JP2022191827A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】端子間の電気的接続の信頼性を向上可能なコネクタを提供すること。【解決手段】コネクタ1は、端子2と、端子2を収容するハウジング3と、を備える。ハウジング3は、端子2を収容する端子収容室24を有する本体部21と、端子収容室24への端子2の収容方向に交差する組付方向に沿って本体部21に組み付けられるサイドリテーナ5と、を有する。サイドリテーナ5は、本体部21に組み付けられたときに端子2を端子収容室24の内壁に押し付けるように突出する突部49と、突部49による端子2の押し付けに併せて端子2の所定箇所15と収容方向において向かい合うように配置されて端子2を端子収容室24内に保持する係止部45と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、端子とハウジングとを備えたコネクタに関する。
従来から、端子と、端子を収容する端子収容室を有するハウジングと、を備えたコネクタが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。一般に、この種のコネクタが相手側コネクタと嵌合されると、コネクタが有する端子と、相手側コネクタが有する相手側端子と、が互いに押し付け合うように接触することで、双方の端子が電気的に接続されることになる。
特開2016-212978号公報
ところで、上述した双方の端子が押し付けあった状態で、一方または双方の端子に振動等の外力が及ぶと、それら端子の接点箇所において一方の端子が他方の端子に対して摺動するように変位することで、接点箇所において一方または双方の端子の表面の摩耗(以下、「微摺動摩耗」という。)が生じる場合がある。この微摺動摩耗により、それら端子に施されているメッキの剥離や、剥離したメッキ等からなる摩耗粉の接点箇所への介在などが生じ得る。メッキの剥離や摩耗粉の介在は、それら端子間の電気的接続の信頼性を損なう要因となり得るため、出来る限り抑制されることが望ましい。
本発明の目的の一つは、端子間の電気的接続の信頼性を向上可能なコネクタの提供である。
前述した目的を達成するために、本発明に係るコネクタは、下記[1]~[3]を特徴としている。
[1]
端子と、前記端子を収容するハウジングと、を備えるコネクタであって、
前記ハウジングは、
前記端子を収容する端子収容室を有する本体部と、前記端子収容室への前記端子の収容方向に交差する組付方向に沿って前記本体部に組み付けられるサイドリテーナと、を有し、
前記サイドリテーナは、
前記本体部に組み付けられたときに前記端子を前記端子収容室の内壁に押し付ける向きに突出する突部と、前記突部による前記端子の押し付けに併せて前記端子の所定箇所と前記収容方向において向かい合うように配置される係止部と、を有し、前記突部によって前記端子を前記内壁に押し付けた状態にて前記係止部によって前記端子を前記端子収容室内に保持する、
コネクタであること。
[2]
上記[1]に記載のコネクタにおいて、
前記サイドリテーナの前記突部は、
前記サイドリテーナが前記本体部に組み付けられたときに前記端子に接触する頂部と、前記頂部よりも前記組付方向における前方側にあって前記頂部から離れるほど前記端子から遠ざかるように傾斜する傾斜部と、を有する、
コネクタであること。
[3]
上記[1]又は上記[2]に記載のコネクタにおいて、
前記サイドリテーナは、
前記端子と前記係止部との係り合いを解除する際に用いる解除用治具を当該コネクタの外部から内部に挿入するための挿入孔を、更に有し、
前記サイドリテーナの前記突部は、
前記端子に向けて突出するように湾曲する梁形状を有し、当該突部の梁表面の一部が前記端子に接触し、且つ、当該突部の梁表面の他の一部が前記挿入孔の孔内面を構成する、
コネクタであること。
