JP2022184621A - 圧縮空気貯蔵発電システム - Google Patents

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Akira Fujisawa
正剛 戸島
Masatake Toshima
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Abstract

Figure 2022184621000001
【課題】CAES発電システムにおいて、充電運転と放電運転の切り替えによって生じる熱エネルギー損失を抑制する
【解決手段】CAES発電システム1は、空気を圧縮する圧縮機11と、圧縮機11を駆動するモータ14と、圧縮機11により圧縮された圧縮空気を貯蔵する蓄圧タンク12と、蓄圧タンク12から供給された圧縮空気を膨張させる膨張機13と、膨張機13により駆動される発電機15と、相対的に低温の熱媒を用いて圧縮機11から吐出される圧縮空気を冷却する冷却機能および相対的に高温の熱媒を用いて膨張機13に給気される圧縮空気を加熱する加熱機能を有する熱交換器30と、熱交換器30の冷却機能と加熱機能を切り替える熱交換切替部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮空気貯蔵発電システムに関する。
風力または太陽光等の再生可能エネルギーを利用した発電は、気象条件に依存するため、出力が安定しないことがある。適時に必要な電力を得るためには、エネルギー貯蔵システムを使用する必要がある。そのようなシステムとして、例えば、圧縮空気貯蔵(CAES:compressed air energy storage)発電システムが知られている。
CAES発電システムは、再生可能エネルギーを用いて圧縮機を駆動して圧縮空気を製造し、圧縮空気をタンクなどに貯蔵し、必要なときに圧縮空気を使用してタービン発電機を駆動して発電するものである。
また、熱交換器を利用して運転効率を向上させたCAES発電システムが知られている(例えば特許文献1参照)。当該CAES発電システムでは、圧縮機および電動機の運転(以降、充電運転ともいう。)の際に圧縮側熱交換器にて圧縮機から吐出された圧縮空気の熱を回収する。そして、膨張機および発電機の運転(以降、放電運転ともいう。)の際に圧縮側熱交換器とは別の膨張側熱交換器にて膨張機で膨張する前の圧縮空気に回収した熱を戻す。このようにして、圧縮熱を有効利用して発電効率を向上させている。
特開2016-211464号公報
上記CAES発電システムでは、放電運転から切り替えて充電運転を実行すると、放電運転中に上昇した膨張側熱交換器および付随する熱媒配管の温度が放電運転の休止中に低下して熱エネルギーを損失する。その後に充電運転から切り替えて放電運転を実行しても、しばらくの間は高温熱媒の熱が膨張側熱交換器および付随する熱媒配管を暖めるために使用され、熱エネルギーが浪費される。
同様に、上記CAES発電システムでは、充電運転から切り替えて放電運転を実行すると、充電運転中に上昇した圧縮側熱交換器および付随する熱媒配管の温度が低下して熱エネルギーを損失する。その後に放電運転から切り替えて充電運転を再開しても、しばらくの間は圧縮機から吐出された圧縮空気の熱が圧縮側熱交換器および付随する熱媒配管を暖めるために使用され、熱エネルギーが浪費される。
本発明は、CAES発電システムにおいて、充電運転と放電運転の切り替えによって生じる熱エネルギー損失を抑制することを課題とする。
本発明の第1の態様は、
空気を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機を駆動する電動機と、
前記圧縮機により圧縮された圧縮空気を貯蔵する蓄圧部と、
前記蓄圧部から供給された前記圧縮空気を膨張させる膨張機と、
前記膨張機により駆動される発電機と、
相対的に低温の熱媒を用いて前記圧縮機から吐出される前記圧縮空気を冷却する冷却機能および相対的に高温の熱媒を用いて前記膨張機に給気される前記圧縮空気を加熱する加熱機能を有する熱交換器と、
