JP2022190376A - 異常検知システムおよび方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より安定した異常検知を行うことができるようにした異常検知システムおよび方法を提供すること。【解決手段】計算機により対象機械2の異常を検知する異常検知システム1は、対象機械に取り付けられる第1センサ11から第1データD0を取得すると共に、対象機械に取り付けられる第2センサ12から第2データD1を取得する通信部と、演算部および記憶部を備えており、演算部は、第1データに基づいて第2データを推定する所定の潜在表現を含む潜在表現を生成するように学習された符号化部13と、潜在表現から第1データを復元するように学習された復号化部14と、第1データと復号化部により復元された第1データとの復元誤差に基づいて、対象機械の異常を検知する異常検知部16を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、異常検知システムおよび方法に関する。
工場の機械が異常を起こして長時間停止すると、企業は損害を被る。そこで、巡回点検時に、熟練者が自らの五感に基づいて機械の初期異常を検知していた。しかし、近年は、熟練者が不足しているため、機械化、省力化が望まれる。対象の機械の異常を早期に検知するためには、対象の機械に多種類のセンサを取り付けてデータを収集し、解析する必要がある。しかし、対象機械の物理的制約またはコストのために、必要な全てのセンサを対象機械へ取り付けるのは難しい。そこで、回帰モデルを用いることにより、あるセンサデータから他のセンサデータを推定する技術が提案されている(特許文献1)。
特開2017-207904号公報
特許文献1に記載の方法では、回帰モデルへ入力されるセンサデータのあらゆる変動を、推定対象の変動として説明する。したがって、特許文献1では、入力されるセンサデータに、推定対象のセンサデータと無関係な変動が加わった場合、その無関係な変動を推定対象のセンサデータの値に反映させてしまう。
そこで、本開示は、より安定した異常検知を行うことができるようにした異常検知システムおよび方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明の一つの観点に従う異常検知システムは、計算機により対象機械の異常を検知する異常検知システムであって、計算機は、対象機械に取り付けられる第1センサから第1データを取得すると共に、対象機械に取り付けられる第2センサから第2データを取得する通信部と、演算部および記憶部を備えており、演算部は、第1データに基づいて第2データを推定する所定の潜在表現を含む潜在表現を生成するように学習された符号化部と、潜在表現から第1データを復元するように学習された復号化部と、第1データと復号化部により復元された第1データとの復元誤差に基づいて、対象機械の異常を検知する異常検知部とを備える。
本発明によれば、潜在表現の一部である所定の潜在表現を用いて第2センサから出力される第2データを推定するため、第2センサ以外の要因で第1データが変動した場合に、所定の潜在表現以外の他の潜在表現を用いてその変動を説明することができ、従来よりもロバストに第2データを推定することができる。
異常検知システムのブロック図。 異常検知システムのハードウェア構成図。 モデルを学習させる場合の説明図。 本実施例の効果を示す説明図。 学習処理のフローチャート。 異常検知処理(運用時)のフローチャート。 第2実施例に係り、異常検知システムのブロック図。 第1センサを選択する方法の説明図。 第2実施例の変形例に係り、異常検知システムのブロック図。 第1センサを選択する方法の説明図。 第3実施例に係り、異常検知システムのブロック図。 異常を検知する方法の説明図。 第4実施例に係り、異常検知システムのブロック図。 事前学習済みモデルの説明図。 第5実施例に係り、異常検知システムのブロック図。 データ拡張部の説明図。 第6実施例に係り、異常検知システムのブロック図。 異常検知システムのハードウェア構成図。 損失計算部にハイパーパラメタを設定する方法を示す説明図。 異常度と確率分布関数との関係を示す説明図。 学習処理のフローチャート。 異常検知処理のフローチャート。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態では、異常検知の対象とする機械(対象機械)の状態をできるだけ少ない数のセンサで判定する。対象機械2は、例えば、プレスマシン、射出成形機、加熱炉、NC工作機械、3Dプリンタ、放電加工機、溶接装置、マシニングセンタ、研磨装置、工業用ミシン、産業用ロボットなどの各種産業機械を含む。産業機械に限らず、例えば、空調機、冷凍庫、送風機などの電気機器を対象機械2に含めることもできる。
一つの対象機械2は、例えば、ファン、ポンプ、スライダー、バルブおよびモータなどの複数の機器から構成される場合もある。例えば、温度、圧力、速度、電圧、電流、負荷重量、負荷トルク、振動、稼働音などの物理量は、センサによって測定される。異常検知システム1は、センサの出力するデータに基づいて、対象機械2の状態および異常の有無を判定する。
本実施形態に係る異常検知システム1は、第1センサ11から出力される第1データD0に基づいて、第1センサ11と異なる第2センサ12から出力される第2データD1を推定する。
第1センサ11は、機械学習モデルの学習時および機械学習モデルの運用時の両方で、異常検知対象の機械2に取り付けられ、第1データD0を出力する。第2センサ12は、機械学習モデルの学習時でのみ使用されて第2データD1を出力してもよいし、機械学習モデルの運用時にも使用されて第2データD1を出力してもよい。
一つの実施例では、対象機械2に取り付け可能なセンサが限られる場合、対象機械2の状態監視に必要な全てのセンサを推定可能な第1センサ11を選定する。第1センサ11は、一つでもよいし、複数でもよい。以下の説明では、第1センサ11を一つ使用する場合を主に説明する。
