカートリッジと、かかるカートリッジを含むか又は収容できる個人用気化器装置とに関する。

電子タバコ、電気作動式タバコ、又は簡潔には「ｅタバコ」などの、個人用気化器装置は、タバコ、葉巻、及びシガリロのような、従来の喫煙具の代替品として、過去１０年にわたって人気を集めている。そのような気化器装置の設計及び構成の開発が、それら気化器装置の生産の容易さ及び生産コストのみならず、かかる気化器装置の性能及び信頼性を向上させるために現在行われている。

電気作動式タバコは通常、電源によって電力が供給される加熱器と、加熱器を使用して揮発させてｅタバコのマウスピースを通して空気流中でｅタバコのユーザに移送できる香味付けされた又は香味付けされていない液体を収容する液体リザーバとを含む。そのような電気作動式タバコは、例えば、文献である米国特許出願公開第２０１３／０１６０７６４Ａ１号明細書で知られている。文献である米国特許出願公開第２０１８／０２７９６８２Ａ１号明細書は、電子タバコ用のカートリッジを開示しており、カートリッジは、液体吸収アセンブリと、液体容器の下にある液体吸収要素にタバコリキッドを供給するための液体容器とを含む。文献である中国特許出願公開第１０９７１７５１９Ａ号明細書は、基部内に装着された液体吸引部材ブラケット内に液体吸引部材を備えた電子タバコ用のカートリッジを開示している。

上記を考慮して、本発明の概念の１つは、電子タバコのような、個人用気化器装置において使用される新規の改良された液体保持容器又はタンクを提供することである。特に、個人用気化器装置用の簡単に素早く交換可能なカートリッジの形態でそのような新規の改良された液体保持容器を提供することが望ましい。その上、本発明の概念の１つは、エアロゾル形成液体への消費者の暴露を低減でき且つ消費者が潜在的に非相溶性の液体を空の容器に補充するのを阻止する改善された消耗品を提供することである。

本発明の第１の態様によれば、個人用気化器装置において使用される、特に電子タバコにおいて使用されるカートリッジは、個人用気化器装置内で、具体的には電子タバコ内で気化させるべき液体を貯蔵するためのリザーバを囲むハウジングを含み、ハウジングは開口を有する。カートリッジは、ハウジング内に配置された少なくとも１つの透過膜を更に含み、透過膜は、毛管作用によってリザーバからハウジングにおける開口に液体を運ぶように構成される。少なくとも１つの膜区画は、ハウジングの頂部分における開口内に設置される。少なくとも１つの透過膜は、少なくとも１つの区画内に配置される。

第１の態様によるカートリッジのいくつかの実施形態では、少なくとも１つの膜区画は、ハウジングの内壁に取り付けられ得る。

第１の態様によるカートリッジのいくつかの更なる実施形態では、少なくとも１つの透過膜要素は、膜区画内に保持され得る。いくつかの実施形態では、この透過膜要素は、毛管作用によってリザーバからハウジングの頂部分における開口に液体を運ぶように構成され得る。

第１の態様によるカートリッジのいくつかの更なる実施形態では、カートリッジは、リザーバを通るハウジングの対称中心軸線に沿って延在する空気流路を更に含み得る。いくつかの実施形態では、このリザーバは、空気流路内壁によって空気流路から隔てられ得る。

第１の態様によるカートリッジのいくつかの更なる実施形態では、ハウジングは、軸方向長手延長部を備えた円筒形状を有し得る。ハウジングは、第１の遠位端部と第２の遠位端部とを有し得る。開口は、第１の遠位端部に又は第２の遠位端部に位置し得る。

第１の態様によるカートリッジのいくつかの更なる実施形態では、少なくとも１つの膜区画は、複数の区画開口を有する区画壁を含み得る。いくつかの実施形態では、それらの区画開口は、篩構造を形成し得る。

本発明の第２の態様によれば、個人用気化器装置において使用される、特に電子タバコにおいて使用されるカートリッジは、電子タバコ内で気化させるべき液体を貯蔵するためのリザーバを囲むハウジングを含む。ハウジングは、頂部分に開口を有する。区画は、ハウジングの頂部分における開口内に設置されて、ハウジングの内壁に取り付けられる。区画内に保持された透過膜は、毛管作用によってリザーバからハウジングの頂部分における開口に液体を運ぶように構成される。

第２の態様によるカートリッジのいくつかの実施形態では、区画は、複数の区画開口を有する区画壁を含み得る。いくつかの実施形態では、それらの区画開口は、篩構造を形成し得る。いくつかの実施形態では、複数の区画開口を備えた区画の区画壁は、側壁及び底壁の一方又は側壁と底壁との組み合わせであり得る。

第２の態様によるカートリッジのいくつかの更なる実施形態では、透過部材は、連続気泡ポリマー発泡体、天然繊維織物、合成織物、多孔質セラミック、セラミックウール、シリカ製撚り糸、シリカ製組紐、ステンレス製メッシュ、及び規則的な多孔質構造を支持する有機又は無機構造体を有するナノ多孔質材料の群のうちの１つ又は組み合わせから選択される芯材料で形成され得る。

第２の態様によるカートリッジのいくつかの更なる実施形態では、透過膜の上面は、ハウジングの頂縁部と面一であり得る。

第２の態様によるカートリッジのいくつかの更なる実施形態では、透過部材の上面は、ハウジングの頂縁部に対する後退距離だけハウジング内に没入され得る。いくつかの実施形態では、カートリッジは、ハウジングのこの頂縁部を覆うように配置された剥離フィルムを更に含み得る。この剥離フィルムは、透過部材をカートリッジ内に液密に封止し得る。

