JP2022512429A - 銅及びルテニウムを含有する基板の化学機械研磨 - Google Patents

銅及びルテニウムを含有する基板の化学機械研磨 Download PDF

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Abstract

特許請求する本発明は、化学機械研磨(CMP)組成物、及び化学機械研磨(CMP)の方法に関するものである。特許請求する本発明は特に、銅及びルテニウムを含有する基板、具体的には、銅及びルテニウムを含有する半導体基板の化学機械研磨のための組成物及び方法に関するものである。

Description

特許請求する本発明は、化学機械研磨(CMP)組成物、及び化学機械研磨(CMP)の方法に関するものである。特許請求する本発明は特に、銅及びルテニウムを含有する基板、具体的には、銅及びルテニウムを含有する半導体基板の化学機械研磨のための組成物及び方法に関するものである。
半導体産業において、化学機械研磨(CMP)は、光学、微小電子機械及び微小電子分野の先進的な材料及びデバイス、例えば半導体ウェーハの製作に応用される周知の技術である。
半導体産業で使用される材料及びデバイスを製作する際、CMPは、表面を平坦化するのに用いられる。CMPは、研磨される表面の平坦性を達成するのに化学的作用と機械的作用との相互作用を利用する。化学的作用は、CMP組成物又はCMPスラリーとも称される化学的組成物により生じる。機械的作用は、通常、研磨パッドにより行われ、研磨パッドは、典型的には研磨される表面に押圧され、可動定盤上に取り付けられる。定盤の運動は、一般に、直線、回転、又は軌道を描くものである。典型的なCMPプロセス工程では、回転ウェーハホルダーによって、研磨されるウェーハと研磨パッドとが接触する。CMP組成物は、通常、研磨されるウェーハと研磨パッドの間に適用される。
誘電体層を介して拡散する銅が引き起こすデバイスの汚染を防止するため、従来、タンタル(Ta)及び窒化タンタル(TaN)がバリア層材料として使用されている。しかし、バリア層に銅を効果的に堆積させるのは、タンタルの抵抗率が高いので困難である。最近では、現在のタンタルバリア層及び銅(Cu)シード層に代わるバリア層材料として、ルテニウム(Ru)が有望とされている。銅がルテニウムに溶解しないことから、ルテニウムはバリア層材料として魅力的であり、そしてルテニウムの抵抗率が低いので、銅をルテニウム層に直接堆積させることもできる。
最新技術では、銅及びルテニウムを含む基板の化学機械研磨のための、界面活性剤及び芳香族化合物を含むCMP組成物の存在下におけるCMPプロセスが知られており、例えば以下の参考文献に記載されている。
U.S.6,869,336B1には、低い接触圧力を使用して基板からルテニウムを除去する化学機械研磨のための組成物が記載されており、この組成物は、分散媒体、研削粒子を含み、8~12の範囲のpHを有する。
U.S.7,265,055B2には、銅、ルテニウム、タンタル、及び誘電体層を含む基板を化学機械研磨する方法が記載されている。この方法では、研磨パッド及び負に帯電したポリマー又はコポリマーで処理されたアルファ-アルミナ研削粒子を含むCMP組成物又は薬剤が使用される。
US2008/0105652A1では、研削剤、酸化剤、両親媒性非イオン性界面活性剤、カルシウムイオン又はマグネシウムイオン、銅のための腐食防止剤、及び水を含み、約6~約12の範囲のpHを有する化学機械研磨組成物が開示されている。
US20130005149A1では、(a)少なくとも1種類の研削粒子、(b)少なくとも2つの酸化剤、(c)少なくとも1つのpH調整剤、及び(d)脱イオン水、(e)任意に少なくとも1つの酸化防止剤を含む化学機械研磨組成物と、少なくとも1つの銅層、少なくとも1つのルテニウム層、及び少なくとも1つのタンタル層を含有する基板の化学機械的平坦化のための方法とが開示されている。
US6852009B2では、二酸化ケイ素と、アルカリ金属の無機塩、アンモニウム塩、ピペラジン及びエチレンジアミンからなる群から選択される少なくとも1つの塩基性物質と、少なくとも1つのキレート剤と、水とを含む研磨組成物が開示されている。塩基性物質は、金属汚染及びウェーハへの拡散を抑制するためのウェーハ研磨に使用される。
U.S.6,869,336B1 U.S.7,265,055B2 US2008/0105652A1 US20130005149A1 US6852009B2
先行技術に開示の方法及び組成物には限界がある。先行技術に開示の化学機械研磨のための方法及び組成物においては、銅及びルテニウムのような金属を研磨すると、デブリが発生する。このデブリは、単純なすすぎか、又はウェーハ表面若しくは研磨パッド表面などの様々な表面に吸着されることにより、研磨環境から除去される場合がある。しかし、どちらの場合もCMPプロセスにおいては望ましくない。さらに、研磨パッドに吸着又は蓄積されたデブリは、ウェーハ上に欠陥を発生させ、その結果、望ましくないさらなる欠陥が生じる可能性がある。従って、銅(Cu)、タンタル(Ta)及びルテニウム(Ru)を含有する基板を化学的・機械的に研磨するためのCMP組成物及び方法を改善することが必要である。
従って、特許請求する本発明の目的は、半導体産業で使用される基板、特に、少なくとも1つの銅(Cu)層及び/又は少なくとも1つのルテニウム(Ru)層を含む基板を化学的・機械的に研磨するための改善されたCMP組成物及び方法を提供することである。
特許請求する本発明のさらなる目的は、半導体産業で使用される基板の化学機械研磨が原因で形成されたパッド汚染及び粒子を、ウェーハ表面及び研磨パッドから除去することである。
驚くべきことに、以下に記載の特許請求する本発明のCMP組成物は、好ましくは研磨される基板の高い材料除去率(MRR)及び金属デブリのないきれいなパッド研磨表面を提供することが見出された。
よって特許請求する本発明の1つの側面において、以下の成分:
(A) 少なくとも1つの無機研削粒子、
(B) カルボン酸から選択される少なくとも1つのキレート剤、
(C) 非置換の又は置換されたトリアゾールから選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) 少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) 少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、
(G) 有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物を提供する。
別の側面において、特許請求する本発明は、上記又は以下に記載の化学機械研磨(CMP)組成物の存在下における基板の化学機械研磨を含む半導体デバイスの製造方法に関する。
別の側面において、特許請求する本発明は、半導体産業で使用される基板の化学機械研磨のための化学機械研磨(CMP)組成物の使用方法に関する。
特許請求する本発明は、以下の利点のうちの少なくとも1つに関する:
(1) 半導体産業で使用される基板、特に銅(Cu)、及び/又はタンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)又はそれらの合金を含む基板の化学機械研磨のための、特許請求する本発明のCMP組成物及びCMPプロセスは、改善された研磨性能を示す。特に、
(i) 好ましくは研磨される基板、例えば窒化タンタルの高い材料除去率(MRR)、
(ii) 好ましくは研磨される基板、例えばルテニウムの高い材料除去率(MRR)、
(iii) 好ましくは研磨される基板、例えば銅及び/又は低k材料の低い材料除去率(MRR)、
(iv) CMP組成物にパッド洗浄剤を添加することによる、金属デブリのないきれいなパッド研磨表面、
(v) 安全な取扱い及び有害な副生成物を最小限まで低減、又は
(vi) (i)、(ii)、(iii)、(iv)及び(v)の組み合わせ
を示す。
(2) 特許請求する本発明のCMP組成物は、相分離が生じない安定した製剤又は分散体を提供する。
(3) 特許請求する本発明のCMPプロセスは、適用が容易であり、可能な限り少ない工程を必要とする。
特許請求する本発明の他の目的、利点及び応用は、以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。
図1は、GnPのルテニウムクーポン研磨と200mmのMirra Mesaウェーハ研磨との相関結果を示したものである。
以下の詳細な説明は、本質的に単なる例示的なものであり、特許請求する本発明又は特許請求する本発明の適用及び使用の限定を意図するものではない。さらに、先行技術分野、背景、概要、又は以下の詳細な説明で提示された理論に拘束されることを意図するものではない。
本明細書で使用される用語「含む(comprising)」、「含む(comprises)」及び「から構成される(comprised of)」は、「含む(including)」、「含む(includes)」又は「含有する(containing)」、「含有する(contains)」と同義であり、包括的又は制約のないものであり、追加の、引用されていない部材、要素又は方法工程を除外するものではない。本明細書で使用される用語「含む(comprising)」、「含む(comprises)」及び「から構成される(comprised of)」は、用語「からなる(conshisting of)」、「含有する(consists)」及び「からなる(consists of)」を含むことが理解されよう。
さらに、本明細書及び特許請求の範囲における「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」などの用語は、類似の要素を区別するために使用され、必ずしも連続的又は時系列的な順序を説明するためではない。このように使用される用語は、適切な状況下において交換可能であり、本明細書に記載の特許請求する本発明の実施形態は、本明細書に記載又は例示する以外の順序でも動作可能であることを理解されたい。また、「(A)」、「(B)」及び「(C)」、又は「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」、「(i)」、「(ii)」などの用語が、方法の工程、又は使用又はアッセイに関連する場合、工程間に時間又は時間間隔の一貫性はない。すなわち、上記又は以下で説明するように適用について他に示されない限り、工程は、同時に実施されるか、又はそのような工程間に、秒、分、時間、日、週、月、又は年などの時間間隔があってもよい。
以下の文章で、特許請求する本発明の様々な側面をより詳細に定義する。そのように定義された各側面は、反対に明確に示されていない限り、任意の他の側面(単数又は複数)と組み合わせてよい。特に、好ましい又は有利であると示される任意の特徴は、好ましい又は有利であると示される任意の他の特徴と組み合わせることができる。
本明細書中全体を通して言及される「1つの実施形態」、「一実施形態」、又は「好ましい実施形態」とは、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、又は特性が、特許請求する本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。よって本明細書全体の様々な場所での「1つの実施形態において」又は「一実施形態において」又は「好ましい実施形態において」という文言の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではないが、指している場合もある。さらに、特徴、構造、又は特性は、本開示から当業者に明らかになるように、任意の好適な方法で、1つ以上の実施形態において組み合わせてよい。さらに、本明細書に記載のいくつかの実施形態は、他の実施形態に含まれるいくつかの特徴を含むが他の特徴を含まない一方で、様々な実施形態の特徴の組み合わせは主題の範囲内であり、様々な実施形態を形成することを意味することが、当業者に理解されるであろう。例えば、添付の特許請求の範囲において、特許請求される実施形態の任意を任意の組み合わせで使用することができる。
さらに、本明細書を通して定義された範囲には、末端値も含まれ、すなわち、1~10の範囲は、1と10の両方が範囲に含まれることを意味する。疑義を避けるために、出願人は、適用される法律に従う如何なる均等物も得る権利を有するものとする。
特許請求する本発明の目的において、特許請求する本発明で使用される「質量%」又は「wt.%」は、コーティング組成物の総質量に関するものである。さらに、本明細書に記載のそれぞれの成分中のあらゆる化合物のwt.%の総計は、加算すると100wt.%になる。
特許請求する本発明の目的において、腐食防止剤とは、金属の表面に保護分子層を形成する化学化合物と定義する。
特許請求する本発明の目的において、キレート剤とは、或る特定の金属イオンと可溶性の複合分子を形成し、イオンを不活性化して、それらが他の元素又はイオンと正常に反応して沈殿物又はスケールを生成できないようにする化合物と定義する。
特許請求する本発明の目的において、低k材料とは、k値(誘電率)が3.5未満、好ましくは3.0未満、より好ましくは2.7未満の材料である。超低k材料とは、k値(誘電率)が2.4未満の材料である。
特許請求する本発明の目的において、コロイダル無機粒子は、湿式沈殿法によって製造される無機粒子である。そしてヒュームド無機粒子は、例えば、Aerosil(登録商標)法を使用して、酸素の存在下で、例えば金属塩化物前駆体を水素で高温火炎加水分解することによって製造される粒子である。
特許請求する本発明の目的において、「コロイダルシリカ」は、Si(OH)の縮合重合により製造された二酸化ケイ素をいう。前駆体Si(OH)は、例えば、高純度アルコキシシランの加水分解によって、又はシリケート水溶液の酸性化によって得ることができる。このようなコロイダルシリカは、US特許第5,230,833号に従って製造することができ、又は、任意の様々な市販の製品、例えばFuso(登録商標)PL-1、PL-2及びPL-3製品、及びNalco 1050、2327及び2329製品、並びに、DuPont、Bayer、Applied Research、Nissan Chemical、Nyacol及びClariantから入手可能な他の同様の製品として得ることができる。
特許請求する本発明の目的において、平均粒度(mean particle size)は、水性媒体(H)中の無機研削粒子(A)の粒度分布のd50値として定義される。
特許請求する本発明の目的において、平均粒度は、例えば動的光散乱(DLS)又は静的光散乱(SLS)法を使用して測定することができる。これらの方法及び他の方法は、当該技術分野において周知である。例えば、Kuntzsch,Timo;Witnik,Ulrike;Hollatz,Michael Stintz;Ripperger,Siegfried;Characterization of Slurries Used for Chemical-Mechanical Polishing(CMP) in the Semiconductor Industry(半導体産業における化学機械研磨(CMP)に使用されるスラリーの特性評価);Chem.Eng.Technol;26(2003)、第12巻、第1235頁を参照されたい。
