JP2022190645A - 情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザの状況に応じたウェブページを配信することができる情報処理装置、情報処理システム、及びプログラムを提供する。【解決手段】ウェブサイトの配信パターンを生成する配信パターン生成部、ウェブサイトを介してウェブサイトにおけるユーザの行動パターンを取得する行動パターン取得部、行動パターン取得部により取得される行動パターンのうち、ウェブサイトの提供者の意図する目標行動パターンに相関する特定行動パターンをとり、特定行動パターンが互いに類似する2以上のユーザを一群のユーザとしてクラスタリングするクラスタリング部、及び、配信パターン生成部により生成される複数の配信パターンのうち、クラスタリング部によりクラスタリングされる一群のユーザによる反応率が相対的に高い配信パターンを、一群のユーザに該当するユーザの使用するユーザ端末に配信するパターン配信部を備える。【選択図】 図4

Description

本発明は、例えばウェブページ等における配信パターンの配信に関する情報処理装置、情報処理システム、及びプログラムに関する。
近年、例えばインターネット等を介して様々なウェブサイトを閲覧することができる。通常、一つのウェブサイトは、多数のウェブページにより構成されている。各ウェブページは、HTML(Hyper Text Markup Language)により記述され、テキスト情報、写真やイラストなどの画像ファイル、動画、音声、あるいは、各ページのレイアウトや装飾を施すために用意されるCSS(Cascading Style Sheets)、関連する他のページを開くためのハイパーリンク等により構成されている。
ウェブサイトには、当該ウェブサイトを訪問するユーザが通常、最初に閲覧する、いわゆるホームページ(トップページ)やランディングページ(広義及び狭義のランディングページを含む。以下「LP」と略称する場合がある。)がある。
目的のウェブサイトを閲覧するために、ユーザは既存の検索エンジン(例えばGoogle(登録商標)やYahoo(登録商標)など)を用いて、これらの検索エンジンの検索窓に所定のキーワードを入力し、マウス等を用いて「検索」ボタンをクリック(押圧)する。その後、検索キーワードに応じて所望のウェブサイトが表示される。
特開2016-503212号公報 特許第6758582号公報
近年、膨大な数のウェブサイトがインターネットを介して閲覧可能になっている。ユーザは目的のウェブサイトを探すべく、上記検索エンジンを使用して、当該検索エンジンの検索窓に所定のキーワードを入力し、「検索」ボタンをクリックする。その結果、検索結果として、検索キーワードが含まれる数多くのウェブサイトが閲覧数や人気度に応じて順に一覧表示される。多くの場合、ユーザは、この一覧表示がなされたウェブサイトの簡易表示を頼りに、場合によっては追加のキーワードを用いた絞込検索を併用するなどして、目的のウェブサイトを探さなければならない。これによって、ユーザはより多くの時間を費やす一方で、ウェブサイトを提供するサーバには多大な負荷がかかってしまう。また、追加キーワードを用いた絞込検索によっても目的のウェブサイトが見つからない事象が往々にして発生し得る。
かかる問題を解決するため、ユーザによりアクセスされた現在の製品情報コンテンツと関連付けられた製品情報詳細を獲得し、製品情報詳細を用いてランディングページのコンテンツを自動的に編成し、新たなコンテンツをブラウザに返してランディングページを生成するコンピュータに関する発明が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されるコンピュータによれば、ユーザは同じ製品に対して追加的な検索を行う必要がなく、アクセス要求に応じてサーバから返される関連する詳細な製品情報を受信する。このことは、ユーザが製品の検索に費やす時間量を減少させ、サーバ上のトラフィックの負荷を軽減させることができる。
上記特許文献1の技術によれば、ユーザからのアクセス要求に応じて目的の製品の詳細情報を得ることは可能である。しかしながら、目的の製品の詳細情報が得られたとしても、ユーザが当該製品を表示されたウェブページを介して購入するという確証はない。
一方、近年、特定のウェブサイトに対するユーザのアクセスログやユーザの属性に応じて最適なウェブページを配信する技術が登場している。例えば、グローバルIPアドレスに基づいて、ユーザがどの国からアクセスしているかを特定し、特定される国に属するユーザにふさわしいコンテンツ(ウェブページ)を提供する技術が特許文献2に記載されている。
特許文献2に記載の上記技術によれば、ウェブサイトへの訪問者が所望しているコンテンツへのアクセス性を向上させることができる。しかしながら、この場合でも、かかるサイトを訪問したユーザが、例えば当該サイト上に設定される宿泊施設の予約ボタン等をクリックするという確証はないし、より確実なコンバージョン(以下「CV」という。)が得られることを意図したウェブページを生成することについては未だ開示されていないものと考えられる。
さらに、ウェブサイトの表示内容も日々目まぐるしく変化していることに加え、ユーザの要望も多岐にわたり、また近年の生活様式の変化に伴って、ユーザはいつでも、どこからでもウェブサイトにアクセスすることができる。このような時代の変化にも起因しつつ、ユーザからCVを確実に得るためのウェブサイト(ウェブページ)やランディングページを構築することは極めて困難である。
また、仮に、ユーザの状況に応じたウェブサイト(ウェブページ、とりわけLPやホームページ)をすべて用意するとなれば、その数は膨大な数にのぼり、ウェブサイトを提供する側にとってコストや時間がかかりすぎるため、およそ現実的ではない。
さらに、近年、ウェブサイトへのアクセス方法としては上記検索エンジンに限らず、例えばFacebook(登録商標)やTwitter(登録商標)などのSNS(Social Networking Service)上に表示される広告や記事や投稿内に記載されるハイパーリンク(hyperlink。以下「リンク」という。)、他のウェブサイト(例えばブログなどのソーシャルメディア)に表示(貼付)される広告、企業がユーザに対して配信したメールコンテンツに記載されるリンクなどをクリックして流入する方法がとられている。これら検索エンジン以外の媒体を利用するユーザの興味・関心は多岐にわたり、例えば同じ商品やサービス等であっても、価格に関する情報を求めるユーザもいれば、機能に関する情報を求めるユーザも存在する。ユーザは、これらの情報の有無を数秒のうちに判断し、競合サイトに掲載される情報との比較を行っている。このため、ウェブサイトを用いて各種情報を提供している企業としては、より適切な情報をユーザに提供したいところ、上記のような多様な興味・関心・目的を持つユーザに対して、逐一ウェブページを組み替えて制作すると、莫大なコストを要する一方で、ユーザにとっては目的の情報を探す時間や労力が余計にかかってしまうという問題がある。
