JP2022538210A - 腎機能障害患者における高アンモニア血症の治療 - Google Patents

腎機能障害患者における高アンモニア血症の治療 Download PDF

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Abstract

本明細書には、腎機能障害を有する患者の高アンモニア血症を治療するための方法が開示され、カルグルミン酸を低減された1日用量で前記患者に投与する工程を含む。

Description

本明細書には、腎機能障害を有する患者における高アンモニア血症を治療するための方法が開示され、カルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩を、低減された1日用量で前記患者に投与する工程を含む。
高アンモニア血症は、血中の過剰なアンモニアを特徴とする代謝障害であり、CARBAGLU(登録商標)(カルグルミン酸)を使用して治療することができる。
カルグルミン酸は、N-カルバモイル-L-グルタミン酸または(2S)-2-(カルバモイルアミノ)ペンタン二酸であり、C61025の分子式および190.16の分子量を有する。カルグルミン酸の構造式は次のとおりである。
Figure 2022538210000002
カルグルミン酸は、CARBAGLU(登録商標)の商品名で販売されており、カルグルミン酸200mgを含む、経口懸濁液用の錠剤である。医薬組成物は、カルグルミン酸と、ナトリウム、ヒプロメロース、微結晶性セルロース、シリカコロイド無水物、ラウリル硫酸ナトリウム、およびフマル酸ステアリルナトリウムを含む1つまたは複数の不活性成分と、を含むことができる。CARBAGLU(登録商標)(カルグルミン酸)は、NAGS欠損症、並びにプロピオン酸血症(PA)、メチルマロン酸血症(MMA)、およびイソ吉草酸血症(IVA)による患者の高アンモニア血症の治療用として欧州連合で承認され、販売されている。米国では、CARBAGLU(登録商標)(カルグルミン酸)は、NAGS欠損症患者の急性高アンモニア血症用、およびNAGS欠損症患者の慢性高アンモニア血症の維持療法用として承認され、販売されている。
成人および小児集団におけるNAGS欠損に起因する急性高アンモニア血症の治療のためにCARBAGLU(登録商標)(カルグルミン酸)の現在推奨されている開始およびその後の経口での1日あたりの投与レジメンは、2~4回の投与に分割した100mg/kg/日~250mg/kg/日である。成人および小児集団におけるNAGS欠損による慢性高アンモニア血症の維持療法のためにCARBAGLU(登録商標)(カルグルミン酸)の現在推奨されている経口での1日あたりの投与レジメンは、2~4回の投与に分割した10mg/kg/日~100mg/kg/日である。
国際公開第2018/095848号
Anderson,B.J.&Holford,N.H. Mechanistic basis of using body size and maturation to predict clearance in humans. Drug Metab.Pharmacokinet.24,25-36(2009) Tod M,Lokiec F,Bidault R,De Bony F,Petitjean O,Aujard Y. Pharmacokinetics of oral acyclovir in neonates and in infants:a population analysis. Antimicrob Agents Chemother.2001;45(1):150-7
近年、カルグルミン酸が主に腎臓から排泄されることが分かってきた。そのため、腎不全患者には、正常な腎機能を有する患者とは異なる方法で投与することが重要である。本開示は、中等度、重度、および末期の腎疾患を有する患者の急性および/または慢性高アンモニア血症をカルグルミン酸で治療するための方法を提供することにより、この要求に対処する。
本明細書には、腎機能障害を有する患者に2mg/kg~125mg/kgの1日用量でカルグルミン酸を投与することを含む、高アンモニア血症を治療するための方法が開示される。本発明の一実施形態によれば、カルグルミン酸は、5mg/kg~95mg/kgの1日用量で投与される。本発明の一実施形態によれば、カルグルミン酸は、5mg/kg~90mg/kgの1日用量で投与される。本発明の一実施形態によれば、カルグルミン酸は、15mg/kg~60mg/kgの1日用量で投与される。本発明の一実施形態によれば、カルグルミン酸の用量は、1日あたり2~4回の投与に分割される。本発明の一実施形態によれば、カルグルミン酸は、それ自体で、またはその薬学的に許容可能な塩の形態で投与することができる。
本明細書には、それを必要とする患者の高アンモニア血症を治療するための方法が開示され、中等度の腎機能障害を有する患者を特定する工程と、カルグルミン酸を5mg/kg~125mg/kgの1日用量で患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、患者は、30~59mL/分/1.73m2の糸球体ろ過量(GFR)を有する。
いくつかの場合において、高アンモニア血症は急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は慢性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。
いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は約50mg/kg~約125mg/kgである。いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者に対して、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は約50mg/kg~約95mg/kgである。いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は約50mg/kg~約90mg/kgである。いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は約10mg/kg~約50mg/kgである。
本明細書には、それを必要とする患者の高アンモニア血症を治療するための方法が開示され、重度の腎機能障害を有する患者を特定する工程と、カルグルミン酸を2mg/kg~60mg/kgの1日用量で患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、患者は、15~29mL/分/1.73m2の糸球体ろ過量(GFR)を有する。
いくつかの場合において、高アンモニア血症は急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は慢性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。
いくつかの場合において、重度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は約15mg/kg~約60mg/kgである。いくつかの場合において、重度の腎機能障害を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は約2mg/kg~約25mg/kgである。
本明細書には、それを必要とする患者の高アンモニア血症を治療するための方法が開示され、末期腎疾患を有する患者を特定する工程と、カルグルミン酸を2mg/kgから60mg/kgの1日用量で患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、患者は、15mL/分/1.73m2未満の糸球体ろ過量(GFR)を有する。
いくつかの場合において、高アンモニア血症は急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は慢性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。
いくつかの場合において、重度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は約15mg/kg~約60mg/kgである。いくつかの場合において、重度の腎機能障害を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は約2mg/kg~約25mg/kgである。
参照による援用
この本明細書に記述される全ての刊行物、特許および特許出願は、各個別の刊行物、特許、または特許出願が、明確かつ個別に参照により組み込まれることが示されているのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
図1は、ベースラインおよびカルグルミン酸治療後のNAGS欠損症患者13例のアンモニア応答を示す。 図2は、治療投与後最初の48時間(12時間ごとのブロック)にわたる血漿アンモニア濃度における、ベースラインに対する比率の箱ひげ図である。-FAS(HD/HF/PD開始で打ち切られた血漿NH3データ)(FAS=完全分析セット(full analysis set);HD=血液透析;HF=血液ろ過;NH3=アンモニア;PD=腹膜透析;ベースラインに対する比率は、所定期間中の最大NH3濃度を治療開始前の最後のNH3値で割ったものとして計算した;点線=ベースラインと同様のNH3濃度(比率=1);ボックス限界=Q1およびQ3;○=平均;ボックス内の線=中央値;ボックス外の線=最小値および最大値)。 図3Aは、12時間周期での平均血漿NH3の減少を示す。 図3Bは、24時間周期での平均血漿NH3の減少を示す(PMS集団)。 図4Aは、非新生児で100マイクロモル/Lまたは新生児で150マイクロモル/Lを超えるベースライン血漿NH3濃度を有する患者の3つの処置グループを比較した血漿NH3の減少率を示す。 図4Bは、同じ比率の対数を示す。 図5Aは、PMS患者における3つの処置グループを比較した血漿NH3の減少率を示す。 図5Bは、同じ比率の対数を示す。 図6は、正常な対象集団並びに軽度、中等度、重度、および末期腎機能障害を有する対象集団(年齢:20日齢;体重:3.5kg)における推定中央値のカルグルミン酸濃度プロファイルを示す。 図7は、正常な対象集団並びに軽度、中等度、重度、および末期腎機能障害を有する対象集団(年齢:1歳;体重:9.5kg)における推定中央値のカルグルミン酸濃度プロファイルを示す。 図8は、正常な対象集団並びに軽度、中等度、重度、および末期腎機能障害を有する対象集団(年齢:15歳;体重:50kg)における予想される中央値のカルグルミン酸濃度プロファイルを示す。 図9は、腎機能障害および正常な腎機能を有する対象における、Carbagluの単回経口投与後の用量正規化血漿Cmaxのカルグルミン酸の箱ひげ図を示す。破線は中央値である。実線は相加平均である。「箱」の端は、25%値および75%値である。ひげは、下位四分位の1.5四分位範囲(IQR)内にある最低のデータ値と、上位四分位の1.5IQR内にある最高値とを示し、ここで、IQRは四分位範囲(第3四分位と第1四分位との差、真ん中は50%)である。ひげの間に収まらないデータ値は、外れ値(ひげの外側のマーカー)としてプロットされている。 図10は、腎機能障害および正常な腎機能を有する対象における、Carbagluの単回経口投与後の用量正規化血漿AUC0-Tのカルグルミン酸のボックスプロットを示す。破線は中央値である。実線は相加平均である。「箱」の端は、25%値および75%値である。ひげは、下位四分位の1.5四分位範囲(IQR)内にある最低のデータ値と、上位四分位の1.5IQR内にある最高値とを示し、ここで、IQRは四分位範囲(第3四分位と第1四分位との差、真ん中は50%)である。ひげの間に収まらないデータ値は、外れ値(ひげの外側のマーカー)としてプロットされている。 図11は、腎機能障害および正常な腎機能を有する対象におけるCarbagluの単回経口投与後の用量正規化血漿AUC0-∞のカルグルミン酸の箱ひげ図を示す。破線は中央値である。実線は相加平均である。「箱」の端は、25%値および75%値である。ひげは、下位四分位の1.5四分位範囲(IQR)内にある最低のデータ値と、上位四分位の1.5IQR内にある最高値とを示し、ここで、IQRは四分位範囲(第3四分位と第1四分位との差、真ん中は50%)である。ひげの間に収まらないデータ値は、外れ値(ひげの外側のマーカー)としてプロットされている。 図12は、図4:腎機能障害および正常な腎機能の対象におけるCarbagluの単回経口投与後の用量正規化血漿CLTOTのカルグルミン酸の箱ひげ図を示す。破線は中央値である。実線は相加平均である。「箱」の端は、25%値および75%値である。ひげは、下位四分位の1.5四分位範囲(IQR)内にある最低のデータ値と、上位四分位の1.5IQR内にある最高値とを示し、ここで、IQRは四分位範囲(第3四分位と第1四分位との差、真ん中は50%)である。ひげの間に収まらないデータ値は、外れ値(ひげの外側のマーカー)としてプロットされている。 図13Aは、Carbagluの単回経口投与後の腎機能障害および正常な腎機能を有する対象におけるカルグルミン酸の平均血漿濃度-時間プロファイルを示す(線形スケール-パネルA)(片対数スケール-パネルB)。 図13Bは、Carbagluの単回経口投与後の腎機能障害および正常な腎機能を有する対象におけるカルグルミン酸の平均血漿濃度-時間プロファイルを示す(線形スケール-パネルA)(片対数スケール-パネルB)。 図14は、腎機能障害および正常な腎機能の被験者におけるCarbagluの単回経口投与後の尿CLR(0-T)のカルグルミン酸箱ひげ図を示す。破線は中央値である。実線は相加平均である。「箱」の端は、25%値および75%値である。ひげは、下位四分位の1.5四分位範囲(IQR)内にある最低のデータ値と、上位四分位の1.5IQR内にある最高値を示し、ここで、IQRは四分位範囲(第3四分位と第1四分位との差、真ん中は50%)である。ひげの間に収まらないデータ値は、外れ値(ひげの外側のマーカー)としてプロットされている。 図15は、Carbagluの単回経口投与後の腎機能障害および正常な腎機能を有する被験者におけるカルグルミン酸の平均累積尿中排泄量中間時刻プロファイル(線形スケール)を示す。 図16Aは、健康な被験者における3.5mg/kgの用量の20分間にわたる単回IV投与後の個々のカルグルミン酸の血漿時間-濃度を示す。 図16Bは、健康な被験者における5.0mg/kgの用量の20分間にわたる単回IV投与後の個々のカルグルミン酸の血漿時間-濃度を示す。 図16Cは、健康な被験者における7.5mg/kgの用量の20分間にわたる単回IV投与後の個々のカルグルミン酸の血漿時間-濃度を示す。 図17Aは、処置および用量による名目時間に対する平均Carbaglu血漿濃度(±SD)を対数-線形スケールで、0~72時間の範囲で示す。 図17Bは、処置および用量による名目時間に対する平均Carbaglu血漿濃度(±SD)を対数-線形スケールで、0~12時間の範囲で示す。 図18Aは、グループ1、2、3における名目時間に対する平均Carbaglu血漿濃度(±SD)を対数-線形スケールで、0~48時間の範囲で示す。 図18Bは、グループ4、5における名目時間に対する平均Carbaglu血漿濃度(±SD)を対数-線形スケールで、0~48時間の範囲で示す。
定義
別段の指示がない限り、本発明は、特定の製剤成分、薬物送達システム、製造技術、投与ステップなどに限定されず、それらは変化し得ることが理解されるべきである。これに関して、特に明記しない限り、化合物または成分への言及は、化合物または成分それ自体、および他の化合物または成分と組み合わせた化合物または成分、例えば化合物の混合物を含む。
本明細書で使用する場合、単数形「a」、「an」および「the」は文脈が特に明確に指示しない限り、複数の対象を含む。したがって、例えば、「抗不整脈薬」への言及は、単一の活性剤だけでなく、2つ以上の異なる活性剤の組み合わせまたは混合物も含む。
本明細書における「一実施形態」、「一変形」、または「一態様」への言及は、文脈から別段の明確でない限り、1つまたは複数のそのような実施形態、変形または態様を含むものとする。
参照数値に関連する「約」という用語は、その値からプラスまたはマイナス10%の値の範囲を含むことができる。例えば、「約10」という量は、参照数9、10、および11を含む、9から11までの量を含む。参照数値に関連する「約」という用語は、その値からプラスまたはマイナス10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、または1%の範囲も含むことができる。
本明細書で使用される場合、「治療する」および「治療」という用語は、症状の重症度および/もしくは頻度の減少、症状および/もしくは根本的な原因の排除、症状および/もしくは根本的な原因の発生の可能性の減少、並びに/または損傷の修復を意味することができる。したがって、本明細書で提供される活性剤で患者を「治療する」ことは、臨床的に症状のある個人の治療だけでなく、感受性のある個人における特定の状態、疾患、または障害の予防を含む。
本明細書で使用される「eGFR」という用語は、推算糸球体ろ過量を意味し、腎機能の指標である。eGFRは、患者の血清クレアチニン量、年齢、性別、および人種に基づいて数学的に導き出されるものであり、MDRD方程式を使用して測定および計算することができる。
eGFR=175×(Scr)-1.154×(年齢)-0.203×0.742(女性の場合)×1.212(黒人の場合)
式中、eGFR、Scr(標準化された血清クレアチニン)、および年齢の単位は、それぞれmL/分/1.73m2、mg/dL、および年齢である。たとえば、正常な腎機能を有する健康な対象は、少なくとも約90mL/分/1.73m2のeGFRを有する。軽度の腎機能障害を有する対象は、約60~89mL/分/1.73m2のeGFRを有する。中等度の腎機能障害を有する対象は、約30~59mL/分/1.73m2のeGFRを有する。重度の腎機能障害を有する対象は、15~29mL/分/1.73m2のeGFRを有する。本明細書において末期腎機能障害とも呼ばれる、末期腎疾患を有する対象は、15mL/分/1.73m2未満のeGFRを有する。
本明細書で使用される投薬単位mg/kgは、患者の体重1kgあたりの服用される薬物のミリグラムを意味する。たとえば、カルグルミン酸の1日用量が100mg/kgの場合、80kgの体重を有する患者は、8,000mgのカルグルミン酸(CARBAGLU(登録商標)40錠に相当)を服用する必要がある。
「同等の患者」という用語は、腎機能障害を有する別の患者との比較で使用される。同等の患者は腎機能障害を有しないが、腎機能障害を有する患者と同じ体重を有する。
「薬学的に許容可能な塩」という用語は、酸および塩基付加塩の両方を包含する。薬学的に許容可能な塩としては、塩基として機能する活性化合物を無機酸または有機酸と反応させて塩を形成することによって得られるもの、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、カンファースルホン酸、シュウ酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、ギ酸、臭化水素酸、安息香酸、酒石酸、フマル酸、サリチル酸、マンデル酸、炭酸などの塩が挙げられる。当業者はさらに、酸付加塩が、いくつかの既知の方法のいずれかを介して、化合物を適切な無機酸または有機酸と反応させることによって調製され得ることを認識するであろう。
メカニズム
カルグルミン酸は、ミトコンドリア肝酵素であるN-アセチルグルタミン酸合成酵素(NAGS)が触媒する反応でグルタミン酸およびアセチルCoAから生成される、N-アセチルグルタミン酸(NAG)の合成構造類似体である。NAGは、尿素回路の最初の反応を触媒するミトコンドリア肝酵素であるカルバミルリン酸合成酵素1(CPS1)の必須アロステリック活性因子として機能する。尿素回路は、アンモニアの処理が役割であり、肝臓での一連の生化学反応を包含し、その結果、アンモニアが尿素に変換され、尿を通して排泄される。カルグルミン酸は、NAGS欠損症の患者のCPS1活性化因子として作用することができ、それにより尿素回路のブロックを取り除き、アンモニアの解毒および尿素生成を促進する。
