JP2022182430A - 線形可変差動変圧器 - Google Patents
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Abstract
【課題】位置検出範囲の端部における磁束密度の低下を従来よりも抑制することが可能な線形可変差動変圧器を提供する。【解決手段】直管状の一次コイルと、当該一次コイルと同軸状にテーパ巻きされる一対の二次コイルと、一次コイル及び二次コイルの内側に設けられ、一次コイル及び二次コイルの中心軸方向に可動自在かつ磁気コアが装着されるプローブとを備え、一対の二次コイルにおいて層数が少ない方の端部は逆巻きされている。【選択図】図1
Description
本発明は、線形可変差動変圧器に関する。
下記特許文献1には、航空機エンジンの測定に使用される線形可変作動変圧器(LVDT)が記載されている。この線形可変作動変圧器は、可変ステータベーン等の対象物の直線変位を検出するための誘導型電気センサであり、1次コイルと一対の2次コイルとプローブに設けられた中央コアとを備え、中央コアの直線変位に依存する一対の2次コイルの差動電圧の変化に基づいてプローブの先端に係合する対象物の直線方向の位置を検出する。
ところで、上述した線形可変差動変圧器は、中央コアの可動方向を中心軸方向とし、かつ構造的に有限な長さを有する直線状コイルを1次コイルとして備える。この1次コイルの端部では、当該1次コイルの中心軸方向に貫通する磁束の磁束密度が急激に低下する。この中心軸方向に貫通する磁束は、差動電圧を支配する磁束である。したがって、線形可変差動変圧器は、中央コアのフルストローク近傍において直線変位の検出精度が悪化し易いという基本的な性質を有する。
従来では、このような検出精度の悪化に対して、1次コイルのコイル長をコアの動作範囲に対して十分に余裕のある長さに設定する、あるいは所定の検出精度が得られるまで1次コイルの巻き直しを何回も繰り返すという対応を取らざるを得なかった。しかしながら、線形可変差動変圧器の長さに対する寸法の制約が厳しい場合には、1次コイルのコイル長を余裕のある長さに設定することは困難であるという問題がある。また、製造現場において1次コイルの巻き直しを何回も繰り返すことは生産効率の低下を来すという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、位置検出範囲の端部における磁束密度の低下を従来よりも抑制することが可能な線形可変差動変圧器の提供を目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明では、線形可変差動変圧器に係る第1の解決手段として、直管状の一次コイルと、当該一次コイルと同軸状にテーパ巻きされる一対の二次コイルと、前記一次コイル及び前記二次コイルの内側に設けられ、前記一次コイル及び前記二次コイルの中心軸方向に可動自在かつ磁気コアが装着されるプローブとを備え、一対の前記二次コイルにおいて層数が少ない方の端部は逆巻きされている、という手段を採用する。
本発明では、線形可変差動変圧器に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記二次コイルは、前記中心軸方向に9つのセクションが設定されており、前記端部に近い2つの前記セクションにおいて逆巻きされている、という手段を採用する。
本発明では、線形可変差動変圧器に係る第3の解決手段として、上記第2の解決手段において、前記二次コイルは、前記層数が最も多いセクションが6層であり、前記層数が最も少ないセクションが1層である、という手段を採用する。
本発明では、線形可変差動変圧器に係る第4の解決手段として、上記第1~第3のいずれかの解決手段において、前記一次コイルは、全体として7層巻きであり、前記プローブに近い第1層~第5層が密巻、第6層では両端が密巻かつ中央ではスペース巻であり、第7 層では両端の密巻度合いと中央のスペース巻度合いを前記第6層よりも低下させる、という手段を採用する。
本発明では、線形可変差動変圧器に係る第5の解決手段として、上記第1~第4のいずれかの解決手段において、回転電機のロータ内において回転軸と同軸状に配置される、という手段を採用する。
