JP2022514741A - ピペットのための吸引装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、ピペット、特にパスツールピペットとともに使用される吸引装置（１）に関する。吸引装置は、ピペット（５）の挿入のためのボア（２ａ）を備えたベース要素（２）と、ベース要素に接続された本体とを備え、本体の内部は中空であり、少なくとも本体は可撓性材料でできているため、本体（３）の内部容積は可変である。ここでは、ベース要素は、多角形形状または楕円形状で形成されるため、ベース要素の形状は円形ではなく、そのため研究室の作業台などでの吸引装置の転がりを防止する。

Description

本願は、ピペット、特にパスツールピペットまたは医療用途のためのピペットとともに使用される吸引装置に関する。

ピペットは、さまざまな分野でおよび日常生活でも使用されており、たとえば研究室、特に定量分析において液体を移送するのに使用されており、さらに薬局および病院において医薬組成物を混合するのに使用されており、日常生活目的ではたとえば点鼻剤または点耳剤を送達する際に使用されている。ピペットは、通常はガラス製であるが、他の材料、たとえばプラスチック製であってもよい。ピペットは、一般に、ピペット本体（特に、比容積を示すマークをピペット本体上に有する目盛り付きピペットの本体、または、通常は小さな断面を有する先端と大きな断面を有する上側本体とを有するパスツールピペットの本体）と、さらにピペット本体の上に装着された吸引装置とで構成されており、吸引装置は、通常は弾性材料、特にエラストマおよび／またはゴム状材料でできている。吸引装置は、気密および液密の態様でピペット本体に接続可能であるが、ピペット本体から分離可能でもある。

吸引装置は、吸引装置によって封入される容積を最小化するために圧搾され、次いで、吸引装置の圧搾を解放すると、ピペット本体内にサブ圧力が生成されて、液体をピペットに吸い込むことができるようになる。

通常のパスツールピペットは、先行技術において一般に知られている。それらは、上記のようにガラス製のピペット本体を含んでいる。その上には吸引装置があり、この吸引装置は、通常は円筒形状または球形状に設計され、通常はレッドラバー状材料でできている。

このようなピペットを研究室で使用する場合、特にパスツールピペットは、たとえば同一の液体または液体の残りの部分を後で再び移送しなければならないときに再使用される場合さえあるために、使用後は単に作業台の上に置かれることが多い。しかし、パスツールピペットは、作業台から床の上に落下しやすく、それによってばらばらに壊れる可能性がある。これは、汚染物質または有害物質がパスツールピペットを用いて搬送された場合には特に問題になり、さらなる使用のために有用物質がピペット内に残されている可能性がある場合でさえも特に問題になる。したがって、深刻な問題が生じる可能性がある。

したがって、本発明の客観的技術的課題は、ピペット、特にパスツールピペットの取り扱いおよび操作性を向上させることである。

この客観的技術的課題は、請求項１に係るピペットによって解決される。さらなる進歩および好ましい実施形態は、従属請求項に規定されている。

本発明は、本発明の客観的技術的課題を解決することにさらに寄与する以下の局面、主題および好ましい実施形態を、それぞれ単独でまたは組み合わせて、提供する。

１．ピペット、特にパスツールピペットとともに使用される吸引装置であって、
多角形形状または楕円形状を備えるベース要素を備え、上記ベース要素は、ピペット、特にパスツールピペットの挿入のためのボアを備え、上記吸引装置はさらに、
上記ベース要素に接続された本体を備え、上記本体の内部は中空であり、
少なくとも上記本体は可撓性材料でできているため、上記本体の内部容積は可変である、吸引装置。

２．上記ベース要素は、少なくとも３つの端縁、好ましくは少なくとも４つの端縁を有する多角形形状を有する、第１項に記載の吸引装置。

３．上記ベース要素は、正方形または星形の形状を有し、上記ベースは、好ましくは上記正方形または星形の中央に形成されている、第１項に記載の吸引装置。

４．上記可撓性材料は、エラストマ、好ましくはシリコーンである、第１項または第２項または第３項に記載の吸引装置。

５．上記可撓性材料は、医療用途に適したシリコーンである、第４項に記載の吸引装置。

このような材料は、滅菌することさえできる。
６．上記可撓性材料は、半透明である、第４項または第５項のいずれか１項に記載の吸引装置。

７．上記ベース要素および上記本体は、一体に形成されている、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

