JP2022512368A - 薬剤を送達するためのアセンブリ - Google Patents

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Abstract

カテーテル(10)および供給システム(12)を備える、薬剤を送達するためのアセンブリ。カテーテル(10)は、近位端(101)から遠位端(102)に延び長手方向軸(103)を画定する第1の管腔(112)を含むカテーテル本体(11)と、遠位端に隣接し第1の管腔(112)に流体連通している第1の出口(133)とを備える。供給システム(12)は、近位端(101)において、キャリア流体のための第1の入り口ポート(122)と、薬剤のための第2の入り口ポート(129)と、第1の入り口ポートおよび第2の入り口ポートならびに第1の管腔(112)に流体連通している出力ポート(125)とを備える。供給システム(12)は、第1の入り口ポート(122)から出力ポート(125)までの流体経路を備え、流体経路は、第2の入り口ポート(129)の付近に、薬剤をベンチュリ効果によって第2の入り口ポートから吸引するように構成されている狭窄部(124)を備える。カテーテル(10)は、第1の出口(133)に隣接して配置され第1の管腔(112)に流体連通している弁(14)を備える。弁は、弁座(140)および感圧弁部材(141)を備える。

Description

本発明は、薬物または他の治療用薬剤など、薬剤を人または動物の体内の内部空洞内に送達するためのアセンブリに関する。薬剤は、キャリア流体を用いた粉末形態で供給される。本発明は、詳細には、消化管(gastro-intestinal tract: GI tract)に薬剤を送達するためのアセンブリに関する。
粉末形態の治療用薬剤を送達するためのアセンブリは、2009年11月12日の米国特許出願公開第2009/0281486号、および2015年4月2日の米国特許出願公開第2015/0094649号により知られている。これらのアセンブリは、治療用薬剤を保持するための容器、および加圧流体源を備える。これらはともに、連結部材を介してカテーテルに流体結合され、この連結部材は、容器に結合されている第1の入り口ポート、加圧流体源に結合されている第2の入り口ポート、およびカテーテルに結合されている出口ポートを有する。連結部材には、第1の入り口ポートの近くに局在低圧システムを設けるために、ベルヌーイの流体動力学の法則が利用される。連結部材を通過する加圧流体は、第1の入り口ポートを通過するとき、強い吸入力を形成することになる。結果的に、治療用薬剤は、第1の入り口ポートからカテーテルに向かって吸入される。
上記の種類のアセンブリを使用する際に観察されている1つの問題は、カテーテルには、遠位領域において詰まる傾向があるという点である。
特に食道および胃における消化管出血は、適時に処置されなければ、劇的な結果をもたらす可能性がある。医療指針では、患者が症状を呈してから12時間以内に処置することが推奨されている。しかしながら、患者の大部分が、内視鏡検査を受けるまでに24時間を上回る遅れをとっているというデータが示されている。上部GI管における急性静脈瘤出血の死亡率は、6週間で20%前後である。(出典:「Early application of haemostatic powder added to standard management for oesophagogastric variceal bleeding: a randomised trial」、Mostafa Ibrahimら、Gut 2018;0:1-10; doi: 10.1136/gutjnl-2017-314653)
消化管出血を止める応急処置は、止血薬剤を大抵は粉末形態で、出血部位に供給することである。止血粉末を早期(たとえば、2時間以内)に用いると、臨床的および内視鏡的止血が改善することがわかっている。しかしながら、これにより、カテーテルが詰まった場合、十分な量の止血粉末が送達されなくなるので患者への深刻なリスクが生じる。
さらなる別の課題は、そのようなカテーテルには、適切な部位で粉末を送達するために内部管腔の視覚情報(vision)が必要であるという点である。この目的を達成するためには、内視鏡専門医が存在する必要がある。しかしながら、患者は、そのような訓練を受けた者が対応できるようになるまで長時間、待たされる場合があり、それにより、死亡の確率を高めることにつながる可能性がある。さらなる別の課題は、GI管の中、特に胃の中のいくつかの部位は、カテーテルの噴霧孔の到達が難しいという点である。これらの部位は、カテーテルの後部に位置し、カテーテルを後ろ向きに曲げることが必要になる。しかしながら、この結果、内視鏡からの視覚情報がない場合、難しく、時間のかかる仕事が生じることになる。
米国特許出願公開第2009/0281486号 米国特許出願公開第2015/0094649号
「Early application of haemostatic powder added to standard management for oesophagogastric variceal bleeding: a randomised trial」、Mostafa Ibrahimら、Gut 2018;0:1-10; doi: 10.1136/gutjnl-2017-314653)
そのため、本発明の目的は、上記の問題のうちの1つまたは複数を克服する、特に粉末形態の薬剤を人または動物の体内に送達することを可能にするアセンブリを提供することである。治療用薬剤を送達するのにより信頼性の高い、具体的には、送達される薬剤によってカテーテルの詰まりのリスクを低減するそのようなアセンブリを提供することを目的とする。到達が難しい腔内エリアでさえも、および/または視覚情報をもはや必要とすることなく、所望の薬剤を容易に供給することを可能にすることを目的とする。そのため、本発明の目的は、可能性として、訓練を受けた内視鏡専門医を必要としない体内管腔内に薬剤を送達するためのアセンブリを提供することである。特に消化管出血の場合に、より早期に出血を止め、患者に可能性としてより高い生存率を与えるために、より速く、より効果的な薬剤の送達を可能にするそのようなアセンブリを提供することを目的とする。
そのため、本発明の態様によれば、添付の特許請求の範囲に提示するアセンブリが提供される。本発明によるアセンブリは、カテーテルを備え、このカテーテルは、近位端から遠位端に延びる第1の管腔を含むカテーテル本体を含む。第1の管腔は、カテーテル本体の長手方向軸と同一とすることができる長手方向軸を画定する。カテーテルは、遠位端に隣接し第1の管腔に流体連通している第1の出口をさらに含む。
第1の態様によれば、具体的には、アセンブリは、薬剤と、キャリア流体、具体的にはガスとの混合物を送達するための供給システムを備える。供給システムは、近位端において、キャリア流体のための第1の入り口ポートと、薬剤のための第2の入り口ポートと、第1の入り口ポートおよび第2の入り口ポートならびに第1の管腔に流体連通している出力ポートとを含む。供給システムは、第1の入り口ポートから出力ポートまで配置されている流体チャネルまたは流体経路を含み、この流体チャネルまたは流体経路は、第2の入り口ポートの付近に、薬剤をベンチュリ効果により第2の入り口ポートから吸引するように構成されている狭窄部を含む。流体チャネルまたは流体経路の狭窄部分は、本明細書においては以降、ベンチュリチャネルと呼ぶ。
上記の第1の態様とともに、または第1の態様とは無関係に提供され得る第2の態様によれば、カテーテルは、外部環境から第1の管腔を閉鎖するように構成されている弁を含む。弁は、遠位側において、たとえば第1の出口において、またはさらなる上流で、第1の管腔を閉鎖することができる。有利には、この弁は、第1の管腔内の閾値(差動)圧力レベルに到達すると同時に開放する感圧弁である。この目的を達成するために、弁は、弁座と、有利には弁座を取り囲む、弾性および/または可撓性の膜などの感圧弁部材とを含むことができる。弁は、一旦、第1の管腔内の(差動)圧力が閾値を下回ると、再度、閉鎖するように構成され得る。
そのような弁システムにより、体内へのカテーテルを導入および操作中、第1の管腔内で薬剤が体液および水分に曝されるのを回避するために、第1の管腔を閉鎖することが可能になる。結果として、(粉末状)薬剤が外部流体と反応することによる管腔の詰まりのリスクが大きく低減または回避される。
