JP2022515432A - デジタルメッシュオブジェクト間の衝突を自動的に除去し、メッシュオブジェクトを空間的配置間で滑らかに移動させる方法 - Google Patents

デジタルメッシュオブジェクト間の衝突を自動的に除去し、メッシュオブジェクトを空間的配置間で滑らかに移動させる方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022515432000001
デジタルメッシュオブジェクト間の衝突を自動的に除去し、空間的配置間でデジタルメッシュオブジェクトを移動させる方法である。摂動法又はメッシュ変形法を使用して、デジタルメッシュオブジェクトのセットから衝突が除去される。衝突を除去した後、デジタルメッシュオブジェクトは、それらの間に衝突のない状態で出力される。デジタルメッシュオブジェクトは、メッシュオブジェクトの移動制約と、初期状態と最終状態との間のそれらの制約が補間された状態と、に基づいて、初期状態と最終状態との間で移動されることができる。制約及び補間された状態に基づいて、そのデジタルメッシュオブジェクトのセットの移動についての状態の数が、そのセットについて集合的に、又は各メッシュオブジェクトに対して個別に決定される。これらの状態は、歯科治療計画又は歯科矯正治療計画のためのデジタルセットアップとして使用することができる。

Description

歯科矯正治療計画プロセスの目的は、歯科矯正的に正しい最終セットアップを達成するために、歯がその間を移動することができる有効な状態のセットを作成することである。それらの状態を使用して、その後、クリアトレイアライナ又は他の歯科矯正装具を設計することができる。状態間での制約ベースの移動は、初期セットアップと最終セットアップとの間で歯が取るであろう近似経路を作成するので、計画プロセスにおいて必要な第1のステップである。また、状態間での制約ベースの移動は、治療計画を設計するために技工士によってインタラクティブなソフトウェアシステムにおいて使用されること、又は、治療中に歯の移動の近似を患者に示すために医師の診察室において使用されたりすることができる。ただし、補間された経路内の歯同士の間の衝突を除去するためには、その後の精密化が必要となる可能性が高い。歯科矯正治療計画又は他の目的のために、状態間の衝突を自動的に除去して、状態間の滑らかな移動経路を作成する必要性が存在する。
デジタルメッシュオブジェクト間の衝突を自動的に除去するための第1の方法は、デジタルメッシュオブジェクト間の1つ以上の衝突を伴う第1の状態のデジタルメッシュオブジェクトのセットを受け取るステップと、摂動法を使用してその衝突を除去するステップと、
第1の状態と第2の状態との間の歯の移動、又は、第2の状態の歯の位置を記述する変換式のセットを出力するステップと、を含む。
デジタルメッシュオブジェクト間の衝突を自動的に除去するための第2の方法は、デジタルメッシュオブジェクト間の1つ以上の衝突を伴う第1の状態のデジタルメッシュオブジェクトのセットを受け取るステップと、メッシュ変形法を使用してその衝突を除去するステップと、デジタルメッシュオブジェクト間の衝突のない第2の状態のデジタルメッシュオブジェクトのセットを出力するステップと、を含む。
空間的配置間でデジタルメッシュオブジェクトを移動させる方法は、初期状態のデジタルメッシュオブジェクトのセットを受け取るステップと、そのデジタルメッシュオブジェクトのセットについての最終状態を受け取るステップと、を含む。この方法はまた、デジタルメッシュオブジェクト間の移動制約を特定するステップと、その制約に基づいて、初期状態と最終状態との間のデジタルメッシュオブジェクトの補間された状態の数(n)を推定するステップと、初期状態と最終状態との間でのデジタルメッシュオブジェクトのセットの移動のために、n個の補間された状態を作成するステップと、を含む。
デジタルメッシュオブジェクトの状態は、歯科治療計画又は歯科矯正治療計画のためのデジタルセットアップとして使用することができる。
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、説明と共に本発明の利点及び原理を説明する。図面は以下のとおりである。
デジタルメッシュオブジェクト間の衝突を除去し、歯科治療計画又は歯科矯正治療計画のための空間的配置間でデジタルメッシュオブジェクトを滑らかに移動させるためのシステム10の図である。 メッシュオブジェクト間の衝突を自動的に除去する方法のフローチャートである。 遺伝的アルゴリズムによって使用されるデータモデルの図である。 初期セットアップ、並びに対応する中間セットアップ及び最終セットアップの一例を示す図である。 メッシュオブジェクトの反復的衝突除去のための方法のフローチャートである。 複数の衝突箇所を有する、衝突しているメッシュオブジェクトを示す図である。 歯の移動に対する制約のセットを使用して歯の移動を達成する方法のフローチャートである。 単一の制約セットの状態間の補間を変更して、異なる複数の制約セットを組み込むことができることを示す図である。
