JP2022191562A - 毛髪のうねりを抑制する剤および化粧料、毛髪の拡がり抑制剤、起泡性洗浄料を改善する剤、頭髪用化粧料の製造方法ならびに起泡性洗浄料の製造方法 - Google Patents

毛髪のうねりを抑制する剤および化粧料、毛髪の拡がり抑制剤、起泡性洗浄料を改善する剤、頭髪用化粧料の製造方法ならびに起泡性洗浄料の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022191562A
JP2022191562A JP2021099848A JP2021099848A JP2022191562A JP 2022191562 A JP2022191562 A JP 2022191562A JP 2021099848 A JP2021099848 A JP 2021099848A JP 2021099848 A JP2021099848 A JP 2021099848A JP 2022191562 A JP2022191562 A JP 2022191562A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
starch syrup
hair
mass
reduced starch
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021099848A
Other languages
English (en)
Inventor
愛耶香 内田
Ayaka Uchida
香奈子 蓑田
Kanako MINODA
雄輝 木村
Yuki Kimura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bussan Food Science Co Ltd
Original Assignee
Bussan Food Science Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bussan Food Science Co Ltd filed Critical Bussan Food Science Co Ltd
Priority to JP2021099848A priority Critical patent/JP2022191562A/ja
Publication of JP2022191562A publication Critical patent/JP2022191562A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】 処方設計の自由度を狭めることなく、簡便に、毛髪のうねりを抑制する技術を提供することを目的とする。また、毛髪の拡がりを抑制する技術および起泡性洗浄料の泡立ちを迅速化し、泡量を増加させ、あるいは泡の弾力を向上することにより起泡性洗浄料を改善する技術を提供することを目的とする。【解決手段】 下記(ア)~(エ)のいずれか1以上の還元水飴を有効成分とする、毛髪のうねり抑制剤;(ア)糖組成が、単糖が30~50質量%、二糖が20~50質量%、三糖以上が25質量%以下の還元水飴(高糖化還元水飴)、(イ)糖組成が、単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の還元水飴(中糖化還元水飴)、(ウ)糖組成が、五糖以上が50質量%以上の還元水飴(低糖化還元水飴)、(エ)デキストロース当量が14以上70以下の水飴を還元してなる還元水飴(高~低糖化還元水飴)。【選択図】 図1

Description

本発明は、所定の還元水飴を有効成分とする、毛髪のうねりを抑制する剤および化粧料、毛髪の拡がり抑制剤、起泡性洗浄料を改善する剤、ならびにこれらを用いる頭髪用化粧料の製造方法および起泡性洗浄料の製造方法に関する。
髪のうねりはヘアスタイル上の悩みとしてよく聞かれるもののひとつであり、梅雨期など湿度の高い時にひどくなる場合が多い。その原因としては、遺伝、加齢による毛根・毛穴のゆがみ、髪が痛んで部分的に剥がれたキューティクルから水分が不均一に吸収され、髪の内部が不均一に膨張したため、などが言われている。
髪のうねりを抑制するためには、従来、美容師により縮毛矯正術を受けることや濡らした髪の乾燥方法の工夫(下に引っ張りながら乾かす)、頭皮マッサージなどで血流を良くして頭皮環境を整えることなどが行われている。また、特許文献1には、ミツロウ、ホスホリルコリン基含有重合体から選択される化合物およびカチオン化多糖類から選ばれる1種または2種以上、ならびに20℃で液状のエステル油を含有することを特徴とするうねり抑制用毛髪化粧料が開示されている。
特開2020-090455号公報
しかしながら、縮毛矯正術では、施術を受けた部分はうねりが改善されるが、日々生えてくる新しい毛髪には効果が及ばず、効果が一時的である点で課題がある。また、乾燥方法の工夫や頭皮マッサージは、施行者の技能により効果にバラツキがある点で課題がある。また、特許文献1に記載の技術では、カチオン性高分子と油性成分とを相当量配合する必要があることから、処方設計の自由度に欠け、幅広い製品群への応用が困難である。
以上のとおり、係る先行技術を鑑みても、毛髪のうねりを抑制する技術は十分に供給されている状況ではない。本発明は、係る課題を解決するためになされたものであって、処方設計の自由度を狭めることなく、簡便に、毛髪のうねりを抑制する技術を提供することを目的とする。また、毛髪の拡がりを抑制する技術を提供することを目的とする。また、起泡性洗浄料の泡立ちを迅速化し、泡量を増加させ、あるいは泡の弾力を向上することにより起泡性洗浄料を改善する技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、高糖化還元水飴、中糖化還元水飴および低糖化還元水飴が毛髪のうねりを抑制できることを見出した。また、中糖化還元水飴が毛髪の拡がりを抑制できることを見出した。また、中糖化還元水飴が、起泡性洗浄料の泡立ちを迅速化できること、泡量を増加できること、および、泡の弾力を向上できることを見出した。そこで、これらの知見に基づいて下記の各発明を完成した。
(1)本発明に係る毛髪のうねり抑制剤は、下記(ア)~(エ)のいずれか1以上の還元水飴を有効成分とする;
