JP2022532127A - 光学素子の支持 - Google Patents

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Abstract

本発明は、特に極UV(EUV)域の光を用いるためのマイクロリソグラフィ結像装置の配置構成であって、光学素子(109)を保持する保持装置(110)を備え、光学素子(109)は、光学面(109.1)を含み且つ主延在平面を規定し、該主延在平面で径方向及び周方向を規定する配置構成に関する。保持装置(110)は、ベースユニット(110.1)と4つ以上の別個の保持ユニット(110.2)とを含み、ベースユニット(110.1)は、保持装置(110)を支持構造(102.1)に接続するために、周方向に相互に離間した複数の支持境界ユニット(110.3)を含む。保持ユニット(110.2)は、ベースユニット(110.1)に接続され、周方向に沿って分配され且つ相互に離間するように配置される。保持ユニット(110.2)は、前記ベースユニット(110.1)に対して光学素子(109)を保持するよう構成される。ベースユニットは、少なくとも1つの支持膜要素(110.4)を含み、少なくとも1つの支持膜要素(110.4)は、周方向及び径方向に沿って主に延び、少なくとも1つの支持膜要素(110.4)は、周方向及び径方向に対して横方向の厚さ寸法を有する。保持ユニット(110.2)は、少なくとも1つの支持膜要素(110.4)のうち光学素子(109)を向いた表側に配置される。【選択図】図3

Description

[関連出願の相互参照]
本願は、米国特許法第119条の下で、2019年5月10日に出願された独国特許出願第10 2019 112 224.4号の優先権を主張し、上記出願の全内容を参照により本明細書に援用する。
本発明は、UV結像光、特に極紫外(EUV)域の光の利用に適したマイクロリソグラフィ用の光学配置構成に関する。さらに、本発明は、当該配置構成を備えた光学結像装置に関する。本発明は、任意所望の光学結像方法と共に用いることができる。本発明は、超小型電子回路及びその目的で用いられる光学コンポーネント(例えば光学マスク)の製造又は検査で特に有利に用いることができる。
超小型電子回路の製造と共に用いられる光学装置は、通常は複数の光学素子ユニットを備え、光学素子ユニットは、結像光路に配置されたレンズ素子、ミラー、又は光学格子等の1つ又は複数の光学素子を含む。当該光学素子は、物体(例えば、マスクに形成されたパターン)の像を基板(例えば、いわゆるウェーハ)に転写するために通常は結像プロセスで協働する。光学素子は、通常は1つ又は複数の機能群に組み合わせられ、これらは場合によっては別個の結像ユニットに保持される。特に、主にいわゆる真空紫外域(例えば波長193nmのVUV)の波長で動作する屈折系の場合、このような結像ユニットは、1つ又は複数の光学素子を保持する光学モジュールのスタックから形成されることが多い。上記光学モジュールは、1つ又は複数の光学素子ホルダを支持する実質的にリング状の外側支持ユニットを有する支持構造を通常は含み、光学素子ホルダはさらに各光学素子を保持する。
半導体コンポーネントの小型化が進歩し続けることで、その製造に用いられる光学系の高分解能化が常に要求されている。この高分解能化の要求により、光学系の開口数(NA)の増大及び結像精度の向上が必要である。
高い光学分解能を得るための1つの手法は、結像プロセスで用いられる光の短波長化にある。最近では、通常は5nm~20nmの波長、大抵の場合は約13nmの波長のいわゆる極紫外(EUV)域の光を用いるシステムの開発が促進される傾向にある。このEUV域では、従来の屈折光学系の使用ができなくなっている。その理由は、このEUV域では、利用可能な光パワーで許容可能な結像結果を達成するには屈折光学系に用いる材料の吸光度が高すぎるからである。したがって、このEUV域では、反射光学系を結像に用いる必要がある。
EUV域で高開口数(例えばNA>0.4~0.5)を有する純粋な反射光学系へのこの移行は、結像装置の設計に関して大きな課題をもたらす。
上述の要因は、所望の結像精度を達成するための、結像に関与する光学素子の相互間の位置及び/又は向きに関して、且つ個々の光学素子の変形に関しても非常に厳しい要件につながる。さらに、最終的にシステムの寿命期間中に動作全体でこの高い結像精度を維持する必要がある。
結果として、結像プロセス中に協働する光学結像装置のコンポーネント(すなわち、例えば照明装置の光学素子、マスク、投影装置の光学素子、及び基板)は、これらのコンポーネント間の所定の明確な空間関係を維持し且つこれらのコンポーネントの望ましくない変形を最小化して、最終的に最大限の結像品質を達成するために、明確な形で支持されなければならない。
ここで、特に上記EUVシステムにおいて起こるシステム固有の問題は、照明装置及び投影装置並びに光学素子の少なくとも1つ1つが比較的大きく重い光学ユニットであることである。しかしながら、精度に関して要件を満たすために、これらの重いユニットは、交換可能且つ対応して調整可能とすべきであり、さらに、これらのユニットは、それらのマウントの設計の結果として、望ましくない又は正確に定義されていない変形が起きなくなっているべきである。こうした理由から、例えば特許文献1(Scherle他、その全開示を参照により本明細書に援用する)から既知のように、これらの光学ユニット又は素子を支持する目的で、周囲に沿って均等に分配された3つの着脱可能な保持ユニット(当該保持ユニットは、通常はいわゆるヘキサポッドキネマティックの形態で設計される)により、いわゆる3点支持が通常は利用される。
支持構造の製造誤差又は変形により起こり得るような光学ユニットにおける望ましくない寄生応力及びそれに起因する変形を回避するために、このような3点支持により、静定マウントを得るか又は過静定マウントを回避することができる。
このような静定3点支持の欠点は、例えば結像装置の輸送時に起こり得るような衝撃荷重の場合、最も不利な荷重の場合には、すなわち荷重が特定の荷重方向であれば、2つの他の保持ユニットがこの荷重方向に実質的にコンプライアンスがあり、したがっていかなる荷重も支えることができないので、主な荷重を3つの保持ユニットのうちの1つだけで支えなければならないことである。したがって、保持ユニットは、光学素子の確実な支持を確保するために、比較的堅牢且つ複雑な設計を有しなければならない。したがって、特に、光学素子への着脱可能な接続は、可能な限り寄生応力(及びそれから生じる寄生変形)の導入を回避又は低減するために複雑な設計を有する。
特許文献2(Heintel他、その全開示を参照により本明細書に援用する)は、光学素子の外周に接着結合され且つ支持リング上に配置された複数の保持ユニットにより光学素子をその外周で保持することを開示している。これにより、動作荷重の分配が改善され且つ接着結合により構成が小型化される。しかしながら、生じる問題は、接着結合により、まず第1に光学素子の単純な交換が容易にできないことである。さらに、衝撃が配置構成に作用する場合、衝撃の方向(又はコンポーネントに作用する加速度)に応じて個々の保持ユニットにおける衝撃荷重が大きく異なる。ここで、最小衝撃荷重に対する最大衝撃荷重の比は、場合によっては最大20であり得る。したがって、この場合も個々の保持ユニットに対する衝撃荷重の分布は均一ではなく、衝撃荷重の大部分はいくつかの個々の保持ユニットにより吸収されなければならない。さらに、この過静定支持により自然に生じる問題は、支持リングの変形の場合の寄生応力が光学素子に導入されることである。
米国特許第7,760,327号明細書 米国特許第8,441,747号明細書
したがって、本発明は、上記欠点がないか又は少なくとも上記欠点が少なく、特に、衝撃荷重に対してできる限り堅牢でありつつ小さなサイズの光学素子の支持体を容易に得る、マイクロリソグラフィ光学配置構成及び当該配置構成を備えた対応する光学結像装置と、光学素子を支持する方法とを提供するという目的に基づく。
本発明は、独立請求項の特徴によりこの目的を達成する。
本発明は、光学素子を別個に保持する複数の保持ユニット、好ましくは4つ以上の保持ユニットが設けられて、保持ユニットがベースユニットの少なくとも1つの支持膜要素に配置され、当該支持膜要素が好ましくは周方向及び径方向に沿って延びる場合に、衝撃荷重に対して堅牢だが小さなサイズの光学素子の支持体が容易に得られるという技術的教示に少なくともある程度は基づく。結像装置の製造、輸送、及び動作中に光学素子において生じる荷重、特に衝撃荷重が複数の保持ユニット、好ましくは4つ以上の保持ユニット間で分割されることを少なくとも一因として、望ましくない場合(例えば、設計の目的でシステムの製造業者及び/又はユーザが通常定義する最悪の場合)でも単一の保持ユニットに作用する最大荷重の低減を最初に達成することができる。
各保持ユニットを支持膜要素上に配置する結果として、(光学素子における)各保持ユニットの光学ユニット側力作用点と各支持境界ユニットにおける(支持構造の)支持構造側力作用点との間の保持装置の剛性を、支持膜要素の設計及び/又は支持膜要素を支持境界ユニットに接続する方法により、設定することがさらに可能である。したがって、これにより有利に達成できるものとして、特に特定の各自由度でのこの剛性が、複数の保持ユニット(好ましくは全部の保持ユニット)で好ましくは最大限に少なくとも相互に実質的に均等化される。特定の自由度でのこの均等化が高度なほど(よって、この自由度の個々の保持ユニット間の剛性の差が小さいほど、又は保持ユニット間のこの剛性の分布が狭帯域であるほど)、各自由度で保持ユニット間に分割される衝撃荷重の均一性が高くなる。所望の場合、場合によっては理想的な場合には、各自由度で支持構造側力作用点に関して全部の保持ユニットで少なくとも実質的に同じ剛性を得ることさえ可能である。この場合、各自由度の衝撃荷重は、全部の保持ユニット間に実質的に均等に分配される。
したがって、ある保持ユニットにおいて(設計の目的でシステムの製造業者及び/又はユーザが通常定義する)最も不利な場合に予想される衝撃荷重が上記保持ユニットの保持力を超えるリスクを、保持ユニットの安全率を大きくする必要なく、したがって寸法を大きめにすることなく確実に減らすことができる。それゆえ、いくつかの実施形態において、保持ユニットの単純化にもかかわらず、衝撃荷重下のシステム障害に対する衝撃安全性又は信頼性を高めることができるのが有利である。したがって、保持ユニットは、より単純な、したがってより省スペースの設計を有することができ、これによりさらに、保持ユニットの数をさらに増やすことが容易になる。最終的には、いくつかの実施形態において、これにより、保持ユニット間で衝撃荷重が均等に分配された、有利な多数の保持ユニットの実現が可能になる。
少なくともいくつかの実施形態における支持膜要素のさらに別の利点は、光学素子が多くの点で有利に均等に支持され、したがって光学素子の重量に起因したその波状変形を実質的に低減することが可能なので、衝撃に対する安定性の向上に加えて達成可能な結像品質も改善することにある。さらに、支持膜要素の使用により、光学素子に対する保持装置の有利な低剛性を得ることができる。
少なくともいくつかの実施形態における支持膜要素のさらに別の利点は、支持膜要素に傾斜軸がある傾斜自由度に関して保持ユニットを相互に分離できることにある。これは特に、支持膜要素を特に窪みにより比較的容易に変形させることができることによる。有利なのは、少なくともいくつかの実施形態において、これにより保持装置の変形中に光学素子に導入される寄生応力の低減を得ることができることである。
したがって、第1態様によれば、本発明は、特に極UV(EUV)域の光を用いるためのマイクロリソグラフィ結像装置の配置構成であって、光学素子を保持する保持装置を備えた配置構成に関する。光学素子は、光学面を含み且つ主延在平面を規定し、主延在平面で径方向及び周方向を規定する。保持装置は、ベースユニットと複数の別個の保持ユニット、特に4つ以上の別個の保持ユニットとを含み、ベースユニットは、保持装置を支持構造に接続するために、周方向に相互に離間した複数の支持境界ユニットを含む。保持ユニットは、ベースユニットに接続され、周方向に沿って分配され且つ相互に離間するように配置される。さらに、保持ユニットは、ベースユニットに対して光学素子を保持するよう構成される。ベースユニットは、少なくとも1つの支持膜要素を含み、少なくとも1つの支持膜要素は、周方向及び径方向に沿って主に延び、少なくとも1つの支持膜要素は、周方向及び径方向に対して横方向の厚さ寸法を有する。ここで、保持ユニットは、少なくとも1つの支持膜要素のうち光学素子を向いた表側に配置される。
原理上、支持膜要素は、個々の保持ユニット間で剛性を分離及び均等化する上記機能を得るための任意の適当な設計及び配置を有し得る。例として、(1つ又は複数の)特定の自由度の剛性又はコンプライアンスを目標通りに設定するために、膜要素の任意の巻回及び/又は折込み構成を(周方向に対して垂直に延びる断面で)実現することができる。したがって、膜要素の断面輪郭は、少なくとも部分的に直線及び/又は少なくとも部分的に多角形及び/又は部分的に曲線の経路を有し得る。当然ながら、断面輪郭の直線経路の場合に特に単純な設計となる。
特に単純な設計を有する変形形態において、少なくとも1つの支持膜要素は、薄肉リング状ディスクのように又は薄肉中空円錐台のように構成される。特に容易に作製できる構成をこれにより得ることができる。
支持膜要素の配置は、原理上は、個々の保持ユニット間で剛性の所望の分離及び/又は均等化を得るために、任意の適当な方法で、且つ光学素子及び保持装置(特に保持ユニット)の対に適合するように選択され得る。特定の有利な変形形態において、少なくとも1つの支持膜要素は、径方向に且つ周方向に対して垂直に延びる断面で、径方向に対して10°以下、好ましくは5°以下、さらに好ましくは2°以下傾斜する。これらの変形形態において、特に、光学素子の主延在平面に対して垂直な自由度で保持ユニット間の好適な狭帯域の剛性分布を得ることができる。ここで、剛性には、上記傾斜角により影響を与えることができ、主延在平面に対して垂直方向の剛性が傾斜角と共に増大する。少なくとも1つの支持膜要素が径方向と少なくとも実質的に平行に延びる場合に、特に単純な構成を得ることができる。
特定の変形形態において、少なくとも1つの支持膜要素は、内側部及び径方向にそこから離間した外側部を有する。ここで、少なくとも1つの支持膜要素は、内側部と外側部との間に中間部を有することができ、中間部は(径方向に)多少大きな広がりを有し得る。その追加として又は代替として、保持ユニットの少なくとも1つ(好ましくは複数の保持ユニット、特に全部の保持ユニット)は、径方向に内側部と外側部との間で少なくとも1つの支持膜要素に接続され得る。これにより、かかる支持膜要素の(剛性の分離及び/又は均等化の)可能性を特に十分に引き出すことができる。ここで、各保持要素が、径方向で内側部と外側部との間の中心領域に配置されれば有利であり得る。
これは、少なくとも1つの支持膜要素が外側部の領域で周方向に延びる周方向外側リング構造に接続される有利な変形形態に特に当てはまる。ここで、特に、外側リング構造は、支持膜要素を越えて光学素子の方向に完全に又は部分的に突出し得る。外側リング構造が少なくとも1つの支持膜要素の表側とは反対側の少なくとも1つの支持膜要素の裏側に配置される(すなわち、換言すれば、外側リング構造が光学素子を向かない)場合に、製造及び組立てが特に容易であり得る設計が得られる。
特定の変形形態において、少なくとも1つの支持膜要素が内側部の領域で周方向に延びる周方向内側リング構造、特に薄肉内側リング構造に接続されれば、同様に有利であり得る。内側リング構造も、支持膜要素を越えて光学素子の方向に突出し得る。同様に、追加として又は代替として、内側リング構造は、少なくとも1つの支持膜要素の表側とは反対側の少なくとも1つの支持膜要素の裏側に配置され得る。
この場合、保持装置の剛性の所望の向上を達成することに加えて、各内側及び外側リング構造は、当該リング構造の設計及び/又は各支持膜要素へのその接続により、保持ユニット間の剛性分布のさらなる適合が比較的単純且つ柔軟に可能であるので有利である。
ここで、特に、支持境界ユニットの少なくともいくつか、特に3つの支持境界ユニットが外側リング構造又は内側リング構造に形成されるので、外側支持構造への保持装置の特に単純な接続が可能となる。ここで、これらの支持境界ユニットは、保持装置の周囲に沿って均等に分配され得る。しかしながら、支持境界ユニットが、例えば結像装置の光学素子及び/又は隣接コンポーネントにより予め決定されているという理由で周方向に沿って不規則な間隔で分配される場合に、剛性分布の適合可能性は特によく反映される。
原理上、外側リング構造及び/又は内側リング構造のみが各支持膜要素に接続されれば十分であり得る。保持ユニット間の剛性の良好な狭帯域分布を有する特に好適な変形形態において、外側リング構造と内側リング構造とを相互接続する少なくとも1つのウェブ要素が設けられ、(膜要素の)厚さ寸法の方向で、少なくとも1つのウェブ要素と少なくとも1つの支持膜要素との間に隙間が形成される。
ここで、各支持境界ユニットと各保持ユニットとの間の力の流れは、ウェブ要素の配置及び/又は設計により適宜指向させ分配することができ、その結果として、各支持境界ユニットに対する各保持ユニットの剛性に影響を及ぼす又は剛性を設定することも可能である。
ここで、隙間により、支持膜要素の分離可能性が制限されないか又は必要に応じて規定の影響を受けることが確実になる。ここで、隙間は、外側リング構造と内側リング構造との間のウェブ要素の長さの50%以上、好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%~100%にわたって延び得る。当然ながら、隙間のない(すなわち、ウェブ要素が支持膜要素に接触する)領域は、支持膜要素のこの領域の変形性を制限する。結果として、このような領域には剛性を高める効果がある。この補剛効果を用いて、その隙間を局所的に閉じることにより剛性を局所的に調整することもできる。