PAおよびMMAでは、肝細胞ミトコンドリアにプロピオニルCoAおよびメチルマロニルCoAの蓄積が、NAGS活性を阻害し、NAGの二次的欠損症および高アンモニア血症を引き起こす。プロピオニルCoAおよびメチルマロニルCoAもまた、NAG合成に必要な肝臓のアセチルCoAを枯渇させることにより、経路を阻害する。カルグルミン酸はCPS1活性化因子として作用することができ、尿素回路の機能を改善または回復し、アンモニアの解毒および尿素生成を促進する。
カルグルミン酸は、イソ吉草酸血症(IA)、メチルマロン酸血症(MMA)、およびプロピオン酸血症(PA)などのいくつかの有機酸血症(OA)の治療に使用することができる。これらの疾患を有する患者は、同じ酵素、イソバレリルcoA脱水素酵素、メチルマロニルcoAムターゼ、およびプロピオニルcoAカルボキシラーゼの欠損バージョンをそれぞれ産生する。タンパク質および脂質の代謝並びに分岐鎖アミノ酸の異化経路に関与するこれらの酵素の活性の欠如は、血中の酸(イソ吉草酸、メチルマロン酸、プロピオン酸)およびアンモニアの蓄積を引き起こす。有機酸の蓄積によって引き起こされる直接的な阻害、またはアセチルCoAもしくはコエンザイムA自体の枯渇によるNAGS活性の阻害は、どちらもOAで発生する可能性がある。
不可逆的な脳の損傷または死亡の潜在的なリスクがあるため、急性高アンモニア血症の治療は緊急になる場合がある。これらの条件下では、NAGSまたは他の酵素欠損症の推定証拠がある場合は、患者を直ちに治療する必要がある。
NAGS欠損症を有する患者において、カルグルミン酸は通常24時間以内に血漿アンモニア濃度の急速な正常化を誘導することができる。いかなる永続的な脳の損傷の前に治療が開始された場合、患者は正常な成長および精神運動発達を示すことができる。PA、MMA、またはIVAの患者(新生児および非新生児)では、カルグルミン酸による治療により、アンモニア血漿濃度の急速な低下を誘導し、神経学的合併症のリスクを低下させることができる。
適用
カルグルミン酸は、これらに限定されないが、N-アセチルグルタミン酸合成酵素(NAGS)欠損症、メチルマロン酸血症(MMA)、プロピオン酸血症(PA)、またはイソ吉草酸血症(IA)を包含する、さまざまな代謝性疾患の患者の高アンモニア血症の治療を目的とする。高アンモニア血症は、オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症、高インスリン血症-高アンモニア血症症候グループ(グルタミン酸デヒドロゲナーゼ1)、高オルニチン血症-高アンモニア血症-ホモシトルリン尿症、N-アセチルグルタミン酸合成酵素(NAGS)欠損症、カルバモイルリン酸合成酵素I欠損症(カルバモイルリン酸合成酵素I)、抗アンモニア血症を伴う高リジン尿症、メチルマロン酸血症(メチルマロン酸尿症)、イソ吉草酸血症(イソ吉草酸尿症)、プロピオン酸血症(プロピオン酸尿症)、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII欠損症、または新生児の一過性高アンモニア血症に起因するものでもよい。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、N-アセチルグルタミン酸合成酵素(NAGS)欠損症、メチルマロン酸血症、イソ吉草酸血症、またはプロピオン酸血症に起因する。
カルグルミン酸は、肝酵素N-アセチルグルタミン酸合成酵素(NAGS)の欠損に起因する高アンモニア血症の治療に使用することができる。いくつかの場合において、カルグルミン酸は、急性高アンモニア血症の治療のために小児および成人患者の補助療法として使用することができる。急性高アンモニア血症のエピソードの間、カルグルミン酸は、代替経路の投薬、血液透析、および食事性タンパク質制限などの他のアンモニア低減療法と共に投与することができる。
カルグルミン酸は、肝酵素N-アセチルグルタミン酸シンターゼ(NAGS)の欠乏に起因する慢性高アンモニア血症の治療に使用することができる。例えば、カルグルミン酸は、肝酵素N-アセチルグルタミン酸シンターゼ(NAGS)の欠乏に起因する慢性高アンモニア血症の治療のために、小児および成人患者の維持療法として使用することができる。維持療法の間、カルグルミン酸は他のアンモニア低減療法およびタンパク質制限とともに投与することができる。
カルグルミン酸は、メチルマロン酸血症(MMA)に起因する高アンモニア血症の治療に使用することができる。いくつかの場合において、カルグルミン酸は、メチルマロン酸血症に起因する急性高アンモニア血症の治療のための補助療法として使用することができる。急性高アンモニア血症のエピソードの間、カルグルミン酸は、代謝代償不全の標準治療と共に投与することができる。
カルグルミン酸は、プロピオン酸血症(PA)に起因する高アンモニア血症の治療に使用することができる。いくつかの場合において、カルグルミン酸は、プロピオン酸血症に起因する急性高アンモニア血症の治療の補助療法として使用することができる。急性高アンモニア血症のエピソードの間、カルグルミン酸は、代謝代償不全の標準治療と共に投与することができる。
カルグルミン酸は、イソ吉草酸血症(IA)に起因する高アンモニア血症の治療にも使用することができる。いくつかの場合において、カルグルミン酸は、イソ吉草酸血症に起因する急性高アンモニア血症の治療の補助療法として使用することができる。急性高アンモニア血症のエピソードの間、カルグルミン酸は、代謝代償不全の標準治療と共に投与することができる。
カルグルミン酸は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAの診断が疑われる、または確認された患者の高アンモニア血症の治療に使用することができる。
投薬量
腎機能障害のない患者
本明細書には、それを必要とする患者の高アンモニア血症を治療するための方法が開示され、a)腎機能障害を有しない前記患者を特定する工程と、b)100mg/kg~250mg/kgの1日用量で前記患者にカルグルミン酸を投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVA起因の急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。
腎機能障害のない患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は約100mg/kg~約250mg/kgとすることができる。慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約10mg/kg~約100mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は少なくとも約10mg/kgとすることができる。腎機能障害のない患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は少なくとも約100mg/kgとすることができる。腎機能障害のない患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は最大で約250mg/kgとすることができる。腎機能障害のない患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg~約150mg/kg、約100mg/kg~約200mg/kg、約100mg/kg~約250mg/kg、約150mg/kg~約200mg/kg、約150mg/kg~約250mg/kg、または約200mg/kg~約250mg/kgとすることができる。腎機能障害のない患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg、約150mg/kg、約200mg/kg、または約250mg/kgとすることができる。腎機能障害のない患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
軽度の腎機能障害を有する患者
本明細書には、それを必要とする患者の高アンモニア血症を治療するための方法が開示され、a)軽度の腎機能障害を有する前記患者を特定する工程と、b)100mg/kg~250mg/kgの1日用量で前記患者にカルグルミン酸を投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、患者の糸球体ろ過量(GFR)は60~89mL/min/1.73m2である。
いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。
軽度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg~約250mg/kgとすることができる。軽度の腎機能障害を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約10mg/kgから約100mg/kgとすることができる。軽度の腎機能障害を有する患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約10mg/kgとすることができる。軽度の腎機能障害を有する患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約100mg/kgとすることができる。軽度の腎機能障害を有する患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は、最大約250mg/kgとすることができる。軽度の腎機能障害を有する患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg~約125mg/kg、100mg/kg~約150mg/kg、100mg/kg~約175mg/kg、約100mg/kg~約200mg/kg、100mg/kg~約225mg/kg、約100mg/kg~約250mg/kg、約150mg/kg~約175mg/kg、約150mg/kg~約200mg/kg、約150mg/kg~約225mg/kg、約150mg/kg~約250mg/kg、約175mg/kg~約200mg/kg、約175mg/kg~約225mg/kg、約175mg/kg~約250mg/kg、約200mg/kg~約225mg/kg、または約200mg/kg~約250mg/kgとすることができる。軽度の腎機能障害を有する患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg、約125mg/kg、約150mg/kg、約175mg/kg、約200mg/kg、約225mg/kg、または約250mg/kgとすることができる。軽度の腎機能障害を有する患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
中等度の腎機能障害を有する患者
本明細書には、それを必要とする患者の高アンモニア血症を治療するための方法が開示され、a)中等度の腎機能障害を有する患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を5mg/kg~125mg/kgの1日用量で患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、患者は、30~59mL/min/1.73m2の糸球体ろ過量(GFR)を有する。
いくつかの場合において、高アンモニア血症は急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は慢性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。
いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約50mg/kg~約125mg/kgである。いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約50mg/kg~約95mg/kgである。いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約50mg/kg~約90mg/kgである。いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約30mg/kg~約50mg/kg、30mg/kg~約70mg/kg、30mg/kg~約90mg/kg、30mg/kg~約125mg/kg、40mg/kg~約50mg/kg、40mg/kg~約60mg/kg、40mg/kg~約70mg/kg、40mg/kg~約80mg/kg、40mg/kg~約90mg/kg、40mg/kg~約100mg/kg、40mg/kg~約125mg/kg、50mg/kg~約60 mg/kg、50mg/kg~約70mg/kg、50mg/kg~約80mg/kg、50mg/kg~約90mg/kg、50mg/kg~約100mg/kg、50mg/kg~約125mg/kg、60mg/kg~約70mg/kg、60mg/kg~約80mg/kg、60mg/kg~約90mg/kg、60mg/kg~約100mg/kg、60mg/kg~約125mg/kg、70mg/kg~約80mg/kg、70mg/kg~約90mg/kg、70mg/kg~約100mg/kg、70mg/kg~約125mg/kg、80mg/kg~約90mg/kg、90mg/kg~約100mg/kg、90mg/kg~約125mg/kg、または100mg/kg~約125mg/kgである。
いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約10mg/kg~約50mg/kgである。いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約5mg/kg~約10mg/kg、5mg/kg~約15mg/kg、5mg/kg~約20mg/kg、5mg/kg~約25mg/kg、5mg/kg~約30mg/kg、5mg/kg~約35mg/kg、5mg/kg~約40mg/kg、5mg/kg~約45mg/kg、5mg/kg~約50mg/kg、5mg/kg~約55mg/kg、5mg/kg~約60mg/kg、10mg/kg~約15mg/kg、10mg/kg~約20mg/kg、10mg/kg~約25mg/kg、10mg/kg~約30mg/kg、10mg/kg~約35mg/kg、10mg/kg~約40mg/kg、10mg/kg~約45mg/kg、10mg/kg~約50mg/kg、10mg/kg~約55mg/kg、10mg/kg~約60mg/kg、20mg/kg~約30mg/kg、20mg/kg~約35mg/kg、20mg/kg~約40mg/kg、20mg/kg~約45mg/kg、20mg/kg~約50mg/kg、20mg/kg~約55mg/kg、20mg/kg~約60mg/kg、30mg/kg~約35mg/kg、30mg/kg~約40mg/kg、30mg/kg~約45mg/kg、30mg/kg~約50mg/kg、30mg/kg~約55mg/kg、30mg/kg~約60mg/kg、40mg/kg~約45mg/kg、40mg/kg~約50mg/kg、40mg/kg~約55mg/kg、40mg/kg~約60mg/kg、45mg/kg~約50mg/kg、45mg/kg~約55mg/kg、45mg/kg~約60mg/kg、50mg/kg~約55mg/kg、50mg/kg~約60mg/kg、または50mg/kg~約60mg/kgである。
重度の腎機能障害を有する患者
本明細書には、それを必要とする患者の高アンモニア血症を治療するための方法が開示され、a)重度の腎機能障害を有する患者を特定する工程と、カルグルミン酸を2mg/kg~60mg/kgの1日用量で患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、患者は、15~29mL/min/1.73m2の糸球体ろ過量(GFR)を有する。
いくつかの場合において、高アンモニア血症は急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は慢性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。
いくつかの場合において、重度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約15mg/kg~約60mg/kgである。いくつかの場合において、重度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約5mg/kg~約10mg/kg、5mg/kg~約15mg/kg、5mg/kg~約20mg/kg、5mg/kg~約25mg/kg、5mg/kg~約30mg/kg、5mg/kg~約35mg/kg、5mg/kg~約40mg/kg、5mg/kg~約45mg/kg、5mg/kg~約50mg/kg、5mg/kg~約55mg/kg、5mg/kg~約60mg/kg、5mg/kg~約65mg/kg、5mg/kg~約70mg/kg、5mg/kg~約75mg/kg、10mg/kg~約15mg/kg、10mg/kg~約20mg/kg、10mg/kg~約25mg/kg、10mg/kg~約30mg/kg、10mg/kg~約35mg/kg、10mg/kg~約40mg/kg、10mg/kg~約45mg/kg、10mg/kg~約50mg/kg、10mg/kg~約55mg/kg、10mg/kg~約60mg/kg、10mg/kg~約65mg/kg、10mg/kg~約70mg/kg、10mg/kg~約75mg/kg、15mg/kg~約20mg/kg、15mg/kg~約25mg/kg、15mg/kg~約30mg/kg、15mg/kg~約35mg/kg、15mg/kg~約40mg/kg、15mg/kg~約45mg/kg、15mg/kg~約50mg/kg、15mg/kg~約55mg/kg、15mg/kg~約60mg/kg、15 mg/kg~約65mg/kg、15mg/kg~約70mg/kg、15mg/kg~約75mg/kg、20mg/kg~約30mg/kg、20mg/kg~約35mg/kg、20mg/kg~約40mg/kg、20mg/kg~約45mg/kg、20mg/kg~約50mg/kg、20mg/kg~約55mg/kg、20mg/kg~約60mg/kg、20mg/kg~約65mg/kg、20mg/kg~約70mg/kg、20mg/kg~約75mg/kg、30mg/kg~約35mg/kg、30mg/kg~約40mg/kg、30mg/kg~約45mg/kg、30mg/kg~約50mg/kg、30mg/kg~約55mg/kg、30mg/kg~約60mg/kg、30mg/kg~約65mg/kg、30mg/kg~約70mg/kg、30mg/kg~約75mg/kg、40mg/kg~約45mg/kg、40mg/kg~約50mg/kg、40mg/kg~約55mg/kg、40mg/kg~約60mg/kg、40mg/kg~約65mg/kg、40mg/kg~約70mg/kg、40mg/kg~約75mg/kg、50mg/kg~約55mg/kg、50mg/kg~約60mg/kg、50mg/kg~約60mg/kg、50mg/kg~約65mg/kg、50mg/kg~約70mg/kg、50mg/kg~約75mg/kg、60mg/kg~約65mg/kg、60mg/kg~約70mg/kg、60mg/kg~約75mg/kg、65mg/kg~約70mg/kg、または65mg/kg~約75mg/kgである。