特許請求する本発明の目的において、動的光錯乱(DLS)は、典型的には、Horiba LB-550 V(DLS、動的光散乱測定)又は任意の他の同様の計測器が使用される。この技術手法は、粒子がレーザー光源(λ=650nm)を散乱する際に、入射光に対して90°又は173°の角度で検出される、粒子の流体力学的径を測定する。散乱光の強度の変動は、粒子が入射ビーム中を通過する際の、粒子の不規則なブラウン運動によるものであり、時間の関数として観測される。遅延時間の関数として計測器により実行される自己相関関数が、減衰定数を求めるために用いられる。より小さい粒子は、より大きな速度で入射ビーム中を通過し、より大きな減衰に対応する。
特許請求する本発明の目的において、これらの減衰定数は、無機研削粒子の拡散係数Dに比例し、ストークス-アインシュタインの式
Figure 2022512429000001
に従って粒度を計算するために用いられる。ここで、懸濁粒子は、(1)球状形態を有し、(2)水性媒体全体に均一に分散している(即ち、凝集していない)と仮定される。η=0.96mPa・s(T=22℃)である、水性分散体の粘度に有意な偏差はないため、上記の関係式は、1質量%未満の固形分を含有する粒子分散体にも当てはまると考えられる。ヒュームド無機粒子又はコロイダル無機粒子分散体の粒度分布は、通常、0.1~1.0%の固形分濃度及び希釈度において、プラスチックキュベット内で測定され、必要に応じて、分散媒体又は超純水を用いて測定が実施される。
特許請求する本発明の目的において、無機研削粒子のBET表面は、DIN ISO9277:2010-09に従って決定される。
特許請求する本発明の目的において、界面活性剤とは、液体の表面張力、2つの液体間の界面張力、又は液体と固体との間の界面張力を低下させる表面活性化合物と定義される。
特許請求する本発明の目的において、「水溶性」とは、組成物の関連成分又は原料が、分子レベルで水相に溶解できることを意味する。
特許請求する本発明の目的において、「水分散性」とは、組成物の関連成分又は原料が水相に分散することができ、安定したエマルジョン又は懸濁液を形成することを意味する。
特許請求する本発明の目的において、酸化剤とは、研磨される基板又はその層のうちの1つを酸化することができる化学化合物として定義される。
特許請求する本発明の目的において、pH調整剤とは、そのpH値を必要な値に調整するために添加される化合物として定義される。
特許請求する本発明の目的において、開示する測定技術は当業者に周知であり、従って特許請求する本発明を限定するものではない。
化学機械研磨(CMP)組成物(Q)
特許請求する本発明の1つの側面において、以下の成分:
(A) 少なくとも1つの無機研削粒子、
(B) カルボン酸から選択される少なくとも1つのキレート剤、
(C) 非置換の又は置換されたトリアゾールから選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) 少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) 少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、
(G) 有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物を提供する。
CMP組成物(Q)は、成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)、及び任意の以下に記載するさらなる成分を含む。
特許請求する本発明の一実施形態において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)は、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、ケイ化物、ホウ化物、セラミック、ダイヤモンド、有機/無機ハイブリッド粒子及びシリカからなる群から選択される。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)の化学的性質は特に限定されない。(A)は、同じ化学的性質であっても、異なる化学的性質の粒子の混合物であってもよい。特許請求する本発明の目的において、同じ化学的性質の粒子(A)が好ましい。無機研削粒子(A)は、半金属を含む金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、半金属酸化物又は炭化物、ケイ化物、ホウ化物、セラミック、ダイヤモンド、有機/無機ハイブリッド粒子、シリカ、及び無機粒子の任意の混合物からなる群から選択される。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)は、
- 1種類のコロイダル無機粒子
- 1種類のヒュームド無機粒子
- 異なる種類のコロイダル無機粒子及び/又はヒュームド無機粒子の混合物
であってよい。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機粒子(A)は、コロイダル無機粒子又はヒュームド無機粒子又はそれらの混合物からなる群から選択される。その中でも、金属又は半金属の酸化物及び炭化物が好ましい。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機粒子(A)は、好ましくは、アルミナ、セリア、酸化銅、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化マンガン、シリカ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化スズ、チタニア、炭化チタン、酸化タングステン、酸化イットリウム、ジルコニア、又はこれらの混合物又は複合体からなる群から選択される。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機粒子(A)は、より好ましくは、アルミナ、セリア、シリカ、チタニア、ジルコニア、又はこれらの混合物又は複合体からなる群から選択される。(A)はシリカ粒子である。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機粒子(A)は、最も好ましくはコロイダルシリカ粒子である。
特許請求する本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)の濃度は、化学機械研磨組成物の総質量に基づいて、0.01wt.%以上~10wt.%以下の範囲である。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)の濃度は、組成物(Q)の総質量に基づいて、10wt.%以下、好ましくは5wt.%以下、特に3wt.%以下、例えば2wt.%以下、最も好ましくは1.8wt.%以下、特に1.5wt.%以下である。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)の濃度は、組成物(Q)の総質量に基づいて、好ましくは少なくとも0.01wt.%、より好ましくは少なくとも0.1wt.%、最も好ましくは少なくとも0.2wt.%、特に少なくとも0.3wt.%である。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)の濃度は、より好ましくは、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、0.4wt.%以上~1.2wt.%以下の範囲である。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)は、様々な粒度分布でCMP組成物(Q)に含有されてよい。少なくとも1つの無機研削粒子(A)の粒度分布は、単峰性又は多峰性であってよい。多峰性粒度分布の場合、二峰性が好ましいことが多い。特許請求する本発明の目的では、無機研削粒子(A)には単峰性の粒度分布が好ましい。無機研削粒子(A)の粒度分布は、特に限定されない。
特許請求する本発明の好ましい実施形態において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)の平均粒子径は、動的光散乱技術によって決定して1nm以上~1000nm以下の範囲である。
少なくとも1つの無機研削粒子(A)の平均(mean)又は平均(average)粒度は、広い範囲で変化することができる。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)の平均粒度は、各場合において、例えばMalvern Instruments,Ltd.製の高性能粒径測定器(High Performance Particle Sizer)(HPPS)又はHoriba LB550などの機器を使用する動的光散乱技術により測定して、1nm以上~1000nm以下の範囲、好ましくは10nm以上~400nm以下の範囲、より好ましくは20nm以上~200nm以下の範囲、より好ましくは25nm以上~180nm以下の範囲、最も好ましくは30nm以上~170nm以下の範囲、特に好ましくは40nm以上~160nm以下の範囲、特に最も好ましくは45nm以上~150nm以下の範囲にある。
少なくとも1つの無機研削粒子(A)のBET表面は広い範囲内で変化することができる。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)のBET表面は、各場合においてDIN ISO 9277:2010-09により決定して、1m/g以上~500m/g以下の範囲、より好ましくは5m/g以上~250m/g以下の範囲、最も好ましくは10m/g以上~100m/g以下の範囲、特に好ましくは20m/g以上~95m/g以下の範囲、特に最も好ましくは25m/g以上~92m/g以下の範囲にある。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)は、種々の形状を有することができる。そのため、粒子(A)は、1種類又は本質的に1種類のみの形状であってよい。しかし、粒子(A)は、異なる形状を有することも可能である。例えば、2種類の異なる形状の粒子(A)が存在していてもよい。例えば、(A)の形状は、凝集体、立方体、辺を面取りした立方体、八面体、二十面体、繭形、小塊、又は突起若しくは窪みを有する若しくは有しない球形であってよい。特許請求する本発明の目的において、無機研削粒子(A)は、好ましくは実質的に球形であり、通常、突起又は窪みを有する。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)は、好ましくは繭形である。この繭は、突起又は窪みの有無を問わない。繭形状粒子は、10nm以上~200nm以下の短軸を有し、長軸/短軸比1.4以上~2.2以下、より好ましくは1.6以上~2.0以下の粒子である。好ましくは、繭形粒子は、各場合において透過型電子顕微鏡及び走査型電子顕微鏡により決定して、0.7以上~0.97以下、より好ましくは0.77以上~0.92以下の平均形状係数、好ましくは0.4以上~0.9以下、より好ましくは0.5以上~0.7以下の平均真球度、及び好ましくは41nm以上~66nm以下、より好ましくは48nm以上~60nm以下の平均円相当径を有する。
特許請求する本発明の目的において、繭形粒子の形状係数、真球度及び円相当径の決定について以下に説明する。形状係数は、個々の粒子の形状及び窪みに関する情報を提供するものであり、下記の式により計算することができる。
形状係数=4π(面積/外周2)
窪みのない球状粒子の形状係数は1である。窪みの数が増加すると、形状係数の値は減少する。真球度は、平均についての積率を用いて個々の粒子の伸長度に関する情報を与えるものであり、下記の式(Mは、各粒子の重心である):
真球度=(Mxx-Myy)-[4Mxy2+(Myy-Mxx)2]0.5/(Mxx-Myy)+[4Mxy2+(Myy-Mxx)2]0.5
伸長度 =(1/真球度)0.5
(式中、
Mxx=Σ(x-xmean)/N
Myy=Σ(y-ymean)/N
Mxy=Σ [(x-xmean)(y-ymean)]/N
N 各粒子の像を形成するピクセルの数
x、y ピクセルの座標
xmean 前記粒子の像を形成するNピクセルのx座標の平均値
ymean 前記粒子の像を形成するNピクセルのy座標の平均値)
に従って計算することができる。
球状粒子の真球度は1である。粒子が伸長すると、真球度の値は減少する。個々の非円形粒子の円相当径(以下、ECDと略記)から、各非円形粒子と同一の面積を有する円の直径に関する情報が得られる。平均形状係数、平均真球度及び平均ECDは、解析された粒子数に関連する各特性の算術平均である。
特許請求する本発明の目的において、粒子形状特徴づけの手順は以下の通りである。固形物含量率20wt.%の水性繭形シリカ粒子分散体を、炭素箔上で分散させ乾燥させる。エネルギーフィルタ透過型電子顕微鏡(EF-TEM)(120キロボルト)及び走査型電子顕微鏡二次電子像(SEM-SE)(5キロボルト)を使用して、乾燥分散体を解析する。解像度2k、16ビット、0.6851nm/ピクセルのEF-TEM像を解析に使用する。ノイズ抑圧後に閾値を用いて、像を2進コード化する。その後、粒子を手作業で分離する。上に重なった粒子及び周辺粒子を除外し、解析に使用されないようにする。前に定義したECD、形状係数及び真球度を計算し、統計的に分類する。
特許請求する本発明の目的において、繭形粒子の代表的な例には、35nmの平均一次粒度(d1)及び70nmの平均二次粒度(d2)を有するFuso Chemical Corporation社のFUSO(登録商標)PL-3が含まれるが、これに限定されない。
特許請求する本発明のより好ましい実施形態において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)は、35nmの平均一次粒度(d1)及び70nmの平均二次粒度(d2)を有するシリカ粒子である。
特許請求する本発明の最も好ましい実施形態において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)は、35nmの平均一次粒度(d1)及び70nmの平均二次粒度(d2)を有するコロイダルシリカ粒子である。
特許請求する本発明の別の最も好ましい実施形態において、少なくとも1つの無機研削粒子(A)は、35nmの平均一次粒度(d1)及び70nmの平均二次粒度(d2)を有する繭形シリカ粒子である。
CMP組成物(Q)は、少なくとも1つのキレート剤(B)をさらに含む。キレート剤(B)は、成分(A)、(C)、(D)、(E)、(F)及び(G)とは異なる。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つのキレート剤(B)はカルボン酸であり、より好ましくは、少なくとも1つのキレート剤(B)は、少なくとも2個のカルボン酸(-COOH)又はカルボキシレート(-COO-)基を含む化合物である。