保持ユニット間で得ようとする剛性分布によっては、単一のウェブ要素で十分な可能性があり得る。特定の変形形態において、相互に割り当てられた少なくとも1対のウェブ要素が設けられ、少なくとも1対の2つのウェブ要素は、周方向に隣り合って内側リング構造に係合する。これにより、得るべき力の流れの、したがって剛性分布の特に好適な設定が可能となる。得るべき剛性分布に応じて、原則として任意の数のウェブ要素対を設けることができることを理解されたい。相互に割りてられたかかるウェブ要素対が3つ設けられる場合に、特に好適な構成が通常は得られる。
かかるウェブ要素が複数対ある場合、異なる対のウェブ要素は交差する可能性があり得る。しかしながら、少なくとも1対の2つのウェブ要素が隣り合って外側リング構造と係合すれば、すなわちウェブ要素の交差というものがなければ、特に有利であり得る。
得るべき保持ユニット間の剛性分布に応じて、周囲にわたるウェブ要素の配置又は分布を任意の適当な形で実施することができる。好ましい変形形態において、少なくとも1対の2つのウェブ要素は、周方向に相互に隣り合う2つの支持境界ユニット間で外側リング構造に係合する。これにより、支持境界ユニットと保持ユニットとの間で得るべき力の流れの、したがって(1つ又は複数の自由度の)剛性の特に好適な分布又は設定が可能となる。
原理上、各対の2つのウェブ要素は、所望の剛性分布を得るために相互に対して任意に且つ適当に整列し得る。好ましくは、少なくとも1対の2つのウェブ要素は、長手方向軸をそれぞれが規定し、2つの長手方向軸は、主延在平面の平面図で、相互に10°以下、好ましくは5°以下、さらに好ましくは2°以下、特に0°(したがって、長手方向軸同士が平行に延びるか又は場合によっては同一直線上にある)傾斜して延びる。
その追加として又は代替として、各対の2つのウェブ要素は、2つのリング構造に対して且つ/又は支持境界ユニットに対しても任意の適当な形で整列し得る。有利な変形形態において、少なくとも1対の2つのウェブ要素は、長手方向軸をそれぞれが規定し、主延在平面の平面図で、2つの長手方向軸の少なくとも一方、好ましくは2つの長手方向軸のそれぞれが、周方向に相互に隣り合う外側リング構造の2つの支持境界ユニットを接続する接続線に対して30°以下、好ましくは10°以下、さらに好ましくは2°以下傾斜して延び、支持境界ユニット間には(対の)各ウェブ要素が係合する。ここで、本開示の意味の範囲内で、2つの支持境界ユニット間の接続線は、各支持境界ユニットで得られる(結像装置の支持構造の)支持力の作用点間の接続により規定されることが好ましい。この結果として、支持境界ユニットと保持ユニットとの間の力の流れの特に好適な分布を得ることが可能であり、したがって保持ユニット間の(1つ又は複数の自由度の)好適な狭帯域剛性分布を得ることが可能である。
さらに他の変形形態において、少なくとも1つの支持膜要素は、その表側とは反対側の裏側で、周方向に延びる周方向支持リング構造に接続される。ここで、支持境界ユニット、特に3つの支持境界ユニットは、支持リング構造に形成されることが好ましい。ここでも、周囲にわたって支持境界ユニットを均等に分配することができる。しかしながら、支持境界ユニットが周方向に沿って不規則な間隔で分配される場合に、利点が特によく反映される。
この設計では、少なくとも1つの支持膜要素が支持リング構造に連接されるように、すなわち支持リング構造と支持膜要素との間に隙間がないようにすることができる。しかしながら、さらに他の変形形態において、この領域の支持膜構造の変形能力を少なくとも部分的に解放するために、少なくとも部分的にそのような隙間をウェブ要素に関連して既に上述したように設けることもできることを理解されたい。
これらの設計でも、支持境界ユニットと個々の保持ユニットとの間の力の流れ、したがって保持ユニット間の剛性分布を、支持リング構造の設計及び/又はプロファイルにより設定することができる。特定の変形形態において、この目的で、少なくとも1つの支持膜要素の内側部からの(特に少なくとも1つの支持膜要素の内縁からの)支持リング構造の距離は、周方向に相互に隣り合う少なくとも2つの、特に全部の支持境界ユニット間で周方向に沿って変わる。
支持リング構造が、少なくとも1つの支持膜要素の内縁を越えて径方向内方に突出せずに本質的には最短経路に沿って、周方向に相互に隣り合う少なくとも2つの(好ましくは全部の)支持境界ユニットを接続すれば、さらに有利である。特に好適な力の流れ分布をこれにより得ることができる。
保持装置としては、少なくとも1つの支持膜要素及び支持リング構造の組み合わせで原則として十分であり得ることが理解されよう。しかしながら、好ましい変形形態において、支持リング構造は、支持膜要素とは反対の裏側で、周方向及び径方向に沿って主に延びる少なくとも1つの補剛膜要素に接続される。これにより、保持装置全体の剛性を有利に高めることができる結果として、特に、保持装置の有利な高共振周波数が得られる。
原理上、補剛膜要素は、任意の適当な所望の方法で設計され得る。特に、これは支持膜要素と同様の構成、又は同一の構成でさえあり得る。好ましくは、少なくとも1つの補剛膜要素は、薄肉リング状ディスクのように又は薄肉中空円錐台のように構成される。さらに、径方向に且つ周方向に対して垂直に延びる断面で、少なくとも1つの補剛膜要素は、追加として又は代替として、径方向に対して10°以下、好ましくは5°以下、さらに好ましくは2°以下傾斜して延びる。少なくとも1つの補剛膜要素が径方向と少なくとも実質的に平行に延びれば、ここでも特に有利である。補剛膜要素の設計及び配置に関しても、支持膜要素に関する上記説明が原則として当てはまるので、この点でそれを参照されたい。
これらの設計でも、保持ユニットは、原則として光学素子を保持するための任意の適当な形態で構成され得る。後方支持リング構造を有する設計では、好ましくは、周方向に直接隣接して位置付けられた2つの保持ユニットの少なくとも一方(好ましくは保持ユニットのそれぞれ)は、分離部を介して少なくとも1つの支持膜要素に接続される。これにより、後方支持リング構造による支持膜要素の変形能力の制限がこの分離部により補償されることが容易に確実となり得る。ここで、原則として、分離部を介した分離は任意の設計とすることができ、1つ又は複数の所要自由度に一致させることができる。通常は、分離部が径方向と平行な傾斜軸周りの傾斜自由度を解放すれば特に有利である。
原則として、本開示の意味での膜要素は、厚さ寸法が他の2つの空間方向の寸法よりも大幅に(通常は1桁以上)小さい薄肉要素である。好ましくは、周方向に対して垂直な断面で、少なくとも1つの支持膜要素の幅寸法が規定され、少なくとも1つの支持膜要素の厚さ寸法は、少なくとも1つの支持膜要素の幅寸法の2%~30%、好ましくは5%~25%、さらに好ましくは10%~20%である。これにより、保持ユニット間で得るべき狭帯域剛性分布に関して特に好適な特性を得ることができる。ここで、絶対幅寸法は影響力があり得るものであり、相対厚さ寸法も幅寸法の増加に伴い増加することができることを理解されたい。いずれの場合も、特に主延在平面に対して垂直な方向の支持膜要素の剛性を、(対応する空間方向の)ベースユニットの隣接コンポーネントの剛性より1桁以上小さくすることが好ましい。
その追加として又は代替として、少なくとも1つの支持膜要素の厚さ寸法は、周方向に沿って変わることができ、厚さ寸法は、特に周方向に沿った最も近い支持境界ユニットに対する角距離に応じて変わることができる。ここで、特に、最も近い支持境界ユニットに対する角距離の増加に伴い厚さ寸法を増加させることができる。このような厚さ寸法の変化により、いずれの場合も、各支持膜要素の変形特性を細かく設定すること、ひいては(単独で又は本明細書に記載の他の措置と共に)保持ユニット間の所望の狭帯域剛性分布を得ることが可能である。その追加として又は代替として、この目的で、径方向に沿って少なくとも1つの支持膜要素の厚さ寸法を変えることも当然ながら可能である。ここで、厚さ寸法は特に、径方向の支持膜要素の所望の剛性プロファイルに応じて変わり得る。
その追加として又は代替として、少なくとも1つの支持膜要素は、周方向で2つの直接隣接した保持ユニット間に位置付けられた少なくとも1つの領域に、特に2つの直接隣接した保持ユニット間の各領域に、少なくとも1つの貫通開口を有し得る。当然ながら、これに対応して、各支持膜要素の変形特性に、さらに保持ユニット間の狭帯域剛性分布に影響を及ぼす選択肢も得られる。
好ましくは、各保持ユニットは、光学素子への接続用の保持境界ユニットを含み、主延在平面に対して垂直な第1方向の第1剛性及び径方向と平行な軸周りの第2剛性が、支持境界ユニットのそれぞれに関する各保持ユニットの保持境界ユニットに対して規定される。ここで、少なくとも1つの支持境界ユニットについて、好ましくは全部の支持境界ユニットについて、且つ保持ユニットの80%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%~100%を含む保持ユニット群について、保持ユニット群の保持ユニット間の第1剛性の変化が保持ユニット群の保持ユニットの最小の第1剛性の900%以下、好ましくは100%以下、さらに好ましくは10%~1%であるように、保持装置、特にベースユニット、及び特に少なくとも1つの支持膜要素は構成される。概して、保持ユニット群の保持ユニット間の第1剛性の変化は、保持ユニット群の保持ユニットの最小の第1剛性の1%未満であることが望ましい。このように、第1方向(すなわち、光学素子の主延在平面に対して垂直)で特に好適な狭帯域剛性分布が有利に得られる。
単一の自由度、特に主衝撃荷重が予想される自由度について、保持ユニット間の剛性分布をこのように適合させれば十分であり得ることを理解されたい。好ましくは、このような適合はさらに他の自由度でも実施される。同様に、1つ又は複数の他の自由度のみで適合を行うことも当然ながら可能である。
したがって、特定の変形形態において、少なくとも1つの支持境界ユニットについて、好ましくは全部の支持境界ユニットについて、且つ保持ユニットの80%以上、好ましくは90%、さらに好ましくは95%~100%を含むさらに別の保持ユニット群について、さらに別の保持ユニット群の保持ユニット間の第2剛性の変化が、当該さらに別の保持ユニット群の保持ユニットの最小の第2剛性の900%以下、好ましくは100%以下、さらに好ましくは10%~1%であるように、保持装置、特にベースユニット、及び特に少なくとも1つの支持膜要素は構成され得る。上述のような第1剛性(すなわち第1群)及び第2剛性(すなわち第2群)に関する2つの保持ユニット群は、同一であり得ることが理解されよう。しかしながら、1つ又は複数の保持ユニットによって異なる場合もある。
原理上、保持ユニットは、動作中に光学素子を保持するように任意の適当な方法で設計され得る。ここで、基本的には、摩擦及び/又は嵌合及び/又は接着接続技術を個別に又は任意の望ましい組み合わせで用いることができる。よって、例えば、保持ユニットは、従来の接着接続、例えば接着結合等が光学素子の接続に用いられるように設計され得る。
好ましい変形形態において、着脱可能な接続が用いられる。ここで、それぞれ別個のクランプ接続を介して光学素子を保持する保持ユニットが好ましい。ここで、各クランプ接続により、接続の単純な解放性、したがって光学素子の単純な交換性が確保される。さらに、クランプは、そこから得られる保持力(すなわち、クランプ面間の摩擦)をクランプ面での接触力により比較的高精度に設定できるので有利である。したがって、保持ユニットにおいて最も不利な場合に予想される衝撃荷重が上記保持ユニットの保持力を超えるリスクを、保持ユニットの安全率を大きくする必要なく、したがって寸法を大きめにすることなく確実に減らすことができる。したがって、保持ユニットの単純化にもかかわらず、衝撃荷重下のシステムの衝撃安全性又は故障安全性を高めることができるのが有利である。
原理上、各保持ユニットと光学素子との間のクランプ接続は、任意の適当な方法で成立させることができる。特に、クランプに必要な保持ユニット及び光学素子の1つ又は複数の各接触面間の摩擦係合を、任意の適当な方法でもたらすことができる。したがって、単一のクランプ要素を保持ユニット毎に設けることができ、上記クランプ要素は、クランプの摩擦係合を得るために適当なテンション装置により光学素子の対応する接触面に押し当てられる。例えば、クランプ要素は、ベースユニット上での各自の支持により光学素子に対してプレテンションされ得る。その場合、組立状態で光学素子に作用する接触力が少なくとも部分毎に、但し少なくとも全体的に相互に打ち消し合い、光学素子の規定の位置及び向きが得られるように、1つ又は複数の隣接する保持ユニットにより対応する反力を加えることができる。
特に単純な設計が得られるのは、保持ユニットの少なくとも1つ、好ましくは各保持ユニットが、光学素子への接続用の保持境界ユニットを含み、保持境界ユニットが、特に第1クランプ要素及び第2クランプ要素を含む場合である。ここで、第1クランプ要素及び第2クランプ要素は、クランプ接続を成立させるために相互に対して単純に引き締められ、光学素子の保持境界部が第1クランプ要素と第2クランプ要素との間に特に容易にクランプされる。好ましくは、このような構成の場合に特に単純な全体設計が達成されるので、各保持ユニットでこのような構成が選択される。
第1クランプ要素及び第2クランプ要素が、クランプ接続を成立させるために単純なテンション要素により相互に対して引き締められる場合に、光学素子に寄生応力が導入されるリスクが低い特に有利な変形形態が得られる。ここで、テンション要素は、例えばクランプブラケットの形態又はタイロッドの形態で設計され得る。好ましくは、テンション要素が境界部の凹部内に延びる結果として、特に局所的に、クランプ力の特に均等な分布を得ることができる。ここで、テンション要素は、回避しなければ光学素子における寄生応力につながる可能性があるテンション要素と光学素子の境界部との間の接触を回避するために、遊びを持って境界部の凹部内に延びることが好ましい。
好ましくは、テンション要素の緊張力損失を減らすよう構成された補償ばね装置が設けられる。原理上、この補償ばね装置は、任意の適当な方法で設計され得る。例として、これは、皿ばね又は皿ばねパケット(それぞれベルビルワッシャ又はベルビルワッシャパケットとも称する場合がある)のように容易に設計することができる。
原理上、テンション要素は、クランプ要素の相互に対する引締め、したがって境界部のクランプを得るのに適した任意の設計を有し得る。言及したように、これは、2つのクランプ要素の周りに係合し支えるクランプブラケットに関係し得る。テンション要素が、引締めのためにクランプ要素の一方に螺入されるねじ部を含む場合に、特に単純で小型の構成が得られる。ここで、クランプ要素の少なくとも一方が接続部によりベースユニットに接続されれば特に有利であり、その場合、接続部は、ねじ部の長手方向軸と実質的に平行に延びる軸周りの回転自由度を制限するように構成されることが好ましい。これにより、この点で光学素子に導入される寄生応力が全くないか又はごくわずかにしかないように、接続部がねじ接続の締付トルクの少なくとも大部分を吸収することが、単純な方法で確実になり得る。
各保持ユニットが光学素子の接続用の保持境界ユニットを有することができ、各保持境界ユニットをベースユニットに原則として任意の適当な方法で接続できることを理解されたい。特に、保持境界ユニットの一部、例えばクランプ要素の一方等は、上記テンション要素を介してベースユニットに間接的にしか接続できない一方で、他の部分、例えば他方のクランプ要素は、上記ベースユニットに直接接続することができる。好ましくは、保持境界ユニットの少なくとも1つ、特に保持境界ユニットのそれぞれは、接続部を介して支持膜要素に接続される。上記クランプ要素を利用する場合、例えば、第1クランプ要素が接続部を介して支持膜要素に接続され、且つ/又は第2クランプ要素が接続部を介して支持膜要素に接続されることが可能である。
第1クランプ要素及び第2クランプ要素は、共通の接続部を介してベースユニットに接続され得ることを理解されたい。しかしながら、他の変形形態において、第1クランプ要素は第1接続部を介してベースユニットに接続することができ、第2クランプ要素は必要な場合は(別個の)第2接続部を介してベースユニットに接続することができる。ここで、第1接続部及び第2接続部が相互に実質的に平行に延びる場合、製造及び組立てが特に容易であるにもかかわらず、動力学的観点から特定の自由度で有利な剛性を有する構成となるので有利であり得る。その追加として又は代替として、第1接続部及び第2接続部は、相互に対して引き締められるクランプ要素を径方向と実質的に平行に案内するよう構成された平行ガイド式に構成され得る。両方の変形形態で、残りの自由度では特定の条件下で動力学的に有利な高い剛性を有したまま(熱変形分離のための)上記径方向のコンプライアンスを得ることができる。しかしながら、特定の条件下では、接続部のこの高い剛性は、保持装置の変形の場合に光学素子における比較的高い寄生応力につながり得るので、逆効果でもあり得る。
原理上、接続部は、任意所望の適当な方法で設計され得る。よって、例として、接続部は板ばね式に構成され得る。これにより、特に単純で小型の費用効果的な変形形態が得られる。その追加として又は代替として、接続部は、(光学素子の)径方向にコンプライアンスがあるよう構成され得る。特に、光学素子及び保持装置の熱膨張率が異なる場合にこれは有利である。その場合、径方向のコンプライアンスにより、光学素子と保持装置との間で良好な熱変形分離を得ることができる。その追加として又は代替として、接続部は、径方向に対して垂直な平面内に実質的に延び得る。これによっても、特に費用効果的で小型の設計を得ることができる。
