JP2022524284A - 押出ダイの準備方法 - Google Patents

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Abstract

ハニカム押出ダイ(10)を通してセラミック形成用混合物を押し出すための方法、セラミック形成用混合物からグリーンハニカム押出物を形成するための方法、セラミック形成用混合物を押し出すハニカム押出ダイ(10)を準備する方法、ならびにハニカム押出ダイ(10)と、セラミック形成用混合物と、研磨性流動媒体とを含むシステム。ハニカム押出ダイ(10)を通してセラミック形成用混合物を押し出す方法は、ダイ(10)のスロット(20)を通してセラミック形成用混合物を押し出す前に、ダイ(10)のスロット(20)を通して研磨性流動媒体を押し出すことにより、ハニカム押出ダイ(10)を状態調節するステップを含む。研磨性流動媒体は、流動性担体中に分散された研磨性無機粒子を含む。セラミック形成用混合物は、1種類以上のセラミック形成用無機粒子を含む。流動性担体中の研磨性無機粒子は、セラミック形成用混合物中の少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の粒径分布に対応する粒径分布を有する。

Description

関連出願
この出願は、米国特許法第119条のもと、2019年1月30日に出願された米国仮特許出願第62/798,534号の優先権の利益を主張し、その内容全体を参照により本明細書に援用するものとする。
本明細書は、概して、グリーンハニカム押出物の形成に関する。より詳細には、方法は、セルまたはハニカム押出ダイを通して押し出されたセラミック形成用混合物からのグリーンハニカム押出物の形成、ならびにセルまたはハニカム押出ダイを準備する研磨性流動媒体およびプロセスに関連する。
グリーンハニカム押出物は、ダイ、例えば、ハニカムまたはセル押出ダイを通してセラミック形成用混合物を押し出すことにより作製することができる。グリーンハニカム押出物を乾燥および焼成して、耐久性のあるハニカム体を形成することができ、ハニカム体は、内燃機関からの排気ガスを制御するための触媒担体および多孔質フィルタとしての使用を含む様々な用途に適している。費用対効果の高い押出ダイ慣らし方法と、同押出ダイ用の材料とが必要とされている。
幾つかの実施形態によれば、複数のスロットを規定する複数のピンを備えるハニカム押出ダイを通してセラミック形成用混合物を押し出す方法が提供される。方法は、ダイのスロットを通してセラミック形成用混合物を押し出す前に、ダイのスロットを通して研磨性流動媒体を押し出すことにより、ハニカム押出ダイを状態調節するステップを含み、研磨性流動媒体が、流動性担体中に分散された研磨性無機粒子を含み、セラミック形成用混合物が、1種類以上のセラミック形成用無機粒子を含み、流動性担体中の研磨性無機粒子が、セラミック形成用混合物中の少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の粒径分布に対応する粒径分布を有する。
幾つかの実施形態では、少なくとも1種類の研磨性無機粒子と、少なくとも1種類のセラミック形成用粒子とが、共通の組成を有する。
幾つかの実施形態では、研磨性無機粒子が、セラミック形成用混合物中のセラミック形成用粒子の最も硬いものと少なくとも同等の硬さを有する。
幾つかの実施形態では、研磨性無機粒子が、セラミック形成用混合物中のセラミック形成用粒子の最も研磨性のものと少なくとも同等の研磨性を有する。
幾つかの実施形態では、研磨性無機粒子の粒径分布が、第1の種類のセラミック形成用粒子の第1の粒径分布と、第2の種類のセラミック形成用粒子の第2の粒径分布との組み合わせに対応する。
幾つかの実施形態では、研磨性無機粒子と、少なくとも1種類のセラミック形成用粒子とが、共通の硬さ値を有する。
幾つかの実施形態では、研磨性無機粒子の粒径分布が、少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の最も頻繁に存在する粒径に対応する粒径で体積百分率のピークを有する。
幾つかの実施形態では、研磨性無機粒子の粒径分布のピークが、少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の最も頻繁に存在する粒径から20%の範囲内にある粒径で体積百分率の極大値を有する。
幾つかの実施形態では、研磨性無機粒子の粒径分布が、少なくとも1種類の研磨性無機粒子の最も頻繁に存在する粒径に対応する第1の粒径で体積百分率の第1のピークを有し、少なくとも1種類の研磨性無機粒子の2番目に頻繁に存在する粒径に対応する第2の粒径で体積百分率の第2のピークを有する。
幾つかの実施形態では、研磨性無機粒子の粒径分布の第1のピークが、少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の最も頻繁に存在する粒径から20%の範囲内にある粒径の第1の極大値を有し、研磨性無機粒子の粒径分布の第2のピークが、少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の最も頻繁に存在する粒径から20%の範囲内にある粒径の第2の極大値を有する。
幾つかの実施形態では、少なくとも1種類の研磨性無機粒子が、2種類以上の研磨性無機粒子を含み、少なくとも1種類のセラミック形成用粒子が、2種類以上のセラミック形成用無機粒子を含み、2種類以上の研磨性無機粒子が、2種類以上のセラミック形成用無機粒子と共通する1つ以上の研磨特性を有する。
幾つかの実施形態では、少なくとも1種類のセラミック形成用無機粒子が、第1の研磨性粒子の体積百分率の第1のピークが第1の粒径にある第1の粒径分布を有する第1の研磨性粒子を含み、少なくとも1種類の研磨性無機粒子が、第2の研磨性粒子の体積百分率の第2のピークが第2の研磨性粒子の第2の粒径にある第2の粒径分布を有する第2の研磨性粒子を含み、第2の粒径が、第1の粒径から約20%の範囲内で大きいかまたは小さい。
幾つかの実施形態では、第1の研磨性粒子が、セラミック形成用混合物中の最も硬い成分、2番目に硬い成分、および3番目に硬い成分のうちの1つ以上を含む。
幾つかの実施形態では、第2の研磨性粒子が、第1の研磨性粒子と少なくとも同等の硬さを有する。
幾つかの実施形態では、第2の研磨性粒子が、ハニカム押出ダイの外面と少なくとも同等の硬さを有する。
幾つかの実施形態では、第2の粒径が、第1の粒径から約10%以内である。
幾つかの実施形態では、第2の粒径が、第1の粒径から約5%以内である。
幾つかの実施形態では、第2の粒径分布の第2のピークでの第2の研磨性粒子の体積百分率が、第1の粒径分布の第1のピークでの第1の研磨性粒子の体積百分率から約20%以内である。
幾つかの実施形態では、第2の粒径分布の第2のピークでの第2の研磨性粒子の体積百分率が、第1の粒径分布の第1のピークでの第1の研磨性粒子の体積百分率から約10%以内である。
幾つかの実施形態では、第2の粒径分布の第2のピークでの第2の研磨性粒子の体積百分率が、第1の粒径分布の第1のピークでの第1の研磨性粒子の体積百分率から約5%以内である。
幾つかの実施形態では、第1の粒径分布が、第1のピークと、第3の粒径に対応する第3のピークとを有する多峰性分布である。
幾つかの実施形態では、第2の粒径分布が、第2のピークと、第4の粒径での第4のピークとを有する多峰性分布であり、第4の粒径が、第3の粒径から20%以内である。
幾つかの実施形態では、第2の粒径分布が、第1の粒径分布よりも少ないピークを有する。
幾つかの実施形態では、第1のピークの第1の粒径が、多峰性分布のピークのいずれかに対応する最大粒径である。
幾つかの実施形態では、第1のピークの体積百分率が、多峰性分布のいずれかのピークの最大の体積百分率である。
幾つかの実施形態によれば、セラミック形成用混合物を押し出してグリーンハニカム押出物にするハニカム押出ダイを準備する方法が提供される。方法は、押出中にハニカム押出ダイに対する研磨効果を有する、セラミック形成用混合物中のセラミック形成用粒子の1つ以上の成分を特定するステップと、流動性担体中の研磨性グリット粒子が、セラミック形成用混合物中のセラミック形成用粒子の第2の粒径分布に対応する粒径に体積百分率の少なくとも1つのピークがある第1の粒径分布を有するように、研磨性グリット粒子の組み合わせとして研磨性流動媒体を設定するステップと、ハニカム押出ダイの表面を状態調節するために、ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面を研磨性流動媒体にさらすステップとを含む。
幾つかの実施形態では、研磨性流動媒体を設定するステップが、ハニカム押出ダイの最小開口を決定するステップと、研磨性グリット粒子を得るステップであって、研磨性グリット粒子が、研磨効果を有すると特定されたセラミック形成用混合物の1つ以上の成分、またはセラミック形成用混合物の1つ以上の成分と少なくとも同等の研磨性を有する、セラミック形成用混合物中に存在しない成分を含み、かつハニカム押出ダイの最小開口の80%以下である最大粒径を有するステップと、セラミック形成用混合物の体積固体含有量以下の体積固体含有量を有する研磨性流動媒体を形成するように、研磨性グリット粒子を担体と混合するステップとを含む。
幾つかの実施形態では、方法は、セラミック形成用混合物のレオロジー的流動特性と一致するように研磨性流動媒体のレオロジー的流動特性を調節するステップをさらに含む。
幾つかの実施形態では、方法は、目標表面パターンを確立するために、セラミック形成用混合物を押し出した比較対象のハニカム押出ダイの慣らされた表面を分析するステップと、目標表面パターンと、研磨性流動媒体によって生じたハニカム押出ダイの摩耗パターンとの間の差を最小化するために、研磨性グリット粒子の材料、研磨性グリット粒子の粒径分布、および研磨性流動媒体のレオロジー的流動特性のうちの少なくとも1つを調節するステップとをさらに含む。
幾つかの実施形態では、研磨性グリット粒子が、セラミック形成用混合物の1つ以上の成分と同じ組成を有する。
幾つかの実施形態では、研磨性グリット粒子が、セラミック形成用混合物の1つ以上の成分の最も高い硬さまたは2番目に高い硬さ以上の硬さを有する。
幾つかの実施形態では、研磨性グリット粒子の全体的な体積加重粒径分布が、セラミック形成用混合物の最も硬い成分または2番目に硬い成分の全体的な体積加重粒径分布と実質的に同じである。
幾つかの実施形態では、研磨性流動媒体が、セラミック形成用混合物と実質的に同じレオロジー的流動を有する。
幾つかの実施形態では、研磨性グリット粒子が、ダイの最小開口寸法の80%以下である最大d99粒径を有する。
幾つかの実施形態では、ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面が、コーティングされていない表面であり、研磨性流動媒体が、コーティングされていない表面の幾何学形状の変更、コーティングされていない表面のばり取り、またはそれらの組み合わせに有効な期間にわたって、コーティングされていない表面にさらされる。
