JP2022512497A - 処理システム - Google Patents

Abstract

本発明は、建物及び／又は輸送手段（１）の複数のユーザのための処理システムに関するものであり、建物及び／又は輸送手段（１）内に配置されている複数のローカルノードを備え、各ローカルノードは、ブロックチェーンのコピーを保存するように構成されている。この処理システムは、さらに処理ユニット（２）を含み、処理ユニットはローカルノードと結合されており、またユーザの処理要求を受け取り、処理情報をローカルノードのうちの少なくとも１つに保存されているブロックチェーンと比較することによって処理要求を検証し、ユーザにアクセス資格を付与するように構成されているものであり、処理情報はユーザの生体識別データ由来の情報を含む。

Description

本発明は、建物及び／又は輸送手段の複数のユーザのための処理システム、並びに建物及び／又は輸送手段、特に自動車の複数のユーザを処理するための方法に関する。

建物、輸送手段、特に自動車、又は立ち入り制限区域に入るためには、承認されている又は資格を有する人物は、ドア又はゲートなどを通過するために機械的又は電子的なキーを必要とする。また、自動車製造業者によって使用されている、ＰＣＢＳと略される独自の集中型バックエンドシステム（Ｐｒｏｐｒｉｅｔａｒｙ Ｃｅｎｔｒａｌｉｚｅｄ Ｂａｃｋｅｎｄ Ｓｙｓｔｅｍ）を介してリモート制御で入ることも可能である。

特許文献１からは、デジタルアイデンティティを管理するためのシステム及び方法が公知である。更なる先行技術については、特許文献２をさらに参照することができる。当該明細書には、航空機内のユーザ又は参加者の処理を検証するための処理システム及び処理方法が記載されている。

特許文献３からは、エンドポイントデバイスを使用して識別を行う方法が公知である。

特許文献４からは、トランザクション又は他のコンピュータシステムとの相互作用で使用されるモバイルデバイス及び他のデバイスを、デバイスに固有の情報を抽象的に組み合わせることによって識別できることが公知である。

特許文献５からは、個人の身元をブロックチェーンに基づいて多元的に確認することが公知である。

特許文献６からは、分散型製造プラットフォーム及び関連技術によって、設計者、製造業者、運送業者、及び他の団体を繋げ、新規及び既存の製品の製造及び配送のプロセスを簡素化することが公知である。

特許文献７からは、アクセス制御されたサービス設備にアクセスするためのアクセス権を注文し、かつ使用するための方法であって、注文チャネルを介して注文情報を送信することによってアクセス権を予約センターから注文し、この注文情報は、注文されたアクセス権がユーザのどのモバイル通信デバイスへと通信ネットワークを介して送信されて、そこでメモリモジュールに保存されるか、というアクセス権のユーザの識別を含む、方法、が公知である。

特許文献８には、電気自動車のシステム及びその操作が記載されており、自動車が自律的に動作している間に、外部の人物又は計算装置に対する認証機構が提供される。

特許文献９からは、複数のデバイスを介して自動車への動的アクセスを提供するためのシステムが公知である。

輸送手段としての自動車用の初のブロックチェーンアプリケーションが公知である。その場合、ブロックチェーンとは、暗号化プロセスによって相互にリンクされた、いわゆるブロックと呼ばれるデータレコードの連続的に拡張可能なリストである。ブロックチェーンは、関連するローカルノード、特にコンピュータ又は計算装置に割り当てられ、ローカルノードは、それらの入力及びそれらの認証をブロックチェーンに追加する。さらに、ブロックチェーンの個々のブロックは、さまざまな秘密鍵で暗号化され、対応する公開鍵は、インフラストラクチャに保持される。それによって、改ざんの心配がないブロックチェーンの譲渡が確実になるのみならず、個々のブロックが許可なしでは変更できないようになる。

ブロックチェーンにおける機能のための、ブロックチェーンにおいて保護されている情報が、予想範囲又は目標範囲にある場合、個々の自動車の機能へのアクセスが与えられる。ブロックチェーンは、個々のブロックをリンクすることによって第１の保護をもたらし、関連するノードにブロックチェーンを割り当てることによって第２の保護をもたらす。