(ア)糖組成が、単糖が30~50質量%、二糖が20~50質量%、三糖以上が25質量%以下の還元水飴(高糖化還元水飴)、
(イ)糖組成が、単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の還元水飴(中糖化還元水飴)、
(ウ)糖組成が、五糖以上が50質量%以上の還元水飴(低糖化還元水飴)、
(エ)デキストロース当量が14以上70以下の水飴を還元してなる還元水飴(高~低糖化還元水飴)。
(2)本発明に係る毛髪のうねり抑制剤は、高湿度下での毛髪のうねりを抑制するために用いることができる。
(3)本発明に係る毛髪のうねり抑制剤の有効成分は、前記(イ)または下記(オ)の中糖化還元水飴であってもよい;
(オ)デキストロース当量が31以上45以下の水飴を還元してなる還元水飴。
(4)本発明に係る毛髪の拡がり抑制剤は、下記(イ)または(オ)の還元水飴を有効成分とする;
(イ)糖組成が、単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の還元水飴、
(オ)デキストロース当量が31以上45以下の水飴を還元してなる還元水飴。
(5)本発明に係る起泡性洗浄料の泡立ちを迅速化する剤は、下記(イ)または(オ)の還元水飴を有効成分とする;
(イ)糖組成が、単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の還元水飴、
(オ)デキストロース当量が31以上45以下の水飴を還元してなる還元水飴。
(6)本発明に係る起泡性洗浄料の泡量を増加する剤は、下記(イ)または(オ)の還元水飴を有効成分とする;
(イ)糖組成が、単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の還元水飴、
(オ)デキストロース当量が31以上45以下の水飴を還元してなる還元水飴。
(7)本発明に係る起泡性洗浄料の泡の弾力を向上する剤は、下記(イ)または(オ)の還元水飴を有効成分とする;
(イ)糖組成が、単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の還元水飴、
(オ)デキストロース当量が31以上45以下の水飴を還元してなる還元水飴。
(8)本発明の剤において、(イ)の還元水飴(中糖化還元水飴)の糖組成は、単糖が2~10質量%、二糖が15~25質量%、三糖が50~65質量%、四糖が1~15質量%かつ五糖以上が1~15質量%であってもよい。
(9)本発明に係る毛髪のうねり抑制用化粧料は、下記(ア)~(エ)のいずれか1以上の還元水飴を有効成分とする;
(ア)糖組成が、単糖が30~50質量%、二糖が20~50質量%、三糖以上が25質量%以下の還元水飴(高糖化還元水飴)、
(イ)糖組成が、単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の還元水飴(中糖化還元水飴)、
(ウ)糖組成が、五糖以上が50質量%以上の還元水飴(低糖化還元水飴)、
(エ)デキストロース当量が14以上70以下の水飴を還元してなる還元水飴(高~低糖化還元水飴)。
(10)本発明に係る毛髪のうねり抑制用化粧料は、高湿度下での毛髪のうねりを抑制するために用いることができる。
(11)本発明に係る頭髪用化粧料の製造方法は、本発明に係る毛髪のうねり抑制剤または毛髪の拡がり抑制剤を原料として配合する工程を有する。
(12)本発明に係る起泡性洗浄料の製造方法は、本発明に係る起泡性洗浄料の泡立ちを迅速化する剤、起泡性洗浄料の泡量を増加する剤または起泡性洗浄料の泡の弾力を向上する剤を原料として配合する工程を有する。
本発明によれば、所定の還元水飴を原料として配合するという簡便な方法により、処方設計の自由度を狭めることなく、毛髪のうねりを抑制できる頭髪用化粧料や毛髪の拡がりを抑制できる頭髪用化粧料を得ることができる。当該頭髪用化粧料を、例えば、整髪料や養毛料、洗髪料とし、これらを日常的に普通の方法で使用すれば、使用者が特別の技能を有さずとも、継続的に毛髪のうねりや毛髪の拡がりを改善する効果を得ることができる。
本発明によれば、起泡性洗浄料の泡立ちを速くすることができる。また、本発明によれば、起泡性洗浄料の泡の量を多くすることができる。また、本発明によれば、起泡性洗浄料の泡の弾力を強くすることができる。本発明によれば、所定の還元水飴を原料として配合するという簡便な方法により、泡立ちの速い起泡性洗浄料、泡立てた時の泡の量が多い起泡性洗浄料、あるいは泡立てた時の泡の弾力が強い起泡性洗浄料を得ることができる。泡立ちが速いこと、泡立てた時の泡の量が多いこと、あるいは泡立てた時の泡の弾力が強いことは、起泡性洗浄料の使用者に満足感を与えることから、その商品価値を向上することができる。
被験物質を5質量%含有する水溶液に浸漬した毛髪を、湿度の異なる条件下で保管した場合の経時変化を示す写真画像である。 被験物質を3質量%含有する水溶液に浸漬した毛髪を、湿度の異なる条件下で保管した場合の経時変化を示す写真画像である。 グリセリンまたは中糖化還元水飴を配合したシャンプーおよびトリートメントにより処理した毛髪について、写真画像上で毛髪が占める面積を示す棒グラフである。 グリセリンまたは中糖化還元水飴を配合したシャンプーおよびトリートメントに係る官能評価の評価項目と採点基準とを示す図である。 グリセリンまたは中糖化還元水飴を配合したシャンプーの使用時に係る官能評価について、(I)は各パネルによる採点結果を示す表である。(II)は評価項目毎に総合得点を表した棒グラフである。 グリセリンまたは中糖化還元水飴を配合したトリートメントの使用時に係る官能評価について、(I)は各パネルによる採点結果を示す表である。(II)は評価項目毎に総合得点を表した棒グラフである。 グリセリンまたは中糖化還元水飴を配合したシャンプーおよびトリートメントを使用後、毛髪の水分を除去した後の状態に係る官能評価について、(I)は各パネルによる採点結果を示す表である。(II)は評価項目毎に総合得点を表した棒グラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。
「毛髪のうねりを抑制する」とは、毛髪のうねりの程度を小さくすることをいい、毛髪を真っ直ぐにすることのほか、うねった状態であってもそのうねりの程度が本発明を用いない場合と比較して小さい場合にすることを含む。