前記熱交換器の前記冷却機能と前記加熱機能を切り替える熱交換切替部と
を備える、圧縮空気貯蔵発電システムを提供する。
この構成によれば、圧縮機と膨張機に対して共通の熱交換器が設けられており、充電運転と放電運転で共通の熱交換器を使用する。従って、充電運転においても放電運転においても共通の熱交換器や付随する熱媒配管が使用されるため、充電運転と放電運転の切り替えによって熱交換器および付随する熱媒配管の温度が低下することを抑制できる。そのため、充電運転と放電運転の切り替えによって生じる熱エネルギー損失を抑制できる。これにより、充電運転から放電運転に切り替えてすぐに所望の発電出力を確保でき、放電運転から充電運転に切り替えてすぐに所望の温度の熱媒を確保できる。
前記圧縮空気貯蔵発電システムは、
前記圧縮空気が前記圧縮機から前記熱交換器に流れる第1空気流路と、
前記圧縮空気が前記熱交換器から前記膨張機に流れる第2空気流路と、
前記第1空気流路に設けられた第1空気弁と、
前記第2空気流路に設けられた第2空気弁と
をさらに備えてもよい。
この構成によれば、第1空気弁および第2空気弁によって圧縮空気の流れを簡易に制御できる。従って、圧縮空気の流路を具体的に簡易に設計できる。
前記圧縮空気貯蔵発電システムは、
前記圧縮空気が前記圧縮機から合流点に流れる第1空気流路と、
前記圧縮空気が前記合流点から前記膨張機に流れる第2空気流路と、
前記圧縮空気が前記合流点および前記熱交換器の間で流れる第3空気流路と、
前記合流点に設けられた三方弁と
をさらに備えてもよい。
この構成によれば、三方弁によって圧縮空気の流れを簡易に制御できる。従って、圧縮空気の流路を具体的に簡易に設計できる。
前記圧縮機および前記膨張機は、圧縮膨張兼用機として一体的に構成され、前記電動機および前記発電機は、電動発電兼用機として一体的に構成されてもよい。
この構成によれば、CAES発電システムを小型化できる。また、圧縮膨張兼用機および電動発電兼用機は、充電運転と放電運転の切り替えを前提としているため、本システムを有効に機能させることができる。
前記圧縮空気貯蔵発電システムは、
前記相対的に低温の熱媒を貯蔵する低温蓄熱部と、
前記相対的に高温の熱媒を貯蔵する高温蓄熱部と
前記相対的に低温の熱媒が前記低温蓄熱部から前記熱交換器を通るとともに加熱されて前記高温蓄熱部に流れる第1熱媒流路と、
前記相対的に高温の熱媒が前記高温蓄熱部から前記熱交換器を通るとともに冷却されて前記低温蓄熱部に流れる第2熱媒流路と
をさらに備えてもよく
前記熱交換切替部は、
前記第1熱媒流路に設けられた第1熱媒弁と、
前記第2熱媒流路に設けられた第2熱媒弁と
を含んでいてもよい。
この構成によれば、第1熱媒弁および第2熱媒弁によって熱媒の流れを簡易に制御できる。従って、熱媒の流路を具体的に簡易に設計できる。
前記熱交換器では、前記相対的に低温の熱媒が下側を流れ、前記相対的に高温の熱媒が上側を流れてもよい。
この構成によれば、熱交換器において加熱された周囲空気は上方へと流れ、冷却された周囲空気は下方へと流れるため、効率的な熱交換を実現できる。
本発明によれば、CAES発電システムにおいて、充電運転と放電運転の切り替えによって生じる熱エネルギー損失を抑制できる。
本発明の第1実施形態における充電運転状態のCAES発電システムの概略構成図。 本発明の第1実施形態における放電運転状態のCAES発電システムの概略構成図。 充電運転状態の熱交換器の模式的な斜視図。 放電運転状態の熱交換器の模式的な斜視図。 変形例における充電運転状態のCAES発電システムの概略構成図。 変形例における放電運転状態のCAES発電システムの概略構成図。 第2実施形態における充電運転状態のCAES発電システムの概略構成図。 第2実施形態における放電運転状態のCAES発電システムの概略構成図。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における充電運転状態のCAES発電システム1の概略構成図である。また、図2は、本発明の第1実施形態における放電運転状態のCAES発電システム1の概略構成図である。