上記[1]の構成のコネクタによれば、ハウジングの本体部にサイドリテーナが組み付けられたとき、係止部(いわゆるランス)で端子を端子収容室内に保持するとともに、サイドリテーナに設けられた突部が、端子収容室に収容されている端子を端子収容室の内壁に押し付ける。この押し付けにより、コネクタや端子に振動等の外力が及んだ場合であっても、端子と端子収容室の内壁との間の摩擦力および端子と突部との間の摩擦力により、端子が変位すること(いわゆるガタツキ)が抑制される。更に、サイドリテーナに突部および係止部の双方が設けられることで、突部と係止部とが別々の独立した部材に設けられる場合に比べ、製造上の寸法公差の重複に起因して係止部と端子との係り合いが不十分となること(即ち、係り代が過小となること)を抑制できる。好ましくない寸法公差の重複の一例として、係止部から端子を押し離す向きに突部の基準寸法からのズレ(即ち、正の公差)が生じ、且つ、端子から離れる向きに係止部の基準寸法からのズレ(即ち、負の公差)が生じた場合、端子と係止部との係り代が過小となる可能性がある。本構成のコネクタでは、突部と係止部とがサイドリテーナに一体的に設けられているため、このような逆方向のズレが生じ難い。このように係り代を適正に保つことによっても、端子が端子収容室内で変位することが抑制される。したがって、本構成のコネクタは、端子間の電気的接続の信頼性を向上可能である。
上記[2]の構成のコネクタによれば、ハウジングの本体部にサイドリテーナを組み付けるとき、端子は、突部が有する傾斜部に沿って移動して突部の頂部に至るように、突部上を案内されることになる。この案内により、サイドリテーナの組み付けの際に突部に端子が引っ掛かること等が抑制され、サイドリテーナの組み付けの作業性を向上できる。
上記[3]の構成のコネクタによれば、サイドリテーナの突部が梁状の形状を有することで、突部が突出方向において弾性的に変形することができる。このような突部の弾性変形により、サイドリテーナの組み付けが容易になる。更に、コネクタや端子に振動等の外力が及んだとき、その振動を突部で吸収することで、端子の変位を抑制する効果を高めることができる。加えて、解除用治具の挿入孔の孔壁を突部に兼用することで、サイドリテーナの小型化(ひいては、コネクタの小型化)を図ることもできる。
このように、本発明によれば、端子間の電気的接続の信頼性を向上可能なコネクタを提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係るコネクタの斜視図である。 図2は、図1に示すコネクタの分解斜視図である。 図3(a)は、図1に示すコネクタの正面図であり、図3(b)は、サイドリテーナが仮係止位置にある状態における図3(a)のA部の拡大図に相当する図であり、図3(c)は、図3(a)のA部の拡大図である。 図4(a)は、図3(a)のB-B断面図であり、図4(b)は、図4(a)のC部の拡大図である。 図5(a)は、変形例に係るサイドリテーナの斜視図であり、図5(b)は、図5(a)に示すサイドリテーナの第2突部の周りを拡大して示す斜視図であり、図5(c)は、その第2突部の周りを拡大して示す後側からみた斜視図である。 図6は、図5に示すサイドリテーナを用いた場合における図4(b)に相当する図である。 図7は、他の変形例に係るサイドリテーナにおける図5(b)に相当する図である。
<実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るコネクタ1について説明する。図1に示すコネクタ1は、図2~図4に示すように、端子2(図4参照)と、端子2を収容するハウジング3と、ハウジング3に装着されるパッキン4と、ハウジング3に装着されるサイドリテーナ5と、を備える。
以下、説明の便宜上、図1等に示すように、「前後方向」、「上下方向」、「左右方向」、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」及び「右」を定義する。「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」は、互いに直交している。前後方向は、コネクタ1と相手側コネクタ(図示省略)との嵌合方向と一致しており、前側及び後側はそれぞれ、コネクタ1についての嵌合の進行側及び後退側に対応している。以下、コネクタ1を構成する各部材について順に説明する。
