JP2022512418A - フレキソ印刷版原版及び原版の作製方法 - Google Patents

フレキソ印刷版原版及び原版の作製方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、感光性要素、特に光重合可能な印刷版原版に、及び感光性要素を作製するプロセスに関する。印刷版原版は、カバーシートと、感光性組成物の層と、感光性層の一面に隣接するデジタル層又は赤外線アブレーション層と、を含む。パターン形成されたマイクロセルは、赤外線アブレーション層に、又は赤外線アブレーション層上のオーバーコート/バリア層にエンボス加工されている。マイクロセルパターン層は印刷版原版と一体化されていることから、デジタル画像化は、デジタル層のマイクロセルパターンの形成も必要とせずに、マスクを形成するための比較的低解像度の光学系で迅速に行うことができる。一体化されたマイクロセルパターン層を有する印刷版原版は、インクの均一な濃い被覆を有するベタ印刷に好適な印刷面を有する凸版印刷版の作製を容易にする。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条の下、2018年12月11日付けで出願された米国仮特許出願第62/778007号明細書からの優先権を主張する。
本発明は、感光性要素に関し、特に凸版印刷に好適な印刷版を形成するのに有用な印刷版原版である感光性要素に関する。
フレキソ印刷プレートは、段ボール箱から厚紙箱及びプラスチックフィルムの連続ウェブに至るまでの包装材料の印刷のために幅広く使用されている。フレキソ印刷プレートは、隆起した画像表面からインクが運ばれ、基材に転写される凸版印刷において有用である。フレキソ印刷プレートは、米国特許第4,323,637号明細書及び同第4,427,759号明細書に記載のものなどの光重合性組成物から作製することができる。感光性要素は、通常、支持体とカバーシート又は多層カバー要素との間に挟まれている光重合性組成物の固体層を有する。光重合性要素は、化学線に曝露されると架橋又は硬化する、その能力によって特徴付けられる。
光重合性要素は、多段階プロセスを経てフレキソ凸版印刷版に変換される。光重合性要素は、いわゆるアナログワークフロー用の画像を保持する図柄(写真のネガフィルム、ポジフィルム、若しくはフォトツール(例えばハロゲン化銀フィルム)など)を介して、又はいわゆるデジタルワークフロー用の光重合性層の上方に既に形成されている放射に不透明な領域を有するインサイチューマスクを通して、化学線に画像様に露光される。化学線への露光は、典型的には紫外(UV)線を用いて行われる。化学線は、透明な領域を通して感光性要素に入射し、ポジフィルム又はインサイチューマスクの黒い又は不透明の領域への入射は妨げられる。化学線に露光された光重合性層の領域は、架橋して硬化し;露光されなかった光重合性層の領域、すなわち露光時にポジフィルム又はインサイチューマスクの不透明領域の下にあった領域は、架橋又は硬化せず、洗浄溶液又は熱で処理されることによって除去されて、印刷に好適なレリーフ画像が残る。全ての必要とされる処理工程後、次いで、印刷版はシリンダーに取り付けられて印刷に使用される。
アナログワークフローは、中間体、すなわち写真のネガフィルム、ポジフィルム、若しくはフォトツールを作製することを含む。ハロゲン化銀フィルムからなどのフォトツールの作製は、別個の処理装置及び化学現像液を必要とし得る、複雑であり、コストがかかり、また時間がかかる方法である。代替方法として、フォトツールは熱現像フィルムから又はインクジェット法により作製することもできる。また、フォトツールは温度及び湿度の変化に起因して寸法がわずかに変化する場合があることから、フォトツールを使用すると品質の問題が生じる場合があり、また、フォトツール及び光重合性プレートの全ての表面を洗浄し、ほこりや汚れがない状態にする必要がある。そのような異物の存在は、フォトツールとプレートとの間の密着不良のみならず画像アーティファクトも生じさせる場合がある。
アナログワークフローの代替手段はデジタルワークフローと呼ばれており、これは別個のフォトツールの作製を必要としない。原版としての使用に好適な感光性要素及びデジタルワークフローにおけるインサイチューマスクの形成が可能なプロセスは、米国特許第5,262,275号明細書;米国特許第5,719,009号明細書;米国特許第5,607,814号明細書;米国特許第6,238,837号明細書;米国特許第6,558,876号明細書;米国特許第6,929,898号明細書;米国特許第6,673,509号明細書;米国特許第6,037,102号明細書;及び米国特許第6,284,431号明細書に記載されている。原版又は原版を用いた集合体は、レーザー光、典型的には赤外レーザー光に対して感受性を有し化学線に対して不透明である層を含む。赤外線感受性層は、デジタル画像化ユニットのレーザー光に画像様に露光され、それにより、赤外線感受性材料は、集合体の重ねられているフィルムから除去されるか、又はその上に/それから転写され、光重合性層に隣接する放射に不透明な領域と透明な領域とを有するインサイチューマスクを形成する。従来、原版は、大気酸素の存在下(真空は必要とされないため)でインサイチューマスクを通して化学線に露光される。画像様露光時の大気酸素の存在に部分的に起因して、フレキソ印刷版は、アナログワークフローで形成されるレリーフ構造とは異なるレリーフ構造(両方のワークフローでの同じ大きさのマスク開口に基づく)を有する。デジタルワークフローは、原版の特定の化学的性質及び化学線照射に応じて、レリーフ構造に対応するインサイチューマスクの開口よりも大幅に小さいその最上面(すなわち印刷面)の表面領域を有する、レリーフ構造における隆起した要素(すなわちドット又はライン)を形成する。デジタルワークフローは、小ドットを印刷する隆起した要素(すなわち隆起面要素)の構造が異なるレリーフ画像を生じさせ、この構造は、典型的にはより小さく、丸みを帯びた頂部及び湾曲した側壁形状を有し、これは多くの場合にドット鮮鋭化効果と呼ばれる。アナログワークフローによって生じるドットは、典型的には円錐形であり、平坦な頂部を有する。デジタルワークフローによって形成されるレリーフ構造は、白色に次第に色が薄くなるより微細な印刷ハイライトドット、拡大した印刷可能な色調範囲、及び鮮明な線画などの有益な印刷特性を生じさせる。そのため、デジタルワークフローは、その使用し易さ及び望ましい印刷性能ゆえに、フレキソ印刷版を製造するための望ましい方法として広く受け入れられている。しかし、このドット鮮鋭化効果は、全ての最終使用用途で有益であると見なされているわけではない。
フリーラジカル光重合プロセスにおいて、露光の際に酸素(O2)が存在すると、反応性モノマー分子間の一次反応が起こる一方で、フリーラジカル分子が酸素と反応する副反応が生じることが当業者に知られている。この副反応は、重合又は架橋分子形成を遅らせるので、阻害(すなわち酸素阻害)として知られている。多くの先行の開示が、化学線への光重合露光が、空気中(デジタルワークフローの場合と同様)、真空下(アナログワークフローの場合と同様)、又は不活性環境で行われることが望ましいことを認識している。米国特許第8,241,835号明細書に開示されているように、従来のデジタルワークフローが修正されており、そのフローでは、原版の画像様露光が、不活性ガスと大気酸素よりも少ないが完全な不活性ガス環境よりも多い酸素濃度(すなわち酸素濃度が190,000百万分率(ppm)~100ppmである)とを有する環境で行われる。修正されたデジタルワークフローによって、従来のデジタルワークフローに関連するレリーフのフィーチャのドット鮮鋭効果を回避しつつもデジタルワークフローの利用し易さがもたらされることで、アナログ様の外観を有するレリーフのフィーチャが形成される。
加えて、多くの場合、画像、特にはインクの均一な濃い被覆、いわゆるベタインク濃度を有するベタ領域、を印刷するためのフレキソ凸版印刷版が望ましい。特に大面積での印刷版から基材へのインクの移動又は広がりが乏しいと、斑点及び粒状性などの印刷欠陥が生じる。溶剤系印刷インク及びUV硬化性印刷インクを用いると特に不満足な印刷の結果が得られる。
