JP2022186144A - 通線ロボット - Google Patents

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隆三 太田
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英樹 三浦
Hideki Miura
翼 栗山
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Abstract

【課題】電線の通線作業に係る負担を軽減可能な通線ロボットを提供することを目的とする。【解決手段】電線管内に電線を通線させるための通線装置であって、流体の供給により、電線管の内壁に達するように軸方向に収縮しつつ径方向に膨張し、電線管の内壁との間に摩擦を生じさせて内壁を把持する把持ユニットと、流体の供給により、電線管の内壁に達することなく軸方向に収縮しつつ径方向に膨張し、電線を電線管内に引き込む牽引力を作用させる牽引ユニットと、把持ユニットと牽引ユニットとを屈曲可能に連結する連結ユニットと、把持ユニット及び牽引ユニットを膨張させるための流体が流通する流体流通管と、を有する駆動部を備え、前記駆動部は、前記把持ユニットを通線方向に向けて電線管内に配置され、前記電線が、牽引ユニットに固定され、通線方向逆側に延長した状態で、把持ユニット及び牽引ユニットを所定の順に膨張させて電線管に通線する構成とした。【選択図】図2

Description

本発明は、通線ロボットに関し、特に、電線管への電線の通線作業の負担を軽減可能な通線ロボットを提供する。
従来、オフィス、住宅および工場等において電力を供給する電線は、建物内に予め敷設された電線管内に通線される。電線管への通線作業は、例えば、特許文献1に示すようなガイドケーブル等と呼ばれる通線工具を電線管の一端側から他端側まで貫通させた後、通線させるべき電線の端部をガイドケーブルの一端側に固定し、他端側からガイドケーブルを引っ張りつつ一端側から電線を電線管に押し込むことでなされる。
実案3215870号公報
しかし、電線管への通線は、複数の電線を束ねられている場合が多く、敷設される電線に対して電線管との間に必ずしも十分な空間が確保されているものではない。また、電線管の経路は、例えば、壁面等に沿うように直管と曲管を組み合わせて敷設されており電線と電線管の内壁との摩擦も大きい。このため、作業者が、電線管の一端側からガイドケーブルを引き、他端側から電線を押し込むようにしても、上手く押し込むことができず、複数人での作業を要する等、作業者に大きな負担となっている。
特に、電線を押し込む側では、電線管内における電線の摩擦や、曲管における抵抗が大きいと、単に電線を電線管内で波打たせるだけで、通線作業に寄与しなくなってしまう。例えば、現場によっては引き込む側に作業者が2~3人の全体重をかけても通線が困難な場合も報告されている。
また、電線管内への通線作業では,作業場所が狭所,暗所であることが多く、前述のような負担を高所,暗所で複数人により行うことは、怪我の原因にもつながりかねない。
本発明は、上記課題を解決するため、電線の通線作業に係る負担を軽減可能な通線ロボットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための通線ロボットの構成として、電線管内に電線を通線させるための通線ロボットであって、流体の供給により、電線管の内壁に達するように軸方向に収縮しつつ径方向に膨張し、電線管の内壁との間に摩擦を生じさせて内壁を把持する把持ユニットと、流体の供給により、電線管の内壁に達することなく軸方向に収縮しつつ径方向に膨張し、電線を電線管内に引き込む牽引力を作用させる牽引ユニットと、把持ユニットと牽引ユニットとを屈曲可能に連結する連結ユニットと、把持ユニット及び牽引ユニットを膨張させるための流体が流通する流体流通管と、を有する駆動部を備え、駆動部は、把持ユニットを通線方向に向けて電線管内に配置され、電線が、牽引ユニットに固定され、通線方向逆側に延長した状態で、把持ユニット及び牽引ユニットを所定の順に膨張させて電線管に通線する構成とした。