まず、端子2について説明する。端子2は、1枚の金属板に対してプレス加工及び曲げ加工などを施すことで形成されている。端子2は、図4(a)に示すように、箱部11と、箱部11の後側に位置する電線接続部12と、箱部11及び電線接続部12を連結する連結部13と、を備え、前後方向に延びる形状を有するメス端子である。
箱部11は、前後方向に延びる略矩形筒状の形状を有しており、箱部11の内部には、板バネ状の接点部14が形成されている。コネクタ1と相手側コネクタとの嵌合時、相手側コネクタが有する相手側端子(オス端子)が、箱部11の内部に挿入されて、接点部14と互いに押し付け合うように接触する。これにより、端子2と相手側端子とが電気的に接続される。電線接続部12には、電線6(図1、図2及び図4(a)参照)の端部が接続される。
次いで、ハウジング3について説明する。ハウジング3は、樹脂成形体であり、図2に示すように、左右方向に広がり且つ前後方向に延びる略直方体状の本体部21と、本体部21の外周側面を環状隙間23を空けて覆うように前後方向に延びる略矩形筒状の外筒部22と、を一体に備える。本体部21の前端部は、外筒部22の前端部より前方に位置している(図4(a)参照)。コネクタ1と相手側コネクタとの嵌合時、環状隙間23には、相手側コネクタが有する相手側ハウジングの筒状のフード部(図示省略)が挿入される。
本体部21の内部には、複数(本例では、5つ)の端子収容室24(図4(a)及び図4(b)参照)が、左右方向に間隔を空けて一列に並ぶように且つ前後方向に延びるように形成されている。各端子収容室24の後端は開口している。各端子収容室24の前端部は、前後方向に延びる挿通孔25を介して外部と連通している(図1及び図4参照)。電線6が接続された端子2は、後側から、端子収容室24の後端開口を介して端子収容室24に挿入され収容される。コネクタ1と相手側コネクタとの嵌合時、相手側端子は、挿通孔25を介して、端子収容室24に収容された端子2の箱部11の内部に挿入される。
本体部21の下面の前方領域には、開口26が形成されており、開口26を介して複数の端子収容室24の前方領域が下方に露出している。サイドリテーナ5の本体部21への装着時、開口26は、サイドリテーナ5の下板部42(図2及び図4参照)によって塞がれることになる。
本体部21の後方領域の外周側面には、前方を向いた段差面を有する環状の段差部27が形成されている(図4(a)参照)。樹脂製(ゴム製)の略矩形環状のパッキン4(図2参照)は、前側から、本体部21に外挿されて、段差部27の段差面に当接するように本体部21の外周面に装着される(図4(a)参照)。本体部21に装着されたパッキン4は、コネクタ1と相手側コネクタとの嵌合時、環状隙間23に挿入される相手側ハウジングのフード部と本体部21との間に形成される環状の隙間を封止して、当該隙間を介した水の端子収容室24内への侵入を防止する止水機能を果たす。
本体部21の上面の前方領域には、図2に示すように、前後方向に延びる仮係止用溝28と、仮係止用溝28の左側に隣接して前後方向に延びる本係止用溝29と、が形成されている。仮係止用溝28及び本係止用溝29は、本体部21に右側から装着されるサイドリテーナ5の左右方向の係止位置を規定する機能を果たす。具体的には、サイドリテーナ5は、サイドリテーナ5が有する後述する係止突起44(図2及び図3(a)参照)が仮係止用溝28に係合した状態にて、仮係止位置に係止され、係止突起44が本係止用溝29に係合した状態にて、本係止位置に係止される。
外筒部22の右端部の前端面には、後方へ窪む切欠部31が形成されている(図1、図2及び図3(a)参照)。サイドリテーナ5の本体部21への装着時、サイドリテーナ5は、右側から、切欠部31を介して本体部21に装着される。