本発明によれば、位置検出範囲の端部における磁束密度の低下を従来よりも抑制することが可能な線形可変差動変圧器を提供することが可能である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る線形可変差動変圧器Aは、図1に示すように電動機Bに装着され、端部に係合する対象物の位置を検出する略円筒状の変位センサである。
本実施形態に係る線形可変差動変圧器Aは、図1に示すように電動機Bに装着され、端部に係合する対象物の位置を検出する略円筒状の変位センサである。
なお、電動機Bは、本発明の回転電機に相当する。また、図1及び図2では、X軸、Y軸及びZ軸からなる直交三軸を付記している。さらに、この線形可変差動変圧器Aの中心軸方向は、Z軸に平行な方向である。
電動機Bから先に説明すると、この電動機Bは、周知の構成のものであり、ステータb1、ロータb2及び回転軸b3を備えている。ステータb1は、円環状に配置された所定数のスロットを備えている。各スロットは、ステータコア及びステータ巻線を備えており、回転磁界を発生する複数の電磁石として機能する。
ロータb2は、回転軸b3に固定された円環状の部材であり、上記ステータb1の内側に配置されている。このロータb2は、外周部が上記スロットの先端部と微小ギャップを隔てて対向しており、外周部には所定の電気角毎に磁極を構成する永久磁石が配置されている。このようなロータb2には、上記ステータb1との電磁気的な結合によって回転力が作用する。
回転軸b3は、棒状金属部材であり、電動機Bの出力軸である。すなわち、この回転軸b3は、上記ロータb2に作用する回転力によって回転する棒状金属部材であり、中心軸方向に貫通孔b4が形成されている。本実施形態に係る線形可変差動変圧器Aは、図示するように、この貫通孔b4内に一定の間隔を空けた状態で挿通される略棒状の部材である。
この線形可変差動変圧器Aは、図1及び図2に示すように、電動機B(回転電機)のロータ内において回転軸b3と同軸状に配置されおり、筐体1、ブラケット2、プローブ3、ボビン4、一次コイル5、一対の二次コイル6A、6B、磁気コア7及び案内部材8を備えている。
筐体1は、図1及び図2に示すように有底円筒状部材である。この筐体1は、円筒形状の側部1aと円板形状の底部1b、1cを備えており、プローブ3の一部、一次コイル5、一対の二次コイル6A、6B、磁気コア7及び案内部材8を収容する。この筐体1において、一方の底部1bには、中心を貫く貫通孔hが形成されている。
すなわち、本実施形態における筐体1は、上述したようにプローブ3の一部、一次コイル5、一対の二次コイル6A、6B、磁気コア7及び案内部材8を収容することに加え、プローブ3の一端が貫通する貫通孔hが設けられている。
ブラケット2は、このような筐体1の側部1aに外接する金属部材であり、図2に示すように筒部2aとフランジ部2bとを備える。筒部2aは、内周面が筐体1の側部1aに当接する円筒状部位である。フランジ部2bは、筒部2aの外側に設けられた所定厚さの板部であり、複数の取付孔が形成されている。これら複数の取付孔は、線形可変差動変圧器Aを固定するためのネジ穴である。
プローブ3は、図示するように有底円筒状の筐体1と同軸に設けられた棒状部材である。すなわち、このプローブ3は、筐体1の中心を貫く貫通孔hに挿通された状態で設けられており、筐体1(つまり線形可変差動変圧器A)の中心軸方向(Z軸に平行な方向)に可動自在である。
このようなプローブ3には、線形可変差動変圧器Aの中心軸方向つまり可動方向の片端(先端部)に対象物と係合する係合部材2aが設けられている。また、このプローブ3の後端部には、図3(a)に示すように略円筒形状の磁気コア7がプローブ3と同軸状に固定されている。
ボビン4は、筐体1内に当該筐体1及びプローブ3と同軸に設けられた円筒状部材である。このボビン4は、非磁性材料から形成された所定長さの円筒状部材である。すなわち、このボビン4は、内面(円筒面)がプローブ3に固定された磁気コア7の周面(円筒面)に対して一定のギャップを形成するように筐体1内に収容されている。
一次コイル5は、図3(a)に示すように、線形可変差動変圧器Aの中心軸方向に所定の長さかつ多層に巻回された直管状の巻線である。この一次コイル5には、一対の二次コイル6A、6Bを励磁するための交流電流(励磁電流)が外部電源(図示略)から供給される。この一次コイル5には、上記励磁電流に基づいて周囲に励磁磁界を発生する。