８．上記ベース要素および上記本体は、同一の材料でできている、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

９．上記ベース要素における上記ボアは、テーパ状の端縁を有する、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

１０．リブが上記本体と一体に形成されている、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

これらのリブは、ユーザによる本体の握りおよび／または触覚感覚を向上させることが予測される。

１１．上記本体の外面は、粗面を有する、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

これも、ユーザによる本体の握りおよび／または触覚感覚を向上させる。
１２．上記本体は、下側本体部分と、中央本体部分と、上側本体部分とを備え、上記下側本体部分は、円錐のような形状および上記ベース部分からの距離とともに大きくなっていく断面を有し、上記中央本体部分は、実質的に一定の断面を有し、上記上側本体部分は、楕円体セグメントの形状を有する、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

１３．上記中央本体部分は、長円、楕円または多角形の断面を有する、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

１４．上記ベース要素は、少なくとも１ｍｍおよび／またはせいぜい８ｍｍの厚み、好ましくは２ｍｍ～６ｍｍの範囲内の厚みを有する、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

これは、ピペットを吸引装置に挿入しながら優れた取り扱いを可能にする。
さらに、これは、装着時に吸引装置内のピペットの優れた安定性を可能にする。すなわち、吸引装置からのピペットの偶然の外れが防止される。

１５．上記ベース要素の外側輪郭は、上記ベース要素に接続された上記下側本体部分の一部の外側輪郭から突き出ており、任意にその最大の外側輪郭が上記本体の上記外側輪郭から突き出ている、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

１６．上記本体の上記内部容積は、１５０ｍｍの長さを有するパスツールピペットの容積を吸引することができるように、好ましくは２３０ｍｍの長さを有するパスツールピペットの容積を吸引することができるように設計されている、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

上記のパスツールピペットは、標準化されている。
１７．上記本体の上記内部容積は、３０～１００ｍｍの長さを有するミニピペットまたはマイクロピペットの容積を吸引することができるように設計されている、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

このようなピペットも、標準基準を有しており、たとえば研究室での精子細胞および卵子細胞の移送に使用することができる。

１８．上記吸引装置は、弁を有していない、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

１９．上記吸引装置は、上記パスツールピペットを挿入するための上記ボア以外の他の開口および／またはボアを有していない、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

２０．上記ベース要素および上記下側本体部分はともに、１８～３０ｍｍ、好ましくは２０～２５ｍｍ、より好ましくは約２３ｍｍの高さを有する、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

パスツールピペットは、約２３ｍｍの部分を有し、この部分は、溝によってパスツールピペットの残りの部分から分離されている。この部分は、少なくとも部分的にピペットバルブによって覆われているべきである。

２１．上記ベース要素は、キャップとして形成される、先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置。

２２．上記キャップは、好ましくはそれぞれ瓶に螺合または嵌合されるように適合された、内側ねじを有するねじキャップまたはスナップフィットキャップである、第２１項に記載の吸引装置。

２３．先行する項のいずれか１項に記載の吸引装置と、少なくとも１つのピペット、特にパスツールピペットとを備えるキットであって、上記ピペットは、上記吸引装置の上記ベース要素の上記ボアに挿入可能である、キット。

２４．ブリスターパッケージをさらに備え、上記吸引アイテムおよび上記少なくとも１つのパスツールピペットは、上記ブリスターパッケージに密封される、第２３項に記載のキット。