このような実情のもとに本発明は創案されたものであって、その目的は、ウェブページの制作における時間やコストを抑えつつ、ユーザの状況に応じたウェブページを配信することができる情報処理装置、情報処理システム、及びプログラムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明にかかる情報処理装置は、1以上の素材で構成されるウェブページの配信パターンを生成する配信パターン生成部と、前記ウェブページを介して該ウェブページにおけるユーザの行動パターンを取得する行動パターン取得部と、前記行動パターン取得部により取得される前記行動パターンのうち、特定行動パターンに関連する関連行動パターンをとる前記ユーザであって、該関連行動パターンが互いに類似する2以上の前記ユーザを一群のユーザとしてクラスタリングするクラスタリング部と、前記配信パターン生成部により生成される複数の前記配信パターンのうち、前記クラスタリング部によりクラスタリングされる前記一群のユーザによる反応率が相対的に高い前記配信パターンを、前記一群のユーザに該当する前記ユーザに配信するウェブページ配信部とを備える。
本発明によれば、ウェブページの制作における時間やコストを抑えつつ、ユーザの状況に応じたウェブページを配信することができる。
図1は、本開示の実施形態における情報処理システムの概略構成図である。 図2は、本開示の実施形態における情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。 図3は、本開示の実施形態における情報処理の概念図である。 図4は、本開示の実施形態における情報処理装置の機能ブロック図である。 図5は、本開示の実施形態における情報処理装置にかかるパターン配信部により配信される複数の配信パターンの流入経路ごとのコンバージョンレート(CVR)の一例を示す図である。 図6は、本開示の実施形態における情報処理装置にかかる配信パターン生成部により生成される配信パターンの一例を示す模式図である。 図7は、本開示の実施形態における情報処理装置にかかる配信パターン生成部により実行される配信パターン生成処理の具体例を示す図である。 図8は、本開示の実施形態における情報処理の流れを示すフローチャートである。 図9は、本開示の実施形態における情報処理装置の機能ブロック図である。 図10Aは、本開示の実施形態における情報処理装置により実行される表示順変更処理の具体例を示す模式図である。 図10Bは、本開示の実施形態における情報処理装置により実行される表示順変更処理の具体例を示す模式図である。 図10Cは、本開示の実施形態における情報処理装置により実行される表示順変更処理の具体例を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下に説明する形態に限定されることはなく、技術思想を逸脱しない範囲において種々変形を行なって実施することが可能である。
図1は、本開示の実施形態(以下「本実施形態」という。)における情報処理装置10、ユーザ端末20がネットワーク50を介して相互に接続されてなる情報処理システム1の概略構成図である。このうち、情報処理装置10については後述する。なお、図1に示される情報処理システム1の構成は一例であり、本発明の情報処理システムの構成が、図1に示される構成に限定されるものではない。
ユーザ端末20は、例えばパーソナルコンピューター(以下「PC」という。)やスマートフォン等の情報処理端末である。なお、図1にはユーザ端末20としてPCが図示されているが一例であり、ユーザ端末20がPCに限定されるものではないことはいうまでもない。ユーザ端末20は、制御部、記憶部、通信部、表示部、入力部、電源部等より構成され得る。ユーザ端末20が例えばスマートフォンやタブレットPC等の情報処理端末である場合、上記に加え、撮影部、音声入出力部、生体認証デバイス等が構成要素として含まれ得る。
ユーザ端末20の通信部(受信部)は、情報処理装置10からネットワーク50を介して配信される配信パターン(後述)を受信する。受信された配信パターン(ウェブページ)は、ユーザ端末20の表示部を介して表示される。ユーザ端末20の制御部は、行動情報取得部として機能するところ、制御部はウェブサイト(ウェブページ(配信パターン))を介してユーザの行動情報を取得する。取得された行動情報は、通信部(送信部)により、ネットワーク50を介して情報処理装置10に送信され得る。
ネットワーク50は、インターネットや、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)などの情報通信ネットワークである。情報処理装置10とユーザ端末20とがネットワーク50を介して相互に接続され得る。なお、ネットワーク50は、有線ネットワークでも無線ネットワークでもどちらでもよい。
[ハードウェア構成]
図2は、本実施形態における情報処理装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。本実施形態に係る情報処理装置10は、例えば、図2に示すような構成のコンピュータによって実現される。情報処理装置10に係るコンピュータは、CPU11、RAM12、ROM13、HDD14、通信インターフェイス15、入出力インターフェイス16、およびメディアインターフェイス17を有する。
CPU11は、ROM13またはHDD14に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM13は、情報処理装置10に係るコンピュータの起動時にCPU11によって実行されるブートプログラムや、管理サーバ10に係るコンピュータのハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD14は、CPU11によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス15は、ネットワークを介して他の機器からデータを受信してCPU11へ送り、CPU11が生成したデータを、ネットワークを介して他の機器へ送信する。
