JP2022537728A - 昆虫飼育のための気候制御システム - Google Patents

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Abstract

本発明は、昆虫飼育場で飼育される昆虫コロニーに供給される空気の温度・湿度を制御する気候制御装置に関し、特に、空気がクラスタレベルでケージ内において調整可能であるように、少なくとも1つの昆虫飼育ケージからなる少なくとも1つのクラスタを接続するパイプのネットワークを備える制御可能な空調システムに関する。本発明は、温度調整された空気及び絶対空気湿度調整された空気を多数の局所空調装置のそれぞれに供給する中央主空調設備を備えるシステムに関し、各局所空調装置は、温度調整された空気及び絶対空気湿度調整された空気を多数のケージクラスタに別々に供給する。ケージは温度調整された飼育室内に収容される。本発明の気候制御装置の使用により、飼育室内に収容されるケージ内の昆虫は、ケージ間温度差及び相対空気湿度の差を最小限に抑えることに関して改善された条件下で飼育される。【選択図】図3A

Description

本発明は、産業規模の昆虫飼育場で飼育される昆虫のコロニーに供給される空気の温度及び湿度を制御するための気候制御(climate control)装置に関する。特に、本発明は、空気がクラスタレベルでケージ内において制御可能に調整されるように、少なくとも1つの昆虫飼育ケージからなる少なくとも1つのクラスタ(群)を接続するパイプのネットワークを備える制御可能な空調システムに関する。より具体的には、本発明は、温度調整された空気及び絶対空気湿度調整された空気を多数の局所空調装置のそれぞれに供給する中央主空調設備を備えるシステムに関し、それぞれの別個の局所空調装置は、温度調整された空気及び絶対空気湿度調整された空気を複数の昆虫繁殖ケージからなる多数のクラスタのそれぞれに個別に供給し、前記ケージは温度調整された飼育室内に収容される。このようにして、本発明の気候制御装置の使用により、飼育室内に収容されるケージ内の昆虫は、ケージ間温度差及び相対空気湿度の差を最小限に抑えることに関して改善された条件下で飼育される。
昆虫は、タンパク質回収及び有機残渣回収のための最も有望な手段のうちの1つと考えられている。示唆された用途において提案される種の代表的な例としては、アメリカミズアブ(Hermetia illucens)、イエバエ(Musca domestica)、及び、ミールワーム(Tenebrio molitor L.)が挙げられる。
飼育条件の制御可能性の改善及びそれに伴う直接的な結果としての飼育効率及び収量の改善に関連する昆虫飼育の効率を高める方法が非常に望まれている。
これまで、昆虫飼育に関する規模の経済性は、理論的にのみ適用可能である。これは、全てではないにしても多くの、経済的に実現可能な昆虫飼育に関与するステップ及び活動、制御可能な飼育条件及び予測可能な飼育結果に関する適切な機械、設備、飼育施設など、並びに、利用可能な昆虫飼育能力の最適な使用に関して、必要な程度まで利用可能ではないからである。
現在、ローテク昆虫飼育は、せいぜい準最適に気候制御される飼育室内で行なわれ、それにより、単一の飼育室内に微気候が存在し、そのような微気候間の違いは、飼育結果の厄介な違い及び遅延並びに飼育活動の信頼性が低く予測不可能な結末をもたらす。安定した空調が評価されるときに現在利用可能な器具及び装置は最適からはほど遠い結果をもたらすため、昆虫が繁殖される環境における空気の均一な温度及び均一な相対湿度に関して昆虫飼育室内の気候を制御することが飼育士にとって厄介な作業であることは、当技術分野において周知である。昆虫飼育室では例えば2~3℃の温度差が一般的に手近にあり、この温度差は、例えば、部屋の背後で昆虫ケージを取り囲む空気と、例えば飼育室内の空調装置の温度制御装置の近傍に配置される部屋の前方で昆虫ケージを取り囲む空気との間で測定されるため、昆虫の発育に大きな差が生じる。昆虫飼育室内の様々な場所における温度差は、床の高さ以上の温度が天井付近以下の温度と比較されるときに一般的に更に明らかである。これは、温かい空気が上昇し、室内に垂直温度勾配を容易に作り出すからである。
飼育室内に微気候が発生するというこの欠点は、概ね制御不能な飼育結果をもたらすとともに、例えば、単一の飼育室内でケージ同士を比較した場合、及び/又は、並行して又は連続して飼育されたコロニーが別個の飼育室内で飼育される場合、及び/又は、同じ飼育室内でコロニーが連続して飼育される場合に、昆虫コロニー発育の速度及び段階に大きな差をもたらす。昆虫のコロニーを伴うケージを備える昆虫飼育室において温度勾配が発生するという欠点は、比較的大きな飼育室での昆虫飼育をスケールアップするときに更に明らかになる。すなわち、室内気候不均一性は、飼育室のサイズ及び体積が増大するにつれて増大する傾向があり、このサイズの増大は、工業生産を達成するために飼育規模が増大するにつれて起こる。
例えば、国際公開第2015/023178号は、昆虫を繁殖させるためのケージを記載しており、該ケージには、新鮮な空気がケージに入ることができるようにするためのガス透過性の少なくとも1つの壁が設けられる。国際公開第2015/023178号は、ケージの上方の水分及び温度が制御システムを使用して制御されることを更に記載するが、例えばケージの外側又はケージの内側の制御された温度及び水分に関する許容範囲に関して詳細が提供されていない。
したがって、工業規模での効果的且つ有益な昆虫飼育のための方法及び手段は、現在のところ当技術分野で利用可能ではない。
本発明の第1の目的は、前述の欠点を取り除くこと、或いは、少なくとも最新技術に対する有用な代替物を提供することである。
本発明の目的は、蛹及び成虫などの昆虫の飼育のための器具及び機器を提供することであり、そのような器具及び機器は、飼育される昆虫の周囲の空気の昆虫ケージ間温度差及び/又は昆虫ケージ間含水量差の問題を解決するために必要な有益な特性を有する器具及び機器を提供することである。
本発明の目的は、異なるケージ及び/又は異なる飼育サイクルに由来するコロニーに関する昆虫飼育活動の時間的な目標の結果及び収量が、より予測可能であり、改善及び/又は増加され、及び/又は、例えば有害なケージ間温度差及び/又は相対空気湿度の差及び/又は更には乾燥しすぎた空気又は高すぎる水分含有量を含む空気に起因する副次的影響に殆ど見舞われないように、同じ飼育室内又は別個の飼育室内で、並行して又は連続して前記昆虫の多数のコロニーを飼育する機会を担う、昆虫、好ましくは蛹及び/又は成虫を飼育するための手段を提供することである。
更に、本発明の目的は、ケージ間の生物学的汚染及び/又はケージ間臭気汚染のリスク、環境と外気連通するケージを備える現在の小規模飼育機器を適用するときに生じる問題を低減する、アメリカミズアブなどの卵を抱えた雌昆虫から貴重な卵を回収するために昆虫、好ましくは蛹及び/又は成虫を飼育するための手段を提供する。
他の又は別の目的は、単一の昆虫飼育室内で多数のケージが考慮される場合、及び/又は、別々の昆虫飼育室内の昆虫飼育ケージのバッチが考慮される場合に、ケージごとに改善された効率的な温度制御及び/又は空気湿度制御を行なうための手段を提供すること、並びに、温度調整された空気及び/又は湿度調整された空気を昆虫飼育ケージに供給するための装置を使用して、少なくとも1つの選択されたケージ内の空気を、少なくとも1つの更なるケージ内の空気が一時的に調整されない間に調整するための手段を提供することである。
上記の目的のうちの少なくとも1つは、本発明にしたがって、少なくとも1つの昆虫ケージ内の空気を調整するためのケージ気候制御装置を備える少なくとも1つの局所気候制御システムに結合される中央空調ユニットを備える昆虫飼育場気候制御システムによって達成される。
長期間にわたって及びケージ内での昆虫飼育を並行して又は連続した順序で考慮する場合にありとあらゆる昆虫飼育ケージ内の温度制御を改善する及び空気湿度制御を改善するという目的は、本発明の成虫ケージ気候制御システムの適用によって達成される。すなわち、本発明者らは、1つの飼育室内の任意の2つのケージ又は2つの別々の飼育室内で昆虫飼育に使用される任意の2つのケージが考慮される場合に、並行して又は連続した順序のいずれかで飼育されると、本発明の昆虫飼育場気候制御システムを適用する際に、温度差が改善されて驚くほど小さくなる、すなわち、2℃以下、更には1℃以下になることを立証した。同じことが、昆虫卵を収集する目的で、本発明の成虫ケージ気候制御システムが昆虫、例えば、蛹及び/又は成虫を飼育するために適用される場合に、飼育サイクル全体にわたるケージごとの観察された相対空気湿度の改善された驚くほど小さい差に関しても当てはまる。
本発明は、特定の実施形態に関連して及び図1~5における特定の図面に関連して説明されるが、本発明は、それに限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。描かれた図面は、単なる概略図であり、非限定的である。図面において、幾つかの要素のサイズは、例示目的のために誇張されて縮尺通りに描かれない場合がある。寸法及び相対寸法は、本発明の実施に対する実際の縮小に必ずしも対応しない。
更に、明細書本文及び特許請求の範囲における第1、第2、第3などの用語は、類似の要素間を区別するために使用され、必ずしも連続的又は時間的な順序を表わすためではない。これらの用語は、適切な状況下で置き換え可能であり、また、本発明の実施形態は、本明細書中で説明され又は例示される以外の順序で動作し得る。
更に、明細書本文及び特許請求の範囲における上端、下端、側方、前、後、上方、下方などの用語は、説明目的で使用されており、必ずしも相対的な位置を表わすためではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で置き換え可能であり、また、本明細書中で説明される本発明の実施形態は、別段に明記されなければ、本明細書中で説明され又は例示される以外の向きで動作し得る。
本明細書中に記載される本発明の実施形態は、別段に明記されなければ、組み合わせて及び協働して動作できる。
更に、様々な実施形態は、「好ましい」又は「例を挙げると」又は「例えば」又は「特に」と称されるが、本発明の範囲を限定するものとしてではなく、本発明を実施できる典型的な態様として解釈されるべきである。
請求項で使用される「備える」という用語は、その後に列挙される要素又はステップに限定されると解釈されるべきではなく、他の要素又はステップを排除しない。この用語は、言及されたような述べられた特徴、整数、ステップ、又は、構成要素の存在を指定するものとして解釈される必要があるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、又は、構成要素、或いは、これらのグループの存在又は付加を排除しない。したがって、例えば「A及びBを備えるシステム」又は例えば「C及びDを含む装置」という表現の範囲は、構成要素A及びB又はC及びDのみから成るシステム及び装置に限定されるべきではなく、むしろ本発明に関して、システムの単なる列挙された構成要素がA及びBにすぎず、また、装置の単なる列挙された構成要素がC及びDにすぎず、更に、請求項はそれらの構成要素の均等物を含むと解釈されるべきである。
本発明の第1の態様は、局所気候制御装置106と、少なくとも2つの昆虫ケージ113、113a~113dを備え、各昆虫ケージが、少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112b及び少なくとも1つの空気出口開口119、119a~dを備える、「複数のケージからなる少なくとも1つのクラスタ」(以下「少なくとも1つのケージクラスタ」ともいう)と、第1の空気温度制御ユニット105に接続されるとともに局所気候制御装置106に温度制御された空気を供給するために局所気候制御装置106に接続される第1のパイプ103aと、第1の空気温度制御ユニット105に接続される第2のパイプ130と、第2のパイプ130と流体接続している絶対空気湿度制御ユニット140と、少なくとも1つのケージクラスタにおける個々の各昆虫ケージを通じて調整された空気を押し込むために、第2のパイプ130と流体接続するとともに第4のパイプ131と流体接続する、調整された空気を推し進めるためのファンなどの第1の駆動部120b、及び/又は、少なくとも1つのケージクラスタにおける個々の各昆虫ケージを通じて調整された空気を引き出すために、少なくとも1つの空気出口開口119、119a~dと流体接続する第2の駆動部122と、を備え、少なくとも1つのケージクラスタにおける少なくとも2つのケージ113、113a~113bに25℃~38℃の空気温度を伴う空気流127をケージのそれぞれを通じて制御可能に供給するように構成される、成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aに関する。
例えば、少なくとも1つのケージクラスタは、少なくとも2つの昆虫ケージ、例えば5~800個のケージ又は12、18、36、もしくは72個のケージの倍数を備える。
一実施形態は、空気入口開口とは反対側のケージ表面において少なくとも1つの空気出口開口119、119a~119dの方向で昆虫ケージを通じて調整された空気の流れ127を供給するために、第4のパイプ131が、少なくとも1つのケージクラスタにおける昆虫ケージ113、113a~113dのそれぞれの少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと流体接続する、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aである。
別の実施形態は、第4のパイプ131が第5のパイプ162と更に流体接続し、第5のパイプ162の内径が第4のパイプ131の内径よりも小さく、第5のパイプ162が第6のパイプ163と更に流体接続し、第6のパイプ163の内径が第5のパイプ162の内径よりも小さく、及び、空気入口開口とは反対側のケージ表面において少なくとも1つの空気出口開口119、119a~119dの方向で昆虫ケージを通じて調整された空気の流れ127を供給するために、第6のパイプ163が、少なくとも1つのケージクラスタにおける昆虫ケージ113、113a~113dのそれぞれの少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと更に流体接続する、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aである。
以下のように接続する少なくともパイプ103a、121、130、131、162、163、164、167を備えるパイプのうちのいずれか1つ以上のネットワークであって、第1のパイプ103aが空気を受けるために局所気候制御装置106に接続され、パイプ103aが第1の空気温度制御ユニット105に接続される第1の開口を通じて局所気候制御装置106に入り、第2のパイプ130が空気温度制御ユニット105に接続され、随意的に、更なるパイプが第2のパイプ130と流体接続するとともに随意的に相対空気湿度制御ユニットを接続し、第2のパイプ130及び第4のパイプ131が、調整された空気を推し進めるためにポンプ又はファンなどの第1の駆動部120bと流体接続し、前記第4のパイプ131が、温度制御された空気及び相対空気湿度制御された空気を局所気候制御装置106から、少なくとも1つの昆虫ケージ113、113a~113dからなる少なくとも1つのクラスタへ移送するためのものであり、第4のパイプ131が第5のパイプ162と流体接続しており、前記第5のパイプ162が第6のパイプ163と流体接続しており、空気入口開口とは反対側のケージ表面において少なくとも1つの空気出口開口119、119a~119dの方向で昆虫ケージを通じて調整された空気の流れ127を供給するために、前記第6のパイプ163が各昆虫ケージ113、113a~113dの少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと流体接続しており、昆虫ケージから出る調整された空気を移送するために、空気出口開口が第15のパイプ167と流体接続している、ネットワーク。