実施形態は、デジタルメッシュオブジェクト間の衝突を除去し、異なる空間的配置間でデジタルメッシュオブジェクトを滑らかに移動させる、自動化された方法を含む。これら方法を使用して、例えば、歯科治療計画又は歯科矯正治療計画で使用するためのデジタルセットアップを生成することができる。これらの方法はまた、それらの他の用途におけるデジタルメッシュオブジェクトの他の集まりでも使用することができる。
歯科矯正装具用のデジタルセットアップを自動的に生成する方法は、「Automated Process for Intermediate Orthodontic Digital Setup Generation」と題する、2017年10月6日に出願された米国特許仮出願第62/569081号に記載されており、この仮出願は、参照により完全に記載されているものとして本明細書に組み込まれる。
図1は、デジタルメッシュオブジェクト間の衝突を除去し、歯科治療計画又は歯科矯正治療計画のための空間的配置間でデジタルメッシュオブジェクトを滑らかに移動させるためのシステム10の図である。
システム10は、口腔内3Dスキャン又は歯の歯形のスキャンから歯のデジタル3Dモデル(12)を受け取るプロセッサ20を含み、他の実施形態では、システムはユーザの手動入力を受け取る。システム10はまた、液晶ディスプレイ(LCD)デバイスなどの電子ディスプレイデバイス16と、ユーザコマンド又は他の情報を受信する入力デバイス18とを含むことができる。複数の視点からの画像セットに基づいてデジタル3D画像又はモデルを生成するシステムは、米国特許第7,956,862号及び第7,605,817号に開示されており、これらの双方は、完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。これらのシステムは、歯又は他の口腔内構造の複数視からデジタル画像を得るために口腔内スキャナを使用することができ、これらのデジタル画像を処理して、スキャンされた歯及び歯肉を表すデジタル3Dモデルを生成する。システム10は、例えば、デスクトップ、ノートブック又はタブレットコンピュータを用いて実装することができる。システム10は、3Dスキャンをローカルに、又はネットワークを介してリモートで受信することができる。
本明細書で扱う3Dスキャンは、三角形メッシュとして表される。三角形メッシュは、3D表面の一般的な表現であり、2つの成分を有する。メッシュの頂点と呼ばれる第1の成分は、単純に、表面に再構成された3Dの点の座標、即ち点群の座標である。第2の成分であるメッシュ面は、物体上の点間の接続を符号化して、連続表面上の離散したサンプル点間で補間する効率的な方法である。各面は3つの頂点で定義される三角形であり、小さな三角形の面パッチのセットとして表すことができる表面を得ることができる。
本明細書に記載される方法及びアルゴリズムは、例えば、プロセッサ20などのプロセッサによって実行するためにソフトウェア又はファームウェアに実装することができる。
メッシュオブジェクト間の衝突の自動的な除去
衝突を除去する可能性がある方向にオブジェクトを摂動させること、又はメッシュオブジェクトの形状を変形させることのいずれかによって、デジタルメッシュオブジェクトのセット間の衝突を除去するために使用することができる方法が、本明細書に記載される。デジタルメッシュオブジェクトという用語には、メッシュオブジェクトが含まれる。記載した方法のリストと各方法の簡単な説明を、以下の表1及び表2に示す。
Figure 2022515432000002
Figure 2022515432000003
また、本明細書では、これらの方法を使用して歯同士の間の衝突を自動的に除去するために、歯科矯正治療計画設定において使用することができる対話型ツールについても説明する。
これらの方法の説明は、2つのセクションに分割される。第1のセクションでは、1つ以上のメッシュオブジェクトの形状を変えることなく衝突を除去するために、それらの1つ以上のメッシュオブジェクトをシフトさせるために使用することができるインテリジェント摂動関数のセットを提示する。これらの関数は、歯メッシュの形状を変更することなく、歯のセット間の衝突を除去するために適用され得る。第2のセクションでは、メッシュオブジェクト自体の形状を変形させて、それらの衝突の箇所をシフトさせることなく衝突を除去するために使用することができる技術を提示する。これは、スキャナアーチファクトに起因して誤って衝突している歯同士の間の衝突を除去するために適用され得る。各手法は、治療計画プロセスの異なる複数の部分に必要となり得る。例えば、状態間の衝突のない軌跡を発見しようとする場合には、摂動が望ましい可能性があるが、実際の歯の解剖学的構造には存在しないメッシュ内のアーティファクトに起因して衝突がもたらされる場合は、メッシュ変形が望ましい可能性がある。
セクション1:インテリジェント摂動関数を使用して衝突を自動的に除去する方法
I.指向性摂動
この手法では、メッシュ又はメッシュオブジェクトの集まりが摂動される有利な方向が特定され、それらの1つ以上のオブジェクトがこの大まかな方向に摂動される。この手法のフローチャートを図2に示す。