うねりの程度は、後述する実施例で示すように、下から引っ張るなどの張力を与えない状態(例えば吊した状態)における毛髪の長さをもって評価することができる。係る状態では、うねりの程度が大きいほど毛髪の長さは短くなるからである。よって、本発明を用いた場合と、本発明を用いない場合とで係る状態における毛髪の長さを比較し、前者の方が長ければ、本発明により毛髪のうねりが抑制されたと評価することができる。
毛髪のうねりは、上述したように高湿度下で大きくなる傾向があるが、本発明は、高湿度下でのうねりを抑制するために用いることができる。ここで、湿度(相対湿度)は一般に60%を超えるあたりから不快と感じられることから、高湿度とは、60%超、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、あるいは85%以上を例示することができる。
「毛髪の拡がりを抑制する」とは、毛髪の拡がりの程度を小さくすることをいい、毛髪が全く拡がっていない状態にする場合のほか、拡がった状態であってもその拡がりの程度が本発明を用いない場合と比較して小さい場合にすることを含む。
毛髪の拡がりの程度は、後述する実施例で示すように、毛髪を、下から引っ張るなどの張力を与えない状態(例えば吊した状態)におき、毛髪が存在する最も外側の場所を囲った体積(最外体積)を測定することによって評価することができる。あるいは、当該状態において画像を撮影し、画像上で、毛髪が存在する最も外側の場所を囲った面積(最外面積)を測定して評価してもよい。当該状態では、毛髪の拡がりの程度が大きいほど最外体積あるいは最外面積の測定値は大きくなるからである。よって、本発明を用いた場合と、本発明を用いない場合とで当該状態における最外体積や最外面積を比較し、前者の方が小さければ、本発明により毛髪の拡がりが抑制されたと評価することができる。
「頭髪用化粧料」は、頭皮や毛髪を適用対象とする化粧料をいう。頭髪用化粧料の具体例としては、例えば、スタイリング料やヘアクリーム、ヘアウォーター、ヘアフォーム、ヘアジェルなどの整髪料、ヘアローションやヘアトリートメント、ヘアコンディショナー、ヘアパックなどの養毛料、頭皮用トリートメントなどの頭皮料、カラーリンス、ヘアマニュキュアなどの毛髪着色料、シャンプーなどの洗髪料、ヘアリンスなどを挙げることができる。
洗浄料とは、汚れを落とすことを目的とした製品をいう。また、「起泡性洗浄料」とは、水を適量加えて泡立てることにより気泡を生成し、泡立つ性質を有する洗浄料をいう。起泡性洗浄料の具体例としては、例えば、シャンプーなどの洗髪料、固形石けん、化粧落とし(クレンジング)、洗顔料、ボディソープ、全身シャンプーなどを挙げることができる。
「起泡性洗浄料の泡立ちを迅速化する」とは、起泡性洗浄料を泡立てた際に気泡ないし気泡の集合体が生成するまでの時間を短くすることをいう。当該時間が短くなったか否かは、本発明を用いた場合と本発明を用いない場合とで、後述する実施例で示すように官能試験により評価することができるほか、ミキサー等の機械を用いて一定の泡量に達するまでの時間を計測して評価することもできる。これらの評価により、前者の方が当該時間が短ければ、本発明により起泡性洗浄料の泡立ちが迅速化されたと評価することができる。
「起泡性洗浄料の泡量を増加する」とは、起泡性洗浄料を泡立てた際に生成する気泡の集合体の体積を大きくすることをいう。当該体積が大きくなったか否かは、本発明を用いた場合と本発明を用いない場合とで、後述する実施例で示すように官能試験により評価することができるほか、ミキサー等の機械を用いて一定の時間泡立てを行い、得られた気泡の集合体の体積を計測して評価することもできる。これらの評価により、前者の方が体積が大きければ、本発明により起泡性洗浄料の泡量が増加したと評価することができる。
「起泡性洗浄料の泡の弾力を向上する」とは、起泡性洗浄料を泡立てた際に生成する気泡の集合体の弾力を大きくすることをいう。当該弾力が大きくなったか否かは、本発明を用いた場合と本発明を用いない場合とで、後述する実施例で示すように官能試験により評価することができる。
「還元水飴」は、水飴を還元して得られる糖アルコールの一種である。ここで、水飴は、デンプンを酸や酵素などで糖化して得られる物質であり、単糖(ブドウ糖)および多糖(オリゴ糖やデキストリンなど)の混合物である。よって、還元水飴もまた、単糖の糖アルコールおよび多糖(二糖、三糖、四糖または五糖以上)の糖アルコールのうち、2種以上の糖アルコールを含む混合物である。
還元水飴は、糖化の程度により下記(ア)~(ウ)に分けられる場合がある;
(ア)高糖化還元水飴(単糖が30~50質量%、二糖が20~50質量%および三糖以上が25質量%以下の糖組成)、
(イ)中糖化還元水飴(単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の糖組成)、
(ウ)低糖化還元水飴(五糖以上が50質量%以上の糖組成)。
本発明に係る毛髪のうねり抑制剤および毛髪のうねり抑制用化粧料は、上記(ア)~(ウ)のいずれも有効成分とすることができる。本発明に係る毛髪の拡がり抑制剤、起泡性洗浄料の泡立ちを迅速化する剤、起泡性洗浄料の泡量を増加する剤および起泡性洗浄料の泡の弾力を向上する剤は、上記(イ)の中糖化還元水飴を有効成分としている。
本発明において、中糖化還元水飴の糖組成は、上記(イ)の他、単糖が2~10質量%、二糖が15~25質量%、三糖が50~65質量%、四糖が1~15質量%かつ五糖以上が1~15質量%であってもよい。
なお、「糖組成」は、糖の総質量に占める各糖の質量割合を百分率で示すものをいう。すなわち、糖の総質量を100とした場合の、各糖の質量百分率である。
糖組成は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて確認することができる。すなわち、還元水飴や水飴を試料としてHPLCに供してクロマトグラムを得る。当該クロマトグラムにおいて、全ピークの面積の総和が「糖の総質量」に、各ピークの面積が「各糖の質量」に相当する。よって、試料における各糖の質量百分率は、検出された全ピークの面積の総和に対する各ピークの面積の割合として算出することができる。HPLCの条件は、定法に従って適宜設定することができるが、下記条件を例示することができる。