フレキソ凸版印刷版によって印刷される画像のベタ領域のインク濃度を試みて改善するための多くの方法が存在する。ベタインク濃度を改善するための1つの方法は、印刷版と基材との間の物理的な押し付けを増加させることである。これは、ベタインク濃度を増加させる一方で、増加した圧力が、より小さいプレート要素を変形させる傾向があり、結果としてドットゲインの増加及び解像度のロスを生じさせることになる。粗面を有する凸版印刷版は、滑らかな表面よりも多くのインクを保持し、その結果、より多くのインクを基材に転写することができることから、且つより均一な外観を生じさせ得ることから、ベタインク濃度を改善するための別の方法は、凸版印刷版の表面積を増加させることを伴う。しかし、表面の粗さは、インクの転写を増加させるのに十分である必要があるが、これは最終的な印刷物に望ましくないアーティファクトを生じさせ得ることから、直接印刷するための控えめなフィーチャ(discreet features)を生じさせるほどには多くない必要がある。マット層を有しておりアナログワークフローによって作製される印刷版は、典型的には粗面をうまく保持するものの、いくつかの事例においては、従来のデジタルワークフローにより作製される場合にはドット鮮鋭効果のため粗面の微細構造が若干失われ得る。
ベタスクリーニングは、フレキソ印刷におけるベタインク濃度を改善するための周知のプロセスである。ベタスクリーニングは、パターンが印刷プロセスにおいて再現(すなわち印刷された画像)されないほどに十分に小さく、またパターンが通常のすなわちスクリーニングされていない印刷面と実質的に異なるように十分に大きい、凸版印刷版のベタ印刷領域にパターンを形成することからなる。ベタスクリーニングのために使用される小さいフィーチャのパターンは、多くの場合プレートセルパターン又はマイクロセルパターンと呼ばれる。
英国特許出願公開第2241352A号明細書には、光学的に透明な領域及び光学的に不透明な領域を含む写真マスクと、複数の不透明な分離ドット又は他の幾何学的形態を有するスクリーンとを介して、光重合体プレート上に、光重合体層を化学線で露光し、プレートを現像して、光重合体層の露光された部分のレリーフの平らな面に複数の窪みを形成することにより、複数のウェル状の窪みを有する光重合体プレートを作製するプロセスが開示されている。
米国特許第6,492,095号明細書中で、Samworthは、複数の非常に小さい浅いセルによって覆われているベタ画像領域を有するフレキソ印刷プレートを開示している。セルは、スクリーニングされたフィルムのハーフトーンネガ、中間体フォトマスクによって、又はマスクとして使用されるプレートの上の最上層によって形成される。
現在、インクの均一な濃い被覆、すなわちベタインク濃度を有するベタ印刷のための凸版印刷版の能力を改善するために、様々なマイクロセルパターンが広く使用されている。マイクロセルパターンは、印刷されるインク濃度の改善のためにベタ領域において使用され得るだけでなく、文字列、線画、ハーフトーンのため、すなわちインク転写特性の改善が実現されるあらゆる種類の画像要素のためにも使用され得る。デジタルワークフローにおいては、マイクロセルパターンは、通常は赤外レーザー光であるレーザー光を使用するインサイチューマスクの形成によってマイクロセルパターンを組み込むために、デジタル画像化ユニットにより使用されるデジタルファイルへと加工される。
つまり、マイクロセルパターンはインサイチューマスクを形成する赤外線感受性層から形成される。マイクロセルパターンは、改善されたベタインク濃度が望まれる画像領域(多くの場合ベタ)上に、デジタルファイル中で効果的に重ね合わされる。パターンの例は、例えば400ライン毎インチでの96%のハーフトーンドット(約64マイクロメートル離れた直径約14マイクロメートルの化学線遮蔽ドットの配列を表す)などの小さい「ネガ」(化学線を遮蔽)のフィーチャ;及び、例えば1400ライン毎インチでの12%のハーフトーンドット(約18マイクロメートル離れた直径約7マイクロメートルの化学線通過ドットの配列を表す)などの遥かに互いに近い、小さい「ポジ」(化学線が通過)のフィーチャである。小さい「ポジ」のフィーチャの後者の例においては、従来のデジタルワークフローと関連する酸素の影響(ドット鮮鋭性)は、凸版印刷版のベタ印刷領域におけるマイクロセルパターンの保持能力に影響を与え得る。典型的には、形成されるマイクロセルのパターンが微細なほど、つまり各セルの大きさがより小さくセルの間隔がより狭いほど、よい結果が得られる。この方法についての1つの問題は、追加的なセルが感光性要素のレーザー画像化ユニットによるレーザー画像化に要する時間を増加させることである。より微細なマイクロセルパターンを得るためには、デジタル画像化ユニットを製造する会社は、画像化装置の光学解像度を改善するだけでなく画像化用ソフトウェアも改善しなければならなかった。両方の態様は、画像化装置のコスト及び感光性要素を画像化するために必要な時間を実質的に増加させる。
米国特許出願公開第2010/0143841号明細書において、Stoltらは、原版の画像領域のデジタルパターニングによる凸版印刷版のベタインク濃度の印刷能力を向上させるための方法を開示している。Stoltらは、マスキング層にパターンを設け、次いでそれを光重合体層にラミネートすることについて開示している。UV露光及び現像後に、実際に印刷可能なハーフトーン画像よりも小さいパターンが、印刷されたベタインクの濃度の増加をもたらした。しかしながら、顧客はラミネータに投資する必要がある。ある程度、歩留まりが損なわれる場合がある。画像化は通常よりも高い解像度で行う必要があり、これはより多くの時間を要する。
Samworthらは、米国特許第7,580,154号において、販売領域とハーフトーン領域の両方にインクセルを含む印刷プレートについて開示している。Samworthのデジタルフレキソプレートをレーザー画像化することが可能である。しかしながら、この方法はより高い解像度の画像化を要し、これにより相当のコストが追加される。より高い解像度の画像化プロセスは、完了までにかなり長い時間を要する。
Blomquistらは、米国特許出願公開第2016/0355004号明細書において、プレート自体に組み込まれたマイクロセルパターンを提供するために、マスキング層上に事前に印刷された層について開示している。この方法を使用してベタインク濃度を大幅に改善することは容易であるが、ベタインク濃度を最大限に高めることができる所望の解像度でパターンを印刷することは非常に困難である。
Fronczkiewiczらは、米国特許出願公開第2016/0154308号明細書において、印刷版の印刷品質を改善するために、現像された印刷板の表面がエンボス加工によってテクスチャ加工される追加のエンボス加工ステップを有する、フレキソ印刷版を作製するプロセスについて開示している。
印刷された基材へのインクの転写を改善するための、且つインクの均一な濃い被覆を有する特にベタ領域を印刷するための、印刷品質のための増加する要求を満たすことができる凸版印刷版が必要である。印刷版が、微細な印刷要素及びハイライトドットの印刷を含む完全な階調範囲の印刷が可能なレリーフ構造を有し、それによって改善された印刷品質を提供することも望ましい。感光性印刷版原版から凸版印刷版を作製する際に、単純で比較的迅速でありながらも、ドットゲイン及び/又は画像解像度への悪影響なしに基材へのインクの転写を改善するレリーフ構造を有する印刷版を提供することができる方法も必要とされている。アップグレード又は新規なデジタル画像化装置及びソフトウェアの購入のための追加の費用なく、並びにマイクロセルパターンを形成するための高解像度の画像化のために生産性をロスすることなく、例えば追加の画像化時間なく、高品質な印刷に必要なフィーチャを備えるレリーフ構造を有する印刷版を生じさせるデジタル様のワークフローを、本方法が利用することが、その容易性及び単純性ゆえに望ましい。
一実施形態は、印刷版原版(printing form precursor)を提供し、印刷版原版は、
(a)第1のバインダー、モノマー、及び光開始剤を含む光重合性層であって、支持層によって支持されている、光重合性層と、
(b)赤外線によりアブレーションが可能であり非赤外の化学線を通さない赤外線アブレーション層であって、
(i)少なくとも1種の赤外線吸収性材料と、
(ii)放射線不透過性材料(radiation opaque material)であって、(i)と(ii)とが同じであり得る又は異なり得る、放射線不透過性材料と、