上記の第1の態様による供給システムと、上記の第2の態様による弁との組合せにより、供給システムが遠位側において管腔の詰まりを防止する、または少なくとも低減するという点で、相乗効果がもたらされることがわかったことは驚くべきことである。さらには、詰まりが生じた場合、上述した弁と供給システムとの組合せにより、詰まりのサイズが抑えられ、管腔からの詰まりの除去を助ける。供給システムは、弁が開放したときに生じるキャリア流体の流れが創出されたときのみ、そのリザーバからカテーテル内に薬剤を吸引することになる。そのため、管腔内の薬剤の堆積が防止され、それにより、詰まりが大きく低減する。詰まりがカテーテルの管腔内で生じた場合には、キャリア流体の流れは、止まることになり、薬剤が詰まりに対して堆積するのが防止される。そのため、詰まりは、サイズが大きくならない。同時に、管腔内の圧力は上昇することになり、管腔からの詰まりの除去を助ける。そのため、この供給システムは、信頼できるやり方で、本明細書に説明するアセンブリにおいて感圧弁システムを使用することを可能にする。
有利には、感圧弁部材は、カテーテル本体に周方向に取り付けられた弾性膜である。有利には、弾性膜は、弾性膜の周囲を画定する外側縁部を含む。弾性膜の、たとえば外側縁部に隣接する部分は、可能性として実質的に円筒形のスリーブとして成形され得、このスリーブは、たとえばその周縁または周囲において、カテーテル本体を封止するように作製されている。したがって、スリーブの封止部分は、カテーテル本体に取り付けられている。有利には、弾性膜は、貫通口を含み、膜の内側縁部は、貫通口の周界を画定する。内側縁部は、弁の閉鎖状態で弁座を封止し、弁の開放状態で弁座から偏向する。有利には、弁の閉鎖状態においては、内側縁部は、弾性膜の取付け部分からカテーテル本体まで軸方向に離間している。弁部材がカテーテル本体の周界または周囲に沿って取り付けられ、中心の貫通口が設けられているとき、差動圧力による弁部材の改良された変形が得られる。弁部材は、軸方向の伸びと半径方向の膨らみとのうちの一方、またはそれらの組合せにより変形することになる。
有利には、供給システムにおいては、第2の入り口ポートおよび出力ポートは、互いからオフセットされていても、またはオフセットされていなくてもよい平行軸を有する。ポートをそのように配設した場合、薬剤粉末の吸引の最適なベンチュリ効果を得ることができ、さらには、供給システム自体、およびさらなる下流の管腔の詰まりが防止されることが観察されている。第1の入り口ポートは、第2の入り口ポートおよび出力ポートのいずれか一方または両方の軸に平行である軸を有することができる。有利には、ベンチュリチャネルおよび第2の入り口ポートは、同心である。ただし、代替として、ベンチュリチャネルと第2の入り口ポートを互いに対して偏心して配置することも可能である。供給システムにおける上記の配設のうちのいずれの場合でも、流体に対する薬剤の比率がより高いキャリア流体/薬剤の混合物が生成され得ることが観察されている。同等の流体容量において薬剤の量が相対的により多い混合物が好ましいのは、このことが患者を処置するときの吹送の危険性の低減につながることになるからである。本発明の態様による供給システムは、異なっている粒子サイズの粉末とともに使用するのに容易に調整可能であることを便宜上、留意することとする。
上記の第1の態様と第2の態様との組合せで、または切り離して提供され得る第3の態様によれば、カテーテルは、第1の出口から排出される(医療用または治療用)薬剤の流れを第1の管腔内の薬剤の流れに対して後ろ向き、可能性として半径方向に偏向させるように構成されている流体偏向手段を備える。したがって、流体偏向手段によって偏向する流れの(平均)速度は、第1の管腔を通って近位端に向かって配向された流れに対して、長手方向軸に沿って後ろ向きに配向された成分を有する。加えて、(平均)流れ速度は、長手方向軸に対する垂直成分(すなわち、半径方向成分)を有することができる。有利には、流体偏向手段は、第1の出口とすることも、または追加の出口とすることもできる第1の管腔の出口に有利には対向して(すなわち、面して)配置されている流体偏向面を含む。有利には、流体偏向面は、長手方向軸の遠位側から測定された95°から180°の間、有利には105°から175°の間の角度で長手方向軸に対して傾斜している。流体偏向面は、固定した配向で実装することも、または長手方向軸に対して相異なる配向間で移動自在とすることもでき、たとえば、上記に示した配向による展開構成、およびたとえば嵩張りを抑えるための非展開構成が想定される。
流体偏向面をそのように配設することにより、カテーテルを通して送達される薬剤を後ろ向き、可能性として半径方向に偏向させることが可能になり、それにより、カテーテルの後部におけるエリアには、薬剤が、容易に、カテーテル本体を曲げる、または過度に操作する必要なく到達することが可能になる。従来技術のカテーテルなどのカテーテルを曲げると、カテーテルが引っかかり、詰まる可能性が高まることになることを便宜上、留意することとする。
有利には、第1の流体偏向手段は、第1の管腔の出口と第1の管腔の出口に比べて近位側に配置されている第1の出口との間に延びる流体チャネルまたはチャンバで形成されている、またはそれを含む。したがって、第1の管腔の出口は、流体チャネルの入り口ポートを形成する。第1の管腔の出口は、第1の管腔の側壁内に、または第1の管腔の遠位端に配置され得る。有利には、流体チャネルは、第1の管腔に平行に(たとえば、長手方向軸に平行に)延びる。有利には、流体チャネルは、第1の管腔を完全に取り囲むことができ、たとえば、第1のチャネルは、第1の管腔と同心とすることができる。そのような配置により、第1の出口に対向する流体チャネルの壁は、流体偏向面として機能する。例として、第1の流体偏向手段は、第1の管腔から排出される流れに180°の流れ方向変化を与えるように構成され得る。
有利には、可能性として第1の管腔の出口の下流に配置されている第1の出口においては、さらなる流体偏向段が、したがって、(第1の)流体偏向面の下流に設けられ得る。第2の流体偏向段は、第1の流体偏向手段が与えた方向変化に比べて対向する向きの流れ方向の変化を、たとえば第1の流体偏向手段が与えた流れ方向に比べて対向する向きの5°から85°の間の角度、有利には、15°から65°の間の角度だけ与えるように構成され得る。結果として、後ろ向きの成分に加えて半径方向の成分が、流体に与えられる。第1の管腔内の流れ方向に比べて第1の出口における流れ方向の全変化は、95°から175°の間とすることができる。
第2の流体偏向段を設けるために、流体偏向手段は、カテーテル本体の半径方向に延びる突出部を含むことができる。突出部は、有利には、第1の出口に対向して配置されている。突出部は、流体衝突面として機能する第1の出口に対向し上記に示した流れ方向の変化を与えるように構成されている流体偏向面を含む。
したがって、そのような第2の流体偏向手段は、2段流体偏向を得ることを可能にし、2段流体偏向により、流体偏向面における偏向がより容易に、より効率的に行われる。その上、第2の流体偏向手段における薬剤の流れを外部環境からより効果的に保護することが可能になり、そのことは、動作性能の改良、および外部要因に曝されることによる詰まりのリスクの減少につながる。
人または動物の体内の医学的状態を処置する方法について説明する。これらの方法は、本明細書に説明するアセンブリを利用して、粉末の形態の薬剤を供給することによって動作する。可能な医学的状態は、憩室、ポリープ、もしくは瘻の処置などの内視鏡的処置から生じる、または潰瘍、裂傷、もしくは静脈瘤に起因する自然出血から生じる消化管出血の処置である。本発明の態様によるアセンブリは、GI管以外の体の一部に、たとえば、尿管内の、生殖器官の、および呼吸器管の、特に気管および肺(気管支、肺胞管、肺胞嚢)の処置に利用可能である。カテーテルが獣医学用途にも使用可能であることを便宜上、留意することとする。
次に、本発明の態様について、同じ参照数字が同じ機能を示す添付の図面を参照してより詳細に説明する。