CPU11は、入出力インターフェイス16を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU11は、入出力インターフェイス16を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU11は、生成したデータを、入出力インターフェイス16を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス17は、所定の記録メディアに格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM12を介してCPU11に提供する。CPU11は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス17を介して記録メディアからRAM12上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録メディアは、例えばDVD(Digital Versatile Disk)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば本実施形態における情報処理装置10として機能する場合、当該コンピュータのCPU11は、RAM12上にロードされたプログラムを実行することにより、情報処理装置10が有する各部(図4参照)の機能を実現する。また、HDD14には、制御部としてのCPU11(図2参照)により取り扱われる各種データが格納される。上記コンピュータのCPU11は、これらのプログラムを記録メディア70から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
図3は、本実施形態における情報処理の概念図である。メディア61、来訪目的62、曜日・時間帯63は、所定のウェブサイトを閲覧するユーザが、どういった状況下で当該ウェブサイトを閲覧するに至ったかを示す一例である。メディア61は、当該ウェブサイトを訪問するユーザの流入経路を示すものであり、この流入経路として例えばYahoo(登録商標)やGoogle(登録商標)などの検索エンジンが挙げられる。来訪目的62は、上記ウェブサイトを訪問するユーザの目的を示すものであり、例えば「気になった」「興味あり」「すぐ購入」等が挙げられる。曜日・時間帯63は、上記ウェブサイトをユーザがいつ訪問したかを示す時間情報である。
また、Pa71、Pb72、Pc73は、後述する配信パターン生成部101により生成される配信パターンの一例である。なお、本実施形態における「配信パターン」とは、ウェブサイトを構成するウェブページ(LPを含む)において、当該ウェブページがユーザ端末20に配信される際にユーザ端末20の表示部を介して表示されるウェブページの表示パターンを意味する。詳細は後述するが、ウェブページの配信パターンは、ウェブページを構成する素材(以下「構成素材」という。)、並びに、それらの構成素材がウェブページ内のどの位置に割り当てられるか(構成素材の配置)により構成され得る。構成素材として、例えばウェブページの出所を示すタイトルや、ユーザの訴求を促すキャッチコピーや、イラスト及び写真などの画像や、ユーザが選択可能なボタンやアイコン等のユーザインタフェース等が挙げられる。Pa71、Pb72、Pc73のそれぞれは、上記要素のうち1以上の異なる要素で構成されており、それぞれが互いに異なる配信パターンとして設定されている。
本実施形態における情報処理は、ウェブサイトを閲覧するユーザの状況に応じて、最適な配信パターンを配信する技術に関するものである。すなわち、図3を例に説明すると、上記ウェブサイトを訪問するユーザのメディア61(流入経路)に応じて、最適な配信パターンであるPa71が当該ユーザに配信され得る。また、上記ウェブサイトを訪問するユーザの来訪目的62に応じて、最適な配信パターンであるPb72が当該ユーザに配信され得る。さらに、上記ウェブサイトを訪問するユーザの曜日・時間帯63に応じて、最適な配信パターンであるPc73が当該ユーザに配信され得る。このようにウェブサイトを閲覧するユーザの状況に応じて、最適な配信パターン(ウェブページやLP)が配信されることにより、ユーザによるウェブページにおける滞在時間が相対的に長くなれば、当該ユーザからのコンバージョンが得られやすくなると考えられる。以下、本実施形態における情報処理の詳細について説明する。
図4は、本開示の実施形態における情報処理装置10の機能ブロック図である。本実施形態における情報処理装置10は、配信パターン生成部101と、行動パターン取得部102と、クラスタリング部103と、パターン配信部104と、通知部105とを備える。
配信パターン生成部101は、1以上の素材(構成素材)で構成されるウェブサイトの配信パターンを生成する。「素材」とは、ウェブサイトをなすウェブページを構成する各情報の内容(コンテンツ)として予め設定される素材を意味する。ウェブページを構成する情報として、例えばテキスト情報、画像情報、ボタン等のCSS(Cascading Style Sheets)オブジェクトの色情報及び形状に関する情報、これらの表示位置に関する情報、これらの動きに関する情報、音に関する情報、その他のウェブサイト上の表示に関する情報などが挙げられる。テキスト情報には、例えばテキスト内容に関する情報、文字の色に関する情報、フォント情報、文字の大きさに関する情報、及び枠線に関する情報などが含まれる。また、画像情報には、例えば画像内容に関する情報、画像の種類に関する情報、静止画または動画に関する情報、及び画像の大きさに関する情報などが含まれる。
配信パターン生成部101は、上記の各情報のうちの1以上の情報に対応する素材を組み合わせることにより、ユーザに表示する配信パターンを生成する。この場合、上記情報に対応する素材が予め設定される素材から抽出され得る。テキスト情報に対応する素材として、例えば「価格訴求」「ベネフィット訴求」「信用訴求」等に関する訴求テキストが挙げられる。また、画像情報に対応する素材として、例えば「男性画像」「女性画像」「商品画像」等のビジュアル情報が挙げられる。さらに、ボタンに対応する素材として、例えば「詳しくはこちら」「お問い合わせ」「資料請求」等が挙げられる。
配信パターン生成部101は、統計学の応用手法である実験計画法を用いて、上記の各素材を組み合わせてなる配信パターンを生成することができる。実験計画法を用いて配信パターンを生成する手順の詳細については後述する。
行動パターン取得部102は、ウェブサイトを介して該ウェブサイトにおけるユーザの行動パターンを取得する。本実施形態における「行動パターン」とは、ウェブサイト上におけるユーザの行動情報を類型化したものである。ウェブサイト上におけるユーザの「行動情報」には、例えば画面スクロール操作や、クリック操作、入力用フォームの表示にかかる操作、当該フォームへのマウスカーソルを移動させる操作などが含まれ得る。ウェブサイト上におけるユーザの行動情報は、例えばウェブサイト上に埋め込まれたJavaScriptタグなどにより取得され得る。
行動パターン取得部102は、ウェブサイトを介して取得され得るウェブページに関するウェブページ情報やウェブページのヘッダ情報、ウェブページをユーザが閲覧する際のユーザ端末を介して取得され得るクロック情報や位置情報、検索クエリ、その他ウェブサイトの所有者から提供される顧客属性に関する情報などを、行動情報と合わせて取得する。なお、ウェブページ情報として、例えばURL(uniform resource locator)、URLパラメータ、HTML(Hyper Text Markup Language)構造情報などが挙げられる。ヘッダ情報として、ユーザーエージェント、Cookie、IP(Internet Protocol)アドレス、リファラなどが挙げられる。また、顧客属性については、例えばCRM(Customer Relationship Management)システムによって取得され得る。