幾つかの実施形態では、方法は、コーティングされていない表面を期間後にコーティングして、コーティングされた表面を形成するステップと、その後、コーティングされた表面の平滑化、コーティングされた表面への流れ溝の形成、またはそれらの組み合わせに有効な期間にわたって、コーティングされた表面に研磨性流動媒体をさらすステップとをさらに含む。
幾つかの実施形態では、ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面が、コーティングされた表面であり、研磨性流動媒体が、コーティングされた表面の平滑化、コーティングされた表面への流れ溝の形成、またはそれらの組み合わせに有効な期間にわたって、コーティングされた表面にさらされる。
幾つかの実施形態では、ハニカム押出ダイのコーティングされた表面が、炭窒化チタンのコーティングまたはホウ素をドープした炭窒化チタンのコーティングを含む。
幾つかの実施形態では、ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面を研磨性流動媒体にさらすステップが、製造用押出ラインからオフラインの装置で実施される。
幾つかの実施形態では、研磨性グリット粒子が、アルミナ、石英、またはそれらの組み合わせを含む。
幾つかの実施形態では、流動性担体が、シリコーン系またはポリオルガノシロキサン系のポリマーを含む。
幾つかの実施形態によれば、システムは、研磨性流動媒体と、少なくとも1種類のセラミック形成用粒子を含むセラミック形成用混合物と、1つ以上の露出面を有するハニカム押出ダイと、を備え、研磨性流動媒体が、流動性担体中に分散された少なくとも1種類の研磨性無機粒子を含み、少なくとも1種類の研磨性無機粒子が、セラミック形成用混合物中の少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の粒径分布に対応する粒径分布を有する。
幾つかの実施形態では、研磨性無機粒子が、測定可能な研磨効果を有するセラミック形成用混合物の1つ以上の成分の全体的な体積加重粒径分布と実質的に同じである全体的な体積加重粒径分布を有する。
幾つかの実施形態では、研磨性流動媒体が、ダイの最小開口寸法の80%以下である最大d99粒径を有する。
幾つかの実施形態では、研磨性グリット粒子が、セラミック形成用混合物の最も高い硬さまたは2番目に高い硬さの成分以上の硬さを有し、研磨性グリット粒子の全体的な体積加重粒径分布が、セラミック形成用混合物の最も高い硬さおよび2番目に高い硬さの成分の全体的な体積加重粒径分布と実質的に同じであり、研磨性流動媒体が、セラミック形成用混合物と実質的に同じレオロジー的流動を有し、研磨性流動媒体が、ダイの最小開口寸法の80%以下である最大d99粒径を有する。
幾つかの実施形態では、研磨性グリット粒子が、磨きに有効な第1の平均粒径の粒子と、研ぎに有効な第2の平均粒径の粒子とを含む全体的に双峰性粒径分布で存在する。
幾つかの実施形態では、流動性担体が、シリコーン系またはポリオルガノシロキサン系のポリマーを含む。
幾つかの実施形態では、ダイの露出面が、炭窒化チタンのコーティングまたはホウ素をドープした炭窒化チタンのコーティングを含む。
追加の特徴および利点は、以下の詳細な説明に記載されており、その説明から部分的に当業者には容易に明らかになるか、または、以下の詳細な説明、特許請求の範囲、および添付の図面からなる本明細書に記載する実施形態を実践することによって認識されるであろう。
前述した一般的な説明と以下の詳細な説明の両方が、様々な実施形態を説明しており、特許請求される主題の性質および特徴を理解するための概要または枠組みを提供することを意図していることを理解されたい。添付の図面は、様々な実施形態のさらなる理解をもたらすために含まれており、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は、本明細書に記載する様々な実施形態を示しており、説明と合わせて、特許請求される主題の原理および動作を説明する役割を果たす。
例示的なハニカム押出ダイを概略的に示す図である。 状態調節されていない表面を有するハニカム押出ダイの例示的なピンの側面視の走査型電子顕微鏡(SEM;scanning electron microscope)画像である。 図2Aの一部の拡大図である。 状態調節された表面を有するハニカム押出ダイの例示的なピンの側面視の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。 図3Aの一部の拡大図である。 体積%の粒径分布(PSD;particle size distribution)-粒径(マイクロメートル)のグラフである。
本明細書に開示する実施形態による研磨性流動媒体(AFM;abrasive flow media)は、研磨性グリット粒子と流動性担体との組み合わせを含む。AFMは、ハニカムまたはセル押出ダイによるグリーンハニカム押出物の形成の準備に際してダイの表面を状態調節するために使用される。押出物は、セラミックハニカム体を作製するためにさらに処理(例えば、乾燥および焼成)される。そのようなセラミックハニカム体は、内燃機関からの排気ガスを制御するための触媒担体や多孔質フィルタなど、様々な用途に使用することができる。
本明細書で言及するようなセラミック形成用混合物は、例えば、押出、乾燥、焼成などにより、セラミックハニカム体を形成するために使用することができる有機成分および無機成分の任意の混合物を含むことができる。特に、セラミック形成用混合物は、対応するレオロジー特性および研磨特性を有する1種類以上の研磨性粒子(例えば、セラミック形成用無機粒子)を有する。本明細書に開示する実施形態によるAFMは、例えば、セラミック形成用混合物の1種類以上の研磨性粒子の流動特性および/または研磨特性を真似た、模倣した、または再現した(これらの用語は互換的に使用される)所望の摩耗パターン(例えば、表面粗さ、溝状流路など)をハニカム押出ダイの表面に付与するように設定される。幾つかの一実施形態では、セラミック形成用混合物の研磨性粒子は、セラミック形成用無機粒子(例えば、セラミック粒子、または焼成などの適切な製造工程を経てセラミックを形成する粒子)を含む。一般論として、AFMは、ダイの表面がAFMによって状態調節された後に、グリーンセラミック押出物を形成するために、ハニカム押出ダイを通して押し出すことが意図されるセラミック形成用混合物の1種類以上の研磨性粒子(例えば、セラミック形成用無機粒子)の研磨パターンおよび/または流動挙動と同様の研磨パターンおよび/または流動挙動を有するように設定される。
幾つかの実施形態によれば、AFMの研磨性粒子は、セラミック形成用混合物がダイを慣らすのにかかる時間と比較して、ダイを慣らすのに必要とされる時間を低減するように構成される。すなわち、AFMは、(本明細書でより詳細に説明するように)セラミック形成用混合物の流動特性および/または構成を再現するように構成されるだけでなく、幾つかの実施形態では、特定のセラミック形成用混合物を使用した場合に必要とされる時間よりも短い時間でダイの慣らしを達成できるように、セラミック形成用混合物に対して強化された研磨特性(例えば、より高い硬さ)を有することもできる。
例えば、所望の表面仕上げおよびダイの開口(例えば、ダイの隣り合うピンの間に形成されたスロット)を通る流路幾何学形状を付与するために、研磨性流動媒体中の研磨性グリット粒子の粒子硬さ、粒径分布(PSD)、および最大粒径などの特性、ならびに流動レオロジーが選ばれる。セラミック形成用混合物の1つ以上の特性を再現する、流動性担体(例えば、ポリマー担体)中の研磨性グリット粒子の工学的な組み合わせを有するように、研磨性流動媒体を設定することにより、ダイがセラミック形成用混合物にさらされる前に、慣らし時間を減少させ、かつ/または慣らしをより効率的に実行することができる。
本明細書の方法によるハニカム押出ダイの準備は、製造用押出ラインからオフラインで行うなど、ダイの製造中に行うことができ、これにより、生産中のコストのかかる休止時間が回避される。本明細書に開示する実施形態によるAFMは、状態調節された同一の表面を実質的に達成するように、かつ/またはセラミック形成用混合物の1つ以上の研磨特性を再現するように設定される。例えば、AFMを使用して、表面粗さを滑らかにし、ピンの面に同様の角度および向きで同様の溝状流路を生成することができる。加えて、本明細書に開示する幾つかの実施形態によれば、AFMは、オンラインでダイを慣らすために必要とされることが多いセラミック形成用混合物のリニアフィート(×0.3048リニアメートル)数(例えば、使用する特定のセラミック形成用混合物に応じて、最大で数千または数万リニアフィート(×0.3048リニアメートル))と比較して、ダイを通して流される比較的少ないリニアフィート(×0.3048リニアメートル)数でその機能を達成することができる。1つ以上の実施形態では、AFMの特性は、研磨性グリットの最大粒径および粒径分布、ならびにレオロジー的流動特性の点で、セラミック形成用混合物の特性に対応する。幾つかの実施形態では、AFMは、セラミック形成用混合物よりも研磨性が高い(例えば、より高い硬さを有する)。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用する場合、単数形の「1つ(a)」、「1つ(an)」、および「その(the)」は、内容が明らかに他を指示しない限り、複数の参照先を有する実施形態を包含する。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用する場合、用語「または」は、内容が明らかに他を指示しない限り、「および/または」を含む意味で一般的に用いる。
本明細書で使用する場合、「有する(have)」、「有する(having)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」等は、それらの開放的な意味で使用し、一般に「…を含むが、…に限定されない(including, but not limited to)」を意味する。
ハニカム体は、本明細書で言及する場合、ハニカム構造体を(例えば、軸方向または長手方向に)通る通路を規定するセルを形成するように交差した壁からなる成形されたセラミックハニカム構造体である。セラミックハニカム体およびセルは、任意の形状またはサイズ(例えば、複数の正方形状セルを含む概ね円形状のハニカム体)であってよい。ハニカム体、ハニカム構造体、および/またはハニカムセルの他の形状としては、三角形、多角形、楕円形、くさび形などが挙げられる。セラミックハニカム構造体は、コーディエライト、チタン酸アルミニウム、もしくは他のセラミック材料、またはセラミック材料の組み合わせであってよいか、あるいはそれらを形成するために使用することができるセラミック形成用混合物から形成される。
