JP2022525791A - 光免疫療法およびそれに用いる薬剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、効率的にPITを実現できる方法及び薬剤を提供する。
【解決手段】本発明は、疾患又は病態を有する対象に新生血管内に存在する腫瘍血管特異的マーカー分子に結合するタンパク質、ペプチド、アプタマー及びその組み合わせからなる群から選択される物質と、と少なくとも標識物質とをコンジュゲートした薬剤を投与する工程と該投与工程後、標識物質の物性を変化させることを特徴とする方法である。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、疾患又は病態を有する対象に新生血管内に存在する腫瘍血管特異的マーカー分子に結合するタンパク質、ペプチド、アプタマー及びその組み合わせからなる群から選択される物質と、と少なくとも標識物質とをコンジュゲートした薬剤を投与する工程と該投与工程後、標識物質の物性を変化させることを特徴とする方法である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光免疫療法およびそれに使用する薬剤に関する。
関連出願の引用
本願は、2019年3月26日に出願された米国仮出願第62/823803号に対する優先権を主張する。この出願は、本明細書中に参考として援用される。
関連出願の引用
本願は、2019年3月26日に出願された米国仮出願第62/823803号に対する優先権を主張する。この出願は、本明細書中に参考として援用される。
米国国立がん研究所の小林久隆主任研究員らにより見出された新しいがん治療法である光免疫療法(PIT)は,IR700という水溶性のフタロシアニン誘導体である化学物質を結合させた抗体(抗体-IR700結合体)を薬剤として用い、がん細胞以外に毒性を発揮しないため副作用の極めて小さい治療法である。
更に詳しくは、このPITは、特定の細胞の標的化殺傷を可能にするために、細胞表面タンパク質をターゲティングする抗体または他の標的化分子にコンジュゲートされたIR700を使用し、近赤外光での照射によってIR700を活性化することによって誘導される光免疫療法である。このPITを利用すると、腫瘍細胞のような疾患細胞を選択的にターゲティングすることができ、それによって、健常細胞を損傷することなくこのような細胞を選択的に殺傷することができる。
更に詳しくは、このPITは、特定の細胞の標的化殺傷を可能にするために、細胞表面タンパク質をターゲティングする抗体または他の標的化分子にコンジュゲートされたIR700を使用し、近赤外光での照射によってIR700を活性化することによって誘導される光免疫療法である。このPITを利用すると、腫瘍細胞のような疾患細胞を選択的にターゲティングすることができ、それによって、健常細胞を損傷することなくこのような細胞を選択的に殺傷することができる。
現在研究されている抗体-IR700の組み合わせとしては、例えば、セツキシマブ-IR700、パニツムマブ-IR700、ザルツムマブ-IR700、ニモツズマブ-IR700、トシツモマブ-IR700、リツキシマブ-IR700、イブリツモマブチウキセタン-IR700、ダクリズマブ-IR700、ゲムツズマブ-IR700、アレムツズマブ-IR700、CEA-scan Fab断片-IR700、OC125-IR700、ab75705-IR700、B72.3-IR700、ベバシズマブ-IR700、バシリキシマブ-IR700、ニボルマブ-IR700、ペムブロリズマブ-IR700、ピジリズマブ-IR700、MK-3475-IR700、BMS-936559-IR700、MPDL3280A-IR700、イピリムマブ-IR700、トレメリムマブ-IR700、IMP321-IR700、BMS-986016-IR700、LAG525-IR700、ウレルマブ-IR700、PF-05082566-IR700、TRX518-IR700、MK-4166-IR700、ダセツズマブ-IR700、ルカツムマブ-IR700、SEA-CD40-IR700、CP-870-IR700、CP-893-IR700、MED16469-IR700、MEDI6383-IR700、MEDI4736-IR700、MOXR0916-IR700、AMP-224-IR700、PDR001-IR700、MSB0010718C-IR700、rHIgM12B7-IR700、ウロクプルマブ-IR700、BKT140-IR700、バルリルマブ-IR700、ARGX-110-IR700、MGA271-IR700、リリルマブ-IR700、IPH2201-IR700、AGX-115-IR700、エマクツズマブ-IR700、CC-90002-IR700およびMNRP1685A-IR700がある(特許文献1,2など)。
PITは、健常細胞を損傷することなく腫瘍細胞を選択的に殺傷することができる非常に有効な手段であるが、細胞表面タンパク質をターゲティングする抗体を準備する必要がある。
ここで、抗体の研究は非常に進められているが、その数は限られており、相対的に欠乏している。また、特定抗体-IR700をコンジュゲートした薬剤を用いて、近赤外を照射する場合、その線量は腫瘍細胞の種類によって異なり、一度に多数の腫瘍細胞を死滅させるより有効なPITの改善が望まれている。
ここで、抗体の研究は非常に進められているが、その数は限られており、相対的に欠乏している。また、特定抗体-IR700をコンジュゲートした薬剤を用いて、近赤外を照射する場合、その線量は腫瘍細胞の種類によって異なり、一度に多数の腫瘍細胞を死滅させるより有効なPITの改善が望まれている。
また、がん組織の増殖時においては、がん細胞や線維芽細胞、上皮細胞などの間質細胞より血管内皮細胞増殖因子(VEGF)8、線維芽細胞増殖因子(FGF)9、トランスフォーミング増殖因子(TGF)1などが放出され、近傍の血管より新たな内皮細胞が誘導されることでがん血管が構築される。構築されたがん血管は、がん組織に対する栄養や酸素の供給路となるばかりではなく、老廃物の除去を担うなどがん組織の維持に必須の役割を果たしている。したがって、がん血管の形成を阻害することができれば、効果的ながん治療法の開発につながると考えられている。
本発明は、上記課題及び上記知見を基により効率的にPITを実現できる方法及び薬剤を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題及び上記知見を基により効率的にPITを実現できる方法及び薬剤を提供することを目的とする。
そのため、本発明は、悪性腫瘍の増殖の過程で誘導される新生血管に着目し、新生血管内に存在する腫瘍血管特異的マーカー分子に結合するタンパク質若しくはペプチド等の物資を利用することを目的とする。
すなわち、本発明は、
疾患又は病態を有する対象に
新生血管内に存在する腫瘍血管特異的マーカー分子に結合する物質と,少なくとも標識物質とをコンジュゲートした薬剤を投与する工程と、
該投与工程後、標識物質の物性を変化させることを特徴とする方法
さらには、腫瘍血管特異的マーカー分子に結合する物質がタンパク質、ペプチド、アプタマー及びその組み合わせからなる方法、
さらには、標識物質の物性を放射線若しくは電磁波若しくは音波を照射することにより変化させることを特徴とする方法
を含む。
ここで、従来知られている新生血管のメカニズムは次の通りである。
例えば人間の細胞は、その細胞の周囲にある血管から栄養や酸素を取り入れてその活動や機能を維持し、必要な細胞の数も人間の元々持っている機能で厳密に制御される。しかし、がん細胞は制御をすることができず、非常に増殖が活発となり、このような活動をするがん細胞は、正常細胞と比べると大量の栄養や酸素が必要なので、新たに血管を作り始める。血管が新しく作られることを血管新生と呼び、それを新生血管と呼んでいる。
血管新生には血管新生因子であるVEGF(血管内皮増殖因子)やFGF(線維芽細胞増殖因子)が必要であるが、がん細胞はこれらを生み出して血管内皮細胞の増殖を刺激するマトリックスメタロプテアーゼと呼ばれるタンパク質分解酵素によって血管内皮細胞の基底膜を破壊する。そして血管新生因子によって刺激をうけ、かつ基底膜が壊された血管内皮細胞は新しい血管をがん細胞まで伸ばしていき、このように作り出された新生血管はがん細胞に到達し、その栄養や酸素を供給するパイプになっている。すなわち、新生血管はがん細胞の浸潤や転移の経路としての役割を果たし、1つの腫瘍血管内皮細胞(Tumor endothelial cell: TEC)は100個以上のがん細胞を養っており、1つのTECの死は100個以上のがん細胞の死を意味する。がん細胞を標的とした治療より100倍効率が良いことになる。
したがって、本発明の「疾患又は病態を有する対象」とは、新生血管を形成しているあらゆる対象、例えば腫瘍血管系をいい、「疾患又は病態」とは、例えば腫瘍で、具体的には癌を挙げることができる。
