JP2022513204A - 注射用機器 - Google Patents

Abstract

注射用機器２は、ハウジング３とハウジングの中で針７、フランジ１１を有する容器１０、プランジャ９及び取外し可能ニードルキャップ８を有するシリンジ１を取外し可能に受け入れるためのシリンジクレードル１２と、自動注射を実施するためのシステムと、を備え、システムは、ニードルキャップを掴み、貯蔵し、回収するためのキャップ作動機構４と、ニードルがハウジング内に在る位置からニードルがハウジングの皮膚接触面上のハウジングのニードルポートから突出する注射位置まで注射方向Ｉｄにシリンジを移動するためのシリンジ作動機構５と、液薬の投与のためにプランジャを前進させるためのプランジャ作動機構６とを備える。

Description

本発明は、自動注射用機器に関する。

多くの薬物は、手動で作動されるシリンジ（予充填シリンジ）で供給される。シリンジは、針付きの容器と、薬物を押し出すためのプランジャロッドと、を備える。この種の標準的な予充填シリンジの利点は、その幅広い利用可能性及びこのシリンジにおいて調整できる薬剤が広範囲であることである。しかし、手動のシリンジは、特定の患者にとっては不快又は困難であることが多く、シリンジ使用後にニードルキャップが針に適切に再装着されないことに伴う安全上のリスクもある。

患者への液剤の投与し易さを改良するために、自動化又は自動注射用機器が、非常に普及してきた。自動注射用機器は、例えば患者など訓練を受けていない者によって操作するのがより便利であることが多い。しかし、この種の自動注射用機器は、典型的には、特に注射用機器用に作られた特別誂えの医薬容器を含む。この種の医薬容器は、例えば薬物収容カートリッジ又はシリンジ（例えば、予充填シリンジ）である。他の様々な注射用機器が、標準サイズの医薬容器例えば予充填シリンジを受け入れることができ、注射用機器は、針及び針作動機構付きで提供される。しかし、このようなシステムは、注射用機器が特定のシリンジしか受け入れないので、特別誂えの医薬容器と同じ欠点を持つ。このような固有のシリンジも特別誂えの医薬容器も、固有の製造者又は固有の薬剤に限定されることが多く、注射用機器は、異なる製造者からの薬剤の送達には使用できない可能性がある。更に、カートリッジを受け入れる自動注射用機器は、１回しか使用できず使い捨て部品で供給される必要のある針を必要とし、このために、注射用機器を操作するために数段階を必要とすることが多い。更に、この種の注射用機器を使用する際、使用前の滅菌を確実に行うことが、問題になる可能性がある。自動注射用機器は、患者が自分で注射のために便利ではあるが、上記の欠点は全て、ハイコストとなり、使用者のエラーのリスクを増大する。

使用が容易で注射用機器の操作のために必要なステップの数が限られる自動注射用機器が更に必要とされる。同時に、このように改良された自動注射用機器は、カートリッジと針又は予充填シリンジであるか否かにかかわらず、医薬容器を取り合う際の針による穿刺傷を減少することになる。更に、注射による医薬に投与において使い捨て部品の数を考慮してコスト効果の良い医薬投与を可能にする自動注射用機器が必要とされる。

以上のことを鑑み、使用が単純かつ安全であり、特別誂えの医薬容器設計に依存しない又はカートリッジ又は予充填シリンジであるか否かに関わらず固有のタイプの医薬容器に限定される自動注射用機器を提供することが好ましい。

信頼でき使用が容易であり特に予充填シリンジなどの医薬容器の誤った取扱いの危険を減少する注射用機器を提供することが好ましい。

本発明の１つの目的は、請求項１に記載の自動注射用機器を提供することによって達成される。

本発明の別の目的は、請求項１６に記載の自動注射用機器を提供することによって達成される。

本明細書において、ハウジングと、ハウジングの中で針、フランジを持つバレル（できれば、ガラスバレル）、プランジャ及び取外し可能なニードルキャップを有する予充填シリンジを取外し可能に受け入れるためのシリンジクレードルと、自動注射を実施するためのシステムとを備える注射用機器を開示する。システムは、
－ニードルキャップを掴み、貯蔵し、回収するためのキャップ作動機構であって、シリンジ作動機構の助けでシリンジからニードルキャップを取り外しかつニードルキャップをシリンジに付け直す、キャップ作動機構と、
－針がハウジング内部に在る位置から針がハウジングの皮膚接触面上に在るハウジングのニードルポートから突出する注射位置まで注射方向にシリンジを移動しかつシリンジを反対方向に移動するためのシリンジ作動機構と、
－液剤の投与のためにプランジャを前進させるためのプランジャ作動機構と、
を備える。

本発明の第１形態によれば、キャップ作動機構は、ニードルキャップを保持しこれを解除するための可動グリッパと、グリップ及び解除機能を作動し、グリッパ及びそれと一緒にニードルキャップを針と整列する位置からシリンジの注射経路から外れる位置まで並進させるためのアクチュエータと、を備える。

本発明の第２形態によれば、プランジャ作動機構は、シリンジプランジャを変位するためにアクチュエータモーターの出力に結合されたアクチュエータパドルを備え、その完全後方位置のとき、シリンジフランジを多少の遊びを持って容易にシリンジクレードルのスロットの中に挿入できるようにバネの力に対抗してクランプを後方へ引っ張るために、アクチュエータパドルは、シリンジフランジクランプと係合する。

好ましい実施形態において、キャップ作動機構のアクチュエータは、モーターと、モーターによって駆動されかつグリッパのナットに係合するスクリューを持つスクリュー－ナット線形変位機構と、を備え、グリッパは、支持フレームに固定されたスライド上に取り付けられる。

