JP2022185528A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022185528000001
【課題】ストーリー性を有する演出の興趣を好適に高める。
【解決手段】SPリーチの1つである特定演出は、主人公キャラクタと敵キャラクタとのバトルが展開し、第1~第3段階を有する。各段階には、大当り抽選での当選を報知する報知パターンと、該当選を報知しない非報知パターンとが設けられており、第1、第2段階で非報知パターンが出現した場合には、第2、第3段階に移行する。そして、第2段階で出現し得る報知パターンの種類は、第1及び第3段階の各々で出現し得る報知パターンの種類よりも多い。また、当選時に行われる特定演出では、第1又は第3段階で最初に報知パターンが出現する確率よりも、第2段階で最初に報知パターンが出現する確率が高い。
【選択図】図17

Description

本発明は、弾球遊技機に関する。
特図の変動表示中や特別遊技中等に、様々なストーリーを展開させ、そのストーリー展開により大当り抽選の結果や有利な遊技状態への移行を示唆したり報知したりする演出を行う弾球遊技機が知られている。このような演出の一例として、特許文献1には、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦い、該戦いの展開により、大当り抽選の結果や特典状態が継続するか否か等を示唆するバトル演出を、図柄演出と共に行うことが開示されている。
特開2012-192167号公報
特許文献1に開示されたバトル演出では、味方キャラクタと敵キャラクタとの間で攻撃や防御が段階的に展開する。そして、味方キャラクタの戦いの状況が好転すれば、遊技者に有利な遊技が示唆され、反対に味方キャラクタの戦いの状況が悪化すれば、遊技者に不利な遊技が示唆される。しかし、バトル演出による有利又は不利な遊技の示唆はマンネリ化しており、興趣を欠いたものとなっていた。
本願発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ストーリー性を有する演出の興趣を好適に高めることを目的とする。
上記課題に鑑みてなされた請求項1に係る発明は、始動口への入球に起因して抽選を行うと共に、抽選での当選に起因して大当り遊技を行い、遊技状態として、通常状態と、通常状態よりも遊技者に有利な遊技が行われる少なくとも1種類の特典状態とが設けられている弾球遊技機であって、大当り遊技の終了後、遊技状態を、通常状態又は特典状態に移行させる移行手段と、大当り遊技の実行中に、該大当り遊技の終了後に移行する遊技状態を示唆又は報知する特定演出を行う演出手段と、を備え、特定演出は、第1段階と、第1段階の後に移行する第2段階と、第2段階の後に移行する第3段階とを少なくとも有し、第1~3段階における演出パターンとして、それぞれ、特典状態への移行を報知する報知パターンと、該移行を報知しない非報知パターンとが設けられており、第1~第3段階の各々では、これらの演出パターンのうちのいずれかが出現し、第1段階にて非報知パターンが出現した場合には、該第1段階の後に第2段階に移行し、第2段階にて非報知パターンが出現した場合には、該第2段階の後に第3段階に移行し、第2段階に出現し得る報知パターンの種類は、第1段階及び第3段階の各々にて出現し得る報知パターンの種類よりも多く、特典状態に移行する大当り遊技の実行中に行われる特定演出では、第1段階又は第3段階で最初に報知パターンが出現する確率よりも、第2段階にて最初に報知パターンが出現する確率の方が高い。
上記構成によれば、特定演出中、遊技者は、第1段階では報知パターンの出現をあまり期待できないが、第1段階で報知パターンが出現しない場合には、報知パターンが最初に出現する確率がより高い第2段階に移行する。このため、遊技者は、第1段階で報知パターンが出現しなくてもさほど落胆せず、また、望外にも第1段階で報知パターンが出現することもあるため、遊技者はリラックスして第1段階を楽しむことができる。
一方、第2段階は、出現する報知パターンの種類は第1及び第3段階に比べて多く、多彩な演出を提供できる。また、第2段階は、第1及び第3段階に比べて報知パターンが最初に出現する確率が高いため、遊技者の期待が大きくなるが、その反面、第2段階で報知パターンが出現しなければ、特定演出で報知パターンが出現しない可能性が高くなる。このため、第2段階では、多彩な演出で遊技者を楽しませつつ、遊技者に緊張感を与えることができる。
また、第2段階で報知パターンが出現しなかったとしても、第3段階で報知パターンが最初に出現する可能性があるため、遊技者の落胆を抑えることができ、さらに、第3段階で報知パターンが出現した場合には、意外性を持たせることができる。さらに、第1及び第2段階で報知パターンが出現せず、遊技者が落胆した後に第3段階で報知パターンが最初に出現することで、遊技者の喜びが大きくなる。
このように、上記構成によれば、第1段階から第2、第3段階へと展開するストーリー性を有する演出において、各段階にて遊技者の感情を対し異なる態様で刺激でき、変化に富んだ演出を行うことができる。したがって、ストーリー性を有する演出の興趣を好適に高めることができる。
パチンコ機の正面図である。 パチンコ機の遊技盤の正面図である。 パチンコ機の裏面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 大当り抽選での当選確率や当り図柄について説明する表である。 メインルーチンについてのフローチャートである。 始動口入賞確認処理についてのフローチャートである。 当否判定処理についてのフローチャートである。 当否判定処理についてのフローチャートである。 当否判定処理についてのフローチャートである。 当否判定処理についてのフローチャートである。 当否判定処理についてのフローチャートである。 大当り遊技処理についてのフローチャートである。 大当り遊技処理についてのフローチャートである。 大当り遊技処理についてのフローチャートである。 大当り遊技処理についてのフローチャートである。 特定演出の展開についての説明図である。 特定演出の演出画面の説明図である。 第1特定演出処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[構成の説明]
(1)全体の構成について
図1に示すように、本実施形態のパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて各構成を保持する構造を有している。外枠51の左側上下にはヒンジ53が設けられており、ヒンジ53により、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52及び後述の内枠が、外枠51に対し開閉可能に保持される。また、前枠52の板ガラス61の奥には、内枠に保持された遊技盤1(図2)が設けられている。
前枠52の上部の左右両側にはスピーカ66が設置されており、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向性を向上させる。また、前枠52には、演出により発光する横枠ランプ65及び上枠ランプ68が設けられている。横枠ランプ65及び上枠ランプ68には、LEDが設けられており、所定の発光色で点灯する。この他にも、前枠52には、遊技の異常を報知するLEDが設けられている。
前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体に形成されている。また、下皿63の右側には発射ハンドル64が設けられており、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動し、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受けるよう構成されており、球抜きレバーを操作することで、下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられたドル箱に移すことができる。また、上皿55の中央には、遊技ボタン67が設けられている。
本パチンコ機50は、いわゆるCR機であり、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属されていると共に、上皿55の右側には球貸ボタン57,精算ボタン58,精算表示装置59が設けられている。
なお、図1の49は、前枠52及び前記内枠を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠49に所定の鍵を挿入して鍵を時計回りに操作すると、内枠が開放され、反時計回りに操作すると、前枠52が開放される。
また、図2に示すように、遊技盤1には、外レール2aと内レール2bとによって囲まれた略円形の遊技領域3が形成されている。遊技領域3には、その中央部にセンターケース5が装着され、センターケース5に向かって右横には、普通図柄作動ゲート22が設置されている。普通図柄作動ゲート22を遊技球が通過すると、普通図柄の当否抽選用の複数種類の乱数が抽出され、抽出された乱数に基づく当否判定(普通図柄抽選)が行われる。
センターケース5の直下には、遊技球の入球に起因して第1特別図柄(第1特図或いは特図1とも記載)の変動表示を伴う大当り抽選(当否判定)が行われる第1始動口11が設置されている。また、センターケース5の右横であって、普通図柄作動ゲート22の直下には、遊技球の入球に起因して第2特別図柄(第2特図或いは特図2とも記載)の変動表示を伴う大当り抽選が行われる第2始動口12が設置されている。
第1始動口11は、左打ち(センターケース5の左側を狙い打つこと)により発射された遊技球が主に流下する領域(左打ち領域)に配置されていると共に、第2始動口12は、右打ち(センターケース5の右側を狙い打つこと)により発射された遊技球が主に流下する領域(右打ち領域)に配置されている。
このため、左打ちを行うことで第1始動口11を狙い打つことができると共に、右打ちを行うことで第2始動口12を狙い打つことができる。
なお、第1,第2始動口11,12の配置は、これに限定されることはなく、例えば、第1,第2始動口11,12を上下に並べてセンターケース5の下方に配置しても良いし、第1始動口11を右打ち領域に、第2始動口12を左打ち領域に配置しても良い。