特定の変形形態において、接続部は、径方向と実質的に平行に延びる軸周りの回転自由度を制限するように構成される。特に、径方向に整列したねじ等を固定目的で用いる場合、(クランプ接続について既に上述したように)接続部がねじ接続の締付トルクの少なくとも一部を吸収できるので、これは有利である。
原理上、接続部は、上記変形形態を実現するために任意の適当な方法で整列させることができる。特定の変形形態において、接続部は、主延在平面に対して実質的に垂直又は主延在平面と実質的に平行に延びる長手方向軸を規定する。両方の場合に、上記径方向のコンプライアンスを特に単純に実現することができる。
原理上、光学素子は、保持ユニットに対する各接続を成立させるために任意の設計を有し得る。よって、光学素子は、保持ユニットへの接続用に設けられた単一の保持境界部を例えば含み得る。特定の変形形態において、光学素子は、各保持ユニットとの接続を成立させるために別個の保持境界部をそれぞれ含み、上記保持境界部は各保持ユニットへの接続に役立つ。その場合、例えば、上述のように、光学素子の保持境界部は、保持ユニットの2つのクランプ要素間にクランプされ得る。
保持境界部及び保持ユニットは、所望に応じて相互に組み合わせ可能であり得る。すなわち、保持境界部と保持ユニットとの間に特定の対偶が与えられない(したがって、例えば、光学素子と保持ユニットを有するベースユニットとを周方向に沿って相互に対して任意に回転させることができる)。他の変形形態において、このような特定の対偶は、コンポーネントの適宜異なる設計及び/又は配置により実現される。ここで、保持境界部は、第1保持ユニットと組み合わせ可能だが第2保持ユニットとは組み合わせ可能でないように構成され得る。
原理上、光学素子の保持境界部は、光学素子において任意の適当な方法で実現することができる。光学素子の保持境界部が光学素子の突出部により構成される場合に、特に小型で単純な設計が得られる。複数の保持境界部が光学素子の共通の突出部に形成され得る。さらに、全部の保持境界部が光学素子のリング状突出部に形成され得る。光学素子の突出部は、周方向に且つ/又は周方向及び径方向により規定される平面に対して垂直な方向に延び得る。
原理上、各保持境界部は、任意の適当な所望の方法で設計され得る。例として、これは光学素子の本体に直接形成され得る。容易且つ高精度に実行することができるので好ましい変形形態において、各保持境界部は、光学素子に接続された保持境界要素により構成することができる。ここで、保持境界要素は、光学素子の凹部に挿入され得るものであり、当該境界要素は、特に光学素子の突出部の凹部に挿入され得る。このような構成は特に容易に製造することができる。保持境界要素は、例えば接続ブッシュを含み得る。この接続ブッシュは、単純で正確な製造及び組立てを容易にするカラーを含み得る。
原理上、光学素子は、一部品又は多部品式に任意の適当な材料から製造することができる。好ましくは、光学素子は、少なくとも突出部の領域が、特にSiSiCを含むセラミック材料から製造され、且つ/又はZerodurを含む材料及び/又はレンズ材料から製造される。光学素子に適したさらに他の材料は、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、特にアルミニウムケイ素(AlSi)、ベリリウム(Be)、ベリリウム合金、特にアルミニウムベリリウム(AlBe)、ULE(登録商標)(米国ニューヨーク州14831コーニング所在のCorning Inc.による超低膨張ガラス)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、炭化ケイ素(SiC)、及びケイ素(Si)である。境界要素を有する変形形態において、境界要素は、インバー及び/又はステンレス鋼及び/又はモリブデンを含む材料から製造できることが好ましい。境界要素に適したさらに他の材料は、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、特にアルミニウムケイ素(AlSi)、ベリリウム(Be)、ベリリウム合金、特にアルミニウムベリリウム(AlBe)、セラミック材料、特にSiSiCだが、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)又は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)でもある。
原理上、光学面は、任意の屈折及び/又は反射及び/又は回折光学面であり得る。本明細書に記載の利点は、光学面が反射光学面である場合に特によく奏功する。その場合、光学面は、光学素子の本体に配置されることが好ましい。本体は、その場合、光学面とは反対側に少なくとも1つの突出部を含むことが好ましく、当該突出部は、保持ユニットの少なくとも1つに対する境界部を形成する。
原理上、ベースユニットも同様に任意の設計を有し得る。好ましい小型変形形態において、ベースユニットはリング状の構成を有する。ここで、ベースユニットは、最も単純な場合には円形リング状の設計を有し得る。しかしながら、任意の他のリング形態、例えば少なくとも部分的に多角形のリング又は曲線及び直線部分を組み合わせたリングも可能である。通常、ベースユニットの形態は、支持すべき光学素子の形態に一致させる。
特に有利な設計では、ベースユニットは、ベースユニットの主延在平面を規定し、保持ユニットの少なくとも1つは、ベースユニットの主延在平面に対して実質的に垂直にベースユニットから突出する。好ましくは、これは全部の保持ユニットに当てはまり、当該保持ユニットの全部がベースユニットの主延在平面に対して実質的に垂直にベースユニットから突出する。リング状のベースユニットを有する変形形態において、これにより冠状の設計が得られ、保持ユニットは、冠の爪のようにリング状のベースユニットから突出する。
原理上、保持装置は、いわゆる差動設計の複数の別個のコンポーネントから任意の適当な方法で構成され得る。特に堅牢で高精度に製造された特定の変形形態の場合、ベースユニットはモノリシックな構成を有する。その追加として又は代替として、支持膜要素は、保持ユニットの少なくとも1つと(好ましくは全部の保持ユニットと)モノリシックに形成され得る。
原理上、任意の適当な材料を保持装置又はそのコンポーネントに用いることができる。これは例えば、個別の又は任意所望の組み合わせの、ステンレス鋼、アルミニウム(Al)、又はベリリウム(Be)であり得る。さらに他の適当な材料は、アルミニウム合金、特にアルミニウムケイ素(AlSi)、ベリリウム合金、特にアルミニウムベリリウム(AlBe)、セラミック材料、特にSiSiCだが、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)又は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)でもある。
既に上述したように、できる限り多くの保持ユニットがあることが好ましく、その数は、光学素子のサイズに応じた利用可能な設置空間により制限される。6個以上、より好ましくは9個以上、さらに好ましくは18個~36個の保持ユニットが好ましくは設けられる。しかしながら、光学素子の寸法又は利用可能な設置空間に応じて、はるかに多くの保持ユニットを設けることもできる。よって、大型の光学素子の場合、できる限り多くの保持ユニットが好ましい。保持ユニットは、任意の分配で設けることができる。ここで、保持ユニットの数は120個以上であり得る。保持ユニットは、任意の分配で配置することができる。特に、分配は、光学素子の質量分布及び/又は(特に衝撃荷重の)予想荷重方向に適合させることができる。特定の変形形態において、保持ユニットは、周方向に沿って実質的に均等な分配で配置される。特に、これは、荷重がいかなる方向にも生じ得る状況を考慮できる。
第2態様によれば、本発明は、特に極UV(EUV)域の光を用いるためのマイクロリソグラフィ結像装置の配置構成であって、光学素子を保持する保持装置を備えた配置構成に関する。光学素子は、光学面を含み且つ主延在平面を規定し、主延在平面で径方向及び周方向を規定する。保持装置は、ベースユニットと複数の別個の保持ユニット、特に4つ以上の別個の保持ユニットとを含む。ベースユニットは、保持装置を支持構造に接続するために、周方向に相互に離間した複数の支持境界ユニットを含む。保持ユニットは、ベースユニットに接続され、周方向に沿って分配され且つ相互に離間するように配置される。保持ユニットは、ベースユニットに対して光学素子を保持するよう構成され、各保持ユニットは、光学素子への接続用の保持境界ユニットを含む。支持境界ユニットのそれぞれに関して、第1方向の、特に主延在平面に対して垂直な第1方向の第1剛性が、各保持ユニットの各保持境界ユニットに対して規定される。ベースユニットは、少なくとも1つの支持膜要素を含み、保持ユニットは、少なくとも1つの支持膜要素上に、特に少なくとも1つの支持膜要素のうち光学素子を向いた表側に配置される。少なくとも1つの支持境界ユニットについて、好ましくは全部の支持境界ユニットについて、且つ保持ユニットの80%以上、好ましくは90%、さらに好ましくは95%~100%を含む保持ユニット群について、保持ユニット群の保持ユニット間の第1剛性の変化が保持ユニット群の保持ユニットの最小の第1剛性の900%以下、好ましくは100%以下、さらに好ましくは10%~1%であるように、少なくとも1つの支持膜要素を含む保持装置の少なくとも一部が構成される。概して、保持ユニット群の保持ユニット間の各剛性の変化は、保持ユニット群の保持ユニットの最小の各剛性の1%未満であることが望ましい。
既に上述したように、各保持ユニットを支持膜要素上に配置する結果として、(光学素子における)各保持ユニットの光学ユニット側力作用点と各支持境界ユニットにおける(支持構造の)支持構造側力作用点との間の保持装置の剛性を、支持膜要素の設計及び/又は支持膜要素を支持境界ユニットに接続する方法により、設定することがさらに可能である。したがって、これにより有利に達成できるものとして、特に特定の各自由度でのこの剛性が、複数の保持ユニット(好ましくは全部の保持ユニット)間で最大限に均等化される。特定の自由度でのこの均等化が高度なほど(よって、この自由度の個々の保持ユニット間の剛性の差が小さいほど、又は保持ユニット間のこの剛性の分布が狭帯域であるほど)、各自由度で保持ユニット間に分配される衝撃荷重の均一性が高くなる。理想的な場合には、各自由度で支持構造側力作用点に関して全部の保持ユニットで少なくとも実質的に同じ剛性を得ることさえ可能である。この場合、各自由度の衝撃荷重は、全部の保持ユニット間に実質的に均等に分配される。
第2態様による保持ユニット間の剛性のこの分布は、特に、本発明の上記第1態様に関して上述した特徴及び変形形態(又は特徴の組み合わせ)と任意に組み合わせることが理解されよう。特に、各特徴について上述したのと同じ利点を達成することができる。よって、上記説明を明確に参照されたい。
本発明は、特にマイクロリソグラフィ用の光学結像装置であって、第1光学素子群を含む照明装置と、物体を収容する物体装置と、第2光学素子群を有する投影装置と、画像装置とを備え、照明装置は物体を照明するよう構成され、投影装置は物体の像を画像装置に投影するよう構成される光学結像装置にも関する。照明装置及び/又は投影装置は、本発明による配置構成を少なくとも1つ含む。これにより、上述した変形形態及び利点を同程度に実現することができるので、この点で上記説明を参照されたい。
本発明はさらに、特に極UV(EUV)域の光を用いるための、マイクロリソグラフィ光学素子を支持する方法であって、光学面を含み且つ主延在平面を規定し、主延在平面で径方向及び周方向を規定する光学素子(109)を、保持装置により保持する方法に関する。ここで、光学素子は、保持装置の複数の別個の保持ユニット、特に4つ以上の別個の保持ユニットにより保持装置のベースユニットに対して保持され、上記保持ユニットは、周方向に沿って分配され且つ相互に離間するように配置される。ベースユニットは、周方向に相互に離間した複数の支持境界ユニットにより支持構造に接続される。ここで、ベースユニットの少なくとも1つの支持膜要素が、周方向及び径方向に沿って主に延び、少なくとも1つの支持膜要素は、周方向及び径方向に対して横方向の厚さ寸法を有する。保持ユニットは、少なくとも1つの支持膜要素のうち光学素子を向いた表側に配置される。これにより、第1態様に関して上述した変形形態及び利点を同程度に実現することができるので、この点で上記説明を参照されたい。
本発明はさらに、特に極UV(EUV)域の光を用いるための、マイクロリソグラフィ光学素子を支持する方法であって、光学面を含み且つ主延在平面を規定し、主延在平面で径方向及び周方向を規定する光学素子(109)を、保持装置により保持する方法に関する。ここで、光学素子は、保持装置の複数の別個の保持ユニット、特に4つ以上の別個の保持ユニットにより保持装置のベースユニットに対して保持され、上記保持ユニットは、周方向に沿って分配され且つ相互に離間するように配置される。ベースユニットは、周方向に相互に離間した複数の支持境界ユニットにより支持構造に接続される。各保持ユニットは、光学素子に接続された保持境界ユニットを含む。支持境界ユニットのそれぞれに関して、第1方向の、特に主延在平面に対して垂直な第1方向の第1剛性が、各保持ユニットの各保持境界ユニットに対して規定される。保持ユニットは、ベースユニットの少なくとも1つの支持膜要素上に、特に少なくとも1つの支持膜要素のうち光学素子を向いた表側に配置される。少なくとも1つの支持境界ユニットについて、好ましくは全部の支持境界ユニットについて、且つ保持ユニットの80%以上、好ましくは90%、さらに好ましくは95%~100%を含む保持ユニット群について、保持ユニット群の保持ユニット間の第1剛性の変化が保持ユニット群の保持ユニットの最小の第1剛性の900%以下、好ましくは100%以下、さらに好ましくは10%~1%であるように、少なくとも1つの支持膜要素を含む保持装置の少なくとも一部が構成される。これにより、第2態様に関して上述した変形形態及び利点を同程度に実現することができるので、この点で上記説明を参照されたい。
応力のない又は規定の組立て(光学素子の寄生応力の発生が少なくとも主に回避されている)を考えると、保持装置の3つの保持ユニットと光学素子との間の各接続が、光学素子がベースユニットに対して空間的に固定されるように第1ステップで成立する場合に、上記方法では特に有利である。したがって、結果として従来の3点支持のような固定を最初に実現することができる。ここで、これは、光学素子のこの初期取付けのために特に設計され且つ残りの保持ユニットとは異なる3つの(第1)保持ユニットに関し得る。特に、これら3つの(第1)保持ユニットは、残りの(第2)保持ユニットよりも高い剛性設計を有し得る。続いて、保持装置の残りの(第2)保持ユニットと光学素子との間の各接続が、第1ステップの次の第2ステップで成立する。ここで、特にクランプのために必要な運動方向で、残りの(第2)保持ユニットは、3つの(第1)保持ユニットよりも大幅に低い剛性を有することで、著しい復元力、したがって寄生応力を発生させることなく製造誤差を補償することができるようになり得る。
本発明のさらに他の態様及び実施形態は、従属請求項及び添付図面に関する以下の好ましい実施形態の説明から明らかである。開示される特徴の全ての組み合わせが、請求項の主題であるか否かに関係なく本発明の範囲内にある。
本発明による光学配置構成の好ましい実施形態を含む、本発明による投影露光装置の好ましい実施形態の概略図である。 図1からの本発明による配置構成の保持装置の表側の概略平面図である。 図2からの本発明による配置構成の一部(細部D)の(図2の線III-IIIに沿った)概略断面図である。 図1からの本発明による配置構成の保持装置の裏側の概略平面図である。 (図4の図と同様であり且つ図6の線V-Vに沿った)図2からの本発明による配置構成の変形形態の(裏側の平面図の)概略断面図である。 図5からの本発明による配置構成の一部(細部D)の(図5の線VI-VIに沿った)概略断面図である。 図5からの配置構成の一部の(図6の線VII-VIIに沿った)概略断面図である。
第1実施形態
本発明による光学配置構成の好ましい実施形態を備えた、本発明によるマイクロリソグラフィ投影露光装置101の好ましい実施形態を、図1~図4を参照して以下で説明する。以下の説明を単純化するために、xyz座標系を図示し、z方向が重力方向に相当する。言うまでもなく、さらに他の構成でxyz座標系の任意所望の他の向きを選択することが可能である。
図1は、半導体コンポーネントを製造するマイクロリソグラフィプロセスで用いられる投影露光装置101の概略的な一定の縮尺でない図である。投影露光装置101は、照明装置102及び投影装置103を備える。投影装置103は、露光プロセスにおいて、マスクユニット104に配置されたマスク104.1の構造の像を基板ユニット105に配置された基板105.1に転写するよう設計される。この目的で、照明装置102はマスク104.1を照明する。光学投影装置103は、マスク104.1から光を受光し、マスク104.1のマスク構造の像を例えばウェーハ等の基板105.1に投影する。
照明装置102は、光学素子群106.1を含む光学ユニット106を備える。投影装置103は、光学素子群107.1を含むさらに別の光学素子ユニット107を備える。光学素子群106.1、107.1は、投影露光装置101の折り返し中心光線経路101.1に沿って配置される。各光学素子群106.1、107.1は、複数の光学素子を含み得る。