第２の態様によるカートリッジのいくつかの更なる実施形態では、剥離フィルムは、ハウジングの頂縁部を覆うように配置され、透過部材をカートリッジ内に液密に封止し得る。いくつかの実施形態では、封止パッドは、この剥離フィルムの裏面に取り付けられ得、封止パッドは、透過部材の上面の後退距離に相当する厚さを有する。

第２の態様によるカートリッジのいくつかの更なる実施形態では、液体保持バリアは、リザーバ内に配置され得る。いくつかの実施形態では、この液体保持バリアは、リザーバの上部分内の液体の少なくとも一部の量がリザーバの下部分内に逆流するのを防止し得る。

第２の態様によるカートリッジのいくつかの更なる実施形態では、ハウジングは、略管形状であり得る。いくつかの実施形態では、区画は、この管状ハウジングの円形断面と同心の円形開口内に設置され得る。いくつかの実施形態では、透過部材は、この管状ハウジングの直径の５０％～９０％の直径を有する円盤状であり得る。

第２の態様によるカートリッジのいくつかの更なる実施形態では、ハウジングは、熱可塑性プラスチック、詳細には、ポリプロピレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、及びポリエチレンのうちの１つから作製され得る。

本発明の第３の態様によれば、電子タバコは、取り外し可能なカートリッジと、本体と、透過部材とを含む。本体は、取り外し可能なカートリッジを受け入れるように構成されたカートリッジ座部と、加熱器と加熱器に接続された流体移送要素とを有するアトマイザとを有する。透過部材は、カートリッジの液体リザーバからカートリッジにおける開口に毛管作用によって液体を運ぶように構成され、その結果、流体移送要素を透過部材に接触させたときに、液体が液体リザーバからアトマイザに運ばれる。

第３の態様による電子タバコのいくつかの実施形態では、流体移送要素は、カートリッジを本体のカートリッジ座部内に入れた時点でカートリッジの透過部材に直接接触するように構成され得る。電子タバコのいくつかの実施形態では、流体移送要素は、流体移送要素がカートリッジ内に少なくとも部分的に突出するように透過部材を押し込むように構成され得る。

第３の態様による電子タバコのいくつかの実施形態では、電子タバコは、本体に取り外し可能に取り付けられてカートリッジ座部を囲むマウスピースを更に含み得る。マウスピースは、気化した液体をアトマイザから、カートリッジのリザーバを通る本体の対称中心軸線に沿って延在する空気流路を通してマウスピース開口に、次いで電子タバコのユーザに移送するように構成され得る。

第３の態様による電子タバコのいくつかの実施形態では、流体移送要素は、カートリッジ座部の底部分に配置され得る。

第３の態様による電子タバコのいくつかの実施形態では、流体移送要素は、シリカ製撚り糸、シリカ製組紐、コットン、ステンレス製メッシュ、及び規則的な多孔質構造を支持する有機若しくは無機構造体を有するナノ多孔質材料の群のうちの１つ又は組み合わせから選択された芯材料から形成され得る。

本発明の第４の態様によれば、電子タバコなどの、個人用気化器装置は、透過膜要素を備えたカートリッジ用の受け部として形成された中空チャンバを有する気化器ハウジングを含む。透過膜要素は、毛管作用によってカートリッジの液体リザーバからカートリッジの頂部分における開口に液体を運ぶように構成される。本発明の第４の態様の個人用気化器装置は、カートリッジの液体リザーバから個人用気化器装置内に運ばれた液体を気化させるように構成された加熱装置を有するアトマイザセクションと、気化器ハウジングに接続されたマウスピースとを更に含む。マウスピースは、気化した液体をアトマイザセクションからマウスピース開口を通して個人用気化器装置のユーザに移送するように構成される。

第４の態様による個人用気化器装置のいくつかの実施形態では、個人用気化器装置は、気化器ハウジングに取り外し可能に取り付けられ、それによりカートリッジ用の受け部を囲むように構成された気化器後部を更に含み得る。いくつかの実施形態では、この気化器後部は、電気エネルギー貯蔵部用のバッテリ区画を含み得る。

第４の態様による個人用気化器装置のいくつかの更なる実施形態では、アトマイザセクションの加熱装置は、カートリッジを気化器ハウジングの受け部内に入れた時点でカートリッジの透過膜要素に直接接触するように構成され得る。

第４の態様による個人用気化器装置のいくつかの更なる実施形態では、アトマイザセクションは、加熱装置が接続される芯を更に含み得、芯接触面を有する芯は、カートリッジを気化器ハウジングの受け部内に入れた時点でカートリッジの透過膜要素に直接接触するように構成される。いくつかの実施形態では、この芯は、シリカ製撚り糸、シリカ製組紐、コットン、ステンレス製メッシュ、及び規則的な多孔質構造を支持する有機若しくは無機構造体を有するナノ多孔質材料の群のうちの１つ又は組み合わせから選択された芯材料で形成され得る。

第４の態様による個人用気化器装置のいくつかの更なる実施形態では、個人用気化器装置は、加熱装置に電気エネルギーを送出するように構成された電気エネルギー貯蔵部を更に含み得、加熱装置は、芯に巻き付けられた電気抵抗金属コイルである。

第４の態様による個人用気化器装置のいくつかの更なる実施形態では、アトマイザセクションは、個人用気化器装置の気化器ハウジングとマウスピースとの間に配置され得る。いくつかの実施形態では、マウスピースは、アトマイザセクションへの空気入口が個人用気化器装置の気化器ハウジングとマウスピースとの間に配置されるように、気化器ハウジングに接続され得る。