「研磨効果」への言及は、本明細書で使用する場合、所定の成分、材料、構成成分、またはそれらの組み合わせによって押出ダイの表面に付与される表面改質の量を意味する。本明細書で説明するように、成分、材料、または構成成分の研磨効果は、実験的に、例えば、研磨性成分、材料、および/または構成成分に表面をさらすことによって得られる摩耗率を測定することによって決定することができる。研磨性が研磨性粒子の硬さと強く相関するので、1種類以上の粒子の硬さは、様々な粒子の相対的な研磨性を推定するための類似(analog)または代替(proxy)として利用することができ、一般的に、硬い材料は硬くない材料よりも研磨性が高いとみなされる。硬さは、モース硬さ、ビッカース硬さ、ロックウェル硬さ、ブリネル硬さなど、科学的に認められた任意の硬さスケールによって決定することができる。一般に、本明細書では、粒子は、押出ダイの表面に非弾性転位を形成できる場合に、研磨効果を有する研磨性粒子であるとみなされる。したがって、任意の所与の粒子の研磨効果は、粒子が研磨しようとしている表面の材料と相対的なものであることを理解されたい。本明細書の幾つかの実施形態によれば、シリカと少なくともほぼ同等の硬さの材料から作られた任意の粒子を研磨性粒子とみなすことができる。幾つかの実施形態では、任意の研磨性粒子は、モース硬さスケールで少なくとも約6~7の硬さおよび/またはビッカース硬さスケールで少なくとも約750~1000の硬さを有する任意の粒子とみなすことができる。幾つかの実施形態では、セラミック形成用混合物、研磨性流動媒体、または両方の研磨性粒子は、研磨性無機粒子を含む。幾つかの実施形態では、セラミック形成用無機粒子。
例として、研磨性流動媒体がセラミック形成用混合物よりも大きな研磨効果を有することは、研磨性流動媒体が、セラミック形成用混合物と比較してより高い摩耗率を有する(例えば、セラミック形成用混合物よりも短い時間で、かつ/またはより少ないリニアフィート(×0.3048リニアメートル)の材料を利用して、所望の寸法変化および/または表面パターン(例えば、表面粗さ)を達成する)ことを意味する。研磨性粒子によって達成可能な寸法変化および/または表面パターンとしては、表面平滑化、エッジ丸め、ばり取り、および流れ溝形成が挙げられる。これらの結果は、当業者に知られている表面仕上げ分析器によって測定することができる。例えば、表面平滑化の指標である表面粗さは、ZYGO社などの供給者のプロフィロメータシステムを使用して、白色光干渉法の非接触技術によって測定することができる。表面粗さは、例えば、MAHR社のパーソメータを使用してスタイラス接触技術によって測定することができる。1つ以上の実施形態では、有意または検出可能な研磨効果への言及は、所与の固体含有量の成分による表面に対する顕著なまたは好ましくは測定可能な効果、例えば平滑化があることを意味する。
本明細書で使用する場合、「目標表面パターン」への言及は、生産条件の下で許容可能な流動性を示したダイの慣らされた表面の表面粗さおよび/または流れ溝を含むが、これに限定されない特性を意味する。目標表面パターンは、ハニカム押出ダイの慣らされた表面の任意の部分に存在してもよく、ハニカム押出ダイの異なる部分が異なる目標表面パターンを示してもよい。
「状態調節された」表面とは、研磨性流動媒体中またはセラミック形成用混合物中などの研磨性粒子にさらされたダイの表面をいう。ダイの状態調節されていない表面は、ダイの製作時(例えば、表面をミリングまたはコーティングした直後)に存在する。研磨性流動媒体によるダイの表面の状態調節は、研磨性流動媒体が表面を摩耗させて、表面にわたって定常状態の流れ圧力を達成したとき、かつ/または目標表面パターンとの許容できる差を有する摩耗パターンを達成したときに、完全に完了したとみなすことができる。
本明細書に開示する実施形態によれば、研磨性流動媒体の研磨性粒子の粒径分布(PSD)は、セラミック形成用混合物の1種類以上の研磨性粒子のPSDのピークに関する差が±30%以内、より好ましくは±20%以内である1つ以上のピークを有する。例えば、セラミック形成用混合物中の1種類のセラミック形成用粒子(例えば、アルミナ、シリカなど)のPSDのピークが1μmの粒径で存在する場合、本明細書の実施形態による研磨性流動媒体中の研磨性粒子のPSDは、対応するピーク、例えば、セラミック形成用粒子の1μmの粒径でのピークから±20%以内である0.8μm~1.2μmの粒径の範囲にあるピークを有するように設定される。研磨性流動媒体の研磨性粒子の粒径分布も、セラミック形成用混合物の粒子のPSDのd90またはd99に関してそれぞれ±30%以内、さらにより好ましくは±20%以内の差のd90またはd99を有することができる。PSDのピークに関する差は、ピークに対応する粒径、ピークでの体積百分率の値、または両方の組み合わせに関して決定することができる。本明細書で説明するように、ピークの比較は、セラミック形成用混合物およびAFMの研磨性粒子のPSDデータにおける極大値を評価することによって数学的に行うことができる。本明細書でPSDまたは最大d99粒径に関して使用する場合、「実質的に同じ」とは、前述した±20%の差、さらにより好ましくは10%未満の差、さらには5%未満の差を指す。
本明細書で使用する場合、セラミック形成用混合物のレオロジー的流動特性に関する「実質的に同じ」は、ダイまたはダイレットを通して研磨性流動媒体を流した結果を検査することにより、すなわち、研磨性流動媒体により得られた表面パターンを、比較可能なダイまたはダイレットを通して流した意図したセラミック形成用混合物に対応する目標表面パターンと比較することにより、実験的に決定することができる。
ハニカム押出ダイは、様々な部品によって形成される複雑な内部幾何学形状を特徴とする。図1に概略的に示すように、例示的なハニカム押出ダイ10は、ダイを通る押出方向Dに関してダイの下流端にあってピン14からなる放出面22を有するダイ本体12と、押出方向Dに関して上流端にある入口面16とを備える。入口面16からダイ本体12内に延びる供給孔18の配列が、ダイの放出面22の方に延びて放出面で開口する十字形の放出スロット20の配列と接続される。供給孔に導入されたセラミック形成用混合物(図示せず)を、スロットを通して送り、グリーンハニカム押出物の形態でスロットから押し出すことができ、次いで、様々な用途のハニカム体を形成するように乾燥および焼成される。セラミック形成用混合物は、硬さ、破壊パターン、平均粒径、粒径分布など、様々な微細構造の粒子を含む。セラミック形成用混合物の少なくとも一部の成分は、研磨性(例えば、ダイの表面の硬さと同等の硬さを有する)であり、ダイの表面を摩耗させる。このため、ダイの部品、例えば、ピン、供給孔、放出スロットなどの表面をコーティングして耐摩耗性を高めることができる。例えば、多くのセラミック形成用混合物は、シリカおよび/またはアルミナなどのセラミック形成用成分を含み、これらの成分のいずれかは、本明細書で説明するように、ドープされたまたはドープされていない炭化物および窒化物などの非常に硬い耐摩耗性コーティングに対しても研磨効果を有する。
本発明者らは、製造用押出ラインの始動時に、ハニカム押出ダイが、想定または許容される動作圧力よりも高い圧力を押出ラインに対して示す可能性があることを見出した。また、ダイは、他の領域と比較して意図された体積流量を受けない(例えば、流量が多すぎたり少なすぎたりする)領域を有する可能性がある。生産ライン上のセラミックバッチでは、圧力が許容レベルまで減少し、押出速度または流量が安定するまでに、多大な慣らし時間が必要とされる場合がある。新しいダイの慣らしは、生産に利用可能な時間および能力を低減し、実用可能な部品の生産に使用できたであろうセラミックバッチを無駄にする。場合によっては、本発明者らは、押出ライン上での慣らしに数時間も要する可能性があり、時間的および材料的にコストがかかる可能性があることを見出した。慣らし中に、ダイの(例えば、コーティングされていない、または製造中にダイに適用されたコーティングによって形成された)表面が、セラミックバッチの材料によって摩耗および/または研磨される。表面粗さが減少し、表面に微細な流れ溝が形成されることで、セラミックバッチの好ましい流路に対応する表面パターンが形成される可能性がある。慣らしプロセスの後に、押出ダイは、将来の生産運転に関して一貫した方法で運転する用意が整う(例えば、上述したように、圧力、速度、流量、および/または他の押出パラメータが安定する)。
本開示は、最初の生産運転およびその後の生産運転のためにダイを準備するための効率的な、場合によっては低コストの方法を提供する。
ある実施形態では、ハニカム押出ダイは、ダイ本体を備える。ダイ本体は、ハニカム押出ダイなどの工具ダイを製造するために使用する当該技術分野で知られている任意の材料とすることができる。ダイ本体の材料は、例えば、金属、合金、複合材料などを含むことができる。ある実施形態では、ダイ本体の材料は、工具鋼、または非限定的に422および450ステンレス鋼などのステンレス鋼である。例えば、ニッケル、ニッケル系合金、モリブデン、モリブデン合金、チタン、チタン合金、タングステン、タングステン合金などの金属または合金を含む、追加のコーティングをダイ本体の材料に適用することができる。
ある実施形態では、ハニカム押出ダイ本体の1つ以上の表面は、例えば、ダイの耐久性および寿命を高める耐摩耗性コーティングを含む。耐摩耗性コーティングは、無機カーバイド、無機窒化物、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含むことができる。そのような組み合わせとしては、炭窒化物などの単相材料、および炭化物と窒化物の多相組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。そのような炭化物および窒化物の非限定的な例としては、炭化チタン(TiC)、炭化タングステン(WC、WC、WC)、炭化モリブデン(Mo)、窒化チタン(TiN)、および炭窒化チタン(TiC1-x、ここで0.35<x<0.65)が挙げられる。そのような材料は、化学量論的または非化学量論的(例えば、準化学量論的)な組成のいずれかを有することができる。耐摩耗性コーティングは、少なくとも1つのドーパントをさらに含むことができる。そのようなドーパントとしては、ホウ素、一酸化炭素、アルミニウム、硫黄などが挙げられるが、これらに限定されない。TiC1-xコーティングの表面粗さは、ドーパントとしてホウ素を導入することにより、2分の1、幾つかの実施形態では10分の1に低減することができる。
コーティングは、化学気相成長(CVD;chemical vapor deposition)法などの任意の既知のプロセスによってダイ基材に適用することができる。CVD法を行う条件が、耐摩耗性コーティングの表面微細構造を決定づける。炭窒化チタン(TiC1-x)コーティングは、例えば、約800℃~850℃の範囲の温度で成長する。これらのコーティングは、柱状に成長する傾向があり、コーティングの自由面または外面にファセット状の微細構造が形成される。
ハニカム押出ダイの製作時に、ダイの表面は、状態調節されていない状態にある。慣らしまたは準備とも呼ばれる、ハニカム押出ダイの状態調節中に、ダイの表面は摩耗および/または研磨され、その結果、例えば、表面粗さが減少し、好ましい流路に対応する微細な流れ溝が形成される。ダイの表面は、慣らし中に複数の後続の状態調節プロセスを受けることができる。
