JP2022514669A - ラクトバシラス・ラムノーサス抽出物を含む組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ケラチン物質、具体的には皮膚および/または唇に局所適用するための組成物であって、生理学的に許容できる媒体中に、少なくとも一つのラクトバシラス・ラムノーサス抽出物(CNCM I-5313)、その画分の一つおよび/またはその代謝物の一つ、ならびに水以外の溶媒、UVフィルター、界面活性剤、ゲル化剤、増粘剤、充填剤、染料、膜形成ポリマー、香料およびこれらの混合物から選択される少なくとも一つの賦形剤を含む組成物、特にバリア機能を促進および/または改善するためのその使用に関する。

Description

本発明は、ラクトバシラス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)の新規の抽出物、具体的にはラクトバシラス・ラムノーサス溶解物(Lactobacillus rhamnosus lysate, CNCM I-5313)を含む組成物、およびケラチン物質、具体的には皮膚に対するその有益な効果に関する。
皮膚は人体の主要なバリアである。これは、温度、湿度の差、および紫外線照射、ストレス、汚染、病原性微生物などの外部環境からの損傷から臓器を保護している。しかし、化学的・物理的な過度の刺激は、皮膚の正常な機能を劣化させ、その老化を誘発または加速させ、シワの出現や弾力、柔軟性および弾性の喪失に至る。
色素沈着または微小循環による不規則な着色を伴わずに皮膚に若々しさやよりよい肌の色を与え、光彩のある肌の色を与える製品を開発するためには、化粧品に使用できる新しい分子または活性成分の探索が必要である。
本出願人は、ラクトバシラス・ラムノーサス抽出物、具体的にはラクトバシラス・ラムノーサス溶解物(CNCM I-5313)が、インビトロでの皮膚培養に有益な効果を有することを正しく立証した。本出願人は、この溶解物が、特に以下に関与するいくつかの遺伝子の発現を促進する効果があることを立証した:
-解毒(MRP1=ABCC1、LONP1、GPX1)、
-細胞エネルギーの生成に関与するミトコンドリア呼吸鎖の機能(MT=NADHデヒドロゲナーゼ/ユビキノン)、
-ヒアルロン酸の分泌(MRP5)、
-細胞核などの細胞構造の完全性の維持(SYNE2、LMNA)、および
-いくつかのコラーゲンおよびエラスチンの形成(COL1A1、COL5A1、COL13A1、ELN)。
このように、本発明によるラクトバシラス・ラムノーサス抽出物、具体的にはラクトバシラス・ラムノーサス溶解物(CNCM I-5313)は、解毒および抗酸化効果、しわの減少ならびに弾力および密度(コラーゲンおよびエラスチンならびに細胞とこれらのタンパク質構造との間の基準点)の喪失をターゲットにしたアンチエイジング効果、皮膚強化効果(細胞核などの細胞構造)、皮膚を低酸素ストレスに適応させる効果、皮膚斑点に対する脱色効果(メラニン生成抑制)および/または自然免疫や皮膚バリアの強化による皮膚微生物叢を正常化させる効果を示すという点で有利である。
本発明の第一主題は、ケラチン物質、具体的には皮膚および/または唇に局所適用するための組成物であって、生理学的に許容できる媒体中に、少なくとも一つのラクトバシラス・ラムノーサス抽出物(CNCM I-5313)、その画分の一つおよび/またはその代謝物の一つならびに水以外の溶媒、UVフィルター、界面活性剤、ゲル化剤、増粘剤、充填剤、染料、膜形成ポリマー、香料およびこれらの混合物から選択される少なくとも一つの賦形剤、具体的には、水以外の溶媒、界面活性剤、ゲル化剤、増粘剤、充填剤、染料、膜形成ポリマー、香料およびこれらの混合物から選択される少なくとも一つの賦形剤、を含む組成物に関する。
本発明はまた、本発明による少なくとも一つのラクトバシラス・ラムノーサス抽出物(CNCM I-5313)またはそれを含有する組成物をケラチン物質に適用することを含む非治療的な化粧方法であって、皮膚の老化の徴候の予防および/または減少、および/またはバリア機能の促進および/または改善を目的とする化粧方法に関する。ラクトバシラス・ラムノーサス(CNCM I-5313)またはラクトバシラス・ラムノーサスCNCM I-5313という用語は交互に使用されるものであり、ブダペスト条約に従って、2018年4月11日にInstitut Pasteur(28 rue du Docteur Roux, F-75024 Paris cedex 15)のNational Collection of Cultures of Microorganisms(CNCM)にBIOVITIS, Le Bourg, 15400 SAINT-ETIENNE-DE-CHOMEILの名義で、番号[sic]CNCM I-5313の指定で提出されたラクトバシラス・ラムノーサス株に対応するものである。
本発明はまた、バリア機能の促進および/または改善、および/または皮膚の老化の徴候の減少へのラクトバシラス・ラムノーサス抽出物(CNCM I-5313)の化粧品としての非治療的な使用に関する。
(発明の詳細な説明)
したがって、本発明は、特に、ケラチン物質、具体的には皮膚および/または唇に局所適用するための組成物であって、生理学的に許容できる媒体中に、少なくとも一つのラクトバシラス・ラムノーサス抽出物(CNCM I-5313)、その画分の一つおよび/またはその代謝物の一つ、ならびに水以外の溶媒、界面活性剤、ゲル化剤、増粘剤、充填剤、染料、膜形成ポリマー、香料およびこれらの混合物から選択される少なくとも一つの賦形剤を含む組成物に関する。
本発明によれば、「ケラチン物質」とは、皮膚、粘膜(具体的には、唇)および外皮(integument)を意味する。特定の実施態様によれば、組成物は、皮膚、唇または外皮(integument)、好ましくは皮膚に局所適用することを目的とする。
本発明による「ケラチン物質」は一般的に健康なケラチン物質であり、すなわち、病理状態より生じるような状態または障害を表していない(病理に罹患している「不健康な」対象)。健康な皮膚および/または唇、あるいは皮膚および/または唇という表現は、本明細書の残りの部分で交互に使用される。
「生理学的に許容できる媒体」とは、ケラチン物質、具体的には皮膚および/または唇と親和性がある媒体を意味する。