行動パターン取得部102は、上記のウェブページ情報、ヘッダ情報、クロック情報及び位置情報などを考慮し、ユーザの行動情報が類型化された行動パターンを取得する。行動パターン取得部102は、取得される行動パターンのうち、例えば『特定のウェブページ(又はLP)における滞留時間が長い』『特定のウェブページ(又はLP)においてスクロール操作が何度も行われている』『フォーム入力画面へ移行するボタンが押される』等のコンバージョン(購入、問合せ、資料請求、及び質問など)を誘発する行動パターンを特定行動パターンとして取得する。本実施形態においてコンバージョンに関する行動パターンを「目標行動パターン」とする。
クラスタリング部103は、行動パターン取得部102により取得される行動パターンのうち、ウェブサイトの提供者の意図する上記の目標行動パターンに相関する特定行動パターンをとり、該特定行動パターンが互いに類似する2以上のユーザを一群のユーザ(類似クラスタ)としてクラスタリングする。ここで、「特定行動パターンが互いに類似するユーザを一群のユーザとしてクラスタリングする」とは、実際には、2以上のユーザにおける特定行動パターンを類似クラスタとしてクラスタリングすることを意味する。このことは、類似クラスタとしてクラスタリングされる特定行動パターンを元にして、2以上のユーザがクラスタリング(分類)されることと同質である。すなわち、「特定行動パターンが互いに類似するユーザを一群のユーザとしてクラスタリングする」には、実質的に、上記のようにクラスタリングされる類似クラスタに関する情報を元に、2以上のユーザをクラスタリングするという意味が含まれ得る。
クラスタリング部103によるクラスタリングの手法は、後述する[統計的な有意差の検証]以降に記載(段落0053~0060参照)される手法に準じて、以下のようにして行われる。
(1)パラメータ(例えば、時間、曜日、新規/既存ユーザフラグ等)ごとに取り得る値(例えば「上位10件」などアクセス数の多い値に絞り込みをしてもよい)と、それぞれの配信パターンとの間でCVRなどのユーザが好意的に反応を示したかどうかを判断する数値をスコア化し、反応率を計算する。
(2)その反応率が他の反応率の平均値と比べて、統計的に異常(有意差)があるかを検証する。
(3)検証の結果、それらがプラスの効果であれば「+(プラス)」とみなし、マイナスの効果であれば「-(マイナス)」とみなし、それ以外は引き分け「e(イーブン)」としてみなしてマーキングを行う。なお、ここでのマーキングでは、「+」「-」「e」が例示されているが、これに限定されるものではなく、配信パターンが所定数より多くなる場合、その数値の多寡にてさらに細かく分類されるものであってもよい。
(4)マーキングにより、各配信パターンと特定行動パターンとの相性を計算し、その相性が類似するグループを同一のクラスタ(類似クラスタ)とみなす。
クラスタリング部103は、ウェブサイトへアクセスする際にユーザが使用する端末のクロック情報(ハードウェアクロックやシステムクロックなど)に基づいて、特定行動パターンをとる2以上のユーザを一群のユーザとしてクラスタリングしてもよい。これにより、ユーザがウェブサイトにいつアクセスしたかがわかることから、特定行動パターンをとるユーザの流入時間を把握することができる。
また、クラスタリング部103は、ウェブサイトを通じて取得され得るリファラ情報に基づいて、特定行動パターンをとる2以上のユーザを一群のユーザとしてクラスタリングしてもよい。「リファラ情報」とは、上記ウェブサイトの参照元となったウェブサイトであり、例えばFacebook(登録商標)のURL等が挙げられる。これにより、特定行動パターンをとるユーザの流入経路を把握することができる。
さらに、クラスタリング部103は、ウェブサイトを通じて取得され得る検索クエリに基づいて、特定行動パターンをとる2以上のユーザを一群のユーザとしてクラスタリングしてもよい。「検索クエリ」とは、上記ウェブサイトに到達するにあたり、ユーザが入力した検索用語である。これにより、特定行動パターンをとるユーザが興味・関心のある用語を把握することができる。「リファラ情報」や「検索クエリ」などは、ウェブサーバに記録されるアクセスログやURLパラメータ等により取得され得る。
クラスタリング部103は、上記に関わらず、クロック情報、リファラ情報、及び検索クエリのいずれか2つ以上の情報、あるいは、ユーザの行動情報、用意される配信パターンへの反応に関する情報、アンケート機能を使用したユーザの興味度を示す情報などに基づいて、特定行動パターンをとる2以上のユーザを一群のユーザとしてクラスタリングしてもよい。これにより、特定行動パターンをとる複数のユーザがより精確な類似クラスタとしてクラスタリングされ得る。ユーザの行動情報としては、例えばウェブページ内でどのコンテンツに興味を示したかを表す表示箇所別の滞在時間に関する情報や、スクロール操作に関する情報、ユーザが離脱する箇所に関する情報などが挙げられる。
クラスタリング部103は、上記のように一群のユーザとしてクラスタリングする(類似クラスタを学習する)にあたり、後述するパターン配信部104によりランダムに配信される複数の配信パターンのそれぞれに対するユーザの反応を考慮する。複数のユーザのそれぞれの反応を収集し、収集される複数の反応のうち、コンバージョンを誘発する反応(特定行動パターン)の割合を反応率とする。クラスタリング部103は、かかる反応率の高さを基準として、上記クラスタリングを行う。
なお、クラスタリング部103による上記クラスタリングにあたり、例えば3カ月間のデフォルトの学習期間を設定し、3カ月以降は毎月、学習結果に応じて類似クラスタが都度更新されるものであってもよい。この場合、デフォルトの学習期間や類似クラスタの更新頻度は適宜設定され得る。
パターン配信部104は、配信パターン生成部101により生成される複数の配信パターンのうち、クラスタリング部103によりクラスタリングされる一群のユーザによる反応率が相対的に高い配信パターンを、一群のユーザに該当するユーザの使用するユーザ端末に配信する。これにより、ユーザの状況に応じたウェブページ(配信パターン)が配信され得る。
パターン配信部104は、配信パターン生成部101により生成されるすべての配信パターンを一群のユーザに該当するユーザに均等の割合で配信する均等配信(例えば複数の配信パターンのうちの各1本ずつを10%均等にローテーション配信するなど)を行うことができる。これにより、例えば初めてユーザに配信される配信パターンや、相対的に閲覧数の少ない配信パターンなども配信されるため、これらの配信パターンを介したユーザの行動パターンの取りこぼしを防ぐ(機会損失を減らす)ことができる、また、上記によれば、配信パターンにおけるトレンドの変化にも対応することができる。
