本発明は一般に、ユーザの表示挙動を監視するために使用可能な表示挙動モニタが、ユーザによって装着されているか、および/または使用されているか、特に正しく使用されているかどうかを検出するための表示挙動モニタ装着状態検出システムに関する。
視力矯正手順の計画においては視覚に関連した患者のライフスタイル、いわゆる視覚行動を理解することが、手順をより良好にカスタム化するために重要であると考えられる。人々はビジュアルニーズが異なり、それらを特徴づけ、理解する能力が、特定の患者にとって最良の解決策を特定するために極めて重要である。例えば、白内障手術において、曇った天然水晶体は、プラスチックインプラントで置き換えられ得る。その結果、操作された眼は収容する自然な能力を失い、視覚は特定の作業距離に固定される。他の距離については、患者が眼鏡のような視力矯正手段に頼らざるを得ない。眼内レンズの屈折力を選択することによって、医療従事者はワーキングディスタンスを患者の典型的な表示ライフスタイルに適合させることができ、これにより、眼鏡の独立性および患者の全体的な快適性が向上する。
患者の表示生活様式は典型的にはウェアラブル装置である表示行動モニタ(VBM)を用いて特徴付けることができ、これは、患者の眼鏡に固定されるか、または例えば耳掛け部として患者の頭部に直接的に固定される。表示挙動監視は、照明条件、VBMの方位及び運動のような環境因子、並びに視野内の物体までの距離のようなユーザの表示活動を監視するセンサ部を含む。この情報から、VBMは、計画された治療に関連するユーザの活動に関する情報を導出することができる。
別のアプリケーションでは、VBMがユーザの表示挙動を監視し、異常な挙動が検出された場合に介入するために使用される。例えば、低照度条件で読書活動を検出することは、光を改善するためにユーザへの警告をトリガすることができる。同様に、モバイルデバイスに集中しすぎる時間を費やすことも、アラームをトリガする可能性がある。これは、小児の近視の進行を予防または遅らせるのに特に有用である。
視覚的行動モニタは、ユーザの視覚的行動監視のための測定を開始および停止するための起動ボタンを備えてもよい。これにより、ユーザは、表示挙動監視を起動または停止するためにボタンを押すことを覚え続けなければならない。
表示挙動モニタが(例えば、社会的考慮事項のために)定期的に眼鏡をオン/オフすると、ユーザが活性化のためにボタンを押すことを忘れ、その結果、ユーザの表示挙動が監視されなくなることがある。これは、視覚行動監視を限られた時間使用する可能性のある高齢患者だけでなく、特に視覚行動監視を適切に使用する方法について、高齢者が他の誰にでも訓練されない可能性があり、問題を悪化させるマイナスの意味を持つ可能性がある。しかしながら、ユーザの視覚的行動監視のための測定を開始および停止するための手動制御を実施することから生じる問題は普遍的であり、特に子供の視覚的行動監視に悪影響を及ぼすこともあることが理解されるのであろう。
手動起動制御の代替は表示挙動モニタを永久的にアクティブにし、表示挙動を監視するためにセンサ部測定値を連続的に収集し、次いで、どのデータが後続のデータ解析に関連するか、または関連しないかを判定することであろう。しかしながら、そのような手法はバッテリ電力消費の増加をもたらし、潜在的に大量のデータをもたらし、これは実際には視覚的行動解析に役立たず、分析および/または記憶部に保存されなければならない。
したがって、表示挙動監視の向上が必要とされている。
本発明は、請求項1に記載されている。本発明の好ましい実施形態は、従属請求項に概説されている。
本開示の第1の態様によれば、ユーザの表示挙動を監視するために使用可能な、表示挙動モニターが装着されているかどうかを検出するための表示挙動モニター装着状態検出システムが提供され、表示挙動モニター装着状態検出システムは、センサ部データを取得するように構成された1つまたは複数のセンサ部を備え、表示挙動モニター装着状態検出システムは表示挙動モニターがユーザによって装着されているかどうかを決定するために、センサ部データを処理するように構成されている。
視覚的行動監視及び/又は視覚的行動監視装着状態検出システムは例えば、眼鏡及び/又は耳(又は)、及び/又はヘッドバンド及び/又はヘッドセット及び/又はユーザのヘッド及び/又は他の固着物上に固着することができる。
したがって、本明細書で説明する視覚行動モニタ装着状態検知装置は視覚行動モニタがユーザによって装着されている(または装着されていない)ことを自動的に検知するために、1つまたは複数のセンサ部からの1つまたは複数の手がかり(すなわち、信号)を使用することができる。視覚行動モニタ装着状態検出システムの例は、視覚行動モニタが例えば、身体および/またはヘッドおよび/または眼鏡に装着されるときに実施されてもよい。
したがって、1つまたは複数のセンサ部を使用してセンサ部データを取得し、表示挙動監視がユーザによって装着されているかどうかを判定するためにセンサ部データを処理することによって、表示挙動解析のためのデータを事前に選択するために活性化ボタンが実装されることを回避することが可能になる。代わりに、センサ部データは表示挙動監視がユーザによって装着されているかどうか、および/またはいつ装着されているかを決定するために処理および/または分析されてもよく、その結果、表示挙動監視を介して取得され、ユーザによって装着される表示挙動監視が検出される(そのための決定は表示挙動監視装着状態検出システムを使用して実行される)時限に対応する表示挙動監視データのみが、表示挙動解析において使用される。これは、表示挙動監視データを分析する前に、表示挙動監視を介して取得された表示挙動監視データを最初にフィルタリングするという高い負担を回避することができる。
ここで、表示挙動監視がユーザによって装着されているか否かに関する判定は、単一の時点および/または延長された期間に関連し得ることに留意されたい。
着用されている(または着用されていない)表示挙動監視に関する本開示発明にわたる任意の参照はユーザによって着用されている(または着用されていない)表示挙動監視着用状態検出システムに等しく対応することができ、そこから、表示挙動監視が着用されている(または着用されていない)かどうかを最終的に判定することができることにさらに留意されたい。表示挙動監視は、状態検出システムを装着している表示挙動監視に取り付けられてもよく、または一体化されてもよい。
表示挙動モニタ装着状態検出システムの処理部分は、処理能力を向上させるためにクラウド環境内に設けることができる。クラウドコンピューティングは例えばインターネットを介してプロビジョニングされてもよい構成可能なコンピュータシステムリソースの共有プールを参照してもよいことが、ここで理解されるのであろう。
表示挙動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では表示挙動モニタ装着状態検出システムによって、表示挙動モニタがユーザによって装着されているかどうかを判定することは表示挙動モニタ装着状態検出システムによってセンサ部データから導出された所定の条件が満たされているかどうかを自動的に判定することを含む。ここで、所定の条件は、視覚的行動モニタがユーザによって着用されているか否かについて決定されるセンサ部データを取得するために使用されるセンサ部またはセンサ部の種類に依存してもよい。ここで、所定の条件は例えば、視覚的行動モニタがユーザによって着用されていると判定される閾値以下または閾値以上であってもよい。
表示挙動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では、表示挙動モニタがユーザによって装着されているかどうかの判定が表示挙動モニタ装着状態検出システムによって、ユーザが表示挙動モニタを装着する確率を計算することと、確率/可能性が閾値を超えるかまたは下回るかどうかを判定することとを含む。これは、表示挙動監視がユーザによって着用されているか否かを決定するために使用されるセンサ部データに基づいた二値化結果として、ユーザが表示挙動監視を着用する確率の、センサ部データに基づいた計算の直ちにではなく、計算の後にのみ、特に有利であり得る。次に、ユーザが視覚的行動モニタを装着しているかどうかに関する統計的決定を、閾値確率を超える確率または閾値確率を下回る確率に基づいて行うことができる。
複数の分類器の組み合わせを使用して、視覚的行動モニタのある状態(着用されているか否か)の確率を推定することができる。例えば、分類器の各々が視覚的行動モニタが着用される確率を提供する場合、組み合わされた分類出力は、投票規則に基づくことができる。
あるいは、装着されている状態に関連する複数の信号を使用して、装着されていて装着されていない視覚行動監視の観察の訓練セットに基づく機械学習技術を使用して自動分類器を訓練することができる。
いくつかの実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出装置が視覚行動モニタがユーザによって装着されているかどうかの判定に基づいて、視覚行動モニタを介したユーザの視覚行動モニタの開始および/または停止、ならびに/または視覚行動モニタの構成要素の起動および/または停止を制御するための制御部をさらに備える。視覚挙動モニタのバッテリ消費を著しく低減することができ、かつ/または視覚挙動モニタを介して取得される視覚挙動モニタデータの分析を単純化することができるので、ユーザの視覚挙動モニタの監視を開始および/または停止するための、および/または視覚挙動モニタの構成要素をアクティブ化および/または非アクティブ化するためのこのような自動制御は、視覚挙動モニタがユーザによって装着されている間に取得されるデータのみに視覚挙動モニタデータの量を低減することができるので、特に有利であり得る。上記制御の実施例は、装着状態の検出に必要とされない低電力消費モード構成要素を無効化または低電力消費モードにすることであり得る。
いくつかの実施例では、装着状態の判定は遡及的に行われてもよい。例えば、処理部は例えば、運動がない場合に測定を即座に停止させないように構成されてもよく、それに応じて、VBMは、短時間、比較的スタティックであってもよい。ただし、不動時間が閾値を超えると、処理部は装置が取り外され、休止状態になったと判断できる。処理部はデータ取得を停止し、運動のない時間帯にデータを破棄することで、それに応じて動作することができる。
表示挙動監視着用状態検出システムの幾つかの例では前記1つ以上のセンサ部が前記表示挙動監視着用状態検出システムの向きに関連する方位データを得るための1つ以上の方位データを含み、前記表示挙動監視が前記ユーザによって着用されているかどうかを決定するために処理される前記センサ部データは前記方位データを含む。これは、ユーザが視覚的行動モニタを着用しているかどうかを判断する際に特に有利である場合がある。何故ならば、適切に取り付けられたセンサ部は例えば、大多数の状況の場合のように、完全に逆さに向けられていなくてもよく、人間は直立した垂直の身体および頭部の位置を維持し、例えば、まれに、頭部および/または身体は水平位置を仮定することができ、例えば、まれに、逆さまの姿勢を仮定することができるからである。一方、表示挙動監視が例えば、パッケージ、バッグ、または机上にある場合、任意の可能な方位を想定することができる。例えば、方位は地球の重力または磁場に関連して推定することができ、例えば、加速度センサまたは/または磁力計を使用して測定することができる。いくつかの実施例では、視覚行動監視/視覚行動監視装着状態検出システムおよび/またはユーザの頭部が直立状態から離れすぎている場合、方位の閾値を導入することができ、視覚行動監視の測定を停止することができる。