本発明によれば、「賦形剤」とは、それ自体は化粧品としての効果を持たないが、ラクトバシラス・ラムノーサス抽出物を本発明の組成物またはその製剤に取り込むのに有用な物質を意味する。
ラクトバシラス・ラムノーサス抽出物
プロバイオティクスおよびプレバイオティクスに関する国際的な科学団体の定義によると、「プロバイオティック」とは、適切な量を投与する場合、宿主の健康に有益な効果がある、生きている微生物を意味する。「プレバイオティクス」とは、腸内微生物叢の組成および/または活性に特定の変化を誘発し、それによって宿主に有益な効果をもたらす難消化性食品成分を意味する。「シンバイオティクス」とは、プロバイオティクスおよびプレバイオティクスの両方を含有する製品を意味する。
本発明によるラクトバシラス・ラムノーサス抽出物(プロバイオティック微生物)は、生きている形態、セミアクティブ形態、不活性化形態または死んだ形態で、本発明による組成物に含まれ得る。これは、細胞成分の画分の形態で含まれてもよく、代謝物の形態でも含まれてもよい。微生物、代謝物、または画分)は、凍結乾燥粉末形態、培養上清形態、および/または、適用できる場合は、濃縮形態で導入されてもよい。
特定の実施態様によれば、ラクトバシラス・ラムノーサス微生物は、不活性化形態、または死んだ形態、より具体的には、溶解物形態で実施される。
したがって、特定の好ましい実施態様によれば、本発明によるラクトバシラス・ラムノーサス抽出物は、ラクトバシラス・ラムノーサス溶解物(CNCM I-5313)(生きていない)、その画分の一つおよび/またはその代謝物の一つである。
用語「プロバイオティック抽出物」または「ラクトバシラス・ラムノーサス抽出物」または「プロバイオティック溶解物」または「ラクトバシラス・ラムノーサス溶解物」は、交互に使用される。
溶解物とは、特に、対象となる微生物の細胞を細胞溶解することで、当該細胞に自然に含有されている細胞内生体成分を放出させることにより得られる物質を意味する。実施される溶解物は、細胞内生体成分ならびに細胞壁および膜の構成要素の全部または一部からなる。したがって、本発明は、プロバイオティック溶解物および/またはその画分の一つおよび/またはその代謝物の一つに関する。
本発明の意味において、用語「画分」は、より具体的には、上記の全ての微生物との相似性により、少なくとも部分的に皮膚に同じ有益な効果を与える上記の微生物の断片を示す。
具体的には、本発明による溶解物は、酵素(例えば、デヒドロゲナーゼ、ホスファターゼなど)および/または細胞壁の構成要素(例えば、ペプチドグリカンなど)および/または細胞膜の構成要素(例えば、グリセロリン脂質など)を含有する細胞の細胞質画分を含有する。
細胞は、当業者によく知られているさまざまな技術、例えば、浸透圧衝撃、熱衝撃を用いて、超音波によって、さらには機械的ストレス(例えば、遠心分離)下で溶解させてもよい。
好ましい実施態様によれば、溶解物は、遠心分離および浸透圧衝撃(例えば、水酸化ナトリウムの添加)によって得られる。
特定の実施態様によれば、微生物は適切な培地中で嫌気的に培養される。成長の定常期に達したとき、培地は、例えば60~65℃の温度で30分間の低温殺菌によって不活性化され得る。その後、微生物は、通常の分離技術、例えば、膜濾過、遠心分離、および生理的に無菌のNaCl溶液中での再懸濁によって収集される。溶解物は、細胞質画分、細胞壁の断片、および代謝に由来する生成物を放出させるように、このような媒体を超音波破壊することで得られる。その後、自然に分布されているすべての成分を弱酸性の溶液で安定させる。
こうして得られた溶解物は一般的木に、その総重量に対して活性乾燥物が約0.1重量%~10重量%、具体的には0.5重量%~5重量%、特に1重量%~2重量%である濃度を有する。
続いて、溶解物は、溶液またはパウダーなど、さまざまな形態で実施され得る。
特定の実施態様によれば、溶解物は、その総重量に対して0.1重量%~10重量%、具体的には0.5重量%~5重量%、特に1重量%~2重量%の活性乾燥物を含む、溶液状、好ましくは水溶液状である。
本発明によるプロバイオティック微生物は、ラクトバシラス・ラムノーサス(提出されたコレクションに応じて、ATCC 7469、CCM 1825、NCDO 243、NCIB 6375またはWDCM 00101)という種、好ましくは、ブダペスト条約に従って、2018年4月11日に、Institut Pasteur (28 rue du Docteur Roux, F-75024 Paris cedex 15)のNational Collection of Cultures of Microorganisms (CNCM)に、BIOVITIS, Le Bourg, 15400 SAINT-ETIENNE-DE-CHOMEILの名義で、CNCM I-5313の指定で提出された、ラクトバシラス・ラムノーサスCNCM I-5313株、および/またはその画分の一つおよび/またはその代謝物の一つに属すものである。
このL.ラムノーサス株の溶解物は、供給業者であるGreentech社の以下のプロトコルに従って得られる:
1. L.ラムノーサス株を適切な培地で培養し;
2. 遠心分離によってバイオマスを回収し;
3. 細胞の溶解(水酸化ナトリウムの添加)を行い;
4. pH(クエン酸の添加)および乾燥物(無菌水の添加)を調整して、乾燥物(活性物質)として、上記の溶解液の総重量に対して0.1重量%~10重量%の範囲の活性物質含有量を得;
5. 防腐剤(フェノキシエタノール)を添加する。
このようなL.ラムノーサス溶解物は、供給業者であるでGreentech社よりProbiophyte LBと称されており、INCI名では、水および乳酸菌発酵液溶解物およびフェノキシエタノールおよび水酸化ナトリウムおよびクエン酸(WATER and LACTOBACILLUS FERMENT LYSATE and PHENOXYETHANOL and SODIUM HYDROXIDE and CITRIC ACID)で定義されているが、フェノキシエタノールは別の防腐剤で置き換えることができる。
この溶解物は、ラクトバシラス・ラムノーサスを、乾燥物(活性物質)として、該溶解物の総重量に対して0.1重量%~10重量、具体的には0.5重量%~5重量%、特に1重量%~2重量%の範囲の含有量で含む。
