JP2022500690A - 層パケットのスタックを備えた光学素子、および当該光学素子を製造するための方法 - Google Patents

層パケットのスタックを備えた光学素子、および当該光学素子を製造するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、基板(20)と、基板(20)の少なくとも1つの表面(22)上の干渉反射低減層システム(10)とを備える光学素子(100)に関する。層システム(10)は、少なくとも4つの連続する層パケット(42、44、46、48)から成るスタック(40)を含み、各層パケット(42、44、46、48)は、第1の光学的厚さ(t1)を有する第1の副層(60)と、第1の光学的厚さ(t1)とは異なる第2の光学的厚さ(t2)を有する第2の副層(62)とを含む。基板に相対的近い各第1の副層(60)の屈折率(n1)は、それぞれのスタック(40)の、基板から相対的に遠い各第2の副層(62)の屈折率(n2)よりも大きく、層システム(10)は、ある明度(L*)、ある彩度(C*)、およびある色相角(h)の残留反射色を有する。層システム(10)への表面法線(70)に対して、境界値が0°および30°である視野角(AOI)の範囲における残留反射色の色相角(h)の変化(Δh)の絶対値は、当該視野角(AOI)の範囲における彩度(C*)の変化(ΔC*)の絶対値よりも小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、層パケットのスタックを備えた光学素子、および当該光学素子を製造するための方法に関する。
特許文献1から知られているものなど、干渉反射防止機能を備えた既知の光学要素は、通常、規格DIN EN ISO 13666:2013−10に従って計算される約1%の光反射率を有する。残りの残留反射の色は、見る角度が変わると強い変化を示す。この変化は、実質的に視覚的なカラースケール全体に及ぶ。
WO2016/110339A1
本発明の目的は、残留反射の色において、小さい視野角依存変化しか示さない干渉反射低減層システムを備えた光学素子を提供することである。
この目的は、独立請求項の特徴によって解決される。本発明の好ましい実施形態および利点は、さらなる特許請求項、本説明、および図面から明らかになるであろう。
特に明記しない限り、本開示において使用される用語は、ドイツ規格協会の規格DIN EN ISO 13666:2013−10(EN ISO 13666:2012(D/E))およびthe DIN EN ISO 11664−4:2012−06(EN ISO 11664−4:2011)の意味において理解されるべきである。
DIN EN ISO 13666:2013−10のセクション4.2によれば、可視光、可視放射線、または可視波長範囲という用語は、それぞれ、人間に光の知覚を直接引き起こすことが可能である光学的放射に関連する。可視放射線は一般に400nm〜780nmの波長範囲を指す。
本開示の文脈において、可視放射線は、好ましくは、人間の眼の最大感度に対応する、それぞれ400nmまたは460nm〜700nmの波長範囲を指すことができる。これにより、フィルタ特性とスルーレートの設計の設計柔軟性を同時に高めることができる。
規格DIN EN ISO 13666:2013−10のセクション15.1によると、スペクトル反射率、反射率(reflectance)または反射率(reflectivity)という用語は、それぞれ、特定の波長(λ)の入射放射パワーに対する、各材料、表面、またはコーティングのそれぞれによって反射されるスペクトル放射パワーの比を指す。本事例において、反射率は、単一の副層の反射率ではなく、複数の高屈折率副層および低屈折率副層を備えたコーティング全体の反射率を指す。
本発明は、基板と、基板の少なくとも1つの表面上の干渉反射低減層システムとを備える光学素子に基づいており、層システムは、少なくとも4つの連続する層パケットのスタックを含み、各層パケットは、第1の光学的厚さを有する第1の副層と、第1の光学的厚さとは異なる第2の光学的厚さを有する第2の副層とを備え、基板に相対的に近いそれぞれの第1の副層の屈折率は、基板から相対的に遠い、スタックのそれぞれの第2の副層の屈折率よりも高く、層システムは、ある明度、ある彩度、およびある色相角の残留反射色を有する。
層システムへの表面法線に対して、境界値が0°および30°である視野角の間隔における残留反射色の色相角の変化の絶対値は、当該視野角の間隔における彩度の変化の絶対値よりも小さいことが提案される。
彩度は、色飽和度としても表記することができる。色相角は、色角としても表記することができる。
有利なことに、副層の層厚を変えることによって、視野角が大きく変化しても残留反射色が変化しないか、またはわずかにしか変化しない、色が安定した層システムを提供することができる。有利なことに、広い視野角範囲にわたる彩度と色相角との適切な組み合わせによって、色が安定した残留反射色を達成することができる。
スタック内の複数の層パケットの、基板に相対的に近い複数の第1の副層は、同じ第1の材料から形成することができる。
基板から相対的に遠い複数の第2の副層も、第1の副層の第1の材料とは異なる同じ第2の材料から作製することができる。第2の副層に匹敵する屈折特性を有する第3の材料の機能層が、基板から最も遠い層パケット内の、第1の副層と第2の副層との間に配置されることが可能にされ得る。計算の目的で、必要に応じて、機能層を第2の副層に関連付けることができる。代替的に、第1の副層の材料は、スタック内で変化し得る。同様に、代替的に、第2の副層が形成される材料がスタック内で変化することが可能にされ得る。
有利には、層システムは、4つまたは5つの層パケットを含むことができる。好ましくは、5つの層パケットが提供される。6つ以上の層パケットを提供することもできる。
光学素子の好ましい実施形態によれば、視野角の上側境界値(上限値)における彩度は、最大で16の値を有することができる。代替的または付加的に、上記視野角の間隔における彩度の最大値は最大で16であり得る。これにより、色相角の端においてだけでなく、残留反射に対して高い色恒常性を有するすべての反射色を実現することが可能である。
光学素子の好ましい実施形態によれば、境界値が0°および30°である視野角の間隔における色相角は、最大で15°、好ましくは最大で10°変化することができる。光学系の残留反射の色の印象は、大きい範囲の視野角にわたって観察者にとって完全にまたはほとんど変化しないままである。
光学素子の好ましい実施形態によれば、層システムへの表面法線に対して、0°から上側境界値が30°から45°である境界視野角までの視野角の第2の間隔における色相角の変化の絶対値は、視野角の第2の間隔における彩度の変化の絶対値よりも小さくすることができ、境界視野角における彩度の絶対値は、少なくとも2に等しくなり得る。
特に、第2の間隔における色相角hは、最大で20°、好ましくは最大で15°変化することができる。有利なことに、視野角の変動が大きい場合でも、色が安定した残留反射色が得られる。
光学素子の好ましい実施形態によれば、境界値が0°および30°である視野角の間隔における明所視反射率は、最大で1.5%、好ましくは最大で1.2%であり得る。