外筒部22の上部の左右方向中央部には、ロック部32が形成されている。ロック部32は、コネクタ1と相手側コネクタとの嵌合時、相手側コネクタが有する非ロック部(図示省略)と係合することで、コネクタ1と相手側コネクタとを嵌合完了状態に維持する機能を果たす。
次いで、サイドリテーナ5について説明する。サイドリテーナ5は、ハウジング3の本体部21に右側から左側に向けて相対移動されながら装着される部材であり、端子2の中途挿入を検知する機能、端子2の後方への抜けを防止する機能、並びに、端子2の端子収容室24内での変位を抑制する機能、を果たす部材である。サイドリテーナ5が果たすこれらの機能については後に詳述する。
サイドリテーナ5は、樹脂成形体であり、図2に示すように、上下方向に間隔を空けて互いに対向配置される上板部41及び下板部42と、上板部41及び下板部42の双方の右端部を連結する連結部43と、を一体に備え、前後方向からみて左方向に開口する略U字状の形状を有している。上板部41及び下板部42の各々は、左右方向に広がり且つ前後方向に延びる略平板状の形状を有している。上板部41の下面(下板部42に面する面)の左右方向の所定位置には、ハウジング3の仮係止用溝28及び本係止用溝29に対応して、前後方向に延びる突条である係止突起44が形成されている。
下板部42には、図2に示すように、ハウジング3の複数(5つ)の端子収容室24に対応して、複数(5つ)のランス45が、左右方向に間隔を空けて一列に並ぶように形成されている。各ランス45は、下板部42の後端縁部から斜め上前方に向けて延びる片持ち梁状の形状を有し、上下方向に弾性変形可能となっている。各ランス45は、サイドリテーナ5の仮係止位置及び本係止位置の何れにおいても対応する端子収容室24内に(少なくとも一部が)位置するように、左右方向に幅広に形成されている。端子2が端子収容室24の正規位置にある状態(図4参照)にて、ランス45は、その先端部が、端子2の箱部11の下面に形成された係止片15(図4参照)と前後方向に向かい合うように配置されることで、端子2の後方への抜けを防止する機能を果たす。なお、ランス45は、本発明における「係止部」に相当する。
下板部42には、図2に示すように、複数(5つ)の端子収容室24に対応して、複数(5つ)の検知用突起46が、左右方向に間隔を空けて一列に並ぶように形成されている。各検知用突起46は、対応するランス45の根元部(後端部)の右側領域から上方に向けて突出する形状を有している。検知用突起46は、サイドリテーナ5の仮係止位置にて対応する端子収容室24内に位置せず且つサイドリテーナ5の本係止位置にて対応する端子収容室24内に位置するように、左右方向に幅狭に形成されている。
検知用突起46は、端子2が中途挿入位置にあるときに、端子2の箱部11の後端部16(図4参照)と干渉することでサイドリテーナ5の仮係止位置から本係止位置への移動を禁止し、端子2が正規位置にあるときに(図4参照)、後端部16と干渉しないことでサイドリテーナ5の仮係止位置から本係止位置への移動を許可する。即ち、検知用突起46は、端子2の中途挿入を検知する機能を果たす。更に、端子2が正規位置にある状態(図4参照)にて、検知用突起46は、その前端面が、端子2の箱部11の後端面と前後方向に向かい合うように配置されることで、ランス45と協働で、端子2の後方への抜けを防止する機能をも果たす。
下板部42には、図2に示すように、複数(5つ)の端子収容室24に対応して、複数(5つ)の押圧用突起47が、左右方向に間隔を空けて一列に並ぶように形成されている。各押圧用突起47は、下板部42の前端縁部から上方に向けて突出する形状を有している。各押圧用突起47は、サイドリテーナ5の仮係止位置及び本係止位置の何れにおいても対応する端子収容室24内に(少なくとも一部が)位置するように、左右方向に幅広に形成されている。