いくつかの実施例では表示挙動モニタ装着状態検出システムが方位データから、表示挙動モニタ装着状態検出システムのピッチおよびロールの一方または両方を決定するように構成され、表示挙動モニタがユーザによって装着されているかどうかの決定は向き条件を満たす表示挙動モニタ装着状態検出システムのピッチおよび/またはロールに基づく。これは、表示挙動モニタ装着状態検出システムのピッチおよびロールの一方または両方に基づいて、表示挙動モニタがユーザによって装着されているかどうかに関する正確な判定を可能にすることができる。
表示挙動モニタ装着状態検知システムの幾つかの例では、1つ以上の方向センサ部が第1の加速度計を含む。加速度計(または複数の加速度計)を使用して、状態検出システムを装着している表示挙動監視の方位、したがって、状態検出システムを装着している表示挙動監視に取り付けるか、または一体化することができる表示挙動監視の方位を得ることができる。
視覚行動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では1つまたは複数のセンサ部が視覚行動モニタ装着状態検出システムの動きの型および/または大きさに関する動きデータを取得するための1つまたは複数のモーションセンサを含み、視覚行動モニタがユーザによって装着されているかどうかを判定するために処理されるセンサ部データは前記動きデータを含む。これは、例えば、視覚的行動モニタ装着状態検出システム、したがって視覚的行動モニタが閾値期間より長く移動していないという決定、視覚的行動モニタがユーザによって装着されていないという決定として、特に有利であり得る。ここで、運動の量とは、例えば、運動の速度及び/又は加速度及び/又はそれらの周波数を指すことができる。運動は、センサ部信号の変化が視覚行動モニタ装着状態検知システムの位置および/または方位を決定することによって特徴付けられてもよい。運動量は、上記信号の統計処理、例えば加速度計信号の高周波変化のエネルギーによって測定することができる。
また、運動は例えば、歩行、走行、ケース内での搬送、自動車内での輸送など、VBM装着状態検出システムが経験する運動のタイプを分類することによって、タイプによって特徴付けることもできる。
特定のタイプの運動または過剰な運動が存在することは、モニタがユーザによって装着されていないことを示すこともできる。例えば、表示挙動監視がユーザによって装着されている場合、過度の振動は、物理的に可能ではないか、または極めて可能性が低い場合がある。そして、モニタが実際に過度の動きを経験しながらユーザの頭部に装着されている場合であっても、ユーザが焦点を合わせることができないために表示機能が損なわれることがあり、表示行動モニタの測定はあまり関連性がないことがある。
したがって、モニタの装着状態は、運動の型および/または運動の量によって記述される特徴的な運動パターンを有することができる。
運動に関して、身体および/または頭部は少なくともまれに、長時間完全に静止していてもよく、一方、装置が机の上に置かれている場合、それは、ある時間の間、静止していることに留意されたい。したがって、ユーザが挙動モニタを着用しているかどうかを判定するときに、しきい値運動を考慮に入れることができ、いくつかの例では、運動量がしきい値運動実施例である場合、挙動監視測定を停止することができる。移動および/または移動は1つまたは複数の加速度計、1つまたは複数のジャイロスコープ、1つまたは複数の磁力計などの(ただし、これらに限定されない)モーションセンサを用いて測定することができる。
いくつかの実施例では、表示挙動モニタ装着状態検出システムが表示挙動モニタ装着状態検出システムの運動の量が所定の範囲外にある(および/または実施例えば、装着状態に特徴的な運動を識別していない)第1の時間期間が第1の閾値時間期間を超えるとき、表示挙動モニタを介してユーザの表示挙動監視を開始することを停止および/または防止するように構成される。これは、例えば、第1の閾値期間より長く移動していない状態検出システムを装着している視覚行動監視が例えば、視覚行動監視を装着している間にユーザが眠ってしまった可能性があること、またはユーザが視覚行動監視を取り外して安定した表面上に配置した可能性があることを示す可能性があるため、有利である可能性がある。これはさらに、表示挙動監視の電池性能の改善を可能にし、および/または表示挙動監視がユーザによって装着されている期間の間、表示挙動監視データのみを収集することができる。
表示挙動モニタ装着状態検出装置のいくつかの実施例では、1つまたは複数のモーションセンサが慣性測定ユニット(慣性センサ部)、ジャイロスコープ、磁気センサ部、磁力計、および第2の加速度計のうちの1つまたは複数を含み、特に、第2の加速度計は上で概説した(第1の)加速度計と一体である(すなわち、同じ)。磁気センサ部は例えば、ユーザの耳に配置され得るホール効果センサ部であってもよく、それによって、ユーザの表示挙動の監視は、磁気センサ部および/または磁力計の存在とともに起動されてもよい。
視覚行動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では1つまたは複数のセンサ部が視覚行動モニタ装着状態検出システムと視覚行動の対象との間の距離に関する距離データを取得するための1つまたは複数の距離センサ部、すなわち視覚行動モニタ装着状態検出システムと視覚行動の対象との間の距離に関する距離データを取得するための視距離センサ部を含み、視覚行動モニタがユーザによって装着されているかどうかを判定するために処理されるセンサ部データは前記距離データを含み、視覚行動モニタ装着状態検出システムは距離がしきい値距離未満である場合、特に距離が第2のしきい値期間を超える第2の期間の間、しきい値距離未満である場合、視覚行動モニタがユーザによって装着されていないことを判定するように構成される。加えて、または代替として、1つまたは複数のセンサ部はユーザの身体部分(例えば、ユーザの頭部)に対する表示挙動モニタ装着状態検出システムの近接度に関する近接度データを取得するための1つまたは複数の近接センサを備え、表示挙動モニタがユーザによって装着されているかどうかを判定するために処理されるセンサ部データは、前記近接度データを備え、表示挙動モニタ装着状態検出システムは近接度が閾値近接度未満である場合に、表示挙動モニタがユーザによって装着されていることを判定するように構成される。
表示挙動監視は、視距離を推定するために距離センサ部を使用することができる。これは、ユーザの視線と同一方向に向けられてもよい。間隔センサ部は光学的、音響的及び/又は電磁気的センサ部、例えば、レーザー、ソナー、ライダー又はレーダーであってもよい。距離測定センサ部は、飛行時間型光学センサ部であってもよい。ディスタンス・センサ部の機能は探査波または脈拍を対象の方向に送り、目的によって反射された波または脈拍を検出することを含むことができる。放射された波または脈拍の間の時間的遅れおよび/または周波数シフトを測定し、反射波または脈拍を検出することによって、距離センサ部は、物体までの距離および/または物体の相対スピードに関する情報を導出することができる。
1つまたは複数の距離センサ部に関して、表示挙動監視(および表示挙動監視装着状態検知装置)が装着されているとき、距離センサ部は小さすぎない(例えば、10cm以上)距離を測定することができるが、これは通常の条件下ではユーザが生理学的に、物体をそれほど近くに知覚することが不可能および/または快適であり得るため、物体をそれほど近くに置かないからである。一方、視覚行動監視/視覚行動監視装着状態検出システムが例えば、保管/運搬容器、ケース、バッグ、パケットなどである場合、コンテナ内の空間の狭窄などにより、より短い距離が測定されることがある。いくつかの実施例では、測定された距離の閾値を導入することによって、ケース内にある状況および装着されていない状況を決定することができる。
近接センサは、ユーザの身体に向けられ、ユーザの存在および/またはユーザの身体に取り付けられた状況を識別するために使用されてもよい。近接センサは好ましくは光学的、音響的及び/又は電磁気的信号、及び/又は電磁気的センサ部、例えば、レーザー、ソナー、ライダー又はレーダーを使用して、非接触方式で実施することができる。近接センサは、飛行時間型光学センサ部であってもよい。別の実施において、近接センサは方向付けられた光線を目標物に向けて送り、反射光の量を測定することができる。反射の有無及び量は、近接センサ、従ってVBMに近接した目標物の指示として機能する。
近接センサに関して、これらは、いくつかの実施例では実施例えば、ユーザが実施例えば、表示挙動監視および表示挙動監視装着状態検知装置を取り付けることができる眼鏡を装着したときに、ユーザの頭部によって覆われる領域に向けることができる。したがって、いくつかの実施例ではユーザがビジュアル挙動モニタを装着しているかどうかを判定するために、近接データおよび距離データを取得することができ、それによって、いくつかの実施例では近接データおよび距離データがそれぞれ、近接センサ(複数可)および距離センサ部(複数可)を介して様々な監視方向に関して取得されたデータに関連することができる。
表示挙動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では1つまたは複数のセンサ部が1つまたは複数の光センサ部に衝突する周囲光の光量に関する光量データを取得するための1つまたは複数の光センサ部(実施例えば、1つまたは複数の周囲光センサ部)を備え、表示挙動モニタがユーザによって装着されているかどうかを判定するために処理されるセンサ部データは前記光量データを備え、表示挙動モニタ装着状態検出システムは光量が閾値光量未満である場合にユーザによって装着されていないことを判定するように構成され、特に、表示挙動モニタ装着状態検出システムは光量が閾値光量未満である場合に、第3の閾値期間を超えてユーザによって装着されていないことを判定するように構成される。ユーザが視覚行動監視/視覚行動監視装着状態検出システムを使用しているとき、そわなければユーザは物を見たり知覚したりすることができず、したがって視覚活動がない可能性があるので、これらのうちのいくつかの照明が期待され、したがって、測定された周囲光レベルは、少なくともある期間にわたって、ある(比較的小さい)しきい値を上回る必要がある可能性がある。同時に、例えば、容器、ケース、または袋の中に配置されたとき、1つ以上の光センサ部で認識され得る比較的低い光量が測定され得る。