上記一つの実施例の異常検知システム1は、第1センサ11の出力する第1データD0に基づいて、対象機械2の状態監視に必要であるが対象機械2に設置されていない第2センサ12の出力する第2データD1を推定する。異常検知システム1は、第1データD0と推定された第2データD1とに基づいて、対象機械2の状態を監視したり、異常を検知したり、異常の原因を特定したりする。なお、第1センサ11の測定する第1データD0によってその出力が推定される第2センサ12は、一つの場合もあり得るし、複数の場合もあり得る。
本実施形態によれば、設置された第1センサ11の第1データD0から、設置されていない第2センサ12の第2データD1を推定可能な機械学習モデルを学習時に生成するため、運用時に対象機械2に複数のセンサを設置できない場合でも、状態監視や異常検知を行うことができる。
本実施形態の他の一つの実施例では、対象機械2の状態に応じた物理量をセンサで測定する場合に、その物理量と対象機械の種類との関係に応じて、観測値と復元値との差を計算する際に使用するハイパーパラメタのセットを選択する。ハイパーパラメタのセットは、例えば、対象機械2の物理的性質と要求されるロバスト性とに応じて、あらかじめ用意しておくことができる。これにより、対象機械2の物理的性質と要求されるロバスト性とに応じて適切に、対象機械2の異常を検知することができる。
図1~図6を用いて第1実施例を説明する。図1は、本実施例に係る異常検知システム1のブロック図である。本実施例では、例えば、モータ、ファン、ポンプ、バルブ、スライダーなどの対象機械2の状態をできるだけ少ない数の第1センサ11で測定し、対象機械2の状態を監視したり、異常度を算出したりする。対象機械2の動力源は、電気、油圧、空圧のいずれでもよい。
異常検知システム1は、例えば、第1センサ11、第2センサ12、符号化部13、復号化部14、学習部15、異常検知部16、状態把握部17、訓練データベースDB1、学習モデルデータベースDB2を含む。
異常検知システム1は、対象機械2の運用時(機械学習モデルの運用時)に設置可能な第1センサ11の出力する第1データD0から、運用時に設置しない第2センサ12の出力する第2データD1を推定する。このため符号化部13は、機械学習モデルの学習時において、第1データD0から第2データD1を推定するための潜在表現を取得する。
復号化部14は、符号化部13により得られた潜在表現の全てを用いて、第1センサ11の出力する第1データD0を復元する復号化部14を備える。
機械学習モデルの学習時(モデル学習時または学習モードと略記する場合がある。)では、対象機械2の状態把握に必要なすべてのセンサ11,12を取り付けた機械2から、第1データD0および第2データD1を取得することにより学習する。学習の際、符号化部13は、運用時に設置可能な第1センサ11のデータD0から、運用時に設置しない第2センサ12のデータD1を表す潜在表現を得るように学習される。
運用時は、対象機械2に設置された第1センサ11からのデータD0を用いる。異常検知システム1は、符号化部13を用いることにより、対象機械2に設置されていない第2センサ12のデータD1を推定する。
異常検知システム1の状態把握部17は、対象機械2に設置された第1センサの第1データD0と対象機械2に設置されていない第2センサ12の第2データ(推定値)とから、対象機械2の状態を把握する。
状態把握部17は、第1センサ11または第2センサ12の、観測値または推定値をデータD5として出力する。学習時において、状態把握部17は、第1センサ11の観測値と第2センサ12の観測値を出力する。後述の実施例で説明するように、状態把握部17は、学習時において、第2センサ12の推定値を出力することもできる。状態把握部17は、運用時において、第1センサ11の観測値と第2センサ12の推定値をデータD5として出力する。
ここで、第1センサ11の観測値とは、第1センサ11により実際に計測された第1データD0である。第2センサ12の推定値とは、第1データから推定された第2データD1である。
異常検知システム1の異常検知部16は、第1センサ11により観測された第1データD0と、機械学習モデルを構成する符号化部13および復号化部14により復元された第1データD0との差異に基づいて、対象機械2に異常が生じているかを示す異常度D6を算出し、出力する。異常度D6は、図示せぬ生産管理システムなどの他システムで利用することができる。
学習部15は、訓練用データベースDB1に格納された訓練データと第1センサ11の第1データD0と第2センサ12の第2データD1とに基づいて、符号化部13で使用されるパラメタおよび復号化部14で使用されるパラメタを学習する。さらに、学習部15は、所定の損失関数を最小化するように、符号化部13で使用されるパラメタと復号化部14で使用されるパラメタとを更新し、学習用データベースDB2に記憶させる。
図2は、異常検知システム1のハードウェア構成を示す。異常検知システム1は、例えば、異常検知装置100と、第1センサ11と、第2センサ12とを含む。
異常検知装置100は計算機から構成されており、計算機に所定のコンピュータプログラムを実行させることにより、その計算機を異常検知装置100として用いることができる。図4では、一つの計算機から異常検知装置100を構成する例を示すが、これに代えて、複数の計算機から一つまたは複数の異常検知装置100を形成してもよい。計算機は仮想的な計算機でもよい。
異常検知装置100は、センサ11,12と通信ネットワークCNを介して接続されている。センサ11,12は、例えば、マイクロフォン、振動センサ、温度センサ、電流センサ、電圧センサ、重量センサ、トルクセンサなどである。ここでは、第1センサ11がマイクロフォン(音センサ)であり、第2センサ12が音以外の物理量を計測するセンサである場合を例に挙げて説明する。
異常検知装置100は、例えば、演算部101と、主記憶装置102と、補助記憶装置103と、入力部104と、出力部105と、通信部106とを備える。
演算部101は、一つまたは複数のマイクロプロセッサを含んでおり、補助記憶装置103に記憶された所定のコンピュータプログラムを主記憶装置102に読み出して実行することにより、異常検知装置100としての所定の機能を実現させる。所定の機能とは、例えば、符号化部13、復号化部14、学習部15、異常検知部16、状態把握部17である。
