JP2022513522A - 皮膚に装着可能な医療デバイス - Google Patents

Abstract

本発明は、ユーザの皮膚に付着可能な底面（２６）を有する取り付けプレート（１２）と、特に、検体感知デバイスまたは薬物投与ポンプである医療モジュール（１４）と、取り付けプレート（１２）の上面（３４）に医療モジュール（１４）を解放可能に付着するように適合されたスナップコネクタ（１６）と、を備え、スナップコネクタ（１６）が、医療モジュール（１４）を装着解除するように、ユーザによって作動させることができる解放フラップ（１６）を有し、解放フラップ（１６）が、取り付けプレート（１２）から外方に突出し、その底面（２６）に、使用中の干渉皮膚接触を回避するためのクリアランス（２４）を維持する、皮膚に装着可能な医療デバイス（１０）に関する。【選択図】図１

Description

本発明は、好ましくは接着パッドを介してユーザの皮膚に付着可能な底面を有する取り付けプレートと、特に、検体感知デバイスまたは薬物投与ポンプである医療モジュールと、底面の反対側の、取り付けプレートの上面に、医療モジュールを解放可能に付着するように適合されたスナップコネクタと、を備える、皮膚に装着可能な医療デバイスに関する。

そのような医療デバイスは、国際公開第２００９／１２５３９８（Ａ２）号により公知である。そこでは、当該デバイスは、皮膚粘着可能受け台ユニットおよび流体投薬ユニットを備え、受け台ユニットは、２つのラッチを有し、投薬ユニットは、ラッチ３２、３４の作用によってスナップ嵌めされる。この目的のため、ラッチは、分配ユニットの相補的な形状の溝に収容されるフック状の突起として構成されている。しかしながら、国際公開第２００９／１２５３９８（Ａ２）号は、ラッチのユーザ操作の詳細を開示しておらず、投薬ユニットの挿入時にラッチが破損しやすいものと考えられる。このように接続が失われると、医療デバイスを紛失してしまう可能性があり、患者が紛失したことに気付かないことさえあり得る。

これに基づいて、本発明の目的は、既知の医療デバイスを更に改善するとともに、組み立ての失敗を回避しながらユーザ操作を簡単にする、使いやすい構成を提供することである。

この目的を達成するために、独立請求項に記載されている特徴の組み合わせが提案されている。本発明の有利な実施形態および更なる開発は、従属請求項から導き出される。

本発明は、機械的移動経路における干渉形状または接触を回避することによって、ユーザとのインタラクションを改善するという考えに基づいている。したがって、スナップコネクタが、医療モジュールを装着解除するように、ユーザによって作動させることができるか、または押されることができる解放フラップを有することと、この解放フラップが、取り付けプレートから外方に突出し、その底面に、使用時または押された時に、干渉皮膚接触を回避するためのクリアランスを維持する外側部分を有することと、が提案される。これにより、解放フラップは皮膚に接触する前の動きが可能となり、材料の破壊につながり得る、ユーザによる、皮膚との接触点に対する過度な力が加わることが防がれる。さらに、スナップコネクタの可動部分は皮膚と接触しないため、医療モジュールを挿入するための労力および力が軽減され、したがって、取り付けプレートの曲げまたは変形も回避される。その結果、ユーザとデバイス間のインタラクションが向上し、意図された医学的成功が達成されやすくなる。

有利には、取り付けプレートの底面が、平面に位置するか、または概ね平面である場合、解放フラップの外側部分が、その平面から少なくとも２ｍｍ上、好ましくは少なくとも５ｍｍ上のクリアランス距離に配置されているべきである。これにより、フラップが妨げられることなく動くための十分な許容範囲がもたらされる。

別の有利な構成では、解放フラップが、取り付けプレートに接続された内側部分を有し、内側部分の、取り付けプレートの底面によって（または、使用中は皮膚によって）画定されている平面までの距離が、外側部分の当該平面までの距離より短くなっているべきである。

これに関連して、取り付けプレートの底面および解放フラップの底面が、それぞれ平面を画定する場合、この平面が、鋭角を含むことが更に有利である。

好ましくは、この鋭角は少なくとも５°、好ましくは少なくとも１０°である。

別の有利な実施形態では、解放フラップの底面が、取り付けプレートの底面と平行である。こうした平行構成では、解放フラップは、スナップコネクタのラッチの直立部分に直接つながっていてもよい。

特定の有利な実施形態は、解放フラップが、使用時に皮膚から離れる方向に向く、直立した周縁を有することを更に含む。これにより、ユーザは指をフラップに押し付けたときに触覚的なフィードバックを受ける。更に、上向きの縁により、指が意図せず滑ることが防がれるため、より強い力で押すことが可能となる。

