JP2022506964A - 対象内から記録を入手するための装置、システム、および方法 - Google Patents

Abstract

本開示は、生理学的データを入手するまたは対象の身体の中に処置を送達する１つ以上の目的のために、対象の身体の中に１つ以上のプローブを挿入するための装置、システム、および方法に関する。本開示のいくつかの実施形態では、生理学的データは、熱データ、化学的データ、電気的データ、電気化学的データ、解剖学的データ、またはそれらの組み合わせを含み得る。本開示のいくつかの実施形態では、生理学的データは、対象の骨格筋系、免疫系、リンパ系、循環器系、内分泌系、胃腸系、神経系、呼吸器系、またはそれらの組み合わせに関する。

Description

本開示は、概して、対象からのデータの入手に関する。具体的には、本開示は、対象内から生理学的記録等の記録を入手するための装置、システム、および方法に関する。

対象から生理学的データ等のデータを入手することは、対象の健康を評価するために重要である。このデータは、対象の生理系のうちの１つ以上のものおよび／または対象内に生じ得る１つ以上の病態生理学的プロセスの評価を提供することができる。さらに、入手されたデータに基づいて、具体的な生理系および／またはその系統の具体的な組織または一部に標的化されている対象に処置を送達することが、望ましくあり得る。

中枢神経系（特に、脳）内において、データを入手すること、および標的化された療法を送達することは、脳を保護する頭蓋骨および他の組織層に起因して、困難であり得る。

本開示のいくつかの実施形態は、対象から生理学的データを収集するためにかつ／または対象に処置を送達するために、対象の中に１つ以上のプローブを挿入するためのガイドに関する。ガイドは、第１の端部と第２の端部とを伴う細長本体を備えてもよい。細長本体は、第１の端部と第２の端部との間に延在するスロットを画定する。スロットは、第１の端部において第１のプローブを受け取り、第１のプローブが第２の端部から延在可能である角度を細長本体に対して画定するように構成される。本開示のいくつかの実施形態では、１つより多いスロットが存在し得、その各々が、プローブを受け取り、細長本体に対してそのような角度を画定するように構成される。本開示のいくつかの実施形態では、１つ以上のスロットは、各々、１つ以上のプローブを受け取るように構成される。

本開示のいくつかの実施形態は、神経皮質および／または皮膚下記録を入手するためのシステムに関する。本システムは、１つ以上のプローブを対象の身体の中（例えば、対象の頭蓋骨内）に挿入するためのガイドを備える。プローブは、生理学的データを入手しかつ／または対象の身体内に処置を送達するために使用され得る神経皮質電極、皮膚下電極、または他のタイプの器具のうちのいずれかであり得る。ガイドは、第１の端部と第２の端部とを伴う細長本体を備え、細長本体は、第１の端部と第２の端部との間に１つ以上のスロットを画定する。スロットは、各々、第１の端部において１つ以上のプローブを受け取り、１つ以上のプローブが第２の端部から延在可能である角度を、スロットに対して画定するように構成される。本開示のいくつかの実施形態では、プローブは、各々、対象の組織（例えば、神経組織）の一部の近傍、上、または内側に位置付けられると、神経皮質信号を受信するように構成される神経皮質プローブ、または皮膚下信号を受信するように構成される皮膚下プローブであってもよい。

本開示のいくつかの実施形態は、１つ以上のプローブを対象の身体の中に導入する方法に関する。本方法は、アクセス孔を介して対象の身体の内部にアクセスするステップと、第１の端部と第２の端部とを伴う細長本体を備えるガイドを挿入するステップとを含む。細長本体は、第１の端部と第２の端部との間に延在する１つ以上のスロットを画定する。スロットは、各々、第１の端部において１つ以上のプローブを受け取り、プローブが第２の端部から延在可能である角度を、スロットに対して画定するように構成される。本方法は、各プローブの第２の端部が、各プローブの第２の端部を対象の身体内の所望の組織構造の近傍、上、または内側に位置付けるために、細長本体から所望の角度において延在するように、プローブをスロットの中に挿入するステップをさらに含む。

いかなる特定の理論にも拘束されるわけではないが、本開示の実施形態は、対象の頭蓋骨および脳保護組織の大部分が除去されることを必要とすることなく、対象の脳の表面からの神経皮質信号の入手を可能にし得る。代わりに、孔が、対象の頭蓋骨の中に穿孔されることができ、ガイドが、対象の頭蓋骨の一部に固着されることができ、ガイドが、１つ以上のプローブを対象の脳の近傍、上、または中に導入するために使用されることができる。本開示のいくつかの実施形態では、少なくとも１つ以上のプローブが、神経皮質電極であってもよく、神経皮質電極の位置付けが、神経皮質信号の入手を可能にし得る。神経皮質信号は、対象の神経皮質内のより大きい部分内の神経生理のより完全なビューを提供し得る。これは、表面の下方の対象の脳の中のより深部に延在し、対象の脳のより深部および／またはより局所的な領域から信号を入手する、深度電極、深部電極、または皮膚下電極とも称され得る細長形状の電極と対照的である。さらに、本開示のいくつかの実施形態では、ガイドはまた、各々、１つ以上の器具を挿入するための１つ以上の二次スロットを画定し、対象の頭蓋骨内に処置を送達し得る。本開示のいくつかの実施形態では、１つ以上の器具が、対象の脳上で１つ以上の神経外科手術手技（例えば、療法送達、処置送達、対象の脳の局所的部分内のさらなる生理学的データの入手、またはそれらの組み合わせ）を実施するために使用されている間、対象の脳から神経皮質および／または皮膚下信号を入手することが、可能であり得る。

本開示のこれらおよび他の特徴は、添付の図が参照される以下の詳細な説明においてより明白な状態になる。

図１は、本開示の第１の実施形態による、ガイドのいくつかの図を提供し、図１Ａは、ガイドの第２の端部を示す第１の実施形態の等角図であり、図１Ｂは、ガイドの第１の端部を示す第１の実施形態の別の等角図であり、図１Ｃは、第１の実施形態の部分的切取等角図であり、図１Ｄは、第１の実施形態の側面立面図であり、図１Ｅは、第１の実施形態の部分的切取側面立面図であり、図１Ｆは、第１の実施形態の随意の変形例の正中断面図である。