図2Aは、炭窒化チタンの耐摩耗性コーティングを含む状態調節されていない表面55を有する、ハニカム押出ダイの例示的なピン54の側面視の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。ピン54は、ピン根元53の近くに形成された供給孔58の一部を有する。図2Bは、図2Aの一部の拡大図であり、ピンの状態調節されていない表面55は、粗さ56を示し、流れ溝を示していない。
図3Aは、21,000リニアフィート(6400.8リニアメートル)のセラミック形成用混合物にさらされた後の状態調節された表面65を有する、ハニカム押出ダイの例示的なピン54の側面視の走査電子顕微鏡(SEM)画像を示す。図3Bは、図3Aの一部の拡大図であり、ピンの状態調節された表面65は、粗さ66の減少および流れ溝67の微細構造を示しており、流れ溝67は、線「A」の方向で線「A」と実質的に平行な方向である。図3A~図3Bは、特定のセラミック形成用混合物の例示的な目標表面パターンを表す。図2A~図2Bと図3A~図3Bとの間でのピン54の表面粗さの変化は、セラミック形成用混合物中の研磨性粒子による研磨に起因し、研磨された溝は、ピン54の長軸と平行なものと、ピン根元53の近くの供給孔58の湾曲した縁から放射状に広がるものとの両方が見える。
表面が状態調節されていない(例えば、図2A~図2Bに示すように、大きな表面粗さを有する、かつ/または流れ溝を有していない)ダイが押出製造工場に到着すると、ダイは、ダイの表面がセラミック形成用混合物にさらされることで、押出ラインで慣らされることになり、図3A~図3Bに示す状態調節された表面を形成するために大量の時間とセラミック形成用混合物を必要とする。
目標表面パターンを作成するために、レオロジーおよび/または研磨効果に関して特定のセラミック形成用混合物を再現する研磨性流動媒体(AFM)を作成することにより、幾つかの利点が実現される。例えば、ハニカム押出ダイの状態調節または慣らしは、ダイを押出ラインに設置する前に、研磨流動加工装置を使用して押出ラインからオフラインの製作プロセスに含めることができる。これにより、押出ラインでのダイの慣らしに関連するコストを低減することができる。例えば、関連するドライブレンド作業、オーバーヘッドの構築などを伴う押出ラインを運転するために必要とされる作業員のチームの代わりに、AFMを使用して単一の研磨流動加工装置を操作するために1人の作業員が必要とされる。本明細書に開示する実施形態では、多くのセラミック形成用バッチ材料が一回限り使用され、ダイの慣らしに使用されて廃棄されるのに対し、AFMが複数のダイで再使用可能であるため、原料の使用量を低減することができ、廃棄物が低減する。慣らしは、ダイが押出ラインに設置される前に、例えば、押出ラインで部品を押し出すために別のダイが使用されるのと同時に行われるため、押出ラインの生産能力を高めることができる。現在の慣行による押出ラインでの慣らしのためのセラミック形成用混合物の使用は、(例えば、アルミナまたは同様の材料がセラミック形成用混合物中で最も硬い材料である場合など)セラミック形成用混合物が比較的軟らかいことに起因して、遅々としており、非効率となる可能性がある。より大きな研磨効果または摩耗率を有するAFM(例えば、AFMは、ダイの表面の硬さと少なくとも同等ではないとしても、セラミック形成用混合物中の最も硬い粒子と少なくとも同等の硬さを有する研磨性グリットを含む)を使用することで、慣らしがより速く行われ、それにより、ダイを慣らすのに必要とされる全体時間を低減することができる。ダイの慣らしを押出ラインから離すことにより、生産部品の製作に利用可能なライン時間が大幅に増える。別の利点は、セラミック形成用混合物が導入される前に、ハニカム押出ダイの状態調節された表面が、より密接にバッチ特性に適応される点にある。
本明細書に開示する研磨性流動媒体および使用方法は、ハニカム押出ダイとセラミック形成用混合物の組み合わせに適している。セラミック形成用混合物は典型的に、様々な硬さおよび摩耗特性を有するタイプの粒子の組み合わせを有する。ハニカム押出ダイの表面とセラミック形成用混合物との組み合わせについて、幾つかの実施形態による研磨性流動媒体は、ダイ表面の摩耗に有意に、検出可能に、または測定可能に寄与するセラミック形成用混合物の成分を含む。例えば、幾つかの実施形態のAFMは、ダイの表面に非弾性転位を形成する能力を有するセラミック形成用混合物の成分を含む。ダイ表面(例えば、金属原料またはコーティング)を摩耗させる能力は、ダイ表面の材料の組成に依存する。ダイ表面の摩耗に有意に、検出可能に、または測定可能に寄与する成分は、セラミック形成用混合物の全ての構成成分であってもよいし、構成成分の部分集合であってもよい。幾つかの実施形態では、AFMは、セラミック形成用混合物中の研磨性粒子と少なくとも同等の硬さの、例えば、上述したのと同じ材料、または異なる材料の研磨性粒子を含む。幾つかの実施形態では、AFMは、ダイの表面の材料の硬さと少なくとも同等の硬さの、例えば、同じ材料または異なる材料の研磨性粒子を含む。
様々な硬さのセラミック形成用混合物は、例えば、モース硬さスケールで6~7以上の硬さの比較的高い硬さを有する成分と、例えば、モース硬さスケールで3以下の硬さの比較的低い硬さを有する成分とを含むことができる。ある実施形態では、比較的硬いコーティングは、Ti(C,N)コーティングであり、約2500ビッカースの推定圧入硬さを有する。
研磨効果に関する硬さ以外の特性は、適切なものであってもよい。ある実施形態では、グラファイト(例えば、セラミック形成用混合物中の細孔形成剤として使用される)が研磨性粒子であり、これは、ほとんどのグラファイトがモース硬さスケールで2以下であるにもかかわらず、ダイ表面の摩耗に有意に、検出可能に、または測定可能に寄与するためである。例えば、硬さの代わりに、グラファイトの微細構造および破壊挙動により、グラファイト粒子がダイ表面の摩耗を助けることができる。
本明細書の研磨性流動媒体を設定するために、1つ以上の実施形態では、最も大きい、かつ/または2番目に大きい、かつ/または3番目に大きい研磨効果、例えば硬さを有するセラミック形成用混合物の成分が関心事となる。すなわち、セラミック形成用混合物の成分およびダイ表面でのそれらの研磨効果(例えば、硬さおよび/または実験的に測定された摩耗率)を検討すると、成分は、研磨性が最も高いものから最も低いもの(例えば、最も硬いものから最も軟らかいもの)までランク付けすることができ、最も高い、かつ/または2番目に高い、かつ/または3番目に高いランクの成分は、組成、硬さ、および/または全体的な粒子微細構造に関して研磨性グリット粒子の特性を選ぶために使用することができる。例えば、セラミック形成用混合物の成分、または研磨性流動媒体に適した同等の物理的特性を有する材料は、ダイの表面に対する研磨効果などが最も大きく、2番目に大きく、3番目に大きくてもよい。このようにして、研磨性流動媒体は、ダイ表面(例えば、金属原料またはコーティング)とセラミック形成用混合物の両方の組成に照らして適応させることができる。
ある実施形態によれば、研磨性流動媒体は、研磨性グリット粒子および流動性担体を含む。研磨性流動媒体は、セラミック形成用混合物よりも研磨性が高くてもよい(例えば、幾つかの実施形態のAFMは、セラミック形成用混合物中の最も硬い粒子および/または2番目に硬い粒子と少なくとも同等の硬さを有する研磨性粒子を含む)。本明細書で説明するように、研磨性グリット粒子は、セラミック形成用混合物の特性に対応するように設定することができる。流動性担体は、例えば、研磨性流動媒体の長期保存期間および/または再利用性を可能にするために、研磨性グリット粒子の長期保存安定性をもたらすために設定することができる。本明細書で説明するように、研磨性グリット粒子と流動性担体の組み合わせを使用して、媒体のレオロジー的流動をセラミック形成用混合物に適合させることを支援することができる。
ある実施形態では、研磨性グリット粒子は、セラミック形成用混合物の成分のうち最も高い硬さおよび/または2番目に高い硬さを有するセラミック形成用混合物の成分を含む。ある実施形態では、研磨性グリット粒子は、最も高い硬さおよび/または2番目に高い硬さを有するセラミック形成用混合物の成分以上の硬さを有する。ある実施形態では、研磨性グリット粒子は、ダイの表面の硬さ以上の硬さを有する研磨性粒子を含む。ある実施形態では、研磨性グリット粒子の全体的な体積加重粒径分布は、セラミック形成用混合物の最も高い硬さおよび/または2番目に高い硬さの成分のうちの少なくとも1つの全体的な体積加重粒径分布と実質的に同じである(例えば、セラミック形成用混合物中の研磨性粒子の極大値から20%未満、より好ましくは10%未満、さらに5%未満であるPSDの極大値を有する)。ある実施形態では、AFMの研磨性グリット粒子は、ダイの最小開口寸法(例えば、スロット幅)の80%以下、75%以下、70%以下、50%以下、30%以下である最大d99粒径を有する。最大d99粒径は、さらに、ダイの最小開口寸法(例えば、スロット幅)の10%以上とすることができる。
研磨性グリット粒子は、セラミック形成用混合物に含まれる化合物を含むことができる。例示的な研磨性グリット粒子としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない:アルミナ、チタニア、およびシリカの供給源などの無機バッチ材料。
そのような適切なアルミナ供給源としては、αアルミナ、γアルミナまたはρアルミナなどの遷移アルミナ、水和アルミナ、ギブサイト、コランダム(Al)、ベーマイト(AlO(OH))、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム(Al(OH))、オキシ水酸化アルミニウムなど、およびこれらの混合物が挙げられる。
適切なチタニア供給源としては、ルチル、アナターゼ、およびアモルファスチタニアが挙げられる。
適切なシリカ供給源としては、溶融シリカまたはゾルゲルシリカなどの非結晶性シリカ、シリコーン樹脂、低アルミナで実質的にアルカリを含まないゼオライト、珪藻土シリカ、カオリン、および石英またはクリストバライトなどの結晶性シリカが挙げられる。加えて、シリカ形成供給源は、加熱すると遊離シリカを形成する化合物、例えば、ケイ酸またはケイ素有機金属化合物を含むことができる。シリカ供給源の中心粒径は、好ましくは30マイクロメートル未満である。
セラミック形成用混合物の成分と同様の粒子微細構造を提供し得る他の研磨性グリット粒子としては、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si)、炭化ホウ素(BC)、立方晶窒化ホウ素(cBN)、およびダイヤモンドが挙げられるが、これらに限定されない。
硬さに加えて、例えば、セラミック形成用混合物の成分と比較した微細構造など、研磨性グリットの他の特性を代わりにまたは加えて考慮することができる。例えば、幾つかの実施形態では、研磨性グリットは、特定の微細構造を有する、かつ/または特定の態様で破壊する、研磨性粒子から形成される。セラミック形成用混合物の研磨性粒子の微細構造および/または破壊態様と比較して、研磨性グリットの研磨性粒子の破壊は、他の構成成分と粉砕されたときに、同じもしくは異なる態様であるか、または同じもしくは異なる劈開面に沿う可能性がある。幾つかの実施形態では、粒子微細構造を特徴付けるために、異なる研磨性グリット粒子が光学的または電子的な鏡検で観察され、研磨性グリット粒子は、セラミック形成用混合物の粒子と類似するように選択される。