第1始動口11は、常時遊技球が入球可能に構成されているが、第2始動口12は、普通図柄抽選での当選により開放される普通電動役物として構成されており、開放時のみ入球可能となっている。なお、閉鎖時であっても、稀に入球可能な構成としても良い。
第1始動口11に遊技球が入球すると、第1特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第1保留記憶として記憶されると共に、第2始動口12に遊技球が入球すると、第2特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第2保留記憶として記憶される。
普通電動役物として構成された第2始動口12は、普通図柄抽選での当選時に、所定時間の開放が行われる。
また、センターケース5の下方においては、第1始動口11の右側であって、第2始動口12の下方には、特別電動役物からなる大入賞口20が設けられている。大入賞口20は、右打ちされた遊技球が主に入球する位置に配されている。無論、大入賞口20の配置は、これに限定されることはなく、例えば、左打ち領域に大入賞口20を配置しても良い。
遊技盤1における向かって左側の領域には、複数(例えば、7個程度)のLEDを備える第1特図表示装置9及び第2特図表示装置10と、4個のLEDからなる第1特図保留数表示装置23及び第2特図保留数表示装置24が設置されている。また、遊技盤1における向かって右下の領域には、2個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、4個のLEDからなる普図保留数表示装置8が設置されている。
第1特図表示装置9では特図1が、第2特図表示装置10では特図2が表示されるが、第1,第2特図表示装置9,10は、これらの特図を表示する際の各LEDの点灯パターンを変則的なものとすることで、遊技者が特図の判別を不可能或いは困難とする。なお、第1,第2特図表示装置9,10を構成するLEDの並びを変則的なものとすることで、遊技者が表示された特図を判別することを不可能或いは困難としても良い。
図2に示す遊技盤1のセンターケース5には、中央に演出図柄表示装置6(全体の図示は省略)のLCDパネルが配設され、LCDパネルの演出画面上では、演出図柄の変動表示等を行うことで、第1,第2特図に対応する大当り抽選の結果を報知する図柄演出が行われる。
また、センターケース5には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージ等が設けられている。
また、センターケース5の下方であって、第1始動口11の左方には、一般入賞口25~27が配置されている。また、第2始動口12の下方(換言すれば、第1及び第2大入賞口20,21の右方)には、一般入賞口28が配置されており、これらは、常時遊技球が入球可能に構成されている。
なお、遊技盤1の遊技領域3には多数の遊技釘が植設されており、盤面最下部にはアウト口が設けられている。
また、図3に示すように、パチンコ機50の裏側は、遊技盤1を脱着可能に取付ける内枠70が外枠51に収納された構成となっている。内枠70は、前枠52と同様、一方の側縁(図3に向かって右側)の上下位置が外枠51に設けられたヒンジ53に結合され、開閉可能に設置されている。内枠70には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク71,タンクレール72,払出ユニット73が設けられ、払出ユニット73の中には払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤1の入賞口に遊技球が入賞すると、球タンク71に貯留されている所定個数の遊技球(賞球)が払出装置から払い出され、流下通路を通り上皿55に払い出される。また、本実施形態では、払出装置は、球貸ボタン57の操作に応じて遊技球(貸球)を払い出すよう構成されている。
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80,払出制御装置81,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83,発射制御装置,電源基板85が設けられている。主制御装置80,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83は、遊技盤1に設けられ、払出制御装置81,発射制御装置,電源基板85は、内枠70に設けられている。なお、図3では発射制御装置が記載されていないが、発射制御装置は、払出制御装置81の奥側(遊技盤1側)に配されている。
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けられており、外部接続端子板78により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。
(2)電気的構成について
次に、パチンコ機50の電気的構成について説明する。このパチンコ機50は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80,払出制御装置81,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83のいずれもCPU,ROM,RAM,入力ポート,出力ポート等を備えている。また、発射制御装置84,電源基板にはCPU,ROM,RAMは設けられていないが、これに限るわけではなく、発射制御装置84等にCPU,ROM,RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口SW11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口SW12a、普通図柄作動ゲート22に進入した遊技球を検出する普通図柄作動SW22a、一般入賞口25~28に入球した遊技球を検出する一般入賞口SW25a等からの検出信号が入力される。
また、このほかにも、大入賞口20に入球した遊技球を計数するためのカウントSW20aからの検出信号が入力される。
主制御装置80は、搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特図表示装置9,第2特図表示装置10,第1特図保留数表示装置23,第2特図保留数表示装置24,普通図柄表示装置7,普図保留数表示装置8の表示を制御する。
さらに、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド20bを制御することで大入賞口20の開閉を制御すると共に、普電役物ソレノイド12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。
また、主制御装置80には、設定表示装置80aと、RAMクリアSW80bと、設定キーSW80cとが設けられている。設定表示装置80a、RAMクリアSW80b、及び、設定キーSW80cは、遊技者による視認や操作が不可能な位置に配置されており、内枠を開放することで、これらの視認及び操作が可能となる。
設定表示装置80aは、7セグメントLED表示器等を有する。詳細は後述するが、本実施形態のパチンコ機は、複数の設定値のうちの1つを選択する設定変更機能を備えており、選択された設定値に応じて大当り抽選で大当りとなる確率を段階的に変更可能となっている。設定表示装置80aは、現在の設定値を表示する。なお、設定表示装置80aを設けない構成としても良い。しかし、本実施形態のパチンコ機50では、一例として、設定変更機能が無効となっており、1段階の設定値のみを選択可能となっているため、大当り抽選で大当りとなる確率を変更できない。無論、設定変更機能を有効とし、複数の設定値のうちのいずれかを設定可能としても良い。
また、RAMクリアSW80bは、主制御装置80のRAMを初期化(クリア)するためのスイッチである。また、RAMクリアSW80bは、設定値の変更(以後、設定変更とも記載)にも用いられる。
また、設定キーSW80cは、設定キーを挿入可能な部位である。設定キーSW80cは、ON状態とOFF状態とを有し、設定キーを設定キーSW80cに挿入して回すことで、ON状態とOFF状態との切り替えが可能となる。設定キーSW80cがON状態である場合に、大当りの設定変更が可能となる。
また、主制御装置80は、現在の設定値を記憶するための図示しない不揮発性メモリ(例えば、EEPROM)を備える。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力されるほか、図柄変動や大当り等の管理用の信号が外部接続端子板78に出力されてホールコンピュータ87に送られる。
主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ30を稼働させて賞球を払い出させる。本実施形態においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出SW31の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出SW31の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81は、ガラス枠閉鎖SW45,内枠閉鎖SW46,球切れSW33,払出SW31,満杯SW32からの信号が入力され、満杯SW32により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合や、球切れSW33により球タンク71に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力された場合には、払出モータ30を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。また、満杯SW32,球切れSW33も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ30の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81は、CRユニット端子板34を介してCRユニット56と交信することで払出モータ30を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出SW31に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。また、CRユニット端子板34は、精算表示装置59とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置59には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン57、精算を要求するための精算ボタン58が設けられている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子板78を介して賞球に関する情報、枠(内枠70,前枠52)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施形態のパチンコ機50は遊技球を払出す構成であるが、入賞等に応じて発生した賞球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は、発射モータ40を制御して、遊技領域3に遊技球を発射させる。
