JP2022534173A - シース管、手術部品、及びその使用方法 - Google Patents

シース管、手術部品、及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明によれば、作業通路の形成及びその形成途中の安全性が十分に確保できない課題、及び二次的な損傷を与えやすい課題を解決できる。【解決手段】本発明は、シース管、手術部品、及びその使用方法を提供する。前記シース管は、環状の内層構造、環状の外層構造、及び骨格構造を有する。前記内層構造、前記骨格構造、及び前記外層構造は、前記内層構造の内側のバルーンの膨張につれて径方向に拡張される。前記内層構造、前記骨格構造、及び前記外層構造が拡張されていない状態では、前記内層構造の内部通路の径方向サイズを第1径方向サイズとし、前記第1径方向サイズは、未膨張のバルーンの径方向サイズ以上である。前記内層構造、前記骨格構造、及び前記外層構造が拡張され、且つ前記バルーンを取り除く又は縮小した状態では、前記内層構造の内部通路の径方向サイズを第2径方向サイズとし、前記第2径方向サイズは、前記第1径方向サイズより大きいである。【選択図】図1

Description

本発明は、医療機器の分野、特にシース管、手術部品、及びその使用方法に関する。
医療機器の分野において、シース管は、経皮的腎鏡検査、胆道手術で必要な作業通路を形成するために用いられる。経皮的腎鏡検査の経皮的腎鏡通路を例として説明すると、穿刺が完了した後、膨張後のバルーンによって穿刺後の生理的通路を開けると共に、シース管が膨張後のバルーンと共に送入され、シース管を利用して経皮的腎鏡の通路を形成できる。
しかし、シース管の内径及び膨張したバルーンの外径が一致しない場合、人体を損傷しやすく、及び/又は経皮的腎鏡検査を影響する場合がある。バルーンの外径が小さすぎると、シース管とバルーンとの間に間隙を生じ、内臓を損傷する恐れがある。また、バルーンの外径が大きすぎると、シース管をスムーズに入れない。よって、従来技術において、作業通路の形成及びその形成途中の安全性は、バルーンの膨張サイズの制御に依存し、安全性を十分に確保できない。また、従来技術の手術部品は、シース管を再度挿入する必要があるため、挿入途中で組織に二次的な損傷を与える可能性がある。
本発明は、シース管、経皮的腎鏡検査の手術部品、及びその使用方法を提供する。本発明によれば、作業通路の形成及びその形成途中の安全性が十分に確保できない課題、及び二次的な損傷を与えやすい課題を解決できる。
本発明の第1側面は、シース管を提供する。前記シース管は、環状の内層構造、環状の外層構造、及び骨格構造を有する。前記外層構造は、前記内層構造の外側に設けられる。前記骨格構造は、前記内層構造と外層構造との間に設けられる。前記内層構造、前記骨格構造、及び前記外層構造は、前記内層構造の内側のバルーンの膨張につれて径方向に拡張される。
前記内層構造、前記骨格構造、及び前記外層構造が拡張されていない状態では、前記内層構造の内部通路の径方向サイズを第1径方向サイズとし、前記第1径方向サイズは、未膨張のバルーンの径方向サイズ以上である。
前記内層構造、前記骨格構造、及び前記外層構造が拡張され、且つ前記バルーンを取り除く又は縮小した状態では、前記内層構造の内部通路の径方向サイズを第2径方向サイズとし、前記第2径方向サイズは、前記第1径方向サイズより大きい。
好ましくは、前記骨格構造は、少なくとも1つの環状のフレーム体を有する。前記フレーム体は、少なくとも1つの変形部を有する。前記変形部の変形の程度は、前記フレーム体の周方向長さに関連する。
好ましくは、前記変形部は、前記フレーム体が拡張されていない状態では弧線状又は折線状を呈し、前記フレーム体が拡張された状態では弧線状又は折線状を呈する。前記変形部の前記フレーム体の周方向に沿う長さは、前記変形部の湾曲程度又は曲げ程度に対応する。
前記フレーム体が前記径方向拡張を行う時に、前記変形部の湾曲程度又は曲げ程度が低くなり、前記変形部の前記フレーム体の周方向に沿う長さが大きくなる。
好ましくは、前記フレーム体は、複数の変形部を順に端と端を接続して形成される。
