JP2022181475A - ハイブリッド車両のクラッチ係合圧制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車両のクラッチ係合圧制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】排気浄化装置の昇温制御によるクラッチの耐久性への影響を抑制することを課題とする。【解決手段】ハイブリッド車両のクラッチ係合圧制御装置は、ハイブリッド車両に設けられたエンジンの出力を駆動輪へ伝達する動力伝達経路に配置されたクラッチの係合圧を調整する係合圧調整部と、前記エンジンが備える複数の気筒のうち、少なくとも一つの気筒に対する燃料噴射量を他の気筒に対する燃料噴射量と異なる燃料噴射量として前記エンジンの排気系に配置された排気浄化装置の昇温制御が実施されるときに、前記係合圧調整部による前記クラッチの係合圧を上昇させる制御部と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、ハイブリッド車両のクラッチ係合圧制御装置に関する。
従来、エンジンを備えた車両の走行中にエンジンの排気系に設けられた排気浄化装置の再生を実施することがある。排気浄化装置の再生は、排気浄化装置の昇温制御を実施することで行われる。昇温制御には、例えば、複数の気筒のうち一部の気筒に対する燃料をカットし、カットした分の燃料を他の気筒に分配する燃料カット制御や、空燃比がリッチとリーンとを繰り返すように制御するディザ制御がある。このような昇温制御は燃料噴射形態の変更に起因する気筒間のトルク段差を生じさせ、エンジン騒音や振動の発生原因となることもある。このため、昇温制御をエンジン騒音や振動の発生し難い運転条件下で行う提案も知られている(例えば、特許文献1参照)。
エンジンは、ハイブリッド車両に搭載されることがあり、特許文献1においても、ハイブリッド車両に搭載されたエンジンにおける排気浄化装置の再生について開示されている。ハイブリッド車両には、エンジンの出力を駆動輪へ伝達する動力伝達経路にモータや変速機が組み込まれており、エンジンとモータとの間、モータと変速機との間にそれぞれクラッチが設けられていることがある。エンジンの振動が発生し難い領域で昇温制御を実施すれば、動力伝達経路に設けられたこれらのクラッチの摩擦や発熱を抑えることができ、その耐久性の面でも有利となる。
特開2019-077224号公報
しかしながら、特許文献1のようにエンジン騒音や振動の発生し難い運転条件下でのみ昇温制御を実施すると、昇温効果が十分に得られず、ひいては排気浄化装置の再生の効率が低下することが想定される。このため、効果的に昇温制御を得る観点からは、エンジン騒音や振動の発生し難い運転条件以外のエンジンの運転条件下においても昇温制御を実施できることが望ましい。また、より効果的に排気浄化装置の再生を図るべく昇温効果を向上させる昇温制御を実施すると、これに伴って気筒間のトルク段差がさらに増大し、クラッチの滑りに起因する摩擦や発熱が生じ、その耐久性に影響を及ぼす。
そこで、本明細書開示のハイブリッド車両のクラッチ係合圧制御装置は、排気浄化装置の昇温制御によるクラッチの耐久性への影響を抑制することを課題とする。
本明細書開示のハイブリッド車両のクラッチ係合圧制御装置は、ハイブリッド車両に設けられたエンジンの出力を駆動輪へ伝達する動力伝達経路に配置されたクラッチの係合圧を調整する係合圧調整部と、前記エンジンが備える複数の気筒のうち、少なくとも一つの気筒に対する燃料噴射量を他の気筒に対する燃料噴射量と異なる燃料噴射量として前記エンジンの排気系に配置された排気浄化装置の昇温制御が実施されるときに、前記係合圧調整部による前記クラッチの係合圧を上昇させる制御部と、を備える。
本明細書に開示されたハイブリッド車両のクラッチ係合圧制御装置は、排気浄化装置の昇温制御によるクラッチの耐久性への影響を抑制することができる。
図1は第1実施形態のハイブリッド車両の動力装置の概略構成を示す模式図である。 図2は第1実施形態のハイブリッド車両が備えるエンジンの概略構成を示す模式図である。 図3(A)は第1実施形態に適用できる昇温制御の一例である燃料カットを実施したときの各気筒の発生トルクを示す説明図であり、図3(B)はディザ制御を行ったときの各気筒の発生トルクを示す説明図である。 図4はリッチ気筒とリーン気筒間の燃料量差分と触媒温度との関係を例示するグラフである。 図5は第1実施形態におけるクラッチ係合圧制御装置が実施する制御の一例を示すフローチャートである。 図6は第1実施形態のクラッチ係合圧制御装置が実施する制御において昇温制御が実施される領域を示すグラフである。 