詳細な説明
1つまたは複数の例が図面に示されている実施形態を詳細に参照する。各例は、本開示を限定するものではなく、実施形態の説明のために提供される。実際、本開示の範囲または精神から逸脱することなく、様々な修正および変形が実施形態になされ得ることが、当業者には明白であろう。例えば、一実施形態の一部として図示または説明される特徴は、別の実施形態と共に使用されて、さらに別の実施形態をもたらすことができる。したがって、本開示の態様は、そのような修正および変形を網羅することが意図される。
概して、本開示は、刺繍された糸のパターンによって規定される装飾的特徴に等角なカスタム配置でフレキシブルな基材に取り付けられた導電性の繊維を含む対話型の繊維製品に向けられている。導電性の繊維は、導電性の糸、光ファイバ、および他の導電材料を含み得る。例えば、導電性の糸のような導電性の繊維を使用して、刺繍された糸のパターンを含むフレキシブルな基材の領域におけるタッチ入力を検出するように構成された静電容量式タッチセンサを形成することができる。刺繍された糸のパターンに対する導電性の糸の等角な配置は、対話型の繊維製品のユーザにとって直観的な方法で対話型の繊維製品に対するタッチ入力を受信するためのユーザインターフェイスを提供する。一例として、対話型の繊維製品は、タッチ入力を処理して、対話型の物体にワイヤレスで結合することができる様々な遠隔デバイスで機能性を開始するのに使用可能なタッチデータを生成することができる。例えば、対話型の繊維製品は、スピーカの音量を調整すること、モバイルデバイス上での映画の再生を制御すること、呼に応答することなどを行うためのユーザインターフェイスを提供し得る。導電性の糸はまた、歪みゲージセンサおよび他のタイプのセンサを形成するために使用され得る。導電性の繊維はまた、光ファイバーのような光源として使用され得る。繊維の柔軟性のために、対話型の繊維製品は、フレキシブルな対話型の物体を形成するためのフレキシブルな物体に、または固い対話型の物体を形成するための硬質な物体の両方の内部に容易に組み入れられ得る。
対話型の繊維製品の導電性の糸は、少なくとも1つの導電性ワイヤを含む導電性コアと、当該導電性コアを覆うフレキシブルな糸から構成されたカバー層とを含み得る。導電性コアは、1つまたは複数のフレキシブルな糸(例えば、シルク糸、ポリエステル糸、または綿糸)を導電性ワイヤと共にねじることにより、または、フレキシブルな糸を導電性ワイヤの周りに巻き付けることによって形成され得る。ある実施形態では、導電性コアは、フレキシブルな糸(たとえば、シルク)で導電性ワイヤを編み込むことによって形成され得る。カバー層は、導電性コアの周りにフレキシブルな糸を包むかまたは編み込むことによって形成され得る。ある実施形態では、導電性の糸は、導電性ワイヤと共にフレキシブルな糸を束ね、次いで当該束ねられた導電性コアの周りにフレキシブルな糸を束ねることによって導電性コアが形成される「二重編み」構造で実施される。他の種類の導電性の繊維は、開示される技術の実施形態に従って使用され得る。例えば、導電性ファイバは、光ファイバ用途におけるような、光を送信および/または放出するために使用され得る。多くの例が導電性の糸に関して提供されるが、任意の種類の導電性の繊維が例示的な実施形態に従って刺繍された糸のパターンと共に使用され得ることが、理解されるであろう。
例示的な実施形態によれば、刺繍された糸のパターンは、フレキシブルな基材上に提供され得る。フレキシブルな基材は、織布もしくは不織布のような織物、または、フレキシブルなプラスチック、フィルムのような他の材料を含み得る。刺繍された糸のパターンは、フレキシブルな基材の前面に装飾的特徴を規定することができる。装飾的特徴は、湾曲した、真っ直ぐな、または任意の好適なパターンもしくはデザインを有し得る1つまたは複数の縁部を有することができる。ある例では、装飾的特徴の縁部は、刺繍された縁部であり得る。他の例では、装飾的特徴の縁部は、複数の刺繍された糸の縁部によって規定され得る。導電性の糸のような一組の導電性の繊維は、刺繍された糸のパターンの少なくとも一部に対応するフレキシブルな基材の第2の表面の領域において当該フレキシブルな基材に取り付けることができる。一組の導電性の糸は、刺繍された糸のパターンの一部分の領域において装飾的特徴に等角の導電性の糸のパターンを規定することができる。導電性の糸のパターンは、フレキシブルな基材の背面に、前面の刺繍された糸のパターンの少なくとも一部と等角に形成され得る。このようにして、一組の導電性の糸は、刺繍された糸のパターンによって規定される装飾的特徴に等角な静電容量式タッチセンサを形成することができる。
一例として、導電性の糸のパターンの1つまたは複数の導電性の繊維は、刺繍された糸のパターンの少なくとも1つの縁部に等角であり得る。刺繍された糸のパターンの縁部に等角な導電性の繊維は、縁部と(例えば、基材によって規定される長手方向及び/または横方向に)位置合わせされてもよく、または、間隔をあけて縁部からオフセットされた線を規定し得る。複数の導電性の繊維は、縁部から異なるオフセットを有する各繊維を形成することによって、刺繍された糸のパターンの縁部に等角に形成され得る。一例として、刺繍された糸のパターンは、湾曲した縁を規定し得る。1つまたは複数の導電性の繊維は、湾曲した縁部に合わせられて、または、湾曲した縁部から一定の間隔を有するオフセットで糸を形成することによって、湾曲した縁部に対して等角であり得る。別の例では、複数の導電性の繊維は、縁部で終わる端を有する刺繍された部分を有する各糸を形成することによって、当該縁部に等角に形成されてもよい。
例示的な実施形態では、対話型の繊維製品の導電性の糸または光ファイバーのような導電性の繊維は、導電性の糸のパターンを形成するために、刺繍プロセスを使用して、所望の位置でフレキシブルな基材に選択的に取り付けられ得る。例えば、1つまたは複数の導電性の糸は、1つまたは複数の刺繍糸を使用して、選択された位置でフレキシブルな基材に導電性の糸を取り付ける刺繍プロセスを使用して、フレキシブルな基材に取り付けられ得る。導電性の糸は、刺繍された糸のパターンに対応する位置でフレキシブルな基材に刺繍され得る。導電性の糸の刺繍プロセスは、タッチセンサ、歪みセンサ等が刺繍された糸のパターンに一致するように、刺繍された領域の外側の領域では省略され得る。他の例では、導電性の糸は、他の技術を使用してフレキシブルな基材に取り付けられ得る。例えば、導電性の糸は、刺繍以外の技術を用いてフレキシブルな基材に縫い付けられ又は縫い合わされてもよい。他の例では、導電性の糸は、接着剤、テープ、または他の結合技術を使用してフレキシブルな基材に取り付けられ得る。ある例では、導電性の糸は、刺繍された糸のパターンを形成するために使用される刺繍糸を使用してフレキシブルな基材に取り付けられ得る。
静電容量式タッチまたは他のセンサの導電性の糸のような導電性の繊維は、フレキシブルな基材および/または刺繍された糸のパターンに対して様々な表面上に形成され得る。ある例では、刺繍された糸のパターンは、フレキシブルな基材の前の(または視認される)面に形成され得、また、一組の導電性の糸は、前面の反対側のフレキシブルな基材の背面(または視認されない)面に取り付けられ得る。導電性の糸は、背面に導電性の糸のパターンを形成する。導電性の糸は、刺繍された糸のパターンの1つまたは複数の糸を使用して、および/または、1つまたは複数の追加の糸を使用して、フレキシブルな基材の背面に取り付けられ得る。ある例では、導電性の糸は、フレキシブルな基材の背面に隣接することができ、背面とフレキシブルな基材の背面から延びる刺繍された糸のパターンの見えない部分との間に位置決めされ得る。他の例では、刺繍された糸のパターンの見えない部分は、フレキシブルな基材の背面に隣接して形成することができ、導電性の糸は、見えない部分の一部分を覆って取り付けられ得る。さらに別の例では、1つまたは複数の導電性の糸の少なくとも一部分は、フレキシブルな基材の前面から外側に延在し得る。導電性の糸は、フレキシブルな基材の前面の刺繍された糸のパターンの1つまたは複数の場所において露出され得る。
導電性の繊維は、刺繍された糸のパターンより前に、後に、または同時に、フレキシブルな基材に刺繍され得る。ある例では、刺繍された糸のパターンを形成するために、第1の刺繍プロセスを実施し得る。刺繍された糸のパターンは、フレキシブルな基材の前面に装飾的特徴を規定することができる。第1の刺繍プロセスの後、複数の導電性の糸をフレキシブルな基材に取り付けて、第2の刺繍プロセスで静電容量式タッチセンサを形成することができる。導電性の糸は、前面とは反対側のフレキシブルな基材の背面に取り付けられ得る。他の例では、複数の導電性の糸は、フレキシブルな基材に刺繍されてもよく、第1の刺繍プロセスにおいて静電容量式タッチセンサを形成することができる。導電性の糸をフレキシブルな基材の背面に刺繍した後、第2の刺繍プロセスを実施してフレキシブルな基材の前面に刺繍された糸のパターンを形成することができる。装飾的特徴の反対側のフレキシブルな基材の背面で、刺繍糸は導電性の糸の上に形成されて、導電性の糸をフレキシブルな基材とさらに一体化することができる。さらに別の例では、複数の導電性の糸および刺繍された糸のパターンは、共通の刺繍プロセスにおいて同時にフレキシブルな基材に刺繍され得る。
例示的な実施形態では、複数の組の導電性の繊維は、刺繍された糸のパターンに等角なフレキシブルな基材に取り付けられ得る。一例では、第1の複数の糸を横切って導電性の糸のグリッドまたはアレイを形成する第2の複数の導電性の糸が、形成され得る。導電性の糸のグリッドまたはアレイは、静電容量式タッチグリッドと呼ばれることがある。例えば、第1の複数の導電性の糸は、実質的に横方向に合わせられ得、そして、第2の複数の導電性の糸は、グリッドを形成するように実質的に縦方向に合わせられ得る。ある実施形態では、横方向および縦方向は直交している。他の例では、第1の複数の導電性の糸および第2の複数の導電性の糸は、非直交角度で交差し得る。個々の導電性の糸の寸法は、刺繍された糸のパターンと等角の様々な導電性の糸のパターンを形成するように変えられ得る。
説明される静電容量式タッチセンサを介して提供されるタッチ入力は、様々な用途および能力を含み得る。一例として、タッチセンサは、当該タッチセンサの位置における単純なタッチ入力を検出するためのボタンとして使用され得る。ある例では、導電性の糸の1次元アレイを使用して、ボタン型入力を検出することができるタッチセンサを実施することができる。導電性の糸の1次元アレイはまた、1次元のスワイプ入力(例えば、糸の間の間隔に対応する単一方向への移動)を検出するために使用されてもよい。ある例では、導電性の糸の2次元アレイを使用して、導電性の糸のグリッド内のタッチの特定の位置を含むトラックパッド入力を検出することができるタッチセンサを実施することができる。さらに、導電性の糸の2次元アレイを使用して、様々なジェスチャー入力、認証入力、予め規定されたキーストローク、動き、ユーザ固有の自然行動などを検出することができる。1つまたは複数の機械学習モデルは、トレーニングデータを使用して機械学習モデルをトレーニングすることに基づいてユーザ入力を検出するために使用され得る。さらに、タッチセンサは、指の距離によって引き起こされる容量変化からアナログのおよび疑似力(pseudo-force)の入力を検出するように構成されてもよい。