好ましい実施形態において、投影露光装置101は、5nm~20nmの波長、特に13nmの波長を有するEUV域の露光光(極紫外線)で動作する。したがって、照明装置102及び投影装置103の素子群106.1、107.1の光学素子は、反射光学素子に限られる。光学素子群106.1、107.1は、光学配置構成108に基づいて以下で説明するように、本発明による1つ又は複数の光学配置構成を含み得る。光学ユニット106及び107は、それぞれが支持構造101.2により支持される。
本発明のさらに他の構成では、任意のタイプの光学素子(屈折、反射、回折)を単独で又は任意所望の組み合わせで残りの光学モジュールに用いることも当然ながら(特に照明光の波長に応じて)可能である。
本発明による光学配置構成を、配置構成108に基づいて例示的に以下で説明する。図2は、配置構成108の表側の概略平面図を示し、図3は、配置構成108の一部の(図2の線III-IIIに沿った)概略断面図を示す。図4は、図2からの配置構成108の部分の裏側の概略平面図を示す。
図2と、特に(図2の細部Dを示す)図3とから分かるように、本例において、配置構成108は光学配置構成であり、照明装置102のコレクタミラーの形態の光学素子109と、光学素子109を保持する保持装置110とを備える。ここで、図2は、光学素子109を向いた(z方向に沿った)保持装置110の表側の平面図を示す。光学素子109をその破線外側輪郭で示す。
光学素子109は、光学素子109の本体109.2の片側(表側)に(従来通りに)形成された反射光学面109.1を含む。光学素子109は、(図2のxy平面又は図平面と平行な)主延在平面を規定し、主延在平面で径方向R及び周方向Uを規定する。
本例では、保持装置110は、ベースユニット110.1及び別個の保持ユニット110.2を含み、保持ユニット110.2は、ベースユニット110.1に接続され、周方向Uに沿って分配され且つ相互に離間するように配置される。保持ユニット110.2は、光学素子109をベースユニット110.1に対して所定の位置及び向きで保持する。本例では、各保持ユニット110.2は、光学素子109とベースユニット110.1との間に他の保持ユニット110.2とは別個であるクランプ接続を成立させる。しかしながら、他の変形形態において、各保持ユニット110.2と光学素子109との間で任意の他の接続技法を用いることができることを理解されたい。
既に述べたように、できる限り多くの保持ユニット110.2があることが好ましく、その数は、光学素子109のサイズに応じた利用可能な設置空間により制限される。本例では、18個の保持ユニット110.2が設けられる。しかしながら、他の変形形態では異なる数を設けることもできる。特に、特定の変形形態では、6個以上、好ましくは9個以上、さらに好ましくは18個~36個の保持ユニット110.2が設けられ得る。
本例では、保持ユニット110.2は、周方向Uに沿ってそれぞれ20°の角度間隔で均等に分配されて配置される。これにより、光学素子に導入される荷重、例えば衝撃荷重の荷重方向に関係なく取付けが常に実質的に同じ挙動を有することができるか、又は衝撃荷重に伴い光学素子109の位置ずれのリスクが高まるような特定の荷重方向をなくすことができる。
しかしながら、他の変形形態において、保持ユニット110.2が所望に応じて少なくとも部分的に不均等な分配で配置され得ることも理解されたい。特に、保持ユニット110.2の分配は、このような場合は光学素子109の質量分布及び/又は配置構成108の予想加速度及びそれから生じる荷重方向に適合され得る。保持ユニット110.2は、特に非対称の光学素子109の場合には特定の領域で大きな荷重を受け得るので、動作中に大きな荷重が予想されるそれらの領域で保持ユニット110.2の密度を高くした(すなわち、円周角あたりの保持ユニット数を局所的に多くした)非対称分配とすることが好都合である。
さらに、ベースユニット110.1は、保持装置110を照明装置102の支持構造102.1に接続するために、周方向Uに相互に離間した複数の支持境界ユニット110.3を含む。本例では、3つの支持境界110.3が設けられる。しかしながら、他の変形形態において、任意の他の(より少ない又はより多い)数の支持境界110.3を設けることができることを理解されたい。
図3から分かり得るように、ベースユニット110.1は支持膜要素110.4を含む。支持膜要素110.4は、主に周方向U及び径方向Rに沿って延び、周方向U及び径方向Rに対して横方向(より正確には、本例では垂直方向)に厚さ寸法Dを有する。ここで、保持ユニット110.2は、支持膜要素110.4のうち光学素子109を向いた表側に配置される。
以下でより詳細に説明するように、さらに、保持ユニット110.2を支持膜要素110.4上に配置することで、(光学素子109における)各保持ユニット110.2の光学ユニット側力作用点と各支持境界ユニット110.3における(支持構造102.1の)支持構造側力作用点との間の保持装置110の剛性を、支持膜要素110.4の設計及び/又は支持膜要素110.4を支持境界ユニット110.3に接続する方法により、設定することがさらに可能となる。
したがって、これにより、特に特定の該当自由度でのこの剛性を、複数の保持ユニット110.2間で最大限に均等化することができるのが有利であり、最も好適なのは全部の保持ユニットでそうなる場合である。特定の自由度の剛性のこの均等化が高度なほど(よって、この自由度の個々の保持ユニット110.2間の剛性の差が小さいほど、又は保持ユニット110.2間のこの剛性の分布が狭帯域であるほど)、各自由度で保持ユニット110.2間に分割される衝撃荷重の均一性が高くなる。理想的な場合には、全部の保持ユニット110.2が、各自由度で、支持境界ユニット110.3における支持構造側力作用点に関して少なくとも実質的に同じ剛性を得ることさえ可能である。この場合、各自由度の衝撃荷重は、全部の保持ユニット110.2間に実質的に均等に分配される。
したがって、ある保持ユニット110.2において最も不利な場合に予想される衝撃荷重が上記保持ユニットの最大到達保持力を超えるリスクを、保持ユニット110.2の安全率を大きくする必要なく、したがって寸法を大きめにすることなく確実に減らすことができる。それゆえ、保持ユニット110.2が比較的単純な設計であるにもかかわらず、衝撃荷重下のシステム障害に対する衝撃安全性又は信頼性を高めることができるのが有利である。したがって、保持ユニット110.2は、より単純な、したがってより省スペースの設計を有することができ、これによりさらに、保持ユニット110.2の数をさらに増やすことが容易になる。最終的には、これにより、保持ユニット110.2間で衝撃荷重が均等に分配された、有利な多数の保持ユニット110.2の実現が可能になる。
支持膜要素110.4のさらに別の利点は、支持膜要素110.4に傾斜軸がある傾斜自由度に関して保持ユニット110.2を相互に分離することである。特に、径方向Rと平行に延びる傾斜軸に関する分離を実現することが可能である。これは特に、支持膜要素110.4を膨出により比較的容易に変形させることができることによる。この結果として(例えば、ベースユニット110.1の変形の場合)、保持ユニット110.2がこれらの傾斜軸周りで相互に対して傾斜することができ、その結果として保持ユニット110.2を介した光学素子109への変形誘起寄生応力の導入が低減される。
本例では、支持膜要素110.4は、薄肉リング状ディスクのように特に単純に設計される。しかしながら、他の実施形態ではリング状の周方向膜を用いる必要がないことを理解されたい。代わりに、例えばリングセグメントのように構成された複数の個々の支持膜要素110.4が設けられ得る。
他の実施形態において、支持膜要素110.4は薄肉中空円錐台のようにも構成され得ることをさらに理解されたい。同様に、他の実施形態において、支持膜要素110.4は、個々の保持ユニット110.2間で剛性を分離及び均等化する上記機能を得るための別の適当な設計及び配置を有し得る。例として、(1つ又は複数の)特定の自由度の保持装置110の剛性又はコンプライアンスを目標通りに設定するために、支持膜要素110.4の任意の巻回及び/又は折込み構成が(周方向Uに対して垂直に延びる断面で)実現され得る。したがって、支持膜要素110.4の断面輪郭は、少なくとも部分的に直線及び/又は部分的に多角形及び/又は部分的に曲線の経路を有することができる。当然ながら、本例の場合のように、断面輪郭の直線経路の場合に特に単純な設計となる。
リング状ディスクとしての支持膜要素110.4の設計では、支持膜要素110.4は、径方向Rに且つ周方向Uに対して垂直に延びる断面で、径方向Rと平行に、したがって径方向Rに対して0°の傾斜で延びるが、それはこれが本例において光学素子109及び保持ユニット110.2の幾何学的条件への特に良好な適合をもたらすからである。この場合、これは特に、光学素子109の主延在平面に対して垂直な(すなわち、本例ではz方向に沿った)自由度の保持ユニット110.2間の好適な狭帯域剛性分布を可能にする。
しかしながら、光学素子109及び保持装置110(特に保持ユニット110.2)の対に一致した構成を得るために、支持膜要素110.4の配置を他の実施形態において異なる配置にすることもでき、それにより個々の保持ユニット110.2について剛性の所望の分離及び/又は均等化が得られることを理解されたい。好ましくは、各支持膜要素110.2は、径方向Rに且つ周方向Uに対して垂直に延びる断面で、径方向に対して10°以下、好ましくは5°以下、さらに好ましくは2°以下傾斜して延びる。これにより、使用時例によっては、特定の自由度で、特に光学素子109の主延在平面に対して垂直な自由度で、保持ユニット110.2間の好適な狭帯域剛性分布を得ることも可能である。
本例では、支持膜要素110.4は、径方向Rに内側部110.5及びそこから離間した外側部110.6を有し、中間部110.7が内側部110.5と外側部110.6との間に位置付けられ、上記中間部の領域で保持ユニット110.2が支持膜要素110.4に接続される。これにより、支持膜要素110.4の(剛性の分離及び/又は均等化の)可能性を特に十分に引き出すことができる。
本例では、外側部110.6の領域で、支持膜要素110.4は周方向に延びる周方向外側リング構造110.8に接続される一方で、内側部110.5の領域で、上記支持膜要素110.4は周方向Uに延びる周方向薄肉内側リング構造110.9に接続される。
本例では、外側リング構造110.8及び内側リング構造110.9の両方が、支持膜要素110.4の表側とは反対側の支持膜要素110.4の裏側に配置される。したがって、外側リング構造110.8及び内側リング構造110.9の両方が結果として光学素子109とは反対側を向く。しかしながら、他の実施形態において、外側リング構造110.8及び/又は内側リング構造110.9が支持膜要素110.4を越えて光学素子109の方向に完全に又は部分的に突出できることを理解されたい。
ここで、保持ユニット110.2が支持膜要素110.4に接続される径方向Rの位置は、支持膜構造110.4により得られる分離及び保持ユニット110.2と各支持境界ユニット110.3との間の剛性に影響を及ぼす。保持ユニット110.2のこの接続点が補剛リング構造110.8、110.9の一方に近付くほど、分離度が小さくなるか又はこの剛性の値が大きくなる。したがって、概して(すなわち任意の構成について)、補剛構造(例えばリング構造110.8、110.9の一方)からの保持ユニット110.2のこの接続点の距離が最大限であれば、特に高い分離度が達成される。本例では、これは、各保持ユニット110.2の接続点が(径方向Rで)支持膜要素110.4の中央領域に、すなわち補剛リング構造110.8、110.9間の略中央に配置されることにより達成することができる。このことから、保持ユニット110.2の接続点の位置が保持ユニット110.2間の剛性分布を設定できるさらなるパラメータであることが明らかである。
保持装置110の剛性を所望通りに高めることに加えて、内側及び外側リング構造110.9、110.8それぞれの利点は、保持ユニット110.2間の剛性分布のさらなる適合が上記リング構造の設計及び/又は支持膜要素110.4に対するその接続により比較的単純且つ柔軟に可能なことである。
本例では、保持ユニット110.2は、ベースユニット110.1の主延在平面に対して実質的に垂直にベースユニット110.1から突出する。これにより冠状の設計が得られ、保持ユニット110.2は、冠の爪のようにリング状のベースユニット110.1から突出する。
ここで、支持境界ユニット110.3が外側リング構造110.8に形成されることにより、外側支持構造102.1への保持装置110の特に単純な接続が外側リング構造110.8により実現される。しかしながら、他の変形形態において、支持境界ユニット110.3の少なくともいくつかを内側リング構造110.9に形成してもよいことが理解されよう。特に、全部の支持境界ユニット110.3を内側リング構造110.9に形成することも可能である。
特定の変形形態において、支持境界ユニット110.3は、保持装置110の周囲に沿って均等に分配され得る。しかしながら、本例では、支持境界ユニット110.3が、例えば結像装置101の光学素子109及び/又は隣接コンポーネントにより予め決定されているという理由で周方向Uに沿って不規則な間隔で分配されるので、剛性分布に関する適合可能性が特によく反映される。
保持ユニット110.2間の(支持境界ユニット110.3に対する)剛性の良好な狭帯域分布を得るために、本例ではウェブ要素110.10が設けられ、当該ウェブ要素は、対110.11で配置され且つ外側リング構造110.8と内側リング構造110.9とを相互接続する(特に図4参照)。ここで、支持膜要素110.4の厚さ寸法Dの方向で、ウェブ要素110.10と支持膜要素110.4との間に隙間110.12がそれぞれ形成される。
ここで、各支持境界ユニット110.3と各保持ユニット110.2(図4には概略的に示すだけである)との間の力の流れは、各ウェブ要素110.10の配置及び/又は設計により好適に指向させ分配することができ、その結果として、各支持境界ユニット110.3に対する各保持ユニット110.2の剛性に影響を及ぼす又は剛性を設定することも可能である。
ここで、隙間110.12により、支持膜要素110.4の分離可能性が制限されないか又は必要に応じて規定の影響を受けることが確実になる。したがって、隙間は、外側リング構造110.8と内側リング構造110.9との間のウェブ要素110.10の長さの50%以上、好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%~100%にわたって延び得る。当然ながら、この場合、隙間110.12のない(すなわち、ウェブ要素110.10が支持膜要素110.4に接触する)領域は、支持膜要素110.4のこの領域の変形性を制限する。結果として、このような領域には剛性を高める効果がある。
本例では、3対110.11の相互に割り当てられたウェブ要素110.10が設けられる。しかしながら、得るべき剛性分布に応じて、原則としてウェブ要素110.10の対110.11を任意の数だけ設けることができることを理解されたい。
本例では、各対110.11の2つのウェブ要素110.10は、周方向Uに隣り合って内側リング構造110.9に係合する。これにより、力の流れ、したがって剛性分布を特に好適に設定することができる。さらに、各対110.11の2つのウェブ要素110.10は、隣り合って外側リング構造110.8にも係合する。したがって、異なる対110.11のウェブ要素110.10は相互に交差しない。しかしながら、他の変形形態において、異なる対110.11のウェブ要素110.10は必要に応じて交差することもでき、当然ながらこれにより保持装置110のさらなる補剛が得られることを理解されたい。
得るべき保持ユニット110.2間の剛性分布に応じて、保持装置110の全周にわたるウェブ要素110.10の配置又は分布を任意の適当な形で実施することができる。本例のような好ましい変形形態において、各対110.11の2つのウェブ要素110.10は、周方向Uに相互に隣り合う2つの支持境界ユニット110.3間で外側リング構造110.8に係合する。これにより、支持境界ユニット110.3と保持ユニット110.2との間で得るべき力の流れ、したがって(1つ又は複数の自由度の)剛性の特に好適な分布又は設定が可能となる。
本例では、各対110.11の2つのウェブ要素110.10の長手方向軸110.13は相互に同一直線上に延びる。しかしながら、他の変形形態において、保持ユニット110.2間で所望の剛性分布を得るために、各対110.11のウェブ要素110.10が相互に対して傾斜して位置合わせされてもよい。好ましくは、2つのウェブ要素110.10の長手方向軸110.13は、主延在平面の平面図(図4)において相互に対して10°以下、好ましくは5°以下、さらに好ましくは2°以下傾斜して延びる。
主延在平面の平面図において、対110.11の2つの長手方向軸110.13はさらに、接続線110.14と少なくとも実質的に平行に延び、この接続線は、外側リング構造110.8における周方向Uに隣り合う2つの支持境界ユニット110.3を接続し、各対110.11のウェブ要素110.10が上記2つの支持境界ユニット間に係合する。ここで、既に上述したように、2つの支持境界ユニット110.3間の接続線110.14は、各支持境界ユニット110.3で得られる(結像装置101の支持構造102.2の)支持力の作用点間の接続により規定される。この結果として、支持境界ユニット110.3と保持ユニット110.2との間の力の流れの特に好適な分布を得ることが可能であり、ひいては保持ユニット110.2間の(1つ又は複数の自由度の)好適な狭帯域剛性分布を得ることが可能である。
しかしながら、他の変形形態において、各対110.11の2つの長手方向軸110.13が相互に対して傾斜して延びることもできることを理解されたい。しかしながら、好ましくは、各対110.11の2つの長手方向軸110.13は、相互に対して30°以下、好ましくは10°以下、さらに好ましくは2°以下傾斜して延びる。