入力部104は、例えば、キーボード、タッチパネル、ポインティングデバイスなどを含むことができ、異常検知装置100を使用するユーザからの入力を受け付ける。出力部105は、例えば、モニタディスプレイ、スピーカー、プリンタなどを含むことができ、ユーザへ情報を提供する。
通信部106は、通信ネットワークCNを介して、センサ11,12と通信する。通信部106は、図示せぬ他のコンピュータと通信することもできる。
記憶媒体MMは、例えばフラッシュメモリまたはハードディスク等であり、異常検知装置100へコンピュータプログラムまたはデータを転送して記憶させたり、異常検知装置100からコンピュータプログラムまたはデータを読み出して記憶したりする。記憶媒体MMは、異常検知装置100に直接的に接続されてもよいし、通信ネットワークCNを介して異常検知装置100に接続されてもよい。
センサ11,12の構成を説明する。第1センサ11を例に挙げて説明する。第2センサ12も同様に構成することができる。第1センサ11は、例えば、センサ部111と、制御部112と、記憶部113と、通信部114とを備える。
センサ部111は、対象機械2の音を検出するマイクロフォンである。したがって、以下では、センサ部111をマイクロフォン111と呼ぶ場合がある。センサ部111により検出された音のデータは記憶部113に記憶される。センサ11を制御する制御部112は、記憶部113に記憶された音データを異常検知装置100へ向けて送信する。
図3は、機械学習モデルの学習方法を示す。図3の上側に示すように、第1センサ11から出力された第1データD0は、符号化部13へ入力される。符号化部13は、入力された第1データD0の特徴量を算出し、符号化データD2を出力する。符号化データD2は、入力された第1データD0から第1データを復元する潜在表現(潜在変数と呼ぶこともできる。)LV12(1)~LV12(3),LV0を有する。
ここでは、説明のために4つの潜在表現を図示するが、実際にはより多くの潜在表現が含まれる。符号化データD2のうち、所定の潜在表現LV12(1)~LV12(3)は、第2センサ12の出力(第2データD1)の推定に使用される。第1の所定の潜在表現LV12(1)は、例えば、温度センサなどの第2センサ12(1)の出力を推定するために使用される。第2の所定の潜在表現LV12(2)は、例えば、電圧センサなどの第2センサ12(2)の出力を推定するために使用される。第3の所定の潜在表現LV12(3)は、例えば、負荷重量などの第2センサ12(3)の出力を推定するために使用される。温度センサ、電圧センサ、負荷重量センサは説明のための例示である。
その他の潜在表現LV0は、第2センサ12の出力推定には使用されず、第1センサ11の出力を復元するためにのみ使用される。すなわち、符号化部13の出力する符号化データD2のうちの一部の所定データLV12(1)~LV12(3)だけが第2センサ12の出力を推定するために使用され、残りのデータLV0は所定データLV12(1)~LV12(3)と共に第1センサ11の出力を推定するために使用される。
図3の中央に示すように、機械学習モデルの学習時には、対象機械2に第1センサ11だけでなく第2センサ12(1)~12(3)も取り付けられて、観測値としてのデータRV12(1)~RV12(3)を出力する。
学習部15は、所定の潜在表現LV12(1)~LV12(3)から推定されたデータと、実際の第2センサ12(1)~12(3)により計測された観測データRV12(1)~RV12(3)とを比較し、両者の差分である推定誤差を算出する。
一方、復号化部14は、符号化部13の出力する符号化データD2から第1センサ12の第1データD0を復元し、復元された第1データD0Aを出力する。ここでは、理解のために、観測された第1データの符号“D0”と復元された第1データの符号“D0A”とを変えて説明する。
学習部15は、第1センサ11の出力した第1データD0と復号化部14により復元された第1データD0Aとを比較して、両者の差分である復元誤差(再構成誤差)を算出し、推定誤差と復元誤差とを合計した損失が最小化するように、符号化部13のパラメタおよび復号化部14のパラメタを調整する。
図4は、本実施例の効果を示す説明図である。図4(1)は比較例を示す。比較例では、第1センサ11の出力する第1データD0から得られる潜在表現LV12(1)~LV12(3)の全てを使用して、第2センサ12の出力する第2データD1を推定する。したがって、第2データD1と無関係の変動が第1データD0に加わった場合でも、その変動は第2データD1の推定に反映されてしまう。
例えば、第1センサ11が対象機械2の稼働音を測定しており、その稼働音から対象機械の稼働速度が推定される場合を説明する。対象機械2に隣接する他装置の稼働音は、第1センサ11の計測対象ではないので、ノイズとなる。第1センサ11が他装置の稼働音を対象装置2の稼働音に含めて検出してしまうと、そのノイズ成分は稼働速度の推定値に反映されてしまう。
これに対し、図4(2)に示す本実施例の方法では、符号化部13の生成する潜在表現の一部だけが第2センサ12の第2データD1の推定に使用され、他の潜在表現LV0は第2データの推定に使用されない。したがって、推定対象データD1に無関係な原因で、符号化部13への入力データD0が変動した場合、その変動は推定に使用されない他の潜在表現LV0に集約される。このため、その変動が第2データD1の推定に無関係であることを確認できる。
図5は、学習処理S1のフローチャートである。異常検知システム1は、第1センサ11から第1データD0を取得し(S101)、取得した第1データD0を補助記憶装置103へ保存する(S102)。
異常検知システム1は補助記憶装置103に保存された第1データD0を主記憶装置102に読み込ませ(S103)、符号化部13により符号化させる(S104)。異常検知システム1は、符号化部13により生成された潜在表現のうち所定の潜在表現から第2センサ12の第2データD1を推定する(S105)。
