本開示の第1の態様によると、エアロゾル生成デバイスのための装置であって、エアロゾル生成材料を加熱するためのヒータ構成体(「加熱構成体」ともいう)を収容するためのチャンバを少なくとも部分的に画定するための第1のハウジング部材と、取り付け具により第1のハウジング部材に取り付けられる第2のハウジング部材であり、第1のハウジング部材及び第2のハウジング部材が、それらの間で、チャンバ内への通路を画定し、通路が、ヒータ構成体に接続するための電気接続部材が通路を通って延びることを可能にするように構成される、第2のハウジング部材と、通路を封止するように配置される封止構成体とを備え、第1のハウジング部材と第2のハウジング部材との間の取り付け具が、第1のハウジング部材及び第2のハウジング部材を、封止構成体に通路を封止させる態様で保持するように構成される、装置が提供される。
通路は、第1のハウジング部材の第1の端部と、第1のハウジング部材の第1の端部に隣接して位置する第2のハウジング部材の第2の端部との間に配置されてもよく、取り付け具は、第1のハウジング部材の第1の端部を第2のハウジング部材の第2の端部に取り付けてもよい。
第2のハウジング部材と第1のハウジング部材との間の取り付け具は、取り外し可能な取り付け具、及び/又は通路を封止解除するために第1のハウジング部材に対する第2のハウジング部材の移動を可能にするように構成可能である取り付け具であってもよい。
取り付け具は、1つ若しくは複数のねじ、又は1つ若しくは複数のナット及びボルト対など、1つ又は複数のねじ式取り付け具部材を備えてもよい。
1つ又は複数のねじ式取り付け具部材は、封止構成体が通路の気密封止をもたらすように、予め定められたトルクまで締め付けられてもよい。
封止構成体は、第1の封止部材及び第2の封止部材を備えてもよく、第1のハウジング部材と第2のハウジング部材との間の取り付け具は、第1及び第2の封止部材を互いに当接した状態に保持して、第1のハウジング部材と第2のハウジング部材との間の通路を気密に封止するように構成され、封止構成体は、電気接続部材が第1の封止部材と第2の封止部材との間の通路を通って延びることを可能にするように使用中配置される。
取り付け具は、2つの封止部材の間に位置する電気接続部材に対して圧縮力を供給して、通路を封止するように構成されてもよい。
封止部材は各々、電気接続部材に接触するように構成され、及び電気接続部材の表面の外形に一致するように構成される表面を備えてもよい。封止部材の表面は、電気接続部材の実質的に平坦な表面に当接するように各々が構成される実質的に平坦な表面であってもよい。
封止部材のうちの1つは、孔を備えてもよく、孔は、通路が封止されている間、電気接続部材がそこを通って延びてチャンバ内のヒータ構成体に接続することを可能にするように構成される。
第1のハウジング部材は、加熱構成体を収容するための細長いチャンバを画定してもよく、通路は、チャンバの長手方向軸線に実質的に垂直に延びてもよい。
封止構成体は、少なくとも1つの弾性封止部材を備えてもよい。
封止構成体は、シリコーンを含む少なくとも1つの弾性部材を備えてもよい。
封止構成体は、シリコーンを含む2つの弾性封止部材を備えてもよく、例えば、封止構成体は、2つのシリコーンガスケットを備えてもよい。
封止構成体は、実質的にシートとして形作られる電気接続部材の一部分が通路を通って延びるとき、通路を封止するように構成されてもよい。
本開示の第2の態様によると、エアロゾル生成デバイスのための装置であって、本開示の第1の態様に従う装置と、第1のハウジング部材によって画定されるチャンバに受容されるためのヒータ構成体と、通路を通ってチャンバ内へ延びて加熱構成体に接続するための電気接続部材とを備える、装置が提供される。
本開示の第3の態様によると、本開示の第1の態様に従う装置又は本開示の第2の態様に従う装置を備えるエアロゾル生成デバイスが提供される。
本開示の第4の態様によると、エアロゾル生成デバイスに受容されるためのハウジングモジュールであって、ハウジングモジュールが、エアロゾル生成デバイス内のエアロゾル生成材料を加熱するためのヒータ構成体を収容するためのものであり、ハウジングモジュールが、エアロゾル生成材料を加熱して、以てエアロゾルを生成するためのヒータ構成体を収容するためのチャンバを少なくとも部分的に画定するハウジングであり、近位端部及び遠位端部を備える、ハウジングと、ハウジングを通るチャンバ内への通路であり、ヒータ構成体に接続するための電気接続部材が通路を通ってチャンバを出ることを可能にするように構成される、通路とを備え、通路が、ハウジングの近位端部及び遠位端部の両方から離れて位置する、ハウジングモジュールが提供される。
通路は、ハウジングモジュールの近位端部と遠位端部との間に延びる、ハウジングモジュールの長手方向軸線に対して横方向に配向されてもよい。
通路は、ハウジングモジュールの長手方向軸線に実質的に垂直に配向されてもよい。
ハウジングモジュールは、電気接続部材が通路を通ることを可能にしながら、通路を封止するように配置される封止構成体を備えてもよい。
ハウジングモジュールは、本開示の第1の態様に従う装置を備えてもよい。
本開示の第5の態様によると、エアロゾル生成デバイスであって、本開示の第4の態様に従うハウジングモジュールと、ハウジングモジュールによって画定されるチャンバに配置される加熱構成体と、電気接続部材であり、電気接続部材の第1の部分が加熱構成体に接続し得るように、通路を通ってチャンバ内へ延びる電気接続部材とを備え、電気接続部材の第2の部分が、ハウジングモジュールの外側にあり、デバイスの電気部品に接続するように配置される、エアロゾル生成デバイスが提供される。
電気接続部材は、近位端部と遠位端部との間に延びるハウジングモジュールの長手方向軸線に対して横の方向に通路を出てもよく、電気接続部材の第2の部分は、ハウジングモジュールの長手方向軸線に実質的に平行に整列されてもよい。
電気接続部材の第2の部分は、ハウジングモジュールに隣接して、及びハウジングモジュールの長手方向軸線と実質的に平行に配置される、印刷回路基板など、デバイスの電気部品に接続するように構成されてもよい。
電気接続部材は、ハウジングモジュールの長手方向軸線に対して横の方向に通路を出る電気接続部材の一部分と、ハウジングモジュールの長手方向軸線に実質的に平行に整列される電気接続部材の第2の部分との間に、1つのみの湾曲部を備えてもよい。
本開示の第6の態様によると、本開示の第3の態様に従うデバイス又は本開示の第5の態様に従うデバイス、及び本デバイスによって加熱されるように配置されるエアロゾル生成材料を含む物品を備える、エアロゾル生成システムが提供される。
エアロゾル生成材料は、タバコを備えてもよく、本デバイスは、非燃焼加熱式デバイスとしても知られる、タバコ加熱製品であってもよい。
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付の図面を参照して、単に例として提供される、本発明の好ましい実施形態の以下の説明から明らかになろう。
本明細書で使用される場合、用語「エアロゾル化可能な材料」は、加熱時に、揮発した成分を、典型的には蒸気又はエアロゾルの形態で提供する材料を含む。「エアロゾル化可能な材料」は、非タバコ含有材料、又はタバコ含有材料とすることができる。「エアロゾル化可能な材料」は、例えば、タバコそのもの、タバコ派生物、拡張タバコ、再生タバコ、タバコ抽出物、均質化タバコ、又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数を含むものとすることができる。「エアロゾル化可能な材料」は、挽きタバコ、刻みラグタバコ、押出タバコ、再生タバコ、再生エアロゾル可能材料、液体、ゲル、非晶体、ゲル化シート、粉末、又は塊等の形態であってもよい。「エアロゾル化可能な材料」はまた、他の非タバコ製品を含むものであってもよく、製品に応じて、ニコチンを含んでも含まなくてもよい。「エアロゾル化可能な材料」は、グリセロール又はプロピレングリコールなど、1つ又は複数の保湿剤を含んでもよい。用語「エアロゾル生成材料」もまた、用語「エアロゾル化可能な材料」と同じ意味で、本明細書内で使用され得る。
上に記されるように、エアロゾル化可能な材料は、代替的に「モノリシック固体」(すなわち、非繊維質)、又は「乾燥ゲル」と称される場合がある「非晶体」を含むものとすることができる。非晶体は、その中に、液体などの何らかの流体を保持し得る固体材料である。いくつかの場合において、エアロゾル化可能な材料は、約50wt%、60wt%、又は70wt%の非晶体~約90wt%、95wt%、又は100wt%の非晶体を含む。いくつかの場合において、エアロゾル化可能な材料は、非晶体からなる。