《HPLCの条件》
カラム;MCI GEL CK04S(10mm ID x 200mm)
溶離液;高純水
流速;0.4mL/分
注入量;20μL
カラム温度;65℃
検出;示差屈折率検出器RI-10A(島津製作所)
「デキストロース当量(Dextrose Equivalent値;DE)」は、試料中の還元糖をブドウ糖として測定したときの、当該還元糖の全固形分に対する割合(百分率)であり、水飴の糖化の程度を表す指標として用いられる。DEの最大値は100で、固形分の全てがブドウ糖であることを意味し、DEが小さくなるほど少糖類や多糖類が多いことを意味する。例えば、DEが70~46の水飴は高糖化水飴に該当し、これを還元してなる還元水飴は、高糖化還元水飴に該当する。DEが45~31の水飴は中糖化水飴に該当し、これを還元してなる還元水飴は、中糖化還元水飴に該当する。DEが30以下の水飴は低糖化水飴に該当し、これを還元してなる還元水飴は低糖化還元水飴に該当する。
本発明に係る毛髪のうねり抑制剤および毛髪のうねり抑制用化粧料は、高糖化~低糖化還元水飴のいずれも有効成分とし得ることから、還元水飴は、(エ)DEが14以上70以下の水飴の還元物とすることができる。
また、本発明に係る毛髪の拡がり抑制剤、起泡性洗浄料の泡立ちを迅速化する剤、起泡性洗浄料の泡量を増加する剤および起泡性洗浄料の泡の弾力を向上する剤は、いずれも中糖化還元水飴を有効成分とすることから、還元水飴は、(オ)DEが31以上45以下の水飴の還元物とすることができる。
なお、水飴のDEは、下記の方法により測定することができる。
《DEの測定方法》
試料2.5gを正確に量り、水で溶かして200mLとする。この液10mLを量り、1/25mol/L ヨウ素溶液(注1)10mLと1/25mol/L 水酸化ナトリウム溶液(注2)15mLを加えて20分間暗所に放置する。次に、2mol/L塩酸(注3)を5mL加えて混和した後、1/25mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液(注4)で滴定する。滴定の終点近くで液が微黄色になったら、デンプン指示薬(注5)2滴を加えて滴定を継続し、液の色が消失した時点を滴定の終点とする。水を用いてブランク値を求め、次式1によりDEを求める。
Figure 2022191562000002
(注1)1/25mol/L ヨウ素溶液:ヨウ化カリウム20.4gとヨウ素10.2gを2Lのメスフラスコに入れ、少量の水で溶解後、標線まで水を加える。
(注2)1/25mol/L 水酸化ナトリウム溶液:水酸化ナトリウム3.2gを2Lのメスフラスコに入れ、少量の水で溶解後、標線まで水を加える。
(注3)2mol/L 塩酸:水750mLに塩酸150mLをかき混ぜながら徐々に加える。
(注4)1/25mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液:チオ硫酸ナトリウム20gを2Lのメスフラスコに入れ、少量の水で溶解後、標線まで水を加える。
(注5)デンプン指示薬:可溶性デンプン5gを水500mLに溶解し、これに塩化ナトリウム100gを溶解する。
還元水飴は、市販されているものをそのまま用いてもよく、当業者に公知の方法に従って製造して用いてもよい。市販の高糖化還元水飴としては、例えば、「スイートPEM」や「エスイー600」、「エスイー600P」、「エスイー500」(以上、物産フードサイエンス)などを、市販の中糖化還元水飴としては、例えば、「アクアオール♯1」や「スイートOL」、「エスイー57」(以上、物産フードサイエンス)などを、市販の低糖化還元水飴としては、例えば、「アクアオール♯2」や「スイートNT」、「エスイー30」、「エスイー100」(以上、物産フードサイエンス)、「PO-10」、「PO-20」(以上、三菱商事ライフサイエンス)などを例示することができる。
還元水飴の公知の製造方法としては、原料となる水飴(原料糖)に水素を添加する還元反応を挙げることができる。水素添加による還元反応は、例えば、40~75質量%の原料糖水溶液を、還元触媒と併せて高圧反応器中に仕込み、反応器中の水素圧を4.9~19.6MPa、反応液温を70~180℃として、混合攪拌しながら、水素の吸収が認められなくなるまで反応を行なえばよい。その後、還元触媒を分離し、イオン交換樹脂処理、必要であれば活性炭処理等で脱色脱塩した後、所定の濃度まで濃縮すれば、高濃度の還元水飴を作ることができる。
還元水飴は、化粧料や洗浄料を製造する通常の工程において、原料として配合して用いることができる。すなわち、本発明は、本発明に係る毛髪のうねり抑制剤を原料として配合する工程を有する、頭髪用化粧料の製造方法も提供する。また、本発明は、本発明に係る起泡性洗浄料の泡立ちを迅速化する剤、起泡性洗浄料の泡量を増加する剤または起泡性洗浄料の泡の弾力を向上する剤を原料として配合する工程を有する、起泡性洗浄料の製造方法も提供する。
化粧料や洗浄料を製造するにあたっての還元水飴の配合方法は、製品の種別、他の原料成分の種類や配合量、所望の使用感などに応じて、適宜、当業者に公知の手法により行うことができる。還元水飴は多価アルコールであることから、グリセリンや1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンチレングリコール等の従来配合される他の多価アルコールと同様に扱って、化粧料や洗浄料を製造することができる。
化粧料や洗浄料には、還元水飴を配合するほか、本発明の特徴を損なわない限り他の成分(例えば、界面活性剤、溶媒、分散媒、他の多価アルコール、防腐剤、キレート剤、pH調整剤、ソルビトール等の他の糖類、着色剤、動植物エキス、ビタミン類、無機塩類、有機塩類、可溶化剤、殺菌剤、保湿剤、酸化防止剤、湿潤剤、紫外線吸収剤、増粘剤、香料、カチオンポリマー、清涼剤、冷感剤、油剤など)が配合されてよい。
化粧料における還元水飴の配合量もまた、化粧料の種別、他の原料成分の種類や配合量、所望の使用感などに応じて適宜設定することができる。例えば、化粧料の総質量を100質量%として、うねり抑制効果を得る観点からは、還元水飴の下限は、0.5質量%超が好ましく、1.0質量%以上、1.5質量%以上、2.0質量%以上または2.5質量%以上がより好ましい。また、上限は、20質量%以下が好ましい。