パターン配信部104は、配信パターン生成部101により生成される複数の配信パターンのうち、一群のユーザによる反応率が相対的に高い配信パターンの配信割合が、一群のユーザによる反応率が相対的に低い配信パターンの配信割合より大きくなるように配信する最適化配信(傾斜配信ともいう。)を行うことができる。「最適化配信」の具体例として、例えば、配信パターンが10本用意されている場合に、特定の1本の配信割合を55%とし、残りの9本の配信割合を5%としたりする配信(傾斜をかけた配信)などが挙げられる。
均等配信および最適化配信の各配信割合は適宜設定され得る。この場合、最適化配信の配信割合を高くする目的で、均等配信の配信割合が指定した最低配信量(例えば1,000回など)に到達するように、自動で配信割合を制御可能に設定してもよい。
[配信割合の自動化処理]
ここで、配信パターン生成部101により生成される複数の配信パターンの配信割合の自動化処理の具体例について図5を参照しながら説明する。この自動化処理はパターン配信部104により実行され得る。図5は、本開示の実施形態における情報処理装置にかかるパターン配信部104により配信される複数の配信パターンの流入経路ごとのコンバージョンレート(以下「CVR」という。)の一例を示す表である。
[テスト配信]
配信割合の自動化処理を行うにあたり、まず、配信パターン生成部101により生成される複数の配信パターンのそれぞれについて、パターン配信部104によりテスト配信が実行される。この際、パターン配信部104により、上記複数の配信パターンのそれぞれがランダムに配信されるようテスト配信され得る。これにより、上記複数の配信パターンのそれぞれがユーザに閲覧可能に配信され得る。なお、複数の配信パターンには、ウェブページ上で動的に情報が書き換えられてなる配信パターンや、リダイレクトにより自動転送される配信パターンも含まれ得る。
[統計的な有意差の検証]
次に、パターン配信部104は、配信された上記複数の配信パターンのそれぞれについて、様々な対象(例えば、各配信パターンにおけるユーザの流入経路や、時間帯、曜日、ユーザにより任意に設定され得るパラメータの有無など)を基準として、取得され得るデータ(例えばコンバージョン数や訪問者数など)を分割する。パターン配信部104は、様々な対象ごとに分割されたデータに基づいて算出されるCVRにおいて、配信パターンの違いによって、統計的に有意な差が発生している軸を検証する。ここでの「軸」には、CVRにおいて統計的に有意な差が発生している、例えば流入経路や曜日などが該当する。
統計的に有意な差を検証する上で、すべての配信パターンについて、配信の初期段階では曜日別の変動差の有無を学習するため、少なくとも1週間分のデータを蓄積しておくのが好ましい。また、統計的に有意な差を検証する上で、1週間分のデータではデータ量が十分でない場合、最大で4週間分のデータを蓄積し、蓄積された最大4週間分のデータを使用するのがより好ましい。
統計的な有意差の検証について、図5の表を参照して説明する。表(図5)の最左列には流入経路として、上から順に「チャネルG」「チャネルY」「デバイスP」「デバイスS」が設定されている。表(図5)の最上行には「配信パターン1」「配信パターン2」「配信パターン3」が設定されている。各配信パターンと各流入経路とが交差する枠内に、各配信パターンにおける流入経路ごとのCVRが示されている。表(図5)において太枠で囲まれるCVRを、統計的に有意な差が発生しているCVRとしている。
[配信割合の算出]
パターン配信部104は、上記のごとく蓄積されたデータについて、例えば週ごとの移動平均データに基づいて、上記の軸ごとに勝敗データを蓄積する。ここで「勝敗データ」とは、95%信頼度において、(その対象自身を除く)移動平均より異常な差があると認められるデータを意味する。すなわち、パターン配信部104は、得られるデータが移動平均より有意な差を持つ、あるいは、一定の閾値以上に高い場合、そのデータを勝ちデータと判定し、得られるデータが同様に有意な差を持つ、あるいは、一定の閾値以上に移動平均より低い場合、そのデータを負けデータと判定する。
統計的に有意な差の検証において、数値データが少なく差が出にくい場合、有意差が出ていなくても、スコアとして利用してよい。なお、有意差の評価は、平均値の差の検定、または平均比率の差の検定を用いて当該(対象の)数値と、平均値から対象の値を抜いた数値との比較を行い「その他平均と差がないとはいえない」という帰無仮説が棄却されるか否かを検証することにより行われる。デフォルトでは95%の信頼度を用いて検定を行うが、状況に応じて90%の信頼度または99%の信頼度を用いてもよい。
パターン配信部104は、上述で得られた「勝ちデータ」「負けデータ」それぞれの繰り返し数を考慮し、独自の信頼スコアを算出する。パターン配信部104は、例えば、ある配信パターンにおいて、過去10回のうち7回以上、同様の傾向が起きている場合、その結果を強く信用し、当該配信パターンの配信割合を大きくする。一方で、パターン配信部104は、過去10回中5回以上の場合は8割程度に、3回以上の場合は6割程度に、3回未満の場合は4割程度に配信割合を割り引いて計算する。なお、これらの回数や割合の数値は一例であり、上記の回数や割合に限定されるものではなく、状況に応じて適宜設定され得る。これらの信頼スコアを判定するために用いられる閾値は、実際に学習結果と最適化結果の予測の確からしさを基準として判定され得る。
上記の「信頼スコア」は、上記の勝敗データの判定に有用なスコアであって、得られるCVRデータに対応する数値であるのが好ましい。例えば、「+0.1」「+0.2」「+0.3」「-0.1」「-0.2」「-0.3」などの数値が上記スコアとして好適に採用され得る。なお、パターン配信部104は、テスト配信の内容における変化を検知した場合、蓄積された勝敗データを自動でリセットしてもよい。
なお、上述の説明においては、スコア化の対象としてCVRを例として用いているが、スコア化の対象としてはCVRに限定されるものではなく、様々な数値が用いられ得る。その他のスコア化の対象としては、例えばユーザによるブラウザのスクロール率、ウェブページの滞在時間が一定時間を超えた割合、ウェブページ内のボタンをクリックする(押す)などのユーザアクションが行われた割合、所定のページから次のページに遷移した割合などが挙げられる。
[流入スコアシートの作成]
パターン配信部104は、各配信パターンが配信された1週間後以降から、週ごとに学習結果を分析し、分析データからセグメント評価スコアシートを作成する。「セグメント評価スコアシート」とは、実施中の配信パターンと、自動で分析されるセグメント(流入チャネル、時間帯、曜日、デバイス、OS、ブラウザ、パラメータや、その他ウェブサイトで取得(受け流し)し得るあらゆるデータ)において、いずれかの配信パターンに特別な相性(ポジティブ、ネガティブ双方の相性が含まれる)が存在したかどうかについての分析結果が、それぞれのセグメント別に示されるシートを意味する。