本発明の態様によるアセンブリの部品の全体図である。 第1の実施形態による、薬剤を腔内送達するための送達システムの側面図である。 切断線A-Aに沿った図2の送達システムの断面図である。 本発明による代替の送達システムの断面図である。 同じ送達管腔に連結されて、薬剤を後ろ向き方向および前向き方向に噴霧するための2つの送達システムを含むカテーテルの遠位端の断面図である。 第2の実施形態による、薬剤を腔内送達するための送達システムの側面図である。 切断線B-Bに沿った図6の送達システムの断面図である。 第3の実施形態による、医療用薬剤を腔内送達するための送達システムの斜視図である。 切断線C-Cに沿った図8の送達システムの断面図である。 第4の実施形態による医療用薬剤を腔内送達するための送達システムの斜視図である。 切断線D-Dに沿った図10の送達システムの断面図である。 本明細書に説明する送達システムとともに使用するための、第1の実施形態による供給システムの断面図である。 本発明の態様によるカテーテルが内部に挿入されている胃の図である。 本発明の態様による別のアセンブリの概略図である。 図14のアセンブリにおいて使用するのに適した、第5の実施形態による、薬剤の送達システムの部分切欠き斜視図である。 弁の閉鎖状態における、図15の送達システムの軸方向断面図である。 弁の開放状態における、図15の送達システムの軸方向断面図である。 別の例示的な実施形態による送達システムの部分切欠き斜視図である。 さらなる別の例示的な実施形態による送達システムの部分切欠き斜視図である。 本明細書に説明する送達システムとともに使用するための、第2の実施形態による供給システムの断面図である。 本明細書に説明する送達システムとともに使用するための、第3の実施形態による供給システムの断面図である。
図1を参照すると、本発明の態様によるアセンブリ10は、近位端101から遠位端102まで延びるカテーテル本体11を含む。有利には、カテーテル本体11は、生まれながらの開口部、たとえば鼻腔を通って、人または動物の体内の管腔もしくは空洞に挿入されるように構成されており、または内視鏡の器具チャネルを通って挿入し得る。カテーテル本体11は、近位端101において、医療用または他の、たとえば治療用の薬剤を供給するための供給システム12に取り付けるための、コネクタ111などの取付け手段を備えることができる。遠位端102においては、カテーテル本体11には、体内に薬剤を送達するための送達システム13が設けられている。カテーテル本体11は、近位端101から、供給システム12と流体連結して、送達システム13まで延びる送達管腔を含む。
図14を参照すると、アセンブリ10は、キャリア流体、具体的には、有利には加圧されるCO2ガスなどのキャリアガスの供給源1に結合され得る。供給源1は、適切なダクトシステム5および可能性として圧力調整弁2を通して供給システム12の第1の入り口ポートに流体結合されている。送達されることになる薬剤を含むリザーバ3は、適切なダクトシステム4を通して供給システム12の第2の入り口ポートに流体結合されている。供給システム12は、さらに後述するように、リザーバ3から薬剤を引き出し、キャリア流体を用いてその薬剤をカテーテル本体11に輸送させるように構成されている。
アセンブリは、キャリア流体の流体経路(ダクトシステム5)内に、有利には供給システム12の第1の入り口ポートの上流に配置されているスイッチ弁6により動作可能である。スイッチ弁6は、有利には、リザーバ3からカテーテル本体11まで薬剤の流れを中断する、キャリア流体の流体経路を閉鎖する垂直閉鎖弁である。スイッチ弁6は、キャリア流体の流体経路を開放することができるプッシュボタン8を備えることができ、プッシュボタン8は、カテーテル本体11に向かって薬剤の流れを開始する。供給源1、リザーバ3、および供給システム12は、手持ち部品9として形成され得、一方、カテーテル本体11および送達システム13は、患者に挿入されるように構成されている。
図15、図16、および図17を参照すると、送達システム13は、カテーテル本体11の遠位端102に配置されている。送達管腔112は、カテーテル本体11の中を、送達管腔112の出口133が設けられている遠位端102まで延びている。送達管腔112およびカテーテル本体11は、長手方向軸103を画定し、体内の処置部位に薬剤を輸送するように構成されている。弁14が、出口133に配置され、出口133、したがって、送達管腔112を周囲から閉鎖するように動作可能である。有利には、弁14は、特には体内へのカテーテルの挿入中、およびカテーテルが所望の処置部位に到達するまでのカテーテルの操作中、体液および水分が、カテーテルおよび送達システム13に流入するのを防止する。このことは、投与されることになる薬剤が粉末形態であり、これらの外部流体の影響下で反応する可能性があるときには、体液または水分がカテーテルに流入した場合にカテーテルが詰まるリスクが存在することになるので、特に有利である。
弾性膜141が、弁部材を形成し、弁14の閉鎖状態で出口133を閉塞している。弾性膜141は、有利には、カテーテル本体11に、たとえばカテーテル本体11の側壁に取り付けられているスリーブ部分143を含む。弾性膜141の狭窄部分144が、スリーブ部分143から弁座140に向かって延びている。貫通口149が、弾性膜141の中に形成されている。貫通口の周界は、弁が閉鎖状態であるとき、弁座140に封止接触したままである内側縁部145を形成する。諸図においては、狭窄部分144は、実質的に円錐形状、または円錐台形状により表されているが、実質的に球状などの他の形状も同様に可能である。
図16に詳細に示されているように、弁14の閉鎖状態においては、狭窄部分141は、弾性膜のスリーブ部分143から弁座140に向かって先細になり、ここで、封止部が弁座140に接して形成される。送達管腔内の圧力が上昇したとき、弾性膜141は、有利には、弁座140に向かって遠位(軸)方向に、外側に向かって半径方向に、または軸方向にも半径方向にも作用し得る送達管腔内の流体圧力による力を受ける。結果として、図17に示されているように、弾性膜は、軸方向に広がり、および/または半径方向に膨らむことができる。送達システム13の外側、たとえば処置部位における圧力に比べて、送達管腔112内の差圧が、あらかじめ決定され得る閾値を超えると、内側縁部145は、弁座から脱着して、弁14が開放することになる。したがって、弁14は、有利には、感圧弁である。
感圧弁の場合、弁を開放するための閾値圧力レベルは、有利には、たとえば約1から約8バールの間の供給システム12の作動圧力レベルに設定され得、それにより、弁は供給システムがオンされると開放することになる。
弁座140は、有利には先端部が丸い(傷つけない)球状または円錐状などの任意の適切な形状を有することができる。有利には、弁座140は、長手方向軸103に垂直な平面に円形断面を有する。弁座140は、出口133から遠位側に向かって突出し、カテーテル本体11に固定して取り付けられ得るが、弁が開いているとき、出口133から周囲への流体通路を可能にする。
図15~図17に示されている1つの実施形態においては、弁座140は、ロッド146の先端部に取り付けられ、ロッド146は、送達管腔112の内部壁に取り付けられた取付け部材147に取り付けられている。取付け部材147は、キャリア流体および薬剤が出口133に向かって通過することを可能にする貫通口148を含む。
図18を参照すると、ロッド146は、中空で、弁座140を過ぎて遠位に、および近位端まで送達管腔112の内側に近位に延びていることができる。弁部材141および弁座は、図15~図17の実施形態と同一とすることができる。中空ロッド146は、有利には、ガイドワイヤまたは任意の他の適切な器具を通すための管腔212を創出する。管腔212は、有利には、送達管腔112から流体隔離されており、弁14の動作を妨害しない。管腔212は、必要に応じて、任意の有用物質の吸入、吹送、または注入のためのチャネルとして使用され得る。
さらなる別の実施形態における図19を参照すると、弁部材14は、先の諸実施形態と同一であるが、弁座140は、矢印203によって示されている軸方向にカテーテル11に対して移動自在であるロッド246の遠位端に取り付けられている。ロッド246は、たとえば、送達管腔112内に設けられカテーテル本体11に取り付けられているベアリング部材(図示せず)に対して摺動可能とすることができる。そのようなベアリング部材は、図15における取付け部材147と実質的に同様とすることができるが、ロッド246は、ベアリング部材において軸方向に摺動するように構成されている違いがある。ロッド246は、有利には、近位端まで送達管腔112の中を延びている。そのような場合においては、ロッド246は、送達管腔112に対する1つまたは複数の軸方向位置に固定可能とすることができるプッシュロッドとして形成され得る。このことは、たとえばロッドを近位に引っ張り、それにより弁座が弁部材から分離することによって、標的部位に送達される薬剤の流れを一時的に促進させるために、弁14を拡大または開放するのに有用な場合がある。一方、ロッドは、たとえば確実に弁の閉鎖をより良くするために、遠位方向に押すこともできる。