このように、本発明は、加熱要素が液体送出手段と密接に関連付けられ且つ／又は一体化される電子タバコの気化器ユニット用のカートリッジを提供する。これにより、気化器ユニットの部分の簡単な組み立てのために最適化された構造だけでなく、気化させるべき液体の加熱要素への最も効率的な伝達又は送出も提供される。それゆえ、個人用気化器装置又は電子タバコは、典型的には、気化器ユニットの加熱要素を含む加熱システムを有する。加熱システムは、好ましくは、個人用気化器装置又は電子タバコ内の、バッテリなどの、電源によって電気的に駆動される。

本発明の第５の態様によれば、個人用気化器装置、特に電子タバコは、上記で説明した態様又は実施形態のいずれか１つによるカートリッジを含む。カートリッジは、特に、最初にカートリッジ内に収容されていたエアロゾル形成液体が完全に又は少なくとも部分的に枯渇した時点で交換可能及び／又は使い捨て可能であり得る。例えば、カートリッジは、使用済み（使い切った）カートリッジが内部受け部又はカートリッジ座部から取り外され得、代わりに新しい（液体で満たされた）カートリッジが電子タバコ内に入れられ得るように、電子タバコの外側構成要素又はハウジング部を可逆的に外すことによってアクセスされ得る電子タバコの内部受け部又はカートリッジ座部内に保持され得る。
本発明について、添付の図面に示す例示的な実施形態を参照してより詳細に説明する。

添付の図面は、本発明の更なる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれるとともに本明細書の一部を構成する。図面は、本発明の実施形態を図示し、本説明と併せて、本発明の原理を説明する役割を果たす。本発明の他の実施形態及び本発明の意図された利点の多くについては、以下の詳細な説明を参照することによってより深く理解されるようになるので、容易に分かるであろう。図面の要素は互いに対して必ずしも縮尺通りではない。同様の参照番号は、対応する類似の部分を示す。

いくつかの実施形態による電子タバコにおいて使用される液体カートリッジの概略側断面図である。 いくつかの更なる実施形態による電子タバコにおいて使用される液体カートリッジの概略側断面図である。 いくつかの更なる実施形態によるアトマイザの近傍の電子タバコ内に入れられた液体カートリッジの端部分の概略側断面図である。 いくつかの更なる実施形態による、液体カートリッジが内部に挿入されている開放された電子タバコの概略側断面図である。 いくつかの更なる実施形態による、液体カートリッジが内部に挿入されている閉鎖された電子タバコの概略側断面図である。 いくつかの更なる実施形態による電子タバコにおいて使用される液体カートリッジの概略側断面図である。 いくつかの更なる実施形態による電子タバコにおいて使用される液体カートリッジの概略側断面図である。 いくつかの更なる実施形態による、液体カートリッジが内部に挿入されている開放された電子タバコの概略側断面図である。 いくつかの更なる実施形態による、液体カートリッジが内部に挿入されている閉鎖された電子タバコの概略側断面図である。

実施形態のより抽象的な見方を容易にするために、商業的に実現可能な実施形態において有用又は必要であり得る一般的な及び／又は十分に理解された要素は、必ずしも描かれていないことが分かるであろう。図面の要素は、必ずしも互いに対して縮尺通りに図示されているわけではない。方法の実施形態における特定の動作及び／又はステップは特定の順序で説明又は図示され得るが、当業者はかかる順序に関する特定性は実際には必要とされないことを理解することが更に分かるであろう。本明細書において用いられる用語及び表現は、具体的な意味が他の方法で本明細書において定められている場合を除き、それらの対応するそれぞれの調査及び研究の領域についてのかかる用語及び表現と一致する通りの通常の意味を有することも理解されるであろう。

本明細書では具体的な実施形態が例示され説明されているが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な代替及び／又は同等の実現形態が、示され説明された具体的な実施形態の代わりに使用され得ることが分かるであろう。

概して、本出願は、本明細書で述べた具体的な実施形態のいかなる適応形態又は変更形態も網羅することが意図されている。本発明では、個人用気化器装置について言及する。そのような個人用気化器装置は、エアロゾル発生器、エアロゾル発生装置又は電子タバコと呼ばれることもあり、概して、電気エネルギー及び／又は燃焼エネルギーを熱に変換し、続いて気化可能材料中、例えば、個人用気化器装置／電子タバコの容器部内に収容された液体又は気体組成物中の粒子を加熱し、それにより揮発させることが可能な任意の機器を含むように意図されている。詳細には、本開示の個人用気化器装置又は電子タバコは、消耗品として設計された交換可能な容器部を有し得る。本開示の趣旨の範囲内の個人用気化器装置及び電子タバコは、気化器装置を通して空気流中の揮発した粒子を気化器装置のユーザに移送し得、気化器装置のユーザは、エアロゾルの発生を作動させるか又は停止することと、吸煙又は吸入動作によって空気流の持続時間、速度及び体積を制御することとが可能である。本発明の趣旨の範囲内の個人用気化器装置は、気化器装置内の加熱要素から気化可能材料への熱伝達の速度及び持続時間に応じて、可変量でエアロゾルを発生させることが可能である。