(iii)少なくとも1種の第2のバインダーと、を含み、
前述の赤外線アブレーション層は、光重合性層に面する面上にマイクロセルパターンでエンボス加工されている、赤外線アブレーション層と、
(c)カバーシートと、を備える。
別の実施形態は、赤外線アブレーション層がマイクロセルパターンでエンボス加工され、支持層とは反対側の光重合性層の表面にラミネーションによって設けられることを規定する。
別の実施形態は、赤外線アブレーション層が2.0を超える透過光学濃度を有することを規定する。
別の実施形態は、マイクロセルパターンが複数のフィーチャ(feature)を備え、各フィーチャが5~750平方マイクロメートルの面積を有することを規定する。
別の実施形態は、第1のバインダーが第2のバインダーとは異なることを規定する。
別の実施形態は印刷版原版を提供し、印刷版原版は、
(a)第1のバインダー、モノマー、及び光開始剤を含む光重合性層であって、支持層によって支持されている、光重合性層と、
(b)赤外線によりアブレーションが可能であり非赤外の化学線を通さない赤外線アブレーション層であって、
(i)少なくとも1種の赤外線吸収性材料と、
(ii)放射線不透過性材料であって、(i)と(ii)とが同じであり得る又は異なり得る、放射線不透過性材料と、
(iii)少なくとも1種の第2のバインダーと、を含み、
前述の赤外線アブレーション層は、光重合性層に面する面上に熱エンボス加工可能であり且つマイクロセルパターンでエンボス加工されているオーバーコート/バリア層を含む、赤外線アブレーション層と、
(c)カバーシートと、
を備える。
別の実施形態は印刷版原版を提供し、印刷版原版は、
(a)カバーシートと、
(b)剥離層であって、カバーシートとは反対側の面上でマイクロセルパターンでエンボス加工されている、剥離層と、
(c)バインダー、モノマー、及び光開始剤を含む光重合性層であって、剥離層と支持層との間にある、光重合性層と、
を備える。
別の実施形態は、印刷版原版を作製する方法を提供し、この方法は、
a)透明熱重合体のカバーシートを設ける工程と、
b)赤外線アブレーション層を形成する赤外線アブレーション組成物をカバーシート上に設ける工程であって、この赤外線アブレーション組成物が、(i)少なくとも1種の赤外線吸収性材料と、(ii)放射線不透過性材料であって、(i)と(ii)とが同じであり得る又は異なり得る、放射線不透過性材料と、(iii)少なくとも1種の第2のバインダーと、を含む、工程と、
c)カバーシートとは反対側の面上でマイクロセルパターンで赤外線アブレーション層をエンボス加工する工程と、
d)光重合性層を形成する光重合性組成物を赤外線アブレーション層と支持層との間に塗布する工程であって、光重合性組成物は、第1のバインダー、モノマー、及び光開始剤を含む、工程と、
を含む。
別の実施形態は、印刷版原版を作製する方法を提供し、この方法は、
a)透明熱重合体のカバーシートを設ける工程と、
b)赤外線アブレーション組成物をカバーシート上に塗布して赤外線アブレーション層を形成することであって、前述の赤外線アブレーション組成物は、(i)少なくとも1種の赤外線吸収性材料と、(ii)放射線不透過性材料であって、(i)と(ii)とが同じであり得る又は異なり得る、放射線不透過性材料と、(iii)少なくとも1種の第2のバインダーと、を含む、工程と、
c)熱エンボス加工可能なオーバーコート/バリア層を赤外線アブレーション層上に塗布する工程と、
d)カバーシートとは反対側の面上でオーバーコート/バリア層にマイクロセルパターンでエンボス加工する工程と、
e)光重合性層を形成する光重合性組成物をオーバーコート/バリア層と支持層との間に塗布する工程であって、光重合性組成物は、第1のバインダー、モノマー、及び光開始剤を含む、工程と、
を含む。
別の実施形態は、印刷版原版を作製する方法を提供し、この方法は、
a)透明熱重合体のカバーシートを設ける工程と、
b)熱エンボス加工可能な剥離層を塗布する工程と、
c)カバーシートとは反対側の面上で剥離層にマイクロセルパターンでエンボス加工する工程と、
d)光重合性層を形成する光重合性組成物を剥離層と支持層との間に塗布する工程であって、光重合性組成物は、バインダー、モノマー、及び光開始剤を含む、工程と、
を含む。
更に別の実施形態は、印刷版原版を作製する方法を提供し、この方法は、
a)透明熱重合体のカバーシートを設ける工程と、
b)熱エンボス加工可能な剥離層を塗布する工程と、
c)カバーシートとは反対側の面上で剥離層にマイクロセルパターンでエンボス加工する工程と、
d)光重合性層を形成する光重合性組成物を剥離層と支持層との間に塗布する工程であって、光重合性組成物は、バインダー、モノマー、及び光開始剤を含む、工程と、を含む。
e)カバーシートを除去する工程と、
f)剥離層の上にマスクを設ける工程と、
を含む。
本発明のこれらの及び他の特徴及び有利性は、以下の詳細な説明を読むことで当業者により容易に理解されるであろう。明確にするため、別々の実施形態として前述又は後述される本発明の特定の特徴は、単一の実施形態における組み合わせにおいてももたらされ得る。反対に、単一の実施形態に関連して記載される本発明の様々な特徴は、別々に又は任意の下位の組み合わせにおいてももたらされ得る。
以降の詳細な説明全体を通じて、図面の全ての図中の類似の参照符号は類似の要素を意味する。
特段の指示がない限り、本明細書で使用される以下の用語は、下で定義される通りの意味を有する。
「化学線」とは、感光性組成物の物理的又は化学的な特徴を変化させるための反応又は反応群を開始させることができる放射を指す。
「ライン毎インチ」(LPI)とは、ハーフトーンスクリーンを使用する系における印刷解像度の尺度のことをいう。これは、ハーフトーン格子中でラインが互いにどれだけ近接しているかの尺度である。LPIが大きいほど、一般的に画像の細かさ及び鮮鋭性が大きいことを示す。
「ハーフトーン」は、画像を様々な大きさで中心間隔が等しいドットへと変換するスクリーニングプロセスによる連続階調の画像の再現のために使用される。ハーフトーンスクリーンにより、インクなどの印刷媒体の転写(又は非転写)により印刷される画像中の濃淡(又はグレー)領域を形成することができる。
「連続階調」とは、スクリーニングされなかった切れ目のない傾斜階調を含む、事実上無制限の範囲の色又はグレーの濃淡を有する画像を指す。
「ドット毎インチ」(DPI)とは、階調画像中のドット構造の頻度であり、空間的な印刷ドット濃度の尺度であり、特に、1直線インチ(2.54cm)の範囲内に配置され得る個々のドットの数である。DPI値は、画像解像度と相関する傾向がある。グラフィック用途のための典型的なDPI範囲は、75~150であるが、300に達する場合もある。
「線スクリーン解像度」は、「スクリーン線数」と呼ばれる場合もあり、ハーフトーンスクリーン上の1インチ当たりの線又はドットの数である。
「光学濃度」又は単に「濃度」は、画像の暗さ(光の吸収又は不透明性)の程度であり、次の関係式から決定することができる:
濃度=log10{1/反射率}
式中の反射率は{反射光の強度/入射光の強度}である。濃度は、通常は、ISO 5/3:2009 写真及びグラフィック技術のための国際規格-濃度測定-第3部:分光条件、に準拠して計算される。
「ベタインク濃度」とは、印刷色の最大量を示すことが意図される印刷領域の濃度の尺度である。
「粒状性」とは、印刷領域の濃度の変動を指す。ISO-13660国際印刷品質規格は、これを「全方向において1ミリメートル当たり0.4サイクルを超える空間周波数での濃度の非周期的な変動」として規定している。ISO-13660における粒状性の測定基準は、42umの正方形である小領域の数の濃度の標準偏差である。
「エンボス加工されたマイクロセルパターン」は、本発明の感光性要素の製造のいくつかの段階において組み込むためのパターンを一緒に形成するフィーチャの複合体を指す。感光性要素の中に複数のフィーチャが組み込まれた、エンボス加工されたマイクロセルパターンは、デジタル画像化装置によって赤外レーザー光を用いて感光性要素のデジタル層中に従来は形成されるマイクロセルパターンとは区別される。