まず、各オブジェクトについて、三次元空間のベクトルとして定義される有利な方向を特定する(ステップ22)。この情報は、ユーザによって入力され得るか、あるいは、オブジェクト間の進入と反対のベクトル(方法A)、オブジェクト間の進入に垂直なベクトル(方法B)、又は衝突を含まない若しくは少数の衝突を含む理想的な状態に向かう移動のベクトル(方法C)などの情報に基づいて演算され得る。次の任意選択のステップでは、各オブジェクトについて、特定された方向からの角度シータ以下のベクトルをランダムに選択する(ステップ24)。この任意選択のステップは、アルゴリズムが、最適な解を求めて選択された方向付近の空間を検索することを可能にする手法に不規則性の要素をもたらす。次に、摂動の大きさを各オブジェクトについて特定する(ステップ26)。大きさ(単数又は複数)は、完全にランダムに、ユーザ入力を介して、又は摂動の量を定義する何らかの情報(例えば、進入深さ)を使用して選択され得るか、あるいは摂動量のスケール係数として選択され得る。最終ステップでは、オブジェクト(単数又は複数)をそれぞれのベクトルに沿って指定された大きさ(単数又は複数)だけシフトすることによって、摂動をメッシュオブジェクトに適用する(ステップ28)。
方法A:2つのオブジェクト間の進入方向(及び進入深さ)を演算する
この手法の態様は、方法1のセクション2でも言及される。まず、主成分分析(PCA)を使用して、2つの衝突しているオブジェクト間の接触点を平面に適合させる。サポートベクトル回帰などの平面適合のための他の方法もまた使用することができる。進入方向は、平面に対して垂直な方向(例えば、最小の主成分に関連付けられたベクトル)として、又は代替的には、全ての接触点に対する頂点法線方向の平均として、特定される。進入深さはまた、接触点によって形成された境界内にある頂点を特定し(方法1のセクション2を参照)、次いで、進入方向に沿って平面上に頂点を投影したときの最大の点-平面間距離を演算することによっても演算され得る。2つの衝突しているオブジェクトについての最大の点-平面間距離の合計が、進入深さである。
方法B:2つのオブジェクト間の進入方向に垂直な方向を演算する
進入方向に垂直な方向はまた、PCAによって、又は平面を演算した後に平面の方程式を使用して、演算されてもよい。具体的には、2つの最大の主成分に関連付けられたベクトルは、進入方向に垂直な2つの方向である。より一般的には、進入方向に対して垂直なベクトルは平面上にあり、それらのベクトルはいずれも垂直方向として選択されることができる。
方法C:理想的な状態に向かう方向を演算する
衝突がない又は少数の衝突を含む理想的な状態が利用可能である場合、この理想的な状態に向かう各オブジェクトの摂動方向ベクトルは、以下のように演算することができる。
Figure 2022515432000004
II.伝播型指向性摂動
衝突しているオブジェクトに加えて、近傍のオブジェクトもまた、上述の摂動関数を使用して移動されてもよい。衝突しているオブジェクトの近くにある非衝突オブジェクトを摂動させることには、新しい衝突を作成することなく、衝突しているオブジェクトが移動して入る空間を作成するという利点がある。衝突したメッシュオブジェクト及びその近傍オブジェクトを摂動させる方法は、上記の方法と同様である。まず、衝突しているオブジェクトの局所近傍にあるメッシュオブジェクトのセットが特定される。次に、上記の方法(方法A、B、又はC)のうちの1つを使用して、各オブジェクトについて摂動方向を特定する。不必要な移動を最小限に抑えるために、各オブジェクトの摂動の大きさを、衝突しているオブジェクトについて特定された大きさ以下の値に設定することが望ましい場合がある。この結果を達成するための1つの選択肢は、衝突しているオブジェクトと近傍のオブジェクトとの間の距離に応じて摂動の大きさを、衝突しているオブジェクトにより近いオブジェクトが、より大きい大きさを有する一方で、衝突しているオブジェクトからより遠いオブジェクトが、より小さい大きさを有するようにスケーリングすることである。
III.勾配降下
軌跡の各点の有効性は、歯の衝突にペナルティを課すスコアリング関数を使用して評価される。歯同士の間の衝突がない場合は常に、このスコアリング関数はゼロを返し、スコアは衝突と共に増加する。勾配降下法は、衝突スコアが低減するように、対応する状態を摂動させることによって、最適な歯の移動を見つける。
スコア関数を低減する最適な摂動を見つけるという問題は、複雑な非線形の最適化問題である。グローバルな解を見つける保証はないものの、最深降下法を使用して、衝突スコアを極小値に低減する摂動状態に最適な方向を見つけることができる。
歯などの複雑な幾何学的形状間の衝突点を計算することは、閉じた数学的形式で表すことができないため、オブジェクトの移動に対するスコア関数の勾配は、数値的に近似する必要がある。勾配の近似値を計算するために、各状態に対するスコアの変化率を計算することができるように、各状態を複数回、摂動させることができる。スコアの変化率(すなわち、目的関数の勾配)を使用して、オブジェクトを最終的に移動させるための方向ベクトルを導出する。