本開示の趣旨の範囲内の芯材料は、概して、多孔質及び／又は繊維状材料からなり得る。嵩高い多孔質及び／又は繊維状材料は、芯又は透過膜を形成するのに望ましいような形状とされ得る。芯材料に用いられ得る多孔質及び／又は繊維状材料は、天然材料及び人工的に製造された材料であり得る。詳細には、本発明の趣旨の範囲内の多孔質及び／又は繊維状材料は、連続気泡ポリマー発泡体、ウール、コットン若しくはフェルトなどの天然繊維織物、合成織物、多孔質固形物若しくはセラミックウールなどのセラミック、シリカ製撚り糸、シリカ製組紐、ステンレス製メッシュ、又は規則的な多孔質構造を支持する有機若しくは無機構造体を有するナノ多孔質材料の群のうちの１つ又は組み合わせを含み得る。そのような多孔質及び／又は繊維状材料は、流体及び液体などの、特定の物質に対して一定の毛管作用及び透過性を集合的に及び／又は個別に示す一貫したサイズの細孔、開口又は開口部を含み得る。

図面の図１及び図２を参照すると、交換可能な液体保持容器の形態のカートリッジ１０が示されている。カートリッジ１０は、図４及び図５に例示的に図示し且つ以下に説明するように、電子タバコ、電気作動式タバコ又は「電子タバコ」などの、個人用気化器装置２０において使用されるように構成される。カートリッジ１０は、消費製品、すなわち、カートリッジ１０内に収容されていた液体が完全に又は少なくとも部分的に枯渇した時点で廃棄又は交換され得る１回限り使用の製品として設計される。

カートリッジ１０は、液体リザーバ４を囲むハウジング外壁１ａを有するハウジング１を含む。液体リザーバ４は、電子タバコ２０内で気化させるべき液体５を貯蔵するために使用される。液体リザーバ４は、例えば、緩衝器として実装若しくは形成され得るか、又は緩衝器を内部に含み得る。一般的に言えば、リザーバ４は、直接気化させるべき液体５を収容する液体容器であり得るか、又は気化させるべき液体５を気化部材に移送するための緩衝器としての機能を果たし得る。

ハウジング１は、例えば、略管形状であり得る。すなわち、ハウジング外壁１ａは、リザーバ４の周囲のハウジング１のシェルを画定する円筒状外側面を画定する。ハウジング基壁１ｂ（例示的に図１の右側に示す）は、管状ハウジングの基部平面を形成し、それにより、軸方向長手延長部を備えた直円柱形状をハウジング１に与える。ハウジング基壁１ｂが位置する第２の遠位端部とは反対側の、第１の遠位端部（例示的に図１の左側に示す）は、ハウジングの開口を有して形成される。

ハウジング１は、例えば、ポリプロピレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、又は更にはこれらの組み合わせなどの、熱可塑性プラスチックから作製され得る。空気流路７は、リザーバ４を通るハウジング１の対称中心軸線に沿って延び得る。空気流路７は、図３に最も良く図示するように、ハウジング内壁１ｄによって境界が定められ得る。空気流路７もまた、管形状であり得るので、空気流路７とハウジング外壁１ａとの間のリザーバ４は、液体５が内部に保持され得る中空直円柱の容積を画定するハウジング外壁１ａの表面に直交する方向に略一定の距離を空気流路７とハウジング外壁１ａとの間に有する、中空直円柱形状を有する。

図２及び図３に最も良く示すように、少なくとも１つの区画２ａは、リング又はリングセグメントの形状を有する、開口内に設置され得る。図２及び図３の例示的な図は、空気流路７とハウジング１の頂部側のハウジング外壁１ａとの間の開口のリング形状の周囲に３つの略合同で且つ均等に分配配置された区画開口２ｂを示している。ハウジング１は、概して、複数の区画開口２ｂを有する区画壁を含む側にハウジング縁部１ｃを含む。区画開口２ｂは、概して、ハウジング１の対称中心軸線の周囲に、特に対称中心軸線に沿って延びる空気流路７の周囲に対称に配置され得る。区画開口２ｂの数は、概して、限定されるものではなく、特に、図２及び図３に例示的に図示するように、３よりも大きいか又は小さいことがある。リング形状の単一の区画開口２ｂが存在する場合に、リザーバ部分４の中心内の中心空気流路７を機械的に安定させるために、中心空気流路７からハウジング外壁１ａまでの開口に跨る単一の材料ブリッジが存在し得る。２つ以上の区画開口２ｂが存在する場合に、それらの区画開口２ｂは、それぞれの区画壁の間の隙間２ｄによって隔てられ得、隙間２ｄは、中心空気流路７からハウジング外壁１ａまで開口に跨る薄い材料ブリッジによって形成される。

区画開口は特に、透過部材、例えば、連続気泡ポリマー発泡体、天然繊維織物、合成織物、多孔質セラミック、セラミックウール、シリカ製撚り糸、シリカ製組紐、ステンレス製メッシュ、及び規則的な多孔質構造を支持する有機若しくは無機構造体を有するナノ多孔質材料の群のうちの１つ又は組み合わせから選択された芯材料で形成された透過膜要素３を保持するために使用される膜区画２ａであり得る。透過膜要素３は、透過膜要素３を区画開口２ｂと面一にさせ得るように所定の厚さを有するリング又はリングセグメントの外形を有し得る。

区画開口２ｂの数に応じて、ハウジング１内に配置される１つ又は複数の透過膜が存在し得る。透過部材は、毛管作用によってリザーバ４の内側からハウジング１における開口に且つ開口を通して液体５を運ぶように構成される。透過部材の平板について適切な厚さを選択することによって、透過部材の上面は、ハウジング１の頂縁部１ｃと面一に配置され得る。代替的に、透過部材の上面がハウジング１の頂縁部１ｃに対する後退距離だけハウジング１内に凹設されるように、より深い区画開口２ｂ又はより薄い透過部材を形成することが可能であり得る。