「マイクロセル」は、印刷面を変更する画像要素又はマイクロセルを指し、これは小さい窪み及び/又は非常に小さい反転のようにみえる場合があり、これはそれぞれが、本発明の感光性要素から得られる印刷版上の最小の周期構造間の間隔よりも、少なくとも1つの次元において、より小さい。マイクロセルは、凸版印刷版によって基材上に印刷されるインクの均一性及び見かけ濃度を改善するように設計された、凸版印刷版の印刷面上の不規則な部分である。いくつかの実施形態では、凸版印刷版のマイクロセルは、本発明の感光性要素に一体化された印刷されたマイクロセルパターンのフィーチャに対応し得る。
「マイクロセルパターン」は、本発明の感光性要素から得られる凸版印刷版の印刷面を変更するパターンを一緒に形成する、画像要素又はマイクロセルの複合体を指す。
用語「パターン」は、「マイクロセルパターン」及び「印刷されたマイクロセルパターン」に関するものに限定されず、1つ又は2つの方向にランダム、疑似ランダム、又は規則的である個々のフィーチャパターンの複合体として含む、互いに対する個々のフィーチャの配置を指す。
「可視放射又は可視光」は、放射波長範囲が約390~約770nmである、ヒトの目で検出できる電磁放射の範囲を指す。
「赤外線又は赤外光」は、約770~106nmの放射波長を指す。
「紫外線又は紫外光」は、約10~390nmの放射波長を指す。
赤外、可視、及び紫外について示した波長範囲は一般的指針であり、一般的に紫外線と見なされるものと可視光線と見なされるものとの間、及び一般的に可視光線と見なされるものと赤外線と見なされるものとの間にはいくらかの放射波長の重なりが存在し得ることに留意すべきである。
「白色光」とは、太陽光のように全ての可視光の波長をほぼ等しい強度で含む光を指す。
「室内光」とは、部屋に通常の照明をもたらす光を指す。室内光は、可視光の全ての波長を含んでいても含んでいなくてもよい。
用語「感光性」は、化学線と反応して、感光性組成物が、反応又は反応群、特に光化学反応、を開始させることが可能な任意の系を包含する。化学線に露光すると、縮合機構又はフリーラジカル付加重合のいずれかにより、モノマー及び/又はオリゴマーの連鎖成長重合が誘起される。全ての光重合性機構が考えられるものの、本発明の組成物及びプロセスは、1つ以上の末端エチレン性不飽和基を有するモノマー及び/又はオリゴマーのフリーラジカルによって開始される付加重合に関して記載される。これに関して、光開始剤系は、化学線に露光されると、モノマー及び/又はオリゴマーの重合を開始するために必要なフリーラジカル源として機能することができる。モノマーは非末端エチレン性不飽和基を有してもよく、及び/又は組成物は、架橋を促進するバインダー若しくはオリゴマーなどの1種以上の他の成分を含有してもよい。そのため、用語「光重合性」は、光重合性、光架橋性又はその両方の系を包含することが意図されている。本明細書で使用する場合、光重合は、硬化と呼ばれる場合もある。感光性要素は、本明細書において、感光性原版、感光性印刷原版、印刷原版、及び原版と呼ばれる場合もある。
本明細書において、用語「固体」は、一定の体積又は形状を有し、その体積又は形状を変えようとする力に抵抗する感光性層の物理的状態のことをいう。光重合性組成物の層は室温(約5℃~約30℃の温度)で固体である。光重合性組成物の固体層は、重合(光硬化)されていても、重合されていなくてよく、又はその両方であってもよい。
用語「デジタル層」は、レーザー光、特には赤外レーザー光によって応答する又はアブレーション可能な層、より具体的には赤外レーザー光によってアブレーション可能である層を包含する。デジタル層は、赤外線ではない化学線に対して不透明でもある。デジタル層は、本明細書においては赤外線感受性層、赤外線感受性アブレーション層、レーザーアブレーション可能な層、又は化学線不透過層とも呼ばれる場合がある。
特段の指示がない限り、用語「感光性要素」、「印刷版原版」、「印刷原版」、及び「印刷版」には、平判、プレート、シームレス連続版、円筒版、プレート・オン・スリーブ、及びプレート・オン・キャリアなどの印刷用原版として好適な任意の形態の要素又は構造が包含されるが、これらに限定されない。
感光性要素
感光性要素は、光重合可能な印刷版原版である。感光性要素は、化学線に対して感受性のある組成物(大部分の実施形態では光重合性の組成物)の層を含む。感光性要素は、感光性組成物の層と、感光性層に隣接するデジタル層とを含む。デジタル層は、感光性要素用の画像のマスクを形成するために、典型的には赤外レーザー光であるレーザー光が使用されるデジタルダイレクト製版(digital direct-to-plate)画像技術で用いられる(従来のポジ画像又はフォトツールの代わりに)。デジタル層は、赤外線放射によってアブレーション可能であり非赤外の化学線を通さない赤外線アブレーション層を含む。赤外線アブレーション層は、(i)少なくとも1種の赤外線吸収材料と、(ii)放射線不透過性材料であって、(i)と(ii)とが同じであり得る又は異なり得る、放射線不透過性材料と、を含む。一実施形態では、赤外線アブレーション層は、光重合性層に面する面上にマイクロセルパターンでエンボス加工されている。赤外線アブレーション層がオーバーコート/バリア層を含む別の実施形態では、オーバーコート/バリア層は、光重合性層に面する面上にマイクロセルパターンでエンボス加工される。アナログプロセスのための更に別の実施形態では、感光性要素は、カバーシートと、カバーシートと光重合性層との間の剥離層とを含む。剥離層は、カバーシートとは反対側の面上でマイクロセルパターンでエンボス加工される。カバーシートが除去され、剥離層の上にマスクが塗布されてから、感光性要素がUV照射に曝露される。
マイクロセルパターンは複数のフィーチャを含み、各フィーチャは5~750平方マイクロメートルの面積を有する。マイクロセルパターンは、熱エンボス加工によって導入される。
熱エンボス加工は、隆起した表面を基材に付与するために使用される一般的なグラフィックアート技術である。この技術は、紙、ホイル、及びプラスチックフィルムのエンボス加工に一般に使用される。この技術は、サブマイクロメートルの解像度が可能であり、表面ホログラムの再現に一般に使用される。
熱エンボス加工は、最終製品の目的のパターンに整合する隆起したパターンを有するマスター画像を使用することから始まる。このマスターは平坦又は円形のいずれかであり、円形は高速ロールツーロールの用途で使用される。これらのマスターは、隆起した表面を有する任意のものであり得る。マスターを作製する一般的な方法の1つは、機械的方法又はレーザーエッチング法のいずれかを伴う。これらのマスターは、ホログラムの場合に一般に行われているように、フォトリソグラフィプロセスによって作製することもできる。
感光性要素に一体化された、エンボス加工されたマイクロセルパターン層を有する本発明の感光性要素の利点には、これがエンドユーザーの時間を節約すること、及び感光性要素から印刷版を準備する際の生産性を向上できることが含まれる。エンボス加工されたマイクロセルパターンの存在により、高速で運転される低解像度のデジタル画像化装置によって、マスクをデジタル層中に形成できるので、エンドユーザーがデジタル画像化装置を用いてデジタル層中にマイクロセルパターンを形成する必要性が回避され、印刷版の作製における生産性を向上させることができる。マイクロセルパターンは製造時に事前にエンボス加工されているので、エンドユーザーは、デジタル層からプレートセルパターン及びマスクを作成するための画像化時間の大幅な増加を伴う高価な高解像度デジタル画像化装置の必要性を回避できる。更に、本発明の感光性原版から得られる凸版印刷版は、有利には、印刷された基材へのインクの転写を改善するための、及び特にはインクの均一な濃い被覆を有するベタ領域を印刷するための、並びに微細な印刷要素及びハイライトドットの印刷を含む完全階調範囲の印刷を可能にする、印刷品質の増加する需要を満たす。
いくつかの実施形態では、感光性要素は、上方に配置され、光重合性層の表面全体を覆うか又は実質的に覆うデジタル層を初期的に含む。いくつかの実施形態では、赤外レーザー光は、デジタル層を画像様に除去(すなわちアブレーション又は気化)してインサイチューマスクを形成する。この化学線不透過層のための好適な材料及び構造については、米国特許第5,262,275号明細書中でFanにより;米国特許第5,719,009号明細書中でFanにより;米国特許第6,558,876号明細書中でFanにより;欧州特許出願公開第0741330A1号明細書中でFanにより;並びに米国特許第5,506,086号明細書及び同第5,705,310号明細書中でVan Zoerenにより開示されている。米国特許第5,705,310号明細書中でVan Zoerenにより開示されているように、デジタル層の材料が感光性要素から除去されることから、デジタル層の材料を捕捉するためにデジタル層に隣接する材料捕捉シートがレーザー露光時に存在していてもよい。感光性要素から除去されなかったデジタル層の部分のみが要素上に残ってインサイチューマスクを形成する。