いくつかの場合において、重度の腎機能障害を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約2mg/kg~約25mg/kgである。いくつかの場合において、重度の腎機能障害を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約1mg/kg~約3mg/kg、1mg/kg~約7mg/kg、1mg/kg~約10mg/kg、1mg/kg~約12mg/kg、1mg/kg~約15mg/kg、1mg/kg~約17mg/kg、1mg/kg~約20mg/kg、1mg/kg~約22mg/kg、1mg/kg~約25mg/kg、1mg/kg~約27mg/kg、1mg/kg~約30mg/kg、2mg/kg~約3mg/kg、2mg/kg~約7mg/kg、2mg/kg~約10mg/kg、2mg/kg~約12mg/kg、2mg/kg~約15mg/kg、2mg/kg~約17mg/kg、2mg/kg~約20mg/kg、2mg/kg~約22mg/kg、2mg/kg~約25mg/kg、2mg/kg~約27mg/kg、2mg/kg~約30mg/kg、5mg/kg~約7mg/kg、5mg/kg~約10mg/kg、5mg/kg~約12mg/kg、5mg/kg~約15mg/kg、5mg/kg~約17mg/kg、5mg/kg~約20mg/kg、5mg/kg~約22mg/kg、5mg/kg~約25mg/kg、5mg/kg~約27mg/kg、5mg/kg~約30mg/kg、7mg/kg~約10mg/kg、7mg/kg~約12mg/kg、7mg/kg~約15mg/kg、7mg/kg~約17mg/kg、7mg/kg~約20mg/kg、7mg/kg~約22mg/kg、7mg/kg~約25mg/kg、7mg/kg~約27mg/kg、7mg/kg~約30mg/kg、10mg/kg~約12mg/kg、10mg/kg~約15mg/kg、10mg/kg~約17mg/kg、10mg/kg~約20mg/kg、10mg/kg~約22mg/kg、10mg/kg~約25mg/kg、10mg/kg~約27mg/kg、10mg/kg~約30mg/kg、12mg/kg~約15mg/kg、12mg/kg~約17mg/kg、12mg/kg~約20mg/kg、12mg/kg~約22mg/kg、12mg/kg~約25mg/kg、12mg/kg~約27mg/kg、12mg/kg~約30mg/kg、15mg/kg~約17mg/kg、15mg/kg~約20mg/kg、15mg/kg~約22mg/kg、15mg/kg~約25mg/kg、15mg/kg~約27mg/kg、15mg/kg~約30mg/kg、17mg/kg~約20mg/kg、17mg/kg~約22mg/kg、17mg/kg~約25mg/kg、17mg/kg~約27mg/kg、17mg/kg~約30mg/kg、20mg/kg~約22mg/kg、20mg/kg~約25mg/kg、20mg/kg~約27mg/kg、20mg/kg~約30mg/kg、22mg/kg~約25mg/kg、22mg/kg~約27mg/kg、22mg/kg~約30mg/kg、25mg/kg~約27mg/kg、25mg/kg~約30mg/kg、または27mg/kg~約30mg/kgである。
末期腎疾患の患者
本明細書には、それを必要とする患者の高アンモニア血症を治療するための方法が開示され、末期腎疾患を有する患者を特定する工程と、カルグルミン酸を2mg/kg~60mg/kgの1日用量で患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、患者の糸球体ろ過量(GFR)は15mL/分/1.73m2未満である。
いくつかの場合において、高アンモニア血症は急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は慢性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。
いくつかの場合において、末期腎疾患を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は約15mg/kg~約60mg/kgである。いくつかの場合において、末期腎疾患を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約5mg/kg~約10mg/kg、5mg/kg~約15mg/kg、5mg/kg~約20mg/kg、5mg/kg~約25mg/kg、5mg/kg~約30mg/kg、5mg/kg~約35mg/kg、5mg/kg~約40mg/kg、5mg/kg~約45mg/kg、5mg/kg~約50mg/kg、5mg/kg~約55mg/kg、5mg/kg~約60mg/kg、5mg/kg~約65 mg/kg、5mg/kg~約70mg/kg、5mg/kg~約75mg/kg、10mg/kg~約15mg/kg、10mg/kg~約20mg/kg、10mg/kg~約25mg/kg、10mg/kg~約30mg/kg、10mg/kg~約35mg/kg、10mg/kg~約40mg/kg、10mg/kg~約45mg/kg、10mg/kg~約50mg/kg、10mg/kg~約55mg/kg、10mg/kg~約60mg/kg、10mg/kg~約65mg/kg、10mg/kg~約70mg/kg、10mg/kg~約75mg/kg、15mg/kg~約20mg/kg、15mg/kg~約25mg/kg、15mg/kg~約30mg/kg、15mg/kg~約35mg/kg、15mg/kg~約40mg/kg、15mg/kg~約45mg/kg、15mg/kg~約50mg/kg、15mg/kg~約55mg/kg、15mg/kg~約60mg/kg、15mg/kg~約65mg/kg、15mg/kg~約70mg/kg、15mg/kg~約75mg/kg、20mg/kg~約30mg/kg、20mg/kg~約35mg/kg、20mg/kg~約40mg/kg、20mg/kg~約45mg/kg、20mg/kg~約50mg/kg、20mg/kg~約55mg/kg、20mg/kg~約60mg/kg、20mg/kg~約65mg/kg、20mg/kg~約70mg/kg、20mg/kg~約75mg/kg、30mg/kg~約35mg/kg、30mg/kg~約40mg/kg、30mg/kg~約45mg/kg、30mg/kg~約50mg/kg、30mg/kg~約55mg/kg、30mg/kg~約60mg/kg、30mg/kg~約65mg/kg、30mg/kg~約70mg/kg、30mg/kg~約75mg/kg、40mg/kg~約45mg/kg、40mg/kg~約50mg/kg、40mg/kg~約55mg/kg、40mg/kg~約60mg/kg、40mg/kg~約65mg/kg、40mg/kg~約70mg/kg、40mg/kg~約75mg/kg、50mg/kg~約55mg/kg、50mg/kg~約60mg/kg、50mg/kg~約60mg/kg、50mg/kg~約65mg/kg、50mg/kg~約70mg/kg、50mg/kg~約75mg/kg、60mg/kg~約65mg/kg、60mg/kg~約70mg/kg、60mg/kg~約75mg/kg、65mg/kg~約70mg/kg、または65mg/kg~約75mg/kgである。
いくつかの場合において、末期腎疾患を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約2mg/kg~約25mg/kgである。いくつかの場合において、末期腎疾患を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約1mg/kg~約3mg/kg、1mg/kg~約7mg/kg、1mg/kg~約10mg/kg、1mg/kg~約12mg/kg、1mg/kg~約15mg/kg、1mg/kg~約17mg/kg、1mg/kg~約20mg/kg、1mg/kg~約22mg/kg、1mg/kg~約25mg/kg、1mg/kg~約27mg/kg、1mg/kg~約30mg/kg、2mg/kg~約3mg/kg、2mg/kg~約7mg/kg、2mg/kg~約10mg/kg、2mg/kg~約12mg/kg、2mg/kg~約15mg/kg、2mg/kg~約17mg/kg、2mg/kg~約20mg/kg、2mg/kg~約22mg/kg、2mg/kg~約25mg/kg、2mg/kg~約27mg/kg、2mg/kg~約30mg/kg、5mg/kg~約7mg/kg、5mg/kg~約10mg/kg、5mg/kg~約12mg/kg、5mg/kg~約15mg/kg、5mg/kg~約17mg/kg、5mg/kg~約20mg/kg、5mg/kg~約22mg/kg、5mg/kg~約25mg/kg、5mg/kg~約27mg/kg、5mg/kg~約30mg/kg、7mg/kg~約10mg/kg、7mg/kg~約12mg/kg、7mg/kg~約15mg/kg、7mg/kg~約17mg/kg、7mg/kg~約20mg/kg、7mg/kg~約22mg/kg、7mg/kg~約25mg/kg、7mg/kg~約27mg/kg、7mg/kg~約30mg/kg、10mg/kg~約12mg/kg、10mg/kg~約15mg/kg、10mg/kg~約17mg/kg、10mg/kg~約20mg/kg、10mg/kg~約22mg/kg、10mg/kg~約25mg/kg、10mg/kg~約27mg/kg、10mg/kg~約30mg/kg、12mg/kg~約15mg/kg、12mg/kg~約17 mg/kg、12mg/kg~約20mg/kg、12mg/kg~約22mg/kg、12mg/kg~約25mg/kg、12mg/kg~約27mg/kg、12mg/kg~約30mg/kg、15mg/kg~約17mg/kg、15mg/kg~約20mg/kg、15mg/kg~約22mg/kg、15mg/kg~約25mg/kg、15mg/kg~約27mg/kg、15mg/kg~約30mg/kg、17mg/kg~約20mg/kg、17mg/kg~約22mg/kg、17mg/kg~約25mg/kg、17mg/kg~約27mg/kg、17mg/kg~約30mg/kg、20mg/kg~約22mg/kg、20mg/kg~約25mg/kg、20mg/kg~約27mg/kg、20mg/kg~約30mg/kg、22mg/kg~約25mg/kg、22mg/kg~約27mg/kg、22mg/kg~約30mg/kg、25mg/kg~約27mg/kg、25mg/kg~約30mg/kg、または27mg/kg~約30mg/kgである。
追加の用量調整
本明細書には、それを必要とする患者の高アンモニア血症を治療するための方法が開示され、a)軽度の腎機能障害を有する前記患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を100mg/kg~250mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg~約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約100mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、最大約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg~約150mg/kg、約100mg/kg~約200mg/kg、約100mg/kg~約250mg/kg、約150mg/kg~約200mg/kg、約150mg/kg~約250mg/kg、または約200mg/kg~約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg、約150mg/kg、約200mg/kg、または約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
本明細書に開示されるのは、それを必要とする患者の高アンモニア血症を治療するための方法であり、a)中等度の腎機能障害を有する前記患者を特定する工程と、b)80mg/kg~200mg/kgの1日用量で前記患者にカルグルミン酸を投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約80mg/kg~約200mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約80mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、最大で約200mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約80mg/kg~約100mg/kg、約80mg/kg~約120mg/kg、約80mg/kg~約140mg/kg、約80mg/kg~約160mg/kg、約80mg/kg~約180mg/kg、約80mg/kg~約200mg/kg、約100mg/kg~約120mg/kg、約100mg/kg~約140mg/kg、約100mg/kg~約160mg/kg、約100mg/kg~約180mg/kg、約100mg/kg~約200mg/kg、約120mg/kg~約140mg/kg、約120mg/kg~約160mg/kg、約120mg/kg~約180mg/kg、約120mg/kg~約200mg/kg、約140mg/kg~約160mg/kg、約140mg/kg~約180mg/kg、約140mg/kg~約200mg/kg、約160mg/kg~約180mg/kg、約160mg/kg~約200mg/kg 、または約180mg/kg~約200mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約80mg/kg、約100mg/kg、約120mg/kg、約140mg/kg、約160mg/kg、約180mg/kg、または約200mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
本明細書には、それを必要とする患者の高アンモニア血症を治療するための方法が開示され、a)重度の腎機能障害を有する前記患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を65mg/kg~160mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約65mg/kg~約160mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約65mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、最大で約160mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約65mg/kg~約80mg/kg、約65mg/kg~約90mg/kg、約65mg/kg~約100mg/kg、約65mg/kg~約110mg/kg、約65mg/kg~約120mg/kg、約65mg/kg~約130mg/kg、約65mg/kg~約140mg/kg、約65mg/kg~約150mg/kg、約65mg/kg~約160mg/kg、約80mg/kg~約90mg/kg、約80mg/kg~約100mg/kg、約80mg/kg~約110mg/kg、約80mg/kg~約120mg/kg、約80mg/kg~約130mg/kg、約80mg/kg~約140mg/kg、約80mg/kg~約150mg/kg、約80mg/kg~約160mg/kg、約90mg/kg~約100mg/kg、約90mg/kg~約110mg/kg、約90mg/kg~約120mg/kg、約90mg/kg~約130mg/kg、約90mg/kg~約140mg/kg、約90mg/kg~約150mg/kg、約90mg/kg~約160mg/kg、約100mg/kg~約110mg/kg、約100mg/kg~約120mg/kg、約100mg/kg~約130mg/kg、約100mg/kg~約140mg/kg、約100mg/kg~約150mg/kg、約100mg/kg~約160mg/kg、約110mg/kg~約120mg/kg、約110mg/kg~約130mg/kg、約110mg/kg~約140mg/kg、約110mg/kg~約150mg/kg、約110mg/kg~約160mg/kg、約120mg/kg~約130mg/kg、約120mg/kg~約140mg/kg、約120mg/kg~約150mg/kg、約120mg/kg~約160mg/kg、約130mg/kg~約140mg/kg、約130mg/kg~約150mg/kg、約130mg/kg~約160mg/kg、約140mg/kg~約150mg/kg、約140mg/kg~約160mg/kg、または約150mg/kg~約160mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約65mg/kg、約80mg/kg、約90mg/kg、約100mg/kg、約110mg/kg、約120mg/kg、約130mg/kg、約140mg/kg、約150mg/kg、または約160mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
本明細書には、それを必要とする患者の高アンモニア血症を治療するための方法が開示され、a)末期腎機能障害を有する前記患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を60mg/kg~150mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVA起因の慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約60mg/kg~約150mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約60mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、最大で約150mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約60mg/kg~約70mg/kg、約60mg/kg~約80mg/kg、約60mg/kg~約90mg/kg、約60mg/kg~約100mg/kg、約60mg/kg~約110mg/kg、約60mg/kg~約120mg/kg、約60mg/kg~約130mg/kg、約60mg/kg~約140mg/kg、約60mg/kg~約150mg/kg、約70mg/kg~約80mg/kg、約70mg/kg~約90mg/kg、約70mg/kg~約100mg/kg、約70mg/kg~約110mg/kg、約70mg/kg~約120mg/kg、約70mg/kg~約130mg/kg、約70mg/kg~約140mg/kg、約70mg/kg~約150mg/kg、約80mg/kg~約90mg/kg、約80mg/kg~約100mg/kg、約80mg/kg~約110mg/kg、約80mg/kg~約120mg/kg、約80mg/kg~約130mg/kg、約80mg/kg~約140mg/kg、約80mg/kg~約150mg/kg、約90mg/kg~約100mg/kg、約90mg/kg~約110mg/kg、約90mg/kg~約120m g/kg、約90mg/kg~約130mg/kg、約90mg/kg~約140mg/kg、約90mg/kg~約150mg/kg、約100mg/kg~約110mg/kg、約100mg/kg~約120mg/kg、約100mg/kg~約130mg/kg、約100mg/kg~約140mg/kg、約100mg/kg~約150mg/kg、約110mg/kg~約120mg/kg、約110mg/kg~約130mg/kg、約110mg/kg~約140mg/kg、約110mg/kg~約150mg/kg、約120mg/kg~約130mg/kg、約120mg/kg~約140mg/kg、約120mg/kg~約150mg/kg、約130mg/kg~約140mg/kg、約130mg/kg~約150mg/kg、または約140mg/kg~約150mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約60mg/kg、約70mg/kg、約80mg/kg、約90mg/kg、約100mg/kg、約110mg/kg、約120mg/kg、約130mg/kg、約140mg/kg、または約150mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