各押圧用突起47の上端部は、図3(b)及び図3(c)に示すように、その左方領域が、上端面が平面である平面部48で構成され、その右方領域が、平面部48よりも上方に向けて突出する突部49で構成されている。突部49は、突部49の頂部51と平面部48との間(即ち、頂部51の左側に隣接する位置)に、傾斜部52を有する。傾斜部52は、左方に向かうほど(頂部51から離れるほど)下方に移動するように傾斜している。
押圧用突起47における突部49の下方に隣接する位置には、前後方向に貫通する挿入孔53が形成されている。このため、突部49の下面は、挿入孔53の孔内面の一部を構成している。この結果、突部49は、上方に向けて突出するように湾曲しながら左右方向に延びる両持ち梁状の形状を有しており、下方に向けて弾性変形可能となっている。
挿入孔53は、ランス45と端子2の係止片15との係止を解除する際に用いる解除用治具(図示省略)を挿入するために使用され得る。即ち、サイドリテーナ5が仮係止位置にある状態(即ち、ランス45は端子収容室24内にあり、検知用突起46は端子収容室24内にない、状態)にて、解除用治具を、コネクタ1の外部から挿入孔53を介して、ランス45に向けて後方へ挿入し、ランス45の先端部に設けられた突起45a(図4(b)参照)を下方に押し付ける。これにより、ランス45が下方に弾性変形することで、ランス45と端子2の係止片15との係止を解除することができる。このように係止が解除された状態にて、端子2を端子収容室24から後方に引き抜くことができる。このように、挿入孔53は、突部49を弾性変形可能な両持ち梁状の形状にする機能と、解除用治具を挿入するための孔としての機能と、を併せ持つ。
サイドリテーナ5の仮係止位置にて、押圧用突起47の平面部48が端子2の箱部11の前端部の底壁17(図4参照)の真下に位置し(図3(b)参照)、サイドリテーナ5の本係止位置にて、押圧用突起47の突部49が底壁17の真下に位置する(図3(c)参照)。よって、端子2が正規位置にあり(図4参照)且つサイドリテーナ5が仮係止位置にある状態(図3(b)参照)では、押圧用突起47の平面部48は、端子2の底壁17を上方に押し付けない。一方、端子2が正規位置にあり(図4参照)且つサイドリテーナ5が本係止位置にある状態(図3(c)参照)では、押圧用突起47の突部49は、端子2の底壁17を上方に押し付けて(即ち、端子2を端子収容室24の上内壁に押し付けて)(図3(c)の白矢印を参照)、端子2の端子収容室24内での変位を抑制する機能を果たす。この機能による作用については後述する。以上、コネクタ1を構成する各部材について説明した。
次いで、コネクタ1の組み付け手順について説明する。コネクタ1を組み付けるためには、まず、サイドリテーナ5を本体部21の仮係止位置に組み付ける。このため、サイドリテーナ5を、右側から、ハウジング3の切欠部31を介して本体部21に近づけ、係止突起44が仮係止用溝28に係合するまで、本体部21に対して左方に移動させる。
次いで、ハウジング3の各端子収容室24に、電線6が接続された端子2を、後側から、正規位置までそれぞれ挿入する。この過程において、端子2の係止片15がランス45を下方に押し下げることでランス45が一時的に下方に弾性変形し、端子2が正規位置に到達すると、係止片15がランス45を乗り越えることで、ランス45が上方に弾性復帰する。この結果、ランス45は、上述したように、端子2の後方への抜けを防止する機能を発揮するようになる。この段階では、サイドリテーナ5が仮係止位置にある。このため、押圧用突起47の平面部48が端子2の底壁17(図4参照)の真下に位置しており(図3(b)参照)、押圧用突起47(平面部48)は、端子2の底壁17を押圧していない。
次いで、サイドリテーナ5を仮係止位置から本係止位置に移動させる。なお、この段階にて、中途挿入位置にある端子2が存在する場合、上述したように、検知用突起46が端子2と干渉してサイドリテーナ5の仮係止位置から本係止位置への移動が不能となることで、端子2の中途挿入を検知することができる。サイドリテーナ5を仮係止位置から本係止位置に移動させるためには、サイドリテーナ5を、係止突起44が本係止用溝29に係合するまで、本体部21に対して左方に移動させる。