洗浄料における還元水飴の配合量もまた、洗浄料の種別、他の原料成分の種類や配合量、所望の使用感などに応じて適宜設定することができる。例えば、洗浄料の総質量を100質量%として、泡立ち迅速化効果、泡量増加効果または泡弾力向上効果を得る観点からは、還元水飴の下限は、0.5質量%超が好ましく、1.0質量%以上、1.5質量%以上、2.0質量%以上または2.5質量%以上がより好ましい。また、上限は、20質量%以下が好ましい。
以下、本発明について、各実施例に基づいて説明する。なお、本発明の技術的範囲は、これらの実施例によって示される特徴に限定されない。
<試験方法>試験は、特段の記載のない限り下記の方法により行った。
(1)被験物質
被験物質として、表1に示すもの(全て市販品)を用いた。糖アルコールについては、その糖組成および原料糖のDE値も表1に示す。
Figure 2022191562000003
(2)シャンプーおよびトリートメントの配合
本実施例におけるシャンプーおよびトリートメントの配合を表2に示す。
Figure 2022191562000004
(3)シャンプーの製造
表2に示す配合により、下記〔1〕-〔4〕の手順でシャンプーを作製した。
〔1〕ラウレス硫酸NaとラウロイルメチルアラニンNaとを容器に量り取り、攪拌した。
〔2〕別の容器にラウリルベタイン、コカミドメチルMEA、被験物質、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-7、フェノキシエタノール、EDTA-2Naおよびクエン酸を量り取り、75℃~80℃にて加温攪拌した。
〔3〕〔2〕に〔1〕を添加して35℃~40℃になるまで冷却攪拌した。
〔4〕冷却後、〔3〕に香料を添加して攪拌し、必要に応じて精製水を添加することにより合計量を調整し、作製完了とした。
(4)トリートメントの製造
表2に示す配合により、下記〔1〕-〔5〕の手順でトリートメントを作製した。
〔1〕精製水、PEG-115M、フェノキシエタノールおよび被験物質を容器に量り取り、75℃~80℃にて加温攪拌した。
〔2〕別の容器にステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、パラフィンおよびフィトスクワランを量り取り、75℃~80℃にて加温攪拌した。
〔3〕〔2〕に〔1〕を添加してホモミキサーにて攪拌した。
〔4〕〔3〕を35℃~40℃になるまで冷却し、ジメチコンと香料とを添加して攪拌した。必要に応じて水を添加することにより合計量を調整した。
〔5〕〔4〕を脱泡し、作製完了とした。
<実施例1>うねり抑制効果
本実施例において、毛髪はインド人うねり毛の毛束(ビューラックス)(1束あたり約3g、約30cm)を用いた。また、毛束長さは、図1に示すように吊した状態で、下から引っ張るなどの張力は何らかけずに測定した。
(1)5%含有水溶液での検討
グリセリン、ソルビトール、高糖化還元水飴、中糖化還元水飴および低糖化還元水飴をそれぞれ固形分で5質量%含有する水溶液を調製し、試験液とした。また、比較対照として水も試験液とした。これらの試験液について、以下〔1〕-〔5〕の手順でうねり評価試験を行った。
〔1〕固形分で10質量%のラウレス硫酸Naを含む水溶液を1束当たり0.1mL用いて、毛髪を予洗いした。
〔2〕恒温恒湿槽内に毛髪を吊し、25℃、湿度45%の条件下で24時間自然乾燥させた。その後、毛束長さを測定して撮影した(状態1、施術前)。
〔3〕1束あたり100mLの試験液に毛髪を10分間浸漬した後、引き上げてクシを10回通した。これを恒温恒湿槽内に吊し、毛束長さを測定して撮影した(状態2、施術直後)。
〔4〕吊した毛髪を、25℃、湿度45%の条件下で24時間保管した。保管開始から6時間後に毛束長さを測定し、撮影した(状態3、湿度45%保管)。
〔5〕続いて、毛髪の保管条件を25℃、湿度90%として6時間置いた後、毛束長さを測定し、撮影した(状態4、湿度90%保管)。
状態1~状態4の撮影画像を図1に、毛束長さの測定結果を表3(単位:cm)に、それぞれ示す。表3において、状態3および状態4の括弧内には、状態2の毛束長さとの差(変化値)を示す。
Figure 2022191562000005
表3および図1に示すように、試験液として水、グリセリン水溶液およびソルビトール水溶液を用いた場合、状態4の毛束長さの変化値は-9.5~-9.0cmであり、状態2と比較して顕著に短くなっていた。これに対して、中糖化還元水飴水溶液、低糖化還元水飴水溶液および高糖化還元水飴水溶液を用いた場合、状態4の毛束長さの変化値は-1.5~+1.0cmであり、状態2と殆ど変わらなかった。この結果から、高糖化還元水飴、中糖化還元水飴および低糖化還元水飴は、毛髪のうねりを抑制できることが明らかになった。
(2)3%含有水溶液での検討
中糖化還元水飴、低糖化還元水飴およびグリコシルトレハロース・マルトオリゴ糖アルコール混合物(以下「GM混合物」という。)をそれぞれ固形分で3質量%含有する水溶液を調製し、試験液とした。また、比較対照として水も試験液とした。これらの試験液について、本実施例1(1)と同様の手順でうねり抑制試験を行った。状態1~状態4の撮影画像を図2に、毛束長さの測定結果を表4に、それぞれ示す。表4において、括弧内には状態2の毛束長さとの差(変化値)を示す。
Figure 2022191562000006
表4および図2に示すように、状態3および状態4のいずれにおいても、毛束長さの変化値は、中糖化還元水飴水溶液および低糖化還元水飴水溶液を用いた場合の方が、水やGM混合物水溶液を用いた場合よりも絶対値が顕著に小さかった。特に、状態4では、水を用いた場合、変化値は-24.5cmと顕著に短くなっていたのに対して、中糖化還元水飴水溶液および低糖化還元水飴水溶液を用いた場合の変化値は-2~-0.5cmであり、状態2と殆ど変わらなかった。この結果から、中糖化還元水飴水溶液および低糖化還元水飴水溶液は、毛髪のうねりを抑制できることが明らかになった。
(3)シャンプー・トリートメント処方での検討
被験物質として中糖化還元水飴およびGM混合物を用いてシャンプーおよびトリートメントを作製した。これらを用いて、以下〔1〕-〔7〕の手順でうねり抑制試験を行った。
〔1〕乾燥した状態の毛髪に対してクシを10回通した。続いて毛髪にシャワーをかけながらクシを10回通した。