一実施形態は、昆虫ケージ113、113a~113dのそれぞれの少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと流体接続している第4のパイプ131又は昆虫ケージ113、113a~113dのそれぞれの少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと流体接続している第6のパイプ163が、第4のパイプ131と第4のパイプ131が接続する空気入口開口112、112a、112bとの間の接続部112’’を画定する又は第6のパイプ163と第6のパイプ163が接続する空気入口開口112、112a、112bとの間の接続部112’を画定する環状の狭いオリフィス112’を備える、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aである。
本発明の第2の態様は、局所気候制御装置106と、少なくとも2つの昆虫ケージ113、113a~113dを備え、各昆虫ケージが、少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112b及び少なくとも1つの空気出口開口119、119a~dを備える、少なくとも1つのケージクラスタと、第1の空気温度制御ユニット105に接続されるとともに局所気候制御装置106に温度制御された空気を供給するために局所気候制御装置106に接続される第1のパイプ103aと、第1の空気温度制御ユニット105に接続される第2のパイプ130と、第2のパイプ130と流体接続している絶対空気湿度制御ユニット140と、少なくとも1つのケージクラスタにおける個々の各昆虫ケージを通じて調整された空気を押し込むために、第2のパイプ130と流体接続するとともに第4のパイプ131と流体接続する、調整された空気を推し進めるためのファンなどの第1の駆動部120b、及び/又は、少なくとも1つのケージクラスタにおける個々の各昆虫ケージを通じて調整された空気を引き出すために、少なくとも1つの空気出口開口119、119a~dと流体接続する第2の駆動部122とを備える、成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aに関し、成虫ケージ気候制御システムが、少なくとも1つのケージクラスタにおける少なくとも2つのケージ113、113a~113bに25℃~38℃の空気温度を伴う空気流127をケージのそれぞれを通じて制御可能に供給するように構成され、空気入口開口とは反対側のケージ表面において少なくとも1つの空気出口開口119、119a~119dの方向で昆虫ケージを通じて調整された空気の流れ127を供給するために、第4のパイプ131が、少なくとも1つのケージクラスタにおける昆虫ケージ113、113a~113dのそれぞれの少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと流体接続し、第4のパイプ131が、前記第4のパイプ131と第4のパイプ131が接続する空気入口開口112、112a、112bとの間の接続部112’’を画定する環状の狭いオリフィス112’を備える。
本発明の第3の態様は、局所気候制御装置106と、少なくとも2つの昆虫ケージ113、113a~113dを備え、各昆虫ケージが、少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112b及び少なくとも1つの空気出口開口119、119a~dを備える、少なくとも1つのケージクラスタと、第1の空気温度制御ユニット105に接続されるとともに局所気候制御装置106に温度制御された空気を供給するために局所気候制御装置106に接続される第1のパイプ103aと、第1の空気温度制御ユニット105に接続される第2のパイプ130と、第2のパイプ130と流体接続している絶対空気湿度制御ユニット140と、少なくとも1つのケージクラスタにおける個々の各昆虫ケージを通じて調整された空気を押し込むために、第2のパイプ130と流体接続するとともに第4のパイプ131と流体接続する、調整された空気を推し進めるためのファンなどの第1の駆動部120b、及び/又は、少なくとも1つのケージクラスタにおける個々の各昆虫ケージを通じて調整された空気を引き出すために、少なくとも1つの空気出口開口119、119a~dと流体接続する第2の駆動部122とを備える、成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aに関し、成虫ケージ気候制御システムが、少なくとも1つのケージクラスタにおける少なくとも2つのケージ113、113a~113bに25℃~38℃の空気温度を伴う空気流127をケージのそれぞれを通じて制御可能に供給するように構成され、第4のパイプ131が第5のパイプ162と更に流体接続し、第5のパイプ162の内径が第4のパイプ131の内径よりも小さく、第5のパイプ162が第6のパイプ163と更に流体接続し、第6のパイプ163の内径が第5のパイプ162の内径よりも小さく、空気入口開口とは反対側のケージ表面において少なくとも1つの空気出口開口119、119a~119dの方向で昆虫ケージを通じて調整された空気の流れ127を供給するために、第6のパイプ163が、少なくとも1つのケージクラスタにおける各昆虫ケージ113、113a~113dの少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと更に流体接続し、昆虫ケージ113、113a~113dのそれぞれの少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと流体接続する第6のパイプ163が、第6のパイプ163と第6のパイプ163が接続する空気入口開口112、112a、112bとの間の接続部112’’を画定する環状の狭いオリフィス112’を備える。例えば、少なくとも1つのケージクラスタは、少なくとも2つの昆虫ケージを備える。例えば、成虫ケージ気候制御システムは、第2のパイプ130と流体接続する絶対空気湿度制御ユニットを備える。成虫ケージ気候制御システムは、例えば、少なくとも1つのケージ113、113a~113bに対して25℃~38℃の空気温度の空気流127をケージを通じて制御可能に供給するように構成される。
一実施形態において、成虫ケージ気候制御システム100は、
a.局所気候制御装置106と、
b.少なくとも1つの昆虫ケージ113、113a~113dを備え、各昆虫ケージ113、113a~113dが、上面113g、背面113h、側壁113j及び113k、底面113l、及び、前壁113iと、少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと、少なくとも1つの空気出口開口119、119a~dとを備える、少なくとも1つのゲージクラスタと、
c.第1の空気温度制御ユニット105に接続されるとともに、局所気候制御装置106に温度制御された空気を供給するために局所気候制御装置106に接続される第1のパイプ103aと、
d.空気温度制御ユニット105に接続される第2のパイプ130と、
e.随意的に、第2のパイプ130と流体接続さする絶対空気湿度制御ユニットと、
f.第2のパイプ130及び第4のパイプ131に流体接続する、調整された空気を推し進めるためのファンなどの第1の駆動部120bと、
g.第5のパイプ162と更に流体接続する第4のパイプ131であって、第5のパイプ162の内径が第4のパイプ131の内径よりも小さく、第5のパイプ162が第6のパイプ163と更に流体接続し、第6のパイプ163の内径が第5のパイプ162の内径よりも小さい、第4のパイプ131と、
h.空気入口開口とは反対側のケージ表面において少なくとも1つの空気出口開口119、119a~119dの方向で昆虫ケージを通じて調整された空気の流れ127を供給するために、各昆虫ケージ113、113a~113dの少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと更に流体接続する第6のパイプ163と、
i.昆虫ケージから出る調整された空気を移送するために、第7のパイプ121に接続される第15のパイプ167と流体接続する少なくとも1つの空気出口開口119、119a~119dであって、第7のパイプ121が第8のパイプ164と更に流体接続し、第8のパイプ164の内径が第7のパイプ121の内径よりも大きく、第7のパイプ121の内径が第15のパイプ167の内径よりも大きい、少なくとも1つの空気出口開口119、119a~119dと、
を備える。
特に、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100では、
第4のパイプ131が第5のパイプ162と更に流体接続し、第5のパイプ162の内径が第4のパイプ131の内径よりも小さく、第5のパイプ162が第6のパイプ163と更に流体接続し、第6のパイプ163の内径が第5のパイプ162の内径よりも小さく、及び、
空気入口開口とは反対側のケージ表面において少なくとも1つの空気出口開口119、119a~119dの方向で昆虫ケージを通じて調整された空気の流れ127を供給するために、第6のパイプ163が、昆虫ケージ113、113a~113dのそれぞれの少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと更に流体接続する。
一実施形態は、昆虫ケージ113、113a~113dのそれぞれの少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと流体接続している第6のパイプ163が、第6のパイプ163と第6のパイプ163が接続する空気入口開口112、112a、112bとの間の接続部112’’を画定する環状の狭いオリフィス112’を備える、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aである。
これに代えて又は加えて、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100において、第2のパイプ130を空気入口開口112、112a、112bと接続するパイプ131又は複数のパイプ131、162、163が、第2のパイプ130から空気入口開口112、112a、112bに向かう方向で内径が減少するテーパ状の内径を備える。
本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100が少なくとも1つのケージクラスタを備えることが好ましく、ケージクラスタは、36、72、144、180、216個のケージなどの3の倍数又は6の倍数などの少なくとも2つのケージ113を備え、昆虫ケージから出る調整された空気を移送するために、少なくとも1つの空気出口開口119、119a~119dが、第7のパイプ121に接続される第15のパイプ167と流体接続し、第7のパイプ121が第8のパイプ164と更に流体接続し、第8のパイプ164の内径が第7のパイプ121の内径よりも大きく、第7のパイプ121の内径が第15のパイプ167の内径よりも大きく、第8のパイプ164が少なくとも1つの空気出口開口119、119a~119dを空気出口開口117と接続する。
これに代えて又は加えて、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100がパイプのネットワークを備え、昆虫ケージ113の空気出口開口119、119a~dに接続される1つ又は複数のパイプが、昆虫ケージ113、113a~dの空気出口開口119、119a~dから前記接続された1つ又は複数のパイプの近位端に向かう方向で内径が増大するテーパ状の内径を備える。
好ましくは、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は、少なくとも1つのケージクラスタを通じて温度調整された空気及び絶対空気湿度調整された空気を押し込むための第1の駆動部120bを備える。
これに代えて又は加えて、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は、少なくとも1つのケージクラスタを通じて温度調整された空気及び絶対空気湿度調整された空気を引くための第2の駆動部122を備えることが好ましい。
本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は、それぞれが少なくとも1つの昆虫ケージ113、113a~dを備える少なくとも1つのケージクラスタを通じた局所気候制御装置106からの温度調整された空気及び絶対空気湿度調整された空気の押し引きの両方を行なうために第1の駆動部120b及び更には第2の駆動部122の両方を備えることが特に好ましい。
好ましくは、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100が「複数の昆虫ケージからなる少なくとも1つのクラスタ」(以下「少なくとも1つの昆虫ゲージクラスタ」という)を備え、前記少なくとも1つの昆虫ゲージクラスタのそれぞれが、2~900個の成虫ケージなどの少なくとも2つの昆虫ケージを備え、各昆虫ケージ113が、上面113g、背面113h、側壁113j及び113k、底面113l及び前壁113iを備えることが本発明の一部である。したがって、前述の開口が設けられた密閉容器である、本発明の成虫ケージ気候制御システム100内の昆虫ケージを包含することが、本発明によれば好ましい。特に、成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aがケージを備え、各昆虫ケージ113が、上面113g、背面113h、側壁113j及び113k、底面113l及び前壁113iを備え、好ましくは、面及び/又は壁が空気及び/又は水分に関して不透過性であり、より好ましくは、面及び壁が空気及び水分に関して不透過性である。そのようなケージは、成虫のコロニー、例えばアメリカミズアブなどのケージの内部、又は、ケージの内部の蛹を、汚染(の危険)から保護する。
一実施形態は、昆虫ケージ113、113a~113dが、上面と背面113hとの間の縁部の近傍の上面113gに空気出口開口119、119a~119dを備え、上面113gの空気出口開口119、119a~119dが側壁113jと側壁113kとの間の中心に更に配置される、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aである。本発明者らは、上面と背面113hとが交差する中央の上面に空気出口開口119を中心付けることが、空気入口開口112から空気出口開口119に向かうケージ内及びケージを通る均一な空気流の更なる確立に寄与することを立証した。
本発明者らは、本発明の成虫ケージ気候制御システム100において、より大きい内径からより小さい内径の順序で内径が減少する接続された連続パイプ又は導管(conduit)を、駆動部120bと昆虫ケージの空気入口開口112、112a~bとの間に適用することによって、好ましくは、より小さい内径からより大きい内径の順序で内径が増大する接続された連続パイプを昆虫ケージの空気出口開口119、119a~dと第8のパイプ164の近位端との間に更に適用することによって、約8~72個のケージ、又は、18~36個のケージなど、アメリカミズアブなどの成虫用の1~約100個のケージを備える少なくとも1つのケージクラスタ内の全てのケージを通過する空気流が驚くべきことに等しいことを見出した。すなわち、本発明の成虫ケージ気候制御システム100では、本発明の成虫ケージ気候制御システム100において言われる多くのケージクラスタの全てに対して、局所気候制御装置106によって本質的に同じ空気流m/時が供給され、また、個々のクラスタレベルでは、クラスタ内の少なくとも1つの昆虫ケージ113に、本発明によれば、本質的に同じ空気流が供給される。個々のケージ内の空気流は、例えば、ケージのラック又はスタック内の位置で安定して独立しており、駆動部120bに近い位置にケージがあれば、又は、駆動部120bから更に離れた位置にケージがあれば、ケージがパイプのネットワークを介して接続された少なくとも1つのケージクラスタに配置されると、パイプは、駆動部120bから空気入口開口112、112a、112bに向かう方向で、基本的に空気の流路に沿って内側に先細りに配置される。これにより、本発明者らは、ケージが同じクラスタ内の隣合うケージ又は異なるクラスタ内のケージと比較される場合に、空気温度の差が小さい状態から全くない状態まで、及び、絶対空気湿度の差が小さい状態から全くない状態まで、多数の個々のケージの全てにおいて温度及び絶対空気湿度を安定した予め設定された値に維持するための驚くほど効果的な方法を見出した。本発明の成虫ケージ気候制御システム100の適用により、昆虫ケージを伴う室内の微気候がケージ内の温度に及ぼす影響が最小限に抑えられる。