好ましくは、前記変形部が折線状である場合、前記フレーム体が連続のこぎり波状を呈する。
前記変形部が弧線状である場合、前記フレーム体が連続正弦波状を呈する。
好ましくは、前記変形部の開口方向は、前記フレーム体の軸方向に対応する。同じフレーム体における隣接する2つの変形部の開口方向は反対である。
好ましくは、前記骨格構造は、隣接する2つのフレーム体の間に接続される補強リブをさらに有する。前記補強リブは、前記フレーム体の軸方向に沿って2つの変形部の軸方向の末端部位に接続される。前記補強リブで接続された2つの変形部の開口方向は反対である。
前記内層構造は、内層膜を有する。
前記内層膜の材料は、PTFE、シリカゲル、又はポリウレタンである。
前記外層構造は、外層膜を有する。
前記外層膜の材料は、PTFE、シリカゲル、又はポリウレタンである。
好ましくは、前記骨格構造の材料は、コバルト合金、ステンレス鋼、又はプラチナクロム合金の少なくとも1つである。
前記骨格構造は、
レーザー切断によって前記骨格構造を形成する工程と、
機械加工によって非環状である正弦波状又はのこぎり波状の構造を形成し、端と端を溶接して環状のフレーム体を形成し、1つの又は複数の溶接点で複数のフレーム体を溶接することで、前記骨格構造を形成する工程と、
機械加工によって螺旋状のフレーム体を形成し、前記螺旋状のフレーム体が複数である場合、1つの又は複数の溶接点で複数のフレーム体を溶接することで、前記骨格構造を形成する工程と、
の少なくとも1つの工程によって形成される。
本発明の第2側面は、手術部品を提供する。前記手術部品は、第1側面のシース管、前記バルーン、及びバルーンカテーテルを有する。前記バルーンは、前記バルーンカテーテルに設けられる。前記バルーンの内腔は、前記バルーンカテーテルの内腔に連通する。
本発明の第3側面は、前記第2側面の手術部品の使用方法を提供する。前記手術部品の使用方法は、
前記シース管及び前記シース管内のバルーンが目標位置に到達した時に、前記バルーンカテーテルによって前記バルーンを膨らませて膨張させ、
前記バルーンの膨張に伴って前記シース管が拡張された後、前記バルーンを縮小させ、前記バルーン及び前記バルーンカテーテルを取り出し、前記シース管内の前記第2径方向サイズを有する内部通路を作業通路とする。
本発明のシース管、手術部品、及びその使用方法によれば、シース管の径方向サイズが可変であるため、シース管は、未拡張の状態でバルーンを包んでそれと共に人体に送入されることができる。また、目標位置に到達した後、バルーンの膨張につれて前記シース管が拡張され、通路を形成できる。よって、本発明のシース管を利用すると、作業通路の形成及びその形成途中の安全性は、バルーンの膨張サイズの制御に依存しない。そのため、安全性及び通路の形成を確保できる。なお、本発明のシース管及び手術部品によれば、拡張及びシース管の挿入等の2回の作業を1回の作業で完成できる。さらに、そのまま拡張した後に作業通路を形成できるため、作業の簡素化に有利である。そのため、2回の作業による二次的な損傷(例えば、組織の裂傷)を避け、安全性を向上できる。
本発明の実施例又は先行技術の技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施例または先行技術の説明に使用する必要のある図面を簡単に紹介する。以下の図面は、本発明のいくつかの実施例にすぎないものであり、当業者が、これらの図面に基づいて、創造的な労働を要せずに他の図面を得ることができることは言うまでもない。
本発明の1つの実施例のシース管の断面構造を示す模式図である。 本発明の1つの実施例のフレーム体の未拡張状態を示す構造模式図1である。 本発明の1つの実施例のフレーム体の未拡張状態を示す構造模式図2である。 本発明の1つの実施例の骨格構造の未拡張状態を示す構造模式図1である。 本発明の1つの実施例の骨格構造の未拡張状態を示す構造模式図2である。 本発明の1つの実施例のフレーム体の拡張後の状態を示す構造模式図1である。 本発明の1つの実施例のフレーム体の拡張後の状態を示す構造模式図2である。 本発明の1つの実施例の骨格構造の拡張後の状態を示す構造模式図1である。 本発明の1つの実施例の骨格構造の拡張後の状態を示す構造模式図2である。 本発明の1つの実施例のもう1つのフレーム体の一部を示す構造模式図である。 本発明の1つの実施例のさらにもう1つのフレーム体の一部を示す構造模式図である。 本発明の1つの実施例の経皮的腎鏡検査の手術部品の使用方法を示すプロセス模式図である。