図7第2実施形態におけるクラッチ係合圧制御装置が実施する制御の一例を示すフローチャートである。 図8は第2実施形態のクラッチ係合圧制御装置が実施する制御において昇温制御が実施される領域および目標結合油圧上昇領域を示すグラフである。 図9はエンジンが発生させるトルクとクラッチにおける滑り量との関係を例示するグラフである。 図10はエンジンにおけるクランク角とエンジンの回転変動の推移を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。ただし、図面中、各部の寸法、比率等は、実際のものと完全に一致するようには図示されていない場合がある。また、図面によっては細部が省略されて描かれている場合もある。
(第1実施形態)
[動力装置]
まず、図1を参照して、第1実施形態のクラッチ係合圧制御装置(以下、単に「制御装置」という)100が組み込まれているハイブリッド車両(全体像は図示せず)の動力装置1の概略構成について説明する。動力装置1は、エンジン2、モータジェネレータ(以下、「MG」という)3の出力によって駆動輪5を駆動する。エンジン2と駆動輪5との間には、動力伝達経路6が設けられている。動力伝達経路6には、エンジン2から駆動輪5側に向かって順に第1クラッチ7、MG3、第2クラッチ8、変速機4及びディファレンシャル9が配置されている。ディファレンシャル9からは、左右にそれぞれドライブシャフト9aが延びており、ドライブシャフト9aの端部には駆動輪5が装着されている。第1クラッチ7の一方側はエンジン2から延びる第1伝達軸6aの端部に設けられている。第1伝達軸6aはエンジン2のクランクシャフトである。第1クラッチ7の他方側とMG3との間には、第2伝達軸6bが設けられている。MG3と第2クラッチ8の一方側との間には、第3伝達軸6cが設けられている。第2クラッチ8の他端側と変速機4との間には、第4伝達軸6dが設けられている。変速機4とディファレンシャル9との間には、第5伝達軸6eが設けられている。本実施形態のハイブリッド車は、一つのMG3を備えたハイブリッドシステムを搭載し、前輪を駆動する形式を採用しているが、後輪を駆動する形式としてもよい。この場合、第2クラッチ8に代えてトルクコンバータを採用するようにしてもよい。
動力装置1は、オイルポンプ12、油圧制御回路13及びECU(Electronic Control Unit)14を含む。オイルポンプ12は機械式であり、エンジン2から延びる第1伝達軸(クランクシャフト)6aと図示しないベルトを介して接続されており、エンジン2が作動することで駆動され、オイルを吐出する。オイルポンプ12は油圧制御回路13と接続されており、オイルポンプ12から吐出されたオイルの油圧は、油圧制御回路13によって制御される。なお、オイルポンプと第1伝達軸6aとの接続は、ベルトを介した接続に限定されるものではなく、チェーンやギヤによる接続であってもよい。
ここで、図2を参照してエンジン2について説明する。本実施形態におけるエンジン2は、4気筒ガソリンエンジンである。エンジン2は、♯1気筒から♯4気筒のそれぞれにインジェクタ20と点火プラグ21を備える。インジェクタ20は、各気筒の筒内に燃料を噴射する。点火プラグ21は、各気筒が備える図示しない燃焼室内の混合気に点火する。
エンジン2は、燃焼室内に空気を供給する吸気管22を備える。吸気管22には、吸気の流れの上流側から順に、エアクリーナ23、エアフロメータ24、スロットル弁25及びサージタンク26が配置されている。エアクリーナ23は吸気から塵や埃などの異物を取り除く。エアフロメータ24は吸気管22内を流れる空気の量を検出する。スロットル弁25は吸気管22内を流れる空気の量を調節する。サージタンク26は各気筒に安定して空気を供給するために空気を一旦貯留する空間を形成している。吸気管22は各気筒に分岐する空気の流路を備えた吸気マニホールド27に接続されている。吸気管22の燃焼室に対する開閉は、図示しない吸気弁によって行われる。なお、インジェクタ20は、燃焼室近傍の吸気管22に設けるようにしてもよい。