異常検知システム1は、復号化部14により、符号化部13の生成した全ての潜在表現を用いて第1データD0を復元させる(S106)。異常検知システム1は、符号化部13に入力された第1データD0と復号化部14により復元された第1データD0Aとの復元誤差と、第2センサ12で観測された第2データと所定の潜在表現から推定された第2データとの推定誤差とを、損失として計算する(S107)。
異常検知システム1は、算出された損失の値が最小となるように、機械学習モデルのパラメタを繰り返し学習させる(S109~S111)。それら機械学習モデルのパラメタは、学習用データベースDB2へ記憶される(S112)。
すなわち、異常検知システム1は、所定の収束条件を満たすか、または本処理の反復回数C1が上限値ThCを超えたかを判定する(S108)。収束条件を満たさない場合、または反復回数C1が上限値ThC以下の場合、モデル更新部15は、機械学習モデルのパラメタを更新し(S109)、収束条件を計算し(S110)、反復回数C1を1つインクリメントさせてステップS108へ戻る。
所定の収束条件が満たされると(S108:YES)、異常検知システム1は、機械学習モデルのパラメタを学習用データベースDB2へ保存させる(S112)。
図6は、対象機械2の異常を検知する処理S2を示すフローチャートである。異常検知処理S2は、機械学習モデルが運用される運用時の処理に該当する。本実施例における運用時では、第1センサ11だけが対象機械2に設けられており、第2センサ12は対象機械に設けられていない。
異常検知システム1は、学習モデルデータベースDB2から機械学習モデルのパラメタを読み込んで符号化部13および復号化部14に設定する(S201)。異常検知システム1は、第1センサ11から第1データD0を取得して(S202)、補助記憶装置103に保存させる(S203)。
異常検知システム1は、補助記憶装置103に記憶された第1データD0を主記憶装置102に読み込ませ(S204)、符号化部13によって第1データD0を符号化させることにより、潜在表現を生成させる(S205)。
異常検知システム1は、符号化部13により生成された潜在表現のうち所定の潜在表現から、第2センサ12の第2データD1を推定する(S206)。
一方、復号化部14は、符号化部13の生成した潜在表現の全てを用いて、第1データD0(図3中のD0A)を復元する(S207)。
異常検知ステップS208では、異常検知システム1は、第1データD0の復元誤差を異常度として扱い、異常度の大きさから対象機械2が異常状態であるか正常状態であるかを判定する。さらに、異常検知システム1は、観測値である第1データと推定値である第2データD1とから、対象機械2の状態を把握すると共に、対象機械2が異常状態であると判定された場合の原因を推定する。
例えば、異常検知システム1は、対象機械2の稼働音から対象機械2が異常状態であると判定した場合、稼働速度、温度、電圧などの第2センサ12の出力する第2データD1の推定値から、対象機械2の異常の原因を推定できる。例えば、稼働音から対象機械2が異常であると判定された場合に、対象機械2の温度が所定の温度よりも高かった場合、異常検知システム1は、対象機械2の異常は温度が原因であると推定できる。
このように構成される本実施例によれば、運用時に使用される第1センサ11の第1データD0に基づいて、運用時には使用されない第2センサ12の第2データD1を推定することができる。したがって、センサ取付けの制約などから複数のセンサを対象機械2に取り付けることができない場合でも、複数のセンサのデータD0,D1から対象機械2の異常を検知したり、状態を監視したりすることができる。
本実施例では、対象機械2を監視するために必要なセンサ群の一部のセンサ11を対象機械2に取り付けるだけでよいため、センサの購入コストおよび取付けコストを少なくでき、この結果、異常検知システム1のコストを低減できる。
本実施例では、機械学習モデルの有する潜在表現の一部である所定の潜在表現から第2センサ12の第2データD1を推定するため、第1センサ11の第1データD0に第2センサ12と無関係のノイズが入った場合でも、そのノイズが第2データD1の推定に与える影響を低減することができ、信頼性が向上する。
図7~図10を用いて第2実施例を説明する。本実施例を含む以下の各実施例では、第1実施例との相違を中心に述べる。本実施例では、物理量の因果関係を規定する物理因果データベースDB3を用いて、複数の第1センサ候補の中から第1センサ11として選択すべきセンサを選定する。
図7は、本実施例に係る異常検知システム1aのブロック図である。異常検知システム1Aは、図1で述べた異常検知システム1の構成を全てを備えており、さらに第1センサ選定部18と物理因果データベースDB3が追加されている。
第1センサ選定部18は、対象機械2の状態把握に必要なセンサを規定するセンサリストL0を受領すると、物理因果データベースDB3を参照し、センサリストL0に記載されたセンサ群の中から第1センサ11を選定する。センサリストL0に記載されたセンサ群のうち第1センサ11として選定されなかったセンサは、第2センサとなる。
図8は、第1センサ11を選定する方法を示す。第1センサ選定部18は、センサリストL0に記載されたセンサ群と物理因果データベースDB3とを照合し、最も効率的に対象機械2の状態を把握できる第1センサ11および第2センサ12を選択する。最も効率的に対象機械2の状態を把握するとは、最も少ない数のセンサによって対象機械2の状態を把握することである。
一例を挙げて説明する。センサリストL0には、対象機械2の状態把握に必要なセンサの種類として、モータ回転数を検出するセンサ、温度センサ、振動センサ、モータ加速度を検出するセンサ、稼働音を検出するセンサが記載されているとする。すなわち、センサリストL0には、対象機械2の状態把握に必要な物理量が規定されている。