光学素子の好ましい実施形態によれば、境界値が0°および30°である視野角の間隔における暗所視反射率は、最大で1.5%、好ましくは最大で1.2%であり得る。
光学素子の好ましい実施形態によれば、第1の副層は、高屈折率材料から形成することができる。
有利には、第1の副層は、化合物Ta、TiO、ZrO、Al、Nd、Pr、PrTiO、La、Nb、Y、HfO、InSn酸化物、Si、MgO、CeO、ZnSおよび/またはそれらの変形物、特にそれらの他の酸化状態のうちの少なくとも1つまたは複数を有することができる。
2つ以上の化合物が第1の副層に含まれる場合、これらは、例えば、複数の層内に適用することができ、または、例えば、同時適用によって、混合して1つの層内に提供することもできる。
これらの材料は、コーティング眼鏡レンズなどの、光学素子に配置するための高標準屈折率材料として知られている。しかしながら、より高い屈折率の副層はまた、副層全体の屈折率が1.6よりも大きく、好ましくは少なくとも1.7、より好ましくは少なくとも1.8、最も好ましくは少なくとも1.9である限り、SiOまたは他のより低い屈折率の材料を含むこともできる。
光学素子の好ましい実施形態によれば、第2の副層は、低屈折率材料から形成することができる。
より低い屈折率の副層は、MgF、SiO、SiO、または、純粋な形態もしくはフッ素化誘導体であるAl、シラン、シロキサンを添加したSiOの材料のうちの少なくとも1つを有することができる。ただし、より低い屈折率の副層は、SiOとAlとの混合物を含むこともできる。好ましくは、より低い屈折率の副層は、少なくとも80重量%のSiO、より好ましくは少なくとも90重量%のSiOを含むことができる。
好ましくは、低屈折副層の屈折率は、最大で1.55、好ましくは最大で1.48、特に好ましくは最大で1.4である。これらの屈折率の値は、25℃の温度、および、550nmの使用される光強度の基準波長における標準状態での表記である。
異なる屈折率を有する層材料の典型的な例は、屈折率1.46の二酸化ケイ素(SiO)、屈折率1.7の酸化アルミニウム(Al)、屈折率2.05の二酸化ジルコニウム(ZrO)、屈折率2.1の酸化プラセオジミウムチタン(PrTiO)、屈折率が各々2.3の酸化チタン(TiO)および硫化亜鉛(ZnS)である。これらの値は、コーティング方法および層厚に応じて最大10%変動する可能性のある平均値を表す。
一般的な光学ガラスの屈折率は1.5〜2.0である。したがって、MgF、SiO、Alなどの屈折率が1.5未満の層材料は、光学ガラスと組み合わせて低屈折率材料として表記され、ZrO、PrTiO、TiO、ZnSなどの屈折率が2.0より大きい層材料は、光学ガラスと組み合わせて高屈折率材料として表記される。
第1の副層および第2の副層の高屈折率材料と低屈折率材料との間の屈折率の差は、コーティング方法および層厚に応じて、好ましくは少なくとも0.2から少なくとも0.5である。
このタイプのコーティングに使用される材料は、例えば、PVD法(PVD=物理気相成長)またはCVD法(CVD=化学気相成長)によって光学系の基板に適用される典型的な材料である。
光学素子の好ましい実施形態によれば、少なくとも複数の第1の副層は、同じ第1の材料から形成することができ、複数の第2の副層は、少なくとも主に同じ第2の材料から形成することができる。
任意選択的に、複数の第2の副層は、同じ第2の材料から形成することができ、基板から最も遠い層パケット内にのみ、第1の副層と第2の副層との間に機能層を有することができる。機能層は低い屈折率を有することができ、必要に応じて計算目的で第2の副層に追加することができる。
本発明の別の態様によれば、本発明による光学素子を設計するための方法が提案される。
光学素子は、基板と、基板の少なくとも1つの表面上の干渉反射低減層システムとを備え、層システムは、少なくとも4つの連続する層パケットのスタックを含み、各層パケットは、第1の光学的厚さを有する第1の副層と、第1の光学的厚さとは異なる第2の光学的厚さを有する第2の副層とを備え、基板に相対的に近いそれぞれの第1の副層の屈折率は、スタックの基板から相対的に遠いそれぞれの第2の副層の屈折率よりも高く、層システムは、ある明度、ある彩度、およびある色相角の残留反射色を有する。層システムへの表面法線に対して、境界値が0°および30°である視野角の間隔における残留反射色の色相角の変化の絶対値は、当該視野角の間隔における彩度の変化の絶対値よりも小さい。
この方法では、以下のステップ、すなわち、少なくとも高屈折率副層のための第1の材料および低屈折率副層のための第2の材料、複数の副層を有する複数の所望の層パケットの数、副層の厚さの開始値を含む層設計を定義するステップと、0°および30°の境界値を有する視野角の間隔の少なくとも境界値における、明度、彩度、および色相角を含む目標色値を定義するステップと、最適化目標に到達するまで単層厚を変化させるための最適化方法を実行するステップが実施される。
好ましい実施形態によれば、最大16の値が、視野角の上側境界値における彩度に対して選択され得る。代替的または付加的に、最大16の視野角の間隔における最大値が彩度に対して選択され得る。これにより、色相角の端においてだけでなく、残留反射に対して高い色恒常性を有するすべての反射色を実現することが可能である。
好ましい実施形態によれば、上記間隔の境界値における目標色値は、等しいかまたは類似するように選択することができる。
特に、異なる残留反射色の色相角の最大偏差を指定することができる。
残留反射色が青色の場合、0°〜30°の視野角の間隔における色相角の好ましい許容可能な変化Δhは、好ましくは最大でΔh=4°、特に好ましくは最大でΔh=3.5°であり得る。0°〜33°の視野角の間隔における色相角の好ましい許容可能な変化Δhは、好ましくは最大でΔh=5°、特に好ましくは最大でΔh=4.5°であり得る。
残留反射色が緑色の場合、0°〜30°の視野角の間隔における色相角の好ましい許容可能な変化Δhは、好ましくは最大でΔh=3°、特に好ましくは最大でΔh=2°であり得る。0°〜45°の視野角の間隔における色相角の好ましい許容可能な変化Δhは、好ましくは最大でΔh=5°、特に好ましくは最大でΔh=4.6°であり得る。
残留反射色が黄色の場合、0°〜30°の視野角の間隔における色相角の好ましい許容可能な変化Δhは、好ましくは最大でΔh=1.5°、特に好ましくは最大でΔh=0.9°であり得る。0°〜45°の視野角の間隔における色相角の好ましい許容可能な変化Δhは、好ましくは最大でΔh=5°、特に好ましくは最大でΔh=4.6°であり得る。
残留反射色が赤色の場合、0°〜30°の視野角の間隔における色相角の好ましい許容可能な変化Δhは、好ましくは最大でΔh=6°、特に好ましくは最大でΔh=5.3°であり得る。0°〜45°の視野角の間隔における色相角の好ましい許容可能な変化Δhは、好ましくは最大でΔh=20°、特に好ましくは最大でΔh=16.8°であり得る。
さらなる利点は、以下の図面の説明から生じる。図には、本発明の例示的な実施形態が示されている。図、本明細書、および特許請求の範囲は、多数の機能を組み合わせにおいて含む。当業者にはまた、特徴を個別に検討し、それらを組み合わせて有用なさらなる組み合わせを形成することも好都合である。