本構成によれば、通線ロボットが電線管内において電線を牽引するため、通線作業に係る負担を軽減することができる。
また、通線時に、流体流通管が電線管内を通線方向に貫通して設けられる構成とした。
本構成によれば、流体流通管を従来のガイドケーブルのような通線用の呼び線として利用することができ、作業者及び通線ロボットの共同による通線作業ができるので、通線作業に作業者の通線作業に係る負担を軽減することができる。
また、駆動部は、電線管を貫通して設けられるガイドケーブルを備える構成とした。
本構成によれば、電線管と電線との摩擦が大きい場合であっても、作業者及び通線ロボットの共同による通線作業ができるので、通線作業に作業者の通線作業に係る負担を軽減することができる。
また、把持ユニット、牽引ユニット及び連結ユニットは、ガイドケーブルの貫通を許容する中空空間を有する構成とした。
本構成によれば、ガイドケーブルに電線を直接取り付けることが可能となり、作業者による力が電線に直接伝達可能となるとともに、通線ロボットによる牽引力により電線を牽引できるので、通線作業に作業者の通線作業に係る負担を軽減することができる。
電線を電線管に通線する通線作業を示す概略図である。 通線ロボット(駆動部)の軸方向断面図である。 把持ユニットの動作を示す図である。 牽引ユニットの動作を示す図である。 連結ユニットの外観斜視図である。 走行部の推進動作を示す図である。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
以下、本発明の実施の形態について、各図に基づき説明する。図1は、本実施形態に係る通線ロボット1を利用し、電線を電線管に通線する通線作業を示す概略図である。図1では、建物などに敷設された電線管2の両端に作業者A及び作業者Bをそれぞれ配置し、電線管2内に貫通させたガイドケーブル4に、通線ロボット1を介して電線を取り付け、作業者BがガイドケーブルAを引きつつ、作業者Aが電線6を押し込むとともに、通線ロボット1が電線6を作業者A側から作業者B側へと牽引して、作業者A;Bと通線ロボット1とが共同して電線6を電線管2内に通線している様子を示している。
即ち、本実施形態に係る通線ロボット1は、電線管2内を移動可能に構成された駆動部1Aと、電線管2の外部に設けられ、駆動部1Aの動作を制御する制御部1Bとを備える。通線ロボット1は、例えば、電線管2内に電線を通線させるための呼び線として電線管2内に予め貫通されたガイドケーブル4に駆動部1Aを取り付け、作業者のガイドケーブル4の操作による電線管2内への電線6の引き込み作業に共同して電線6を電線管2内に引き込む通線補助装置として利用される。
図2は、本実施形態に係る駆動部1Aの軸方向断面図である。
駆動部1Aは、電線管2の内壁面との間に摩擦力を生じさせる把持ユニット10と、電線6に対して牽引力を生じさせる牽引ユニット40と、把持ユニット10及び牽引ユニット40とを連結する連結ユニット80とを備える。
図1(b)に示すように、把持ユニット10は、概略、内筒12と、外筒14と、端部部材16;18とで構成される所謂軸方向繊維強化型アクチュエータとして形成される。内筒12は、コイルばね20の外周をアルミ蒸着シート22で覆うことで、外周側から内周側への通気を遮断した筒体として形成される。なお、コイルばね20は、圧縮ばねである。
コイルばね20の外周に巻きつけられるシート状の部材は、アルミ蒸着シート22に限定されず、コイルばね20の伸縮に伴う変形を許容し、非通気性及び非伸縮性のシート状のものであれば良い。
また、内筒12は、上記構成に限定されず、軸方向に伸縮が可能であり、外周からの圧力に対して半径方向にはほとんど拡縮が見られない筒体として構成されていれば良い。
外筒14は、内筒12と二重管をなすように設けられる。外筒14は、弾性を有する素材からなる円筒状の筒本体に、複数の繊維が軸方向に延長するように内包して形成される。繊維は、例えば、筒本体の一端側から他端側に達し、周方向に均等に分布するように内包される。