まず、衝突しているオブジェクト及び隣接したオブジェクトを選択することによって、当該状態のオブジェクトのサブセットを特定する。各オブジェクトの自由ベクトルの各自由度について(又は、並進に対応する各自由度について)、その自由度に小さなデルタを加算及び減算する際に目的関数の変化が記録される。結果として得られた変化ベクトルを正規化し、目的関数の勾配の方向の推定値として処理する。状態のランダムな摂動を生成するために、勾配の負の値にスケーリング係数を乗算したものを、小さいランダム成分と共に、その状態の自由度ベクトルに加算する。スケーリング係数は、0から、その状態の進入深さを使用して推定される最大値までのランダムな数である。
IV.同時摂動確率近似(SPSA)
勾配を近似するための代替的な方法は、同時摂動確率近似(Simultaneous Perturation Stochation Approximation、SPSA)と呼ばれる。SPSAを使用して最深降下方向を近似するために、ランダムな方向を選択して現在の状態を摂動させ、そのランダムな方向に沿ったスコアの変化率を計算することができる。SPSA法の主な利点は、摂動方向の近似値を有するためには、スコア関数の2回の関数呼び出しのみで十分であることである。比較すると、数値勾配近似は、2n回の関数呼び出しを必要とし、ここで、nは状態ベクトルの次元である。スコア関数の呼び出しに演算コストがかかる場合、最深降下方向の大まかな近似値によりより良好な領域に向けて最適化を迅速に進めることができるため、SPSAはより速い収束時間をもたらし得る。また、モメンタム技術でSPSAを拡張させることにより、推定された方向の履歴を追跡して、より正確な最深降下の結果を得ることもできる。以下のセクションでは、SPSA法をより詳細に説明する。
SPSAを使用した最急降下方向の近似:
f()をスコアリング関数として、かつx=[x,x,...x]を現在の状態として考慮する場合、ランダム方向Δ=[Δ,Δ,...Δ]及び固定摂動サイズcを使用して、f(x)の勾配のSPSAを計算することができ、これは、g(x)によって表される:
Figure 2022515432000005
g(x)計算の数値不安定性を回避するために、Δの各要素は均一なベルヌーイ分布
Figure 2022515432000006
からサンプリングされる。したがって、摂動方向ベクトルΔは、単位ノルムである。上記定義では、摂動の大きさは、摂動サイズ変数cによって制御することができる。
SPSAを使用した最急降下最適化:
初期状態をx(0)で表すと、SPSA法を使用した最急降下法の近似値は、g(x(0))になる。したがって、スコアを低減するためのインテリジェント摂動は、次式によって計算することができる。
x(1)=x(0)-μg(x(0))、
式中、μは、最急降下のステップサイズである。逐次的最急降下更新法を使用して、スコア関数の極小値を見つけることができる。一般的に、任意のステップx(i)において、更新された状態x(i+1)は、次のように計算することができる。
x(i+1)=x(t)-μg(x(i))、
式中μ、は、i回目の反復におけるステップサイズである。逐次的最急降下の間にステップサイズμを小さくすると、より安定した解、例えば、μ=μ/nが得られ、式中、μは初期ステップサイズである。
モメンタム法を使用したSPSA最急降下の履歴の集計:
SPSA最急降下は、各時点で、スコア関数の変化率をランダムな方向に符号化するため、極小値に向かう経路には非常にノイズが多いことがある。モメンタム法は、最急降下方向を平滑化するために、より最近の最急降下方向の履歴を保持する一般的な方法である。モメンタム方向は、以前に計算された方向の加重和であり、より古い方向は、より最近の方向と比較して低い重みを受けている。以下の等式は、モメンタム法を使用して計算される、i番目の反復
Figure 2022515432000007
における平滑化された方向を表す。
Figure 2022515432000008
式中、w<1はモメンタム重みであり、この方法では、その値は0.9である。
V.グリッドサーチ摂動
この方法は、対象の摂動法で先に説明したように、進入評価部を使用して最初に摂動される必要があるメッシュオブジェクトを特定することによって、摂動を実行する。更に、摂動され得る可能性のあるオブジェクトのこのリストに、近傍のオブジェクトを追加することもできる。
摂動自体は、オブジェクトをより高いスコアリング状態に向かって移動させるために、オブジェクトのセットの状態を逐次的に変更することによって行われる。各オブジェクトについて、考えられる箇所からなる空間グリッドが、所定の空間解像度(例えば、1mm)でオブジェクト位置の周りに構築される。任意の選択肢として、進入評価部を使用していくつかの箇所を除外して、サーチを加速することができる。次いで、各オブジェクトをそのオブジェクト自身のグリッド位置のうちの1つに移動させることによって、衝突スコアを評価することができる。3つのオブジェクトが存在し、各オブジェクトについて9つの箇所が存在する場合、評価する構成は、729個となる。最良のスコアリング構成が選択され、次いで、グリッドの空間解像度を所定の割合、例えば、0.5だけ低減するたびに演算上許容されるように、このプロセスを数回の反復にわたって繰り返すことができる。空間グリッドは、デカルト座標又は(歯のデータの場合)歯列弓形座標において構築することができる。表3は、この方法を実装するための例示的な擬似コードを提供する。