層システムが基板上に4つの層パケットを有する本発明の例示的な実施形態を示す図である。 層システムが基板上に5つの層パケットを有する本発明の例示的な実施形態を示す図である。 280nm〜1400nmの波長範囲内で青色の残留反射色を有する本発明による層システムの反射率を示す図である。 380nm〜780nmの波長範囲における図3のグラフの詳細を示す図である。 図3による、0°〜45°の入射角に応じた、青色の残留反射色の彩度Cの変化を示す図である。 図3による、0°〜45°の入射角に応じた、青色の残留反射色の明度Lの変化を示す図である。 図3による、0°〜45°の入射角に応じた、青色の残留反射色による色相角hの変化を示す図である。 図3による、0°〜45°の入射角に応じた、青色の残留反射色による明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の変化を示す図である。 280nm〜1400nmの波長範囲内で緑色の残留反射色を有する本発明による層システムの反射率を示す図である。 380nm〜780nmの波長範囲における図9のグラフの詳細を示す図である。 図9による、0°〜45°の入射角に応じた、緑色の残留反射色の彩度Cの変化を示す図である。 図9による、0°〜45°の入射角に応じた、緑色の残留反射色の明度Lの変化を示す図である。 図9による、0°〜45°の入射角に応じた、緑色の残留反射色による色相角hの変化を示す図である。 図9による、0°〜45°の入射角に応じた、緑色の残留反射色による明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の変化を示す図である。 280nm〜1400nmの波長範囲内で黄色の残留反射色を有する本発明による層システムの反射率を示す図である。 380nm〜780の波長範囲における図15のグラフの詳細を示す図である。 図15による、0°〜45°の入射角に応じた、黄色の残留反射色の彩度Cの変化を示す図である。 図15による、0°〜45°の入射角に応じた、黄色の残留反射色の明度Lの変化を示す図である。 図15による、0°〜45°の入射角に応じた、黄色の残留反射色による色相角hの変化を示す図である。 図15による、0°〜45°の入射角に応じた、黄色の残留反射色による明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の変化を示す図である。 280nm〜1400nmの波長範囲内で赤色の残留反射色を有する本発明による層システムの反射率を示す図である。 380nm〜780nmの波長範囲における図21のグラフの詳細を示す図である。 図21による、0°〜45°の入射角に応じた、赤色の残留反射色の彩度Cの変化を示す図である。 図21による、0°〜45°の入射角に応じた、赤色の残留反射色の明度Lの変化を示す図である。 図21による、0°〜45°の入射角に応じた、赤色の残留反射色による色相角hの変化を示す図である。 図21による、0°〜45°の入射角に応じた、赤色の残留反射色による明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の変化を示す図である。 0°〜30°の視野角の第1の間隔における、異なる残留反射色を有する本発明による層システムおよび従来技術による層システム上の測定値を有する極座標図である。 0°〜45°の視野角のさらなる間隔における図27による極座標図である。 本発明による層システムを設計するための好都合な方法を示す図である。
図では、同じ種類のまたは同じ効果を有する構成要素に同じ符号が付されている。これらの図は単なる例であり、限定的なものとして理解されるべきではない。
「左」、「右」、「上」、「下」、「前」、「背後」、「後」などの、以下で使用される方向の用語は、図面の単に理解を深める役割を果たすに過ぎず、決して一般性の限定を表すことを意図したものではない。表現された構成要素および要素、それらの設計ならびに使用は、当業者の考慮事項の意味で変化する可能性があり、それぞれの用途に適合させることができる。
図1および図2は、本発明の例示的な実施形態による、例示的な光学素子100、例えば眼鏡レンズを示す。
図1では、光学素子100は、基板20の表面22上に4つの層パケット42、44、46、48のスタック40を備えた層システム10を備える。
図2では、光学素子100は、基板20の表面22上に5つの層パケット42、44、46、48、50のスタック40を備えた層システム10を備える。
層パケット42、44、46、48、50の数が異なること(図1の4つおよび図2の5つ)を除いて、図1に関連する一般的および特定的な性質のさらなる説明は、特に明記しない限り図2の実施形態にも当てはまる。
層システムは、表面法線70から測定される、0°から例えば30°の境界角までの視野角AOIによって観察者によって見られる。
基板20は、例えば、プラスチック、特に眼鏡レンズのための透明プラスチックである。
特に、本開示の文脈における眼鏡レンズという用語は、規格DIN EN ISO 13666:2013−10のセクション8.1.13によるコーティングされた眼鏡レンズを指し、したがって、その特性のうちの1つまたは複数を変更するために1つまたは複数の表面コーティングが適用された眼鏡レンズを指す。
好ましくは、そのような眼鏡レンズは、特に眼鏡(矯正ありおよび矯正なし)、サングラス、スキーゴーグル、作業用ゴーグル、および頭部装着型ディスプレイデバイス(いわゆる「ヘッドマウントディスプレイ」)と接続されている眼鏡として有利に展開することができる。
本開示の文脈において、眼鏡レンズという用語は、半完成眼鏡レンズ製品、特に、規格DIN EN ISO 13666:2013−10のセクション8.4.2による眼鏡レンズブランクまたは半完成眼鏡レンズ製品、すなわち、光学的に仕上げられた表面が1つしかないレンズブランクまたはブランクをさらに含むことができる。
図1および図2の実施形態を参照すると、基板20の反対側の表面24は、任意選択的に、別の、類似のもしくは同一の層システム10を有してもよく、コーティングを有しなくてもよく、または保護コーティングのみを有してもよい。
基板20上の最下層として、層システム10は、通常、例えば、スタック40の接着を改善するための、および/または基板20の擦過傷保護としての、単層または多層の中間層32を有する。この中間層32は、例えば、準化学量論的な低屈折率の金属酸化物、クロム、シラン、またはシロキサンから成ることができる。中間層32は、さらなる考察には関係がない。
図1において、中間層32上に、スタック40の4つの層パケット42、44、46、48が連続して配置され、各層パケット42、44、46、48は、基板に相対的に近い副層60と、それに続く、基板から相対的に遠い副層62とから成る。
好ましくは、基板に相対的に近い副層60の各々は、同一の第1の材料から形成される。好ましくは、第1の材料は、第1の屈折率n1を有する相対的に高い屈折率の材料である。
好ましくは、基板から相対的に遠い副層62の各々は、同一の第2の材料から形成される。好ましくは、第2の材料は、第2の屈折率n2を有する相対的に低い屈折率の材料である。屈折率n1は、屈折率n2よりも大きく、好ましくは、屈折率n1、n2の差は、少なくとも0.2、好ましくは最大で少なくとも0.5である。