図２は、ガイドおよびシール装置のある実施形態を示し、図２Ａは、側面立面分解図を示し、図２Ｂは、図２Ａに示される２つの構成要素のより近接した図を示し、図２Ｃは、側面立面部分的分解図を示す。

図３は、ガイドおよびシール装置の別の実施形態を示す。

図４は、ガイドおよびシール装置の別の実施形態を示し、図４Ａは、側面立面分解図を示し、図４Ｂは、側面立面部分的分解図を示す。

図５は、本開示の第２の実施形態による、ガイドのいくつかの図を提供し、図５Ａは、ガイドの第２の端部を示す第２の実施形態の等角図であり、図５Ｂは、ガイドの第１の端部を示す第２の実施形態の別の等角図であり、図５Ｃは、第２の実施形態の側面立面図であり、図５Ｄは、第２の実施形態の部分的切取側面立面図であり、図５Ｅは、第２の実施形態の随意の変形例の部分的切取側面立面図である。

図６は、本開示の第３の実施形態による、ガイドのいくつかの図を提供し、図６Ａは、第３の実施形態の側面立面図であり、図６Ｂは、図６Ａに示される丸Ｘからとられてガイドの第２の端部を示す第３の実施形態の第２の端部のより近接した等角図であり、図６Ｃは、ガイドの第１の端部を示す第３の実施形態の等角図であり、図６Ｄは、第３の実施形態の部分的切取側面立面図であり、図６Ｅは、第３の実施形態の随意の変形例の部分的切取側面立面図である。

図７は、本開示の第４の実施形態による、ガイドのいくつかの図を提供し、図７Ａは、ガイドの第２の端部を示す第４の実施形態の等角図であり、図７Ｂは、ガイドの第１の端部を示す第４の実施形態の別の等角図であり、図７Ｃは、第４の実施形態の側面立面図であり、図７Ｄは、図７Ｃに示される丸Ｙからとられる、第４の実施形態の第２の端部のより近接した等角図であり、図７Ｅは、第４の実施形態の部分的切取側面立面図であり、図７Ｆは、図７Ｅに示される丸Ｙ’からとられる、第４の実施形態の第２の端部のより近接した等角図である。

図８は、本開示による、対象上での使用のためのガイドと１つ以上の神経皮質電極とを含むシステムの一部の種々の図を示し、図８Ａは、対象の正面立面図であり、図８Ｂは、対象の背面立面図であり、図８Ｃは、対象の上部平面図であり、図８Ｄは、複数のガイドと神経皮質電極の異なる非限定的な組み合わせとを伴う対象の上部平面図である。

図９は、本開示の実施形態による、対象上での使用のためのガイドと１つ以上の神経皮質電極とを含むシステムの一部の異なる実施形態を示す。

本開示の実施形態は、対象内から生理学的データの１つ以上の記録を入手するため、処置を対象の身体内の組織構造に送達するため、および／または、対象の身体内である手技を実施するための装置、システム、および方法に関する。本開示のいくつかの実施形態では、生理学的データは、熱データ、化学的データ、電気的データ、電気化学的データ、解剖学的データ、またはそれらの組み合わせを含み得る。本開示のいくつかの実施形態では、生理学的データは、対象の骨格筋系、免疫系、リンパ系、循環器系、内分泌系、胃腸系、神経系、呼吸器系、またはそれらの組み合わせに関する。本開示のいくつかの実施形態では、生理学的データは、対象の末梢神経系と中枢神経系とを含む対象の神経系から入手される電気化学的データである。

本開示のいくつかの実施形態は、対象の身体内の所望の組織構造および／または系統へのアクセスを提供するために対象の組織の広範囲にわたる区分が除去されることを要求することなく、少なくとも１つのプローブを対象の身体の中に導入するためのガイドとして使用されることができる装置に関する。本説明は、対象の脳の一部の近傍、上、または中にプローブならびに／あるいは器具を位置付けるために、神経皮質プローブおよび／または皮膚下プローブならびに／あるいは器具を対象の頭蓋骨の中に導入することに関する種々の非限定的な実施形態を議論するが、当業者は、本開示の実施形態が、他の公知のアプローチより低侵襲的である様式において、対象の身体の中に異なるタイプの電極、センサ、器具、および療法を導入するために同じように有用であり得ることを理解する。例えば、装置はまた、対象内の所望の組織構造または系統への（限定ではないが、電気刺激、微細管を介した化学的処置、機械的処置（例えば、ステントまたは他の医療用デバイスの挿入）、レーザアブレーションのための光ファイバケーブルの送達、伝導性ワイヤを介した熱処置、またはそれらの組み合わせを含む）種々のタイプの療法および処置を送達するためにも使用され得る。本開示のいくつかの実施形態では、本装置は、一方のプローブがセンサ構成要素（例えば、電極）を備えかつ別のプローブが処置構成要素（例えば、光ファイバ）を備える２つのプローブを、対象の身体の中に誘導するために使用されてもよい。これらの用途において、ガイドは、生理学的データの記録と対象の身体内の療法の送達との両方を、同時または非同時のいずれかで促進することができる。