特許請求する本発明の一実施形態において、少なくとも1つのキレート剤(B)は、ジカルボン酸及びトリカルボン酸からなる群から選択される。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つのキレート剤(B)は、マロン酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、酢酸、アジピン酸、リンゴ酸、マレイン酸、酪酸、グルタル酸、グリコール酸、ギ酸、乳酸、ラウリン酸、リンゴ酸、マレイン酸、ミリスチン酸、フマル酸、パルミチン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、ステアリン酸、バレリン酸、2-メチルブチル酸、n-ヘキサン酸、3,3-ジメチルブチル酸、2-エチルブチル酸、4-メチルペンタン酸、n-ヘプタン酸、2-メチルヘキサン酸、n-オクタン酸、2-エチルヘキサン酸、プロパン-1,2,3-トリカルボン酸、ブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸、ペンタン-1,2,3,4,5-ペンタカルボン酸、トリメリト酸、トリメシン酸、ピロメリト酸、メリト酸、オリゴマー又はポリマーのポリカルボン酸、及び酸基(Y)を含む芳香族化合物からなる群から選択される。
特許請求する本発明の好ましい実施形態において、少なくとも1つのキレート剤(B)は、マロン酸、酒石酸、コハク酸、アジピン酸、リンゴ酸、マレイン酸、シュウ酸及びフマル酸からなる群から選択される。
特許請求する本発明のより好ましい実施形態において、少なくとも1つのキレート剤(B)はクエン酸である。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つのキレート剤(B)は、特に好ましくは、マロン酸、クエン酸、アジピン酸、プロパン-1,2,3-トリカルボン酸、ブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸、及びペンタン-1,2,3,4,5-ペンタカルボン酸、及び酸基(Y)を含む芳香族化合物からなる群から選択される。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つのキレート剤(B)は、特に好ましくは、少なくとも3個のカルボン酸(-COOH)又はカルボキシレート(-COO-)基を含む化合物である。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つのキレート剤(B)は、特に好ましくは、マロン酸、クエン酸、及び酸基(Y)を含む芳香族化合物からなる群から選択される。特に、(B)は、酸基(Y)を含む芳香族化合物である。以下では、酸基(Y)を含む芳香族化合物を(B11)という。代表的な例には、少なくとも2個のカルボン酸(-COOH)基を含むベンゼンカルボン酸、又はその塩が含まれるが、これらに限定されない。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つのキレート剤(B)は、特に好ましくはベンゼンジカルボン酸である。
特許請求する本発明の目的において、酸基(Y)は、(Y)及びその脱プロトン化された形態であると定義される。芳香族化合物(B11)中に含まれる酸基(Y)は、好ましくは、pKa値(酸解離定数の対数測定)が、25℃の大気圧で脱イオン水中で測定して、
Figure 2022512429000002
が、7以下、より好ましくは6以下、最も好ましくは5.5以下、特に好ましくは5以下であるような任意の酸基である。
特許請求する本発明の目的において、酸基(Y)は、好ましくは、芳香族化合物(B11)の芳香環系に直接共有結合している。
好ましくは、芳香族化合物(B11)は、芳香環1つあたり少なくとも2個の酸基(Y)を含む。
芳香族化合物(B11)は、少なくとも1個、好ましくは少なくとも2個、最も好ましくは2~6個、特に好ましくは2~4個、例えば2個の酸基(Y)を含む。芳香族化合物(B11)は、好ましくは、(芳香環1つあたり)少なくとも1個、より好ましくは少なくとも2個、最も好ましくは2~4個、例えば2個の酸基(Y)を含む。
好ましい実施形態において、芳香族化合物(B11)は、少なくとも1個のベンゼン環を含み、そして(B11)は、好ましくは、(ベンゼン環1つあたり)少なくとも1個、より好ましくは少なくとも2個、最も好ましくは2~4個、例えば2個の酸基(Y)を含む。
特許請求する本発明のさらに好ましい実施形態において、芳香族化合物(B11)は、少なくとも1個のベンゼン環を含み、そして(B11)は、好ましくは、(ベンゼン環1つあたり)少なくとも1個、より好ましくは少なくとも2個、最も好ましくは2~4個、例えば2個のカルボン酸(-COOH)基又はその脱プロトン化された形態を含む。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態において、芳香族化合物(B11)は、少なくとも1個、より好ましくは少なくとも2個、最も好ましくは2~4個、例えば2個のカルボン酸(-COOH)基を含むベンゼンカルボン酸、又はその塩である。
特許請求する本発明のさらに好ましい実施形態において、芳香族化合物(B11)は、ベンゼン環に直接共有結合している少なくとも1個、より好ましくは少なくとも2個、最も好ましくは2~4個、例えば2個のカルボン酸(-COOH)基を含むベンゼンカルボン酸、又はその塩である。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態において、芳香族化合物(B11)は、最も好ましくは、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、5-ヒドロキシ-イソフタル酸、ベンゼン-1,2,3-トリカルボン酸、ベンゼン-1,2,3,4-テトラカルボン酸、又はその誘導体、又はその塩、特にテレフタル酸、イソフタル酸、5-ヒドロキシ-イソフタル酸、ベンゼン-1,2,3,4-テトラカルボン酸、又はその誘導体、又はその塩、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、又は5-ヒドロキシ-イソフタル酸である。
特許請求する本発明の一実施形態において、少なくとも1つのキレート剤(B)は、化学機械研磨組成物(Q)の総質量に基づいて、0.001wt.%以上~2.5wt.%以下の範囲の量で存在する。
特許請求する本発明の目的において、キレート剤(B)は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、好ましくは2.5wt.%以下、好ましくは1wt.%以下である。特許請求する本発明の目的において、(B)の量は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、好ましくは少なくとも0.001wt.%、より好ましくは少なくとも0.01wt.%、最も好ましくは少なくとも0.07wt.%である。
CMP組成物(Q)は、少なくとも1つの腐食防止剤(C)をさらに含む。腐食防止剤(C)は、成分(A)、(B)、(D)、(E)、(F)及び(G)とは異なる。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの腐食防止剤(C)はトリアゾールである。
特許請求する本発明の一実施形態において、少なくとも1つの腐食防止剤(C)トリアゾールは、非置換のベンゾトリアゾール、置換されたベンゾトリアゾール、非置換の1,2,3-トリアゾール、置換された1,2,3-トリアゾール、非置換の1,2,4-トリアゾール及び置換された1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される。
特許請求する本発明の好ましい実施形態において、少なくとも1つの腐食防止剤(C)は、4-メチルベンゾトリアゾール、5-メチルベンゾトリアゾール、5,6-ジメチル-ベンゾトリアゾール、5-クロロ-ベンゾトリアゾール、1-オクタニルベンゾトリアゾール、カルボキシ-ベンゾトリアゾール、ブチル-ベンゾトリアゾール、6-エチル-1H-1,2,4ベンゾトリアゾール、(1-ピロリジニルメチル)ベンゾトリアゾール、1-n-ブチル-ベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール-5-カルボン酸、4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、5-ブロモ-1H-ベンゾトリアゾール、5-tert-ブチル-1.H-ベンゾトリアゾール、5-(ベンゾイル)-1H-ベンゾトリアゾール、5,6-ジブロモ-1H-ベンゾトリアゾール及び5-sec-ブチル-1H-ベンゾトリアゾールからなる群から選択される置換されたベンゾトリアゾールである。
特許請求する本発明の一実施形態において、腐食防止剤(C)は、化学機械研磨組成物の総質量に基づいて、0.001wt.%以上~1wt.%以下の範囲の量で存在する。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの腐食防止剤(C)は好ましくは、CMP組成物(Q)の総質量に対して、10wt.%以下、より好ましくは2wt.%以下、最も好ましくは1wt.%以下、最も好ましくは0.5wt.%以下、特に0.15wt.%以下、例えば0.08wt.%以下の量で存在する。(C)の量は好ましくは、CMP組成物(Q)の総質量に対して、少なくとも0.0001wt.%、より好ましくは少なくとも0.001wt.%、最も好ましくは少なくとも0.005wt.%、特に少なくとも0.02wt.%、例えば少なくとも0.04wt.%である。
CMP組成物(Q)は、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤(D)をさらに含む。非イオン性界面活性剤(D)は、成分(A)、(B)、(C)、(E)、(F)及び(G)とは異なる。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤(D)は、好ましくは水溶性及び/又は水分散性であり、より好ましくは水溶性である。
特許請求する本発明の一実施形態において、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤(D)は、ポリオキシアルキレン基を含む。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤(D)は、好ましくは両親媒性非イオン性界面活性剤、即ち、少なくとも1つの疎水性基(b1)及び少なくとも1つの親水性基(b2)を含む界面活性剤である。非イオン性界面活性剤(D)は、1つを超える疎水性基(b1)、即ち、2、3又はそれ以上の基(b1)を含むことができ、以下で述べるように、これらの基は少なくとも1つの親水性基(b2)により互いに分離されている。非イオン性界面活性剤(D)は、1つを超える親水性基(b2)、例えば、2、3又はそれ以上の基(b2)を含むことができ、以下に述べるように、これらの基は疎水性基(b1)により互いに分離されている。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤(D)は、異なるブロック状の一般的構造を有することができる。ブロック状構造の代表的な例には、以下:
- b1-b2、
- b1-b2-b1、
- b2-b1-b2、
- b2-b1-b2-b1、
- b1-b2-b1-b2-b1、及び
- b2-b1-b2-b1-b2
が含まれるが、これらに限定されない。
疎水性基(b1)は、好ましくはアルキル基であり、より好ましくは4~40個、最も好ましくは5~20個、特に好ましくは7~18個、特に10~16個、例えば11~14個の炭素原子を有するアルキル基である。
親水性基(b2)は、好ましくはポリオキシアルキレン基である。ポリオキシアルキレン基は、オリゴマー又はポリマーであってよい。より好ましくは、親水性基(b2)は、
・ (b21)オキシアルキレンモノマー単位、及び
・ (b22)オキシエチレンモノマー単位以外のオキシアルキレンモノマー単位
を含むポリオキシアルキレン基から選択され、モノマー単位(b21)は、モノマー単位(b22)と同一ではなく、(b2)のポリオキシアルキレン基は、ランダム、交互、勾配及び/又はブロック状分布のモノマー単位(b21)及び(b22)を含有する。
最も好ましくは、親水性基(b2)は、
・ (b21)オキシエチレンモノマー単位、及び
・ (b22)オキシエチレンモノマー単位以外のオキシアルキレンモノマー単位
を含むポリオキシアルキレン基から選択され、(b2)のポリオキシアルキレン基は、ランダム、交互、勾配及び/又はブロック状分布のモノマー単位(b21)及び(b22)を含有する。
特許請求する本発明の目的において、オキシエチレンモノマー単位以外のオキシアルキレンモノマー単位(b22)は、好ましくは、置換されたオキシアルキレンモノマー単位であり、ここで置換基は、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキル-シクロアルキル、アルキル-アリール、シクロアルキル-アリール及びアルキル-シクロアルキル-アリール基からなる群から選択される。
オキシエチレンモノマー単位以外のオキシアルキレンモノマー単位(b22)は、
・ より好ましくは、置換基がアルキル、シクロアルキル、アリール、アルキル-シクロアルキル、アルキル-アリール、シクロアルキル-アリール及びアルキル-シクロアルキル-アリール基からなる群から選択される、置換オキシラン(X)から誘導され、
・ 最も好ましくは、アルキル-置換オキシラン(X)から誘導され、
・ 特に好ましくは、置換基が1~10個の炭素原子を有するアルキル基からなる群から選択される、置換オキシラン(X)から誘導され、
・ 例えば、メチルオキシラン(プロピレンオキシド)及び/又はエチルオキシラン(ブチレンオキシド)から誘導される。
特許請求する本発明の目的において、置換オキシラン(X)の置換基自身が、不活性置換基、即ち、オキシラン(X)の共重合と、非イオン性界面活性剤(D)の表面活性に悪影響を与えない置換基を有する場合もある。そのような不活性置換基の例には、フッ素及び塩素原子、ニトロ基及びニトリル基が含まれるが、これらに限定されない。そのような不活性置換基が存在する場合、それらは非イオン性界面活性剤(D)の親水-疎水性バランスに悪影響を与えない量で存在する。特許請求する本発明の目的において、置換オキシラン(X)の置換基は、好ましくは不活性基を有しない。
特許請求する本発明の目的において、置換オキシラン(X)の置換基は、好ましくは、1~10個の炭素原子を有するアルキル基、スピロ環状、環外及び/又はアニールされた構造(annealed configuration)を持ち5~10個の炭素原子を有するシクロアルキル基、6~10個の炭素原子を有するアリール基、6~20個の炭素原子を有するアルキル-シクロアルキル基、7~20個の炭素原子を有するアルキル-アリール基、11~20個の炭素原子を有するシクロアルキル-アリール基、並びに12~30個の炭素原子を有するアルキル-シクロアルキル-アリール基からなる群から選択される。特許請求する本発明の目的において、置換オキシラン(X)の置換基は、より好ましくは、1~10個の炭素原子を有するアルキル基からなる群から選択され、特に好ましくは、置換オキシラン(X)の置換基は、1~6個の炭素原子を有するアルキル基からなる群から選択される。