本明細書において上述した実施形態の送達システムにより、薬剤を、送達管腔内の流れに比べて前向き(遠位)方向に送達または噴霧することが可能になる。ただし、本発明は、薬剤の後ろ向き噴霧を可能にする送達システムも企図する。図2および図3を参照すると、送達システム13の別の実施形態が、遠位端102までカテーテル本体11の中を延びている送達管腔112を有する。管腔112は、長手方向軸103を画定し、体内の処置部位に薬剤を輸送するように構成されている。管腔112は、有利には、遠位端に閉鎖先端部136を含む。送達システム13は、薬剤の前向きの流れを半径方向後ろ向きの流れに偏向させるように構成された流体偏向システム131を備える。流体偏向システム131は、管腔112の周囲に配置された、有利には遠位端において完全に管腔112を取り囲む流体チャネルまたはチャンバ132を含む。管腔112は、流体チャンバ132に流体連通するための出口113を含む。出口113は、管腔112の壁内に設けられている1つまたは複数の溝もしくは孔として形成され得る。複数のそのような溝または孔は、管腔112の壁の周りに相異なる角度位置に配置され得る。代替としてまたは追加として、流体チャンバ132に向かって管腔112の先端部136を開放することが可能であり得る。
流体チャンバ132は、管腔112の先端部136から、先端部136に比べて近位側に配置されている、送達システム13の出口133まで延びている。出口133は、有利には、送達管腔112の出口113に対向する、流体チャンバ132の端部に設けられている。出口133は、薬剤を送達するために、体内管腔または空洞に対して開いている。
有利には、図2および図3に示されている送達システム13は、軸103を中心に回転対称性、たとえば、180°、120°、90°、または45°の角度にわたる回転に対して対称性を有する。出口133、ならびに流体衝突面135を、医療用薬剤を軸103の周りに360°の方向で送達するための管腔112を取り囲む円形開口として作製することは、好都合な場合もある。
ガス、液体、または粉末形態の薬剤は、有利には、液体、またはCO2などのガスとすることができる担持流体とともに、管腔112を通って輸送される。適切な流体/薬剤の混合物が、有利には、供給システム12内で調合される。遠位端においては、流体/薬剤の混合物は、管腔112から出口113を通って流出し、流体チャンバ132に流入する。流体チャンバ132の外部壁137が、有利には、出口113から排出される流体と薬剤を出口133に向かって偏向させるように出口113に対向して配置されている。次いで、流体/薬剤の混合物は、送達管腔出口113から出口133に流れ、そこから、排出される。したがって、図3における矢印によって示されているように流体チャンバ132内の流体流れは管腔112内の流体流れに対して対向方向になるので、流体/薬剤の混合物の流れ方向は、出口113の付近で180°向きを変える。出口133においては、流体/薬剤の混合物は、流体チャンバ132から排出されて、有利には、送達システム13の背後に位置する処置部位に到達する。
流体偏向部材134は、有利には、出口133に隣接して配置される。流体偏向部材134は、出口133に面する流体衝突面135を含む。流体チャンバ132から出口133を通って流出する流体は、面135に衝突し、有利には半径方向に偏向する。そのため、流体衝突面135は、たとえば噴霧角度を増大させるために、流体チャンバ132を通って流れる流体にさらなる方向変化を加える。有利には、流体衝突面135は、長手方向軸103の遠位(前方)側より測定された、有利には95°から175°の間、有利には100°から170°の間、有利には105°から165°の間、有利には110°から160°の間、有利には115°から155°の間にある角度αで長手方向軸103に対して傾斜している。そうすると、有利には、広範な噴霧角度が得られ、送達システム13の後部に位置するGI管のエリアを効果的に、カテーテル本体を曲げるまたは偏向させる必要なく処置することが可能になる。送達システムの後部に位置する標的エリアが確実に処置されるので、薬剤の送達中の内視鏡的視覚情報は必要でない。さらには、カテーテル操作が容易になり、処置時間が抑えられる。
弁14は、有利には、出口133において、または可能性として、流体チャンバ132内の上流場所に配置される。有利には、弁14は、所定の圧力レベルが流体チャンバ132内で達すると、出口133を開放するように配置された感圧弁である。代替として、弁14は、リモートで作動する弁であってもよく、このリモートで作動する弁は、必要に応じて弁14を開放するたとえば作動用ケーブルを介して、たとえば近位端に連結されている。弁14の動作は、上記の図18に関して説明した弁と同様であり、ここでは、管腔212が送達管腔112になり、送達管腔112が流体チャンバ132に置き換えられることになる。
一代替形態としては、出口133を閉鎖するために弁14ではなく、封止部を設けることができる。封止部は、一旦、所定の圧力レベルが流体チャンバ132内で得られると、出口を開放するという意味で、有利には感圧である。典型的には、封止部は、処置を終了したとき、再度、出口を封鎖できないように単回使用向けであり、および/または流体チャンバ132内の圧力が低下したとき、たとえば、封止部は所定の圧力レベルで破砕できる。
さらなる別の場合においては、弁14または封止部を、出口133ではなく、送達管腔112の出口113に設けることもできる。
さらには代替として、図4を参照すると、出口133および/または(第1の)出口113を開閉するために、互いに対して移動自在である2つの部品から送達システムを形成することによって、弁を創出することができる。送達システム23は、流体偏向部材134が、近位端101まで延びることができる外側シース231に固定して取り付けられているという点で、送達システム13とは異なる。管腔112は、外側シース231内に摺動可能に配置されている内側チューブ232によって形成される。流体チャンバ132は、内側チューブ232に固定して取り付けられている。たとえば流体チャンバ132の外側壁137(すなわち、出口133の縁部142)が流体偏向部材134に当接するまで、内側チューブ232を外側シース231に対して摺動させることによって、出口133は、閉鎖され得る。対向方向に摺動させると、出口133が開放されるが、流体偏向部材134は、衝突面135に沿って流体チャンバ132から排出される流体を半径方向に向ける流体偏向器として機能する。送達システム23内の流体偏向システムは、それ以外は、流体送達システム13と同一である。外側壁137が、弾性および/または可撓性にされ、流体偏向部材134から膨らむ、または脱着するように構成され得ることを便宜上、留意することとする。結果として、感圧弁が、本明細書に説明する他の例と同様に得られる。
管腔112または流体チャンバ132内の先端部136において、たとえば、噴霧ノズルを備え遠位方向に開放している第3の出口を設けることが企図され得る。そのような場合においては、送達システムは、医療用薬剤を前向きにも後ろ向きにも同時に噴霧することを可能にすることになる。第3の出口は、図15~図19の実施形態により説明した弁システムとともに設けることができる。
送達システム13、具体的には管腔112および流体チャンバ132は、カテーテルを体内管腔または空洞を通して案内することが容易になるように、可撓性材料で作製され得る。代替としてまたは追加として、チャンバ132は、出口113から排出される流体によって与えられる圧力により膨張するように構成された膨張可能材料で作製され得る。