２５．上記吸引アイテムおよび上記少なくとも１つのパスツールピペットは、滅菌されて上記ブリスターパッケージに密封される、第２３項または第２４項に記載のキット。

２６．吸引装置と、少なくとも１つのミニピペットまたはマイクロピペットとを備えるキットであって、パスツールピペットは、上記吸引装置の上記ベース要素の上記ボアに挿入可能であり、上記ピペットは、３０ｍｍ～１００ｍｍ、より好ましくは４０～７０ｍｍ、最も好ましくは約６０ｍｍの全長を有し、および／または、上記ピペットの先端は、約４μｍ～１０００μｍの内径を有する、キット。

２７．ブリスターパッケージをさらに備え、上記吸引アイテムおよび上記少なくとも１つのパスツールピペットは、上記ブリスターパッケージに密封される、第２６項に記載のキット。

２８．上記吸引アイテムおよび上記少なくとも１つのパスツールピペットは、滅菌されて上記ブリスターパッケージに密封される、第２６項または第２７項に記載のキット。

２９．第１項～第２２項のいずれか１項に記載の吸引装置とピペット本体とを備えるバイアルまたは瓶、好ましくはガラスバイアルまたは瓶。

本発明は、ピペット、特にパスツールピペットの使用のための吸引装置を提供し、この吸引装置は、多角形形状または楕円形状を有するベース要素を備え、ベース要素は、ピペット、特にパスツールピペットの挿入のためのボアを備え、本体は、ベース要素と一体に形成され、本体の内部は中空である。本体は可撓性材料でできていることにより圧搾可能であるため、本体の内部容積は可変であり、ピペットで液体を吸引することができる。ベース要素が多角形形状または楕円形状で設けられているという特定の特徴により、パスツールピペット本体（一般に、ガラス製である）が吸引装置（ゴム製である）に取り付けられたときにピペットが偶然に転がっていくことが防止され、そのため、ピペットがどこかに、たとえば研究室の作業台の上に配置された場合に、ピペット内の液体材料がこぼれて研究室の作業台を汚すことが防止される。また、ピペットが研究室の作業台などのテーブルの端縁を転がっていって落下して、ピペットのガラス本体がばらばらに壊れて散乱することが回避され得る。これは、特に、パスツールピペットを用いて搬送された汚染物質または有害物質の取り扱いを向上させ、さらなる使用のためにピペットに残されている可能性がある有用物質の取り扱いさえも向上させる。

ベース要素とピペット本体との間の接続が気密および液密であるので、吸引装置内の負の圧力は、保持されて、ピペット本体に移送されることができる。これは、吸引装置に偶然に吸い込まれた有毒液体が吸引装置からこぼれないというさらなる利点を有する。

好ましくは、ベース要素は、少なくとも３つの端縁、さらにより好ましくは少なくとも４つの端縁を有する多角形形状を有する。このような形状により、非常に低コストで容易な製造が可能になる。ベース要素は、星形形状さえ有していてもよい。さらに、可撓性材料は、好ましくはエラストマ、さらにより好ましくはシリコーンである。また、それは、医療用途に適したシリコーンであってもよい。このような材料は、吸引装置に吸い込まれ得る任意の液体に対して非常に耐性があり、さらに、このような材料は、医療用途のために滅菌されてもよい。

さらに、吸引装置を構成する可撓性材料は、好ましくは透明である。したがって、ユーザは、液体が吸引装置に吸い込まれた場合に、吸引装置の内部のサンプルを見ることができる。

また、ベース要素におけるボアは、好ましくはテーパ状の端縁を有しており、それによって、すぐに使えるピペット装置を得るために、よりスムーズかつより容易にガラス製のピペット本体を吸引装置に挿入することができる。

また、吸引装置全体は、好ましくは一体に形成されている。これにより、ピペットの転がりを防止するさらなる手段を設ける必要なく、すぐに使える部材が可能になる。これは、第１に、研究室での時間を節約する。第２に、このようなさらなる部材は、ピペットに固定して装着しなければならないため、ピペットの取り扱いを低下させる。