本例では、支持膜要素110.4は、厚さ寸法Dが他の2つの空間方向の寸法よりも大幅に(通常は1桁以上)小さい薄肉要素である。本例では、支持膜要素110.4は、周方向Uに対して垂直な断面で、支持膜要素110.4の幅寸法Bを規定し、支持膜要素の厚さ寸法Dは、支持膜要素110.4の幅寸法Bの2%~30%、好ましくは5%~25%、さらに好ましくは10%~20%である。これにより、保持ユニット110.2間で得るべき狭帯域剛性分布に関して特に好適な特性を得ることができる。
ここで、支持膜要素110.2の厚さ寸法Dは、周方向Uに沿って変わることができる。特に、厚さ寸法Dは、周方向Uに沿った最も近い支持境界ユニット110.3に対する角距離に応じて変わることができる。ここで、最も近い支持境界ユニット110.3に対する角距離の増加に伴い厚さ寸法Dは増加し得る。このような厚さ寸法Dの変化により、いずれの場合も、支持膜要素110.4の変形特性を細かく設定すること、ひいては(単独で又は本明細書に記載の他の措置と共に)保持ユニット110.2間の所望の狭帯域剛性分布を得ることが可能である。その追加として又は代替として、この目的で、径方向Rに沿って支持膜要素110.4の厚さ寸法Dを変えることも当然ながら可能である。ここで、厚さ寸法Dは特に、径方向での達成が望まれる支持膜要素の剛性プロファイルに応じて変わり得る。
さらに、特定の変形形態において、支持膜要素110.4は、図4に破線輪郭113で示すように、周方向Uで2つの直接隣接した保持ユニット110.2間に位置付けられた少なくとも1つの領域に、特に2つの直接隣接した保持ユニット110.2間の各領域に、少なくとも1つの貫通開口を有し得る。このように、これにも対応して、支持膜要素110.4の変形特性に、さらに保持ユニット110.2間の狭帯域剛性分布に影響を及ぼす選択肢が得られる。この場合、各貫通開口113のサイズ及び/又は位置及び/又は形態により、剛性に特に正確に影響を及ぼすことが可能となる。
特に図3から分かるように、本例の各保持ユニット110.2は、第1クランプ要素110.15(この場合は径方向Rで外側のクランプ要素)及び第2クランプ要素110.16(この場合は径方向Rで内側のクランプ要素)を有する。ここで、第1クランプ要素110.15は、図3に破線輪郭110.17で示すように、第1接続部110.17を介してベースユニット110.1に接続され得る。しかしながら、第1接続部110.17がない場合もあり、第1クランプ要素110.15がベースユニット110.1に直接接続されない場合もある。いずれの場合も、第2クランプ要素110.16は、第2接続部110.18を介してベースユニット110.1に接続される。
光学素子109に対するクランプ接続を成立させる目的で、第1クランプ要素110.15及び第2クランプ素子110.16は、テンションねじの形態のテンション要素111により相互に対して引き締められる。ここで、光学要素109の関連の境界部109.3が、各保持ユニット110.2の第1クランプ要素110.15と第2クランプ要素110.16との間にそれぞれクランプされる。
しかしながら、他の変形形態において、各保持ユニット110.2と光学素子109との間のクランプ接続は異なる設計も有し得る。したがって、クランプ要素110.15又は110.16を適当なテンション装置(例えば、径方向Rの適当なプレテンション下の接続部110.17又は110.18)により光学素子109の境界部109.3上の関連の接触面に押し当てて、クランプ接続の摩擦係合を得る場合、クランプに必要な摩擦係合は、適切な場合には保持ユニット110.2あたり単一のクランプ要素110.15又は110.16により実現されることもできる。その場合、組立状態で光学素子109に作用する接触力が少なくとも部分毎に、但し少なくとも全体的に相互に打ち消し合い、光学素子109の規定の位置及び向きが得られるように、1つ又は複数の隣接する保持ユニット110.2により対応する反力を加えることができる。
本例では、テンション要素111は、タイロッドのように設計される。テンション要素111は、遊びを持って境界部109.3の凹部109.4内に延び、その結果としてクランプ力の特に均等な分布が得られる。テンション要素111と凹部109.4の領域の境界部109.3との間の遊びにより、回避しなければ光学素子109における寄生応力につながる可能性があるテンション要素111と境界部109.3との間の接触が回避される。
したがって、ここでは、径方向Rに対して垂直に、クランプ要素110.15、110.16の接触面と境界部109.3の関連の接触面との間には、テンション要素111のプレテンションにより正確に規定されるクランプ接続の摩擦係合のみがある。これは、クランプから得られる保持力、したがってクランプ面における接触力をテンション要素111のプレテンションにより比較的高精度に設定できるので有利である。
テンション要素111は、外側の第1クランプ要素110.16の通路開口と凹部109.9とに通される。本例では、テンション要素111はねじ部111.1を含み、これは、引締めのために内側の第2クランプ要素110.16の対応するねじ孔に螺入される。一方、テンション要素111のねじ頭111.2は、外側の第1クランプ要素110.16に載る。
本例では、補償ばね装置111.3がねじ頭111.2と第1クランプ要素110.16との間に設けられ、上記補償ばね装置は、テンション要素111の緊張力損失を減らすよう構成される。原理上、この補償ばね装置111.3は、任意の適当な方法で設計され得る。この目的で、本例では、補償ばね装置111.3は皿ばね又は皿ばねパケットのように単純に設計される。しかしながら、任意の他の適当な補償ばね装置を用いることもできる。
図3に示すように、第1接続部110.17は、第2接続部110.18に接続され得る。2つのクランプ要素110.15、110.16の各接続部110.17、110.18が、ねじ部111.1の長手方向軸と実質的に平行に延びる軸周りの回転自由度を制限する場合に、これは有利である。これにより、この点で光学素子に導入される寄生応力が全くないか又はごくわずかにしかないように、各接続部110.17、110.18がねじ接続の締付トルクの少なくとも大部分を吸収することが、単純な方法で確実になり得る。
この目的で、本例のように、各接続部110.17、110.18は板ばね式に構成することができ、上記板ばねは、本例では径方向Rに対して垂直な平面内に実質的に延びる。これにより、特に単純で小型の構成が得られる。さらに、その結果として、各接続部110.17、110.18は径方向Rにコンプライアンスがある。特に、光学素子109及び保持装置110の熱膨張率が異なる場合にこれは有利である。その場合、この径方向のコンプライアンスにより、光学素子109と保持装置110との間で良好な熱変形分離を得ることができる。
第1クランプ部110.17及び第2クランプ部119.18は、相互に実質的に平行に延び、その結果として製造及び組立てが特に容易な設計が得られる。さらに、この構成は、各接続部110.17、110.18の平面と平行な自由度で有利な剛性を有するので、動力学的観点から有利である。
保持装置110の(支持構造102.1が接続された支持境界ユニット110.3間の)重力による波状変形がある場合、いずれの場合も径方向Rと平行な傾斜軸周りの保持ユニット110.2の相互に対する傾斜があり得る。この場合、接続部110.18の剛性が、隣接するクランプ要素110.16間の距離の変化をもたらす結果として、寄生応力が光学素子109に導入される。支持膜要素110.4が、発生する拘束力を局所的な膨出の形態の弾性変形により吸収できるので、支持膜要素110.4に対する接続部110.18の接続は、これらの寄生応力を大幅に減らすことができる。
さらに他の変形形態において、第1接続部110.17が、第2接続部110.18と平行に延びる直線状の板ばねとして同様に構成される場合、第1接続部110.17及び第2接続部110.18で平行ガイドを実現することができる。ここで、両方の板ばねが支持膜要素110.4に結合された若干変更した設計が、その場合は有利である。その場合、相互に対して引き締められるクランプ要素110.15、110.16は、その結果として径方向Rと実質的に平行に案内される。したがって、残りの自由度では動力学的に有利な高い剛性を有したまま(熱変形分離のための)上記径方向のコンプライアンスを得ることができる。
本例では、光学素子109の各境界部109.3は、光学素子109の(光学面109.1とは反対側の)裏側でリング状に周方向に(周方向Uに)延びる突出部109.5に形成される。ここで、突出部109.5は、周方向Uと、光学素子109の主延在平面(すなわち、周方向U及び径方向Rにより規定される平面)に対して垂直な方向とに延びる。
本例では、全部の境界部109.3が共通の突出部109.5に形成される。しかしながら、他の変形形態において、突出部109.5は、周方向Uで途切れることもあり得るので、境界部109.3は、個別に又は群として突出部109.5の別個の周方向セグメントにそれぞれ設けられ得る。
本例では、各境界部109.3が突出部109.5の領域で光学素子109に接続される境界要素109.6により形成されることにより、特に容易且つ高精度に実現可能な設計が得られる。境界要素109.6は、カラー109.7を有する接続ブッシュとして構成され、光学素子109の突出部109.5の凹部109.8に挿入され且つ適当な方法で(例えば、接着結合、はんだ付け等による材料接続により)そこに取り付けられる。
接続ブッシュ109.6は、クランプ要素110.15、110.16に対する接触面を形成するので、この構成は特に製造が容易である。クランプ要素110.15、110.16に対するこれらの接触面を突出部109.5よりも接続ブッシュ109.6の端に設ける方が、実質的に容易である。したがって、接続ブッシュ109.6を十分に高い精度で比較的容易に取り付けることができる径方向凹部109.8を、突出部109.5に作るだけでよい。
しかしながら、他の変形形態において、各境界部109.3を光学素子109の本体109.2に、特に突出部109.5に直接形成することもできることを理解されたい。
境界部109.3及び保持ユニット110.2は、所望に応じて相互に組み合わせ可能であり得る。すなわち、境界部109.3と保持ユニット110.2との間に特定の対偶が規定されなくてもよい(したがって、例えば、光学素子109と保持ユニット110.2を有するベースユニット110.1とを周方向Uに沿って相互に対して任意に回転させることができる)。
しかしながら、他の変形形態において、このような特定の対偶は、境界部109.3及び保持ユニット110.2のコンポーネントの適宜異なる設計及び/又は配置により規定することができる。この場合、境界部109.3は、ある(第1)保持ユニット110.2と組み合わせ可能だが別の(第2)保持ユニット110.2とは組み合わせ可能でないように構成され得る。
応力のない又は規定の組立て(光学素子109における寄生応力の発生が少なくとも概ね回避されている)に関して、保持装置110の3つの保持ユニット110.2と光学素子109との間の各クランプ接続が、光学素子がベースユニット110.1に対して空間的に固定されるように組立中に第1ステップで最初に成立すれば特に有利である。したがって、従来の3点支持のような固定を結果として最初に実現することができる。
これは、光学素子109のこの初期取付けのために特に設計され且つ残りの保持ユニット110.2とは異なる3つの(第1)保持ユニット110.2により達成され得る。本例では、これらは、相互に対して周方向に120°回転してそれぞれ配置された3つの位置112.1、112.2、及び112.3(図2参照)にある保持ユニット110.2であり得る。特に、これら3つの(第1)保持ユニット110.2は、残りの(第2)保持ユニット110.2よりも本質的に高い剛性設計を有し得る。
その場合、保持装置110の残りの(第2)保持ユニット110.2と光学素子109との間の各クランプ接続は、組立ての第1ステップの次の第2ステップで成立する。残りの(第2)保持ユニット110.2は、クランプのために必要な運動方向で(すなわち、本例では径方向Rで)3つの(第1)保持ユニット110.2よりも大幅に低い剛性を有することで、著しい復元力、したがって寄生応力を発生させることなく製造誤差を補償することができるようになり得る。
本例では、各保持ユニット110.2の内側クランプ要素110.16は、本開示の意味では光学素子109の接続用の保持境界ユニットを表す。保持ユニット110.2毎に、光学素子109の主延在平面に対して垂直な第1方向の(すなわち、本例ではz方向の)第1剛性S1及び径方向Rと平行な軸周りの第2剛性S2が、支持境界ユニット110.3のそれぞれに関するこの保持境界ユニット110.16に対して規定される。
(本開示に)提示された影響パラメータの適合により、全部の支持境界ユニット110.3について、且つ保持ユニット110.2の80%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%~100%を含む保持ユニット110.2の(第1)群について、保持ユニット110.2のこの(第1)群の保持ユニット間の第1剛性S1の変化が保持ユニット110.2のこの(第1)群の保持ユニット110.2の最小の第1剛性S1(すなわち、保持ユニット110.2のこの(第1)群の保持ユニット110.2間にある第1剛性S1の最小値)の900%以下、好ましくは100%以下、さらに好ましくは10%~1%であるように、保持装置110、特にそのベースユニット110.1及び特に少なくとも1つの支持膜要素110.4を含む部分は構成される。このように、第1方向(すなわち、光学素子109の主延在平面に対して垂直)で特に好適な狭帯域剛性分布が有利に得られる。
原則として、単一の自由度、特に任意の該当自由度、特に主衝撃荷重が予想される自由度について、保持ユニット110.2間の剛性分布をこのように適合させれば十分であり得ることが理解されよう。好ましくは、このような適合はさらなる自由度でも実施される。同様に、1つ又は複数の他の自由度のみで適合を行うことも当然ながら可能である。
本例では、このような適合は、第2剛性S2に関しても実施されることが好ましい。この目的で、全部の支持境界ユニット110.3について、且つ保持ユニット110.2のさらに別の(第2)群の保持ユニット110.2の80%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%~100%を含む保持ユニット110.2のこのさらに別の(第2)群について、保持ユニット110.2のこのさらに別の(第2)群の保持ユニット110.2間の第2剛性S2の変化が保持ユニット110.2のこのさらに別の(第2)群の保持ユニット110.2の最小の第2剛性S2の900%以下、好ましくは100%以下、さらに好ましくは10%~1%であるように、保持装置110、特にベースユニット110.1及び特に少なくとも1つの支持膜要素110.4を含む部分は構成される。保持ユニット110.2の第1及び第2群は同一であり得ることが理解されよう。しかしながら、これらは1つ又は複数の保持ユニット110.2が異なっていてもよい。
原理上、光学素子109は、一部品又は多部品式に任意の適当な材料から製造することができる。好ましくは、光学素子109は、少なくとも突出部109.5の領域が、特にSiSiCを含むセラミック材料から製造され、且つ/又はZerodurを含む材料及び/又はレンズ材料から製造される。境界要素109.6を有する上記変形形態において、境界要素は、インバー及び/又はステンレス鋼及び/又はモリブデンを含む材料から製造できることが好ましい。
原理上、保持装置110は、いわゆる差動構成の複数の別個のコンポーネントから任意の適当な方法で構成され得る。本例では、ベースユニット110.1は、支持膜要素110.4及び全部の保持ユニット110.2とモノリシックな構成である結果として、特に堅牢で高精度に製造された設計が得られる。
原理上、任意の適当な材料を保持装置110又はそのコンポーネントに用いることができる。これは例えば、個別の又は任意所望の組み合わせの、ステンレス鋼、アルミニウム(Al)、又はベリリウム(Be)であり得る。さらに他の適当な材料は、アルミニウム合金、特にアルミニウムケイ素(AlSi)、ベリリウム合金、特にアルミニウムベリリウム(AlBe)、セラミック材料、特にSiSiCだが、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)又は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)でもある。
上述した設計を用いて、上述した本発明による方法を実行することが可能である。したがって、この点で、繰り返しを避けるために上記説明を参照されたい。
第2実施形態
結像装置101の配置構成108の代わりに用いることができる本発明による配置構成208のさらに別の好ましい実施形態を、図1、図2、及び図5~図7を参照して以下で説明する。配置構成208は、その基本的な設計及び機能性が図2~図4の配置構成108に対応するので、ここでは相違点のみを述べる。特に、同一のコンポーネントには同一の参照符号を設け、同様のコンポーネントには値100を足した参照符号を設ける。以下で特に明記しない限り、これらのコンポーネントの特徴、機能、及び利点に関しては第1実施形態に関する上記記載を参照されたい。