表示挙動モニタ装着状態検出システムのいくつかの例では1つまたは複数のセンサ部が表示挙動モニタ装着状態検出システムおよび表示挙動モニタの一方または両方の眼鏡および/または耳またはユーザの頭部の別の部分および/または別の固定への取り付けに関する取り付けデータを取得するための1つまたは複数の取り付けセンサ部を備え、表示挙動モニタがユーザによって装着されているかどうかを判定するために処理されるセンサ部データは前記取り付けデータを備え、表示挙動モニタ装着状態検出システムは表示挙動モニタ装着状態検出システムおよび表示挙動モニタの一方または両方がそれぞれ眼鏡および/または耳および/またはユーザの頭部および/または固定の別の部分に取り付けられていると判定されたときに、表示挙動モニタがユーザによって装着されていることを判定するように構成される。
一実施形態では、VBMがマウントを使用して眼鏡に取り付けられる。マウントには磁石を供給することができ、VBMは、磁場のセンサ部を伴うアタッチメントを認識する。更に、又は代替的に、マウントは露出した接続された導体パッドを有し、VBM装着状態検出システムは、導体パッド間の接続をテストすることによって、接続を認識する。接続の存在は、VBMが接続されていることを示す。
別の実施形態では、VBMが耳掛け部としてユーザの耳に固定され、ユーザが眼鏡をかけているときを検出することができる。
いくつかの実施例では、1つまたは複数のセンサ部が実施例えば、眼鏡またはマウント/固着の存在を検知するための取付部材センサ部であってもよい。
いくつかの実施例では表示挙動監視着用状態検出システムが上述したセンサ部のうちの少なくとも第1のもの及び第2のものを備え、表示挙動監視着用状態検出システムは第1及び第2のセンサ部から得られたセンサ部データを結合して、ユーザが表示挙動監視を正しく着用しているか、及び/又は表示挙動監視を以前に不適切であると判定された方法で着用しているかを統計的に判定するように構成される。例えば、運動および付着判定は表示挙動監視が装着されていることを示す場合があるが、距離センサ部は短距離を示す場合がある。これは、視覚行動監視及び視覚行動監視着用状態検出システム(例えば、ユーザの髪の毛による)を着用している間のセンサ部障害の兆候であってもよく、従って、ユーザは例えば、視覚行動監視着用状態検出システムの音信号又は信号生成部の光信号によって警告されてもよい。多重センサ部/手掛かり/特徴を使用して摩耗状態を識別する場合、他のセンサ部(外れ値)と著しく異なったセンサ部を検出することもできる。上記外れ値はVBMの非標準的な使用(誤用)を識別し、したがって、ユーザに警告し、かつ/または不正確な使用を記録することができる。例えば、ディスタンスセンサ部がユーザーの聴覚またはヘッドギアによってカバーされている場合、近距離/障害物のあるビューが報告される。これは、通常の使用では一般的ではない。他のセンサ部と組み合わせることで、摩耗の状態を報告することで、VBMが実際に摩耗しており、ディスタンス・センサ部が妨げられていることを特定でき、それに対応して動作することができる。別の実施例では、ユーザはデバイスを後方に置くかもしれない。このケースでは、近接および周囲光センサ部が正しい値を報告する。また、ディスタンスセンサ部は、髪の毛で遮られていない場合、もっともらしい距離を報告することがある。しかしながら、向きセンサ部は異常な測定値を報告することになるが、これは被験者が頭部を下に傾けているときに上向きの向きが優勢となり、これを認識してユーザに報告することができるからである。
別の実施例では、一部のユーザが頭部の上部で眼鏡を上方に動かす習慣を有する。運動、距離、近接センサのレポート状況が摩耗している場合、方位は、VBMが一貫して上向きになっていることを報告する。これは通常のVBMの使用では一般的ではない。例えば、ユーザが前方を見ているときに、VBMを正しく使用していても、上向きのビューイング方位がデータ内に存在する可能性があるが、視覚活動中の一貫した状態は典型的ではなく、センサ部を組み合わせて分析することによって統計的手法で検出することができる。これはVBMの誤った利用の指標として機能し、記録され、かつ/またはユーザに警告されるのであろう。そのような種類の情報は、眼鏡の処方がユーザの現在の活動に最適ではないことを報告するので、表示挙動の特性として使用することもできる。
本明細書に記載される実施形態および例示的な実装のうちの任意の1つまたは複数と組み合わせることができる別の例では、(1つまたは複数の)間隔および(1つまたは複数の)配向センサ部の組合せを使用して、眼鏡および/またはヘッド(および/または別の身体部分)上のウェアラブル物(表示挙動監視および/または表示挙動監視着用状態検知装置)の誤った取付部材を判定することができる。通常の使用では、ユーザが直接前方を見ているときに、遠視距離の大部分(例えば、2メートルを超える)が生じ得ることが典型的であり得る。従って、ウェアラブルの方位を推定し、それを典型的な水平観測と比較するのに十分な観測統計で可能である。一実施形態では、測距中のピッチ角のメジアンを、取り付け角度の指標として使用することができる。正しく取り付けるためには、水平方向に対応して、ゼロレベル付近のピッチ角メジアンが期待される場合がある。ゼロレベルからずれたメジアンは、ピッチ角のメジアンの符号に応じて、不適切な装着可能なアタッチメント、または装着可能な眼鏡または上下に傾いた眼鏡を着用していることを示す。
したがって、本明細書で説明する実施形態および例示的な実装のうちの任意の1つまたは複数と組み合わせることができる例示的な実装では、表示挙動モニタ装着状態検知装置が距離センサ部を介して取得された距離データと組み合わされて、配向センサ部を介して決定された縦揺れ角に基づいて、表示挙動モニタおよび/または眼鏡の不適切な装着を決定するように構成される。表示挙動監視および/または眼鏡の使用状況を考慮に入れるために、方位センサ部を介して取得された縦揺れ角に関するデータを、距離センサ部を介して取得された距離データと組み合わせることにより、装着状況(適正または不適正)の正確な決定が可能になり得る。これは、特に、この判定を行うための観測統計を含むことができる。いくつかの例示的な実装形態では、表示挙動監視および/または眼鏡の不適切な装着が測定されたピッチが予想されるよりも頻繁に、かつ/またはより長い期間(例えば、所定の期間にわたって割合で測定される)発生する場合に決定されてもよく、予想されるピッチはいくつかの例では(1つまたは複数の)観察距離(例えば、遠く、中間体、近く)を考慮に入れてもよい統計データに基づく。視距離(複数可)を考慮に入れることは、遠距離(例えば、2メートルを超える)、中間距離(例えば、0.5メートルと2メートルとの間)、および近距離(例えば、0.5メートル未満)に対する特定のピッチの発生に基づくことができる。ここで、統計データは、ピッチ角の機能として、特に水平線からの偏差に基づいて、および/または特に視距離に基づいて、(相対的)発生の分布を指すことができる。
ユーザが視覚的行動監視を装着しているか否かを決定するために第1および第2のセンサ部から取得されたセンサ部データを組み合わせることは、ユーザが視覚的行動監視を装着するための組み合わせ確率を決定することに基づいてもよく、それによって、ユーザが様々なセンサ部から視覚的行動監視を装着するための個々の確率が組み合わされて、組み合わされた確率を取得する。これは、有利なことに、ユーザが視覚的行動監視を装着しているかどうかに関するより正確な判定を可能にすることができる。例えば、モニタの正しい装着はVBMが逆さまになっていないことを意味し、装着を識別し、近接センサ目的(頭部)の存在を感知する。
別の実施例では動作及び取付部材センサ部が表示挙動監視がユーザによって装着されていることを示すことができるが、方向センサ部は表示挙動監視が装着されていないことを示すことができる。これは、例えば、(例えば、上に概説した信号生成部を使用して)ユーザが警報されるべきであるように、方向センサ部が逆さまに装着されていることを示すものであり得る。
したがって、異なったセンサ部から得られたデータを組み合わせることにより、視覚的行動モニタがユーザによって着用されているか否かについての改善された判定を可能にし、特に、センサ部の1つまたは複数が適切に着用されていない場合、ユーザに対する警告を可能にし得る。
本開示による関連する態様では、ユーザの表示挙動を監視するための表示挙動モニタと、表示挙動モニタに結合された、または一体化された、本明細書で説明される例のうちの任意の1つまたは複数による、表示挙動モニタ装着状態検出システムとを備えるシステムが提供される。
本開示のこれらおよび他の態様は添付の図面を参照して、単なる例として、ここでさらに説明され、ここで、同様の参照番号は全体を通して同様の部分を指す:
本明細書で説明されるようないくつかの例示的な実装による、眼鏡に取り付けられた表示挙動モニタ装着状態検出システムの概略図を示す;
図2(a)と図2(b)は本明細書に記載されるような例示的な実装による表示挙動モニタ装着状態検出システムのユースケースの概略図を示す;
図3aおよび図3bは本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装による、表示挙動モニタ装着状態検出システムのさらなるユースケースの概略図を示す;
図4aおよび4bは本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装による、表示挙動モニタ装着状態検出システムのさらなるユースケースの概略図を示す;
本明細書に記載されるような例示的な実装による、表示挙動モニタ装着状態検出システムのさらなるユースケースの概略図を示す;
明細書に記載されるような例示的な実装による、表示挙動モニタ装着状態検出システムのさらなるユースケースの概略図を示す;
本明細書に記載されるいくつかの例示的な実施形態による、ビジュアル挙動モニタ装着状態検出システムのさらなるユースケースの概略図を示す
正しいウェアラブル取付部材で近、中間体、遠視距離に対応するウェアラブルピッチ角の分布を示した。
本発明は視覚行動監視がユーザによって装着されているか否かを自動的に認識/決定するために、1つ以上のセンサ部からの1つ以上の手がかり(すなわち、データ)に基づくことができる視覚行動監視装着状態検知装置を提供する。
図1は、本実施例では眼鏡106に取り付けられている、本明細書に記載されたいくつかの実施例による、状態検出システム101を装着している視覚行動モニタの概略図を示す。
システム100は、この実施例では視覚行動モニタ装着状態検出システム101および視覚行動モニタ108を備える。本実施例では表示挙動監視着用状態検知システムが第1のセンサ部102a及び第2のセンサ部102bを含み、これらは上述したようにセンサ部であってもよい。様々なタイプのセンサ部の組合せを提供することができる。
この実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システム101および視覚行動モニタ108がアダプタまたはマウント104に取り付けられる。