好ましい実施形態において、グリッパは、滑動可能なセパレータフィンガと、好ましくはグリッパジョーと境界を成すプラットフォーム上に相互に対して移動可能に取り付けられる第１ジョー及び第２ジョーを備えるグリッパジョーと、を備える。第１ジョーは、更に、第１セパレータフィンガを備え、アングリップ位置のとき、第１セパレータフィンガと滑動可能セパレータフィンガは、相互に当接して、第１ジョーと第２ジョーを相互に対して定められた開放位置に維持し、滑動可能セパレータフィンガは、セパレータフィンガの係合を解除して第１ジョー及び第２ジョーをグリップ位置まで移動できるようにするために移動可能である。

好ましい実施形態において、滑動可能セパレータフィンガは、セパレータフィンガの係合を解除して第１及び第２ジョーをグリップ位置まで移動できるようにするために注射方向を横切る横断方向Ｔｄに側方に滑動可能である。

好ましい実施形態において、滑動可能セパレータフィンガは、グリッパの側面ショルダの間で側方に滑動可能であり、それにより滑動可能セパレータフィンガの側面ショルダは、グリッパの側面ショルダに当接して、スクリュー－ナットが作動されたときグリッパを横断方向に並進させる。

好ましい実施形態において、滑動可能セパレータフィンガは、キャップ作動機構の前記アクチュエータのスクリューにネジ式に係合するナット部分を備える。

好ましい実施形態において、グリッパは、第１及び第２ジョーを一緒に付勢するように取り付けられたバネを備える。

好ましい実施形態において、第２ジョーは、ニードルキャップがロックショルダと第１ジョーの前壁との間で締め付けられ又はグリップされるようにニードルキャップの端縁に係合するロックショルダを備える。

好ましい実施形態において、シリンジ作動機構は、ハウジングの中に固定されたアクチュエータと、ハウジングに対して注射方向にシリンジ支持フレームを変位するためにアクチュエータの出力側に結合されたシリンジを収容するためのシリンジクレードルを含む可動シリンジ支持フレームと、を備える。

好ましい実施形態において、アクチュエータは、モーターと、モーターによって駆動されかつシリンジ支持フレームに接続されたナットに係合するスクリューを有するスクリュー－ナット線形変位機構と、を備える。

好ましい実施形態において、シリンジクレードルは、支持フレームに形成されたショルダとシリンジフランジクランプに形成されたクランプショルダとの間に多少の遊びを持ってシリンジフランジを受け入れるためのスロットを備え、シリンジフランジクランプは、シリンジフランジをショルダに当てて締め付けるためにシリンジ支持フレーム及びハウジングに対して移動可能に取り付けられる。

好ましい実施形態において、シリンジフランジクランプは、バネによってクランプ位置へ向けて付勢される。

好ましい実施形態において、プランジャ作動機構は、アクチュエータがシリンジ支持フレームの動きと共に注射方向に変位し、シリンジプランジャに結合して液剤の投与の際容器の中でプランジャを前進させるように、シリンジ支持フレームに固定的に取り付けられるアクチュエータを備える。

好ましい実施形態において、プランジャ作動機構のアクチュエータは、モーターと、薬物投与操作のためにシリンジフランジクランプ及びプランジャの対応する線形移動を実施するためのスクリュー－ナット機構と、を備える。

好ましい実施形態において、シリンジクレードルは、シリンジをハウジングのベースの中へ挿入できるようにする形状が与えられ、クレードルの形状は、正確な向きでクレードルの中にシリンジを容易に挿入できるようにするために一定量の遊びを持ってシリンジの形状に合うように構成される。シリンジは、可撓性クリップアームによってシリンジクレードル内に保持できる。正確な向きは、シリンジを注射用機器の中へ挿入した後、シリンジの針とニードルキャップがグリップ機構を占有する向きであることが分かるはずである。更に、注射用機器は、シリンジを注射用機器の中へ挿入するときシリンジの長手軸線に沿ってどのような回転向きでも良いので、操作者は、シリンジのフランジを固定位置に整列させる必要がない。

本発明の更なる目的及び利点は、特許請求の範囲、発明の実施するための形態の詳細な説明及び添付図面から明らかであろう。

本発明の実施形態に従った自動注射用機器の斜視図である。 蓋が開かれ注射用機器にシリンジが挿入された状態の図１ａの注射用機器の図である。 注射用機器の内部構成要素を示すためにハウジングの一部分を取り除いた図１ｂと同様の図である。 図１ｃに示す注射用機器の内部機構の上面図であり、ニードルキャップはシリンジから取り外され、シリンジが注射のために作動されている。 本発明の実施形態に従った注射用機器のシリンジ作動機構又はプランジャ作動機構のアクチュエータの斜視図である。 本発明の実施形態に従った注射用機器の内部機構の上面図であり、シリンジが注射用機器の中に装着されたばかりの初期位置にある。 本発明の実施形態に従った注射用機器の内部機構の底面図であり、シリンジが注射用機器の中に装着されたばかりの初期位置に在る。 次のステップにおける図４ａと同様の図であり、シリンジが注射用機器の中に締め付けられている。 次のステップにおける機構を示す。 次のステップの機構を示す。 本発明の実施形態に従った開放状態のシリンジキャップグリッパ機構の斜視図である。 本発明の実施形態に従ったシリンジキャップグリッパ機構の斜視図である。 本発明の実施形態に従ったシリンジキャップグリッパ機構の平面図である。 グリップ状態のグリッパ機構を示す。 グリップ状態のグリッパ機構を示す。 グリップ状態のグリッパ機構を示す。 次のステップにおける図６ａの機構を示し、キャップはシリンジ本体から取り外されている。 次のステップにおける図６ｂの機構を示し、キャップはシリンジ本体から取り外されている。 次のステップにおいて側方に移動しているキャップを示す。 次のステップにおいて側方に移動しているキャップを示す。 次の針挿入ステップを示す。 次の薬物注射ステップを示す。 次のシリンジの後退のステップを示す。 シリンジ本体と整列するようにキャップを移動する次のステップを示す。 キャップがシリンジ本体に再装着されている次のステップを示す。 自動注射用機器からシリンジを取り外せるようにするためにキャップがグリッパによって解除される次のステップを示す。 自動注射用機器からシリンジを取り外せるようにするためにキャップがグリッパによって解除される次のステップを示す。 自動注射用機器からシリンジを取り外せるようにするためにキャップがグリッパによって解除される次のステップを示す。