図1を参照して、充電運転において、CAES発電システム1は、発電所2から供給された電力を利用して圧縮空気を製造し、当該圧縮空気を貯蔵する。図2を参照して、放電運転において、CAES発電システム1は、貯蔵した圧縮空気を利用して発電する。これにより、発電所2で発電した電力を圧縮空気の態様で貯蔵するとともに需要先3に適時に電力を供給できる。
発電所2は、風力発電所または太陽光発電所などの再生可能エネルギーを利用したものであり得る。また、発電所2は、火力発電所または原子力発電所などの再生可能エネルギーを利用しないものであってもよい。また、需要先3は、工場などの電力需要が見込まれる設備であり得る。
図1,2を参照して、CAES発電システム1では、破線で示す空気流路10と、実線で示す熱媒流路20とが設けられている。なお、一点鎖線は、模式的に電気の流れを示している。
まず、空気流路10について説明する。
CAES発電システム1は、空気流路10において、圧縮機11と、蓄圧タンク(蓄圧部)12と、膨張機13と、熱交換器30とを有している。これらは、空気配管10a~10fにより流体的に接続され、その内部には空気が流れている。
本実施形態では、圧縮機11は、スクリュ式であり、雌雄一対のスクリュロータ(図示せず)を有している。スクリュロータにはモータ(電動機)14が機械的に接続されており、モータ14は発電所2で発電された電力を利用してスクリュロータを回転駆動する。圧縮機11は、空気配管10aを通じて外気を吸気し、内部で圧縮し、空気配管10bを通じて圧縮空気を吐出する。代替的には、圧縮機11は、ターボ式、スクロール式、またはレシプロ式等の別の種類のものであってもよい。
空気配管10bは、膨張機13から延びる空気配管10cと合流点P1にて合流している。合流点P1からは、空気配管10dが、熱交換器30まで延びている。空気配管10bには、第1空気弁16が設けられている。第1空気弁16によって、空気配管10b内の圧縮空気の流れが許容または遮断される。同様に、空気配管10cには、第2空気弁17が設けられている。第2空気弁17によって、空気配管10c内の圧縮空気の流れが許容または遮断される。第1空気弁16および第2空気弁17の開閉は、後述する制御装置40によって制御されている。
熱交換器30では、圧縮空気および熱媒が熱交換する。熱交換器30は、圧縮機11および膨張機13に対して共通して設けられている。熱交換器30は、相対的に低温の熱媒を用いて圧縮機11から吐出される圧縮空気を冷却する冷却機能と、相対的に高温の熱媒を用いて膨張機13に給気される圧縮空気を加熱する加熱機能とを有している。圧縮空気に対する冷却機能を実行する際には、相対的に低温の熱媒が反対に加熱されて相対的に高温の熱媒となる。また、圧縮空気に対する加熱機能を実行する際には、相対的に高温の熱媒が反対に冷却されて相対的に低温の熱媒となる。また、熱交換器30は、空気配管10eを通じて蓄圧タンク12と流体的に接続されている。
図3は、充電運転状態の熱交換器30の模式的な斜視図である。また、図4は、放電運転状態の熱交換器30の模式的な斜視図である。
充電運転状態の熱交換器30では、上側から空気配管10dを通じて相対的に高温の圧縮空気(例えば160~170℃程度)が流入し、内部で冷却され、下側から空気配管10eを通じて相対的に低温の圧縮空気(例えば40℃程度)が流出する。また、下側から熱媒配管20cを通じて相対的に低温の熱媒(例えば30℃程度)が流入し、内部で加熱され、上側から熱媒配管20fを通じて相対的に高温の熱媒(例えば140~150℃程度)が流出する。
放電運転状態の熱交換器30では、下側から空気配管10eを通じて相対的に低温の圧縮空気(例えば常温)が流入し、内部で加熱され、上側から空気配管10dを通じて相対的に高温の圧縮空気(例えば120~130℃程度)が流出する。また、上側から熱媒配管20fを通じて相対的に高温の熱媒(例えば140~150℃程度)が流入し、内部で冷却され、下側から熱媒配管20cを通じて相対的に低温の熱媒(例えば40℃程度)が流出する。