マウント104への取り付けは、表示挙動モニタ装着状態検知装置101がマウント104に取り付けられているかどうか、したがって眼鏡106に取り付けられているかどうかを検知する検知手段として使用することができる。装着センサ部は、ここでは状態検知システム101を装着した表示挙動監視で構成することができる。表示挙動モニタ装着状態検出システム101が眼鏡106および/またはマウント104に取り付けられていない場合、表示挙動モニタ108がユーザによって装着されていない、または使用されていないと判定されてもよい。
図2aおよび2bは、本明細書で説明されるようないくつかの例示的な実装による、表示挙動モニタ装着状態検出システムのユースケースの概略図を示す。
図2aにおいて、その視覚的行動監視および視覚的行動監視装着状態検出システムは、ユーザによって装着される。図2bでは、眼鏡、したがって表示挙動監視および表示挙動監視装着状態検出システムが机上に置かれている。
センサ部は、この実施例では方向センサ部である。方向センサ部に作用する重力は、「G」とラベル付けされた矢印を介して示される。オリエンテーションセンサ部を使用すると、視覚行動モニタが状態検知システムを着用し、従って視覚行動モニタが机上の休憩(この実施例では逆さまになっている)を監視すると判断することができ、これはオリエンテーションが通常の使用と互換性がない。したがって、表示挙動モニタ装着状態検出システム、したがって表示挙動モニタがユーザによって装着されていないことを判定することができる。
図3aおよび3bは、本明細書で説明されるようないくつかの例示的な実装による、ビジュアル挙動モニタ装着状態検出システムのさらなるユースケースの概略図を示す。
図3aには視覚行動モニタ着用状態検出システムの検出フィールド304aが示されており、この検出システムは本実施例では近接センサ302を備えている。図からわかるように、眼鏡106がユーザによって装着されていないとき、検出フィールド304aはこの実施例では眼鏡のほぼ中心まで延びており、これは、通常の使用では不可能である。
図3bでは、眼鏡106がユーザによって装着されている場合について、近接センサ302を構成する視覚行動モニタ装着状態検出システムの検出フィールド304bが示されている。図からわかるように、信号が物体、この実施例ではユーザの頭部によって反射されるので、ユーザが眼鏡106を装着したときの検出分野304bは、眼鏡106がユーザによって装着されていないときの検出分野304aまで延在しない。視覚的行動モニタの装着の検出は、ユーザの頭部に向かう近接センサ302を使用して行われる。異なる距離(デバイスが着用されているときと比較して、表示挙動監視着用状態検出システムに取り付けられた表示挙動監視がユーザによって着用されていないときのより長い距離)に基づいて、ユーザが表示挙動監視を着用しているかどうかに関する判定を行うことができる。
図4aおよび4bは、本明細書で説明されるようないくつかの例示的な実装による、表示挙動モニタ装着状態検出システムのさらなるユースケースの概略図を示す。
図4a及び図4bに示す表示挙動監視着用状態検知システムは、本実施例ではディスタンスセンサ部402を備える。図4aにおいて、視覚行動監視が状態検出システムを着用している間、従って視覚行動監視がユーザによって着用されている間、距離センサ部402は、この実施例では通常の使用条件下ではユーザが比較的近い距離で目的に対面しないので、所定の閾値距離より上の距離を検出する。図4bに示す例では、ディスタンスセンサ部402からなる視覚行動モニタ着用状態検知装置を備えた眼鏡を折り畳んでケース/バッグに入れる。したがって、距離センサ部402は比較的短い距離を測定することができ、これは、ユーザによって使用されていない、または装着されていない装置の表示として働くことができる。
図5は、本明細書で説明されるようないくつかの例示的な実装による、表示挙動モニタ装着状態検出システムのさらなるユースケースの概略図を示す。この実施形態では、視覚行動モニタ装着状態検知装置がユーザの耳の周りに配置することができる耳掛け部として実施される。
図6は、本明細書で説明されるようないくつかの例示的な実装による、表示挙動モニタ装着状態検出システムのさらなるユースケースの概略図を示す。このシナリオでは、ユーザが表示挙動モニタ装着状態検出システムが配置された眼鏡を頭頂部に装着する。このような場合、装着状態/状態を識別するために複数のセンサ部/手掛かり/特徴が使用されている場合、複数のセンサ部/手掛かり/特徴の使用から、眼鏡/装置が装着されているが、誤った方法で導き出せる可能性がある。この例では距離センサ部が(例えば、使用者の髪またはヘッドギアによって)覆われる/妨げられると判断することができ、一方、モーションセンサは装置の動きを検出することができ、方向センサ部は表示挙動監視/眼鏡を着用する水平の状態からの逸脱を感知することができる。異なったセンサ部を介して得られた情報の組合せはこの実施例では視覚行動モニタが着用されているが、距離センサ部が妨害されていることを考慮すると、潜在的に不適切な方法であると判断することを可能にし得る。
装置の不適切な使用を検出することは、視覚的行動にとって重要な信号となる場合がある。上記の例を考慮すると、患者は頭部の上部に眼鏡を置くか、または胸部に眼鏡を吊るすことができ、これはユーザが現在それらを使用していないことを示すことができ、この情報はユーザの表示生活様式を特徴付けるために使用することができる。
図7は、本明細書で説明されるようないくつかの例示的な実装による、表示挙動モニタ装着状態検出システムのさらなるユースケースの概略図を示す。
この実施例では、視覚行動モニタ着用状態検知システムが物体までの距離が閾値距離より上にあるか下にあるかを判定するために使用される距離センサ部402を含む。
この例では、表示挙動モニタ装着状態検出システムが例えば、表示挙動モニタ装着状態検出システムの眼鏡への装着が存在するか否かを決定するためのマウント104をさらに備える。
さらに、この実施例では、表示挙動モニタ装着状態検出システムが表示挙動モニタ装着状態検出システムが直立配向にあるかどうかを判定することができる加速度センサ702を備える。
さらに、この実施例では、ビジュアル挙動監視着用状態検知システムがユーザの頭部への接近が検知され得る近接センサ302を備える。
さらに、この例ではビジュアル挙動モニタ着用状態検知システムがユーザがビジュアルを有するために十分な照明が存在するか否かを判定することができる環境光センサ部704を含み、これは例えば、ビジュアル挙動が周囲光条件に依存して監視されているか否かに影響を与え得る。
この実施例では、視覚的行動モニタの装着確率が統計的分類のマルチパラメータモデルであってもよい。全てのパラメータは表示挙動監視を装着する確率に関する決定を行うために、同時に考慮されてもよい。
図8は、ウェアラブル(視覚行動モニタ及び/又は眼鏡)の不適切な装着及び/又は取り付けを検出するために使用することができるウェアラブルピッチ角度の分布を示す。この実施例では、ウェアラブルが正しく取り付けられ、使用されている。これにより、遠距離に対応するピッチ(実線のどろどろ曲線で示されている)が水平0 レベル付近に分布する。この分布のメジアンは、水平線から5度未満である。対照的に、中間距離および特に近距離のピッチ分布は、それぞれ10度および40度を超えるメジアンで下方にシフトされる。遠距離に対するこのようなピッチ分布は、適切な取付部材を用いた通常の使用において典型的である。そのような統計からの逸脱は、不適切な使用および/または取付部材を検出するために使用することができる。
いくつかの実施例では周囲光センサ部を使用することができ、これは表示挙動監視が状態検知システムを着用しており、従って、表示挙動監視が閉じたケース又は袋にある場合に特に有利であり得る。所定の閾光量未満の比較的低い光量(例えば、ゼロ)は光センサ部を使用して測定されてもよく、一方、外部、通常の使用中、光量は(ユーザが視覚を使用することができるようにするために)閾光量を上回ってもよい。
様々なセンサ部に基づく方法のそれぞれは使用されていない(例えば、通常の使用以外の)装置の署名を検出することができるが、そのような署名は使用されている表示挙動監視に固有のものではないことがある。例えば、機器の適切な使用(必要度)のために、コネクタ/マウントに取り付ける必要があるかもしれないが、これはユーザがマウントのある眼鏡を離し、視覚的行動監視/視覚的行動監視装置の装着状況検出システムを見て、図1のように机上に置いておくため、十分ではないかもしれない(十分性)。
さらに、正しい垂直方向(逆さまではない)にあることが、通常の使用のために必要であり得る一方で、装置は使用されていない間、垂直方向に机上にあり得る。
さらに、ある程度の運動を経験するデバイスはユーザが(例えば、睡眠しない限り)典型的に静止したままでいることができないため、通常の使用に必要であり得る。また、装置は、ポケット内に運ばれている間に移動することもできる。
さらに、例えば、使用者の頭部のような物体の存在を近接センサと共に測定する装置は通常の使用には必要であるが、十分ではない場合がある。
上記の考慮事項は、距離およびアンビエントライトセンサ部を使用した測定にも同様に当てはまる場合がある。装置の前方に妥当な距離を有し、あるレベルの周囲光を有することが必要であるが、十分ではない場合がある。
したがって、いくつかの実施例では、表示挙動監視がユーザによって装着されているかどうかに関してより正確に判定するために、2つ以上のセンサ部から得られたデータを組み合わせることが好ましい場合がある。これは、機械学習技法を使用して統計的分類を実施することができるようにするために特に有利であり得る。
上記で概説したように、いくつかの実施例では、表示挙動モニタ装着状態検知装置が耳掛け部の一部であってもよい。したがって、それは、ユーザによって常に着用されてもよく、例えば、ユーザが表示挙動監視着用状態検出システムが取り付けられてもよい眼鏡を着用するときに起動されてもよい。
本開示全体を通して、視覚行動監視の「装着状態」への言及は追加的にまたは代替的に、ユーザによって使用されているか否かに関わらず、視覚行動監視を指すことができ、したがって、「装着状態」という語句はユーザによって装着されているおよび/または使用されている(特に、正しくまたは不正確に使用されている)視覚行動監視の一方または両方を包含することができる。
疑いなく、多くの他の有効な選択肢が当業者の心に浮かぶだろう。本発明は記載された実施形態に限定されず、当業者に明らかであり、本明細書に添付された特許請求の範囲内にある修正を包含することが理解されるのであろう。
本発明は、一般に、ユーザの視覚行動の監視に使用可能な視覚行動モニタが、ユーザに装着及び/又は使用されているか否か、特に正しく使用されているか否かを検出する視覚行動モニタ装着状態検出システムに関する。
視力矯正処置を計画する際には、患者の視覚に関連するライフスタイル、いわゆる視覚行動を理解した上で処置をより適切にカスタマイズすることが重要な場合がある。人々はそれぞれ異なる視覚的ニーズを持っており、視覚的ニーズを特徴づけて理解する能力は、特定の患者にとって最適な解決策を特定する上で極めて重要である。例えば白内障手術においては、濁った天然の水晶体をプラスチック製のインプラントに置き換えることがある。その結果、手術後の眼は自然の適応能力を失い、視力が特定の作業距離に固定される。それ以外の距離について、患者は、眼鏡などの視力矯正手段に頼らざるを得ない。眼内レンズの屈折力を選択することで、医療従事者は、作業距離を患者の典型的な視覚的ライフスタイルに適合させ、これにより眼鏡を使用させることなく患者にとっての快適性を全体的に向上させることができる。