本発明のL.ラムノーサス溶解物は、組成物の総重量に対して、少なくとも0.0001重量%の量(乾燥重量または活性物質の重量で表す)、具体的には0.0001重量%~10重量%の量、より具体的には0.0001重量%~5重量%の量、具体的には0.0001重量%~2重量%、特に0.0001重量%~1重量%、またはさらに特に0.0001重量%~0.05重量%の量で組成物に製剤化され得る。
一つの特定の実施態様によれば、ラクトバシラス・ラムノーサス抽出物(CNCM I-5313)は、活性物質として、上記の組成物の総重量に対して0.0001重量%~0.05重量%の範囲の含有量で存在する。
本発明によるL.ラムノーサス溶解物は、単独で、または他のプロバイオティック微生物、プレバイオティック成分、シンバイオティック成分、またはそれらの混合物と関連付けて使用することができる。
特定の実施態様によれば、組成物はまた、ビタミンまたはそれらを含む抽出物以外の少なくとも一つの化粧品活性物質、具体的には、必須脂肪酸またはその他が豊富な油、プレバイオティック抽出物(皮膚微生物叢の特定の有益な細菌種の成長を促進し、望ましくない種を害する)、プロバイオティック微生物の他の株の他の抽出物、またはさらに特にシンバイオティック成分(プロバイオティック抽出物+プレバイオティック抽出物)、皮脂調整剤(フローラの生物多様性を促進する)および安定剤(毛穴の拡大を制限する)、緩和剤、保護活性成分、具体的には皮膚における抗酸化および解毒防御の刺激物質(別称:抗酸化剤または単なる抗酸化物質)、脱色素剤、角質除去剤(exfoliating agent)、抗老化活性成分、保湿成分、免疫調節活性成分、およびこれらの混合物から選択されるものも含む。
本発明による「組成物」とは、化粧品組成物または皮膚科組成物を意味する。
一つの特定の実施態様によれば、これは、化粧品組成物である。
別の特定の実施態様によれば、これは、皮膚科組成物である。
本発明による組成物は、例えば、顔および/または体のためのケアおよび/またはメイクアップ製品として使用することができる。
本発明による組成物は、より具体的には、ケラチン物質、具体的には皮膚に局所適用することを目的とする。
本発明の組成物は、生理学的に許容できる媒体、すなわち、皮膚および外皮(integument)と親和性がある媒体を含む。組成物は、全ての化粧品の形態を有することができ、特に、水中油型または油中水型エマルジョンまたは複合エマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、ローション、ゲル、クリーム、乳液、セラム、ミスト(噴霧流体溶液)、スティックまたはさらに特にパウダーおよび皮膚、唇および/または外皮への適用に適当なものの形態である。
特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、皮膚および/または唇に局所適用することを目的とし、皮膚、および/または唇のための化粧品ケア組成物および/またはメイクアップ組成物の形態で存在する。
本発明の化粧品組成物は、有利には、エマルジョン状、セラム状またはミスト状である。
組成物は一般的に、少なくとも一つの水相および少なくとも一つの油相を含む。
水相は一般的に、上記の組成物の総重量に対して1重量%~99重量%を示す。
本発明による油相は、炭化水素油、シリコーン油、フッ素化油または非フッ素化油、およびこれらの混合物を含むことができる。これらの油は、揮発性油または非揮発性油、植物油、鉱物油または合成油であってもよい。
有利には、炭化水素油、特に植物由来のものが使用される。
揮発性炭化水素油は、C8-C16分岐状アルカン、C8-C16分岐状エステルおよびこれらの混合物を含む。
非揮発性炭化水素油は、具体的には、炭化水素油、植物炭化水素油、C10-C40合成エーテル、C10-C40合成エステル、C12-C26脂肪アルコール、C12-C22高級脂肪酸、およびこれらの混合物を含む。
油は、本発明の組成物中に、組成物の総重量に対して1重量%~95重量%の範囲の含有量で存在する。
本発明の組成物はまた、化粧品に通常使用されるいずれかの添加物、例えばUVフィルター、抗酸化剤、界面活性剤、ゲル化剤、充填剤、染料(例えば、顔料)、防腐剤、膜形成ポリマー、香料、化粧品活性成分、例えば皮膚軟化剤、保湿剤、ビタミン、抗老化剤、美白剤およびこれらの混合物を含む。
化粧方法およびその他の使用
本発明はまた、皮膚の老化の徴候の予防および/または減少、および/またはバリア機能の促進および/または改善を目的とする非治療的な化粧方法であって、少なくとも一つのラクトバシラス・ラムノーサス抽出物(CNCM I-5313)、具体的にはラクトバシラス・ラムノーサス溶解物(CNCM I-5313)、その画分の一つおよび/またはその代謝物の一つ、あるいは上記に定義の本発明による組成物を、ケラチン物質に適用することを含む方法に関する。
好ましくは、本発明によるケラチン物質は健康なケラチン物質である。
ラクトバシラス・ラムノーサス抽出物は一般的に、組成物の総重量に対して乾燥物が0.0001重量%~10重量%の範囲、具体的には0.0001重量%~5重量%、好ましくは0.0001重量%~2重量%、特に0.0001重量%~1重量%、またはさらに特に0.0001重量%~0.05重量%の範囲の含有量で存在する。
本化粧方法で実施される組成物は、ケアおよび/またはメイクアップ組成物、具体的には顔および/または体皮膚のためのケア組成物であり得る。
具体的には、本方法は、皮膚弾力および密度の喪失の予防および/または減少、
しわおよび/または小皺および/または皮膚斑点の出現の予防および/または減少、皮膚の輝きおよび/または平坦度の改善、皮膚水分の促進および/または改善、皮膚の解毒、その抗酸化防御の促進および/または刺激、および/または低酸素症に対する皮膚の抵抗の改善、および/または皮膚微生物叢の制御、および/または皮膚免疫および皮膚バリアの形成の刺激、を目的とする。
「ケラチン物質の抗酸化防御の促進および/または刺激」とは、特に、皮膚酸素化を促進することで、皮膚低酸素症の影響を減少し、細胞呼吸および細胞レベルでのエネルギー生産を促進することを意味する。
「皮膚免疫の促進および/または刺激」とは、外部物質からよりよく保護されたより健康な皮膚のために、皮膚微生物叢のバランスを維持し、皮膚恒常性を促進することを意味する。
特定の実施態様によれば、本発明の方法は、皮膚弾力および密度の喪失の予防および/または減少、しわおよび/または小皺および/または皮膚斑点の出現の予防および/または減少、皮膚の輝きおよび/または平坦度の改善、皮膚水分の促進および/または改善、および/または低酸素症に対する皮膚の抵抗の改善、および/または皮膚微生物叢の制御を目的とする。