このように、熱交換器30では、相対的に低温の圧縮空気が下側を流れ、相対的に高温の圧縮空気が上側を流れる。同様に、熱交換器30では、相対的に低温の熱媒が下側を流れ、相対的に高温の熱媒が上側を流れる。熱交換器30において加熱された周囲空気は上方へと流れ、冷却された周囲空気は下方へと流れるため、当該熱交換器30によって効率的な熱交換を実現できる。
蓄圧タンク12は、熱交換器30から流れてきた圧縮空気を貯蔵する。即ち、蓄圧タンク12には、圧縮空気の態様でエネルギーを蓄積できる。蓄圧タンク12は、例えば鋼製のタンクであり得る。
本実施形態では、膨張機13は、スクリュ式であり、雌雄一対のスクリュロータ(図示せず)を備える。スクリュロータには発電機15が機械的に接続されており、発電機15は膨張機13によって駆動されることで発電する。膨張機13は、空気配管10cを通じてから圧縮空気を給気される。膨張機13は、当該圧縮空気により作動し、発電機15を駆動する。膨張機13で膨張した空気は、空気配管10fを通じて外部へ排気される。代替的には、膨張機13は、ターボ式、スクロール式、またはレシプロ式等の別の種類のものであってもよい。
次に、熱媒流路20について説明する。
CAES発電システム1は、熱媒流路20において、高温熱媒タンク(高温蓄熱部)21と、低温熱媒タンク(低温蓄熱部)22と、熱交換器30とを有している。これらは、熱媒配管20a~20fにより流体的に接続され、その内部には熱媒が流れている。熱媒の種類は特に限定されず、例えば油を熱媒として使用してもよい。
高温熱媒タンク21は、相対的に高温の熱媒を貯蔵する。高温熱媒タンク21は、例えば鋼製のタンクであり得る。高温熱媒タンク21からは2本の熱媒配管20a,20bが延びており、熱媒配管20a,20bは合流点P2にて合流している。また、合流点P2から熱交換器30まで熱媒配管20cが延びている。
熱媒配管20bには、第1熱媒弁23が設けられている。第1熱媒弁23によって、熱媒配管20b内の熱媒の流れが許容または遮断される。熱媒配管20aには、第2熱媒弁24が設けられている。第2熱媒弁24によって、熱媒配管20a内の熱媒の流れが許容または遮断される。第1熱媒弁23および第2熱媒弁24の開閉は、後述する制御装置40によって制御されている。また、熱媒配管20aには、熱媒を流動させるためのポンプ27が設けられている。ポンプ27によって、熱媒が高温熱媒タンク21から熱交換器30を介して低温熱媒タンク22へと流れる。ポンプ27の駆動は、後述する制御装置40によって制御されている。
低温熱媒タンク22は、相対的に低温の熱媒を貯蔵する。低温熱媒タンク22は、例えば鋼製のタンクであり得る。低温熱媒タンク22からは2本の熱媒配管20d,20eが延びており、熱媒配管20d,20eは合流点P3にて合流している。また、合流点P3から熱交換器30まで熱媒配管20fが延びている。
熱媒配管20eには、第1熱媒弁25が設けられている。第1熱媒弁25によって、熱媒配管20e内の熱媒の流れが許容または遮断される。同様に、熱媒配管20dには、第2熱媒弁26が設けられている。第2熱媒弁26によって、熱媒配管20d内の熱媒の流れが許容または遮断される。第1熱媒弁25および第2熱媒弁26の開閉は、後述する制御装置40によって制御されている。また、熱媒配管20eには、熱媒を流動させるためのポンプ28が設けられている。ポンプ28によって、熱媒が低温熱媒タンク22から熱交換器30を介して高温熱媒タンク21へと流れる。ポンプ28の駆動は、後述する制御装置40によって制御されている。
制御装置40は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような記憶装置とを含むハードウェア(例えばコンピュータ)と、それに実装されたソフトウェアとにより構成されている。制御装置40は、CAES発電システム1全体の動作を制御する。