また、このような腫瘍血管系を有する動物として、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギなどの実験動物、ブタ、ウシ、ヤギ、ウマ、などの家畜、イヌ、ネコなどのペット、ヒト、サル、チンパンジーなんどの霊長類などの哺乳動物を挙げることができるが、これらに限定されない。
また、「投与」とは、薬剤を任意の効果的な経路によって被験体に提供するか、または与えることをいう。例示的な投与経路としては、局所的、注射(例えば、皮下、筋肉内、皮内、腹腔内、腫瘍内、動脈内および静脈内)、経口、眼球、舌下、直腸、経皮的、鼻腔内、経膣および吸入経路が挙げられるが、これらに限定されない。
すなわち、本発明は、
疾患又は病態を有する対象に
新生血管内に存在する腫瘍血管特異的マーカー分子に結合する物質と,少なくとも標識物質とをコンジュゲートした薬剤を投与する工程と、
該投与工程後、標識物質の物性を変化させることを特徴とする方法
さらには、腫瘍血管特異的マーカー分子に結合する物質がタンパク質、ペプチド、アプタマー及びその組み合わせからなる方法、
さらには、標識物質の物性を放射線若しくは電磁波若しくは音波を照射することにより変化させることを特徴とする方法
を含む。
ここで、従来知られている新生血管のメカニズムは次の通りである。
例えば人間の細胞は、その細胞の周囲にある血管から栄養や酸素を取り入れてその活動や機能を維持し、必要な細胞の数も人間の元々持っている機能で厳密に制御される。しかし、がん細胞は制御をすることができず、非常に増殖が活発となり、このような活動をするがん細胞は、正常細胞と比べると大量の栄養や酸素が必要なので、新たに血管を作り始める。血管が新しく作られることを血管新生と呼び、それを新生血管と呼んでいる。
血管新生には血管新生因子であるVEGF(血管内皮増殖因子)やFGF(線維芽細胞増殖因子)が必要であるが、がん細胞はこれらを生み出して血管内皮細胞の増殖を刺激するマトリックスメタロプテアーゼと呼ばれるタンパク質分解酵素によって血管内皮細胞の基底膜を破壊する。そして血管新生因子によって刺激をうけ、かつ基底膜が壊された血管内皮細胞は新しい血管をがん細胞まで伸ばしていき、このように作り出された新生血管はがん細胞に到達し、その栄養や酸素を供給するパイプになっている。すなわち、新生血管はがん細胞の浸潤や転移の経路としての役割を果たし、1つの腫瘍血管内皮細胞(Tumor endothelial cell: TEC)は100個以上のがん細胞を養っており、1つのTECの死は100個以上のがん細胞の死を意味する。がん細胞を標的とした治療より100倍効率が良いことになる。
したがって、本発明の「疾患又は病態を有する対象」とは、新生血管を形成しているあらゆる対象、例えば腫瘍血管系をいい、「疾患又は病態」とは、例えば腫瘍で、具体的には癌を挙げることができる。
また、このような腫瘍血管系を有する動物として、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギなどの実験動物、ブタ、ウシ、ヤギ、ウマ、などの家畜、イヌ、ネコなどのペット、ヒト、サル、チンパンジーなんどの霊長類などの哺乳動物を挙げることができるが、これらに限定されない。
また、「投与」とは、薬剤を任意の効果的な経路によって被験体に提供するか、または与えることをいう。例示的な投与経路としては、局所的、注射(例えば、皮下、筋肉内、皮内、腹腔内、腫瘍内、動脈内および静脈内)、経口、眼球、舌下、直腸、経皮的、鼻腔内、経膣および吸入経路が挙げられるが、これらに限定されない。
新生血管内に存在する腫瘍血管特異的マーカー分子としては、例えば、アネキシンA1を挙げることができる。アネキシンA1は、正常細胞では細胞内に発現するが、腫瘍新生血管内皮細胞では血流に接する管腔表面に強発現することが報告されており(Oh et al., Nature 429:629-35 2004)、本発明では最適なマーカー分子である。ただし、本発明では、アネキシンA1に限定されず、アネキシンA2、アネキシンA3、アネキシンA4、アネキシンA5、アネキシンA6、アネキシンA7、アネキシンA8、およびアネキシンA10から成るグループの一員からマーカー分子を選択してもよい。
例えば、前立腺癌患者から得た良性および腫瘍組織の間でタンパク量の差を比較したプロテオミクス研究において、アネキシンA3が腫瘍においてより豊富であることを特定し、前立腺癌の各種サブタイプの診断マーカーとなる可能性のあることが示されている(例えば、特表2010-523990号など)。また、アネキシンA5の細胞表面への転移は、アポトーシスと関連する。
なお、本発明は、アネキシンに限定されず、新生血管内で正常細胞より強く発現するマーカー分子であれば何でもよい。
例えば、前立腺癌患者から得た良性および腫瘍組織の間でタンパク量の差を比較したプロテオミクス研究において、アネキシンA3が腫瘍においてより豊富であることを特定し、前立腺癌の各種サブタイプの診断マーカーとなる可能性のあることが示されている(例えば、特表2010-523990号など)。また、アネキシンA5の細胞表面への転移は、アポトーシスと関連する。
なお、本発明は、アネキシンに限定されず、新生血管内で正常細胞より強く発現するマーカー分子であれば何でもよい。
新生血管内に存在する腫瘍血管特異的マーカー分子と結合する物質とは、当該マーカー分子と相互作用する能力を有する任意の物質をいう。
例えば、当該物質としては、タンパク質、ペプチド、アプタマーなど腫瘍血管に選択的に集積する化合物及びその組み合わせを使用することができる。
タンパク質若しくはペプチドは、マーカー分子の種類によって異なるが、例えばアネキシンA1と結合するタンパク質若しくはペプチドは、アネキシン1と相互作用する能力を有する任意の化合物を用いることができる。その一例としては、IF7と名付けられたペプチド(IFLLWQRのアミノ酸配列を有するペプチド)、例えば、特開2015-110668号公報に開示されているペプチド、すなわち、IFLLWQRX(IF7-X)、IFLLWQRXX(IF7-XX)、IFLLWQRXXX(IF7-XXX)、IFLLWQRXXXX(IF7-XXXX)を含み得、ここで各Xは、独立して極性または荷電したアミノ酸である。例えば、各Xは、独立して、アミノ酸C、R、K、S、T、H、D、E、N、Q、およびMの全て、その全てのアミノ酸のうちの10個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの9個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの8個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの7個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの6個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの5個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの4個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの3個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの2個の任意の組、またはその全てのアミノ酸のうちの任意の1個、から選択され得る。例えば、各Xは、独立して、3つのアミノ酸C、R、およびKの組から選択され得る。別の例として、各Xは、独立して、2つのアミノ酸CおよびRの組から選択され得る。いくつかの形態において、上記Xのうちの1個は、Cであり得る。いくつかの形態において、上記Xのうちの2個は、Cであり得る。いくつかの形態において、上記Xのうちの2個は、Rであり得る。いくつかの形態において、上記Xのうちの3個は、Rであり得る。いくつかの形態において、上記Xのうちの4個は、Rであり得る。例として、上記アネキシン1結合化合物は、IFLLWQRCR(配列番号2)、IFLLWQRCRR(配列番号3)、IFLLWQRCRRR(配列番号4)、またはIFLLWQRCRRRR(配列番号5)を含み得る。
これら少なくともIFLLWQR(配列番号1)のアミノ酸配列を含むペプチドをIF7ペプチドと総称する。