図面を参照すると、本発明の１つの実施形態に従った注射用機器２は、ベース部分３ａと蓋部分３ｂとを有するハウジング３を備える。ベース３ａは、シリンジ１をその中に収容するためのシリンジクレードル１２を備える。シリンジ１は、液剤の手動経皮注射に広く使用されている標準タイプのシリンジとすることができる。このような経皮注射は、例えば皮下注射を含む。シリンジ１は、針７と、フランジ１１を有するバレル１０、好ましくはガラスバレルと、針から外へ液剤を押し出すためのプランジャ９と、シリンジが使用されないときに針を被覆するためのニードルキャップ８と、を備える。

シリンジクレードル１２には、ベース３ａの中へシリンジ１を挿入できるようにする形状が与えられ、クレードルの形状は、正確な向きでクレードルの中にシリンジを容易に挿入できるようにするために一定量の遊びを持ってシリンジの形状に合うように構成される。特に、容器のフランジ１１、プランジャロッド及びキャップの形状、寸法及び位置が与えられると、シリンジ１がベース３ａ内で所定位置に収まる向きは１つだけになる。シリンジは、蓋が閉じられる前にシリンジがクレードルから落ちないように維持するために蓋３ｂが開放位置に在るとき可撓性クリップアーム４０によってシリンジクレードル１２内に保持できる。例えば可撓性クリップホルダ４０を凌ぐ充分な力でクレードル１２からシリンジを持ち上げるように構成されたシリンジ容器１０下方に係合する１つ又は複数の回動レバーアームを備えるシリンジ取出し機構４７が提供され、取出し機構は、ボタン２７を押すことによって起動される。使用者がシリンジクレードル１２の中に予充填シリンジ１を配置して、べース３ａに蓋３ｂを被せて閉めたら、図示する実施形態においてベースに接続されたタブの形式の閉鎖スイッチ２８で閉める。部分的に蓋の周りに巻きつくタブの形式のスイッチ２８は、注射用機器の電子回路へ蓋がベースに閉められたことを知らせる信号を与えることができる。この機能は、多様なタイプのセンサ例えば磁気に基づく接近センサ、容量性又は光学的感知技術又はこれらの組合せなどによって実施できる。ベース内及び／又は蓋内の電子回路（図示せず）は、注射用機器の操作を制御するために与えられ、注射用機器は、更に、バッテリ（図示せず）の形式の電源を備える。例えば蓋３ｂ内及び／又は蓋外に設置される例えば画面を備えるユーザーインターフェイス、並びに様々な状態指示灯及び可聴出力が注射用機器に設置される。ユーザーインターフェイスは、コマンドを入力しかつ例えば取るべき行動及び完了した行動を知らせるために使用者に状態及び情報を提示するように構成される。更に、注射用機器は、例えば充電のために電源に又はデータ伝送のために機器を接続するために、例えばＵＳＢポートなどのドッキングポート４６を備える。

注射用機器２は、液剤の自動注射を実施するための内部機構を備える。自動注射には、ニードルキャップ８を取り外し、針７が皮膚接触面３８のニードルポート２６を通り抜けて延びるようにシリンジ１を前進させ、所望の注射量に該当する量だけプランジャロッド９を前進させ、その後、針７がベース３ｂの中へ戻るようにシリンジ１及びプランジャロッドを後退させ、再び針７にキャップを被せる、ことを含む。その後、蓋を開けて、取出しレバーを作動するためにボタン２７を押すことによって使用済みシリンジをクレードル１２から取り出して、次の投与のために新しい予充填シリンジ１をシリンジクレードル１２に挿入できるようにする。

注射用機器の内部機構は、概略的に、上記の操作を実施するために、ニードルキャップ８を掴み、貯蔵し、回収するためのキャップ作動機構４であって、シリンジ作動機構の助けを借りてシリンジからニードルキャップ８を取り外しシリンジにこれを付け直す、キャップ作動機構と、シリンジ１及びそれと一緒に針７を前進させ後退させるためのシリンジ作動機構５と、液剤の投与のためにプランジャ９を前進させるためのプランジャ作動機構６と、を含む。

キャップ作動機構は、ニードルキャップ８を保持するためのグリッパ１３と、グリップ機能を作動し、ニードルキャップ８を針７と整列する位置からシリンジから側方に外れた位置まで並進させ、液剤の投与及びシリンジの引き込み後に針と整列する位置までキャップを戻すためのアクチュエータ１４ａと、を備える。更に、解除／開放位置におけるグリッパ１３のロックも、アクチュエータ１４ａによって行われる。

シリンジ作動機構５は、ハウジングベース３ａに対して静止的な支持フレーム１６ｂに対して固定的に取り付けられたアクチュエータ１４ｂを備える。シリンジ１を収容する支持フレーム１６ｃは、シリンジ作動機構５のアクチュエータ１４ｂが支持フレーム１６ｃ及びこれと一緒にシリンジ１をハウジングベース３ａに対して注射方向Ｉｄに変位できるように、アクチュエータ１４ｂの出力に結合される。

プランジャ作動機構６は、シリンジ支持フレーム１６ｃの移動と共にアクチュエータ１４ｃが注射方向に変位するようにシリンジ支持フレーム１６ｃに対して固定的に取り付けられるアクチュエータ１４ｃを備える。プランジャ作動機構のアクチュエータ１４ｃは、液剤の投与時に容器の中でプランジャを前進させるためにプランジャ９に結合する。