なお、発射制御装置84には、払出制御装置81以外に、発射ハンドル64からの回動量信号、タッチSW38からのタッチ信号、発射停止SW39から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止SW39を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信する。なお、サブ統合制御装置83は、主制御装置80に対しデータを送信しない。そして、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。
音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって横枠ランプ65及び上枠ランプ68を制御する。
また、サブ統合制御装置83には、遊技ボタン67が接続されており、遊技者が遊技ボタン67を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。
また、サブ統合制御装置83には、触覚を介して遊技者に刺激を与える触覚デバイス69が接続されている。触覚デバイス69は、パチンコ機50における遊技者の体の一部と接触又は近接する部位に設けられる。具体的には、触覚デバイス69は、例えば、遊技ボタン67や、ジョグダイヤル等といった操作部や、発射ハンドル64や、パチンコ機50の枠に設けられても良い。
そして、触覚デバイス69は、アクチュエータにより当該触覚デバイス69が設けられた部位を振動させることで、該部位に接触している遊技者の体の一部を振動させても良い。また、触覚デバイス69は、例えば、アクチュエータにより構成要素を突出させることで、該部位に接触又は近接する遊技者の体の一部を押圧しても良い。この他にも、触覚デバイス69は、例えば、該部位に接触又は近接する遊技者の体の一部に向けて風を吹き出すことで、触覚を介して遊技者に刺激を与えても良い。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄の変動表示(図柄演出)等の演出画面を表示させる。
[動作の説明]
(1)設定変更機能について
上述したように、本実施形態のパチンコ機50は、設定変更機能を備えているものの、設定値が予め固定されており、設定値の変更はできない構成となっている。なお、複数の設定値のうちのいずれかを設定可能とし、設定値が高くなるに従い、大当りが発生する確率が高くなるようにしても良い。設定値は、主制御装置80における不揮発性メモリに保存される。主制御装置80は、電源投入時に不揮発性メモリに保存されている設定値をRAMに保存し、該設定値を現在の設定値とする。
パチンコ機50では、電源投入時におけるRAMクリアSW80b及び設定キーSW80cの操作により、設定変更が行われる。具体的には、RAMクリアSW80bがオンされており、且つ、設定キーSW80cがON状態である場合に、パチンコ機の電源が投入されると、主制御装置80は設定変更モードに移行する。設定変更モードでは、まず、現在の設定値が設定表示装置80aに表示され、RAMクリアSW80bが操作される度に、設定表示装置80aに表示される設定値が順番に変更する。そして、設定キーSW80cがOFF状態となるように操作されると、その時に設定表示装置80aに表示されていた設定値が、新たに、パチンコ機50の現在の設定値となる。この時、主制御装置80は、新たな現在の設定値を不揮発性メモリに保存すると共に、現在の設定値を示す設定値コマンドと、設定変更がなされた旨を示す設定変更コマンドとを、サブ統合制御装置83に送信する。
(2)概要について
次に、本実施形態におけるパチンコ機50の動作について説明する。パチンコ機50では、大当り抽選にて大当りに当選すると大当り遊技(換言すれば、特別遊技)が行われる。大当り遊技では、予め定められた総ラウンド数(一例として、4R又は10R)にわたって大入賞口20が開放される。そして、大当り遊技の終了後には、特典期間に移行し、予め定められた継続回数の大当り抽選が行われるまでの間、時短機能、又は、時短機能及び確変機能が作動する。以後、特典期間における遊技状態を、特典状態とも記載する。
なお、確変機能とは、大当り抽選で当選する確率を上昇させる機能である。以後、確変機能が作動した遊技状態を、確変状態又は高確率状態と記載し、確変機能が作動していない遊技状態を、低確率状態とも記載する。なお、低確率状態、高確率状態における大当り抽選で大当りとなる確率は、それぞれ、1/300、1/30である(図5(a)参照)。
一方、時短機能とは、第2特図の大当り抽選が行われる頻度を上昇させる機能である。具体的には、時短機能の作動時には、特別図柄表示装置での特図の変動表示時間が短くなる。本実施形態では、時短機能の作動時にはさらに電サポ機能が作動し、第2始動口12への入球が容易になる。すなわち、電サポ機能の作動時には、普通図柄抽選の当選確率が上昇すると共に、普通図柄抽選で当選した際の第2始動口12の開放時間が長くなり、さらに、普通図柄抽選がなされた際の普通図柄表示装置7での変動表示時間が短くなる。無論、時短機能の作動時に電サポ機能を作動させない構成としても良い。また、時短状態中、特図の変動表示時間を短縮すること無く、電サポ機能を作動させても良い。以後、時短機能が作動した遊技状態を、時短状態と記載する。また、確変機能及び時短機能が作動していない遊技状態を、通常状態とも記載する。
特典期間は時短状態となるため、第2始動口12への入球が容易となり、第2特図の大当り抽選が行われる頻度が高くなる。このため、特典期間は右打ちを行い、第2始動口12への入球を狙う遊技が行われる。一方、時短状態でない場合には、第2始動口12への入球は困難となる。このため、時短状態でない場合には、左打ちを行い、第1始動口11への入球を狙う遊技が行われる。
また、パチンコ機50では、大当りが発生した際に第1、第2特図表示装置9、10に確定表示される特図(以後、大当り図柄とも記載)として、複数の種類が設けられている。つまり、複数の種類の大当りが設けられており、大当り図柄により大当りの種類が定められる。そして、図5(b)、(c)に示すように、大当り図柄に応じて、大当り遊技の総ラウンド数と、大当り遊技後の特典期間での遊技状態が定められる。具体的には、特図1の各大当り図柄は、特1大当り図柄1、2に区分されると共に、特図2の各大当り図柄は、特2大当り図柄1~3に区分される。なお、これらの区分の各々は、複数の種類の大当り図柄を含んでいる。
そして、大当り図柄が特1大当り図柄2、又は、特2大当り図柄2、3である大当りは、確変大当りとして構成されており、確変大当りに起因して行われる大当り遊技後の特典期間では、確変機能及び時短機能が作動する。一方、大当り図柄が特1大当り図柄1、又は、特2大当り図柄1である大当りは、通常大当りとして構成されており、通常大当りに起因して行われる大当り遊技後の特典期間では、確変機能は作動しないが時短機能が作動する。なお、特定の大当り図柄により大当りとなった場合には、大当り遊技終了後に特典期間に移行せず、大当り遊技後の遊技状態を通常状態としても良い。
また、大当り図柄が特1大当り図柄2及び特2大当り図柄2、3に属する場合には、特典期間の継続回数は100回となる。一方、大当り図柄が特1大当り図柄1及び特2大当り図柄1に属する場合には、特典期間の継続回数は、大当り図柄に応じて、20回、50回、100回のうちのいずれかに設定される。
なお、上記構成に限らず、本実施形態のパチンコ機50は、例えば、所謂一種二種混合機やリミッタ機等、様々なタイプのパチンコ機として構成され得る。なお、一種二種混合機として構成されたパチンコ機においては、大当り抽選で大当り又は小当りが発生し、小当りの発生により大入賞口の開放する小当り遊技が行われ、小当り遊技中に大入賞口に入球した遊技球が予め定められた特定領域に進入すると、大当り遊技が行われる。
(3)時短機能について
本実施形態のパチンコ機50は、大当り抽選に関して定められた時短開始条件が充足されると、大当り遊技を行うことなく時短状態に移行する。具体的には、時短当選が生じるか、又は、連続時短機能が作動すると、時短開始条件が充足される。
すなわち、本実施形態では、第1特図として時短図柄が設けられており、通常状態中、第1特図の変動表示にて時短図柄が確定表示されると、時短当選が発生して時短状態に移行する。一例として、時短当選の確率は、1/150となっている(図5(a)参照)。しかしながら、該確率は、適宜定められる。なお、該時短状態中に実行可能な大当り抽選の回数である継続回数は、一例として20回となっている。しかし、継続回数は適宜定められる。また、時短図柄は複数設けられていても良く、確定表示された時短図柄の種類に応じて継続回数が定められても良い。
なお、第1特図のみならず、第2特図にも時短図柄を設け、第2特図の大当り抽選でも時短当選が生じるようにしても良い。これにより、時短状態終了後における第2特図の残存保留に基づく大当り抽選が行われる際、大当り以外にも時短状態を獲得するチャンスが生じる。このため、大当りを発生すること無く時短状態が終了した場合であっても、時短状態が復活する望みを残すことができる。なお、残存保留とは、時短状態終了後に存在している、該時短状態中に生じた保留記憶を意味する。さらに、第2特図の時短当選での継続回数は、第1特図の時短当選での継続回数よりも多くても良い。また、第2特図の時短当選の確率は、第1特図の時短当選の確率よりも高くても良い。これにより、残存保留の消化により時短状態を獲得することへの期待感を高めることができる。