更には、IF7ペプチドに限定されず、WO2018/034356A1に列挙されたペプチド、例えば、(X1)[D]P[D](X2)[D]のアミノ酸配列(該配列中、X1はWまたはFを示し、X2はSまたはTを示し、直後に記号[D]を付した各アミノ酸記号は該アミノ酸のD体を示す。)、(II)P[D]T[D](X)nF[D]のアミノ酸配列(該配列中、(X)nは互いに独立して選択されるn個の任意のアミノ酸を示し、nは0-4の整数を示し、記号[D]は前記と同義を示す。)、(III)前記(I)または(II)のいずれかのアミノ酸配列のRetro-inversoであるアミノ酸配列を有するペプチド、例えばTIT7(トレオニン-イソロイシン-トレオニンで始まる7アミノ酸、TITWPTM配列:配列番号7)の7つのアミノ酸が全てD体アミノ酸で構成されるdTIT7ペプチド、また、LRFPTVL(配列番号8)、SPTSLLF(配列番号9)、MPTLTFR(配列番号10)、LLSWPSA(配列番号11)のいずれかの配列のペプチドのアミノ酸が全てD体アミノ酸で構成されるdLRF7、dSPT7、dMPT7、dLLS7ペプチドのいずれかを用いることができる。
また、アプタマーと呼ばれる特定の物質と特異的に結合する核酸分子や小分子を用いることもできる。腫瘍血管特異的マーカー分子と結合し、腫瘍血管に選択的に集積する化合物であれば何でも使用できる。組み合わせて使用してもよい。
例えば、当該物質としては、タンパク質、ペプチド、アプタマーなど腫瘍血管に選択的に集積する化合物及びその組み合わせを使用することができる。
タンパク質若しくはペプチドは、マーカー分子の種類によって異なるが、例えばアネキシンA1と結合するタンパク質若しくはペプチドは、アネキシン1と相互作用する能力を有する任意の化合物を用いることができる。その一例としては、IF7と名付けられたペプチド(IFLLWQRのアミノ酸配列を有するペプチド)、例えば、特開2015-110668号公報に開示されているペプチド、すなわち、IFLLWQRX(IF7-X)、IFLLWQRXX(IF7-XX)、IFLLWQRXXX(IF7-XXX)、IFLLWQRXXXX(IF7-XXXX)を含み得、ここで各Xは、独立して極性または荷電したアミノ酸である。例えば、各Xは、独立して、アミノ酸C、R、K、S、T、H、D、E、N、Q、およびMの全て、その全てのアミノ酸のうちの10個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの9個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの8個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの7個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの6個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの5個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの4個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの3個の任意の組、その全てのアミノ酸のうちの2個の任意の組、またはその全てのアミノ酸のうちの任意の1個、から選択され得る。例えば、各Xは、独立して、3つのアミノ酸C、R、およびKの組から選択され得る。別の例として、各Xは、独立して、2つのアミノ酸CおよびRの組から選択され得る。いくつかの形態において、上記Xのうちの1個は、Cであり得る。いくつかの形態において、上記Xのうちの2個は、Cであり得る。いくつかの形態において、上記Xのうちの2個は、Rであり得る。いくつかの形態において、上記Xのうちの3個は、Rであり得る。いくつかの形態において、上記Xのうちの4個は、Rであり得る。例として、上記アネキシン1結合化合物は、IFLLWQRCR(配列番号2)、IFLLWQRCRR(配列番号3)、IFLLWQRCRRR(配列番号4)、またはIFLLWQRCRRRR(配列番号5)を含み得る。
これら少なくともIFLLWQR(配列番号1)のアミノ酸配列を含むペプチドをIF7ペプチドと総称する。
更には、IF7ペプチドに限定されず、WO2018/034356A1に列挙されたペプチド、例えば、(X1)[D]P[D](X2)[D]のアミノ酸配列(該配列中、X1はWまたはFを示し、X2はSまたはTを示し、直後に記号[D]を付した各アミノ酸記号は該アミノ酸のD体を示す。)、(II)P[D]T[D](X)nF[D]のアミノ酸配列(該配列中、(X)nは互いに独立して選択されるn個の任意のアミノ酸を示し、nは0-4の整数を示し、記号[D]は前記と同義を示す。)、(III)前記(I)または(II)のいずれかのアミノ酸配列のRetro-inversoであるアミノ酸配列を有するペプチド、例えばTIT7(トレオニン-イソロイシン-トレオニンで始まる7アミノ酸、TITWPTM配列:配列番号7)の7つのアミノ酸が全てD体アミノ酸で構成されるdTIT7ペプチド、また、LRFPTVL(配列番号8)、SPTSLLF(配列番号9)、MPTLTFR(配列番号10)、LLSWPSA(配列番号11)のいずれかの配列のペプチドのアミノ酸が全てD体アミノ酸で構成されるdLRF7、dSPT7、dMPT7、dLLS7ペプチドのいずれかを用いることができる。
また、アプタマーと呼ばれる特定の物質と特異的に結合する核酸分子や小分子を用いることもできる。腫瘍血管特異的マーカー分子と結合し、腫瘍血管に選択的に集積する化合物であれば何でも使用できる。組み合わせて使用してもよい。
本発明のタンパク質若しくはペプチドは、公知の(ポリ)ペプチド合成法に従って製造することができる。ペプチド合成法は、例えば、固相合成法、液相合成法のいずれであってもよい。本発明のペプチドを構成し得る部分ペプチドもしくはアミノ酸と残余部分とを縮合し、生成物が保護基を有する場合は保護基を脱離することにより目的とするペプチドを製造することができる。
このようにして得られたペプチドは、公知の精製法により精製単離することができる。ここで、精製法としては、例えば、溶媒抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、再結晶、これらの組み合わせなどが挙げられる。
上記方法で得られるペプチドが遊離体である場合には、該遊離体を公知の方法あるいはそれに準じる方法によって適当な塩に変換することができるし、逆にペプチドが塩として得られた場合には、該塩を公知の方法あるいはそれに準じる方法によって遊離体または他の塩に変換することができる。
このようにして得られたペプチドは、公知の精製法により精製単離することができる。ここで、精製法としては、例えば、溶媒抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、再結晶、これらの組み合わせなどが挙げられる。
上記方法で得られるペプチドが遊離体である場合には、該遊離体を公知の方法あるいはそれに準じる方法によって適当な塩に変換することができるし、逆にペプチドが塩として得られた場合には、該塩を公知の方法あるいはそれに準じる方法によって遊離体または他の塩に変換することができる。
本発明のタンパク質若しくはペプチドと1つ以上の成分との間の結合の様式は特に限定されない。結合は、直接的なものであってもよいし、またはリンカーなどを介した間接的なものであってもよい。結合は、共有結合、非共有結合、またはこれらの組み合わせによるものであってもよい。1つ以上の成分は、直接的または間接的に、本発明のペプチドのN末端、C末端、またはそれ以外の位置において結合していてもよい。ペプチドと他の成分(または第2のペプチド)との連結は当該技術分野において周知であり、本発明のコンジュゲートにおいても、該結合は任意の公知の手段によるものであってよい。
例えば、結合がリンカーを介する場合、NHSエステル、イミドエステル、マレイミド、カルボジイミド、アリルアジド、ジアジリン、イソシアン、ソラレンなどの公知のクロスリンカー(架橋剤)を用いることができる。用いるクロスリンカーに応じて、本発明のペプチドを適宜改変してもよい。例えば、マレイミドリンカーとの結合のために、本発明のペプチドのC末端に予めシステインを付加することができる。
また、リンカーにさらにアルブミンなどのタンパク質を結合させてもよい。
例えば、結合がリンカーを介する場合、NHSエステル、イミドエステル、マレイミド、カルボジイミド、アリルアジド、ジアジリン、イソシアン、ソラレンなどの公知のクロスリンカー(架橋剤)を用いることができる。用いるクロスリンカーに応じて、本発明のペプチドを適宜改変してもよい。例えば、マレイミドリンカーとの結合のために、本発明のペプチドのC末端に予めシステインを付加することができる。
また、リンカーにさらにアルブミンなどのタンパク質を結合させてもよい。
上記ペプチド等には、標識物質がコンジュゲートされる。標識物質は、例えば、放射線、電磁波、音波の照射により活性化されるものであれば何でもよく、放射線には、狭義の放射線、すなわち、ベータ線、中性子線、陽子線、重イオン線、中間子線などの粒子放射線、ガンマ線とX線のような電磁放射線を含む。また、電磁波には、赤外線、可視光線、紫外線などのいわゆる光線、電波が含まれ、音波には、超音波も含まれる。ここでいう「活性化される」とは、後述するように親水性が疎水性に変化する等物性が変化することを意味する。