有利な実施形態では、スナップコネクタが、取り付けプレートに接続され、ロック位置で医療モジュールと係合するラッチを有し、ラッチが、解放位置で医療モジュールから係合解除するように、解放フラップの作動によって外方に傾けられることができる。

機械的に強固な接続を提供するために、ラッチが、医療モジュールの凹部にはめ込むように適合されているフック部分を有する。

医療モジュールの取り付けプレートへの適用を容易にするために、スナップコネクタが、医療モジュールをロック位置に案内するように構成される入口面取り部を有し、入口面取り部が、取り付けプレートの底面に対して鋭角に配置されている。

取り扱いを容易にし、結合を改善するための別の可能性は、医療モジュールを付着するための固定ブラケットを設けることを提供し、ここで、固定ブラケットおよびスナップコネクタが、取り付けプレートの両端に配置されている。

さらに別の有利な構成では、取り付けプレートおよび解放フラップが、一体の、好ましくは射出成形されたプラスチック部品として成形されている。

請求項１から１２のいずれか一項に記載の医療デバイス、 薬物投与のために有利な構成においては、好ましくは医療モジュールのカニューレアセンブリに皮膚へのアクセスを提供するように、底板にフィッティングが配置されていてもよい。

以下では、本発明は、図面に概略的に示される実施形態の例に基づいて更に説明される。

改良された解放機構を備えた取り付けベースを有する、身体に装着可能な医療デバイスの斜視図である。 図１の医療デバイスの斜視図である。 医療デバイスの解放機構の拡大図である。 解放機構の更なる実施形態を有する取り付けベースの側面図である。

図１を参照すると、医療デバイス１０は、取り付けベースまたはプレート１２と、インスリン投与用の身体装着パッチポンプの形態の医療モジュール１４と、スナップコネクタ１６として形成された解放機構と、を備え、解放機構は、例えば、初回組み立てのために、または一時的に使用を止める場合、もしくは交換の場合の取り外しのために、医療モジュール１４を取り付けプレート１２に解放可能に付着するように適合されている。この目的のために、スナップコネクタ１６は、医療モジュール１４の側壁の凹部またはノッチ２０と係合するラッチ１８と、解放タップまたはフラップ２２と、を備え、フラップ２２は、ユーザまたは患者によって底側の自由空間またはクリアランス２４へと押し下げられることにより、皮膚に接触する前の動きが可能である。

取り付けプレート１２は、注入部位において、自己接着パッド３０を介してユーザの皮膚２８に付着可能な底面２６を有しており、自己接着パッド３０の接着面は、剥離箔３２によって保護されている。

図２に最もよく示されているように、取り付けプレート１２は、表面または上面３４を有し、上面３４は、使用中は皮膚２８から離れる方向を向き、医療モジュール１４を支持する。横長の取り付けプレート１２の両端には、上面３４上の直立要素として、ラッチ１８および固定フックまたはブラケット３６が設けられている。直立した中空のフィッティングまたはソケット３８により、カニューレアセンブリ（図示せず）のための皮膚へのアクセスが提供される。

以下により詳細に説明されるように、ラッチ１８の接合領域において、フラップ２２は、皮膚２８から離れるように外方に突出し、かつ上方に傾くように、取り付けプレート１２の縁部に成形されている。有利には、フラップ２２は、平らなベース部分４０と、皮膚２８から離れる方向を向くベース部分の自由外縁上にある、直立した周縁４２と、を有する。

取り付けプレート１２は、取り付けプレート１２とつながった要素１８、２２、３６、３８を含めて、例えば射出成形によって、一体の、ひとつながりのプラスチック部品として形成されてよい。

図３に更に示されているように、解放フラップ２２の外側部分４４は、外側部分４４の底面においてクリアランス２４を維持することにより、解放フラップ２２が干渉を生じることなく指の圧力によって示される力の下で動くことを可能とし、これにより、皮膚２８または皮膚２８上に配置された自己接着パッド３０との接触が回避される。そして、皮膚２８によって画定される（または、それと一致する、取り付けプレート１２の平らな底面２６によって画定される）平面４６までの外側クリアランス距離は、平面４６に垂直な方向から見たとき、約５ｍｍであるべきである。

図３では更に、ラッチ１８が、医療モジュール１４の凹部２０にはめ込むように適合されているフック部分５０を有することが示されている。フック部分５０には、図示されたロック位置に導入されるときに医療モジュール１４を案内する、入口面取り部５２が設けられている。この目的のために、入口面取り部５２は、取り付けプレート１２の底面２６に対して鋭角に配置されている。医療モジュール１４を取り外すために、ラッチ１８が、解放位置で凹部２０から係合解除するように、解放フラップ２２の作動によって外方に（図３の右側に）傾けられることができる。