サイドリテーナ5を仮係止位置から本係止位置に移動させる過程において(図3(b)の白矢印を参照)、押圧用突起47が端子2に対して相対的に左方に移動することで、端子2の底壁17の真下に位置する部位が、押圧用突起47の平面部48から、突部49の傾斜部52を経て、突部49の頂部51へと順に移行していく。これに伴い、突部49の傾斜部52が底壁17を上方に押し付ける状態を経て、サイドリテーナ5の本係止位置にて、突部49の頂部51が底壁17を上方に押し付ける状態となる(図3(c)の白矢印を参照)。この状態では、両持ち梁状の突部49は、底壁17からの下方への反力を受けて、下方に弾性変形している。
ここで、突部49に傾斜部52が設けられていることで、サイドリテーナ5が仮係止位置から本係止位置に移行する際に突部49に端子2の底壁17が引っ掛かること等が抑制され、サイドリテーナ5の組み付けの作業性を向上できる。更に、突部49の下方への弾性変形によっても、サイドリテーナ5の組み付けが容易になる。更に、コネクタ1に振動等の外力が及んだとき、その振動を突部49で吸収することで、端子2の変位を抑制する効果を高めることができる。
サイドリテーナ5が本係止位置まで移動すると、コネクタ1の組み付けが完了し、図1に示すコネクタ1が得られる。サイドリテーナ5が本係止位置にある状態では、上述したように、検知用突起46の前端面が端子2の箱部11の後端面と前後方向に向かい合うことで、検知用突起46は、ランス45と協働で、端子2の後方への抜けを防止する機能をも果たす。
サイドリテーナ5が本係止位置にある状態では、上述したように、押圧用突起47の突部49が端子2の底壁17を上方に押し付けることで、端子2が端子収容室24の上内壁に押し付けられる。この結果、コネクタ1に振動等の外力が及んだ場合であっても、端子2と端子収容室24の上内壁との間の摩擦力、並びに、端子2の底壁17と突部49との間の摩擦力によって、端子2が端子収容室24内で変位することが抑制される。このため、コネクタ1と相手側コネクタとが嵌合されて、端子2の接点部14と相手側端子とが互いに押し付け合うように接触している状態において、端子2の端子収容室24内での変位が抑制される分だけ、端子2と相手側端子との接点箇所において生じる「微摺動摩耗」が抑制され得る。このため、「微摺動摩耗」に起因したメッキの剥離や摩耗粉の接点箇所への介在が抑制されるので、端子2と相手側端子との間の電気的接続の信頼性が損なわれ難くなる。
更に、コネクタ1では、サイドリテーナ5に突部49とランス45の双方が設けられている。このため、サイドリテーナ5に突部49が設けられ且つハウジング3にランス45が設けられる場合に比べ、製造上の寸法公差の重複に起因してランス45と端子2の係止片15との係合が不十分となること(即ち、係り代が過小となること)を抑制できる。具体的には、ハウジング3にランス45が設けられている場合、製造上の寸法公差の重複に起因して、ハウジング側のランス45がサイドリテーナ5側の突部49に対して相対的に下方に位置する事態が発生し得る。この場合、ランス45と端子2の係止片15との係り代が過少となり易くなる。これに対し、コネクタ1では、突部49とランス45の双方がサイドリテーナ5に一体に設けられているので、このような事態が発生し難い。
<作用・効果>
以上、本実施形態に係るコネクタ1によれば、ハウジング3の本体部21にサイドリテーナ5が組み付けられたとき、端子収容室24に収容されている端子2を、サイドリテーナ5に設けられた突部49が、端子収容室24の内壁に押し付けることになる。この端子2の押し付けにより、コネクタ1や端子2に振動等の外力が及んだ場合であっても、端子2と端子収容室24の内壁との間の摩擦力および端子2と突部49との間の摩擦力によって端子2が端子収容室24内で変位することが抑制される。更に、サイドリテーナ5に突部49およびランス45の双方が設けられることで、突部49とランス45とが別々の独立した部材に設けられる場合に比べ、製造上の寸法公差の重複に起因してランス45と端子2との係合が不十分となること(即ち、係り代が過小となること)を抑制できる。係り代を適正に保つことによっても、端子2が端子収容室24内で変位することが抑制される。したがって、本実施形態に係るコネクタ1は、端子2と相手側端子との間の電気的接続の信頼性を向上可能である。