さらに、吸引装置全体は、より好ましくは１つの材料でできており、低生産コストが可能になる。

さらに、ユーザによる本体の握りおよび／または触覚感覚を向上させるために、吸引装置は、好ましくは本体と一体に形成されたリブを有する。より好ましくは、触覚感覚および使いやすさをさらに向上させるために、本体の外面は、粗面を有する。このような手段によって、手袋を履いているかもしれないユーザの握りから吸引装置が滑り落ちて、手袋の表面が、油脂コンシステンス（たとえば、油性物質、潤滑油...）を有する化学物質で汚染され得ることが起こりにくくなる。

さらに、吸引装置は、好ましくは弁を有しておらず、および／または、ピペットの挿入のためのボア以外の他の開口および／またはボアを有していない。これにより、吸引装置の単純な設計が保証され、その容易かつ安価な製造が可能になる（たとえば、１つの簡易な成形ステップ）。

さらに、本体は、好ましくは、下側本体部分と、中央本体部分と、上側本体部分とを備え、中央本体部分は、長円、楕円または多角形の断面を有する実質的に一定の断面を有する。吸引装置のこのような平坦な形状も、吸引装置をより容易に握ることができるので、吸引装置の使いやすさを向上させる。

さらに、ベース要素の外側輪郭は、好ましくはベース要素に接続された下側本体部分の一部の外側輪郭から突き出ている。したがって、優れた支持面が作成され、吸引装置は、たとえば研究室の作業台の上に安定して載るように適合されるため、転がっていく危険が最小化される。

また、本体が好ましくは下側本体部分と中央本体部分と上側本体部分とで構成されるという事実は、吸引装置の大きな容積、すなわち内部容積を生じさせ、より大型のピペットにも吸引装置を使用できるようになる。たとえば、１５０ｍｍ～２３０ｍｍの長さのパスツールピペットを得ることができ、これらは、市場での標準基準である。特に、２３０ｍｍの長さを有するパスツールピペットでは、吸引装置の特定の形状により、ピペットの容積全体を利用できるようになる。なぜなら、吸引装置は、ピペット本体の内部容積全体に液体を吸い込むことができるほどに大きな内部容積を有するからである。ピペットへの液体の吸い込みを可能にする本体の内部容積は、主に中央本体部分の容積である。

本発明のさらなる有利な実施形態は、吸引装置と、ガラス製の１つのパスツールピペットとを備えるキットであって、パスツールピペットは、吸引装置のベース要素のボアに挿入される。この場合、パスツールピペットおよび吸引アイテムは、滅菌されてブリスターパッケージに密封されることさえでき、そのため、医療用途、たとえば臨床研究室または体外受精に容易に利用することができる。

同封の図面を参照することによって、本発明の以下の好ましいが非限定的な実施形態の開示内容について詳細に説明する。

本発明の第１の実施形態に係る吸引装置の等角図である。 本発明の第１の実施形態に係る吸引装置の上面図である。 図２の線Ａ－Ａに沿った断面図である。 図２の線Ｂ－Ｂに沿った断面図である。 図３Ａに対応するが、ピペット本体が吸引装置に挿入されている状態の図である。 図３Ｂに対応するが、ピペット本体が吸引装置に挿入されている状態の図である。 本発明の第２の実施形態に係る吸引装置の等角図である。 図５に係る吸引装置（すなわち、本発明の第２の実施形態である）の断面図である。

図１は、正方形のベース領域および直方体形状を有するベース要素２を備える（本発明の第１の実施形態に係る）吸引装置１の等角図である。ベース要素２のベース領域の中央にはボア２ａが設けられており、このボアは、ピペット本体の挿入性をよりよくするためにテーパ状の端縁を有している。ベース要素２は、本体部分３と一体に形成されており、本体部分３は、下側本体部分３ａと、中央本体部分３ｂと、上側本体部分３ｃとを備えている。下側本体部分３ａは、ベース部分２からの距離とともに大きくなっていく断面を有する円錐のような形状を有し、中央部分３ｂは、実質的に一定の断面および長円形状を有し、上側本体部分３ｃは、楕円体セグメントの形状を有している。ベース要素２および本体３の全ての部分は、同一の材料で一体に形成されている。ベース要素２の外側輪郭が、ベース要素２に接続された下側本体部分３ａの一部の外側輪郭から突き出ていることが、図１によってさらに示されている。さらに、本体部分３の３つの部分（下側本体部分３ａ、中央部分３ｂおよび上側本体部分３ｃ）全てにリブ４が設けられている。