ある実施形態では、研磨性グリット粒子は、アルミナ、シリカ(石英)、またはそれらの組み合わせを含む。ある実施形態では、研磨性グリット粒子は、例えば、粗い粒径と細かい粒径を有する、双峰性粒径分布(PSD)を有する。非限定的な実施形態では、PSDは、0.1マイクロメートル以上かつ3マイクロメートル以下の第1の平均粒径と、3マイクロメートル超かつ100マイクロメートル以下の第2の平均粒径と、それらの間の全ての値および部分範囲とを含む。
ある実施形態では、システムは、研磨性流動媒体と、セラミック形成用混合物と、押出中にセラミック形成用混合物にさらされる表面を有するハニカム押出ダイとを備え、研磨性流動媒体は、セラミック形成用混合物よりも研磨性が高い。システムの実施形態の研磨性流動媒体は、本明細書に開示する任意の研磨性流動媒体による。
ある実施形態では、研磨性流動媒体は、研磨性グリット粒子および流動性担体を含む。ある実施形態では、以下の特徴の1つ以上が含まれる。研磨性グリット粒子は、セラミック形成用混合物の最も高いまたは2番目に高い硬さの成分を含む;研磨性グリット粒子は、セラミック形成用混合物の最も高いまたは2番目に高い硬さの成分以上の硬さを有する;研磨性グリット粒子の全体的な体積加重粒径分布は、セラミック形成用混合物の最も高い硬さおよび2番目に高い硬さの成分の全体的な体積加重粒径分布と実質的に同じである;研磨性流動媒体は、セラミック形成用混合物と実質的に同じレオロジー的流動を有する;かつ/または、研磨性流動媒体は、ダイの最小開口寸法の80%以下、任意選択的に10%以上であり、それらの間の全ての値および部分範囲である、最大d99粒径を有する。
幾つかの実施形態では、AFM中の流動性担体は、例えば、AFMに長期保存期間を与えるために、かつ/または複数のダイの慣らしにAFMを再使用できるように、その安定性によって少なくとも部分的に選ばれる。このことは、典型的に水性担体系を有し、一度だけ押し出され得る、セラミック形成用混合物とは対照的である。一般的な流動性担体混合物は、シリコーン系またはポリオルガノシロキサン系の媒体を含む。脂肪族炭化水素系潤滑剤、例えば、不揮発性オイル(鉱物油など)および/または金属グリースを添加して、流動性担体のレオロジー特性をさらに変更することができる。流動性担体は、好ましくは粘弾性材料であり、低せん断速度で粘性卓越的な挙動を示し、高せん断速度で弾性卓越的な挙動に移行する。これにより、その流動挙動はせん断速度(したがって、ダイを通る流量)の影響を受けやすくなる。流動性担体の材料の温度感受性に関する知識と組み合わせると、温度および流量を制御することにより、幅広いレオロジー特性を実現することができる。研磨性流動媒体は、研磨性グリット粒子を充填した、シロキサンポリマーと脂肪族炭化水素系潤滑剤の担体混合物を含んでよい。幾つかの実施形態では、ヒドロキシ末端ジメチルシロキサンガムが、流動性担体の基礎材料として利用される(例えば、上記したように油および/または金属グリースによってさらに後で変更される)。そのようなヒドロキシ末端ジメチルシロキサンガム材料は、Dow Chemical社から市販されている。
さらなる実施形態によれば、研磨性流動媒体は、セラミック形成用混合物の固体含有量と同様の体積固体含有量を有し、それにより、(例えば、図2A~図3Bに関して説明したように)押出ダイの幾何学形状および表面に所望の摩耗を生じさせるように、AFMのレオロジーがセラミック形成用混合物のレオロジーと十分に類似する。ある実施形態では、研磨性グリットは、AFMの約25体積%以上~55体積%以下、およびそれらの間の全ての値および部分範囲を構成し、AFMの残り部分は、流動性担体で構成される。ある実施形態では、研磨性流動媒体は、セラミック形成用混合物の体積固体含有量以下の体積固体含有量を有する。ある実施形態では、研磨性流動媒体は、セラミック形成用混合物の体積固体含有量よりも大きい体積固体含有量を有する。
ある実施形態では、研磨性流動媒体は、セラミック形成用混合物と実質的に同じレオロジー的流動を有する。例えば、レオロジー的流動は、ダイまたはダイレットを通して研磨性流動媒体を流し、得られた表面パターンを目標表面パターンと比較することによって実験的に観察することができる。AFMのレオロジー的流動特性をセラミック形成用混合物のレオロジー的流動特性と一致させることで、ダイ部品の表面に流路の代表的な方向性および微細構造を生成させることを容易にすることができる。
AFMとセラミック形成用混合物のレオロジー的流動特性は、平行板式レオメータ、細管式レオメータなどの機器、または一軸圧縮試験機を用いたパック圧縮試験での測定によって決定することができる。セラミック形成用混合物のレオロジー的流動に寄与する属性としては、以下が挙げられる。(1)バッチがせん断し始め、粘弾性材料から粘塑性材料に遷移するときの降伏強度、(2)細管式レオメータ試験での入口圧力と壁面抗力の比。AFMは、バッチのこれら2つの属性と一致または実質的に一致するように配合することができる。
AFMは、ダイの状態調節された表面の摩耗パターンを達成するように設定される。AFMによって生成された摩耗パターンと、既存のダイの慣らされた表面で観察された目標表面パターンとの間には、最小限の差が存在するべきである。図3A~図3Bに示すように、方向性および微細構造は、特定のセラミック形成用バッチ材料によって生成される目標表面パターンの関連パラメータである。
候補となるAFMが、目標表面パターンとの差が最小限に抑えられた摩耗パターンを達成するかどうか、またいつ達成するかを決定する一方法は、実験的に行われる。非限定的な実施形態では、まず、状態調節されていない表面(すなわち、押出中にセラミック形成用混合物にまださらされていない表面)を有する代表的なダイレットが作製される。状態調節されていない表面は、Ti(C,N)またはB-Ti(C,N)のコーティングなどの1つ以上の耐摩耗性コーティングによって、またはコーティングされていない表面として形成することができる。次いで、状態調節されていない表面を、研磨流動加工装置などのオフライン装置において様々な流量および温度で候補となるAFMにさらして、状態調節されたまたは摩耗したダイレットを形成する。様々な間隔で、状態調節されたダイレットのピンを、押出機に取り付けた直後に良好な流動性を示した目標表面パターンを有する、よく摩耗して慣らされたダイのピンと比較する。
ダイを通るセラミック形成用混合物の流量およびAFMの流量は、ダイの露出した表面に形成された摩耗パターンの幾何学形状(例えば、表面粗さ、溝状の流れパターンなど)に有意な影響を及ぼすと、本発明者らは予想する。このため、流動性担体に粘弾性材料を使用することは、これらの材料が異なる圧力下でダイに推し進められたときに異なる特性を示すため、幾つかの実施形態で有利となり得る。このようにして、流動性担体の粘弾性特性は、(例えば、押出プロセス中のセラミック形成用混合物の流量を真似る、または再現する)所望の流量が異なる圧力で得られるように、設定または選択することができる。例えば、一実施形態では、流動性担体の粘弾性特性は、セラミック形成用混合物の流量と同様の流量が、セラミック形成用混合物を押し出すのに必要とされる圧力よりもかなり低い圧力で達成されるように設定または選択される。粘弾性の流動性担体(例えば、シリコーン系またはポリオルガノシロキサン系の担体)が粘性卓越的な挙動を示すか、弾性卓越的な挙動を示すかに対するせん断速度の影響も、粘弾性担体を使用するときに考慮することができる。これは、ダイのオリフィスを通る媒体の流量が、孔からスロットへの移行中に媒体が示す粘性緩和(流動)対弾性コンプライアンスおよびその後の弾性戻りの程度に影響を与え得るためである。
本明細書の代表的な方法は、セラミック形成用混合物からグリーンハニカム押出物を形成する方法、およびハニカム押出ダイを準備する方法を含む。
ある実施形態では、セラミック形成用混合物からグリーンハニカム押出物を形成する方法は、セラミック形成用混合物よりも大きな研磨効果を有し、本明細書に開示する任意の研磨性流動媒体に、ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面をさらして、状態調節された表面を有するハニカム押出ダイを準備するステップと、その後に、状態調節された表面の上でダイを通してセラミック形成用混合物を流して、グリーンハニカム押出物を形成するステップと、を含む。研磨性グリット粒子は、研磨効果を有する、好ましくは、有意な、検出可能な、または測定可能な研磨効果を有する、セラミック形成用混合物の研磨成分を含むことができる。研磨性グリット粒子は、最も高い硬さまたは2番目に高い硬さを有するセラミック形成用混合物の成分以上の硬さを有することができる。研磨性流動媒体は、セラミック形成用混合物の体積固体含有量以下の体積固体含有量を有することができる。研磨性流動媒体は、セラミック形成用混合物の体積固体含有量よりも大きな体積固体含有量を有することができる。
ある実施形態では、ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面は、コーティングされていない表面であり、研磨性流動媒体は、コーティングされていない表面の幾何学形状の変更、コーティングされていない表面のばり取り、またはそれらの組み合わせに有効な期間にわたって、コーティングされていない表面にさらされる。すなわち、本明細書の方法は、ダイの中間製造工程中に、例えば、コーティングを施す前に使用することができる。金属ダイ本体の表面は、1つ以上のコーティングを施す前に、エッジを丸めて平滑にするために研磨性流動媒体にさらされることにより、準備することができる。
別の実施形態では、ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面は、コーティングされた表面であり、研磨性流動媒体は、コーティングされた表面の平滑化、コーティングされた表面への流れ溝の形成、またはそれらの組み合わせに有効な期間にわたって、コーティングされた表面にさらされる。
ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面は、表面が状態調節されたことを示す指標として、定常状態の媒体流れ圧力が達成されるまで、研磨性流動媒体にさらすことができる。独立してまたは流れ圧力と組み合わせて使用できる、表面が状態調節されたことを示す別の指標は、目標表面パターンとの差が最小となるハニカム押出ダイの摩耗パターンの形成である。
ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面を研磨性流動媒体にさらすステップは、製造用押出ラインからオフラインの装置で行うことができる。幾つかの実施形態では、状態調節された表面を有するハニカム押出ダイは、状態調節された表面の上でダイを通してセラミック形成用混合物を流すステップの前に、製造用押出ラインに設置される。