以下、図面を開示しながら本発明の実施例を詳しく説明するが、実施例があくまで例示であり、種々の変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の明細書及び請求項に記載の用語「第1」、「第2」、「第3」、「第4」等は、類似の対象を区別するために用いられるが、その順番を制限するものではない。それらの用語を適切に交換し、下記図面及び実施例に開示する順番以外の形で実施してもよい。また、用語「含む」、「有する」、及びその類似の用語は、他の可能性を排除する意図、例えば、一連の工程又は要素を有するプロセス、方法、システム、製品、又は設備に対してそれらの工程又は要素を限定する意図で使われるものではない。
以下、具体的な実施例を開示しながら本発明を詳しく説明するが、下記実施例を互いに組み合わせてもよい。同じ若しくは類似の概念、又はプロセスの説明を省略する場合もある。
図1を参照しながら説明する。シース管は、環状の内層構造2、環状の外層構造1、及び骨格構造3を有する。前記外層構造1は、前記内層構造2の外側に環設される。前記骨格構造3は、前記内層構造2と外層構造1との間に設けられる。前記内層構造2、前記骨格構造3、及び前記外層構造1は、前記内層構造2の内側のバルーン(図示せず)の膨張につれて径方向に拡張される。また、バルーンに限定されず、他の実施例において、内層構造2の内側の他の部品は、径方向の変形につれて径方向に拡張されてもよい。
前記内層構造2、前記骨格構造3、及び前記外層構造1が拡張されていない状態では、前記内層構造2の内部通路の径方向サイズを第1径方向サイズとする。拡張されていないとは、バルーンの膨張によって拡張されていないことを示す。拡張されていない状態での径方向サイズは、骨格構造3の最大圧縮位置であってもよく、前記最大圧縮位置ではなくてもよい。
前記内層構造2、前記骨格構造3、及び前記外層構造1が径方向に拡張され、且つ前記バルーンを取り除く又は縮小した状態では、前記内層構造の内部通路の径方向サイズを第2径方向サイズとする。
第1径方向サイズは、未膨張のバルーンの径方向サイズ以上である。前記径方向サイズ若しくはその範囲を満足すれば、前記第1径方向サイズと見做すことができる。よって、前記第1径方向サイズは、1つの特定値に限定されず、複数の特定値又は特定の範囲である。
第2径方向サイズは、前記第1径方向サイズより大きいである。具体的には、第2径方向サイズは、作業通路(例えば、経皮的腎通路)を形成できる長さである。また、第2径方向サイズは、1つの特定値に限定されず、複数の特定値又は特定の範囲である。また、第2径方向サイズは、膨張後のバルーンに対応する径方向サイズであってもよく、バルーンの膨張につれて拡張された後にある程度縮小した径方向サイズであってもよい。本発明の実施例において、第2径方向サイズは、上記全ての可能性を含む。
内層構造2は、バルーンとの接触に適しており、バルーンの膨張につれて表面積を拡大できる任意の環形の構造である。
外層構造1は、生理的通路との接触に適しており、バルーン膨張の膨張につれて間接的に表面積を拡大できる任意の環形の構造である。
骨格構造3は、力を受けると径方向に拡張され、且つその拡張を維持できる構造である。即ち、骨格構造3は、拡張される時に十分な径方向の支持力を提供し、安定な作業通路(例えば、経皮的腎通路)を形成できる。そのうち、径方向への拡張能力及び拡張の維持能力は、骨格構造3の構造及び/又はその材質によって決定される。
シース管の径方向サイズが可変であるため、シース管は、未拡張の状態でバルーンを包んでそれと共に人体に送入されることができる。また、目標位置に到達した後、バルーンの膨張につれて前記シース管が拡張され、通路を形成できる。よって、本発明の実施例のシース管を利用すると、作業通路の形成及びその形成途中の安全性は、バルーンの膨張サイズの制御に依存しない。そのため、安全性及び通路の形成を確保できる。