本開示のいくつかの実施形態では、ガイドは、対象の頭蓋骨における穿孔された孔の中に挿入され、対象の頭蓋骨の内側において神経皮質電極を導入し、対象の脳の表面の一部の近傍または上に神経皮質電極を位置付け得る。神経皮質電極は、形状が平面状である１つ以上の個々の電極、または、３次元電極形状と称されるものを有し得る。平面基板上に接続される複数の個々の電極を伴う神経皮質電極は、電極のアレイまたは細片を形成することができる。平面基板が対象の脳の表面の一部の近傍または上に位置付けられると、個々の電極は、対象の脳の一部内の電気活性度を検出することができる。本開示の実施形態のこの例示的用途は、開頭手術を実施する必要性を回避し得、開頭手術は、骨弁を形成することと、骨弁を除去することと、次いで、骨弁を定位置に戻すように位置付け、対象の脳の暴露された領域を被覆することとを含む。これらのタイプの開頭手術は、典型的には、１つ以上のプローブを導入し、それらを対象の脳の一部の近傍、上、または中に位置付けるために必要である。この例示的用途は、穿孔された孔によって対象の頭蓋骨を通して対象の脳の中に導入されることができる他のタイプの神経電極（例えば、深度電極または皮膚下電極）と対照的である。これらのタイプの深度電極は、典型的には、平面状ではなく、より細長形状であり、それらは、脳の中に穿通するように設計され、そのため、それらは、脳の表面上においてではなく、脳内において電気信号を検出することができる。

定義

他の態様で定義されない限り、本明細書において使用されるあらゆる技術的および科学的用語は、本開示が属する当業者によって一般的に理解されているものと同一の意味を有する。

本明細書で使用される場合、用語「約」は、所与の値からおよそ＋／－１０％の変動を指す。そのような変動が、具体的に言及されているかどうかにかかわらず、常時、本明細書に提供される任意の所与の値の中に含まれることを理解されたい。

ここで使用される場合、用語「電気通信」は、電気信号の一方向の流動および／または電気信号の双方向の交換を指す。電気信号の一方向の流動は、少なくとも１つの電気的に励起可能な細胞、電極、または両方の中で生じ得る。電気信号の双方向の交換は、電極と少なくとも１つの電気的に励起可能な細胞とによる電気信号の伝送と受信との両方を指す。電気通信はまた、電極と少なくとも１つの電気的に励起可能な細胞との間の電気信号の検出および／または伝送も指し得る。

本明細書で使用される場合、用語「電極」は、回路の非金属部分と接触するために使用される導電体を指し、例えば、限定ではないが、３次元のマイクロまたはマクロ電極、平面状のマイクロまたはマクロ電極、細長型マイクロまたはマクロ電極、複数のマイクロまたはマクロ電極の平面状アレイ、複数の３Ｄマイクロまたはマクロ電極の平面状アレイを含む。

本明細書で使用される場合、用語「電気的に励起可能な細胞」は、電気的、化学的、または物理的刺激に応答して細胞膜を横断して荷電イオンを通信するための電位を有する細胞を指す。いくつかの事例では、電気的に励起可能な細胞は、調整される方式において脱分極し、１つ以上の活動電位または終板電位を発生させて伝搬することができる。電気的に励起可能な細胞のいくつかの実施例は、限定ではないが、全てのタイプの神経系細胞、心臓細胞、および筋細胞を含む。

本明細書で使用される場合、用語「励起可能な細胞ネットワーク」およびその頭字語「ＥＣＮ」は、ネットワーク内の１つまたは１つより多い電気的に励起可能な細胞の刺激がネットワーク内の少なくとも１つの他の電気的に励起可能な細胞における応答を引き起こすように相互接続される電気的に励起可能な細胞のネットワークを指す。少なくとも１つの他の電気的に励起可能な細胞の応答は、その細胞膜を横断した荷電イオンの通信、および／または、１つ以上の余分な細胞シグナル分子の放出を含む。

本明細書で使用される場合、用語「神経皮質」は、対象の脳皮質組織の表面の上または近傍を指す。「神経皮質信号」は、皮質組織の上または近傍の神経活動に応答する入手された電圧信号測定値の時系列である。

本明細書で使用される場合、用語「生理学的データ」は、入手されている対象の恒常性プロセスに比例する未加工の数値測定値（すなわち、数）を指す。生理学的データのいくつかの実施例は、電気信号、神経皮質信号、皮膚下信号、化学信号、ホルモン信号、心臓信号、呼吸信号、および同等物を含む。

本明細書で使用される場合、用語「生理学的情報」は、入手された生理学的データを解釈することを通して集められる情報を指し、その情報から、当業者は、推奨される行動指針、診断、予後、処置、さらなるデータ捕捉、またはそれらの組み合わせについての結論を引き出し得る。

本明細書で使用される場合、用語「プローブ」は、対象の身体から生理学的データの１つ以上のセットを入手するように構成される電極または外科手術器具を指し、そのような外科手術器具は、１つ以上の療法または処置を送達するように構成され得る、または、そのような外科手術器具は、本開示の実施形態を通して対象の身体内に物体を導入して位置付けることが所望され得るセンサ、酸素プローブ、温度プローブ、化学感受性プローブ、光ファイバ、ステント挿入アセンブリ、ステント、神経医療デバイス挿入アセンブリ、神経医療デバイス、他の器具であり得る。

本明細書で使用される場合、用語「スロット」は、３次元において外形によって延在される距離と幾何学的外形の２つの測定可能な次元との間に高いアスペクト比が存在するように３次元における距離に延在する、２次元において画定される幾何学的外形を備える３次元の幾何学的特徴を指す。例えば、スロットは、長方形、正方形、曲線、または円形の外形を有するようにＸ－Ｙ平面において画定され得、この外形は、スロットの外形の境界が、Ｚ－次元において延在される距離に等しい長さを有するチャネルを画定するように、Ｚ－次元における距離に延在し得る。同様に、スロットは、３次元の任意の組み合わせにおいて画定され得、例えば、Ｘ－Ｚ平面において画定されてＹ－次元において延在するおよびそれらの任意の組み合わせの外形を有する。

本明細書で使用される場合、用語「皮膚下」は、対象の脳皮質組織の表面の下方を指す。「皮膚下信号」は、皮質組織の下方および対象の脳内のより深部における神経活動に対応する入手された電圧信号測定値の時系列である。

本明細書で使用される場合、用語「対象」は、ガイドを受け取ることができる任意の療法標的を指す。対象は、脊椎動物（例えば、ヒトを含む哺乳動物）であり得る。用語「対象」は、いかなる特定の年齢または性別も示さない。