本実施形態では、制御装置40は、特に、第1空気弁16、第2空気弁17、第1熱媒弁23,25、および第2熱媒弁24,26の開閉を制御する。
図1に示す充電運転では、制御装置40は、第1空気弁16を開き、第2空気弁17を閉じる。これにより、圧縮空気は、空気配管10b,10d(第1空気流路)を通じて圧縮機11から熱交換器30に流れ、さらに空気配管10eを通じて熱交換器30から蓄圧タンク12へと流れる。従って、蓄圧タンク12に圧縮空気が貯蔵される。また、制御装置40は、第1熱媒弁23,25を開き、第2熱媒弁24,26を閉じ、ポンプ27を停止し、ポンプ28を駆動する。これにより、熱媒は、熱媒配管20e,20f,20c,20b(第1熱媒流路)を通じて低温熱媒タンク22から熱交換器30を介して高温熱媒タンク21へと流れる。従って、熱交換器30では、前述の冷却機能によって、圧縮機11から吐出された圧縮空気が冷却される。また、相対的に低温の熱媒が反対に加熱されて相対的に高温の熱媒となる。
図2に示す放電運転では、制御装置40は、第1空気弁16を閉じ、第2空気弁17を開く。これにより、圧縮空気は、空気配管10eを通じて蓄圧タンク12から熱交換器30に流れ、さらに空気配管10d,10c(第2空気流路)を通じて熱交換器30から膨張機13へと流れる。従って、膨張機13および発電機15が駆動される。また、制御装置40は、第1熱媒弁23,25を閉じ、第2熱媒弁24,26を開き、ポンプ27を駆動し、ポンプ28を停止する。これにより、熱媒は、熱媒配管20a,20c,20f,20d(第2熱媒流路)を通じて高温熱媒タンク21から熱交換器30を介して低温熱媒タンク22へと流れる。従って、熱交換器30では、前述の加熱機能によって、膨張機13に給気される圧縮空気が加熱される。また、相対的に高温の熱媒が反対に冷却されて相対的に低温の熱媒となる。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
圧縮機11と膨張機13に対して共通の熱交換器30が設けられており、充電運転と放電運転で共通の熱交換器30を使用する。従って、充電運転においても放電運転においても共通の熱交換器30や付随する熱媒配管20c,20fが使用されるため、充電運転と放電運転の切り替えによって熱交換器30および付随する熱媒配管20c,20fの温度が低下することを抑制できる。そのため、充電運転と放電運転の切り替えによって生じる熱エネルギー損失を抑制できる。これにより、充電運転から放電運転に切り替えてすぐに所望の発電出力を確保でき、放電運転から充電運転に切り替えてすぐに所望の温度の熱媒を確保できる。
また、第1空気弁16および第2空気弁17を設けているため、圧縮空気の流れを簡易に制御できる。従って、圧縮空気の流路を具体的に簡易に設計できる。
また、第1熱媒弁23,25および第2熱媒弁24,26によって熱媒の流れを簡易に制御できる。従って、熱媒の流路を具体的に簡易に設計できる。
図5は、変形例における充電運転状態のCAES発電システム1の概略構成図である。また、図6は、変形例における放電運転状態のCAES発電システム1の概略構成図である。
本変形例では、図1,2に示す第1空気弁16および第2空気弁17に変えて、三方弁18が設けられている。三方弁18は、空気配管10b(第1空気流路)と、空気配管10c(第2空気流路)と、空気配管10d(第3空気流路)との合流点P1に設けられている。三方弁18は、制御装置40によって制御され、圧縮空気の流路を切り替える。
本変形例によれば、三方弁18によって圧縮空気の流れを簡易に制御できる。従って、圧縮空気の流路を具体的に簡易に設計できる。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態における充電運転状態のCAES発電システム1の概略構成図である。また、図8は、第2実施形態における放電運転状態のCAES発電システム1の概略構成図である。