また、内層構造及び外層構造によれば、骨格構造3が直接に人体及びバルーンに作用することを防ぐことができる。安全性を確保すると共に、シース管及びバルーンをスムーズに出入りすることができる。
特筆すべきことは、本発明の実施例の進歩性は、通路形成途中の需要に対応し、シース管の径方向サイズを可変にするという発想である。また、三層構造を利用することで前記発想を実現できる。内層構造2、外層構造1、及び骨格構造の全ての可能の変更は、いずれも本発明に含む。
1つの実施例において、前記内層構造2は、内層膜を有する。前記内層膜は、伸縮性のある高分子膜である。前記高分子膜は、バルーンの外壁にしっかりと包んで、バルーンの拡張と同期に膨張される。よって、バルーン膨張途中において、内層膜がバルーンの外壁に緊密に貼り付けられる。具体的には、内層膜の材質は、ポリウレタン(TPU)、シリカゲル等の弾性材料であってもよく、PTEEであってもよい。
また、内層構造2及び骨格構造3は、一部で固定接続されてもよいが、固定接続されなくてもよい。例えば、内層膜の材質が拡張後に収縮しにくい材質である場合に、内層構造2及び骨格構造3の固定接続を行わなくてもよい。逆の場合に、一部で固定接続を行ってもよい。
1つの実施例において、前記外層構造1は、外層膜を有する。前記外層膜は、PTFE膜である。他の実施例において、外層膜としてシリカゲル、ポリウレタン等を利用してもよい。
PTFEは、ポリテトラフルオロエチレン(Poly tetra fluoroethylene)である。PTFEが優れた表面の滑らかさを有し、手術後、シース管を退出する時の抵抗を減少できる。
具体的には、内層膜、外層膜は、浸漬塗布、ホットメルト、縫合、及び接着剤等の方法によって骨格構造に固定できる。
図2~図11を参照しながら説明する。1つの実施例において、前記骨格構造3は、少なくとも1つの環状のフレーム体31を有する。骨格構造3の拡張は、フレーム体31の拡張と見做すことができる。前記フレーム体31は、少なくとも1つの変形部311を有する。前記変形部の変形の程度は、前記フレーム体の周方向長さに関連する。
1つの実施例において、前記変形部311は、前記フレーム体31が拡張されていない状態では弧線状又は折線状を呈し、前記フレーム体31が拡張された状態では弧線状又は折線状を呈する。そのうち、下記可能性を含む。
1.拡張されていない状態では折線状を呈し、拡張された状態では折線状を呈する。
2.拡張されていない状態では弧線状を呈し、拡張された状態では弧線状を呈する。
3.拡張されていない状態では弧線状を呈し、拡張された状態では折線状を呈する。
4.拡張されていない状態では折線状を呈し、拡張された状態では弧線状を呈する。
弧線状とは、少なくとも1つの円弧線で形成され、前記少なくとも1つの円弧線の曲率中心が弧線状の同じ側に位置することを示す。
折線状とは、2つの線分を接続して形成され、前記2つの線分の接続箇所で夾角を形成することを示す。前記夾角は、面取り部を有してもよい。また、前記面取り部が丸面であり、且つ一定の数の前記丸面を設けた場合、前記折線状は、弧線状と見なすこともできる。即ち、弧線状は、折線状の1種類である。図2~図10に示す実施例において、変形部311は折線状である。
図2~図11を参照しながら説明する。前記変形部311の前記フレーム体の周方向に沿う長さは、前記変形部311の湾曲程度又は曲げ程度に対応する。具体的には、変形部が弧線状である場合、対応の曲率が大きく、曲率半径が小さいほど、湾曲程度が高いことを示す。変形部が折線状である場合、対応の夾角が小さいほど、湾曲程度が高いことを示す。
前記フレーム体31が前記径方向拡張を行う時に、前記変形部311の湾曲程度又は曲げ程度が低くなり、前記変形部311の前記フレーム体31の周方向長さが大きくなる。
バルーンが膨張する時に、フレーム体31に対して径方向の拡張作用力F1を加える。また、生理的通路は、フレーム体31に対して径方向の拡張を制限する作用力F2を加える。バルーンの膨張につれてF1が大きくなり、F1-F2である作用力の差がある程度以上(例えばF0)となる場合に、フレーム体31を拡張させることができる。F0は、フレーム体311の材質に関連するしきい値である。