本明細書で使用される場合、用語「～を処置する（ｔｒｅａｔ）」、「処置」、および「処置すること」は、所望の薬理的および／または生理学効果的を取得することを指す。効果は、その疾患、障害、または症状の発生を完全にまたは部分的に防止する観点から予防的であり得、ならびに／あるいは、その疾患、障害、または症状の部分的なまたは完全な改善または阻止を提供する療法であり得る。加えて、用語「処置」は、対象内のその疾患、障害、または症状の任意の処置を指し、（ａ）疾患を阻止すること（すなわち、その発現を阻むこと）と、（ｂ）疾患を改善することとを含む。

本開示の実施形態が、ここで、図１から図９を参照することによって説明され、これらは、プローブを対象の頭蓋骨の中に導入するために、および、対象の脳の表面の一部の近傍または上にプローブを位置付けるために有用であり得る、本開示による装置、システム、および方法の表現を示す。

図１Ａ、図１Ｂ、図１Ｃ、図１Ｄ、および図１Ｅは全て、プローブを対象の頭蓋骨の中に導入し、対象の脳の表面の一部の近傍または上にプローブを位置付けるために使用されることができる、本明細書においてガイドと称される装置の第１の実施形態を示す。

ガイドは、細長本体１０を備え、細長本体１０は、第１の端部１０Ａと、第２の端部１０Ｂとを有し、長手方向軸Ｘが、その間に画定される。細長本体１０は、各々が細長本体１０の長手方向軸Ｘに略平行である中心軸を有する１つ以上のスロット１２を画定する。スロット１２は、第１の端部１０Ａの近位に画定される第１の端部１２Ａと、第２の端部１０Ｂの近位に画定される第２の端部１２Ｂとを有する。スロット１２の第１の端部１２Ａは、それを通してプローブを受け取るように構成される。本開示のいくつかの実施形態では、プローブは、神経皮質電極のアレイであってもよい。スロット１２の第２の端部１２Ｂは、長手方向軸Ｘに対して所望の角度を画定するように構成され、その所望の角度において、プローブは、細長本体１０から退出および離れるように延在し得る。明確化のために、第１の端部１０Ａに向かった方向は、細長本体１０の長手方向軸Ｘに対して０度の角度を表すことができ、第２の端部１０Ｂに向かった方向は、細長本体１０の長手方向軸Ｘに対して１８０度の角度を表す。

図１Ｅに示されるように、スロット１２の第２の端部１２Ｂは、可撓性であり得るプローブの第２の端部１２Ｂの丸み付けられた区分にプローブが到達すると、プローブが第１の端部１２Ａから第２の端部１２Ｂに向かって第１の方向に移動するにつれて、屈曲し、スロット１２から退出し、細長本体１０の長手方向軸に対して所望の角度において細長本体１０から離れるように延在し得るように、丸み付けられてもよい。図１Ｅは、その間に画定された４つの角度α１と、α２と、α３と、α４とを伴う、長手方向軸から離れるように延在する３つの線Ｙ１、Ｙ２、およびＹ３を示す。角度α１は、長手方向軸Ｘに対して約１度～約４５度であり得る。角度α１およびα２の和は、長手方向軸Ｘに対して約４５度～約９０度である。角度α１、α２、およびα３の和は、長手方向軸Ｘに対して約９０度より大きいが約１３５度より小さい。角度α１、α２、α３、およびα４の和は、長手方向軸Ｘに対して約１３５度～約１８０度である。本開示のいくつかの実施形態では、所望の角度は、細長本体の長手方向軸に対して約１度～約１７９度である。本開示のいくつかの実施形態では、所望の角度は、細長本体１０の長手方向軸に対して約５度～約１５０度、細長本体１０の長手方向軸に対して約１５度～約１２５度であってもよい、または、所望の角度は、細長本体１０の長手方向軸に対して９０度より大きくてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、所定の角度は、第２の端部１２Ｂの丸み付けられた部分の設計によって、および／または、プローブが構築される材料の選択によって、修正されることができる。

本開示のいくつかの実施形態では、スロット１２は、概してプローブの断面形状に対応する断面形状を有してもよい。本開示のいくつかの実施形態では、スロット１２は、（図１に示されるような）長方形形状、正方形形状、円形形状、または曲線形状のうちの１つから選択される断面形状を有する。

いくつかの実施形態では、プローブは、生理学的データ（例えば、熱データ、化学的データ、電気的データ、電気化学的データ、解剖学的データ、またはそれらの組み合わせ）の１つ以上のセットを入手するように構成される器具であり得る。したがって、第２の端部１０Ｂが対象内に位置付けられる深度と併せて、電極が細長本体から離れるように延在する所望の角度は、対象の身体内から生理学的に関連のあるデータの１つ以上の点および／またはセットの入手を可能にし得る。本開示のいくつかの実施形態では、器具は、第２の端部１０Ｂが対象内に位置付けられる深度において、その深度の近傍において、またはその深度を越えて、対象内に１つ以上の処置を送達するように構成される神経外科手術的器具であってもよい。いくつかの実施形態では、プローブは、作成される間隙を通して後続のプローブが摺動されることができるように内部組織間に間隙を作成するために、後続のプローブ（例えば、空気または生理食塩水のようなガスまたは流体の加圧された流を送達するプローブ）の挿入を促進するように構成される器具であり得る。いくつかの実施形態では、第１のプローブはまた、療法薬物のような化学物質を導入するために、または、電気信号を送達するために、または、対象内に電気信号を発生させるために使用されることもできる。

本開示のいくつかの実施形態では、第１のプローブは、神経皮質電極のアレイ、生理学的データを入手するように構成される器具、または、１つ以上の処置を送達するように構成される器具のうちの１つ以上のものを備えてもよい。