更に、本発明者らは、本発明の成虫ケージ気候制御システム100において、一定の内径を有する、すなわち、第4のパイプ131に関して一定の内径を有する、又は、より大きい内径からより小さい内径への順序で減少する内径を有する接続された連続パイプ又は導管を駆動部120bと昆虫ケージの空気入口開口112、112a~bとの間に適用し、昆虫ケージ113、113a~113dのそれぞれの少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと流体接続している第4のパイプ131、又は、昆虫ケージ113、113a~113dのそれぞれの少なくとも1つの空気入口開口112、112a、112bと流体接続している第6のパイプ163が、第4のパイプ131と第4のパイプ131が接続する空気入口開口112、112a、112bとの間の接続部112’を画定する又は第6のパイプ163と第6のパイプ163が接続する空気入口開口112、112a、112bとの間の接続部112’’を環状の狭いオリフィス112’を備えることにより、好ましくは、より小さい内径からより大きい内径への順序で内径が大きくなる接続された連続パイプを昆虫ケージの空気出口開口119、119a~dと第8のパイプ164の近位端との間に更に適用することにより、約8~72個のケージ又は18~36個のケージなど、アメリカミズアブなどの成虫用の1~約100個のケージを備える少なくとも1つのケージクラスタ内の全てのケージを通過する空気流が驚くべきことに等しいことを立証した。すなわち、本発明の成虫ケージ気候制御システム100では、本発明の成虫ケージ気候制御システム100において言われる多くのケージクラスタの全てに対して、局所気候制御装置106によって本質的に同じ空気流m/時が供給され、また、個々のクラスタレベルでは、ケージクラスタ内の少なくとも1つの昆虫ケージ113に、本発明によれば、本質的に同じ空気流が供給される。ケージに接続するパイプ同士の間の接続点でのオリフィス112’の関与は(更に)、成虫ケージ気候制御システムによってそれぞれの個々の成虫ケージに供給される空気流が、同じケージクラスタ内の他の個々のケージを通る空気流と比較されるとともに、少なくとも2つの成虫ケージの別個のケージクラスタ内の他の個々のケージを通る空気流と比較されるときに、少なくとも1つのケージクラスタのありとあらゆる少なくとも2つのケージ通る空気流の均一化に寄与する。個々のケージ中及びケージを通過する空気流は、水平方向及び/又は垂直方向で、例えば、2つ以上のケージのラック又はスタック内の位置において安定且つ独立しており、或いは、ケージが駆動部120bに近い位置にあれば、又は、ケージが駆動部120bから更に離れた位置にあれば、ケージがパイプのネットワークを介して接続される少なくとも1つのケージクラスタに配置されると、パイプは、駆動部120bから空気入口開口112、112a、112bに向かう方向で、基本的に、本質的に一定の内径を有するパイプとして配置される、又は、空気の流路に沿って内側に先細になるパイプとして配置される。これにより、本発明者らは、ケージが同じケージクラスタ内の隣合うケージ又は異なるケージクラスタ内のケージと比較される場合に、空気温度の差が小さい状態から全くない状態まで、及び、絶対空気湿度の差が小さい状態から全くない状態まで、多数の個々のケージの全てにおいて温度を安定した予め設定された値に維持するとともに絶対空気湿度を安定した予め設定された値に維持するための驚くほど効果的な方法を見出した。少なくとも1つのケージクラスタ内の少なくとも2つのケージ113のそれぞれの空気入口開口112、112a、112bに局所気候制御装置106を接続するパイプを備える本発明の成虫ケージ気候制御システム100の適用に関し、前記パイプには、第4のパイプ131と第4のパイプ131が接続する空気入口開口112、112a、112bとの間の接続部112’’を画定する又は第6のパイプ163と第6のパイプ163が接続する空気入口開口112、112a、112bとの間の接続部112’’を画定する環状の狭いオリフィス112’が設けられ、前記ケージ内の温度に対する昆虫ケージを伴う室内の微気候の影響が最小限に抑えられる。前記オリフィス112’は、第4のパイプ131内又は第6のパイプ163内の空気流127’を、第4のパイプ131が接続する又は第6のパイプ163が接続する各成虫ケージ内及び各成虫ケージを通る空気流127に変換する。
本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100が弁111a~111dを更に備えることが好ましく、弁111a~111dは、第1の駆動部120bからケージクラスタによって構成される少なくとも1つの昆虫ケージ113、113a~113dのそれぞれへの調整された空気の移送を制御するために、第4のパイプ131、第5のパイプ162、又は、第6のパイプ163のいずれかに設けられる。例えば、成虫ケージ気候制御システムが少なくとも1つのケージクラスタを備え、各ケージクラスタが少なくとも2つのケージを備える。
本発明の成虫ケージ気候制御システムは、制御された安定したケージ間空気温度及び制御された安定したケージ間空気湿度をもたらし、ケージのスタックの下側により近いケージと比較してケージのスタックの上側に配置されるケージなどの、飼育室の異なる場所に配置される多数のケージにおける温度制御を評価する場合、及び、まさに同じケージを数時間から数日及びそれより長い長期間にわたって評価する場合、昆虫ケージ内の温度窓は、驚くほど小さく、すなわち、本発明者らによって立証されるように、2℃以下、又は更には1、5℃以下、好ましくは1℃以下である。ケージ内のこのより安定した均一な温度は、上昇する温かい空気に起因して、垂直方向に温度勾配を作り出す、例えばスタック内の室の比較的温かい天井の近くに配置されるケージと、同じ室の比較的冷たい底部の床の近くに配置されるケージとを比較したときの温度差の問題を解決する。更に、このとき、温度及び絶対空気湿度は、本発明によれば、ケージの内部のレベルで、すなわち、例えば、例えば4~16個のケージからなる又は約64個のケージからなる複数のクラスタで一群にされる約32~64個のケージなど、多数のケージ、例えば2~500個のケージ又は約16~128個のケージからなるクラスタの少なくとも1つのクラスタ内で制御可能である。これまで、昆虫ケージは、せいぜい、昆虫飼育中にケージが配置される飼育室のレベルで温度制御される及び湿度制御される。微気候の違い、すなわち、現在の飼育室全体にわたって1日の時間及び1年の時間を通して発生する制御不能で気付かれない微気候の違いは、幾つか例を挙げると、制御不能な昆虫飼育のタイミング及び結果、代謝回転、収量及び製品品質の前述の欠点を課す。今や、本発明の成虫ケージ気候制御システムにおける温度制御可能及び絶対空気湿度制御可能なケージは、本発明者らによって利用可能になったことから、少なくとも1つの、実際には上記の欠点の全てではないにしても幾つかの欠点が対処される。本発明によれば、気候はケージの個々のクラスタのレベルで、又は、所望により、それぞれ少なくとも1つのケージを備える幾つかのクラスタのレベルで並行して制御されるため、ケージ内の微気候差はもはや生じない。更に、本発明の成虫ケージの気候制御システムが現在利用可能であることにも起因して、温度及び絶対空気湿度に関する気候差も、ケージクラスタ間で、ある期間にわたって、すなわち、生活サイクルの特定の段階における昆虫の生活サイクル中に、所定の値で改善して同期可能であり、そこからの偏差は小さい。したがって、本発明の多くの利点のうちの1つは、成虫ケージを取り囲む直接環境における微気候の存在が前記ケージにおける飼育昆虫の発育に及ぼす影響が、本発明の成虫ケージ気候制御システムの使用によって、完全にではないにしても少なくとも大幅に低減されることである。更に、ケージの個々のクラスタのレベルで絶対空気湿度を送達し、各クラスタが少なくとも1つのケージ、好ましくは4~250個のケージを備えることによって、現在の慣例のようにもはや飼育室のレベルではなく、本発明者らは、室全体の空気を加湿する必要性を省き、ケージが配置される室の容積に対するケージの容積に比例してエネルギーを節約する。これは、本発明によれば、工業規模の室においてかなりのエネルギー及びリソースを節約する。
本発明の成虫ケージ気候制御システム、すなわち、側壁、上壁、後壁、前壁及び底壁を備える少なくとも1つの成虫ケージには、密閉容器が昆虫ケージとして適用されるため、ケージの内部で飼育される昆虫コロニーは、その環境、すなわち、ケージを取り囲む空気と外気連通しておらず、室は開放した昆虫ケージを更に備える。したがって、そのような密閉容器、すなわち、成虫ケージ113、113a~dは、本発明によれば、現在適用されるオープンエアケージで飼育されるコロニーで容易に発生する、昆虫コロニーの微生物による汚染のリスクの問題に対する重要な解決策を提供する。更に、密閉された昆虫ケージ内の隣合う昆虫コロニーは、本発明の一部としての密閉容器の適用に起因して、臭気汚染クロスケージのリスクをもはやもたらさない。
本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100では、第8のパイプ164が、空気出口開口117に接続するとともに、随意的に、第7のパイプ121に接続される前記第8のパイプ164を通じて調整された空気を引き出すために第2の駆動部122と流体接続し、ケージクラスタ内の個々のケージの空気出口開口119a~dと流体接続する第15のパイプ167に更に流体接続する。
好ましくは、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は、昆虫飼育室気候制御装置128と昆虫飼育室115とを更に備え、前記昆虫飼育室が、少なくとも1つのケージクラスタによって構成される少なくとも1つの昆虫ケージ113、113a~113dを収容し、昆虫飼育室気候制御装置128が、第2の空気温度制御ユニット161及びファンなどの第3の駆動部120aと流体接続する第9のパイプ109を備え、第9のパイプ109が、温度制御された空気の流れ126が飼育室115に流入できるようにするために飼育室115の空気入口開口118と更に流体接続し、飼育室115からの調整された空気を外方に移送するために、飼育室115が、第8のパイプ164と第10のパイプ125とを接続するための空気出口開口117を更に備え、前記飼育室115が、第2のパイプ130を第4のパイプ131と接続するための空気入口開口116を更に備える。昆虫飼育室115は、側壁115a、115b、115c、115d、床115e、天井115fを有する。昆虫飼育室は少なくとも1つのケージクラスタを取り囲み、各1つ以上のケージクラスタが例えば少なくとも2つの昆虫ケージを備える。駆動部120aによって、それぞれが局所気候制御装置106によって少なくとも1つのケージかせなる少なくとも1つのクラスタに供給される空気と同じ温度の新鮮な温度制御された空気の流れが、飼育室115の内部に連続的に供給される。このようにして、各ケージを通る空気の流れ127の空気温度に空気温度が安定的に維持されるだけでなく、例えば、室の中に存在する余分な二酸化炭素から飼育室の中の空気も連続的に除去されるように、飼育室の中の空気が一定程度絶えずリフレッシュされる。飼育時間を通して周囲レベルまで二酸化炭素を低下させることは、室内の作業者の健康に有益であり、高レベルの二酸化炭素に起因する悪影響のリスクを低減する。
本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は昆虫飼育室115を備えるのが好ましく、前記昆虫飼育室115は、昆虫飼育室内の空気を均一化するための少なくとも1つのファン114a、114bを更に備える。室の全容積にわたって均一な空気温度のレベルまで空気を混合するように構成される任意の他のタイプの駆動部が、本発明の成虫ケージ気候制御システム100における適用に等しく適していることは、本発明の一部である。そのようなファン114は、本発明によれば、小さな温度許容範囲内、すなわち、2℃以下又は更には1℃以下で、飼育室全体にわたる空気温度を安定した予め設定された値に維持することに更に寄与し、そのようなファン114は、過剰な二酸化炭素などの室内の作業者に潜在的に有害な有害ガスを飼育室から除去するのに役立つ。
昆虫飼育室115が、昆虫飼育室115内の空気、例えば空気温度を均一化するための少なくとも1つのファン114a、114bを更に備え、昆虫飼育室115が、空気を水平方向に均一化するように構成される少なくとも1つの第1のファン114b及び/又は空気を垂直方向に均一化するように構成される少なくとも1つの第2のファン114aを備え、好ましくは、昆虫飼育室が、少なくとも1つの第1のファン114b及び少なくとも1つの第2のファン114aの少なくとも両方を備える、成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aが好ましい。
昆虫飼育室115が、昆虫飼育室115の温度を制御するための少なくとも1つの加熱手段180を更に備える、成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aが好ましい。好ましくは、少なくとも1つの加熱手段は、少なくとも1つのケージクラスタの上方に配置される(例えば、図3Cを参照)。昆虫飼育室115内に配置される随意的なヒータ180を示す、図1A、図1B、図2A、図2B、図3A~図3Cを参照されたい。ヒータ180により、昆虫飼育室115内の温度は、改善して制御可能であり、改善して所定の温度で一定に保たれ、又は、改善して予め選択された範囲内の温度で一定に保たれ、これにより、昆虫ケージ内の温度は、改善して制御可能であり、改善して所定の温度で一定に保たれ、又は、改善して予め選択された範囲内の温度、好ましくは昆虫飼育室内の温度と同じ温度で一定に保たれる。したがって、実施形態は、昆虫飼育室115が、昆虫飼育室115の温度を制御するための少なくとも1つの加熱手段180を更に備え、好ましくは、少なくとも1つの加熱手段が少なくとも1つのケージクラスタの上方に配置される、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aである。加熱手段180は、例えば、気候室内の空気を所望の設定温度(範囲)に加熱するための1つ以上のヒータである。
昆虫飼育室115が断熱される、成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aも好ましい。
一実施形態において、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100では、昆虫ケージを通じて推し進められる調整された空気の少なくとも一部を再循環させるために、局所気候制御装置106が、第10のパイプ125と流体接続するとともに第11のパイプ124と流体接続する空気濾過装置107を更に備え、前記第11のパイプ124が第3の空気温度制御ユニット132に接続される。濾過装置は、ケージを通じ流される空気、及び、随意的にも又は具体的には昆虫飼育室を通じて流される空気を濾過するように構成され、それにより、使用済み空気は、昆虫飼育に有益な空気中のレベルまで過剰な二酸化炭素、アンモニア、最適な飼育条件に有害な他のガスのうちの1つ以上が少なくとも部分的に除去される。随意的に、濾過装置は、これに代えて又は加えて、埃、胞子、滲出液の一部、糞便などの任意の微粒子から使用済み空気を濾過するように更に構成される。これに加えて又は代えて、任意の空気入口開口及び/又は任意の空気出口開口には、昆虫ケージに入る空気を埃及び更なる微粒子から除去するためのフィルタ、又は、使用済み空気がケージ気候制御装置での再使用を意図している場合に、昆虫ケージから出る使用済み空気を微粒子及び/又は有害もしくはその他の望ましくないガスから除去するためのフィルタが設けられる。更に、昆虫ケージの開口内のそのようなフィルタは、ケージの内部で飼育されたアメリカミズアブなどの昆虫が、本発明の成虫ケージ気候制御システムのパイプ、チューブ、導管など、すなわち、ラインのネットワークなどに入るのを防ぐのに役立つ。