腎機能障害を有しない患者における慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約10mg/kg~約100mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約10mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、最大約100mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、約10mg/kg~約20mg/kg、約10mg/kg~約40mg/kg、約10mg/kg~約60mg/kg、約10mg/kg~約80mg/kg、約10mg/kg~約100mg/kg、約20mg/kg~約40mg/kg、約20mg/kg~約60mg/kg、約20mg/kg~約80mg/kg、約20mg/kg~約100mg/kg、約40mg/kg~約60mg/kg、約40mg/kg~約80mg/kg、約40mg/kg~約100mg/kg、約60mg/kg~約80mg/kg、約60mg/kg~約100mg/kg、または約80mg/kg~約100mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、約10mg/kg、約20mg/kg、約40mg/kg、約60mg/kg、約80mg/kg、または約100mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
腎機能障害を有する患者の高アンモニア血症の治療に使用するためのカルグルミン酸を含む医薬組成物
軽度の腎機能障害を有する患者
特定の実施形態において、本開示は、それを必要とする患者の高アンモニア血症の治療に使用するための、カルグルミン酸を含む医薬組成物に関し、a)軽度の腎機能障害を有する前記患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を含む前記医薬組成物を、100mg/kg~250mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、患者は、60~89mL/分/1.73m2の糸球体ろ過量(GFR)を有する。
いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。
軽度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は約100mg/kg~約250mg/kgとすることができる。軽度の腎機能障害を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は約10mg/kgから約100mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約10mg/kgとすることができる。軽度の腎機能障害を有する患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は少なくとも約100mg/kgとすることができる。軽度の腎機能障害を有する患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は最大約250mg/kgとすることができる。軽度の腎機能障害を有する患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kgから約150mg/kg、約100mg/kgから約200mg/kg、約100mg/kgから約250mg/kg、約150mg/kgから約200mg/kg、約150mg/kgから約250mg/kg、または約200mg/kgから約250mg/kgとすることができる。軽度の腎機能障害を有する患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg、約150mg/kg、約200mg/kg、または約250mg/kgとすることができる。軽度の腎機能障害を有する患者の場合、カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
中等度の腎機能障害を有する患者
特定の実施形態において、本開示は、それを必要とする患者の高アンモニア血症の治療に使用するための、カルグルミン酸を含む医薬組成物に関し、a)中等度の腎機能障害を有する患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を含む前記医薬組成物を、5mg/kgから125mg/kgの1日用量で患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、患者の糸球体ろ過量(GFR)は30~59mL/分/1.73m2である。
いくつかの場合において、高アンモニア血症は急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は慢性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。
いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約50mg/kg~約125mg/kgである。いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約50mg/kg~約95mg/kgである。いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約50mg/kg~約90mg/kgである。いくつかの場合において、中等度の腎機能障害を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約10mg/kg~約50mg/kgである。
重度の腎機能障害を有する患者
特定の実施形態において、本開示は、それを必要とする患者の高アンモニア血症の治療に使用するための、カルグルミン酸を含む医薬組成物に関し、a)重度の腎機能障害を有する患者を特定する工程と、カルグルミン酸を含む前記医薬組成物を、2mg/kg~60mg/kgの1日用量で患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、患者は、15~29mL/分/1.73m2の糸球体ろ過量(GFR)を有する。
いくつかの場合において、高アンモニア血症は急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は慢性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。
いくつかの場合において、重度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約15mg/kg~約60mg/kgである。いくつかの場合において、重度の腎機能障害を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約2mg/kg~約25mg/kgである。
末期腎疾患の患者
特定の実施形態において、本開示は、それを必要とする患者の高アンモニア血症の治療に使用するための、カルグルミン酸を含む医薬組成物に関し、a)末期腎機能障害を有する患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を含む前記医薬組成物を、2mg/kgから60mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、患者は、15mL/分/1.73m2未満の糸球体ろ過量(GFR)を有する。
いくつかの場合において、高アンモニア血症は急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は慢性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。
いくつかの場合において、重度の腎機能障害を有する患者の場合、急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約15mg/kg~約60mg/kgである。いくつかの場合において、重度の腎機能障害を有する患者の場合、慢性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約2mg/kg~約25mg/kgである。
追加の用量調整
特定の実施形態において、本開示は、腎機能障害を有しない患者の高アンモニア血症の治療に使用するための、カルグルミン酸を含む医薬組成物に関し、a)腎機能障害を有しない前記患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を100mg/kg~250mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVA起因に起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg~約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約100mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、最大約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg~約150mg/kg、約100mg/kg~約200mg/kg、約100mg/kg~約250mg/kg、約150mg/kg~約200mg/kg、約150mg/kg~約250mg/kg、または約200mg/kg~約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg、約150mg/kg、約200mg/kg、または約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
特定の実施形態において、本開示は、軽度の腎機能障害を有する患者の高アンモニア血症の治療に使用するための、カルグルミン酸を含む医薬組成物に関し、a)軽度の腎機能障害を有する前記患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を100mg/kg~250mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg~約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約100mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、最大約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg~約150mg/kg、約100mg/kg~約200mg/kg、約100mg/kg~約250mg/kg、約150mg/kg~約200mg/kg、約150mg/kg~約250mg/kg、または約200mg/kg~約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg、約150mg/kg、約200mg/kg、または約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
特定の実施形態において、本開示は、中等度の腎機能障害を有する患者の高アンモニア血症の治療に使用するための、カルグルミン酸を含む医薬組成物に関し、a)中等度の腎機能障害有する前記患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を80mg/kg~200mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約80mg/kg~約200mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約80mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は最大で約200mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約80mg/kg~約100mg/kg、約80mg/kg~約120mg/kg、約80mg/kg~約140mg/kg、約80mg/kg~約160mg/kg、約80mg/kg~約180mg/kg、約80mg/kg~約200mg/kg、約100mg/kg~約120mg/kg、約100mg/kg~約140mg/kg、約100mg/kg~約160mg/kg、約100mg/kg~約180mg/kg、約100mg/kg~約200mg/kg、約120mg/kg~約140mg/kg、約120mg/kg~約160mg/kg、約120mg/kg~約180mg/kg、約120mg/kg~約200mg/kg、約140mg/kg~約160mg/kg、約140mg/kg~約180mg/kg、約140mg/kg~約200mg/kg、約160mg/kg~約180mg/kg、約160mg/kg~約200mg/kg 、または約180mg/kg~約200mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約80mg/kg、約100mg/kg、約120mg/kg、約140mg/kg、約160mg/kg、約180mg/kg、または約200mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
特定の実施形態において、本開示は、重度の腎機能障害を有する患者の高アンモニア血症の治療に使用するための、カルグルミン酸を含む医薬組成物に関し、a)重度の腎機能障害を有する前記患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を65mg/kg~160mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約65mg/kg~約160mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約65mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、最大約160mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約65mg/kg~約80mg/kg、約65mg/kg~約90mg/kg、約65mg/kg~約100mg/kg、約65mg/kg~約110mg/kg、約65mg/kg~約120mg/kg、約65mg/kg~約130mg/kg、約65mg/kg~約140mg/kg、約65mg/kg~約150mg/kg、約65mg/kg~約160mg/kg、約80mg/kg~約90mg/kg、約80mg/kg~約100mg/kg、約80mg/kg~約110mg/kg、約80mg/kg~約120mg/kg、約80mg/kg~約130mg/kg、約80mg/kg~約140mg/kg、約80mg/kg~約150mg/kg、約80mg/kg~約160mg/kg、約90mg/kg~約100mg/kg、約90mg/kg~約110mg/kg、約90mg/kg~約120mg/kg 、約90mg/kg~約130mg/kg、約90mg/kg~約140mg/kg、約90mg/kg~約150mg/kg、約90mg/kg~約160mg/kg、約100mg/kg~約110mg/kg、約100mg/kg~約120mg/kg、約100mg/kg~約130mg/kg、約100mg/kg~約140mg/kg、約100mg/kg~約150mg/kg、約100mg/kg~約160mg/kg、約110mg/kg~約120mg/kg、約110mg/kg~約130mg/kg、約110mg/kg~約140mg/kg、約110mg/kg~約150mg/kg、約110mg/kg~約160mg/kg 、約120mg/kg~約130mg/kg、約120mg/kg~約140mg/kg、約120mg/kg~約150mg/kg、約120mg/kg~約160mg/kg、約130mg/kg~約140mg/kg、約130mg/kg~約150mg/kg、約130mg/kg~約160mg/kg、約140mg/kg~約150mg/kg、約140mg/kg~約160mg/kg、または約150mg/kg~約160mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約65mg/kg、約80mg/kg、約90mg/kg、約100mg/kg、約110mg/kg、約120mg/kg、約130mg/kg、約140mg/kg、約150mg/kg、または約160mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
特定の実施形態において、本開示は、末期腎機能障害を有する患者の高アンモニア血症の治療に使用するためのカルグルミン酸を含む医薬組成物に関し、a)末期腎機能障害を有する前記患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を60mg/kg~150mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約60mg/kg~約150mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約60mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、最大約150mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約60mg/kg~約70mg/kg、約60mg/kg~約80mg/kg、約60mg/kg~約90mg/kg、約60mg/kg~約100mg/kg、約60mg/kg~約110mg/kg、約60mg/kg~約120mg/kg、約60mg/kg~約130mg/kg、約60mg/kg~約140mg/kg、約60mg/kg~約150mg/kg、約70mg/kg~約80mg/kg、約70mg/kg~約90mg/kg、約70mg/kg~約100mg/kg、約70mg/kg~約110mg/kg、約70mg/kg~約120mg/kg、約70mg/kg~約130mg/kg、約70mg/kg~約140mg/kg、約70mg/kg~約150mg/kg、約80mg/kg~約90mg/kg、約80mg/kg~約100mg/kg、約80mg/kg~約110mg/kg、約80mg/kg~約120mg/kg、約80mg/kg~約130mg/kg、約80mg/kg~約140mg/kg、約80mg/kg~約150mg/kg、約90mg/kg~約100mg/kg、約90mg/kg~約110mg/kg、約90mg/kg~約120m g/kg、約90mg/kg~約130mg/kg、約90mg/kg~約140mg/kg、約90mg/kg~約150mg/kg、約100mg/kg~約110mg/kg、約100mg/kg~約120mg/kg、約100mg/kg~約130mg/kg、約100mg/kg~約140mg/kg、約100mg/kg~約150mg/kg、約110mg/kg~約120mg/kg、約110mg/kg~約130mg/kg、約110mg/kg~約140mg/kg、約110mg/kg~約150mg/kg、約120mg/kg~約130mg/kg、約120mg/kg~約140mg/kg、約120mg/kg~約150mg/kg、約130mg/kg~約140mg/kg、約130mg/kg~約150mg/kg、または約140mg/kg~約150mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約60mg/kg、約70mg/kg、約80mg/kg、約90mg/kg、約100mg/kg、約110mg/kg、約120mg/kg、約130mg/kg、約140mg/kg、または約150mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