いくつかの態様によれば、外部のコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップなど)は、1つまたは複数のワイヤレスのおよび/または有線のインターフェイスを使用して、対話型の繊維製品に通信可能に結合され得る。ジェスチャーマネジャーは、ジェスチャーとコンピューティングデバイスの機能との間のマッピングを記憶するために、コンピューティングデバイス上で実施され得る。ジェスチャーにマッピングされた機能性は、対話型の繊維製品でジェスチャーを検出することに応答して開始され得る。ある例では、対話型の繊維製品は、静電容量式タッチセンサに対するジェスチャーの位置に基づいて、ジェスチャーに選択的に応答するように構成され得る。
第1の組の導電性の糸は、刺繍された糸のパターンの第1の部分に対応するフレキシブルな基材の第1の領域に形成され得る。第1の組の導電性の糸は、刺繍された糸のパターンの第1の部分に対して等角であり得る。第2の組の導電性の糸は、刺繍された糸のパターンの第2の部分に対応するフレキシブルな基材の第2の部分に形成され得る。第2の組の導電性の糸は、刺繍された糸のパターンの第2の部分に対して等角であり得る。ある例において、対話型の繊維製品は、刺繍された糸のパターンの第1の部分における第1の組の導電性の糸に関連して提供される第1のジェスチャーに応答するように構成され得る。対話型の繊維製品は、刺繍された糸のパターンの第2の部分の第2の組の導電性の糸に関連して提供される第2のジェスチャーに応答するように構成され得る。例えば、第1の組の導電性の糸は、長手方向に間隔をあけて横方向に形成されてもよい。第1の組の導電性の糸は、刺繍された糸のパターンの第1の部分において提供される長手方向のタッチ動作を含む入力ジェスチャーに応答し得る。例えば、入力ジェスチャーは、長手方向のスワイプまたはスライド動作を含み得る。繊維コントローラは、長手方向に間隔を空けた複数の導電性の糸で順次タッチ入力を感知し得る。第2の組の導電性の糸は、横方向に間隔をあけて縦方向に形成され得る。第2の組の導電性の糸は、刺繍された糸のパターンの第2の部分において提供される横方向のタッチ動作を含む入力ジェスチャーに応答し得る。例えば、入力ジェスチャーは、横方向のスワイプまたはスライド動作を含み得る。繊維コントローラは、横方向に間隔を空けた複数の導電性の糸で順次タッチ入力を感知し得る。ある例では、対話型の繊維製品は、刺繍された糸のパターンの第2の部分において第1のジェスチャーに応答しないように、また、刺繍された糸のパターンの第1の部分において第2のジェスチャーに応答しないように構成され得る。例えば、第1の組の糸は、横方向のタッチ入力を含む第1のジェスチャーに応答しなくてもよい。第2の組の糸は、縦方向のタッチ入力を含む第2のジェスチャーに応答しなくてもよい。このようにして、対話型の繊維製品は、単一の刺繍された糸のパターンに関連して提供される複数のジェスチャーを容易に区別するように構成され得る。さらに、ジェスチャーは、刺繍された糸のパターンの個々の部分に関連付けられる導電性の糸の等角な形成に基づいて、刺繍された糸のパターンの部分に直観的にリンクされ得る。
ある例では、複数の導電性の糸に関連付けられるピッチは、刺繍された糸のパターンの異なる位置で静電容量式タッチセンサの感度を調整するために変えることができる。導電性の糸のグループのピッチは、当該グループの個々の糸間の間隔を示し得る。一組の導電性の糸のピッチは、当該一組の導電性の糸の第1のグループに関連付けられるピッチが、当該一組の導電性の糸の第2のグループのピッチよりも小さくなるように変えることができる。このようにして、導電性の糸の第1のグループに対応する刺繍された糸のパターンの第1の部分は、導電性の糸の第2のグループに対応する刺繍された糸のパターンの第2の部分よりも敏感であり得る。他の例では、個々の糸間のピッチは、タッチセンサに対して異なる感度を規定するために、糸の長さに沿って変えられ得る。ある例では、減少したピッチは、ユーザ入力に直観的にリンクされ得る刺繍された糸のパターンの特定の部分に関連付けられて提供され得る。
開示される技術の実施形態は、特に、コンピューティング技術、繊維、およびこれら2つの統合の分野において、多数の技術的効果および利益を提供する。導電性の繊維は、フレキシブルな基材上に形成された刺繍された糸のパターンに等角に形成される。刺繍された糸のパターンに等角な導電性の糸のような導電性の繊維を形成することによって、静電容量式タッチセンサまたは他のセンサは、刺繍された糸のパターンに対応するフレキシブルな基材の領域内に形成され得る。刺繍された糸のパターンは、タッチ入力のための位置の自然な表示を提供し得る。さらに、刺繍された糸のパターンは、提供すべきタッチ入力のタイプの自然な表示を提供し得る。例えば、湾曲した刺繍された縁部は、入力を提供するために縁部を追跡するための表示を提供し得る。このようにして、直観的な静電容量式タッチインターフェイスを対話型の物体上に設けることができる。
開示される技術の態様は、さらに、フレキシブルな基材への導電性の糸の改善された統合を提供する。例えば、導電性の繊維は、既存のフレキシブルな基材に刺繍されてもよい。刺繍プロセスによって、多数の形状、縁部、デザインなどが形成され得る。さらに、導電性の繊維は、刺繍された糸のパターンに等角なカスタム配置で形成され得る。そのような技術は、織物製造プロセスへの導電性の糸の統合を必要とする、従来の織りまたは他の織物製造プロセスと対照的であり得る。そのような技法は高価であり得、頻繁なまたは最後の微小設計変更に適さない可能性がある。記載されるような刺繍プロセスを用いて、導電性の繊維は、設計変更に関連する複雑さおよびコストを低減して、カスタム場所に配置され得る。一例として、名前またはロゴは、衣類に刺繍され、刺繍された導電性の繊維のカスタム配置は、当該衣類に刺繍された名前またはロゴに関連して提供され得る。このプロセスは、新しい織物を必要とすることなく、複数の名前またはロゴについて繰り返され得る。むしろ、複数の衣類を製造するために、同じ織物が使用され得る。特注の刺繍のデザインおよび対応する等角の導電性の繊維は、費用効果が高く効率的な方法で衣類に適用され得る。
開示される技術のさらに他の態様は、コンピューティングデバイスのための改善されたユーザインターフェイスを提供し得る。例えば、静電容量式タッチセンサは、コンピューティングデバイスにジェスチャー入力を提供するために使いやすく直観的なインターフェイスを提供し得る。刺繍された糸のパターンは、対話型の物体上の静電容量式タッチインターフェイスの位置の視覚的表示を提供し得る。加えて、および/または代替的に、刺繍された糸のパターンは、提供するジェスチャーのタイプの視覚的表示を提供し得る。このようにして、ユーザは、コンピューティングデバイスで機能を開始するためにとるべき適切な動作を容易に理解し得る。
ある実施形態によれば、1つまたは複数の組の導電性の糸から形成される静電容量式タッチセンサは、対話型の物体に統合される内部の電子機器モジュールに結合され得る。一組の導電性の糸は、内部の電子機器モジュールに直接取り付けることができ、又は、1つまたは複数のコネクタ部品を介して内部の電子機器モジュールに取り付けることができる。電子構成要素の第2のサブセット(例えば、マイクロプロセッサ、電源、またはネットワークインターフェイス)を含む取り外し可能な電子機器モジュールは、通信インターフェイスを介して、対話型の物体に取り外し可能に結合される。通信インターフェイスは、取り外し可能な電子機器モジュールが対話型の物体に結合されると、内部の電子機器モジュールと取り外し可能な電子機器モジュールとの間の通信を可能にする。
内部の電子機器モジュールは、導電性の糸へのタッチ入力を検出するように構成された感知回路のような電子部品の第1のサブセットを含み得る。ある例では、感知回路は、ユーザ圧力が導電性の糸に加えられたときにタッチ入力を検出するように構成されたコントローラを備える。当該コントローラは、タッチ入力データをコンピューティングデバイスに伝達するように構成され得る。ある例では、コントローラはフレキシブルなプリント回路基板(PCB)を備える。プリント回路基板は、導電性の糸に取り付けるための一組の接触パッドを含み得る。ある例では、プリント回路基板はマイクロプロセッサを含む。(例えばマイクロプロセッサを含む)PCBの一部は、ポリマー組成物で外側被覆され得る。
例示的な実施形態では、取り外し可能な電子機器モジュールは、対話型の物体上の剛性部材に取り外し可能に取り付けられ得る。コネクタは、取り外し可能な電子機器モジュールに電気的に結合するための接続デバイスを第1の縁部に含み得る。内部の電子機器モジュールは、コネクタと通信することができる。内部の電子機器モジュールは、コネクタに接続されると、取り外し可能な電子機器モジュールと通信するように構成され得る。取り外し可能な電子機器モジュールのコントローラは、情報を受信し、内部の電子機器モジュールにコマンドを送信することができる。通信インターフェイスは、コネクタが取り外し可能な電子機器モジュールに結合されたときに、内部の電子機器モジュールとコントローラとの間の通信を可能にするように構成される。例えば、通信インターフェイスは、取り外し可能な電子機器モジュールに統合されたネットワークインターフェイスを備えてもよい。取り外し可能な電子機器モジュールは、再充電可能な電源も含み得る。取り外し可能な電子機器モジュールは、電源を充電するために対話型の物体から取り外し可能とされ得る。電源が充電されると、取り外し可能な電子機器モジュールは、その後、対話型の物体内に戻されて、コネクタに電気的に結合され得る。
図1は、刺繍された糸のパターンに等角な導電性の繊維を含む対話型の繊維製品が実施され得る例示的な環境100の図である。環境100は、様々な対話型の物体104内に統合されているものとして示されている対話型の繊維製品102を含む。対話型の繊維製品102は、タッチ入力(例えば、マルチタッチ入力)を感知するように構成された繊維製品である。本明細書に記載されるように、繊維製品は、しばしばスレッド(thread)または糸(yarn)と呼ばれる天然のまたは人工繊維のネットワークからなる任意の種類のフレキシブルな織物材料を含み得る。繊維製品は、織り、編み、ひだ付け、結び目付け、糸を一緒にプレスすること、または、繊維もしくはフィラメントを一緒に不織布様式で固めることによって、形成され得る。
環境100では、対話型の物体104は、シャツ104-1、帽子104-2、ハンドバッグ104-3および靴104-6のような「フレキシブルな」物体を含む。しかしながら、対話型の繊維製品102は、数例を挙げると、衣類または衣類物品、衣類付属品、衣類容器、ブランケット、シャワーカーテン、タオル、シート、ベッドカバー、または家具の織物ケースのような、織物または同様のフレキシブルな材料から作られた任意の種類のフレキシブルな物体内に統合され得ることに留意されたい。衣類付属品の例は、頭、手首、または二頭筋の周りに着用される発汗弾性バンドを含み得る。衣類付属品の他の例は、様々な手首、腕、肩、膝、脚、および股関節ブレースまたは圧迫スリーブに見い出すことができる。ヘッドウェアは、衣類付属品、例えば、サンバイザー、キャップ、および保温性のバラクラバの別の例である。衣類容器の例は、ウエストまたは腰につけるバッグ、バックパック、ハンドバッグ、学生鞄、吊り下げの衣類バッグ、およびトートを含み得る。衣類容器は、バックパックの場合のようにユーザによって着用されまたは持ち運ばれてもよく、またはキャスター付き旅行鞄の場合のようにその自重を保持し得る。対話型の繊維製品102は、織り、縫合、接着などを含む様々な異なる方法でフレキシブルな物体104内に統合され得る。