シリンジ作動機構５及びプランジャ作動機構６のアクチュエータ１４ｂ、１４ｃは、それぞれ、図３に示すような構造を持つことができる。アクチュエータは、概略的に参照番号１４で示す。アクチュエータ１４は、電動モーター１７と、スクリュー２０とナット２１を備えるスクリュー－ナット機構とを備える。スクリュー２０は、歯車セット１８（任意に、減速歯車セット１８）を介してモーターの出力ローターに結合される。スライド（即ち、ガイドレール）１５は、ナット２１に結合される支持フレームを滑動可能に案内するために設置される。スクリュー２０、モーター１７及びスライド１５は、支持フレーム１６に取り付けられるが、支持フレームは様々な構成を持つことができ、アクチュエータを取り付けるだけでなく機器の他の構成要素の部品も収容するために１つ又は複数の部品から組み立てることができる。第１方向及び反対の第２方向のスクリュー２０の回転は、それぞれナット２１を前方及び後方に並進させる。ナット２１は、スクリュー２０の回転によるナットの回転を防止するがその並進を可能にする回転防止機構を与えるような形状を持つ。プランジャ作動機構６及びシリンジ作動機構５のアクチュエータ１４ｂ、１４ｃは、実質的に同一であるか、又は針の挿入及び後退操作及び薬剤投与操作のためにシリンジフランジクランプ３３、シリンジ支持フレーム１６ｃ及びプランジャ９の対応する線形移動を実施するために異なる寸法及び構造を持つことができる。下記の説明において、シリンジ作動機構５及びプランジャ作動機構６のアクチュエータ１４ｂ、１４ｃの対応する機能要素は、図３に関して同じ参照番号で指定されるが、参照されるアクチュエータに応じて符号ｂ又はｃが付けられる。

次に図２及び図４を参照して、注射用機器２の操作の最初のステップを説明する。図４の構成において、シリンジ１は、シリンジクレードル１２の中に挿入され、クレードルから落ちないように弾性クリップアーム４０によってその中に留められている。シリンジフランジ１１は、多少の遊びを持って、シリンジ支持フレーム１６ｃに形成されたショルダ４２とシリンジ支持フレーム１６ｃの中に移動可能に取り付けられるシリンジフランジクランプ３３に形成されたクランプショルダ３３ｂとの間のスロット４１内に受け入れられる。

シリンジフランジフレーム３３は、クランプショルダ３３ｂから後方に遠位端解除ショルダ３３ｃ（図２）まで延びる。解除ショルダは、プランジャ作動機構６のアクチュエータ３４のアクチュエータパドル３４ａに形成されたショルダ（図示せず）と係合する。シリンジフランジクランプ３３は、シリンジ支持フレーム１６ｃの中に取り付けられるが、ハウジングベース３ａに固定された支持フレーム１６ｂに取り付けられたガイド１５ｂ上で滑動可能に案内されこれに取り付けられる。スライド１５ｂは、又、シリンジ支持フレーム１６ｃを滑動式に案内するのにも役立つ。シリンジフランジクランプ３３は、スライド１５ｂ上に滑動可能に挿入されかつ固定支持フレーム１６ｂに固定的に結合されるかこれと一体的に形成されたガイド部分４３に係合するバネ２５によって付勢されるガイド部分３３ｄを備える。ガイド部分４３は、したがって、ハウジング３のベース３ａに固定的に取り付けられるスライド１５ｂに対してシリンジ支持フレーム１６ｃを滑動式に案内しこれを保持する。シリンジ支持フレーム１６ｃは、このようにして、スライド１５ｄによって案内されアクチュエータ１４ｄによって前進して、注射方向Ｉｄに並進できる。アクチュエータのナット２１（図４には図示せず）は、シリンジ支持フレーム１６ｃに結合されて、スクリュー（スライド１５ｂの下方に在るので図４では見えない）の移動方向に応じて前進又は後退する。

図４に示すように、クランプショルダ３３ｂは、シリンジ支持フレーム１６ｃに対して注射方向Ｉｄに多少変位でき、その間に位置付けられたバネ２５は、シリンジフランジクランプ３３を皮膚接触面３８へ向けて前方に付勢する。シリンジクレードル１２の中へのシリンジ１の挿入を可能にする初期位置において、アクチュエータパドル３４ａは、その完全後方位置に在り、スロット４１がシリンジフランジ１１を多少の遊びを持って容易にスロット４１の中へ挿入できるようにするために、バネ２５の弾性力に対抗して後向きにシリンジフランジクランプを引っ張るためにシリンジフランジクランプ３３の遠位端解除ショルダ３３ｃに係合する。

注射用機器の初期操作は、バネ２５の力を受けてシリンジフランジクランプ３３がシリンジのフランジ１１に当接してこれをシリンジ支持フランジ１６ｃのショルダ４２に当てて締め付けるまで前進するように、アクチュエータパドル３４ａに結合されたアクチュエータアーム３４を多少前進させるために、プランジャ作動機構のアクチュエータ１４ｃを作動することを含む。このようにして、シリンジフランジ１１の締付けは、一切の遊びなしにクレードル１２の中の定められた位置にシリンジ１を保持し位置付ける。

プランジャ作動機構６は、シリンジ支持フレーム１６ｃに取り付けられた図３に関連して説明したような構成要素を持つアクチュエータ１４ｃを備え、モーター１７ｃの出力はプランジャアクチュエータアーム３４に結合される。プランジャ作動機構のアクチュエータ１４ｃは、注射方向Ｉｄにシリンジと一緒に並進する。