患者の視覚的ライフスタイルは、視覚行動モニタ(VBM)を用いて特徴付けることがでる。典型的に、視覚行動モニタは、患者の眼鏡に固定されるか、又は例えば患者の頭部に耳掛部として直接固定される装着装置である。視覚行動モニタは、照明条件、VBMの方位及び動作のような環境要因、並びに視野内の物体までの距離のようなユーザの視覚活動を監視するセンサを備える。これらの情報から、VBMは、計画された治療に関連するユーザの活動に関する情報を導出することができる。
別のアプリケーションでは、VBMを使用してユーザの視覚行動を監視し、異常な行動が検出された場合に介入する。例えば低照度条件下で読書していることを検出すると、照明を改善するようユーザに警告を発することができる。同様に、携帯機器に集中している時間が長すぎるときも警告を発することができる。これは、小児の近視を予防し、又は進行を遅らせるのに特に有用である。
視覚行動モニタは、ユーザの視覚行動監視のための測定を開始及び停止するための起動ボタンを備えることがある。その場合、ユーザは、視覚行動監視を起動又は停止するためのボタンを押し忘れないようにする必要がある。
視覚行動モニタを眼鏡に対して(例えば社会的配慮から)定期的に着脱するとき、ユーザが起動ボタンを押し忘れ、ユーザの視覚行動が監視されなくなることがある。これは否定的な影響を与えるだけではない。特に高齢患者は限られた時間しか視覚行動モニタを使用しない可能性があり、また高齢者は視覚行動モニタの適切な使用方法に関して誰からもトレーニングを受けていない可能性があり、これは問題を悪化させる。しかし、ユーザの視覚行動監視のための測定を開始及び停止する手動制御を実装することから生じる問題は普遍的であり、特に子供の視覚行動監視に悪影響を及ぼしかねない。
手動での起動制御の代わりに、視覚行動モニタを常時作動させ続け、視覚行動を監視するためのセンサ測定値を継続的に収集し、その後のデータ分析に対してどのデータが関連するか否かを決定することも考えられよう。しかし、このような手法ではバッテリの電力消費が増加し、実際には視覚行動分析に役立たないかもしれない潜在的に大量のデータを分析及び/又はメモリに保存しなければならない。
したがって、視覚行動監視の改善が必要とされている。
本発明の特徴は、請求項1に記載されている。また、本発明の好ましい実施形態は、従属請求項に記載されている。
本発明の第1の態様によれば、ユーザの視覚行動の監視に使用可能な視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを検出する視覚行動モニタ装着状態検出システムが提供される。視覚行動モニタ装着状態検出システムは、センサデータを取得するように構成される1つ以上のセンサを備え、センサデータを処理して、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを決定するように構成される。
視覚行動モニタ及び/又は視覚行動モニタ装着状態検出システムは、例えば眼鏡及び/又は耳(又は内耳)、及び/又はヘッドバンド及び/又は被り物及び/又はヘッドセット、又はユーザの頭部の他の部分及び/又は他の固定具に固定可能であってもよい。
したがって、本明細書に記載される視覚行動モニタ装着状態検出システムは、視覚行動モニタがユーザに装着されている(又は装着されていない)ことを自動的に検出するために、1つ以上のセンサからの1つ以上の手がかり(すなわち信号)を使用することができる。視覚行動モニタ装着状態検出システムの実施例では、視覚行動モニタが例えば身体及び/又は頭部及び/又は眼鏡に装着されるときに実装できる。
すなわち、1つ以上のセンサを使用してセンサデータを取得し、センサデータを処理して視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを決定することで、視覚行動分析用データを事前に選択するための起動ボタンの実装を回避することができる。その代わりに、センサデータを処理及び/又は分析して、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否か、及び/又はいつ装着されたかを決定し、視覚行動モニタがユーザに装着されていると検出された(その決定が視覚行動モニタ装着状態検出システムを使用して行われた)時間に対応する、視覚行動モニタを介して取得した視覚行動モニタデータのみが、視覚行動分析に使用され得る。これにより、視覚行動モニタデータを分析する前に、視覚行動モニタを介して取得した視覚行動モニタデータを最初にフィルタリングするという高い負担を回避することができる。
ここで、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かに関する決定は、1つの時点及び/又は長期間に関連し得ることに留意されたい。
さらに、本明細書において、「視覚行動モニタが装着されている(又は装着されていない)」との言及は、視覚行動モニタ装着状態検出システムがユーザに装着されている(又は装着されていない)ことと等価であり、そこから視覚行動モニタが装着されているか否か(又は装着されていないか否か)を最終的に決定できることに留意されたい。視覚行動モニタは、視覚行動モニタ装着状態検出システムに取り付けられてもよく、又は一体化されてもよい。
視覚行動モニタ装着状態検出システムの処理部分をクラウド環境に設けて、処理能力を高めることができる。ここで「クラウド環境」とは、例えばインターネットを介して供給され得る構成可能なコンピュータシステムリソースの共有プールを指す場合がある。
視覚行動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを視覚行動モニタ装着状態検出システムによって決定することは、センサデータから視覚行動モニタ装着状態検出システムによって導出される予め定義された条件が満たされているか否かを自動的に決定することを含む。ここで、予め定義された条件は、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを決定するセンサデータを取得するために使用されるセンサの種類に依存し得る。ここで、予め定義された条件は、例えば視覚行動モニタがユーザに装着されていると決定される閾値を下回ること、又は超えることであってもよい。
視覚行動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かの決定は、視覚行動モニタ装着状態検出システムによってユーザが視覚行動モニタを装着する確率を計算し、かつ、その確率/可能性が閾値を超えるか又は下回るかを決定することを含む。これは、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを決定するために使用されるセンサデータに基づく二値化結果が直ちに取得できるとは限らず、ユーザが視覚行動モニタを装着する確率をセンサデータに基づいて計算した後でなければならないため、特に有利な可能性がある。次いで、ユーザが視覚行動モニタを装着しているか否かの統計的決定を、確率が閾値を超えるか又は下回るかに基づいて行うことができる。
複数の分類器の組み合わせを使用して、視覚行動モニタの特定の状態(装着されているか否か)の確率を推定することができる。例えば、分類器の各々が、視覚行動モニタが装着されている確率を提供する場合、組み合わされる分類出力は投票規則に基づくことができる。
代替的に、装着状態に関する複数の信号を使用して、視覚行動モニタが装着されているか否かの観察のトレーニングセットに基づく機械学習技術を使用して、自動分類器をトレーニングすることができる。
いくつかの実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システムは、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かの決定に基づいて、視覚行動モニタを介したユーザの視覚行動監視の開始及び/若しくは停止、並びに/又は視覚行動モニタの構成要素の起動及び/若しくは起動停止を制御する制御部をさらに備える。ユーザの視覚行動監視を開始及び/若しくは停止、並びに/又は視覚行動モニタの構成要素を起動及び/若しくは起動停止するこのような自動制御は、視覚行動モニタのバッテリ消費が著しく削減されるので特に有利である。また、視覚行動モニタを介して取得する視覚行動監視データの分析は、視覚行動監視データの量を視覚行動モニタがユーザに装着されている間に取得するデータのみに低減できるので、簡略化を図ることができる。このような制御の実施例としては、装着状態の検出に必要でない構成要素を無効化又は低電力消費モードにすることが挙げられる。
いくつかの実施例では、装着状態の決定を遡及的に行うことができる。例えばプロセッサは、例えば動作がない場合に測定を直ちに中断しないように構成することができる。これは、ユーザ及び動作に応じてVBMが短期間比較的静止している場合があるためである。ただし、不動時間が閾値を超えたとき、プロセッサは装置が外されて休止状態になったと結論付けることができる。プロセッサはそれに応じて、さらなるデータ収集を停止し、動作のない期間が始まった瞬間まで戻ってデータを破棄するように作動することができる。
視覚行動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では、1つ以上のセンサは、視覚行動モニタ装着状態検出システムの方位に関する方位データを取得する1つ以上の方位センサを備え、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを決定するように処理されるセンサデータは、当該方位データを含む。これは、ユーザが視覚行動モニタを装着しているか否かを決定する際に特に有利である場合がある。なぜなら、ほとんどの状況では、人は身体及び頭部を直立した垂直位置に維持するため、適切に取り付けられたセンサは(少なくともほとんどの場合では)例えば完全に逆さまにはならないからである。例えば、まれに頭部及び/又は身体が水平位置をとり、例えば、ごくまれに逆さまとなるものと想定することができる。一方、視覚行動モニタが例えばパッケージ内、バッグ内又は机上にある場合、あらゆる可能な方位を想定することができる。例えば、方位は、地球の重力又は磁場との関係で推定することができ、例えば、加速度計又は/又は磁力計を使用して測定することができる。いくつかの実施例では、方位の閾値を導入して、視覚行動モニタ/視覚行動モニタ装着状態検出システム及び/又はユーザの頭部が直立状態から離れすぎている場合に、視覚行動監視のための測定を停止することができる。