これらを自動的に最適化するだけでは、新たなクリエイティブ(配信パターン)を創作する情報が枯渇するおそれがあるところ、「セグメント評価スコアシート」を参照することにより、新たな配信パターンの生成において、重視するセグメントごとの評価スコアに基づいて、より良い設計を行うことができる。
パターン配信部104は、各配信パターンにおいて、新たな流入経路からの流入が発生した場合、当該新たな流入経路について、該当する学習結果から相性の良い配信パターンまたは相性の悪い配信パターンの信頼スコアを計算する。
なお、パターン配信部104は、テスト配信における初期段階において、ランダム配信を所定の割合(例えば10%などの一定の割合)で実行する。また、パターン配信部104は、学習データが蓄積されていない配信パターンがある場合についても、同様に、所定の割合(例えば10%などの一定の割合)でランダム配信を実行する。さらに、パターン配信部104は、残りの配信パターンについては、上述した「勝ちデータ」「負けデータ」の割合や信頼スコアに基づいて配信割合を算出し、傾斜をかけてランダム配信(最適化配信)を実行する。
通知部105は、情報処理装置10に備わる所望の出力装置(例えば表示部や音声出力部等)を介して、情報処理装置10による処理結果や警告等を通知することができる。これにより、情報処理装置10を使用するオペレータは、情報処理装置10により処理されることで得られる処理結果を把握することができる。また、情報処理装置10による処理結果が良好でない場合等に警告が通知されることにより、上記オペレータは、良好でない処理結果への対策をいち早く立てることができる。
本実施形態の情報処理装置10において、上述の最適化配信により得られる結果(コンバージョン数(CVs))と、均等配信により得られる結果(コンバージョン数(CVs))との差分が集計される。通知部105は、かかる差分を情報処理装置10のオペレータに通知(例えば表示等)することができる。通知部105により上記差分が情報処理装置10のモニタ等を介して表示されることにより、この差分がリフト効果としてオペレータに視覚的に認識され得る。
本実施形態において、クラスタリング部103により、例えば『土曜日の午前にFacebook(登録商標)を経由して流入するユーザ』『午前にYahoo(登録商標)を経由して流入するユーザ』等の人が解釈しやすい属性により、類似クラスタがクラスタリングされ得る。そして、クラスタリング部103によりクラスタリングされた類似クラスタが、どのような因子(要因・ファクター)によって振り分けがなされたのかが、例えばレポート等の形態によって記録され得る。通知部105は、このような類似クラスタ単位での成果に関する上記レポートをマーケティング担当者に通知することもできる。これにより、所望の配信パターンに対応する類似クラスタがどういう対象なのかを把握することができるため、マーケティング担当者らに新たな配信パターンを発想させる機会を提供することができる。また、上記レポートにより、より最適化された配信パターン(ウェブページ)において、当該配信パターンを閲覧するユーザの母数に対して、どの程度の成果向上が期待できるかを把握することができる。
≪配信パターン生成について≫
図6は、本開示の実施形態における情報処理装置にかかる配信パターン生成部101により生成される配信パターンの一例を示す模式図である。図7は、本開示の実施形態における情報処理装置にかかる配信パターン生成部101により実行される配信パターン生成処理の具体例を示す図である。
図6に示される配信パターン300には、上述したユーザの訴求を促すキャッチコピーに関する訴求テキスト310、所望の画像(例えば男性に関する画像や女性に関する画像)320、ユーザに選択可能に表示されるボタン330が配置されている。配信パターン300における訴求テキスト310、画像320、ボタン330の配置は一例であり、これに限定されるものではなく、配信パターン生成部101により種々の配信パターン(例えば画像やテキスト等の構成素材の組合せや、構成素材の配置を定義する情報などが含まれる。)が設定され得る。
図6に示される配信パターン300を例として、配信パターン生成部101による実験計画法を用いた配信パターンの生成手法の一例について図7を用いて説明する。図7は、4行3列の表として示されている。最左列の1行目から4行目に「配信パターンA」「配信パターンB」「配信パターンC」「配信パターンD」が示され、最上行の1列目から3列目に「訴求テキスト」「画像(写真)」「ボタン」の各素材が示される(図7参照)。また、1列目の「訴求テキスト」の1行目~4行目には「価格」「価格」「ベネフィット」「ベネフィット」が設定されている(図7参照)。2列目の「画像(写真)」には「男性」「女性」「男性」「女性」が設定されている。3列目の「ボタン」には「お問合せ」「資料請求」「資料請求」「お問合せ」が設定されている(図7参照)。図7は、実験計画法における「L4(2)」の直交配列表の一例として示される。
3カ所(訴求テキスト・画像・ボタン)で2つずつの素材を設定する場合に、通常組合せは2=8通りとなるところ、図7に示される直交配列表(L4)によれば、4通りとなる。実験計画法によれば、8通りの配信パターンすべてを生成することなく、4通りの配信パターンで、8通りの場合と実質的に同等の検証結果を得ることができる。
≪配信パターン生成処理≫
図8は、本開示の実施形態における各情報処理の流れを示すフローチャートである。本実施形態における以下の情報処理は上述の情報処理装置10(ハードウェア)により具体的に実現され得る。まず、情報処理装置10は、1以上の素材で構成されるウェブサイトの配信パターンを生成する(ステップS1)。
≪行動パターン取得処理≫
次に、情報処理装置10は、上記ウェブサイト(上記の生成される配信パターンに加え、既存のウェブページが含まれる。)を介して該ウェブサイトにおけるユーザの行動パターンを取得する(ステップS2)。
≪クラスタリング処理≫
その後、情報処理装置10は、ステップS2において取得される行動パターンのうち、ウェブサイトの提供者の意図する目標行動パターンに相関する特定行動パターンをとり、該特定行動パターンが互いに類似する2以上のユーザを一群のユーザとしてクラスタリングする(ステップS3)。
≪パターン配信処理≫
その後、情報処理装置10は、ステップS1において生成される複数の配信パターンのうち、ステップS3においてクラスタリングされる一群のユーザによる反応率が相対的に高い配信パターンを、一群のユーザに該当するユーザの使用するユーザ端末に配信する(ステップS4)。