なお、本発明による細胞膜破壊のメカニズムは、従来知られている光線力学的療法(PDT)とは異なり、標識物質の例えばリガンドと呼ばれる親水基が外れることで薬剤が疎水性になり、細胞膜に障害が生じるものである。すなわち、本発明では、新生血管内に存在する腫瘍血管特異的マーカー分子(細胞膜上)に標識物質-ペプチド結合体が結合した状態で標識物質の物性が変化し、膜-結合体変形や凝集体を生じることで、がん細胞膜が傷害される。
本発明では、薬剤(標識物質)の物性変化が「デス・スイッチ」となり、例えば近赤外光という生体に毒性を示さない光のリモコンでこのスイッチをONにすることができる。光によりがん細胞に結合した薬剤だけを毒に変えることができる全く新しい細胞殺傷方法である。
本発明では、上記「デス・スイッチ」となる特性を有する物質であれば、何でも利用することができる。ただし、好ましい標識物質は、光感受性化合物である。
なお、本発明による細胞膜破壊のメカニズムは、従来知られている光線力学的療法(PDT)とは異なり、標識物質の例えばリガンドと呼ばれる親水基が外れることで薬剤が疎水性になり、細胞膜に障害が生じるものである。すなわち、本発明では、新生血管内に存在する腫瘍血管特異的マーカー分子(細胞膜上)に標識物質-ペプチド結合体が結合した状態で標識物質の物性が変化し、膜-結合体変形や凝集体を生じることで、がん細胞膜が傷害される。
本発明では、薬剤(標識物質)の物性変化が「デス・スイッチ」となり、例えば近赤外光という生体に毒性を示さない光のリモコンでこのスイッチをONにすることができる。光によりがん細胞に結合した薬剤だけを毒に変えることができる全く新しい細胞殺傷方法である。
本発明では、上記「デス・スイッチ」となる特性を有する物質であれば、何でも利用することができる。ただし、好ましい標識物質は、光感受性化合物である。
本発明で用いる更に好ましい標識物質として、フタロシアニン色素を挙げることができる。
フタロシアニンは、フタロシアニン環系を有する光増感剤化合物の一群である。フタロシアニンは、炭素原子と窒素原子が交互に並んだ16員環中に窒素の橋によって接続された4つのベンゾインドール基を含有するアザポルフィリン(すなわち、C32H16N8)であり、これは、金属および非金属カチオンと安定なキレートを形成する。これらの化合物において、環中心は、イオンに依存して1または2つのリガンドを保有し得る金属イオン(反磁性または常磁性イオンのいずれか)によって占有されている。加えて、環周囲は、非置換であっても置換されていてもよい。
フタロシアニンは、赤色または近赤外線を強く吸収し、吸収ピークは約600nm~810nmの間にあり、いくつかの場合では、光による組織の深い透過を可能にする。フタロシアニンは、一般に光安定性である。この光安定性は、典型的には、顔料および色素においてならびにフタロシアニンの他の適用の多くにおいて有利である。フタロシアニン色素は、近赤外(NIR域)において最大の光吸収を有する。いくつかの態様において、フタロシアニン色素は、400nm~900nmの間、例えば600nm~850nmの間、例えば680nm~850nmの間、例えばおよそ690nm±50nmまたは690±20nmで最大の光吸収波長を有する。いくつかの態様において、フタロシアニン色素は、これらの波長で光を放出する市販のレーザーダイオードによって効率的に励起されうる。
いくつかの態様において、反応性基を含有するフタロシアニン色素は、IR700 NHSエステル、例えばIRDye 700DX NHSエステル(Li-Cor 929-70010、929-70011)である。
フタロシアニンは、フタロシアニン環系を有する光増感剤化合物の一群である。フタロシアニンは、炭素原子と窒素原子が交互に並んだ16員環中に窒素の橋によって接続された4つのベンゾインドール基を含有するアザポルフィリン(すなわち、C32H16N8)であり、これは、金属および非金属カチオンと安定なキレートを形成する。これらの化合物において、環中心は、イオンに依存して1または2つのリガンドを保有し得る金属イオン(反磁性または常磁性イオンのいずれか)によって占有されている。加えて、環周囲は、非置換であっても置換されていてもよい。
フタロシアニンは、赤色または近赤外線を強く吸収し、吸収ピークは約600nm~810nmの間にあり、いくつかの場合では、光による組織の深い透過を可能にする。フタロシアニンは、一般に光安定性である。この光安定性は、典型的には、顔料および色素においてならびにフタロシアニンの他の適用の多くにおいて有利である。フタロシアニン色素は、近赤外(NIR域)において最大の光吸収を有する。いくつかの態様において、フタロシアニン色素は、400nm~900nmの間、例えば600nm~850nmの間、例えば680nm~850nmの間、例えばおよそ690nm±50nmまたは690±20nmで最大の光吸収波長を有する。いくつかの態様において、フタロシアニン色素は、これらの波長で光を放出する市販のレーザーダイオードによって効率的に励起されうる。
いくつかの態様において、反応性基を含有するフタロシアニン色素は、IR700 NHSエステル、例えばIRDye 700DX NHSエステル(Li-Cor 929-70010、929-70011)である。
標識物質の物性を変化させる手段は、例えば、放射線、電磁波、音波の照射により行うことができるが、これらに限定されない。化学的手段でも行うこともできる。
照射で行う場合は、例えば、400nm~約900nmもしくは約400nm~約900nm、例えば500nm~約900nmもしくは約500nm~約900nm、例えば600nm~約850nmもしくは約600nm~約850nm、例えば600nm~約740nmもしくは約600nm~約740nm、例えば約660nm~約740nm、約660nm~約710nm、約660nm~約700nm、約670nm~約690nm、約680nm~約740nm、または約690nm~約710nmの範囲内の波長の治療用量の放射線若しくは電磁波で照射される。いくつかの態様において、細胞、例えば腫瘍は、600nm~850nm、例えば660nm~740nmの波長の治療用量の放射線若しくは電磁波で照射される。いくつかの態様において、細胞、例えば腫瘍は、少なくとも600nm、620nm、640nm、660nm、680nm、700nm、720nmもしくは740nm、または約少なくとも600nm、620nm、640nm、660nm、680nm、700nm、720nmもしくは740nm、例えば690±50nm、例えば約680nmの波長で照射される。
いくつかの態様において、細胞、例えば腫瘍は、少なくとも1J/cm2、例えば少なくとも10J/cm2、少なくとも30J/cm2、少なくとも50J/cm2、少なくとも100J/cm2、または少なくとも500J/cm2の線量で照射される。いくつかの態様において、照射の線量は、1~約1000もしくは約1~約1000J/cm2、約1~約500J/cm2、約5~約200J/cm2、約10~約100J/cm2、または約10~約50J/cm2である。いくつかの態様において、細胞、例えば腫瘍は、少なくとも2J/cm2、5J/cm2、10J/cm2、25J/cm2、50J/cm2、75J/cm2、100J/cm2、150J/cm2、200J/cm2、300J/cm2、400J/cm2、もしくは500J/cm2、または少なくとも約2J/cm2、5J/cm2、10J/cm2、25J/cm2、50J/cm2、75J/cm2、100J/cm2、150J/cm2、200J/cm2、300J/cm2、400J/cm2、もしくは500J/cm2の線量で照射される。
いくつかの態様において、細胞、例えば腫瘍は、少なくとも1J/ファイバ長cm、例えば少なくとも10J/ファイバ長cm、少なくとも50J/ファイバ長cm、少なくとも100J/ファイバ長cm、少なくとも250J/ファイバ長cm、または少なくとも500J/ファイバ長cmの線量で照射また照明される。いくつかの態様において、照射の線量は、1~約1000もしくは約1~約1000J/ファイバ長cm、約1~約500J/ファイバ長cm、約2~約500J/ファイバ長cm、約50~約300J/ファイバ長cm、約10~約100J/ファイバ長cm、または約10~約50J/ファイバ長cmである。いくつかの態様において、細胞、例えば腫瘍は、少なくとも2J/ファイバ長cm、5J/ファイバ長cm、10J/ファイバ長cm、25J/ファイバ長cm、50J/ファイバ長cm、75J/ファイバ長cm、100J/ファイバ長cm、150J/ファイバ長cm、200J/ファイバ長cm、250J/ファイバ長cm、300J/ファイバ長cm、400J/ファイバ長cmもしくは500J/ファイバ長cm、または少なくとも約2J/ファイバ長cm、5J/ファイバ長cm、10J/ファイバ長cm、25J/ファイバ長cm、50J/ファイバ長cm、75J/ファイバ長cm、100J/ファイバ長cm、150J/ファイバ長cm、200J/ファイバ長cm、250J/ファイバ長cm、300J/ファイバ長cm、400J/ファイバ長cmもしくは500J/ファイバ長cmの線量で照射される。