図１に示すように、透過部材は、例えば、ハウジング１の頂縁部１ｃを覆うように配置される剥離フィルム６を提供することによって、カートリッジ１０内に液密に封止され得る。剥離フィルム６は、例えば、機械的に取り外し可能な接着剤によって頂縁部１ｃに接着されたプラスチックフィルムであり得る。剥離フィルム６は、開口を完全に覆うために、ハウジング１における開口の直径よりも僅かに大きな直径を有する略円形状を有し得る。引き剥がしタブは、ユーザが把持するために剥離フィルム６の片側に形成され、電子タバコ２０内のカートリッジ１０の使用前に剥離フィルム６の取り外しを容易にし得る。

図３は、アトマイザ又は気化部材に接触する図１及び図２のカートリッジの頂部分の詳細図を図示している。カートリッジ１０は、電子タバコの本体のカートリッジ座部内に取り外し可能に保持され得る。電子タバコは、例えば電気抵抗ワイヤ又はワイヤ状要素として形成された、加熱器１４と、加熱器１４に接続された流体移送要素１４ａとを有するアトマイザを含む。加熱器１４は、カートリッジ１０を貫通して延在する空気流路７の頂部開口７ａの中心に且つ頂部開口７ａを実質的に覆うように配置され得る。流体移送要素１４ａは、区画開口２ｂを覆うように位置し得、特に、区画開口２ｂ内に設置された透過部材に接触し得る。

流体移送要素１４ａは、シリカ製撚り糸、シリカ製組紐、コットン、ステンレス製メッシュ、及び規則的な多孔質構造を支持する有機若しくは無機構造体を有するナノ多孔質材料の群のうちの１つ又は組み合わせから選択された芯材料から形成され得る。流体移送要素１４ａは、カートリッジ１０が本体のカートリッジ座部内に入れられたときに流体移送要素１４ａがカートリッジ１０の透過部材に直接接触するように配置することができる。具体的には、透過部材がそのそれぞれの区画開口２ｂ内に押し込まれ、それにより、流体移送要素１４ａがカートリッジ１０内に少なくとも部分的に突出することを可能にするような方式で流体移送要素１４ａを形成することが可能であり得る。例えば、流体移送要素１４ａは、カートリッジ１０が電子タバコ２０に挿入された時点でカートリッジ１０の区画開口２ｂが平らに置かれる領域の方に向く可撓性膨出部又は湾曲部を有する線形要素であり得る。

図４及び図５は、取り外し可能なカートリッジ１０が内部に挿入された電子タバコ２０の断面図を示している。電子タバコ２０は、カートリッジ座部１６を囲む受け部分１５ａを備えた本体１５を有する。カートリッジ座部１６は、取り外し可能なカートリッジ１０を内部に受け入れるような寸法とされる。カートリッジ座部１６の底部分内には、アトマイザの流体移送要素１４ａが位置し得る。アトマイザは、流体移送要素１４ａに結合された加熱器１４を有し得る。加熱器１４は、例えば、アトマイザ芯１３に巻き付けられた電気抵抗金属コイルを含み得る。

カートリッジ座部１６に挿入されたカートリッジ１０は、カートリッジ１０の液体リザーバ４からカートリッジ１０における開口に毛管作用によって液体５を運ぶように構成された１つ又は複数の透過部材を含む。この開口は、液体５がまず液体リザーバ４から透過部材に、次いで、透過部材に接触する流体移送要素１４ａ上に、そして流体移送要素１４ａから加熱器１４に運ばれる、加熱器１４の近傍にある。カートリッジ１０の剥離フィルム６を取り外し、次いで、開口が流体移送要素１４ａ側に面した状態でカートリッジ１０をカートリッジ座部１６内に入れた時点で、流体移送要素１４ａと透過部材との接触がなされる。

マウスピース１１は、本体１５に取り外し可能に取り付けられて、カートリッジ座部１６を囲む。マウスピース１１は、気化した液体５をアトマイザからカートリッジ１０のハウジング内の空気流路７を通して移送することを可能にする。空気流路７と同軸に、本体通路１５ｂは、カートリッジ１０のリザーバ４を通ってマウスピース開口１２に、次いで電子タバコ２０のユーザに至る、本体１５の対称中心軸線に沿って延在する。本体１５の外壁１５ａにおける空気入口１５ｃは、電子タバコ２０の外側からアトマイザの加熱器１４に空気を通過させ、加熱器１４において液体５を気化させ、マウスピース開口１２に通じるマウスピース１１内のマウスピース空気流路１２ａに至る本体通路１５ｂ内に空気／液体混合物が移送される。

電子タバコ２０の本体１５の底部分１８内に位置する電気エネルギー貯蔵部１９ａからの電気エネルギーによって加熱器１４への通電がなされる。電気エネルギー貯蔵部１９ａはまた、電子タバコ２０及びその電気的構成要素の動作を制御する電子タバコ２０の、マイクロコントローラなどの、制御装置１９ｂに電気エネルギーを送出するように構成され得る。

図６及び図７は、図８及び図９と併せて例示的に図示及び説明するように、電子タバコ２０などの、個人用気化器装置２０内で使用すべきカートリッジ１０のための可能な構成を示している。カートリッジ１０は、電子タバコ２０内で気化させるべき液体５を貯蔵するためのリザーバ４を囲むハウジング１を含む。ハウジング１は、（図６及び図７の図の左側に示す）頂部分に開口を有する。ハウジング１は、例えば、熱可塑性プラスチック、詳細には、ポリプロピレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、及びポリエチレンのうちの１つから作製され得る。ハウジング１は、例えば、略管形状であり得る。