特定の実施形態において、本開示は、腎機能障害を有しない患者の高アンモニア血症の治療に使用するための、カルグルミン酸を含む医薬組成物の製造方法に関し、a)腎機能障害を有しない前記患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を100mg/kg~250mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg~約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約100mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は最大約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg~約150mg/kg、約100mg/kg~約200mg/kg、約100mg/kg~約250mg/kg、約150mg/kg~約200mg/kg、約150mg/kg~約250mg/kg、または約200mg/kg~約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg、約150mg/kg、約200mg/kg、または約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
特定の実施形態において、本開示は、軽度の腎機能障害を有する患者の高アンモニア血症の治療に使用するための、カルグルミン酸を含む医薬組成物の製造方法に関し、a)軽度の腎機能障害を有する前記患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を100mg/kg~250mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kgから約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は少なくとも約100mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は最大約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg~約150mg/kg、約100mg/kg~約200mg/kg、約100mg/kg~約250mg/kg、約150mg/kg~約200mg/kg、約150mg/kg~約250mg/kg、または約200mg/kg~約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は、約100mg/kg、約150mg/kg、約200mg/kg、または約250mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
特定の実施形態において、本開示は、中等度の腎機能障害を有する患者の高アンモニア血症の治療に使用するための、カルグルミン酸を含む医薬組成物の製造方法に関し、a)中等度の腎機能障害を有する前記患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を80mg/kg~200mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約80mg/kg~約200mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約80mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、最大約200mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約80mg/kg~約100mg/kg、約80mg/kg~約120mg/kg、約80mg/kg~約140mg/kg、約80mg/kg~約160mg/kg、約80mg/kg~約180mg/kg、約80mg/kg~約200mg/kg、約100mg/kg~約120mg/kg、約100mg/kg~約140mg/kg、約100mg/kg~約160mg/kg、約100mg/kg~約180mg/kg、約100mg/kg~約200mg/kg、約120mg/kg~約140mg/kg、約120mg/kg~約160mg/kg、約120mg/kg~約180mg/kg、約120mg/kg~約200mg/kg、約140mg/kg~約160mg/kg、約140mg/kg~約180mg/kg、約140mg/kg~約200mg/kg、約160mg/kg~約180mg/kg、約160mg/kg~約200mg/kg、または約180mg/kg~約200mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約80mg/kg、約100mg/kg、約120mg/kg、約140mg/kg、約160mg/kg、約180mg/kg、または約200mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
特定の実施形態において、本開示は、重度の腎機能障害を有する患者の高アンモニア血症の治療に使用するための、カルグルミン酸を含む医薬組成物の製造方法に関し、a)重度の腎機能障害を有する前記患者を特定する工程と、b)65mg/kg~160mg/kgの1日用量でカルグルミン酸を前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVA起因の急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVA起因の慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約65mg/kg~約160mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約65mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は最大で約160mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約65mg/kg~約80mg/kg、約65mg/kg~約90mg/kg、約65mg/kg~約100mg/kg、約65mg/kg~約110mg/kg、約65mg/kg~約120mg/kg、約65mg/kg~約130mg/kg、約65mg/kg~約140mg/kg、約65mg/kg~約150mg/kg、約65mg/kg~約160mg/kg、約80mg/kg~約90mg/kg、約80mg/kg~約100mg/kg、約80mg/kg~約110mg/kg、約80mg/kg~約120mg/kg、約80mg/kg~約130mg/kg、約80mg/kg~約140mg/kg、約80mg/kg~約150mg/kg、約80mg/kg~約160mg/kg、約90mg/kg~約100mg/kg、約90mg/kg~約110mg/kg、約90mg/kg~約120mg/kg 、約90mg/kg~約130mg/kg、約90mg/kg~約140mg/kg、約90mg/kg~約150mg/kg、約90mg/kg~約160mg/kg、約100mg/kg~約110mg/kg、約100mg/kg~約120mg/kg、約100mg/kg~約130mg/kg、約100mg/kg~約140mg/kg、約100mg/kg~約150mg/kg、約100mg/kg~約160mg/kg、約110mg/kg~約120mg/kg、約110mg/kg~約130mg/kg、約110mg/kg~約140mg/kg、約110mg/kg~約150mg/kg、約110mg/kg~約160mg/kg 、約120mg/kg~約130mg/kg、約120mg/kg~約140mg/kg、約120mg/kg~約150mg/kg、約120mg/kg~約160mg/kg、約130mg/kg~約140mg/kg、約130mg/kg~約150mg/kg、約130mg/kg~約160mg/kg、約140mg/kg~約150mg/kg、約140mg/kg~約160mg/kg、または約150mg/kg~約160mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約65mg/kg、約80mg/kg、約90mg/kg、約100mg/kg、約110mg/kg、約120mg/kg、約130mg/kg、約140mg/kg、約150mg/kg、または約160mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
特定の実施形態において、本開示は、末期腎機能障害を有する患者の高アンモニア血症の治療に使用するための、カルグルミン酸を含む医薬組成物の製造方法に関し、a)末期腎機能障害を有する前記患者を特定する工程と、b)カルグルミン酸を60mg/kg~150mg/kgの1日用量で前記患者に投与する工程と、を含む。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する急性高アンモニア血症である。いくつかの場合において、高アンモニア血症は、NAGS欠損症、MMA、PA、またはIVAに起因する慢性高アンモニア血症である。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約60mg/kg~約150mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、少なくとも約60mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、最大約150mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約60mg/kg~約70mg/kg、約60mg/kg~約80mg/kg、約60mg/kg~約90mg/kg、約60mg/kg~約100mg/kg、約60mg/kg~約110mg/kg、約60mg/kg~約120mg/kg、約60mg/kg~約130mg/kg、約60mg/kg~約140mg/kg、約60mg/kg~約150mg/kg、約70mg/kg~約80mg/kg、約70mg/kg~約90mg/kg、約70mg/kg~約100mg/kg、約70mg/kg~約110mg/kg、約70mg/kg~約120mg/kg、約70mg/kg~約130mg/kg、約70mg/kg~約140mg/kg、約70mg/kg~約150mg/kg、約80mg/kg~約90mg/kg、約80mg/kg~約100mg/kg、約80mg/kg~約110mg/kg、約80mg/kg~約120mg/kg、約80mg/kg~約130mg/kg、約80mg/kg~約140mg/kg、約80mg/kg~約150mg/kg、約90mg/kg~約100mg/kg、約90mg/kg~約110mg/kg、約90mg/kg~約120m g/kg、約90mg/kg~約130mg/kg、約90mg/kg~約140mg/kg、約90mg/kg~約150mg/kg、約100mg/kg~約110mg/kg、約100mg/kg~約120mg/kg、約100mg/kg~約130mg/kg、約100mg/kg~約140mg/kg、約100mg/kg~約150mg/kg、約110mg/kg~約120mg/kg、約110mg/kg~約130mg/kg、約110mg/kg~約140mg/kg、約110mg/kg~約150mg/kg、約120mg/kg~約130mg/kg、約120mg/kg~約140mg/kg、約120mg/kg~約150mg/kg、約130mg/kg~約140mg/kg、約130mg/kg~約150mg/kg、または約140mg/kg~約150mg/kgとすることができる。急性高アンモニア血症に対するカルグルミン酸の1日用量は、約60mg/kg、約70mg/kg、約80mg/kg、約90mg/kg、約100mg/kg、約110mg/kg、約120mg/kg、約130mg/kg、約140mg/kg、または約150mg/kgとすることができる。カルグルミン酸の1日用量は2~4分割し、および/または10mgの位で四捨五入して100mg単位(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠の半分)の概数にすることができる。
投与および治療
特定の実施形態において、カルグルミン酸は、任意の適切な手段によって投与することができる。他の実施形態において、カルグルミン酸は非経口的に送達されてもよい。さらなる実施形態において、カルグルミン酸は、静脈内に送達されてもよい。いくつかの実施形態において、カルグルミン酸は経口的に投与されてもよい。
特定の実施形態において、カルグルミン酸は、国際公開第2018/095848号(特許文献1)に記載されているように、非経口製剤として送達される。さらに他の実施形態において、カルグルミン酸は、分散性錠剤として投与されてもよい。例えば、限定されるものではないが、カルグルミン酸は、200mgのカルグルミン酸(すなわち、CARBAGLU(登録商標)錠剤)を最低2.5mLの水に混合することにより、水に分散させることができる。分散したカルグルミン酸溶液は、約80mg/mLの濃度を有することができる。他の実施形態において、カルグルミン酸は、可溶性錠剤として投与されてもよい。
カルグルミン酸溶液は、小児および成人患者に経口投与することができる。カルグルミン酸溶液は、食事または摂食の直前に服用することができる。カルグルミン酸溶液は、経鼻胃管を介して小児および成人患者に投与することができる。カルグルミン酸溶液は、経口用シリンジを介して小児患者に経口投与することができる。
カルグルミン酸は、静脈内アルギニン、フェニル酪酸ナトリウム、および安息香酸ナトリウムを含む、高アンモニア血症を治療するための1つまたは複数の薬剤と組み合わせて使用することができる。カルグルミン酸は、血液透析および/または血液ろ過などの透析と組み合わせて使用することができる。
カルグルミン酸は、カロリー補給を最大化して異化を逆転させながら、急性高アンモニア血症エピソード中に12~48時間以内の完全なタンパク質制限と組み合わせて使用されてもよい。
実施例1-カルグルミン酸の安全性試験
高アンモニア血症の患者において、合計80例の患者をCARBAGLU(登録商標)(カルグルミン酸)で治療した(NAGS欠損症23例、PA27例、MMA24例、IVA5例、およびスクシニル(succinyl)1例-NAGS欠損症患者は、治療開始時に30日齢未満から13歳までであった;平均(SD)年齢は2(4)歳であった。患者の61パーセント(61%)が男性であり、患者の39%が女性であった。
PA、MMA、またはIVAの患者(男性患者48%、女性患者52%)において、代償不全エピソードの57%が出生後最初の4週間に発生し(新生児)、代償不全エピソードの43%が新生児期以降に発生した。代償不全エピソードの開始時の年齢の中央値は12日であった。
後ろ向き研究において、カルグルミン酸で治療されたNAGS欠損症、PA、MMA、またはIVAを有する患者2例以上(3%以上)に発生した有害反応を表3に要約した。
Figure 2022538210000003
実施例2-カルグルミン酸の小児への使用
出生から成人期までのNAGS欠損症患者における高アンモニア血症の治療に対するカルグルミン酸の有効性を、乳児期または小児期にカルグルミン酸治療を開始したすべてのNAGS欠損症患者23例の臨床経過の後ろ向き調査で評価した。カルグルミン酸で治療された成人および小児のNAGS欠損症患者の間で、臨床反応に明らかな違いはない。
急性高アンモニア血症の治療に対するカルグルミン酸の有効性を、カルグルミン酸で治療された患者51例(PAの患者27例およびMMAの患者24例)で評価した。すべての患者は16歳未満であった。PAまたはMMAの小児患者と成人患者との間で、血漿アンモニア濃度の低下に明らかな違いはない。
実施例3-カルグルミン酸の薬物動態研究
カルグルミン酸の薬物動態を健康な被験者で、放射性標識および非放射性標識CARBAGLU(登録商標)(カルグルミン酸)の両方を使用し、患者の血漿濃度をモニタリングすることにより、試験した。
吸収
カルグルミン酸のTmaxは2~4時間の範囲であり、中央値は3時間である。絶対的バイオアベイラビリティは9.9%である。
分布
経口投与後に測定された見かけの分布容積は1616~5797Lの範囲であり、中央値は2657Lで、これは35.9L/kgに相当する。IV投与後に決定された分布容積の中央値は10.2L/kgである。親製品は血漿に結合しない。
排泄
この製品は、主に腎臓から未変化の製品として排泄され、ごく一部のみが代謝された。カルグルミン酸の一部は、腸内細菌叢によって代謝された。カルグルミン酸代謝の最終産物と思われるものは二酸化炭素であり、肺から排出された。In vitroでの肝代謝は観察されていない。
経口投与後、カルグルミン酸の最初の(initial)半減期は約5.6時間、消失半減期は約22時間であった。見かけの総クリアランスの中央値は5.7L/分(3.0~9.7L/分)、腎クリアランスの中央値は290mL/分(204~445mL/分)、24時間かけて尿中に排泄された24時間尿中排泄量は、用量の4.5%(3.5%~7.5%)であった。放射性標識された100mg/kg体重の用量の単回経口カルグルミン酸の経口投与後、用量の9%が変化せずに尿中に排泄され、用量の最大60%が変化せずに糞便中に回収された。
IV投与後、消失半減期の中央値は約22時間(7~36時間)であった。総クリアランスの中央値は0.354L/分(0.241~0.502L/分)であり、用量の75%(59~86%)が24時間にわたって親化合物として尿中に排泄された。腎クリアランスの中央値は265mL/分(183~467mL/分)であり、個人間変動(CV%)は17%であった。
薬物相互作用の研究
in vitro研究に基づくと、カルグルミン酸はCYP1A1/2、CYP2B6、CYP2C、およびCYP3A4/5酵素の誘導物質ではなく、CYP1A2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、およびCYP3A4/5酵素の阻害剤でもなかった。
ヒトのトランスポーターを用いて、in vitro薬物相互作用研究を行った。カルグルミン酸は、ヒトBSEP、BCRP、MDR1排出(ABC)トランスポーター、またはヒトMATE1、MATE2-K、OAT1、OAT3、OATP1B1、OATP1B3、OCT1、およびOCT2取り込みトランスポーターの阻害剤ではなかった。カルグルミン酸は、腎臓での積極的な排泄に寄与し得るヒトOAT1トランスポーターの基質であった。OAT1トランスポーターの阻害剤との潜在的な相互作用は、臨床的に無関係であると見なされた。
実施例4-NAGS欠損症に起因する高アンモニア血症の治療におけるカルグルミン酸の有効性
NAGS欠損症に起因する高アンモニア血症の治療におけるカルグルミン酸の有効性を、中央値7.9年(0.6~20.8年の範囲)のCARBAGLU(登録商標)(カルグルミン酸)治療を受けたNAGS欠損症患者23例の臨床経過の後ろ向き調査で評価した。カルグルミン酸による治療は、2つのレジメンに分けられた。急性治療の場合、患者は、治療の最初の数日間、1日あたり100mg/kg/日~250mg/kg/日の総1日用量を主に2~4回に分割した投与量で受けた。維持療法の場合、血漿アンモニア濃度および臨床反応に基づいて、時間の経過とともに用量を減らした。患者集団の人口統計学的特性を表4に示す。
Figure 2022538210000004
短期間の有効性は、ベースラインから1~3日目までの血漿アンモニア濃度の平均および中央値の変化を用いて評価した。有効性の持続性は、血漿アンモニア濃度の長期平均および中央値の変化を用いて評価した。表5は、評価可能な患者13例のベースライン、カルグルミン酸治療後1~3日目、およびカルグルミン酸長期治療(平均8年)時の血漿アンモニア濃度をまとめたものである。カルグルミン酸による治療を受けたNAGS欠損症患者23例のうち、カルグルミン酸治療前およびカルグルミン酸による長期治療後の両方で適切に記録された血漿アンモニア濃度を有していた患者13例のサブセットが解析に選択された。