いくつかの態様において、ヒト対象における照射または照明の線量は、1~約400J/cm2もしくは約1~約400J/cm2、約2~約400J/cm2、約1~約300J/cm2、約10~約100J/cm2、または約10~約50J/cm2であり、例えば、少なくとも10J/cm2もしくは少なくとも約10J/cm2であるか、または10J/cm2または10J/cm2以内もしくは約10J/cm2以内であるか、または10J/cm2であるか、または約10J/cm2、少なくとも30J/cm2、少なくとも50J/cm2、少なくとも100J/cm2である。いくつかの態様において、ヒト対象における照射の線量は、1~300J/ファイバ長cmもしくは約1~300J/ファイバ長cm、10~100J/ファイバ長cmもしくは約10~100J/ファイバ長cm、または10~50J/ファイバ長cmもしくは約10~50J/ファイバ長cmであり、例えば、少なくとも10J/ファイバ長cmもしくは少なくとも約10J/ファイバ長cmであるか、または10J/ファイバ長cmまたは10J/ファイバ長cm以内もしくは約10J/ファイバ長cm以内であるか、または10J/ファイバ長cmであるか、または約10J/ファイバ長cm、少なくとも30J/ファイバ長cm、少なくとも50J/ファイバ長cm、少なくとも100J/ファイバ長cmである。いくつかの場合では、PITを達成するヒト対象における照射の線量は、マウスにおけるPITに必要である線量未満である。
照射で行う場合は、例えば、400nm~約900nmもしくは約400nm~約900nm、例えば500nm~約900nmもしくは約500nm~約900nm、例えば600nm~約850nmもしくは約600nm~約850nm、例えば600nm~約740nmもしくは約600nm~約740nm、例えば約660nm~約740nm、約660nm~約710nm、約660nm~約700nm、約670nm~約690nm、約680nm~約740nm、または約690nm~約710nmの範囲内の波長の治療用量の放射線若しくは電磁波で照射される。いくつかの態様において、細胞、例えば腫瘍は、600nm~850nm、例えば660nm~740nmの波長の治療用量の放射線若しくは電磁波で照射される。いくつかの態様において、細胞、例えば腫瘍は、少なくとも600nm、620nm、640nm、660nm、680nm、700nm、720nmもしくは740nm、または約少なくとも600nm、620nm、640nm、660nm、680nm、700nm、720nmもしくは740nm、例えば690±50nm、例えば約680nmの波長で照射される。
いくつかの態様において、細胞、例えば腫瘍は、少なくとも1J/cm2、例えば少なくとも10J/cm2、少なくとも30J/cm2、少なくとも50J/cm2、少なくとも100J/cm2、または少なくとも500J/cm2の線量で照射される。いくつかの態様において、照射の線量は、1~約1000もしくは約1~約1000J/cm2、約1~約500J/cm2、約5~約200J/cm2、約10~約100J/cm2、または約10~約50J/cm2である。いくつかの態様において、細胞、例えば腫瘍は、少なくとも2J/cm2、5J/cm2、10J/cm2、25J/cm2、50J/cm2、75J/cm2、100J/cm2、150J/cm2、200J/cm2、300J/cm2、400J/cm2、もしくは500J/cm2、または少なくとも約2J/cm2、5J/cm2、10J/cm2、25J/cm2、50J/cm2、75J/cm2、100J/cm2、150J/cm2、200J/cm2、300J/cm2、400J/cm2、もしくは500J/cm2の線量で照射される。
いくつかの態様において、細胞、例えば腫瘍は、少なくとも1J/ファイバ長cm、例えば少なくとも10J/ファイバ長cm、少なくとも50J/ファイバ長cm、少なくとも100J/ファイバ長cm、少なくとも250J/ファイバ長cm、または少なくとも500J/ファイバ長cmの線量で照射また照明される。いくつかの態様において、照射の線量は、1~約1000もしくは約1~約1000J/ファイバ長cm、約1~約500J/ファイバ長cm、約2~約500J/ファイバ長cm、約50~約300J/ファイバ長cm、約10~約100J/ファイバ長cm、または約10~約50J/ファイバ長cmである。いくつかの態様において、細胞、例えば腫瘍は、少なくとも2J/ファイバ長cm、5J/ファイバ長cm、10J/ファイバ長cm、25J/ファイバ長cm、50J/ファイバ長cm、75J/ファイバ長cm、100J/ファイバ長cm、150J/ファイバ長cm、200J/ファイバ長cm、250J/ファイバ長cm、300J/ファイバ長cm、400J/ファイバ長cmもしくは500J/ファイバ長cm、または少なくとも約2J/ファイバ長cm、5J/ファイバ長cm、10J/ファイバ長cm、25J/ファイバ長cm、50J/ファイバ長cm、75J/ファイバ長cm、100J/ファイバ長cm、150J/ファイバ長cm、200J/ファイバ長cm、250J/ファイバ長cm、300J/ファイバ長cm、400J/ファイバ長cmもしくは500J/ファイバ長cmの線量で照射される。
いくつかの態様において、ヒト対象における照射または照明の線量は、1~約400J/cm2もしくは約1~約400J/cm2、約2~約400J/cm2、約1~約300J/cm2、約10~約100J/cm2、または約10~約50J/cm2であり、例えば、少なくとも10J/cm2もしくは少なくとも約10J/cm2であるか、または10J/cm2または10J/cm2以内もしくは約10J/cm2以内であるか、または10J/cm2であるか、または約10J/cm2、少なくとも30J/cm2、少なくとも50J/cm2、少なくとも100J/cm2である。いくつかの態様において、ヒト対象における照射の線量は、1~300J/ファイバ長cmもしくは約1~300J/ファイバ長cm、10~100J/ファイバ長cmもしくは約10~100J/ファイバ長cm、または10~50J/ファイバ長cmもしくは約10~50J/ファイバ長cmであり、例えば、少なくとも10J/ファイバ長cmもしくは少なくとも約10J/ファイバ長cmであるか、または10J/ファイバ長cmまたは10J/ファイバ長cm以内もしくは約10J/ファイバ長cm以内であるか、または10J/ファイバ長cmであるか、または約10J/ファイバ長cm、少なくとも30J/ファイバ長cm、少なくとも50J/ファイバ長cm、少なくとも100J/ファイバ長cmである。いくつかの場合では、PITを達成するヒト対象における照射の線量は、マウスにおけるPITに必要である線量未満である。
本発明では、複数の色素をコンジュゲートしてもよい。第二の色素は、第一の色素(例えば、IR700)よりも可視化により良好な蛍光を提供する第二の色素が選択される。第二の色素は、蛍光イメージングおよびPITの両方に使用される。例えば、病変または腫瘍に照射することは、第二の蛍光色素から蛍光シグナルを放射して、対象における病変または腫瘍でのコンジュゲートの存在の検出を達成する。いくつかの態様において、コンジュゲートを使用して、色素の標的部位(例えば、腫瘍)への結合を第二の色素の蛍光イメージングでモニタリングすることも、また、疾患または病態と関連する細胞、例えば、腫瘍の細胞を第一の色素(例えば、IR700)の活性化による光免疫療法を使用して根絶することのいずれもできる。
第二の色素は、例えばヒドロキシクマリン、Cascade Blue、Dylight 405 Pacific Orange、Alexa Fluor 430、フルオレセイン、Oregon Green、Alexa Fluor 488、BODIPY 493、2,7-ジクロロフルオレセイン、ATTO 488、Chromeo 488、Dylight 488、HiLyte 488、Alexa Fluor 532、Alexa Fluor 555、ATTO 550、BODIPY TMR-X、CF 555、Chromeo 546、Cy3、TMR、TRITC、Dy547、Dy548、Dy549、HiLyte 555、Dylight 550、BODIPY 564、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、ローダミン、Texas Red、Alexa Fluor 610、Alexa Fluor 633、Dylight 633、Alexa Fluor 647、APC、ATTO 655、CF633、CF640R、Chromeo 642、Cy5、Dylight 650、Alexa Fluor 680、IRDye 680、Alexa Fluor 700、Cy5.5、ICG、Alexa Fluor 750、Dylight 755、IRDye 750、Cy7、Cy7.5、Alexa Fluor 790、Dylight 800、IRDye 800、Qdot(登録商標)525、Qdot(登録商標)565、Qdot(登録商標)605、Qdot(登録商標)655、Qdot(登録商標)705、またはQdot(登録商標)800であることができる。