図２は、吸引装置１の上面図であり、図２では、上側本体部分３ｃおよびベース要素２のみを見ることができる。

図３Ａは、一方の方向における吸引装置の断面図であり、図３Ａでは、下側本体部分３ａ、中央本体部分３ｂおよび上側本体部分３ｃの形状を正確に見ることができる。ボア２ａのテーパも図３Ａから明白になっている。本実施形態では、ボアは、テーパ状であるだけでなく、丸みを帯びた端縁も有している。

図３Ｂは、他方の方向における断面図であり、図３Ｂでは、図３Ａの全ての詳細を見ることができるが、さらにリブ４も見ることができる。これらのリブは、見たところでは、握りおよび触覚感覚を向上させるために本体の長円形状の長い部分の上に設けられている。

図４Ａは、図３Ａと同一の吸引装置１の図であるが、ピペット本体５が吸引装置１に挿入されている状態の図である。

図４Ｂは、図３Ｂと同一の吸引装置１の図であるが、ピペット本体５が吸引装置１に挿入されている状態の図である。

図５は、外側輪郭に正方形のベース領域および直方体形状を有するベース要素２を備える（本発明の第２の実施形態に係る）吸引装置１の等角図であり、したがって、ベース領域は、多角形形状を有しており、上記の有利な効果を包含している。この場合、第２の実施形態におけるベース要素２は、やはり直方体形状に形成された雌ねじを有するねじキャップである。本体部分３は、ねじキャップに挿入され、本体部分３は、下側本体部分３ａと、中央本体部分３ｂと、上側本体部分３ｃとを備えている。下側本体部分３ａは、ベース部分２からの距離とともに大きくなっていく断面を有する円錐のような形状を有し、中央部分３ｂは、実質的に一定の断面および長円形状を有し、上側本体部分３ｃは、楕円体セグメントの形状を有している。第２の実施形態に係るこのような吸引装置１は、バイアルまたは瓶、好ましくはガラスバイアルまたは瓶とともに使用することができる。

図６は、図５に示される（本発明の第２の実施形態に係る）吸引装置１の断面図である。ここでは、正方形のベース領域および直方体外形を有するベース要素２は、瓶などのねじに接続するために雌ねじ２ｂをさらに有していることが分かる。したがって、この第２の実施形態では、ベース要素２は、ねじキャップとして設けられている。いかなるタイプのピペット本体もボア２ａを介して吸引装置１に挿入することができる。

本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
たとえば、ベース要素の形状は、多角形、楕円形状、または正方形もしくは星形の形状に限定されるものではなく、全ての他の形状が可能であり、テーブルの上での吸引装置の転がりを回避するために円形であってはいけないだけである。構成された形状、たとえば正方形と星形との組み合わせ、または丸みを帯びた端縁を有する正方形もしくは長方形形状も可能である。その効果は、ベース要素が非円形形状であることにより吸引装置自体および／または吸引装置とピペット本体との組み合わせが転がっていく可能性を回避するというものである。

さらに、本体部分３が、より多くの部分、たとえば異なる形状を有する２つまたは３つの中央本体部分を備えており、吸引装置の容積を変化させるために中央部分を変化させることができる、ということも可能である。

また、上側本体部分３ｃは、必ずしも楕円体セグメントである必要はない。それは、平板、角錐または円錐であってもよい。また、リブ４の代わりに、半球状の突起も本体部分３の表面全体にわたって設けられていてもよい。

さらに、ベース要素２は、本体３に接続される任意の形態のキャップであってもよい。

Claims (15)