特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、老化皮膚、つやのない皮膚、疲れた皮膚、または好ましくないもしくはバランスの悪い食事、情緒的ストレスまたは睡眠不足より影響を受けた皮膚に適用される。
本発明はまた、皮膚のバリア機能の促進および/または改善、および/または皮膚の老化の徴候の減少、具体的には、皮膚弾力および密度の喪失の予防および/または減少、しわおよび/または小皺および/または皮膚斑点の出現の予防および/または減少、皮膚の輝きおよび/または平坦度の改善、皮膚水分の促進および/または改善、皮膚の解毒、その抗酸化防御の刺激、および/または低酸素症に対する皮膚の抵抗の改善、および/または皮膚微生物叢の制御、および/または皮膚免疫および皮膚バリアの形成の刺激のための、ラクトバシラス・ラムノーサス抽出物(CNCM I-5313)の化粧品としての非治療的な使用に関する。
特定の実施態様によれば、本発明による抽出物は、バリア機能の促進および/または改善、および/または皮膚の老化の徴候の減少、具体的には、予防および/または皮膚弾力および密度の喪失の予防および/または減少、および/またはしわおよび/または小皺および/または皮膚斑点の出現の予防および/または減少、皮膚の輝きおよび/または平坦度の改善、皮膚水分の促進および/または改善、皮膚の解毒、および/または低酸素症に対する皮膚の抵抗の改善、および/または皮膚微生物叢の制御に使用される。
本発明はまた、皮膚免疫の促進および/または刺激のための、本発明によるラクトバシラス・ラムノーサス抽出物CNCM I-5313に関する。
次に、本発明を以下の非限定的な例で説明する。
特に示さない限り、パーセンテージは、組成物の総重量に対する重量パーセントで表される。
本出願人は、プロバイオティック細菌株であるL.ラムノーサス: ATCC 7469、CCM 1825、NCDO 243、NCIB 6375またはWDCM 00101の溶解物の効果を、提出されたコレクションに応じて評価した。
具体的には、ブダペスト条約に従って、2018年4月11日にInstitut Pasteur (28 rue du Docteur Roux, F-75024 Paris cedex 15)のNational Collection of Cultures of Microorganisms (CNCM)に、BIOVITIS, Le Bourg, 15400 SAINT-ETIENNE-DE-CHOMEILの名義、CNCM I-5313の指定で提出されたプロバイオティック細菌株を使用した。
このL.ラムノーサス株の溶解物は、供給業者であるGreentech社の以下のプロトコルに従って得る:
1. L.ラムノーサス株を適切な培地で培養し;
2. 遠心分離によってバイオマスを回収し;
3. 細胞の溶解(水酸化ナトリウムの添加)を行い;
4. pH(クエン酸の添加)および乾燥物(無菌水の添加)を調整して、乾燥物(活性物質)として、上記の溶解液の総重量に対して0.01重量%~10重量%の範囲の活性物質含有量を得る。
5. 防腐剤(例えば、フェノキシエタノール)の任意に添加する。
このようなL.ラムノーサス溶解物は、供給業者であるGreentech社によってProbiophyte LBと名付けられており、INCI名では、水および乳酸菌発酵液溶解物およびフェノキシエタノールおよび水酸化ナトリウムおよびクエン酸(WATER and LACTOBACILLUS FERMENT LYSATE and PHENOXYETHANOL and SODIUM HYDROXIDE and CITRIC ACID)で定義されているが、これは、フェノキシエタノールは別の防腐剤で置き換えることができる。
この溶解物はラクトバシラス・ラムノーサスを、乾燥物(活性物質)として、該溶解物の総重量に対して0.1重量%~10重量%、具体的には0.5重量%~5重量%、特に1重量%~2重量%の範囲、さらには1.75重量%の含有量で含む。
このような溶解物(ただし、フェノキシエタノール防腐剤を含まない)について、皮膚細胞培養のテストで0.05%、0.1%、0.2%の含有量でテストし、以下に例示される局所適用するための化粧品組成物では、原材料の重量の1重量%~2重量%の範囲の含有量で使用した。
用語Probiophyte LBまたはラクトバシラス・ラムノーサス溶解物は、以下の実施例で交互に使用する。
実施例1:ケラチン生成細胞培養に対するL. ラムノーサス抽出物の効果
今回実施したテストでは、2種類のプロバイオティック細菌株の抽出物を比較し、皮膚細胞を刺激するのに最も効果的な抽出物を選択することができた。RT-qPCR法を用いて、
主要な皮膚ケアプロセスに関与する遺伝子、具体的には表皮の主要な細胞であるケラチン生成細胞の刺激または抑制、またはさらに特に刺激の欠如を観察することがでた。
正常なヒトケラチン生成細胞(NHK)を培養した後、上記のL.ラムノーサスプロバイオティクス抽出物またはラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)抽出物で処理する。
NHKを処理した後、抽出された全RNAを逆転写して得られたcDNAから、調べた遺伝子についてポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)試験を行う。
使用される細胞と培養条件:
細胞:第3継代正常なヒトケラチン生成細胞(NHEK)
培地:ケラチン生成細胞-37℃、5%CO2下、SFMに0.25ng/mlのEGF、25μg/mlの下垂体抽出物および25μg/mlのゲンタマイシンを添加、
テスト用の培地:ケラチン生成細胞-SFMに25μg/mlのゲンタマイシンを添加
テストされる化合物:
-防腐剤のないProbiophyte LB:本発明によるラクトバシラス・ラムノーサス抽出物 CNCM I-5313
-ラクトコッカス・ラクティス抽出物:Greentech社から提供されたラクトコッカス・ラクティス抽出物(製品番号001119、2012年3月のバッチ番号LYCC1204E1-BY)であって、ラクトコッカス・ラクティス溶解物、クエン酸および水酸化ナトリウムを含むもの。L.ラクティスの乾物(活性)含有量は、原料の重量の5~6%である。
テストされる用量:0.05%、0.1%および0.2%