エンジン2は、燃焼室から排気を排出する排気管28を備える。排気管28には、排気の流れの上流側から順に排気ガスセンサ33、第1触媒29、第2触媒30が配置されている。排気ガスセンサ33は排気における空燃比(A/F)を検出するために用いられる。第1触媒29および第2触媒30は、排気浄化装置に含まれる。第1触媒29はセラミック担持体の表面にパラジウムを付着させた三元触媒である。第1触媒29は排気ガス中の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)および窒素酸化物(NOx)の三種類の物質を酸化反応及び還元反応によって浄化する。なお、セラミック担持体の表面に付着させる物質は、ロジウム等の他の貴金属であってもよく、また、第1触媒29は四種類の物質を浄化する四元触媒であってもよい。第2触媒30はいわゆるGPF(Gasoline Particulate Filter)であり、排気ガス中の粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集する。第2触媒30にPMが堆積すると排気抵抗が大きくなることから、第2触媒30は適切なタイミングで再生処理が必要となる。本実施形態では、第2触媒30の昇温制御を実行することによって第2触媒30の再生を行う。第2触媒30の昇温制御については、後に説明する。
排気管28は各気筒から分岐した排気の流路を備えた排気マニホールド31に接続されている。排気管28の燃焼室に対する開閉は、図示しない排気弁によって行われる。
エンジン2には、クランク角センサ32や水温センサ34が設けられている。クランク角センサ32はエンジン2のクランク角の変化を検出する。クランク角センサ32の検出値からエンジン2の回転数を取得することができる。また、クランク角センサ32の検出値からエンジン2におけるトルク変動を検出することができる。水温センサ34はエンジン2内を循環する冷却水の温度を検出する。水温センサ34の検出値からエンジン2の暖機状態を判定したり、排気浄化装置の温度を推定したりすることができる。
再び図1を参照すると、MG3にはインバータ10を介してバッテリ11が接続されている。MG3はバッテリ11から供給される電力によって回転し、その出力によって駆動輪5を駆動することができる。また、MG3は、エンジン2の出力や駆動輪5からの回生エネルギによって回転して発電し、その電力をバッテリ1に蓄電することができる。
第1クラッチ7は、エンジン2とMG3とを係合または遮断するものであり、K0クラッチと称されることもある。第1クラッチ7が係合状態となることでエンジン2の出力がMG3側へ伝達されるようになる。第1クラッチ7は油圧制御回路13と接続されており、油圧制御回路13によって供給される油圧の状態によって係合または遮断の状態が切り替えられる。第1クラッチ7は、ハイブリッド車両がエンジン2による走行を行うときやエンジン2の回転によってバッテリ11を充電するときに係合状態とされる。ハイブリッド車両がMG3による走行を行う場合には、第1クラッチ7は遮断状態とされる。
第2クラッチ8は、MG3と変速機4とを係合または遮断状態とされるものであり、本実施形態では、WSC(Wet Start Clutch)と称される形式のクラッチが採用されている。第2クラッチ8は油圧制御回路13と接続されており、油圧制御回路13によって供給される油圧の状態によって係合または遮断の状態が切り替えられる。第2クラッチ8は変速機4が変速するときに一時的に遮断状態とされる。
第1クラッチ7および第2クラッチ8が係合状態となることで第1伝達軸6aから第5伝達軸6eまでが接続された状態となり、エンジン2の出力が駆動輪5に伝達される。
油圧制御回路13は、係合圧調整部に相当し、内蔵する不図示のアクチュエータやバルブを作動させることで第1クラッチ7および第2クラッチ8に供給される油圧を制御する。油圧制御回路13は第1油路13aを介して第1クラッチ7と接続されている。第1油路13aには油圧センサ13a1が設けられている。油圧制御回路13は第2油路13bを介して第2クラッチ8と接続されている。油圧制御回路13は第1クラッチ7に供給する油圧と第2クラッチ8に供給する油圧を別個に制御することができる。これにより、第1クラッチ7の係合または遮断と、第2クラッチ8の係合または遮断を別個に制御することができる。
ECU14は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び記憶装置等を備える。ECU14は油圧制御回路13による第1クラッチ8および第2クラッチ8の係合圧を上昇させる制御部として機能する。ECU14は、ROMや記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより油圧制御回路13を含む動力装置1を制御する。また、ECU14はハイブリッド車両の各部の制御も行う。ECU14は、エアフロメータ24、クランク角センサ32、排気ガスセンサ33、水温センサ34および油圧センサ13a1と電気的に接続されており、これらの各種センサ類から検出値に関する信号を受信する。また、ECU14は、油圧制御回路13に含まれるアクチュエータやバルブと電気的に接続されており、これらに信号を送信することで第1クラッチ7や第2クラッチ8の係合状態を制御する。また、ECU14は、インジェクタ20(図2参照)や点火プラグ21と電気的に接続されており、燃料噴射量や点火タイミングを制御する。ECU14には、これら以外にもハイブリッド車両を制御するための各種センサ類が電気的に接続されている。ECU14はこれらの各種センサ類によって取得された信号に基づいて、ハイブリッド車両に含まれる各部の制御を行うが、ここではこれらの制御についての説明は省略する。