本明細書で使用される場合、用語「シート」は、その厚さよりも実質的に大きい幅及び長さを有する要素を意味する。シートは、例えば、ストリップであってもよい。
本明細書に説明されるエアロゾル生成デバイスの特定の例は、抵抗加熱によってエアロゾル生成材料を加熱する。抵抗加熱は、電気的抵抗加熱要素を使用することを伴い、この電気的抵抗加熱要素は、電流がエアロゾル生成材料を加熱するために1つ又は複数の電気的抵抗加熱要素に流されるときに熱くなる。
図1を参照すると、本発明の例に従う装置1(本明細書ではエアロゾル生成デバイス1とも称される)の概略斜視図が示される。装置1は、エアロゾル化可能な材料を加熱してエアロゾル化可能な材料の少なくとも1つの成分を揮発させるためのものである。この例では、エアロゾル化可能な材料72は、タバコを含み、装置1は、タバコ加熱製品(当該技術分野においては、タバコ加熱デバイス又は非燃焼加熱式デバイスとしても知られる)である。例示的な装置1は、携帯型デバイスである。
装置1は、第1の端部3、及び第1の端部3の反対の第2の端部5を備える。第1の端部3は、本明細書では、装置1の口側端部又は近位端部と称されることがある。第2の端部5は、本明細書では、装置1の遠位端部と称されることがある。装置1は、装置1が、装置1のユーザによって望まれるときに、全体として、オン及びオフを切り替えられることを可能にするために、オン/オフボタン7を有する。
概して述べるならば、装置1は、エアロゾル生成材料を加熱することによってユーザにより吸引されることになるエアロゾルを生成するように構成される。使用時、ユーザは、装置1に物品21を挿入し、例えばボタン7を使用して装置1を活性化して(動作させて)、装置1がエアロゾル生成材料を加熱し始めるようにする。ユーザは、続いて、装置1の第1の端部3の近くの物品21を吸って、装置1によって生成されるエアロゾルを吸引する。ユーザが物品21を吸うと、生成されたエアロゾルが、装置1の近位端部3へ向かって流路に沿って装置1を流れる。
例においては、蒸気が生成され、次いでこの蒸気は、少なくとも部分的に凝縮して、ユーザによって吸引されるように、装置1を出る前にエアロゾルを形成する。
この点において、まず、一般に、蒸気は、その臨界温度よりも低い温度にある気相の物質であり、これは、例えば、蒸気が、温度を下げることなくその圧力を上昇させることによって液体へと凝縮され得ることを意味する、ということに留意されたい。その一方、一般に、エアロゾルは、空気又は別のガス中の、微細固体粒子又は液滴のコロイドである。「コロイド」は、微視的に分散した不溶性粒子が別の物質の至る所に浮遊している物質である。
簡便性の理由から、本明細書で使用される場合、エアロゾルという用語は、エアロゾル、蒸気、又はエアロゾル及び蒸気の組み合わせを意味すると取られるべきである。
装置1は、装置1の様々な内部構成要素を配置及び保護するためのケーシング9を備える。したがって、ケーシング9は、内部構成要素を収容するための外側ハウジングである。図示の例において、ケーシング9は、装置1の周囲を取り囲み、装置1の「上部」を全体的に画定する、第1の端部3における上パネル17と、装置1の「底部」を全体的に画定する、第2の端部5(図2~5を参照)における底パネル19とが被せられるスリーブ11を備える。
スリーブ11は、第1のスリーブ11a及び第2のスリーブ11bを備える。第1のスリーブ11aは、装置1の上部分に設けられ、第1の端部3から離れる方へ延びている。第2のスリーブ11bは、装置1の底部に設けられ、第2の端部5から離れる方へ延びている。第1のスリーブ11a及び第2のスリーブ11bは各々、装置1の周囲を取り囲む。すなわち、装置1は、Y方向に沿う長手方向軸線を含み、第1のスリーブ11a及び第2のスリーブ11bは各々、長手方向軸線に対して放射状の方向に内部構成要素を包囲する。
この例において、第1のスリーブ11a及び第2のスリーブ11bは、取り外し可能に互いに係合される。この例において、第1のスリーブ11aは、溝及び凹部を備えるスナップフィット構成で第2のスリーブ11bと係合される。
いくつかの例において、上パネル17及び/又は底パネル19は、装置1の内部への容易なアクセスを許すために、対応する第1及び第2のスリーブ11a、11bにそれぞれ、取り外し可能に固定され得る。いくつかの例において、スリーブ11は、例えばユーザが装置1の内部にアクセスすることを阻止するために、上パネル17及び/又は底パネル19に「永続的に」固定され得る。1つの例において、パネル17及び19は、例えば、射出成形によって形成されるガラス入りナイロンを含む、可撓性材料で作製され、スリーブ11は、アルミニウムで作製されるが、他の材料及び他の製造プロセスが使用されてもよい。
装置1の上パネル17は、装置1の口側端部3に開口部20を有し、これを通じて、使用中、エアロゾル化可能な材料を含有する物品21が、ユーザによって、装置1へ挿入され、また装置1から取り除かれる。開口部20は、この例では、蓋4によって開閉される。示される例において、蓋は、装置1への物品21の挿入を可能にするために閉位置と開位置との間で移動可能である。蓋4は、X方向に平行に双方向に移動するように構成される。
接続ポート6は、装置1の第2の端部5に示される。接続ポート6は、装置1の電源を充電するための、ケーブル及び電源への接続のためのものである。接続ポート6は、装置1の前側から装置1の後側へZ方向に延びている。図3に示されるように、接続ポート6は、装置1の第2の端部5において装置1の右側でアクセス可能である。装置1は、充電しながら、又は接続ポート6を通じたデータ接続しながら、第2の端部5で立つことができることが有利である。図示実施形態において、接続ポート6は、USBソケットである。
図2を参照すると、第1のスリーブ11aは、テーパの付いている、装置1の第1の端部3における表面を備える。テーパが付けられた表面は、第2の端部5における第2のスリーブ11bの表面に対して第1の角度αを持つ。この例において、第2の端部5における第2のスリーブ11bの表面は、X方向と実質的に平行である。したがって、図示されるように、物品21は、第1の端部3の近位部分にて開口部20を通じて挿入可能である。第1のスリーブ11a及び第2のスリーブ11bが接合部11cで合わさっている部分では、X方向に対して第2の角度βが形成されている。第2の角度βは、第1の角度αよりも大きく示されている。
図3及び図4はそれぞれ、装置1の右側及び左側を示す。ここでは、物品21は、横方向において中央の位置にあるように示されている。これは、物品21が挿入される開口部20が、X方向とZ方向に沿う中間地点に位置付けられるためである。
図5及び図6は、図4及び図6に示されるような装置1の線44をそれぞれ通る、物品が挿入された状態及び引き抜かれた状態にある装置1の前からの概略断面図を示す。
図6に示されるように、ケーシング9の中には、ヒータ構成体(heater arrangement)23、制御回路25、及び電源27が配置され又は固定されている。この例のヒータ構成体23は、ハウジングモジュール50内に収容されており、これについては以下でさらに詳細に述べる。この例において、制御回路25は、電子機器コンパートメントの一部分であり、2つの印刷回路基板(PCB)25a、25bを備える。この例において、制御回路25及び電源27は、ヒータ構成体23に横方向に隣接(すなわち、端部から見て隣接)しており、制御回路25は電源27の下に位置する。これは、装置1が、X方向に対応する横方向においてコンパクトであることを可能にし、有効である。
この例において、制御回路25は、以下にさらに論じられるように、物品21内のエアロゾル化可能な材料の加熱を制御するように構成及び配置されるマイクロプロセッサ構成体などのコントローラを含む。
この例において、電源27は、充電式バッテリーである。他の例において、非充電式バッテリー、コンデンサ又はバッテリー・コンデンサのハイブリッドが用いられてもよく、電気幹線供給源への接続が使用されてもよい。好適なバッテリーの例には、例えば、リチウムイオンバッテリー、ニッケルバッテリー(ニッケルカドミウムバッテリーなど)、アルカリバッテリー、及び/又は同様のものがある。バッテリー27は、必要なときに電力を供給し、制御回路25の制御下で消耗品内のエアロゾル化可能な材料を加熱するために(論じられるように、エアロゾル化可能な材料を燃焼させることなくエアロゾル化可能な材料を揮発させるために)、ヒータ構成体23に電気的に接続される。