副層60、62の順序はスタック40内で同じままであり、その結果、各層パケット42、44、46、48において、基板に相対的に近いそれぞれの副層60は常に相対的に高い屈折率の層であり、基板から相対的に遠いそれぞれの副層62は、常に副層60、62のうちの低い屈折率の層である。
特に、相対的に高い屈折率の副層60は、高屈折率の材料の層であり得、相対的に低い屈折率の副層62は、低屈折率の材料の層であり得る。
スタック40内の層パケット42、44、46、48は、それぞれの厚さ、および/または、各層パケット42、44、46、48内の単一の副層60、62の厚さのみが異なる。
それ自体知られている方法において、スタック40は、例えば、層システム10を維持する役割を果たすカバー層34によって終端している。カバー層34は、スタック40の最上層パケット48の最後の光学的に関連する副層62に設けられ、フッ素含有分子を含むことができる。カバー層34は、通常、スタック40に改善されたメンテナンス特性を与え、特性は、典型的には15mN/m未満の表面エネルギーにおける撥水および撥油機能などである。
カバー層34は、さらなる考察には関係がない。
基板から最も遠い最上層パケット48(または図2においては層パケット50のそれぞれ)は、任意選択で、基板に相対的に近い副層60と基板から相対的に遠い副層62との間に機能層64を有し、機能層は、例えば、電気伝導率の増加のために、機械的応力の均等化のために、または拡散バリアとして作用することができる。この機能層64は、低屈折率材料から形成することができ、例えばアルミニウムなどの他の金属酸化物と合金化することができる。光学特性の計算目的およびシミュレーション目的のために、機能層64を、基板から最も遠い最上層パケット48(または図2においては層パケット50のそれぞれ)の相対的に低い屈折率の副層62に追加することができ、または、必要に応じて、たとえば、層厚が比較的薄い場合は無視することができる。
層システム10のスタック40の光学特性は、それ自体知られている計算方法および/または最適化方法によってシミュレートすることができる。このとき、層システム10は、層パケット42、44、46、48の単一の副層60、62の決定された層厚で生成される。
光学層システム10の製造において、層システム10のその光学特性は、副層60、62の製造中に調整される。例えば、以下に簡潔に概説されるWO2016/110339A1から知られている方法を使用することができる。既知の方法によって、使用する材料は同じまま、層厚を変更するだけで、ミラーリングまたは反射低減などのさまざまな光学効果を材料システムにおいて実現することができる。ただし、他の方法も可能である。
材料を同じままにしながら、WO2016/110339A1に記載されているように層パケットの厚さを変えることにより、特に反射低減効果のために、異なる反射率を達成することができる。これは、パラメータσをそれぞれ最小化または最適化することによって実現される。パラメータσは、このとき、スタック40内の、図1による4つの層パケット42、44、46、48それぞれの、または図2による5つの層パケット42、44、46、48、50それぞれの、副層60、62の層厚の関数、または、副層60、62の光学的厚さt1、t2の比の関数である。
特定の波長λにおいて、層の光学的厚さtは、FWOT(全波光学的厚さ)とも呼ばれ、以下のように決定される。
Figure 2022500690
式中、dは層厚を表し、λは設計波長を表し、nは副層60、62の屈折率を表す。
スタック40による反射低減効果は、反射率Rとパラメータσとの積が1よりも小さく設定されている場合、スタック40の予め決定することが可能な反射率Rに対して達成することができる。
Figure 2022500690
反射率(reflectance)とも呼ばれる反射率(reflectivity)Rは、ここでは、エネルギー量としての光ビームの反射強度と入射強度との比を表す。反射率Rは、380nm〜800nmまでの光の範囲にわたって好都合に平均化され、100%で表記される。
このような条件R・σ<1は、層システム10を生成する方法の最適化プロセスの境界条件として適用することができる。
層パケット42、44、46、48の第1の副層60および第2の副層62の光学的厚さt1、t2は、最適化方法によって、好ましくは変分計算によってパラメータσを決定することによって決定される。
その中で、好ましくは、4つの層パケット42、44、46、48がスタック40にあるときのそれぞれの副層60、62の厚さは、それぞれの層パケット42、44、46、48のそれぞれの相対的に高い屈折率の第1の副層60の第1の光学的厚さt1および相対的に低い屈折率の第2の副層62の第2の光学的厚さt2の商v(i=1、2、3、4)の関数として形成される。
インデックスi=1、2、3、4は、基板20上の層パケット42、44、46、48の順序を表す。したがって、vは、基板に最も近い層パケット42を表し、vは、基板から最も遠い層パケット48を表す。
4つの連続する層パケット42、44、46、48から成るスタックの場合、パラメータσは以下の式から決定することができる。
Figure 2022500690
第1の副層60および第2の副層62は、このように計算されたパラメータ、特にスタック40の副層60、62の光学的厚さt1、t2で生成される。
有利な実施形態では、図2による層システム10において、5つの連続する層パケット42、44、46、48、50を有するスタック40のパラメータσは、以下の関係から決定することができる。
Figure 2022500690
式中、iは2〜nmax=5までである。
インデックスi=1、2、3、4、5は、基板20上の層パケット42、44、46、48、50の順序を表す。したがって、vは、基板に最も近い層パケット42を表し、vは、基板から最も遠い層パケット50を表す。
DIN EN ISO 1 1664−4:2012−06(EN ISO 11664−4:2011)に記載されているように、デカルト座標のいわゆるCIE−L色空間(単純化CIELab色空間)において知覚的に関連する色を指定することが知られている。
はCIELab明度、a、bはCIELab座標、CはCIELab彩度、habはCIELab色相角である。
軸は、0〜100の値によって色の明度(輝度)を表す。L軸は、ゼロ点においてa平面に垂直である。黒色(L=0)端点と白色(L=100)端点との間にすべての無彩色(灰色の色調)が含まれているため、これはニュートラルグレー軸とも呼ばれる。
軸上で、緑色と赤色とは互いに反対にあり、b軸は青色と黄色の間に延在する。補色の色調は、中心において互いに180度反対になっている。すなわち、座標原点a=0、b=0は灰色である。
軸は、色の緑色成分または赤色成分を表す。負の値は緑色を表し、正の値は赤色を表す。b軸は、色の青色成分または黄色成分を表す。負の値は青色を表し、正の値は黄色を表す。
値は約−170〜+100の範囲で変動し、b値は−100〜+150の範囲で変動し、特定の色調の中間の明度においてのみ、最大値に達する。CIELab色体は、中間の明度範囲内で最大の範囲を有するが、この範囲は、色の範囲に応じて高さおよびサイズが異なる。