このような動力装置1に含まれる構成要素のうち、第1クラッチ7、第2クラッチ8、オイルポンプ12油圧制御回路13およびECU14は制御装置100に含まれる。
[昇温制御]
ECU14は上述のように各気筒に設けられたインジェクタ20による燃料噴射量を調整する。そこで、各気筒の燃料噴射量を調整することで、第2触媒30の温度を上昇させ、第2触媒30の再生を行う。昇温制御としては、複数の気筒のうち一部の気筒に対する燃料をカットし、カットした分の燃料を他の気筒に分配する燃料カット制御や、空燃比がリッチとリーンとを繰り返すように制御するディザ制御がある。
本実施形態では、図3(A)に各気筒の燃料噴射量の割合を例示する燃料カット制御(1気筒F/C:Fuel Cut)が行われる。本実施形態では、♯1気筒に対する燃料噴射をカットし、カットした分の燃料を♯2気筒、♯3気筒および♯4気筒に適宜分配する。通常噴射と比較すると、♯1気筒が全量減量(-100%)となり、他の気筒は、+5%から33%の間で増量となる。ここで、通常噴射は全気筒に対し空燃比が理論空燃比となる状態を想定しており、噴射量が増量となる♯2気筒から♯4気筒はリッチ状態となる。これにより、第2触媒30が昇温し、再生される。このように、燃料カット制御を実施することで第2触媒30の再生が行われるが、この際、燃料がカットされ、爆発が生じない♯1気筒の発生トルクと他の気筒の発生トルクとの間でトルク段差が生じる。このようなトルク段差は、第1伝達軸6a(図1参照)の回転変動として表れる。
ここで、図4を参照すると、リッチ気筒で噴射される燃料量とリーン気筒で噴射される燃料量との差が大きいほど、触媒温度が上昇する。つまり、リッチ気筒で噴射される燃料量とリーン気筒で噴射される燃料量との差が大きいほど第2触媒30の再生効果が高い。しかしながら、リッチ気筒で噴射される燃料量とリーン気筒で噴射される燃料量との差が大きいほどトルク段差、回転変動も大きくなる。
仮に、このような回転変動に対し、何らの措置も講じない場合、第1クラッチ7や第2クラッチ8の滑りの原因となる。クラッチに滑りが生じると、摩擦や発熱により、第1クラッチ7や第2クラッチ8の耐久性を低下させる可能性がある。そして、触媒温度をより上昇させようとすると、さらにクラッチが滑りやすくなり、第1クラッチ7や第2クラッチ8の耐久性も低下し易くなる。
そこで、本実施形態では、燃料カット制御を実施するときには、第1クラッチ7や第2クラッチ8の目標係合油圧を上昇させる。第1クラッチ7と第2クラッチ8とを比較すると、エンジン2から延びる第1伝達軸6aの出力を直接伝達する第1クラッチ7において滑りが生じる可能性が高いため、第1クラッチ7の目標係合油圧のみを上昇させてもよいが本実施形態では、第2クラッチ8についても目標係合油圧を上昇させる対象としている。目標係合油圧を上昇させる制御の説明は、後に行う制御装置100の制御の説明とともに行う。
昇温制御として燃料カットに代えて図3(B)に示すようなディザ制御による第2触媒30の再生を行った場合にも、気筒間のトルク段差、回転変動が生じる。例えば、図3(B)に示すように♯1気筒に対する燃料の噴射量を通常噴射に対し増量(例えば+30%)してリッチ状態とし、他の気筒をその分減量(例えば各気筒-10%)する。このようなディザ制御を実施するときにも、第1クラッチ7や第2クラッチ8の目標係合油圧を上昇させる。
なお、本実施形態におけるECU14はエンジン2における空燃比が理論空燃比となるように排気ガスセンサ33の検出値に基づいてフィードバック制御を行うが、昇温制御を行う場合は、フィードバック制御を停止する。これは昇温制御が燃料噴射量の増減を伴うものであるため、昇温制御を実施しているにもかかわらずフィードバック制御が働いてしまうと、燃料噴射量が補正されてしまい、昇温制御が適切に実施できなくなるためである。
[制御装置による制御例]