カテーテルは、システム13または23など、複数の送達システムを含むことができる。これらの送達システムは、軸方向に異なった場所に位置決めされ得、同じ送達管腔112に結合されても、または別個の送達管腔に結合されてもよい。複数の送達システムは、相異なる流体偏向角度を有し、および/または相異なる方向に噴霧するように構成され得る。図5を参照すると、カテーテルは、たとえばカテーテル本体11の長手方向軸に沿って互いに離間された軸方向に異なった場所で、カテーテル本体11に取り付けられている2つの送達システム13a、13bを含むことができる。送達システム13a、13bはともに、送達管腔112に流体結合されて、薬剤/流体の混合物を受け取る。第1の送達システム13aは、第2の送達システム13bの近位に配置されている。第2の送達システム13bは、先に説明したものと同一であってよい。第1の送達システム13aは、逆の向きで、たとえば、先端部136が送達システムの近位側に配置され、出口133が送達システムの遠位側に配置されている状態で、管腔112に連結されている。第1の送達システム13aは、管腔112の近位部と流体連結している遠位先端部136において開いている。遠位側においては、管腔112は、第1の送達システム13aをわたり、第2の送達システム13bへとさらに続く。流体/薬剤の混合物の流れは、矢印によって示され、図5における点線によって示されているように、第1の送達システム13aは、前向き方向(管腔112内の流れと同じ方向)に噴霧するように構成され、第2の送達システム13bは、管腔112内の流れ方向に比べて後ろ向き方向に噴霧するように構成されている。有利には、そのような構成により、流体/薬剤の混合物をより大きいエリアに一度に送達し、第1の送達システムと第2の送達システムとの間の空間をカバーすることが可能になる。
図6および図7を参照すると、代替の送達システム33が、図2~図4の流体偏向システム131に比べてやや異なる流体偏向システム331を含む。送達システム331は、カテーテル本体11内に形成された送達管腔112を含む。内側管腔332が、送達管腔112の内側に配置されている。内側管腔332は、送達管腔112と同軸とすることができ、送達管腔112は、内側管腔332を完全に取り囲むことができる。内側管腔332は、有利には内側管腔332を送達管腔112から分離する流体供給ダクト337によって形成される。あるいは、複数の送達管腔が、流体供給ダクト337の周囲において、たとえば別個の角度位置において配置されてもよい。
送達管腔112は、出口333まで遠位方向に延び、この出口333から流体/薬剤の混合物が排出される。有利には、流体供給ダクト337は、出口333を過ぎるまで遠位方向に延び、流体出口338において排出する。有利には、流体出口338は、出口333の位置よりも遠位である、長手方向軸103に沿う位置において配置される。流体偏向システムは、少なくとも流体出口338にわたって、好ましくは出口333にもわたって延びる(カバーする)流体衝突面335として機能する内側面を有する流体偏向部材334をさらに備える。有利には、流体偏向部材334は、流体出口338(流体供給ダクト337)、好ましくは出口333(カテーテル本体11)もカバーするように、ドーム形状のキャップとして形成される。この場合においては、ドーム形状のキャップの内側面は、衝突面335によって形成される。したがって、衝突面335は、少なくとも流体出口338に面している。
プッシュロッド336が、流体偏向部材334に取り付けられている。プッシュロッド336は、カテーテル本体11に沿って、たとえば内側管腔332内で、近位端102まで延び、そこから、カテーテル本体11に対して流体偏向部材334を移動させるように作動することができる。有利には、流体偏向部材(キャップ)334の周縁リム341は、カテーテル本体11の周縁縁部に、具体的には、出口333の周方向縁部342に適合する。有利には、流体偏向部材の周縁リム341の直径は、カテーテル本体の外径と実質的に等しい。そうすることによって、流体偏向部材334は、プッシュロッド336によって引っ張られて出口333を閉鎖して、送達されることになる薬剤を劣化させる可能性がある送達管腔112の内側への体液または水分の侵入を防止することができる。処置部位においては、ロッド336は、カテーテル本体11に対して遠位方向に押されて、出口333を開放することができる。結果として、流体偏向部材334およびプッシュロッド336は、弁システムとして機能することができる。
使用に際して、ガスまたは液体とすることができる流体が、内側管腔332を通して供給され、流体出口338から排出される。衝突面335が流体出口338に対向して配置されているとき、流体は、面335に衝突し、半径方向外向きに偏向し、それによって、出口333を通過し、ここで、出口333を通って排出される薬剤、または流体/薬剤の混合物と交わる。そのため、出口338から面335によって偏向した流体は、出口333から半径方向外向き方向に排出されるあらゆる流体/薬剤の混合物を同伴することになる。結果として、薬剤は、衝突面335の配向により、半径方向後ろ向き方向に噴霧される。
有利には、ガスなどの流体のみが、内側管腔を通して供給され、薬剤は供給されない。有利には、薬剤は、送達管腔112を通してのみ供給される。内側管腔332の1つの利点は、出口333における送達管腔から排出される粉末状薬剤の除去を改善し、出口333と衝突面との間で粉末が熱くなることが回避されるという点である。このことは、非常にコンパクトな寸法、たとえば、カテーテル本体11の寸法を超えない寸法を有する送達システム33により得られる。そのため、有利には、送達システム33が、突出部がなく、実質的に弓状の、球状の、または少なくとも傷つけないキャップを遠位端に備える、外側円筒形状を有することを便宜上、留意することとする。
衝突面335は、管腔112および332内の流体流れに対して半径方向外向きで、後ろ向き方向に流体の偏向を得るように、長手方向軸103に対して適切に傾斜している。有利には、衝突面335は、本明細書において上記に示され、長手方向軸103の遠位(前方)側より測定された角度αで傾斜している。
図8および図9を参照すると、本発明の態様によるさらなる別の送達システム43は、流体偏向システム431がカテーテル本体11に固定して取り付けられている流体偏向部材434を備えるという点で、送達システム33とは異なる。流体偏向部材434は、送達管腔112をカバーするドーム形状のキャップを形成する。有利には、送達管腔112と内側管腔332はともに、円筒形状であり、同心である。
複数の流出孔435が、流体偏向部材434を通って、有利には、部材の周りの周方向場所に配置されている。流出孔435は、送達管腔112の出口333および内側管腔332の流体出口338に流体連通している。有利には、流出孔435は、出口333と流体出口338との間の、長手方向軸103に沿う中間位置に位置決めされ、それらは、出口338を過ぎて遠位に延びていることができる。有利には、流出孔435は、出口333と実質的に対応する半径方向位置に配置され、出口333を過ぎて半径方向に配置され得る。
流出孔435は、流出孔の内側壁を形成する流体偏向面436を含む。この流体偏向面は、具体的には、流出孔の内側壁の遠位部分によって形成される。流体偏向面436は、流体出口338から排出される流体を流出孔435に偏向させるように傾斜している。そうすることによって、流体の流れは、出口333から排出される流体/薬剤の混合物と交わり、それを流出孔435に向かって同伴し、そこから、薬剤は、半径方向外向き方向に、近位側に向かって後ろ向きに噴霧されることになる。流体偏向面436の傾斜角度αは、有利には、先に説明した実施形態に関して上記に示した通りである。
流体出口338から排出される流体は、流出孔435に向かって流体偏向部材434のドーム形状の内側壁によって偏向する。流体は、流出孔435に向かって部材434の内側壁に沿って送達管腔112によって供給される流体/薬剤の混合物を同伴することになり、そこから、それは、近位/遠位方向に比べて、半径方向外向きの後ろ向き方向に送達システム43から流出する。流体偏向部材434は、流体/薬剤の混合物を前向き方向に噴霧するように構成されている1つまたは複数の孔をさらに備えることができる。これらの孔には、たとえば流出孔435が介挿されてもよい。
送達システム43は、感圧弁が流出孔435を閉鎖することを企図することが可能であっても、弁を備えていない。二酸化炭素ガスなど、同伴用流体は、流出孔435を通って、水分からなる体液が侵入しないようにするために、体内へのカテーテルの挿入および操作中、内側管腔332を通して連続的に供給され得る。この送達システム43は、供給された同伴用流体を体内から除去し、過度な吹送による体内管腔または空洞への損傷を防止するために、吸入システム、たとえば、吸入パイプと一緒に使用され得る。