この例では、物体104は、プラスチックカップ104-4およびハードスマートフォンケーシング104-5のような「固い」物体をさらに含む。しかしながら、固い物体104は、プラスチック、金属、アルミニウム等のような、フレキシブルでないまたは半分フレキシブルな材料から作られた任意のタイプの「固い」または「剛性のある」物体を含み得ることに留意されたい。例えば、固い物体104はまた、ほんの数例を挙げると、プラスチックの椅子、水ボトル、プラスチックのボール、または、自動車部品を含み得る。別の例では、固い物体104はまた、胸板、ヘルメット、ゴーグル、すね当て、および肘当てのような衣類付属品を含み得る。あるいは、固いまたは半分フレキシブルな衣類アクセサリは、靴、スパイク、ブーツ、またはサンダルによって具現化され得る。対話型の繊維製品102は、様々な異なる製造プロセスを使用して、固い物体104内に統合され得る。1つまたは複数の実施形態では、射出成形は、対話型の繊維製品102を固い物体104に統合するために使用される。
対話型の繊維製品102は、ユーザが、対話型の繊維製品102が統合される物体104を制御すること、または、ネットワーク108を介して様々な他のコンピューティングデバイス106を制御することを可能にする。コンピューティングデバイス106は、様々な非限定的で例示的なデバイス、すなわち、サーバ106-1、スマートフォン106-2、ラップトップ106-3、コンピューティング眼鏡106-4、テレビ106-5、カメラ106-6、タブレット106-7、デスクトップ106-8、およびスマートウォッチ106-9で示されるが、ホーム自動化および制御システム、サウンドまたはエンターテイメントシステム、家電機器、セキュリティシステム、ネットブック、および電子リーダーのような他のデバイスが使用され得る。コンピューティングデバイス106は、着用可能で(例えば、コンピューティング眼鏡およびスマートウォッチ)、着用可能ではないが移動可能であり得(例えば、ラップトップおよびタブレット)、または、比較的移動不可能であり得る(例えば、デスクトップおよびサーバ)ことに留意されたい。
ネットワーク108は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、イントラネット、インターネット、ピアツーピアネットワーク、ポイントツーポイントネットワーク、メッシュネットワーク等のような多くのタイプのワイヤレスのまたは部分的にワイヤレスの通信ネットワークのうちの1つまたは複数を含む。
対話型の繊維製品102は、ネットワーク108を介してタッチデータまたは他のセンサデータを送信することによって、コンピューティングデバイス106と対話することができる。コンピューティングデバイス106は、コンピューティングデバイス106またはコンピューティングデバイス106におけるアプリケーションを制御するために、タッチデータを使用する。一例として、シャツ104-1に統合された対話型の繊維製品102が、ユーザのポケット内のユーザのスマートフォン106-2、ユーザの住宅内にあるテレビ106-5、ユーザの手首のスマートウォッチ106-9、または、サーモスタット、ライト、音楽のようなユーザの住宅内の様々な他の機器を制御するように構成され得ることを考える。例えば、ユーザは、当該ユーザのシャツ104-1内に統合された対話型の繊維製品102を上または下にスワイプして、テレビ106-5上のボリュームを大きくまたは小さくさせ、ユーザの住宅内のサーモスタットによって制御される温度を上昇または下降させ、あるいは、ユーザの住宅内の照明を点灯または消灯させ得る。任意のタイプのタッチ、タップ、スワイプ、ホールド、またはストロークジェスチャーが、対話型の繊維製品102によって認識され得ることに留意されたい。
より詳しくは、対話型の物体および複数の電子機器モジュールを含む例示的なシステム200を示す図2を検討する。システム200では、対話型の繊維製品102は、フレキシブルな物体(例えば、シャツ104-1、帽子104-2、またはハンドバッグ104-3)または固い物体(例えば、プラスチックカップ104-4またはスマートフォンケース104-5)として実施され得る物体104に統合される。
対話型の繊維製品102は、ユーザの手の1つまたは複数の指が対話型の繊維製品102に触れたときに、ユーザからのタッチ入力を感知するように構成される。対話型の繊維製品102は、ユーザからのシングルタッチ、マルチタッチ、および/または、フルハンドタッチ入力を感知するように構成されてもよい。タッチ入力の検出を可能にするために、対話型の繊維製品102は導電性の糸202を含み、これは、以下に記載するように、(例えば、グリッド、アレイ、または平行パターンにある)対話型の繊維製品102に結合されて、刺繍された糸のパターンに等角になる。特に、導電性の糸202は、例示的な実施形態において、対話型の繊維製品102の柔軟性を変えず、それにより、対話型の繊維製品102は対話型の物体104内に容易に統合され得る。
対話型の物体104は、対話型の物体104内に埋め込まれて導電性の糸202に直接結合される内部の電子機器モジュール204を含む。内部の電子機器モジュール204は、通信インターフェイス222を介して取り外し可能な電子機器モジュール206に通信可能に結合され得る。内部の電子機器モジュール204は、対話型の物体104用の電子部品の第1のサブセットを含み、取り外し可能な電子機器モジュール206は、対話型の物体104用の電子部品の第2の異なるサブセットを含む。本明細書で説明されるように、内部の電子機器モジュール204は、対話型の物体104内に物理的および永久的に埋め込まれてもよく、取り外し可能な電子機器モジュール206は、対話型の物体104に取り外し可能に結合され得る。
システム200では、内部の電子機器モジュール204内に含まれる電子構成要素は、対話型の繊維製品102に織り込まれる導電性の糸208に結合される検知回路210を含む。例えば、導電性の糸208からのワイヤは、フレキシブルなPCB、クレーピング、導電性接着剤による接着、はんだ付け等を使用して、検知回路210に接続され得る。一実施形態では、検知回路210は、ある要求を示すように予めプログラムされた導電性の糸上で、ユーザに入力されたタッチ入力を検出するように構成することができる。一実施形態では、導電性の糸がグリッドまたは他のパターンを形成するとき、検知回路210はまた、タッチ入力の動きと同様に、導電性の糸208上のタッチ入力の位置を検出するように構成され得る。例えば、ユーザの指のような物体が導電性の糸208にタッチすると、当該タッチの位置は、導電性の糸208のグリッドまたはアレイ上の静電容量の変化を検出することによって、検知回路210によって決定され得る。次いで、タッチ入力は、コンピューティングデバイス106を制御するために使用可能なタッチデータを生成するために使用され得る。例えば、タッチ入力は、一本の指のタッチ(例えば、タッチ、タップ、およびホールド)、複数本の指のタッチ(例えば、2本指のタッチ、2本指のタップ、2本指の把持、およびピンチ)、一本の指または複数本の指のスワイプ(例えば、スワイプアップ、スワイプダウン、左スワイプ、右スワイプ)、および、手全体の対話(例えば、ユーザの手全体で織物にタッチすること、ユーザの手全体で織物を覆うこと、ユーザの手全体で織物を押すこと、手のひらのタッチ、並びに、当該織物にタッチしている間にユーザの手を転がすこと、ねじること、または回転させること)のような様々なジェスチャーを決定するために使用され得る。
通信インターフェイス222は、内部の電子機器モジュール204と取り外し可能な電子機器モジュール206との間で電力およびデータ(例えば、検知回路210によって検出されるタッチ入力)の転送を可能にする。ある実施形態では、通信インターフェイス222は、コネクタプラグおよびコネクタレセプタクルを含むコネクタとして実施され得る。コネクタプラグは、取り外し可能な電子機器モジュール206に実装されてもよく、対話型の物体104に実装され得るコネクタレセプタクルに接続するように構成される。
システム200では、取り外し可能な電子機器モジュール206は、マイクロプロセッサ212、電源214、およびネットワークインターフェイス216を含む。電源214は、通信インターフェイス222を介して検知回路210に結合され、タッチ入力の検出を可能にするために検知回路210に電力を供給することができ、小型バッテリとして実施され得る。1つまたは複数の実施形態では、通信インターフェイス222は、取り外し可能な電子機器モジュール206を対話型の物体104の内部の電子機器モジュール204に接続するように構成されたコネクタとして実施される。タッチ入力が内部の電子機器モジュール204の検知回路210によって検出されると、当該タッチ入力を表すデータが通信インターフェイス222を介して取り外し可能な電子機器モジュール206のマイクロプロセッサ212に通信され得る。次いで、マイクロプロセッサ212は、タッチ入力データを分析して、1つまたは複数の制御信号を生成し、当該制御信号は、次いで、ネットワークインターフェイス216を介してコンピューティングデバイス106(たとえば、スマートフォン)に伝送され、コンピューティングデバイス106に特定の機能性を開始させることができる。一般に、ネットワークインターフェイス216は、有線、無線、または光ネットワーク上で、タッチデータのようなデータをコンピューティングデバイス106に伝送するように構成される。限定ではなく例として、ネットワークインターフェイス216は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)(たとえば、Bluetooth(登録商標))、ワイドエリアネットワーク(WAN)、イントラネット、インターネット、ピアツーピアネットワーク、ポイントツーポイントネットワーク、メッシュネットワーク等を介して(例えば、図1のネットワーク108を介して)、データを伝送することができる。
内部の電子機器モジュール204および取り外し可能な電子機器モジュール206は、特定の電子構成要素を含むものとして図示および説明されるが、これらのモジュールは、様々な異なる方法で構成され得ることを理解されたい。例えば、ある例では、内部の電子機器モジュール204内に含まれているとして説明される電子構成要素は、取り外し可能な電子機器モジュール206において少なくとも部分的に実装されてもよく、逆もまた同様である。さらに、内部の電子機器モジュール204および取り外し可能な電子機器モジュール206は、センサ、光源(例えば、LED)、ディスプレイ、スピーカ等のような、図2に例示されたもの以外の電子構成要素を含み得る。