処理時間:24h
各実験条件につき、N=3培養
実施される分析:
未処理の細胞層(対照)と、様々な濃度のプロバイオティック抽出物で処理された細胞層からのメッセンジャーRNA抽出液についてのRT-qPCRによる遺伝子発現の測定。いくつかの遺伝子を評価した。本発明による抽出物(Probiophyte LB: ラクトバシラス・ラムノーサス)抽出物と比較抽出物(ラクトコッカス・ラクティス抽出物)との間で差異のある結果が観察された遺伝子と対応する結果を以下の表に示す。
RT-qPCR(RT-定量的PCR)技術
・全RNAの取得
各試料の全RNAを、供給業者が推奨したプロトコルに従って、TriPure Isolation Reagent(登録商標)を用いて単離した。RNAの量と質は、キャピラリー電気泳動(Bioanalyzer 2100, Agilent)で評価した。
DNA-freeシステム(Ambion)を用いて、DNA夾雑物の潜在的な痕跡を除去した。
・相補的DNAの合成
相補的DNA(cDNA)は、オリゴ(dT)と「Transcriptor First strand cDNA Synthesis」酵素(Roche Diagnostics社)の存在下で、全RNAを逆転写して合成した。cDNAを得て、分光光度計(Nanovue; GE Healthcare社)で定量化した後、cDNAの量を5ng/μlに調整した。
・定量的PCR
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、供給業者が推奨する手順に従って、定量的PCR(Light Cycler; Roche Molecular Systems Inc.)を用いて行った。
各試料の反応混合物(最終10μl)には、以下ものが含まれていた:
-5ng/μlのcDNA2.5μl。
-使用されたさまざまなマーカーのプライマー
-taq DNAポリメラーゼ酵素、SYBR Green IマーカーおよびMgCl2を含有する反応媒体。
データ処理と統計分析
粗データをMicrosoft Excelに転送して処理した。
増幅されたDNAへの蛍光の取り込みは、PCRサイクル中に連続的に測定した。これらの測定により、PCRサイクルの関数としての蛍光強度曲線を得て、それによって、各マーカーの相対的な発現(RE)値を評価することを可能にする。
サイクル数は、蛍光曲線の「出力」ポイントから決定する。同じマーカーを分析した場合、試料が遅い(試料数が多い)ほど、初期のmRNAコピー数は少なくなる。
相対的な表現(RE)値は、以下の式に従って任意の単位(AU)で示されている:
「(1/2サイクル数) x 106
Figure 2022514669000001
Figure 2022514669000002
結果は、いくつかのケラチン生成細胞遺伝子に対する本発明によるProbiophyte LBの刺激効果を、ラクトコッカス・ラクティス抽出物と比較して示している。
上の表では、いくつかの重要な皮膚プロセスに対するProbiophyte LBの刺激効果を示している:
-皮膚表面の機械的・化学的抵抗および疎水性ならびに皮膚表面の脂質の組織化を確保する角質細胞の角質化エンベロープの形成を可能にするトランスグルタミナーゼ(TGM1)遺伝子を刺激することで皮膚バリアを形成し;
-皮膚微生物叢の発達の制御を可能にする、抗菌性ペプチドのためのいくつかの遺伝子:DEFB4A、S100A7、PI3、RNASE7を刺激することで、自然免疫を実現し;
-真皮と上皮との間の接合部を密着させるためのコラーゲンである7型コラーゲン遺伝子(COL7A1)を刺激することで、真皮・上皮接合部を強化させる。このコラーゲンは加齢により減少する。
実施例2:ケラチン生成細胞、メラニン細胞および線維芽細胞の培養に対するL.ラムノーサス抽出物の効果
この2回目の実験では、TaqMan低密度アレイ(TLDA)法を用いて、より多くの遺伝子のレパートリーと、皮膚の3つの主要な細胞型であるケラチン生成細胞、メラニン細胞および線維芽細胞に対するProbiophyte LBの生物学的効果の詳細な研究が可能である。
使用される細胞:
第5継代の正常なヒトケラチン生成細胞(NHK)、第6継代の正常なヒト線維芽細胞および第7継代の正常なヒトメラニン細胞(NHM)。
テストされる化合物:
-防腐剤のないProbiophyte LB:ラクトバシラス・ラムノーサスCNCM I-5313抽出物
テストされる用量:0.1μg/mlおよび0.2μg/ml
処理時間:24h
各実験条件につき、N=3培養
行われる分析:
未処理の細胞層(対照)と、さまざまな濃度のProbiophyte LBで処理した細胞層のメッセンジャーRNA抽出物からのRT-qPCRによる遺伝子発現の測定。
TaqMan低密度アレイ(TLDA)技術
・全RNAの取得
細胞培地を除去し、250μLのRLT溶解用緩衝液(Nucleospin RNA trace kit, Macherey-Nagelに付属)を加える。セルスクレーパで細胞をこすり落とし、1.2mLのディープウェル(NucleoSpin RNAキットに付属)に細胞溶解物を回収する。定義されるプロトコルに従って、全RNAを抽出する。
得られた全RNA溶液を、Microlab STARと組み合わせたマイクロプレートリーダーSPECTROstar Nano(BMG Labtech)を用いてアッセイし、その品質を確認する。この装置は、ロボットプラットフォームを制御するコンピュータに接続されており、結果を分析するための専用ソフトウェア(MARS)を備えている。この技術では、ロボットによって行われるピペッティングとSPECTROstar Nanoリーダーによって生成される値を検証するために、384ウェルのマイクロプレート(LoBase)と陽性対照(RNA 250, AM7155, ThermoFisher)が必要である。
・相補的DNAの合成
使用される逆転写(RT)キットは、大容量逆転写キット(ThermoFisher)である。提供されるプロトコルに従って使用した。500ngの全RNAを水で希釈し、最終容量を25μLとする。その後、それを、以下に示すようにあらかじめ調製した25μLの大容量逆転写キット 2X反応混合物の存在下で、25℃で10分間、次いで37℃で2時間インキュベートする。異なるインキュベーションは、TRobot(Biometra)で行う。
Figure 2022514669000003