この公知の手順の欠点は、アクセス資格が、ユーザから盗難される恐れのあるスマートフォンなどのモバイル端末にリンクされていることである。

米国特許出願公開第２０１８／０２３４４３３（Ａ１）号 米国特許出願公開第２０１８／０２９３５５５（Ａ１）号 国際公開第２０１８／１１１３０２（Ａ１）号 独国特許第１０２０１７１０７１４７（Ａ１）号 独国特許第１１２０１６００６０７７（Ｔ５）号 国際公開第２０１８／０６４６４５（Ａ１）号 スイス国特許第７１３６８７（Ａ１）号 米国特許出願公開第２０１８／０１２６９５１（Ａ１）号 米国特許出願公開第２０１７／０３５２２１５（Ａ１）号

本発明の課題は、建物及び／又は輸送手段、特に自動車へのアクセスの可能性であって、機械的又は電子的なキーもモバイル端末も必要がなく、それにより、これらをユーザがまた携帯する必要がなく、したがって、盗まれる又は奪われることができない、アクセスの可能性を提供することである。

本課題は、独立請求項１及び８の主題によって解決される。有利な実施形態及び発展形態は、特にそれらの従属請求項から明らかとなる。

本発明の第１の態様によると、本課題は、建物及び／又は輸送手段、特に自動車の複数のユーザのための処理システムによって解決される。その場合、その処理システムは、複数のローカルノードを備え、前記複数のローカルノードは、建物及び／又は輸送手段内に配置され、各ローカルノードは、ブロックチェーンのコピーを保存するように構成されているものであり、かつ、処理ユニットを備え、前記処理ユニットは、ローカルノードと結合されており、ユーザの処理要求を受け取り、処理情報をローカルノードのうちの少なくとも１つに保存されているブロックチェーンと比較することによって処理要求を検証し、ユーザにアクセス資格を付与するように構成されているものであり、処理情報は、ユーザの生体識別データ由来の情報を含み、あるローカルノードが複数のローカルノードから提供され、ローカルノードにはユーザの生体識別データが保存されており、ブロックチェーンのステーションにおいてユーザにアクセス資格が付与される場合、このステーションからの肯定的な確認結果がまたブロックチェーンに入力され、ブロックチェーンが複数のローカルノードからの更なるノードに割り当てられる。

本発明の着想は、建物及び／又は輸送手段が電源及びインターネット接続を有することである。有利なことに、本発明による処理システムはさらに、ユーザが信用することができ、かつＤＩＡと略されるデジタルアイデンティティオーソリティ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｉｄｅｎｔｉｔｙ Ａｕｔｈｏｒｉｔｙ）によって保護される、ＤＩＳＰと略されるデジタルアイデンティティサービスプロバイダ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｉｄｅｎｔｉｔｙ Ｓｅｒｖｉｃｅ Ｐｒｏｖｉｄｅｒ）を有する。本発明による処理システムは、電子的なキーを有するアプリを必要としない仮想アクセス方法を使用する。したがって、ユーザは、アクセスキーを携帯する必要がなく、生体識別データを使用したシームレスな認証が可能になり、この生体識別データは、身元承認のための独立した安全な方法である。すなわち、ブロックチェーン方式を提供することにより、資格を有する自動車ユーザ又は建物のユーザがスマートフォン及び財布を持たずに済むようにする。

本発明の好ましい実施例によると、生体識別データ由来の情報は、ユーザの遺伝的指紋、指のラインの画像、歩き方、顔の形状、手の形状、手のラインの構造、手の静脈の構造、虹彩、体臭、体の大きさ、唇の動き、声の音質、爪床のパターン、耳の形、網膜、話し方、キーボードでの入力動作、署名、筆跡、及び歯痕から成る情報のうちの少なくとも１つを含む。したがって、生体識別データ由来の多数の情報が利用可能であり、これらの情報を、安全な身元承認を達成するためにさまざまに使用することができる。