物理因果データベースDB3には、複数の物理量間の因果関係が示されている。例えば、機械のモータ回転数は稼働音に影響しうるが、稼働音に影響されることはない。このような物理的因果関係を用いることで、効率的に対象機械2の状態を把握できる第1センサ11を選定することができる。物理的因果関係は、異常検知システム1Aの管理者などが手動で事前に設定してもよいし、シミュレーションソフトウェアなどによって半自動的または自動的に作成されてもよい。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに本実施例では、対象機械2の状態把握に必要なセンサ群(計測値が必要な物理量)を示すセンサリストL0に基づいて、最小構成のセンサを決定することができる。したがって、異常検知システム1のユーザの利便性が向上する。
図9および図10を用いて本実施例の変形例を説明する。本変形例では、物理因果データベースDB3を用いずに、センサリストL0に記載されたセンサ群の中から第1センサ11を選定する。前記同様、第1センサ11として選定されなかったセンサは、第2センサ12となる。
図9は本変形例に係る異常検知システム1A1のブロック図である。異常検知システム1A1は、第1センサ選定部18を備えているが、物理因果データベースDB3は備えていない。
図10は、第1センサ選定部18が第1センサ11を選定する方法を示す。第1センサ選定部18は、センサリストL0に記載されたセンサ群から一つのセンサを第1センサの候補11Aとして選択し、選択しなかったセンサを第2センサの候補12Aとする。そして、異常検知システム1A1は、第1センサ候補11Aの観測値D0と復元値D3との復元誤差と、第2センサ候補12Aの観測値と符号化部13により生成された所定の潜在表現から推定される推定値との推定誤差とを算出する。
異常検知システム1A1は、第1センサ候補11Aを変えながら、学習時の損失を計算し、損失が最小となる第1センサ候補11Aを第1センサ11として選択する。
このように構成される本変形例も本実施例と同様の作用効果を奏する。さらに本変形例では、物理因果データベースDB3を使用しないため、物理因果データベースDB3をあらかじめ用意する必要がない。したがって、本変形例では、異常検知システム1A1のユーザの利便性がさらに向上する。
図11および図12を用いて第3実施例を説明する。本実施例に係る異常検知システム1Bでは、対象機械2の異常を検知する際に、第1データD0の復元誤差に加えて第2データD2の推定誤差を用いて異常度の算出を行う。
図11は、本実施例に係る異常検知システム1Bのブロック図である。図12は、異常を検知する方法を示す。本実施例では、機械学習モデルの学習時のみならず運用時においても、第1センサ11および第2センサ12が対象機械2に設けられており、それぞれのデータを観測値として出力する。
図12の上側に示すように、異常検知システム1Bは、機械学習モデルの学習時において、第1センサ11の第1データD0に基づく潜在表現のうち所定の潜在表現に基づいて、第2センサ12の第2データを推定できるように、機械学習モデルのパラメタを決定する(S301)。
機械学習モデルの運用時において、対象機械2には第1センサ11と第2センサ12とが設けられており、第1センサ11は観測値として第1データD0を出力し、第2センサ12は観測値として第2データD1を出力する。
異常検知システム1Bは、機械学習モデルの運用時において、第2センサ12が観測した第2データD1と第1データD0から推測された第2データD2とを比較し、推定誤差を算出する(S302)。
異常検知システム1Bは、第1データD0と第1データD0から復元されたデータD0Aとの復元誤差を算出し(S303)、推定誤差および復元誤差から対象機械2の異常度を判定する(S304)。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに本実施例では、復元誤差に加えて推定誤差も含めて異常度を算出するため、復元誤差のみを用いて異常度を算出する方式に比べて高い精度で対象機械2の異常を検知することができる。本実施例では、第1データD0の復元誤差から対象機械2の異常を検知することができ、さらに、第1データD0(観測値)と第2データD1(観測値)とから異常の原因を推定できる。さらに、本実施例では、第2データD1(観測値)と第2データD1(推定値)との推定誤差を用いて高精度な異常検知を行うことができる。
図13および図14を用いて第4実施例を説明する。本実施例では、対象機械2についてのデータが少ない場合に、対象機械2と同種の機械についてのデータから作成された学習モデルを初期モデルとして使用し、対象機械2から得られたデータで初期モデルをファインチューニングする。
図13は、異常検知システム1Cのブロック図である。本実施例の異常検知システム1Cは、事前学習済みモデル用データベースDB4を備える。事前学習済みモデル用データベースDB4は、事前学習済みモデルM0(図14参照)を格納する。
図14を用いて、事前学習済みモデルM0を説明する。事前学習済みモデルM0とは、対象機械2と同一の機械ジャンルに属するが個体識別番号は相違する、といった同種機械について生成された学習モデルである。
機械ジャンルは、例えば、「A社製の油圧式プレスマシン」、「B社製の電動式ダイカストシステム」とったように、機械種別とベンダー名と駆動方式などを含む情報から分類することができる。あるいは、機械ジャンルは、機械種別および駆動方式から分類されてもよい。さらには、例えば業界での標準化が進んでいる機械の場合、機械ジャンルは、機械種別だけで分類されてもよい。
図14の例では、2つの機械ジャンルMG1,MG2が示されている。例えば、機械ジャンルMG1と機械ジャンルMG2は、同一ベンダーの製品であるが、その駆動方式が油圧式と電動式のように異なる。異常検知システム1を利用するユーザの工場には、機械ジャンルMG1,MG2に属する機械が設けられているとする。
機械ジャンルMG1は、2つの識別番号IN1,IN2を含んでいる。一方、他の機械ジャンルMG2は、2つの識別番号IN3,IN4を含んでいる。対象機械2は、機械ジャンルMG1の識別番号IN1を持つ機械であるとする。