一反応用大容量逆転写キット 2X反応媒体
・PCR-TaqMan低密度アレイ
15μLの各RTを60μlの水と混合し、続いてDNAポリメラーゼを含有するTaqMan遺伝子発現マスターミックス(ThermoFisher)を75μL加える。均質した後、100μLを、テストされた遺伝子に対応するプローブを含有するマイクロ流体カードに付着させ、これらを遠心分離した後、密封する。プレート上に付着された遺伝子のプロファイルに対応するCD ROMをSDS 2.3ソフトウェアにロードし、カード上の各遺伝子の配置を指定する。結果の正規化に使用する制御遺伝子(または「内因性遺伝子」)をPCRの開始前に指示する。これは、Applied Biosystems社がABI Prism 7900HT 配列検出システムで提供しているプロトコルに従って行う。qPCRのステップは、40サイクル中、50℃で2分、94.5℃で10分、その後97℃で30秒、59.7℃である。
統計的解析
リアルタイム定量PCRは、その有効性が90%~110%で含まれていれば使用できる。各試料について、シグナルが現れるサイクル数を、SDS 2.3ソフトウェアによって決定する。同じテストにおいて、得られた目的の転写物の発現レベルは、ベータ-2-ミクログロブリンのハウスキーピング遺伝子で得られた値に対して正規化する。この遺伝子は、その発現が構成的かつ不変的であるため、実験中(全RNAアッセイ、ピペッティング(pipetting)、逆転写ステップ、装置内でのPCR)に誘発されるいずれかの変動を克服することを可能にする。
RT-PCR TLDA法では、ΔΔCt比較法を用いて定量化する。得られた相対的定量化(RQ)値は、ここでは放射線を照射していない対照に対する発現の振幅レベル(対照のx倍超または未満)に対応する。RQは、対照を1とした場合、以下の計算で得る:
「RQ = 2-ΔΔCt = 2-(ΔCt 処理 - ΔCt 未処理)
ΔCt 処理 = Ct 処理された標的遺伝子 - Ct 処理されたハウスキーピング遺伝子
ΔCt 未処理 = Ct 未処理の標的遺伝子 - Ct 未処理のハウスキーピング遺伝子
転写活性の統計的に有意な変動を評価するために、スチューデントt検定を使用する。各条件は3連で行う(未処理3回、同一条件で処理3回)。二つのデータマトリクスを比較することによって第一回のFisherのF検定を適用する。その値がα=0.05より大きい場合、スチューデントt検定の分散は2となり、FisherのF検定がα=0.05より小さい場合、分散は3になる。使用される転写変動は、スチューデントt検定がα=0.05より小さい場合に対応するものである。
結果はn=3の平均値で示す。スチューデントt検定を用いて、処理された細胞と未処理の細胞の効果を比較する。
結果は、p<0.05(*)またはp<0.01(**)で有意と見做せる。
以下の結果の表は、先行研究のものと相補的ないくつかのケラチン生成細胞(NHK)遺伝子、いくつかのメラニン細胞(NHM)および線維芽細胞(NHF)遺伝子に対するProbiophyte LBの効果を示す。
1より小さい値は上記の遺伝子の発現に対する阻害剤効果に対応し、1より大きい値は上記の遺伝子の発現に対する刺激効果に対応する。
Figure 2022514669000004