ある実施形態では、セラミック形成用混合物を押し出してグリーンハニカム押出物にするハニカム押出ダイを準備する方法は、セラミック形成用混合物よりも研磨性が高くなるように研磨性流動媒体を設定するステップであって、研磨性流動媒体が、研磨性グリット粒子および流動性担体を含む、ステップと、状態調節された表面を有するハニカム押出ダイを準備するために、ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面を研磨性流動媒体にさらすステップと、を含む。
ある実施形態では、研磨性流動媒体を設定するステップは、ダイの表面に対する有意な、検出可能な、または測定可能な研磨効果を有するセラミック形成用混合物の1つ以上の成分を特定するステップと、有意な、検出可能な、または測定可能な研磨効果を有するセラミック形成用混合物の1つ以上の成分の全体的な粒径分布(PSD)を決定するステップと、ハニカム押出ダイの最小開口を決定するステップと、研磨性グリット粒子を得るステップであって、研磨性グリット粒子が、有意な、検出可能な、もしくは測定可能な研磨効果を有するセラミック形成用混合物の1つ以上の成分、および/または有意な、検出可能な、もしくは測定可能な研磨効果を有するセラミック形成用混合物の1つ以上の成分以上の研磨効果を有する、セラミック形成用混合物中に存在しない成分を含み、有意な、検出可能な、または測定可能な研磨効果を有するセラミック形成用混合物の1つ以上の成分の全体的なPSDを有する、ステップと、研磨性グリット粒子を担体と混合して、セラミック形成用混合物の体積固体含有量以下の体積固体含有量を有する混合物を形成するステップと、任意選択的に、混合物のレオロジー的流動特性をセラミック形成用混合物のレオロジー的流動特性と一致するように調節して、研磨性流動媒体を形成するステップと、を含む。
ある実施形態では、研磨性流動媒体を設定するステップは、セラミック形成用混合物の最も硬い成分および2番目に硬い成分と、セラミック形成用混合物の体積固体含有量とを特定するステップを含む。セラミック形成用混合物の最も硬い成分および/または2番目に硬い成分の全体的な粒径分布(PSD)が決定される。ハニカム押出ダイの最小開口も決定される。研磨性グリット粒子が得られ、研磨性グリット粒子は、セラミック形成用混合物の最も高い硬さおよび/もしくは2番目に高い硬さの成分、ならびに/またはセラミック形成用混合物の最も高いおよび/もしくは2番目に高い硬さの成分以上の硬さを有する、セラミック形成用混合物中に存在しない成分を含み、セラミック形成用混合物の最も高い硬さおよび/または2番目に高い硬さの成分の全体的なPSDと、ハニカム押出ダイの最小開口の80%以下である最大粒径と、を有する。研磨性グリット粒子は、流動性担体と混合されて、セラミック形成用混合物の体積固体含有量以下の体積固体含有量を有する混合物を形成する。任意選択的に、混合物のレオロジー的流動特性を、セラミック形成用混合物のレオロジー的流動特性と一致するように調節して、研磨性流動媒体を形成する。研磨性グリット粒子は、セラミック形成用混合物の研磨効果が最も大きいまたは2番目に大きい成分を含むことができる。研磨性グリット粒子は、セラミック形成用混合物の最も高いまたは2番目に高い硬さの成分以上の硬さを有することができる。研磨性グリット粒子の全体的な体積加重粒径分布は、セラミック形成用混合物の最も高い硬さおよび/または2番目に高い硬さの成分の全体的な体積加重粒径分布と実質的に同じとすることができる。研磨性流動媒体は、セラミック形成用混合物と実質的に同じレオロジー的流動を有することができる。研磨性グリット粒子は、ダイの最小開口寸法の80%以下である最大d99粒径を有する。
ある実施形態では、準備方法は、目標表面パターンを確立するために、同じセラミック形成用混合物を押し出す同等のハニカム押出ダイの慣らされた表面を分析するステップと、ハニカム押出ダイの摩耗パターンと目標表面パターンとの間の差を最小化する状態調節された表面を形成するように、ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面を研磨性流動媒体にさらすステップと、をさらに含む。
ある実施形態では、準備方法の期間にわたって、ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面は、コーティングされていない表面であり、研磨性流動媒体は、コーティングされていない表面の幾何学形状の変更、コーティングされていない表面のばり取り、またはそれらの組み合わせに有効な期間にわたって、コーティングされていない表面にさらされる。ある実施形態では、方法は、その期間の後に、コーティングされていない表面をコーティングして、コーティングされた表面を形成するステップと、その後に、コーティングされた表面の平滑化、コーティングされた表面への流れ溝の形成、またはそれらの組み合わせに有効な期間にわたって、コーティングされた表面に研磨性流動媒体をさらすステップと、をさらに含む。
別の実施形態では、準備方法の期間にわたって、ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面は、コーティングされた表面であり、研磨性流動媒体は、コーティングされた表面の平滑化、コーティングされた表面への流れ溝の形成、またはそれらの組み合わせのために有効な期間にわたって、コーティングされた表面にさらされる。
ある実施形態では、ハニカム押出ダイのコーティングされた表面は、炭窒化チタンのコーティングまたはホウ素をドープした炭窒化チタンのコーティングを含む。
ある実施形態では、ハニカム押出ダイの状態調節されていない表面を研磨性流動媒体にさらすステップは、製造用押出ラインからオフラインの装置で実施される。
実施形態は、以下の実施例によってさらに明らかにされる。
実施例1
以下の実施例は、本発明のある実施形態を実施する方法を説明する。
セラミック形成用混合物「CFM1」が、600/3基材(平方インチ当たり600セル、壁厚3ミル)を製作するダイ(D1)に関して作られる。
ダイD1の目標スロット幅は、約0.00391インチまたは99.3μmである。
CFM1は、表1の構成成分と、モース硬さスケールによる対応する硬さを有する。
Figure 2022524284000002
タルクおよび粘土は、材料の大半を占めるが、一般的にはモース硬さスケールで3未満の軟らかいものとされる。石英はモーススケールで硬さ7、アルミナは硬さ9と定義されるので、ダイ表面での研磨効果の大半は、これらの構成成分によるものと考えられる。アルミナ粉末とシリカ粉末の両方は、合わせて材料の固形分の約26.0体積%となり、液体を含めるとCFM1組成の全体の約13.2体積%となる。
図4は、CFM1の最も硬い成分および2番目に硬い成分(アルミナおよび石英)の体積%-粒径(マイクロメートル)のグラフであり、全体的な体積加重粒径分布(PSD)およびアルミナのみのPSDを示す。図4の個々のPSDは、Microtrac, Inc.から入手可能なレーザー散乱ベースの粒径分析装置によって測定され、体積百分率は分析装置のチャンネルに従って報告された。図4の体積加重累積PSDは、慣らし中に有意な研磨効果をもたらすと理解されるCFM1の全体的な粒径分布を表している(例えば、評価できる研磨効果を有するには柔らかすぎるタルク、粘土A、および粘土Bを有する)。
図4では、CFM1の固形分の5体積%未満であるアルミナBの粒径分布(PSD)は、体積%で0.5μm付近にピークがあり、最大で約50μmである。CFM1の固形分の15体積%未満であるアルミナAのPSDは、体積%で8μm付近にピークがあり、最大で約74μmである。CFM1の固形分の7体積%未満である石英のPSDは、体積%で2μm付近に第1のピーク、11μm付近に第2のピークがあり、次第に小さくなって約74μmで最大値を有する双峰性である。この実施例では、図4に示すように、CFM1の研磨性が最も高い構成成分および2番目に高い構成成分の累積PSD(体積加重合計)は、図4の黒い実線で示すように、ほぼ双峰性である。
以下は、CFM1についてD1ダイの状態調節に研磨性流動媒体(例えば、AFM1)を設定するために使用される。AFM1の全体的な体積加重粒径分布(PSD)は、CFM1の研磨性粒子の1つ以上の特性を再現することができる。本明細書に開示する実施形態によれば、AFM1の全体的な粒径分布(PSD)は、様々な粒径についてCFM1の双峰性PSDのピークに対応する(体積%または質量%での)1つ以上のピークを含むことができる。本明細書で言及するそのような「ピーク」は、材料のPSDの体積%データにおける極大値として数学的に決定することができる。例えば、この実施例のAFM1のPSDは、約0.6μmの粒径に対応する体積%のピークまたは極大値70、約9μmの粒径に対応する体積%のピークまたは極大値72、~0.1μmの最小粒径、および/または74μmを超えない最大d99粒径を有する、CFM1の研磨性粒子の双峰性PSD(図4の黒い実線)と実質的に同じとすることができる。
双峰性分布は、(大きい方または粗い方の粒子による)研ぎと(小さい方または細かい方の粒子による)磨きの両方に効果的であると予想される。しかし、幾つかの実施形態では、AFMは、セラミック形成用混合物中の最も硬い研磨性粒子のうちの1種類のみ(例えば、CFM1の石英のみ、CFM1のAl Aのみなど)のPSD、および/または、単峰性分布や多峰性分布など、双峰性分布にならないセラミック形成用混合物の研磨性粒子の組み合わせのPSDに一致するように作成される。
幾つかの実施形態では、セラミック形成用混合物の1種類以上の研磨性粒子の多峰性PSDにおけるピーク(極大値)の総数の部分集合のみ、例えば、所望の研磨効果を有するように決定または推定されたピークの部分集合のみが、AFMによって再現される。例えば、セラミック形成用混合物中の研磨性粒子のPSDに複数のピークを有するセラミック形成用混合物について、最大振幅(すなわち、最大の体積%に対応する粒径)、最大粒径(すなわち、最も粗い粒子)などを有するピークを再現するようにAFMを作成することができる。すなわち、一般的には、最も高い体積百分率で存在するセラミック形成用材料中の研磨性粒子が、セラミック形成用混合物の研磨効果およびレオロジー的流動挙動により大きな影響を与えることが予想され、また、粗い方の粒子が、細かい方の粒子よりも大きな研磨効果を同様に有することが予想される。このようにして、最大の効果を有すると理解される、または実験的に決定されるPSDの特性のみに着目することにより、AFMをより効率的に作成しつつ、セラミック形成用混合物のレオロジー的流動特性および/または研磨効果を適切に再現することができる。幾つかの実施形態では、AFMは、一定の閾値を超える(例えば、約2%超の)体積%に対応するセラミック形成用混合物のPSDの各ピークを再現するPSD、および/または一定の閾値未満(例えば、約1%未満)の体積%を有するピークを再現しないPSDによって作成される。幾つかの実施形態では、最大d99粒径の限界は、AFM中のグリット粒子が、押出ダイの最小開口(押出ダイのスロット幅など)の70~80%以下であるという規定に従う。