電源27をヒータ構成体23に対して横に隣接して配置する利点は、物理的に大きい電源27が、装置1が全体として過度に長くなりすぎることなく、使用され得ることである。理解されるように、物理的に大きい電源27は、より高い容量(すなわち、多くの場合はアンペアアワー又は同様のもので測定される、供給され得る合計電気エネルギー)を有し、したがって、装置1のバッテリー寿命はより長くなり得る。
1つの例において、ヒータ構成体23は、一般に、使用時にエアロゾル化可能な材料を含む物品21が加熱のために挿入される中空内側加熱チャンバ29を有する中空円筒管の形態にある。概して述べるならば、加熱チャンバ29は、物品21を受容するための加熱ゾーンである。ヒータ構成体23のための異なる構成も可能である。いくつかの例において、ヒータ構成体23は、単一の加熱要素を備えてもよいし、ヒータ構成体23の長手方向軸線に沿って整列される複数の加熱要素で形成されてもよい。加熱要素又は各加熱要素は、その外周において環状若しくは管状、又は少なくとも部分環状若しくは部分管状であってもよい。1つの例において、加熱要素又は各加熱要素は、薄膜ヒータであってもよい。別の例において、加熱要素又は各加熱要素は、セラミックス材料で作製されてもよい。好適なセラミックス材料の例は、積層及び焼結され得るアルミナ及び窒化アルミニウム及び窒化ケイ素セラミックスを含む。誘導加熱、赤外線を放射することによって加熱する赤外ヒータ要素、又は、例えば抵抗性電気巻線によって形成される抵抗加熱要素を含む、他のヒータ構成要素も可能である。
この例において、ヒータ構成体23は、ステンレス鋼支持管75によって支持され、ヒータ71を備える。1つの例において、ヒータ71は、少なくとも1つの導電要素が形成される基板を備える。基板は、シートの形態にあり得、例えば、可撓性層を備え得る。特定の例において、この層は、ポリイミド層である。1つ又は複数の導電要素は、基板層に印刷されてもよいし、別途付着されてもよい。1つ又は複数の導電要素は、基板内に封じられてもよいし、基板で被覆されてもよい。
支持管75は、ヒータ71によって生成された熱を物品21に伝える加熱要素である。ヒータ構成体23は、物品21が装置1に挿入されるときにエアロゾル化可能な材料の実質的に全体が使用時に加熱されるように、寸法決めされる。他の例において、他の熱伝導材料が、支持管75のために使用されてもよい。例えば、支持管75は、金属又は金属合金を含んでもよい。いくつかの例において、支持管75は、黒鉛又は別の導電性カーボン材料を含んでもよい。
いくつかの例において、加熱要素又は各加熱要素は、エアロゾル化可能な材料の選択されたゾーンが、所望の通りに、独立して、例えば順番に(経時的に)加熱されるように又は一緒に(同時に)加熱されるように配置されてもよい。
この例において、ヒータ構成体23は、その長さの少なくとも一部分に沿って、真空領域31によって包囲される。真空領域31は、ヒータ構成体23から装置1の外側へ伝わる熱を低減するのを助ける。それが熱損失を全体的に低減するため、これによりヒータ構成体23の電力要件を低く抑えるのを助ける。真空領域31はまた、ヒータ構成体23の動作中、装置1の外側を冷えたままにするのを助ける。いくつかの例において、真空領域31は、二重壁のスリーブによって包囲されてもよく、スリーブの2つの壁の間の領域は、伝導及び/又は対流による熱伝達を最小限にするように、低圧領域を提供するために真空にされている。他の例において、真空領域に加えて、又はその代わりに、例えば好適な泡タイプの材料を含め、例えば断熱材料を使用した、別の絶縁構成体が使用されてもよい。
ハウジング9は、装置1の内部構成要素を支持するための内部支持構造体37(図6に明示される)をさらに備えてもよい。
上述したように、この例では、ヒータ構成体23及び真空領域31は、カセット51とも称されるハウジングモジュール50内に収容される。ハウジングモジュール50は、ヒータ構成体23及び真空領域31が配置されるチャンバ160を画定する。したがって、加熱チャンバ29もチャンバ160内にある。この例では、ハウジングモジュール50は、第1のハウジング部材51及び第2のハウジング部材53を備える。第1のハウジング部材51は、チャンバ160を画定し、ヒータ構成体23を収容する細長い部材である。第2のハウジング部材53は、以下により詳細に述べるように、第1のハウジング部材51の遠位端部に配置され、チャンバ160を閉じる。第1及び第2のハウジング部材51、53は、この例において、以下により詳細に説明するように、プラスチック材料などの好適な材料によって形成されてもよい。
この例において、ハウジングモジュール50は、ヒータ構成体23の格納を可能とする。ハウジングモジュール50は、ヒータ構成体23、及び物品21を受容するための関連構成要素を、制御回路25などの、装置1の他の構成要素から隔離するように機能することができる。これは、例えば、ヒータ構成体23によって生成された蒸気若しくはエアロゾル、又はヒータ構成体23によって加熱された空気が、制御回路25などの、デバイス1の他の構成要素と接触しないようにすること、或いは少なくとも、チャンバ160とハウジングモジュール50の外側の装置1の残りのものとの間の空気流又は蒸気流が最小限にされることをもたらし得る。さらには、真空領域31は、チャンバ160及びそこに含まれるヒータ構成体23を、ハウジングモジュール50の外側の装置1の部分から絶縁するためにハウジングモジュール50内に配置される。
装置1は、開口部20の周りに延びて開口部20からハウジング9の内側へ突出するカラー33と、カラー33と真空領域31の1つの端部との間に位置する拡張要素35とをさらに備える。拡張要素35は、装置1の口側端部3において拡張チャンバ40を形成するじょうご状のものである。カラー33は、物品21を保持するための保持具である(図5に明示される)。この例において、保持具は、装置1から復元可能に取り外すことができる。
拡張要素35の一方の端部は、第1のスリーブ11aに接続し、またこれによって支持され、拡張要素35の他方の端部は、ハウジングモジュール50の一方の端部、この例では第1のハウジング部材51に接続し、またこれによって支持される。Oリングとして示される第1の封止要素55は、拡張要素35と第1のスリーブ11aとの間に配置され、Oリングとして示される第2の封止要素57は、拡張要素35と第1のハウジング部材51の内表面との間に配置される。各Oリングは、シリコーン製であるが、他のエラストマー材料が、封止を可能とするために使用されてもよい。第1及び第2の封止要素55、57は、装置1の周囲構成要素内へのガスの移動を防ぐ。
図6に明示されるように、カラー33、拡張要素35及び真空領域31/ヒータ構成体23は、図5に明示されるように、物品21が装置1に挿入されるとき、物品21がカラー33及び拡張要素35を通って加熱チャンバ29内へ延びるように、同軸に配置される。
上で述べたように、この例において、ヒータ構成体23は概ね中空円筒管の形態にある。この管によって形成される加熱チャンバ29は、拡張チャンバ40を介して装置1の口側端部3において開口部20と流体連通状態にある。
この例において、拡張要素35は、開口部20に隣接する第1の開口端部と、加熱チャンバ29に隣接する第2の開口端部とを有する管状本体を備える。管状本体は、管状本体に沿って第1の開口端部からおよそ半分のところまで延びる第1のセクションと、およそ半分のところから管状本体に沿って第2の開口端部まで延びる第2のセクションとを備える。第1のセクションは、第2のセクションから離れる方に従って広がるフレア状部分を備える。したがって、第1のセクションは、開口している第1の開口端部へ向かって外向きに細くなる内径を有する。第2のセクションは、実質的に一定の内径を有する。
図6に明示されるように、この例において、拡張要素35は、ハウジング9内に、カラー33と真空領域31/ヒータ構成体23との間に配置されている。より詳細には、拡張要素35の第2の開口端部において、拡張要素35は、第2の開口端部が支持管75及び真空領域31の内側と係合するように、ヒータ構成体23の支持管75の端部分と真空領域31の内側との間に配置される。第1の開口端部において、拡張要素35は、カラー33の脚部59が拡張チャンバ40内へ突出するように、カラー33を受容する。したがって、拡張要素35の第1のセクションの内径は、物品21が装置1内に受容されるとき(図5を参照)、及び物品21が存在しないとき、脚部の外径よりも大きい。