また、パチンコ機50は、低確率状態の継続中、大当り以外の抽選結果が得られた大当り抽選(換言すれば、大当り遊技を生じさせない大当り抽選)が連続的に発生した回数である連続回数が予め定められた上限回数に到達すると、連続時短機能が作動して時短機能が作動する。なお、上限回数は、一例として、800回であっても良い。なお、上限回数は、例えば750回から900回の範囲で適宜定められ得る。また、連続時短機能により時短状態に移行した場合、該時短状態の継続回数は、特典期間における時短状態の継続回数、及び、時短当選時に移行する時短状態の継続回数よりも多い。本実施形態では、連続時短機能の作動により移行した時短状態の継続回数は、一例として、1140回となっている。しかし、該継続回数は、一例として1140回以下の範囲で適宜定められ得る。
(4)メインルーチンについて
まず、パチンコ機50の主制御装置80におけるメインルーチンについて、図6に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、このメインルーチンは、2ms周期のタイマ割り込み処理として起動される。
S10では、主制御装置80は、正常なタイマ割り込みによりメインルーチンが起動されたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S10:yes)、S20に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S10:no)、S15に処理を移行する。
S15では、主制御装置80は、CPUやI/O等の初期設定を行い、S70に処理を移行する。
一方、S10で肯定判定が得られた場合には、主制御装置80は、初期値乱数の更新(S20),大当り決定用乱数の更新(S25),大当り図柄決定用乱数の更新(S30),当り決定用乱数の更新(S35),リーチ判定用乱数の更新(S40),変動パターン決定用乱数の更新(S45)を行う。
そして、主制御装置80は、始動口等といった入賞口への遊技球の入賞を検出する入賞確認処理と(S50)、始動口への入賞に起因して大当り抽選を行う当否判定処理と(S55)、サブ統合制御装置83等にデータ及びコマンドを送信し、また、ホールコンピュータ87等に各種情報を送信する各出力処理と(S60)、遊技者の不正行為を検出する不正監視処理と(S65)を行う。
なお、これ以外にも、遊技球の普通図柄作動ゲート22の通過に起因して普通図柄抽選等を行う普図当否判定処理や、普通電動役物(第2始動口12)を開放することで普図遊技を行う普図遊技処理等が行われる。
また、当否判定処理に続いて、大当り遊技を行うための大当り遊技処理が行われる。
また、S70では、主制御装置80は、次のタイマ割込みが発生してメインルーチンが起動されるまで、初期値乱数の更新を繰り返し行う。
(5)始動口入賞確認処理について
次に、第1,第2始動口11,12への入賞を検出し、該入賞に応じて保留記憶等を行う始動口入賞確認処理について、図7に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される入賞確認処理からコールされるサブルーチンとして構成されている。
S100では、主制御装置80は、第1始動口SW11aの検出信号に基づき、第1始動口11への遊技球の入賞が発生したかを判定する。そして、肯定判定の場合は(S100:yes)、S105に処理を移行し、否定判定の場合は(S100:no)、S115に処理を移行する。
S105では、主制御装置80は、第1始動口11に対応する特図についての保留記憶の数(第1保留記憶)が、最大値(一例として4)に達しているか否かを判定する。そして、肯定判定の場合は(S105:yes)、S115に処理を移行し、否定判定の場合は(S105:no)、S110に処理を移行する。
S110では、主制御装置80は、大当り抽選に用いられる大当り決定用乱数や、大当り図柄を決定する大当り図柄決定用乱数や、図柄演出においてリーチとなるか否かを決定するためのリーチ判定用乱数や、特別図柄の変動時間等を決定するための変動パターン決定用乱数等を抽出する。そして、抽出した乱数を第1保留記憶として記憶すると共に、何個の第1保留記憶が生じているかを示す第1保留数コマンドを生成してサブ統合制御装置83に送信し、S115に処理を移行する。
なお、S110では、主制御装置80は、第1保留記憶に係る大当り決定用乱数等(換言すれば、第1数値データ)が特定値であるか否かを判定することで、高確率状態である場合と低確率状態である場合との各々について、該第1保留記憶に基づく大当り抽選で大当りが生じるか否かや、該大当り抽選の結果を報知する図柄演出にて特定のリーチが生じるか否かや、時短当選が生じるか否かを判定する先読みを行う。そして、先読み結果を示す先読みコマンドを、サブ統合制御装置83に送信する。
なお、この他にも、例えば、抽出した乱数を第1保留記憶として記憶する前に、該乱数に基づき先読みを行っても良いし、抽出した乱数を第1保留記憶のために設けられたメモリ領域とは別のメモリ領域に記憶し、該別のメモリ領域に記憶された乱数に基づき先読みを行っても良い。
S115では、主制御装置80は、第2始動口SW12aの検出信号に基づき、第2始動口12への遊技球の入賞が発生したかを判定する。そして、肯定判定の場合は(S115:yes)、S120に処理を移行し、否定判定の場合は(S115:no)、本処理を終了する。
S120では、主制御装置80は、第2始動口12に対応する特図についての保留記憶の数(第2保留記憶)が、最大値(一例として4)に達しているか否かを判定する。そして、肯定判定の場合は(S120:yes)、本処理を終了し、否定判定の場合は(S120:no)、S125に処理を移行する。
S125では、主制御装置80は、大当り決定用乱数や大当り図柄決定用乱数やリーチ判定用乱数や変動パターン決定用乱数等を抽出する。そして、抽出した乱数を第2保留記憶として記憶すると共に、何個の第2保留記憶が生じているかを示す第2保留数コマンドを生成してサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
なお、主制御装置80は、第2保留記憶に係る大当り決定用乱数等(換言すれば、第2数値データ)に対し上述した先読みを行い、先読みコマンドをサブ統合制御装置83に送信しても良い。
(6)当否判定処理について
次に、保留記憶に係る大当り決定用乱数により大当り抽選を行う当否判定処理について、図8~12のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される。また、本処理の終了後は、大当り遊技を行うための大当り遊技処理が実行される。
まず、図8に関して、S200では、主制御装置80は、役物連続作動装置の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S200:yes)、本処理を終了し、否定判定の場合には(S200:no)、S205に処理を移行する。
S205では、主制御装置80は、第1特図或いは第2特図の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S205:yes)、図11のS320に処理を移行し、否定判定の場合には(S205:no)、S210に処理を移行する。
S210では、主制御装置80は、第1特図或いは第2特図の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S210:yes)、図12のS330に処理を移行し、否定判定の場合には(S210:no)、図9のS215に処理を移行する。
続いて図9に関して、S215では、主制御装置80は、第1保留記憶及び第2保留記憶の有無を判定し、いずれかの保留記憶が存在する場合には(S215:yes)、S220に処理を移行すると共に、そうでない場合には(S215:no)、本処理を終了する。
S220では、主制御装置80は、第2保留記憶が存在する場合には、第2保留記憶のうち最先に生じたものを選択し、第2保留記憶が存在せず、第1保留記憶のみが存在する場合には、第1保留記憶のうち最先に生じたものを選択する。つまり、本実施形態では、第2保留記憶の優先消化が行われる。
S225では、主制御装置80は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを判定し、肯定判定の場合には(S225:yes)、S230に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S225:no)、S235に処理を移行する。
S230では、主制御装置80は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と、確変状態に対応する当否判定用テーブル(確変テーブル)に基づき、大当り抽選で大当りとなるか否かを判定し、該保留記憶を消化する。そして、S240に処理を移行する。
一方、S235では、主制御装置80は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と、確変状態で無い場合に対応する当否判定用テーブル(通常テーブル)に基づき、大当り抽選で大当りとなるか否かを判定し、該保留記憶を消化する。そして、S240に処理を移行する。
S240では、主制御装置80は、大当り抽選で大当りが生じたか否かを判定し、肯定判定の場合には(S240:yes)、S245に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S240:no)、図10のS265に移行する。
S245では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき大当り図柄を決定する。なお、大当り図柄決定用乱数に基づく決定の結果、第1特図,第2特図に対応する各大当り図柄は、予め定められた振分率に従いランダムに選択される。そして、S250に処理を移行する。
S250では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数と変動パターンテーブルとに基づきに基づき特別図柄の変動時間等を決定する。具体的には、変動パターンテーブルには、特図の変動時間が登録されており、変動パターン決定用乱数に基づき変動パターンテーブルに登録されたいずれかの変動時間を選択することで、特図の変動時間が決定される。本実施形態では、時短機能の作動時に用いられる時短変動パターンテーブルと、時短機能の非作動時に用いられる通常変動パターンテーブルとが設けられている。そして、時短変動パターンテーブルに登録されている変動時間の平均値は、通常変動パターンテーブルに登録されている変動時間の平均値よりも小さい。