図10および図11を参照すると、本発明の態様によるカテーテル10において使用され得る代替の送達システム53が示されている。送達システム53は、流体偏向システム531が、有利にはドーム形状の流体偏向部材534を備えるという点で送達システム43とは異なる。流体偏向部材534の有利には凹状の面536が、離間した距離において、送達管腔112の出口333に面している。有利には、凹状面536は、カテーテル本体11を越えて半径方向に延びている。つまり、流体偏向部材534の外側リムの直径は、有利には、カテーテル本体11の外径、または送達管腔112の直径よりも大きく、たとえば少なくとも1.2倍大きい。流体供給管腔332は、図6~図7および図8~図9の実施形態とちょうど同様に、内側ダクト337内に設けられている。内側ダクト337は、送達管腔112の出口333を過ぎて遠位方向に延びている。内側ダクト337は、送達管腔112を画定するカテーテル本体11と同軸、有利には同心とすることができる。
流体偏向部材534は、有利には、内側ダクト337の遠位端に取り付けられている。流体供給管腔332は、有利には、流体偏向部材534まで延びている。有利には、流体供給管腔332は、長手方向軸103に対して実質的に半径方向外向きに延びて凹状面536に流体連通する複数の出口チャネル538を含む。出口チャネル538は、凹状面536と面一で開口し得る。送達システム53は、長手方向軸103に関して回転対称性、具体的には、180°、120°、90°、または可能性として45°の角度による回転に関する回転対称性を有することができる。そのような構成により、出口チャネル538から排出される流体および出口333から排出される流体は、出口333と面536との間の空間において交わることになる。
使用に際して、二酸化炭素ガスなどの流体が、流体供給管腔332を通して吹送される。流体は、流体供給管腔から出口チャネル538を通って流出し、出口チャネル538は、それを凹状面536にわたって搬送する。凹状面536は、有利には、流体を半径方向後ろ向き(近位)方向に向ける。凹状面536、具体的には、流体が凹状面から脱着する、その外側縁部分は、有利には、本明細書において上記に示した角度αで長手方向軸に対して傾斜している。同時に、薬剤は、たとえば、薬剤/流体の混合物として担持流体とともに、送達管腔112を通って輸送される。担持流体は、流体供給管腔332を通る流体と同じ流体とすることができる。薬剤は、出口333から凹状面536に向かう方向に排出されると、有利には、出口チャネル538から流出する流体によって同伴され、半径方向後ろ向き方向に偏向して、送達システム53の後部に配置されている処置ゾーンに到達する。さらには、出口チャネル538は、有利には、凹状面536に衝突し得るあらゆる薬剤を取り除く。
流体しか出口チャネル538を通過しないので、詰まりの危険性を抑えながらこれらの出口チャネル538を適切に小さくすることができる。先の諸実施形態と同様に、出口333に弁(図示せず)を設けて、体内へのカテーテルの挿入および操作中、送達管腔112に体液が侵入するのを防止することが企図され得る。ただし、管腔112は有利には、出口333の開口が長手方向軸103に実質的に直交する平面内にある遠位端において直線であるので、弁が省略可能であることを便宜上、留意することとする。したがって、送達システム53においては、薬剤の偏向は、出口333と凹状面536との間で、したがって、システムの外側で生じるようにされ、それにより、たとえば粉末状薬剤の場合、薬剤が詰まるリスクは最小限に抑えられるようになる。
流体偏向部材534は、可撓性または弾性の材料で作製され得る。部材を展開可能にして、体内開口部からの挿入中、嵩張りを抑えることが企図され得る。
上記の送達システムはいずれも、有利には、図12に表されている供給システム12との組合せで使用される。有利には、供給システム12は、薬剤と担持流体との混合物を適切な比率で調合するように構成されている。流体は、有利には、二酸化炭素などのガスであるが、代替として、液体であってもよい。薬剤は、有利には、粉末であるが、代替として、液体であってもよく、その場合には、エアロゾル、またはさらにはガスが得られることもある。
図12に表されている供給システム12は、有利には、ガスと粉末薬剤との混合物の調合に適している。供給システム12は、流体(ガス)入力ポート122を有する流体チャンバ121を含む。ベンチュリ混合装置123、すなわち、ベンチュリ効果を利用して薬剤を吸い込む混合装置は、流体チャンバ121の出口に配置された、ベンチュリチャネルと呼ばれる狭窄部124を含む。狭窄部124は、薬剤供給チューブ129を中心に同心に配置されている。ベンチュリチャネル124は、その入り口において流体チャンバ121に流体連通している。ベンチュリチャネル124と薬剤供給チューブ129はともに、入力ポート122および供給チューブ129からそれぞれ供給されるガスと薬剤との混合物を送達する出力ポート125に流体連通している。混合物は、狭窄部124を通るキャリア流体の流れによって創出されるベンチュリ効果によって得られ、狭窄部124は、供給チューブ129から外に薬剤を吸引する。ベンチュリ混合装置123は、有利には、流体チャンバ121内に収容されている。出力ポート125は、有利には、たとえばコネクタ111(図1参照)を介して、カテーテル本体11の送達管腔112に連結されている。
ベンチュリ混合装置の1つの利点は、この装置が自己調節システムであることである。たとえば、図14におけるスイッチ弁6を動作させることによって、または詰まりが送達管腔内に生じることにより、キャリア流体の流れが停止したとき、ベンチュリチャネルを通るガスの流れは停止し、それにより、供給チューブ129からの薬剤の吸引が自動的に停止することになる。これにより、粉末による送達管腔の詰まりが防止される。ベンチュリ混合装置は、弁14が水分および体液の侵入を防止するために設けられているとき、送達システム13の詰まりを防止することがわかっている。さらには、弁14が感圧弁であるとき、本明細書に記載のベンチュリ混合装置は、弁が開放したときのみ薬剤の送達を開始することを可能にし、それは、このことによりキャリア流体の流れが同伴されることになるからである。そのため、ベンチュリ混合装置は、圧力が高まっているとき、および弁が開放する前に、薬剤が送達管腔に吸引されることになるのを防止する。
上記の相乗効果は、本明細書に記載のベンチュリ設計物により、具体的には、ベンチュリチャネルが薬剤の入力ポート129の周りに、有利には同心に設けられているとき、改良されることがわかっている。有利には、ベンチュリチャネル124は、出力ポート125の軸の0°から45°の間の角度で軸を有する。
図20を参照すると、図12の供給システムと同様である供給システム12の別の有益な構成が示されている。図12の供給システムと同様に、図20の供給システムにおいては、薬剤の供給チューブ129と、混合物のための出力ポート125とが、有利には、位置合わせされている。図20におけるベンチュリ効果を創出するための狭窄部124は、やや短めではあるが、依然として、供給チューブ129と同心である。
供給システムの別の有益な構成が図21に示されている。供給システム22は、薬剤のリザーバ3に流体結合された供給チューブ229、およびキャリア流体のための入力ダクト222を備え、入力ダクト222は、供給源1に流体結合され得る。入力ダクト222は、出力ポート125と位置合わせされている。供給チューブ229は、放出ポート230を備え、さらに放出ポート230は、入力ダクト222の軸および出力ポート125の軸に平行な軸を有する。放出ポート230の軸は、出力ポート125および/または入力ダクト222の軸からオフセットされている。ベンチュリ効果のための狭窄部124は、放出ポート230が入力ダクト222内に突出することによって創出され、そのため、狭窄部124は、放出ポート230と同心ではない。
図6~図7、図8~図9、図10~図11、および図18の実施形態について、再度、図12を参照すると、供給システム12および/または22は、有利には流体チャンバ121の壁内に配置された二次流体(ガス)供給ポート126をさらに備えることができる。二次流体供給ポート126は、有利には流体チャンバ121から流体隔離されているダクト127を介して二次流体出力ポート128に流体連通している。流体出力ポート128は、当技術分野において知られている適切な連結システム、たとえばルアーロックを介して、流体供給管腔332に連結されるように構成されている。