フレーム体31は、作用力によって径方向内側及び径方向外側に変形させる。すると、F2が常にF0未満で、F1-F2がバルーンの膨張につれてF0を超えるように、適切な材質及び/又は適切な構造を有するフレーム体を選択できる。材質及び/又は構造の変形抵抗強度が既知又は測定可能であるため、生理的通路によるF2、バルーンによるF1は、実験又は理論計算によって推定できる。そのため、上記実施例に基づいて、当業者は、径方向外側のみに変形するようにフレーム体31を構成してもよい。
他の実施例において、フレーム体31に弾性部(例えば、バネ、板バネ、トーションスプリング等)を設けてもよい。また、弾性部に対応する他の部品を設けてもよい。前記弾性部は、拡張作用力F3を提供する。F2がF3+F0を超えた場合、前記弾性部を径方向に小さくすることができる。F1がF0-F3を超えた場合、前記弾性部を径方向に拡張することができる。
フレーム体31は、前記力の関連分析を満たし、バルーンの膨張につれて拡張され、構造強度を向上し、拡張後の形状を維持できる任意の金属材料又は複合材料である。
具体的には、フレーム体31は、コバルト合金、ステンレス鋼、又はプラチナクロム合金等金属材料の少なくとも1つが挙げられるが、それらに限定されない。
具体的には、骨格構造3は、レーザー切断等によって加工して形成できる。また、他の加工技術によって成形できる。1つの例としては、機械加工によって非環状である構造(例えば、正弦波状又はのこぎり波状の構造)を形成し、端と端を溶接して環状のフレーム体31を形成し、1つの又は複数の溶接点で複数のフレーム体31を溶接することで、骨格構造3を形成できる。もう1つの例としては、機械加工によって螺旋状のフレーム体31を形成し、1つの又は複数の溶接点で複数のフレーム体を溶接することで、骨格構造3を形成できる。
1つの実施例において、図2~図9、図11に示すように、前記フレーム体31は、複数の変形部311を順に端と端を接続して形成される。その他の実施例において、図10に示すように、一部又はすべての隣接する変形部311は、遷移部312に接続される。遷移部312は、例えばフレーム体31の周方向に沿って設けられる。
前記変形部311が折線状である場合、図2~図9に示すように、前記フレーム体が連続のこぎり波状を呈する。
前記変形部311が弧線状である場合、図11に示すように、前記フレーム体が連続正弦波状を呈する。
連続波形を形成するため、各変形部311は、1つの波形として見做すことができる。また、各波形は、対応する山と谷を有する。前記波の山と谷は、変形部の軸方向の末端部位である。
図1~図10に折線状及び弧線状の変形部311を示すが、変形部311は、螺旋状であってもよい。また、1つのフレーム体の変形部は、1種類の形状を有してもよく、複数の形状、例えば、折線状、弧線状、螺旋状の少なくとも2種類の形状を有してもよい。
1つの実施例において、前記変形部311の開口方向は、前記フレーム体の軸方向と一致する。即ち、変形部311は、軸方向に沿って起伏する。その場合、変形部311は、完全に軸方向に沿って起伏してもよく、軸方向に対して一定の偏向を有してもよい。後者の場合、径方向サイズが変形によって変わることを避ける。また、本発明の実施例において、変形部311の開口方向は、径方向に又は相対径方向に対して一定の偏向を有してもよい。
開口方向は、変形部311が折線状である場合、折線状の鋭角の二等分線の方向であり、変形部311が弧線状である場合、弧線状の弧度(180度未満の弧度)の二等分線の方向である。
1つの実施例において、同じフレーム体における隣接する2つの変形部の開口方向は、反対であり、前記山と谷を形成する。
1つの実施例において、前記骨格構造3は、隣接する2つのフレーム体31の間に接続される補強リブ32をさらに有する。前記補強リブ32は、前記フレーム体31の軸方向に沿って2つの変形部311の軸方向の末端部位に接続される。前記補強リブ32で接続された2つの変形部の開口方向は反対である。
補強リブ32は、全ての前記変形部311の間に接続されず、一部の変形部311の間にのみ設けられてよい。また、本発明の実施例において、補強リブ32は、全ての変形部311に接続されてもよい。