いくつかの実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システムは、方位データから、視覚行動モニタ装着状態検出システムのピッチ角及びロール角の一方又は両方を決定するように構成され、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かの決定は、視覚行動モニタ装着状態検出システムのピッチ角及び/又はロール角が方位条件を満たすことに基づいている。これにより、視覚行動モニタ装着状態検出システムのピッチ角及びロール角の一方又は両方に基づいて、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを正確に決定することができる。
視覚行動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では、1つ以上の方位センサは第1の加速度計を備える。加速度計(又は複数の加速度計)を使用して、視覚行動モニタ装着状態検出システムの方位、ひいては、視覚行動モニタ装着状態検出システムに取り付けできる、又は一体化できる視覚行動モニタの方位を取得できる。
視覚行動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では、1つ以上のセンサは、視覚行動モニタ装着状態検出システムの動作の種類及び/又は量に関する動作データを取得する1つ以上の動作センサを備え、センサデータは、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを決定するように処理され、当該動作データを含む。これは、例えば視覚行動モニタ装着状態検出システム、ひいては視覚行動監視が閾値期間よりも長く動いていないと決定すると、視覚行動モニタがユーザに装着されていないと決定することができるため、特に有利であり得る。ここで、動作量とは、例えば、動作速度及び/又は加速度及び/又はこれらの頻度を指すことがある。動作は、視覚行動モニタ装着状態検出システムの位置及び/又は方位を決定するセンサ信号の変化によって特徴付けることができる。動作量は、このような信号、例えば加速度計信号の高周波変化のエネルギーの統計処理によって測定することができる。
また、動作は、VBM装着状態検出システムが経験する動作、例えば歩行、走行、ケースに入れた搬送、車における輸送などの動作の種類を分類することによって、その種類に応じて特徴付けることができる。
さらに、具体的な種類の動作又は過剰な動作が存在する場合、モニタがユーザに装着されていないということを示すことができる。例えば、視覚行動モニタがユーザに装着されているときには、過度の振動は物理的に不可能であるか、又は極めて起こりにくい。また、たとえモニタがユーザの頭部に装着されている間に実際に過度の動作がある場合でも、ユーザが焦点を合わせられないために視覚機能が損なわれ、視覚行動モニタの測定の意味が薄れる可能性がある。
このように、モニタの装着状態は、動作の種類及び/又は動作の量によって記述される特徴的な動作パターンを有する場合がある。
動きに関して、身体及び/又は頭部が長時間完全に休止するのは少なくともまれであり、一方、装置が机の上に置かれている場合には一定時間休止することに留意されたい。したがって、ユーザが行動モニタを装着しているか否かを決定するときに閾値動作を考慮することができ、いくつかの実施例では、動作量が閾値動作未満である場合、行動監視測定を停止することができる。動き及び/又は動作は、1つ以上の加速度計、1つ以上のジャイロスコープ、1つ以上の磁力計などの動作センサを用いて測定することができるが、これらに限定されない。
いくつかの実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システムは、視覚行動モニタ装着状態検出システムの動作量が予め定義された範囲外にある(及び/又は、例えば、装着状態に特徴的な動作を識別していない)第1の期間が第1の閾値期間を超えたとき、視覚行動モニタを介してユーザの視覚行動監視を停止及び/若しくは開始するのを防止し、並びに/又は視覚行動モニタの構成要素を起動及び/若しくは起動停止するように構成される。これは、例えば視覚行動モニタ装着状態検出システムが第1の閾値期間より長く動かなかったことは、例えばユーザが視覚行動モニタを装着している間に眠ってしまった可能性があること、又はユーザが視覚行動モニタを取り外して安定した表面上に置いた可能性があることを示すことがあるため、有利な場合がある。これにより、視覚行動モニタのバッテリ性能をさらに改善でき、及び/又は視覚行動モニタがユーザに装着されている期間若しくは時間だけ、視覚行動監視データを収集することができる。
視覚行動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では、1つ以上の動作センサは、慣性測定ユニット(慣性センサ)、ジャイロスコープ、磁気センサ、磁力計及び第2の加速度計のうちの1つ以上を備え、特に、第2の加速度計は、上述した(第1の)加速度計と一体化している(すなわち同じである)。磁気センサは、例えばユーザの耳の中に配置され得る例えばホール効果センサとすることができ、これによって、ユーザの視覚行動の監視が磁気センサ及び/又は磁力計の存在によって起動することができる。
視覚行動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では、1つ以上のセンサは、1つ以上の距離センサ、すなわち、視覚行動モニタ装着状態検出システムと視聴活動物体との間の距離に関する距離データを取得する視距離センサを備え、センサデータは、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを決定するように処理され、当該距離データを含み、視覚行動モニタ装着状態検出システムは、距離が閾値距離未満であるとき、特に距離が第2の閾値期間を超える第2の期間に閾値距離未満であるとき、視覚行動モニタがユーザに装着されていないと決定するように構成される。加えて又は代替的に、1つ以上のセンサは、ユーザの身体部分(例えばユーザの頭部)に対する視覚行動モニタ装着状態検出システムの近接度に関する近接データを取得する1つ以上の近接センサを備え、センサデータは、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを決定するように処理され、当該近接データを含み、視覚行動モニタ装着状態検出システムは、近接度が閾値近接度未満であるとき、視覚行動モニタがユーザに装着されていると決定するように構成される。
視覚行動モニタは、視距離を推定するために距離センサを使用することができる。これは、ユーザの視線と共に行うことが出来る。距離センサは、光学センサ、音響センサ及び/又は電磁センサ、例えばLASER、SONAR、LIDAR又はRADARであってもよい。距離測定センサは、飛行時間型光学センサであってもよい。距離センサの機能は、対象の方向に探査波又はパルスを送信し、物体が反射した波又はパルスを検出することを含むことができる。放射された波又はパルス間の時間遅延及び/又は周波数シフトを測定し、反射波又はパルスを検出することにより、距離センサは、物体までの距離及び/又は物体の相対速度に関する情報を導出することができる。
1つ以上の距離センサに関して、視覚行動モニタ(及び視覚行動モニタ装着状態検出システム)が装着されているとき、距離センサの測定距離は小さすぎない距離(例えば、10cmより小さくない距離)でもよい。なぜなら、生理学的にユーザがそれほど近くの物体を知覚することは不可能及び/又は快適ではない場合があるため、通常の状況ではユーザは物体をそれほど近くに置かないからである。一方、視覚行動モニタ/視覚行動モニタ装着状態検出システムが、例えば貯蔵容器/輸送コンテナ、ケース、バッグ、パケットなどに入っているとき、容器内の空間が狭くなるなどの理由で、測定距離がより短くなることがある。いくつかの実施例では、測定距離に閾値を導入することで、ケースに入っている状態及び装着していない状況を決定することができる。
近接センサはユーザの身体に向けることができ、近接センサを使用してユーザの存在及び/又はユーザの身体に取り付けられている状態を識別することができる。近接センサは、光学信号、音響信号及び/又は電磁信号、及び/又は例えばLASER、SONAR、LIDAR若しくはRADARなどの電磁センサを使用して、好ましくは非接触方式で実装することができる。近接センサは、飛行時間型光学センサであってもよい。別の実装形態では、近接センサは、指向性の光線を対象物に向けて送り、反射光の量を測定することができる。反射の存在及び量は、近接センサ、したがってVBMに近接する対象物の指標として役立つ。
近接センサに関連して、いくつかの実施例では、例えばユーザが視覚行動モニタ及び視覚行動モニタ装着状態検出システムを取り付けることができる眼鏡を装着しているときに、例えばユーザの頭部などで覆われる領域に近接センサを向けることができる。したがって、いくつかの実施例では、ユーザが視覚行動モニタを装着しているか否かを決定するために近接データ及び距離データを取得することができ、それによって、いくつかの実施例では、近接データ及び距離データは、それぞれ近接センサ及び距離センサを介して異なる監視方向に関連して取得したデータに関連し得る。
視覚行動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では、1つ以上のセンサは、1つ以上の光センサに入射する周囲光の光強度に関する光強度データを取得する1つ以上の光センサ(例えば1つ以上の周囲光センサ)を備え、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを決定するように処理されるセンサデータは、当該光強度データを含み、視覚行動モニタ装着状態検出システムは、光強度が閾値光強度未満であるとき、視覚行動モニタがユーザに装着されていないと決定するように構成され、特に、視覚行動モニタ装着状態検出システムは、光強度が第3の閾値期間よりも長く閾値光強度未満であるとき、視覚行動モニタがユーザに装着されていないと決定するように構成される。ユーザが視覚行動モニタ/視覚行動モニタ装着状態検出システムを使用しているとき、これらの照明がある程度期待されるが、これは、そうでなければユーザが物を見たり知覚したりすることができず、したがって視覚活動がない可能性があるためであり、したがって、測定される周囲光レベルは、少なくとも一定期間、一定の(比較的小さい)閾値を超える必要がある場合がある。同時に、例えば容器、ケース又はバッグの中に置かれたときは、比較的低レベルの光が測定される可能性があり、この光は1つ以上の光センサで認識することができる。
視覚行動モニタ装着状態検出システムのいくつかの実施例では、1つ以上のセンサは、視覚行動モニタ装着状態検出システム及び視覚行動モニタの一方又は両方の眼鏡及び/又は耳又はユーザの頭部の別の部位及び/又は別の固定具への取り付けに関する取り付けデータを取得する1つ以上の取り付けセンサを備え、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを決定するように処理されるセンサデータは、当該取り付けデータを含み、視覚行動モニタ装着状態検出システムは、視覚行動モニタ装着状態検出システム及び視覚行動モニタの一方又は両方がそれぞれ眼鏡及び/又は耳及び/又はユーザの頭部の別の部位及び/又は固定具に取り付けられていると決定されたとき、視覚行動モニタがユーザに装着されていると決定するように構成される。