Figure 2022515432000009
VI.挙動モードベースの摂動
一部の摂動法は、挙動のモードを選択するために、メッシュオブジェクトの配置に関するより高次の情報を導出することができる。例えば、摂動関数が、あるオブジェクトがその近傍の両方のオブジェクトと衝突していることを検出した場合、それらのオブジェクトを、進入方向に垂直な移動によって拡げることによって、空間を作り出すよう試みることができる。これらの摂動法は、目的関数の値を即座に改善する状態を生成しない可能性もあるが、そのような状態は、問題領域周辺の経路を生成するために重要であり得る。
VII.遺伝的アルゴリズム
各状態(歯のセット)について衝突を解消するための遺伝的アルゴリズム(GA)が、本明細書に記載される。図3は、GAによって使用されるデータモデルの図である。GAは各状態34について最初からやり直す。GAは、N個の染色体36(解)からなる母集団を多くの反復(世代)にわたって進化させ、高い適応度を示す染色体(親と呼ばれる)を維持し、低い適応度の染色体(劣等)を削除する。親はそれ自身を複製し、突然変異及び交叉の操作によって、成功した属性を次の世代に引き継ぐ子を生成する。進化は、基準が満たされるまで進行する。この場合、本方法は、その中間セットアップにおいて全ての衝突を解消する状態を発見したときに、中間セットアップの進化を終了する。
表4は、以下の定義を用いてGAを実装するための例示的な擬似コードを含む。染色体は、各歯40について1つずつあるタプル38のベクトルであり、各タプル38は、位置修飾子42及び方向修飾子44からなる。
Figure 2022515432000010
単純な実施例
図4は、簡単な実施例を示しており、4つの歯からなる単純化された歯列弓についての初期セットアップ46(不正咬合)、1つの中間セットアップ48の例、及び最終セットアップ50を示している。衝突を解消するために、この中間状態でGAを実行する(セットアップ48の中間の2つの楕円を参照)。この場合、アルゴリズムは、N=100個の染色体からなる母集団を作成してもよく、各染色体はタプルからなるベクトルを含み、ここで、各タプルは、小さな変位と、小さな方向の変化(例えば、<0.04mm、0.09mm、0.01mm>;所与の軸線に沿って1.5度)を含む。本アルゴリズムは、衝突なしで染色体を生成するために、必要な世代にわたって以下を繰り返す:A)各染色体の適応度を(例えば、衝突数として)測定し、B)母集団を4個からなるグループにシャッフルし、削除するために2つの最低適応度染色体にフラグを付け、C)交叉及び突然変異を受けた劣等染色体を親のコピーと置き換える。完了するまで反復する。最終的に、何世代にもわたって、中間状態の歯は、歯が衝突しないように動かされた。次いで、次の中間セットアップを入力として使用して、プロセスを再開する。
摂動法による歯科矯正治療計画のための対話型ツール
一連の口の状態において衝突を自動的に除去するアルゴリズムの適用に加えて、歯をより有効な状態に向かって摂動させる方法は、対話型ツールにおいて多くの潜在的な用途を有しており、この対話型ツールは、中間セットアップ及び最終セットアップの対話的生成を含む、歯科矯正治療計画のため、またインプラントの最適配置を計画することを含む、歯科治療計画のためのものである。
歯科矯正治療のための歯の具体的な配置を調整する際、技工士は、審美的外観などのある一定の品質又は歯科矯正医からの指示を達成しようとすることがある。しかしながら、これらの目標が歯同士の間に衝突を生じることなく達成されるように歯を手動で小規模に操作することが困難なこともある。治療計画ソフトウェアが歯同士を衝突させないようにする場合であっても、衝突を生じることなく歯(一度に1つずつ又はグループのいずれかで)を所望の状態に操作するためには、追加の作業が必要となることがある。
摂動関数を適用して小さな衝突を低減又は排除することを可能にする対話型ツールは、技工士が、衝突よりも、他の目標により集中することを可能にする。技工士は、歯を、それらの高次の目標を満たしているが衝突を有する状態に置き、本ツールを使用して、衝突を有さない非常に類似した状態を見つけることができる。
上記の多くの摂動関数は、元の状態から被摂動状態までの距離に限界を設けるスケール係数に依存する。これらのスケール係数は、技工士が、衝突が解消される際に歯の移動がどれくらい極端になるかを制御できるようにする、グラフィカルユーザインターフェースのスライダ又は他の制御部にリンクすることができる。