本発明に係る好ましい成虫ケージ気候制御システム100において、システムは、ポンプなどの空気駆動部装置133と流体接続するとともに絶対空気湿度制御ユニット108及び第13のパイプ166と流体接続する第12のパイプ134を備える中央空調ユニット101を更に備え、前記第13のパイプ166が、温度制御されて絶対空気湿度制御された空気を少なくとも1つの局所気候制御装置106へ推し進めるために、第1のパイプ103a、103bと流体接続する少なくとも1つの空気温度制御ユニット102a、102bと流体接続する。
一般に、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100において、第1のパイプ103a、103bは、中央空調ユニット101から少なくとも1つの局所気候制御装置106のいずれかへの温度制御がされて絶対空気湿度制御がされた空気の流れを制御するための弁104a、104bを備える。
随意的に、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は中央空調ユニット101を備え、中央空調ユニット101は、第8のパイプ164と流体接続する第14のパイプ165に結合される空気熱交換装置135を更に備え、前記空気熱交換装置135は、第8のパイプ164を通じて推し進められる空気から第12のパイプ134を通じて中央空調ユニット101の駆動部装置133に引き込まれる空気への熱交換を可能にするように構成される。前述したように、昆虫ケージの空調に使用される空気は、随意的に、昆虫ケージから押し出され及び/又は引き出された時点で、局所気候制御装置106で少なくとも部分的に再使用される。一般的に、循環空気の約40%~95%は、昆虫ケージを出た時点で再使用され、好ましくは約80%の空気は、好ましくは、存在する場合には有害ガス及び微粒子から使用済み空気を濾過した後に再使用される。これに加えて又は代えて、パイプ又は導管167、121、164によって昆虫ケージから移送された使用済み空気は、少なくとも部分的に、ケージ気候制御装置内で再使用されない場合、駆動部122及び中央空調ユニット101の空気入口開口に接続されるチューブ又はパイプを介して中央空調ユニット101の一部である制御可能な熱交換器135に、好ましくは完全に供給される。中央空調ユニット101において、再使用された比較的温かい空気は、周囲空気を中央空調ユニット101内に移送するとともに空気熱交換装置内の熱交換後に空気温度制御ユニット102a~b内に移送する導管134に沿って案内される。更に、中央空調ユニット101に入る周囲空気を可能にするための導管又はパイプ134には、随意的に、本発明の成虫ケージ気候制御システム100に入る周囲空気を濾過するためのフィルタユニット(図示せず)が設けられる。一般に、花粉、埃、ウイルス、水分、昆虫、酵母、カビ、細菌などは、駆動部133によって成虫ケージ気候制御システム100に引き込まれる空気から濾過される。
中央空調ユニット101は、それに接続可能な局所気候制御装置106の数に関してモジュール式形態を有する。中央空調ユニット101は、単一の局所気候制御システムがそれと流体接続して接続されるときに動作可能である。或いは、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は中央空調ユニット101を備え、前記中央空調ユニット101は、2~100個の局所気候制御装置106、好ましくは3~50個、例えば5~24個、又は10個、又は20個の局所気候制御システム間に流体接続されている。このとき、各局所気候制御装置106は例えば1~50個のクラスタに接続され、各クラスタは1~100個の昆虫ケージを備える。一般に、局所気候制御装置106は約24個のクラスタに接続され、各クラスタは、約8~128個の昆虫ケージ、又は約32個のケージなどの16~64個のケージを備える。幾つかの局所気候制御システムを単一の中央空調ユニット101に接続することは、所定の温度及び/又は絶対空気湿度の小さな偏差がクラスタごとに又はケージ間レベルでさえ考慮される場合に、均一で安定した予め設定された温度に関して及びそのような局所気候制御システムを介して調整された空気が供給されるケージ又は個々の昆虫ケージの任意のクラスタ内の均一で安定した絶対空気湿度に関して、改善された気候制御の利益を提供する。
一般的に及び好ましくは、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100では、中央空調ユニット101は、2~100個の局所気候制御装置106と流体接続されている。
一般的に及び好ましくは、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100において、局所気候制御装置106は、2~500個の昆虫ケージ113、113a~113d、好ましくは8~128個のケージ、より好ましくは16~96個のケージ、最も好ましくは32~64個のケージと流体接続している。実際に、成虫ケージ気候制御システムの要素を接続するパイプ、導管、ライナー、チューブなどのネットワークの柔軟なレイアウトに起因して、任意の所望の数の昆虫ケージが空調システムに組み込まれ、1時間当たりの空気量の観点からの調整空気の容量は、拡大された局所気候制御システムを実装することによって及び/又はネットワーク内に更なる局所気候制御システムを実装することによって調整可能である。
本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は、好ましくは、少なくとも1つのケージ113、113a~113d内の空気温度を2℃以下、好ましくは1℃以下の温度範囲内、例えば0.05℃~0.5℃の温度範囲内に維持するように構成される。個々の昆虫ケージ内の温度は、パイプ、導管などのネットワーク内の制御可能弁111a~111d、駆動部120b及び空気温度制御ユニット102a、102b、105、132、161によって制御される。すなわち、制御ユニットは、空気入口開口112を通じてケージに送達される空気流の速度及び/又は量を調整し、空気温度を調整し、及び、選択されたケージへの調整された空気の流れを遮断することによって、選択された昆虫ケージを一時的に完全に奪うことさえ可能にする。更に、ケージ気候制御装置は、本発明によれば、個々のケージ又はケージの個々のクラスタがそれぞれ、本発明によれば、空気温度制御ユニット及び駆動部に局所的に別々に結合されている場合、ケージをクラスタレベル又は個々のケージレベルで冷却するように制御可能である。重要なことに、パイプ131、162、163、167、121及び164について上記で概説したようなパイプ、チューブ、導管、パイプ間可変内径を有するライナーの適用により、本発明に起因して、少なくとも1つのケージ、例えば32~128個のケージからなる任意の数のクラスタのそれぞれに、1時間当たり立方メートルの空気中で本質的に同じ速度の調整空気の流れを供給することが可能であり、前記空気は、温度調整され、且つ、局所気候制御装置106の適用の結果として、且つ一般的には昆虫飼育室気候制御装置128及び飼育室115の存在にも起因して絶対空気湿度調整される。
一般に、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は、ケージを通る10m/時~200m/時、好ましくは約100m/時、より好ましくは約45m/時の空気流127を少なくとも1つのケージ113、113a~113dに制御可能に供給するように構成される。昆虫ケージに供給されるそのような調整空気の量は、満足なものであり、例えば1.5℃以下の所望の狭い温度窓内で前記ケージ内の温度及び絶対空気湿度を制御し、絶対空気湿度を所定の値に維持するのに十分である。更に、ケージを通る10m/時~200m/時の空気流は、蛹、成虫及び堆積卵の健康な環境を促進及び維持するために、ケージの内部に存在し、生成される有害ガスを効果的に除去する。一般的には、成虫ケージ気候制御システムは、少なくとも1つのケージクラスタを備え、各ケージクラスタは、少なくとも2つのケージ、例えば2~100個のケージ、又は3~36個のケージ、又は4~32個のケージ、又は5~25個のケージ、又は8~24個のケージ、例えば10、12、16、20、50、80、100個のケージを備える。
例えば、昆虫ケージ内に存在する全ての蛹の最適な虫コロニーの発育、タイミング及び速度並びに孵化の同期のために、成虫ハエの発育及び交配並びに産卵のための最適な条件を促進し、有色雌ハエによる産卵を最適に同期させ、卵を最適に保存するために、本発明に係る成虫ケージの気候制御システム100は、少なくとも1つのケージ113、113a~113dに、25℃~38℃、好ましくは28℃~35℃の温度のケージを通る空気流127を制御可能に供給するように構成される。例えば、成虫ケージの気候制御システムは、少なくとも2つのケージ113、113a~113dに、28℃~35℃、好ましくは29℃~34℃、より好ましくは30℃~33.5℃、最も好ましくは31℃~33℃の空気温度のケージを通る空気流127を制御可能に供給するように構成される。前述のように、昆虫ケージに供給される調整空気のそのような設定温度が、時間的に、異なるケージを考慮すると、2.5℃以下、又は更には1.2~0.7℃以下の狭い温度窓内に維持されることは、本発明に起因する。したがって、昆虫飼育の最適化は、本発明の成虫ケージ気候制御システムの適用により、ケージの個々のケージ又は個々のクラスタのレベルで所定の温度を着実に維持する能力と、小さな窓内で温度を維持する能力の両方によって促進される。
好ましくは、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は、昆虫飼育室115内の気温を2℃以下、好ましくは1℃以下、例えば0.05℃~0.5℃の温度範囲内に維持するように構成される。好ましくは、ケージ内の温度は、プラス/マイナス1℃以下、より好ましくは約プラス/マイナス0.3℃~0.8℃以下、例えば0.5℃以下の温度ウィンドウ内に維持される。例えば、本発明の成虫ケージ気候制御システムを適用すると、各ケージ内で安定した一定の温度が得られ、異なるケージと比較すると、温度は、本発明によれば、例えば30℃~31℃、又は約33.5℃±0、6℃以下である。ケージクラスタごとに、更にはケージごとに、飼育時間、例えば昆虫コロニーがケージ内で繁殖されている時間全体にわたって、このような驚くほど小さな温度差があると、昆虫飼育は改善可能に予測可能で制御可能になる。別々のケージで、並行してもしくは連続的に、又は同じケージで連続的に昆虫飼育することにより、例えば、ケージ内の所望の場所に堆積した昆虫卵の数及び品質に関して、並びに例えば、受精卵した雌虫が卵を産み始める時点、卵を産み終える時点、及び多数の受精卵した雌虫がケージ内で卵を産む期間に関して、より均一な最終製品が得られる。更に、本発明の利点のために、このような温度制御されたケージに提供された蛹からの成虫の出現は、蛹を含む異なるケージを考慮すると、昆虫蛹のバッチ内で改良的に同期可能である。更に、厳密な温度制御は、ケージごとに昆虫のライフサイクル内のプロセスの発生のタイミング及び調整ももたらす。すなわち、例えば、例えば4~16個の成虫ケージのクラスタ又はバッチが設けられた飼育室内で、これらのケージに提供された蛹からの成虫の孵化は、本発明に係るケージクラスタのレベル及び/又は個々のケージのレベルで、本発明の成虫ケージ気候制御システムによって制御可能である。このようにして、例えば、ケージクラスタ内の温度を異なるように制御することによって、別々のケージ内の蛹が孵化する時間は、望み通りに変化し得る、及び/又は、成虫昆虫が交配し、及び/又は受精卵雌性昆虫が卵を産む時間窓は、変化し得る。更に、例えばケージクラスタ、又はケージクラスタ内の個々のケージも、本発明の成虫ケージの気候制御システムからの温度制御された空気で一時的に暖められないか、又は所望により、例えばケージがアイドリングしているとき、すなわち昆虫のコロニーを含まないときにさえ冷却されることが、本発明の成虫ケージの気候制御システムの提供に起因する。
本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は、25℃~38℃、好ましくは28℃~35°、より好ましくは29℃~34℃、最も好ましくは31℃~33℃の温度で昆虫飼育室を通る空気流126を昆虫飼育室115に制御可能に供給するように構成されることが更に好ましい。昆虫飼育室内の少なくとも1つのファン114a、114bの適用と共に、本発明の成虫ケージ気候制御システムの昆虫飼育室気候制御装置128は、昆虫飼育室内の改良的に安定した温度を提供し、したがって、室内の昆虫ケージの外部を取り囲む空気は、ケージ内の温度と同じ、より小さい窓内の温度である所定の温度に維持される。このようにして、昆虫飼育室気候制御装置128をファン114a、114bと共に適用することにより、現在の飼育室と比較して、完全に排除されてはいないにしても、昆虫飼育室内の微気候の存在が大幅に低減されるため、ケージ内の温度を所定の値に着実に維持することが現在可能になっている。本発明の成虫ケージ気候制御システムを使用して昆虫飼育室の気候が良好に制御及び安定化されるほど、ケージ内の気候は、本発明の全く同じ成虫ケージ気候制御システムを使用することにより良好に安定化される。可能ではあるが、昆虫飼育室気候制御装置128は、昆虫飼育室に供給される空気の絶対空気湿度の設定値を安定させて維持するように構成される必要はない。本発明の好ましい実施形態によれば、昆虫ケージは密閉容器であるため、ケージ内の気候は、ケージ外の気候、例えば昆虫気候室から遮蔽される。ケージの外側の温度は、ケージの内側の温度を安定した予め設定された値に保つために、本発明の成虫ケージ気候制御システムの局所気候制御装置106が制御可能に一定量の調整空気をケージに流すという意味で、ケージの内側の温度に影響を及ぼす。
特に、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100において、相対空気湿度制御ユニット108は、好ましくは、少なくとも1つのケージ113、113a~113dに対して、1.0バールの大気圧において25℃~38℃の空気温度で5グラムHO/kg空気~46グラムHO/kg空気の絶対空気湿度、好ましくは、1.0バールの大気圧において28℃~35℃の空気温度で10グラムHO/kg空気~30グラムHO/kg空気の絶対空気湿度のケージを通過する空気流127を制御可能に供給するように構成される。絶対空気湿度制御ユニット108が、少なくとも2つのケージ113、113a~113dに対して、1.0バールの大気圧において25℃~38℃の空気温度で5グラムHO/kg空気~46グラムHO/kg空気の絶対空気湿度、好ましくは、1.0バールの大気圧において28℃~35℃、好ましくは29℃~34℃、より好ましくは31℃~33℃の空気温度で10グラムHO/kg空気~30グラムHO/kg空気の絶対空気湿度のケージを通過する空気流127を制御可能に供給するように構成される、成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aが好ましい。本発明の成虫ケージ気候制御システムは、蛹の孵卵、例えばアメリカミズアブの孵卵、前記蛹の孵化、成虫ハエの発育、交尾過程の促進、そして最後に、貴重な卵を随意的に収穫できるようにするための抱卵した雌のハエによる産卵及び産んだ卵の保存に関して昆虫ケージで発生するプロセスが本発明の成虫ケージ気候制御システムによって有益にサポートされ、前記制御システムがケージを通る調整された空気流を可能にする場合、調整された空気流は、本発明によれば、1.0バールの大気圧において25℃~38℃の空気温度で5グラムHO/kg空気~46グラムHO/kg空気の絶対空気湿度、好ましくは、1.0バールの大気圧において28℃~35℃の空気温度で10グラムHO/kg空気~30グラムHO/kg空気の絶対空気湿度に関連する水蒸気の量を含んでいることが立証された。絶対空気湿度は、中央空調ユニット101によって局所気候制御装置106に供給される空気流の空気湿度を制御するための制御可能な空気湿度制御ユニット108の制御下にある。