１つ又は複数の区画２ａは、ハウジング１の頂部分における開口内に設置される。この区画２ａは、ハウジング１の内壁１ｄに取り付けられる。管状ハウジング１について、区画２ａは、ハウジング１の円形断面と同心の円形開口内に設置することができる。１つ又は複数の透過部材、例えば透過膜要素３は、区画２ａ内に保持される。透過膜要素３は、毛管作用によってリザーバ４の内側からハウジング１の頂部分における開口に液体５を運ぶように設計される。区画２ａは、例えば、複数の区画開口２ｂを有する区画壁を有し得る。このようにして、複数の区画開口２ｂは、篩構造２ｃ、すなわち、薄い材料ブリッジによって橋渡しされたより小さな開口を備えた構造を形成するように、区画２ａの底壁及び／又は側壁の周りに分配配置される。液体はこの篩構造２ｃを透過し得るが、より大きな透過膜要素３は、区画２ａ内の適所にしっかりと保持され得る。

区画２ａ内に保持され得る透過膜要素３は、例えば、連続気泡ポリマー発泡体、天然繊維織物、合成織物、多孔質セラミック、セラミックウール、シリカ製撚り糸、シリカ製組紐、ステンレス製メッシュ、及び規則的な多孔質構造を支持する有機又は無機構造体を有するナノ多孔質材料などの芯材料で形成され得る。透過膜要素３の上面がハウジング１の頂縁部１ｃと面一になるように、透過膜要素３の形状は、例えば、区画２ａの窪みの形状と一致するように設計され得る。代替的に、透過膜要素３の上面がハウジング１の頂縁部１ｃに対する後退距離だけハウジング１内に没入されるように、より薄い透過膜要素３を形成することが可能であり得る。略管形状のハウジング１について、透過膜要素３は、管状ハウジング１の直径の約５０％～９０％の直径を有する円盤形状に形成することができる。

図６及び図７に示すように、透過膜要素３は、例えば、ハウジング１の頂縁部１ｃを覆うように配置される剥離フィルム６を提供することによって、カートリッジ１０内に液密に封止され得る。剥離フィルム６は、例えば、機械的に取り外し可能な接着剤によって頂縁部１ｃに接着されたプラスチックフィルムであり得る。剥離フィルム６は、開口を完全に覆うために、ハウジング１における開口の直径よりも僅かに大きな直径を有する略円形状を有し得る。引き剥がしタブは、ユーザが把持するために剥離フィルム６の片側に形成され、電子タバコ２０内のカートリッジ１０の使用前に剥離フィルム６の取り外しを容易にし得る。

（図７に例示的に図示するように）透過膜要素３の上面が没入される場合には、封止パッド６ａは、剥離フィルム６の裏面に取り付けられ得る。このような封止パッド６ａは、カートリッジ１０の移送及び輸送中に封止パッド６ａが透過膜要素３を適所に保持するように、ハウジング１内の透過膜要素３の上面の後退距離に相当する厚さを有し得る。

カートリッジ１０は、リザーバ４内に配置される液体保持バリア４ａ、４ｂを更に備え得る。そのような液体保持バリア４ａ、４ｂは、リザーバ４の上部分内の液体がリザーバ４の下部分内に逆流するのを完全に又は部分的に防止する。

図８及び図９に示すように、電子タバコ２０などの個人用気化器装置２０は、ハウジングを備えた本体１５を含み得る。このハウジングは、図６及び図７に示すように、カートリッジ１０用のカートリッジ座部又はカートリッジ受け部１６を含むことができる。本体１５内のアトマイザは、加熱器１４と流体移送要素１３ａとを含む。加熱器１４は、流体移送要素１４ａに結合され得る。加熱器１４は、例えば、アトマイザ芯１３に巻き付けられた電気抵抗金属コイルを含み得る。

カートリッジ座部１６に挿入されたカートリッジ１０は、カートリッジ１０の液体リザーバ４からカートリッジ１０における開口に毛管作用によって液体５を運ぶように構成された１つ若しくは複数の透過部材又は透過膜要素３を含む。この開口は、液体５がまず液体リザーバ４から透過部材に、次いで、透過部材に接触する流体移送要素１３ａ上に、そして流体移送要素１３ａから加熱器１４に運ばれる、加熱器１４の近傍にある。カートリッジ１０の剥離フィルム６を取り外し、次いで、開口が流体移送要素１４ａ側に面した状態でカートリッジ１０をカートリッジ座部１６内に入れた時点で、流体移送要素１３ａと透過部材との接触がなされる。流体移送要素１３ａは、特にアトマイザ芯１３の芯接触面１３ａとして形成され得る。

マウスピース１１は、本体１５に取り外し可能に取り付けられて、カートリッジ座部１６を囲む。マウスピース１１は、気化した液体５をアトマイザからカートリッジ１０のハウジング内の空気流路７を通して移送することを可能にする。本体１５の外壁１５ａにおける空気入口１５ｃは、電子タバコ２０の外側からアトマイザの加熱器１４に空気を通過させ、加熱器１４において液体５を気化させ、マウスピース開口１２に通じるマウスピース１１内のマウスピース空気流路に空気／液体混合物が移送される。次いで、空気／液体混合物は、マウスピース開口１２（参照符号Ａで表される）において放出され、ユーザによって吸入され得る。