図１に描写されるガイドの実施形態では、細長本体１０はまた、細長本体およびスロット１２の長手方向軸Ｘと平行であり得る二次スロット１４を画定する。二次スロット１４は、第１の端部１０Ａの近位に画定される第１の端部１４Ａと、第２の端部１０Ｂの近位に画定される第２の端部１４Ｂとを有する。二次スロット１４の第１の端部１４Ａは、さらなるプローブが第１の方向に第１の端部１４Ａから第２の端部１４Ｂに向かって第２の端部１４Ｂを越えて二次スロット１４を通して移動することができるように、その中にそのさらなるプローブを受け取るように構成され得、したがって、さらなるプローブは、第１の方向に移動し続け、細長本体１０から離れるように延在することができる。

本開示のいくつかの実施形態では、二次スロット１４によって受け取られるプローブは、限定ではないが、深度電極または皮膚下電極を含む、生理学的データを入手するように構成される器具、あるいは、１つ以上の療法または処置を送達するように構成されるが二次スロット１４から退出することに応じていかなる角偏向も要求しない器具であり得る。

図１Ｆは、ガイドの第１の実施形態の随意の変形例を示す。この変形例では、第１の端部１０Ａは、第１の接続領域１６および／または第２の接続領域１８を備える。接続領域１６、１８は、別の構造（例えば、定位固定装置または対象の解剖学的構造）に対して細長本体１０を半固定位置または固定位置内に固着するように構成されてもよい。接続領域１６、１８は、ねじ山部を備えるものとして示されているが、当業者は、接続部材１６、１８が、細長本体１０を対象の身体上または身体周りの所望の場所内に固着するための種々の異なるタイプの接続部を備えることができることを理解する。接続領域１６はまた、対象の外部の異なるタイプの構成要素（例えば、シール装置、アンテナ、パッシブ熱管理ソリューション、および同等物）の取付を可能にするように構成されてもよい。

図２Ａは、ガイドとの併用のためのシール装置３００に関連する本開示の別の実施形態を示す。シール装置３００は、シールプレート３０２と、キャップ３０４とを備える。シールプレート３０２は、ガイドの（図２Ｂに示されるような）第１の端部１０Ａに可逆的に接続可能であるように構成される。シール装置３００はまた、第１の端部周りに液密シールを提供し、ガイド内に位置付けられるプローブ間の相対運動を低減させ、実質的に防止し、または停止させ、第２の端部１０Ｂからそれを通した第１の端部１０Ａへの対象の体液のいかなる漏出も低減させる、実質的に防止する、または停止させるように構成される。

図２Ｃに示されるように、シールプレート３０２は、スロット１２の幾何学形状に実質的に合致するように構成される１つ以上の開口３０６を画定してもよい。当業者によって理解されるように、１つ以上の開口３０６はまた、プローブが各開口３０６を通してガイド内に受け取られ得るように、第１の端部１０Ａ上のガイド（例えば、図５および図６に示されるスロット１２Ａ、１２’Ａ、１２’’Ａ、１２’’’Ａ参照）によって画定されるスロットの幾何学形状および数に実質的に合致するように構成される。シールプレート３０２は、１つ以上の開口拡張部３０８をさらに備え得、１つ以上の開口拡張部３０８は、各々が、スロット１２Ａ、１２’Ａ、１２’’Ａ、１２’’’Ａのチャネル開口部の中に挿入可能であり、締り嵌めによってその中に固着可能であるように構成される。本開示のいくつかの実施形態では、キャップ３０４は、二次スロット１４と整列するように構成される第２の開口３１０をさらに画定してもよい。キャップ３０４は、第１の端部１０Ａに可逆的に接続可能であってもよく、そのように接続されると、第１の端部１０Ａの外への流体の流出を低減させる実質的に液密なシールが、シール装置３００内に、第１の端部１０Ａ周りに確立される。シール装置３００の内側において含有され得るシール機構のいくつかの実施例は、限定ではないが、キャップ３０４の外縁周り、１つ以上の開口３０６の内側表面内、１つ以上の開口拡張部３０８の外側表面内、および第２の開口３１０の内側表面内のうちの１つ以上のものに位置付けられる、ガスケット、可撓性シール部材、Ｏリング、またはそれらの組み合わせを含む。当業者によって理解されるように、漏出を防止するためのシール機能を達成する、可撓性または非可撓性の種々のタイプのシール機構および該シール機構の種々の位置が存在する。

本開示のいくつかの実施形態では、シールプレート３０２は、１つ以上の開口３０６を画定してもよいが、例えば、異なるタイプのシール機構と併用されることができるプローブのための開口拡張部３０８は画定しない。代替シール機構を伴うプローブの一実施例は、キャップ３０４の内側において含有され得るシール機構を有し得る深度電極であってもよい。本開示のいくつかの実施形態では、キャップ３０４は、図２に示されるような刻み付き仕上げのような外部仕上げを有し、把持および取扱を促進してもよい。キャップ３０６はまた、情報を通信する矢印または文字等の外部マーキング（例えば、限定ではないが、整列マーキング、しっかりしたシールを形成するための回転の数および方向、ならびに同等物）を備えてもよい。

本開示のいくつかの実施形態では、キャップ３０４は、キャップ３０４が第１の端部１０Ａに螺合可能かつ可逆的に接続され得るように、第１の端部１０Ａ上のねじ山（外部または内部）に合致するように構成されるねじ山（内部または外部）を有してもよい。

シール装置３００の個々の構成要素は、対象の身体の上または内側において位置付けるために適している同一の材料または異なる材料から作製されてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、キャップ３０４は、限定ではないが、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、またはポリマーから作製されてもよい一方で、シールプレート３０２は、限定ではないが、シリコーン、ゴムのような可撓性材料、あるいは、可撓性または変形可能な金属、あるいは、金属合金から作製されてもよい。

本開示の別の実施形態では、シール装置３００は、プローブ、シール装置３００、およびガイド（図３参照）の相対運動を実質的に防止するまたは停止させる圧入または締り嵌めによって第１の端部１０Ａに可逆的に接続可能であるキャップ３０４Ａを備える。