本発明の成虫ケージ気候制御システムは、ケージレベルの個々のクラスタの調整空気を、環境、例えば本発明に係る飼育室内の空気と開放連通していない密閉容器である昆虫ケージに供給するため、昆虫ケージの内部は、本発明によれば、1.0バールの大気圧において25℃~38℃の空気温度で5グラムHO/kg空気~46グラムHO/kg空気の範囲内の安定した制御可能な予め決定された所定の絶対空気湿度、好ましくは、1.0バールの大気圧において28℃~35℃の空気温度で10グラムHO/kg空気~30グラムHO/kg空気の絶対空気湿度で調整される。これは、相対空気湿度制御ユニット108が、そのような絶対空気湿度を伴う空気流127をケージを通じて少なくとも1つのケージ113、113a~113dに制御可能に供給するように構成されるからである。したがって、このようにして、クラスタレベルのケージは、その内部に安定した絶対空気湿度を含んでいる。昆虫ケージは外気連通のない閉じた容器であることに起因して、湿度の高い空気は、例えば開放した上面などを通じてケージの内部から逃げることができないため、ケージの内部の絶対空気湿度を所定の範囲内に維持するべく、駆動部を動作させるためのエネルギーの点で労力が少なく、湿度の低い空気が必要とされる。
更に、当該技術分野における現在の側面が開放した又は上端が開放したケージで見られるように、昆虫ケージからの空気漏れは、一般に、そのような空気漏れがケージ内に温度不均一性及び湿度不均一性を生じさせ、ケージ内のハエの状態に悪影響を及ぼす傾向があるため、望ましくない。均一で制御された所定のケージ内ハエ条件は重要であり、効果的な昆虫飼育に寄与する。理論に束縛されることを望むものではないが、オスのハエがケージ内で位置を確保し、そこから相手を見つけることが当技術分野で知られている。ケージ内の最適以下のスポットを確保するオスは、たとえ良好な遺伝学を有したとしても、自身を弱める気候によって不利になる。均一な気候は、偶然と偶然以外の要因で遺伝学が競争するための均一な根拠を提供する。したがって、本発明による温度及び絶対空気湿度に関して均一な気候を有する昆虫ケージの内部を提供することは、望ましい遺伝株の大量育種に有益である。
本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100では、少なくとも1つのケージ113、113a~113d又は少なくとも2つのケージが断熱ケージであることが好ましい。ケージの断熱は、例えば、当技術分野で知られている断熱材料のフィルム、例えば空気の層、グラスウール、ボール紙ハニカム構造体などを囲む層状フィルムなどの断熱カバーでケージの外側を覆うことによって確立される。好ましい断熱は、発泡材料の層、例えば当技術分野で知られている剛性PIR、PUR又はフェノール発泡体などの8mm~20mmの厚さの層を昆虫ケージの外側に設けることである。ケージの断熱は、気候制御を支援し、ケージ内の温度及び絶対空気湿度に関して、並びにケージ内の温度及び絶対空気湿度を所望の小さな値ウィンドウ内に維持することに関して、ケージ気候の安定性を支援する。ケージを取り囲む環境に存在する温度差及び温度差の影響は、ケージの断熱によって低減される。勿論、ケージの断熱は、断熱を適用すると、場合によってはケージの内部から外側への温かい空気又は冷たい空気の損失が低減されるため、省エネルギーである。好ましくは、本発明の成虫ケージ気候制御システム100のパイプ、導管、ライナー、チューブも絶縁される。例えば、成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aの場合、パイプのいずれか1つ以上は断熱され、好ましくは全てのパイプが断熱される。一例は、第1のパイプ103a、第2のパイプ130、第4のパイプ131、第5のパイプ162、第6のパイプ163、第9のパイプ109、及び、第13のパイプ166のうちのいずれか1つ以上が断熱され、好ましくは第1のパイプ103a、第2のパイプ130、第4のパイプ131、第5のパイプ162、第6のパイプ163、第9のパイプ109、及び、第13のパイプ166の全てが断熱される、成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aである。随意的に、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100において、少なくとも1つのケージ又は2つ以上のケージ113、113a~113dは、少なくとも内側に丸みを帯びた角部を備えるケージである。一実施形態では、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100において、少なくとも1つのケージ113、113a~113dは、ケージの内面に丸みを帯びた角部を有するように配置される。本発明によれば、ケージの滑らかな内部は、ケージの内部の全容積にわたって、ケージ空気出口の方向の空気入口の位置からケージの内部の邪魔にならない空気流に寄与する。このようにして、丸みを帯びた角部は、ケージの内面の平滑性に寄与し、それによってケージを通る最適な空気流及びケージ全体の安定した一定の温度及び安定した一定の絶対空気湿度に寄与する。複数のケージからなる1つ又は複数のクラスタはそれぞれ、例えば2つ以上のケージを備える。
本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は少なくとも1つのケージを備え、少なくとも1つのケージ113、113a~113dは、好ましくは、ポリマー又はポリマーブレンドで作られたブロー成形ケージ又は回転成形ケージである。ポリマー又はポリマーブレンドの成形は、内部に比較的滑らかな表面を有するケージをもたらす。前述のように、ケージの内側の滑らかな表面は、ケージの内部容積全体にわたる温度調整された空気及び湿度調整された空気の最適な混合及び流れに寄与する。当然ながら、本発明によれば、当技術分野で知られている滑らかな表面のケージを製造するための他の従来の方法も同様に適用可能である。
本発明による例示的な成虫ケージ気候制御システム100では、少なくとも1つのケージ113、113a~113dがポリプロピレン又はポリエチレンで作られる。例えば中密度ポリエチレン製のケージは、例えばポリエチレンのブロー成形又は回転成形が適切に滑らかな表面の昆虫ケージをもたらすため、本発明の成虫ケージ気候制御システムにおける関与に特に適している。
特に、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100では、少なくとも1つのケージ113、113a~113dが、幅30cm~150cm、深さ50cm~200cm及び高さ10cm~60cm、好ましくは幅約100cm、深さ約170cm及び高さ約50cm、より好ましくは幅約90cm、深さ約140cm及び高さ約40cmの内寸を有する。そのような寸法を有する昆虫ケージは、温度を本発明に係る狭い温度範囲内に維持することに関して、本明細書で上記した空気流量に特に適合する。例えば、成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aにより備えられる2つ以上のケージは、15cm~200cmの幅、30cm~300cmの深さ、及び、5cm~100cmの高さ、好ましくは、30cm~150cmの幅、50cm~200cmの深さ、及び、10cm~60cmの高さ、より好ましくは、約100cmの幅、約170cmの深さ、及び、約50cmの高さ、最も好ましくは、約90cmの幅、約140cmの深さ、及び、約40cmの高さの内寸を有する。一実施形態は、昆虫飼育室(115)のサイズが、5メートル~300メートル(幅)、10メートル~300メートル(長さ)、2メートル~20メートル(高さ)、好ましくは、8メートル~200メートル(幅)、15メートル~200メートル(長さ)、3メートル~12メートル(高さ)、より好ましくは、12メートル~100メートル(幅)、25メートル~150メートル(長さ)、4メートル~10メートル(高さ)である、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aである。一般に、一実施形態では、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100、100a、1000、1000aは少なくとも1つのケージクラスタを備え、各ケージクラスタは、2~500個のケージ又は72個のケージの倍数などの少なくとも2つの成虫ケージを備え、少なくとも2つのケージ113、113a~113dは、15cm~300cmの幅、30cm~400cmの深さ及び5cm~150cmの高さ、好ましくは30cm~200cmの幅、50cm~300cmの深さ及び10cm~100cmの高さ、より好ましくは約150cmの幅、約200cmの深さ及び約90cmの高さ、最も好ましくは約120cmの幅、約180cmの深さ及び約75cmの高さの内寸を有する。
少なくとも1つのケージクラスタの方向で局所気候制御装置106の駆動部120bから内向きに先細りになるようにパイプ又は導管を具体的に配置することに起因して、ケージクラスタ内の各昆虫ケージは、ケージクラスタ内の隣合うケージ内の空調空気と比較した場合、又はケージクラスタ同士を比較した場合に、小さい範囲内の安定温度及び絶対空気湿度に関して本質的に同じである空調空気を受け取る。
例えば、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100では、第2のパイプ130が、100mm~400mm、好ましくは150mm~300mm、例えば約200mmの内径を有する。
例えば、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100では、第4のパイプ131が、125mm~500mm、好ましくは175mm~400mm、例えば約250mmの内径を有する。
例えば、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100では、第5のパイプ162が、80mm~320mm、好ましくは120mm~200mm、例えば約160mmの内径を有する。
例えば、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100では、第6のパイプ163が、40mm~160mm、好ましくは約60mm~120mm、例えば約80mmの内径を有する。
本発明者らは、ここで、温度制御ユニット105と空気入口開口112、112a、112bとの間にパイプ及び導管を特定の態様で配置する場合、例えば、約220mm~270mmの内径を有する第4のパイプ131が、140mm~185mmの内径を有する第5のパイプ162に接続され、第5のパイプが、65mm~100mmの内径を有する第6のパイプ163に接続される場合、昆虫ケージ内の駆動部120bと空気入口開口112、112a~bとの間の調整空気の流れは、好ましくは、第4のパイプ131では2m/s~10m/s、第5のパイプ162では1.5m/s~8m/s、第6のパイプ163では1m/s~5m/s、駆動部120bの空気入口側に接続された第2のパイプ130では1、2m/s~6m/sであり、それにより、例えば約16個の昆虫ケージからなる単一のクラスタにおける全ての昆虫ケージ113において、調整空気の流れ127は、約30m/時~70m/時、好ましくは約40m/時~50m/時、望ましくは約45m/時であることを見出した。本発明者らは、示されたように連続した順序で、示めされたパイプの直径を適用することによって、パイプのネットワークの全ての位置を通る調整空気の流れが、クラスタ内の全てのケージに個々のケージを通る調整空気の同じ流れ127を与えるのに十分且つ適切であることを立証した。ここで、温度は、所望の期間内で単一のケージ内で一定であるだけでなく、ケージ間レベルの温度を評価するときに、安定している絶対値に関して、及び本発明に起因して発生しないことが殆どない期間の変動に関して評価される。
好ましくは、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100では、第15のパイプ167が、45mm~180mm、好ましくは65mm~150mm、例えば約90mmの内径を有する。
例えば、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100では、第7のパイプ121が、80mm~320mm、好ましくは120mm~210mm、例えば約160mmの内径を有する。
好ましくは、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100では、第8のパイプ164が、100mm~400mm、好ましくは160mm~280mm、例えば約200mmの内径を有する。
上記のように、内径に関して内側に先細になっている導管を、比較的最大の内径を有する駆動部120bに接続された第1の導管、より小さい内径を有する第1の導管と流体接続された第2の導管などから、最小の内径を有する昆虫ケージに接続された導管まで順に配置すると、個々のケージを通る温度制御されて絶対空気湿度制御された空気の流れは、各ケージ内及びケージを比較したときに、温度制御ユニット105のレベル及び空気加湿器108のレベルで空気温度及び絶対空気湿度が所定の値に安定して維持されるようなものであり、この場合、飼育室内及びケージのクラスタネットワーク内の前記ケージの位置は、ケージ内の温度及び空気湿度に影響を与えない。更に、内径を考慮した場合に内径が減少する導管の選択は、空気の湿度及び温度に関してケージ間の安定性を得るために、すなわちケージクラスタ内の各ケージを通って約25m/時~70m/時の一定の空気流127に到達するために、及びケージが同じ局所気候制御装置106から並列に調整空気を供給された異なるケージクラスタ内に存在する場合、又は同じもしくは異なる中央空調ユニット101に接続された異なる局所気候制御装置106からの調整空気によって供給された異なるケージクラスタ内に配置されるケージを比較する場合であっても重要である。飼育時間を通してケージ内の安定した温度及び安定した絶対空気湿度は、ケージクラスタ内の異なるケージ及び異なるケージクラスタ内の異なるケージを考慮すると、本発明の成虫ケージ気候制御システム100で更に十分に支持され、例えば、第15の導管167は、約90mmなどの70mm~120mmの直径を有し、それに接続された第7の導管121は、約160mmなどの135mm~180mmの直径を有し、第7の導管121に接続された第8の導管164は、約200mmなどの180mm~240mmの直径を有する。当然のことながら、ここで上述したように、連続的に結合されたときに内側テーパを有するパイプと、連続的に結合されたときに外側テーパを有するパイプとを組み合わせることが特に好ましく、内側テーパを有するパイプ要素のラインは、ケージの空気入口開口と流体接続し、導管は、ケージの空気入口に接続された最大直径を有し、外側テーパを有するパイプ要素のラインは、ケージの空気出口開口に接続され、導管は、ケージの空気出口に接続された最小直径を有する。本発明の成虫ケージ気候制御システム100の様々な要素を通る調整空気の流れの移送に寄与するパイプのネットワークの一般的な例において、本発明によれば、局所気候制御装置106のパイプ130は、好ましくは約2、5m/s~3m/sの空気流を駆動部120bに供給するように構成され、駆動部はファンであり、第4のパイプ131は、約250mmの内径を有し、4m/s~5m/sの流れを可能にし、第5のパイプ162は3m/s~4m/sの内径を有し、第6のパイプ163は2m/s~2.5m/sの内径を有する。第15のパイプ167は、約90mmの直径を有し、ケージの内部から外側に約2m/s~2、5m/sの空気の流れを可能にすることが好ましく、第7のパイプ121は、3m/s~4m/sの空気流を可能にする約160mmの直径を有し、第8のパイプ164は、4m/s~5m/sの空気流を可能にする約200mmの直径を有する。20~100個のケージからなる1つの又は複数のクラスタに接続されたパイプのこのようなネットワークにより、温度不均一性を回避し、ケージ内の絶対空気湿度の変動を回避するために、及び異なるケージを比較する場合に、本発明の成虫ケージ気候制御システム100における調整空気の流れは、15m/時~135m/時、好ましくは45m/時の好ましい範囲にある。当然のことながら、当業者であれば分かるように、ファン120bから空気入口112へと内径が減少し、及び/又は空気出口開口119から更に内径が増加する3つとは異なる数のパイプを接続する場合に、ケージ内及びケージ間の温度及び空気湿度の安定性に対する同じ有益な効果が達成可能である。例えば、内径が減少する4つ又は5つのパイプを互いに結合し、次いで空気入口開口112に結合すると、ケージ内の同じ温度安定性が確立される。したがって、本発明は、ここで説明される実施形態に限定されない。