図3は、1つまたは複数の実施形態に従う、導電性の糸で形成された静電容量式タッチセンサを含む対話型の物体104の例300を示す。この例では、対話型の物体104の対話型の繊維製品102は、対話型の繊維製品102のフレキシブルな基材を形成する非導電性の糸220を含む。非導電性の糸220は、綿、ウール、シルク、ナイロン、ポリエステルのような任意の種類の非導電性の糸、繊維、または織物に対応し得る。図3は導電性の糸に関する例を提供するが、光ファイバーのような他の導電性の繊維も同様に形成され得ることが理解されるであろう。
導電性の糸208は、導電性ワイヤ、または、ねじられた、編まれた、もしくは、フレキシブルな糸で包まれた複数の導電性フィラメントを含む。示されるように、導電性の糸208は、刺繍糸230を使用してフレキシブルな基材上に刺繍され、非導電性の糸220と一体化されて布地または織物を形成することができる。他の例では、導電性の糸208は、接着剤、テープ、または他の縫合技術を使用する糸を使用して、非導電性の糸230に固着され得る。
1つまたは複数の実施形態では、導電性の糸208は、薄い銅ワイヤを含む。しかしながら、導電性の糸208は、銀、金、または導電性ポリマーで被覆された他の材料のような他の材料を使用して実施され得ることに留意されたい。導電性の糸208は、非導電性の糸を一緒に編むことによって形成された外側カバー層を含み得る。非導電性の糸は、綿、ウール、シルク、ナイロン、ポリエステル等のような任意の種類のフレキシブルな糸または繊維として実施され得る。
対話型の繊維製品102は、一組の刺繍糸を使用して一組のメイン糸をファブリックに縫合することを伴う、任意の従来の刺繍プロセス(例えば、フリーモーション刺繍、リンクステッチ刺繍、ヒニール刺繍等)を使用して、費用効果が高く、効率的な方法で、形成され得る。刺繍は、多数のタイプがあるフレームまたは機械上で実施されてもよい。したがって、機械は、刺繍糸230を使用して導電性の糸208を非導電性の糸220上に刺繍して、対話型の繊維製品102を作成することができる。
導電性の糸208は、任意の好適なパターンまたは配列で織物102上に縫い付けられ得る。一実施形態では、例えば、導電性の糸208は、単一の一連の平行な糸を形成し得る。例えば、一実施形態では、静電容量式タッチセンサは、ジャケットのスリーブ上のような、対話型の物体上に都合よく配置される単一の複数の平行な導電性の糸を備えてもよい。導電性の糸208は、図3では互いから離間して示されているが、導電性の糸208は、互いに非常に密接に刺繍され得ることに留意されたい。例えば、ある例では、2つまたは3つの導電性の糸が、各方向において互いに密接に刺繍され得る。この特定の例において、導電性の糸は、互いに交差または横断しない平行な感知ラインとして配置され得る。代替の実施形態では、導電性の糸208は、図5に示されるようにグリッドを形成し得る。
例300では、検知回路210は、物体104内に統合されているものとして示され、導電性の糸208に直接接続される。動作中、検知回路210は、自己容量感知、射影容量感知、または相互容量感知を使用して、一組の導電性の糸208上のタッチ入力の位置を決定することができる。
例えば、自己容量センサとして構成される場合、検知回路210は、制御信号(例えば、正弦信号)を各導電性の糸208に印加することによって、導電性の糸208を充電する。ユーザの指のような物体が導電性の糸208にタッチすると、タッチされた導電性の糸208は接地され、これにより、タッチされた導電性の糸208上の静電容量が変化する(例えば、静電容量を増加または減少させる)。
検知回路210は、静電容量の変化を使用して、物体の存在を識別する。そうするために、検知回路210は、それぞれの導電性の糸208の静電容量の変化を検出することによって、どの導電性の糸208がタッチされたかを検出することによって、タッチ入力の位置を検出する。検知回路210は、タッチされた導電性の糸の位置を使用して、一組の導電性の糸208のタッチ入力の位置を決定する。
導電性の糸208および検知回路210は、検出されたタッチ入力を表すタッチデータを、通信インターフェイス222を介して対話型の物体104に取り外し可能に結合された取り外し可能な電子機器モジュール206に通信するように構成される。次いで、マイクロプロセッサ212は、ネットワークインターフェイス216を介して、タッチデータのコンピューティングデバイス106への通信を引き起こし、当該デバイスが、物体104、コンピューティングデバイス106、または、コンピューティングデバイス106において実施されるアプリケーションを制御するために使用され得る、当該タッチデータに基づいて、ジェスチャーを決定することを可能にすることができる。コンピューティングデバイス106は、対話型の繊維製品102に対して行われた、タッチ、タップ、スワイプ、ホールド、およびカバーのような様々な異なる種類のジェスチャーを認識するように実施され得る。
ある実施形態によれば、内部の電子機器モジュールおよび/または取り外し可能な電子機器モジュール用のコネクタのような電子機器を有する一組の導電性の繊維は、衣類のような物体に適用され得る収容アセンブリに組み込まれ得る。当該アセンブリは、そこに取り付けられた一組の導電性の糸を有するフレキシブルな基材を含み得る。さらに、内部の電子機器モジュールおよび/または取り外し可能な電子機器モジュールのためのコネクタは、フレキシブルな基材に取り付けられ得る。ある例では、刺繍された糸のパターンは、フレキシブルな基材の前面に形成され得る。次いで、刺繍された糸のパターン、一組の導電性の繊維、および電子機器を含むフレキシブルな基材は、接着剤、テープ、フックおよびループ締結具、縫合、または、別の技術を使用して、衣類のような物体に取り付けられ得る。他の例では、一組の導電性の繊維および電子機器を含むフレキシブルな基材は、衣類に取り付けられ得、その後、刺繍された糸のパターンを形成することができる。
例示的な実施形態に従う、刺繍された糸のパターンによって規定される装飾的特徴に等角な導電性の繊維を含む、対話型の繊維製品を形成するための様々なアプローチが説明される。図4は、フレキシブルな基材の第1の表面上に装飾的特徴302を規定する刺繍された糸のパターン304を含む対話型の繊維製品300の正面図である。対話型の繊維製品300は、横方向303および長手方向305を規定し得る。フレキシブルな基材は、図4およびそれ以降の図において、明確化のため、図示されていない。図5は、図4の対話型の繊維製品300の背面図を示す。刺繍された糸のパターン304は、1つまたは複数の刺繍プロセスを使用してフレキシブルな基材に固定された1つまたは複数の刺繍糸を含む。この例では、刺繍された糸のパターン304は、「C字形」装飾パターン302を規定する縁部306を形成する糸を含む。
図5の背面図を参照すると、導電性の糸208は、刺繍された糸のパターンに対応する領域においてフレキシブルな基材に結合され、静電容量式タッチセンサ316を形成する。この例では、導電性の糸208は、1つまたは複数の刺繍糸230を使用してフレキシブルな基材に刺繍される。刺繍糸230は、フレキシブルな基材の背面から表面まで通過し、図4に示す表面に示すようなパターンを形成する。図示されているように、導電性の糸のそれぞれは、刺繍された縁部306の内側の位置でフレキシブルな基材に刺繍されている。より具体的には、各導電性の糸208は、刺繍された部分および刺繍されていない部分を含む。各導電性の糸208の刺繍された部分は、刺繍された縁部で、または刺繍された縁部内で終わる少なくとも1つの端部を含む。このようにして、各導電性の糸208の刺繍された部分は、装飾的特徴の領域においてフレキシブルな基材に選択的に結合される。したがって、導電性の糸は、刺繍された糸のパターンによって規定される装飾的特徴に等角な導電性の糸のパターンを形成する。図4および図5ならびに以下で説明される他の対話型の繊維製品は、導電性の糸に関する例を提供するが、光ファイバー等のような他の導電性の繊維が同様の方法で形成され得ることが理解されるであろう。
導電性の糸208は、実質的に平行な第1の組の導電性の糸208と、当該第1の組の導電性の糸を横切ってグリッドを形成する実質的に平行な第2の組の導電性の糸208とを含むグリッドを形成するように、対話型の繊維製品300上に刺繍される。この例では、第1の組の導電性の糸208は横方向303(例えば、水平)に方向付けられ、第2の組の導電性の糸208は長手方向305(例えば、垂直)に方向付けられ、第1の組の導電性の糸208は第2の組の導電性の糸208に実質的に直交して位置付けられる。しかしながら、導電性の糸208は、交差する導電性の糸208が互いに直交しないように方向付けられてもよいことが理解されるであろう。例えば、ある例では、交差する導電性の糸208は、ダイヤモンド形状のグリッドを形成し得る。導電性の糸208は、図5では互いから離間されているとして示されているが、導電性の糸208は、互いに非常に近接して形成されてもよいことに留意されたい。例えば、ある例では、2つまたは3つの導電性の糸が、各方向に互いに密接に形成されてもよい。さらに、ある例では、導電性の糸は、互いに交差しないまたは横切らない平行な感知線として配向されてもよい。
自己容量式センサとして実施される場合、マルチタッチ入力が受け取られると、「ゴースト」(ghosting)が生じることがある。例えば、ユーザが導電性の糸202のグリッドに2本の指で触れる場合を考える。これが生じると、検知回路210は、2つのタッチの各々についてX座標およびY座標を決定することができる。しかしながら、検知回路210は、各X座標をその対応するY座標にどのように一致させるかを決定することができない場合がある。例えば、第1のタッチが座標X1,Y1を有し、第2のタッチが座標X4,Y4を有する場合、検知回路210はまた、「ゴースト」座標X1,Y4およびX4,Y1を検出し得る。
1つまたは複数の実施形態では、検知回路210は、導電性の糸202のグリッド上の2つ以上のタッチ入力点に対応するタッチ入力の「領域」を検出するように構成される。導電性の糸202は、物体が導電性の糸202のグリッドに触れたときに、静電容量が、複数の水平な導電性の糸208および/または複数の垂直な導電性の糸208に対して変化するように、互いに密接に形成され得る。例えば、一本の指による単一のタッチは、座標X1,Y1およびX2,Y1を生成し得る。したがって、検知回路210は、静電容量が複数の水平な導電性の糸208および/または複数の垂直な導電性の糸208に対して変更された場合、タッチ入力を検出するように構成され得る。離間した2つの単点タッチが検出される場合、検知回路210はタッチ入力を検出しないので、これは、ゴーストの影響を除去することに留意されたい。
代替的に、投影静電容量センサとして実施される場合、検知回路210は、制御信号(たとえば、正弦信号)を単一の組の導電性の糸208に印加することによって、当該単一の組の導電性の糸208(たとえば、水平な導電性の糸208)を充電することができる。次いで、検知回路210は、他の組の導電性の糸208(例えば、垂直な導電性の糸208)における静電容量の変化を感知する。