AFM1などのAFMをしかるべく準備するために、AFM1の石英および/またはアルミナ(および/または他のセラミック形成用混合物中の最も硬い、2番目に硬い、3番目に硬い成分など)と同じかまたはより高い硬さを有する材料の異なる市販のメッシュ研磨性グリットを特定の体積比率で混合する。一実施形態のAFM1に関して、研磨性グリットは、CFM1の双峰性PSDを再現するピークを有するPSDを作成するために、1~3体積%の400メッシュ、5~15体積%の600メッシュ、5~15体積%の800メッシュ、50~70体積%の1000メッシュ、および10~30体積%の8000メッシュの混合物として形成される。他のセラミック形成用混合物の測定されたPSDおよび利用可能な研磨性グリットの粒径分布に応じて、研磨性グリットの他のサイズおよび比率を利用できることを理解されたい。代わりに、AFM1などのAFMは、所望のPSDを生成する方法によって研磨性粉末の組み合わせを粉砕またはミリングすることによって、セラミック形成用混合物の構成成分の一部(例えば、アルミナ、シリカなど)をAFM中の研磨性グリットとして使用することによって、セラミックバッチ中の異なる構成成分に一致する個々の研磨性グリットを購入し、同様の比率で混合することによって、または他の方法によって準備することができる。
本明細書に開示する実施形態によれば、1つ以上のピークを再現するPSD、および/またはセラミック形成用混合物(例えば、CFM1)のPSDと実質的に同じPSDを有するように、研磨性グリット粒子が組み合わされると、セラミック流動材料(例えば、CFM1)と実質的に同じレオロジー的流動特性を再現および/または達成するのに適した担体中での固体含有量が決定される。
特許請求される主題の主旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載した実施形態に様々な修正および変形を施せることは、当業者にとって明らかであろう。したがって、本明細書は、本明細書に記載した様々な実施形態の修正および変形を、そのような修正および変形が添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内に入ることを条件に、カバーすることを意図している。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
複数のスロットを規定する複数のピンを備えるハニカム押出ダイを通してセラミック形成用混合物を押し出す方法であって、
前記ダイの前記スロットを通して前記セラミック形成用混合物を押し出す前に、前記ダイの前記スロットを通して研磨性流動媒体を押し出すことにより、前記ハニカム押出ダイを状態調節するステップを含み、
前記研磨性流動媒体が、流動性担体中に分散された研磨性無機粒子を含み、
前記セラミック形成用混合物が、1種類以上のセラミック形成用無機粒子を含み、
前記流動性担体中の前記研磨性無機粒子が、前記セラミック形成用混合物中の少なくとも1種類の前記セラミック形成用粒子の粒径分布に対応する粒径分布を有する、
方法。
実施形態2
少なくとも1種類の前記研磨性無機粒子と、前記少なくとも1種類のセラミック形成用粒子とが、共通の組成を有する、実施形態1記載の方法。
実施形態3
前記研磨性無機粒子が、前記セラミック形成用混合物中の前記セラミック形成用粒子の最も硬いものと少なくとも同等の硬さを有する、実施形態1または2記載の方法。
実施形態4
前記研磨性無機粒子が、前記セラミック形成用混合物中の前記セラミック形成用粒子の最も研磨性のものと少なくとも同等の研磨性を有する、実施形態1から3までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態5
前記研磨性無機粒子の前記粒径分布が、第1の種類の前記セラミック形成用粒子の第1の粒径分布と、第2の種類の前記セラミック形成用粒子の第2の粒径分布との組み合わせに対応する、実施形態1から4までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態6
前記研磨性無機粒子と、前記少なくとも1種類のセラミック形成用粒子とが、共通の硬さ値を有する、実施形態1から5までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態7
前記研磨性無機粒子の前記粒径分布が、前記少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の最も頻繁に存在する粒径に対応する粒径で体積百分率のピークを有する、実施形態1から6までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態8
前記研磨性無機粒子の前記粒径分布の前記ピークが、前記少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の前記最も頻繁に存在する粒径から20%の範囲内にある粒径で体積百分率の極大値を有する、実施形態7記載の方法。
実施形態9
前記研磨性無機粒子の前記粒径分布が、前記少なくとも1種類の研磨性無機粒子の最も頻繁に存在する粒径に対応する第1の粒径で体積百分率の第1のピークを有し、前記少なくとも1種類の研磨性無機粒子の2番目に頻繁に存在する粒径に対応する第2の粒径で体積百分率の第2のピークを有する、実施形態1から8までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態10
前記研磨性無機粒子の前記粒径分布の前記第1のピークが、前記少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の前記最も頻繁に存在する粒径から20%の範囲内にある粒径の第1の極大値を有し、前記研磨性無機粒子の前記粒径分布の前記第2のピークが、前記少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の前記最も頻繁に存在する粒径から20%の範囲内にある粒径の第2の極大値を有する、実施形態9記載の方法。
実施形態11
前記少なくとも1種類の研磨性無機粒子が、2種類以上の研磨性無機粒子を含み、
前記少なくとも1種類のセラミック形成用粒子が、2種類以上のセラミック形成用無機粒子を含み、
前記2種類以上の研磨性無機粒子が、前記2種類以上のセラミック形成用無機粒子と共通する1つ以上の研磨特性を有する、
実施形態1から10までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態12
前記少なくとも1種類のセラミック形成用無機粒子が、第1の研磨性粒子の体積百分率の第1のピークが第1の粒径にある第1の粒径分布を有する前記第1の研磨性粒子を含み、
前記少なくとも1種類の研磨性無機粒子が、第2の研磨性粒子の体積百分率の第2のピークが前記第2の研磨性粒子の第2の粒径にある第2の粒径分布を有する前記第2の研磨性粒子を含み、前記第2の粒径が、前記第1の粒径から約20%の範囲内で大きいかまたは小さい、
実施形態1から11までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態13
前記第1の研磨性粒子が、前記セラミック形成用混合物中の最も硬い成分、2番目に硬い成分、および3番目に硬い成分のうちの1つ以上を含む、実施形態12記載の方法。
実施形態14
前記第2の研磨性粒子が、前記第1の研磨性粒子と少なくとも同等の硬さを有する、実施形態12または13記載の方法。
実施形態15
前記第2の研磨性粒子が、前記ハニカム押出ダイの外面と少なくとも同等の硬さを有する、実施形態12から14までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態16
前記第2の粒径が、前記第1の粒径から約10%以内である、実施形態12から15までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態17
前記第2の粒径が、前記第1の粒径から約5%以内である、実施形態12から16までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態18
前記第2の粒径分布の前記第2のピークでの前記第2の研磨性粒子の前記体積百分率が、前記第1の粒径分布の前記第1のピークでの前記第1の研磨性粒子の前記体積百分率から約20%以内である、実施形態12から17までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態19
前記第2の粒径分布の前記第2のピークでの前記第2の研磨性粒子の前記体積百分率が、前記第1の粒径分布の前記第1のピークでの前記第1の研磨性粒子の前記体積百分率から約10%以内である、実施形態12から18までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態20
前記第2の粒径分布の前記第2のピークでの前記第2の研磨性粒子の前記体積百分率が、前記第1の粒径分布の前記第1のピークでの前記第1の研磨性粒子の前記体積百分率から約5%以内である、実施形態12から19までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態21
前記第1の粒径分布が、前記第1のピークと、第3の粒径に対応する第3のピークとを有する多峰性分布である、実施形態12から20までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態22
前記第2の粒径分布が、前記第2のピークと、第4の粒径での第4のピークとを有する多峰性分布であり、前記第4の粒径が、前記第3の粒径から20%以内である、実施形態21記載の方法。
実施形態23
前記第2の粒径分布が、前記第1の粒径分布よりも少ないピークを有する、実施形態21記載の方法。
実施形態24
前記第1のピークの前記第1の粒径が、前記多峰性分布の前記ピークのいずれかに対応する最大粒径である、実施形態21から23までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態25
前記第1のピークの前記体積百分率が、前記多峰性分布のいずれかのピークの最大の体積百分率である、実施形態21から24までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態26
セラミック形成用混合物を押し出してグリーンハニカム押出物にするハニカム押出ダイを準備する方法であって、
(a) 押出中に前記ハニカム押出ダイに対する研磨効果を有する、前記セラミック形成用混合物中のセラミック形成用粒子の1つ以上の成分を特定するステップと、
(b) 流動性担体中の研磨性グリット粒子が、前記セラミック形成用混合物中の前記セラミック形成用粒子の第2の粒径分布に対応する粒径に体積百分率の少なくとも1つのピークがある第1の粒径分布を有するように、前記研磨性グリット粒子の組み合わせとして研磨性流動媒体を設定するステップと、