加えて、本発明者らは、ケージ112の空気出口開口に接続された連続導管を本発明の成虫ケージ気候制御システム100に設け、前記連続導管を、第8のパイプ164を通じて空気を引き出すために駆動部122に向かう空気出口開口の方向でそれらの内径に関して外向きに先細にすると、ケージ内の空気温度を維持し、ケージ内の絶対空気湿度を、例えばコントローラ108、102a、105によって制御される所望の予め設定された値に維持することに更に寄与することを見出した。
本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は、好ましい実施形態では昆虫飼育室115を備え、前記昆虫飼育室115のサイズは、5メートル~100メートル(幅)、10メートル~150メートル(長さ)、2メートル~20メートル(高さ)、好ましくは8メートル~40メートル(幅)、15メートル~75メートル(長さ)、3メートル~8メートル(高さ)である。
随意的に、本発明に係る成虫ケージ気候制御システム100は昆虫飼育室115を備え、前記昆虫飼育室115には更なるパイプと流体接続する側壁に空気出口開口が設けられ、前記更なるパイプは、第2の空気温度制御ユニット132及び局所気候制御装置106のパイプ130と流体接続し、それにより、調整空気126の流れは、局所気候制御装置106によって少なくとも部分的にリサイクル可能である。
上記の実施形態は、本発明の例示的な例として理解されるべきである。任意の一実施形態に関連して記載された任意の特徴は、単独で又は記載された他の特徴と組み合わせて使用されてもよく、また、別段に示唆されない限り、任意の他の実施形態の1つ以上の特徴又は任意の他の実施形態の任意の組み合わせと組み合わせて使用されてもよいことが理解されるべきである。更に、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物において規定される本発明の範囲から逸脱することなく、上記で記載されない均等物及び変更を採用することもできる。
定義
「空気」という用語は、その通常の科学的意味を有し、ここでは、地上レベルで地球を取り巻く空気を指す。
「周囲の」という用語は、その通常の科学的意味を有し、ここでは、何かを取り囲むものを指す。したがって、周囲空気は、飼育室、昆虫ケージ、空調システム又は装置などの物体を取り囲む空気を指す。
「昆虫」という用語は、その通常の科学的意味を有し、ここでは、昆虫の全ての段階、例えば、蛹、成虫、新生幼虫、幼虫、前蛹を指す。
「調整された」という用語は、その通常の科学的意味を有し、ここでは、周囲空気などの調整されたガスのように、一定の許容範囲内で、設定温度での空気の温度又は空気の含水量などの所定のパラメータに関して予め設定された値を有するガスを指す。
「絶対空気湿度」という用語は、その通常の科学的意味を有し、gr/m又はgr/kgで表わされる空気の含水量を指す。
「相対空気湿度」という用語は、その通常の科学的意味を有し、パーセンテージとして表わされる、その温度の最大空気湿度(最高点)に対する現在の温度での現在の絶対空気湿度を指す。
本発明の昆虫飼育場気候制御システム100又は成虫ケージ気候制御システム100の好ましい実施形態が概説されており、第4のパイプ131は局所気候制御装置106を空気入口開口112a、bと接続する。 本発明の昆虫飼育場気候制御システム100又は成虫ケージ気候制御システム100の好ましい実施形態が概説されており、第4のパイプ131、第5のパイプ162及び第6のパイプ163は、局所気候制御装置106を空気入口開口112a、bと接続する。 前記ケージの開口112、112a~bの位置で前記パイプと昆虫ケージ113、113a~dとの間の接続部を画定する第4のパイプ131又は第6のパイプ163の一部を示し、パイプ131又はパイプ163とケージ113、113a~dとの交差部に、環状の狭いオリフィス112’が配置され、前記オリフィスは、第4のパイプ131と、第4のパイプ131が接続する空気入口開口112、112a、112bとの間の接続部112’’を画定する、又は、第6のパイプ163と、第6のパイプ163が接続する空気入口開口112、112a、112bとの間の接続部112’’を画定する。 成虫ケージ気候制御システム100aを概説し、第4のパイプ131は局所気候制御装置106を空気入口開口112a、bに接続する。 成虫ケージ気候制御システム100aを概説し、第4のパイプ131、第5のパイプ162及び第6のパイプ163は、局所気候制御装置106を空気入口開口112a、bと接続する。 成虫ケージ気候制御システム1000を概説しており、第4のパイプ131は局所気候制御装置106を空気入口開口112a、bに接続する。 第4のパイプ131、第5のパイプ162、及び第6のパイプ163が局所気候制御装置106を空気入口開口112a、bと接続する成虫ケージ気候制御システム1000を概説する。 成虫ケージ気候制御システム1000aの概要を示す。 本発明の成虫ケージ気候制御システムの少なくとも1つのケージクラスタによって構成される少なくとも1つの昆虫ケージの好ましい実施形態が示されており、空気出口開口119は、側壁113j及び113kに対して、成虫ケージ113の上面113gの中心から外れて配置されるとともに、成虫ケージ113の上面113g及び側壁113hによって画定される縁部付近に配置される。空気入口開口112は、成虫ケージ113の単一の開口であるとともに、図4Bに示される実施形態と同様に、上面及び側面/前壁113iによって画定されるケージの縁部付近の上面113gに位置される。 本発明の成虫ケージ気候制御システムの少なくとも1つのケージクラスタによって構成される少なくとも1つの昆虫ケージの好ましい実施形態が示されており、空気出口開口119は、側壁113j及び113kに対して、成虫ケージ113の上面113gの中心に配置されるとともに、成虫ケージ113の上面113g及び側壁113hによって画定される縁部付近に配置される。 本発明の成虫ケージ気候制御システムの少なくとも1つのケージクラスタによって構成される少なくとも1つの昆虫ケージの好ましい実施形態が示されており、空気出口開口119は、側壁113j及び113kに対して、成虫ケージ113の上面113gの中心から外れて配置されるとともに、成虫ケージ113の上面113g及び側壁113hによって画定される縁部付近に配置される。空気入口開口112は、成虫ケージ113の2つの開口112a及び112bであるとともに、図5Bに示される実施形態と同様に、上面及び側壁/前壁113iによって画定されるケージの縁部付近の上面113gに配置される。空気入口開口112a及び112bにはそれぞれ、第4のパイプ131(図1A、図1C、図2A、図3Aを参照)と第4のパイプ131が接続する空気入口開口112a、112bとの間の接続部を画定する又は第6のパイプ163と第6のパイプ163が接続する空気入口開口112a、112bとの間の接続部を画定する環状の狭いオリフィス112’が設けられる(図1B、図1C、図2B、図3Bを参照)。 本発明の成虫ケージ気候制御システムの少なくとも1つのケージクラスタによって構成される少なくとも1つの昆虫ケージの好ましい実施形態が示されており、空気出口開口119は、側壁113j及び113kに対して、成虫ケージ113の上面113gの中心に配置されるとともに、成虫ケージ113の上面113g及び側壁113hによって画定される縁部付近に配置される。
図1~図5の図面を参照する。昆虫飼育場気候制御システム1000は、ポンプなどの空気駆動部装置133と、空気温度制御ユニット102a及び102b(図3参照)とを備える中央空調ユニット101を備える。昆虫飼育場気候制御システムの温度制御ユニット102aは、コネクタ及び局所気候制御装置106(図1、図2;昆虫飼育場気候制御システム100a)を有するパイプ及び/又はチューブ103aと結合される。局所気候制御装置106には随意的にコントローラが設けられ、コントローラは、気候制御装置をオフ状態から動作状態に切り替えることができる。パイプ及び/又はチューブ103aには弁104aが設けられ、この弁には随意的にコントローラが設けられ、前記コントローラは弁を開状態から閉状態に、及びその逆に切り替えるように構成される。
中央空調ユニット101には、中央空調ユニット101を更なる局所気候制御システム(図示せず)に結合するために、同じく随意的にコントローラに接続される温度制御ユニット102bを介して、同じく随意的にコントローラに接続される弁104bを備えるパイプ及び/又はチューブ103bが随意的に更に設けられる。
本発明によれば、中央空調ユニット101には、中央空調ユニット101を1つ以上の更なる局所気候制御システム(図示せず)に結合するために、1つ以上の更なる温度制御ユニットを介して、1つ以上のパイプ及び/又はチューブ、ライン、導管が随意的に更に設けられる。
パイプ及び/又はチューブ103aは、中央空調ユニット101から局所気候制御装置106のパイプ及び/又はチューブ130に流入する空気の空気温度を制御するために、局所気候制御装置106の温度制御ユニット105にカプラで結合される。
飼育室気候制御装置128(図3A、図3Bを参照;昆虫飼育場気候制御システム1000)は、随意的にコントローラを備え、ポンプ又はファン(図3A、図3Bを参照)などの駆動部109aが設けられるパイプ及び/又はチューブ120を更に備え、前記駆動部には、随意的に、例えば動作中にファンをオフ状態に切り替える又はその逆を行なうコントローラが設けられる。飼育室気候制御装置は空気温度制御ユニット161を更に備える。チューブ及び/又はパイプ109は、飼育室気候制御装置を、飼育室115の空調空気入口開口118にある本発明の昆虫飼育場気候制御システム100、100a、1000、1000aによって構成される、複数の成虫ケージからなる少なくとも1つのクラスタによって構成される少なくとも1つの成虫ケージ113、113a~d(図1A~図1C、図2A~図2B、図3A、図3B、図4A~図4B、図5A~図5B)内の昆虫蛹及び成虫を繁殖させるための飼育室115(図1A、図1Bを参照;昆虫飼育場気候制御システム100:図2A、図2B参照;昆虫飼育場気候制御システム100a:図3A、図3B参照;昆虫飼育場気候制御システム1000)と接続する。飼育室115は、側壁115a、115b、115c、115dを有し、床115eを有し、天井115f(図3Cも参照;昆虫飼育場気候制御システム1000a)を有する。駆動部120aは、温度制御される調整空気126の流れを供給する。飼育室内のファン114a、114bは、流入する調整空気の均一な拡散及び一定の循環に寄与し、その結果、飼育室の内部は均一な空気温度を有する。これらのファン114aは、随意的に、様々な状態を切り替えることができるコントローラを備え、ファンの回転速度はコントローラの選択された状態に依存する。
局所気候制御装置106には、中央空調ユニット101によって局所気候制御装置106に供給される空気流の空気湿度を制御するための空気湿度制御ユニット(図示せず)のパイプ及び出口に随意的に接続されたパイプ及び/又はチューブ130が更に設けられる。
局所気候制御装置106は、パイプ及び/又はチューブ130(図3A、図3B)を介して駆動部120bに結合され、ポンプなどの前記駆動部は、昆虫飼育のために温度制御されて空気湿度制御された空気を少なくとも1つのケージ113、113a~dからなる少なくとも1つのクラスタに推し進めるように構成される(図1~図3)。幾つかの実施形態において、本発明の局所気候制御装置106は、チューブ及び/又はパイプ130を介して駆動部120bに結合され、ファンなどの前記駆動部は、温度制御されて空気湿度制御された空気を飼育室115(図3A、図3B)、すなわち、飼育室115の空調空気入口開口116に推し進めるように構成される。
図1A~図1B、図2A~図2B及び図3A~図3Bを参照すると、パイプ131には、温度制御されて空気湿度制御された空気を駆動部120bから成虫ケージ113a~113dのいずれか1つ以上、例えば飼育室115内に移送できるようにするための弁111a~111dが設けられ、ケージは、パイプ162及び結合パイプ163を介して弁に接続される。
成虫ケージ113a~113dにはそれぞれ、温度制御されて空気湿度制御された空気を成虫ケージのいずれか1つ以上に、すなわち弁111a~111dの制御下で推し進めることができるように、パイプ163を成虫ケージに結合するためのカプラ及び入口開口112、112a及び112b(図1、図2、図3A、図4及び図5)が設けられる。
温度制御されて空気湿度制御された空気が成虫ケージに供給されると、空気入口開口112、112a及び112bから空気出口開口119、119a~119dに向かう空気流127が確立される。
昆虫ケージの空気出口開口119、119a~119dは、カプラ(図示せず)を備え、パイプ167に結合され、及び、ケージから出る温度制御されて空気湿度制御された空気を更に移送するためにパイプ121に更に結合され、幾つかの実施形態では、ケージから出る前記空気は、飼育室115の空気出口開口117を通じて飼育室115から移送される(図3A、図3B)。パイプ164には、必要に応じて、開口119、119a~119dを通して成虫ケージ113、113a~113dから空気を引き出すように構成されるポンプ122が設けられる。パイプ164は、成虫ケージ113の空気出口開口119を空気出口開口117と流体接続する。
昆虫ケージから出て、幾つかの実施形態ではその後、空気出口開口117を通って飼育室115から出る空気は、随意的に少なくとも部分的に空気濾過ユニット107(図3A、図3B)に導入され、空気濾過ユニットは、ライン125を用いて空気出口開口117に結合されるとともに、任意の微粒子、ウイルス、塵、カビ、余分な水分、周囲空気中の二酸化炭素のレベルを超える二酸化炭素などの過剰量のガス、蛹及び/又は成虫によって排出された排ガス、嗅覚誘引物質、アンモニアなどから空気を濾過するように構成され、前記濾過ユニットは、再利用目的(図3A、図3B)のために局所気候制御装置106の温度制御ユニット132とパイプ124を介して結合され、濾過された空気が局所気候制御装置106に再導入される。
図3A及び図3Bは、ポンプなどの空気駆動部装置133と、空気温度制御ユニット102a及び102bとが設けられる中央空調ユニット101を備える、本発明の気候制御システムの実施形態を更に概説している。昆虫飼育場気候制御システムの温度制御ユニット102aは、コネクタ及び局所気候制御装置106を有するパイプ及び/又はチューブ103aと結合され、更に、この実施形態では、飼育室気候制御装置128が設けられる。パイプ及び/又はチューブ103aには弁104aが設けられる。中央空調ユニット101は、ケージ113a~113dから出るパイプ/チューブ165内の比較的温かい空気と、パイプ134を通って中央空調ユニット101内に引き込まれる周囲温度の空気との間で熱交換するように構成される熱交換ユニット135を更に備える。また、中央空調ユニット101には空気湿度制御ユニット108が設けられる。熱交換ユニット135から出た調整空気は、空気温度制御ユニット102a、102bに対し、空気温度制御ユニットと熱交換ユニットとを接続するパイプ166を介して搬送可能である。
中央空調ユニット101には、中央空調ユニット101を更なる局所気候制御システム(図示せず)に結合するために、温度制御ユニット102bを介して、弁104bを備える1つ以上のパイプ及び/又はチューブ103bが随意的に更に設けられる。