この実施形態では、垂直な導電性の糸208は、充電されず、したがって、仮想接地として作用する。しかしながら、水平な導電性の糸208が充電されると、水平な導電性の糸は垂直な導電性の糸208に容量的に結合する。したがって、ユーザの指のような物体が導電性の糸208のグリッドに触れると、静電容量は、当該垂直な導電性の糸の上で変化する(たとえば、増加または減少する)。検知回路210は、物体の存在を識別するために、垂直な導電性の糸208上の静電容量の変化を使用する。これを行うために、検知回路210は、垂直な導電性の糸208を走査することによって静電容量の変化を検出して、タッチ入力の位置を検出する。検知回路210は、変化した静電容量を有する垂直な導電性の糸208と、制御信号が送信された水平な導電性の糸208との間の交点として、タッチ入力の位置を決定する。例えば、検知回路210は、導電性の糸208のグリッド上のX,Y座標として各タッチの位置を決定することによってタッチデータを決定することができる。
自己容量式センサとして実施されるか、投影容量式センサとして実施されるかにかかわらず、導電性の糸208および検知回路210は、検出されたタッチ入力を表すタッチデータを、通信インターフェイス222を介して対話型の物体104に取り外し可能に結合された取り外し可能な電子機器モジュール206に通信するように構成される。次いで、マイクロプロセッサ212は、ネットワークインターフェイス216を介して、タッチデータのコンピューティングデバイス106への通信を引き起こし、当該デバイスが、物体104、コンピューティングデバイス106、またはコンピューティングデバイス106において実施されるアプリケーションを制御するために使用され得る、ジェスチャーを当該タッチデータに基づいて決定することを可能にし得る。
検知回路210、取り外し可能な電子機器モジュール206、および/または、コンピューティングデバイス106は、対話型の繊維製品102に対して行われたタッチ、タップ、スワイプ、ホールド、およびカバーのような様々な異なる種類のジェスチャーを認識するように実施され得る。様々な異なるタイプのジェスチャーを認識するために、当該デバイスは、タッチ、スワイプ、またはホールドの持続時間(たとえば、1秒または2秒)と、タッチ、スワイプ、またはホールドの数(例えば、シングルタップ、ダブルタップ、トリプルタップ)と、タッチ、スワイプ、またはホールドの指の数(例えば、1本指のタッチまたはスワイプ、2本指のタッチまたはスワイプ、または3本指のタッチまたはスワイプ)と、タッチの頻度と、タッチまたはスワイプの動的な方向(例えば、上、下、左、右)とを決定するように構成され得る。ホールドについては、当該デバイスは、保持されている導電性の糸202のグリッドの領域(例えば、上、下、左、右、あるいは上下)を決定することができる。これにより、当該デバイス106は、覆うこと、覆いおよびホールド、5本の指によるホールド、5本の指によるカバーおよびホールド、3本の指によるピンチおよびホールド等のような様々な異なるタイプの把持を認識できる。
図6は、例示的な実施形態に従う、刺繍された糸のパターンに等角な導電性の糸を含む対話型の繊維製品を製造する例示的な方法400を示すフローチャートである。図6は、例示および議論の目的のために特定の順序で実行されるステップを示すが、図6の方法400および以下で説明する他の方法(たとえば、方法450)は、特に例示された順序または配列に限定されない。本明細書に開示される方法の様々なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な方法で、省略、再配列、組み合わせ、および/または、適合され得る。
(402)において、フレキシブルな基材が提供される。例示的な実施形態では、フレキシブルな基材は、織布のような織物、またはフレキシブルなプラスチック、フィルム等のような他の材料を含み得る。ある実施形態では、フレキシブルな基材は、当該フレキシブルな基材上で糸を刺繍するように構成された縫製機または刺繍機のような機械の作業面上に提供され得る。
(404)において、第1の糸のパターンがフレキシブルな基材上に刺繍される。1つまたは複数の糸を使用して、フレキシブルな基材の前面上の第1の糸のパターンを刺繍することができる。第1の糸のパターンは、フレキシブルな基材の前面に装飾的特徴を規定し得る。刺繍された糸のパターンがフレキシブルな基材の前面に提供されているが、刺繍された糸のパターンの1つまたは複数の糸はフレキシブルな基材を通って当該前面の反対側の背面まで延在し得ることに留意されたい。
(406)において、第1の組の導電性の糸は、刺繍された糸のパターンによって規定される装飾的特徴に対応する領域でフレキシブルな基材に取り付けられる。ある例では、第1の組の導電性の糸は、フレキシブルな基材に刺繍され得る。ある実施形態では、第1の組の導電性の糸は、前面の刺繍された糸のパターンによって規定される装飾的特徴に対応する領域において、当該フレキシブルな基材の背面に刺繍される。主にフレキシブルな基材に刺繍されているものとして説明されているが、導電性の糸は、接着、締結、ステープル留め、他の技術による縫合などによって、他の技術を使用してフレキシブルな基材に取り付けられてもよい。第1の組の導電性の糸は、刺繍された糸のパターンによって規定される装飾的特徴に等角に形成される。例えば、第1の組の導電性の糸は、装飾的特徴を規定する1つまたは複数の刺繍された縁部内の領域において、フレキシブルな基材に固着される、刺繍された部分を含み得る。第1の組の導電性の糸は、その組の導電性の糸が装飾的特徴に等角な導電性の糸のパターンの少なくとも一部を規定するように、刺繍された縁部の外側の領域においてフレキシブルな基材に取り付けられなくてもよい。ある例では、第1の組の導電性の糸のうちの1つまたは複数は、装飾的特徴の縁部に整合され得る。他の例では、第1の組の導電性の糸のうちの1つまたは複数は、装飾的特徴の縁部からの間隔を含むオフセットを用いて形成されてもよい。導電性の糸は、装飾的特徴の縁部によって規定される曲線に続く1つまたは複数の曲線で形成されてもよい。
(408)において、第2の組の導電性の糸は、刺繍された糸のパターンによって規定される装飾的特徴に対応する領域において、フレキシブルな基材に取り付けられる。静電容量式タッチセンサは、一組の導電性の糸を使用して形成され得るので、408は任意であることに留意されたい。第1の組の糸と同様に、第2の組の導電性の糸は、装飾的特徴に対応する領域においてフレキシブルな基材の背面に刺繍され得る。しかしながら、他の例では、他の技法を使用して、導電性の糸は、フレキシブルな基材に固着され得る。第2の組の導電性の糸は、第1の組の導電性の糸と同様に、刺繍された糸のパターンによって規定される1つの装飾的特徴と等角に形成される。しかしながら、第2の組の導電性の糸は、第1の組の導電性の糸と同じ輪郭を規定する必要はないことに留意されたい。例えば、第1の導電性の糸は、装飾的特徴の第1の部分に対して等角であってもよく、一方、第2の組の導電性の糸は、装飾的特徴の第2の部分に対して等角であり得る。一例として、第1の導電性の糸の刺繍された部分は、装飾的特徴の第1の縁部で終わることができ、第2の組の導電性の糸の刺繍された部分は、当該装飾的特徴の第2の縁部で終わることができる。多数の変形例および技法を使用して、同じ刺繍された糸のパターンに等角な第1の組の導電性の糸を形成する一方で、刺繍された糸のパターンに等角な第2の組の導電性の糸を形成することができる。
(410)において、第1の組の導電性の糸の各々の固定されていない端部は、1つまたは複数の電子部品に取り付けられる。(412)において、第2の組の導電性の糸の固定されていない端部は、1つまたは複数の電子部品に取り付けられる。ある例では、第1の組の導電性の糸および第2の組の導電性糸は、同じ電子部品に取り付けられる。他の例では、第2の組の導電性の糸は、第1の組の導電性糸とは異なる電子部品に取り付けられ得る。当該導電性の糸は、ある例では、感知回路に直接取り付けられ得る。他の例では、導電性の糸は、感知回路に接続する1つまたは複数のコネクタに取り付けられ得る。一例として、第1の組のまたは第2の組の導電性の糸の固定されていない端部は、電子部品の接続点の対応するピッチに一致するピッチを提供するように、収集され、リボンに編成され得る。リボンの導電性の糸の非導電性材料は、導電性の糸を有する導電性ワイヤを露出するために、剥がされ得る。非導電材料を剥がした後、電子部品の接続点は、導電性ワイヤに取り付けられ得る。一例として、電子部品の接続点はリボンの導電性ワイヤに接合され得る。次いで、リボンに近接する導電性の糸は、UV硬化性または熱硬化性エポキシを使用して密封され得、また、電子部品およびリボンは、プラスチックまたはポリマーのような耐水性材料で対話型の布地に封入される。
ある実施形態によれば、刺繍された糸のパターンの1つまたは複数の糸は、装飾的特徴を規定する刺繍された糸のパターンを有するフレキシブルな基材に一組の導電性の糸を固着するために、使用され得る。図7および図8は、フレキシブルな基材の第1の表面上に装飾的特徴502を規定する刺繍された糸のパターン504を含む対話型の繊維製品500の正面図および背面図をそれぞれ示す。刺繍された糸のパターン504は、1つまたは複数の刺繍プロセスを使用してフレキシブルな基材に固定された1つまたは複数の刺繍糸を含む。この例では、刺繍された糸のパターン504は、装飾的特徴502として数字「3」の形状を規定する刺繍された表面を形成する糸508を含む。
図8の背面図を参照すると、導電性の糸208は、刺繍された糸のパターンに対応する領域において、フレキシブルな基材に結合される。この例では、導電性の糸208は、1つまたは複数の刺繍糸230を使用してフレキシブルな基材に刺繍される。刺繍糸230は、当該フレキシブルな基材の背面から表面まで通過し、図7の正面図に示すようなパターンを形成する。図示されているように、導電性の糸のそれぞれは、番号「3」を規定する刺繍された縁部の内側の位置で、当該フレキシブルな基材に刺繍されている。この特定の例において、導電性の糸は、さらに、刺繍された縁部の外側の位置において、フレキシブルな基材に刺繍される。より具体的には、各導電性の糸は、当該基材に刺繍され、刺繍された糸のパターンを含むグリッドと、静電容量式タッチセンサ516のためのほぼ矩形の形状を形成する追加の領域とを形成する。それにもかかわらず、各導電性の糸は、刺繍された糸のパターンに対して等角のままである。例えば、各導電性の糸208は、刺繍された部分および刺繍されていない部分を含む。各導電性の糸208の刺繍された部分は、「3」を形成する刺繍された縁部で又はその縁部内で終わる少なくとも1つの端部を含む。このようにして、各導電性の糸208の刺繍された部分は、装飾的特徴の領域においてフレキシブルな基材に選択的に結合される。したがって、導電性の糸は、刺繍された糸のパターンによって規定される装飾的特徴に等角な導電性の糸のパターンを形成する。
図7に示される静電容量式タッチセンサ516は、最初に導電性の糸を形成し、次いで、刺繍された糸のパターン504の少なくとも一部分を刺繍することによって形成され得る。図8に示されるように、刺繍された糸のパターンの刺繍糸508は、背面において導電性の糸208を横切る。より具体的には、導電性の糸は、フレキシブルな基材の背面に隣接して配置され得る。次いで、刺繍された糸のパターンが適用され得る。このようにして、導電性の糸は、フレキシブルな基材の背面と、当該背面で刺繍された糸508の非可視部分との間に位置決めされる。