また、本実施形態では、大当りと、連続時短機能の作動と、時短当選との3つの要因により時短状態に移行するが、各要因に対応する異なる時短変動パターンテーブルを設けても良い。さらに、各要因に対応する時短変動パターンテーブルとして、高確率状態に対応する時短変動パターンテーブルと、低確率状態に対応する時短変動パターンテーブルとを設けても良い。また、各時短変動パターンテーブルに登録された変動時間の平均値を、異なるものとしても良い。そして、時短状態中には、当該時短状態に移行する要因と、確変機能の作動の有無とに対応する時短変動パターンテーブルを用いて、特図の変動時間を決定しても良い。無論、時短状態中、当該時短状態に移行した要因に関わらず、同一の時短変動パターンテーブルが用いられるようにしても良い。
続くS255では、主制御装置80は、大当り図柄に基づき、大当りの種類や、大当り遊技の総ラウンド数や、大当り遊技後の遊技状態や、特典期間における確変状態や時短状態の継続回数等を決定し、S260に処理を移行する。
一方、S240にて大当り抽選で外れたと判定された際に移行する図10のS265では、主制御装置80は、確変フラグがクリアされているか否かを判定し、続くS270では、連続カウンタが0より大きいか否かを判定する。そして、S265及びS270で肯定判定が得られた場合には、主制御装置80は、S275に移行して連続カウンタをデクリメントすると共に、続くS280にて連続カウンタが0か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S280:yes)、連続時短機能を作動させるべく、S285に移行する。また、主制御装置80は、S265又はS270で否定判定が得られた場合、及び、S280で否定判定が得られた場合には、S295に移行する。
連続カウンタは、低確率状態の継続中、連続回数をカウントすると共に、連続回数が上限回数に達したか否かを判定するために用いられる。パチンコ機50の電源投入による初期化時や大当り発生時に、連続カウンタには上限回数が設定される。そして、連続回数が上限回数に到達すると、連続カウンタが0になり、連続時短機能が作動して時短状態に移行すると共に、連続時短機能の作動後は、新たに大当りが発生するまで連続カウンタに上限回数が設定されない。このため、一旦連続時短機能が作動すると、該作動により移行した時短状態が終了しても、新たに大当りが発生するまでは連続カウンタは0のままとなる。したがって、S270では、連続時短機能の作動による時短状態への移行済であるか否かが判定される。
S285では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係るリーチ判定用乱数や変動パターン決定用乱数や変動パターンテーブル等に基づき、特別図柄の変動時間等を決定する。続くS290では、主制御装置80は、連続時短機能の作動、又は、時短当選により時短機能をさせるため、新たに移行する時短状態の継続回数を設定し、図9のS260に移行する。
一方、S295では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る大当り決定用乱数に基づき、時短当選が発生したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S295:yes)、主制御装置80は、時短図柄を確定表示することを決定し(S300)、S305に移行する。なお、複数の種類の時短図柄が設けられている場合には、大当り決定用乱数、又は、大当り決定用乱数及び大当り図柄決定用乱数に基づき、確定表示する時短図柄の種類を決定しても良い。一方、否定判定の場合には(S295:no)、S310に移行する。
S305では、主制御装置80は、遊技状態が通常状態であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S305:yes)、S285に移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S305:no)、S310に移行する。
S310では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係るリーチ判定用乱数や変動パターン決定用乱数や変動パターンテーブル等に基づき、特別図柄の変動時間等を決定する。そして、続くS315では、主制御装置80は、確変状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数(以後、確変残り回数)を示すカウンタ、及び、時短状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数(以後、時短残り回数)を示すカウンタの更新等を行い、図9のS260に処理を移行する。
S260では、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、大当り抽選後の第1保留記憶の数を示す第1保留数コマンドと、大当り抽選後の第2保留記憶の数を示す第2保留数コマンドとを送信する。また、消化した保留記憶に対応する特図の変動表示を開始すると共に、サブ統合制御装置83に対し特別図柄の変動時間等を示す変動開始コマンドを送信することで図柄演出を開始させる。さらに、サブ統合制御装置83に対し、停止表示させる演出図柄を指示する図柄指定コマンドを送信し、本処理を終了する。
続いて図11に関して、第1特図或いは第2特図の変動表示中に移行するS320では、主制御装置80は、特図の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S320:yes)、S325に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S320:no)、本処理を終了する。
S325では、主制御装置80は、特図の変動表示を終了し、特図の確定図柄を表示させると共に、サブ統合制御装置83に対し演出図柄の確定表示を行わせる図柄確定コマンドを送信し、本処理を終了する。
続いて図12に関して、特図の確定表示中に移行するS330では、主制御装置80は、特図の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S330:yes)、S335に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S330:no)、本処理を終了する。
S335では、主制御装置80は、特図の確定表示を終了し、S340に処理を移行する。
S340では、主制御装置80は、確定表示されていた特図が大当り時のものであるかを判定し、肯定判定の場合には(S340:yes)、S345に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S340:no)、S380に処理を移行する。
S345では、主制御装置80は、確変状態であることを示す確変フラグを参照すると共に、確変フラグがセットされている場合には確変フラグをクリアし(S350)、その後、S355に処理を移行する。
S355では、主制御装置80は、時短状態であることを示す時短フラグを参照すると共に、時短フラグがセットされている場合には時短フラグをクリアし(S360)、その後、S365に処理を移行する。
そして、主制御装置80は、条件装置作動開始処理(S365)、役物連続作動装置作動開始処理(S370)を実行すると共に、大当り抽選での当選を通知するコマンドや、大当り遊技の種類や特典内容等を通知するコマンドをサブ統合制御装置83に送信し(S375)、本処理を終了する。
一方、S340にて否定判定が得られた場合に移行するS380では、主制御装置80は、確変フラグを参照し、該フラグがセットされている場合には(S380:yes)、確変残り回数を参照する(S385)。そして、確変残り回数が0である場合には(S385:yes)、確変フラグをクリアし(S390)、S395に処理を移行する。
S395では、主制御装置80は、時短フラグを参照し、時短フラグがセットされている場合には(S395:yes)、時短残り回数を参照する(S400)。そして、時短残り回数が0である場合には(S400:yes)、時短フラグをクリアし(S405)、S410に処理を移行する。
S410では、主制御装置80は、連続時短機能、又は、時短当選による時短機能の作動が開始されるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S410:yes)、S415に移行し、否定判定が得られた場合には(S410:no)、S430に移行する。
S415では、主制御装置80は、時短フラグをセットし、続くS420では、連続時短機能の作動、又は、時短当選により移行する時短状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数を設定し、S430に移行する。
S430では、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、現在の遊技状態、及び、確変残り回数や時短残り回数を通知する状態指定コマンドを送信する状態指定コマンド送信処理を実行し、本処理を終了する。
(7)大当り遊技処理について
次に、大当り遊技を行う大当り遊技処理について、図13~16のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、当否判定処理に続いて実行される。
S500では、主制御装置80は、役物連続作動装置の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S500:yes)、S510に処理を移行し、否定判定の場合には(S500:no)、本処理を終了する。
S510では、主制御装置80は、大入賞口20の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S510:yes)、図14のS550に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S510:no)、S515に処理を移行する。