一実装形態では、VBMは、マウントを使用して眼鏡に取り付けられる。マウントには磁石が付いており、VBMは、磁場センサで取り付けを認識する。加えて又は代替的に、マウントに接続された接触パッドが露出しており、VBM装着状態検出システムは、接触パッド間の接続をテストすることで取り付けを認識する。接続が存在する場合、VBMが取り付けられていることを示す。
別の実装形態では、VBMは耳掛部としてユーザの耳に固定され、ユーザが眼鏡をかけているときを検出することができる。
いくつかの実施例では、1つ以上のセンサは、例えば眼鏡又はマウント/固定具の存在を検出する取り付けセンサであってもよい。
いくつかの実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システムは、上述したセンサのうちの少なくとも第1のセンサと第2のセンサとを備え、視覚行動モニタ装着状態検出システムは、第1のセンサ及び第2のセンサから取得したセンサデータを組み合わせて、ユーザが視覚行動モニタを正しく装着しているか否か、及び/又は視覚行動モニタを予め不適切であると定めた方法で装着しているか否かを統計的に決定するように構成される。例えば、動作及び取り付けの決定は、視覚行動モニタが装着されていることを示し得るが、距離センサが短い距離を示す場合がある。これは、視覚行動モニタ及び視覚行動モニタ装着状態検出システムを装着している間に(例えばユーザの毛髪による)センサ障害がある兆候を示す場合があるため、例えば視覚行動モニタ装着状態検出システムの信号発生器の音信号又は光信号によってユーザに警告することができる。多重センサ/手がかり/構成を使用して装着状態を識別するとき、他のセンサと著しく異なるセンサ値(外れ値)を検出することも可能である。このような外れ値は、VBMの非標準的な使用(誤用)を識別するため、ユーザに警告し、及び/又は誤った使用状況を記録することができる。例えば距離センサがユーザの毛髪又は被り物で覆われているとき、通常の使用状況では一般的ではない近距離/障害物のある視界を報告する。他のセンサと組み合わせて装着状態を報告することにより、VBMが実際に装着されていて、距離センサが遮られていることを識別でき、それに応じた行動をとることができる。別の実施例では、ユーザが装置を逆向きに装着するかもしれない。この場合、近接センサと周囲光センサは正しい値を報告する。毛髪で遮られていなければ、距離センサももっともらしい距離を報告することがある。しかし、方位センサは異常な測定値を報告することになるが、これは患者が頭部を下に傾けているときには上向き方位が優勢となり、これを認識してユーザに報告することができるからである。
別の実施例では、頭頂部で眼鏡を上に動かす習慣があるユーザもいる。動作センサ、距離センサ及び近接センサが装着状態を報告する場合、方位センサは、通常のVBMの使用状況では一般的ではない状態、すなわちVBMが一貫して上向きになっている状態を報告することになる。例えばユーザが前方を見ているときなど、VBMを正しく使用していても、上向きの視聴方位がデータ内に存在する場合があるが、視覚活動中に一貫してこの状態であることは一般的ではなく、センサを組み合わせて分析することによって統計的手法で検出することができる。これはVBMの誤使用状況の指標として役立ち、記録され、及び/又はユーザに警告されることになる。このような種類の情報は、眼鏡の処方がユーザの現在の活動に最適でないことを報告するため、視覚行動の特徴としても使用することができる。
本明細書に記載される実施形態及び例示的な実装形態のいずれか1つ以上と組み合わせることができる別の実施例では、(1つ以上の)距離センサ及び(1つ以上の)方位センサの組合せを使用して、眼鏡及び/又は頭部(及び/又は別の身体部位)への装着物(視覚行動モニタ及び/又は視覚行動モニタ装着状態検出システム)の取り付けが誤っていると決定することができる。通常の使用状況では、ユーザが真正面を見ているとき、ほとんどの視距離が遠距離(例えば2m超)であることが典型的であり得る。したがって、十分な観測統計値があれば、装着物の方位を推定し、それを典型的な水平方向の観測結果と比較することが可能である。一実施形態では、遠距離測定中のピッチ角の中央値を取り付け角度の指標として使用することができる。正しく取り付けられていれば、ピッチ角の中央値は、水平方向に対応して0レベル付近になると予想され得る。中央値の0レベルからのずれは、ピッチ角の中央値の符号に応じて、装着物の取り付けが不適切であること、又は装着物若しくは眼鏡が上下に傾いた状態で眼鏡を装着していることを示し得る。
したがって、本明細書に記載される実施形態及び例示的な実装形態のいずれか1つ以上と組み合わせることができる例示的な実装形態では、視覚行動モニタ装着状態検出システムは、方位センサを介して決定したピッチ角に基づいて、距離センサを介して取得した距離データと組み合わせて、視覚行動モニタ及び/又は眼鏡の装着が不適切であると決定するように構成される。方位センサを介して取得したピッチ角に関するデータと距離センサを介して取得した距離データを組み合わせて、視覚行動モニタ及び/又は眼鏡の使用状況を考慮することにより、装着状態(適切又は不適切)を正確に決定することができる。これには特にこの決定を行うための観測統計値を含むことがある。いくつかの例示的な実装形態では、測定ピッチ角が予想ピッチ角を頻繁に、及び/又は長期間(例えば、所定の期間を超える割合で測定)にわたって超える場合に、視覚行動モニタ及び/又は眼鏡の装着が不適切であると決定することができる。予想ピッチ角は、いくつかの実施例では、視距離(例えば、遠距離、中距離、近距離)を考慮することのできる統計データに基づく。視距離(複数可)を考慮する場合の統計データは、遠距離(例えば2m超)、中距離(例えば、0.5m~2mの間)及び近距離(例えば0.5m未満)に対する特定のピッチ角の発生に基づくことができる。ここで、統計データは、ピッチ角の関数としての(相対的な)発生の分布、特に水平線からの偏差に基づく分布、及び/又は特に視距離に基づく分布を指すことができる。
ここで、第1のセンサ及び第2のセンサから取得したセンサデータを組み合わせてユーザが視覚行動モニタを装着しているか否かを決定することは、ユーザが視覚行動モニタを装着している組み合わせ確率を決定することに基づくことができ、これにより、異なるセンサからのユーザが視覚行動モニタを装着している個々の確率が組み合わされて、組み合わせ確率が得られる。これにより、有利なことに、ユーザが視覚行動モニタを装着しているか否かをより正確に決定することができる。例えば、モニタを正しく装着することは、VBMが逆さまになっておらず、取り付けを識別し、近接センサが物体(頭部)の存在を感知することを意味する。
別の実施例では、動作センサ及び取り付けセンサは視覚行動モニタがユーザに装着されていることを示す一方で、方位センサは視覚行動モニタが装着されていないことを示すことがある。これは、例えば方位センサが逆さまに装着されていることを示している可能性があり、その場合、ユーザは(例えば、上述した信号発生器を使用して)警告されるべきである。
したがって、異なるセンサから取得したデータを組み合わせることにより、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かの決定を改善でき、特に、1つ以上のセンサが適切に装着されていない場合、ユーザに対して警告することができる。
本開示による関連する態様では、ユーザの視覚行動を監視する視覚行動モニタと、本明細書に記載される実施例のいずれか1つ以上による視覚行動モニタに結合又は一体化された、視覚行動モニタ装着状態検出システムと、を備えるシステムが提供される。
図1は、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装形態による、眼鏡に取り付けられた視覚行動モニタ装着状態検出システムの概略図である。
図2a及び図2bは、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実施形態による、視覚行動モニタ装着状態検出システムの使用例の概略図である。
図3a及び図3bは、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装形態による、視覚行動モニタ装着状態検出システムのさらなる使用例の概略図である。
図4a及び図4bは、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装形態による、視覚行動モニタ装着状態検出システムのさらなる使用例の概略図である。
図5は、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装形態による、視覚行動モニタ装着状態検出システムのさらなる使用例の概略図である。
図6は、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装形態による、視覚行動モニタ装着状態検出システムのさらなる使用例の概略図である。
図7は、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装形態による、視覚行動モニタ装着状態検出システムのさらなる使用例の概略図である。
図8は、正しく装着物を取り付けた場合の、近距離、中距離、遠距離に対応する装着物のピッチ角の分布を示す。
本開示のこれら及び他の態様は、単なる例として、添付の図面を参照してさらに説明される。全図を通して、同様の符号は、同様の部分を指す。
本開示は、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かを自動的に認識/決定するために、1つ以上のセンサからの1つ以上の手がかり(すなわちデータ)に基づくことができる視覚行動モニタ装着状態検出システムを提供する。
図1は、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装形態による視覚行動モニタ装着状態検出システム101の概略図であり、この実施例では眼鏡106に取り付けられている。
システム100は、この実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システム101と、視覚行動モニタ108と、を備える。この実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システムは第1のセンサ102aと第2のセンサ102bとを備え、これらは上述したようなセンサであってもよい。また、異なる種類のセンサを組み合わせて設けることができる。
この実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システム101及び視覚行動モニタ108は、アダプタ又はマウント104に取り付けられている。