本発明の別の好ましい実施例によると、アクセス資格は、セントラルロックシステムのための資格及び／又は輸送手段の個々のドアの操作のための資格を含む。したがって、輸送手段の個々のドア又はすべてのドアを操作する、すなわち開閉することができる。

本発明の別の好ましい実施例によると、処理ユニットは、アクセス資格が付与される場合、処理情報に基づいてユーザに運転資格を付与し、輸送手段のイモビライザを非アクティブ化する。

本発明の更なる好ましい実施例によると、処理ユニットは、カメラ、指紋センサ、及び／又は音声認識装置を含む。したがって、個々の要素及び／又は装置は、個々の生体識別データの取得に用いることができる。

本発明の別の好ましい実施例によると、複数のローカルノードがバックエンドに実装されている。すなわち、ローカルノード、特にコンピュータは、例えば、自動車製造業者によってバックエンドに実装されている。

別の好ましい実施例によると、個人データは、例えば、秘密方式及び公開方式で暗号化される。これらの暗号化された個人データに対してハッシュ値が作成される。このハッシュ値は、参照としてブロックチェーンに含まれる。

本発明の第２の態様によると、本課題は、建物及び／又は輸送手段、特に自動車の複数のユーザを処理するための方法によって解決される。その場合、ブロックチェーンのコピーを複数のローカルノードに保存し、ユーザの処理要求を受け取り、処理情報をローカルノードのうちの少なくとも１つに保存されているブロックチェーンと比較することによって処理要求を検証し、ユーザにアクセス資格を付与するものであり、処理情報は、ユーザの生体識別データ由来の情報を含み、あるローカルノードが複数のローカルノードから提供され、ローカルノードにはユーザの生体識別データが保存されており、ブロックチェーンのステーションにおいてユーザにアクセス資格が付与される場合、このステーションからの肯定的な確認結果がまたブロックチェーンに入力され、ブロックチェーンは、複数のローカルノードからの更なるノードに割り当てられる。

本発明の好ましい実施例によると、アクセス資格が付与される場合、処理情報に基づいてユーザに運転資格が付与される。

本発明の別の好ましい実施例によると、ブロックチェーンの個々のブロックは、少なくとも１つの秘密鍵及び／又は少なくとも１つの公開鍵で暗号化される。

本発明の更なる着想は、資格を有するユーザ又は人物の生体識別データが保存されているローカルノードをブロックチェーン方式において提供することである。自動車内で又は建物において処理ユニット又は受信装置によって潜在的なユーザから読み取られる生体識別データが、ローカルノードに転送され、そのローカルノードで見出される場合、該当ユーザは、このローカルノード、例えば、ＤＩＳＰによって、該当するデータベース、例えば、ＰＣＤＢと略される独自の集中型データベース（Ｐｒｏｐｒｉｅｔａｒｙ Ｃｅｎｔｒａｌｉｚｅｄ Ｄａｔａｂａｓｅ）において見出される。そして、ユーザの名前がブロックチェーンに入力され、そのブロックチェーンの後続のステーションのうちの１つにおいて、この名前が、付与されるアクセス資格のこのステーションに入力されているかどうかが確認される。該当する場合、肯定的な確認結果がまた、このステーションによってブロックチェーンに入力され、このブロックチェーンは、システムチェーンの更なるノードに割り当てられる。

有利なことに、個々のユーザ又は参加者の名前をすべてのノードに渡す必要はない。それでもそのようにしたい場合、好適には、名前を含むブロックチェーンのブロックの更なる暗号化を企図することができる。

本発明の更なる利点は、対象者が、自動車又は個々の自動車機能、例えば、トランクの開閉を利用したいとき、そのためにこれらの対象者がモバイル端末を必要とすることなく、事業用自動車に対する又は自動車の共有サービスに対する資格が所望の対象者又はユーザに非常に安全に与えられることである。