端部部材16;18は、内筒12及び外筒14の端部に固定され、内筒12及び外筒14の同軸配置を維持する。端部部材16:18には、内筒12を固定するための内筒固定部24、外筒14を固定するための外筒固定部26が設けられている。
内筒固定部24は、端部部材16;18の一端面側から軸方向に円形状に窪む凹部として形成される。この内筒固定部24に内筒12の端部を挿入し、内筒12の外周が端部部材16;18に対して気密状態で固定される。
外筒固定部26は、端部部材16;18の外周において円周方向に沿って連続して窪む溝として形成される。端部部材16;18は、外筒固定部26を過ぎるように、外筒14のそれぞれの端部に挿入し、外筒14の外周側から、例えば非伸縮のひも状の固定部材28を外筒固定部26に対応させて巻き付け、締め付けることで外筒14に液密に固定される。これにより、内筒12の外周と外筒14の内周との間に閉塞された流体室S1が形成される。
一方の端部部材16には、流体室S1への空気の給排を可能にするための給排孔30が設けられている。給排孔30は、一端が、内筒固定部24が形成された端面と逆側の端面に開口し、他端が、外筒固定部26よりも流体室S1側に開口する貫通孔として形成され、流体室S1に連通する。給排孔30には、流体室S1に空気を給排するためのチューブ(流体流通管)102の一端が強固に接続される。なお、強固に接続されるとは、チューブ102を引っ張っても把持ユニット10から抜けない状態をいう。
他方の端部部材18には、連結ユニット80と連結するための連結部32が設けられる。連結部32は、内筒固定部24が形成された端面と逆側の端面から軸方向に突出するおねじとして形成される。本実施形態では、把持ユニット10にガイドケーブル4が取り付けられている。ガイドケーブル4は、例えば、把持ユニット10の内周にガイドケーブル4の一端側を貫通させ、貫通した端部側に該ガイドケーブル4の撚線構造を利用してピン5を貫通させ、このピン5を連結ユニット80と結合する端部部材18の端面に係止させることで把持ユニット10に取り付けられる。
図3は、把持ユニット10の動作を示す図である。
把持ユニット10は、図3(a)に示すように、流体室S1に空気圧が印加されていない状態から、給排孔30を介して空気を供給し、流体室S1に空気圧を印加することにより、流体室S1に供給された空気が内筒12及び外筒14を半径方向に押圧する。前述のように、内筒12は径方向には収縮しない構成である一方で、外筒14はその弾性によって径方向への変形を許容する構成である。
このため、流体室S1に印加された空気圧は、外筒14を内周側から外周側へと押圧する。一方で、外筒14には、該外筒14の軸方向への伸長を拘束すべく繊維が内包されているため、その変形が制限される。外筒14の変形は、内包された繊維が固定部材28;28によって端部部材16;18に固定されているため、固定部材28;28を起点として、図3(b)に示すように、繊維の延長経路を弓なりに変化させながら半径方向に外径をD1(10)からD2(10)へと膨張しつつ、軸方向の長さをL1(10)からL2(10)へと収縮することになる。
そして、把持ユニット10は、膨張時の外筒14の外径が電線管の内径以上となるに構成されることで、電線管の内壁との間に摩擦を生じさせ、内壁を把持することができる。
また、流体室S1に供給された空気を給排孔30を介して排出することにより、外筒14の弾性及び内筒12のコイルばね20の弾性による復元力により、図3(a)に示すように、半径方向に収縮しつつ軸方向に伸長して元の状態に戻る。
以下の説明では、把持ユニット10が軸方向に収縮し、径方向に膨張した状態を把持状態といい、この状態を把持開放状態という場合がある。
牽引ユニット40は、把持ユニット10と同様に、概略、内筒42と、外筒44と、端部部材46;48と、拘束部材64とで構成される所謂軸方向繊維強化型アクチュエータとして形成される。内筒42は、コイルばね50の外周をアルミ蒸着シート52で覆うことで、外周側から内周側への通気を遮断した筒体として形成される。なお、コイルばね50は、圧縮ばねである。