CIELab色相角habは、aとbの両方が正の場合は0°〜90°でなければならず、bが正かつaが負の場合は90°〜180°でなければならず、aとbの両方が負の場合は180°〜270°でなければならず、bが負かつaが正の場合は270°〜360°でなければならない。
CIE−Lh色空間(単純化CIELCh色空間)では、CIELab色空間のデカルト座標が極座標に変換される。円筒座標C(彩度、相対色飽和度、中心におけるL軸からの距離)およびh(色相角、CIELab色円内の色調の角度)が指定される。CIELabの明度Lは変更されないままである。
色相角hは、a軸およびb軸から得られる。
Figure 2022500690
ここでの色相角hは、反射低減層システム10の残留反射の色を表す。
彩度Cは以下のようになる。
Figure 2022500690
彩度Cは色深度とも呼ばれる。
既知の反射低減コーティングでは、残留反射の色は、層システム10(AOI=0°)への光の垂直入射に対して最適化されており、視野角AOIの変化に応じて大きく変化する。
青色、緑色、黄色、赤色の様々な残留反射色について以下の図に示すように、本発明による層システム10は、視野角AOIが0°〜30°の範囲内で変化しても、ほぼ色が安定している4つの層パケット42、44、46、48または5つの層パケット42、44、46、48、50によって形成することができる。言い換えれば、観察者がこの角度間隔内の視野角AOIで光学素子100を見るとき、残留反射の色印象は実質的に変化しない。
図3〜図8は、残留反射色が青色である本発明による層システム10の値を示している。
図3は、280nm〜1400nmの波長範囲における本発明による層システム10のパーセントでの反射率Rを示し、図4は、380nm〜780nmの波長範囲における図3のグラフの詳細を示す。層システム10の反射率Rは、層システム10の上面視で、すなわち、表面法線70から測定される、約0°の小さい角度AOIにおいて決定される(図1、図2)。
図5は、0°〜45°の視野角AOIに応じた彩度Cの変化を示し、図6は、0°〜45°の視野角AOIに応じた明度Lの変化を示し、図7は、0°〜45°の視野角AOIに応じた色相角hの変化を示している。図8は、0°〜45°の視野角AOIに応じた、明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の変化を示している。
反射率Rは、280nmで約55%から低下し、約380nmで小さい最大値になり、約730nmで再びゆっくりと上昇する(図3)。見てわかるように、反射率Rは480nm〜780nmでは非常に低く、1%未満である(図4)。530nm〜730nmでは、反射率Rは部分的にさらに0.5%未満である。
0°〜45°のAOI間隔では、彩度Cは0°における約6.5から30°における約2.5まで低下し、約42°で0に低下し、その後上昇する(図5)。45°において、彩度Cの値は約1である。青色のAOI間隔における彩度Cの最高値はC=7である。彩度Cの最高値は、AOI間隔の下側境界値にある。
0°〜25°のAOI間隔では、明度Lはわずかな低下でほとんど変化せず、そして、30°における約L=4.5から45°における約L=8まで上昇する(図6)。
0°〜45°のAOI間隔では、色相角hは0°〜30°で約h=272°からh=268°のわずか上までわずかに低下し、その後AOI=40°においてh=260°までより急激に低下する(図7)。
残留反射色が青色の場合、0°≦AOI≦30°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=4°、特に好ましくは最大でΔh=3.5°である。0°≦AOI≦33°での色相角hの変化は、好ましくは最大でΔh=5°、特に好ましくは最大でΔh=4.5°である。
0°〜45°のAOI間隔では、明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の曲線は実質的には変化せず、それぞれ0.5(Rv)および0.7〜0.6(Rv’)のままであり、AOI=30°〜45°で1の値まで上昇する(図8)。
図9〜図14は、残留反射色が緑色である本発明による層システム10の値を示している。
図9は、280nm〜1400nmの波長範囲における本発明による層システム10のパーセントでの反射率Rを示し、図10は、380nm〜780nmの波長範囲における図9のグラフの詳細を示す。層システム10の反射率Rは、層システム10の上面視で、すなわち、表面法線70から測定される、約0°の小さい角度AOIにおいて決定される(図1、2)。
図11は、0°〜45°の視野角AOIに応じた彩度Cの変化を示し、図12は、0°〜45°の視野角AOIに応じた明度Lの変化を示し、図13は、0°〜45°の視野角AOIに応じた色相角hの変化を示している。図14は、0°〜45°の視野角AOIに応じた、明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の変化を示している。
反射率Rは、280nmで約55%から低下し、約380nmで小さい最大値になり、約730nmにおいて再びゆっくりと上昇する(図9)。見てわかるように、反射率Rは430nm〜730nmでは非常に低く、1%未満である(図11)。約530nmおよび約600nm〜約700nmでは、反射率Rは部分的にさらに0.5%未満である。
0°〜45°のAOI間隔では、彩度Cは0°における約C=5から30°における約C=6まで上昇し、わずかに上昇し続け、その後40°で低下する(図11)。45°では、彩度Cの値は約5である。緑色のAOI間隔における彩度Cの最高値はC=7である。彩度Cの最高値は、AOI間隔の上側境界値の近くにある。
0°〜30°のAOI間隔では、明度LはL=5.5でほぼ一定であり、25°において上昇し始め、45°においてL=10に達する(図12)。
0°〜45°のAOI間隔では、色相角hは0°〜20°の間で約h=147°でほぼ一定であり、20°からわずかに上昇し始め、AOI=40°においてh=155°をわずかに超える(図13)。
残留反射色が緑色の場合、0°≦AOI≦30°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=5°、特に好ましくはΔh=2°である。0°≦AOI≦45°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=5°、特に好ましくは最大でΔh=4.6°である。
0°〜45°のAOI間隔では、明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の曲線は実質的に等しく、0°〜30°の間でほぼ一定であり、両方ともそれぞれ0.6(Rv)および0.7〜0.6(Rv’)のままである。曲線はAOI=30°〜45°の間で1.5の値まで上昇する(図14)。
図15〜図20は、残留反射色が黄色である本発明による層システム10の値を示している。
図15は、280nm〜1400nmの波長範囲における本発明による層システム10のパーセントでの反射率Rを示し、図16は、380nm〜780nmの波長範囲における図9のグラフの詳細を示す。層システム10の反射率Rは、層システム10の上面視で、すなわち、表面法線70から測定される、約0°の小さい角度AOIにおいて決定される(図1、図2)。