補強リブ32によって変形部311を接続することで、より優れた構造安定性を提供できる。
図2、図3の周方向長さD1、及び図6、図7の周方向長さD2から分かるように、各変形部311の周方向長さは、ある程度伸ばすことができる。図4の直径d1及び図8の直径d2から分かるように、フレーム体31全体の径方向サイズは、周方向長さが伸びるにつれて大きくなる。
具体的には、連続した変形部を波形とし、1回の起伏を1サイクルの波形とする場合、波形の周方向長さは、径方向の拡張につれて大きくなる。拡張後の1サイクルの波形の周方向長さはD2である。バルーンの拡張につれてフレーム体31が径方向に膨張される過程は、折り畳み傘を開く過程に類似する。拡張後の1サイクルの波形の周方向長さは、拡張前の1サイクルの波形の周方向長さを超え、即ち、D2>D1である。フレーム体31の拡張後の内径d2は、バルーンの膨張後の直径である。そのうち、d2>d1である。
図1~図10に示す骨格構造3の他に、他の実施例において、骨格構造3は、例えば1つの又は複数の螺旋構造であってもよい。螺旋構造とは、螺旋状で螺旋の内径が可変である構造である。螺旋構造の軸心は、内層構造の軸心と一致する。その材質は上記を参照できる。
本発明の実施例は、手術部品を提供する。前記手術部品は、前記シース管、前記バルーン、及びバルーンカテーテルを有する。前記バルーンは、前記バルーンカテーテルに設けられる。前記バルーンの内腔は、前記バルーンカテーテルの内腔に連通する。
1つの実施例において、前記手術部品は、経皮的腎鏡検査の手術部品である。他の実施例において、前記手術部品は、胆道外科手術の手術部品である。
図12を参照しながら説明する。本発明の実施例は、下記工程を有する前記手術部品の使用方法を提供する。
S401:前記シース管及び前記シース管内のバルーンが目標位置に到達した時に、前記バルーンカテーテルによって前記バルーンを膨らませて膨張させる。
S402:前記バルーンの膨張に伴って前記シース管が拡張された後、前記バルーンを縮小させ、前記バルーン及び前記バルーンカテーテルを取り出し、前記シース管内の前記第2径方向サイズを有する内部通路を作業通路とする。
前記作業通路は、例えば経皮的腎鏡検査の経皮的腎通路である。他の手術に利用する場合、他の作業通路を形成できる。
よって、本発明の実施例のシース管及び手術部品は、経皮的腎鏡検査以外の他の応用に利用できる。
上記をまとめると、本発明のシース管、手術部品、及びその使用方法によれば、シース管の径方向サイズが可変であるため、シース管は、未拡張の状態でバルーンを包んでそれと共に人体に送入されることができる。また、目標位置に到達した後、バルーンの膨張につれて前記シース管が拡張され、通路を形成できる。よって、本発明のシース管を利用すると、作業通路の形成及びその形成途中の安全性は、バルーンの膨張サイズの制御に依存しない。そのため、安全性及び通路の形成を確保できる。なお、本発明のシース管及び手術部品によれば、拡張及びシース管の挿入等の2回の作業を1回の作業で完成できる。さらに、そのまま拡張した後に作業通路を形成できるため、作業の簡素化に有利である。そのため、2回の作業による二次的な損傷を避け、安全性を向上できる。
本発明を説明するために上記実施例を開示したが、本発明は、それらに限定されない。当業者が上記実施例に基づいてなされた均等的な変更は、いずれも本発明に含む。
1 外層構造
2 内層構造
3 骨格構造
31 フレーム体
311 変形部
312 遷移部
32 補強リブ

Claims (10)

  1. 環状の内層構造、環状の外層構造、及び骨格構造を有し、
    前記外層構造は、前記内層構造の外側に設けられ、
    前記骨格構造は、前記内層構造と外層構造との間に設けられ、
    前記内層構造、前記骨格構造、及び前記外層構造は、前記内層構造の内側のバルーンの膨張につれて径方向に拡張され、
    前記内層構造、前記骨格構造、及び前記外層構造が拡張されていない状態では、前記内層構造の内部通路の径方向サイズを第1径方向サイズとし、前記第1径方向サイズは、未膨張のバルーンの径方向サイズ以上であり、