Figure 2022514669000005

Figure 2022514669000006


Figure 2022514669000007


これらの結果から、真皮線維芽細胞は、ケラチン生成細胞(n=2の遺伝子が調節される)やメラニン細胞(n=1の遺伝子が修飾される)に比べて、Probiophyte LBによるその遺伝子の修飾に感受性がよりよい(n=22の遺伝子が修飾される)ことが分かった。したがって、この抽出物は、真皮細胞において非常に大きな活性を有する。
真皮線維芽細胞については、具体的には、本発明のラクトバシラス・ラムノーサス溶解物によって、以下に関与する遺伝子の活性化を観察する:
-線維芽細胞が基質を密集化および収縮させ、このプロセスが弾力にプラスの効果をもたらすことを可能にする細胞基質の密着および凝集(ITGB1);
-核などの細胞構造の完全性の維持、したがって皮膚細胞の抵抗の維持(SYNE2、LMNA);
-真皮の主要構成要素であり、その刺激が老化の影響に対抗するいくつかのコラーゲンとエラスチンの形成(COL1A1、COL5A1、COL13A1、ELN);
-水分移動(AQP1)または水分貯蔵に対する真皮の水分バランス、水中でその重量の細田1000倍保持できるヒアルロン酸の形成(HAS2と3)、固定(CD44)および分泌(ABCC5);
-真皮細胞の再生(Ki67)
-細胞の抗酸化防御(GPX1)および解毒剤(ABCC1 = MRP1)。この遺伝子は、細胞から毒性のある化合物を排出することを可能にするタンパク質をコードしている;
-皮膚の年齢とともに増加し、年齢とともに皮膚血管網が減少することで説明できる低酸素状態(HIF1a)(老化した皮膚の炭酸脱水酵素9などの低酸素マーカーを参照のこと)に対する細胞の適応;
-グルコースの細胞内への進入を伴うエネルギーと栄養(SLC2A1);
-ミトコンドリアでのエネルギーの生成(MT=NADHデヒドロゲナーゼまたはユビキノン);
-損傷を受けたミトコンドリアのタンパク質を分解・再利用することによるミトコンドリアの解毒およびそれによる保護(LONP1)。
ケラチン生成細胞について以下のことを観察する:
-自然免疫に関与し、リポペプチドなどの細菌の構成要素に対する免疫監視受容体である遺伝子(TLR1)の活性化
-加齢に伴い増加するコラーゲン分解に関与する遺伝子(MMP9)の抑制。
メラニン細胞について以下のことを観察する:
-脱色効果に寄与するこれらの細胞のメラニン形成刺激因子(PPARG)の減少。
全ての結果では、本発明によるラクトバシラス・ラムノーサス抽出物(CNCM I-5313)をケラチン物質、具体的には皮膚に適用することにより、皮膚の弾力および密度の喪失の予防および/または減少、しわおよび/または小皺および/または皮膚斑点の出現の予防および/または減少、皮膚の輝きおよび/または平坦度の改善、皮膚水分の促進および/または改善、皮膚の解毒、その抗酸化防御の刺激、および/または低酸素症に対する皮膚の抵抗の改善、および/または皮膚微生物叢の制御、および/または皮膚免疫および皮膚バリアの形成の刺激を可能にすることを示している。
実施例3:製剤
以下の製剤は、化粧品分野における従来の製剤方法に従って調製する。
Figure 2022514669000008