最も好ましい置換オキシラン(X)の代表的な例には、メチルオキシラン(プロピレンオキシド)及び/又はエチルオキシラン(ブチレンオキシド)、特にメチルオキシランが含まれるが、これらに限定されない。
特許請求する本発明の好ましい実施形態において、親水性基(b2)は好ましくはモノマー単位(b21)及び(b22)からなる。親水性基(b2)は、好ましくはポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン又はポリオキシブチレン基、より好ましくはポリオキシエチレン基である。
親水性基(b2)がモノマー単位(b21)及び(b22)を含む又はこれらからなる実施形態において、親水性基(b2)として作用するポリオキシアルキレン基は、ランダム、交互、勾配及び/又はブロック状分布のモノマー単位(b21)及び(b22)を含有する。例えば、親水性基(b2)は、1種類の分布のみ、即ち、
- ランダム:…-b21-b21-b22-b21-b22-b22-b22-b21-b22-…;
- 交互:…-b21-b22-b21-b22-b21-…;
- 勾配:…b21-b21-b21-b22-b21-b21-b22-b22-b21-b22-b22-b22-…;又は
- ブロック状:…-b21-b21-b21-b21-b22-b22-b22-b22-…
の分布を有することができる。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態において、親水性基(b2)は、少なくとも2種類の分布、例えば、ランダム分布を有するオリゴマー又はポリマー部分、及び交互分布を有するオリゴマー又はポリマー部分からなる。好ましくは、親水性基(b2)は、1種類のみの分布を有し、そして最も好ましくは、分布はランダム又はブロック状である。
親水性基(b2)がモノマー単位(b21)及び(b22)を含む又はこれらからなる実施形態において、(b21)対(b22)のモル比は広範囲で変動することができ、従って、特許請求する本発明の組成物、方法及び使用方法の特定の要求に対し、最も有利に調整することが可能である。特許請求する本発明の目的において、モル比(b21):(b22)は、好ましくは、100:1~1:1であり、より好ましくは60:1~1.5:1、最も好ましくは50:1~1.5:1、特に好ましくは25:1~1.5:1であり、特に15:1~2:1、例えば9:1~2:1である。
同様に、親水性基(b2)として作用する、オリゴマー及びポリマーポリオキシアルキレン基の重合度も、広範囲で変動することができ、従って、特許請求する本発明の組成物、方法及び使用方法の特定の要求に対し、最も有利に調整することが可能である。特許請求する本発明の目的において、重合度は、好ましくは、5~100、好ましくは5~90、最も好ましくは5~80の範囲である。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤(D)は、特に好ましくは、両親媒性非イオン性ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンアルキルエーテル界面活性剤であり、この界面活性剤は、平均して、10~16個の炭素原子を有するアルキル基、5~20個のオキシエチレンモノマー単位(b21)及び2~8個のオキシプロピレンモノマー単位をランダム分布で含有する分子の混合物である。例えば、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤(D)は、両親媒性非イオン性ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンアルキルエーテル界面活性剤であり、この界面活性剤は、平均して、11~14個の炭素原子を有するアルキル基、12~20個のオキシエチレンモノマー単位及び3~5個のオキシプロピレンモノマー単位をランダム分布で含有する分子の混合物である。
特許請求する本発明の一実施形態において、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤(D)は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、0.01wt.%以上~10wt.%以下の範囲の量で存在する。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤(D)の量は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、10wt.%以下、より好ましくは3wt.%以下、最も好ましくは1wt.%以下、特に好ましくは0.5wt.%以下、特に0.1wt.%以下、例えば0.05wt.%以下である。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤(D)の量は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、少なくとも0.00001wt.%、より好ましくは少なくとも0.0001wt.%、最も好ましくは少なくとも0.0008wt.%、特に好ましくは少なくとも0.002wt.%、特に少なくとも0.005wt.%、例えば少なくとも0.008wt.%である。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤(D)は、各場合においてゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと略記)によって決定して、1500g/mol以上~400g/mol以下の範囲、好ましくは1000g/mol以上~500g/mol以下の範囲、最も好ましくは900g/mol以上~600g/mol以下の範囲の質量平均分子量を有する。
CMP組成物(Q)は、少なくとも1つのパッド洗浄剤(E)をさらに含む。パッド洗浄剤(E)は、成分(A)、(B)、(C)、(D)、(F)及び(G)とは異なる。
特許請求する本発明の一実施形態において、少なくとも1つのパッド洗浄剤(E)は、成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される。
特許請求する本発明の好ましい実施形態において、ポリエチレングリコールは、40℃でゲル浸透クロマトグラフィーにより決定して、400g/mol以上~6000g/mol以下の質量平均分子量範囲を有する。特許請求する本発明の好ましい実施形態では、ポリエチレングリコールは、40℃でゲル浸透クロマトグラフィーにより決定して、600g/mol以上~3500g/mol以下の質量平均分子量範囲を有する。
特許請求する本発明の目的において、質量平均分子量の低いポリエチレングリコールは、CMP組成物の安定性を妨げず、パッド洗浄剤として使用されるが、質量平均分子量の高いポリエチレングリコールは、CMP組成物を変化させて不安定にするので、パッド洗浄剤として適さない。
特許請求する本発明の一実施形態において、少なくとも1つのパッド洗浄剤(E)の濃度は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、0.001wt.%以上~1wt.%以下の範囲である。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つのパッド洗浄剤の濃度は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、好ましくは5wt.%以下、より好ましくは1wt.%以下、より好ましくは0.5wt.%以下、最も好ましくは0.1wt.%以下である。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つのパッド洗浄剤の濃度は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、好ましくは少なくとも0.0001wt.%、より好ましくは少なくとも0.001wt.%、最も好ましくは少なくとも0.005wt.%、特に好ましくは少なくとも0.01%である。
CMP組成物(Q)は、少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩(F)をさらに含む。特許請求する本発明の目的において、炭酸塩は、少なくとも1つのCO 2-アニオンを含み、炭酸水素塩は、少なくとも1つのHCO アニオンを含む。
特許請求する本発明の目的において、炭酸塩又は炭酸水素塩(F)は、好ましくは、CO 2-又はHCO アニオン以外の如何なるアニオンも含まない。特許請求する本発明の一実施形態において、CMP組成物(Q)は、少なくとも1つの炭酸塩をさらに含む。少なくとも1つの炭酸塩は、好ましくは、CO 2-アニオン以外の如何なるアニオンも含まない。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩(F)は、NH カチオン、有機アンモニウムカチオン、N-ヘテロ環カチオン、アルカリ金属、及びアルカリ土類金属カチオンからなる群から選択される少なくとも1つのカチオンを含む。より好ましくは、(F)は、少なくとも1つのNH カチオン、アルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンを含む。最も好ましくは、(F)は、少なくとも1つのアルカリ金属カチオンを含む。特に好ましくは、(F)は、アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩である。特により好ましくは、(F)は、少なくとも1つのナトリウムカチオン又はカリウムカチオンを含む。特に最も好ましくは、(F)は、少なくとも1つのカリウムカチオンを含む。特に、(F)は、炭酸カリウム又は炭酸水素カリウムである。例えば、(F)は炭酸カリウムである。
有機アンモニウムカチオンは、式[NR11121314]+の任意のカチオンであり、式中、R11、R12、R13は、互いに独立して、H、アルキル、アリール、アルキルアリール、又はアリールアルキルであり、そして
14は、アルキル、アリール、アルキルアリール、又はアリールアルキルである。
特許請求する本発明の一実施形態において、少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩の濃度は、0.001wt.%以上~1wt.%以下の範囲である。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩の濃度は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、10wt.%以下、より好ましくは5wt.%以下、最も好ましくは3wt.%以下、特に好ましくは2wt.%以下、特に1wt.%以下、例えば0.7wt.%以下である。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩の濃度は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、少なくとも0.001wt.%、より好ましくは少なくとも0.01wt.%、最も好ましくは少なくとも0.05wt.%、特に好ましくは少なくとも0.1wt.%、特に少なくとも0.2wt.%である。
特許請求する本発明のCMP組成物(Q)は、少なくとも1つの酸化剤(G)をさらに含む。少なくとも1つの酸化剤(G)は、成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F)とは異なる。
特許請求する本発明の一実施形態において、少なくとも1つの酸化剤(G)は、有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つの酸化剤(G)は過酸化物である。例えば、(G)は過酸化水素である。
特許請求する本発明の目的のために、少なくとも1つの酸化剤(G)の濃度は、各場合においてCMP組成物(Q)の総質量に基づいて、10wt.%以下、より好ましくは5wt.%以下、より好ましくは3.5wt.%以下、最も好ましくは2wt.%以下である。特許請求する本発明の目的のために、少なくとも1つの酸化剤(G)の濃度は、各場合においてCMP(Q)の総質量に基づいて、少なくとも0.01wt.%、より好ましくは少なくとも0.05wt.%、最も好ましくは少なくとも0.5wt.%である。
特許請求する本発明の目的において、酸化剤としての過酸化水素の濃度は、各場合においてCMP組成物(Q)の総質量に基づいて、好ましくは1wt.%以上~5wt.%以下、より好ましくは2wt.%以上~3.5wt.%以下、例えば2.5wt.%、最も好ましくは1wt.%以上~2wt.%以下である。
特許請求する本発明のCMP組成物(Q)は、水性媒体(H)をさらに含む。水性媒体(H)は、1種類であるか、又は異なる種類の水性媒体の混合物であってもよい。
特許請求する本発明の目的において、水性媒体(H)は、水を含有する任意の媒体であってよい。好ましくは、水性媒体(H)は、水と、水と混和する有機溶媒との混合物である。有機溶媒の代表的な例には、C~Cアルコール、アルキレングリコール及びアルキレングリコール誘導体が含まれるが、これらに限定されない。より好ましくは、水性媒体(H)は水である。最も好ましくは、水性媒体(H)は脱イオン水である。
特許請求する本発明の目的において、(H)以外の成分の量が、合計で、CMP組成物(Q)のy質量%である場合、(H)の量はCMP組成物の(100-y)質量%である。
特許請求する本発明の目的において、CMP組成物(Q)中の水性媒体(H)の量は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、99.9wt.%以下、より好ましくは99.6wt.%以下、最も好ましくは99wt.%以下、特に好ましくは98wt.%以下、特に97wt.%以下、例えば95wt.%以下である。特許請求する本発明の目的において、CMP組成物(Q)中の水性媒体(H)の量は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、少なくとも60wt.%、より好ましくは少なくとも70wt.%、最も好ましくは少なくとも80wt.%、特に好ましくは少なくとも85wt.%、特に少なくとも90wt.%、例えば少なくとも93wt.%である。
安定性及び研磨性能などのCMP組成物(Q)の特性は、対応する組成物のpHに依存する場合がある。特許請求する本発明の目的において、CMP組成物(Q)のpH値は、好ましくは14以下、より好ましくは13以下、最も好ましくは12以下、特に好ましくは11.5以下、特に最も好ましくは11以下、特に10.7以下、例えば10.5以下である。特許請求する本発明の目的において、CMP組成物(Q)のpH値は、好ましくは少なくとも6、より好ましくは少なくとも7、最も好ましくは少なくとも8、特に好ましくは少なくとも8.5、特に最も好ましくは少なくとも9、特に少なくとも9.5、例えば少なくとも9.7である。