本開示の別の実施形態では、シール装置３００は、１つ以上の接続部材３１２によって第１の端部１０Ａに可逆的に接続可能であるように構成されるキャップ３０４Ｂを備える。接続部材３１２は、止めねじ、無頭ねじ、ブラインドねじであってもよい、または、これは、（図４に示されるような）突出する頭部を有してもよい。キャップ３０４Ｂは、接続部材３１２のねじ山に合致するねじ山を伴う１つ以上の貫通孔３１４を画定してもよい、またはそうでなくてもよい。ガイドはまた、接続部材３１２を受け取るようにも構成される合致するねじ山付きの貫通孔３１４Ａを画定してもよい。貫通孔３１４、３１４Ａの深度は、無頭ねじが第１の端部１０Ａの中に、そこに、またはその近傍に位置付けられる任意のプローブと衝突しないほどのものである。キャップ３０４Ｂおよびガイドの円周方向および軸方向周り孔３１４、３１４Ａの場所および配列は、ガイドの全体的寸法に基づいて変動し得る。接続部材３１２は、キャップ３０４Ｂと同一または異なる材料から作製されることができる。

当業者によって理解されるように、シール装置３００は、種々の他の機構（例えば、クリック配列、ボールおよび戻り止め配列、変形可能かつ弾性配列、またはそれらの組み合わせ）によってともにガイドに可逆的に接続されることができる。

図５、図６、および図７は全て、ガイドのさらなる非限定的な実施形態を示す。当業者によって理解されるように、上記に説明されるシール装置３００は、ガイドのこれらのさらなる非限定的な実施例と併用されてもよい。

図５Ａ、図５Ｂ、図５Ｃ、および図５Ｄは、ガイドの第２の実施形態を示す。ガイドの第２の実施形態は、上記に説明されるガイドの第１の実施形態と同一の特徴のうちの多くのものを備える。ガイドは、細長本体１０’と、スロット１２と、第２のスロット１２’とを備える。細長本体１０’は、第１の端部１０’Ａと、第２の端部１０’Ｂとを備え、長手方向軸Ｘが、その間に延在する。第１の実施形態と第２の実施形態との間の少なくとも１つの差異は、細長本体１０’が第１の実施形態の二次スロット１４を画定しないことである。スロット１２は、本明細書において上記に説明されるようなものであり、同様に、第２のスロット１２’は、第１の端部１０’Ａの近位に画定される第１の端部１２’Ａと、第２の端部１０’Ｂの近位に画定される第２の端部１２’Ｂとを有する。第２のスロット１２’の第２の端部１２’Ｂは、スロット１２と同様に、長手方向軸Ｘに対して所望の角度を画定するように構成され、その所望の角度において、第２のスロット１２’内の電極は、細長本体１０から退出および離れるように延在し得る。第２の端部１２’Ｂによって画定される所望の角度は、スロット１２の第２のもの１２Ｂによって画定される所望の角度と同一であってもよい、またはそうでなくてもよい。

図５Ｅは、本明細書において上記に説明されるようなものである、第１の接続領域１６および／または第２の接続領域１８を含む第２の実施形態の随意の変形例を示す。

図６Ａ、図６Ｂ、図６Ｃ、および図６Ｄは、ガイドの第３の実施形態を示す。ガイドの第３の実施形態は、上記に説明されるガイドの第１の実施形態および第２の実施形態と同一の特徴のうちの多くのものを備える。ガイドは、細長本体１０’’と、スロット１２と、第２のスロット１２’と、第３のスロット１２’’と、第４のスロット１２’’’とを備える。細長本体１０’’は、第１の端部１０’’Ａと、第２の端部１０’’Ｂとを備え、長手方向軸Ｘが、その間に延在する。第１の実施形態と第３の実施形態との間の少なくとも１つの差異は、細長本体１０’’が複数のスロットを有することである。スロット１２’’および１２’’’は全て、スロット１２および第２のスロット１２’の点において、本明細書において上記に説明されるようなものである。第３のスロット１２’’は、第１の端部１０’’Ａの近位に画定される第１の端部１２’’Ａと、第２の端部１０’’Ｂの近位に画定される第２の端部１２’’Ｂとを有する。第４のスロット１２’’’は、第１の端部１０’’Ａの近位に画定される第１の端部１２’’’Ａと、第２の端部１０’’Ｂの近位に画定される第２の端部１２’’’Ｂとを有する。第３のスロット１２’’の第２の端部１２’’Ｂは、スロット１２と同様に、長手方向軸Ｘに対して所望の角度を画定するように構成され、その所望の角度において、第３のスロット１２’’内のプローブは、細長本体１０’’から退出および離れるように延在し得る。第４のスロット１２’’’の第２の端部１２’’’Ｂは、スロット１２と同様に、長手方向軸Ｘに対して所望の角度を画定するように構成され、その所望の角度において、第４のスロット１２’’’内のプローブは、細長本体１０’’から退出および離れるように延在し得る。第２の端部１２’’Ｂおよび第２の端部１２’’’Ｂによって画定される所望の角度は、同一であってもよい、またはそうでなくてもよく、それらは、スロット１２の第２のもの１２Ｂによって画定される所望の角度と同一であってもよい、またはそうでなくてもよい。

細長本体１０’’はまた、第１の端部１０’’Ａの近位に画定される第１の端部１４Ａと、第２の端部１０’’Ｂの近位に画定される第２の端部１４Ｂとを伴う二次スロット１４を画定してもよい。上記に説明されるように、二次スロット１４は、別のタイプのプローブを対象の中に導入するために使用されることができる。