本実施形態のCAES発電システム1では、第1実施形態における圧縮機11(図1,2参照)および膨張機13(図1,2参照)が、圧縮膨張兼用機50として一体的に構成されている。また、第1実施形態におけるモータ14(図1,2参照)および発電機15(図1,2参照)が、電動発電兼用機51として一体的に構成されている。これらに関する構成以外は、第1実施形態と実質的に同じである。従って、第1実施形態にて示した部分については説明を省略する場合がある。
CAES発電システム1は、空気流路10において、圧縮膨張兼用機50と、蓄圧タンク(蓄圧部)12と、熱交換器30とを有している。これらは、空気配管10g~10iにより流体的に接続され、その内部には空気が流れている。
本実施形態では、圧縮膨張兼用機50は、スクリュ式であり、雌雄一対のスクリュロータ(図示せず)を有している。スクリュロータには電動発電兼用機51が機械的に接続されている。電動発電兼用機51は、電動機の機能と、発電機の機能とを有している。電動発電兼用機51が電動機として機能するときは、発電所2で発電された電力を利用して圧縮膨張兼用機50を圧縮機として駆動する。また、電動発電兼用機51が発電機として機能するときは、膨張機として機能する圧縮膨張兼用機50によって駆動されて発電する。
圧縮膨張兼用機50は、空気配管10gを通じて空気を外部から吸気または外部に排気する。また、圧縮膨張兼用機50は、空気配管10hを通じて熱交換器30と流体的に接続されている。熱交換器30は、空気配管10iを通じて蓄圧タンク12と流体的に接続されている。
熱媒流路20については第1実施形態と実質的に同じである。
本実施形態では、制御装置40は、特に、第1熱媒弁23,25および第2熱媒弁24,26の開閉を制御するとともに、圧縮膨張兼用機50および電動発電兼用機51の動作を制御する。本実施形態では、第1実施形態の第1空気弁16または第2空気弁17に相当する構成が設けられていない。従って、空気流路10における空気の流れ方向の切り替えは、圧縮膨張兼用機50および電動発電兼用機51の動作の制御に従う。
図7に示す充電運転では、制御装置40は、電動発電兼用機51を電動機として機能させ、圧縮膨張兼用機50を圧縮機として駆動する。これにより、圧縮空気は、空気配管10hを通じて圧縮膨張兼用機50から熱交換器30に流れ、さらに空気配管10iを通じて熱交換器30から蓄圧タンク12へと流れる。従って、蓄圧タンク12に圧縮空気が貯蔵される。また、制御装置40は、第1熱媒弁23,25を開き、第2熱媒弁24,26を閉じ、ポンプ27を停止し、ポンプ28を駆動する。これにより、熱媒は、熱媒配管20e,20f,20c,20b(第1熱媒流路)を通じて低温熱媒タンク22から熱交換器30を介して高温熱媒タンク21へと流れる。従って、熱交換器30では、前述の冷却機能によって、圧縮膨張兼用機50から吐出された圧縮空気が冷却される。また、相対的に低温の熱媒が反対に加熱されて相対的に高温の熱媒となる。
図2に示す放電運転では、制御装置40は、圧縮膨張兼用機50を膨張機として機能させ、電動発電兼用機51を発電機として駆動する。これにより、圧縮空気は、空気配管10iを通じて蓄圧タンク12から熱交換器30に流れ、さらに空気配管10hを通じて熱交換器30から圧縮膨張兼用機50へと流れる。従って、圧縮膨張兼用機50を膨張機として機能させ、電動発電兼用機51を発電機として駆動する。また、制御装置40は、第1熱媒弁23,25を閉じ、第2熱媒弁24,26を開き、ポンプ27を駆動し、ポンプ28を停止する。これにより、熱媒は、熱媒配管20a,20c,20f,20d(第2熱媒流路)を通じて高温熱媒タンク21から熱交換器30を介して低温熱媒タンク22へと流れる。従って、熱交換器30では、前述の加熱機能によって、膨張機13に給気される圧縮空気が加熱される。また、相対的に高温の熱媒が反対に冷却されて相対的に低温の熱媒となる。
本実施形態によれば、圧縮膨張兼用機50および電動発電兼用機51を利用するため、圧縮機(電動機)および膨張機(発電機)が別々に設けられているものに比べてCAES発電システム1を小型化できる。また、圧縮膨張兼用機50および電動発電兼用機51は、充電運転と放電運転の切り替えを前提としているため、本実施形態のように熱交換器30を共通化し、熱媒の流れを合わせて切り替えることで、CAES発電システム1を有効に機能させることができる。