プランジャアクチュエータアーム３４は、注射方向Ｉｄに延びてシリンジ支持フレーム１６ｃに固定的に取り付けられたスライド１５ｃ上にガイド部分３４ｂを介して滑動可能に取り付けられる。プランジャアクチュエータアーム３４の最後方位置を検出するために、位置センサ３５をシリンジ支持フレーム１６ｃに設置できる。

プランジャアクチュエータアーム３４は、２つの機能、即ち第１に上述のようにバネ２５の力に対抗してシリンジフランジクランプ３３を後退させ解除する機能、及び第２に注射操作時にシリンジ１のプランジャ９を押す機能、を果たすことができるプランジャアクチュエータパドル３４ａを備える。

図５を見ると、シリンジフランジ１１の締付けの次のステップにおいて、シリンジ作動機構５のアクチュエータ１４ｂは、キャップ作動機構４のグリッパ１３の一部分がバネ２２の力に対抗して移動して、第２グリッパジョー２３ｂのロックショルダ２９とニードルキャップ８が中に位置付けられているグリッパ１３の中のニードルキャップのトップとの間の遊びを減ずるように、シリンジ支持フレーム１６ｃを注射方向Ｉｄに前進させるように作動される。キャップ作動機構４のグリッパ１３は、第１ジョー２３ａと第２ジョー２３ｂとを備えるグリッパジョー２３を備え、２つのジョーは、下で更に説明するようにニードルキャップ８を締め付けできるように支持フレーム（プラットフォーム）上で相互に対して移動可能に取り付けられる。

上記のステップの次のステップにおいて、図６ａ～８ｃを参照しながらニードルキャップ８のグリップ操作について説明する。図７ａ～７ｃから分かるように、初期のアングリップ位置において、第１及び第２グリッパジョー２３ａ、２３ｂは、相互に対して定められた位置に維持されて、第１グリッパジョー２３ａは、相互に当接するセパレータフィンガ２４ａ、２４ｂによって定められた位置に保持され、第２グリッパジョー２３ｂは、バネ２２によって付勢されて定められた位置に保持される。第１グリッパジョー２３ａの一つの上のセパレータフィンガ２４ａは、グリッパジョー２３ａに固定的に形成されるか又はこれに組み立てられる。ナット部分２１ａを持つ滑動可能セパレータフィンガ２４ｂは、図８ｂから分かるように滑動可能セパレータフィンガ２４ｂがセパレータフィンガ２４ａを外すために側方に移動できるように、グリッパ１３の側面ショルダ３２の間を横断方向Ｔｄにグリッパジョー２３ａ及び２３ｂに対して側方に滑動可能である。セパレータフィンガ２４ａ、２４ｂの係合が解除されたら、第１グリッパジョー２３ａと支持フレームとの間に取り付けられたバネ３６は、第１グリッパジョー２３ａを第２グリッパジョー２３ｂへ向けて付勢する。図８ａ及び６ａから分かるように、ジョー２３ｂは、ニードルキャップがロックショルダ２９と他方のジョー２３ａの前壁４５との間に締め付け又はグリップされるように、ニードルキャップ８の端縁に係合するロックショルダ２９を備える。

滑動可能セパレータフィンガ２４ｂの横断方向の変位は、キャップ作動機構４のアクチュエータ１４ａのスクリューナット機構のスクリュー２０ａによって行われる。滑動可能セパレータフィンガ２４ｂは、アクチュエータ１４ａのスクリュー２０ａとネジ式に係合するナット部分２１ａを備える。このようにして、キャップグリップ操作のために、アクチュエータのモーター１７ａは、滑動可能セパレータフィンガ２４ｂ（図６ａ～８ｃ）が、セパレータフィンガ２４ａ、２４ｂの係合を解除してバネ３６の力を受けて第１グリッパジョー２３ａを第２グリッパジョー２３ｂへ向けて付勢するのに充分に横断方向に横断変位するように、作動される。モーターは、図８ｂ及び８ｃに示すようにこの係合解除位置で停止される。

図９ａ及び９ｂを参照すると、次のステップにおいて、シリンジ作動機構５のアクチュエータ１４ｂは、針７が完全にニードルキャップ８から外れるようにシリンジ支持フレーム１６ｃ及びそれと一緒にシリンジ１を後方に引くために逆方向に作動される。

この位置において、シリンジ支持フレーム１６ｃはハウジング３の端を越えて後方に延びる。ハウジングは、図１ｃに示すようにキャップ外し操作時にこのように後方に延ばせるように可動ハット３ｃを備えることができる。後方移動可能なハット３ｃは、注射用機器のハウジングがよりコンパクトな形状を持てるようにし、特にキャップ外し操作のときにのみ延ばされるのでよりコンパクトな長さとすることができ、使用の合間の持ち運び及び貯蔵に便利である。

図１０ａ及び１０ｂを参照すると、次のステップにおいて、ニードルキャップ８を保持するグリッパ１３は、滑動可能セパレータフィンガ２４ｂ上のナット部分２１ａに係合するスクリュー２０ａを回すモーター１７ａを作動することによって完全に並進する。滑動可能セパレータフィンガ２４ｂはグリッパ１３の側面ショルダ３１に当接するので、グリッパは、グリッパ１３が滑動可能に取り付けられ位置付けられるスライド１５ａに沿って滑動することによって、横断方向Ｔｄに並進する。スライド１５ａは、モーター１７ａを保持する支持フレーム１６ａに固定され、アクチュエータ１４ａのスクリュー２０ａは、ハウジングのベース３ａに固定される。図示する実施形態において、モーター１７ａは、モーター１７ａを注射方向Ｉｄに長手方向に位置付けて横断方向Ｔｄに延びるスクリュー２１ａに回転を伝達できるようにする傘歯車１８ａを介して接続される。