電子タバコ２０の本体１５の底部分１８内に位置する電気エネルギー貯蔵部からの電気エネルギーによって加熱器１４への通電がなされる。電気エネルギー貯蔵部はまた、電子タバコ２０及びその電気的構成要素の動作を制御する電子タバコ２０の、マイクロコントローラなどの、制御装置に電気エネルギーを送出するように構成され得る。底部分１８は、例えば、カートリッジ受け部１６の内側壁内に形成された雌ねじ１７を後部１８の外側壁上に形成された雄ねじ１９と噛み合わせる螺合作用又は閉鎖作用Ｓによって、特に、気化器ハウジング１５に取り外し可能に取り付けられるように構成される電子タバコ２０の後部であり得る。したがって、後部１８をカートリッジ受け部１６から外すことができ、カートリッジ１０が押圧作用Ｐによって挿入され、後部１８を再び取り付けることによってカートリッジ受け部１６が再び囲まれる。

本発明の具体的な実施形態が本明細書に図示され、説明されているが、当業者には、様々な代替及び／又は同等の実現形態が存在することが分かるであろう。１つ又は複数の例示的な実施形態は単なる例に過ぎず、範囲、適用可能性、又は構成を決して限定することを意図しないことが分かるはずである。むしろ、前述の概要及び詳細な説明は、少なくとも１つの例示的な実施形態を実施するための便利なロードマップを当業者に提供し、添付の特許請求の範囲及びその法的同等物に記載される範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態で説明する要素の機能及び配置に種々の変更が加えられ得ることが理解される。概して、本出願は、本明細書で述べた具体的な実施形態のいかなる適応形態又は変更形態も網羅することが意図されている。

また、本文書では、「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｅ）」、「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）」、「含む（ｉｎｃｌｕｄｅ）」、「含む（ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ）」、「収容する（ｃｏｎｔａｉｎ）」、「収容する（ｃｏｎｔａｉｎｉｎｇ）」、「有する（ｈａｖｅ）」、「有する（ｈａｖｉｎｇ）」という用語、及びこれらの任意の変化形は、本明細書で説明するプロセス、方法、装置、機器又はシステムが、列挙されているこれらの特徴又は部分又は要素又はステップに限定されるものではなく、明示的に列記されていないか又はかかるプロセス、方法、物品、若しくは機器に固有のものである他の要素、特徴、部分又はステップを含み得るように、包括的（すなわち、非排他的）な意味で理解されることが意図されていることが分かるであろう。更に、本明細書で用いられる「１つの（ａ）」及び「１つの（ａｎ）」という用語は、明示的に別段の定めがない限り、１つ又は複数を意味すると理解されることが意図されている。その上、「第１の」、「第２の」、「第３の」などの用語は、単に標示として使用され、それら用語の対象に数値要件を課すこと又はそれら用語の対象の重要度に特定の順位付けを行うことを意図するものではない。

１ ハウジング
１ａ ハウジング外壁
１ｂ ハウジング基壁
１ｃ ハウジング頂縁部
２ａ 区画
２ｂ 区画開口
２ｃ 篩構造
２ｄ 区画隙間
３ 透過膜要素
４ 液体リザーバ
４ａ／４ｂ 液体保持バリア
５ 液体
６ 剥離フィルム
６ａ 封止パッド
７ 空気流路
７ａ 通路開口
７ｂ 通路開口
１０ 液体カートリッジ
１１ マウスピース
１２ マウスピース開口
１３ アトマイザ芯
１３ａ 芯接触面
１４ アトマイザ加熱器
１４ａ 流体移送要素
１５ 本体
１５ａ 本体ハウジング
１５ｂ 本体通路
１５ｃ 空気入口
１６ カートリッジ座部
１７ 雌ねじ
１８ 気化器後部
１９ 雄ねじ
２０ 電子タバコ
２１ アトマイザ
Ａ 空気流
Ｐ 押圧方向
Ｓ 閉鎖方向

Claims (21)