(c) 前記ハニカム押出ダイの表面を状態調節するために、前記ハニカム押出ダイの状態調節されていない前記表面を前記研磨性流動媒体にさらすステップと、
を含む、方法。
実施形態27
前記研磨性流動媒体を設定するステップが、
前記ハニカム押出ダイの最小開口を決定するステップと、
前記研磨性グリット粒子を得るステップであって、前記研磨性グリット粒子が、
前記研磨効果を有すると特定された前記セラミック形成用混合物の前記1つ以上の成分、または前記セラミック形成用混合物の前記1つ以上の成分と少なくとも同等の研磨性を有する、前記セラミック形成用混合物中に存在しない成分を含み、かつ
前記ハニカム押出ダイの前記最小開口の80%以下である最大粒径を有する、
ステップと、
前記セラミック形成用混合物の体積固体含有量以下の体積固体含有量を有する前記研磨性流動媒体を形成するように、前記研磨性グリット粒子を前記担体と混合するステップと、
を含む、実施形態26記載の方法。
実施形態28
前記セラミック形成用混合物のレオロジー的流動特性と一致するように前記研磨性流動媒体のレオロジー的流動特性を調節するステップをさらに含む、実施形態26または27記載の方法。
実施形態29
目標表面パターンを確立するために、前記セラミック形成用混合物を押し出した比較対象のハニカム押出ダイの慣らされた表面を分析するステップと、前記目標表面パターンと、前記研磨性流動媒体によって生じた前記ハニカム押出ダイの摩耗パターンとの間の差を最小化するために、前記研磨性グリット粒子の材料、前記研磨性グリット粒子の粒径分布、および前記研磨性流動媒体のレオロジー的流動特性のうちの少なくとも1つを調節するステップとをさらに含む、実施形態26から28までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態30
前記研磨性グリット粒子が、前記セラミック形成用混合物の前記1つ以上の成分と同じ組成を有する、実施形態26から29までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態31
前記研磨性グリット粒子が、前記セラミック形成用混合物の前記1つ以上の成分の最も高い硬さまたは2番目に高い硬さ以上の硬さを有する、実施形態26から30までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態32
前記研磨性グリット粒子の全体的な体積加重粒径分布が、前記セラミック形成用混合物の最も硬い成分または2番目に硬い成分の全体的な体積加重粒径分布と実質的に同じである、実施形態26から31までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態33
前記研磨性流動媒体が、前記セラミック形成用混合物と実質的に同じレオロジー的流動を有する、実施形態26から32までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態34
前記研磨性グリット粒子が、前記ダイの最小開口寸法の80%以下である最大d99粒径を有する、実施形態26から33までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態35
前記ハニカム押出ダイの前記状態調節されていない表面が、コーティングされていない表面であり、前記研磨性流動媒体が、前記コーティングされていない表面の幾何学形状の変更、前記コーティングされていない表面のばり取り、またはそれらの組み合わせに有効な期間にわたって、前記コーティングされていない表面にさらされる、実施形態26から34までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態36
前記コーティングされていない表面を前記期間後にコーティングして、コーティングされた表面を形成するステップと、その後、前記コーティングされた表面の平滑化、前記コーティングされた表面への流れ溝の形成、またはそれらの組み合わせに有効な期間にわたって、前記コーティングされた表面に前記研磨性流動媒体をさらすステップとをさらに含む、実施形態35記載の方法。
実施形態37
前記ハニカム押出ダイの前記状態調節されていない表面が、コーティングされた表面であり、前記研磨性流動媒体が、前記コーティングされた表面の平滑化、前記コーティングされた表面への流れ溝の形成、またはそれらの組み合わせに有効な期間にわたって、前記コーティングされた表面にさらされる、実施形態26から34までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態38
前記ハニカム押出ダイの前記コーティングされた表面が、炭窒化チタンのコーティングまたはホウ素をドープした炭窒化チタンのコーティングを含む、実施形態36または37記載の方法。
実施形態39
前記ハニカム押出ダイの前記状態調節されていない表面を前記研磨性流動媒体にさらすステップが、製造用押出ラインからオフラインの装置で実施される、実施形態26から38までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態40
前記研磨性グリット粒子が、アルミナ、石英、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態26から39までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態41
前記流動性担体が、シリコーン系またはポリオルガノシロキサン系のポリマーを含む、実施形態26から40までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態42
システムであって、研磨性流動媒体と、少なくとも1種類のセラミック形成用粒子を含むセラミック形成用混合物と、1つ以上の露出面を有するハニカム押出ダイと、を備え、前記研磨性流動媒体が、流動性担体中に分散された少なくとも1種類の研磨性無機粒子を含み、前記少なくとも1種類の研磨性無機粒子が、前記セラミック形成用混合物中の前記少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の粒径分布に対応する粒径分布を有する、システム。
実施形態43
前記研磨性無機粒子が、測定可能な研磨効果を有する前記セラミック形成用混合物の1つ以上の成分の全体的な体積加重粒径分布と実質的に同じである全体的な体積加重粒径分布を有する、実施形態42記載のシステム。
実施形態44
前記研磨性流動媒体が、前記ダイの最小開口寸法の80%以下である最大d99粒径を有する、実施形態42または43記載のシステム。
実施形態45
前記研磨性グリット粒子が、前記セラミック形成用混合物の最も高い硬さまたは2番目に高い硬さの成分以上の硬さを有し、
前記研磨性グリット粒子の全体的な体積加重粒径分布が、前記セラミック形成用混合物の最も高い硬さおよび2番目に高い硬さの成分の全体的な体積加重粒径分布と実質的に同じであり、
前記研磨性流動媒体が、前記セラミック形成用混合物と実質的に同じレオロジー的流動を有し、
前記研磨性流動媒体が、前記ダイの最小開口寸法の80%以下である最大d99粒径を有する、
実施形態42記載のシステム。
実施形態46
前記研磨性グリット粒子が、磨きに有効な第1の平均粒径の粒子と、研ぎに有効な第2の平均粒径の粒子とを含む全体的に双峰性粒径分布で存在する、実施形態42から45までのいずれか1つ記載のシステム。
実施形態47
前記流動性担体が、シリコーン系またはポリオルガノシロキサン系のポリマーを含む、実施形態42から46までのいずれか1つ記載のシステム。
実施形態48
前記ダイの前記露出面が、炭窒化チタンのコーティングまたはホウ素をドープした炭窒化チタンのコーティングを含む、実施形態42から47までのいずれか1つ記載のシステム。

Claims (5)

  1. 複数のスロットを規定する複数のピンを備えるハニカム押出ダイを通してセラミック形成用混合物を押し出す方法であって、
    前記ダイの前記スロットを通して前記セラミック形成用混合物を押し出す前に、前記ダイの前記スロットを通して研磨性流動媒体を押し出すことにより、前記ハニカム押出ダイを状態調節するステップを含み、
    前記研磨性流動媒体が、流動性担体中に分散された研磨性無機粒子を含み、
    前記セラミック形成用混合物が、1種類以上のセラミック形成用無機粒子を含み、
    前記流動性担体中の前記研磨性無機粒子が、前記セラミック形成用混合物中の少なくとも1種類の前記セラミック形成用粒子の粒径分布に対応する粒径分布を有する、
    方法。
  2. 前記研磨性無機粒子の前記粒径分布が、前記少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の最も頻繁に存在する粒径に対応する粒径で体積百分率のピークを有し、前記研磨性無機粒子の前記粒径分布の前記ピークが、前記少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の前記最も頻繁に存在する粒径から20%の範囲内にある粒径で体積百分率の極大値を有する、請求項1記載の方法。
  3. セラミック形成用混合物を押し出してグリーンハニカム押出物にするハニカム押出ダイを準備する方法であって、
    (a) 押出中に前記ハニカム押出ダイに対する研磨効果を有する、前記セラミック形成用混合物中のセラミック形成用粒子の1つ以上の成分を特定するステップと、
    (b) 流動性担体中の研磨性グリット粒子が、前記セラミック形成用混合物中の前記セラミック形成用粒子の第2の粒径分布に対応する粒径に体積百分率の少なくとも1つのピークがある第1の粒径分布を有するように、前記研磨性グリット粒子の組み合わせとして研磨性流動媒体を設定するステップと、
    (c) 前記ハニカム押出ダイの表面を状態調節するために、前記ハニカム押出ダイの状態調節されていない前記表面を前記研磨性流動媒体にさらすステップと、
    を含む、方法。
  4. システムであって、研磨性流動媒体と、少なくとも1種類のセラミック形成用粒子を含むセラミック形成用混合物と、1つ以上の露出面を有するハニカム押出ダイと、を備え、前記研磨性流動媒体が、流動性担体中に分散された少なくとも1種類の研磨性無機粒子を含み、前記少なくとも1種類の研磨性無機粒子が、前記セラミック形成用混合物中の前記少なくとも1種類のセラミック形成用粒子の粒径分布に対応する粒径分布を有する、システム。
  5. 前記研磨性グリット粒子が、前記セラミック形成用混合物の最も高い硬さまたは2番目に高い硬さの成分以上の硬さを有し、
    前記研磨性グリット粒子の全体的な体積加重粒径分布が、前記セラミック形成用混合物の最も高い硬さおよび2番目に高い硬さの成分の全体的な体積加重粒径分布と実質的に同じであり、
    前記研磨性流動媒体が、前記セラミック形成用混合物と実質的に同じレオロジー的流動を有し、
    前記研磨性流動媒体が、前記ダイの最小開口寸法の80%以下である最大d99粒径を有する、
    請求項4記載のシステム。
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