第二の色素は、例えばヒドロキシクマリン、Cascade Blue、Dylight 405 Pacific Orange、Alexa Fluor 430、フルオレセイン、Oregon Green、Alexa Fluor 488、BODIPY 493、2,7-ジクロロフルオレセイン、ATTO 488、Chromeo 488、Dylight 488、HiLyte 488、Alexa Fluor 532、Alexa Fluor 555、ATTO 550、BODIPY TMR-X、CF 555、Chromeo 546、Cy3、TMR、TRITC、Dy547、Dy548、Dy549、HiLyte 555、Dylight 550、BODIPY 564、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、ローダミン、Texas Red、Alexa Fluor 610、Alexa Fluor 633、Dylight 633、Alexa Fluor 647、APC、ATTO 655、CF633、CF640R、Chromeo 642、Cy5、Dylight 650、Alexa Fluor 680、IRDye 680、Alexa Fluor 700、Cy5.5、ICG、Alexa Fluor 750、Dylight 755、IRDye 750、Cy7、Cy7.5、Alexa Fluor 790、Dylight 800、IRDye 800、Qdot(登録商標)525、Qdot(登録商標)565、Qdot(登録商標)605、Qdot(登録商標)655、Qdot(登録商標)705、またはQdot(登録商標)800であることができる。
更に、本発明では、薬剤に治療剤を含めてもよく、治療剤としては、抗がん剤、分子標的薬、ホルモン剤、免疫賦活剤を挙げることができる。
抗がん剤としては、公知の抗がん剤を使用することができ、がん細胞の増殖を抑制する「代謝拮抗剤」、がん細胞のDNAを破壊する「アルキル化剤」、がん細胞膜を破壊したり、がんのDNAの合成を抑える「抗がん性抗生物質」、微小管の働きを止めることによって作用する「微小管作用薬」、DNAと結合することによりがん細胞の分裂を抑える「白金製剤」、DNAを合成する酵素の働きを抑えることによって作用する「トポイソメラーゼ阻害剤」などが挙げられる。
抗がん剤としては、公知の抗がん剤を使用することができ、がん細胞の増殖を抑制する「代謝拮抗剤」、がん細胞のDNAを破壊する「アルキル化剤」、がん細胞膜を破壊したり、がんのDNAの合成を抑える「抗がん性抗生物質」、微小管の働きを止めることによって作用する「微小管作用薬」、DNAと結合することによりがん細胞の分裂を抑える「白金製剤」、DNAを合成する酵素の働きを抑えることによって作用する「トポイソメラーゼ阻害剤」などが挙げられる。
代謝拮抗剤は、例えば、葉酸代謝拮抗薬、ジヒドロプテロイン酸シンターゼ阻害薬、ジヒドロ葉酸レダクターゼ阻害薬(DHFR阻害薬)、ピリミジン代謝阻害薬、チミジル酸シンターゼ阻害薬、プリン代謝阻害薬、IMPDH阻害薬、リボヌクレオチドレダクターゼ阻害薬、リボヌクレオチドレダクターゼ阻害薬、ヌクレオチドアナログ、L-アスパラギナーゼなどであってもよい。代謝拮抗剤の具体例としては、エノシタビン(サンラビン)、カペシタビン(ゼローダ)、カルモフール(ミフロール)、クラドリビン(ロイスタチン)、ゲムシタビン(ジェムザール)、シタラビン(キロサイド)、シタラビンオクホスファート(スタラシド)、テガフール(アチロン、アフトフール、テフシール、フトラフール、ルナシンほか)、テガフール・ウラシル(ユーエフティ)、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム(TS-1:ティーエスワン)、ドキシフルリジン(フルツロン)、ネララビン(アラノンジー)、ヒドロキシカルバミド(ハイドレア)、フルオロウラシル(5-FU、カルゾナール、ベンナン、ルナコール、ルナボン)、フルダラビン(フルダラ)、ペメトレキセド(アリムタ)、ペントスタチン(コホリン)、メルカプトプリン(ロイケリン)、メトトレキサート(メソトレキセート)などが挙げられる。
アルキル化剤の具体例としては、シクロホスファミド(エンドキサン)、イホスファミド(イホマイド)、メルファラン(アルケラン)、ブスルファン、チオテパ(テスパミン)などのナイトロジェンマスタード系アルキル化剤、ニムスチン(ニドラン)、ラニムスチン(サイメリン)、ダカルバシン(ダカルバシン)、プロカルバシン(塩酸プロカルバシン)、テモゾロマイド(テモダール)、カルムスチン(ギリアデル)、ストレプトゾトシン(ザノサー)、ベンダムスチン(トレアキシン)などのニトロソウレア系アルキル化剤などが挙げられる。
抗がん性抗生物質の具体例としては、アクチノマイシンD(コスメゲン)、アクラルビシン(アクラシノン)、アムルビシン(カルセド)、イダルビシン(イダマイシン)、エピルビシン(エピルビシン塩酸塩、ファモルビシン)、ジノスタチンスチマラマー(スマンクス)、ダウノルビシン(ダウノマイシン)、ドキソルビシン(アドリアシン)、ピラルビシン(ピノルビン、テラルビシン)、ブレオマイシン(ブレオ)、ペプロマイシン(ペプレオ)、マイトマイシンC(マイトマイシン)、ミトキサントロン(ノバントロン)、リポソーマルドキソルビシン(ドキシル)などが挙げられる。
微小管阻害剤は、例えば、ビンブラスチン(エクザール)やビンクリスチン(オンコビン)、ビンデシン(フォルデシン)などのビンカアルカロイド系微小管重合阻害薬、パクリタキセル(タキソール)やドセタキセル(タキソテール)などのタキサン系微小管脱重合阻害薬などが挙げられる。
抗がん性抗生物質の具体例としては、アクチノマイシンD(コスメゲン)、アクラルビシン(アクラシノン)、アムルビシン(カルセド)、イダルビシン(イダマイシン)、エピルビシン(エピルビシン塩酸塩、ファモルビシン)、ジノスタチンスチマラマー(スマンクス)、ダウノルビシン(ダウノマイシン)、ドキソルビシン(アドリアシン)、ピラルビシン(ピノルビン、テラルビシン)、ブレオマイシン(ブレオ)、ペプロマイシン(ペプレオ)、マイトマイシンC(マイトマイシン)、ミトキサントロン(ノバントロン)、リポソーマルドキソルビシン(ドキシル)などが挙げられる。
微小管阻害剤は、例えば、ビンブラスチン(エクザール)やビンクリスチン(オンコビン)、ビンデシン(フォルデシン)などのビンカアルカロイド系微小管重合阻害薬、パクリタキセル(タキソール)やドセタキセル(タキソテール)などのタキサン系微小管脱重合阻害薬などが挙げられる。
白金製剤としては、例えば、オキサリプラチン(エルプラット)、カルボプラチン(カルボプラチン、カルボメルク、パラプラチン)、シスプラチン(アイエーコール、コナブリ、シスプラチンなど)、ネダプラチン(アクプラ)などが挙げられる。
トポイソメラーゼ阻害剤としては、例えば、カンプトテシンおよびその誘導体(例えば、イリノテカン(カンプト)、ノギテカン(ハイカムチン)、SN-38など)などのI型トポイソメラーゼ阻害剤;ドキソルビシン(アドリアシン)などのアントラサイクリン系薬物、エトポシド(ラステッド、ベプシド)などのエピポドフィロトキシン系薬物、レボフロキサシン(クラビット)やシプロフロキサシン(シプロキサン)などのキノロン系薬物などのII型トポイソメラーゼ阻害剤が挙げられる。
トポイソメラーゼ阻害剤としては、例えば、カンプトテシンおよびその誘導体(例えば、イリノテカン(カンプト)、ノギテカン(ハイカムチン)、SN-38など)などのI型トポイソメラーゼ阻害剤;ドキソルビシン(アドリアシン)などのアントラサイクリン系薬物、エトポシド(ラステッド、ベプシド)などのエピポドフィロトキシン系薬物、レボフロキサシン(クラビット)やシプロフロキサシン(シプロキサン)などのキノロン系薬物などのII型トポイソメラーゼ阻害剤が挙げられる。
また、「分子標的薬」は、代表的なものが、がん細胞の表面に多く存在し、細胞の増殖に関わる上皮成長因子受容体(EGFR)と呼ばれるタンパク質を標的とした薬、EGFRを標的とする分子標的薬では皮膚障害など特徴的な副作用が知られており、それらをうまく抑えながら治療を行うことが重要である。