一対の二次コイル6A、6Bは、図3(a)に示すように、一次コイルと同軸状かつ所定長さでテーパ巻きされた直管状の巻き線である。すなわち、一対の二次コイル6A、6Bのうち、一方の二次コイル6Aは、上記中心軸方向において一次コイル5の表面に所定長さでテーパ状に巻回され、他方の二次コイル6Bは、上記中心軸方向において一次コイル5の表面に所定長さで逆のテーパ状に巻回されている。
このような一対の二次コイル6A、6Bは、各々に一次コイル5が発生する励磁磁界に基づく誘起電圧を出力する。すなわち、一次コイル5と一方の二次コイル6Aとは、また一次コイル5と他方の二次コイル6Aとは、各々にトランスを構成する。一次コイル5と一方の二次コイル6Aとは第1トランスを構成し、一次コイル5と他方の二次コイル6Aとは第2トランスを構成する。
ここで、図3(b)は、上述した一次コイル5及び一対の二次コイル6A、6Bの巻線状態を巻線比率として示す模式図である。この図3(b)に示すように、一次コイル5は、ボビン4の外周面に全体として7層巻きされている。また、一次コイル5及び一対の二次コイル6A、6Bには、中心軸方向に合計9つのセクションが設定されている。図3(b)において、巻線座標が最も小さい左端のセクションが第1セクションであり、巻線座標が最も大きい右端のセクションが第9セクションである。
一次コイル5における7層のうち、ボビン4つまり磁気コア7に近い第1層~第5層は、図3(b)に示すように全セクションにおいて密巻されており、また第6層では両端に属する第1セクション及び第9セクションが密巻、かつ、中央に属する第2~8セクションではスペース巻きされている。さらに、第7層では、両端の密巻度合いと中央のスペース巻度合いを前記第6層よりも低下させるように巻回されている。
上記密巻は、整列巻とも言われ、隣り合う巻線が相互に接触した状態の巻線状態である。一方、上記スペース巻は、隣り合う巻線が相互に離間した状態の巻線状態である。すなわち、密巻は巻線密度がスペース巻よりも高い巻線方法なので、一次コイル5は、中心軸方向において、両端よりも中央の方が巻線密度が高くなるように巻線されている。
このような一対の二次コイル6A、6Bのうち、一方の二次コイル6AはZ軸方向に層数が徐々に増えるよう巻線されている。すなわち、一方の二次コイル6Aは、一方の端部において層数が最大となり、他方の端部において層数が最小となるように、つまりテーパ状に巻線されている。
より具体的には、一方の二次コイル6Aは、図3(b)に示すように、層数が最も多い第1セクションで6層であり、層数が最も少ない第9セクションで1層である。また、一方の二次コイル6Aは、第8,第9セクションにおける巻回方向が図示するようにマイナスの値である。すなわち、第1層において、第8,第9セクションにおける巻線方向は、他の第1~第7セクションの巻線方向に対して反対方向つまり逆巻きである。
一方の二次コイル6Aでは、第9セクションから第1セクションに向かって順次巻線されるが、第9セクション及び第8セクションについて例えばCCW方向(反時計回り)に巻線すると、巻線を一端中断し、緩み止め処理を行う。そして、第7~第1セクションについては、CCW方向(反時計回り)とは逆向きのCW方向(時計回り)に巻線する。
このような一方の二次コイル6Aに対して、他方の二次コイル6Bは、Z軸方向に層数が徐々に減少するよう巻線されている。すなわち、他方の二次コイル6Bは、他方の端部において層数が最大となり、一方の端部において層数が最小となるように、つまり一方の二次コイル6Aとは逆向きのテーパ状に巻線されている。
他方の二次コイル6Bは、図3(b)に示すように、層数が最も多い第9セクションで6層であり、層数が最も少ない第1セクションで1層である。また、他方の二次コイル6Bは、第1,第2セクションにおける巻回方向が図示するようにマイナスの値である。すなわち、第1,第2セクションにおける巻線方向は、他の第3~第9セクションの巻線方向に対して反対方向つまり逆巻きである。
すなわち、他方の二次コイル6Bでは、第1セクションから第9セクションに向かって順次巻線されるが、第1セクション及び第2セクションについてCW方向(時計回り)に巻線すると、巻線を一端中断し、緩み止め処理を行う。そして、第3~第9セクションについては、CW方向(時計回り)とは逆向きのCCW方向(反時計回り)に巻線する。