異常検知システム1は、対象機械2(MG1,IN1)についてセンサ11,12の計測したデータに基づいて、上述の通り、学習モデルデータベースDB2内の学習モデルを学習させる(S401)。
ここで、対象機械2が最近導入されたばかりであり、対象機械2について計測されたデータが少ない場合、精度のよい機械学習モデルの生成に時間がかかる。そこで、異常検知システム1は、対象機械2と識別番号INは異なるが同一の機械ジャンルMG1に属する同種機械(MG1,IN2)について生成された機械学習モデルを、事前学習済みモデルM0として利用する(S402)。
異常検知システム1は、事前学習済みモデル用データベースDB4に記憶された事前学習済みモデルM0を取得し、その事前学習済みモデルM0を対象機械2の監視に使用する機械学習モデルの初期値として使用する(S403)。
そして、異常検知システム1は、第1センサ11,第2センサ12が対象機械2について測定したデータにより、機械学習モデル(=初期値は事前学習済みモデルM0)をファインチューニングする(S404)。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに本実施例では、対象機械2について計測されたデータD0,D1が少ない場合に、対象機械2の同種機械について作成された事前学習済みモデルを機械学習モデルの初期値として使用し、対象機械2の計測データでファインチューニングするため、より短時間で適切な機械学習モデルを作成することができる。
図15および図16を用いて第5実施例を説明する。本実施例では、対象機械2について測定される物理量が機械2の状態に応じて連続的に変化する場合に、観測されたデータ同士の間のデータを補間する。
図15は、本実施例の異常検知システム1Dのブロック図である。異常検知システム1Dは、第1センサ11の検出した第1データD0を拡張するためのデータ拡張部19を備える。本実施例では、対象機械2の状態把握に使用する機械学習モデルの学習時において、第1センサ11および第2センサ12の両方を利用することができる。機械学習モデルの運用時には、第1センサ11は使用可能であるが、第2センサ12は使用可能でもよいし、そうでなくてもよい。すなわち、運用時は、第2センサ12の第2データを第1データに基づいて推定してもよい。
図16は、データ拡張方法を示す。例えば、第1センサ11が稼働音を計測するマイクロフォンであり、対象機械2の温度、稼働速度、圧力などのように連続的に変化する状態に応じて対象機械2の稼働音が変化する場合を説明する。
この場合、対象機械2の連続的変化に対応する稼働音を全て計測するのは難しい。そこで、異常検知システム1Dは、対象機械2のある状態で計測された稼働音のデータD0(稼働速度v100のときの稼働音)と、対象機械2の他の状態で計測された稼働音のデータD0(稼働速度v300のときの稼働音)とに基づいて、例えばMix-upなどのデータ拡張手法を用いることにより、拡張データ(補間データ)D0Eを生成する。
この例では、稼働速度v101のときの稼働音のデータ、稼働速度v102のときの稼働音のデータ、稼働速度v103のときの稼働音のデータ、・・・稼働速度v299のときの稼働音のデータといった未計測のデータを事前に取得することができる。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに本実施例では、対象機械2の連続的状態変化に伴って第1センサ11の出力する第1データD0が変化する場合でも、第1センサ11のデータD0を拡張して事前に取得することができ、早期に機械学習モデルを作成することができる。
図17~図22を用いて第6実施例を説明する。本実施例では、対象機械2の特性に応じて、機械学習モデルで用いる損失関数を最適化することにより、異常検知精度を高めると共に、要求されるロバスト性を満たすことができるようにした。
図17は、学習時における異常検知システム1Eのブロック図である。異常検知システム1Eは、例えば、センサ51と、特徴量抽出部52と、機械学習部53と、損失計算部54と、異常判定部55と、波形判定部56と、ハイパーパラメタ設定部57と、訓練データデータベースDB1Eと、学習モデルデータベースDB2Eと、ハイパーパラメタセットデータベースDB5を含むことができる。
ここでは、センサ51として、対象機械2の稼働音を計測するマイクロフォンのようなセンサを例に挙げて説明する。稼働音に代えて振動を計測する場合、振動センサをセンサ51として使用すればよい。
特徴量抽出部51は、センサ11により計測されたデータD50から特徴量ベクトル(以下、特徴量)D51を抽出し、抽出された特徴量D51を訓練データデータベースDB1Eに保存する。
機械学習部53は、特徴量抽出部52により抽出された特徴量D51によって、学習モデルデータベースDB2Eに格納された機械学習モデルを学習させる。
損失計算部54は、センサ51の観測値と機械学習モデルで復元された復元値との損失を計算する。この損失の大きさにより、対象機械2がどの程度異常であるかを判断することができるため、異常度計算部54と呼ぶこともできる。
異常判定部55は、損失計算部54から出力されたデータD53(損失または異常度)に基づいて、対象機械2が異常であるか判定する。
波形判定部56は、抽出された特徴量D51に基づいて、稼働音の波形パターンがあらかじめ登録されている波形パターンのいずれに該当するか判定する。ハイパーパラメタ設定部57は、波形判定部56の判定結果に基づいてハイパーパラメタセットデータベースDB5を参照することにより、ハイパーパラメタセットを一つ選択し、選択したハイパーパラメタセットD52を損失計算部54に設定する。
図18は、異常検知システム1Eを計算機50を用いて構成する場合のハードウェア構成図である。
計算機50は、例えば、制御部501と、メモリ部502と、ストレージ503と、入出力デバイス(I/Oデバイス)504とを備えており、通信ネットワークCNに接続されている。また、計算機50には、記憶媒体MMを接続することもでき、記憶媒体MMとメモリ502またはストレージ503との間でコンピュータプログラムまたはデータを送受信することもできる。