つぎに、図5および図6を参照して制御装置100の制御の一例について説明する。ECU14は、ステップS1においてエンジン2の状態が昇温制御実行条件を充足しているか否かを判定する。ここで、昇温制御実行条件は、図6に示すように、エンジン2の状態がエンジン回転数とエンジン負荷率とによって規定される昇温制御実施領域に入っていることである。ECU14はクランク角センサ32の検出値に基づいてエンジン回転を取得する。また、ECU14はエアフロメータ24の検出値に基づいてエンジン負荷率を取得する。そして、これらの値からエンジン2の状態が予め設定された昇温制御実施領域に入っているか否かを判定する。なお、昇温制御実施領域は予めシミュレーションや実験によって定められている。ECU14は、ステップS1において肯定判定(Yes判定)を行ったときはステップS3へ進み、否定判定(No判定)を行ったときはステップS9へ進む。ステップS9に進んだ場合、ECU14は昇温制御を回避し、ステップS1からの処理を繰り返す。
ECU14はステップS3において油圧制御回路13に対して目標係合油圧上昇指示に関する信号を送信する。本実施形態では第1クラッチ7と第2クラッチ8に対する油圧の上昇幅を同値にしているが、個別の数値を指示するようにしてもよい。ECU14はステップS3の処理を完了したらステップS5へ進む。
ECU14はステップS5において油圧が目標係合油圧まで上昇したか否かを判定する。具体的に、油圧センサ13a1の検出値がステップS3で指示した目標係合油圧に到達しているか否かを判定する。ECU14はステップ5において肯定判定したときはステップS7へ進み、否定判定した場合は、ステップS9へ進む。ECU14はステップS9において昇温制御を回避する。これは、目標係合油圧まで到達していない状態で昇温制御を実行すると、第1クラッチ7や第2クラッチ8において滑りが発生する可能性があるため、これを回避するためである。ECU14はステップS9の後、ステップS1からの処理を繰り返す。
ECU14はステップS7において昇温制御(燃料カット制御)を実施する。これにより、第2触媒30の再生が行われる。このとき、第1クラッチ7や第2クラッチ8の係合圧が上昇しているため、第1クラッチ7や第2クラッチ8における滑りの発生が抑制される。これにより、各クラッチにおける摩擦や発熱が抑えられ、結果的にその耐久性が向上する。ECU14はステップS7の処理が完了した後、ステップS1からの処理を繰り返す。
なお、本実施形態では採用されていないが、ステップS1において昇温制御実行条件を充足しているか否かの判定の前提として、第2触媒30におけるPMの堆積量が所定値以上となっている場合に、昇温制御を実行するようにしてもよい。また、水温センサ34の検出値に基づいてエンジン2の暖機状態を判定し、この判定結果を昇温制御の実行可否の判定条件に含めるようにしてもよい。
本実施形態によれば、制御装置100は、昇温制御を実施するときに第1クラッチ7や第2クラッチ8の係合圧を上昇させて滑りの発生を回避するため、各クラッチの耐久性への影響を抑制することができる。
(第2実施形態)
つぎに、第2実施形態について図7から図9を参照しつつ説明する。なお、第2実施形態におけるハードウェア構成については、第1実施例の制御装置100と共通しており異なるところがないため、ここではその説明は省略する。
第2実施形態では、図7のフローチャートに示すように、ステップS1とステップS3との間にステップS2が設けられており、この点が第1実施形態と異なっている。つまり、第2実施形態では、ECU14はステップS1に引き続いてステップS2の処理を行う。第1実施形態では、エンジン2の状態が昇温制御を実行する条件を満たしている場合にはクラッチが滑る可能性があると推定し、この推定に基づいて一律に目標係合油圧の上昇指示を行っていた。これに対し、第2実施形態では、ステップS2において第1クラッチ7や第2クラッチ8において滑りが発生する可能性があるか否かをより緻密に判定し、滑りの発生の可能性が高い場合に目標係合油圧の上昇指示を行う。
ここで、図8を参照すると、目標結合油圧上昇領域は、昇温制御実施領域のうち、エンジン負荷率が低い領域に設定されている。図9はエンジン2が発生させるトルク別のクラッチの滑り量を表すグラフであるが、図9に示すようにトルクが低い方がクラッチの滑り量が大きいことがわかる。つまり、エンジン2が、クラッチの滑りがほとんど発生していないトルクT[Nm]の1/2のトルクを発生させる運転条件のときに、クラッチの滑りが発生し易くなっている。そこで、トルクの値が低い、換言すると、エンジン負荷率が低い領域において目標結合油圧を上昇させるようにする。目標結合油圧上昇領域は、実機を用いた実験やシミュレーションによって第1クラッチ7や第2クラッチ8に滑りが観察された領域に設定されている。本実施形態では、昇温制御実施領域に含まれるエンジン負荷率の範囲のうち低値側の概ね1/3の領域が目標結合油圧上昇領域に設定されている。これにより、エンジン2の状態や第1クラッチ7および第2クラッチ8の状態に応じて適切な油圧制御を実施することができる。