以上、本実施形態における情報処理によれば、ウェブサイトの制作における時間(例えばマーケティング担当者らの作業工数など)やコストを抑えつつ、ユーザの状況に応じたウェブページを配信することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。本実施形態によれば、ユーザの状況に応じた配信パターン(ウェブページやランディングページ)が配信される。これにより、ウェブページ(配信パターン)を閲覧するユーザのエンゲージメントを高める(すなわちコンバージョンの確率を高める)ことができるため、ユーザからのコンバージョンが得られ易くなり得る。一方で、ユーザからのコンバージョンをより一層、確実に得るという観点からいえば、所望のウェブサイトにおいてユーザが必要としている情報を当該ユーザが見落としてしまうのを防ぐことが重要である。そのため、ウェブページやランディングページにおいて、ユーザが求める情報に接する時間を長くしたり、ウェブサイトに来訪した後、その情報に接するためのタイミングを速くしたりするなどの手段を構築することも重要である。そこで、これらの手段が実現され得る、本実施形態における情報処理装置10の追加構成について以下に説明する。
図9は、本開示の実施形態における情報処理装置の機能ブロック図である。図9に示される情報処理装置10は、図4に示される各処理部に加え、配置変更部106をさらに備える。配置変更部106は、2以上の素材で構成される配信パターンにおける各素材の配置を、各素材に対するユーザの興味度に応じて変更することができる。各素材は上述した構成素材であり、「配置」とは配信パターンにおいて各素材が割り当てられる位置である。例えば、配信パターンが、各素材としてのコンテンツ(例えば画像等で表示される。)が縦列に配置されるLPの場合、各コンテンツの表示順序が上記「配置」の概念に含まれる。「ユーザの興味度」とは、例えば配信パターンが上記LPの場合、該LPを構成する各コンテンツに対するユーザの興味度を意味する。
図10A、図10B及び図10Cは、本開示の実施形態における情報処理装置により実行される表示順変更処理の具体例を示す模式図である。図10Aは、例えば、スクロール操作により上から下へ複数のコンテンツが順に表示されるランディングページ(LP)500の表示画面例(配信パターン)を示す図である。本図では、LP500において、コンテンツ510(セクション)と、コンテンツ510の次に配置されるコンテンツ520と、コンテンツ520の次に配置されるコンテンツ530とが表示されている(図10A参照)。
図10Aの表示例で説明すれば、コンテンツ510が「商品の特徴」に関するコンテンツであり、コンテンツ520が「お客様の声」に関するコンテンツである場合、LP500を閲覧するユーザによっては、コンテンツ520が興味・関心のないコンテンツである可能性も考えられる。このような場合、コンテンツ510(商品の特徴)を見た上記のユーザが、コンテンツ520(お客様の声)が表示されると、LP500から離脱してしまう可能性が想定される。なお、以下の説明において、コンテンツ530を「(商品が)選ばれる理由」に関するコンテンツであるとする。
そこで、コンテンツメニュー550をコンテンツ中あるいは各コンテンツ間に表示させる(図10B参照)ことが上記の可能性を低減させる手法として有用であることを本発明の発明者は知見した。コンテンツメニュー550には、LP500を構成する各コンテンツの簡易表示としてユーザに選択可能に表示される選択ボタン(サムネイル表示)551、552,553が横一列で配置されている。また、選択ボタン551の左側には各選択ボタンを左から右に移動させるためのスクロールボタン550aが表示され、選択ボタン553の右側には各選択ボタンを右から左に移動させるためのスクロールボタン550bが表示されている。
なお、以下では、コンテンツメニュー550を、LP500を構成する各コンテンツのうちユーザがどのコンテンツに興味があるかを調査するためのアンケートメニューであるものとして説明する。また、選択ボタン551には「商品の特徴」に関する画像が割り当てられ、選択ボタン552には「お客様の声」に関する画像が割り当てられ、選択ボタン553には「(商品が)選ばれる理由」に関する画像が割り当てられているものとする。なお、コンテンツメニュー550中の任意の箇所に、例えば「次にどのようなことを知りたいですか?」等の誘導用テキストを表示してもよい。これにより、ユーザに次のアクション(例えば各選択ボタンのクリック等)を起こすように促す(誘導する)ことができる。また、この場合のコンテンツメニュー550は、ユーザの興味を調査するアンケートメニューとして機能し得る。アンケートメニューとして機能するコンテンツメニュー550において、ユーザが各選択ボタンをクリックすると、情報処理装置10はそのクリック数(行動情報)を集計し、集計結果に基づいてクラスタリング部103は、ユーザがどのメニュー(コンテンツ)に興味があるかを考慮して類似クラスタとしてクラスタリングすることができる。
各選択ボタンがユーザによるマウスクリック等の操作により選択されると、各選択ボタンに対応する各コンテンツに遷移され得る。ここで、選択ボタン551がコンテンツ510に対応し、選択ボタン552がコンテンツ520に対応し、選択ボタン553がコンテンツ530に対応するものとする。LP500において、ユーザがスクロール操作によりコンテンツ510からコンテンツ520へ向かって画面をスクロールさせようとすると、コンテンツメニュー550が(下記のいずれかの表示形態で)表示されるものとする。表示されるコンテンツメニュー550における各選択ボタン551~553のいずれかをユーザがクリックすると、対応する各コンテンツ510~530のいずれかに強制的にスクロールされ得る。これにより、ユーザは興味のあるコンテンツを閲覧することができる。上記のように、例えばコンテンツ520に興味のないユーザが、コンテンツメニュー550の選択ボタン553に設定されている「(商品が)選ばれる理由」に関する画像から、当該選択ボタン553に対応するコンテンツ530を閲覧したいと思うとする。この場合に、当該ユーザにより選択ボタン553がクリックされると、コンテンツ530に画面スクロール処理がなされる。これにより、当該ユーザは、コンテンツ520より興味のあるコンテンツ530を閲覧することができる。
以上により、ユーザが閲覧したいコンテンツを表示させることができるため、ユーザのLP500からの離脱率を低減させることができる。なお、既に表示されているコンテンツ510に対応する選択ボタン551に例えばグレーの透過色などで網掛け表示処理等を施すことにより、コンテンツ510が表示済であることをユーザに対して明示することができるようにしてもよい。
なお、コンテンツメニュー550の表示形態としては、画面スクロールがなされる際に、図10Bのようにコンテンツ間にコンテンツメニュー550が差し込まれるように表示される「差し込みモード」であっても、各コンテンツ上に例えば背景を透過色とするコンテンツメニュー550をオーバーレイ表示させる「オーバーレイモード」であってもよい。