図9は、例示的な実施形態に従う、刺繍された糸のパターンに等角な導電性の糸を含む対話型の繊維製品を作製する例示的な方法450を示すフローチャートである。例示的な方法450では、刺繍された糸のパターンは、基材に対して導電性の糸を位置決めした後に形成され得る。それにも関わらず、結果として得られる導電性の糸のパターンは、刺繍された糸のパターンに等角であり得る。
(452)において、フレキシブルな基材が提供される。(454)において、第1の組の導電性の糸が、刺繍された糸のパターンによって規定される装飾的特徴の所望の配置に対応する領域において、フレキシブルな基材の背面に配置される。ある例では、第1の導電性の糸は、他の技法を使用してフレキシブルな基材に刺繍され得るか、またはフレキシブルな基材に固着され得る。他の例では、第1の組の導電性糸は、454において物理的に取り付けられることなく、フレキシブルな基材の背面に位置決めされ得る。
(456)において、第2の組の導電性の糸は、装飾的特徴の所望の配置に対応する領域において、フレキシブルな基材の背面に位置決めされる。第1の組の糸と同様に、第2の組の導電性の糸は、所望の配置特徴に対応する領域においてフレキシブルな基材の背面に刺繍され又は取り付けられてもよい。しかしながら、他の例では、第2の組の導電性の糸は、フレキシブルな基材に物理的に取り付けられることなく背面に位置決めされ得る。方法450は、第2の組の導電性の糸を形成することを説明するが、他の実施形態は、単一の組の導電性の糸を含み得ることを理解されたい。
(458)において、フレキシブルな基材の前面に刺繍された糸のパターンは、第1の組の導電性の糸と第2の組の導電性の糸との位置決めに対応する領域において形成される。1つまたは複数の糸は、フレキシブルな基材の前面上の刺繍された糸パターンを刺繍するために使用され得る。第1の糸パターンは、フレキシブルな基材の前面に装飾的特徴を規定し得る。刺繍された糸のパターンはフレキシブルな基材の前面に設けられるが、刺繍された糸のパターンの1つまたは複数の糸は、前面の反対側の背面からフレキシブルな基材を貫通してもよいことに留意されたい。より具体的には、刺繍された糸のパターンの1つまたは複数の糸は、フレキシブルな基材の第1の組および第2の組の導電性の糸を取り付けるために使用され得る。例えば、刺繍されたそのパターンの刺繍糸は、導電性の糸の周りをループして、刺繍糸の外へ縫いループまたは他の締結具を形成し得る。一例として、図8は、導電性の糸をフレキシブルな基材に取り付けるために導電性の糸208の上に形成された刺繍糸508を示す。
刺繍された糸のパターンは、第1の組の導電性の糸と第2の組の導電性の糸とによって規定される導電性の糸のパターンに等角に形成され得る。例えば、前面に装飾的特徴を規定する1つまたは複数の刺繍された縁部は、第1の組および/または、第2の組の導電性の糸に対して形成され得る。ある例では、装飾的特徴の縁部は、第1の組の導電性の糸および/または第2の組のうちの1つまたは複数に整合され得る。他の例では、装飾的特徴の1つまたは複数の縁部は、1つまたは複数の導電性の糸からのオフセットで形成され得る。装飾的特徴の縁部は、導電性の糸によって規定される曲線に従うように形成され得る。ある例では、刺繍された糸のパターンは、導電性の糸の刺繍された部分の縁部に位置決めされる1つまたは複数の縁部で形成され得る。例えば、導電性の糸は、当該導電性の糸の一部分においてフレキシブルな基材に刺繍され、別の部分において当該フレキシブルな基材に刺繍されなくてもよい。刺繍された糸のパターンは、結果として得られるタッチセンサが刺繍された糸のパターンの縁部に位置合わせされるように、導電性の糸の刺繍された部分の縁部に位置決めされる1つまたは複数の縁部で形成されてもよい。
(410)において、第1の組の導電性の糸の各々の固定されていない端部は、1つまたは複数の電子部品に取り付けられる。(412)において、第2の組の導電性の糸の固定されていない端部は、1つまたは複数の電子部品に取り付けられる。
図10および図11は、フレキシブルな基材の第1の表面上に装飾的特徴602を規定する刺繍された糸のパターン604を含む対話型の繊維製品600の正面図および背面図をそれぞれ示す。刺繍された糸のパターン604は、1つまたは複数の刺繍プロセスを使用してフレキシブルな基材に固定された1つまたは複数の刺繍糸を含む。この例では、刺繍された糸のパターン604は、実質的に長手方向に延在し、U字形を規定する曲線を含む刺繍された縁部または線を形成する刺繍糸610を含む。刺繍された糸のパターン604は、実質的に横方向に延在して、U字形を形成する糸を横切る追加の糸610を含む。刺繍された糸のパターンは、U字形の装飾的特徴602を規定する。
図11の背面図を参照すると、導電性の糸208は、静電容量式タッチセンサ616を形成するために、刺繍された糸のパターン604に対応する領域においてフレキシブルな基材に結合される。この例では、導電性の糸208は、1つまたは複数の刺繍糸230を使用してフレキシブルな基材に刺繍される。刺繍糸230は、フレキシブルな基材の背面から前面まで通過し得るが、刺繍糸610と重なっている。図示されているように、導電性の糸のそれぞれは、U字形を規定する刺繍された縁部の内側の位置でフレキシブルな基材に刺繍されている。U字形の外側では、導電性の糸はフレキシブルな基材に刺繍されず、したがって、結果として得られる静電容量式タッチセンサ616は、刺繍された糸のパターン604によって規定される装飾的特徴に適合する。
ある例では、刺繍された糸のパターン604の糸610は、一組の導電性の糸208を形成した後、フレキシブルな基材に刺繍され得る。そのような例では、糸610は、導電性の糸208をフレキシブルな基材に結合するために、フレキシブルな基材の背面から外側に延在し得る。他の例では、導電性の糸208は、糸610を使用して取り付けられることなく、刺繍糸230を使用してフレキシブルな基材に刺繍れて得る。例えば、刺繍された糸のパターン604は、一組の導電性の糸208を形成する前に、形成され得る。
導電性の糸208は、刺繍された糸のパターン604の縁部で終わる縁部を有する刺繍された部分を含む。図11に示されるように、導電性の糸208は、パターンのために刺繍された場所の外側で、刺繍糸230を使用して刺繍されていない。例えば、導電性の糸のそれぞれは、U字形の縁部606で終わる刺繍された部分となる。さらに、導電性の糸は、少なくとも部分的に縁部606に一致する曲線で形成される。例えば、第1の組の導電性の糸は、縁部606の曲線に実質的によく似た曲線で長手方向に延在する。第1の組の導電性の糸は、縁部606から実質的に等しい間隔を含むオフセットで、縁部606から離間される。導電性の糸のそれぞれは、図10に示す刺繍パターンに一致する導電性の糸のパターンを形成するために、隣接する導電性の糸から離間している。このようにして、導電性の糸のパターンは、刺繍された糸のパターンと等角である。
図10および図11に示される等角な糸のパターンは、対話型の繊維製品のユーザに直観的で自然なユーザインターフェイスを提供する。導電性の糸は、タッチセンサの入力位置の視覚的表示をユーザに提供する刺繍された糸のパターンに等角である。例えば、ユーザは、U字形の一部分において入力を提供するために、刺繍された糸のパターンに沿ってスワイプジェスチャーを長手方向に提供し得る。同様に、ユーザは、入力およびU字形の一部分を提供するために、刺繍された糸のパターン上で横方向にスワイプジェスチャーを提供し得る。
ある実施形態に従うタッチセンサは、装飾的特徴の個々の部分および特定の入力ジェスチャーに関連付けられた異なる導電性の糸のパターンを含み得る。例えば、第1の組の導電性の糸は、刺繍された糸のパターンの第1の部分に対して等角であり得、また、第2の組の導電性の糸は、刺繍された糸のパターンの第2の部分に対して等角であり得る。
図12および図13は、フレキシブルな基材の第1の表面上に装飾的特徴702を規定する刺繍された糸のパターン704を含む対話型の繊維製品700の正面図および背面図をそれぞれ示す。刺繍された糸のパターン704は、T字形を規定する装飾的特徴702を形成する刺繍された縁部706を含む。
装飾的特徴702の第1の部分に等角な第1の導電性の糸のパターンと、当該装飾的特徴の第2の部分に等角な第2の導電性の糸のパターンとを含む静電容量式タッチセンサ716が形成される。第1の組の導電性の糸208は、装飾的特徴702の第1の部分720に等角な長手方向305に延在する。この例では、第1の部分720は、T字形の横方向の範囲に対応する。第1の組の導電性の糸208は、各導電性の糸の刺繍された部分を規定するために、刺繍糸230を使用してフレキシブルな基材に刺繍される。各導電性の糸の刺繍された部分は、縁部706の第1の部分で終わる第1の縁部と、縁部706の第2の部分で、または部分内で終わる第2の縁部とを有する。このようにして、第1の組の導電性の糸208は、刺繍された糸のパターン704によって規定される装飾的特徴702の第1の部分720と等角に形成される。
第2の組の導電性の糸208は、装飾的特徴702の第2の部分740に等角な横方向303に延在する。この例では、第2の部分740は、T字形の長手方向の範囲に対応する。第2の組の導電性の糸208は、各導電性の糸の刺繍された部分を規定する刺繍糸230を使用して、フレキシブルな基材に刺繍される。各導電性の糸の刺繍された部分は、縁部706の第1の部分で終わる第1の端部と、縁部706の第2の部分で、または第2の部分内で終わる第2の部分とを有する。このようにして、第2の組の導電性の糸208は、刺繍された糸のパターン704によって規定される装飾的特徴702の第2の部分740と等角に形成される。
図12および図13の静電容量式タッチセンサ716は、2つの1次元入力部を含む。図12に示されるように、例えば、装飾的特徴702の第1の部分720は、長手方向に延在し、横方向に間隔をあけて配置される導電性の糸を含む。したがって、720における静電容量式タッチセンサ716の部分は、入力ジェスチャー722に応答するように構成され得る。入力ジェスチャー722は、横方向に延在するスワイプまたはスライドジェスチャーを含み得る。例えば、対話型の繊維製品は、刺繍された糸のパターンの第1の部分720において受信された入力ジェスチャー722に応答するように構成され得る。より具体的には、ジェスチャーマネジャーおよび/または感知回路は、部分720で長手方向に延びる導電性の糸208のうちの2つ以上で順次タッチに応答して入力ジェスチャー722を検出するように構成され得る。ジェスチャーマネジャーおよび/または感知回路は、部分720で長手方向305に延在するスワイプまたはスライドを含む入力ジェスチャーに応答しないように構成され得る。