特許請求する本発明の目的において、CMP組成物(Q)のpH値は、好ましくは6以上~14以下、好ましくは7以上~13以下、より好ましくは8以上~12以下、最も好ましくは8以上~11以下、特に好ましくは9以上~11以下、特に最も好ましくは9.25以上~10.7以下の範囲である。
特許請求する本発明の一実施形態において、CMP組成物のpHは8以上~11以下の範囲である。
特許請求する本発明の好ましい実施形態において、CMP組成物のpHは、9.25以上~11以下の範囲である。
特許請求する本発明のCMP組成物(Q)は、さらに任意に、少なくとも1つのpH調整剤(I)を含有することができる。少なくとも1つのpH調整剤(I)は、成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)及び(G)とは異なる。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つのpH調整剤(I)は、無機酸、カルボン酸、アミン塩基、アルカリ水酸化物、テトラアルキルアンモニウム水酸化物を含むアンモニウム水酸化物からなる群から選択される。好ましくは、少なくとも1つのpH調整剤(I)は、硝酸、硫酸、アンモニア、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選択される。例えば、pH調整剤(I)は水酸化カリウムである。
特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つのpH調整剤(I)の量は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、好ましくは10wt.%以下、より好ましくは2wt.%以下、最も好ましくは0.5wt.%以下、特に0.1wt.%以下、例えば0.05wt.%以下である。特許請求する本発明の目的において、少なくとも1つのpH調整剤(I)の量は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、好ましくは少なくとも0.0005wt.%、より好ましくは少なくとも0.005wt.%、最も好ましくは少なくとも0.025wt.%、特に少なくとも0.1wt.%、例えば少なくとも0.4wt.%である。
特許請求する本発明の目的において、CMP組成物(Q)は、任意に添加剤を含有することができる。特許請求する本発明の目的において、添加剤の代表的な例には安定剤が含まれるが、これに限定されない。CMP組成物に通常用いられる添加剤は、例えば分散体を安定化させるために、又は研磨性能を向上させるために、又は異なる層の間の選択性を高めるために、使用される。
特許請求する本発明の目的において、添加剤の濃度は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、10wt.%以下、より好ましくは1wt.%以下、最も好ましくは0.1wt.%以下、例えば0.01wt.%以下である。特許請求する本発明の目的において、添加剤の濃度は、CMP組成物(Q)の総質量に基づいて、少なくとも0.0001wt.%、より好ましくは少なくとも0.001wt.%、最も好ましくは少なくとも0.01wt.%、例えば少なくとも0.1wt.%である。
特許請求する本発明の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) 金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、ケイ化物、ホウ化物、セラミック、ダイヤモンド、有機ハイブリッド粒子、無機ハイブリッド粒子及びシリカからなる群から選択される少なくとも1つの無機研削粒子、
(B) ジカルボン酸及びトリカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1つのキレート剤、
(C) 非置換のベンゾトリアゾール、置換されたベンゾトリアゾール、非置換の1,2,3-トリアゾール、置換された1,2,3-トリアゾール、非置換の1,2,4-トリアゾール、及び置換された1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) ポリオキシアルキレン基を含む、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 40℃でゲル浸透クロマトグラフィーにより決定した質量平均分子量が400g/mol以上~6000g/mol以下の範囲の、成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩からなる群から選択される少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、
(G) 有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸塩及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものである。
特許請求する本発明の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) 金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、ケイ化物、ホウ化物、セラミック、ダイヤモンド、有機ハイブリッド粒子、無機ハイブリッド粒子及びシリカからなる群から選択される少なくとも1つの無機研削粒子、
(B) ジカルボン酸及びトリカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1つのキレート剤、
(C) 非置換のベンゾトリアゾール、置換されたベンゾトリアゾール、非置換の1,2,3-トリアゾール、置換された1,2,3-トリアゾール、非置換の1,2,4-トリアゾール、及び置換された1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) ポリオキシアルキレン基を含む、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 40℃でゲル浸透クロマトグラフィーにより決定した質量平均分子量が600g/mol以上~3500g/mol以下の範囲の、成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩からなる群から選択される少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、
(G) 有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸塩及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものであり、
化学機械研磨(CMP)組成物のpHは、8以上~11以下の範囲である。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) シリカ粒子、
(B) カルボン酸から選択されるキレート剤、
(C) トリアゾールから選択される腐食防止剤、
(D) ポリオキシアルキレン基を含む両親媒性非イオン性界面活性剤、
(E) 成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択されるパッド洗浄剤、
(F) 炭酸塩、
(G) 過酸化物、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものである。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) シリカ粒子、
(B) クエン酸、
(C) 非置換のベンゾトリアゾール、置換されたベンゾトリアゾール、非置換の1,2,3-トリアゾール、置換された1,2,3-トリアゾール、非置換の1,2,4-トリアゾール及び置換された1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される腐食防止剤(C)、
(D) ポリオキシアルキレン基を含む両親媒性非イオン性界面活性剤、
(E) 成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択されるパッド洗浄剤、
(F) アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩からなる群から選択される炭酸塩又は炭酸水素塩、
(G) 有機過酸化物又は無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものである。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) シリカ粒子、
(B) マロン酸、酒石酸、コハク酸、アジピン酸、リンゴ酸、マレイン酸、シュウ酸及びフマル酸からなる群から選択されるジカルボン酸、
(C) 非置換のベンゾトリアゾール、置換されたベンゾトリアゾール、非置換の1,2,3-トリアゾール、置換された1,2,3-トリアゾール、非置換の1,2,4-トリアゾール及び置換された1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される腐食防止剤(C)、
(D) ポリオキシアルキレン基を含む両親媒性非イオン性界面活性剤、
(E) 成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択されるパッド洗浄剤、
(F) アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩からなる群から選択される炭酸塩又は炭酸水素塩、
(G) 有機過酸化物又は無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものである。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) シリカ粒子、
(B) マロン酸、酒石酸、コハク酸、アジピン酸、リンゴ酸、マレイン酸、シュウ酸及びフマル酸からなる群から選択されるジカルボン酸、
(C) 非置換のベンゾトリアゾール及び置換されたベンゾトリアゾールからなる群から選択される腐食防止剤(C)、
(D) ポリエチレン-ポリプロピレンエーテル、
(E) 40℃でゲル浸透クロマトグラフィーにより決定した質量平均分子量が400g/mol以上~6000g/mol以下の範囲の、成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択されるパッド洗浄剤、
(F) アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものである。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) シリカ粒子、
(B) クエン酸、
(C) 非置換のベンゾトリアゾール及び置換されたベンゾトリアゾールからなる群から選択される腐食防止剤(C)、
(D) ポリエチレン-ポリプロピレンエーテル、
(E) 40℃でゲル浸透クロマトグラフィーにより決定した質量平均分子量が400g/mol以上~6000g/mol以下の範囲の、成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択されるパッド洗浄剤、
(F) アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものである。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) 金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、ケイ化物、ホウ化物、セラミック、ダイヤモンド、有機/無機ハイブリッド粒子及びシリカからなる群から選択される少なくとも1つの無機研削粒子、
(B) ジカルボン酸及びトリカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1つのキレート剤、
(C) 非置換のベンゾトリアゾール、置換されたベンゾトリアゾール、非置換の1,2,3-トリアゾール、置換された1,2,3-トリアゾール、非置換の1,2,4-トリアゾール、及び置換された1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) ポリオキシアルキレン基を含む、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 40℃でゲル浸透クロマトグラフィーにより決定した質量平均分子量が400g/mol以上~6000g/mol以下の範囲の、成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩からなる群から選択される少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、
(G) 有機過酸化物又は無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものであり、
化学機械研磨(CMP)組成物のpHは、8以上~11以下の範囲である。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) 0.01wt.%以上~5wt.%以下の、少なくとも1つの無機研削粒子、
(B) 0.001wt.%以上~2.5wt.%以下の、カルボン酸から選択される少なくとも1つのキレート剤、
(C) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、非置換の又は置換されたトリアゾールから選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) 0.01wt.%以上~1wt.%以下の、少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、
(G) 1wt.%以上~2wt.%以下の、有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものであり、
質量パーセンテージは、各場合において、化学機械研磨組成物(CMP)の総質量に基づく。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) 0.01wt.%以上~5wt.%以下の、少なくとも1つの無機研削粒子、
(B) 0.001wt.%以上~2.5wt.%以下の、カルボン酸から選択される少なくとも1つのキレート剤、
(C) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、非置換の又は置換されたトリアゾールから選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) 0.01wt.%以上~1wt.%以下の、少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、