以下で、図面を参照して、好ましい実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明する。

本発明の実施例による、システムチェーン内の自動車の複数のユーザのための処理システムである。

図１に見られるように、輸送手段１のための処理システムが図示されており、輸送手段１は、本発明の実施例では自動車である。処理システムは、複数の計算装置を含み、これらの複数の計算装置は、複数のローカルノードに対応し、かつ輸送手段１内に配置されており、各計算装置は、ブロックチェーンのコピーを保存するように構成されている。処理システムは、処理ユニット２、特に、生体識別データを取得するための受信装置をさらに含み、これは計算装置と結合され、かつユーザの処理要求を受け取るように構成されている。この処理要求は、処理情報を少なくとも１つの計算装置に保存されているブロックチェーンと比較することによって検証され、このユーザにアクセス資格が付与される。ここで、処理情報は、ユーザの生体識別データ由来の情報を含む。

本発明の実施例では、生体識別データ由来の情報は、遺伝子指紋、声の音質及び顔の形状を含む情報を有する。アクセス資格は、セントラルロックシステムのための資格、並びに自動車の個々のドア、特にトランクルームのドアの操作のための資格を含む。処理ユニット２は、アクセス資格が付与された後に、処理情報に基づいてユーザに運転資格を付与し、自動車のイモビライザを非アクティブ化する。本発明の実施例では、処理ユニット２として、カメラ３、指紋センサ４及び音声認識装置５が設けられている。

さらに、本発明の実施例では、輸送手段１内の計算装置の身元及びアクセス資格を確認するための方法を補助する、ＤＭＩＡＬと略される分散型マシン識別及びアクセス管理元帳（Ｄｉｓｔｒｉｂｕｔｅｄ Ｍａｃｈｉｎｅ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ ａｎｄ Ａｃｃｅｓｓ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｌｅｄｇｅｒ）１１が設けられている。ＤＭＩＡＬ１１中には、ＬＭＩＡＤＢと略されるローカルマシンアイデンティティ及びアクセスデータベース（Ｌｏｃａｌ Ｍａｃｈｉｎｅ Ｉｄｅｎｔｉｔｙ ａｎｄ Ａｃｃｅｓｓ Ｄａｔａｂａｓｅ）９が設けられている。さらに、自動車へのアクセスを望むユーザの身元を確認するための方法を補助する、ＤＨＩＬと略される分散型ヒューマンアイデンティティ管理元帳（Ｄｉｓｔｒｉｂｕｔｅｄ Ｈｕｍａｎ Ｉｄｅｎｔｉｔｙ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｌｅｄｇｅｒ）１２が設けられており、ＤＨＩＬ１２は、ＬＨＩＤＢと略されるローカルヒューマンアイデンティティデータベース（Ｌｏｃａｌ Ｈｕｍａｎ Ｉｄｅｎｔｉｔｙ Ｄａｔａｂａｓｅ）１０を含む。

登録するには、ユーザは、自身の個人アカウントでシステムに１回登録する必要がある。少なくとも１回は、ユーザは、標準化されたアクセス手順によって自動車にアクセスする必要がある。アクセスが認可された限りは、資格を有する人物は、輸送手段１の計算装置を使用して自身の生体識別データをスキャンし、かつ保存する必要があり、その後に、資格を有する人物は、これが自身の生体識別データであることを確認する必要がある。その場合、本発明の実施例では、生体識別データは、自動車内に保存される。本発明の別の好ましい実施例では、生体識別データは、ユーザのモバイル端末、例えば、スマートフォンに、又はＤＩＳＰ７に保存される。アクセスを得るには、資格を有する人物が、自身のアカウントを使用して、ＰＣＢＳ６のウェブサイトにおいて対応する動作をする必要がある。その後、資格を有する人物は、輸送手段１の処理ユニット２を介して自身の生体識別データを入力することができる。資格を有する人物が識別されたら、輸送手段１へのアクセスが保証される。

本発明の別の好ましい実施例では、資格を有するユーザは、特にＤＩＡ８に対して身元を確認することによって、ＤＩＳＰ７で生体識別スキャンをさせることができる。したがって、生体識別の認定は、ローカルで、またリモートで保存された事前に仕込まれたデータを使用することによって利用され得る。