ここで、このような一方の二次コイル6Aにおける第8,第9セクションの逆巻き及び他方の二次コイル6Bにおける第1,第2セクションの逆巻きは、本実施形態に係る線形可変差動変圧器Aのもっと重要な特徴点である。この線形可変差動変圧器Aは、後述するように上記逆巻きによって1次コイル5の両端部つまり一対の二次コイル6A、6Bの両端部における磁束密度の低下を従来よりも抑制している。
磁気コア7は、プローブ3の途中部位にプローブ3と同軸状に固定された円筒状の磁性部材である。この磁気コア7は、プローブ3及び筐体1の中心軸方向における長さつまり自身の中心軸方向における長さが所定長さに設定されている。このような磁気コア7は、第1トランス及び第2トランスの各結合係数を中心軸方向の位置に応じて可変する。
上述した第1、第2トランスは、ボビン4内を中心軸方向に可動自在な磁気コア7の位置に応じて結合係数が変化する。この結果として、一方の二次コイル6Aが出力する誘起電圧(第1誘起電圧)の磁気コア7の位置に応じた変化特性は、他方の二次コイル6Bが出力する誘起電圧(第2誘起電圧)の磁気コア7の位置に応じた変化特性に対して逆特性となる。
案内部材8は、図2に示すように、筐体1内において他方の底部1cの近傍部位に設けられている。この案内部材8は、同軸状に設けられた複数の円板状部材の集合体であり、一次コイル5のリード線及び一対の二次コイル6A、6Bのリード線を案内する。図示していないが、一次コイル5のリード線及び一対の二次コイル6A、6Bのリード線は、案内部材8を経由して筐体1内から筐体1外に引き出される。
次に、本実施形態に係る線形可変差動変圧器Aの作用効果について、図4の特性図をも参照して詳しく説明する。
この線形可変差動変圧器Aでは、一次コイル5が発生する励磁磁界が磁気コア7を介して一対の二次コイル6A、6Bに作用することによって、一方の二次コイル6Aに第1の誘起電圧を発生させ、また他方の二次コイル6Bに第2の誘起電圧を発生させる。上記励磁磁界は、一次コイル5、一対の二次コイル6A、6B及び磁気コア7を主に中心軸方向(Z軸方向)に通過する。
一対の二次コイル6A、6Bは、主に可動方向(Z軸方向)に通過する励磁磁界に基づいて第1の誘起電圧及び第2の誘起電圧を発生させる。すなわち、一方の二次コイル6Aは、可動方向(Z軸方向)に通過する励磁磁界に基づいて第1の誘起電圧を発生させ、他方の二次コイル6Bは、可動方向(Z軸方向)に通過する励磁磁界に基づいて第2の誘起電圧を発生させる。
このような線形可変差動変圧器Aは、可動方向(Z軸方向)に通過する励磁磁界が作用することによって、検出対象物の中心軸方向の位置を検出する。すなわち、磁気コア7はプローブ3に固定されており、また当該プローブ3は検出対象物に係合しているので、磁気コア7の可動方向(Z軸方向)の位置は、検出対象物の中心軸方向の位置に応じて変化する。そして、第1の誘起電圧及び第2の誘起電圧は、磁気コア7の可動方向(Z軸方向)の位置に応じて変化する。
このような線形可変差動変圧器Aは、対象物の中心軸方向における位置に応じて変化する第1の誘起電圧と第2の誘起電圧との差分つまり差動電圧を対象物の可動方向(Z軸方向)における位置を示す検出信号として出力する。
このような本実施形態では、一方の二次コイル6Aにおける第8、第9セクション及び他方の二次コイル6Bにおける第1、第2セクションが逆巻きに巻線されている関係で、線形可変差動変圧器Aの位置検出範囲の両端部における磁束密度の低下を従来よりも抑制することができる。
すなわち、図4は、本実施形態に係る線形可変差動変圧器Aの位置検出精度の一例を示す特性図である。この図4に示すように、本実施形態に係る線形可変差動変圧器Aによれば、位置検出範囲の全領域に亘って位置検出精度が従来よりも大幅に向上しており、特に位置検出範囲の両端部における位置検出精度は従来よりも著しく向上している。
したがって、本実施形態によれば、一対の二次コイル6A、6Bにおいて層数が少ない方の端部が逆巻きされているので、位置検出範囲の端部における磁束密度の低下を従来よりも抑制することが可能な線形可変差動変圧器Aを提供することが可能である。
本実施形態において、層数が少ない方の端部を逆巻きすることの技術的意義についてさらに説明すると、通常は巻線を行わない層数が少ない端部において逆巻を行うことにより、巻線領域の長さを変えずにコア位置に対する電圧ゲイン(Vrms/mm)を増加させることができる。この結果、1次巻線の位置検出範囲の端部における磁束密度の低下を2次巻線により補うことが可能となる。図4に示す位置検出範囲の両端部における位置検出精度の向上は、上述した電圧ゲイン(Vrms/mm)の増加に起因するものと思われる。