図17は、0°〜45°の視野角AOIに応じた彩度Cの変化を示し、図18は、0°〜45°の視野角AOIに応じた明度Lの変化を示し、図19は、0°〜45°の視野角AOIに応じた色相角hの変化を示している。図20は、0°〜45°の視野角AOIに応じた、明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の変化を示している。
反射率Rは、280nmにおける約20%から低下し、約330nmでちょうど30%を超えるわずかにより高い最大値になり、その後は低いままで、約680°において再びゆっくりと上昇する(図15)。見てわかるように、反射率Rは430nm〜580nmでは非常に低く、1%未満である(図16)。
0°〜45°のAOI間隔では、彩度Cは0°における約6.5から30°における約9までゆっくりと上昇し、約35°において10の最大値を有し、その後再び低下する(図17)。45°において、彩度Cの値は8である。黄色のAOI間隔における彩度Cの最高値はC=10であるかまたはわずかに下回る。彩度Cの最高値は、AOI間隔の上側境界値よりもわずかに下にある。
0°〜25°のAOI間隔では、明度Lは0°における約L=6.5および約35°におけるL=10のわずかな上昇を示し、その後ゆっくりと再び低下する(図18)。
0°〜45°のAOI間隔では、色相角hは0°〜30°の間で約h=84°から約h=83°までわずかに低下し、その後35°からより急激に低下する(図19)。
残留反射色が黄色の場合、0°≦AOI≦30°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=1.5°、特に好ましくはΔh=0.9°である。0°≦AOI≦45°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=5、特に好ましくは最大でΔh=4.6°である。
0°〜45°のAOI間隔では、明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の曲線は互いに平行に延び、20°までわずかにのみ上昇し、それぞれ0.5(Rv)および0.7〜0.6(Rv’)のままであり、AOI=30°〜45°で2の値まで上昇する(図20)。
図21〜図26は、残留反射色が赤色である本発明による層システム10の値を示している。
図21は、280nm〜1400nmの波長範囲における本発明による層システム10のパーセントでの反射率Rを示し、図22は、380nm〜780nmの波長範囲における図9のグラフの詳細を示す。層システム10の反射率Rは、層システム10の上面視で、すなわち、表面法線70から測定される、約0°の小さい角度AOIにおいて決定される(図1、2)。
図23は、0°〜45°の視野角AOIに応じた彩度Cの変化を示し、図24は、0°〜45°の視野角AOIに応じた明度Lの変化を示し、図25は、0°〜45°の視野角AOIに応じた色相角hの変化を示している。図26は、0°〜45°の視野角AOIに応じた、明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の1つを示している。
反射率Rは、約330nmで約20%の最大値を示し、その後低い値に低下し、約530nmにおいて再びゆっくりと上昇する(図21)。見てわかるように、反射率Rは430nm〜600nmでは非常に低く、0.5%を下回る(図22)。
0°〜45°のAOI間隔では、彩度Cは0°における約C=4から30°における約C=10まで上昇し、その後35°〜45°の間で一定のままである(図23)。45°において、彩度Cの値は、最大14、たとえば13〜14である。赤色のAOI間隔における彩度Cの最高値はC=13である。彩度Cの最高値は、AOI間隔の上側境界値に近いところにある。
0°〜25°のAOI間隔では、明度Lはほとんど変化せず、約L3のわずかな上昇があり、20°における約L=4から45°における約L=14まで上昇する(図24)。
0°〜45°のAOI間隔では、色相角hは0°〜30°で約h=10°からh=16°のわずか上までわずかに上昇し、その後AOI=40°でh=20°までより急激に低下する(図25)。
残留反射色が赤色の場合、0°≦AOI≦30°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=6°、特に好ましくは最大でΔh=5.3°である。0°≦AOI≦45°での色相角hの変化Δhは、好ましくはΔh=20°、特に好ましくは最大でΔh=16.8°である。
0°〜45°のAOI間隔では、明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の曲線は0°〜20°において実質的には変化せず、両方とも0.35において開始するが、曲線(Rv)が曲線(Rv’)よりも上昇する。それらは、AOI=30°〜45°において1の値に上昇する(図26)。
以下の表1に、4つの層パケット42、44、46、48を備えた層システムの層厚を例として示す。
Figure 2022500690
基板に相対的に近い高屈折率副層60および基板から相対的に遠い低屈折率副層62の層材料が同じままである場合、残留反射の色は、副層60、62の層厚を変更するだけで達成できることが分かる。例えば、Taはすべての高屈折率副層60に使用され、SiOは低屈折率副層62に使用される。
基板から最も遠い層パケット48においてのみ、好ましくは低屈折率機能層64が第1の副層60と第2の副層62との間に配置される。これは、例えば、電気伝導率の増加のために、機械的応力の均等化のために、および/または拡散バリアとして、機能する。
残留反射色が青色、緑色、黄色、赤色である本発明による層システム10の結果と、0°〜30°の視野角間隔における従来の既知の層システムの残留反射色との間の差を、極座標表現において図27に見ることができる。図28は、0°〜45°のより大きい視野角間隔における同じ表現を示している。
両方の図からわかるように、高い色一貫性を有する種々の反射色を実現することができる。視野角AOIの上側境界値での、最大16、特に好ましくは最大14の彩度Cの比較的低い値に起因して、残留反射の色の定義が達成される。
これらの2つの極座標図では、色角hは0°〜360°の図の角度であり、彩度Cは0〜14の値の半径として与えられる。
ここで、BLは青色の残留反射色の変化を示し、GRは緑色の残留反射色の変化を示し、GEは黄色の残留反射色の変化を示し、ROは赤色の残留反射色の変化を示し、PRは従来技術による層システムの残留反射色の変化を示す。
図28において、測定点の横にある小さい矢印は、それぞれ0°から30°への、および、0°から45°への視野角AOIの変化の方向を示している。本発明による層システム10の異なる残留反射色の測定値は、実質的に、図の中心を通る直線上に延在する。この図において、直線はさまざまな残留反射色を示している。
他方、反射低減コーティングを施した市販の従来技術の眼鏡レンズの0°における典型的な緑色の残留反射色の場合、0°≦AOI≦30°での色相角hの変化Δhは、典型的にはΔh=127.2°である。残留反射の色は、緑色から青色を介して赤色に変化する。