本発明によれば、中央空調ユニット101には、中央空調ユニット101を1つ以上の更なる局所気候制御システム(図示せず)に結合するために、1つ以上の更なる温度制御ユニットを介して1つ以上のパイプ及び/又はチューブが随意的に更に設けられる。
パイプ及び/又はチューブ103aは、中央空調ユニット101から局所気候制御装置106のパイプ及び/又はチューブ130に流入する空気の空気温度を制御するために、局所気候制御装置106の温度制御ユニット105にカプラで結合される。局所気候制御装置106は、パイプ130と流体接続された絶対空気湿度制御ユニット140を更に備える。
図3Cは、少なくとも2つの昆虫ケージ113を備える、少なくとも1つの昆虫ケージクラスタを含む昆虫飼育場気候制御システム1000aを示す。ケージ113は上面113gを有する。昆虫ケージ113は垂直に積み重ねられて配置され、垂直に積み重ねられたケージのスタックは水平に並んで配置され、好ましくは床空間115eを均等に満たし、飼育室115の容積を均等に満たす。飼育室115が断熱され及び/又は昆虫ケージ113が断熱される。例えば、少なくとも飼育室115は断熱される。周囲空気もしくは温度制御された空気、又は、温度制御された及び/又は絶対空気湿度制御された空気は、入口18、18’、118(図3A、図3Bも参照)を介して断熱飼育室115に送り込まれる。周囲空気は、例えば、飼育室115の天井115fの近くに配置された入口18、18’を通って飼育室115に入り、それによって天井115f又はその近くに配置されたファン114bに向かって空気流を供給し、飼育室115内の空気を水平方向、すなわち水平方向に均一化する。更に、1つ以上のファン114aは、天井115f又はその近くにも配置され、飼育室115内の空気を垂直に、すなわち垂直方向に均一化するように構成される。その結果、飼育室115は、周囲空気、或いは、温度制御された空気、或いは、温度制御されて絶対空気湿度制御された空気で均一に満たされる。飼育室115は、飼育室115の温度を制御するように構成される少なくとも1つの加熱手段180を更に備えてもよい。少なくとも1つの加熱手段は、好ましくは昆虫ケージ113の上方に配置される。好ましくは、1つ以上のヒータ180は、好ましくは飼育室115の天井付近に配置された1つ以上のファン114a、114bの近く及び/又は上方に配置される。このようにして、空気加熱手段180によって加熱された空気は、これらのファンによって飼育室115内に存在する空気と混合され、それによって、空気温度が飼育室全体にわたって均一化される。少なくとも1つの加熱手段は、その熱出力を調整し、飼育室115内の空気温度を調整する可能性をもたらす。入口18、18’、118を通って飼育室115に入る温度制御された空気に加えて、少なくとも1つの加熱手段180は、昆虫ケージ113を取り囲む空気の温度を所望のレベルに維持するための更なる熱源を備える。例えば、少なくとも1つの加熱手段180によって与えられる更なる熱によって、寒冷時に飼育室115内の温度を維持することがより容易になる。したがって、加熱手段180は、飼育室に配置された昆虫ケージ内の空気温度を制御及び維持するのに適している。飼育室115内の空気を加熱するための随意的なヒータ180の例については、図1A、図1B、図2A、図2B、図3A~図3Cも参照されたい。勿論、単一のヒータが存在すること、又は好ましくは互いに実質的に等しい相互距離に配置された2~10個の加熱手段180などの複数のヒータが存在することは、本発明の一部である。一般的には、飼育室115は断熱されるが、昆虫ケージ113は断熱されてもされなくてもよい。例えば、入口18、18’、118を通って飼育室115に入る空気は、温度制御された空気である。昆虫ケージ113は、昆虫ケージ113内に温度制御されて絶対空気湿度制御された空気を供給するために局所気候制御装置106に接続される。ファン114a、114bによって均一化された、飼育室115内の均一化された空気の温度は、局所気候制御装置106によって供給される調整された空気の温度と実質的に同じである。飼育室115内の均一化された空気は、例えば、飼育室気候制御装置128によって供給される。本発明者らは、昆虫ケージ113内の気温が、大部分は、昆虫ケージ113を取り囲む飼育室115内の空気の空気温度によって決定され、小部分は、駆動部120b、122によって昆虫ケージ113を通ってもたらされる空気温度によって決定されることを立証した。比較的小さな温度範囲内で昆虫ケージ113内の空気温度を制御及び維持するための効率的な手法は、断熱された飼育室115を提供することによって確立され、昆虫ケージ113は著しく断熱されず、温度制御された空気又は周囲空気は、入口18、18’を介して及び/又は駆動部120aによって入口118を介して飼育室115の内部に供給され、温度調整されて湿度調整された空気は、駆動部120b、122によって昆虫ケージ113の内部に供給される。したがって、昆虫ケージ113内の制御された温度は制御可能であり、0未満、5℃又は0未満、25℃などの1℃未満の小さな範囲内に維持することができる。温度は、一般に25℃~33℃である。例えば、飼育室115内の均一化された空気の絶対温度及び昆虫ケージ113を通じて推し進められる空気の絶対温度は、31℃~33℃である。一般的には、飼育室115内の昆虫ケージ113を取り囲む空気と、昆虫ケージ113を通じて推し進められる空気との間の温度差は、昆虫ケージ113内にある場合、約0、2℃以下である。例えば、飼育室115内の温度及び昆虫ケージ113内の温度は、約31、8℃±0、22℃である。昆虫ケージ113内の空気温度を考慮した場合の同様の厳しい温度制御は、昆虫ケージ113に向かって空気を移送するパイプが断熱され、随意的に断熱ケージ113である昆虫ケージ113と組み合わされる場合に確立され、昆虫ケージ113を取り囲む空気は、例えば周囲温度の周囲空気である。
図4A、図4Bを参照すると、本発明の成虫ケージ気候制御システムの一部として昆虫ケージのクラスタによって構成された1つの昆虫ケージ113の2つの実施形態が示される。ケージ113は、上面113gと、背面113hと、側壁113j及び113kと、底面113lと、前壁113iとを有する。昆虫ケージ113は、ケージの外部及び内部に丸みを帯びた角部150を有する。昆虫ケージの上面113gには、温度調整されて相対空気湿度調整された空気の流れ127をケージ113内に供給するためのパイプ131を受けるように構成された空気入口開口112が設けられる。或いは、昆虫ケージの上面113gには、温度調整されて相対空気湿度調整された空気の流れ127をケージ113内に供給するためのパイプ163を受けるように構成された空気入口開口112が設けられる。空気入口開口112は、昆虫ケージ113の前壁113iの近傍に配置され、空気入口開口112は、側壁113jから113kまで測定された上面113gの幅の約40%~100%に及び、前記空気入口開口112の位置及びサイズは、前壁113iから背面113hに向かって、背面113h付近の昆虫ケージ113の上面113gに配置される空気出口開口119へと至る方向の調整空気の流れを可能にする。例えば、開口112は、前壁113iの上面から測定される前壁113iから0%~15%の距離を隔てて上面113gに配置される。例えば、開口119は、背面113hの上面から測定される背面113hから0%~15%の距離を隔てて、及び、側壁の上面から測定される側壁113j又は側壁113kのいずれかから0%~15%の距離を隔てて、上面113gに配置される(図4A)。或いは、開口119は、背面113hの上面から測定される背面113hから0%~15%の距離を隔てて上面113gに配置され、2つの側壁113j及び113kの上面から測定される側壁113jと側壁113kとの間の本質的に中間に配置される(図4B)。
図5A、図5Bを参照すると、本発明の成虫ケージ気候制御システムの一部として昆虫ケージのクラスタによって構成された1つの昆虫ケージ113の実施形態が示される。ケージ113は、上面113gと、背面113hと、側壁113j及び113kと、底面113lと、前壁113iとを有する。昆虫ケージ113は、ケージの外部及び内部に丸みを帯びた角部150を有する。昆虫ケージの上面113gには、温度調整されて相対空気湿度調整された空気の流れ127をケージ113内に供給するためのパイプ131を受けるように構成された少なくとも1つの空気入口開口112a、112bが設けられる。或いは、昆虫ケージの上面113gには、温度調整されて相対空気湿度調整された空気の流れ127をケージ113内に供給するためのパイプ163を受けるように構成された空気入口開口112が設けられる。空気入口開口は、第4のパイプ131と、第4のパイプ131が接続する空気入口開口112a、112bとの間の接続部を画定する又は第6のパイプ163と、第6のパイプ163が接続する空気入口開口112、112a、112bとの間の接続部を画定する環状の狭いオリフィス112’を取り囲む(図1Cも参照)。少なくとも1つの空気入口開口112a、112bは、昆虫ケージ113の前壁113iの近傍に配置され、空気入口開口112a、112bは、側壁113jから113kまで測定された上面113gの幅にわたって均等に分布し、前記少なくとも1つの空気入口開口112a、112bの位置及びサイズは、前壁113iから背面113hに向かって、背面113h付近の昆虫ケージ113の上面113gに配置される空気出口開口119へと至る方向の調整空気の流れを可能にする。例えば、2つの空気入口開口112a及び112bは、それぞれが前壁113iの上面から測定される前壁113iから0%~15%の距離を隔てて上面113gに配置される。例えば、開口119は、背面113hの上面から測定される背面113hから0%~15%の距離を隔てて、及び、側壁の上面から測定される側壁113j又は側壁113kのいずれかから0%~15%の距離を隔てて、上面113gに配置される(図5A)。或いは、開口119は、背面113hの上面から測定される背面113hから0%~15%の距離を隔てて上面113gに配置され、2つの側壁113j及び113kの上面から測定される側壁113jと側壁113kとの間の本質的に中間に配置される(図5B)。出口開口119は、パイプ167に接続するように構成される。
本発明を幾つかの実施形態に関して説明してきたが、本明細書を読んで図面を検討すると、本発明の代替、修正、置換、及び、均等物が当業者に明らかになると考えられる。本発明は、例示された実施形態に決して限定されない。添付の特許請求の範囲によって規定される範囲から逸脱することなく、変更を行なうことができる。

Claims (45)

  1. a.局所気候制御装置(106)と、
    b.複数のケージからなる少なくとも1つのクラスタであって、少なくとも2つの昆虫ケージ(113、113a~113d)を備え、前記昆虫ケージのそれぞれが、少なくとも1つの空気入口開口(112、112a、112b)及び少なくとも1つの空気出口開口(119、119a~d)を備える、複数のケージからなる少なくとも1つのクラスタ(以下「少なくとも1つのゲージクラスタ」という)と、
    c.第1の空気温度制御ユニット(105)に接続されるとともに前記局所気候制御装置(106)に温度制御された空気を供給するために前記局所気候制御装置(106)に接続される第1のパイプ(103a)と、
    d.前記第1の空気温度制御ユニット(105)に接続される第2のパイプ(130)と、
    e.前記第2のパイプ(130)と流体接続する絶対空気湿度制御ユニット(140)と、
    f.前記少なくとも1つのケージクラスタにおける個々の昆虫ケージのそれぞれを通じて調整された空気を押し込むために、前記第2のパイプ(130)と流体接続するとともに第4のパイプ(131)と流体接続する、調整された空気を推し進めるためのファンなどの第1の駆動部(120b)、及び/又は、前記少なくとも1つのケージクラスタにおける個々の前記昆虫ケージのそれぞれを通じて調整された空気を引き出すために、前記少なくとも1つの空気出口開口(119、119a~d)と流体接続する第2の駆動部(122)と、
    を備える、成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)であって、
    前記少なくとも1つのケージクラスタにおける前記少なくとも2つの昆虫ケージ(113、113a~113b)に25℃~38℃の空気温度を伴う空気流(127)を前記昆虫ケージのそれぞれを通じて制御可能に供給するように構成される、成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  2. 前記空気入口開口とは反対側のケージ表面において前記少なくとも1つの空気出口開口(119、119a~119d)の方向で前記昆虫ケージを通じて調整された空気の流れ(127)を供給するために、前記第4のパイプ(131)が、前記少なくとも1つのケージクラスタにおける前記昆虫ケージ(113、113a~113d)のそれぞれの前記少なくとも1つの空気入口開口(112、112a、112b)と流体接続する、請求項1に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  3. 前記第4のパイプ(131)が第5のパイプ(162)と更に流体接続し、前記第5のパイプ(162)の内径が前記第4のパイプ(131)の内径よりも小さく、前記第5のパイプ(162)が第6のパイプ(163)と更に流体接続し、前記第6のパイプ(163)の内径が前記第5のパイプ(162)の内径よりも小さく、
    前記空気入口開口とは反対側のケージ表面において前記少なくとも1つの空気出口開口(119、119a~119d)の方向で前記昆虫ケージを通じて調整された空気の流れ(127)を供給するために、前記第6のパイプ(163)が、前記少なくとも1つのケージクラスタにおける前記昆虫ケージ(113、113a~113d)のそれぞれの前記少なくとも1つの空気入口開口(112、112a、112b)と更に流体接続する、請求項1に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  4. 前記昆虫ケージ(113、113a~113d)のそれぞれの前記少なくとも1つの空気入口開口(112、112a、112b)と流体接続する前記第4のパイプ(131)、又は、前記昆虫ケージ(113、113a~113d)のそれぞれの前記少なくとも1つの空気入口開口(112、112a、112b)と流体接続している第6のパイプ(163)が、前記第4のパイプ(131)と前記第4のパイプ(131)が接続する前記空気入口開口(112、112a、112b)との間の接続部(112’’)を画定する、又は、前記第6のパイプ(163)と前記第6のパイプ(163)が接続する前記空気入口開口(112、112a、112b)との間の接続部(112’’)を画定する環状の狭いオリフィス(112’)を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  5. 前記第2のパイプ(130)を空気入口開口(112、112a、112b)と接続する1つの前記パイプ(131)又は複数の前記パイプ(131)、(162)、(163)が、前記第2のパイプ(130)から前記空気入口開口(112、112a、112b)に向かう方向で内径が減少するテーパ状の内径を備える、請求項2~4のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  6. 前記昆虫ケージから出る調整された空気を移送するために、前記少なくとも1つの空気出口開口(119、119a~119d)が、第7のパイプ(121)に接続される第15のパイプ(167)と流体接続し、前記第7のパイプ(121)が第8のパイプ(164)と更に流体接続し、前記第8のパイプ(164)の内径が前記第7のパイプ(121)の内径よりも大きく、前記第7のパイプ(121)の内径が前記第15のパイプ(167)の内径よりも大きく、前記第8のパイプ(164)が前記少なくとも1つの空気出口開口(119、119a~119d)を空気出口開口(117)と接続する、請求項1~5のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  7. 