(G) 1wt.%以上~2wt.%以下の、有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものであり、
質量パーセンテージは、各場合において、化学機械研磨組成物(CMP)の総質量に基づき、そして
化学機械研磨(CMP)組成物のpHは、8以上~11以下の範囲である。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) 0.01wt.%以上~5wt.%以下の、コロイダルシリカ、
(B) 0.001wt.%以上~2.5wt.%以下の、マロン酸、酒石酸、コハク酸、アジピン酸、リンゴ酸、マレイン酸、シュウ酸及びフマル酸からなる群から選択されるジカルボン酸、
(C) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、非置換のベンゾトリアゾール及び置換されたベンゾトリアゾールからなる群から選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) 0.01wt.%以上~1wt.%以下の、少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、40℃でゲル浸透クロマトグラフィーにより決定した質量平均分子量が400g/mol以上~6000g/mol以下の範囲である、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩、
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものであり、
質量パーセンテージは、各場合において、化学機械研磨組成物(CMP)の総質量に基づく。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) 0.01wt.%以上~5wt.%以下の、コロイダルシリカ、
(B) 0.001wt.%以上~2.5wt.%以下の、クエン酸、
(C) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、非置換のベンゾトリアゾール及び置換されたベンゾトリアゾールからなる群から選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) 0.01wt.%以上~1wt.%以下の、少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものであり、
質量パーセンテージは、各場合において、化学機械研磨組成物(CMP)の総質量に基づき、そして
化学機械研磨(CMP)組成物のpHは、9.25以上~11以下の範囲である。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) 0.01wt.%以上~3wt.%以下の、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、ケイ化物、ホウ化物、セラミック、ダイヤモンド、有機ハイブリッド粒子、無機ハイブリッド粒子及びシリカからなる群から選択される少なくとも1つの無機研削粒子、
(B) 0.01wt.%以上~1wt.%以下の、ジカルボン酸及びトリカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1つのキレート剤、
(C) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、非置換のベンゾトリアゾール、置換されたベンゾトリアゾール、非置換の1,2,3-トリアゾール、置換された1,2,3-トリアゾール、非置換の1,2,4-トリアゾール、及び置換された1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) 0.002wt.%以上~0.5wt.%以下の、少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 0.001wt.%以上~0.5wt.%以下の、成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩からなる群から選択される少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、及び
(G) 1wt.%以上~2wt.%以下の、有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものであり、
質量パーセンテージは、各場合において、化学機械研磨組成物(CMP)の総質量に基づく。
特許請求する本発明の別の好ましい実施形態は、以下の成分:
(A) 0.01wt.%以上~1.8wt.%以下の、コロイダルシリカ、
(B) 0.01wt.%以上~1wt.%以下の、ジカルボン酸及びトリカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1つのキレート剤、
(C) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、非置換のベンゾトリアゾール又は置換されたベンゾトリアゾールからなる群から選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) 0.002wt.%以上~0.5wt.%以下の、少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 0.001wt.%以上~0.5wt.%以下の、成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩からなる群から選択される少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、及び
(G) 1wt.%以上~2wt.%以下の、有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含む化学機械研磨(CMP)組成物に関するものであり、
質量パーセンテージは、各場合において、化学機械研磨組成物(CMP)の総質量に基づき、そして
化学機械研磨(CMP)組成物のpHは、9.25以上~11以下の範囲である。
CMP組成物の製造方法は一般的に知られている。それらの方法は、特許請求する本発明のCMP組成物の製造に適用してよい。この方法は、上記成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)及び他の任意の成分を、水性媒体(H)、好ましくは水中に分散又は溶解させ、任意に、酸、塩基、緩衝剤又はpH調整剤を添加してpH値を調整することで実施することができる。この目的のために、通常の標準的な混合プロセス、及び撹拌容器、高剪断回転翼、超音波ミキサー、ホモジナイザーノズル又は向流ミキサーなどの混合装置を使用することができる。
研磨プロセスは一般的に知られており、集積回路を有するウェーハの製作でのCMPに通例使用される条件下で、前記プロセス及び前記装置を用いて実施することができる。研磨プロセスを行うことができる装置に特に制限はない。当技術分野で既知であるように、CMPプロセスのための典型的な装置は、研磨パッドで覆われた回転定盤からなる。オービタル研磨機も使用することができる。ウェーハはキャリア又はチャックに取り付けられる。ウェーハの処理側は、研磨パッドに対向している(片面研磨プロセス)。保持リングがウェーハを水平位置に保持する。
キャリアの下のより大きな直径の定盤も、全体として水平に配置され、研磨されるウェーハの表面に対し平行な表面を提供する。定盤上の研磨パッドは、平坦化プロセス中にウェーハ表面に接触する。
材料の摩損を生じさせるため、ウェーハが研磨パッド上に押圧される。キャリア及び定盤は両方とも、通常、キャリア及び定盤から垂直に伸びる各軸を中心として回転する。キャリア回転軸は、回転定盤に対して固定されたままでもよく、定盤に対して水平に往復してもよい。キャリアの回転方向は、必ずしも必要ではないが、典型的には、定盤の回転方向と同じである。キャリア及び定盤の回転速度は、必ずしも必要ではないが、通常、異なる値に設定される。特許請求する本発明のCMPプロセス中に、特許請求する本発明のCMP組成物は、通常、連続流として又は液滴法により、研磨パッド上に適用される。通例、定盤の温度は、10~70℃の温度に設定される。
ウェーハへの荷重は、例えば、多くの場合バッキングフィルムと称される軟質パッドで覆われた鋼製平板によって印加することができる。より先進的な装置が使用されている場合、空気圧又は窒素圧を加えられた可撓性メンブレンが、ウェーハをパッド上に押圧する。このようなメンブレンキャリアは、硬質研磨パッドが使用される場合の低ダウンフォースプロセスにとって好ましい。なぜなら、硬質定盤設計によるキャリアと比較して、ウェーハへの下方圧力の分布が、より均一になるためである。ウェーハへの圧力分布を制御するためのオプションを備えたキャリアを、特許請求する本発明に従って使用してもよい。これらのキャリアは、通常、ある程度互いに独立して装着され得る複数の異なるチャンバーを備えるように設計されている。
一般に、下方圧力又はダウンフォースは、CMPの際にパッドにウェーハを押圧するキャリアによってウェーハに印加される、下向きの圧力又は下向きの力である。この下方圧力又はダウンフォースは、例えば平方インチ当たりポンド数を単位として測定することができる(psiと略記)。
特許請求する本発明の方法によれば、下方圧力は2psi以下である。好ましくは、下方圧力は、0.1psi~1.9psiの範囲、より好ましくは0.3psi~1.8psiの範囲、最も好ましくは0.4psi~1.7psiの範囲、特に好ましくは0.8psi~1.6psiの範囲、例えば1.5psiである。
特許請求する本発明の一側面は、上記及び以下に記載の化学機械研磨(CMP)組成物(Q)の存在下における、基板の化学機械研磨を含む半導体デバイスの製造方法に関する。
特許請求する本発明によれば、半導体デバイスの製造方法は、少なくとも1つの銅層及び/又は少なくとも1つのルテニウム層又はそれらの合金を含有する、又はこれらからなる表面領域を含む基板のCMPを含む。
特許請求する本発明の好ましい実施形態において、基板は、少なくとも1つの銅層及び/又は少なくとも1つのルテニウム層又はそれらの合金を含む。
特許請求する本発明に従う方法により製造することができる半導体デバイスは、特に限定されない。半導体デバイスは、例えばケイ素、ゲルマニウム、及びIII-V族材料などの半導体材料を含む電子部品であってよい。半導体デバイスは、単独のデバイスとして製造されるもの、又はウェーハ上に製造され配線される複数のデバイスからなる集積回路(IC)として製造されるものであってよい。半導体デバイスは、ダイオードなどの二端子デバイス、バイポーラトランジスタなどの三端子デバイス、ホール効果センサなどの四端子デバイス、又は多端子デバイスであってよい。好ましくは、半導体デバイスは、多端子デバイスである。多端子デバイスは、集積回路及びマイクロプロセッサとしての論理デバイス、又はランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)及び相変化ランダムアクセスメモリ(PCRAM)としてのメモリデバイスであってよい。好ましくは、半導体デバイスは、多端子論理デバイスである。特に、半導体デバイスは、集積回路又はマイクロプロセッサである。
一般に、集積回路において、ルテニウム(Ru)が銅配線のための密着又はバリア層として使用される。ルテニウムは、そのナノ結晶質形態において、例えばメモリデバイスに含有され、MOSFETにおける金属ゲートとして含有される。ルテニウムは、電着による銅めっきを可能にするためのシードとしても使用できる。ルテニウム及びルテニウム合金は、1つ以上の層のために銅の代わりに配線としても使用できる。例えば、キャパシタ(CAP)は、金属-絶縁体-金属(MIM)の連続層及び同一レベルの薄膜抵抗器により形成することができる。回路設計者は現在、最下層の金属レベルにおけるTaN薄膜抵抗に配線することができ、これにより、寄生が低減され、既存の配線レベルをより効率的に使用できるようになる。例えばRu/TaN、Ru/TiN、Ru/TaCN、Ru/TiCNなどの金属窒化物又は金属炭窒化物の形態、又は例えば誘電体の上のRuMo、RuTa、RuTi及びRuWなどの単一のルテニウム合金層の形態による、過剰な銅及び/又はルテニウム並びにルテニウムを含む密着/バリア層は、特許請求する本発明による化学機械研磨の方法により除去することができる。
一般に、このルテニウム及び/又はルテニウム合金は、種々の方法で生成又は入手することができる。ルテニウム及びルテニウム合金は、ALD、PVD又はCVDプロセスにより生成することができる。ルテニウム又はルテニウム合金はバリア材料上に堆積させることが可能である。バリア用途に適した材料は、当該技術分野において周知である。バリアは、ルテニウム又は銅のような金属原子又はイオンが誘電体層に拡散することを妨げ、導電層の密着特性を向上させる。Ta/TaN、Ti/TiNを使用することができる。
一般に、このルテニウム及び/又はルテニウム合金は、任意の種類、形態、又は形状のものであってよい。このルテニウム及び/又はルテニウム合金は、好ましくは層及び/又はオーバーグロースの形状を有する。このルテニウム及び/又はルテニウム合金が層及び/又はオーバーグロースの形状を有する場合、ルテニウム及び/又はルテニウム合金含有率は、対応する層及び/又はオーバーグロースに対して、好ましくは90質量%より大きく、より好ましくは95質量%より大きく、最も好ましくは98質量%より大きく、特に99質量%より大きく、例えば99.9質量%より大きい。このルテニウム及び/又はルテニウム合金は、好ましくは、他の基板間のトレンチ又はプラグ内に埋め込まれた又は成長したものであり、より好ましくは、例えば、SiO2、ケイ素、低k(BD1、BD2)若しくは超低k材料、又は半導体産業において用いられるその他の隔離及び半導体材料のような誘電体材料のトレンチ又はプラグ内に埋め込まれた又は成長したものである。例えばシリコン貫通電極(TSV)中間プロセスにおいて、ポリマー、フォトレジスト及び/又はポリイミドなどの絶縁材料は、ウェットエッチング及びCMPの後続処理工程の間で、絶縁/隔離特性のために、ウェーハの裏面からTSVを露出させた後、絶縁材料として使用することができる。銅含有材料と誘電材料との間に、バリア材料の薄膜が存在してもよい。一般に、金属イオンが誘電材料へと拡散することを防ぐためのバリア材料は、例えば、Ti/TiN、Ta/TaN、又はRu若しくはRu合金、Co若しくはCo合金であってよい。