図６Ｅは、本明細書において上記に説明されるようなものである第１の接続領域１６および／または第２の接続領域１８を含む第３の実施形態の随意の変形例を示す。

図７Ａ、図７Ｂ、図７Ｃ、および図７Ｄは、ガイドの第４の実施形態を示す。ガイドは、第１の端部２０Ａと第２の端部２０Ｂとを有する細長本体２０を備え、長手方向軸Ｘが、その間に画定される。細長本体２０は、細長本体２０の長手方向軸Ｘと同軸であるスロット２２２を画定する。スロット２２は、本明細書において上記に説明されるスロット１２と同一の特徴のうちの多くのものを有する。スロット２２は、第１の端部２０Ａの近位に画定される第１の端部２２Ａと、第２の端部２０Ｂの近位に画定される第２の端部２２Ｂとを有する。スロット２２の第１の端部２２Ａは、それを通してプローブを受け取るように構成される。スロット１２とスロット２２との間の少なくとも１つの差異は、スロット２２の第２の端部２２Ｂが、スロット２２の外側に位置付けられる方向部材２６を備えることである。方向部材２６は、長手方向軸Ｘに対して所望の角度を画定するように構成され、その所望の角度において、プローブは、細長本体２０から退出および離れるように延在し得る。図７Ｃに示されるように、方向部材２６は、プローブがスロット２２から退出するにつれて、プローブが、屈曲し、細長本体２０の長手方向軸Ｘに対して所望の角度において細長本体２０から離れるように延在するように、丸み付けられてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、所望の角度は、細長本体の長手方向軸Ｘに対して５～９０度である。本開示のいくつかの実施形態では、所望の角度は、細長本体２０の長手方向軸Ｘに対して９０度より大きくてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、所定の角度は、方向部材２６の設計によって、プローブが構築される材料の選択によって、および／またはプローブ自体の設計によって、修正されることができる。

スロット２２は、プローブの断面形状に対応する断面形状を有してもよい。本開示のいくつかの実施形態では、スロット２２は、（図７に示されるような）長方形形状、正方形形状、円形形状、または曲線形状のうちの１つから選択される断面形状を有する。

図７に描写される第４の実施形態では、細長本体２０はまた、細長本体およびスロット２２の長手方向軸Ｘと同軸であり得る二次スロット２４も画定する。二次スロット２４は、第１の端部２０Ａの近位に画定される第１の端部２４Ａと、第２の端部２０Ｂの近位に画定される第２の端部２４Ｂとを有する。二次スロット２４の第１の端部２４Ａは、プローブが第１の方向に第１の端部２４Ａから第２の端部２４Ｂに向かって第２の端部２４Ｂを越えて二次スロット２４を通して移動し得るように、その中にその別のタイプのプローブを受け取るように構成されてもよく、プローブは、第１の方向に移動し続け、細長本体２０から離れるように延在することができる。

図７に示されていないが、当業者は、細長本体２０が、必要とはしないが、第１の接続領域１６および／または第２の接続領域１８を有し得ることを理解する。

当業者はまた、前述の実施形態の具体的な説明が、例証にすぎず、限定するものではないことも容易に理解する。例えば、当業者は、ガイドの実施形態が、所望される程度のスロットを含み、細長本体の断面積によってのみ限定され得ることを理解する。当業者はまた、スロットの第２の端部の構成が、（スロット１２の丸み付けられた部分内にあるように）内部または（方向部材２６内にあるように）外部あるいは両方であり得ることも理解する。さらに、当業者は、スロット（単数または複数）が、細長本体によって画定されてもされなくてもよいことも理解する。

図８Ａ、図８Ｂ、図８Ｃ、および図８Ｄは、各々、本明細書において上記に説明されるガイドの実施形態のうちのいずれか１つであり得る細長本体１１を備えるシステム１０１の異なる図を示す。システム１０１はまた、１つの神経皮質プローブ１００Ａと、第２の神経皮質プローブ１００Ｂと、皮膚下プローブ１０２とを備える。図８Ａおよび図８Ｂに示されるように、神経皮質プローブ１００Ａおよび神経皮質プローブ１００Ｂは両方とも、細長本体１１の長手方向軸Ｘに対して所望の角度において、細長本体１１から離れるように延在する。図８Ｄは、複数の管状本体を備えるシステム１０１’の別の実施例を示す。各細長本体は、１つ以上の神経皮質プローブ、および、随意に、（図８Ｄの上部平面図に示されない）皮膚下プローブと関連付けられる。

図９は、対象の皮膚層２００、骨膜層２０２、頭蓋骨２０４、硬膜層２０６を通して、くも膜下腔２０７を通して、灰白質および白質の両方と神経皮質組織２０８Ａと皮膚下組織２０８Ｂとを含む脳組織２０８の中に延在するガイドの異なる実施形態を含むシステム１０１の非限定的な変形例を示す。プローブ１００、１００Ａ、および１００Ｂは、対象の神経皮質組織２０８Ａの一部の上または近傍に位置付けられているものとして図９に示されており、プローブ１０２は、対象の皮膚下組織２０８Ｂの中に延在するように示されている。当業者によって理解されるように、ガイドは、１つ以上のプローブを、神経皮質組織および皮膚下組織以外の対象内の他のタイプの組織（例えば、上皮組織、筋肉組織、結合組織、神経組織、またはそれらの組み合わせ）の中に導入するために使用されることができる。

当業者によって理解されるように、ガイドは、対象の身体の中に挿入され得るため、ガイドは、対象による免疫反応の誘発を低減または回避する材料から構築されてもよい。そのような材料の実施例は、限定ではないが、ステンレス鋼、チタン、合金化金属、コーティングが免疫反応の誘発を低減または回避するコーティングされた金属、ならびに、公知であるまたは公知になった他の材料およびコーティングを含む。

本開示のいくつかの実施形態は、１つ以上のプローブを対象の身体の中に導入する方法に関する。この方法は、ガイドおよびプローブを装備されるべき対象およびプローブ部位を設定および調製するステップを含む。このステップは、どのタイプおよび数のプローブまたは器具が使用されることになるか、ガイドが挿入される場所（例えば、上皮組織、筋肉組織、結合組織、神経組織、またはそれらの組み合わせのうちのどれが標的組織であるか）、ガイドがどのように挿入されるか、プローブがガイドから延在するべき角度、収集される生理学的データ等を判定することを含む。