患者13例全員がベースラインで異常な血漿アンモニア濃度を有していた。総体的な平均ベースライン血漿アンモニア濃度は、271μmol/Lであった。データが入手可能な患者において、3日目までに正常な血漿アンモニア濃度が達成された。長期有効性は、解析された患者13例のそれぞれについて最後に報告された血漿アンモニア濃度を使用して評価した(治療期間の中央値は6年、範囲は1~16年)。8年間の平均治療期間後、平均および中央値の血漿アンモニア濃度は、それぞれ23μmol/Lおよび24μmol/Lであった(表5)。
Figure 2022538210000005
評価可能なNAGS欠損症患者13例におけるベースラインでの平均血漿アンモニア濃度、およびカルグルミン酸治療後に観察された低下を図1に示す。
実施例5-PAおよびMMAに起因する急性高アンモニア血症の治療におけるカルグルミン酸の有効性
代償不全エピソード中のPA、MMA、およびIVAに起因する高アンモニア血症の治療におけるカルグルミン酸の有効性を、CARBAGLU(登録商標)(カルグルミン酸)で治療された患者の後ろ向き調査で評価した。
患者は、アンモニアスカベンジャーあり、もしくはなしでカルグルミン酸を投与され、またはアンモニアスカベンジャー(NH3Scav)単独であった。血漿アンモニア(NH3)濃度は、治療開始から最大15日まで測定した。患者は、1日あたり100~250mg/kgのカルグルミン酸を2~4分割して投与された。治療の最初の24時間のカルグルミン酸の平均(SD)1日用量は158.8(111.4)mg/kgであった。カルグルミン酸は、異化作用を逆転させ、同化作用を促進することを目的とした急性代償不全エピソードの標準治療に加えて、高アンモニア血症の治療に使用された。付随する標準治療には、カルニチン、アルギニン、ヒドロキソコバラミン、ビオチン、チアミン、リボフラビン、およびブドウ糖が含まれていた。
3つの別々の治療グループ(1-カルグルミン酸単独、2-NH3Scav単独、および3-NH3Scavを伴うカルグルミン酸)を比較して、体外無害化(血液透析[HD]、血液濾過[HF]または腹膜透析[PD])およびアンモニアスカベンジャーを含む付随的なアンモニア低減治療なしの、カルグルミン酸単独の効果を調査した。
カルグルミン酸単独、NH3Scav単独、およびNH3Scavを伴うカルグルミン酸の治療グループの平均ベースライン血漿NH3濃度(SD)は、それぞれ257.0(268.4)、226.8(287.8)、および345.6(274.7)であった。治療期間の中央値は、カルグルミン酸単独グループおよびNH3Scav単独グループで4.0日、NH3Scavを伴うカルグルミン酸グループで5.0日であった。すべてのグループで、エピソード開始から治療開始までの遅延は1日であった。
治療グループごとに解析された患者数(78例)とエピソード数(98)には以下が含まれる:カルグルミン酸単独グループ:38エピソードを経験した患者34例;NH3Scav単独グループ:33エピソードを経験した患者22例;およびNH3Scavを伴うカルグルミン酸グループ:27エピソードを経験した患者27例。
この患者集団のベースライン人口統計を表6に示す。
Figure 2022538210000006
治療開始から48時間までの12時間の期間の間に、カルグルミン酸単独グループ(36~48時間:-63%)におけるベースラインからの血漿NH3濃度の平均減少は、NH3Scavグループ(36~48時間:-15%)よりも大きかった[p=0.0348](図2参照)。
全体として、ベースラインからエンドポイントまでの、臨床所見、検査所見、神経学的所見、精神医学的所見、呼吸困難を含む、臨床所見の数は、すべての治療グループで減少した。ベースラインからエンドポイントまでの所見数の中央値の変化は、カルグルミン酸単独グループで-4.0、NH3Scavを伴うカルグルミン酸グループおよびNH3Scav単独グループの両方で-3.0であった。
神経学的所見の正常化は、カルグルミン酸単独グループ、NH3Scav単独グループ、およびNH3Scavを伴うカルグルミン酸グループにおいて、それぞれエピソードの50%、36%、および45%で発生した。
実施例6-傾向マッチングスコア集団における血漿NH3の平均減少率
ベースライン血漿NH3濃度および新生児/非新生児共変量が一致した患者においてカルグルミン酸単独とNH3Scav単独とを比較する、患者の血漿NH3減少の解析は、傾向マッチングスコア(PMS集団)を使用して実施した。解析期間中に体外解毒(HD、HF、PD)で治療されたエピソードは除外した。
各グループには患者12例が存在し、NH3濃度は12時間および24時間周期で120時間にわたって評価した。利用可能なすべての変数が等しい場合、NH3Scav単独と比較してカルグルミン酸単独で、ベースラインからの平均血漿NH3濃度の一貫した有意義な減少が認められた(図3参照)。
実施例7-36時間にわたる血漿NH3の減少率に対するカルグルミン酸の効果の分析
カルグルミン酸による治療開始後の重要な最初の36時間における血漿アンモニア減少率の分析を、体外解毒の患者を除く集団で実施した。カルグルミン酸単独グループおよびNH3Scavを伴うカルグルミン酸グループでは、分析した2つの集団において、血漿NH3濃度がNH3Scav単独グループよりも統計的に有意に速く減少した。
分析した2集団には次のものが含まれる:1)非新生児で100μmol/Lまたは新生児で150μmol/Lを超えるベースライン血漿NH3濃度を有する集団:2)傾向マッチングスコア(PMS)集団。
ベースライン血漿NH3濃度が非新生児で100μmol/Lまたは新生児で150μmol/Lを超える集団の結果
血漿NH3濃度のより速い減少は、NH3Scav単独(50%の減少を達成するまでの時間の中央値は投与後34時間であった)と比較して、カルグルミン酸単独で治療された患者(50%の減少を達成するまで時間の中央値は投与後18時間であった)およびNH3Scavを伴うカルグルミン酸で治療された患者(50%の減少を達成するまで時間の中央値は投与後12時間であった)において観察された。これらの減少率は統計的に有意であることが確認された。図4Aおよび図4Bは、ベースライン血漿NH3濃度が非新生児で100μmol/Lまたは新生児で150μmol/Lを超える患者の3つの治療グループを比較した血漿NH3の減少率を示す。
傾向マッチングスコア(PMS)集団の結果
NH3Scav単独(投与後24時間で中央値19%の低下)と比較して、カルグルミン酸単独(投与後24時間で中央値61%の低下)で治療された患者において、血漿NH3濃度のより速い減少が観察された。これらの減少率は統計的に有意であることが確認された。図5は、PMS集団におけるNH3Scav単独またはカルグルミン酸単独での治療を比較した血漿NH3の減少率を示す。
実施例8-急性高アンモニア血症をカルグルミン酸単独で治療したPA、MMA、およびIVA患者における症例報告の書誌的レビュー
この珍しい集団におけるカルグルミン酸の有効性を裏付けるために、書誌的レビューが実施された。急性代謝代償不全および高アンモニア血症の29エピソードを経験した患者合計22例を分析のために特定した:患者16例がPA、患者5例がMMA、患者1例がIVAを有していた。性比は男性12例対女性7例であった。3例で性別不明であった。年齢の中央値は6日齢であった(範囲:1日齢から4歳)。CARBAGLU(登録商標)(カルグルミン酸)は、急性代謝代償不全の標準治療の補助療法として、血漿アンモニアを減らすために投与された。急性代償不全の管理には、IVブドウ糖、インスリン、カルニチン、抗生物質、イントラリピッド、アルギニン、ヒドロキソコバラミン、ビオチン、または強制利尿が含まれていた。患者は、NH3スカベンジャーあり、またはなしでカルグルミン酸により治療された。
表7に示すように、NH3Scavまたは体外解毒(HD、HF、PD)なしで、標準治療の補助療法として合計13エピソード(患者9例に対応)をカルグルミン酸単独で治療した。これらのエピソードは、カルグルミン酸の独立した効果の評価を可能する。治療の最初の24時間、カルグルミン酸の平均(SD)用量は126(52)mg/kgであり、カルグルミン酸の用量の中央値は104mg/kg(範囲:68mg/kg~240mg/kg)であった。ほとんどの場合、カルグルミン酸治療の最初の6時間以内に血漿NH3濃度の著しい低下が観察され、治療の30時間以内に値が正常化した。すべての患者が高アンモニア血症および急性代償不全から回復した。
Figure 2022538210000007
実施例9-カルグルミン酸の薬物動態研究
薬物動態(PK)研究は、健康なボランティア(HV)36例を対象に、経口およびIVのCARBAGLU(登録商標)(カルグルミン酸)を比較した。カルグルミン酸のIV製剤は、絶対的バイオアベイラビリティを評価し、腎排泄される用量の割合を評価するために、異なる注入期間で単一の漸増用量で投与した。平均絶対的バイオアベイラビリティは9.87%であり、IV投与後の尿中に排泄された用量の平均割合は90%であったが、経口投与後は7.5%であった。
上述のPK研究から収集されたPKデータを使用して、集団PKモデルが開発された。データは、異なる用量で、および異なる投与レジメンで、小児および成人の両方のボランティアにおいて、場合により1年以上続くさまざまな長期治療期間の後に収集された(N=16)。
希薄な薬物濃度(24PK試料)は、ゼロ次吸収率の2コンパートメントモデルを使用して適合された。これは、PK研究のPK時間経過を説明するためにも使用された。調査対象集団の年齢および体重を含む記述統計を表8に示す。
Figure 2022538210000008
成長効果を説明するために、クリアランス(CL)および分布容積(V)のアロメトリックスケーリングコンポーネントを、それぞれ0.75および1.0のパワー係数と共に使用し、体重(WT)がモデルに含まれた(Anderson,B.J.&Holford,N.H. Mechanistic basis of using body size and maturation to predict clearance in humans. Drug Metab.Pharmacokinet.24,25-36(2009)(非特許文献1))。さらに、患者の年齢が2日齢から33歳の間で変動することを考慮して、新生児被験者の臓器成熟水準を説明するために、クリアランス効率に対する年齢関連の影響をモデルに追加した(Tod M,Lokiec F,Bidault R,De Bony F,Petitjean O,Aujard Y. Pharmacokinetics of oral acyclovir in neonates and in infants:a population analysis. Antimicrob Agents Chemother.2001;45(1):150-7(非特許文献2))。
クリアランスおよび体積の最終モデルは次のとおりである。
Figure 2022538210000009
式中、CLは患者のクリアランス値、CLtは成人被験者のクリアランスの標準値、WTは体重、TM50は成熟半減期、gはヒル係数、Vtは成人被験者の容積の標準値である。CLt値およびVt値は、HVで推算された値、それぞれ0.178および1820に固定した。
実施例10-腎機能障害を有する患者の用量調整のモデリング
腎機能障害を有する患者のシミュレーションは、PKモデルを使用して実施した。腎機能障害の分類は、製薬企業向けFDAガイダンスである、Pharmacokinetics in Patients whith Impaired Renal Function - Study Design, Data Analysis, and Impact on Dosing and Labeling,March 2010に基づく。正常な腎機能を有する被験者においては利用可能な用量の90%が腎臓から排泄され(CL_R=総CLの90%)、他の経路から10%が排泄される(CL_NR=総CLの10%)と仮定して、3つのシミュレーションシナリオを検討した。
1)腎機能障害なし(対照CLcr≧90mL/分):
CL=RefCL(参照クリアランス);
2)軽度腎機能障害(CLcr 60~89mL/分) CL_Rは約25%減少:
CL=CL_NR(RefCLの10%)+CL_R(RefCLの75%);
3)中等度腎機能障害(CLcr=30~59mL/分) CL_Rは約50%減少:
CL=CL_NR(RefCLの10%)+CL_R(RefCLの45%);
4)重度腎機能障害(CLcr=15~29mL/分) CL_Rは約80%減少:
CL=CL_NR(RefCLの10%)+CL_R(RefCLの18%)。
5)末期腎疾患(CLcr<15mL/分、透析中でない/透析が必要) CL_Rは約90%減少:
CL=CL_NR(RefCLの10%)+CL_R(RefCLの10%)。
モデル内のCLおよび容積の値は年齢および体重に依存するため、次のシミュレーションシナリオが検討された(表9)。
Figure 2022538210000010
被験者500例のPKデータをリサンプリングすることによるシミュレーション結果の評価に、モンテカルロシミュレーションアプローチを使用した。シミュレーションの結果は、中央値の予測値として表示される。
すべてのデータの準備、要約統計量、および図形表示の提示は、R(3.2.5バージョン)およびSAS(バージョン9.4)を使用して実行された。モデリングおよびシミュレーション解析は、NONMEM(登録商標)(バージョン7.4.1)を使用して実施した。
シミュレーションは、逐次的アプローチを使用して実施した:第1ステップでは、100mg/kg/日および250mg/kg/日の投与レジメンを使用して、正常、軽度、中等度、重度、および末期腎疾患の被験者においてカルグルミン酸曝露を推定した;第2ステップでは、軽度、中等度、重度、および末期腎疾患の被験者に、正常な腎機能を有する被験者で推定された曝露と同様の曝露を提供するために、用量補正が推定された。
図6、図7、および図8は、正常な被験者集団並びに軽度、中等度、重度、および末期腎疾患を有する被験者の集団において、100mg/kg/日および250mg/kg/日の用量で(年齢に基づく)3シナリオをシミュレーションした結果を示す。左のパネルは、正常な腎機能を有する被験者のシミュレーション結果を示し、右のパネルは、用量補正係数の推定による、解析の第2段階の結果を示す。
シミュレーションの結果は、中等度、重度、および末期腎疾患患者の総1日用量/kgを減らして、正常な腎機能を有する被験者で予想される曝露と同等の曝露に達する必要があることを示した。軽度の腎機能障害を有する患者は、推奨用量での予想される曝露が正常な腎機能を有する被験者で予想される曝露と変わらないため、用量調整を必要としない。さらに、シミュレーションの結果は、特定の年齢に関する補正係数を適用すべきではないことを示唆した。
シミュレーション結果に基づいて、推奨されるカルグルミン酸の開始時およびその後の1日あたりの経口投与レジメンは次のとおりである:
・軽度腎機能障害:用量調整は必要ない;
・中等度腎機能障害:80mg/kg/日~200mg/kg/日の1日用量を2~4分割して投与する;
・重度腎機能障害:65mg/kg/日~160mg/kg/日の1日用量を2~4分割投与する;
・末期腎疾患:60mg/kg/日~150mg/kg/日の1日用量を2~4分割して投与する。
実施例11-単回投与試験
試験デザイン
この試験では、腎機能障害の程度が異なる被験者における80mg/kg(またはより低い)の単回経口投与後のカルグルミン酸の薬物動態を、正常な腎機能を有する対応する健康な対照と比較した。この試験では、正常な腎機能の被験者およびさまざまな程度の腎機能障害を有する被験者における、80mg/kg(またはより低い)のカルグルミン酸の単回経口投与の安全性および忍容性も評価した。
腎機能障害の程度が異なる3グループの被験者および正常な腎機能を有する2グループの対照被験者を含む、適応設計を使用する被験者39例が、スクリーニング時の腎機能に基づいて試験に登録された。
グループ1a:正常な腎機能を有する健康な被験者(eGFR≧90mL/min/1.73m2)(8被験者)
グループ1b(グループ4の用量が80mg/kg未満であったため):正常な腎機能を有する健康な被験者(eGFR≧90mL/min/1.73m2)(7被験者)
グループ2:軽度腎機能障害の被験者(eGFR 60~89mL/分/1.73m2)(8被験者)
グループ3:中等度腎機能障害の被験者(eGFR 30~59mL/min/1.73m2)(8被験者)
グループ4:重度腎機能障害の被験者(eGFR≦29mL/分/1.73m2)(8被験者)
軽度および中等度の腎機能障害を有する被験者(グループ2および3)の安全性およびPKの結果に基づき、用量をより低い用量に調整することができる。グループ4ではより低い用量が必要とされたため、正常な腎機能を有する被験者の2つのグループ(グループ1aおよび1b)を登録した。正常な腎機能の第1のグループは、軽度および中等度の腎機能障害の被験者のプールに対応し、これらの被験者と同じ用量を受け、正常な腎機能の被験者の第2のグループは、重度の腎機能障害の被験者のプールに対応し、これらの被験者と同じ用量を受けた。
すべての被験者は1つの処置期間に参加し、絶食状態でカルグルミン酸の単回投与を受けた。健康および軽度の腎機能障害の被験者は、投薬の10時間前から薬物投与の120時間後まで診療所に隔離された。中等度および重度の腎機能障害の被験者の隔離期間は、投薬の10時間前から薬物投与の36時間後までであった。これらの被験者は、朝のPK血液サンプル収集のために臨床現場に戻った。外来の採尿が行われ、プールされたサンプルが次の再来院時に診療所に運ばれた。各被験者の試験への参加の合計期間は7日(1日目から6日目に採取された最後のPKサンプルまで)であり、スクリーニングは含まれていない。
被験者選定基準
登録された各被験者は、プロトコル基準に従って完全に適格であった。すべての被験者:1)試験期間全体の利用可能性;2)意欲的なボランティアおよび試験への参加の同意の有効性またはプロトコル要件への遵守を制限する可能性のある知的問題の欠如;適切に協力する能力;医師または被指名人の指示を理解し、遵守する能力;3)男性または女性のボランティア;4)女性ボランティアは、次の基準1つを満たす必要がある:妊娠の可能性がある場合-薬物投与の少なくとも28日前から試験中および投与後少なくとも60日間、承認された避妊レジメンの1つを使用することへ同意する。許容される避妊方法としては、次のいずれかが挙げられる:異性間の性交の自制、全身避妊薬(経口避妊薬、注射/インプラント/挿入可能なホルモン避妊薬、経皮パッチ);子宮内避妊具(ホルモンありまたはなしで)、殺精子剤を含む男性用コンドーム、または膣用殺精子剤(vaginal spermicide)(ゲル、フォーム、または坐剤)を含む男性用コンドーム。妊娠の可能性がない場合-外科的に不妊である(すなわち、子宮全摘出術、両側卵巣摘出術、または卵管結紮術を受けている)、または閉経状態(月経がない状態で少なくとも1年)である;5)少なくとも18歳のボランティアの年齢;6)ボディマス指数(BMI)が18.50kg/m2以上42.00kg/m2未満のボランティア;7)軽い喫煙者、非喫煙者、または元喫煙者。軽い喫煙者とは、この試験の1日目の前の少なくとも3か月間、1日あたり10本以下のタバコ(または同等のタバコ製品)を喫煙している人と定義される。元喫煙者とは、この研究の1日目の前の少なくとも6か月間完全に喫煙をやめている人と定義される;8)ボランティアが適切に読み、署名し、日付を記入したインフォームドコンセントフォーム(ICF)によって証明されるように、プロトコル要件を順守する意欲。
正常な腎機能を有する被験者:9)臨床検査値が試験所の規定正常範囲内にあること;この範囲内にない場合、これらは臨床的有意性がない;10)病歴に臨床的に重要な疾患が記録されていない、または身体検査および/もしくは臨床検査評価(血液学、一般生化学、心電図[ECG]、および尿検査)に臨床的に重要な所見の証拠がないこと;11)グループ4に用量調整が必要ない場合:年齢(±10歳)、体重(±15%)、および性別(同様のパーセンテージ比)で、軽度、中等度、および重度の腎機能障害を有する被験者のプールされた平均値と一致させなければならない;または、グループ4に用量調整が必要な場合:2つのグループが登録される;一方のグループでは、年齢(±15歳)、体重(±20%)、および性別(同様のパーセンテージ比)で、軽度および中等度の腎機能障害を有する被験者のプールされた平均値と一致させる必要があり、もう一方のグループでは、年齢(±15歳)、体重(±20%)、および性別(同様のパーセンテージ比)で、重度の腎機能障害を有する被験者のプールされた平均値と一致させなければならない;12)スクリーニング時にMDRD方程式を使用して計算された、eGFR≧90mL/分/1.73m2を有すること。