S515では、主制御装置80は、大当り遊技における各ラウンドのインターバル中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S515:yes)、図15のS600に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S515:no)、S520に処理を移行する。
S520では、主制御装置80は、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S520:yes)、図16のS645に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S520:no)、S525に処理を移行する。
S525では、主制御装置80は、大当り抽選で大当りとなった後、大当り遊技が開始されるまでに行われる大当り開始演出の演出時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S525:yes)、S530に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S525:no)、本処理を終了する。
S530では、主制御装置80は、大当り図柄に対応する開放パターンに従い大入賞口20を開放させる大入賞口開放処理を実行する(第1Rの大当り遊技を実行する)と共に、ラウンド数を示す開放カウンタに1を設定し(S535)、本処理を終了する。なお、この時、主制御装置80は、第1Rが開始されることを示すコマンドを、サブ統合制御装置83に送信しても良い。
続いて図14に関して、大入賞口20の開放中に移行するS550では、主制御装置80は、大入賞口20に入賞した遊技球の数が10個となったか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S550:yes)、S560に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S550:no)、S555に処理を移行する。
S555では、主制御装置80は、開放パターンに応じて定められる大入賞口20の開放時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S555:yes)、S560に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S555:no)、本処理を終了する。
S560では、主制御装置80は、大入賞口20を閉鎖させる大入賞口閉鎖処理を実行し、S565に処理を移行する。
S565では、主制御装置80は、大当り遊技の各ラウンドのインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、本処理を終了する。
続いて図15に関して、各ラウンドのインターバル中に移行するS600では、主制御装置80は、開放カウンタと大当り遊技の開放パターンとに基づき、最終ラウンドに到達しているか否かを判定し、肯定判定の場合には(S600:yes)、S605に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S600:no)、S615に処理を移行する。
S605では、主制御装置80は、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行すると共に、開放カウンタをクリアし(S610)、本処理を終了する。
一方、S615では、主制御装置80は、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S615:yes)、S620に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S615:no)、本処理を終了する。
S620では、主制御装置80は、大入賞口20を開放させる大入賞口開放処理を実行すると共に、ラウンド数を示す開放カウンタをインクリメントし(S625)、本処理を終了する。なお、この時、主制御装置80は、新たに開始されるラウンドを示すコマンドを、サブ統合制御装置83に送信しても良い。
続いて図16に関して、大当り遊技の終了演出中に移行するS645では、主制御装置80は、該終了演出の時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S645:yes)、S650に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S645:no)、本処理を終了する。
続くS650,S655では、主制御装置80は、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、S660に処理を移行する。
S660では、主制御装置80は、大当り遊技後の遊技状態が確変状態且つ時短状態であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S660:yes)、S665に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S660:no)、S680に処理を移行する。
S665では、主制御装置80は、大当り図柄に応じて先に決定された確変状態や時短状態の継続回数等を設定する。また、確変フラグと時短フラグとをセットし(S670)、S695に処理を移行する。
一方、S680では、主制御装置80は、大当り遊技の終了後に時短状態となるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S680:yes)、S685に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S680:no)、S695に処理を移行する。
S685では、主制御装置80は、大当り図柄に応じて先に決定された時短状態の継続回数等を設定する。また、時短フラグをセットし(S690)、S695に処理を移行する。
S695,S700では、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドと、大当り遊技終了後の遊技状態、及び、確変状態や時短状態の継続回数を通知する状態指定コマンドを送信し、本処理を終了する。
(8)演出について
本実施形態のパチンコ機50は、大当り抽選で大当りと時短当選とに当選する構成であるが、上述したように、本実施形態のパチンコ機50は、大当り抽選にて大当りと小当りと時短当選とに当選するパチンコ機としても構成され得る。さらに、本実施形態のパチンコ機50は、例えば、小当りが発生し、大当りが発生しないパチンコ機としても構成され得るし、時短当選が発生しないパチンコ機としても構成され得る。そして、以下の説明は、本実施形態の演出を、大当り抽選で大当りと時短当選とに当選するパチンコ機に限らず、大当り抽選で、大当り、小当り、及び時短当選のうちの少なくとも1つに当選するパチンコ機に適用する場合について説明しており、以下の説明における大当り抽選での当選とは、大当り、小当り、又は時短当選のいずれかに当選することを意味する。また、以後、大当り抽選で当選しないことを、ハズレと記載する。
パチンコ機50では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からのコマンドに基づき演出図柄制御装置82等を制御し、演出図柄表示装置6の演出画面やスピーカ66等を介して各種演出を行う。この他にも、演出は、例えば、触覚デバイス69により遊技者の触覚を介して行われても良いし、LEDを点灯させたり、導光板を発光させたり、スピーカ66から所定の音声を出力したり、役物を動かしたりすることで行われても良い。
また、パチンコ機50は、複数の種類の演出モードを備えており、演出モードに応じた態様で、これらの演出が行われる。演出モードは、例えば、現在の遊技状態に応じて定められる。本実施形態では、一例として、通常状態中に移行する演出モードである通常モードと、時短状態且つ低確率状態、又は、時短状態且つ高確率状態である場合に移行する演出モードである特典モードとが設けられている。
具体的には、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からの変動開始コマンド等に基づき、演出画面にて、大当り抽選の結果を報知する図柄演出を行う。図柄演出では、一例として、3つの演出図柄の変動表示が行われ、これらの演出図柄を全て停止表示した後、さらにこれらを確定表示することで、大当り抽選の結果が報知される。また、図柄演出の態様として、大当り抽選での当選(換言すれば、大当り抽選の結果)を示唆又は報知するリーチ演出が設けられている。なお、示唆するとは、所定の期待度(換言すれば、100%未満の所定の確率)にて、大当り抽選での当選等といった所定の事象が発生することを意味する。そして、リーチ演出には、期待度の低いノーマルリーチや、期待度の高いSPリーチが設けられている。
また、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からの保留数コマンド等に基づき、第1及び第2保留記憶に対応する保留図柄を演出画面に表示する保留演出を行う。さらに、保留記憶が消化された後には、該保留記憶に対応する保留図柄に替えて変動中図柄を表示する変動中演出が行われる。変動中演出は、消化された保留記憶に基づく大当り抽選に対応する図柄演出と並行して行われる。
また、サブ統合制御装置83は、例えば、演出画面にて、図柄演出と共に、該図柄演出にて結果が報知される大当り抽選で当りが発生することを示唆又は報知する予告演出を行う。予告演出は、当選を示唆又は報知する大当り抽選の実行後に開始される。
また、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からのコマンドに基づき、演出画面を介して、大当り遊技の進行状況を報知する大当り演出を行う。大当り演出は、例えば、大当り遊技の総ラウンド数や、大当り遊技後の遊技状態等に応じた態様で行われ、例えば、現在のラウンドや、大当り遊技にて遊技者が獲得した総賞球数や、大当り遊技における差玉数や、連チャン中に行われた大当り遊技での総賞球数や差玉数等が表示される。なお、差玉数とは、総賞球数から発射された遊技球数を引いた数を意味する。