そのほか、HER2(ハーツー)・ALK(アルク)・ROS1(ロスワン)・mTOR(エムトール)・CDK4/6(シーディーケーフォーシックス)・BCR-Abl(ビーシーアールエイブル)・CCR4(シーシーアール)・VEGF(ブイイージーエフ)といった分子を標的とする分子標的薬などを挙げることができる。
具体的には、分子標的薬としては、例えば、レゴラフェニブ(スチバーガ)、セツキシマブ(アービタックス)、パニツムマブ(ベクティビックス)、ラムシルマブ(サイラムザ)、ゲフィチニブ(イレッサ)、エルロチニブ(タルセバ)、アファチニブ(ジオトリフ)、クリゾチニブ(ザーコリ)、アレクチニブ(アレセンサ)、セリチニブ、レンバチニブ(レンビマ)、トラスツズマブ(ハーセプチン)、ラパチニブ(タイケルブ)、ペルツズマブ(パージェタ)、スニチニブ(スーテント)、ソラフェニブ(ネクサバール)、アキシチニブ(インライタ)、パゾパニブ(ヴォトリエント)、ニボルマブ(オプジーボ)、ペムブロリズマブ、イピリムマブ(ヤーボイ)、ベムラフェニブ(ゼルボラフ)、エベロリムス(アフィニトール)、テムシロリムス(トーリセル)、リツキシマブ(リツキサン)、ベバシズマブ(アバスチン)、ゲルダナマイシンなどが挙げられる。
そのほか、HER2(ハーツー)・ALK(アルク)・ROS1(ロスワン)・mTOR(エムトール)・CDK4/6(シーディーケーフォーシックス)・BCR-Abl(ビーシーアールエイブル)・CCR4(シーシーアール)・VEGF(ブイイージーエフ)といった分子を標的とする分子標的薬などを挙げることができる。
具体的には、分子標的薬としては、例えば、レゴラフェニブ(スチバーガ)、セツキシマブ(アービタックス)、パニツムマブ(ベクティビックス)、ラムシルマブ(サイラムザ)、ゲフィチニブ(イレッサ)、エルロチニブ(タルセバ)、アファチニブ(ジオトリフ)、クリゾチニブ(ザーコリ)、アレクチニブ(アレセンサ)、セリチニブ、レンバチニブ(レンビマ)、トラスツズマブ(ハーセプチン)、ラパチニブ(タイケルブ)、ペルツズマブ(パージェタ)、スニチニブ(スーテント)、ソラフェニブ(ネクサバール)、アキシチニブ(インライタ)、パゾパニブ(ヴォトリエント)、ニボルマブ(オプジーボ)、ペムブロリズマブ、イピリムマブ(ヤーボイ)、ベムラフェニブ(ゼルボラフ)、エベロリムス(アフィニトール)、テムシロリムス(トーリセル)、リツキシマブ(リツキサン)、ベバシズマブ(アバスチン)、ゲルダナマイシンなどが挙げられる。
本発明によれば、新生血管をターゲットとしているので、1つの腫瘍血管内皮細胞(Tumor endothelial cell: TEC)は100個以上のがん細胞を養っており、1つのTECの死は100個以上のがん細胞の死を意味する。したがって、本発明によれば、がん細胞を標的とした治療より100倍効率が良いことになる。
すなわち、がん血管の構築を阻害すれば、がん細胞を兵糧攻めにすることができるため、極めて効率のよいがん治療法になると考えられている。またがん血管は、がん種に依らず共通の腫瘍関連抗原(Tumor-associated antigens:TAA)となる可能性がある。がん細胞が一般に生ずる臓器に応じて異なる性質を有している一方で、がん血管は、宿主の血管内皮細胞を元にしたTECより構築されることから、がん臓器の種類に依らず共通のTAAを有していることが予想される。がん組織における血管新生の阻害は、がん組織細胞への栄養供給路の遮断によって効果的にがん増殖を抑制することができるだけではなく、ありとあらゆるがん種に対して適用が可能な汎用性の高い治療法になると期待される。
すなわち、がん血管の構築を阻害すれば、がん細胞を兵糧攻めにすることができるため、極めて効率のよいがん治療法になると考えられている。またがん血管は、がん種に依らず共通の腫瘍関連抗原(Tumor-associated antigens:TAA)となる可能性がある。がん細胞が一般に生ずる臓器に応じて異なる性質を有している一方で、がん血管は、宿主の血管内皮細胞を元にしたTECより構築されることから、がん臓器の種類に依らず共通のTAAを有していることが予想される。がん組織における血管新生の阻害は、がん組織細胞への栄養供給路の遮断によって効果的にがん増殖を抑制することができるだけではなく、ありとあらゆるがん種に対して適用が可能な汎用性の高い治療法になると期待される。
[実施例1]
〈IF7-CとIR700のコンジュゲート〉
図1にIF7-Cペプチド(IFLLWQRCのアミノ酸配列を有するペプチド:配列番号6)とIR700の結合体化を示す。
IF7-Cは公知の手法、すなわち、FmocまたはBoc化学のいずれかを用いて、市販の合成機器によって合成される。
また、IR700(IRDye700)は、Li-Corから市販されており、IR700のNHSエステル(IRDye 700DX NHSエステル;Li-Cor 929-70010、929-70011)を用いてIF7-Cと共有結合的に結合化することができる。
具体的には、IF7-CペプチドとIRDye 700DX NHSエステルとを結合させるために、それらを1:1のモル比でメタノールに溶解させた。等しい体積の純水をその混合物に対して加え、室温で2時間置いた。生成物を、2.5ml/分の流速での、0.1%(v/v)のトリフルオロ酢酸を含む水中40%~50%のアセトニトリルの勾配溶離によってC18逆相HPLCカラム(10×150mm)によって精製した。IF7-CペプチドとIRDye 700DXの純度および構造をESI質量分析法によって評価した。
〈IF7-CとIR700のコンジュゲート〉
図1にIF7-Cペプチド(IFLLWQRCのアミノ酸配列を有するペプチド:配列番号6)とIR700の結合体化を示す。
IF7-Cは公知の手法、すなわち、FmocまたはBoc化学のいずれかを用いて、市販の合成機器によって合成される。
また、IR700(IRDye700)は、Li-Corから市販されており、IR700のNHSエステル(IRDye 700DX NHSエステル;Li-Cor 929-70010、929-70011)を用いてIF7-Cと共有結合的に結合化することができる。
具体的には、IF7-CペプチドとIRDye 700DX NHSエステルとを結合させるために、それらを1:1のモル比でメタノールに溶解させた。等しい体積の純水をその混合物に対して加え、室温で2時間置いた。生成物を、2.5ml/分の流速での、0.1%(v/v)のトリフルオロ酢酸を含む水中40%~50%のアセトニトリルの勾配溶離によってC18逆相HPLCカラム(10×150mm)によって精製した。IF7-CペプチドとIRDye 700DXの純度および構造をESI質量分析法によって評価した。
〈細胞への照射〉
PITのために、細胞を、3.5mmの底部がカバーガラスのディッシュ上に播種し、24時間にわたりインキュベートした。培地を、IF7-Cペプチド‐IRDye 700DXを10μg/mLで含有する新鮮な培養培地で置きかえ、37℃で6時間にわたりインキュベートした。リン酸緩衝食塩液(PBS)で洗浄した後、培養培地をフェノールレッド非含有培地で置きかえた。赤色発光ダイオード(LED;FluorVivo;INDEC Systems Inc.、Capitola、CA)を用いて、細胞を670nm~690nmの、出力密度が光出力計(PM 100、Thorlabs、Newton、NJ)で測定される場合に2.6mW/cm2の光で照射した。細胞生存率は、LIVE/DEAD(登録商標)Fixable Green Dead Cell Stain Kit(Invitrogen)による処理の1時間後に評価した。処理の後、細胞をトリプシン処理し、PBSで洗浄した。緑色蛍光反応色素を細胞懸濁液に添加し、室温で30分間にわたりインキュベートした。次いで、フローサイトメーター(FACS Calibur、BD BioSciences、San Jose、CA)で細胞を解析した。
PITのために、細胞を、3.5mmの底部がカバーガラスのディッシュ上に播種し、24時間にわたりインキュベートした。培地を、IF7-Cペプチド‐IRDye 700DXを10μg/mLで含有する新鮮な培養培地で置きかえ、37℃で6時間にわたりインキュベートした。リン酸緩衝食塩液(PBS)で洗浄した後、培養培地をフェノールレッド非含有培地で置きかえた。赤色発光ダイオード(LED;FluorVivo;INDEC Systems Inc.、Capitola、CA)を用いて、細胞を670nm~690nmの、出力密度が光出力計(PM 100、Thorlabs、Newton、NJ)で測定される場合に2.6mW/cm2の光で照射した。細胞生存率は、LIVE/DEAD(登録商標)Fixable Green Dead Cell Stain Kit(Invitrogen)による処理の1時間後に評価した。処理の後、細胞をトリプシン処理し、PBSで洗浄した。緑色蛍光反応色素を細胞懸濁液に添加し、室温で30分間にわたりインキュベートした。次いで、フローサイトメーター(FACS Calibur、BD BioSciences、San Jose、CA)で細胞を解析した。