図１１を参照すると、シリンジ作動機構５のアクチュエータ１４ｂは、針７がニードルポート２６を通過して突出するように、シリンジ支持フレーム１６ｃ及びこれと一緒にシリンジ１を最も前方位置まで前進させるように作動される。これは、注射用機器の皮膚接触面３８が患者の皮膚に当てて配置されたときに生じる。例えば、近接センサは、接触面３８の下方又はその一部としてハウジングの蓋３ａに配置でき、閉鎖されたハウジングが患者の皮膚に当てて位置付けられていることを検出できる。このような近接センサは、例えば、皮膚と接触したときキャパシタンスの変化を検出でき、それによって、患者と無生物物体との間を区別できる。他の様々な生理学的センサも、注射用機器が患者の皮膚に接したときのみ起動されるようにするために使用できる。

図１２に示すように次のステップにおいて、プランジャアクチュエータアーム３４を前進させるためにプランジャ作動機構６のモーター１７を作動することによって薬物を注射できる。アクチュエータパドル３４ａは、プランジャ９をシリンジ容器１０の中へ押し入れるためにプランジャ９の遠位端を押圧する。

図１３に示すように次のステップにおいて、プランジャアクチュエータアーム３４は、シリンジ支持フレーム１６ｃに対してその最も後方位置まで戻され、シリンジ支持フレーム１６ｃは、針がシリンジ作動機構５によってハウジング３の中へ後退するように逆方向に移動される。キャップ作動機構のグリッパ１３は、その後スクリュー２０ａを逆方向に回すようにモーター１７ａを作動することによってその初期位置まで並進して戻る。滑動可能セパレータフィンガ２４ｂはキャップグリップ位置に在って他方のセパレータフィンガ２４ａの側面に当接するので、クランプ位置のままであるグリッパ１３は、キャップがシリンジ１及び針７と整列する初期整列位置まで並進して完全に戻るまで、キャップ８を保持し続ける。

概略的に、接触スイッチ又は近接センサは、最も前方又は後方位置における完全変位が生じたらアクチュエータモーターを停止するために、作動機構の各々の行程の終了位置を検出する位置に配置できる。作動機構の各々のために及びそれぞれのアクチュエータモーターを停止するために、行程終了位置は、モータートルク監視を使用することにより、電流監視により又はアクチュエータモーターの回転数を感知することによっても感知できる。

次のステップにおいて、図１５に示すように、シリンジ作動機構は、針７にキャップが被せられるまでシリンジ支持フレーム１６ｃ及びそれと一緒にシリンジ１を前進させるために作動できる。

図１６ａ～１６ｃに示すように次のステップにおいて、シリンジ支持フレーム１６ｃは、図１６ｂから分かるようにセパレータフィンガ２４ａ、２４ｂの端が重ならないようにキャップ８の端がジョー２３ａの前壁４５を押してバネ３６の力に対抗してジョー２３ａを移動させるように、更に前へ進められ、その後、キャップ作動機構４を作動して、セパレータフィンガ２４ａ、２４ｂの端が図１６ｃに示すように整列するように、スクリュー２０ａを回して滑動可能セパレータフィンガ２４ｂのナット部分２１ａを変位できる。その後、シリンジ作動機構５のアクチュエータ１４ｂは、第２グリッパジョー２３ｂのロックショルダ２９とニードルキャップ８のトップとの間に再び遊びを作るためにバネ２２の付勢バネ力によって第２グリッパジョー２３ｂがグリッパ支持フレーム１６ａのトップへ向けて付勢されるように、シリンジ支持フレーム１６ｃを注射方向Ｉｄに逆行／後退させるために作動される。キャップ作動機構４のグリッパ１３は、こうして、遊びを持ってその初期位置へ戻り、プランジャ作動機構６のアクチュエータパドル３４はシリンジフランジの締付けを解除するためにその最も後方位置に在るので、使用済みシリンジを注射用機器から取り外して、新しいシリンジをこれに配置できるようにする。プランジャ作動機構６のアクチュエータパドル３４が最も後方位置に在ることは、センサ３５によって検出できる。

有利なことに、グリッパジョーの中にニードルキャプ８がない場合でも、グリッパジョーは、ロック／閉鎖位置から解除／開放位置へ復帰できる。したがって、シリンジ１及びニードルキャップ８がない場合、注射用機器は、グリッパジョー２３ａ、２３ｂを回復して開放できる。第２グリッパジョー２３ｂがグリッパ支持フレーム１６ａ上のスライダ上に取り付けられることによって、第２グリッパジョーは機器の残り部分に対して注射方向Ｉｄに移動できる。第２グリッパジョー２３ｂは、バネ２２によってプラットフォーム３８のエンドストッパ３７ａへ向けて付勢されるエンドストッパ３７ｂを有し、プラットフォーム３８はグリッパジョー２３ａ、２３ｂを支持する。第２グリッパジョー２３ｂは、更に、第１ショルダ部３９ａを含み、シリンジ支持フレーム１６ｃは、バネ２２の付勢に対抗して第２グリッパジョー２３ｂへ方向Ｉｄの移動を伝えることができる。更に、第１及び第２グリッパジョーは、各々、ショルダ部３９ｂ、３９ｃを持ち、キャップがない場合、これらのショルダ部は、相互に当接して、第２グリッパジョー２３ｂから第１グリッパジョー２３ｂへ注射方向Ｉｄの移動を伝えることができる。