本発明の実施形態はまた、クラウン、ブリッジ、又はインプラントの位置の自動化又は半自動化された計画を可能にするために歯科医術設定に適用することもできる。本願では、歯科医は、一般的な審美的目標を達成するように、インプラントをデジタル歯列弓形式に大まかに配置することができる。次に、インテリジェント摂動関数を使用して、1つの歯列弓の歯同士の間の衝突及び対向する歯列弓同士の歯の間の衝突の両方を自動的に最小限に抑えるか又は除去することができる。患者の口内に正しく適合するインプラントを設計するために、メッシュ変形(次のセクションで説明する)をインプラントに適用することもできる。衝突の代替として、進入深さ又は衝突点の数などの別のスコアを使用することもできる。
セクション2:メッシュ変形によって衝突を自動的に除去する方法
デジタル歯科矯正ワークフローの様々な部分で、衝突を含む歯の有効な配置を生成することがある。これらの衝突の主な原因は2つある。第1に、不正咬合状態の歯には衝突が含まれることはないが、衝突を伴う関連する幾何学的形状(歯根など)が自動的に生成されることがある。第2に、技工士が、歯同士又は歯根同士の間に小さな衝突を伴う歯の配置を意図的に作成することがある。それらの理論的解釈としては、これらの衝突は、スキャンの問題又はセグメンテーションエラーを表し得るメッシュの部分間にあるため、無視すべきであるということになる。
歯の配置を最適化する様々なプロセスでは、歯同士の間の衝突をチェックすることによって有効性を評価するため、このような衝突(特に最終セットアップにおける)は問題である。しかしながら、自動的な方法を使用して、幾何学的形状を変更することによって衝突を排除することができる。これらの方法はまた、幾何学的形状への変更が、極端すぎないこと、又は技工士が選択した領域若しくはオブジェクトにのみ適用されることを、技工士が確認できるように、対話的に適用することもできる。
方法1:局所的メッシュ変形によるメッシュ間の衝突の自動的除去
衝突しているメッシュオブジェクトの部分を特定して衝突が除去されるまでシフトする、衝突除去のための反復的な手法が、本明細書に記載される。
反復的衝突除去のためのプロセスを、図5のフローチャートに示す。まず、2つの衝突しているオブジェクト間の接触点を特定する(ステップ52)。衝突しているオブジェクトは、衝突箇所64を示す図6に示すように、複数の衝突箇所を有してもよい。したがって、次のステップでは、最小リンケージクラスタリングを使用して、各衝突箇所に関連付けられた接触点を特定する(ステップ54)。各衝突箇所について、PCAを使用して接触点を平面に適合させる(ステップ56)。進入方向は、適合した平面に対して垂直なベクトル(すなわち、最小の主成分に関連付けられたベクトル)又は接触点における頂点法線方向の平均のいずれかとして定義することができる(ステップ58)。衝突しているメッシュ頂点を特定するために、2つの方法が可能である(ステップ60)。第1の手法では、メッシュオブジェクトは、PCAによって特定された平面で切断され、互いに最も近いサブメッシュのみが保持される。次いで、両方のサブメッシュの頂点が平面上に投影され、接触点の凸包内にある頂点同士が衝突していると特定される。第2の手法では、平面上に投影されたときに互いに短い距離d内にある対向するメッシュの頂点同士が、衝突していると特定される。続いて、各メッシュオブジェクト上の衝突している頂点同士を、進入方向と反対の方向に少量dだけシフトする(ステップ62)。このプロセスは、2つのオブジェクト間の衝突がなくなるまで反復的に繰り返される。
方法2:グローバルなメッシュ縮小
表5は、グローバルなメッシュ縮小法を実装するための例示的な擬似コードを提供する。
Figure 2022515432000011
この方法の利点は、変更されるメッシュの全体的な形状を維持し、以前は滑らかだった領域に鋭利なエッジをもたらさないことである。ただし、衝突を除去するために大きな縮小量が必要となる場合、大量のエラーがもたらされる可能性がある。
この方法は、互いに衝突しない又はクラウンメッシュと衝突しない一方で滑らかな表面を維持する必要がある、歯根などの自動的に生成された幾何学的形状に、より良好に適し得る。
空間的配置間でのメッシュオブジェクトの滑らかな移動
デジタル3Dメッシュオブジェクトのセットを2つの空間的配置間で滑らかに移動させるための手法が、本明細書に記載される。この方法では、各オブジェクトの1つの状態当たりの移動に対して移動制約が組み込まれており、それらの制約に従って複数のオブジェクトを異なる速度で移動させることが可能になる。歯科矯正治療計画プロセスでは、この制約ベースの手法を使用して、各歯に加えられる力の量に従って状態間の歯の移動をモデル化することができる。
歯科矯正治療計画では、最終セットアップに到達するまで、歯のセットをある段階から次の段階に移動させることが必要となる。この目標を達成する基本的な手法は、線形補間を使用して段階間で歯を移動させることである。ただし、基本的な補間では、全ての歯が均一な速度で移動することを前提としているが、そうではない。むしろ、各歯の歯の移動量は、その歯に加えられる力の量(治療器具によって決定される)及び解剖学的構造(歯形状、歯根の長さ、顎の厚さなど)に基づく。
歯の現実的な移動を達成するために、1つの手法は、図7のフローチャートに示されるように、歯の移動に対する制約のセットを使用して、1本の歯当たりの達成可能な移動の量を反映する。