装飾的特徴702の第2の部分740は、横方向に延在し、長手方向に間隔をあけて配置される導電性の糸を含む。したがって、740における静電容量式タッチセンサ716の部分は、入力ジェスチャー724に応答するように構成され得る。入力ジェスチャー724は、長手方向305に延在するスワイプまたはスライドジェスチャーを含み得る。例えば、対話型の繊維製品は、刺繍された糸のパターンの第2の部分740において受信された入力ジェスチャー724に応答するように構成され得る。より具体的には、ジェスチャーマネジャーおよび/または感知回路は、部分740で横方向に延在する導電性の糸208のうちの2つ以上で順次タッチに応答して入力ジェスチャー724を検出するように構成され得る。ジェスチャーマネジャーおよび/または感知回路は、横方向303に延在するスワイプまたはスライドを含む入力ジェスチャーに応答しないように構成され得る。
ある実施形態に従うタッチセンサは、可変ピッチを含み得る。複数の導電性の糸に関連付けられるピッチは、刺繍された糸のパターンの異なる位置における静電容量式タッチセンサの感度を調整するために変えられ得る。一組の導電性の糸のピッチは、タッチセンサの第1の領域における一組の導電性の糸の第1のグループに関連付けられるピッチが、当該タッチセンサの第2の領域における一組の導電性の糸の第2のグループのピッチよりも小さくなるように変えられ得る。
図14および図15は、フレキシブルな基材の第1の表面上に装飾的特徴802を規定する刺繍された糸のパターン804を含む対話型の繊維製品800の正面図および背面図をそれぞれ示す。刺繍された糸のパターン804は、矩形形状を有する装飾的特徴802を形成する刺繍された縁部806を含む。
装飾的特徴802に等角な導電性の糸パターンを含む静電容量式タッチセンサ816が形成される。一組の導電性の糸208は、縁部806に等角な横方向に、フレキシブルな基材の背面で伸長されている。一組の導電性の糸208は、各導電性の糸の刺繍された部分を規定する刺繍糸230を使用してフレキシブルな基材に刺繍される。各導電性の糸の刺繍された部分は、縁部806の第1の部分で終わる第1の端部と、縁部806の第2の部分で終わる第2の部分とを有する。このようにして、第1の組の導電性の糸208は、刺繍された糸のパターン804によって規定される装飾的特徴802に等角に形成される。
図14および図15の例では、静電容量式タッチセンサ816は、可変ピッチを有する導電性の糸208を含む。導電性の糸208の第1のサブセット830は第1のピッチを有し、導電性の糸208の第2のサブセット832は第1のピッチより小さい第2のピッチを有する。導電性の糸の第1のサブセットは、導電性の糸の第2のサブセットによって規定される第2の領域よりも低いタッチ感度を有するタッチセンサの第1の領域を規定する。そのような技法は、タッチ入力に対して異なる感度を有する領域を規定するのに有用であり得る。
ある実施形態では、静電容量式タッチセンサの個々の糸間のピッチは、タッチ入力に対するセンサの感度を変えるために変更され得る。糸間の間隔は、感度を変えるために、糸の長さに沿って減少し得る。このようにして、同じ糸は、異なる感度を有するセンサの領域を作成するために使用され得る。例えば、第1の導電性の糸は、当該第1の導電性の糸の長さおよび第2の導電性の糸の長さに直交する第1の方向の間隔によって、第2の導電性の糸から分離され得る。第1の導電性の糸と第2の導電性の糸との間の間隔は、第1の導電性の糸の長さおよび第2の導電性の糸の長さに沿って減少され得る。このようにして、タッチ入力センサは、第1の導電性の糸と第2の導電性の糸との間の間隔に依存する可変のタッチ感度を有することができる。
図16および図17は、それぞれ、個々の導電性の糸間の可変のピッチに基づいて変化する感度を有する静電容量式タッチセンサ916を示す対話型の繊維製品900の正面図および背面図を示す。対話型の繊維製品900は、フレキシブルな基材の第1の表面上に装飾的特徴902を規定する刺繍された糸のパターン904を含む。刺繍された糸のパターン904は、多角形の形状を有する装飾的特徴902を形成する刺繍された縁部906を含む。
装飾的特徴902に等角な導電性の糸のパターンを含む静電容量式タッチセンサ916が形成される。一組の導電性の糸208は、横方向303にフレキシブルな基材の背面で伸長されている。一組の導電性の糸208は、各導電性の糸の刺繍された部分を規定する刺繍糸230を使用してフレキシブルな基材に刺繍される。各導電性の糸の刺繍された部分は、縁部906の第1の部分で終わる第1の端部と、縁部906の第2の部分で終わる第2の部分とを有する。このようにして、一組の導電性の糸208は、刺繍された糸のパターン904によって規定される装飾的特徴902の第1の部分に対して等角に形成される。
長手方向における糸の間の間隔は、横方向における導電性の糸の長さに沿って変化する。より具体的には、ピッチは、ページに対して横方向の左から右へ糸の長さに沿って減少する。したがって、静電容量式タッチセンサ916は、左端により近い位置でタッチ入力に対してより低い感度を有し、右端により近い位置でタッチ入力に対してより高い感度を有する。例えば、感度が低い入力ジェスチャー922が提供され得る。入力ジェスチャー922は、単一の導電性の糸208を横切る長手方向のタッチスワイプを含み、したがって、ジェスチャー922の検出をトリガするには不十分であり得る。感度が高い入力ジェスチャー924が提供され得る。入力ジェスチャー924は、4つの導電性の糸208を横切る縦方向のタッチスワイプを含む。特に、ジェスチャー922とジェスチャー924の長さは同じである。しかしながら、入力位置のために、ジェスチャー924が検出される間、ジェスチャー922は検出されないかもしれない。図16および図17に示される例は、定常的に減少するピッチを示すが、他の変形例も可能である。例えば、ピッチは、ある例では、減少し、次いで再び増加し得る。このようにして、特定の強度は、静電容量式タッチセンサ内の特定の場所に提供され得る。
ある実施形態では、刺繍された糸のパターンは、タッチジェスチャーの方向を示すための視覚的および/または触覚的テキスト表示を提供し得る。例えば、刺繍されたステッチパターンは、入力を提供する場所および入力を提供する方向を示すことができる。方向性のあるステッチは、ユーザに通知してユーザの指をジェスチャーの入力方向に誘導する視覚的合図および/または触覚的合図のために適用され得る。
図18は、タッチ入力方向の視覚的および/または触覚的テキスト表示を提供する刺繍された糸のパターンで形成された静電容量式タッチセンサを示す対話型の繊維製品930の正面図である。対話型の繊維製品930は、フレキシブルな基材の第1の表面上に装飾的特徴932を規定する刺繍された糸のパターン934を備える。この例では、刺繍された糸のパターン934は、タッチ入力またはジェスチャー方向の視覚的または触覚的表示を提供する方向性のあるステッチを含む。この例では、方向性のあるステッチは、スワイプジェスチャーが936に示されるように実行され得ることを示す。より具体的には、個々のステッチは、長手方向305に伸長されていることが分かる。方向性のあるステッチの伸長された方向は、936に示されるような方向にスワイプジェスチャーを提供するための表示を提供する。
ある例では、刺繍された糸のパターンの方向性のあるステッチは、刺繍プロセスの一部として適用される刺繍糸から形成され得る。他の例では、方向性のあるステッチは、1つまたは複数の導電性の繊維をフレキシブルな基材に取り付けるために使用される非導電性の糸230から形成され得る。
一組の導電性の糸は、静電容量式タッチセンサを形成するために、対話型の繊維製品930の背面(図示しない)に取り付けられ得る。一組の導電性の糸は、糸の間の縦方向に間隔をあけて横方向に伸長され得る。そのような構成は、936に示されるように、長手方向のスワイプジェスチャーを受けるように構成され得る。
対話型の繊維製品940は、フレキシブルな基材の第1の表面上に装飾的特徴942を規定する刺繍された糸のパターン944を備える。この例では、刺繍された糸のパターン944は、タッチ入力またはジェスチャー方向の視覚的または触覚的表示を提供する方向性のあるステッチを含む。この例では、方向性のあるステッチは、スワイプジェスチャーが946に示されるように対角方向に実行され得ることを示す。より具体的には、個々のステッチは対角方向に伸長されていることが分かる。方向性のあるステッチの対角方向は、946に示されるような方向にスワイプジェスチャーを提供する表示を提供する。946で示されるような方向に直交する方向に伸長している一組の導電性の糸は、静電容量式タッチセンサを形成するために対話型の繊維製品940の背面(図示しない)に取り付けられ得る。一組の導電性の糸は、糸の間に946で示される方向に間隔をあけて直交方向に伸長され得る。そのような構成は、946に示されるような方向へのスワイプジェスチャーを受けるように構成することができる。
対話型の繊維製品950は、フレキシブルな基材の第1の表面上に装飾的特徴952を規定する刺繍された糸のパターン954を備える。この例では、刺繍された糸のパターン954は、タッチ入力またはジェスチャー方向の視覚的または触覚的表示を提供する方向性のあるステッチを含む。この例では、方向性のあるステッチは、スワイプジェスチャーが956に示すような横方向に実行され得ることを示す。より具体的には、個々のステッチは横方向303に伸長していることが分かる。方向性のあるステッチの横方向は、956に示されるような方向にスワイプジェスチャーを提供する表示を提供する。956で示されるような方向に直交する長手方向に伸長された一組の導電性の糸は、静電容量式タッチセンサを形成するために、対話型の繊維製品950の背面(図示しない)に取り付けられ得る。一組の導電性の糸は、糸の間に956で示される方向に間隔をあけて直交方向に伸長され得る。そのような構成は、956に示されるような方向へのスワイプジェスチャーを受けるように構成され得る。
対話型の繊維製品960は、フレキシブルな基材の第1の表面上に装飾的特徴962を規定する刺繍された糸のパターン964を備える。この例では、刺繍された糸のパターン964は、タッチ入力またはジェスチャー方向の視覚的または触覚的表示を提供する方向性のあるステッチを含む。この例では、方向性のあるステッチは、スワイプジェスチャーが、966に示されるような、湾曲した又は虹形のような方向に実行され得ることを示す。より具体的には、個々のステッチは、曲線を示す方向に伸長されていることが分かる。方向性のあるステッチの方向は、966に示されるような方向にスワイプジェスチャーを提供する表示を提供する。966で示されるような方向に直交する方向に伸長する一組の導電性の糸は、静電容量式タッチセンサを形成するために対話型の繊維製品960の背面(図示しない)に取り付けられ得る。一組の導電性の糸は、糸の間に966で示される方向に間隔をあけて直交方向に伸長され得る。そのような構成は、966に示されるような方向へのスワイプジェスチャーを受けるように構成され得る。
なお、図19に示される例は、1次元の静電容量式タッチセンサを示しているが、2次元の静電容量式タッチセンサも同様に構成され得る。さらに、例示的な実施形態は、円、螺旋等のような追加の幾何学的形状を含み得る。