ストレージ503に格納された所定のコンピュータプログラムがメモリ502に読み込まれ、制御部(演算部)501により実行されると、特徴量抽出部52、機械学習部53、損失計算部54、異常判定部55が実現される。所定のコンピュータプログラムの一部または全部は記憶媒体MMへ格納することができる。
図19は、損失計算部54に対象機械2の特性および要求されるロバスト性に応じたハイパーパラメタセットを設定する方法を示す。
波形判定部56は、機械種別と波形パターン等との組合せを示すテーブルT1に基づいて、機械種別に対応する波形パターン等を選択する。波形パターン等とは、対象機器2毎の、波形パターンとノイズの傾向を示す。例えば、ファンの場合、定常的な稼働音を出力し、突発的な音(ノイズ)は殆ど発生しない。ポンプの場合、定常的な稼働音を出力するが、時々突発的な音が発生することがある。スライダーの場合、作動時と停止時とで異なる音を発生させるため、定常的な稼働音と非定常的稼働音とが混在する。バルブの場合、時々作動するため、その稼働音は非定常的である。波形判定部56は、対象機械2がいずれの機械種別に該当するかを、対象機械2の稼働音の特徴量D51から判別してもよいし、対象機械2の種別を示す信号を取得して判定してもよい。例えば、異常検知システム1Eを工場に設置する際に、対象機械2の種別を手動で設定してもよい。
ハイパーパラメタ設定部57は、波形判定部56による判定結果(どの波形パターン等に該当するか)に基づいてハイパーパラメタセットデータベースDB5を参照することにより、損失計算部54に設定すべきハイパーパラメタセットを特定する。
ハイパーパラメタセットデータベースDB5は、例えば、セット番号と、波形パターン等と、要求ロバスト性と、ハイパーパラメタと、サンプル数と、損失関数の重みとを対応付けて管理する。
要求ロバスト性とは、対象機械2の異常判定について要求されるロバスト性を示す。要求ロバスト性には、例えば、「高い」「低い」「ミディアムロ-」「ミディアムハイ」などがある。図20に示すように、ハイパーパラメタは、例えば、損失計算部54の使用する確率分布関数の標準偏差δと平均値μを含む。
ハイパーパラメタ設定部57は、判定された波形パターン等に対応するハイパーパラメタセットを選択し、選択したハイパーパラメタセットに含まれるハイパーパラメタおよび損失関数の重みを損失計算部54に設定する。
図20に示すように、ファンのように稼働音が安定しており、ノイズが混入する可能性が少ない場合は、要求されるロバスト性を高くする必要はないため、要求されるロバスト性は低く設定される。そこで、この場合、損失計算部54により正常と判定される範囲が狭くなるように、ハイパーパラメタセットが選択される(Set1)。
これに対し、バルブのように不定期に作動し、非定常的な稼働音を出力する場合、要求されるロバスト性は高くなる。バルブの稼働音は安定したパターンではないため、要求ロバスト性を低くしてしまうと、バルブが異常であると誤判定する可能性が高くなるためである。この場合、損失計算部54により正常と判定される範囲が広くなるように、ハイパーパラメタセットが選択される(Set4)。ポンプおよびスライダーが対象機械2である場合に使用されるハイパーパラメタセットは、損失計算部54により正常であると判定される範囲がファンの場合とバルブの場合との中間の値となる。
図21は、学習時の処理S11を示すフローチャートである。異常検知システム1Eは、センサ51で計測されたデータD50を取得し(S1101)、取得したデータD50をストレージ503へ保存する(S1102)。異常検知システム1Eは、ストレージ503からメモリ502にデータD50を読込み(S1103)、特徴量抽出部52により特徴量D51を抽出させる(S1104)。
異常検知システム1Eは、波形判定部56により特徴量D51の波形パターン等を判定させ(S1105)、ハイパーパラメタ設定部57により、波形パターン等に応じたハイパーパラメタセットを選択させる(S1106)。
損失計算部54は、ハイパーパラメタ設定部57により設定されたハイパーパラメタセットを使用して、機械学習モデルの損失を計算する(S1108)。
異常検知システム1Eは、算出された損失の値が最小となるように、機械学習モデルのパラメタを繰り返し学習させる(S1109~S1111)。それら機械学習モデルのパラメタは、学習用データベースDB2Eへ記憶される(S1112)。
すなわち、異常検知システム1Eは、所定の収束条件を満たすか、または本処理の反復回数C1が上限値ThCを超えたかを判定する(S1108)。収束条件を満たさない場合、または反復回数C1が上限値ThC以下の場合、機械学習部53は、機械学習モデルのパラメタを更新し(S1109)、収束条件を計算し(S110)、反復回数C1を1つインクリメントさせてステップS1108へ戻る。
所定の収束条件が満たされると(S1108:YES)、異常検知システム1Eは、機械学習モデルのパラメタを学習用データベースDB2Eへ保存させる(S112)。
図22は、対象機械2の異常を検知する処理S21を示すフローチャートである。異常検知システム1Eは、学習モデルデータベースDBE2から機械学習モデルのパラメタを読み込んで設定する(S2101)。
異常検知システム1Eは、センサ51からデータD50を取得して(S2102)、ストレージ503へ保存させる(S2103)。
異常検知システム1Eは、ストレージ503に記憶されたデータD50をメモリ502に読み込ませ(S2104)、特徴量抽出部52により特徴量D51を抽出させる(S2105)。
異常検知システム1Eは、波形判定部56により波形パターン等を判定させ(S2106)、ハイパーパラメタ設定部57により、判定結果に応じたハイパーパラメタセットを損失計算部54に設定させる(S2107)。
異常検知システム1Eは、損失計算部54によって、対象機械2の性質に応じた手法で異常度を計算させる(S2108)。異常検知システム1Eは、異常判定部55により、算出された異常度が所定の閾値よりも大きいか判定させる(S2109)。