セパレータフィンガ２４ａと２４ｂが整列せず、シリンジ１及びニードルキャップ８がないときに第１グリッパジョー２３ａがバネ３６によって第２グリッパジョー２３ｂへ向けて付勢されたとき、Ｉｄ方向のシリンジ支持フレーム１６ｃの更なる前進は、セパレータフィンガ２４ａと２４ｂの端が重ならないようにグリッパ１３をＩｄ方向へ並進させる。その後、キャップ作動機構４を作動して、セパレータフィンガ２４ａ、２４ｂの端が整列するようにスクリュー２０ａを回して、滑動可能セパレータフィンガ２４ｂのナット部分２１ａを変位できる。これによって、シリンジ支持フレーム１６ｃを注射方向Ｉｄに逆行／後退させるようにシリンジ作動機構５のアクチュエータ１４ｂを作動した後に、グリッパジョー２３ａ、２３ｂを回収して開放することにより、グリッパジョー２３ａ、２３ｂを相互に対して開くために、バネ２２の付勢バネ力によってグリッパ支持フレーム１６ａのトップへ向けて第２グリッパジョー２３ｂが付勢される（即ち第２グリッパジョー２３ｂのエンドストッパ３７ｂがプラットフォーム３８のエンドストッパ３７ａに当接して付勢される）。キャップ作動機構４のグリッパ１３は、このようにして、その初期位置へ戻る。

使用された参照のリスト

シリンジ １
針 ７
ニードルキャップ ８
プランジャ ９
容器 １０
フランジ １１
注射用機器 ２
ハウジング ３
ベース ３ａ
シリンジクレードル １２
弾性クリップアーム ４０
シリンジフランジのためのスロット ４１
蓋 ３ｂ
皮膚接触面 ３８
ニードルポート ２６
シリンジ取出し機構ボタン ２７
可動ハット ３ｃ
閉鎖スイッチ ２８
シリンジ取出し機構 ４７
ドッキングポート ４６
支持フレーム １６ｂ
キャップ作動機構 ４
グリッパ １３
バネ ２２
グリッパジョー ２３
側面ショルダ ３２
第１ジョー ２３ａ
第１セパレータフィンガ ２４ａ
第１ジョーショルダ部３９ｃ
前壁 ４５
第２ジョー ２３ｂ
ロックショルダ ２９
第２ジョーエンドストッパ ３７ｂ
第２ジョーショルダ部 ３９ａ、３９ｂ
プラットフォーム ３８
滑動可能セパレータフィンガ ２４ｂ
ガイド ３０
側面ショルダ ３１
ナット部分 ２１ａ
バネ ３６
プラットフォームエンドストッパ ３７ａ
アクチュエータ １４ａ
モーター １７ａ
歯車 １８ａ
スクリュー－ナット機構
スクリュー ２０ａ
ナット部分 ２１ａ
スライド １５ａ
支持フレーム １６ａ
シリンジ作動機構 ５
アクチュエータ １４ｂ
モーター １７ｂ
減速歯車 １８ｂ
スクリュー－ナット機構
スクリュー２０ｂ
ナット２１ｂ
スライド １５ｂ
支持フレーム １６ｃ
ショルダ ４２
シリンジフランジクランプ ３３
クランプアーム ３３ａ
クランプショルダ ３３ｂ
遠位端解除ショルダ ３３ｃ
ガイド ３３ｄ
バネ ２５
ガイド部分 ４３
プランジャ作動機構 ６
アクチュエータ １４ｃ
モーター １７ｃ
減速歯車 １８ｃ
スクリュー－ナット機構
スクリュー ２０ｃ
ナット ２１ｃ
アクチュエータアーム ３４
アクチュエータパドル ３４ａ
ガイド ３４ｂ
スライド １５ｃ
支持フレーム １６ｃ
注射方向 Ｉｄ
横断方向 Ｔｄ

Claims (17)