デジタル層を構成する材料及びデジタル層が組み込まれる構造は、デジタル層が画像様に露光されて感光性要素の光重合性層上に又は隣接してインサイチューマスクを形成できる限り特に限定されない。デジタル層は、光重合性層の表面を実質的に被覆していてもよく、あるいは画像形成可能な部分のみを被覆していてもよい。デジタル層は、バリア層あり又はなしで使用することができる。バリア層と共に使用される場合、光重合性層とデジタル層との間の材料の移動を最小限にするために、バリア層は光重合性層とデジタル層との間に配置される。モノマー及び可塑剤は、隣接する層の材料と相溶性がある場合、経時的に移動する可能性があり、それによりデジタル層のレーザー光感受性が変化する場合がある、あるいは、画像化後にデジタル層の汚染及び粘着化が生じる場合がある。デジタル層はまた、デジタル層を選択的に除去又は転写できるレーザー光への感受性も有する。
いくつかの実施形態では、デジタル層は放射線不透過性材料と、赤外線吸収性材料と、任意選択的なバインダーとを含む。カーボンブラック及び黒鉛などの暗色の無機顔料、顔料の混合物、金属、並びに金属合金は、通常、赤外線感受性材料と放射不透過材料の両方として機能する。任意選択的なバインダーはポリマー系材料であり、これらとしては、自己酸化型ポリマー、非自己酸化型ポリマー、熱化学分解性ポリマー、ブタジエン及びイソプレンとスチレン及び/又はオレフィンとのポリマー及びコポリマー、熱分解性ポリマー、両性インターポリマー、ポリエチレンワックス、上述した剥離層として従来使用されている材料、並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。デジタル層の厚さは感受性と不透明性の両方を最適化する範囲とすべきであるが、これは通常約20オングストローム~約50マイクロメートルである。デジタル層は、効果的に化学線を遮断し、下にある光重合性層を重合させるために、2.0超の透過光学濃度を有する必要がある。
デジタル層は、(i)少なくとも1種の赤外線吸収性材料と、(ii)放射線不透過性材料であって、(i)と(ii)とが同じであり得る又は異なり得る、放射線不透過性材料と、少なくとも1種のバインダーと、を含む。次の材料はデジタル層のためのバインダーとして好適であり、ポリアミド、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートブチレート、エチレン-プロピレン-ジエンターポリマー、エチレンと酢酸ビニルとのコポリマー、酢酸ビニルとビニルアルコールとのコポリマー、酢酸ビニルとピロリドンとのコポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンワックス、ポリアセタール、ポリブチラール、ポリアルキレン、ポリカーボネート、ポリエステルエラストマー、塩化ビニルと酢酸ビニルとのコポリマー、スチレンとブタジエンとのコポリマー、スチレンとイソプレンとのコポリマー、スチレンとブタジエンとの熱可塑性ブロックコポリマー、スチレンとイソプレンとの熱可塑性ブロックコポリマー、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ブチルゴム、ニトリルゴム、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、環式ゴム、酢酸ビニルと(メタ)アクリレートとのコポリマー、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンターポリマー、メタクリレート-ブタジエン-スチレンターポリマー、アルキルメタクリレートのポリマー若しくはコポリマー、スチレンと無水マレイン酸とのコポリマー、スチレンとアルコールで部分的にエステル化された無水マレイン酸とのコポリマー、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。好ましいバインダーとしては、ポリアミド、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートブチレート、エチレン-プロピレン-ジエンターポリマー、エチレンと酢酸ビニルとのコポリマー、酢酸ビニルとビニルアルコールとのコポリマー、酢酸ビニルとピロリドンとのコポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンワックス、ポリアセタール、ポリブチラール、ポリアルキレン、ポリカーボネート、環式ゴム、スチレンと無水マレイン酸とのコポリマー、スチレンとアルコールで部分的にエステル化された無水マレイン酸とのコポリマー、ポリエステルエラストマー、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
放射線不透過性材料及び赤外線吸収性材料としての使用に好適な材料としては、金属、金属合金、顔料、カーボンブラック、黒鉛、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。各顔料が赤外線吸収性材料又は放射線不透過性材料(又は両方)として機能する顔料の混合物をバインダーと共に使用してもよい。染料も赤外線吸収性剤として好適である。適切な染料の例としては、ポリ(置換)フタロシアニン化合物;シアニン染料;スクアリリウム染料;カルコゲノピロアリリデン染料;ビス(カルコゲノピロロ)-ポリメチン染料;オキシインドリジン染料;ビス(アミノアリール)-ポリメチン染料;メロシアニン染料;クロコニウム染料;金属チオレート染料;及びキノイド染料が挙げられる。赤外線吸収性材料及び放射線不透過性材料の両方として機能する好ましいものは、カーボンブラック、黒鉛、金属、及び金属合金である。放射線不透過性材料及び赤外線吸収性材料は、材料を取り扱い易くし、均一に分布し易くするために、分散液であってもよい。
光重合性層は、バインダーと、少なくとも1種のエチレン性不飽和化合物と、光開始剤とを含む組成物から形成される固体層である。光開始剤は化学線に感受性を有する。本明細書全体を通じて、化学線には紫外線及び/又は可視光が含まれる。光重合性組成物の固体層は、凸版印刷に好適なレリーフを形成するために、1種以上の溶液で処理及び/又は加熱される。本明細書において、用語「固体」は一定の体積又は形状を有し、その体積又は形状を変えようとする力に抵抗する層の物理的状態を指す。光重合性組成物の固体層は、重合(光硬化)されていても、重合されていなくてもよく、又はその両方であってもよい。いくつかの実施形態では、光重合性組成物の層はエラストマーである。ある実施形態では、感光性要素は、少なくともバインダーと、少なくとも1種のエチレン性不飽和化合物と、光開始剤とからなる光重合性組成物の層を含む。別の実施形態では、光重合性組成物の層は、エラストマー系バインダーと、少なくとも1種のエチレン性不飽和化合物と、光開始剤とを含む。いくつかの実施形態では、凸版印刷版はエラストマー系印刷版である(すなわち光重合性層はエラストマー層である)。
バインダーは、単独のポリマーであってもポリマーの混合物であってもよい。いくつかの実施形態では、バインダーはエラストマー系バインダーである。他の実施形態では、光重合性組成物の層はエラストマーである。バインダーとしては、ポリイソプレン、1,2-ポリブタジエン、1,4-ポリブタジエン、ブタジエン/アクリロニトリル、及びジエン/スチレン熱可塑性-エラストマー系ブロックコポリマーなどの、共役ジオレフィン炭化水素の天然又は合成のポリマーが挙げられる。好ましくは、A-B-A型のブロックコポリマーのエラストマー系ブロックコポリマーであって、Aが非エラストマー系ブロックであり、好ましくはビニルポリマーであり、最も好ましくはポリスチレンを表し、Bがエラストマー系ブロックであり、好ましくはポリブタジエン又はポリイソプレンを表す、エラストマー系ブロックコポリマーである。いくつかの実施形態では、エラストマー系A-B-Aブロックコポリマーバインダーは、ポリ(スチレン/イソプレン/スチレン)ブロックコポリマー、ポリ(スチレン/ブタジエン/スチレン)ブロックコポリマー、及びこれらの組み合わせであってもよい。バインダーは、感光性組成物の約10重量%~90重量%の量で存在する。いくつかの実施形態では、バインダーは、感光性組成物の約40重量%~85重量%で存在する。