図13を参照すると、本明細書に記載の装置は、止血薬剤を送達することによる消化管出血の処置に特に有利である。そうするためには、カテーテル本体の遠位端に取り付けられた送達システムは、有利には、鼻腔を通ってGI管内へと体内に導入される。カテーテル本体は、処置部位、たとえば胃9に到達するまでさらに導入され得る。体内でのカテーテル本体の位置は、種々の方法により調整され得る。1つの例においては、どのくらいの長さが挿入されたかを示すために、カテーテル本体に目盛りが設けられ、それにより、施術者は、患者の肥満に従って挿入の深さを調整することが可能になる。胃の中の処置の場合、カテーテルの(最も遠位の)送達システムの出力部は、身長の高い人の場合、歯槽弓から約55cmまで、およびより小柄な人の場合、最低約45cmまで挿入すべきである。あるいは、膨張可能なバルーンが、カテーテルに取り付けられ、胃の内部にあるときに膨張させることができる。バルーンが噴門に接触するまで施術者がカテーテル本体を引き寄せると、カテーテルが上部消化管の内部の正しい位置になるように、バルーンは、送達システムに対して位置決めされる。次いで、バルーンをしぼませることができる。さらに代替として、ガスが、送達管腔112か、流体供給管腔332かのいずれかを介して、またはその両方を介して、薬剤を送達することなく、供給システム12により供給される。胃壁に触れるガス流れの音は、聴診器を使用して聞こえ、操作者は、送達システムが処置部位、たとえば胃までたどり着いたときを知ることができる。視覚情報を必要とすることなく、GI管の内部でカテーテルを正確に位置決めするための他の技法が企図され得る。
この時点で、薬剤は、供給システム12に供給され得、供給システム12は、流体/薬剤の混合物を調合することができ、それは送達システム13に送達され、そこから出血部位91に送達される。図13に示されているように、出血部位91は、送達システムの後部に位置している場合がよくあり、たとえば、出血部位は、噴門を取り囲んでいる場合があり、本明細書に記載のカテーテルは、到達することが困難なそのような部位にそのような薬剤を、カテーテルを曲げる必要がなく、視覚フィードバックの必要がなく、送達するのに特に適している。可能性としては、後にまたは同じ時に、薬剤は、遠位で、たとえば一方の送達システムに比べて近位に位置する別の送達システムから、たとえば食道内に薬剤を送達するために噴霧される。あるいは、同じ送達システムが使用され得、それにより、前向き(遠位)方向に噴霧することも可能になる。後者のステップは、数回繰り返すことも、またはカテーテル本体を歯槽弓から30cmの距離のところまで数センチメートルにわたってカテーテル本体を引っ張りながら連続的に行うことも可能である。最後に、カテーテルは、非外傷性の方法で引き抜くことが可能である。
カテーテル本体および/または送達システムは、有利には、生体適合性材料、具体的には、ステンレス鋼またはチタン合金など、生体適合性ポリマーまたは金属で作製されている。そのようなポリマーの適切な例は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ナイロンなどのポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、およびポリエチレン(たとえば高密度、中密度、または低密度として、その形態のうちのいずれかで)である。あるいは、天然ゴムまたは熱可塑性エラストマーなどのエラストマー生体適合性材料も同様に使用され得る。
カテーテル本体の寸法および送達システムの寸法は、有利には、カテーテルが体内に導入される生まれながらの開口部の寸法に適合されている。有利には、カテーテル本体11は、外径が最大でも6mm、有利には最大でも5.5mm、有利には最大でも5.33mm(すなわち、16フレンチ)である。内視鏡の器具チャネル内で使用する場合、カテーテル本体11の外径は、有利には最大でも10フレンチ、有利には最大でも7フレンチ、有利には最大でも5フレンチである。送達システム53の流体偏向部材534は、有利には、可撓性で弾性の材料、具体的には、エラストマー材料で作製され、したがって、カテーテル本体の直径よりも大きくてよい。カテーテル本体は、長さが65cmから85cmの間とすることができる。あるいは、カテーテル本体は、長さが、少なくとも103cm、有利には少なくとも135cm、有利には少なくとも200cmとすることができる。弁部材の弾性膜は、シリコーン材料で作製されても、またはポリウレタン材料で作製されてもよい。
本明細書に記載の態様について、次の番号付けされた条項で提示する。
A. 近位端(101)から遠位端(102)に延び、長手方向軸(103)を画定する第1の管腔(112)を含むカテーテル本体(11)と、
前記遠位端に隣接し前記第1の管腔(112)に流体連通している第1の出口(113、333)と
を備える薬剤を送達するためのカテーテル(10)であって、
前記カテーテルが、前記第1の出口(113、333)から排出される前記薬剤の流れを前記第1の管腔内の前記薬剤の流れに対して後ろ向き成分を有する方向に偏向させるように構成されている流体偏向手段(132、331、431、531)を備え、前記流体偏向手段が、前記第1の出口(113、333)に対向して配置されている流体偏向面(137、335、436、536)を含む、
カテーテル(10)。
B. 前記流体偏向面が、前記長手方向軸(103)の遠位側から測定された95°から180°の間の角度で前記長手方向軸に対して傾斜している、条項Aに記載のカテーテル。
C. 周囲環境から前記第1の管腔(112)を閉鎖するように構成されている弁(14)を備える、条項AまたはBに記載のカテーテル。
D. 前記流体偏向手段が、前記第1の出口(113)に比べて近位側に配置されている第2の出口(133)を有する流体チャネル(132)を備え、前記流体チャネルが、前記第1の出口(113)と前記第2の出口(133)との間の前記第1の管腔に平行に延びる、条項AからCのいずれか一項に記載のカテーテル。
E. 前記第1の出口が、前記第1の管腔の側壁内に配置され、前記流体チャネル(132)の側壁(137)が、前記流体偏向面を形成する、条項Dに記載のカテーテル。
F. 前記流体偏向手段が、前記第2の出口(133)に対向して配置されている第2の流体偏向面(135)を含み、前記第2の流体偏向面(135)が、前記流体チャネル(132)を通る前記薬剤の前記流れに比べて、前記第2の出口(133)から排出される前記薬剤の前記流れの方向変化を与えるように構成されている、条項DまたはEに記載のカテーテル。
G. 前記流体偏向手段(131)が、前記カテーテル本体(11)に取り付けられている半径方向突出部(134)を備え、前記第2の流体偏向面(135)が、前記半径方向突出部の1つの面である、条項Fに記載のカテーテル。
H. 前記流体偏向手段(331、431、531)が、前記近位端(101)から前記遠位端(102)まで延び前記第1の管腔に隣接する第2の管腔(332)、および流体偏向部材(334、434、534)を備え、前記第2の管腔が、第2の出口(338、538)を含み、前記流体偏向部材が、前記第2の出口(338、538)から排出される流体を前記第1の管腔の出口(113、333)に向かって偏向させて、それによって、前記第1の管腔から出る流体経路と交わらせるように構成されている、条項AからGのいずれか一項に記載のカテーテル。
I. 前記第1の管腔の前記出口が、前記第1の出口(133)であり、前記流体偏向部材が、前記第2の出口(338)に対向して配置され前記第2の出口(338、538)から離間されているキャップ(334、434、534)である、条項Hに記載のカテーテル。
J. 前記流体偏向面(335、436、536)が、前記キャップ(334、434、534)の縁部において延びている、条項Iに記載のカテーテル。
K. 前記キャップ(436、536)が、前記カテーテル本体(11)に固定されている、条項IまたはJに記載のカテーテル。
L. 前記流体偏向面(436)が、前記キャップ(434)を通る孔(435)の内側壁の一部分を形成する、条項Kに記載のカテーテル。
M. 前記キャップ(534)が、ドーム形状であり、前記第1の出口(333)から離間されている、条項IからLのいずれか一項に記載のカテーテル。
N. 前記流体偏向面は、前記流体偏向面(135、335)が前記第1の出口の縁部(142、342)に当接する第1の位置と、前記流体偏向面が前記第1の出口から離間されている第2の位置との間で移動自在である、条項AからLのいずれか一項に記載のカテーテル。
O. 条項AからNのいずれか一項に記載のカテーテル(10)と、前記近位側(101)において前記カテーテル本体(11)に連結するように構成された出力ポートを備える供給システム(12)とを備える、薬剤を送達するためのアセンブリであって、前記供給システムが、流体と前記薬剤との混合物を調合するように構成されたベンチュリ混合装置(123)を備え、前記ベンチュリ混合装置の出力部が、前記第1の管腔(112)と流体結合されている、アセンブリ。