また、別の視点として、通常は理想の電圧出力スペックに対して、1次巻線の発生磁束が端部で不足しており、端部での位置検出精度が悪化する場合、コア位置に対する電圧ゲイン(Vrms/mm)を下げるか、あるいは巻線領域を長くすることで端部における磁束密度の低下を補うことになる。しかしながら、本実施形態では、これを層数が少ない方の端部における逆巻により巻線領域長さを抑えた状態で高い電圧ゲイン(Vrms/mm)を達成し、これによって位置検出範囲の両端部における位置検出精度の向上を達成している。
また、本実施形態では、線形可変差動変圧器Aが電動機B(回転電機)のロータb2内において回転軸b3と同軸状に配置されるという特殊な使用状態において、位置検出範囲の両端部における位置検出精度は従来よりも向上させることが可能である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、一方の二次コイル6Aにおける第8、第9セクション及び他方の二次コイル6Bにおける第1、第2セクションを逆巻きとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、一方の二次コイル6Aにおける第9セクション及び他方の二次コイル6Bにおける第1セクションを逆巻きとしてもよい。
(1)上記実施形態では、一方の二次コイル6Aにおける第8、第9セクション及び他方の二次コイル6Bにおける第1、第2セクションを逆巻きとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、一方の二次コイル6Aにおける第9セクション及び他方の二次コイル6Bにおける第1セクションを逆巻きとしてもよい。
(2)上記実施形態では、図3に各セクションの層数及び巻数の一例を示したが、本発明はこれに限定されない。各セクションの層数及び巻数は、必要に応じて適宜変更してもよい。
(3)上記実施形態では、電動機B(回転電機)のロータb2内において回転軸b3と同軸状に線形可変差動変圧器Aを配置したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、本発明の回転電機は、電動機Bに限定されず、例えば発電機であってもよい。
A 線形可変差動変圧器
B 電動機
b1 ステータ
b2 ロータ
b3 回転軸
b4 貫通孔
1 筐体
2 ブラケット
3 プローブ
4 ボビン
5 一次コイル
6A、6B 二次コイル
7 磁気コア
8 案内部材
B 電動機
b1 ステータ
b2 ロータ
b3 回転軸
b4 貫通孔
1 筐体
2 ブラケット
3 プローブ
4 ボビン
5 一次コイル
6A、6B 二次コイル
7 磁気コア
8 案内部材
Claims (5)
- 直管状の一次コイルと、
当該一次コイルと同軸状にテーパ巻きされる一対の二次コイルと、
前記一次コイル及び前記二次コイルの内側に設けられ、前記一次コイル及び前記二次コイルの中心軸方向に可動自在かつ磁気コアが装着されるプローブとを備え、
一対の前記二次コイルにおいて層数が少ない方の端部は逆巻きされていることを特徴とする線形可変差動変圧器。 - 前記二次コイルは、前記中心軸方向に9つのセクションが設定されており、前記端部に近い2つの前記セクションにおいて逆巻きされていることを特徴とする請求項1に記載の線形可変差動変圧器。
- 前記二次コイルは、前記層数が最も多いセクションが6層であり、前記層数が最も少ないセクションが1層であることを特徴とする請求項2に記載の線形可変差動変圧器。
- 前記一次コイルは、全体として7層巻きであり、前記プローブに近い第1層~第5層が密巻、第6層では両端が密巻かつ中央ではスペース巻であり、第7 層では両端の密巻度合いと中央のスペース巻度合いを前記第6層よりも低下させることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の線形可変差動変圧器。
- 回転電機のロータ内において回転軸と同軸状に配置されることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の線形可変差動変圧器。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240219 |