以上より、本発明の具体的な実施形態およびその変形例について説明したが、本発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、個々の実施形態や変形例の内容を適宜組み合わせたものを、この発明の一実施形態としてもよい。
1 圧縮空気貯蔵(CAES)発電システム
2 発電所
3 需要先
10 空気流路
10a~10i 空気配管
11 圧縮機
12 蓄圧タンク(蓄圧部)
13 膨張機
14 モータ(電動機)
15 発電機
16 第1空気弁
17 第2空気弁
18 三方弁
20 熱媒流路
20a~20f 熱媒配管
21 高温熱媒タンク(高温蓄熱部)
22 低温熱媒タンク(低温蓄熱部)
23,25 第1熱媒弁
24,26 第2熱媒弁
27,28 ポンプ
30 熱交換器
40 制御装置
50 圧縮膨張兼用機(圧縮機、膨張機)
51 電動発電兼用機(電動機、発電機)
P1~P3 合流点

Claims (6)

  1. 空気を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機を駆動する電動機と、
    前記圧縮機により圧縮された圧縮空気を貯蔵する蓄圧部と、
    前記蓄圧部から供給された前記圧縮空気を膨張させる膨張機と、
    前記膨張機により駆動される発電機と、
    相対的に低温の熱媒を用いて前記圧縮機から吐出される前記圧縮空気を冷却する冷却機能および相対的に高温の熱媒を用いて前記膨張機に給気される前記圧縮空気を加熱する加熱機能を有する熱交換器と、
    前記熱交換器の前記冷却機能と前記加熱機能を切り替える熱交換切替部と
    を備える、圧縮空気貯蔵発電システム。
  2. 前記圧縮空気が前記圧縮機から前記熱交換器に流れる第1空気流路と、
    前記圧縮空気が前記熱交換器から前記膨張機に流れる第2空気流路と、
    前記第1空気流路に設けられた第1空気弁と、
    前記第2空気流路に設けられた第2空気弁と
    をさらに備える、請求項1に記載の圧縮空気貯蔵発電システム。
  3. 前記圧縮空気が前記圧縮機から合流点に流れる第1空気流路と、
    前記圧縮空気が前記合流点から前記膨張機に流れる第2空気流路と、
    前記圧縮空気が前記合流点および前記熱交換器の間で流れる第3空気流路と、
    前記合流点に設けられた三方弁と
    をさらに備える、請求項1に記載の圧縮空気貯蔵発電システム。
  4. 前記圧縮機および前記膨張機は、圧縮膨張兼用機として一体的に構成され、前記電動機および前記発電機は、電動発電兼用機として一体的に構成されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電システム。
  5. 前記相対的に低温の熱媒を貯蔵する低温蓄熱部と、
    前記相対的に高温の熱媒を貯蔵する高温蓄熱部と
    前記相対的に低温の熱媒が前記低温蓄熱部から前記熱交換器を通るとともに加熱されて前記高温蓄熱部に流れる第1熱媒流路と、
    前記相対的に高温の熱媒が前記高温蓄熱部から前記熱交換器を通るとともに冷却されて前記低温蓄熱部に流れる第2熱媒流路と
    をさらに備え、
    前記熱交換切替部は、
    前記第1熱媒流路に設けられた第1熱媒弁と、
    前記第2熱媒流路に設けられた第2熱媒弁と
    を含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電システム。
  6. 前記熱交換器では、前記相対的に低温の熱媒が下側を流れ、前記相対的に高温の熱媒が上側を流れる、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電システム。
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