図5から最もよく理解されるように、拡張要素35の第1のセクションの内径は、物品21の外径よりも大きい。したがって、物品21が拡張要素35の長さの少なくとも一部分にわたって装置1に挿入されるとき、拡張要素35と物品21との間に空隙36が存在する。空隙36は、その領域における物品21の全周囲の周りにある。
図6に明示されるように、カラー33は、複数の脚部59を備える。この例では、4つの脚部59が存在し、3つのみが図6の視点では見ることができる。しかしながら、他の例では、脚部59は、4つよりも多くても少なくてもよい。脚部59は、カラー33の内表面に円周方向に等しく離間して配置され、装置1が組み立てられるとき拡張チャンバ40内に配置される。この例において、装置1に設置されるとき、脚部59は、開口部20の周縁に円周方向に等しく離間して配置される。脚部59の各々は、Y方向に延び、拡張チャンバ40の長手方向軸線44(図6に点線で示される)に平行に延びており、開口部20内へ突出する。脚部59はまた、脚部59の先端59aにおいて拡張要素35へ向かう方向に放射状に延び、その結果として、先端59aは互いから離れる方へ角度が付けされる。各脚部59の先端59aは、物品21を挿入するとき及び/又はこれを装置1から取り外すときに、物品21への損傷を回避するよう物品21の通過をより良いものとする。脚部59は、まとめて、物品21が装置1内にあるとき、拡張チャンバ40内にある物品21を正しく位置付け、また保持するために、物品21を把持する把持セクションを提供する。それらの間で、脚部59は、脚部59によって接触される物品21の領域において物品21を軽く圧迫する、又は締め付ける。
脚部59は、弾性材料から構成されてもよい(又は何らかの他の方式で弾性的であってもよい)ため、結果として、それらは、物品21が装置1に挿入されるとき、物品21をより良好に把持するためにわずかに変形する(例えば、圧縮する)が、その後、物品21が装置1から取り外されるときには、脚部59は図6に示される静止位置へ付勢されるため、それらの元の形状を取り戻す。したがって、脚部59は、静止位置である第1の位置から、図5に示される変形位置である第2の位置へ可逆的に移動可能であり、これにより物品21は把持される。この実施形態において、脚部59は、カラー33の主要本体と一体に形成されている。しかしながら、いくつかの実施形態において、脚部59は、カラー33の本体に取り付けられる別個の構成要素であってもよい。第1の位置である静止位置にある脚部59の間に形成される空間の内径は、例えば4.8mm~5mm、好ましくは4.9mmである。脚部59は、脚部59の位置での開口部20の開口範囲が、隆起部59なしの位置での開口部20の開口範囲よりも小さくなるように、開口部20内の空間を占めている。
例えば、拡張要素35は、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を含む可撓性材料で形成され得る。PEEKは、大半の他の熱可塑物と比較して比較的高い融解点を有し、熱劣化に対して非常に抵抗力がある。
図6を参照すると、この例において、加熱チャンバ29は、遠位端部5に向かう減じられた内径の領域38と連通している。この領域38は、清掃管41によって形成される清掃チャンバ39を画定する。いくつかの例において、清掃管41は、口側端部3において開口部を通過した物品21(図5を参照)のための端止めを提供する中空管である。清掃管41は、チャンバ160内のヒータ構成体23を支持及び配置するように構成される。
装置1は、装置1の遠位端部5における蓋61をさらに備え、この蓋61は、加熱チャンバ29が清掃され得るように加熱チャンバ29へのアクセスを可能とするために底パネル19内の開口部を開閉する。蓋61は、ヒンジ63を中心にして枢動する。蓋61を通じたこのようなアクセスは、特に、ユーザが遠位端部5においてヒータ構成体23及び加熱チャンバ29内を清掃することを可能にする。蓋61が開いているとき、真っすぐの貫通孔が、口側端部3における開口部20と、装置1の遠位端部5における清掃チャンバの一方の端部における開口部との間に、装置1全体を通るよう設けられる。したがって、ユーザは、中空加熱チャンバ29の内部の実質的に全体を容易に清掃することができる。このため、ユーザは、好みで装置1のいずれかの端部を通して、加熱チャンバ29にアクセスすることができる。ユーザは、例えば、昔ながらのパイプクリーナ又はブラシ又は同様のものを含む、この目的のための1つ又は複数の様々な清掃デバイスを使用し得る。
図6に示されるように、上パネル17は、装置1のハウジング9の第1の端部3を全体的に形成する。上パネル17は、開口部20の形態にある挿入点を画定するカラー33を支持し、開口部20を通して使用時に物品21は装置1へ取り外し可能に挿入される。
カラー33は、開口部20の周りに延び、そこからハウジング9の内部へ突出する。この例において、カラー33は、上パネル17とは別個の要素であり、バヨネット係止機構などの取り付け具を通じて上パネル17に取り付けられる。他の例において、接着剤又はねじが、カラー33を上パネル17に結合するために使用され得る。他の例において、カラー33は、ハウジング9の上パネル17と一体であってもよいため、カラー33及び上パネル17は単一部片を形成する。
図5及び図6から最もよく理解されるように、物品21及びカラー33の脚部59の隣合う対によって画定される開空間は、物品21の外側の周りに通気路61を形成する。かかる通気路61は、物品21から漏れ出た熱い蒸気が装置1から流出することを可能にし、また物品21の周りに装置1内へ冷却空気が流れることを可能にする。この例では、4つの通気路が、物品21の周縁の周りに位置し、これが装置1の通気をもたらす。他の例においては、より多く又はより少ないそのような通気路61を設けてもよい。
特に図5を再び参照すると、この例において、物品21は円筒ロッドの形態にあり、これは、物品21が装置1に挿入されるときヒータ構成体23内にある物品21のセクション内の後端部にエアロゾル化可能な材料21aを有する又は包含する。物品21の前端部は、装置1から延び、エアロゾルを濾過するためのフィルター及び/又はエアロゾルを冷却するための冷却要素21cのうちの1つ又は複数を含むマウスピースアセンブリ21bとして機能する。フィルター/冷却要素21cは、空間21dによってエアロゾル化可能な材料21aから離間され、さらなる空間21eによってマウスピースアセンブリ21bの先端からも離間される。物品21は、円周方向に外層(図示せず)で被覆されている。この例において、物品21の外層は、エアロゾル化可能な材料21aからの一部の加熱された揮発成分が物品21から漏れ出ることを可能にするために透過性を有する。
動作中、ヒータ構成体23は、物品21を加熱してエアロゾル化可能な材料21aの少なくとも1つの成分を揮発させる。
エアロゾル化可能な材料21aからの加熱された揮発成分の主たる流路は、軸線方向に物品21を通り、空間21d、フィルター/冷却要素21c、及びさらなる空間21eを通った後に、マウスピースアセンブリ21bの開口端部を通ってユーザの口に入る。しかしながら、揮発成分の一部は、物品21から、その透過性の外側被覆材を通って、拡張チャンバ40内の物品21を包囲する空間36内へ漏出することもある。
物品21から拡張チャンバ40内へ流れる揮発成分がユーザによって吸引されることは、これらの成分がフィルター/冷却要素21cを通過しておらず、したがって濾過も冷却もされていないことから望ましくない。
拡張チャンバ40内の物品21を包囲する空気の容積部は、物品21からその外層を通って漏れ出す揮発成分の少なくとも一部を冷却し、拡張チャンバ40の内壁に凝縮させて、それらの揮発成分がユーザによっておそらくは吸引されることを防ぐことが有利である。
この冷却効果は、流体が装置内へ及び装置から外へ流れることを可能にする通気路を経て装置1の外側から拡張チャンバ40内の物品21を包囲する空間36内へ入ることができる冷却空気によって、促され得る。第1の通気路は、挿入点において物品21の外側の周りに通気をもたらすように、カラー33の複数の隣り合う脚部59の対の間に画定される。第2の通気路は、少なくとも1つの加熱された揮発成分が第2の位置にて物品21から流れるように、隣り合う脚部59の第2の対の間に提供される。したがって、通気は、第1及び第2の通気路によって挿入点において物品21の外側の周りにもたらされる。さらには、物品21からその外側被覆材を通じて漏れ出す加熱された揮発成分は、拡張チャンバ40の内壁で凝縮せず、ユーザによって吸引されることなく、通気路61aを介して装置1の外へ安全に流れることができる。拡張チャンバ40及び通気の両方が、エアロゾル化可能な材料からの加熱された揮発成分に放出される水蒸気組成物の温度及び含有量を低減することを助ける。