図３の実施形態では、干渉皮膚接触の前の動きが可能となるように、フラップ２２の接続部分４８の平面４６までの距離は、外側部分４４のこの平面４６までの距離よりも短くなっている必要がある。これは、フラップ２２の平らな底面５４を、皮膚２８または平面４６に対して鋭角αに配置することによって実現することができる。好ましくは、この角度αは５°よりも大きく、例えば約１０°である。

図４の実施形態では、同様の部分は、上の説明と同様の参照符号で示されている。主な違いは、解放フラップ２２の配置であり、この場合、解放フラップ２２の底面は、取り付けプレート１２の底面２６に対して少し離れた位置で平行になっている。したがって、一定のクリアランス２４で自由空間が維持されている。この構成では、解放フラップ２２は、ラッチ１８の直立部分に直接つながっていてもよい。

Claims (13)

1. 好ましくは接着パッド（３０）を介してユーザの皮膚に付着可能な底面（２６）を有する取り付けプレート（１２）と、
   特に、検体感知デバイスまたは薬物投与ポンプである医療モジュール（１４）と、
   前記底面（２６）の反対側の、前記取り付けプレート（１２）の上面（３４）に、前記医療モジュール（１４）を解放可能に付着するように適合されたスナップコネクタ（１６）と、を備え、
   前記スナップコネクタ（１６）が、前記医療モジュール（１４）を装着解除するように、ユーザによって作動させることができる解放フラップ（１６）を有し、
   前記解放フラップ（１６）が、前記取り付けプレート（１２）から外方に突出し、その底面（２６）に、使用中の干渉接触を回避するためのクリアランス（２４）を維持する外側部分（４４）を有する、皮膚に装着可能な医療デバイス。
2. 前記取り付けプレート（１２）の前記底面（２６）が、平面（４６）に位置し、前記解放フラップ（１６）の前記外側部分（４４）が、前記平面（４６）から少なくとも２ｍｍ上、好ましくは少なくとも５ｍｍ上のクリアランス距離に配置されている、請求項１に記載の医療デバイス。
3. 前記解放フラップ（１６）が、前記取り付けプレート（１２）に接続された内側部分（４８）を有し、前記内側部分の、前記取り付けプレート（１２）の前記底面（２６）によって画定されている平面（４６）までの距離が、前記外側部分（４４）の前記平面（４６）までの距離より短い、請求項１または２に記載の医療デバイス。
4. 前記取り付けプレート（１２）の前記底面（２６）および前記解放フラップ（１６）の底面（５４）が、それぞれ平面を画定し、前記平面（４６）が、鋭角（α）を含む、請求項１から３のいずれか一項に記載の医療デバイス。
5. 前記鋭角（α）が、少なくとも５°、好ましくは少なくとも１０°である、請求項４に記載の医療デバイス。
6. 前記解放フラップ（１６）の前記底面（５４）が、前記取り付けプレート（１２）の前記底面（２６）と平行である、請求項１または２に記載の医療デバイス。
7. 前記解放フラップ（１６）が、使用時に前記皮膚から離れる方向に向く、直立した周縁（４２）を有する、請求項１から６のいずれか一項に記載の医療デバイス。
8. 前記スナップコネクタ（１６）が、前記取り付けプレート（１２）に接続され、ロック位置で前記医療モジュール（１４）と係合するラッチ（１８）を有し、前記ラッチ（１８）が、解放位置で前記医療モジュール（１４）から係合解除するように、前記解放フラップ（１６）の作動によって外方に傾けられることができる、請求項１から７のいずれか一項に記載の医療デバイス。
9. 前記ラッチ（１８）が、前記医療モジュール（１４）の凹部（２０）にはめ込むように適合されているフック部分（５０）を有する、請求項９に記載の医療デバイス。
10. 前記スナップコネクタ（１６）が、前記医療モジュール（１４）をロック位置に案内するように構成される入口面取り部（５２）を有し、前記入口面取り部（５２）が、前記取り付けプレート（１２）の前記底面（２６）に対して鋭角に配置されている、請求項１から９のいずれか一項に記載の医療デバイス。
11. 前記医療モジュール（１４）を付着するための固定ブラケット（３６）を更に備え、前記固定ブラケット（３６）および前記スナップコネクタ（１６）が、前記取り付けプレート（１２）の両端に配置されている、請求項１から１０のいずれか一項に記載の医療デバイス。
12. 前記取り付けプレート（１２）および前記解放フラップ（１６）が、一体の、好ましくは射出成形されたプラスチック部品として成形されている、請求項１から１１のいずれか一項に記載の医療デバイス。
13. 好ましくは前記医療モジュール（１４）のカニューレアセンブリに皮膚へのアクセスを提供するように、底板に配置されたフィッティング（３８）を更に備える、請求項１から１２のいずれか一項に記載の医療デバイス。

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