異常判定部54は、算出された異常度が所定の閾値よりも大きい場合(S2109:YES)、対象機械2が異常状態であると判定する(S2110)。これに対し、異常判定部54は、算出された異常度が所定の閾値以下の場合(S2109:NO)、対象機械2は正常状態であると判定する(S2111)。
このように構成される本実施例によれば、対象機械2の種類に応じて選択されるハイパーパラメタセットを損失計算部54に設定することができるため、より適切に対象機械2の異常を検知することができる。
本実施例では、対象機械2について計測する物理量の変化の程度(定常的か非定常的か、ノイズが混入するかなど)に応じて、ロバスト性を決定するため、対象機械2の性質に応じて異常を検知することができる。
本実施例と第1~第5実施例と結合させることもできる。例えば、本実施例でも第1実施例と同様に第1センサおよび第2センサを用いてもよい。そして、第1センサから得られる潜在表現の一部を用いて第2センサの値を推定してもよい。
なお、本発明は上述の実施例に限定されず、様々な変形例が含まれる。例えば、上述の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
本発明の各構成要素は、任意に取捨選択することができ、取捨選択した構成を具備する発明も本発明に含まれる。さらに特許請求の範囲に記載された構成は、特許請求の範囲で明示している組合せ以外にも組合せることができる。
1:異常検知システム、11:概念種別付与部、12:特徴ベクトル抽出部、13:尤度計算部、14:損失計算部、15:モデル更新部、16:再学習要否判定部、17:異常算出部、21:学習用モデル尤度計算部、22:学習済モデル尤度計算部、31:同位概念種別付与部、M:機器

Claims (8)

  1. 計算機により対象機械の異常を検知する異常検知システムであって、
    前記計算機は、前記対象機械に取り付けられる第1センサから第1データを取得すると共に、前記対象機械に取り付けられる第2センサから第2データを取得する通信部と、演算部および記憶部を備えており、
    前記演算部は、
    前記第1データに基づいて前記第2データを推定する所定の潜在表現を含む潜在表現を生成するように学習された符号化部と、
    前記潜在表現から前記第1データを復元するように学習された復号化部と、
    前記第1データと前記復号化部により復元された第1データとの復元誤差に基づいて、前記対象機械の異常を検知する異常検知部と
    を備える
    異常検知システム。
  2. 前記第2センサは、前記所定の潜在表現を得るために、学習モードにおいて前記対象機械に一時的に取り付けられるものであり、
    前記演算部は、前記第1データと前記所定の潜在表現から推定された前記第2データとに基づいて前記対象機械の状態を監視する状態監視部をさらに備える
    請求項1に記載の異常検知システム。
  3. 前記記憶部は、前記第1センサの候補毎に、前記第1データから推定可能な前記第2データを出力する前記第2センサがあらかじめ対応付けられたセンサ対応関係管理部が記憶されており、
    前記演算部は、前記センサ対応関係管理部に基づいて前記第1センサの候補の中からいずれか一つの第1センサを選択する第1センサ選択部をさらに備える
    請求項2に記載の異常検知システム。
  4. 前記異常検知部は、前記第1センサにより観測された前記第1データと前記復号化部により復元される第1データとの復元誤差と、前記第2センサにより観測された前記第2データと前記所定の潜在表現から推定される前記第2データとの推定誤差とに基づいて、前記対象機械の異常を検知する
    請求項1に記載の異常検知システム。
  5. 前記記憶部には、前記対象機械と同一種類の機器であって個体識別番号が相違する同種機器に取り付けられた前記第1センサからの第1データと前記第2センサからの第2データとに基づいて事前に学習された事前学習モデルが記憶されており、
    前記演算部は、前記事前学習モデルを、前記符号化部のパラメタおよび前記復号化部のパラメタを調整する学習モデルの初期モデルとして使用する
    請求項1に記載の異常検知システム。
  6. 前記演算部は、前記第1センサからの前記第1データを補間するデータ補完部をさらに備える
    請求項1に記載の異常検知システム。
  7. 計算機により対象機械の異常を検知する異常検知方法であって、
    前記計算機は、
    前記対象機械に取り付けられる第1センサから第1データを取得し、
    前記対象機械に取り付けられる第2センサから第2データを取得し、
    前記第1データに基づいて前記第2データを推定する所定の潜在表現を含む潜在表現を生成するように符号化部を学習させ、
    前記潜在表現から前記第1データを復元するように復号化部を学習させ、
    前記第1データと前記復号化部により復元された第1データとの復元誤差を算出させ、
    前記算出された復元誤差に基づいて、前記対象機械の異常を検知し、
    前記第1データと前記所定の潜在表現から推定された前記第2データとに基づいて、前記対象機械の状態を監視する
    異常検知方法。
  8. 対象機械の異常を検知する異常検知システムであって、
    前記対象機械に対応するセンサから得られるセンサデータに基づいて特徴量を抽出する特徴量抽出部と、
    前記抽出された特徴量を機械学習モデルへ入力させることにより特徴量を復元させるモデル学習部と、
    前記モデル学習部により復元された特徴量と前記特徴量抽出部により抽出された特徴量と所定のハイパーパラメタとに基づいて損失を計算する損失計算部と、
    前記損失計算部により計算された損失に基づいて前記対象機械の異常を判定する異常判定部と、
    前記特徴量抽出部により抽出された特徴量に基づいて、前記対象機械の種類に応じてあらかじめ用意されたハイパーパラメタの中から前記抽出された特徴量に対応するハイパーパラメタを前記所定のハイパーパラメタとして選択し、前記損失計算部に設定するハイパーパラメタ設定部と
    を備える異常検知システム。
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