装置1には、装置1の第1の端部3へ向かうサーマルライナ(thermal liner)13が取り付けられる。図6に示されるように、サーマルライナ13は、第1のスリーブ11aに結合される。サーマルライナ13は、装置1の使用により生成される内部熱をより大きな面積にわたり分配することによって第1のスリーブ11aを熱応力から保護するのを助ける。サーマルライナ13は、軽量とするために、及び近位端部3の周りに十分に熱を放散させるために、アルミニウムなどの金属材料から作製される。これは、局部的なホットスポットを回避するのを助け、第1のスリーブ11aの寿命を増大させる。ライナ13は、伝導によって熱を分配する。ライナ13は、断熱するように又は放射によって熱を反射するようには構成されていない。
図6に示されるように、支持管75は、ヒータ71によって外側が被覆される。1つの例では、ヒータ71は、例えば上述したように、ポリイミド及び導電性要素を備える薄膜ヒータである。ヒータ71は、独立して制御される複数の加熱領域、及び/又は同時に制御される複数の加熱領域を備えることができる。この例では、ヒータ71は、単一のヒータとして形成される。しかしながら、他の例において、ヒータ71は、加熱チャンバ29の長手方向軸線に沿って整列される複数のヒータで形成されてもよい。いくつかの例において、複数の温度センサ(図示せず)が、ヒータ71及び/又は支持管75の温度を検出するために使用されてもよい。この例において、支持管75は、物品21が加熱ゾーンに挿入されるとき(加熱ゾーンは支持管75の熱伝導領域によって画定される)ヒータ71から物品21の方へ熱を伝導するためにステンレス鋼から作製される。他の例において、支持管75は、異なる熱伝導性材料から作製されてもよい。他の加熱要素75が、他の例において使用されてもよい。例えば、加熱要素は、誘導によって加熱可能であるサセプタとしてもよい。この例において、支持管75は、使用時、エアロゾル化可能な材料を含む物品21を支持するための細長の支持体として機能する。
この例では、ヒータ71は、支持管75の外側に配置される。しかしながら、他の例において、ヒータ71は、支持管75の内側に配置されても良い。ヒータ71は、この例では、支持管75の外を通り、本明細書ではヒータテイル73と称される部分を備える。ヒータテイル73は、ハウジングモジュール50によって画定され、ヒータ構成体23を収容するチャンバ160から外へ延びる。ヒータテイル73は、制御回路25へのヒータ構成体23の電気接続を可能とするように構成される電気接続部材である。図示の例において、ヒータテイル73は、ヒータ71を1つのPCB25aに物理的に接続する。電流は、電源27によって、制御回路25及びヒータテイル73を介してヒータ71に提供され得る。例において、ヒータテイル73はまた、ヒータ構成体23を収容するチャンバ160内に配置される1つ又は複数の温度センサ(図示せず)に接続する。例において、1つ又は複数の温度センサは、1つ又は複数の抵抗温度検出器(RTD)を備える。別の例において、1つ又は複数の温度センサは、1つ又は複数の熱電対を備えてもよい。1つ又は複数の温度センサは、ヒータ構成体23の温度を検出するように配置される。ヒータテイル73は、例において、1つ又は複数の温度センサを、例えば、導電性要素により、制御回路25に電気的に接続するように構成される。
ヒータテイル73がハウジングモジュール50によって画定されるチャンバ160を出て制御回路25に接続することを可能にする通路196が設けられている。ヒータテイル73は、この例では、ヒータ71を形成するものと類似したポリイミドシートを備える。ヒータテイル73は、その厚さ(通路196におけるY方向)よりも著しく大きい幅(ハウジングモジュール50内に配置されるとき、図に示されるZ方向)を有する。ヒータ71について上に説明される態様では、ヒータテイル73は、ポリイミド基板内に形成される導電性要素を備える。
図7は、ハウジングモジュール50の遠位部分及びそれと関連付けられた構成要素の側面図である。図8は、図7に示されるものと同じハウジングモジュール50の部分を、断面図で示す。
ヒータテイル73が例示的な装置1内のハウジングモジュール50から延びることを可能にするための配置は、図7及び図8を参照して理解されよう。図7は、第1のハウジング部材51の遠位端部51dと第2のハウジング部材53の近位端部53dとの間に設けられる通路196を示す。封止構成体15は、通路196を封止して、チャンバ160と、例えば加熱チャンバ29と、装置1の内部の残りのものとの間の空気流(又は任意の他の流体の流れ)を実質的に防ぐために設けられる。封止構成体15は、第1の封止部材15a及び第2の封止部材15bを備える。封止部材15a、15bは、弾性部材であってもよい。封止部材15a、15bは、エラストマー部材であってもよい。例えば、封止部材15a、15bは、例えば射出成形され得るシリコーン又はゴムなどの、1つ又は複数のポリマーで作製されてもよい。別の例において、封止部材15a、15bのうちの1つ又は複数は、オーバーモールドポリウレタンを含んでもよい。
第1及び第2の封止部材15a、15bは、この例では、シリコーンガスケットである。ヒータテイル73は、シリコンガスケット15a、15bの間を出て、封止構成体15は、第1のハウジング部材51の遠位端部51dと第2のハウジング部材53の近位端部53dとの間でシリコンガスケット15a、15bを一緒に圧縮することによって、通路196を封止するようにされている。
第2のハウジング部材53は、取り付け構成体42により第1のハウジング部材51に取り付けられ、その例は以下で説明する。第2のハウジング部材53が、第1のハウジング部材51に好適に取り付けられるとき、第1及び第2の封止部材15a、15bは、ヒータテイル73が第1の封止部材15aと第2の封止部材15bとの間にある状態で、第1のハウジング部材51及び第2のハウジング部材53によって互いと当接した状態に保持されて、通路196を封止する。取り付け構成体42は、第1及び第2のハウジング部材51、53を一緒に保持して、封止構成体15に対する圧縮力をもたらして通路196を封止する。ヒータテイル73は、この例では、第1及び第2のハウジング部材51、53によって及ぼされる圧縮力によって、封止部材15a、15bの間に実質的に平坦に保持される。これは、通路196の良好な封止をもたらすのに有利である。さらには、封止部材15a、15bは、良好な封止をもたらすためにヒータテイル73に当接するように形作られる。すなわち、ヒータテイル73は、本明細書内の他の場所で説明されているように、実質的に平坦なシートである。ヒータテイル73の近位面は、第1の封止部材15aの遠位面により接触され、ヒータテイル73の遠位面は、第2の封止部材15bの近位面により接触される。したがって、ヒータテイル73が間に配置された状態で封止要素15a、15bに対して圧縮力を与えることによって、良好な表面が、ヒータテイル73及び封止部材15a、15bの表面同士の接触によって作られる。例えば、封止部材15a、15bは弾性であるため、それらは、ヒータテイル73の周りでわずかに変形し得る。他の例において、ヒータテイル73は、異なる形状の電気接続部材、例えば、通路を通って延びる長手方向軸線を有して外形が円形であってもよい。いくつかの例において、封止部材は、異なる外形のヒータテイルに一致するため、及びそことの良好な封止を可能とするために、異なる形状であってもよい。
第1のハウジング部材51は、その近位端部へ向かう管状部分51a、及びその遠位端部51dへ向かうフランジ51bを備える。フランジ51bは、第1のハウジング部材51への第2のハウジング部材53の接続を容易化する。この例では、取り付け構成体42は、複数のねじ43を備える。複数のねじ43は、この例では、第1のハウジング部材51と第2のハウジング部材53との間に取り外し可能な取り付け構成体を提供するように配置される。この例では、取り付け構成体42は、フランジ51bの、長手方向に延びる角部分51eに配置された複数の対応のねじ穴によって受容されるように、第2のハウジング部材53を通る長手方向軸線44に平行の4つの対応の穴を通って延びる4つのねじ43を備える。第2のハウジング部材53を第1のハウジング部材51に取り付けるため、ねじ43は、第1のハウジング部材51の角部分51eのねじ穴にねじ式接続で受容されるように第2のハウジング部材53の穴に挿入される。