外筒44は、内筒42と二重管をなすように設けられる。外筒44は、弾性を有する素材からなる円筒状の筒本体に、複数の繊維を軸方向に延長するように内包して形成される。繊維は、例えば、筒本体の一端側から他端側に達し、周方向に均等に分布するように内包される。
端部部材46;48は、内筒42及び外筒44の端部に固定され、内筒42及び外筒44の同軸配置を維持する。本実施形態では、端部部材46;48は円筒状に形成され、それぞれに内筒42を固定するための内筒固定部54、外筒44を固定するための外筒固定部56が設けられている。
内筒固定部54は、端部部材46;48の一端面側から軸方向に円形状に窪む凹部として形成される。この内筒固定部54に内筒42の端部を挿入し、内筒42の外周が端部部材46;48に対して気密状態で固定される。
外筒固定部56は、端部部材46;48の外周において円周方向に沿って連続して窪む溝として形成される。外筒固定部56を過ぎるように端部部材46;48を外筒44のそれぞれの端部に挿入し、外筒44の外周側から、例えば非伸縮のひも状の固定部材58を外筒固定部56に対応させて巻き付け、締め付けることで外筒44が端部部材46;48に液密に固定される。
これにより、内筒42の外周と外筒44の内周との間に閉塞された流体室S2が形成される。
一方の端部部材46には、連結ユニット80と連結するための連結部62が設けられる。連結部62は、内筒固定部54が形成された端面と逆側の端面から軸方向に突出するおねじとして形成される。
また、端部部材46には、流体室S2への空気の給排を可能にするための給排孔60が設けられている。給排孔60は、一端が、連結部62の端面に開口し、他端が、内筒固定部54が形成された端面の内筒42と外筒44の間に開口する貫通孔として形成され、流体室S2に連通する。給排孔60には、流体室S2に空気を給排するためのチューブ(流体流通管)104が強固に接続される。なお、強固に接続されるとは、チューブ104を引っ張っても牽引ユニット40から抜けない状態をいう。
このチューブ104は、把持ユニット10及び連結ユニット80の内周側の空間を貫通して給排孔60に連結される。
他方の端部部材48には、電線6を取り付けるための電線取付部が設けられる。電線取付部は、例えば、図2に示すように、アイボルト7、スイベル8(猿環)等を利用して構成することができる。アイボルト7は、リング部分に切り欠きを有するフックアイボルトを用い、例えば、端部部材48を軸方向に貫通して設けられたねじ孔48Aに、ねじ締結することで固定される。スイベル8は、一方の環部をアイボルト7に取り付け、他方の幹部に電線6が取り付けられる。このように電線取付部を構成することにより、電線6を電線管2内に通線するときに、スイベル8がガイドケーブル4及び駆動部1Aの回転を吸収し、電線管2内における電線6の回転ともなう通線作業に係る摩擦の増加、ねじれを防止することができる。
なお、駆動部1Aへの電線6の取り付け方法は、これに限定されず、適宜変更すれば良い。
拘束部材64は、外筒44の外周に複数(本例では3つ)設けられる。拘束部材64は、例えば、自然状態の外筒44の外径と同じ内径となるように環状に形成され、外筒44の膨張により変形しない強度を有する素材、例えば、金属等により構成される。拘束部材64は、例えば、外筒44を端部部材46;48に固定する固定部材58;58の間に均等な間隔で設けられ、例えば、接着等の固定手段により外筒44の外周に固定される。拘束部材64は、流体室S2内に空気を供給したときに、外筒44の一体的な膨張を規制し、該拘束部材64により区画された複数の瘤を形成するように設けられる(図4(b)参照)。なお、拘束部材64は、金属製に限定されず、所定の張力に対して十分な強度を得られるものであれば、非伸縮性のひも状のものでも良く、その素材は限定されない。また、拘束部材64の数量も適宜変更可能である。
図4は、牽引ユニット40の動作を示す図である。
牽引ユニット40は、図4(a)に示すように、流体室S2に空気圧が印加されていない状態から、給排孔60を介して空気を供給し、流体室S2に空気圧を印加することにより、流体室S2に供給された空気が内筒42及び外筒44を半径方向に押圧する。前述のように、内筒42は径方向には収縮しない構成であり、外筒44はその弾性によって径方向への変形を許容する構成である。