腎機能障害のある被験者:13)治験責任医師の意見において、臨床的に安定していると考えられていること;14)スクリーニング時にMDRD方程式を使用して計算された、軽度の腎機能障害(eGFR 60~89mL/分/1.73m2)、中等度の腎機能障害(eGFR 30~59mL/分/1.73m2)、または重度の腎機能障害(eGFR≦29mL/分/1.73m2)の存在。
被験者除外基準
以下の被験者は試験から除外した。すべての被験者:1)妊娠中または授乳中の女性;2)カルグルミン酸またはあらゆる関連製品(製剤の賦形剤を含む)に対する重大な過敏症、およびあらゆる薬物に対する重度の過敏反応(血管浮腫など)の病歴;3)HIV Ag/Abコンボ、B型肝炎表面抗原(HBsAG(B)(B型肝炎))またはC型肝炎ウイルス(HCV(C))検査に対する陽性結果;4)薬物依存またはアルコール依存の重要な病歴(1日あたり3単位以上のアルコール、過剰なアルコールの摂取、急性または慢性);5)陽性の妊娠検査に照らして妊娠している女性;6)この試験の1日目までの過去28日間にカルグルミン酸を服用したボランティア;7)この試験の1日目までの過去28日間に(別の臨床試験で)試験薬を服用したボランティア;8)この臨床試験にすでに参加しているボランティア;9)この研究の1日目までの過去28日間に50mL以上の血液を提供したボランティア;10)この研究の1日目までの過去56日間に500mL以上の血液を寄付したこと(Canadian Blood Services、Hema-Quevec、臨床研究など)。
正常な腎機能を有する被験者:11)スクリーニング時に40回/分(bpm)以下または100bpmを超える着座脈拍数;12)スクリーニング時に90/60mmHg未満または140/90mmHgを超える着座血圧;13)あらゆる結核の病歴および/または結核の予防;14)重大な胃腸、肝臓、もしくは腎臓の疾患、または薬物の吸収、分布、代謝、もしくは排泄を妨げることが知られている、もしくは望ましくない影響を増強もしくは素因とすることが知られている他のあらゆる状態の存在;15)これに限定されるものではないが、胆嚢摘出術を含む、薬物のバイオアベイラビリティに影響を与え得る重大な胃腸、肝臓、または腎臓の疾患の病歴;16)重大な心血管、肺、血液、神経、精神、内分泌、免疫または皮膚の疾患の存在;17.スクリーニングECGにおける範囲外の心臓の間隔(PR<110ミリ秒、PR>220ミリ秒、QRS<60ミリ秒、QRS>119ミリ秒並びにQTc>450ミリ秒(男性)および>460ミリ秒(女性))の存在、またはその他の臨床的に重大なECG異常;18)この試験の1日目より前の過去28日間における、シトクロムP450(CYP)酵素の強力な阻害剤(シメチジン、フルオキセチン、キニジン、エリスロマイシン、シプロフロキサシン、フルコナゾール、ケトコナゾール、ジルチアゼム、およびHIV抗ウイルス剤など)およびCYP酵素の強力な誘導物質(バルビツレート、カルバマゼピン、グルココルチコイド、フェニトイン、リファンピン、およびセントジョンズワートなど)を含む、何らかの酵素修飾薬(enzyme-modifying drug)の使用;19)アルコールおよび/または薬物依存のポジティブスクリーニング;20)この試験の1日目の前の過去28日間における何らかの臨床的に重大な病気。
腎機能障害を有する被験者:21)スクリーニング時に50bpm未満または110bpmを超える着座脈拍数;22)スクリーニング時に90/50mmHg未満または180/110mmHgを超える着座血圧;23)現在何らかの透析方法を受けていること;24)腎移植の病歴;25)治験責任医師の見解に基づき、試験の完了を妨げる可能性のある何らかの障害(パーキンソン病を含む)の存在または病歴;26)治験責任医師の見解において、重大な臨床的に不安定な呼吸器、心血管、肺、肝臓、血液、胃腸、内分泌、免疫、皮膚、神経、または精神疾患の病歴または存在;27)ヘモグロビンA1c>10%で定義される、制御が不十分な1型または2型糖尿病を有すること;28)免疫性炎症性腎疾患または腎移植レシピエントの治療に免疫抑制薬を必要とすること;29)スクリーニング時に腎癌の証拠があること;30)スクリーニング時に、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、またはビリルビンのあらゆる上昇を含む、関連する臨床検査異常があること。治験責任医師が、独立した検査異常を有する被験者(例えば、臓器不全を反映していない被験者、例えば、ギルバート症候群の被験者における上昇したビリルビン)が試験に参加するための安全性のリスクがないと結論付けた場合、そのような場合は、治験登録前に治験依頼者の医療モニターによって議論および承認される必要がある;31)治験責任医師および/または意見依頼者の見解において、試験の実施または結果の解釈のあらゆる面を妨げる可能性がある、臨床的に重大な身体的所見、検査所見、または心電図(ECG)所見の存在;32)急性、不安定、または未治療の重大な病状のある被験者。腎機能障害または他の慢性疾患(例えば、十分に制御された糖尿病、高血圧)の治療を必要とする被験者は、1日目までの少なくとも2週間(インスリンを除く)および試験全体の間、安定した治療計画(薬、用量、およびレジメン)にある必要がある。いくつかの併用薬の投与量のわずかな調整は、試験中に許可される場合があり、ケースバイケースで議論される。すべての場合において、被験者の治療歴を検討し、治験責任医師および治験依頼者の医療モニターの両方により被験者の登録が同意される必要がある;33)結果が処方薬によって説明できる場合を除いて、アルコールおよび/または薬物依存のポジティブスクリーニング;34)試験薬の初回投与前30日以内の、血清クレアチニンの除去に影響を与えることが知られている薬剤(例えば、BACTRIM(登録商標)(トリメトプリム/スルファメトキサゾール)またはTAGAMET(登録商標)(シメチジン))および腎尿細管分泌の競合物質(例えば、プロベネシド)の同時使用、または最後のPKサンプルまでにこれらの治療の必要性が予期されること。
CARBAGLU(登録商標)(カルグルミン酸)の処方
CARBAGLU(登録商標)錠の有効成分はカルグルミン酸であり、錠剤の賦形剤は、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ヒプロメロース、クロスカルメロースナトリウム、シリカコロイド無水物、およびフマル酸ステアリルナトリウムを含む。
投薬計画
CARBAGLU(登録商標)(カルグルミン酸)200mgの分散性錠剤は、80mg/kgの単回投与(または重度の腎機能障害の被験者および正常な腎機能を有する対応する被験者の場合はより低い用量)として、錠剤の半分の単位(すなわち100mg)に丸めて経口投与した。
錠剤を約150mLの非炭酸水に室温で分散させ、スプーンで攪拌した。錠剤は水に完全には溶解せず、錠剤の溶解していない粒子が混合容器内に残ってもよい。被験者は調製された懸濁液を飲むように求められた。その後、室温で、グラスを約50mLの非炭酸水で2回すすぎ、被験者に投与し、合計250mLの水を投与した。投与時間は、混合物を飲み始める時間に設定された。投薬は、投薬開始時間から5分以内に完了した。
被験者は、投薬前に最低10時間、一晩絶食(水以外の食べ物または飲み物はなし)するように求められた。薬物投与後少なくとも4時間絶食を続け、その後、標準化された昼食が提供された。夕食、軽食、およびその他の食事もその後の適切な時間に提供されたが、投薬後9時間より前には提供されなかった。
水以外の水分摂取量は、宿泊期間中、すべての被験者に対して管理された。水は投薬1時間前まで自由に提供され、薬物投与の1時間後から自由に許可された。
事前および併用薬
腎機能障害の被験者は、腎疾患または他の併発疾患の管理に必要なあらゆる処方薬または市販薬(OTC)の服用を継続することが許可された。投薬計画は、試験1日目までの2週間にわたって安定させなければならず(インスリンを除く)、かつ試験全体を通して維持される必要がある。治験責任医師の裁量により、治療慣行と一致する少量の用量変更は許可された。投薬前の14日間に服用したすべての薬剤は、被験者の症例報告書(CRF)に記録され、治験責任医師によってレビューされた。併用薬が投与された場合、適応症、名前、用量、経路、および頻度が各被験者のCRFに記録された。
健康な被験者の場合、除外基準で禁止されている薬に加えて、被験者は、初回投薬前の28日間および試験中に、資格のある治験責任医師または被指名人に異なる判断をされない限り、病気を治療する目的で使用されるあらゆる他の処方薬を服用することを禁じられた。全身避妊薬およびホルモン補充療法は許可された。被験者はまた、初回投与前の7日間、および試験中に市販(OTC)製品を服用することを禁じられた。彼らは、これには、風邪薬(ASAを含む)、アセチルサリチル酸(ASA)、治療効果のために使用されるビタミンおよび天然物、並びに制酸剤が含まれることを特に認識させられた。栄養補助食品として非治療用量で使用されるビタミンは許容されたが、初回投薬の少なくとも48時間前および試験中は中止しなければならなかった。
試験手順
各試験部の評価は表1に要約されており、評価を行う必要がある場合は「X」で示される。完全な身体検査は、表1に計画されているように、医学的に資格があり、免許を有する個人によって行われた。身体検査には、頭頸部、心臓、肺、腹部、および一般的な外見の検査が含まれた。
Figure 2022538210000011
Figure 2022538210000012
安全性評価には、身体検査、バイタルサイン(血圧、脈拍数、および体温)、12誘導ECG、臨床検査(血液、生化学、および尿検査)、および継続的なAEモニタリングが含まれた。体重および身長はスクリーニングで測定された。体重は入院時にも測定され、投与する用量を計算するために使用された。
検査評価は、表1に計画されたように実行された。担当医または被指名人が各異常値を評価し、臨床的に有意かどうかを判断した。臨床検査評価には、一般的な、生化学:ナトリウム、カリウム、塩化物、グルコース、血中尿素窒素(BUN)、クレアチニン、eGFR2、CLCr3、総ビリルビン、アルカリホスファターゼ、AST、ALTおよびアルブミン;血液:白血球数の差(好中球、リンパ球、単球、好酸球、および好塩基球の絶対値)、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、平均赤血球容積(MCV)、および血小板数;尿検査:色、外観、比重、pH、白血球、タンパク質、グルコース、ケトン、ビリルビン、血液、亜硝酸塩、ウロビリノーゲン(顕微鏡検査は、ディップスティックテストが白血球、血液、亜硝酸塩、またはタンパク質が参照範囲外であった場合にのみ実施する);血清:HIV Ag/Abコンボ、HBsAgおよびC型肝炎(HCV);並びに尿中薬物スクリーニング:アルコール、アンフェタミン、バルビツール酸塩、カンナビノイド(THC)、コカイン、オピエート、および(PCP)フェンシクリジンが含まれる。表1に明記されるように、女性被験者に対して妊娠検査を実施した。
表1に示されるように、12誘導心電図(ECG)を実施した。中等度および重度の障害のある被験者の場合、2、3、4、6、8、および24時間に撮影された12誘導心電図が、3回撮影された。3つの別々の10秒ECG記録が、約1分の間隔で収集された。3回の測定値の平均をECGパラメータの最終測定値として使用した。ECGが実施される日は、採血がECGの読み取りに影響を与える可能性があるため、その日に行われる採血の前にECGがスケジュールされた。
薬物動態サンプリング
血液試料は、直接静脈穿刺によりNaヘパリン採血管(Vacutainer)に収集した。ただし、ボランティアの選択肢として、または臨床スタッフにより必要と判断された場合は、血液試料は被験者の前腕静脈に配置された留置カニューレ(フラッシングを必要としないスタイレットカテーテル)から収集した。血液試料は、それぞれ6mLのチューブ1つに収集した。
完全なスケジュールをここに示す。薬物動態の血液試料は、投薬前、並びに投与後0.5、1、1.5、2、3、4、6、8、12、16、24、36、48、72、96および120時間に被験者から収集した。薬物動態の尿試料は、投薬前、並びに投与後0~6、6~12、12~24、24~36、36~48、48~72、72~96、および96~120時間に被験者から収集した。採血時間は、薬剤投与計画に従って算出した。
採取した血液の総量は、スクリーニング、投薬前および試験終了時に必要な約22mLを含み、被験者1例あたり124mLを超えなかった。
試験中、薬物投与前にベースラインの尿試料を収集した。投薬後、尿試料は、8回の収集間隔で120時間にわたって収集した。各間隔で収集された尿の総量を測定し(重量)、容器2つ(それぞれ約5mL)に保存した。
生物分析法
血漿濃度および尿中濃度は、検証済み(validated)の生物分析法に従って測定した。試験製品を投与されたすべての被験者からの試料を分析した。5未満のキャリブラントが予想Cmaxを下回るように見込まれた場合、検証された範囲は切り捨て、新しい検量線範囲が使用前に検証された。
可能な場合は、各被験者のすべての試料を同じ検量線で分析した。精度管理試料は、分析される試験試料の各バッチを通して分配された。分析範囲の定量上限(ULQ)を超える薬物濃度の試料は、薬物を含まない適切な生体流体で希釈し、再分析した。この範囲の下限を下回ったものは、定量限界(BLQ)を下回ったと報告した。
PKパラメータを表2に示す。定量限界未満(BLQと表記)は、すべてのPK分析でゼロとして扱った。血漿PKパラメータの評価では、すべて実際のPKサンプリング時間を考慮した。
PKパラメータは、対数線形の消失推定(log-linear terminal phase assumption)を伴う非コンパートメントアプローチを使用して推定した。台形公式を使用して曲線下の面積を推定し、対数線形回帰モデルから推定された決定係数を最大化することによって消失を推定した。体内動態パラメータ(disposition parameters)(AUC0-∞、AUC0-T/∞、λZ、Thalf、CLTOT/FおよびVD/F)は、消失対数線形位相(terminal log-linear phase)を確実に特性化できなかった個々の濃度-時間プロファイルについては推定しなかった。PK分析は、PHOENIX(登録商標)WINNONLIN(登録商標)バージョン8.0(またはそれ以降)を使用して生成した。
Figure 2022538210000013
記述統計は、個々の時点での血漿濃度およびすべてのPKパラメータについて計算した。個々の血漿濃度/時間プロファイルは実際のサンプリング時間を使用して示したのに対し、平均血漿濃度/時間プロファイルは理論的なサンプリング時間を使用して示した。PK分析セットに含まれる被験者のみがPK分析に含まれた。
回帰分析
ベースラインでのクレアチニンクリアランスのeGFRおよびCockcroft-Gault推定値は、推定腎機能とPKパラメータとの関係を評価するための回帰分析の、腎機能の個別の測定値として使用した。各PKパラメータについて、α+β×eGFR(またはCLCR)+εの形式の回帰モデルを使用して、eGFRおよびクレアチニンクリアランス(CLCR)の障害の影響を評価するために回帰分析を行った。ここで、エラー(ε)は独立しており、平均がゼロおよび分散がσ2の正規分布であると推定される。パラメータβは、関連するPKパラメータと、連続変数として扱われたeGFR(またはCLCR)との間の相関を表す。パラメータβの無効性の両側検定が5%水準で統計的に有意である場合、傾向の傾きがゼロとは異なるという仮説が仮定された。
分散分析
前の項で説明した回帰分析に基づき、PKパラメータと推定腎機能(eGFRまたはCLCR)との間の回帰分析の傾向の傾きが有意であることがわかった場合(p<0.05)、分散分析(ANOVA)を実行し、腎機能グループ間のPKパラメータの違いを評価した。
腎機能(正常、軽度、中等度、重度)は、ANOVAモデルにおいて固定効果として入力した。腎機能グループのペアワイズ比較は、多重比較(2つより多い腎機能グループの場合)のための調整のTukey-Kramerの手順を使用して生成し、統計的有意性は両側5%水準で評価した。対応する90%信頼区間(適用可能な場合はTukey-Kramerの手順を使用して調整)を使用した、(比較する各腎機能グループの)幾何学的LS平均の比率を計算した。グループ間の分散の不均一性が仮定された。
まず、軽度および中等度の腎機能障害の被験者を登録した。サンプルを分析し、PKを実施した。その後、グループ4(重度の腎機能障害)を登録した。安全性および軽度および中等度の腎機能障害の被験者のPKの結果に基づいて、必要に応じて用量を低用量に調整することができる。グループ4でより低い用量が必要とされた場合、正常な腎機能を有する被験者の2つのグループ(グループ1aおよび1b)を登録することができる。正常な腎機能の1つめのグループは、軽度および中等度の腎機能障害の被験者のプールに対応し、これらの被験者と同じ用量を受け、正常な腎機能の被験者の2つめのグループは、重度の腎機能障害の被験者のプールに対応し、これらの被験者と同じ用量を受けた。グループ4に対し用量を調整する必要がない場合は、正常な腎機能を有する被験者8例の1グループのみを登録し、軽度、中等度、重度の腎機能障害の被験者のプールと一致させた。
血漿PKの結果を図9~図13に示す。尿PKの結果を図14~図15に示す。これらのPKの結果に基づき、腎不全による調整用量は次のように計算した。
高アンモニア血症の急性期治療の場合:
・軽度腎機能障害:用量調整は必要なし;
・中等度腎機能障害:50mg/kg/日~125mg/kg/日の1日の用量を2~4分割して投与する;
・重度腎機能障害:15mg/kg/日~60mg/kg/日の1日用量を2~4分割して投与する;
・末期腎疾患:15mg/kg/日~60mg/kg/日の1日用量を2~4分割して投与する。
高アンモニア血症の慢性治療の場合:
・軽度腎機能障害:用量調整は必要なし;
・中等度の腎機能障害:5mg/kg/日~50mg/kg/日の1日用量を2~4分割して投与する;
・重度腎機能障害:2mg/kg/日~25mg/kg/日の1日用量を2~4分割して投与する;
・末期腎疾患:2mg/kg/日~25mg/kg/日の1日用量を2~4分割して投与する。
実施例12-健康な被験者における単一の漸増用量および異なる注入時間で投与されたCarbagluの新規IV製剤の第1相安全性およびPK試験、並びにすでに市販されている参照経口製剤(CARIV-A-001)の絶対的バイオアベイラビリティの決定
この試験は、健康な男性または女性のボランティアにおいて、1つの場所で実施し、CarbagluのIV製剤の安全性およびPKプロファイルを評価し、並びにCarbagluの現在市販されている経口製剤の絶対的バイオアベイラビリティを決定した。
この試験は3つのパートを含んだ。パートAは、20分間の注入時間をかけてIV経路で投与した場合の最大許容負荷投与量を決定し、およびCGAのPKプロファイルを明らかにすることを目的とした。パートBは、CGAのバイオアベイラビリティを経口投与経路とIV投与経路とで比較することを目的とした。パートCは、見込みのある定常状態の治療濃度を確立するために、IV投与経路の安全性を決定し、最大24時間の注入期間にわたる曝露を決定することを目的とした。
血漿および尿中のCGAの濃度は、LC-MS/MS分析を含む、完全に検証された方法を使用して分析した。PKデータは、非コンパートメントモデルに基づいて分析した。異なる注入期間で異なる用量を投与した後のPK曝露の濃度を推定するために、IV製剤のPK特性の評価のためにモデルベースのアプローチを実装した。モデルの結果は、用量漸増プロセスを通じて意思決定をサポートするための理論的根拠を提供した。PKパラメータはSAS(バージョン9.3)を使用して決定され、PKデータのモデリングはNONMEM(バージョン7.3、ICON Solutions)を使用して実行した。