1. ピペット（５）とともに使用される吸引装置（１）であって、
   ピペット（５）の挿入のためのボア（２ａ）を備えたベース要素（２）と、
   前記ベース要素（２）に接続された本体（３）とを備え、前記本体（３）の内部は中空であり、
   前記本体（３）は可撓性材料でできているため、前記本体（３）の内部容積は可変であり、
   前記ベース要素（２）は、多角形形状または楕円形状を備え、
   前記ベース要素（２）および前記本体（３）は、一体に形成され、同一の材料でできている、吸引装置（１）。
2. 前記ベース要素（２）は、少なくとも３つの端縁、好ましくは少なくとも４つの端縁を有する多角形形状、または星形形状を有し、前記ベースは、好ましくは前記多角形または星形の中央に形成されている、請求項１に記載の吸引装置（１）。
3. 前記可撓性材料は、エラストマ、好ましくはシリコーンである、請求項１または２に記載の吸引装置（１）。
4. 前記可撓性材料は、医療用途での使用に適したシリコーンである、請求項３に記載の吸引装置（１）。
5. 前記可撓性材料は、半透明である、請求項１～４のいずれか１項に記載の吸引装置（１）。
6. 前記ベース要素（２）における前記ボア（２ａ）は、テーパ状の端縁を有する、先行する請求項のいずれか１項に記載の吸引装置（１）。
7. リブ（４）が前記本体（３）と一体に形成されている、先行する請求項のいずれか１項に記載の吸引装置。
8. 前記本体（３）の外面は、粗面を有する、先行する請求項のいずれか１項に記載の吸引装置。
9. 前記本体（３）は、下側本体部分（３ａ）と、中央本体部分（３ｂ）と、上側本体部分（３ｃ）とを備え、前記下側本体部分（３ａ）は、円錐のような形状および前記ベース部分（２）からの距離とともに大きくなっていく断面を有し、前記中央本体部分（３ｂ）は、実質的に一定の断面を有し、および／または、前記上側本体部分（３ｃ）は、楕円体セグメントの形状を有し、前記中央本体部分（３ｂ）は、好ましくは長円、楕円または多角形の断面を有し、前記ベース要素（２）は、好ましくは少なくとも１ｍｍおよび／またはせいぜい８ｍｍの厚み、より好ましくは２ｍｍ～６ｍｍの範囲内の厚みを有し、前記ベース要素（２）および前記下側本体部分（３ａ）はともに、好ましくは１８～３０ｍｍ、好ましくは２０～２５ｍｍ、より好ましくは約２３ｍｍの高さを有する、先行する請求項のいずれか１項に記載の吸引装置（１）。
10. 前記ベース要素（２）の外側輪郭は、前記ベース要素（２）に接続された前記下側本体部分（３ａ）の一部の外側輪郭から突き出ており、任意にその最大の外側輪郭が前記本体の前記外側輪郭から突き出ている、先行する請求項のいずれか１項に記載の吸引装置（１）。
11. 前記吸引装置は、弁を有しておらず、前記吸引装置は、好ましくは、前記ピペットを挿入するための前記ボア（２ａ）以外の他の開口および／またはボアを有していない、先行する請求項のいずれか１項に記載の吸引装置。
12. 前記ベース要素（２）は、キャップ、好ましくはそれぞれ瓶に螺合または嵌合されるように適合されたねじキャップまたはスナップフィットキャップとして形成される、先行する請求項のいずれか１項に記載の吸引装置。
13. 先行する請求項のいずれか１項に記載の吸引装置（１）と、少なくとも１つのピペット、特にパスツールピペット（５）とを備えるキットであって、パスツールピペット（５）は、前記吸引装置（１）の前記ベース要素（２）の前記ボア（２ａ）に挿入可能である、キット。
14. ブリスターパッケージをさらに備え、前記吸引アイテム（１）および前記少なくとも１つのピペット（５）は、前記ブリスターパッケージに、好ましくは滅菌された態様で密封される、請求項１３に記載のキット。
15. 請求項１～１２のいずれか１項に記載の吸引装置（１）とピペット本体（５）とを備えるバイアルまたは瓶、好ましくはガラスバイアルまたは瓶。

Images