第1実施形態の設計に対する相違は、実質的にベースユニット210の設計にある。本例では、支持膜要素210.4は、その表側(又は光学素子109)とは反対側の裏側で周方向Uに延びる周方向支持リング構造210.21に接続される。ここで、3つの支持境界ユニット110.3がこの場合も支持リング構造210.21に形成される。ここでも、特定の変形形態において、支持境界ユニット110.3の均等な分配をベースユニット210の周囲にわたって与えることができる。しかしながら、本例では、支持膜要素210.4を有する設計の利点が特によく反映されるので、支持境界ユニット110.3は、この場合も周方向に沿って不規則な間隔で分配される。
本例では、支持膜要素210.4は、支持リング構造210.21に連接される。したがって、支持リング構造210.21と支持膜要素210.4との間に(隙間110.12と同様の)隙間がない。しかしながら、他の変形形態において、この領域の支持膜構造210.4の変形能力を少なくとも部分的に解放するために、(隙間110.12と同様の)そのような隙間を第1実施形態のウェブ要素110.11に関連して上述したように少なくとも部分的に設けることもできることを理解されたい。
本例の設計でも、支持境界ユニット110.3と個々の保持ユニット210.2との間の力の流れ、したがって保持ユニット210.2間の剛性分布を、支持リング構造210.21の設計及び/又は経路により設定することができる。この目的で、本例では、支持膜要素210.4の内側部210.5(特に内縁210.22)からの支持リング構造210.21の各距離が、周方向Uに相互に隣り合う支持境界ユニット110.3間で周方向に沿って変わる。
本例では、支持リング構造210.21は、支持膜要素210.4の内縁201.22を越えて径方向R内方に突出せずに本質的には最短経路に沿って、周方向に相互に隣り合う支持境界ユニット110.3を接続する。特に好適な力の流れ分布をこれにより得ることができる。
保持装置210としては、支持膜要素210.4及び支持リング構造210.21の組み合わせで原則として十分であることが理解されよう。しかしながら、本例では、支持リング構造は、支持膜要素210.4とは反対の裏側で、周方向U及び径方向Rに沿って主に延びる薄肉の補剛膜要素210.23に接続される。これにより、保持装置210全体の剛性を有利に高めることができる結果として、特に、保持装置210の有利な高共振周波数が得られる。
ここで、原則として、補剛膜要素210.23は、所望の補剛効果を得るために任意の適当な方法で設計することができる。本例では、これは支持膜要素と実質的に同一の構造を有する。したがって、補剛膜要素210.23も、図5に示す断面で径方向Rと実質的に平行に延びる断面輪郭を有する薄肉リング状ディスクのように構成される。補剛膜要素210.23の設計及び配置に関しても、支持膜要素110.4又は210.4に関する上記説明が原則として当てはまるので、この点でそれを参照されたい。
これらの設計でも、保持ユニット210.2は、光学素子109を保持するための任意の適当な形態で原理上は構成され得る。本例では、保持ユニット210.2は、分離部210.24を介して支持膜要素210.4に接続される。これにより、後方支持リング構造210.21による支持膜要素210.4の変形能力の制限がこの分離部210.24により補償されることが容易に確実となる。ここで、原則として、分離部210.24を介した分離は任意の設計とすることができ、分離が必要な1つ又は複数の所要自由度に一致させることができる。本例では、分離部210.24は細幅ウェブとして構成されるので、分離部210.24は、径方向Rと平行な傾斜軸周りの傾斜自由度を解放する。
図6及び図7から分かるように、特に、保持ユニット210.2と第1実施形態の保持ユニットとの相違は、内側クランプ要素110.16が板ばね要素210.18により保持されることにより径方向Rの保持要素210.2のコンプライアンスが生じることにある。板ばね要素210.18は、周方向Uに沿って細長く、径方向Rに対して垂直な平面でクランプ要素110.16の両側に(周方向Uに)延びる。板ばね要素210.18は、その両端で、保持ユニット210.2のベース体210.25に接続される。この場合も、本体210.25は、分離部210.24を介して支持膜要素210.4に接続される。
保持ユニット210.2のこの設計の結果として、光学素子109の主延在平面に対して垂直方向のサイズが小さい構成を得ることが可能である。これにより、光学素子109の主延在平面に対して垂直な方向(ここではz方向)の設置空間を節約すること、又はこの方向の支持リング構造210.21の寸法を増加させることが可能になり、その結果としてベースユニット210.1の剛性を大幅に向上させることができる。これは、特に保持装置210の共振周波数に関する動力学的観点から有利である。
この設計も、本発明による上記方法を同様に実現することを可能にするので、この点で上記説明を参照されたい。
保持ユニット210.2間の剛性分布の適合は、第1及び第2剛性について、且つ/又は任意の他の単一若しくは複数の自由度、特に任意の該当自由度、特に主衝撃荷重が予想される自由度について上述したのと同程度に達成され得ることが特に理解されよう。これもまた、特に本開示に提示された影響パラメータの適合により、保持装置210、特にそのベースユニット210.1及び特に支持膜要素210.4を含む部分を介して達成され得る。
本発明は、マイクロリソグラフィの分野からの例に基づいてのみ説明したものである。しかしながら、本発明を、重い光学ユニットの支持に関して同様の問題が起こる任意の他の光学用途、特に異なる波長での結像方法に関連して用いることもできることを理解されたい。
さらに、物体の検査、例えば、マイクロリソグラフィに用いるマスクの完全性等を検査するいわゆるマスク検査等に関連して、本発明を用いることができる。図1において、例えば(さらなる処理のために)マスク104.1の投影パターンの結像を検出するセンサユニットが、このとき基板105.1の代わりになる。このマスク検査は、このとき、その後のマイクロリソグラフィプロセスで用いるのと実質的に同じ波長で行うことができる。しかしながら、その波長から外れた任意所望の波長を検査に用いることも同じく可能である。
最後に、本発明は、添付の特許請求の範囲に定める特徴の特定の組み合わせを示す特定の実施形態に基づいて上述したものである。本発明の主題がこれらの特徴の組み合わせに制限されるのではなく、添付の特許請求の範囲から明らかであるような特徴の全ての他の組み合わせも本発明の主題に属することを、ここで特に指摘しておく。

Claims (44)

  1. 特に極UV(EUV)域の光を用いるためのマイクロリソグラフィ結像装置の配置構成であって、
    光学素子(109)を保持する保持装置(110;210)
    を備え、前記光学素子(109)は、光学面(109.1)を含み且つ主延在平面を規定し、該主延在平面で径方向及び周方向を規定し、
    前記保持装置(110;210)は、ベースユニット(110.1;210.1)と複数の別個の保持ユニット(110.2;210.2)、特に4つ以上の別個の保持ユニット(110.2;210.2)とを含み、
    前記ベースユニット(110.1;210.1)は、前記保持装置(110;210)を支持構造(102.1)に接続するために、周方向に相互に離間した複数の支持境界ユニット(110.3)を含み、
    前記保持ユニット(110.2;210.2)は、前記ベースユニット(110.1;210.1)に接続され、周方向に沿って分配され且つ相互に離間するように配置され、且つ
    前記保持ユニット(110.2;210.2)は、前記ベースユニット(110.1;210.1)に対して前記光学素子(109)を保持するよう構成される配置構成において、
    前記ベースユニットは、少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)を含み、
    該少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、周方向及び径方向に沿って主に延び、該少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、周方向及び径方向に対して横方向の厚さ寸法を有し、且つ
    前記保持ユニット(110.2;210.2)は、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)のうち前記光学素子(109)を向いた表側に配置されることを特徴とする配置構成。
  2. 請求項1に記載の配置構成において、
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、薄肉リング状ディスクのように又は薄肉中空円錐台のように構成され、且つ/又は
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、径方向に且つ周方向に対して垂直に延びる断面で、径方向に対して10°以下、好ましくは5°以下、さらに好ましくは2°以下傾斜し、且つ/又は
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、径方向と少なくとも実質的に平行に延びる配置構成。
  3. 請求項1又は2に記載の配置構成において、
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、内側部(110.5;210.5)及び径方向にそこから離間した外側部(110.6)を有し、特に、
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、前記内側部(110.5;210.5)と前記外側部(110.6)との間に中間部(110.7)を有し、且つ/又は
    前記保持ユニット(110.2;210.2)の少なくとも1つ、好ましくは複数の該保持ユニット(110.2;210.2)、特に全部の該保持ユニット(110.2;210.2)は、径方向に前記内側部(110.5;210.5)と前記外側部(110.6)との間で前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)に接続される配置構成。
  4. 請求項3に記載の配置構成において、
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4)は、前記外側部(110.6)の領域で、周方向に延びる周方向外側リング構造(110.8)に接続され、該外側リング構造(110.8)は、特に、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4)の前記表側とは反対側の前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4)の裏側に配置され、且つ/又は
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4)は、前記内側部(110.5)の領域で、周方向に延びる周方向内側リング構造(110.9)、特に薄肉内側リング構造(110.9)に接続され、該内側リング構造(110.9)は、特に、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の前記表側とは反対側の前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の裏側に配置され、特に、
    前記支持境界ユニット(110.3)の少なくともいくつか、特に3つの支持境界ユニット(110.3)は、前記外側リング構造(110.8)又は前記内側リング構造に形成され、前記支持境界ユニット(110.3)は、特に、周方向に沿って不規則な間隔で分配される配置構成。
  5. 請求項4に記載の配置構成において、
    前記外側リング構造(110.8)と前記内側リング構造(110.9)とを相互接続する少なくとも1つのウェブ要素(110.10)が設けられ、前記厚さ寸法の方向で、前記少なくとも1つのウェブ要素(110.10)と前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)との間に隙間が形成され、特に、
    該隙間は、前記外側リング構造(110.8)と前記内側リング構造(110.9)との間の前記ウェブ要素(110.10)の長さの50%以上、好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%~100%にわたって延びる配置構成。
  6. 請求項5に記載の配置構成において、
    相互に割り当てられた少なくとも1対(110.11)のウェブ要素(110.10)が設けられ、特に、相互に割りてられた3対(110.11)のウェブ要素(110.10)設けられ、前記少なくとも1対(110.11)の2つの前記ウェブ要素(110.10)は、周方向に隣り合って前記内側リング構造(110.9)に係合し、特に、
    前記少なくとも1対(110.11)の前記2つのウェブ要素(110.10)は、周方向に隣り合って前記外側リング構造(110.8)に係合し、且つ/又は
    前記少なくとも1対(110.11)の前記2つのウェブ要素(110.10)は、周方向に隣り合う2つの支持境界ユニット(110.3)間で前記外側リング構造(110.8)に係合し、且つ/又は
    前記少なくとも1対(110.11)の前記2つのウェブ要素(110.10)は、長手方向軸をそれぞれが規定し、2つの該長手方向軸は、前記主延在平面の平面図で、相互に10°以下、好ましくは5°以下、さらに好ましくは2°以下、特に0°傾斜して延び、且つ/又は
    前記少なくとも1対(110.11)の前記2つのウェブ要素(110.10)は、長手方向軸をそれぞれが規定し、2つの該長手方向軸の少なくとも一方、好ましくは前記2つの長手方向軸のそれぞれは、前記主延在平面の平面図で、周方向に相互に隣り合う前記外側リング構造(110.8)の2つの支持境界ユニット(110.3)を接続する接続線に対して30°以下、好ましくは10°以下、さらに好ましくは2°以下傾斜して延び、前記各ウェブ要素(110.11)は、前記2つの支持境界ユニット(110.3)間に係合する配置構成。
  7. 請求項3に記載の配置構成において、
    前記少なくとも1つの支持膜要素(210.4)は、その表側とは反対側の裏側で、周方向に延びる周方向支持リング構造(210.21)に接続され、
    前記支持境界ユニット(110.3)、特に3つの支持境界ユニット(110.3)は、前記支持リング構造(210.21)に形成され、前記支持境界ユニット(110.3)は、特に周方向に沿って不規則な間隔で分配され、特に、
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の前記内側部(210.5)からの、特に内縁(210.22)からの前記支持リング構造(210.21)の距離が、周方向に相互に隣り合う少なくとも2つの、特に全部の支持境界ユニット(110.3)間で周方向に沿って変わり、且つ/又は
    前記支持リング構造(210.21)は、前記少なくとも1つの支持膜要素(210.4)の内縁(210.22)を越えて径方向内方に突出せずに本質的には最短経路に沿って、周方向に隣り合う少なくとも2つの、特に全部の支持境界ユニット(110.3)を接続する配置構成。
  8. 請求項7に記載の配置構成において、
    前記支持リング構造(210.21)は、前記支持膜要素(210.4)とは反対の裏側で、周方向及び径方向に沿って主に延びる少なくとも1つの補剛膜要素(210.23)に接続され、特に、
    該少なくとも1つの補剛膜要素(210.23)は、薄肉リング状ディスクのように又は薄肉中空円錐台のように構成され、且つ/又は
    前記少なくとも1つの補剛膜要素(210.23)は、径方向に且つ周方向に対して垂直に延びる断面で、径方向に対して10°以下、好ましくは5°以下、さらに好ましくは2°以下傾斜して延び、且つ/又は
    前記少なくとも1つの補剛膜要素(210.23)は、径方向と少なくとも実質的に平行に延びる配置構成。
  9. 請求項7又は8に記載の配置構成において、
    周方向に直接隣接して位置付けられた2つの保持ユニット(110.2;210.2)の少なくとも一方、特に該保持ユニット(110.2;210.2)のそれぞれは、分離部(210.24)を介して前記少なくとも1つの支持膜要素(210.4)に接続され、特に、
    前記分離部(210.24)は、径方向と平行な傾斜軸周りの傾斜自由度を解放する配置構成。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の配置構成において、
    周方向に対して垂直な断面で、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の幅寸法が規定され、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の前記厚さ寸法は、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の前記幅寸法の2%~30%、好ましくは5%~25%、さらに好ましくは10%~20%であり、且つ/又は
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の前記厚さ寸法は、周方向に沿って変わり、該厚さ寸法は、特に周方向に沿った最も近い支持境界ユニット(110.3)に対する角距離に応じて変わり、前記厚さ寸法は、特に前記最も近い支持境界ユニット(110.3)に対する角距離の増加に伴い増加し、且つ/又は
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の前記厚さ寸法は、径方向に沿って変わり、該厚さ寸法は、特に径方向の前記支持膜要素の所定の剛性プロファイルに応じて変わり、且つ/又は