このため、流体室S2に印加された空気圧は、外筒44を内周側から外周側へと押圧する。一方で、外筒44には、該外筒44の軸方向への伸長を拘束すべく繊維が内包されているため、その変形が制限される。外筒44の変形は、内包された繊維が固定部材58;58によって端部部材46;48に固定され、外周に複数の拘束部材64が設けられているため、固定部材58;58及び複数の拘束部材64を起点として、図4(b)に示すように、繊維の延長経路を波状に変化させながら半径方向に外径をD1(40)からD2(40)へと膨張しつつ、軸方向の長さをL1(40)からL2(40)へと収縮することになる。外筒44の軸方向への収縮は、内筒42を構成するコイルばね50の軸方向外向きの付勢力に打ち勝ち、内筒42も軸方向に収縮させる。
そして、牽引ユニット40は、膨張時の外筒44の外径が電線管の内径より小さくなるように構成されることで、電線管の内壁との間に摩擦を生じさせることなく、電線管内において牽引力を生み出すことができる。
また、流体室S2に供給された空気を給排孔30を介して排出することにより、外筒44の弾性及び内筒42のコイルばね50の弾性による復元力により、図4(a)に示すように、半径方向に収縮しつつ軸方向に伸長して元の状態に戻る。
前述の、把持ユニット10の外筒14や牽引ユニット40の外筒44を構成する筒本体の素材としては、シリコーンゴム等の合成ゴム、或いは天然ラテックスゴム等の天然ゴム等の気密性及び伸縮性を有する弾性素材が好適である。
また、それらに内包される繊維の素材としては、軸方向への伸縮変化の小さい素材が好適であり、例えば、アラミド繊維、炭素(カーボン)繊維、ガラス繊維、ナイロン、ポリアミド系繊維やポリオレフィン系繊維、金属繊維等の被伸長性を有するものを適宜選択して用いることができる。また、筒本体との接着性を向上させるべく繊維に対し、適当なプライマー処理、又は、表面酸化処理等を行っても良いまた、繊維の形態は、フィラメント、ヤーン(スパン・ヤーン及びフィラメント・ヤーン)、ストランド等のいずれの形態でも用いることができ、さらに、撚りをかけずに収束させた無撚繊維、これらの繊維を複数本撚って作成した繊維を用いることも可能である。繊維の種類にもよるが、二種類以上の素材の異なる繊維や形態の異なる繊維を組み合わせても良い。
また、内包される繊維の形態としては、各繊維が軸線に沿って一端側から他端側まで連続して延長するように設けても良く、把持ユニット10の外筒14や牽引ユニット40の外筒44の軸方向長さよりも短い繊維を、軸方向に重複するように複数分布させて一端側から他端側まで到達するように構成したものであっても良い。
また、把持ユニット10の外筒14や牽引ユニット40の外筒44における筒本体の厚さや繊維の配置については、空気排出時の伸長する力等を考慮して決められる。
図5は、連結ユニット80の外観斜視図である。連結ユニット80は、所謂ユニバーサルジョイント(自在継手)であって、概略、一対の取付体82と、取付体82;82同士を結合する結合体84と、コイルばね86とで構成される。
取付体82は、筒状の基部82Aと、筒状の基部82Aの一側側において互いに対向し、平行に延長する突片82B;82Bとを備える。
基部82Aは、牽引ユニット40との連結を可能とするユニット連結部83を備える。ユニット連結部83は、基部82Aの軸線に沿って一端側から他端側に貫通し、把持ユニット10の連結部32及び牽引ユニット40の連結部62との連結を可能なねじ孔として形成される。
結合体84は、外周側が8角形状、内周側が円形状の環状部材として形成される。結合体84は、各取付体82と結合する結合部84aを備える。
結合部84aは、8角形状をなす外周側において、中心線と平行な平面状に形成され、各取付体82から延長する突片82B;82Bで挟み込み可能に4箇所設けられる。各結合部84aには、法線方向に延長する軸86が設けられる。各結合部84aに設けられる軸86は、対向関係にある結合部84a同士において同軸となるように配置される。