本発明による細胞膜破壊のメカニズムを図2に示す。
IF7-CとIR700のコンジュゲートは、新生血管のアネキシンA1と結合する。近赤外線を照射するとIR700は、光照射後に水溶性から疎水性に物性が変化する。IR700の化学構造変化がIF7-Cの立体構造の変化を引き起こし,細胞膜に傷害を与える。
近赤外線の照射量は、新生血管に損傷を与えないように、従来のPITで用いられている線量より低い10J/cm2未満が好ましいが、線量は適宜選択される。
IF7-CとIR700のコンジュゲートは、新生血管のアネキシンA1と結合する。近赤外線を照射するとIR700は、光照射後に水溶性から疎水性に物性が変化する。IR700の化学構造変化がIF7-Cの立体構造の変化を引き起こし,細胞膜に傷害を与える。
近赤外線の照射量は、新生血管に損傷を与えないように、従来のPITで用いられている線量より低い10J/cm2未満が好ましいが、線量は適宜選択される。
[実施例2]
〈IR700のマレイミド化〉
IF7-CのシステインSH残基にIR700が効率よくコンジュゲートできるようNHSをマレイミドに入れ替えた。
合成手法は図3(a)の通りで、合成したものをRPLCにて確認したところ、合成物からはマレイミド化したIR700のピークと極小の未反応IR700が確認された(図3(b))。
〈IR700のマレイミド化〉
IF7-CのシステインSH残基にIR700が効率よくコンジュゲートできるようNHSをマレイミドに入れ替えた。
合成手法は図3(a)の通りで、合成したものをRPLCにて確認したところ、合成物からはマレイミド化したIR700のピークと極小の未反応IR700が確認された(図3(b))。
〈IF7-CとIR700マレイミドのコンジュゲート〉
IF7-CとIR700マレイミドをコンジュゲートした。図4のように合成した後にRPLCで分取し、蒸発乾固して回収した。
IF7-CとIR700マレイミドをコンジュゲートした。図4のように合成した後にRPLCで分取し、蒸発乾固して回収した。
〈蛍光顕微鏡による観察〉
1万個/mLの上皮がん細胞(A431)を3.5mmディッシュに入れ1Dayインキュベートした。そして、そのディッシュにIF7C-IR700およびIR700をそれぞれ20μg添加し、37℃で10分インキュベートした。
690nmのレーザーを50J照射して、照射前後のA431細胞を蛍光顕微鏡(IX61又はIX81; Olympus America)で観察した。観察結果は図5に示す通り、IF700のみを添加したディッシュでは細胞は縮小しなかったが、IF7C-IR700を添加したディッシュでは細胞が縮小したことが確認された。これは、IF7C-IR700が細胞にインタライズされて、反応を起こし、細胞を収縮させたと推察できる。
1万個/mLの上皮がん細胞(A431)を3.5mmディッシュに入れ1Dayインキュベートした。そして、そのディッシュにIF7C-IR700およびIR700をそれぞれ20μg添加し、37℃で10分インキュベートした。
690nmのレーザーを50J照射して、照射前後のA431細胞を蛍光顕微鏡(IX61又はIX81; Olympus America)で観察した。観察結果は図5に示す通り、IF700のみを添加したディッシュでは細胞は縮小しなかったが、IF7C-IR700を添加したディッシュでは細胞が縮小したことが確認された。これは、IF7C-IR700が細胞にインタライズされて、反応を起こし、細胞を収縮させたと推察できる。
〈マウス実験〉
A431を植えたキセノグラフトモデル5匹に対し、0.033μmolのIF7C-IR700を投与して、60minまで10min間隔、180minまで30min間隔でマウスの体表、腫瘍および肝臓の蛍光強度をPearl Imager(LI-COR Bioscience)にてモニタリングして、薬剤の蓄積を確認した。60minで腫瘍上の蛍光強度が最大値となったので、薬剤注入後60minにて治療光を照射し、IF7C-IR700のNIR-PITを行った。PITは、IR700の切断を可能にする条件下、680nm~690nmの波長で、10J/cm2の線量のNIR光を照射した。
本発明の薬剤によれば、薬剤集積が早く、薬剤投与後数十分から一時間程でPITが可能である。これは、従来法では、薬剤集積に時間がかかり、PITまで薬剤投与後1~2日要することに比べて、有益性がある。
A431を植えたキセノグラフトモデル5匹に対し、0.033μmolのIF7C-IR700を投与して、60minまで10min間隔、180minまで30min間隔でマウスの体表、腫瘍および肝臓の蛍光強度をPearl Imager(LI-COR Bioscience)にてモニタリングして、薬剤の蓄積を確認した。60minで腫瘍上の蛍光強度が最大値となったので、薬剤注入後60minにて治療光を照射し、IF7C-IR700のNIR-PITを行った。PITは、IR700の切断を可能にする条件下、680nm~690nmの波長で、10J/cm2の線量のNIR光を照射した。
本発明の薬剤によれば、薬剤集積が早く、薬剤投与後数十分から一時間程でPITが可能である。これは、従来法では、薬剤集積に時間がかかり、PITまで薬剤投与後1~2日要することに比べて、有益性がある。
Claims (20)
- 疾患又は病態を有する対象に
新生血管内に存在する腫瘍血管特異的マーカー分子に結合する物質と,少なくとも標識物質とをコンジュゲートした薬剤を投与する工程と、
該投与工程後、標識物質の物性を変化させることを特徴とする方法。 - 腫瘍血管特異的マーカー分子に結合する物質がタンパク質、ペプチド、アプタマー及びその組み合わせからなる群から選択される請求項1記載の方法。
- 標識物質の物性を放射線若しくは電磁波若しくは音波を照射することにより変化させることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 腫瘍血管特異的マーカー分子がアネキシンA1、アネキシンA2、アネキシンA3、アネキシンA4、アネキシンA5、アネキシンA6、アネキシンA7、アネキシンA8、およびアネキシンA10のいずれかである請求項1記載の方法。
- 請求項2記載のペプチドが、少なくとも配列番号1のアミノ酸配列を有するペプチド、またはアミノ酸配列7のアミノ酸の全てがD体アミノ酸であるdTIT7ペプチドである方法。
- 少なくとも配列番号1のアミノ酸配列を有するペプチドがIF7ペプチドである請求項5記載の方法。
- 疾患又は病態を有する対象が腫瘍血管系である請求項1記載の方法。
- 標識物質が、放射線若しくは電磁波若しくは音波の照射によって活性化される物質である請求項1又は3記載の方法。
- 電磁波が近赤外光であって、近赤外光の照射によって活性化される物質が、フタロシアニン色素である請求項8記載の方法。
- フタロシアニン色素がIR700である請求項9記載の方法。
- 薬剤に治療剤が含まれていることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 治療剤が、抗がん剤、分子標的薬、ホルモン剤、免疫賦活剤から選択される請求項11記載の方法。
- 新生血管内に存在する腫瘍血管特異的マーカー分子に結合する物質と少なくとも標識物質とをコンジュゲートした薬剤。
- 腫瘍血管特異的マーカー分子に結合する物質がタンパク質、ペプチド、アプタマー及びその組み合わせからなる群から選択される請求項13記載の薬剤。
- 標識物質を2種類以上含むことを特徴とする請求項14記載の薬剤。
- 治療剤を更に含む請求項14乃至15記載の薬剤。
- IF7ペプチドとIR700とをコンジュゲートした薬剤。
- IF7ペプチドを、リンカーを介してIR700とコンジュゲートした請求項17記載の薬剤。
- リンカーがNHSエステル、イミドエステル、マレイミド、カルボジイミド、アリルアジド、ジアジリン、イソシアン、ソラレンのいずれかからなる請求項18記載の薬剤。
- リンカーにさらにアルブミンを結合させてなる請求項19記載の薬剤。
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WO2025047727A1 (ja) * | 2023-08-28 | 2025-03-06 | 国立大学法人弘前大学 | D型ペプチド及びその用途 |
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A601 | Written request for extension of time |
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A02 | Decision of refusal |
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