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、周方向で2つの直接隣接した保持ユニット(110.2;210.2)間に位置付けられた少なくとも1つの領域に、特に2つの直接隣接した保持ユニット(110.2;210.2)間の各領域に、少なくとも1つの貫通開口(113)を有する配置構成。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の配置構成において、
    各保持ユニット(110.2l210.2)は、前記光学素子(109)の接続用の保持境界ユニット(110.16)を含み、
    前記主延在平面に対して垂直な第1方向の第1剛性及び径方向と平行な軸周りの第2剛性が、前記支持境界ユニット(110.3)のそれぞれに関する各保持ユニット(110.2;210.2)の各保持境界ユニット(110.16)に対して規定され、
    少なくとも1つの支持境界ユニット(110.3)について、好ましくは全部の支持境界ユニット(110.3)について、且つ前記保持ユニット(110.2;210.2)の80%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%~100%を含む保持ユニット群について、該保持ユニット群の前記保持ユニット(110.2;210.2)間の前記第1剛性の変化が前記保持ユニット群の前記保持ユニット(110.2;210.2)の最小の第1剛性の900%以下、好ましくは100%以下、さらに好ましくは10%~1%であるように、前記保持装置(110;210)、特に前記ベースユニット(110.1;210.1)、及び特に前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は構成され、特に、
    前記少なくとも1つの支持境界ユニット(110.3)について、好ましくは全部の支持境界ユニット(110.3)について、且つ前記保持ユニット(110.2;210.2)の80%以上、好ましくは90%、さらに好ましくは95%~100%を含むさらに別の保持ユニット群について、該さらに別の保持ユニット群の前記保持ユニット(110.2;210.2)間の前記第2剛性の変化が、前記さらに別の保持ユニット群の前記保持ユニット(110.2;210.2)の最小の第2剛性の900%以下、好ましくは100%以下、さらに好ましくは10%~1%であるように、前記保持装置(110;210)、特に前記ベースユニット(110.1;210.1)、及び特に前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は構成される配置構成。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載の配置構成において、
    各保持ユニット(110.2;210.2)は、前記光学素子(109)と前記ベースユニット(110.1;210.1)との間に他の保持ユニット(110.2;210.1)とは別個のクランプ接続を成立させるよう構成され、特に、
    前記保持ユニット(110.2;210.2)の少なくとも1つ、好ましくは各保持ユニット(110.2;210.2)は、前記光学素子への接続用の保持境界ユニットを含み、該保持境界ユニットは、特に第1クランプ要素(110.15)及び第2クランプ要素(110.16)を含み、前記第1クランプ要素(110.15)及び前記第2クランプ要素(110.16)は、前記クランプ接続を成立させるために相互に対して引き締められ、前記光学素子(109)の保持境界部(109.3)が、前記第1クランプ要素(110.15)と前記第2クランプ要素(110.16)との間にクランプされる配置構成。
  13. 請求項12に記載の配置構成において、
    前記第1クランプ要素(110.15)及び前記第2クランプ要素(110.16)は、前記クランプ接続を成立させるために、テンション要素(111)により相互に対して引き締められ、特に、
    前記テンション要素(111)は、前記保持境界部(109.3)の凹部(109.4)内に延び、特に遊びを持って該凹部(109.4)内に延び、且つ/又は
    前記テンション要素(111)の緊張力損失を減らすよう構成された補償ばね装置(111.3)が設けられる配置構成。
  14. 請求項1~13のいずれか1項に記載の配置構成において、
    各保持ユニット(110.2;210.2)は、前記光学素子(109)への接続用の保持境界ユニット(110.15、110.16)を含み、且つ
    該保持境界ユニット(110.15、110.16)の少なくとも1つ、特に該保持境界ユニット(110.15、110.16)のそれぞれは、接続部(110.17、110.18;210.18)を介して前記支持膜要素(110.4;210.4)に接続され、特に、
    前記接続部(110.17、110.18;210.18)は、径方向と実質的に平行に延びる軸周りの回転自由度を制限するように構成され、且つ/又は
    前記接続部(110.17、110.18;210.18)は、少なくとも部分的に板ばね式に構成され、且つ/又は
    前記接続部(110.17、110.18;210.18)は、径方向にコンプライアンスがあるよう構成され、且つ/又は
    前記接続部(110.17、110.18;210.18)は、実質的に径方向に対して垂直な平面内に少なくとも部分的に延び、且つ/又は
    前記接続部(110.17、110.18;210.18)は、長手方向軸を規定し、前記接続部(110.17、110.18;210.18)の前記長手方向軸は、前記主延在平面に対して実質的に垂直又は前記主延在平面と実質的に平行に延びる配置構成。
  15. 請求項1~14のいずれか1項に記載の配置構成において、
    前記光学素子(109)の少なくとも1つの保持境界部(109.3)は、前記光学素子(109)の突出部(109.5)により形成され、特に、
    複数の前記保持境界部(109.3)が、前記光学素子(109)の共通の突出部(109.5)に形成され、且つ/又は
    全部の保持境界部(109.3)が、前記光学素子(109)のリング状突出部(109.5)に形成され、且つ/又は
    前記光学素子(109)の前記突出部(109.5)は、周方向に且つ/又は該周方向及び径方向により規定される平面に対して垂直な方向に延びる配置構成。
  16. 請求項1~14のいずれか1項に記載の配置構成において、
    前記光学素子(109)の少なくとも1つの保持境界部(109.3)は、前記光学素子(109)に接続された保持境界要素(109.6)により形成され、特に、
    該保持境界要素(109.6)は、前記光学素子(109)の凹部(109.8)、特に前記光学素子(109)の突出部(109.5)の凹部(109.8)に挿入され、且つ/又は
    前記保持境界要素(109.6)は、接続ブッシュ、特にカラーを(109.7)を有する接続ブッシュを含む配置構成。
  17. 請求項16に記載の配置構成において、
    前記光学素子(109)は、少なくとも前記突出部(109.5)の領域が、特にSiSiCを含むセラミック材料から製造され、且つ/又はZerodurを含む材料及び/又はレンズ材料から製造され、且つ/又は
    前記境界要素(109.6)は、特に、インバー及び/又はステンレス鋼及び/又はモリブデンを含む材料から製造される配置構成。
  18. 請求項1~17に記載の配置構成において、
    前記光学面(109.1)は、反射光学面であり、
    該光学面(109.1)は、前記光学素子(109)の本体(109.2)に配置され、且つ
    該本体(109.2)は、前記光学面(109.1)とは反対側に少なくとも1つの突出部(109.5)を含み、該突出部(109.5)は、前記保持ユニット(110.2;210.2)の少なくとも1つに対する境界部(109.3)を形成する配置構成。
  19. 請求項1~18のいずれか1項に記載の配置構成において、
    前記ベースユニット(110.1;210.1)は、リング状の構成を有し、且つ/又は
    前記ベースユニット(110.1;210.1)は、該ベースユニット(110.1l2;210.1)の主延在平面を規定し、前記保持ユニット(110.2;210.2)の少なくとも1つは、前記ベースユニット(110.1;210.1)の前記主延在平面に対して実質的に垂直に前記ベースユニット(110.1;210.1)から突出し、特に、全部の保持ユニット(110.2;210.2)は、前記ベースユニット(110.1;210.1)の前記主延在平面に対して実質的に垂直に前記ベースユニット(110.1;210.1)から突出し、且つ/又は
    前記ベースユニット(110.1;210.1)は、モノリシックな構成を有し、且つ/又は
    前記支持膜要素(110.4;210.4)は、前記保持ユニット(110.2;210.2)の少なくとも1つとモノリシックである配置構成。
  20. 請求項1~19のいずれか1項に記載の配置構成において、
    6個以上、9個以上、さらに好ましくは18個~36個の保持ユニット(110.2;210.2)が設けられ、且つ/又は
    該保持ユニット(110.2;210.2)は、周方向に沿って実質的に均等な分配で配置される配置構成。
  21. 特に極UV(EUV)域の光を用いるためのマイクロリソグラフィ結像装置の配置構成であって、
    光学素子(109)を保持する保持装置(110;210)を備え、
    前記光学素子(109)は、光学面(109.1)を含み且つ主延在平面を規定し、該主延在平面で径方向及び周方向を規定し、
    前記保持装置(110;210)は、ベースユニット(110.1;210.1)と複数の別個の保持ユニット(110.2;210.2)、特に4つ以上の別個の保持ユニット(110.2;210.2)とを含み、
    前記ベースユニット(110.1;210.1)は、前記保持装置(110;210)を支持構造(102.1)に接続するために、周方向に相互に離間した複数の支持境界ユニット(110.3)を含み、
    前記保持ユニット(110.2;210.2)は、前記ベースユニット(110.1;210.1)に接続され、周方向に沿って分配され且つ相互に離間するように配置され、且つ
    前記保持ユニット(110.2;210.2)は、前記ベースユニット(110.1;110.2)に対して前記光学素子(109)を保持するよう構成され、
    各保持ユニット(110.2;210.2)は、前記光学素子(109)への接続用の保持境界ユニット(110.16)を含み、
    前記支持境界ユニット(110.3)のそれぞれに関して、第1方向の、特に前記主延在平面に対して垂直な第1方向の第1剛性が、各保持ユニット(110.2;210.2)の各保持境界ユニット(110.16)に対して規定される、配置構成において、
    前記ベースユニット(110.1;210.1)は、少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)を含み、
    前記保持ユニット(110.2;210.2)は、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)上に、特に前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)のうち前記光学素子(109)を向いた表側に配置され、且つ
    少なくとも1つの支持境界ユニット(110.3)について、好ましくは全部の支持境界ユニット(110.3)について、且つ保持ユニット群の前記保持ユニット(110.2;210.2)の80%以上、好ましくは90%、さらに好ましくは95%~100%を含む前記保持ユニット群について、該保持ユニット群の前記保持ユニット(110.2;210.2)間の前記第1剛性の変化が前記保持ユニット群の前記保持ユニット(110.2;210.2)の最小の第1剛性の900%以下、好ましくは100%以下、さらに好ましくは10%~1%であるように、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)を含む前記保持装置(110;210)の少なくとも一部が構成されることを特徴とする配置構成。
  22. 請求項23に記載の配置構成において、
    前記支持境界ユニット(110.3)のそれぞれに関して、径方向と平行な軸周りの第2剛性が、各保持ユニット(110.2;210.2)の各保持境界ユニット(110.16)に対して規定され、且つ
    少なくとも1つの支持境界ユニット(110.3)について、好ましくは全部の支持境界ユニット(110.3)について、且つさらに別の保持ユニット群の前記保持ユニット(110.2;210.2)の80%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%~100%を含む前記さらに別の保持ユニット群について、前記保持ユニット(110.2;210.2)間の前記第2剛性の変化が前記保持ユニット群の前記保持ユニット(110.2;210.2)の最小の第2剛性の900%以下、好ましくは100%以下、さらに好ましくは10%~1%であるように、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)を含む前記保持装置(110;210)の前記一部は構成される配置構成。
  23. 請求項21又は22に記載の配置構成において、
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、周方向及び径方向に沿って主に延び、該少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、周方向及び径方向に対して横方向の厚さ寸法を有し、且つ/又は
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、薄肉リング状ディスクのように又は薄肉中空円錐台のように構成され、且つ/又は
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、径方向に且つ周方向に対して垂直に延びる断面で、径方向に対して10°以下、好ましくは5°以下、さらに好ましくは2°以下傾斜し、且つ/又は
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、径方向と少なくとも実質的に平行に延びる配置構成。
  24. 請求項21~23のいずれか1項に記載の配置構成において、
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、内側部(110.5;210.5)及び径方向にそこから離間した外側部(110.6)を有し、特に、
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、前記内側部(110.5;210.5)と前記外側部(110.6)との間に中間部(110.7)を有し、且つ/又は
    前記保持ユニット(110.2;210.2)の少なくとも1つ、好ましくは複数の前記保持ユニット(110.2;210.2)、特に全部の前記保持ユニット(110.2;210.2)は、径方向に前記内側部(110.5;210.5)と前記外側部(110.6)との間で前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)に接続される配置構成。
  25. 請求項24に記載の配置構成において、
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4)は、前記外側部(110.6)の領域で、周方向に延びる周方向外側リング構造(110.8)に接続され、該外側リング構造(110.8)は、特に、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4)の前記表側とは反対側の前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4)の裏側に配置され、且つ/又は
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4)は、前記内側部(110.5)の領域で、周方向に延びる周方向内側リング構造(110.9)、特に薄肉内側リング構造(110.9)に接続され、該内側リング構造(110.9)は、特に、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の前記表側とは反対側の前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の裏側に配置され、特に、
    前記支持境界ユニット(110.3)の少なくともいくつか、特に3つの支持境界ユニット(110.3)は、前記外側リング構造(110.8)又は前記内側リング構造に形成され、前記支持境界ユニット(110.3)は、特に、周方向に沿って不規則な間隔で分配される配置構成。
  26. 請求項25に記載の配置構成において、
    前記外側リング構造(110.8)と前記内側リング構造(110.9)とを相互接続する少なくとも1つのウェブ要素(110.10)が設けられ、前記厚さ寸法の方向で、前記少なくとも1つのウェブ要素(110.10)と前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)との間に隙間が形成され、特に、
    該隙間は、前記外側リング構造(110.8)と前記内側リング構造(110.9)との間の前記ウェブ要素(110.10)の長さの50%以上、好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%~100%にわたって延びる配置構成。