各取付体82は、突片82B;82Bを互いに対向させ、かつ、突片82B;82B同士を90°回転させて結合体84の結合部84aに取り付けられる。各取付体82は、突片82B;82Bに対応する結合部84aにおいて法線方向に延長する軸86が貫通することで、軸86の軸線周りを回転可能に結合体84に結合される。
コイルばね86は、所謂圧縮ばねであって、結合体84の内周側を貫通し、各端部が各結合体84の基部82Aに着座するように設けられる。このようにコイルばね86を設けることにより、結合体84に連結された2つの取付体82は、コイルばね86の付勢力により自然状態では一つの直線上に配置され、2つの取付体82が結合体82に対して相対的に回転したときに自然状態の戻ろうとする復元力を付与することができる。したがって、コイルばね86のばね剛性を調節することにより、連結ユニット80を介して連結される把持ユニット10及び牽引ユニット40が電線管2内において座屈を抑えながら、電線管2を構成する曲管部分においてスムースな通過を可能とする柔軟な構造を実現できる。
制御部1Bは、例えば、把持ユニット10及び牽引ユニット40の駆動源となる圧縮空気を生成するコンプレッサー、コンプレッサーにより生成された圧縮空気を所定の圧力に調圧するレギュレーター、レギュレーターにより調圧された圧縮空気を把持ユニット10の流体室S1や牽引ユニット40の流体室S2に供給、或いは停止、或いは把持ユニット10の流体室S1や牽引ユニット40の流体室S2からの圧縮空気の排出を電気的に制御するバルブシステム、バルブシステムの動作を電気的に制御するコンピューター、バルブシステムと個別に接続され、把持ユニット10及び牽引ユニット40と接続することで空気の給排の流路となるチューブ102;104等により構成することができる。チューブ102;104は、例えば、電線管2にガイドケーブル4を挿入し、貫通させる作業において、ガイドケーブル4とともに電線管2に貫通させて設けられる。
図6は、通線ロボット1における駆動部1Aの動作に示す。なお、通線ロボット1の進行方向は、図中矢印に示すように、紙面右から左である。また、同図では、省略してあるが、ガイドケーブル4は、図2に示すように、把持ユニット10の通線方向前側の端部部材16に取り付けられ、電線6は、図2に示すように、牽引ユニット40の通線方向後側の端部部材48に取り付けられたスイベル8に取り付けられるものとした。
通線ロボット1は、把持ユニット10と牽引ユニット40を図4(a)~(d)の順に動作させることで電線6を牽引する。
図4(a)に示す状態は、通線ロボット1が動作していない初期状態を示している。
まず、図4(a)の状態から、把持ユニット10にのみ空気圧を印加し、図4(b)に示すように、把持ユニット10を半径方向へ膨張させて電線管2を把持させる。
次に、把持ユニット10の膨張状態を維持したまま、牽引ユニット40に空気圧を印加することで、図4(c)に示すように軸方向へ収縮させ、電線6を牽引する。
次に、牽引ユニット40の軸方向への収縮状態を維持したまま、把持ユニット10への空気圧の印加を停止し、把持ユニット10から空気を排出することで、図4(d)に示すように把持ユニット10の半径方向への膨張を収縮させて電線管2の把持を開放する。
次に、牽引ユニット40への空気圧の印加を停止し、把持ユニット10から空気を排出することで、図4(e)に示すように牽引ユニット40の軸方向への収縮状態を解除する。この収縮状態の解除に伴い、電線6と電線管2との間に生じる摩擦力を反力として、ロボット全体が前進する。図4(a)~(e)(実質的には図4(a)~(d))の動作を繰り返すことで電線6の施工を補助(アシスト)することができる。
以上説明したように、上記構成の通線ロボット1によれば、電線管2への電線6の通線作業において、電線6を牽引し、電線管2内に引き込むことができる。電線管2内において通線ロボット1が電線6を牽引するということは、最も大きな摩擦が生じている場所から近い位置から電線6を牽引することを意味し、通線ロボット1により得られる牽引力を効率良く電線6に伝達することができる。