空気出口開口(119、119a~d)に接続される前記パイプ(167)、(121)、(164)が、前記昆虫ケージ(113、113a~d)の前記空気出口開口(119、119a~d)から前記接続された1つの前記パイプ又は複数の前記パイプの近位端に向かう方向で内径が増大するテーパ状の内径を備える、請求項6に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  8. 前記少なくとも1つのケージクラスタを通じて温度調整された空気及び絶対空気湿度調整された空気を押し込むための前記第1の駆動部(120b)を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  9. 前記少なくとも1つのケージクラスタを通じて温度調整された空気及び絶対空気湿度調整された空気を引き込むための前記第2の駆動部(122)を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  10. 前記第1の駆動部(120b)を備えるとともに、前記少なくとも1つのケージクラスタを通じて温度調整された空気及び絶対空気湿度調整された空気を押し引きするための前記第2の駆動部(122)を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  11. 前記昆虫ケージ(113)のそれぞれが、上面(113g)、背面(113h)、側壁(113j、113k)、底面(113l)及び前壁(113i)を備え、好ましくは、前記面及び/又は壁が空気及び/又は水分に関して不透過性であり、より好ましくは、前記面及び壁が空気及び水分に関して不透過性である、請求項1~10のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  12. 前記昆虫ケージ(113、113a~113d)が、前記上面と前記背面(113h)との間の縁部の近傍の前記上面(113g)に前記空気出口開口(119、119a~119d)を備え、前記上面(113g)の前記空気出口開口(119、119a~119d)が前記側壁(113j)と前記側壁(113k)との間の中心に更に配置される、請求項1~11のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  13. 前記第1の駆動部(120b)から、複数のケージからなるクラスタによって構成される前記少なくとも2つの昆虫ケージ(113、113a~113d)のそれぞれへの調整された空気の移送を制御するための弁(111a~111d)が、前記第4のパイプ(131)、前記第5のパイプ(162)、又は、前記第6のパイプ(163)のいずれかに設けられる、請求項3~12のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  14. 昆虫飼育室気候制御装置(128)と、側壁(115a~115d)、床(115e)、及び、天井(115f)を有する昆虫飼育室(115)とを更に備え、
    前記昆虫飼育室が、前記少なくとも1つのケージクラスタによって構成される前記少なくとも2つの昆虫ケージ(113、113a~113d)を収容し、
    前記昆虫飼育室気候制御装置(128)が、第2の空気温度制御ユニット(161)及びファンなどの第3の駆動部(120a)と流体接続する第9のパイプ(109)を備え、前記第9のパイプ(109)が、温度制御された空気の流れ(126)が前記飼育室(115)に流入できるようにするために飼育室(115)の空気入口開口(118)と更に流体接続し、
    前記飼育室(115)からの調整された空気を外方に移送するために、前記飼育室(115)が、第8のパイプ(164)と第10のパイプ(125)とを接続するための空気出口開口(117)を更に備え、
    前記飼育室(115)が、前記局所気候制御装置(106)の前記第2のパイプ(130)を前記第4のパイプ(131)と接続するための空気入口開口(116)を更に備える、請求項1~13のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  15. 前記昆虫飼育室(115)が、前記昆虫飼育室内の空気を均一化するための少なくとも1つのファン(114a、114b)を更に備える、請求項14に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  16. 前記昆虫飼育室(115)が、前記昆虫飼育室(115)内の空気を均一化するための少なくとも1つのファン(114a、114b)を更に備え、前記昆虫飼育室(115)が、空気を水平方向に均一化するように構成される少なくとも1つの第1のファン(114b)及び/又は空気を垂直方向に均一化するように構成される少なくとも1つの第2のファン(114a)を備え、好ましくは、前記昆虫飼育室が、前記少なくとも1つの第1のファン(114b)及び前記少なくとも1つの第2のファン(114a)の少なくとも両方を備える、請求項14又は15に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  17. 前記昆虫飼育室(115)が、前記昆虫飼育室(115)の温度を制御するための少なくとも1つの加熱手段(180)を更に備え、好ましくは、前記少なくとも1つの加熱手段が前記少なくとも1つのケージクラスタの上方に配置される、請求項14~16のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  18. 前記昆虫飼育室(115)が断熱される、請求項14~17のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  19. 前記昆虫ケージの前記少なくとも1つのクラスタを通じて推し進められる前記調整された空気の少なくとも一部を再循環させるために、前記局所気候制御装置(106)が、第10のパイプ(125)と流体接続するとともに第11のパイプ(124)と流体接続する空気濾過装置(107)を更に備え、前記第11のパイプ(124)が第3の空気温度制御ユニット(132)に接続される、請求項1~18のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  20. ポンプなどの空気駆動部装置(133)と流体接続するとともに絶対空気湿度制御ユニット(108)及び第13のパイプ(166)と流体接続する第12のパイプ(134)を備える中央空調ユニット(101)を更に備え、
    前記第13のパイプ(166)が、温度制御されて絶対空気湿度制御された空気を少なくとも1つの局所気候制御システム(106)へ推し進めるために、前記第1のパイプ(103a、103b)と流体接続する少なくとも1つの空気温度制御ユニット(102a、102b)と流体接続する、請求項1~19のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  21. 前記第1のパイプ(103a、103b)が、前記中央空調ユニット(101)から少なくとも1つの局所気候制御システム(106)のいずれかへの、温度制御されて絶対空気湿度制御された空気の流れを制御するための弁(104a、104b)を備える、請求項20に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  22. 前記中央空調ユニット(101)が、前記第8のパイプ(164)と流体接続する第14のパイプ(165)に結合される空気熱交換装置(135)を更に備え、前記空気熱交換装置(135)が、前記第8のパイプ(164)を通じて推し進められる空気から前記第12のパイプ(134)を通じて前記中央空調ユニット(101)の前記駆動部装置(133)に引き込まれる空気への熱交換を可能にするように構成される、請求項20又は21に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  23. 前記中央空調ユニット(101)が2~100個の局所気候制御システム(106)と流体接続する、請求項20~22のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  24. 前記局所気候制御システム(106)が2~500個の昆虫ケージ(113、113a~113d)と流体接続する、請求項1~23のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  25. 前記少なくとも2つのケージ(113、113a~113d)内の空気温度を2℃以下の温度範囲内、好ましくは1℃以下の温度範囲内、例えば0.05℃~0.5℃の温度範囲内に維持するように構成される、請求項1~24のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  26. 前記少なくとも2つのケージ(113、113a~113d)に対して10m/時~200m/時、好ましくは約100m/時、より好ましくは約45m/時の前記ケージを通過する空気流(127)を制御可能に供給するように構成される、請求項1~25のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  27. 前記少なくとも2つのケージ(113、113a~113d)に対して28℃~35℃、好ましくは29℃~34℃、より好ましくは30℃~33.5℃、最も好ましくは31℃~33℃の空気温度で前記ケージを通過する空気流(127)を制御可能に供給するように構成される、請求項1~26のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  28. 前記昆虫飼育室(115)内の空気温度を2℃以下の温度範囲内、好ましくは1℃以下の温度範囲内、例えば0.05℃~0.5℃の温度範囲内に維持するように構成される、請求項14~27のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  29. 前記昆虫飼育室(115)に対して25℃~38℃、好ましくは28℃~35℃、より好ましくは29℃~34℃、最も好ましくは31℃~33℃の温度で前記昆虫飼育室を通過する空気流(126)を制御可能に供給するように構成される、請求項14~28のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  30. 前記絶対空気湿度制御ユニット(108)が、前記少なくとも2つのケージ(113、113a~113d)に対して、1.0バールの大気圧において25℃~38℃の空気温度で5グラムHO/kg空気~46グラムHO/kg空気の絶対空気湿度、好ましくは、1.0バールの大気圧において28℃~35℃、好ましくは29℃~34℃、より好ましくは31℃~33℃の空気温度で10グラムHO/kg空気~30グラムHO/kg空気の絶対空気湿度の前記ケージを通過する空気流(127)を制御可能に供給するように構成される、請求項19~29のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  31. 前記ケージ(113、113a~113d)が断熱ケージである、請求項1~30のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  32. 前記パイプのうちのいずれか1つ以上が断熱され、好ましくは全てのパイプが断熱される、請求項1~31のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  33. 前記第1のパイプ(103a)、前記第2のパイプ(130)、前記第4のパイプ(131)、前記第5のパイプ(162)、前記第6のパイプ(163)、前記第9のパイプ(109)、及び、前記第13のパイプ(166)のうちのいずれか1つ以上が断熱され、好ましくは前記第1のパイプ(103a)、前記第2のパイプ(130)、前記第4のパイプ(131)、前記第5のパイプ(162)、前記第6のパイプ(163)、前記第9のパイプ(109)、及び、前記第13のパイプ(166)の全てが断熱される、請求項1~32のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  34. 前記少なくとも2つのケージ(113、113a~113d)が、少なくとも内側に丸みを帯びた角部を含むケージである、請求項1~33のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  35. 前記少なくとも2つのケージ(113、113a~113d)が、ポリマー又はポリマーブレンドから形成されるブロー成形ケージ又は回転成形ケージである、請求項1~34のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  36. 前記少なくとも2つのケージ(113、113a~113d)が、ポリプロピレン又はポリエチレンから形成される、請求項35に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  37. 前記少なくとも2つのケージ(113、113a~113d)が、15cm~300cmの幅、30cm~400cmの深さ、及び、5cm~150cmの高さ、好ましくは、30cm~200cmの幅、50cm~300cmの深さ、及び、10cm~100cmの高さ、より好ましくは、約150cmの幅、約200cmの深さ、及び、約90cmの高さ、最も好ましくは、約120cmの幅、約180cmの深さ、及び、約75cmの高さの内寸を有する、請求項1~36のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  38. 前記第2のパイプ(130)が、100mm~400mm、好ましくは約200mmの内径を有する、請求項1~37のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  39. 前記第4のパイプ(131)が、125mm~500mm、好ましくは約250mmの内径を有する、請求項1~38のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  40. 前記第5のパイプ(162)が、80mm~320mm、好ましくは約160mmの内径を有する、請求項3~39のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  41. 前記第6のパイプ(163)が、40mm~160mm、好ましくは約80mmの内径を有する、請求項3~40のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  42. 前記第15のパイプ(167)が、45mm~180mm、好ましくは約90mmの内径を有する、請求項6~41のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  43. 前記第7のパイプ(121)が、80mm~320mm、好ましくは約160mmの内径を有する、請求項6~42のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  44. 前記第8のパイプ(164)が、100mm~400mm、好ましくは約200mmの内径を有する、請求項6~43のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
  45. 前記昆虫飼育室(115)のサイズが、5メートル~300メートル(幅)、10メートル~300メートル(長さ)、2メートル~20メートル(高さ)、好ましくは、8メートル~200メートル(幅)、15メートル~200メートル(長さ)、3メートル~12メートル(高さ)、より好ましくは、12メートル~100メートル(幅)、25メートル~150メートル(長さ)、4メートル~10メートル(高さ)である、請求項14~44のいずれか一項に記載の成虫ケージ気候制御システム(100、100a、1000、1000a)。
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