1. 個人用気化器装置（２０）において使用されるカートリッジ（１０）であって、
   前記個人用気化器装置（２０）において気化させるべき液体（５）を貯蔵するためのリザーバ（４）を囲むハウジング（１）であって、頂部分に開口を有する前記ハウジング（１）と、
   前記ハウジング（１）の前記頂部分における前記開口内に設置されて前記ハウジング（１）の内壁に取り付けられた膜区画（２ａ）と、
   前記膜区画（２ａ）内に保持された透過膜要素（３）であって、毛管作用によって前記リザーバ（４）から前記ハウジング（１）の前記頂部分における開口に液体（５）を運ぶように構成された前記透過膜要素（３）と
   を含む、カートリッジ（１０）。
2. 前記膜区画（２ａ）は、篩構造（２ｃ）を形成する複数の区画開口（２ｂ）を有する区画壁を含む、請求項１に記載のカートリッジ（１０）。
3. 複数の区画開口（２ｂ）を備えた前記膜区画（２ａ）の前記区画壁は、側壁及び底壁の一方又は側壁と底壁との組み合わせである、請求項２に記載のカートリッジ（１０）。
4. 前記透過膜要素（３）は、連続気泡ポリマー発泡体、天然繊維織物、合成織物、多孔質セラミック、セラミックウール、シリカ製撚り糸、シリカ製組紐、ステンレス製メッシュ、及び規則的な多孔質構造を支持する有機若しくは無機構造体を有するナノ多孔質材料の群のうちの１つ又は組み合わせから選択された芯材料で形成される、請求項１～３のいずれか一項に記載のカートリッジ（１０）。
5. 前記透過膜要素（３）の上面は、前記ハウジング（１）の頂縁部（１ｃ）と面一である、請求項１～４のいずれか一項に記載のカートリッジ（１０）。
6. 前記透過膜要素（３）の上面は、前記ハウジング（１）の頂縁部（１ｃ）に対する後退距離だけ前記ハウジング（１）内に没入される、請求項１～４のいずれか一項に記載のカートリッジ（１０）。
7. 前記ハウジング（１）の前記頂縁部（１ｃ）を覆うように配置されて前記透過膜要素（３）を前記カートリッジ（１０）内に液密に封止する剥離フィルム（６）を更に含む、請求項５に記載のカートリッジ（１０）。
8. 前記ハウジング（１）の前記頂縁部（１ｃ）を覆うように配置されて前記透過膜要素（３）を前記カートリッジ（１０）内に液密に封止する剥離フィルム（６）と、
   前記剥離フィルム（６）の裏面に取り付けられた封止パッド（６ａ）であって、前記透過膜要素（３）の前記上面の前記後退距離に相当する厚さを有する前記封止パッド（６ａ）と
   を更に含む、請求項６に記載のカートリッジ（１０）。
9. 前記リザーバ（４）内に配置された液体保持バリア（４ａ、４ｂ）を更に含み、前記液体保持バリア（４ａ、４ｂ）は、前記リザーバ（４）の上部分内の液体の少なくとも一部の量が前記リザーバ（４）の下部分内に逆流するのを防止する、請求項１～８のいずれか一項に記載のカートリッジ（１０）。
10. 前記ハウジング（１）は、略管形状であり、前記膜区画（２ａ）は、前記ハウジング（１）の円形断面と同心の円形開口内に設置される、請求項１～９のいずれか一項に記載のカートリッジ（１０）。
11. 前記透過膜要素（３）は、前記管状ハウジング（１）の直径の５０％～９０％の直径を有する円盤状である、請求項１０に記載のカートリッジ（１０）。
12. 前記ハウジング（１）は、熱可塑性プラスチック、詳細には、ポリプロピレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、及びポリエチレンのうちの１つから作製される、請求項１～１１のいずれか一項に記載のカートリッジ（１０）。
13. 個人用気化器装置（２０）であって、
    透過膜要素（３）を備えたカートリッジ（１０）用の受け部（１６）として形成された中空チャンバを有する気化器ハウジング（１５）であって、前記透過膜要素（３）は、毛管作用によって前記カートリッジ（１０）の液体リザーバ（４）から前記カートリッジ（１０）の頂部分における開口に液体（５）を運ぶように構成される、前記気化器ハウジング（１５）と、
    前記カートリッジ（１０）の前記液体リザーバ（４）から前記個人用気化器装置（２０）内に運ばれた液体（５）を気化させるように構成された加熱装置（１４）を有するアトマイザセクションと、
    前記気化器ハウジング（１５）に接続されたマウスピース（１１）であって、気化した液体（５）を前記アトマイザセクションからマウスピース開口（１２）を通して前記個人用気化器装置（２０）のユーザに移送するように構成された前記マウスピース（１１）と
    を含む、個人用気化器装置（２０）。
14. 前記気化器ハウジング（１５）に取り外し可能に取り付けられ、それにより前記カートリッジ（１０）用の前記受け部（１６）を囲むように構成された気化器後部（１８）を更に含む、請求項１３に記載の個人用気化器装置（２０）。
15. 前記気化器後部（１８）は、電気エネルギー貯蔵部用のバッテリ区画を含む、請求項１４に記載の個人用気化器装置（２０）。
16. 前記アトマイザセクションの前記加熱装置（１４）は、前記カートリッジ（１０）を前記気化器ハウジング（１５）の前記受け部（１６）内に入れた時点で前記カートリッジ（１０）の前記透過膜要素（３）に直接接触するように構成される、請求項１３～１５のいずれか一項に記載の個人用気化器装置（２０）。
17. 前記アトマイザセクションは、前記加熱装置（１４）が接続される芯（１３）を更に含み、芯接触面（１３ａ）を有する前記芯（１３）は、前記カートリッジ（１０）を前記気化器ハウジング（１５）の前記受け部（１６）内に入れた時点で前記カートリッジ（１０）の前記透過膜要素（３）に直接接触するように構成される、請求項１３～１５のいずれか一項に記載の個人用気化器装置（２０）。
18. 前記芯（１３）は、シリカ製撚り糸、シリカ製組紐、コットン、ステンレス製メッシュ、及び規則的な多孔質構造を支持する有機若しくは無機構造体を有するナノ多孔質材料の群のうちの１つ又は組み合わせから選択された芯材料で形成される、請求項１７に記載の個人用気化器装置（２０）。
19. 前記加熱装置（１４）に電気エネルギーを送出するように構成された電気エネルギー貯蔵部を更に含み、前記加熱装置（１４）は、前記芯（１３）に巻き付けられた電気抵抗金属コイルである、請求項１７又は１８に記載の個人用気化器装置（２０）。
20. 前記アトマイザセクションは、前記個人用気化器装置（２０）の前記気化器ハウジング（１５）と前記マウスピース（１１）との間に配置される、請求項１３～１９のいずれか一項に記載の個人用気化器装置（２０）。
21. 前記マウスピース（１１）は、前記アトマイザセクションへの空気入口（１５ｃ）が前記個人用気化器装置（２０）の前記気化器ハウジング（１５）と前記マウスピース（１１）との間に配置されるように、前記気化器ハウジング（１５）に接続される、請求項２０に記載の個人用気化器装置（２０）。

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