1 供給源
2 圧力調整弁
3 リザーバ
4 ダクトシステム
5 ダクトシステム
6 スイッチ弁
8 プッシュボタン
9 手持ち部品
10 アセンブリ
11 カテーテル本体
12 供給システム
13、23、33、43、53 送達システム
13a、13b 送達システム
14 弁、弁部材
91 出血部位
101 近位端
102 遠位端
103 長手方向軸
111 コネクタ
112 送達管腔
113 出口、放出ポート
121 流体チャンバ
122 入力ポート
123 ベンチュリ混合装置
124 狭窄部、ベンチュリチャネル
125 出力ポート
126 二次流体供給ポート
127 ダクト
128 二次流体出力ポート
129 薬剤供給チューブ、入り口ポート
131、331、431、531 流体偏向システム
132 流体チャネルまたはチャンバ
133 出口
134、334、434、534 流体偏向部材
135、335 流体衝突面
136 先端部
137 外部壁、外側壁
140 弁座
141 弾性膜、弁部材
142 縁部
143 スリーブ部分
144 狭窄部分
145 内側縁部
146 ロッド
147 取付け部材
148 貫通口
149 貫通口
203 矢印
212 管腔
222 入力ダクト
229 供給チューブ
230 放出ポート
231 外側シース
232 内側チューブ
246 ロッド
332 内側管腔、流体供給管腔
333 出口
336 プッシュロッド
337 流体供給ダクト
338 流体出口
341 周縁リム
435 流出孔
436 流体偏向面
536 凹状面
538 出口チャネル
α 角度

Claims (20)

  1. カテーテル(10)および供給システム(12)を備える、薬剤を送達するためのアセンブリであって、
    前記カテーテル(10)が、
    近位端(101)から遠位端(102)に延び、且つ長手方向軸(103)を画定する第1の管腔(112)を含むカテーテル本体(11)と、
    前記遠位端に隣接し、且つ前記第1の管腔(112)に流体連通している第1の出口(133)と、
    を備え、
    前記供給システム(12)が、前記第1の管腔の近位端に配置されており、キャリア流体のための第1の入り口ポート(122)と、前記薬剤のための第2の入り口ポート(129)と、前記第1の入り口ポートおよび前記第2の入り口ポートならびに前記第1の管腔(112)に流体連通している出力ポート(125)とを備え、
    前記供給システム(12)が、前記第1の入り口ポート(122)から前記出力ポート(125)までの流体経路を備え、前記流体経路が、前記第2の入り口ポート(129)の付近に、前記薬剤をベンチュリ効果によって前記第2の入り口ポートから吸引するように構成されている狭窄部(124)を備える、アセンブリにおいて、
    前記カテーテル(10)が、前記第1の出口(133)に隣接して配置された弁(14)であって、前記第1の管腔(112)に流体連通している弁(14)を備え、前記弁が、弁座(140)および感圧弁部材(141)を備えることを特徴とする、
    アセンブリ。
  2. 前記感圧弁部材が、前記カテーテル本体(11)に周方向に取り付けられた弾性膜(141)であって、前記弁座(140)を取り囲む弾性膜(141)である、請求項1に記載のアセンブリ。
  3. 前記弾性膜(141)の一部分が、前記カテーテル本体(11)を封止するスリーブ(143)として成形されている、請求項2に記載のアセンブリ。
  4. 前記スリーブ(143)が、略円筒形である、請求項3に記載のアセンブリ。
  5. 前記感圧弁部材が、貫通口(149)を有する弾性膜(141)であり、前記弾性膜が、前記貫通口(149)の周界を画定する内側縁部(145)を含み、前記内側縁部(145)が、前記弁の閉鎖状態で前記弁座(140)を封止し、前記弁の開放状態で前記弁座から偏向する、請求項1から4のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  6. 前記弁の閉鎖状態で、前記内側縁部(145)が、前記弾性膜の取付け部分から前記カテーテル本体まで軸方向に離間されている、請求項5に記載のアセンブリ。
  7. 前記弾性膜(141)が、前記内側縁部(145)に隣接する遠位部分(144)を含み、前記弾性膜の前記遠位部分が、前記弁座(140)に向かって先細の形状を有する、請求項5または6に記載のアセンブリ。
  8. 前記弁座(140)が、前記第1の出口(133)と略同心である、請求項1から7のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  9. 前記弁座(140)が、円形断面を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  10. 前記カテーテル本体(11)が、前記第1の管腔によって取り囲まれている第2の管腔(212)を備え、前記弁座(140)が、前記第2の管腔を取り囲んでいる、請求項1から9のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  11. 前記弁座(140)が、前記カテーテル本体に沿って延びているロッド(246)に取り付けられ、前記ロッドは、前記弁座が前記カテーテル本体に対して軸方向に移動することを可能にする、請求項1から10のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  12. 前記感圧弁部材が、外面を周囲に曝して配置されている、請求項1から11のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  13. 前記第2の入り口ポート(129、230)および前記出力ポート(125)が、平行軸を有する、請求項1から12のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  14. 前記狭窄部(124)が、前記出力ポートの軸の0°から45°の間の角度で軸を有する、請求項13に記載のアセンブリ。
  15. 前記狭窄部(124)と前記第2の入り口ポート(129、230)が同心である、請求項1から14のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  16. 前記狭窄部(124)が、前記出力ポート(125)を完全に取り囲んでいる、請求項15に記載のアセンブリ。
  17. 前記カテーテルが、前記第1の管腔(112)から排出される前記薬剤の流れを前記第1の管腔内の前記流れに対して後ろ向き成分を有する方向に偏向させるように構成されている流体偏向手段(131)を備え、
    前記流体偏向手段が、前記第1の管腔(112)の放出ポート(113)に流体連通している流体チャネル(132)を備え、
    前記流体チャネルが、前記放出ポート(113)と前記第1の出口(133)との間の前記第1の管腔(112)に平行に延び、
    前記第1の出口(133)が、前記放出ポート(113)に比べて近位側に配置され、前記流体偏向手段が、前記放出ポート(113)から排出される流れを前記第1の出口(133)に向かって偏向させるための、前記放出ポート(113)に対向して配置されている第1の流体偏向面(137)を備え、
    前記流体偏向手段が、前記第1の出口(133)に対向して配置された第2の流体偏向面(135)を備え、前記第2の流体偏向面が、前記流体チャネル(132)を通る前記流れに比べて、前記第1の出口(133)から排出される前記流れに方向変化を与えるように構成されている、請求項1から16のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  18. 前記放出ポート(113)が、前記第1の管腔(112)の側壁内に配置され、前記流体チャネル(132)の側壁(137)が、前記流体偏向面を形成する、請求項17に記載のアセンブリ。
  19. 前記流体偏向手段(131)が、前記カテーテル本体(11)に取り付けられている半径方向突出部(134)を備え、前記第2の流体偏向面(135)が、前記半径方向突出部の1つの面である、請求項17または18に記載のアセンブリ。
  20. 前記第1の管腔(112)の壁が、前記弁座(140)を形成する、請求項17から19のいずれか一項に記載のアセンブリ。
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