この例では、ねじ43は、十分に締め付けられると、第2のハウジング部材53を第1のハウジング部材51に固定し、封止構成体15によって通路196を封止させる。ねじ43は、封止構成体15によって通路196を好適に封止させるために、予め定められたトルクまで締め付けられるとよい。
例において、この封止構成体15によってもたらされる封止は、実質的に気密な封止である。封止構成体15は、空気又は蒸気がチャンバ160内へ又はチャンバ160から外へ通路196を通過するのを最小限にするか、又は防ぐことができる。通路196の気密な封止は、最大でもごく少量の空気しかチャンバ160内へ又はチャンバ160から外へ通路196を通って流れないようなものである。
他の例において、第1のハウジング部材51と第2のハウジング部材53との間の取り付け具42は、異なる数の締結部材、例えば、異なる数のねじ43を備えてもよく、又は、1つ若しくは複数の別のタイプの接続を備えてもよい。例えば、取り付け具42は、1つ又は複数の対応するナットとそれぞれ固定されることになる1つ又は複数のボルトなど、異なるタイプのねじ式接続を備えてもよい。例において、取り付け具42は、第1のハウジング部材51と第2のハウジング部材53との間に封止構成体15を固定するために、第1のハウジング部材51が第2のハウジング部材53に取り付けられるようにする任意の好適な取り付け具42であってもよい。上で述べたように、図に示されるものなどの例では、取り付け具42は取り外し可能であってもよい。いくつかの例において、取り付け具42は、取り付け具42が特定の構成にあるとき、第2のハウジング部材53と第1のハウジング部材51との間の移動を可能としてもよい。例えば、取り付け具42は、第2のハウジング部材53が取り付け具42によって第1のハウジング部材51に取り付けられたままで、第2のハウジング部材53が第1のハウジング部材51から離れる方へ長手方向に移動することを可能にし得る。
取り付け具42はまた、例において、ねじ43が締め付けられていないとき、例えば、ねじ43が緩められるとき、又はねじ43がそれらの対応する穴から取り外されるとき、第1のハウジング部材51に対する第2のハウジング部材53の移動を可能にする。この配置構成は、ハウジングモジュール50が、そこから出るヒータテイル73及び通路196を封止するように構成される取り付け具42と組み立てられることを可能にする。これは、装置1のための簡便な組み立てを可能とし、組み立てられたハウジングモジュール50が、装置1に取り付けられ得る。
図7及び図8にさらに示されるのは、端管ないしはエンドチューブ41である。エンドチューブ41は、先の図を参照して上に説明されるように、ハウジングモジュール50内へ延びる。第2のハウジング部材53は、エンドチューブ41の隆起部41jが当接するように構成されるリップ部53jを備える。隆起部41jは、リップ部53jの対応する特徴部53kと相互作用するための突出特徴部41k(図9に示される)を備えてもよい。これは、エンドチューブ41と第2のハウジング部材53とを整列させることができる。エンドチューブ41は、ハウジングモジュール50の長手方向軸線44に沿って、第2のハウジング部材53を通る孔53cを通って挿入される。第1のエンドチューブOリング41cは、エンドチューブ41と孔53cの壁との間を封止する。第2のエンドチューブOリング41dは、装置1がハウジングモジュール50及び関連構成要素を含むように組み立てられるとき、エンドチューブ41と内部支持構造体37との間を封止する。
図9は、図7及び図8に示されるハウジングモジュール50の一部及び関連構成要素の斜視図を示す。図10は、図9によって示されるものと同じハウジングモジュール50の部分を、断面斜視図で示す。ヒータテイル73は、図9及び図10から理解され得るように、ヒータ71に接続するための第1の部分73a、及び、図6に示されるようなPCB25bに接続するための第2の部分73bを備える。この例では、第2の部分73bは、第1の部分73aの幅よりも大きい幅(図に示されるZ方向)を有する。ヒータテイル73の第2の部分73bは、ヒータテイル73が図6にも示されるようなPCB25bに電気接続することを可能にするための、複数の接続特徴部73d、この例では、孔を備える。
ヒータテイル73の第3の部分73eは、通路196を通って延び、第1の封止部材15aと第2の封止部材15bとの間に保持される。この例では、通路196は、ハウジングモジュール50の長手方向軸線44に垂直に延び、第3の部分73eは、通路196によって画定される方向に延びる。
ヒータテイル73の第2の部分73bは、長手方向軸線44に実質的に平行に延びる。この例では、第2の部分73bが延びる方向は、ハウジングモジュール50に対するPCB25bのレイアウトによって決定される。すなわち、PCB25bは、ハウジングモジュール50と実質的に平行に、及びこれに隣合って配置される。これは、上に説明されているように、利用可能な空間を効率的に使用する、装置1内の構成要素のためのレイアウトをもたらし得る。通路196を出た後のヒータテイル73の向きを変更することができるように、ヒータテイル73の湾曲部分73cが設けられる。湾曲部分73cは、この例では、ヒータテイル73における方向の実質的に90°上方の変化をもたらす。湾曲部分73cはまた、ヒータテイル73の第2の部分73bへ向かって広がっている。この例では、湾曲部分73cは、通路196を出た後ヒータテイル73に単一の屈曲部を提供する。ヒータテイル73の方向における上方の変化は、ハウジングモジュール50に横方向に隣合うPCB25bに接続するための第2の部分73bを可能にする。
通路196は、ハウジングモジュール50の長手方向端部50dから離れて配置される。通路196はまた、ハウジングモジュール50の近位端部、すなわち、第1のハウジング部材51の近位端部から離れて配置される。この例では、上で述べたように、通路196の場所は、ヒータテイル73がハウジングモジュール50の長手方向軸線44に垂直の方向にチャンバ160を出ることを可能にする。これは、ハウジングモジュール50の外側でヒータテイル73において作られることが必要とされる湾曲部がより少ないという利点をもたらすことができる。例えば、ヒータテイル73が遠位端部50dでハウジングモジュール50を出た場合、ヒータテイル73の第2の部分73cが例示的な装置1の配置においてPCB25bに平行且つ隣合って延びることを可能とするためには、2つの90°の湾曲部又はそれと同等のものが必要とされ得る。通路196を出た後の湾曲部の数及びヒータテイル73が湾曲される角度を最小化することは、例えば、ハウジングモジュール50を装置1に取り付けるとき、ヒータテイル73に損傷を与える可能性を低減することができる。例えば、ヒータテイル73における湾曲部は、近傍の非湾曲部分よりも機械的応力による損傷の影響を受けやすいという相対的な弱点をもたらす可能性がある。
ヒータテイル73の第1の部分73aは、ハウジングモジュール50によって画定されるチャンバ160の内側に上方湾曲部を備えるということに留意されたい。この湾曲部は、ハウジングモジュール50内に固定され、ヒータテイル73の第1の部分73aは、ねじ43が好適に締め付けられるとき、シリコンガスケット15a、15bの間に適所に保持される。第3の部分73eにおける湾曲部は、したがって、チャンバ160内に含まれ、封止構成体15によって支持され、機械的応力による損傷から保護される。
さらには、ヒータテイル73が、近位端部又は遠位端部ではなく、側面からハウジングモジュール50を出るように構成される配置は、ヒータテイル73がPCB25bにより近い点において出ることを可能にする。これは、ヒータ構成体23がPCB25bのより近くに配置されることを可能にすることができ、ヒータ構成体23のより効率的な性能に貢献することができる。
この例では、通路196は、長手方向軸線44に垂直に延びる。しかしながら、他の例において、通路196は、ハウジングモジュール50の近位端部及び遠位端部から離れて配置されてもよいが、長手方向軸線44に垂直以外の異なる方向に延びてもよいということを理解されたい。例えば、通路196は、横方向に延びてもよいが、長手方向軸線44に垂直ではなく、例えば、長手方向軸線44に対して90°に等しくない角度で延びてもよい。例において、通路196は、ハウジングモジュール50に沿った任意の点に、ハウジングモジュール50の遠位端部及び近位端部から離れて配置されてもよい。