さらに、サブ統合制御装置83は、例えば、主制御装置80から受信した第1又は第2保留記憶に対応する先読みコマンドが示す先読み結果に基づき、先読みコマンドに対応する保留記憶(以後、対象保留記憶とも記載)に基づく大当り抽選での当選を示唆又は報知する先読み演出を行う。先読み演出は、対象保留記憶の生成後、対象保留記憶に基づき行われた大当り抽選についての図柄演出(換言すれば、特図の変動表示)が終了するまでの期間におけるいずれかのタイミングに開始される。なお、対象保留記憶についての図柄演出中には先読み演出が開始されないようにしても良い。
(9)SPリーチとしての特定演出について
本実施形態では、上述したSPリーチの1つとして、特定演出が設けられている。なお、特定演出は、SPリーチに限らず、例えば、ノーマルリーチ、予告演出、先読み演出等のように、特図の変動表示により大当り抽選の結果が報知する前に、該大当り抽選の結果を示唆又は報知する演出として構成されていても良い。特定演出は、主人公キャラクタと敵キャラクタとのバトルがストーリーとして展開し、バトルの展開等により大当り抽選の結果を示唆又は報知する演出として構成されており、少なくとも第1~第3段階を有する。なお、第2段階は第1段階の後に移行し、第3段階は第2段階の後に移行する。また、各段階では、いずれかの1つ(又は複数)の演出パターンに従い演出が行われる。
具体的には、各段階で出現し得る演出パターンとして、100%の確率にて大当り抽選で当選することを報知する報知パターンと、該当選を報知しない(換言すれば、大当り抽選でのハズレを示唆する)非報知パターンとが設けられている。そして、第1段階で非報知パターンが出現した場合には、第1段階の後に第2段階に移行し、第2段階で非報知パターンが出現した場合には、第2段階の後に第3段階に移行する。なお、第3段階で非報知パターンが出現することで、大当り抽選でハズレとなることを報知しても良い。一方、第1、第2段階で報知パターンが出現した場合には、次の段階に移行しても良いし、しなくても良い。また、先行する段階で報知パターンが出現した場合であっても、該段階の後に移行する段階で再び報知パターンが出現しても良い。
また、各段階では、少なくとも1種類の報知パターンと、少なくとも1種類の非報知パターンが出現し得る。また、第2段階で出現し得る報知パターンの種類は、第1及び第3段階の各々で出現し得る報知パターンの種類よりも多い。
ここで、第2段階で最初に報知パターンが出現する特定演出を、通常報知態様とし、第1又は第3段階で最初に報知パターンが出現する特定演出を、特別報知態様とする。大当り抽選で当選する際に行われる特定演出は、特別報知態様であるよりも通常報知態様である確率が高い。つまり、多くのケースでは、報知パターンは、第2段階にて最初に出現する。
また、特別報知態様の特定演出が行われる大当り抽選で当選した場合には、通常報知態様の特定演出が行われる大当り抽選で当選した場合に比べ、大当り遊技の後に、遊技者により有利な遊技状態に移行する確率が高い。本実施形態では、一例として、特別報知態様の特定演出が行われる大当り抽選で当選した場合には、通常報知態様の特定演出が行われる大当り抽選で当選した場合よりも高い確率で、特に有利な特典状態に移行する。なお、特に有利な特典状態とは、例えば、時短状態且つ高確率状態や、継続回数が100回である特典状態等のように、他の特典状態(以後、通常の特典状態)に比べて遊技者に有利な特典状態を意味する。一方、通常報知態様が行われる大当り抽選で当選した場合には、特別報知態様が行われる大当り抽選で当選した場合よりも高い確率で、通常状態や、通常の特典状態に移行する。
さらに、最初又は2回目以降に出現した報知パターンの種類により、大当り抽選での当選により遊技者に付与される利益の内容が示唆又は報知されても良い。具体的には、例えば、該報知パターンの種類により、大当り抽選で大当り、小当り、時短当選のいずれが発生するか示唆又は報知されても良いし、大当り遊技のラウンド数が示唆又は報知されても良いし、大当り遊技後にどの遊技状態に移行するかが示唆又は報知されても良い。
なお、特定演出には、報知パターン及び非報知パターン以外の演出パターンが設けられていても良い。具体的には、例えば、大当り抽選での当選、大当り、小当り、又は時短当選の発生を示唆する示唆パターンや、大当り抽選での当選により行われる大当り遊技の後、特典状態に移行することや、特典状態の内容を示唆する演出パターンが設けられていても良い。また、このような演出パターンは、報知パターンや非報知パターンに替わって各段階にて出現しても良いし、各段階で報知パターンや非報知パターンが出現する前又は後に出現しても良い。
(10)特定演出の具体例
本実施形態では、一例として、報知パターンでは、主人公キャラクタに有利にバトルが展開し、非報知パターンでは、主人公キャラクタに不利にバトルが展開する。そして、特定演出の第1~第3段階での大まかなバトルの展開は、一例として、次のようになる。すなわち、第1段階では、主人公キャラクタが敵キャラクタに対し先制攻撃を行うか(報知パターン)、又は、敵キャラクタが主人公キャラクタに対し先制攻撃を行い(非報知パターン)、敵キャラクタが先制攻撃を行うと第2段階に移行する。また、第2段階では、主人公キャラクタが敵キャラクタに反撃するか(報知パターン)、又は、敵キャラクタからの先制攻撃により主人公キャラクタが倒れ、敵キャラクタへの反撃ができない(非報知パターン)という展開になり、バトルが一旦完結する。そして、反撃ができない場合には、さらに第3段階に移行し、第3段階では、倒れた主人公キャラクタが起き上がって反撃の構えを見せるか(報知パターン)、又は、主人公キャラクタが倒れたままとなる(非報知パターン)。無論、バトルの展開は、このようなものに限らず、適宜定められる。
図17に記載されているように、本実施形態では、一例として、第1及び第3段階では、それぞれ、1種類の報知パターンと1種類の非報知パターンとが出現し得、第2段階では、3種類の報知パターンと1種類の非報知パターンとが出現し得る。無論、各段階で出現し得る報知パターン及び非報知パターンの種類の数は、これに限らず、適宜選択され得る。すなわち、第1、第3段階にて、複数の種類の報知パターンが出現しても良いし、各段階において、複数の種類の非報知パターンが出現しても良い。
また、第2段階に報知パターンが出現する場合には、出現した報知パターンの種類により、大当り抽選での当選により付与される利益の内容が示唆又は報知されても良い。具体的には、例えば、図17における「(c)味方キャラクタが出現して敵キャラクタに反撃」するという報知パターンが出現する場合には、大当り遊技の総ラウンド数が多いこと(10R)や、大当り遊技後に、上述した特に有利な特典状態に移行することが示唆又は報知されても良い。また、第2段階にて上記(c)の演出パターンが出現する場合には、味方キャラクタの種類により、大当り抽選での当選の種類や、大当り遊技のラウンド数や、大当り遊技後の遊技状態の内容が示唆又は報知されても良い。
また、各段階における各演出パターンにおいて、演出画面800には、主人公キャラクタ810と敵キャラクタ820とのバトルの動画に加え、バトルの展開の補足説明が表示されても良い。図18(a)は、第1段階で出現し得る報知パターンの一例を示しており、図18(b)は第2段階、図18(c)は第3段階で出現し得る非報知パターンの一例を示している。図18の830~832のように、文字により補足説明を行っても良いし、主人公キャラクタ810や敵キャラクタ820の残りの体力を示すバーグラフ811、821により、バトルが主人公キャラクタと敵キャラクタとのどちらに有利に展開しているかを示しても良い。なお、文字による補足説明は、音声により行われても良い。
第3段階の報知パターン及び非報知パターンでは、主人公キャラクタ又は敵キャラクタによる攻撃が行われないため、バトルの展開がわかり難くなる恐れがある。これに対し、上述した補足説明を行うことで、主人公キャラクタと敵キャラクタとのどちらが有利であるかがわかり易くなり、第3段階であってもバトルの展開を把握し易くなる。
この他にも、第1段階で最初に報知パターンが出現した場合においても、第2段階に移行し、第2段階においてさらに報知パターンが出現するようにしても良い。上述したように、第2段階で出現し得る報知パターンの種類は最も多く、特定演出のバトルは第2段階で一旦完結する。このため、第1段階で報知パターンが出現した場合であっても、第2段階に移行してさらに報知パターンを出現させることで、多彩な演出を提供できると共に、特定演出のバトルを完結させることができ、遊技者を楽しませることができる。
また、予告演出や先読み演出により大当り抽選の結果が報知された後に、同様にして、該大当り抽選についての特定演出が行われても良い。遊技者は大当り抽選の結果を既に把握しているものの、特定演出にて新たな演出パターンの組み合わせが出現する可能性もあり、遊技者を楽しませることができる。また、遊技者は、大当り抽選での当選時に特定演出にてどのような演出パターンの組み合わせが出現するかを確かめることで、特定演出をより一層楽しむことができる。
(11)大当り遊技中の特定演出について
大当り遊技中に上述した特定演出を行うことで、該大当り遊技の終了後における遊技状態を示唆又は報知しても良い。大当り遊技中の特定演出は、SPリーチとしての特定演出と同様に構成される。なお、大当り遊技中の特定演出は、所謂昇格演出として構成されていても良い。すなわち、大当り遊技後の遊技状態が演出から把握できない場合や、大当り遊技後の遊技状態が通常状態や上述した通常の特典状態であることが演出により既に報知されている場合に、特定演出を行っても良い。そして、特定演出により、大当り遊技後に、特典状態に移行することや、既に報知されている遊技状態よりも有利な特典状態に移行することが報知されても良い。
なお、特定演出における第1~第3段階の演出は、大当り遊技におけるいずれか1つのラウンド中に行われても良い。また、第1~第3段階の演出は、複数のラウンドに跨って行われても良く、この場合、各段階は、大当り遊技における連続する3つのラウンドの各々に対応して行われても良いし、ラウンドの消化と連動することなく行われても良い。
また、大当り遊技中の特定演出では、報知パターンは、100%の確率で大当り遊技の終了後に特典状態に移行することを報知する。より詳しくは、報知パターンは、単に特典状態に移行することを報知しても良いし、特に有利な特典状態への移行を報知しても良い。一方、非報知パターンは、大当り遊技の終了後に、報知パターンにより移行が報知される特典状態への移行を報知しない。換言すれば、非報知パターンは、通常状態への移行や、通常の特典状態への移行を示唆する。