使用される半導体基板にバリア層及び低k又は超低k材料が存在する限り、特許請求する本発明のCMP組成物は、好ましくはバリア層を除去し、低k及び超低k材料の完全性を維持する、すなわち、材料除去率(MRR)に関して、低k又は超低k材料に対するバリア層の特に高い選択性を提供する。特に、銅層、バリア層、及び低k又は超低k材料が研磨される基板に存在する限り、特許請求する本発明のCMP組成物は、以下の特性のうち少なくとも1つを提供する:(a)バリア層の高いMRR、(b)銅層の低いMRR、(c)低k又は超低k材料の低いMRR、(d)MRRに関して銅層に対するバリア層の高い選択性、(e)MRRに関して低k材料及び超低k材料に対するバリア層の高い選択性。最も特に、銅層、ルテニウム、コバルト、タンタル又は窒化タンタル層、及び低k又は超低k材料が研磨される基板に存在する限り、特許請求する本発明のCMP組成物は、以下の特性のうち少なくとも1つを提供する:(a’)タンタル又は窒化タンタルの高いMRR、(b’)銅層の低いMRR、(c’)低k又は超低k材料の低いMRR、(d’)MRRに関して、銅に対するルテニウム、タンタル又は窒化タンタルの高い選択性、及び(e’)MRRに関して、低k又は超低k材料に対する窒化タンタル又はルテニウムの高い選択性。さらに、特許請求する本発明のCMP組成物は、バリア層の高いMRRを維持しながら、長い保存期間を提供する。
特許請求する本発明の目的において、材料除去率に関してルテニウムの銅に対する選択性は、好ましくは0.05よりも高く、より好ましくは0.2よりも高く、最も好ましくは1よりも高く、具体的には2.5よりも高く、特に20よりも高く、例えば40よりも高い。選択性は、ルテニウムの高い材料除去率(MRR)と銅の低いMRRとの組み合わせ、又はその逆によって有利に調整できる。
特許請求する本発明のCMP組成物は、CMPプロセスにおいて、すぐに使えるスラリーとして使用することができ、この組成物は、長い貯蔵寿命を有し、長期にわたって安定した粒度分布を示す。よってこの組成物は、取扱い及び貯蔵が容易である。この組成物は、特に(a’)窒化タンタルの高いMRR、(b’)ルテニウムの高いMRR、(c’)銅層の低いMRR、(d’)低k又は超低k材料の低いMRR、(e’)MRRに関して窒化タンタル又はルテニウムの銅に対する高い選択性、及び(e’)MRRに関して低k又は超低k材料に対する窒化タンタル又はルテニウムの高い選択性、に関して、優れた研磨性能を示す。さらに、特許請求する本発明のCMP組成物は、より長い貯蔵期間を示し、特許請求する本発明のCMP組成物内の凝集を回避することができ、一方でバリア層の高いMRRが維持される。特許請求する本発明のCMP組成物(Q)及びCMPプロセスは、その成分の量が最小限に抑えられるため、費用対効果の高い態様で使用又は適用することができる。
特許請求する本発明の一側面は、半導体産業で使用される基板の化学機械研磨のための、特許請求する本発明の化学機械研磨組成物の使用方法に関するものである。
特許請求する本発明の一実施形態において、基板の化学機械研磨のための特許請求する本発明の化学機械研磨組成物の使用方法であって、該基板は、
(i) 銅、及び/又は
(ii) タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、ルテニウム、コバルト、又はそれらの合金
を含む。
特許請求する本発明の別の実施形態において、基板の化学機械研磨のための特許請求する本発明の化学機械研磨組成物の使用方法であって、該基板は、
(i) 銅、及び/又は
(ii) タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、ルテニウム、又はそれらのルテニウム合金
を含む。
特許請求する本発明の化学機械研磨組成物は、以下の利点のうちの少なくとも1つを有する:
(i) 好ましくは研磨される基板、例えば、タンタル、窒化タンタル又はそれらの合金の高い材料除去率(MRR)、
(ii) 好ましくは研磨される基板、例えば、ルテニウム又はそのルテニウム合金の高い材料除去率(MRR)、
(iii) 好ましくは研磨される基板、例えば、銅及び/又は低k材料の低材料除去率(MRR)、
(iv) CMP組成物にパッド洗浄剤を添加することによる、金属デブリのないきれいなパッド研磨表面。
実施形態
以下において、本開示を以下に記載の特定の実施形態に限定することを意図することなく、本開示をさらに説明するための実施形態のリストを提供する。
1. (A) 少なくとも1つの無機研削粒子、
(B) カルボン酸から選択される少なくとも1つのキレート剤、
(C) 非置換の又は置換されたトリアゾールから選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) 少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) 少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、
(G) 有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含む、化学機械研磨(CMP)組成物。
2. 少なくとも1つの無機研削粒子(A)が、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、ケイ化物、ホウ化物、セラミック、ダイヤモンド、有機ハイブリッド粒子、無機ハイブリッド粒子及びシリカからなる群から選択される、実施形態1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
3. 少なくとも1つの無機研削粒子(A)の平均粒子径が、動的光散乱技術によって決定して1nm以上~1000nm以下の範囲である、実施形態1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
4. 少なくとも1つの無機研削粒子(A)の濃度が、化学機械研磨組成物の総質量に基づいて、0.01wt.%以上~10wt.%以下の範囲である、実施形態1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
5. カルボン酸が、ジカルボン酸及びトリカルボン酸からなる群から選択される、実施形態1から4のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
6. トリカルボン酸がクエン酸である、実施形態5に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
7. ジカルボン酸が、マロン酸、酒石酸、コハク酸、アジピン酸、リンゴ酸、マレイン酸、シュウ酸及びフマル酸からなる群から選択される、実施形態5に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
8. 少なくとも1つのキレート剤(B)の濃度が、化学機械研磨組成物の総質量に基づいて、0.001wt.%以上~2.5wt.%以下の範囲である、実施形態1から7のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
9. トリアゾールが、非置換のベンゾトリアゾール、置換されたベンゾトリアゾール、非置換の1,2,3-トリアゾール、置換された1,2,3-トリアゾール、非置換の1,2,4-トリアゾール、及び置換された1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される、実施形態1から8のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
10. 置換されたベンゾトリアゾールが、4-メチルベンゾトリアゾール、5-メチルベンゾトリアゾール、5,6-ジメチル-ベンゾトリアゾール、5-クロロ-ベンゾトリアゾール、1-オクタニルベンゾトリアゾール、カルボキシ-ベンゾトリアゾール、ブチル-ベンゾトリアゾール、6-エチル-1H-1,2,4ベンゾトリアゾール、(1-ピロリジニルメチル)ベンゾトリアゾール、1-n-ブチル-ベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール-5-カルボン酸、4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、5-ブロモ-1H-ベンゾトリアゾール、5-tert-ブチル-1.H-ベンゾトリアゾール、5-(ベンゾイル)-1H-ベンゾトリアゾール、5,6-ジブロモ-1H-ベンゾトリアゾール及び5-sec-ブチル-1H-ベンゾトリアゾールからなる群から選択される、実施形態9に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
11. 少なくとも1つの腐食防止剤(C)が、化学機械研磨組成物の総質量の0.001wt.%以上~1wt.%以下の範囲である、実施形態1から10のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
12. 少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む非イオン性界面活性剤(D)の濃度が、化学機械研磨組成物の総質量に基づいて、0.01wt.%以上~10wt.%以下の範囲である、実施形態1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
13. ポリエチレングリコールが、40℃でゲル浸透クロマトグラフィーにより決定して、400g/mol以上~6000g/mol以下の質量平均分子量範囲を有する、実施形態1から12のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
14. パッド洗浄剤(E)の濃度が、化学機械研磨組成物の総質量に基づいて、0.001wt.%以上~1wt.%以下の範囲である、実施形態1から13のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
15. 化学機械研磨組成物のpHが8~11の範囲である、実施形態1から14のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
16. 化学機械研磨組成物のpHが9.25~11の範囲である、実施形態1から14のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
17. (A) 0.01wt.%以上~5wt.%以下の、少なくとも1つの無機研削粒子、
(B) 0.001wt.%以上~2.5wt.%以下の、カルボン酸から選択される少なくとも1つのキレート剤、
(C) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、非置換の又は置換されたトリアゾールから選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) 0.01wt.%以上~1wt.%以下の、少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、
(G) 1wt.%以上~2wt.%以下の、有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含み、
質量パーセンテージは、各場合において、化学機械研磨組成物(CMP)の総質量に基づく、
実施形態1から16のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
18. (A) 金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、ケイ化物、ホウ化物、セラミック、ダイヤモンド、有機ハイブリッド粒子、無機ハイブリッド粒子及びシリカからなる群から選択される少なくとも1つの無機研削粒子、
(B) ジカルボン酸及びトリカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1つのキレート剤、
(C) 非置換のベンゾトリアゾール、置換されたベンゾトリアゾール、非置換の1,2,3-トリアゾール、置換された1,2,3-トリアゾール、非置換の1,2,4-トリアゾール、及び置換された1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) ポリオキシアルキレン基を含む、少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩からなる群から選択される少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、
(G) 有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸塩及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含む、
実施形態1から17のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
19. (A) 0.01wt.%以上~5wt.%以下の、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、ケイ化物、ホウ化物、セラミック、ダイヤモンド、有機ハイブリッド粒子、無機ハイブリッド粒子及びシリカからなる群から選択される少なくとも1つの無機研削粒子、
(B) 0.001wt.%以上~2.5wt.%以下の、ジカルボン酸及びトリカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1つのキレート剤、
(C) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、非置換のベンゾトリアゾール、置換されたベンゾトリアゾール、非置換の1,2,3-トリアゾール、置換された1,2,3-トリアゾール、非置換の1,2,4-トリアゾール、及び置換された1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
(D) 0.01wt.%以上~1wt.%以下の、少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
(E) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
(F) 0.001wt.%以上~1wt.%以下の、アルカリ炭酸塩又はアルカリ炭酸水素塩からなる群から選択される少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、及び
(G) 1wt.%以上~2wt.%以下の、有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
(H) 水性媒体
を含み、
質量パーセンテージは、各場合において、化学機械研磨組成物(CMP)の総質量に基づく、
実施形態1から18のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
20. 実施形態1から19のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物の存在下における、基板の化学機械研磨を含む半導体デバイスの製造方法。
21. 基板が少なくとも1つの銅層及び/又は少なくとも1つのルテニウム層を含む、実施形態20に記載の方法。
22. 半導体産業で使用される基板の化学機械研磨のための、実施形態1から19のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物の使用方法。