1. 注射用機器（２）であって、ハウジング（３）と、前記ハウジングの中で針（７）、フランジ（１１）を持つ容器（１０）、プランジャ（９）及び取外し可能ニードルキャップ（８）を有するシリンジ（１）を取外し可能に受け入れるためのシリンジクレードル（１２）と、自動注射を実施するためのシステムであって、以下：
   －前記ニードルキャップを掴み、貯蔵し、回収するためのキャップ作動機構（４）と、
   －前記シリンジを、前記ニードルが前記ハウジング内に在る位置から前記ニードルが前記ハウジングの皮膚接触面上の前記ハウジングのニードルポートから突出する注射位置まで注射方向（Ｉｄ）に移動するためのシリンジ作動機構（５）と、
   －液剤の投与のために前記プランジャを前進させるためのプランジャ作動機構（６）と、を備える自動注射を実施するためのシステムと、
   を備え、
   前記キャップ作動機構が、前記ニードルキャップを保持し解除するための可動グリッパ（１３）と、グリップ及び解除機能を作動し前記グリッパ及びこれと一緒に前記ニードルキャップを前記ニードルと整列する位置から前記シリンジから外される位置まで移動するためのアクチュエータ（１４ａ）と、を備える、
   注射用機器。
2. 前記アクチュエータ（１４ａ）が、モーター（１７ａ）と、前記モーターによって駆動されかつ前記グリッパ上のナットと係合するスクリューを有するスクリュー－ナット線形変位機構とを備え、前記グリッパが支持フレーム（１６ａ）に固定されたスライド（１５ａ）上に取り付けられる、請求項１に記載の注射用機器。
3. 前記グリッパが、相互に対して移動可能に取り付けられる第１ジョー（２３ａ）と第２ジョー（２３ｂ）とを備えるグリッパジョーを備え、前記第１ジョーがセパレータフィンガ（２４ａ）を持ち、アングリップ位置に在るとき前記セパレータフィンガ（２４ａ）が滑動可能セパレータフィンガ（２４ｂ）に当接して、前記第１及び第２ジョーを相互に対して定められた開放位置に維持し、前記滑動可能セパレータフィンガ（２４ｂ）が、前記セパレータフィンガの係合を解除して前記第１及び第２ジョーがグリップ位置まで移動できるようにするために移動可能である、請求項１又は２に記載の注射用機器。
4. 前記滑動可能セパレータフィンガ（２４ｂ）が、前記セパレータフィンガの係合を解除して前記第１及び第２ジョーがグリップ位置まで移動できるようにするために前記注射方向（Ｉｄ）に対して横断方向（Ｔｄ）に側方に滑動可能である、請求項１～３のいずれか一項に記載の注射用機器。
5. 前記滑動可能セパレータフィンガ（２４ｂ）が、前記グリッパの側面ショルダ（３２）の間を側方に滑動可能であり、それにより前記第２セパレータが作動されたとき前記滑動可能セパレータフィンガの側面ショルダ（３１）が前記グリッパ（１３）の側面ショルダ（３２）に当接し、前記グリッパを前記横断方向（Ｔｄ）に並進させる、請求項３又は４に記載の注射用機器。
6. 前記滑動可能セパレータフィンガ（２４ｂ）が、前記キャップ作動機構の前記アクチュエータ（１４ａ）の前記スクリュー（２０ａ）とネジ式に係合するナット部分（２１ａ）を備える、請求項３～５のいずれか一項に記載の注射用機器。
7. 前記グリッパが、前記第１ジョー（２３ａ）を前記第２ジョー（２３ｂ）へ向けて付勢するバネ（３６）を備える、請求項１～６のいずれか一項に記載の注射用機器。
8. 前記第２ジョー（２３ｂ）が、前記ニードルキャップがロックショルダと前記第１ジョー（２３ａ）の前壁（４５）との間に締付け又はグリップされるように前記ニードルキャップ（８）の端縁に係合するロックショルダ（２９）を備える、請求項１～７のいずれか一項に記載の注射用機器。
9. 前記シリンジ作動機構（５）が、前記ハウジングの中に固定されたアクチュエータ（１４ｂ）と、前記ハウジングに対して前記シリンジ支持フレームを前記注射方向（Ｉｄ）に変位するために前記アクチュエータ（１４ｂ）の出力に結合された前記シリンジを収容するための可動シリンジ支持フレーム（１６ｃ）とを備える、請求項１～８のいずれか一項に記載の注射用機器。
10. 前記アクチュエータ（１４ｂ）が、モーター（１７ｂ）と、前記モーターによって駆動されかつ前記シリンジ支持フレーム（１６ｃ）に接続されたナットに係合するスクリューを有するスクリュー－ナット線形変位機構と、を備える、請求項１～９のいずれか一項に記載の注射用機器。
11. 前記シリンジクレードルが、前記支持フレーム（１６ｂ）に形成されたショルダ（４２）と前記シリンジフランジを前記ショルダに当てて締め付けるために前記シリンジ支持フレーム（１６ｃ）及び前記ハウジングに対して移動可能に取り付けられるシリンジフランジクランプ（３３）に形成されたクランプショルダ（３３ｂ）との間で多少の遊びを持って前記シリンジフランジ（１１）を受け入れるためのスロット（４１）を備える、請求項１～１０のいずれか一項に記載の注射用機器。
12. 前記シリンジフランジクランプ（３３）が、バネ（２５）によって前記クランプ位置へ向けて付勢される、請求項１～１１のいずれか一項に記載の注射用機器。
13. 前記プランジャ作動機構（６）が、前記シリンジプランジャを変位するように構成されたアクチュエータモーター（１７ｃ）の出力に結合されたアクチュエータパドル（３４ａ）を備え、その完全後方位置のとき、前記アクチュエータパドルが、前記スロット（４１）が前記シリンジフランジ（１１）を多少の遊びを持って前記スロットの中に容易に挿入できるようにするように前記バネ（２５）の力に対抗して後方に前記シリンジフランジクランプ（３３）を引っ張るために前記シリンジフランジクランプ（３３）に係合する、請求項１～１２のいずれか一項に記載の注射用機器。
14. 前記プランジャ作動機構（６）が、液剤の投与時に前記容器の中で前記プランジャを前進させるためにアクチュエータが前記シリンジ支持フレーム（１６ｃ）の移動と共に注射方向に変位して前記シリンジプランジャ（９）に結合するように、前記シリンジ支持フレーム（１６ｃ）に固定的に取り付けられるアクチュエータ（１４ｃ）を備える、請求項１～１３のいずれか一項に記載の注射用機器。
15. 前記プランジャ作動機構の前記アクチュエータが、モーターと、前記薬物投与操作のために前記シリンジフランジクランプ（３３）及び前記プランジャ（９）の対応する線形移動を実施するためのスクリュー－ナット機構と、を備える、請求項１～１４のいずれか一項に記載の注射用機器。
16. 注射用機器（２）であって、ハウジング（３）と、前記ハウジングの中で針（７）、フランジ（１１）を持つ容器（１０）、プランジャ（９）及び取外し可能ニードルキャップ（８）を有するシリンジ（１）を取外し可能に受け入れるためのシリンジクレードル（１２）と、自動注射を実施するためのシステムであって、以下：
    －前記ニードルキャップを掴み、貯蔵し、回収するためのキャップ作動機構（４）と、
    －前記シリンジを、前記ニードルが前記ハウジング内に在る位置から前記ニードルが前記ハウジングの皮膚接触面上の前記ハウジングのニードルポートから突出する注射位置まで注射方向（Ｉｄ）に移動するためのシリンジ作動機構（５）と、
    －液剤の投与のために前記プランジャを前進させるためのプランジャ作動機構（６）と、
    を備える自動注射を実施するためのシステムと、
    を備え、
    前記シリンジクレードルが、前記支持フレーム（１６ｂ）に形成されたショルダ（４２）と前記シリンジフランジを前記ショルダに当てて締め付けるために前記シリンジ支持フレーム（１６ｃ）及び前記ハウジングに対して移動可能に取り付けられるシリンジフランジクランプ（３３）に形成されたクランプショルダ（３３ｂ）との間に、多少の遊びを持って前記シリンジフランジ（１１）を受け入れるためのスロット（４１）を備える、
    注射用機器。
17. 更に請求項１～１０及び１２～１５の特徴のいずれか１つ又はそれ以上を含む、請求項１６に記載の注射用機器。

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