まず、1本の歯当たりの移動制約を特定する(ステップ66)。これらの制約は、臨床医によって手動でもたらされてもよく、ヒューリスティックによって確立されてもよく、又は生物力学的モデリングを使用して演算されてもよい。制約はまた、X線又はコンピュータ断層撮影(CT)などの他のモダリティによって通知されてもよく、これらを使用して、歯根形状、歯根の長さ、及び顎の厚さを判定することができる。次いで、この情報を治療装具情報と組み合わせて、歯の移動に対する制約を決定する。制約が確立されると、歯の全移動を制約によって細分化することによって、補間された状態の総数を推定する(ステップ68)。制約よりも高い解像度で細分化するために、制約にスケール係数を乗算してもよい。表6は、これらのステップ66及び68を実装するための例示的な擬似コードを提供する。
Figure 2022515432000012
歯の移動は、2つの手法を用いて、状態の数nに細分化されることができる。第1の手法(「同時仕上がり」)では、全ての歯が同時に移動を終了するように歯の移動が計画される(ステップ70)。これは、同じ制約を有するが、総移動量が異なる歯同士が、同時に移動を終了するように異なる速度で移動することを意味する。同時仕上がり手法を使用して、治療中の患者の不快感を最小限に抑えることができる。第2の手法(「高速仕上がり」)では、各歯が制約によって許容されるのと同じ速さで移動を終了するように、歯の移動が計画される(ステップ72)。これは、同じ制約を有するが、必要な総移動量が異なる歯同士が、同じ速度で移動し、異なるタイミングで移動を終了することを意味する。高速仕上がり手法を使用して、治療中の審美的外観をより迅速に改善することができる。
同時仕上がり:
総並進量を状態間で均等に分割することによって、歯の並進を状態の数nに細分化する。四元数の球面線形補間(SLERP)を使用して、回転を状態の数nに細分化する。SLERPは、線形補間に勝るいくつかの利点を有する。2つの角度間の最短経路が保証されること、及びオブジェクトの速度が、回転中一定のままであることである。
高速仕上がり:
歯固有の状態の数nが、各歯について演算される。各歯について、総並進量を状態間で均等に分割することによって、歯の並進を状態の数nに細分化する。SLERPを使用して、回転を状態の数nに細分化される。その後、状態の総数がnになるように、各歯についての補間をゼロパディングする。
より多くの歯科矯正医の制御及び/又はハイブリッド治療のためのオプションの有効化
補間パラメータ及び/又は段階分け閾値における制約(及び、ひいては解像度)を制御することによって、粗い歯科矯正補正又は微細な歯科矯正補正のいずれかを達成することができる。これらの制約は、歯科矯正医が治療プロセスにおいて有することを所望する制御量によって規定することができる。高解像度(小さな制約)は、治療が進行するにつれて、歯科矯正医が治療を制御及び監視することをより可能にするが、これは、高解像度により細かい歯科矯正補正がもたらされ、このことが、歯科矯正医院への来院が増え、クリアトレイアライナ(CTA)によってより小さくより正確な移動が及ぼされることを伴い得るからである。低解像度(大きな制約)では制御が少なくなるが、これは、複雑さの少ないケースについて、またコストを低く維持するために所望され得る。この多様なオプションはまた、ハイブリッドな治療プロセスにつながり得る。移動がより大きいフェーズ中には、従来のブラケット及びワイヤが関与することができ、その結果、CTAが引き継ぐことができる段階になる。
上記の方法は、図8に示されるように、治療の過程を通して変化する力を考慮するように調整することができ、異なる複数の装具(例えば、ブラケット及びワイヤ、続いて、クリアトレイアライナ)のセットを用いた治療計画を可能にする。力を変更するためには、まず、治療モダリティが切り替えられることになる中間状態を定義する。次に、初期状態から中間状態(c1)への、及び中間状態から最終状態(c2)への歯の移動に対する制約を定義し、補間を実行する。
図8は、例えば、対応する治療装具の変化により、単一の制約セット74の状態間の補間を変更して、異なる複数の制約セット76を組み込むことができることを示す図である。
このプロセスはまた、固有の力が異なるがコストも異なる、様々な材料で作製されたCTAにも適用できる。これにより、矯正歯科医は、コスト(材料+時間コスト+来院)、治療期間、審美性(CTA期間)、及び他の要因に基づいて、様々に異なる治療オプションについて患者に伝えることができるようになる。

Claims (23)

  1. デジタルメッシュオブジェクト間の衝突を自動的に除去するためのコンピュータ実装方法であって、
    前記デジタルメッシュオブジェクト間の1つ以上の衝突を伴う第1の状態のデジタルメッシュオブジェクトのセットを受け取るステップと、
    摂動法を使用して前記衝突を除去するステップと、
    前記第1の状態と第2の状態との間の歯の移動、又は、前記第2の状態の歯の位置を記述する変換式のセットを出力するステップと、を含み、
    前記歯の移動又は前記歯の位置は、前記デジタルメッシュオブジェクトによって表される、
    方法。