23. 基板が
(i) 銅、及び/又は
(ii) タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、ルテニウム、又はそれらのルテニウム合金
を含む、実施形態22に記載の使用方法。
特許請求する本発明を、その具体的な実施形態の観点から記述してきたが、或る特定の変更及び等価物は当業者には明らかであり、特許請求する本発明の範囲に含まれることが意図されている。
特許請求する本発明を以下の実施例によって詳細に説明する。より詳細には、以下に特定する試験方法は、本願の一般的な開示の一部であり、特定の作業例に限定するものではない。
CMP実験の一般的な手順を以下に記載する。
スラリー組成物
銅及び/又はルテニウムでコーティングされたウェーハを研磨するために、シリカベースのスラリーを使用した。スラリー組成物は以下を含んでいた:
(A) 無機研削剤:Fuso Chemical Corporation社からFuso(登録商標)PL-3の商品名で市販されているシリカ粒子
(B) キレート剤:Sigma-Aldrich社から入手可能なクエン酸
(C) 腐食防止剤:Sigma-Aldrich社から入手可能なベンゾトリアゾール(BTA)
(D) 非イオン性界面活性剤、Dow Chemical Company社から入手可能なポリエチレン-ポリプロピレンエーテル(Triton(登録商標)DF16)
(E) パッド洗浄剤、BASF SE社、Ludwigshafenから入手可能な質量平均質量1500g/molのポリエチレングリコール(Pluriol(登録商標)E1500)
(F) Sigma-Aldrich社から入手可能な炭酸塩、KCO
(G) 入手可能な酸化剤H、及び
(H) 水
酸化剤(G)(1%H)は、スラリーが化学機械研磨(CMP)に使用される直前(1~15分)に添加した。
方法
スラリー組成物の調製手順
スラリー組成物中の成分を完全に混合し、そして全ての混合工程を攪拌しながら行う。超純水(UPW)中に所望の量のそれぞれの化合物を溶解することにより各化合物(B)、(C)、(D)、(E)、(F)及び(G)の水性原液を調製する。成分の原液において、溶解をサポートするために、KOHを好ましくは使用する。KOHにより、原液を~pH9に調整する。(B)の原液は、10wt.%のそれぞれの添加剤の濃度を有し、(C)、(D)及び(E)の原液は1.0wt.%のそれぞれの添加剤の濃度を有する。(A)において、供給元から提供され、典型的に約20wt.%~30wt.%の研削剤濃度を有する分散体を使用する。酸化剤(G)を30wt.%の原液として使用する。
10000gのスラリーを調製するために、必要量の(F)原液を混合タンク又はビーカー中に入れ、次いで350rpmの撹拌速度でKOHを添加することによってpHを調整する。(B)、(C)、(D)及び(E)の原液の量を添加し、所望の濃度に達する。溶液を所望のアルカリ性pHで維持するために、KOHを使用する。その後、所要量の(A)を添加する。酸化剤原液の必要量に関し、最終濃度を調整するために、残余の水として(H)を添加する。KOHにより、pHを所望の値に調整する。化学機械研磨の約60分前に、所望の量(1wt.%)の酸化剤を添加する。
実施例に使用した無機粒子(A)
35nmの平均一次粒度(d1)、70nmの平均二次粒度(d2)(Horiba製機器による動的光散乱技術を用いて決定した)(例えば、Fuso(登録商標)PL-3)、及び約46m/gの比表面積を有する繭形のコロイダルシリカ粒子(A1)を使用した。
粒子形状の特性評価の手順
20wt.%固形分を有する水性繭形シリカ粒子分散体を炭素ホイル上に分散させ、乾燥させた。エネルギーフィルタ型透過電子顕微鏡(EF-TEM)(120キロボルト)及び走査型電子顕微鏡二次電子画像(SEM-SE)(5キロボルト)を使用して、乾燥した分散体を解析した。2k、16ビット、0.6851nm/ピクセルの解像度を有するEF-TEM画像を解析に使用した。ノイズ抑制後の閾値を使用して、画像を2値化処理した。その後、粒子を手作業で分離した。重なり粒子及び端の粒子を区別し、これは解析に使用しなかった。上記で定義したECD、形状係数及び真球度を計算し、統計的に分類した。
A2は、約90m/gの比表面積、35nmの平均一次粒度(d1)及び75nmの平均二次粒度(d2)(Horiba製機器による動的光散乱技術を用いて決定した)を有する凝集粒子(例えば、Fuso(登録商標)PL-3H)を使用した。
装置: GnP(G&P Technology社)
下方圧力: クーポンのウェーハに対して2psi
研磨テーブル/キャリア速度: 93/87rpm
スラリー流速: 200ml/分
研磨時間: メイン研磨でRu60秒、Cu60秒、TEOS60秒、TaN60秒、BD2 60秒
研磨パッド: Fujibo H800NW
コンディショニングツール: A189L
コンディショニングタイプ: in-situ、振動、60秒のメイン研磨で65rpm、ダウンフォース5lbf
膜厚測定のための標準分析手順
Cu及びRu膜: Registage RG-120/RT-80、4点プローブ装置(NAPSON Corporation社)
TEOS: Opti-Probe2600(Therma Wave,KLA-Tencor)
TaN: Resistage RG-120/RT-80、4点プローブ装置(NAPSON Corporation社)
BD1: Opti-Probe2600(Therma Wave,KLA-Tencor社)
膜厚は49点スキャン(5mmの端を除く)でCMP前後に測定した。厚さの減少を平均し、研磨時間で割って材料除去率(MRR)を算出した。
Ruでコーティングされたウェーハ: Resistage RG-120/RT-80、4点プローブ装置(NAPSON Corporation社)
Cuでコーティングされたウェーハ: Resistage RG-120/RT-80、4点プローブ装置(NAPSON Corporation社)
TaN: Resistage RG-120/RT-80、4点プローブ装置(NAPSON Corporation社)
TEOS: Opti-Probe2600(Therma Wave,KLA-Tencor)
BD2: Opti-Probe2600(Therma Wave,KLA-Tencor)
BD1: Opti-Probe2600(Therma Wave,KLA-Tencor)
pHの測定
pH値は、pH複合電極(Schott、ブルーライン22pH電極)を用いて測定した。
GnP研磨機でのパッド汚染実験:
銅(Cu)イオンを用いるパッド汚染実験
Cuイオンを用いるパッド汚染実験は、Fujibo H804パッドで研磨する前のスラリーに50ppmのCuSO.5HOを添加してから混合物をパッドに塗布し、クーポン表面からコーティングされたルテニウム膜が完全に除去されるまで、クーポンサイズが30mmx30mmのルテニウム(Ru)を研磨して行った。(ルテニウムクーポンは200mmのRuウェーハから切り出した。)研磨後、パッドを研磨機から取り出し、完全に乾燥させた。Ruクーポンを研磨したパッドに円形の汚染が観察された。パッドの小片を切り取り、画像処理ソフトを使用してさらに解析するために取り出した。このパッド汚染実験では、パッド上にRu及びCuのデブリが蓄積しているようであった。この実験では、パッド上の汚染(種の蓄積)を分析しやすいように、白いパッドであるFujibo H804を使用した。
銅(Cu)イオンを用いないパッド汚染実験
銅イオンを用いないパッド汚染実験のため、スラリーをパッドに塗布し、コーティングされたルテニウム膜がクーポン表面から完全に除去されるまで、ルテニウムクーポンを研磨して行った。その後、パッドを研磨機から取り出して完全に乾燥させた。パッドの写真を撮影し、画像処理ソフトを使用して画像解析を行った。各実験には新しいパッドを使用した。この実験では、研磨パッド上にRuのデブリが蓄積されているようであった。
結果
パッド汚染実験は、様々なスラリー組成物の比較のために定量化した。パッド汚染実験を行った後、使用した研磨パッドを研磨機から取り出し、室温で乾燥させた。所定の照明条件(すべてのパッドで同じ)でデジタルカメラを使ってパッドの写真を撮影し、グレースケール分析用のソフトウェアを使って写真の所定の領域(500x500ピクセル)を切り取った。このソフトウェアは、0(暗い)から255(白い)の間の値を生成する。パッドの写真を定量的に分析するために、分析されたピクセル領域の平均値を取った。
新しいFujibo H804(未使用)のパッドをソフトウェアで分析したところ、パッドのきれいさを示すグレー値は156であることが分かった。従って、パッド汚染結果を分析して得られる最高値は156となる。パッド汚染結果を評価する際には、パッド汚染値が156に近ければ、よりきれいな(金属デブリのない)パッド表面を得ることができる。
Figure 2022512429000003
結果の考察
表1は、様々な基板及び銅イオンを用いる場合及び用いない場合のパッド汚染の材料除去率(MRR)を示す。ポリエチレングリコールを添加することで、これらの添加剤を含まないスラリーと比較して、提供されたpH範囲において、ルテニウム、銅及びルテニウムデブリの吸着が防止された。表1は、パッド洗浄剤ポリエチレングリコールをBTAと共に使用した場合に最もきれいなパッド表面が得られる効果を示す。
表1は、材料除去率に最も大きな影響を与えるpHを示す。pH値が高いほど、パッドがきれいになる(グレースケールの値が高くなる)。高いpH値は、パッド表面への金属デブリの吸着を防ぐ。
特許請求する本発明による実施例のCMP組成物は、ルテニウムの銅に対する選択性、低い研削剤(A)濃度でのルテニウムの高い材料除去率、低k材料の低い材料除去率、低いエッチング挙動、及び高い分散安定性の点で、改善された性能を示す。パッド洗浄剤ポリエチレングリコールは、Cu/Ruデブリに吸着してデブリを親水性にするため、研磨環境からのデブリの除去がより容易となる。

Claims (15)

  1. (A) 少なくとも1つの無機研削粒子、
    (B) カルボン酸から選択される少なくとも1つのキレート剤、
    (C) 非置換の又は置換されたトリアゾールから選択される少なくとも1つの腐食防止剤、
    (D) 少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む少なくとも1つの非イオン性界面活性剤、
    (E) 成分(D)とは異なる、ポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのパッド洗浄剤、
    (F) 少なくとも1つの炭酸塩又は炭酸水素塩、
    (G) 有機過酸化物、無機過酸化物、過硫酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、臭素酸及び臭素酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの酸化剤、及び
    (H) 水性媒体
    を含む、化学機械研磨(CMP)組成物。
  2. 前記少なくとも1つの無機研削粒子(A)が、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、ケイ化物、ホウ化物、セラミック、ダイヤモンド、有機ハイブリッド粒子、無機ハイブリッド粒子及びシリカからなる群から選択される、請求項1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
  3. 前記少なくとも1つの無機研削粒子(A)の濃度が、前記化学機械研磨組成物の総質量に基づいて、0.01wt.%以上~10wt.%以下の範囲である、請求項1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
  4. 前記カルボン酸が、ジカルボン酸及びトリカルボン酸からなる群から選択される、請求項1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
  5. 前記少なくとも1つのキレート剤(B)の濃度が、前記化学機械研磨組成物の総質量に基づいて、0.001wt.%以上~2.5wt.%以下の範囲である、請求項1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
  6. 前記トリアゾールが、非置換のベンゾトリアゾール、置換されたベンゾトリアゾール、非置換の1,2,3-トリアゾール、置換された1,2,3-トリアゾール、非置換の1,2,4-トリアゾール、及び置換された1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される、請求項1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
  7. 前記少なくとも1つの腐食防止剤(C)の濃度が、前記化学機械研磨組成物の総質量の0.001wt.%以上~1wt.%以下の範囲である、請求項1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
  8. 少なくとも1つのポリオキシアルキレン基を含む前記非イオン性界面活性剤(D)の濃度が、前記化学機械研磨組成物の総質量に基づいて、0.01wt.%以上~10wt.%以下の範囲である、請求項1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
  9. 前記ポリエチレングリコールが、40℃でゲル浸透クロマトグラフィーにより決定して、400g/mol以上~6000g/mol以下の質量平均分子量範囲を有する、請求項1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
  10. 前記パッド洗浄剤(E)の濃度が、前記化学機械研磨組成物の総質量に基づいて、0.001wt.%以上~1wt.%以下の範囲である、請求項1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
  11. 前記化学機械研磨組成物のpHが8~11の範囲である、請求項1に記載の化学機械研磨(CMP)組成物。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の化学機械研磨(CMP)組成物の存在下における、基板の化学機械研磨を含む半導体デバイスの製造方法。
  13. 前記基板が少なくとも1つの銅層及び/又は少なくとも1つのルテニウム層を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 半導体産業で使用される基板の化学機械研磨のための、請求項1から11のいずれか1項に記載の化学機械研磨組成物の使用方法。
  15. 前記基板が
    (iii) 銅、及び/又は
    (iv) タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、ルテニウム、又はそれらのルテニウム合金
    を含む、請求項14に記載の使用方法。
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