そして、電線管2内における電線6の摩擦や、曲管における抵抗が大きくなり、電線6を押し込む側において、電線6を電線管2内で波打たせてしまう場合であっても、通線ロボット1が波打った電線6を電線管2の奥へと牽引できるので、従来であれば通線作業に寄与しなくなる状況であっても、作業者と協働して効率良く電線6の通線作業を行うことができ、作業者の負担を軽減することができる。
したがって、通線作業に必要とされる作業者の人数を減少しつつ、作業場所が狭所や暗所、高所等であっても安全に通線作業を行うことができる。
なお、上記実施形態では、ガイドケーブル4を把持ユニット10の通線方向後側の端部部材16に係止されるように取り付けるものとしたが(図2参照)、これに限定されず、通線方向前側の端部部材16に取り付けるようにしても良い。
また、ガイドケーブル4を把持ユニット10の内周側を貫通させて、連結ユニット80のいずれかに取り付けても良く、また、把持ユニット10及び連結ユニット80の内周側を貫通させ、牽引ユニット40の進行方向前側、或いは後側の端部部材48に取り付けるようにしても良い。
また、電線6を牽引ユニット40の通線方向後側の端部部材48に取り付けるものとして説明したが、例えば、円板状に形成された牽引ユニット40の通線方向後側の端部部材48を円筒状とし、把持ユニット10、連結ユニット80、牽引ユニット40を貫通する中空空間を有するように構成し、この中空空間にガイドケーブル4を貫通させて電線6をガイドケーブル4に直接取り付けるようにしても良い。なお、この場合、ガイドケーブル4又は電線6が、牽引ユニット40の通線方向後側の端部部材48に固定されれば良い。
このように構成しても、牽引ユニット40により得られる牽引力を電線管2内においてガイドケーブル4を介して電線6に伝達することができる。
また、通線ロボット1における駆動部1Aは、ガイドケーブル4と一体的に構成されても良い。
なお、通線作業において、電線管2が細い場合、即ち、電線管2と電線6との摩擦が小さいことが想定される場合には、ガイドケーブル4を省略し、チューブ102;104をガイドケーブル4に代わる呼び線として利用しても良い。
また、呼び線を利用した作業者による通線操作をなくし、通線ロボット1のみによって通線作業を実行するようにしても良い。
1 通線ロボット、1A 駆動部、1B 制御部、2 電線管、
4 ガイドケーブル、10 把持ユニット、40 牽引ユニット、
80 連結ユニット。

Claims (4)

  1. 電線管内に電線を通線させるための通線ロボットであって、
    流体の供給により、電線管の内壁に達するように軸方向に収縮しつつ径方向に膨張し、電線管の内壁との間に摩擦を生じさせて内壁を把持する把持ユニットと、
    流体の供給により、電線管の内壁に達することなく軸方向に収縮しつつ径方向に膨張し、電線を電線管内に引き込む牽引力を作用させる牽引ユニットと、
    把持ユニットと牽引ユニットとを屈曲可能に連結する連結ユニットと、
    把持ユニット及び牽引ユニットを膨張させるための流体が流通する流体流通管と、を有する駆動部を備え、
    前記駆動部は、前記把持ユニットを通線方向に向けて電線管内に配置され、
    前記電線が、牽引ユニットに固定され、通線方向逆側に延長した状態で、把持ユニット及び牽引ユニットを所定の順に膨張させて電線管に通線することを特徴とする通線ロボット。
  2. 通線時に、前記流体流通管が電線管内を通線方向に貫通して設けられることを特徴とする請求項1に記載の通線ロボット。
  3. 前記駆動部は、電線管を貫通して設けられるガイドケーブルを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通線ロボット。
  4. 前記把持ユニット、前記牽引ユニット及び前記連結ユニットは、前記ガイドケーブルの貫通を許容する中空空間を有することを特徴とする請求項3に記載の通線ロボット。
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