他の好適なバインダーとしては、アクリル;ポリビニルアルコール;ポリけい皮酸ビニル;ポリアミド;エポキシ;ポリイミド;スチレンブロックコポリマー;ニトリルゴム;ニトリルエラストマー;非架橋ポリブタジエン;非架橋ポリイソプレン;ポリイソブチレン及び他のブチルエラストマー;ポリアルキレンオキシド;ポリホスファゼン;アクリレートとメタクリレートとのエラストマー系ポリマー及びコポリマー;エラストマー系ポリウレタン及びポリエステル;エチレン-プロピレンコポリマー及び非架橋EPDMなどのオレフィンのエラストマー系ポリマー及びコポリマー;酢酸ビニル及びその部分的に水素化された誘導体のエラストマー系コポリマー;が挙げられる。
透明で曇りのない感光性層が製造される限り、光重合性組成物はバインダーと相溶性がある付加重合可能な少なくとも1種の化合物を含んでいてもよい。付加重合可能な少なくとも1種の化合物は、モノマーとも呼ばれる場合があり、単一のモノマーであってもモノマーの混合物であってもよい。光重合性組成物の中で使用できるモノマーは当該技術分野で周知であり、少なくとも1つの末端エチレン基を有する付加重合エチレン性不飽和化合物が挙げられるが、これに限定されない。モノマーは、光重合性組成物にエラストマー特性を付与するために当業者が適切に選択することができる。付加重合可能な少なくとも1種の化合物(すなわちモノマー)は、光重合性組成物の少なくとも5重量%、典型的には10重量%~20重量%の量で存在する。
光開始剤は、任意の単一の化合物であっても化合物の組み合わせであってもよく、これは化学線に対して感受性があり、過剰な停止なしにモノマー又はモノマー類の重合を開始するフリーラジカルを生成する。任意の公知の分類の光開始剤、特にはフリーラジカル光開始剤を使用することができる。代替として、光開始剤は、放射により活性化された増感剤によってフリーラジカルを生じさせる際に化合物のうちの1種がフリーラジカルを与える、化合物の混合物であってもよい。大部分の実施形態では、主露光(並びに後露光及びバックフラッシュ)用の光開始剤は、310~400nm、好ましくは345~365nmの可視光線又は紫外線に感受性を有する。光開始剤は、通常、光重合性組成物の重量基準で0.001%~10.0%の量で存在する。
光重合性組成物は、必要とされる最終的な特性に応じて他の添加剤を含んでいてもよい。光重合性組成物への追加的な添加剤としては、増感剤、可塑剤、レオロジー調整剤、熱重合禁止剤、着色剤、加工助剤、酸化防止剤、オゾン分解防止剤、染料、及び充填剤が挙げられる。
光重合性層の厚さは、必要とされる印刷プレートの種類に応じて幅広い範囲、例えば約0.005インチ~約0.250インチ以上(約0.013cm~約0.64cm以上)、にわたって変動する場合がある。いくつかの実施形態では、光重合性層は約0.005インチ~0.0450インチ(0.013cm~0.114cm)の厚さを有する。いくつかの他の実施形態では、光重合性層は約0.020インチ~約0.112インチ(約0.05cm~約0.28cm)の厚さを有する。他の実施形態では、光重合性層は約0.112インチ~約0.250インチ以上(0.28cm~約0.64cm以上)の厚さを有する。当該技術分野で従来行われているように、製造業者は、典型的には、支持体と光重合性層の厚さを含む印刷機上での印刷版の総厚さと比較して印刷原版を識別する。印刷版の光重合性層の厚さは、支持体の厚さを含まないので、典型的には製造業者が設計した厚さよりも小さい。
感光性要素は、感光性層上の又は感光性層に隣接した1つ以上の追加の層を含み得る。大部分の実施形態では、1つ以上の追加的な層は、支持体と反対の感光性層の面上にある。追加的な層の例としては、保護層、キャッピング層、エラストマー層、バリア層、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。1つ以上の追加的な層は、処理などの、要素を印刷版に変換する工程のうちの1つの間に、全部又は一部を除去可能であってもよい。
任意選択的には、感光性要素は少なくとも1つの光重合性層の上にエラストマー系キャッピング層を含んでいてもよい。エラストマー系キャッピング層は、典型的には、光重合性層のカレンダー加工時に感光性印刷要素の一部となる多層カバー要素の一部である。多層カバー要素、及びエラストマー系キャッピング層として好適な組成物は、Gruetzmacherらの米国特許第4,427,759号明細書及び米国特許第4,460,675号明細書に開示されている。いくつかの実施形態では、エラストマー系キャッピング層の組成物は、エラストマー系バインダーと、任意選択的なモノマー及び光開始剤及び他の添加剤とを含み、これらの全ては、バルクの光重合性層に使用されるものと同じであっても異なっていてもよい。エラストマー系キャッピング層は必ずしも光反応性成分を含有していなくてもよいものの、層は、下にあるバルクの光重合性層と接触すると最終的に感光性になる。そのため、化学線に画像様露光すると、エラストマー系キャッピング層は、重合又は架橋が生じた硬化部分と、未重合すなわち未架橋のままである未硬化部分とを有する。処理によって、エラストマー系キャッピング層の未重合部分が光重合性層と共に除去され、レリーフ面が形成される。化学線に露光されたエラストマー系キャッピング層は、光重合性層の重合領域の表面に残り、印刷プレートの実際の印刷面になる。エラストマー系キャッピング層を含む感光性要素の複数の実施形態では、セルパターン層はエラストマー系キャッピング層とデジタル層との間に配置される。
凸版印刷版として有用な感光性要素のいくつかの実施形態については、光重合性層の表面は粘着性であってもよく、実質的に非粘着性の表面を有する剥離層が光重合性層の表面に設けられていてもよい。このような剥離層は、任意選択的な仮カバーシート又は他のデジタルマスク要素の除去時に光重合性層の表面を傷つかないように保護することができ、また光重合性層が確実にカバーシート又は他のデジタルマスク要素に貼り付かないようにすることができる。画像の露光中、剥離層は、マスクを有するデジタル要素が光重合性層と結合することを防止することができる。剥離層は、化学線に感受性を有さない。剥離層は、光重合性層とデジタル層との間に任意選択的に介在するバリア層の第1の実施形態としても好適である。エラストマー系キャッピング層は、バリア層の第2の実施形態としても機能することができる。剥離層に好適な材料の例は当該技術分野で周知であり、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ヒドロキシアルキルセルロース、エチレンと酢酸ビニルとのコポリマー、両性インターポリマー、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
感光性印刷要素は、要素の最上層の上に、印刷版の作製前に除去され得る仮カバーシートも含んでいてもよい。カバーシートの1つの目的は、保管時及び取扱時に、感光性印刷要素の最上層を保護することである。カバーシートに好適な材料の例としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、フルオロポリマー、ポリアミド、又はポリエステルの薄膜が挙げられ、これらは剥離層で下引きされていてもよい。カバーシートは、好ましくは、Mylar(登録商標)ポリエチレンテレフタレートフィルムなどのポリエステルから作製される。
感光性要素の作製プロセス
感光性要素を作製するプロセスは、感光性要素の層上に、又は光重合性層と集合体を形成する別個の要素の層若しくはフィルム上に、マイクロセルパターンをエンボス加工することによって、マイクロセルパターンを形成して感光性要素を形成する工程を含む。マイクロセルパターンは製造時に感光性要素に一体化される。大部分の実施形態では、マイクロセルパターンは、エンボス加工され、デジタル層の一部として組み込まれ、感光性要素の光重合性層に面する。いくつかの実施形態では、マイクロセルパターンは、デジタル層に隣接するオーバーコート/バリア層にエンボス加工されている。オーバーコート/バリアは熱エンボス加工可能であり、光重合性層に面する面上にエンボス加工されている。いくつかの他の実施形態では、カバーシートと光重合性層との間の剥離層上でマイクロセルパターンがエンボス加工され、マイクロセルパターンは、カバーシートとは反対側の面上にある。