図11は、第1のハウジング部材51の斜視図を別個に示す。
図12は、近位端部53dから見た、第2のハウジング部材53を別個に示す。
図11及び図12から分かるように、フランジ51b及び第2のハウジング部材53は、X面及びZ面に平行の対応する断面を有する。フランジ51b及び第2のハウジング部材53の第1の側面51f、53fは、実質的に真っすぐであり、第1及び第2のハウジング部材51、53が互いに取り付けれるときに通路196が提供されるのは、これらの第1の側面51f、53fの間である。第2の側面51g、53gは、実質的に半円形であり、ハウジングモジュール50が装置1のケーシング9の内部の湾曲した壁に隣接して収納されることを可能にするように形作られる。第1の側面51f、53fと第2の側面51g、53gとの間は、真っすぐの側面51h、53hである。
図12に示されるが、第2のハウジング部材53の近位端部53dは、第2の封止部材15bが置かれる実質的に平坦な表面を画定する。第2のハウジング部材53は、その近位端部53dにおける表面に、第2のハウジング部材53の近位端部53dの下にオフセットされる下方に段差が付けられた角部分53eを有する。この段差付きの部分53eは、第1のハウジング部材51のねじ受容部分51eに接触するためのものである。突出部分53i、この例では、3つの突出部分53iは、近位方向に延び、第1及び第2のハウジング部材51、53の間の封止部材15a、15bの整列を可能にする。
図11を参照すると、第1のハウジング部材51は、この例では、長手方向軸線51eを有し、長手方向軸線44に平行のY方向に、約69.85mmの高さを有する。これは、Y方向に約1.6mm延びるフランジ51bの角部分51eの長さを含む。角部分51eを含むフランジ51bは、Y方向における高さ約4.65mm、第1の側面51fと第2の側面51gとの間のX方向における奥行き約14.6mm、及び2つの対向する真っすぐの側面51hの間のZ方向における幅約15.6mmを有する。第1のハウジング部材51は、この例では、例えば、射出成形によってPEEK材料から作製される。他の例において、第1のハウジング部材51は、ポリカーボネート、又はポリエーテルスルホン(PES)、又は別の好適なポリマーで形成されてもよい。例において、第1のハウジング部材51は、第1のハウジング部材51の材料がヒータ構成体23に接近するので、耐熱材料で形成されてもよい。第1のハウジング部材51は、少なくとも約100℃の温度に耐えることができる材料で形成されてもよい。他の例において、第1のハウジング部材51は、例えば、鋳造によって、金属又はセラミック材料から形成されてもよい。
第1のハウジング部材51の管状部分51aは、約11.6mmの外径OD及び約10.6mmの内径IDを有する。管状部分51aは、約0.5mmの肉厚を有する。管状部分51aは、この例では、管51aの遠位端部に向かって、及びフランジ51bに隣接して、管51aの他の部分よりわずかに厚い壁部分51mを備える。これらの厚くなった部分51mは、チャンバ160の断面が、管51aの遠位端部に向かって、本明細書に説明されるように拡張することをもたらす。
図12を参照すると、この例では、第2のハウジング部材53は、約4.55mmのY方向における高さを有する。第2のハウジング部材53は、約14.6mmのX方向における奥行き、及び約15.6mmのZ方向における幅を有する。フランジ51bは、フランジ51bのものに等しい、それぞれX及びZにおける奥行き及び幅を有する。第2のハウジング部材53は、フランジ51bと実質的に同じ断面を有する第1のハウジング部材51のエンドキャップとして作用するように構成される。第2のハウジング部材53は、この例では、ポリカーボネートで形成され、例えば、射出成形によって形成されてもよい。他の例において、第2のハウジング部材53は、異なるポリマー、例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)又はPEEKから形成されてもよい。他の例において、第2のハウジング部材53は、例えば、鋳造によって、金属又はセラミックス材料で作製されてもよい。第2のハウジング部材53は、例において、典型的には、第1のハウジング部材51のようにヒータ構成体23と接近状態にはない。そのようなものとして、第2のハウジング部材53は、いくつかの例において、第1のハウジング部材51を形成するために使用される材料ほどは熱に耐性のない材料で形成されてもよい。
図13は、第1の封止部材15aの近位表面16bの斜視図を示す。この例では、第1の封止部材15aは、上に説明されるようにシリコーンガスケットである。第1の封止部材15aの近位表面16bは、上述したように、第1のハウジング部材51の遠位端部51dに当接するように構成される。第1の封止部材15aは、第2のハウジング部材53の突出部分53iと相互作用して、第1の封止部材15aの正しい整列をもたらすために切り欠き部分16iを有する。第1の封止部材15aの第1の側面16fは、第1及び第2のハウジング部材51、53の第1の側面51f、53fの両方と平行に配置されるように構成される。第1の封止部材15aの第2の側面16gは、わずかに湾曲され、第1及び第2のハウジング部材51、53の第2の側面51g、53gに隣接して整列されるように構成される。第2の側面16gは、第2のハウジング部材53の第2の側面53gに向かって突出部分53iにはまるように構成される。
第1の封止部材15aは、第1の孔16aを有する。中央孔16aは、エンドパイプ41が、装置1が組み立てられるとき第1の封止部材15aの近くに配置されたチャンバ160内へ、Y方向に通って延びることを可能にする。第1の孔16aは、第1の側面16fに平行であり、その幅と同様の幅である第1の縁部18fを有する。第1の孔16aは、円弧の外形を有する第2の縁部18gをさらに有する。第1の孔16aは、より幅広の真っすぐの第1の縁部18fから、より狭い円弧の外形の第2の縁部18gに合流する2つの真っすぐの縁部18hを備える。
第1の孔16aは、チャンバ160の遠位端部の外形に対応するように形作られる。図8及び図10において見られるように、この例では、チャンバ160は、第1のハウジング部材51の遠位端部51dに向かって広がっている。これは、ヒータテイル73の第1の部分73aがエンドチューブ41に隣接して通路196に至るまで延びることを可能にする。第1の側面18fに向かう第1の孔16aの広がった形状は、ヒータテイル73が第1の孔16aを通って延びること、したがって、第1及び第2の封止部材15a、15bの間の通路196を通って延びることを可能にする。
第1の封止部材15aは、第1の封止部材15aが間にはまるように構成されるフランジ51b及び第2のハウジング部材53の対応する寸法に実質的に等しい、それぞれX及びZ寸法における寸法を有する。第1の封止部材15a及び第2の封止部材15bの両方が、約0.75mmのY方向における厚さを有する。
図14は、第2の封止部材15bを示す。第2の封止部材15bは、第2のハウジング部材53の近位端部53dに当接して置かれるように構成される。上述したように、第1及び第2の封止部材15a、15bは、ヒータテイル73の第3の部分73eがそれらの間を通っている状態で、一緒に圧縮されて、通路196を封止するように構成される。第2の封止部材15bはまた、第1及び第2のハウジング部材51、53との整列をもたらすために、第1の封止部材15aの切り欠き部分16iに類似した切り欠き部分17iを備える。同様に、第2の封止部材15bは、真っすぐの第1の側面17f及び湾曲した第2の側面17gを備える。第2の封止部材15bの第1及び第2の側面17f、17gは、使用中、第1の封止部材15の第1及び第2の側面16f、16gとそれぞれ平行に配置されるように構成される。第2の封止部材15bは、エンドチューブ41を受容するように構成され、またエンドチューブ41の周りに封止をもたらすためにエンドチューブ41の周縁に接触するように構成され得る、円形外形の第2の孔17aを有する。第2の孔17aは、約6.05mmの直径を有する。