また、第3段階で非報知パターンが出現した場合には、大当り遊技後における通常状態への移行や、通常の特典状態への移行を示唆するものとしても良い。
また、大当り遊技中の特定演出においても、同様にして通常報知態様及び特別報知態様が存在するが、大当り遊技後に、報知パターンにより移行が報知される特典状態に移行する際に行われる特定演出は、特別報知態様であるよりも通常報知態様である確率が高い。つまり、大当り遊技中の特定演出においても、多くのケースでは、報知パターンは第2段階にて最初に出現する。
また、特別報知態様の特定演出が行われる場合には、通常報知態様の特定演出が行われる場合に比べ、大当り遊技後に、特に有利な特典状態に移行する確率が高くなっていても良い。
また、最初又は2回目以降に出現した報知パターンの種類により、例えば、大当り遊技後に移行する特典状態の内容、すなわち、高確率状態に移行するか否かや、特典状態の継続回数が示唆又は報知されても良い。
また、大当り遊技中の特定演出においても、報知パターン及び非報知パターン以外の演出パターンが設けられていても良い。具体的には、例えば、高確率状態への移行や、継続回数が100回であることを示唆する示唆パターンが設けられていても良い。
なお、大当り遊技中の特定演出もまた、SPリーチとしての特定演出と同様にしてバトルが展開しても良い(図17、18参照)。また、第2段階に報知パターンが出現する場合には、出現した報知パターンの種類により、大当り遊技後に移行する特典状態の内容が示唆又は報知されても良い。具体的には、例えば、「(c)味方キャラクタが出現して敵キャラクタに反撃」するという演出パターンが出現する場合には、大当り遊技後に特に有利な特典状態に移行すること等が示唆又は報知されても良い。また、第2段階にて上記(c)の演出パターンが出現する場合には、味方キャラクタの種類により、大当り遊技後の遊技状態の内容が示唆又は報知されても良い。
(12)第1特定演出処理について
次に、SPリーチとして構成された特定演出を実行する第1特定演出処理について、図19のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的に実行される。
S900では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S900:yes)、S905に移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S900:no)、S915に移行する。
S905では、サブ統合制御装置83は、変動開始コマンドに基づき特図の変動表示時間を特定し、該変動表示時間に基づき特定演出を実行するか否かを決定する。続くS910では、サブ統合制御装置83は、図柄演出を開始し、本処理を終了する。
S915では、サブ統合制御装置83は、図柄演出中に特定演出を実行するか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S915:yes)、S920に移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S915:no)、本処理を終了する。
S920では、サブ統合制御装置83は、特定演出の第1段階の開始タイミングが到来したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S920:yes)、第1段階の演出を開始し(S925)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S920:no)、サブ統合制御装置83は、S930に移行する。
S930では、サブ統合制御装置83は、特定演出の第2段階の開始タイミングが到来したか否かを判定する。具体的には、例えば、第1段階で出現した非報知パターンの演出が終了したタイミングを、第2段階の開始タイミングとしても良い。そして、サブ統合制御装置83は、肯定判定が得られた場合には(S930:yes)、第2段階の演出を開始し(S935)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S930:no)、サブ統合制御装置83は、S940に移行する。
S940では、サブ統合制御装置83は、特定演出の第3段階の開始タイミングが到来したか否かを判定する。具体的には、例えば、第2段階で出現した非報知パターンの演出が終了したタイミングを、第3段階の開始タイミングとしても良い。そして、サブ統合制御装置83は、肯定判定が得られた場合には(S940:yes)、第3段階の演出を開始し(S945)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S940:no)、サブ統合制御装置83は、本処理を終了する。
(13)第2特定演出処理について
次に、大当り遊技中に行われる特定演出を実行する第2特定演出処理について説明する。第2特定演出処理は、第1特定演出処理と同様の処理であるが一部が相違している。このため、以下では、図19のフローチャートを参照しつつ、第1特定演出処理に対する相違点を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的に実行される。
第2特定演出処理のS900では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からのコマンドに基づき、大当り遊技が開始されるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S900:yes)、S905に移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S900:no)、S915に移行する。
S905では、サブ統合制御装置83は、大当り遊技中に特定演出を行うか否かを決定する。続くS910では、サブ統合制御装置83は、大当り演出を開始し、本処理を終了する。
S915では、サブ統合制御装置83は、大当り遊技中に特定演出を実行するか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S915:yes)、S920に移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S915:no)、本処理を終了する。
なお、S920~S945は、第1特定演出処理と同様であるため、説明を省略する。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態のパチンコ機50において、SPリーチ等としての特定演出を行わない構成としても良いし、大当り遊技中の特定演出を行わない構成としても良い。また、特定演出において、特図の大当り抽選に替えて、普通図柄の抽選の結果を示唆又は報知するようにしても良い。このような構成を有する場合であっても、同様の効果が得られる。
(2)上記実施形態の特定演出では、主人公キャラクタと敵キャラクタとのバトルが、ストーリーとして展開する。しかし、特定演出では、異なる態様のバトルがストーリーとして展開しても良いし、例えば、主人公キャラクタが洞窟を探検し、宝物を見つける等といった、バトルとは異なるストーリーが展開しても良い。このような場合であっても、特定演出を上記実施形態と同様に構成できる。
(3)記実施形態のパチンコ機50を、連続時短機能が設けられていない構成としても良い。そして、特定演出では、上記実施形態と同様にして、大当り抽選で大当り又は小当りが発生することを示唆又は報知するようにしても良い。このような場合であっても、同様の効果が得られる。
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
上記実施形態のパチンコ機50が弾球遊技機の一例に相当し、サブ統合制御装置83等が演出手段の一例に相当する。
また、当否判定処理のS260、S325が変動手段の一例に相当する。また、大当り遊技処理のS670、S690が、移行手段の一例に相当する。
1…遊技盤、3…遊技領域、5…センターケース、6…演出図柄表示装置、7…普通図柄表示装置、8…普図保留数表示装置、9…第1特図表示装置、10…第2特図表示装置、11…第1始動口、12…第2始動口、20…大入賞口、22…普通図柄作動ゲート、50…パチンコ機、80…主制御装置、81…払出制御装置、82…演出図柄制御装置、83…サブ統合制御装置。

Claims (1)

  1. 始動口への入球に起因して抽選を行うと共に、前記抽選での当選に起因して大当り遊技を行い、遊技状態として、通常状態と、前記通常状態よりも遊技者に有利な遊技が行われる少なくとも1種類の特典状態とが設けられている弾球遊技機であって、
    前記大当り遊技の終了後、前記遊技状態を、前記通常状態又は前記特典状態に移行させる移行手段と、
    前記大当り遊技の実行中に、該大当り遊技の終了後に移行する前記遊技状態を示唆又は報知する特定演出を行う演出手段と、を備え、
    前記特定演出は、第1段階と、前記第1段階の後に移行する第2段階と、前記第2段階の後に移行する第3段階とを少なくとも有し、
    前記第1~3段階における演出パターンとして、それぞれ、前記特典状態への移行を報知する報知パターンと、該移行を報知しない非報知パターンとが設けられており、前記第1~第3段階の各々では、これらの演出パターンのうちのいずれかが出現し、
    前記第1段階にて前記非報知パターンが出現した場合には、該第1段階の後に前記第2段階に移行し、前記第2段階にて前記非報知パターンが出現した場合には、該第2段階の後に前記第3段階に移行し、
    前記第2段階に出現し得る前記報知パターンの種類は、前記第1段階及び前記第3段階の各々にて出現し得る前記報知パターンの種類よりも多く、
    前記特典状態に移行する前記大当り遊技の実行中に行われる前記特定演出では、前記第1段階又は前記第3段階で最初に前記報知パターンが出現する確率よりも、前記第2段階にて最初に前記報知パターンが出現する確率の方が高いこと、
    を特徴とする弾球遊技機。
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