0°≦AOI≦45°での色相角hの変化は、典型的には161.7°である。
残留反射色が青色の場合、0°≦AOI≦30°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=4°、特に好ましくは最大でΔh=3.5°である。0°≦AOI≦33°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=5°、特に好ましくは最大でΔh=4.5°である。
残留反射色が緑色の場合、0°<AOI<30°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=3°、特に好ましくは最大でΔh=2°である。0°<AOI<45°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=5°、特に好ましくは最大でΔh=4.6°である。
残留反射色が黄色の場合、0°≦AOI≦30°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=1.5°、特に好ましくは最大でΔh=0.9°である。0°≦AOI≦45°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=5°、特に好ましくは最大でΔh=4.6°である。
残留反射色が赤色の場合、0°≦AOI≦30°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=6°、特に好ましくは最大でΔh=5.3°である。0°≦AOI≦45°での色相角hの変化Δhは、好ましくは最大でΔh=20°、特に好ましくは最大でΔh=16.8°である。
図29は、本発明による光学素子100を設計するための好都合な方法のフローチャートを示している。
本発明による光学素子100を設計するための方法において、層設計は、ステップS100で定義される。層設計は、少なくとも、高屈折率副層60のための第1の材料および低屈折率副層62のための第2の材料、副層60、62を有する所望の層パケット42、44、46、48、または42、44、46、48、50の数、副層60、62の厚さの開始値などを含む。
ステップS102において、目標色値が定義される。目標色値は、0°および30°の境界値を有する視野角AOIの間隔の少なくとも境界値における、明度L、彩度C、および色相角hを含む。任意選択的に、最適化仕様として反射率曲線を特定することができるが、視野角0°および30°の境界値における目標色値を特定することが好ましい。
ステップS104において、最適化目標に到達するまで、単層厚を変化させるための最適化方法が実行される。次に、最適化方法は、最適化目標(色安定性)に達するまで単層厚を変化させる。
有利には、目標色値は、間隔の境界値に等しいか、または可能な限り類似するように選択され、好ましくは、色相角hの前述の変化Δhのみが許容される。
典型的には、適応シンプレックスアルゴリズムを計算方法として使用することができるが、他の既知のシミュレーション方法も同様に適し得る。例えば、市販のシミュレーションソフトウェア「Essential MacLeod」または光学層の製造のための他のよく知られたシミュレーションソフトウェアなど、そのような最適化方法のためのシミュレーションソフトウェアは、様々な製造業者から市販されている。
層システムが基板上に4つの層パケットを有する本発明の例示的な実施形態を示す図である。 層システムが基板上に5つの層パケットを有する本発明の例示的な実施形態を示す図である。 280nm〜1400nmの波長範囲内で青色の残留反射色を有する本発明による層システムの反射率を示す図である。 380nm〜780nmの波長範囲における図3のグラフの詳細を示す図である。 図3による、0°〜45°の入射角に応じた、青色の残留反射色の彩度Cの変化を示す図である。 図3による、0°〜45°の入射角に応じた、青色の残留反射色の明度Lの変化を示す図である。 図3による、0°〜45°の入射角に応じた、青色の残留反射色による色相角hの変化を示す図である。 図3による、0°〜45°の入射角に応じた、青色の残留反射色による明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の変化を示す図である。 280nm〜1400nmの波長範囲内で緑色の残留反射色を有する本発明による層システムの反射率を示す図である。 380nm〜780nmの波長範囲における図9のグラフの詳細を示す図である。 図9による、0°〜45°の入射角に応じた、緑色の残留反射色の彩度Cの変化を示す図である。 図9による、0°〜45°の入射角に応じた、緑色の残留反射色の明度Lの変化を示す図である。 図9による、0°〜45°の入射角に応じた、緑色の残留反射色による色相角hの変化を示す図である。 図9による、0°〜45°の入射角に応じた、緑色の残留反射色による明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の変化を示す図である。 280nm〜1400nmの波長範囲内で黄色の残留反射色を有する本発明による層システムの反射率を示す図である。 380nm〜780nmの波長範囲における図15のグラフの詳細を示す図である。 図15による、0°〜45°の入射角に応じた、黄色の残留反射色の彩度Cの変化を示す図である。 図15による、0°〜45°の入射角に応じた、黄色の残留反射色の明度Lの変化を示す図である。 図15による、0°〜45°の入射角に応じた、黄色の残留反射色による色相角hの変化を示す図である。 図15による、0°〜45°の入射角に応じた、黄色の残留反射色による明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の変化を示す図である。 280nm〜1400nmの波長範囲内で赤色の残留反射色を有する本発明による層システムの反射率を示す図である。 380nm〜780nmの波長範囲における図21のグラフの詳細を示す図である。 図21による、0°〜45°の入射角に応じた、赤色の残留反射色の彩度Cの変化を示す図である。 図21による、0°〜45°の入射角に応じた、赤色の残留反射色の明度Lの変化を示す図である。 図21による、0°〜45°の入射角に応じた、赤色の残留反射色による色相角hの変化を示す図である。 図21による、0°〜45°の入射角に応じた、赤色の残留反射色による明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の変化を示す図である。 0°〜30°の視野角の第1の間隔における、異なる残留反射色を有する本発明による層システムおよび従来技術による層システム上の測定値を有する極座標図である。 0°〜45°の視野角のさらなる間隔における図27による極座標図である。 本発明による層システムを設計するための好都合な方法を示す図である。
反射率Rは、280nmにおける約20%から低下し、約330nmでちょうど30%を超えるわずかにより高い最大値になり、その後は低いままで、約680nmにおいて再びゆっくりと上昇する(図15)。見てわかるように、反射率Rは430nm〜580nmでは非常に低く、1%未満である(図16)。