更に、ハウジング3の本体部21にサイドリテーナ5を組み付けるとき、端子2は、突部49が有する傾斜部52に沿って移動して突部49の頂部51に至るように、相対的に案内されることになる。この案内により、サイドリテーナ5の組み付けの際に突部49に端子2が引っ掛かること等が抑制され、サイドリテーナ5の組み付けの作業性を向上できる。
更に、サイドリテーナ5の突部49が梁状の形状を有することで、突部49が突出方向(下方)において弾性的に変形することができる。このような突部49の弾性変形により、サイドリテーナ5の組み付けが容易になる。更に、コネクタ1や端子2に振動等の外力が及んだとき、その振動を突部49で吸収することで、端子2の変位を抑制する効果を高めることができる。加えて、解除用治具の挿入孔53の孔壁を突部49に兼用することで、サイドリテーナ5の小型化(ひいては、コネクタ1の小型化)を図ることもできる。
<他の形態>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
上記実施形態では、サイドリテーナ5が本係止位置にある状態において、サイドリテーナ5に設けられた突部49が、端子2の箱部11の前端部(底壁17)のみを上方に押し付けている(図4(b)参照)。これに対し、図5及び図6に示すように、サイドリテーナ5に、更に第2突部54を設け、突部49が端子2の箱部11の前端部を上方に押し付けることに加え、第2突部54が端子2の箱部11の後端部16を上方に押し付けるように構成してもよい。
図5及び図6に示す例では、複数(5つ)の端子収容室24に対応して、複数(5つ)の第2突部54が、左右方向に間隔を空けて一列に並ぶように形成されている。各第2突部54は、対応する検知用突起46の前側に隣接する位置に検知用突起46から連続するように設けられており、上方に向けて突出する形状を有している。各第2突部54は、サイドリテーナ5の仮係止位置にて対応する端子収容室24内に位置せず且つサイドリテーナ5の本係止位置にて対応する端子収容室24内に位置するように、左右方向に幅狭に形成されている。
第2突部54の下方に隣接する位置には、前後方向に貫通する挿入孔55が形成されている。このため、第2突部54も、突部49と同様、上方に向けて突出するように湾曲しながら左右方向に延びる両持ち梁状の形状を有しており、下方に向けて弾性変形可能となっている。
図5及び図6に示す例によれば、端子2の箱部11の前端部及び後端部の2箇所が上方に向けて押し付けられるので、端子2の箱部11の前端部の1箇所のみが上方に向けて押し付けられる上記実施形態と比べて、端子2が端子収容室24内にて変位することがより一層抑制され得る。
更に、図5及び図6に示す例では、各第2突部54が、対応する検知用突起46の前側に隣接する位置に検知用突起46から連続するように設けられている。これに対し、図7に示すように、検知用突起46と第2突部54との間に分断部56を設けて、第2突部54を検知用突起46から独立させてもよい。これによれば、第2突部54が、検知用突起46と独立して下方に向けて弾性変形可能となるので、第2突部54の弾性力(即ち、第2突部54が端子2を上方に向けて押し付ける際の押し付け力)を調整し易くなる。
ここで、上述した本発明に係るコネクタ1の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[3]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