図19は、タッチ入力方向の視覚的および/または触覚的表示を提供する、刺繍された糸のパターンで形成された静電容量式タッチセンサを示す対話型の繊維製品970の正面図を表わす。対話型の繊維製品970は、フレキシブルな基材の第1の表面上に装飾的特徴972を規定する第1の部分974および第2の部分975を含む刺繍された糸のパターンを含む。この例では、刺繍された糸のパターンの第1の部分974は、タッチ入力またはジェスチャー方向の視覚的表示を提供する方向性のあるステッチを含む。この例では、方向性のあるステッチは、スワイプジェスチャーが976に示されるような横方向に実行され得ることを示す。より具体的には、個々のステッチは横方向303に伸長されていることが分かる。方向性のあるステッチの伸長された方向は、976に示されるような方向にスワイプジェスチャーを提供する表示を提供する。刺繍された糸のパターンの第2の部分975は、タッチ入力またはジェスチャー方向の視覚的表示を提供する方向性のあるステッチを含む。この例では、方向性のあるステッチは、スワイプジェスチャーが977に示されるような対角方向に実行され得ることを示す。より具体的には、個々のステッチは対角方向に伸長されていることが分かる。方向性のあるステッチの伸長された方向は、977に示されるような方向にスワイプジェスチャーを提供する表示を提供する。976で示されるような方向に直交する方向に伸長された第1の組の導電性の糸は、静電容量式タッチセンサの第1の部分を形成するために、対話型の繊維製品970の背面(図示しない)に取り付けられ得る。当該一組の導電性の糸は、糸の間に976で示される方向に間隔をあけて直交方向に伸長され得る。そのような構成は、976に示されるような方向へのスワイプジェスチャーを受けるように構成され得る。977で示されるような方向に直交する方向に伸長された第2の組の導電性の糸は、静電容量式タッチセンサを形成するために対話型の繊維製品970の背面(図示しない)に取り付けられ得る。第2の組の導電性の糸は、糸間に977で示される方向に間隔をあけて直交方向に伸長され得る。そのような構成は、977に示されるような方向へのスワイプジェスチャーを受けるように構成され得る。
図19はまた、フレキシブルな基材の第1の表面上に装飾的特徴982を規定する第1の部分984および第2の部分984を含む刺繍された糸のパターンを含む対話型の繊維製品980を示す。この例では、刺繍された糸のパターンの第1の部分984は、タッチ入力またはジェスチャー方向の視覚的表示を提供する方向性のあるステッチを含む。この例では、方向性のあるステッチは、スワイプジェスチャーが986に示すような横方向に実行され得ることを示す。より具体的には、個々のステッチは横方向303に伸長されていることが分かる。方向性のあるステッチの伸長されている方向は、986に示されるような方向にスワイプジェスチャーを提供する表示を提供する。刺繍された糸のパターンの第2の部分985は、タッチ入力またはジェスチャー方向の視覚的表示を提供する方向性のあるステッチを含む。この例では、方向性のあるステッチは、スワイプジェスチャーが987に示されるような対角方向に実行され得ることを示す。より具体的には、個々のステッチは対角方向に伸長されていることが分かる。方向性のあるステッチの伸長された方向は、987に示されるような方向にスワイプジェスチャーを提供する表示を提供する。986で示されるような方向に直交する方向に伸長されている第1の組の導電性の糸は、静電容量式タッチセンサの第1の部分を形成するために、対話型の繊維製品980の背面(図示しない)に取り付けられ得る。第1の組の導電性の糸は、糸の間に986で示される方向に間隔をあけて直交方向に伸長され得る。そのような構成は、986に示されるような方向へのスワイプジェスチャーを受けるように構成され得る。987に示されるような方向に直交する方向に伸長されている第2の組の導電性の糸は、静電容量式タッチセンサを形成するために、対話型の繊維製品970の背面(図示しない)に取り付けられ得る。第2の組の導電性の糸は、糸間に987で示される方向に間隔をあけて直交方向に伸長され得る。そのような構成は、987に示されるような方向へのスワイプジェスチャーを受けるように構成され得る。
対話型の繊維製品970および980が示すように、単一の対話型の繊維製品は、異なる入力ジェスチャー方向の表示を提供する複数の刺繍された糸のパターンまたは刺繍された糸のパターンの一部を含み得る。
図20は、本明細書で説明される任意のタイプのクライアント、サーバ、および/または、コンピューティングデバイスを実施し得る例示的なコンピューティングシステム1002の様々な構成要素を示す。実施形態では、コンピューティングシステム1002は、有線および/または無線のウェアラブルデバイス、システムオンチップ(SoC)、および/または、別のタイプのデバイスもしくはその一部のうちの1つまたは組み合わせとして実施され得る。コンピューティングシステム1002はまた、当該デバイスが、ユーザ、ソフトウェア、ファームウェア、および/またはデバイスの組み合わせを含む論理デバイスを記述するように、ユーザ(たとえば、人)に、および/または、デバイスを操作するエンティティに関連付けられ得る。
コンピューティングシステム1002は、データ1008(例えば、受信データ、受信されているデータ、ブロードキャストのためにスケジュールされたデータ、当該データのためのデータパケットなど)の有線の、および/または、無線の通信を可能にする通信インターフェイス1014を含む。データ1008は、デバイスの構成設定、デバイスに格納されたメディアコンテンツ、および/または、デバイスのユーザに関連付けられた情報を含み得る。コンピューティングシステム1002に格納されたメディアコンテンツは、任意のタイプのオーディオ、ビデオ、および/または、画像データを含み得る。コンピューティングシステム1002は、人間の発話、対話型の繊維製品102によって生成されるタッチデータ、ユーザが選択可能な入力(暗黙的または暗黙的)、メッセージ、音楽、テレビメディアコンテンツ、記録されたビデオコンテンツ、および、任意の他のタイプのオーディオ、ビデオ、および/または、任意のタイプのオーディオ、ビデオ、および/または、任意のコンテンツおよび/またはデータソースから受信された画像データのような、任意のデータ、メディアコンテンツ、および/または、入力が受信され得る1つまたは複数のデータ入力を含む。
通信インターフェイスは、シリアルおよび/またはパラレルインターフェイス、無線インターフェイス、任意のタイプのネットワークインターフェイス、モデム、および、任意の他のタイプの通信インターフェイスのうちの任意の1つまたは複数として実施され得る。通信インターフェイスは、コンピューティングシステム1002と、他の電気、コンピューティング、および通信デバイスがコンピューティングシステム1002とデータを通信する通信ネットワークと、の間の接続および/または通信リンクを提供する。
コンピューティングシステム1002は、コンピューティングシステム1002の動作を制御するための、および、対話型の繊維製品のための、または、その中で具現化され得る技術を可能にするための、様々なコンピュータ実行可能命令を処理する、1つまたは複数のプロセッサ1004(例えば、マイクロプロセッサ、コントローラ等のいずれか)を含む。代替的には、または加えて、コンピューティングシステム1002は、ハードウェア、ファームウェア、または処理および制御回路に関連して実施される固定論理回路のいずれか1つまたは組み合わせで実施され得る。図示されていないが、コンピューティングシステム1002は、デバイス内の様々な構成要素を結合するシステムバスまたはデータ転送システムを含み得る。システムバスは、メモリバスもしくはメモリコントローラ、周辺バス、ユニバーサルシリアルバス、および/または、様々なバスアーキテクチャのいずれかを利用するプロセッサもしくはローカルバスのような、異なるバス構造の任意の1つまたは組み合わせを含み得る。
コンピューティングシステム1002はまた、永続的な、および/または、非一時的な(すなわち、単なる信号伝送とは対照的な)データ記憶を可能にする1つまたは複数のメモリデバイスのようなコンピュータ可読媒体を含み得るメモリ1006を含み、その例は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、不揮発性メモリ(例えば、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等のうちの任意の1つまたは複数)、および、ディスク記憶装置を含む。ディスク記憶装置は、ハードディスクドライブ、記録可能なおよび/または書き換え可能なコンパクトディスク(CD)、任意のタイプのデジタル多用途ディスク(DVD)等、任意のタイプの磁気または光記憶装置として実施され得る。メモリ1006はまた、コンピューティングシステム1002の大容量記憶媒体デバイスを含み得る。
コンピュータ可読媒体は、デバイスデータを記憶するためのデータ記憶メカニズム、ならびに、様々なデバイスアプリケーションおよびコンピューティングシステム1002の動作態様に関連付けられる任意の他のタイプの情報および/またはデータを実施し得るコンピュータ可読命令1010を提供する。例えば、オペレーティングシステムは、コンピュータ可読媒体でコンピュータアプリケーションとして維持され、プロセッサ1004上で実行され得る。デバイスアプリケーションは、任意の形態の制御アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、信号処理および制御モジュール、特定のデバイスに固有のコード、特定のデバイスのためのハードウェア抽象化レイヤーのようなデバイスマネジャーを含み得る。
メモリ1006はまた、ジェスチャーマネジャー1012を含み得る。ジェスチャーマネジャー1012は、対話型の繊維製品102によって受信されたタッチ入力(例えば、ジェスチャー)を通じて、コンピューティングデバイス106および/またはアプリケーションに関連付けられる様々な機能を起動するために有効な対話型の繊維製品102と、アプリケーションを用いて、対話することができる。ジェスチャーマネジャー1012は、物体104にローカルであるか、または物体104から遠隔にあるコンピューティングデバイス106において実施され得る。
本明細書で説明される技術は、サーバ、データベース、ソフトウェアアプリケーション、および、他のコンピュータベースのシステム、ならびに、アクション、および、そのようなシステムへおよびそのようなシステムから送られる情報を参照する。当業者は、コンピュータベースのシステムの固有の柔軟性が、構成要素間および構成要素の中のタスクおよび機能性の多種多様な可能な構成、組み合わせ、および分割を可能にすることを認識するであろう。たとえば、本明細書で説明されるサーバプロセスは、単一のサーバまたは組み合わせて動作する複数のサーバを使用して実施され得る。データベースおよびアプリケーションは、単一のシステム上で実施され得るか、または、複数のシステムにわたって分散され得る。分散された構成要素は、逐次的にまたは並列に動作し得る。
本主題は、その特定の例示的な実施形態に関して詳細に説明されてきたが、当業者が、前述の理解を手に入れると、そのような実施形態に対する変更、変形、および均等物を容易に作り出すことができることを理解されたい。したがって、本開示の範囲は、限定ではなく例示であり、本開示は、当業者に容易に明らかであるように、本主題へのそのような修正、変形および/または追加の包含を排除するものではない。