パートA:健康な男性および女性の被験者を対象とした、単一施設(Mono-Centre)、無作為化、逐次グループ、二重盲検、プラセボ対照試験
パートAは、8例の3つの逐次グループで実施された無作為化二重盲検プラセボ対照試験であり、男性12例および女性12例の被験者を含む合計24例に対して行われ、そのうち23例は白人、1例は黒人であった。各コホートには、2つの性別のそれぞれについて、最小3例から最大5例の被験者が含まれた。年齢は20~44歳(平均±SD=29.2±6.0)、身長は154~185cm(平均±SD=171.7±9.5)、体重は52.4~87.6kg(平均±SD=68.0±9.1)、ボディマス指数(BMI)は19.9~28.8kg/m2(平均±SD=23.0±2.1)の範囲であった。
20分間にわたるCGAの3つの負荷用量、3.5mg/kg、5.0mg/kg、および7.5mg/kgをIV投与によって試験した。これらの3つの用量のそれぞれについて、被験者6例にCGAを投与し、2例にプラセボを投与した。
CGAの血漿中濃度は、投与開始前の試料を含む18の時点で測定し、その後、IV注入の開始後10分から48時間の間に測定した。
CarbagluのPK分析は、標準的な非コンパートメントアプローチを使用して実施した。
双指数関数的減衰が観察され、消失半減期値はすべての用量ですべての被験者において適切に決定された。外挿されたAUCは常に15%未満(各コホートで平均7.8%未満)であることがわかり、収集されたデータがCarbagluのPKの特性評価に適切であることを示す。変動係数(CV)%で表されるPKパラメータの個人間変動は中程度であった(Cmaxでは5.6~24.4%、AUCでは10.1~16.6%)。用量グループ間の半減期値の比較では、用量に関連した変化は見られなかった。平均半減期値は22時間であった(各コホートにおいて20.6~24.8時間)。全身クリアランスは、試験用量範囲を通して一定である:各コホートにおける平均値は0.32L・h/kgである。観察された長い半減期から、大きな分布の容積を分布容積(Vd)として推定した(各コホートで平均9.3~11.2L/kg);一方、より低いVssを計算した(平均2.21~2.39L/kg)。
3つの用量水準でのCarbaglu曝露の比較は、用量の増加に伴い血漿濃度が増加することを示した。AUCinf、AUClast、およびCmaxは、線形またはパワーモデル手法のいずれかを用いて、3.5mg/kg~7.5mg/kgの範囲の用量で線形に増加することが示された。3.5mg/kg、5.0mg/kg、および7.5mg/kgでのAUCinf、AUClast、およびCmaxの平均値(CV%)を表10にまとめた。
Figure 2022538210000014
尿中排泄データの解析は、尿中に排泄された用量の百分率が、評価された用量にわたって約75%で安定したままであることを示した。腎クリアランスもまた、約0.25L×h/kgの値および22%を超えない個人間変動(CV%)で、用量を超えて安定したままである。
3グループの全体的な解析では、IV投与後に特定された分布容積の中央値は10.2L/kgであることが示された。総クリアランスの中央値は0.354L/分(0.241~0.502L/分)であり、用量の75%(59~86%)が親化合物として24時間にわたって尿中に排泄される。腎クリアランスの中央値は265mL/分(183~467mL/分)であり、個人間変動(CV%)は17%である(図16)。
結論として、20分にわたるIV投与後、健康なボランティアにおいて最大26,500ng/mLの濃度が観察され、IV投与後の動態の直線性が示され、親化合物の主な排泄経路は腎クリアランスによるものであることが示された。
IV試験のパートAの結果は、特に、製品が腎臓によって広く除去され、経口経路で到達した濃度よりも高濃度であっても用量の全範囲を通してクリアランスが一定のままであり、線形動態を示す、という所見は、製品のPKの定義に関連しているため、経口製品の調査書類(dossier)に含まれた。さらに、分布容積は適切に決定された。
パートB:健康な男性および女性被験者を対象とした単一施設、無作為化、2期、2シーケンス、クロスオーバー試験
パートBは、無作為化、二重盲検、クロスオーバー、2順序(two-sequence)試験であった。これは健康な男性および女性被験者12例で実施した。
少なくとも2週間の休薬期間(washout)で区切られた2つの処置期間において、被験者は、絶食状態で試験薬の単回投与を、2時間にわたるRec0/0491のIV負荷用量注入(6mg/kg/hから開始して、次に4.0mg/kg/hに減らす)、またはCarbaglu(登録商標)の経口錠剤の投与(100mg/kg)のいずれかとして受けた。
PK測定用の血液試料は、IV投与では19の時点で、経口投与では17の時点で収集した。これには、試験薬の摂取前の試料、IV注入の開始後20分から72時間の範囲の期間、および経口摂取後30分から72時間の範囲の期間が含まれた。尿はまた、PK測定のために、試験薬の投与時間に対して以下の間隔:0~6、6~12、12~24、24~36および36~48時間で収集した。
健康な被験者25例、男性13例および女性12例の被験者を無作為化した。AE(SAEを含む)により3例、投与中の技術的問題から治験責任医師の決定により1例、および試験の中断(2つのAEが新しい事象(「新しい事実(fait nouveau)」)として評価された後、さらなる調査のために試験は中断された)により数ヶ月待つことができないとして、第1期間が終了した後にインフォームドコンセントを撤回した9例の、13例の被験者が試験から離脱した。健康な被験者12例(女性7例および男性5例)が2つの試験期間を完了し、8例が白人、2例が黒人、2例がアジア人であった。年齢は24~44歳(平均±SD=32.8±6.5)、身長は157~184cm(平均±SD=171.7±9.0)、体重は58.2~84.1kg(平均±SD=69.2±8.4)、ボディマス指数(BMI)は19.0~28.3kg/m2(平均±SD=23.5±2.6)の範囲であった。
標準的な非コンパートメント手法を使用して定量可能な血漿濃度を示すすべての被験者に対して、CarbagluのPK解析を実施した。
双指数関数的減衰が観察され、消失半減期値はすべての用量ですべての被験者において適切に決定された。平均外挿AUCは常に10%未満であることがわかり、収集されたデータが経口およびIV投与後のCarbagluのPKの特性評価に適切であることを示した。CV%で表されるPKパラメータの個人間変動は、IV製剤と経口製剤とで類似していた。製剤間の半減期値の比較は、経口製剤の半減期がIV製剤の半減期よりわずかに短いことを示した。未変換、および用量正規化されたCmax、AUClast、AUCinf、半減期(HL)、およびクリアランス(CL)の値に関する記述統計を表11に示す。
Figure 2022538210000015
2製剤を投与された被験者12例におけるIV製剤に対する経口製剤の、用量正規化AUCinfパラメータ値を比較することにより評価された、平均絶対的バイオアベイラビリティは、F=9.87%(±2.38)であった。この値は、経口投与およびIV投与後に尿中に排泄された用量の%間の比率と一致する(表12)。
Figure 2022538210000016
max、AUClast、AUCinf、および半減期の試験(経口データ)および参照(IVデータ)間の比率の幾何平均の90%信頼限界を、経口製剤およびIV製剤の両方を投与された12例の被験者について計算した。90%信頼限界は、同等基準を表す0.8および1.25の参照限界と比較した。解析の結果は、2時間にわたるIV注入による4mg/kg/hまたは6mg/kg/hの負荷用量およびCarbaglu(登録商標)の100mg/kgの経口錠剤の投与が、Carbaglu(登録商標)の同等ではない暴露濃度をもたらしたことを示した。絶対的バイオアベイラビリティの90%信頼区間(CI)は8.30~11.03%であった。PKの直線性は、この治験のパートAにおいて26.5μg/mLまで示された。
治療および用量による名目時間(nominal time)に対する平均Carbaglu血漿濃度(±SD)を対数線形スケールで図17に示す。
尿中排泄データの解析は、IV投与後に尿中に排泄された用量の割合が、試験のパートAで得られた結果と一致して82%であるのに対し、経口投与後は7.5%であり、これは約10%の経口バイオアベイラビリティを考慮に入れたIVデータと合致することを示唆した。約0.30L×h/kgのIV投与後の腎クリアランス値も、試験のパートAで見出された値と一致した。
F=9.87%のバイオアベイラビリティ値で補正された経口投与後の総クリアランスは0.35(L/hr/Kg)であった。この値は、IV投与後に推定された総クリアランスの0.31(L/hr/Kg)と一致する。経口およびIV投与後の腎クリアランスお互いに一致しており、投与経路の影響を受けないことを示している。
パートC:健康な男性および女性被験者を対象とした単一施設、無作為化、逐次グループ、二重盲検、プラセボ対照試験
パートCは、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験であった。それぞれ8例の健康な男性または女性被験者からなる5つの逐次コホートにおいて、合計40例の被験者に対して実施した。5コホートのそれぞれについて、6被験者にCGAを投与し、2被験者にプラセボを投与した。試験薬は、最初に負荷用量として、次に維持用量として、IV投与した。投与レジメンは、パートAおよびPKモデリングの両方の結果に基づいて決定した。これには、パートAの結果に基づいて開始負荷用量を決定すること、および経口投与後にHVですでに観察された最高AUCである30.7μg×h/mLを超えないように維持用量を決定することが含まれた。投与される最大用量は、ラットで実施された非臨床安全性試験ですでに観察された曝露を超えないように設定され、この曝露は、52μg/mLのCmax値および258μg・h/mLのAUC値に対応する。
最初の3コホートでは、試験薬の3つの漸増用量を、それぞれ2.0、3.0、および3.6mg/kgの負荷用量として20分間IV投与し、続いて2.5、3.75、および4.5mg/kg/hの維持用量を、0.3時間および40分の時間にわたってIV注入によって与えた。第4コホートでは、忍容性が高いと判断されたCGAのIV製剤の用量を、20分にわたるIV注入による負荷用量として投与し、続いて最大12時間のIV注入による維持用量を投与した。第5コホートは、維持用量が投与された期間(最大24時間)を除いて、第4コホートと同じ用量および同じ条件下で試験薬を投与された。
PK測定用の血液試料は、最初の3コホートでは18の時点で、第4および第5コホートでは20の時点で収集した。これらには、試験薬の投与前の試料、およびIV注入の開始後20分から48時間までの期間が含まれていた。尿はまた、PK測定のために、IV注入の開始時間に対して以下の間隔:0~6、6~12、12~24、24~36、および36~48時間で収集した。
健康な被験者40例(男性29例および女性11例の被験者)を無作為化した。すべての被験者が試験を完了した。32例の被験者は白人、4例は黒人、4例は他の民族に分類された。年齢は20~44歳(平均±SD=30.0±6.9)、身長は160~193cm(平均±SD=173.1±8.0)、体重は48.2~90.3kg(平均±SD=70.9±10.0)、ボディマス指数(BMI)は18.8~28.6kg/m2(平均±SD=23.7±2.9)の範囲であった。
CarbagluのPK分析は、標準的な非コンパートメント手法を使用して定量可能な濃度を示すすべての測定値に対して実施した。
双指数関数的減衰が観察され、消失半減期値はすべての用量ですべての被験者において適切に決定された。各グループの平均外挿AUCは常に8%未満であることがわかり、収集されたデータがCarbagluのPKの特性評価に適切であることを示した。CV%で表されるPKパラメータの個人間変動は、試験のパートAで見出された値と一致した。
処置グループ間でのクリアランス、分布容積(Vd)、および半減期の値の比較は、CarbagluのPKが、使用された用量および投与レジメンに関係なく安定したままであることを示した。5つの処置グループの全身クリアランス、Vd、および半減期の平均は、それぞれ0.320L/h/Kg、13.042L/Kg、および28.448hであった(表13)。
Figure 2022538210000017
処置グループ間の腎クリアランスおよび排泄された用量の%の値の比較は、Carbagluの尿中排泄が、使用される用量および投与レジメンに関係なく安定していることを示した。5つの処置グループにおける腎クリアランスおよび排泄された用量の%の平均は、それぞれ0.290L×h/kgおよび84.478%であった(表14)。
Figure 2022538210000018
グループ1,2および3における3つの用量水準でのCarbaglu曝露の比較は、用量の増加に伴い血漿濃度が比例的に増加することを示した。AUCinf、AUClast、およびCmaxは、線形またはパワーモデル手法のいずれかを用いて、4時間にわたって注入された総投与量(11.15mg/kg~20.07mg/kg)に比例して増加した。
定常状態の評価の結果は、最初に到達したCarbaglu曝露(グループ1、2、および3では2時間、グループ4および5では4時間)は、この治験で評価された用量および注入期間で、グループ1~3では4時間、グループ4では12時間、グループ5では24時間維持できることを示した。
グループ1、2、3、並びに4および5の名目時間に対する平均Carbaglu血漿濃度(±SD)を、0~48時間の範囲での対数線形スケールで図18に報告する。
本発明の好ましい実施形態を本明細書に示し、記載してきたが、そのような実施形態が単なる例示としてのみ提供するものであることは当業者には明らかであろう。当業者であれば、本発明から逸脱することなく、数多くの変形、変更、及び置換を行うことができる。本明細書に記載する本発明の実施形態の様々な代替物が、本発明の実施において採用し得ることは理解すべきである。以下の特許請求の範囲は本発明の範囲を定義し、それにより、これらの特許請求の範囲内の方法及び構造ならびにそれらの均等物をカバーすることを意図するものである。

Claims (20)

  1. 2mg/kg~125mg/kg、好ましくは5mg/kg~95mg/kgの1日用量で投与される、腎機能障害を有する患者の高アンモニア血症の治療における使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  2. 5mg/kg~90mg/kg、好ましくは15mg/kg~60mg/kgの1日用量で投与される、請求項1に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  3. 1日あたり2~4回の投与に分割される、請求項1または2に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  4. 前記患者が、中等度の腎機能障害を有し、5mg/kg/日~125mg/kg/日の1日用量を2~4分割して投与される、請求項1または2に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  5. 前記患者が、30~59mL/分/1.73m2の糸球体ろ過量(GFR)を有する、請求項4に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  6. 前記高アンモニア血症が、急性高アンモニア血症であり、50mg/kg/日~125mg/kg/日の1日用量で投与される、請求項4に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  7. 前記高アンモニア血症が、急性高アンモニア血症であり、50mg/kg/日~95mg/kg/日の1日用量で投与される、請求項6に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  8. 前記高アンモニア血症が、急性高アンモニア血症であり、50mg/kg/日~90mg/kg/日の1日用量で投与される、請求項6に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  9. 前記高アンモニア血症が、慢性高アンモニア血症であり、5mg/kg/日~50mg/kg/日の1日用量で投与される、請求項4に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  10. 前記高アンモニア血症が、肝酵素であるN-アセチルグルタミン酸合成酵素(NAGS)欠損症、プロピオン酸血症(PA)、メチルマロン酸血症(MMA)、またはイソ吉草酸血症(IVA)に起因する高アンモニア血症である、請求項4に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  11. 前記患者が、重度の腎機能障害を有し、2mg/kg/日~60mg/kg/日の1日用量を2~4分割して投与される、請求項1または2に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  12. 前記患者が、15~29mL/分/1.73m2の糸球体ろ過量(GFR)を有する、請求項11に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  13. 前記高アンモニア血症が、急性高アンモニア血症であり、15mg/kg/日~60mg/kg/日の1日用量で投与される、請求項11に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  14. 前記高アンモニア血症が、慢性高アンモニア血症であり、2mg/kg/日~25mg/kg/日の1日用量で投与される、請求項11に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  15. 前記高アンモニア血症が、肝酵素であるN-アセチルグルタミン酸合成酵素(NAGS)欠損症、プロピオン酸血症(PA)、メチルマロン酸血症(MMA)、またはイソ吉草酸血症(IVA)に起因する高アンモニア血症である、請求項11に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  16. 前記患者が、末期腎疾患を有し、2mg/kg/日~60mg/kg/日の1日用量を2~4分割して投与される、請求項1または2に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  17. 前記患者が、15mL/分/1.73m2未満の糸球体ろ過量(GFR)を有する、請求項16に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  18. 前記高アンモニア血症が、急性高アンモニア血症であり、15mg/kg/日~60mg/kg/日の1日用量で投与される、請求項16に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  19. 前記高アンモニア血症が、慢性高アンモニア血症であり、2mg/kg/日~25mg/kg/日の1日用量で投与される、請求項16に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
  20. 前記高アンモニア血症が、肝酵素であるN-アセチルグルタミン酸合成酵素(NAGS)欠損症、プロピオン酸血症(PA)、メチルマロン酸血症(MMA)、またはイソ吉草酸血症(IVA)に起因する高アンモニア血症である、請求項16に記載の使用のためのカルグルミン酸またはその薬学的に許容可能な塩。
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