〔2〕濡れた状態の毛髪にクシを10回通した後、毛束長さを測定した(状態1、施術前)。
〔3〕毛髪1束あたり1gのシャンプーを塗布してクシを10回通した。更にクシを10回通して泡立てた。続いて毛髪にシャワーをかけながらクシを10回通して濯いだ。
〔4〕濡れた状態の毛髪にクシを10回通した後、毛髪1束あたり1gのトリートメントを塗布してクシを10回通した。続いて毛髪にシャワーをかけながらクシを10回通して濯いだ。
〔5〕濡れた状態の毛髪にクシを10回通した後、毛束長さを測定した(状態2、施術直後)。
〔6〕毛髪を吊した状態で、25℃、湿度45%の条件下で24時間保管した。保管開始から6時間後に毛束長さを測定した(状態3、湿度45%保管)。
〔7〕続いて、毛髪の保管条件を25℃、湿度90%として6時間置いた後、毛束長さを測定した(状態4、湿度90%保管)。
状態1~状態4の毛束長さの測定結果を表5(単位:cm)に示す。表5において、状態3および状態4の括弧内には、状態2の毛束長さとの差(変化値)を示す。
Figure 2022191562000007
表5に示すように、状態3および状態4のいずれにおいても、毛束長さの変化値は、シャンプー・トリートメントに中糖化還元水飴を配合した場合の方が、GM混合物を配合した場合よりも絶対値が顕著に小さかった。すなわち、前者の方が後者よりも、毛髪のうねりが顕著に小さかった。この結果から、頭髪用化粧料に還元水飴を配合することにより、毛髪のうねりを効果的に抑制できることが明らかになった。
<実施例2>拡がり抑制効果
本実施例において、毛髪は、アジア人直毛の毛束(ビューラックス)(1束あたり約3g、約30cm)を用いた。被験物質としてグリセリンおよび中糖化還元水飴を用いてシャンプーおよびトリートメントを作製した。これらを用いて、以下〔1〕-〔7〕の手順で拡がり抑制試験を行った。
〔1〕乾燥した状態の毛髪にブリーチ処理を3回施した。
〔2〕乾燥した状態の毛髪にクシを10回通した後、撮影した(状態1、施術前)。
〔3〕続いて毛髪にシャワーをかけながらクシを10回通した。タオルで毛髪の水分を除去し、クシを10回通した。
〔4〕毛髪1束あたり1gのシャンプーを塗布してクシを10回通した。更にクシを10回通して泡立てた。続いて毛髪にシャワーをかけながらクシを10回通して濯いだ。
〔5〕濡れた状態の毛髪にクシを10回通した後、毛髪1束あたり1gのトリートメントを塗布してクシを10回通した。続いて毛髪にシャワーをかけながらクシを10回通して濯いだ。タオルで毛髪の水分を除去し、クシを10回通した。
〔6〕毛髪を吊した状態で、25℃、湿度45%の条件下で18時間保管し、自然乾燥させた後、撮影した(状態2、18時間後)。
〔7〕同条件でさらに6時間置いた後、撮影した(状態3、24時間後)。
状態1~状態3の撮影画像について、画像処理ソフトウェア「ImageJ」を用いて画像上で毛髪が存在する最も外側の場所を囲った面積(毛束の拡がりの程度)を測定した。各3検体について測定を行い、面積(ピクセル数)の平均値を算出した。その結果を図3に示す。また、状態2および状態3の平均面積について、状態1の平均面積を100%とした場合の百分率を算出し、これを変化率とした。その結果を表6に示す。
Figure 2022191562000008
図3および表6に示すように、シャンプー・トリートメントにグリセリンを配合した場合は、18時間後の変化率が96%で状態1(施術前)より小さかったが、24時間後の変化率が108%で状態1(施術前)より大きかった。これに対して、シャンプー・トリートメントに中糖化還元水飴を配合した場合は、18時間後および24時間後のいずれも変化率は100%を下回っており、状態1(施術前)より面積が小さかった。すなわち、シャンプー・トリートメントにグリセリンを配合した場合は、長時間経過すると施術前より毛髪が拡がったが、中糖化還元水飴を配合した場合は、長時間経過しても施術前より毛髪が拡がらず、まとまった状態が維持された。この結果から、中糖化還元水飴は毛髪の拡がりを抑制できることが明らかになった。
<実施例3>官能評価
被験物質としてグリセリンおよび中糖化還元水飴を用いてシャンプーおよびトリートメントを作製し、グリセリンを配合したものをA、中糖化還元水飴を配合したものをBとした。9名(男性2名、女性7名、甲~壬)のパネルにより、「シャンプーAとトリートメントA」、「シャンプーBとトリートメントB」の組み合わせで頭の左右半々に同量ずつ使用し、比較しながら官能評価を行った(ハーフヘッド法)。評価項目および採点基準を図4に示す。採点結果は、評価項目毎に全パネルによる評点を積算して総合得点を算出し、棒グラフに表した。シャンプーの結果を図5に、トリートメントの結果を図6に、ドライ後の結果を図7に、それぞれ示す。
図5に示すように、シャンプーでは、泡立ちの早さ、泡量、泡の弾力およびすすぎ時の指通りについて、B(中糖化還元水飴を配合したもの)の方がA(グリセリンを配合したもの)より得点が顕著に高かった。また、泡の細かさおよび香りについても、B(中糖化還元水飴を配合したもの)の方がA(グリセリンを配合したもの)より得点が高かった。すなわち、中糖化還元水飴を含有するシャンプーは、泡立ちが顕著に早かった。また、中糖化還元水飴を含有するシャンプーは、泡量が顕著に多かった。また、中糖化還元水飴を含有するシャンプーは、泡が細かかった。また、中糖化還元水飴を含有するシャンプーは、泡の弾力が顕著に強かった。また、中糖化還元水飴を含有するシャンプーは、すすぎ時の指通りが顕著に滑らかであった。また、中糖化還元水飴を含有するシャンプーは、香りが強かった。
この結果から、中糖化還元水飴は、起泡性洗浄料において、下記(i)~(vi)の効果を有することが明らかになった。
(i)泡立ちを迅速化する。
(ii)泡量を増加する。
(iii)泡を細かくする。
(iv)泡の弾力を向上する。
(v)すすぎ時の指通りを滑らかにする。
(vi)香りを強くする。
次に、図6に示すように、トリートメントでは、すすぎ時の指通りおよび濡れ髪の指通りについて、B(中糖化還元水飴を配合したもの)の方がA(グリセリンを配合したもの)より得点が顕著に高かった。また、香りについても、B(中糖化還元水飴を配合したもの)の方がA(グリセリンを配合したもの)より得点が高かった。すなわち、中糖化還元水飴を含有するトリートメントは、すすぎ時の指通りが顕著に滑らかであった。また、中糖化還元水飴を含有するトリートメントは、濡れ髪の指通りが顕著に滑らかであった。また、中糖化還元水飴を含有するトリートメントは、香りが強かった。