マウント104への取り付けは、視覚行動モニタ装着状態検出システム101がマウント104、ひいては眼鏡106に取り付けられているか否かを感知する感知手段として使用することができる。ここでは、取り付けセンサは視覚行動モニタ装着状態検出システム101に含まれてもよい。視覚行動モニタ装着状態検出システム101が眼鏡106及び/又はマウント104に取り付けられていないとき、視覚行動モニタ108がユーザに装着又は使用されていないと決定することができる。
図2a及び2bは、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装形態による、視覚行動モニタ装着状態検出システムの使用例の概略図である。
図2aでは、視覚行動モニタ及び視覚行動モニタ装着状態検出システムがユーザに装着されている。図2bでは、眼鏡、ひいては視覚行動モニタ及び視覚行動モニタ装着状態検出システムが机上に置かれている。
この実施例では、センサは方位センサである。方位センサに作用する重力は、矢印Gで示されている。方位センサを使用すると、視覚行動モニタ装着状態検出システム、したがって視覚行動モニタが机上に置かれている(この実施例では逆さまになっている)と決定することができ、この方位は通常の使用状況に適合しない。したがって、視覚行動モニタ装着状態検出システム、したがって視覚行動モニタがユーザに装着されていないと決定することができる。
図3a及び3bは、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装形態による、視覚行動モニタ装着状態検出システムのさらなる使用例の概略図である。
図3aでは、この実施例において近接センサ302を備える視覚行動モニタ装着状態検出システムの検出領域304aが示されている。図示のように、眼鏡106がユーザに装着されていないとき、検出領域304aはこの実施例では眼鏡のほぼ中心まで延びており、これは通常の使用状況では不可能である。
図3bでは、眼鏡106がユーザに装着されている場合について、近接センサ302を備える視覚行動モニタ装着状態検出システムの検出領域304bが示されている。図示のように、ユーザが眼鏡106を装着しているときの検出領域304bは、信号が物体、この実施例ではユーザの頭部によって反射されるので、眼鏡106がユーザに装着されていないときの検出領域304aほどは延びない。視覚行動モニタの装着の検出は、ユーザの頭部に向けられた近接センサ302を使用して行われる。異なる距離(視覚行動モニタ装着状態検出システムに取り付けられた視覚行動モニタがユーザに装着されていないときは、装置が装着されているときに比べて長い距離)に基づいて、ユーザが視覚行動モニタを装着しているか否かの決定を行うことができる。
図4a及び4bは、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装形態による、視覚行動モニタ装着状態検出システムのさらなる使用例の概略図である。
図4a及び図4bに示す視覚行動モニタ装着状態検出システムは、この実施例では、距離センサ402を備える。図4aでは、視覚行動モニタ装着状態検出システム、したがって視覚行動モニタがユーザに装着されている間、距離センサ402は、この実施例では所定の閾値距離を超える距離を検出するが、これは通常の使用条件下においてユーザが比較的近い距離にある物体と向き合うことはないためである。図4bに示す実施例では、距離センサ402を備える視覚行動モニタ装着状態検出システム付きの眼鏡を折り畳んでケース/バッグに入れている。したがって、距離センサ402は比較的短い距離を測定する可能性があり、これは、装置がユーザに使用又は装着されていないことの指標として役立ち得る。
図5は、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装形態による、視覚行動モニタ装着状態検出システムのさらなる使用例の概略図である。この実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システムは、ユーザの耳の周りに配置することができる耳掛部として実装されている。
図6は、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装形態による、視覚行動モニタ装着状態検出システムのさらなる使用例の概略図である。このシナリオでは、ユーザは、視覚行動モニタ装着状態検出システムが配置された眼鏡を頭頂部に装着している。このようなシナリオにおいて、装着状態を識別するために複数のセンサ/手がかり/構成を使用するとき、複数のセンサ/手がかり/構成の使用から、眼鏡/装置が装着されているが誤った方法で装着されていることを導出可能であり得る。この実施例では、距離センサが(例えばユーザの毛髪又は被り物によって)覆われている/遮られていると決定することができ、一方、動作センサは装置の動作を検出することができ、方位センサは視覚行動モニタ/眼鏡を装着する水平位置からのずれを感知することができる。異なるセンサを介して取得した情報の組み合わせにより、この実施例では、距離センサが遮られていることを考慮すると、視覚行動モニタは装着されているものの潜在的に不適切な方法で装着されていると決定することができる。
装置の不適切な使用状況を検出することは、視覚行動に対する重要な信号となる場合がある。上記の実施例を考慮すると、患者は眼鏡を頭頂部に置いたり、又は眼鏡を胸に吊るしたりすることがあるが、これはユーザが現在眼鏡を使用していないことを示すことができ、その情報はユーザの視覚的ライフスタイルを特徴付けるために使用することができる。
図7は、本明細書に記載されるようないくつかの例示的な実装形態による、視覚行動モニタ装着状態検出システムのさらなる使用例の概略図である。
この実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システムは距離センサ402を備え、距離センサ402を使用して、物体までの距離が閾値距離を超えるか下回るかを決定する。
この実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システムはマウント104をさらに備え、マウント104を介して、例えば視覚行動モニタ装着状態検出システムが眼鏡に取り付けられているか否かを決定することができる。
さらに、この実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システムは加速度計702を備え、加速度計702を介して、視覚行動モニタ装着状態検出システムが直立配向であるか否かを決定することができる。
さらに、この実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システムは近接センサ302を備え、近接センサ302を介してユーザの頭部への接近を検出することができる。
さらに、この実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システムは周囲光センサ704を備え、周囲光センサ704を介してユーザの視覚に対する照明が十分か否かを決定することができ、これは例えば周囲光条件に応じて視覚行動が監視されているか否かに影響を与える可能性がある。
この実施例では、視覚行動モニタの装着確率は、統計的分類のマルチパラメータモデルであってもよい。視覚行動モニタの装着確率に関して決定するために、全てのパラメータを同時に考慮してもよい。
図8は、装着物(視覚行動モニタ及び/又は眼鏡)の不適切な装着及び/又は取り付けの検出に使用することができる装着物のピッチ角分布を示す。この実施例では、装着物が正しく取り付けられて使用されているため、遠距離に対応するピッチ角(太い実線の曲線で示す)が水平0レベル付近に分布している。この分布の中央値は、水平線から5度未満である。対照的に、中距離及び特に近距離のピッチ角分布は、中央値がそれぞれ10度及び40度を超えて下方にシフトしている。遠距離に対するこのようなピッチ角分布は、適切に取り付けられている通常の使用状況において一般的である。このような統計からの偏差を用いて、不適切な使用状況及び/又は取り付けを検出することができる。
いくつかの実施例では、周囲光センサを使用することができ、周囲光センサは視覚行動モニタ装着状態検出システム、したがって視覚行動モニタが閉じたケース又はバッグの中にある場合に特に有利であり得る。光センサを使用して所定の閾光レベル未満の比較的低い光レベル(例えば0)が測定されるだろうし、一方、外部における通常の使用中は、光レベルは(ユーザが視覚を使用できるように)閾光レベルを超えるだろう。
異なるセンサに基づく各方法は、装置が使用されていない(例えば通常の使用状況以外の)信号を検出することがあるが、しかしながら、このような信号は必ずしも視覚行動モニタが使用されているとは言えない可能性がある。例えば、アダプタ/マウントに取り付けることは、装置を適切に使用するために必要であるかもしれない(必要性)が、これは十分に使用していると言えない場合がある(十分性)。というのは、例えば図1に示すように、ユーザがマウントと視覚行動モニタ/視覚行動モニタ装着状態検出システム付きの眼鏡を外して机上に置いておくかもしれないからである。
さらに、通常の使用状況では適切な垂直配向にある(逆さまでない)ことが必要かもしれないが、装置が使用されていない間に机上で垂直配向にある場合がある。
さらに、ユーザは(例えば寝ていない限り)一般的に静止していられない場合が多いため、通常の使用状況において装置はある程度の動作を経験する必要がある場合がある。また、装置は、ポケットに入れて運ばれている間に動くことがある。
さらに、近接センサを用いて、例えばユーザの頭部などの物体の存在を測定する装置は、通常の使用状況では必要かもしれないが、十分ではない場合がある。
上記の考慮事項は、距離センサ及び周囲光センサを使用した測定にも同様に適用することができる。装置の前方に適度な距離を置くことや、ある程度の周囲光を確保することは、必要であるかもしれないが、十分ではない場合がある。
したがって、いくつかの実施例では、2つ以上のセンサから取得したデータを組み合わせて、視覚行動モニタがユーザに装着されているか否かをより正確に決定することが好ましい場合がある。これは、機械学習技術を使用して統計的分類を実装できるようにする上で特に有利であり得る。
上述のように、いくつかの実施例では、視覚行動モニタ装着状態検出システムは耳掛部の一部であってもよい。したがって、これはユーザが常に装着してもよく、また、例えば視覚行動モニタ装着状態検出システムが取り付けられている眼鏡をユーザが装着するときに起動させてもよい。
本明細書を通して、視覚行動モニタの「装着状態」へのあらゆる言及は、追加的に又は代替的に、視覚行動モニタがユーザに使用されているか否かを指すことができる。したがって、「装着状態」という表現は、視覚行動モニタがユーザに装着及び/又は使用されている(特に、正しく又は誤って使用されている)ことの一方又は両方を包含することができる。
言うまでもなく、当業者であれば、他にも多くの有効な代替案を想起することかできる。本発明は、記載された実施形態に限定されるものではなく、当業者に明らかであると共に本明細書に添付の特許請求の範囲内にあるような修正を包含するものである。