  27. 請求項26に記載の配置構成において、
    相互に割り当てられた少なくとも1対(110.11)のウェブ要素(110.10)が設けられ、特に、相互に割りてられた3対(110.11)のウェブ要素(110.10)設けられ、前記少なくとも1対(110.11)の2つの前記ウェブ要素(110.10)は、周方向に隣り合って前記内側リング構造(110.9)に係合し、特に、
    前記少なくとも1対(110.11)の前記2つのウェブ要素(110.10)は、周方向に隣り合って前記外側リング構造(110.8)に係合し、且つ/又は
    前記少なくとも1対(110.11)の前記2つのウェブ要素(110.10)は、周方向に相互に隣り合う2つの支持境界ユニット(110.3)間で前記外側リング構造(110.8)に係合し、且つ/又は
    前記少なくとも1対(110.11)の前記2つのウェブ要素(110.10)は、長手方向軸をそれぞれが規定し、2つの該長手方向軸は、前記主延在平面の平面図で、相互に10°以下、好ましくは5°以下、さらに好ましくは2°以下、特に0°傾斜して延び、且つ/又は
    前記少なくとも1対(110.11)の前記2つのウェブ要素(110.10)は、長手方向軸をそれぞれが規定し、2つの該長手方向軸の少なくとも一方、好ましくは前記2つの長手方向軸のそれぞれは、前記主延在平面の平面図で、周方向に相互に隣り合う前記外側リング構造(110.8)の2つの支持境界ユニット(110.3)を接続する接続線に対して30°以下、好ましくは10°以下、さらに好ましくは2°以下傾斜して延び、前記各ウェブ要素(110.11)は、前記2つの支持境界ユニット(110.3)間に係合する配置構成。
  28. 請求項24に記載の配置構成において、
    前記少なくとも1つの支持膜要素(210.4)は、その表側とは反対側の裏側で、周方向に延びる周方向支持リング構造(210.21)に接続され、
    前記支持境界ユニット(110.3)、特に3つの支持境界ユニット(110.3)は、前記支持リング構造(210.21)に形成され、前記支持境界ユニット(110.3)は、特に周方向に沿って不規則な間隔で分配され、特に、
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の前記内側部(210.5)からの、特に内縁(210.22)からの前記支持リング構造(210.21)の距離が、周方向に相互に隣り合う少なくとも2つの、特に全部の支持境界ユニット(110.3)間で周方向に沿って変わり、且つ/又は
    前記支持リング構造(210.21)は、前記少なくとも1つの支持膜要素(210.4)の内縁(210.22)を越えて径方向内方に突出せずに本質的には最短経路に沿って、周方向に隣り合う少なくとも2つの、特に全部の支持境界ユニット(110.3)を接続する配置構成。
  29. 請求項28に記載の配置構成において、
    前記支持リング構造(210.21)は、前記支持膜要素(210.4)とは反対の裏側で、周方向及び径方向に沿って主に延びる少なくとも1つの補剛膜要素(210.23)に接続され、特に、
    前記少なくとも1つの補剛膜要素(210.23)は、薄肉リング状ディスクのように又は薄肉中空円錐台のように構成され、且つ/又は
    前記少なくとも1つの補剛膜要素(210.23)は、径方向に且つ周方向に対して垂直に延びる断面で、径方向に対して10°以下、好ましくは5°以下、さらに好ましくは2°以下傾斜して延び、且つ/又は
    前記少なくとも1つの補剛膜要素(210.23)は、径方向と少なくとも実質的に平行に延びる配置構成。
  30. 請求項28又は29に記載の配置構成において、
    周方向に直接隣接して位置付けられた2つの保持ユニット(110.2;210.2)の少なくとも一方、特に前記保持ユニット(110.2;210.2)のそれぞれは、分離部(210.24)を介して前記少なくとも1つの支持膜要素(210.4)に接続され、特に、
    前記分離部(210.24)は、径方向と平行な傾斜軸周りの傾斜自由度を解放する配置構成。
  31. 請求項21~30のいずれか1項に記載の配置構成において、
    周方向に対して垂直な断面で、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の幅寸法が規定され、該少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の厚さ寸法が、該少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の前記幅寸法の2%~30%、好ましくは5%~25%、さらに好ましくは10%~20%であり、且つ/又は
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の厚さ寸法が、周方向に沿って変わり、該厚さ寸法は、特に周方向に沿った最も近い支持境界ユニット(110.3)に対する角距離に応じて変わり、前記厚さ寸法は、特に前記最も近い支持境界ユニット(110.3)に対する角距離の増加に伴い増加し、且つ/又は
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)の厚さ寸法が、径方向に沿って変わり、該厚さ寸法は、特に径方向の前記支持膜要素の所定の剛性プロファイルに応じて変わり、且つ/又は
    前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、周方向で2つの直接隣接した保持ユニット(110.2;210.2)間に位置付けられた少なくとも1つの領域に、特に2つの直接隣接した保持ユニット(110.2;210.2)間の各領域に、少なくとも1つの貫通開口(113)を有する配置構成。
  32. 請求項21~31のいずれか1項に記載の配置構成において、
    各保持ユニット(110.2;210.2)は、前記光学素子(109)と前記ベースユニット(110.1;210.1)との間に他の保持ユニット(110.2;210.1)とは別個のクランプ接続を成立させるよう構成され、特に、
    前記保持ユニット(110.2;210.2)の少なくとも1つ、好ましくは各保持ユニット(110.2;210.2)は、前記光学素子への接続用の保持境界ユニットを含み、該保持境界ユニットは、特に第1クランプ要素(110.15)及び第2クランプ要素(110.16)を含み、前記第1クランプ要素(110.15)及び前記第2クランプ要素(110.16)は、前記クランプ接続を成立させるために相互に対して引き締められ、前記光学素子(109)の保持境界部(109.3)が、前記第1クランプ要素(110.15)と前記第2クランプ要素(110.16)との間にクランプされる配置構成。
  33. 請求項32に記載の配置構成において、
    前記第1クランプ要素(110.15)及び前記第2クランプ要素(110.16)は、前記クランプ接続を成立させるために、テンション要素(111)により相互に対して引き締められ、特に、
    前記テンション要素(111)は、前記保持境界部(109.3)の凹部(109.4)内に延び、特に遊びを持って前記凹部(109.4)内に延び、且つ/又は
    前記テンション要素(111)の緊張力損失を減らすよう構成された補償ばね装置(111.3)が設けられる配置構成。
  34. 請求項21~33のいずれか1項に記載の配置構成において、
    各保持ユニット(110.2;210.2)は、前記光学素子(109)への接続用の保持境界ユニット(110.15、110.16)を含み、且つ
    該保持境界ユニット(110.15、110.16)の少なくとも1つ、特に該保持境界ユニット(110.15、110.16)のそれぞれは、接続部(110.17、110.18;210.18)を介して前記支持膜要素(110.4;210.4)に接続され、特に、
    前記接続部(110.17、110.18;210.18)は、径方向と実質的に平行に延びる軸周りの回転自由度を制限するように構成され、且つ/又は
    該接続部(110.17、110.18;210.18)は、少なくとも部分的に板ばね式に構成され、且つ/又は
    該接続部(110.17、110.18;210.18)は、径方向にコンプライアンスがあるよう構成され、且つ/又は
    該接続部(110.17、110.18;210.18)は、実質的に径方向に対して垂直な平面内に少なくとも部分的に延び、且つ/又は
    該接続部(110.17、110.18;210.18)は、長手方向軸を規定し、該接続部(110.17、110.18;210.18)の前記長手方向軸は、前記主延在平面に対して実質的に垂直又は前記主延在平面と実質的に平行に延びる配置構成。
  35. 請求項21~34のいずれか1項に記載の配置構成において、
    前記光学素子(109)の少なくとも1つの保持境界部(109.3)は、前記光学素子(109)の突出部(109.5)により形成され、特に、
    複数の前記保持境界部(109.3)が、前記光学素子(109)の共通の突出部(109.5)に形成され、且つ/又は
    全部の保持境界部(109.3)が、前記光学素子(109)のリング状突出部(109.5)に形成され、且つ/又は
    前記光学素子(109)の前記突出部(109.5)は、周方向に且つ/又は周方向及び径方向により規定される平面に対して垂直な方向に延びる配置構成。
  36. 請求項21~34のいずれか1項に記載の配置構成において、
    前記光学素子(109)の少なくとも1つの保持境界部(109.3)は、前記光学素子(109)に接続された保持境界要素(109.6)により形成され、特に、
    該保持境界要素(109.6)は、前記光学素子(109)の凹部(109.8)、特に前記光学素子(109)の突出部(109.5)の凹部(109.8)に挿入され、且つ/又は
    前記保持境界要素(109.6)は、接続ブッシュ、特にカラーを(109.7)を有する接続ブッシュを含む配置構成。
  37. 請求項36に記載の配置構成において、
    前記光学素子(109)は、少なくとも前記突出部(109.5)の領域が、特にSiSiCを含むセラミック材料から製造され、且つ/又はZerodurを含む材料及び/又はレンズ材料から製造され、且つ/又は
    前記境界要素(109.6)は、特に、インバー及び/又はステンレス鋼及び/又はモリブデンを含む材料から製造される配置構成。
  38. 請求項21~37に記載の配置構成において、
    前記光学面(109.1)は、反射光学面であり、
    該光学面(109.1)は、前記光学素子(109)の本体(109.2)に配置され、且つ
    該本体(109.2)は、前記光学面(109.1)とは反対側に少なくとも1つの突出部(109.5)を含み、該突出部(109.5)は、前記保持ユニット(110.2;210.2)の少なくとも1つに対する境界部(109.3)を形成する配置構成。
  39. 請求項21~38のいずれか1項に記載の配置構成において、
    前記ベースユニット(110.1;210.1)は、リング状の構成を有し、且つ/又は
    前記ベースユニット(110.1;210.1)は、該ベースユニット(110.1l2;210.1)の主延在平面を規定し、前記保持ユニット(110.2;210.2)の少なくとも1つは、前記ベースユニット(110.1;210.1)の前記主延在平面に対して実質的に垂直に前記ベースユニット(110.1;210.1)から突出し、特に、全部の保持ユニット(110.2;210.2)は、前記ベースユニット(110.1;210.1)の前記主延在平面に対して実質的に垂直に前記ベースユニット(110.1;210.1)から突出し、且つ/又は
    前記ベースユニット(110.1;210.1)は、モノリシックな構成を有し、且つ/又は
    前記支持膜要素(110.4;210.4)は、前記保持ユニット(110.2;210.2)の少なくとも1つとモノリシックである配置構成。
  40. 請求項21~39のいずれか1項に記載の配置構成において、
    6個以上、9個以上、さらに好ましくは18個~36個の保持ユニット(110.2;210.2)が設けられ、且つ/又は
    該保持ユニット(110.2;210.2)は、周方向に沿って実質的に均等な分配で配置される配置構成。
  41. 光学結像装置、特にマイクロリソグラフィ光学結像装置であって、
    第1光学素子群(106)を含む照明装置(102)と、
    物体(104.1)を収容する物体装置(104)と、
    第2光学素子群(107)を含む投影装置(103)と、
    画像装置(105)と
    を備え、前記照明装置(102)は、前記物体(104.1)を照明するよう構成され、且つ
    前記投影装置(103)は、前記物体(103.1)の像を前記画像装置(105)に投影するよう構成される光学結像装置において、
    前記照明装置(102)及び/又は前記投影装置(103)は、請求項1~40のいずれか1項に記載の光学配置構成(108)を少なくとも1つ含む光学結像装置。
  42. 特に極UV(EUV)域の光を用いるための、マイクロリソグラフィ光学素子(109)を支持する方法であって、
    光学面を含み且つ主延在平面を規定し、該主延在平面で径方向及び周方向を規定する前記光学素子(109)が、保持装置(110;210)により保持され、
    前記光学素子(109)は、前記保持装置(110;210)の複数の別個の保持ユニット(110.1;210.1)、特に4つ以上の別個の保持ユニット(110.2;210.2)により前記保持装置(110;210)のベースユニット(110.1;210.1)に対して保持され、前記保持ユニットは、周方向に沿って分配され且つ相互に離間するように配置され、
    前記ベースユニットは、周方向に相互に離間した複数の支持境界ユニット(110.3)により支持構造に接続される方法において、
    前記ベースユニットの少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)が、周方向及び径方向に沿って主に延び、該少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)は、周方向及び径方向に対して横方向の厚さ寸法を有し、且つ
    前記保持ユニット(110.2;210.2)は、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)のうち前記光学素子(109)を向いた表側に配置されることを特徴とする方法。
  43. 特に極UV(EUV)域の光を用いるための、マイクロリソグラフィ光学素子(109)を支持する方法であって、
    光学面を含み且つ主延在平面を規定し、該主延在平面で径方向及び周方向を規定する前記光学素子(109)が、保持装置(110;210)により保持され、
    前記光学素子(109)は、前記保持装置(110;210)の複数の別個の保持ユニット(110.1;210.1)、特に4つ以上の別個の保持ユニット(110.2;210.2)により前記保持装置(110;210)のベースユニット(110.1;210.1)に対して保持され、前記保持ユニットは、周方向に沿って分配され且つ相互に離間するように配置され、
    前記ベースユニットは、周方向に相互に離間した複数の支持境界ユニット(110.3)により支持構造に接続され、
    各保持ユニット(110.2;210.2)は、前記光学素子(109)に接続された保持境界ユニット(110.16)を含み、
    前記支持境界ユニット(110.3)のそれぞれに関して、前記主延在平面に対して垂直な第1方向の第1剛性が、各保持ユニット(110.2;210.2)の各保持境界ユニット(110.16)に対して規定される方法において、
    前記保持ユニット(110.2;210.2)は、前記ベースユニット(110.1;210.1)の少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)上に、特に該少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)のうち前記光学素子(109)を向いた表側に配置され、且つ
    少なくとも1つの支持境界ユニット(110.3)について、好ましくは全部の支持境界ユニット(110.3)について、且つ保持ユニット群の前記保持ユニット(110.2;210.2)の80%以上、好ましくは90%、さらに好ましくは95%~100%を含む前記保持ユニット群について、該保持ユニット群の前記保持ユニット(110.2;210.2)間の前記第1剛性の変化が前記保持ユニット群の前記保持ユニット(110.2;210.2)の最小の第1剛性の900%以下、好ましくは100%以下、さらに好ましくは10%~1%であるように、前記少なくとも1つの支持膜要素(110.4;210.4)を含む前記保持装置(110;210)の少なくとも一部が構成されることを特徴とする方法。
  44. 請求項42又は43に記載の方法において、
    前記保持装置(110;210)の3つの保持ユニット(110.2;210.2)と前記光学素子(109)との間の各接続が、該光学素子(109)が前記ベースユニット(110.1;210.1)に対して空間的に固定されるように第1ステップでそれぞれ成立し、
    前記保持装置(110;210)の残りの保持ユニット(110.2;210.2)と前記光学素子(109)との間の各接続が、前記第1ステップの次の第2ステップでそれぞれ成立する方法。
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