端子(2)と、前記端子(2)を収容するハウジング(3)と、を備えるコネクタ(1)であって、
前記ハウジング(3)は、
前記端子(2)を収容する端子収容室(24)を有する本体部(21)と、前記端子収容室(24)への前記端子(2)の収容方向に交差する組付方向に沿って前記本体部(21)に組み付けられるサイドリテーナ(5)と、を有し、
前記サイドリテーナ(5)は、
前記本体部(21)に組み付けられたときに前記端子(2)を前記端子収容室(24)の内壁に押し付ける向きに突出する突部(49)と、前記突部(49)による前記端子(2)の押し付けに併せて前記端子(2)の所定箇所(15)と前記収容方向において向かい合うように配置される係止部(45)と、を有し、前記突部(49)によって前記端子(2)を前記内壁に押し付けた状態にて前記係止部(45)によって前記端子(2)を前記端子収容室(24)内に保持する、
コネクタ(1)。
[2]
上記[1]に記載のコネクタ(1)において、
前記サイドリテーナ(5)の前記突部(49)は、
前記サイドリテーナ(5)が前記本体部(21)に組み付けられたときに前記端子(2)に接触する頂部(51)と、前記頂部(51)よりも前記組付方向における前方側にあって前記頂部(51)から離れるほど前記端子(2)から遠ざかるように傾斜する傾斜部(52)と、を有する、
コネクタ(1)。
[3]
上記[1]又は上記[2]に記載のコネクタ(1)において、
前記サイドリテーナ(5)は、
前記端子(2)と前記係止部(45)との係り合いを解除する際に用いる解除用治具を当該コネクタ(1)の外部から内部に挿入するための挿入孔(53)を、更に有し、
前記サイドリテーナ(5)の前記突部(49)は、
前記端子(2)に向けて突出するように湾曲する梁形状を有し、当該突部(49)の梁表面の一部が前記端子(2)に接触し、且つ、当該突部(49)の梁表面の他の一部が前記挿入孔(53)の孔内面を構成する、
コネクタ(1)。
1 コネクタ
2 端子
3 ハウジング
5 サイドリテーナ
15 係止片(所定箇所)
21 本体部
24 端子収容室
45 ランス(係止部)
49 突部
51 頂部
52 傾斜部
53 挿入孔

Claims (3)

  1. 端子と、前記端子を収容するハウジングと、を備えるコネクタであって、
    前記ハウジングは、
    前記端子を収容する端子収容室を有する本体部と、前記端子収容室への前記端子の収容方向に交差する組付方向に沿って前記本体部に組み付けられるサイドリテーナと、を有し、
    前記サイドリテーナは、
    前記本体部に組み付けられたときに前記端子を前記端子収容室の内壁に押し付ける向きに突出する突部と、前記突部による前記端子の押し付けに併せて前記端子の所定箇所と前記収容方向において向かい合うように配置される係止部と、を有し、前記突部によって前記端子を前記内壁に押し付けた状態にて前記係止部によって前記端子を前記端子収容室内に保持する、
    コネクタ。
  2. 請求項1に記載のコネクタにおいて、
    前記サイドリテーナの前記突部は、
    前記サイドリテーナが前記本体部に組み付けられたときに前記端子に接触する頂部と、前記頂部よりも前記組付方向における前方側にあって前記頂部から離れるほど前記端子から遠ざかるように傾斜する傾斜部と、を有する、
    コネクタ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のコネクタにおいて、
    前記サイドリテーナは、
    前記端子と前記係止部との係り合いを解除する際に用いる解除用治具を当該コネクタの外部から内部に挿入するための挿入孔を、更に有し、
    前記サイドリテーナの前記突部は、
    前記端子に向けて突出するように湾曲する梁形状を有し、当該突部の梁表面の一部が前記端子に接触し、且つ、当該突部の梁表面の他の一部が前記挿入孔の孔内面を構成する、
    コネクタ。
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