Figure 2022514669000009

組成物を皮膚に適用することにより、皮脂レベルを低下させ、毛穴のサイズを減少させ、皮膚のきめを改善する。
Figure 2022514669000010

組成物を皮膚に適用することにより、皮膚に健康的なつやと光彩、さらには肌の色を与える。
Figure 2022514669000011

組成物を皮膚に適用することにより、肌の色の均一性を改善する。
Figure 2022514669000012

組成物を皮膚に適用することにより、皮膚に健康的なつやと光彩、さらには肌の色を与える。
Figure 2022514669000013

組成物を皮膚に適用することにより、皮膚弾力を改善し、健康なつやを与える。
Figure 2022514669000014

組成物を皮膚に適用することにより、皮膚の栄養を促進および/または改善し、健康なつやおよび光彩、さらに肌の色を与える。

Claims (10)

  1. 生理学的に許容できる媒体中に、少なくとも一つのラクトバシラス・ラムノーサス抽出物(CNCM I-5313)、その画分の一つおよび/またはその代謝物の一つ、ならびに水以外の溶媒、界面活性剤、ゲル化剤、増粘剤、充填剤、染料、膜形成ポリマー、香料およびこれらの混合物から選択される少なくとも一つの賦形剤を含む、ケラチン物質、具体的には皮膚および/または唇に局所的適用するための組成物であって、それが、ラクトバシラス・ラムノーサス溶解物CNCM I-5313、その画分の一つおよび/またはその代謝物の一つであることを特徴とする組成物。
  2. ラクトバシラス・ラムノーサス溶解物CNCM I-5313が活性乾燥物として、その総重量に対して0.1重量%~10重量%、具体的には0.5重量%~5重量%、特に1重量%~2重量%を含むことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. ラクトバシラス・ラムノーサス抽出物CNCM I-5313が活性物質(乾燥物)として、組成物の総重量に対して0.0001重量%~10重量%、特に0.0001重量%~5重量%、具体的には0.0001重量%~2重量%、特に0.0001重量%~1重量%、またはさらに特に0.0001重量%~0.05重量%の範囲の含有量で存在することを特徴とする、請求項1または2に記載の化合物。
  4. ビタミンまたはそれらを含有する抽出物以外の少なくとも一つの化粧品活性物質、具体的には、必須脂肪酸またはその他が豊富な油、プレバイオティック抽出物、プロバイオティック微生物の他の株の他の抽出物またはさらに特にシンバイオティック成分、皮脂調整剤および安定剤、緩和剤、抗酸化剤、脱色素剤、角質除去剤(exfoliating agent)、抗老化活性成分、保湿成分、免疫調節活性成分、およびこれらの混合物から選択される活性物質をさらに含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 水中油型または油中水型エマルジョン状または複合エマルジョン状、マイクロエマルジョン状、溶液状、懸濁液状、ローション状、ゲル状、クリーム状、乳液状、セラム状、ミスト状、スティック状またはさらに特にパウダー状であることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 皮膚および/または唇のためのケアおよび/またはメイクアップ製品であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 皮膚の老化の徴候の予防および/または減少、および/またはバリア機能の促進および/または改善を目的とする非治療的な化粧方法であって、少なくとも一つのラクトバシラス・ラムノーサス抽出物CNCM I-5313、具体的にはラクトバシラス・ラムノーサス溶解物CNCM I-5313、その画分の一つおよび/またはその代謝物の一つ、または請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物をケラチン物質に適用することを含む方法。
  8. 皮膚弾力および/または密度の喪失の予防および/または減少、しわおよび/または小皺および/または皮膚斑点の出現の予防および/または減少、皮膚の輝きおよび/または平坦度の改善、皮膚水分の促進および/または改善、皮膚の解毒、および/または低酸素症に対する皮膚の抵抗の改善、および/または皮膚微生物叢の制御を目的とすることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 組成物が、老化皮膚、つやのない皮膚、疲れた皮膚、または好ましくないもしくはバランスの悪い食事、情緒的ストレスまたは睡眠不足より影響を受けた皮膚に適用されることを特徴とする、請求項7または8に記載の方法。
  10. ラクトバシラス・ラムノーサス抽出物CNCM I-5313、具体的にはラクトバシラス・ラムノーサス溶解物CNCM I-5313、その画分の一つおよび/またはその代謝物の一つの非治療的な使用であって、バリア機能の促進および/または改善、および/または皮膚の老化の徴候の減少、具体的には、皮膚弾力および密度の喪失の予防および/または減少、しわおよび/または小皺および/または皮膚斑点の出現の予防および/または減少、皮膚の輝きおよび/または平坦度の改善、皮膚水分の促進および/または改善、皮膚の解毒、および/または低酸素症に対する皮膚の抵抗の改善、および/または皮膚微生物叢の制御を目的とする使用。
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