図23は、0°〜45°の視野角AOIに応じた彩度Cの変化を示し、図24は、0°〜45°の視野角AOIに応じた明度Lの変化を示し、図25は、0°〜45°の視野角AOIに応じた色相角hの変化を示している。図26は、0°〜45°の視野角AOIに応じた、明所視反射率Rvおよび暗所視反射率Rv’の変化を示している。

Claims (13)

  1. 基板(20)と、前記基板(20)の少なくとも1つの表面(22)上の干渉反射低減層システム(10)とを備える光学素子(100)であって、
    前記層システム(10)が、少なくとも4つの連続する層パケット(42、44、46、48)のスタック(40)を含み、各層パケット(42、44、46、48)が、第1の光学的厚さ(t1)を有する第1の副層(60)と、前記第1の光学的厚さ(t1)とは異なる第2の光学的厚さ(t2)を有する第2の副層(62)と、を備え、
    前記基板に相対的に近いそれぞれの前記第1の副層(60)の屈折率(n1)が、前記基板から相対的に遠い、前記スタック(40)のそれぞれの前記第2の副層(62)の屈折率(n2)よりも高く、
    前記層システム(10)が、ある明度(L)、ある彩度(C)およびある色相角(h)の残留反射色を有する、光学素子(100)において、
    前記層システム(10)への表面法線(70)に対して、境界値が0°および30°である視野角(AOI)の間隔における前記残留反射色の前記色相角(h)の変化(Δh)の絶対値は、前記視野角(AOI)の前記間隔における前記彩度(C)の変化(ΔC)の絶対値よりも小さいことを特徴とする、
    光学素子(100)。
  2. 前記視野角(AOI)の上側境界値における前記彩度(C)が最大で16の値を有すること、および/または、前記視野角(AOI)の前記間隔における前記彩度(C)の最大値が最大で16であることを特徴とする、請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記境界値が0°および30°である前記視野角(AOI)の前記間隔における前記色相角(h)は、最大で15°、好ましくは最大で10°変化することを特徴とする、請求項1または2に記載の光学素子。
  4. 前記層システム(10)への前記表面法線(70)に対して、視野角(AOI)が0°から30°〜45°の上側境界値の境界視野角(θ)までである第2の間隔における前記色相角(h)の前記変化(Δh)の前記絶対値は、前記視野角(AOI)の前記第2の間隔における前記彩度(C)の変化(ΔC)の前記絶対値よりも小さく、前記境界視野角(θ)における前記彩度(C)の前記絶対値は、少なくとも2であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学素子。
  5. 前記第2の間隔における前記色相角(h)は、最大で20°、好ましくは最大で15°変化することを特徴とする、請求項4に記載の光学素子。
  6. 前記境界値が0°および30°である前記視野角(AOI)の前記間隔における明所視反射率(Rv)が最大で1.5%、好ましくは最大で1.2%であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学素子。
  7. 前記境界値が0°および30°である前記視野角(AOI)の前記間隔における暗所視反射率(Rv’)が最大で1.5%、好ましくは最大で1.2%であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学素子。
  8. 前記第1の副層(60)が高屈折率材料から形成され、特に化合物Ta、TiO、ZrO、Al、Nd、Pr、PrTiO、La、Nb、Y、HfO、InSn酸化物、Si、MgO、CeO、ZnSおよび/またはそれらの変形物、特にそれらの他の酸化状態のうちの1つまたは複数から形成されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光学素子。
  9. 前記第2の副層(62)が低屈折率材料から形成され、特に化合物MgF、SiO、SiO、純粋な形態および/もしくはフッ素化誘導体であるAl、シラン、シロキサンを添加したSiOまたは添加していないSiOのうちの1つから形成されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の光学素子。
  10. 少なくとも複数の前記第1の副層(60)は、同じ第1の材料から形成され、複数の前記第2の副層(62)は、少なくとも主に同じ第2の材料から形成されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の光学素子。
  11. 特に請求項1〜10のいずれか一項に記載の光学素子(100)を設計する方法であって、前記光学素子(100)は、基板(20)と、前記基板(20)の少なくとも1つの表面(22)上の干渉反射低減層システム(10)と、を備え、
    前記層システム(10)は、少なくとも4つの連続する層パケット(42、44、46、48)のスタック(40)を含み、各層パケット(42、44、46、48)は、第1の光学的厚さ(t1)を有する第1の副層(60)と、前記第1の光学的厚さ(t1)とは異なる第2の光学的厚さ(t2)を有する第2の副層(62)と、を備え、
    前記基板に相対的に近いそれぞれの前記第1の副層(60)の屈折率(n1)は、前記基板から相対的に遠い、前記スタック(40)のそれぞれの前記第2の副層(62)の屈折率(n2)よりも高く、
    前記層システムは、ある明度(L*)、ある彩度(C*)、およびある色相角(h)の残留反射色を有し、
    前記層システム(10)への表面法線(70)に対して、境界値が0°および30°である視野角(AOI)の間隔における前記残留反射色の前記色相角(h)の変化(Δh)の絶対値は、前記視野角(AOI)の前記間隔における前記彩度(C)の変化(ΔC)の絶対値よりも小さく、以下のステップ、すなわち、
    少なくとも高屈折率副層(60)のための第1の材料および低屈折率副層(62)のための第2の材料、前記副層(60、62)を有する所望の層パケット(42、44、46、48、50)の数、前記副層(60、62)の厚さの開始値を含む層設計を定義するステップ(S100)と、
    0°および30°の境界値を有する視野角(AOI)の間隔の少なくとも境界値における、明度(L)、彩度(C)、および色相角(h)を含む目標色値を定義するステップ(S102)と、
    最適化目標に到達するまで単層厚を変化させるための最適化方法を実行するステップ(S104)と、
    が実施される、方法。
  12. 前記視野角(AOI)の上側境界値における前記彩度(C)に対して最大で16の値が選択されること、および/または、前記彩度(C)に対して、最大で16の前記視野角(AOI)の前記間隔における最大値が選択されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 前記間隔の前記境界値における前記目標色値は、等しいかまたは類似するように選択されることを特徴とする、請求項11または12に記載の方法。
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