Claims (10)

1. 建物及び／又は輸送手段（１）の複数のユーザのための処理システムであって、
   複数のローカルノードを備え、前記複数のローカルノードは、前記建物及び／又は前記輸送手段（１）内に配置され、各ローカルノードは、ブロックチェーンのコピーを保存するように構成されているものであり、かつ
   処理ユニット（２）を備え、前記処理ユニットは、前記ローカルノードと結合されており、ユーザの処理要求を受け取り、処理情報を前記ローカルノードのうちの少なくとも１つに保存されているブロックチェーンと比較することによって前記処理要求を検証し、前記ユーザにアクセス資格を付与するように構成されているものであり、
   前記処理情報が前記ユーザの生体識別データ由来の情報を含む、処理システムにおいて、
   あるローカルノードが前記複数のローカルノードから提供され、前記ローカルノードには前記ユーザの前記生体識別データが保存されており、前記ブロックチェーンのステーションにおいて前記ユーザにアクセス資格が付与される場合、このステーションからの肯定的な確認結果がまた前記ブロックチェーンに入力され、前記ブロックチェーンが前記複数のローカルノードからの更なるノードに割り当てられることを特徴とする、処理システム。
2. 生体識別データ由来の前記情報は、前記ユーザの遺伝子指紋、指のラインの画像、歩き方、顔の形状、手の形状、手のラインの構造、手の静脈の構造、虹彩、体臭、体の大きさ、唇の動き、声の音質、爪床のパターン、耳の形、網膜、話し方、キーボードでの入力動作、署名、筆跡、及び歯痕から成る情報のうちの少なくとも１つを含むことを特徴とする、請求項１に記載の処理システム。
3. 前記アクセス資格は、セントラルロックシステムのための資格及び／又は前記輸送手段（１）の個々のドアの操作のための資格を含むことを特徴とする、請求項１又は２に記載の処理システム。
4. 前記処理ユニット（２）は、前記アクセス資格が付与される場合、前記処理情報に基づいて前記ユーザに運転資格を付与し、前記輸送手段（１）のイモビライザを非アクティブ化することを特徴とする、請求項１～３のいずれか一項に記載の処理システム。
5. 前記処理ユニット（２）は、カメラ（３）、指紋センサ（４）及び／又は音声認識装置（５）を含むことを特徴とする、請求項１～４のいずれか一項に記載の処理システム。
6. 前記複数のローカルノードは、バックエンドに実装されていることを特徴とする、請求項１～５のいずれか一項に記載の処理システム。
7. 前記ブロックチェーンの個々のブロックは、暗号化された個人データへの参照としてハッシュ値を含むことを特徴とする、請求項１～６のいずれか一項に記載の処理システム。
8. 建物及び／又は輸送手段（１）、特に自動車の複数のユーザを処理するための方法であって、ブロックチェーンのコピーを複数のローカルノードに保存し、ユーザの処理要求を受け取り、処理情報を前記ローカルノードのうちの少なくとも１つに保存されているブロックチェーンと比較することによって前記処理要求を検証し、前記ユーザにアクセス資格を付与するものであり、
   前記処理情報が前記ユーザの生体識別データ由来の情報を含む、方法において、
   あるローカルノードが前記複数のローカルノードから提供され、前記ローカルノードには前記ユーザの前記生体識別データが保存されており、前記ブロックチェーンのステーションにおいて前記ユーザにアクセス資格が付与される場合、このステーションからの肯定的な確認結果がまた前記ブロックチェーンに入力され、前記ブロックチェーンが前記複数のローカルノードからの更なるノードに割り当てられることを特徴とする、方法。
9. 前記アクセス資格が付与される場合、前記処理情報に基づいて前記ユーザに運転資格が付与されることを特徴とする、請求項８に記載の方法。
10. 前記ブロックチェーンの個々のブロックは、少なくとも１つの秘密鍵及び／又は少なくとも１つの公開鍵で暗号化されることを特徴とする、請求項８又は９に記載の方法。
    
    
    

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