バインダーと、モノマーと、光開始剤と、他の任意選択的な添加剤とを混合することによって形成される光重合性組成物の層を含む感光性要素印刷版原版を作製又は製造することは十分に当業者の技術の範囲内である。大部分の実施形態では、セルパターン層は、光重合性層と隣接することになるデジタル層の表面上に印刷されることによって設けられるので、セルパターン層は、光重合性印刷版原版の製造のために典型的に使用される高温に耐え、乱されたり壊されたりしない必要がある。大部分の実施形態では、光重合性混合物は、支持体とデジタル層を有する仮カバーシートなどの、2枚のシートの間、又は1枚の平らなシートと離型ロールとの間、の望ましい厚さまで室温より上の温度でホットメルトへと形成され、押出され、カレンダー加工される。あるいは、光重合性材料は、押出及び/又はカレンダー加工されて仮支持体上に層を形成し、その後望ましい最終的な支持体又はデジタルカバーシートにラミネートされてもよい。印刷版原版は、適切な混合装置の中で成分を混ぜ合わせた後に適切なモールドの中で材料を望ましい形状に圧縮することによって作製することもできる。材料は、通常は支持体とカバーシートとの間で圧縮される。成形工程には圧力及び/又は熱が含まれていてもよい。
感光性要素は、二層構造又は多層構造であってもよい少なくとも1つの光重合性層を含む。更に、感光性要素は少なくとも1つの光重合性層の上のエラストマー系キャッピング層を含んでいてもよい。多層カバー要素、及びエラストマー系キャッピング層として好適な組成物は、Gruetzmacherらの米国特許第4,427,759号明細書及び米国特許第4,460,675号明細書に開示されている。
円筒形状の光重合性要素は任意の好適な方法によって作製することができる。一実施形態では、円筒形状の要素は、キャリア又は円筒状の支持体すなわちスリーブの上に巻かれた光重合性印刷プレートと円筒形状を形成するために嵌め合わされたプレートの端部とから形成することができる。円筒形状の光重合性要素は、Cushnerらの米国特許第5,798,019号明細書に開示されている方法及び装置に従って円形に押出及びカレンダー加工して作製することもできる。
感光性要素は、いくつかの方法で製造することができ、一実施形態では、全ての必要な層、すなわち、光重合性層、及びエンボス加工されたマイクロセルパターンを有するデジタル層、又は、光重合性層、デジタル層、及びデジタル層と光重合性層との間にあって、光重合性層に面する面上にマイクロセルパターンがエンボス加工されているオーバーコート/バリア層、を有する印刷版原版として販売することができる。代替として、感光性要素は、別個の構成要素として、例えば、カバーシート、カバーシートとは反対側の面上でマイクロセルパターンでエンボス加工された剥離層、及び剥離層と支持体との間にある光重合性物、として販売することができる。これらの別個の構成要素は別個に処理されるが、光重合性層の画像様露光の前に組み立てられて感光性要素が形成される。
1.ある実施形態では、ポリエステルフィルムなどのポリマーフィルムのウェブ上にデジタル組成物がコーティングされて、フィルム上にデジタル層が形成される。フィルムとは反対側のデジタル層の面上にマイクロセルパターンが連続的にエンボス加工されて、デジタルカバーシートが形成される。マイクロセルパターンのフィーチャは連続的にエンボス加工され、その結果、エンボス加工されたマイクロセルパターンはデジタル層ウェブ上でパターンの継ぎ目、中断、又は分割を含まない。光重合性組成物は押出成形されて、例えばポリエステルフィルムなどのベース支持体と、デジタルカバーシートとの間に光重合性層が形成され、マイクロセルパターン層を有するデジタルカバーシートの面は支持体とは反対側の光重合性層に接触する。ベース支持体と、光重合性層と、エンボス加工されたマイクロセルパターンを有するデジタル層と、任意選択のカバーシートとしてのポリマーフィルムと、を含む印刷版原版が任意の仕上げ寸法に切断されて、エンドユーザーに販売され得る。
2.1つの別の実施形態では、ポリエステルフィルムなどのポリマーフィルムのウェブ上にデジタル組成物がコーティングされてフィルム上にデジタル層が形成され、これはその後、シートの特定のサイズに切断される。フィルムとは反対側にあるデジタル層の面上のシートにマイクロセルパターンがエンボス加工されて、デジタルカバーシートが形成される。デジタルカバーシートは、光重合性層にラミネートされて、エンボス加工されたマイクロセルパターンが光重合性層に接触して印刷版原版が形成され得る。
3.1つの他の実施形態では、ポリエステルフィルムなどのポリマーフィルムがマイクロセルパターンでエンボス加工されてフィルム上にマイクロセルパターンが形成され、熱的に画像形成可能な組成物の層が、マイクロセルパターンとは反対側の面上でフィルム上に設けられて、デジタルカバーシートが構築される。デジタルカバーシートは、光重合性層の表面上にラミネートされて、エンボス加工されたマイクロセルパターンが光重合性層に接触して印刷版原版が形成される。
4.更に別の実施形態では、ポリエステルフィルムなどのポリマーフィルムである支持体上に光重合性層が配置される。剥離層がマイクロセルパターンでエンボス加工され、マイクロセルパターンを有する面が光重合性層に接触して光重合性層上に配置される。剥離層の上部にカバーシートが配置されて印刷版原版が形成される。カバーシートを除去して、印刷版原版を凸版印刷版に変換する際に、剥離層の上部のマスクと置換することができる。
上記にて説明されている本発明の教示の利益を受ける当業者は、これらに対する様々な修正に影響を及ぼすことができる。これらの修正は、添付の請求項に示されている本発明の範囲内に包含されるものとして解釈されるべきである。
以下の実施例において、全てのパーセンテージは、特段の記載がない限り重量基準である。CYREL(登録商標)光重合性印刷プレート、CYREL(登録商標)露光ユニット、及びCYREL(登録商標)処理装置は、全てThe DuPont Company(Wilmington,DE)から入手可能である。
以下の実施例では、印刷プレートを作製するために、DuPont(商標)による市販のDPR(登録商標)デジタルプレートを使用した。デジタルプレートのカバーシートフィルムは、以下の実施例で更に説明するように、PET上に特別なコーティングを有し得る。オリジナルのエンボス加工されていないカバーシートフィルムは、そのままコントロールとしての役割のために使用した。カバーシートフィルムのエンボス加工は、5マイクロメートルの表面を有する3M 261Xラッピングフィルムのシートから得られたランダムパターンを使用して実施した。エンボス加工を、Professional Laminating SystemsのPL238WFシステムで、300°Fで毎分6.5インチの速度で実施した。エンボス加工は、ラッピングフィルムの粗面を、PETカバーシートのコーティングされた表面と接触させて実施した。ラッピングフィルムを、ラミネーション直後に除去し廃棄した。同じラミネートシステムを使用して、同じ温度で、ただし毎分55インチの速度で、このカバーシートを光重合体にラミネートすることにより、フレキソ印刷プレート原版を作製した。次いで、ラミネートされたプレートを60℃で一晩放置した。
Cyrel(登録商標)使用手順マニュアルに従って、印刷プレート原版を凸版印刷プレートに変換した。透明ネガを使用してアナログプレートを画像化して、大きなベタ領域を形成した。ベタインク濃度の測定に好適な大きなベタ領域を形成する画像を使用して、デジタルプレートがEsko CDI Spark2530で画像化された。基材上にベタ印刷するために、凸版印刷プレートを試験した。Mark Andy 830印刷機及びSun Chemical製のAquaverse Pro Cyanインクを使用した。ベタ印刷領域のインク濃度は、Techkon SpectroJet走査型分光光度計-濃度計(Techkon USA(Danvers,MA,U.S.A)より)を使用して測定した。