また、コンテンツメニュー550における各選択ボタンの表示順序を各ユーザ側で適宜変更させることができるようにしてもよい。また、コンテンツメニュー550それ自体の表示・非表示を設定により選択することができるようにしてもよい。
さらに、コンテンツメニュー550におけるユーザのボタンクリック操作(行動情報)について、行動パターン取得部により取得し、取得される行動パターンを検証することにより、ユーザのエンゲージメントを高めるのに好適なコンテンツの表示順序を予め構築することができる。上記の例で言えば、コンテンツ520ではなくコンテンツ530に興味があるユーザが、コンテンツメニュー550の選択ボタン553をクリックしたとき、該クリックに係る当該ユーザの行動情報を行動パターン取得部102が取得する。行動パターン取得部102により取得される上記ユーザの行動情報に基づいて、配置変更部106はコンテンツ530をコンテンツ520より先に表示させるように各コンテンツの表示順序を変更する(図10C参照)。これにより、上記ユーザがLP500からの離脱率を低減することが可能になり、当該ユーザのエンゲージメントを高めることができると考えられる。
また、配置変更部106による表示順序(配置)の変更処理の結果、変更される表示順序に関する処理情報を類似クラスタごとにレポートとして記憶し、通知部105により通知することにより、どのようなユーザにどのような表示順序(配置)が最適なのかをマーケティング担当者は把握することができる。これにより、マーケティング担当者は、より最適化された表示順序(配置)のLP(ウェブページ)を構築することができる。
1…情報処理システム
10…情報処理装置
20…ユーザ端末
101…配信パターン生成部
102…行動パターン取得部
103…クラスタリング部
104…パターン配信部
105…通知部

Claims (9)

  1. 1以上の素材で構成されるウェブサイトの配信パターンを生成する配信パターン生成部と、
    前記ウェブサイトを介して該ウェブサイトにおけるユーザの行動パターンを取得する行動パターン取得部と、
    前記行動パターン取得部により取得される前記行動パターンのうち、前記ウェブサイトの提供者の意図する目標行動パターンに相関する特定行動パターンをとり、該特定行動パターンが互いに類似する2以上の前記ユーザを一群のユーザとしてクラスタリングするクラスタリング部と、
    前記配信パターン生成部により生成される複数の前記配信パターンのうち、前記クラスタリング部によりクラスタリングされる前記一群のユーザによる反応率が相対的に高い前記配信パターンを、前記一群のユーザに該当する前記ユーザの使用するユーザ端末に配信するパターン配信部と
    を備える情報処理装置。
  2. 前記パターン配信部は、前記配信パターン生成部により生成される複数の前記配信パターンのうち、前記一群のユーザによる反応率が相対的に高い前記配信パターンの配信割合が、前記一群のユーザによる反応率が相対的に低い前記配信パターンの配信割合より大きくなるように配信する最適化配信を行う
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記クラスタリング部は、前記ウェブサイトへアクセスする際に前記ユーザが使用する端末のクロック情報に基づいて、前記特定行動パターンをとる2以上の前記ユーザを前記一群のユーザとしてクラスタリングする
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記クラスタリング部は、前記ウェブサイトを通じて取得され得るリファラ情報または検索クエリに基づいて、前記特定行動パターンをとる2以上の前記ユーザを前記一群のユーザとしてクラスタリングする
    請求項1から3のいずれかに記載の情報処理装置。
  5. 前記パターン配信部は、前記配信パターン生成部により生成されるすべての前記配信パターンを前記一群のユーザに該当する前記ユーザに均等の割合で配信する均等配信を行う
    請求項1から4のいずれかに記載の情報処理装置。
  6. 前記最適化配信により得られる結果と、前記均等配信により得られる結果との差分を通知する通知部
    をさらに備える請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 2以上の前記素材で構成される前記配信パターンにおける各前記素材の配置を、各前記素材に対する前記ユーザの興味度に応じて変更する配置変更部をさらに備える請求項1から6のいずれかに記載の情報処理装置。
  8. 情報処理装置とユーザ端末とを含む情報処理システムであって、
    前記情報処理装置は、
    1以上の素材で構成されるウェブサイトの配信パターンを生成する配信パターン生成部と、
    前記ウェブサイトを介して該ウェブサイトにおけるユーザの行動パターンを取得する行動パターン取得部と、
    前記行動パターン取得部により取得される前記行動パターンのうち、前記ウェブサイトの提供者の意図する目標行動パターンに相関する特定行動パターンをとり、該特定行動パターンが互いに類似する2以上の前記ユーザを一群のユーザとしてクラスタリングするクラスタリング部と、
    前記配信パターン生成部により生成される複数の前記配信パターンのうち、前記クラスタリング部によりクラスタリングされる前記一群のユーザによる反応率が相対的に高い前記配信パターンを、前記一群のユーザに該当する前記ユーザの使用する前記ユーザ端末に配信するパターン配信部と
    を備え、
    前記ユーザ端末は、
    前記パターン配信部により配信される前記配信パターンを受信する受信部と、
    前記受信部により受信される前記配信パターンを表示する表示部と、
    前記表示部により表示される前記配信パターンを介して前記ユーザの行動情報を取得する行動情報取得部と
    前記行動情報取得部により取得される前記行動情報を前記情報処置装置に送信する送信部と
    を備える情報処理システム。
  9. 1以上の素材で構成されるウェブサイトの配信パターンを生成する配信パターン生成処理と、
    前記ウェブサイトを介して該ウェブサイトにおけるユーザの行動パターンを取得する行動パターン取得処理と、
    前記行動パターン取得処理において取得される前記行動パターンのうち、前記ウェブサイトの提供者の意図する目標行動パターンに相関する特定行動パターンをとり、該特定行動パターンが互いに類似する2以上の前記ユーザを一群のユーザとしてクラスタリングするクラスタリング処理と、
    前記配信パターン生成処理において生成される複数の前記配信パターンのうち、前記クラスタリング処理においてクラスタリングされる前記一群のユーザによる反応率が相対的に高い前記配信パターンを、前記一群のユーザに該当する前記ユーザの使用するユーザ端末に配信するパターン配信処理と
    をコンピュータに実行させるプログラム。
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