本方法は、アクセス孔を介して対象の身体の内部にアクセスし、標的組織の中、上、または近傍に１つ以上のプローブを導入し、ガイドを所望の位置に挿入するさらなるステップを含む。本方法は、各プローブの第２の端部が、対象の身体内の標的組織構造の近傍、上、または内側に各プローブの第２の端部を位置付けるために、細長本体から所望の角度において延在するように、所望のタイプおよび数のプローブをガイドのスロットの中に挿入するステップをさらに含む。次いで、ガイドおよびプローブ（単数または複数）の位置付けが、検証されることができ、対象は、プローブを介して所望の生理学的データを入手してそのデータをプロセッサおよび／または表示ユニットに伝送するステップのために調製されることができる。最終ステップとして、生理学的データは、処理および解釈され、生理学的情報を発生させることができる。

Claims (19)

1. １つ以上のプローブを対象の中に挿入するためのガイドであって、前記ガイドは、第１の端部と第２の端部とを伴う細長本体を備え、前記細長本体は、前記第１の端部と前記第２の端部との間に１つ以上のスロットを画定し、前記１つ以上のスロットの各々は、前記第１の端部においてプローブを受け取り、前記プローブが前記第２の端部から延在可能である所望の角度を、前記スロットに対して画定するように構成される、ガイド。
2. 前記細長本体は、前記第１の端部と前記第２の端部との間に延在する二次スロットをさらに画定し、前記二次スロットは、前記細長本体の前記第２の端部から延在することに応じて角偏向を要求しないさらなるプローブを受け取るように構成される、請求項１に記載のガイド。
3. 前記所望の角度は、前記細長本体の長手方向軸に対して約１度～約１７９度である、請求項１に記載のガイド。
4. 前記スロットは、長方形、正方形、円形、または曲線のうちの１つである断面形状を有する、請求項１または請求項２に記載のガイド。
5. 前記細長本体は、前記１つ以上のスロットの各々のうちの一部を画定し、前記部分は、前記第２の端部の近位に位置付けられる指向部材を形成し、前記指向部材は、前記プローブが前記第２の端部から延在可能である前記所望の角度を前記スロットに対して画定するように構成される、請求項１または請求項２に記載のガイド。
6. 前記細長本体は、前記第２の端部の近位にある指向部材をさらに備え、前記指向部材は、神経皮質電極が前記第２の端部から延在可能である前記所望の角度を前記スロットに対して画定するように構成される、請求項１または請求項２に記載のガイド。
7. 前記第１の端部と前記第２の端部との間に、少なくとも１つのさらなるスロットをさらに備え、前記少なくとも１つのさらなるスロットの各々は、前記第１の端部においてさらなるプローブを受け取り、前記さらなるプローブが前記第２の端部から延在可能である前記所望の角度を前記スロットに対して画定するように構成される、請求項１または請求項２に記載のガイド。
8. 前記第１の端部に可逆的に接続可能であるシール装置をさらに備え、前記シール装置は、前記第１の端部周りに液密シールを提供するように構成される、請求項１または請求項２に記載のガイド。
9. 神経皮質記録を入手するためのシステムであって、前記システムは、
   （ａ）プローブを挿入するためのガイドであって、前記ガイドは、第１の端部と第２の端部とを伴う細長本体を備え、前記細長本体は、前記第１の端部と前記第２の端部との間にスロットを画定し、前記スロットは、前記第１の端部において前記プローブを受け取り、前記プローブが前記第２の端部から延在可能である角度を、前記スロットに対して画定するように構成される、ガイドと、
   （ｂ）前記プローブであって、前記プローブは、対象の神経皮質の一部の近位または上に位置付けられると、生理学的データ信号を入手するように構成される、プローブと
   を備える、システム。
10. 前記プローブは、療法または処置を送達するようにさらに構成される、請求項９に記載のシステム。
11. 前記細長本体は、前記第１の端部と前記第２の端部との間に延在する二次スロットをさらに画定し、前記二次スロットは、前記細長本体の前記第２の端部から延在することに応じて角偏向を要求しないさらなるプローブを受け取るように構成される、請求項９に記載のシステム。
12. 前記さらなるプローブは、皮膚下電極である、請求項９に記載のシステム。
13. 前記さらなるプローブは、外科手術器具である、請求項９に記載のシステム。
14. 前記さらなるプローブは、皮膚下電極と、外科手術器具とを備える、請求項８に記載のシステム。
15. 前記外科手術器具は、１つ以上の療法または処置を送達するように構成される、請求項１３または請求項１４に記載のシステム。
16. 前記外科手術器具は、前記対象内に物体を導入して位置付けるために使用され得る、センサ、酸素プローブ、温度プローブ、化学感受性プローブ、光ファイバ、ステント挿入アセンブリ、ステント、神経医療デバイス挿入アセンブリ、神経医療デバイス、および任意の他の器具のうちの１つ以上のものである、請求項１３または請求項１４に記載のシステム。
17. 前記第１の端部に可逆的に接続可能であるシール装置をさらに備え、前記シール装置は、前記第１の端部周りに液密シールを提供するように構成される、請求項９に記載のシステム。
18. プローブを対象の身体の中に導入する方法であって、前記方法は、
    （ａ）アクセス孔を介して前記対象の身体の内部にアクセスするステップと、
    （ｂ）前記細長本体の前記第２の端部が前記対象の身体内の所望の場所の近位にあるように、請求項１または請求項２に記載の前記ガイドを前記孔の中に挿入するステップと、
    （ｃ）前記プローブの前記第２の端部が、前記プローブの前記第２の端部を前記対象の身体内の所望の構造の近傍または上に位置付けるために、前記細長本体から前記所望の角度において延在するように、プローブを前記スロットの中に挿入するステップと
    を含む、方法。
19. 前記所望の構造から所望の生理学的データを入手するステップをさらに含む、請求項１８に記載の方法。

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