図を参照して説明されるように、いくつかの例において、ヒータテイル73は、シートを備える。第3の部分73eは、そのような例において通路196を出るように配置されるとき、封止部材15a、15bによってY軸線に実質的に垂直に画定される平面と平行であり、且つそれらの間に配置されるシートとして配置構成されてもよい。この配置構成は、第1及び第2の封止部材15a、15bの間の良好な封止を、ヒータテイル部分73eが2つの間に平行に配置され、エラストマー封止部材15a、15bがヒータテイル部分73eの周りで圧縮されている状態で、提供することにおいて有利である。しかしながら、他の例において、異なる形状の電気接続部材が、封止された通路を通ってチャンバ160内へ延び、その中のヒータ構成体に接続するように配置されてもよい。例えば、導電性ワイヤなど、1つ又は複数の管状接続部材などの1つ又は複数の電気接続部材が使用されてもよい。
図を参照して説明される例では、封止構成体15は2つの封止部材15a、15bを備えるが、他の例において、封止構成体15は、異なる数の封止部材、例えば、1つのみの封止部材を備えてもよい。そのような例において、封止部材は、シリコーンを含むものなど、エラストマー封止部材であってもよい。例えば、封止構成体15が1つのみの封止部材を備える場合、封止部材は、第1のハウジング部材51の遠位端部51dと第2のハウジング部材53の近位端部53dとの間で圧縮されて通路196を封止することができる。1つのみの封止部材を伴う例において、ヒータテイル73は、例えば、封止部材と第1のハウジング部材51の遠位端部51d及び第2のハウジング部材53の近位端部53dのうちの一方との間に配置されてもよい。
図を参照して説明される例示的な装置1は、抵抗加熱構成体を備えるが、他の例において、本装置は、誘導加熱構成体を備えてもよい。例えば、磁気ヒステリシスによって渦電流及び/又は熱を生成してサセプタの内部容積部を加熱するために変動磁場による侵入によって加熱可能であるサセプタ構成体が提供されてもよい。使用時、それぞれの変動磁場は、サセプタに侵入するために変動電流が通って流れる少なくとも1つのコイルによって生成され得る。いくつかの例において、サセプタのそれぞれの部分は、それぞれの変動磁場による侵入によって加熱可能であってもよい。いくつかの例において、デバイスの制御回路は、サセプタのそれぞれの部分の加熱を、例えば、異なるそれぞれの時間に、異なるそれぞれの持続時間にわたって、及び/又は異なるそれぞれの速度で、引き起こすように構成されてもよい。
本装置が誘導加熱構成体を備える場合、支持管75の様式で配置される構成要素は、加熱材料を備えるサセプタであってもよい。いくつかの例において、加熱材料は、アルミニウムであってもよい。しかしながら、他の例において、加熱材料は、アルミニウム以外であってもよい。いくつかの例において、加熱材料は、導電性材料、磁性材料、及び磁性導電性材料からなる群から選択される1つ又は複数の材料を含んでもよい。いくつかの例において、加熱材料は、金属又は金属合金を含んでもよい。いくつかの例において、加熱材料は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性カーボン、黒鉛、鋼、普通炭素鋼、軟鋼、ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、モリブデン、炭化ケイ素、銅、及び青銅からなる群から選択される1つ又は複数の材料を含んでもよい。他の1つ又は複数の加熱材料が、他の例において使用されてもよい。
上に説明される特定の例において、通路196を通って延在する電気接続部材は、ヒータテイル73である。しかしながら、通路196を封止するため、並びに/又は通路196の有利な場所及び配向を与えるための本明細書に説明される例示的な配置構成は、他のタイプの電気接続部材にも適用され得る。例えば、装置1が誘導加熱を使用する場合、ヒータテイル73は、ハウジングモジュール50の内側に配置される1つ若しくは複数のインダクタコイル及び/又は1つ若しくは複数の温度センサに電力を供給してもよい。
同様に、本明細書内の特定の例は、遠位端部から離れて、及びハウジングモジュール50の近位端部から離れて位置する通路196を通って出る電気接続部材を説明してきた。本明細書に説明される特定の例において、通路196は、第1及び第2のハウジング部材51、53の間に提供される。しかしながら、例において、ハウジングモジュールの近位及び遠位端部から離れて通路を配置して電気接続配置がそこから出ることを可能にするという本明細書に説明される原理は、他の例に適用されてもよい。例えば、いくつかのそのような例において、ハウジングモジュールは、単一のハウジング部材を備えてもよく、通路は、単一のハウジング部材を通る孔を備えてもよい。
いくつかの例において、エアロゾル化可能な材料は、タバコを含む。しかしながら、他の例において、エアロゾル化可能な材料は、タバコからなり得るか、実質的に全体的にタバコからなり得るか、タバコ及びタバコ以外のエアロゾル化可能な材料を含み得るか、タバコ以外のエアロゾル化可能な材料を含み得るか、又はタバコを含まない場合がある。いくつかの例において、エアロゾル化可能な材料は、蒸気、又はエアロゾル形成剤、又はグリセロール、プロピレングリコール、トリアセチン、若しくはジエチレングリコールなどの保湿剤を含んでもよい。
いくつかの例において、エアロゾル化可能な材料は、非流動性のエアロゾル化可能な材料であり、装置は、非流動性のエアロゾル化可能な材料を加熱してエアロゾル化可能な材料の少なくとも1つの成分を揮発させるためのものである。
例において、物品21内のエアロゾル化可能な材料の1つ又は複数の揮発性成分のすべて、又は実質的にすべてが消費されると、ユーザは、物品21を装置1から取り外し、物品21を廃棄してもよい。ユーザは、続いて、別の物品21と共に装置1を再使用することができる。しかしながら、他の例において、物品は、非消耗としてもよく、エアロゾル化可能な材料の1つ又は複数の揮発性成分が消費されると、装置及び物品は一緒に廃棄されてもよい。
例において、本明細書に説明される実施形態において、物品21は、マウスピース組立体21bを備える。しかしながら、他の例においては、本明細書に説明されるような例示的な装置1が、マウスピースを備え得るということを理解されたい。例えば、装置1は、装置と一体であるマウスピースを備えてもよく、又は他の例において、本装置は、装置1に着脱可能に取り付けられるマウスピースを備えてもよい。例において、装置1は、加熱されるべきエアロゾル化可能な材料を受容するように構成されてもよい。エアロゾル化可能な材料は、マウスピース部分を含まない物品に含まれてもよい。ユーザは、エアロゾル化可能な材料を加熱することによって装置により生成されるエアロゾルを吸引するために、装置1のマウスピースを吸うことができる。
いくつかの例において、物品21は、物品21を使用することができる装置1とは別個に販売、供給、又は別途提供される。しかしながら、いくつかの例において、装置1及び物品21のうちの1つ又は複数は、清掃器具などの追加の構成要素とおそらくは共に、キット又は組立体などのシステムとして一緒に提供されてもよい。
様々な問題に対処し、当該技術を発展させるため、本開示の全体は、特許請求された発明が実践され得る、また、エアロゾル化可能な材料を加熱するための装置との使用のための優れた加熱要素、エアロゾル化可能な材料を加熱してエアロゾル化可能な材料の少なくとも1つの成分を揮発させるための装置と共に使用するための加熱要素を形成する方法、並びにエアロゾル化可能な材料を加熱してエアロゾル化可能な材料の少なくとも1つの成分を揮発させるための装置、及びそのような装置によって加熱可能である加熱要素を備えるシステムを提供する様々な実施形態を、例証及び例を用いて示す。本開示の利点及び特徴は、例の代表的なサンプルのものにすぎず、徹底的及び/又は排他的ではない。それらは、理解を支援するのを支援し、特許請求された、及び別途開示された特徴を教示するためだけに提示され。本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲によって規定されるような開示に対する制限、又は特許請求の範囲の等価物に対する制限と見なされるべきではないということ、並びに、他の例が利用され得、本開示の範囲及び/又は趣旨から逸脱することなく修正がなされ得るということを理解されたい。様々な例は、開示された要素、構成要素、特徴、部分、ステップ、手段などの様々な組み合わせを、好適に含む、これらからなる、又はこれらから本質的になる場合がある。本開示は、今後特許請求され得る、現在特許請求されていない他の発明を含み得る。