この結果から、中糖化還元水飴は、頭髪用化粧料において、下記(vii)~(ix)の効果を有することが明らかになった。
(vii)すすぎ時の指通りを滑らかにする。
(viii)濡れ髪の指通りを滑らかにする。
(ix)香りを強くする。
次に、図7に示すように、毛髪の水分除去後(ドライ後)では、タオルドライ後の指通りについて、B(中糖化還元水飴を配合したもの)の方がA(グリセリンを配合したもの)より得点が高かった。すなわち、中糖化還元水飴を含有するシャンプー・トリートメントの使用後は、タオルドライ後の指通りが滑らかであった。
この結果から、中糖化還元水飴は、頭髪用化粧料において、下記(x)の効果を有することが明らかになった。
(x)タオルドライ後の指通りを滑らかにする。

Claims (12)

  1. 下記(ア)~(エ)のいずれか1以上の還元水飴を有効成分とする、毛髪のうねり抑制剤;
    (ア)糖組成が、単糖が30~50質量%、二糖が20~50質量%、三糖以上が25質量%以下の還元水飴、
    (イ)糖組成が、単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の還元水飴、
    (ウ)糖組成が、五糖以上が50質量%以上の還元水飴、
    (エ)デキストロース当量が14以上70以下の水飴を還元してなる還元水飴。
  2. 高湿度下での毛髪のうねりを抑制するために用いられる、請求項1に記載の剤。
  3. 前記(イ)または下記(オ)の還元水飴を有効成分とする、請求項1または請求項2に記載の剤;
    (オ)デキストロース当量が31以上45以下の水飴を還元してなる還元水飴。
  4. 下記(イ)または(オ)の還元水飴を有効成分とする、毛髪の拡がり抑制剤;
    (イ)糖組成が、単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の還元水飴、
    (オ)デキストロース当量が31以上45以下の水飴を還元してなる還元水飴。
  5. 下記(イ)または(オ)の還元水飴を有効成分とする、起泡性洗浄料の泡立ちを迅速化する剤;
    (イ)糖組成が、単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の還元水飴、
    (オ)デキストロース当量が31以上45以下の水飴を還元してなる還元水飴。
  6. 下記(イ)または(オ)の還元水飴を有効成分とする、起泡性洗浄料の泡量を増加する剤;
    (イ)糖組成が、単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の還元水飴、
    (オ)デキストロース当量が31以上45以下の水飴を還元してなる還元水飴。
  7. 下記(イ)または(オ)の還元水飴を有効成分とする、起泡性洗浄料の泡の弾力を向上する剤;
    (イ)糖組成が、単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の還元水飴、
    (オ)デキストロース当量が31以上45以下の水飴を還元してなる還元水飴。
  8. 前記(イ)の還元水飴の糖組成が、単糖が2~10質量%、二糖が15~25質量%、三糖が50~65質量%、四糖が1~15質量%かつ五糖以上が1~15質量%である、請求項3~7のいずれかに記載の剤。
  9. 下記(ア)~(エ)のいずれか1以上の還元水飴を有効成分とする、毛髪のうねり抑制用化粧料;
    (ア)糖組成が、単糖が30~50質量%、二糖が20~50質量%、三糖以上が25質量%以下の還元水飴、
    (イ)糖組成が、単糖が30質量%未満かつ五糖以上が50質量%未満の還元水飴、
    (ウ)糖組成が、五糖以上が50質量%以上の還元水飴、
    (エ)デキストロース当量が14以上70以下の水飴を還元してなる還元水飴。
  10. 高湿度下での毛髪のうねりを抑制するために用いられる、請求項9に記載の化粧料。
  11. 請求項1~4または請求項8に記載の剤を原料として配合する工程を有する、頭髪用化粧料の製造方法。
  12. 請求項5~8のいずれかに記載の剤を原料として配合する工程を有する、起泡性洗浄料の製造方法。
JP2021099848A 2021-06-16 2021-06-16 毛髪のうねりを抑制する剤および化粧料、毛髪の拡がり抑制剤、起泡性洗浄料を改善する剤、頭髪用化粧料の製造方法ならびに起泡性洗浄料の製造方法 Pending JP2022191562A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021099848A JP2022191562A (ja) 2021-06-16 2021-06-16 毛髪のうねりを抑制する剤および化粧料、毛髪の拡がり抑制剤、起泡性洗浄料を改善する剤、頭髪用化粧料の製造方法ならびに起泡性洗浄料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021099848A JP2022191562A (ja) 2021-06-16 2021-06-16 毛髪のうねりを抑制する剤および化粧料、毛髪の拡がり抑制剤、起泡性洗浄料を改善する剤、頭髪用化粧料の製造方法ならびに起泡性洗浄料の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022191562A true JP2022191562A (ja) 2022-12-28

Family

ID=84624283

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021099848A Pending JP2022191562A (ja) 2021-06-16 2021-06-16 毛髪のうねりを抑制する剤および化粧料、毛髪の拡がり抑制剤、起泡性洗浄料を改善する剤、頭髪用化粧料の製造方法ならびに起泡性洗浄料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022191562A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3439624B1 (en) Personal care compositions and methods for using such compositions