再び図7に戻り、ECU14はステップS2で肯定判定した場合はステップS3へ進み、その後、ステップS5へ進む。一方、ECU14はステップS2で否定判定した場合は、ステップS3をスキップしてステップS5へ進む。つまり、ECU14はステップS2で否定判定した場合は、目標結合油圧の上昇指示を行うことなくステップS5へ進む。
なお、ステップS2以外の他の工程は、第1実施形態と異なるところがないため、ここでは、その詳細な説明は省略する。本実施形態によれば、第1実施形態と同様に第1クラッチ7や第2クラッチ8の耐久性への影響を抑制することができる。
(第3実施形態)
つぎに、図10を参照して第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第2実施形態におけるステップS2(図7参照)の判定事項に、エンジン2において所定の大きさよりも大きい回転変動の発生の有無を含める形態である。第3実施形態におけるハードウェア構成については、第1実施例の制御装置100と共通しており異なるところがなく、第3実施形態における制御を示すフローチャートについては、第2実施形態と共通している。このため、ここではこれらについての説明は省略する。
図10はエンジン2におけるクランク角とエンジン2の回転変動の推移を示すグラフである。エンジン2の回転変動は、クランク角30CAに要する時間の変化によって示されている。第1実施形態で説明したように、♯1気筒の燃料カットが行われると、♯1気筒の点火タイミングにおいてエンジン2の回転速度が一瞬低下し、これに伴ってクランク角30CAに要する時間が長くなる。そこで、クランク角30CAに要する時間が予め定めた閾値を超えるような場合には、回転変動が大きくなっていると判断し、目標結合油圧を上昇させる条件を満たしていると判定する。ここで、閾値は、実験やシミュレーションによって第1クラッチ7や第2クラッチ8において滑りが発生すると判断することができる値に設定されている。
本実施形態によれば、第1実施形態や第2実施形態と同様に第1クラッチ7や第2クラッチ8の耐久性への影響を抑制することができる。
上記の各実施形態によれば、エンジン2の気筒間のトルク段差の発生を伴う昇温制御を実施される場合に、第1クラッチ7や第2クラッチ8の係合圧を上昇させるので、これらのクラッチにおける滑りの発生が回避される。これにより、各クラッチの耐久性への影響を抑制することができる。
なお、上記実施形態では、ガソリンを燃料とするエンジンについて説明したが、軽油を燃料とするエンジンや、その他の燃料を用いるエンジンであってもよい。また、エンジンの気筒数も4気筒に限定されず、昇温制御によって気筒間にトルク段差が生じるような複数の気筒を備えたエンジンを有するハイブリッド車両では、上記のようなクラッチの係合圧の調整をすることができる。また、クラッチに代えてトルクコンバートを装備しているような場合には、トルクコンバータに供給する油圧を上昇させるようにしてもよい。
上記実施形態は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1 動力装置 2 エンジン
3 モータジェネレータ(MG) 4 変速機
5 駆動輪 6 動力伝達経路
7 第1クラッチ 8 第2クラッチ
12 オイルポンプ 13 油圧制御回路
14 ECU 29 第1触媒
30 第2触媒 100 クラッチ係合圧制御装置

Claims (1)

  1. ハイブリッド車両に設けられたエンジンの出力を駆動輪へ伝達する動力伝達経路に配置されたクラッチの係合圧を調整する係合圧調整部と、
    前記エンジンが備える複数の気筒のうち、少なくとも一つの気筒に対する燃料噴射量を他の気筒に対する燃料噴射量と異なる燃料噴射量として前記エンジンの排気系に配置された排気浄化装置の昇温制御が実施されるときに、前記係合圧調整部による前記クラッチの係合圧を上昇させる制御部と、
    を備えたハイブリッド車両のクラッチ係合圧制御装置。
JP2021088444A 2021-05-26 2021-05-26 ハイブリッド車両のクラッチ係合圧制御装置 Pending JP2022181475A (ja)

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