実施例1
この実施例では、DPR(登録商標)デジタルプレートのカバーシートフィルムを、いかなる追加のコーティングもなしで直接使用して、標準のデジタルフレキソ印刷プレートを作製した。カバーシートは、PETフィルム上にコーティングされた2.5マイクロメートル厚のアブレーション可能な層からなる。このカバーシートフィルムの1つのサンプルを、そのままコントロールとして使用した。上述したように別のサンプルにエンボス加工した。これらのカバーシートフィルムを組み込んだフレキソ印刷プレートを作製し、印刷で試験した。エンボス加工されていないサンプルのベタインク濃度は1.12であったが、一方でエンボス加工されたサンプルのベタインク濃度は1.23であった。この結果、印刷されたサンプルにおいて、目に見える著しい改善が見られた。
実施例2
この実施例では、DPR(登録商標)デジタルプレートのカバーシートフィルムを10マイクロメートルの厚さの酸素バリアでコーティングした。このバリア層は、ポリアミド樹脂で構成されている。修正されたカバーシートフィルムの1つのサンプルを、そのままコントロールとして使用して、硬化中にプレートへの酸素の移動を阻止するためのバリア層を有するデジタルフレキソプレートを作製した。このバリア層は、印刷時に好ましいことがあるフラットトップドットを有するフレキソプレートを作製するのに役立つ。修正されたカバーシートフィルムの別のサンプルが、上述したようにエンボス加工された。これらのカバーシートフィルムを組み込んだフレキソ印刷プレートを作製し、印刷で試験した。エンボス加工されていないサンプルのベタインク濃度は1.12であったが、一方でエンボス加工されたサンプルのベタインク濃度は1.25であった。この結果、印刷されたサンプルにおいて、目に見える著しい改善が見られた。
実施例3
この実施例では、市販のフレキソプレートである、DuPont(商標)によるHORB(登録商標)デジタルプレートを使用して、標準のアナログフレキソ印刷プレートを作製した。フレキソプレートのカバーシートフィルムは、PETフィルム上にコーティングされた厚さ4.0マイクロメートルの剥離層を有する。このカバーシートフィルムの1つのサンプルを、そのままコントロールとして使用した。カバーシートフィルムの別のサンプルは、その剥離層に、上述したようなエンボス加工されている。これらのカバーシートフィルムを組み込んだフレキソ印刷プレートを作製し、印刷で試験した。エンボス加工されていないサンプルのベタインク濃度は1.08であったが、一方でエンボス加工されたサンプルのベタインク濃度は1.20であった。この結果、印刷されたサンプルにおいて、目に見える著しい改善が見られた。
実施例1~3に示すように、フレキソ印刷プレートを作製する前にカバーシート上にコーティングをエンボス加工することにより、ベタインク濃度の大幅な改善が得られた。エンボス加工に使用するパターンを最適化することにより、ベタインク濃度を更に改善させることができる。

Claims (11)

  1. (a)第1のバインダー、モノマー、及び光開始剤を含む光重合性層であって、支持層によって支持されている、光重合性層と、
    (b)赤外線によりアブレーションが可能であり非赤外の化学線を通さない赤外線アブレーション層であって、
    (i)少なくとも1種の赤外線吸収性材料と、
    (ii)放射線不透過性材料であって、(i)と(ii)とが同じであり得る又は異なり得る、放射線不透過性材料と、
    (iii)少なくとも1種の第2のバインダーと、を含み、
    前記赤外線アブレーション層は、前記光重合性層に面する面上にマイクロセルパターンでエンボス加工されている、赤外線アブレーション層と、
    (c)カバーシートと、
    を備える、印刷版原版。
  2. 前記赤外線アブレーション層は、マイクロセルパターンでエンボス加工され、前記支持層とは反対側の前記光重合性層の表面にラミネーションによって設けられる、請求項1に記載の印刷版原版。
  3. 前記赤外線アブレーション層は2.0を超える透過光学濃度を有する、請求項1に記載の印刷版原版。
  4. 前記マイクロセルパターンは複数のフィーチャを備え、前記フィーチャの各々が5~750平方マイクロメートルの面積を有する、請求項1に記載の印刷版原版。
  5. 前記第1のバインダーは前記第2のバインダーとは異なる、請求項1に記載の印刷版原版。
  6. (a)第1のバインダー、モノマー、及び光開始剤を含む光重合性層であって、支持層によって支持されている、光重合性層と、
    (b)赤外線によりアブレーションが可能であり非赤外の化学線を通さない赤外線アブレーション層であって、
    (i)少なくとも1種の赤外線吸収性材料と、
    (ii)放射線不透過性材料であって、(i)と(ii)とが同じであり得る又は異なり得る、放射線不透過性材料と、
    (iii)少なくとも1種の第2のバインダーと、を含み、
    前記赤外線アブレーション層は、前記光重合性層に面する面上に熱エンボス加工可能であり且つマイクロセルパターンでエンボス加工されているオーバーコート/バリア層を含む、赤外線アブレーション層と、
    (c)カバーシートと、
    を備える、印刷版原版。
  7. (a)カバーシートと、
    (b)剥離層であって、カバーシートとは反対側の面上にマイクロセルパターンでエンボス加工されている、剥離層と、
    (c)バインダー、モノマー、及び光開始剤を含む光重合性層であって、前記剥離層と支持層との間にある、光重合性層と、
    を備える、印刷版原版。
  8. 印刷版原版を作製する方法であって、
    a)透明熱重合体のカバーシートを設ける工程と、
    b)赤外線アブレーション層を形成する赤外線アブレーション組成物を前記カバーシート上に設ける工程であって、前記赤外線アブレーション組成物は、(i)少なくとも1種の赤外線吸収性材料と、(ii)放射線不透過性材料であって、(i)と(ii)とが同じであり得る又は異なり得る、放射線不透過性材料と、(iii)少なくとも1種の第2のバインダーと、を含む、工程と、
    c)前記カバーシートとは反対側の面上にマイクロセルパターンで前記赤外線アブレーション層をエンボス加工する工程と、
    d)光重合性層を形成する光重合性組成物を前記赤外線アブレーション層と支持層との間に塗布する工程であって、前記光重合性組成物は、第1のバインダー、モノマー、及び光開始剤を含む、工程と、
    を含む、方法。
  9. 印刷版原版を作製する方法であって、
    a)透明熱重合体のカバーシートを設ける工程と、
    b)赤外線アブレーション組成物を前記カバーシート上に塗布して、赤外線アブレーション層を形成する工程であって、前記赤外線アブレーション組成物は、(i)少なくとも1種の赤外線吸収性材料と、(ii)放射線不透過性材料であって、(i)と(ii)とが同じであり得る又は異なり得る、放射線不透過性材料と、(iii)少なくとも1種の第2のバインダーと、を含む、工程と、
    c)熱エンボス加工可能なオーバーコート/バリア層を前記赤外線アブレーション層上に塗布する工程と、
    d)前記カバーシートとは反対側の、前記オーバーコート/バリア層の面上にマイクロセルパターンでエンボス加工する工程と、
    e)光重合性層を形成する光重合性組成物を前記オーバーコート/バリア層と支持層との間に塗布する工程であって、前記光重合性組成物は、第1のバインダー、モノマー、及び光開始剤を含む、工程と、
    を含む、方法。
  10. 印刷版原版を作製する方法であって、
    a)透明熱重合体のカバーシートを設ける工程と、
    b)熱エンボス加工可能な剥離層を塗布する工程と、
    c)前記カバーシートとは反対側の面上で前記剥離層にマイクロセルパターンでエンボス加工する工程と、
    d)光重合性層を形成する光重合性組成物を前記剥離層と支持層との間に塗布する工程であって、前記光重合性組成物は、バインダー、モノマー、及び光開始剤を含む、工程と、
    を含む、方法。
  11. 請求項9に記載の方法であって、
    e)前記カバーシートを除去する工程と、
    f)剥離層の上にマスクを設ける工程と、
    を更に含む、方法。
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