WO2011107713A2 (fr) Nouvel agent pour améliorer le dépôt d'huile sur les cheveux
CA2840145A1 (en) Personal care composition for reducing surface friction of hair fibres
CN107982135A (zh) 一种洗发水及其制备方法
EP0603078A1 (fr) Compositions de conditionnement des matières kératiniques à base d'alkylpolyglycosides et leur utilisation pour le lavage et le conditionnement des cheveux
CN107438425A (zh) 一种含保湿复合剂的护发养发组合物
EP1029534B1 (fr) Compositions cosmétiques détergentes contenant un tensioactif hydroxyalkylether anionique et une gomme de guar cationique et leurs utilisations
CN113599335B (zh) 一种泡泡慕斯型的洗发水及其制备方法
JP2008044891A (ja) 外用組成物用配合剤
JP2022191562A (ja) 毛髪のうねりを抑制する剤および化粧料、毛髪の拡がり抑制剤、起泡性洗浄料を改善する剤、頭髪用化粧料の製造方法ならびに起泡性洗浄料の製造方法
EP1047373B1 (fr) Compositions cosmetiques contenant un tensioactif d'alkylpolyglycoside anionique, une gomme de galactomannane et leurs utilisations
EP3439625B1 (en) Personal care compositions and methods for using such compositions
EP1047401B1 (fr) Compositions cosmetiques contenant un tensioactif ester d'alkylpolyglycoside anionique et un agent conditionneur liquide insoluble dans l'eau et leurs utilisations
EP1047404B1 (fr) Compositions cosmetiques contenant un tensioactif ester d'alkylpolyglycoside anionique et un ceramide et leurs utilisations
Tesmann et al. Alkyl polyglycosides in personal care products
EP1047402B1 (fr) Compositions cosmetiques contenant un tensioactif ester d'alkylpolyglycoside anionique et une silicone organomodifiee et leurs utilisations
JP3342546B2 (ja) 毛髪用洗浄剤組成物
JP2022074955A (ja) リーブオン化粧品の使用感を向上する剤、リーブオン化粧品の製造方法およびリーブオン化粧品
WO2022136095A1 (en) Composition comprising a silicone emulsion, a particular (meth)acrylamide polymer, a cationic polysaccharide and an alkyldiallylamine or dialkyldiallylammonium polymer
WO2021102714A1 (en) A conditioning composition
WO2021259973A1 (en) Composition comprising a particular silicone emulsion, a particular (meth)acrylamide polymer, surfactants and a cationic polysaccharide
WO2024094537A1 (en) Composition comprising a particular silicone, a particular silicone emulsion, a particular vinylic polymer and surfactants
EP1878468A1 (fr) Composition detergente comprenant un tensioactif non ionique et une gomme de gellane et utilisation
FR2785798A1 (fr) Compositions cosmetiques contenant un tensioactif ester d'alkylpolyglucoside anionique et une silicone et leurs utilisations
EP1430872A1 (fr) Compositions cosmétiques contenant un tensioactif amphotère et un hydroxyacide et leurs utilisations

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240614

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20240614