    前記内層構造、前記骨格構造、及び前記外層構造が拡張され、且つ前記バルーンを取り除く又は縮小した状態では、前記内層構造の内部通路の径方向サイズを第2径方向サイズとし、前記第2径方向サイズは、前記第1径方向サイズより大きいであることを特徴とする、
    シース管。
  2. 前記骨格構造は、少なくとも1つの環状又は螺旋状のフレーム体を有し、
    前記フレーム体は、少なくとも1つの変形部を有し、
    前記変形部の変形の程度は、前記フレーム体の周方向長さに関連することを特徴とする、
    請求項1に記載のシース管。
  3. 前記変形部は、前記フレーム体が拡張されていない状態では弧線状又は折線状を呈し、前記フレーム体が拡張された状態では弧線状又は折線状を呈し、
    前記変形部の前記フレーム体の周方向に沿う長さは、前記変形部の湾曲程度又は曲げ程度に対応し、
    前記フレーム体が前記径方向拡張を行う時に、前記変形部の湾曲程度又は曲げ程度が低くなり、前記変形部の前記フレーム体の周方向に沿う長さが大きくなることを特徴とする、
    請求項2に記載のシース管。
  4. 前記フレーム体は、複数の変形部を順に端と端を接続して形成され、
    前記変形部が折線状である場合、前記フレーム体が連続のこぎり波状を呈し、
    前記変形部が弧線状である場合、前記フレーム体が連続正弦波状を呈することを特徴とする、
    請求項3に記載のシース管。
  5. 前記変形部の開口方向は、前記フレーム体の軸方向と一致し、
    同じフレーム体における隣接する2つの変形部の開口方向は反対であることを特徴とする、
    請求項3又は4に記載のシース管。
  6. 前記骨格構造は、隣接する2つのフレーム体の間に接続される補強リブをさらに有し、
    前記補強リブは、前記フレーム体の軸方向に沿って2つの変形部の軸方向の末端部位に接続され、
    前記補強リブで接続された2つの変形部の開口方向は反対であることを特徴とする、
    請求項5に記載のシース管。
  7. 前記内層構造は、内層膜を有し、
    前記内層膜の材料は、PTFE、シリカゲル、又はポリウレタンであり、
    前記外層構造は、外層膜を有し、
    前記外層膜の材料は、PTFE、シリカゲル、又はポリウレタンであることを特徴とする、
    請求項1~4のいずれか1項に記載のシース管。
  8. 前記骨格構造の材料は、コバルト合金、ステンレス鋼、又はプラチナクロム合金の少なくとも1つであり、
    前記骨格構造は、
    レーザー切断によって前記骨格構造を形成する工程と、
    機械加工によって非環状である正弦波状又はのこぎり波状の構造を形成し、端と端を溶接して環状のフレーム体を形成し、1つの又は複数の溶接点で複数のフレーム体を溶接することで、前記骨格構造を形成する工程と、
    機械加工によって螺旋状のフレーム体を形成し、前記螺旋状のフレーム体が複数である場合、1つの又は複数の溶接点で複数のフレーム体を溶接することで、前記骨格構造を形成する工程と、
    の少なくとも1つの工程によって形成されることを特徴とする、
    請求項2~4のいずれか1項に記載のシース管。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載のシース管、前記バルーン、及びバルーンカテーテルを有し、
    前記バルーンは、前記バルーンカテーテルに設けられ、
    前記バルーンの内腔は、前記バルーンカテーテルの内腔に連通することを特徴とする、
    手術部品。
  10. 請求項9に記載の手術部品の使用方法であって、
    前記シース管及び前記シース管内のバルーンが目標位置に到達した時に、前記バルーンカテーテルによって前記バルーンを膨らませて膨張させ、
    前記バルーンの膨張に伴って前記シース管が拡張された後、前記バルーンを縮小させ、前記バルーン及び前記バルーンカテーテルを取り出し、前記シース管内の前記第2径方向サイズを有する内部通路を作業通路とすることを特徴とする、
    手術部品の使用方法。
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