  2. 前記除去するステップは、指向性摂動法を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記除去するステップは、伝播型指向性摂動法を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記除去するステップは、勾配降下法を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記除去するステップは、同時摂動確率近似法を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記除去するステップは、グリッドサーチ法を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記除去するステップは、挙動モードベースの摂動法を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記除去するステップは、遺伝的アルゴリズムを使用することを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記出力するステップは、歯科治療計画又は歯科矯正治療計画のためのデジタルセットアップとして、前記第2の状態の前記デジタルメッシュオブジェクトのセットを出力することを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記出力するステップは、歯を前記第1の状態から前記第2の状態に移動させるために必要な前記変換式のセットを出力することを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記出力するステップは、前記デジタルメッシュオブジェクト間の衝突のない前記第2の状態の前記デジタルメッシュオブジェクトのセットを出力することを含む、請求項1に記載の方法。
  12. デジタルメッシュオブジェクト間の衝突を自動的に除去するためのコンピュータ実装方法であって、
    前記デジタルメッシュオブジェクト間の1つ以上の衝突を伴う第1の状態のデジタルメッシュオブジェクトのセットを受け取るステップと、
    メッシュ変形法を使用して前記衝突を除去するステップと、
    前記デジタルメッシュオブジェクト間の衝突のない第2の状態の前記デジタルメッシュオブジェクトのセットを出力するステップと、
    を含む、方法。
  13. 前記除去するステップは、衝突面における局所的メッシュ変形法を使用することを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記除去するステップは、グローバルなメッシュ縮小法を使用することを含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記出力するステップは、歯科治療計画又は歯科矯正治療計画のためのデジタルセットアップとして、前記第2の状態の前記デジタルメッシュオブジェクトのセットを出力することを含む、請求項12に記載の方法。
  16. 空間的配置間でデジタルメッシュオブジェクトを移動させるためのコンピュータ実装方法であって、
    初期状態のデジタルメッシュオブジェクトのセットを受け取るステップと、
    前記デジタルメッシュオブジェクトのセットについての最終状態を受け取るステップと、
    前記デジタルメッシュオブジェクト間の移動制約を特定するステップと、
    前記制約に基づいて、前記初期状態と前記最終状態との間の前記デジタルメッシュオブジェクトの補間された状態の数nを推定するステップと、
    前記初期状態と前記最終状態との間の前記デジタルメッシュオブジェクトのセットの移動のために、n個の補間された状態を作成するステップと、
    を含む、方法。
  17. 前記作成するステップは、前記デジタルメッシュオブジェクトのセットの並進量を、前記補間された状態間で均等に分割することを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記作成するステップは、前記デジタルメッシュオブジェクトのセットの回転を、四元数の球面線形補間法を使用して、前記補間された状態に細分化することを含む、請求項16に記載の方法。
  19. 前記作成するステップは、前記デジタルメッシュオブジェクトのそれぞれの並進量又は回転量を、状態ごとの並進移動又は回転移動の制約に従って分割することを含む、請求項16に記載の方法。
  20. 歯科治療計画又は歯科矯正治療計画のためのデジタルセットアップとして、前記補間された状態を出力することを更に含む、請求項16に記載の方法。
  21. 前記特定するステップは、ユーザが入力した制約を受け取ることを含む、請求項16に記載の方法。
  22. 前記移動制約は状態間で変動する、請求項16に記載の方法。
  23. 前記作成するステップは、状態ごとに異なる移動制約を使用して、複数の装具を用いた治療を反映する、請求項16に記載の方法。
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