JP2022180791A - 固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および電子機器 - Google Patents

固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】光学仕様の影響を受けることなく、変換利得の異なる信号同士の結合点におけるSNRの低下を抑止することが可能な固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および電子機器を提供する。【解決手段】画素200は、第1の接続素子LG11-Trを通してフローティングディフュージョンFD11と第1のキャパシタCS11を選択的に接続することで、FD11の容量を第1容量または第2容量に変更して変換利得を第1容量で決まる第1変換利得(HCG)または第2容量で決まる第2変換利得(MCG)に切り換えられ、第2の接続素子SG11-Trを通してFD11と第2のキャパシタCS12を接続することで、FD11の容量を第3容量に変更してSF11-Trの変換利得を第3容量で決まる第3変換利得(LCG)に切り換えられる。【選択図】図2

Description

本発明は、固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および電子機器に関するものである。
光を検出して電荷を発生させる光電変換素子を用いた固体撮像装置(イメージセンサ)として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが実用に供されている。
CMOSイメージセンサは、デジタルカメラ、ビデオカメラ、監視カメラ、医療用内視鏡、パーソナルコンピュータ(PC)、車載用カメラ、携帯電話等の携帯端末装置(モバイル機器)等の各種電子機器の一部として広く適用されている。
CMOSイメージセンサは、画素毎にフォトダイオード(光電変換素子)および浮遊拡散層(FD:Floating Diffusion、フローティングディフュージョン)を有するFDアンプを持ち合わせており、その読み出しは、画素アレイの中のある一行を選択し、それらを同時に列(カラム)出力方向へと読み出すような列並列出力型が主流である。
一般的に、CMOSイメージセンサの各画素は、たとえば1個のフォトダイオードに対して、転送素子としての転送トランジスタ、リセット素子としてのリセットトランジスタ、ソースフォロワ素子(増幅素子)としてのソースフォロワトランジスタ、および選択素子としての選択トランジスタの4素子を能動素子として含んで構成される。
ところで、特性向上のため,高ダイナミックレンジ(HDR)を持つ高画質のCMOSイメージセンサを実現する方法が種々提案されている(たとえば特許文献1、2、3参照)。
特許文献1に記載のハイダイナミックレンジを実現するCMOSイメージセンサは、画素(ピクセル)に、入射光に応答して電荷を生成するフォトダイオードPDが含まれ、フォトダイオードPDからの電荷は、電圧源に結合され、排出されるか、または蓄積ダイオードなどの電荷蓄積領域に転送され得る。
電荷蓄積領域で生成された電荷が第1の電荷レベルを超えると、電荷は第1のトランジスタを通って第1の蓄積キャパシタにオーバーフローする可能性がある。生成された電荷が第1の電荷レベルよりも高い第2の電荷レベルを超えると、電荷は第2のトランジスタを通ってオーバーフローする可能性がある。第2のトランジスタを通ってオーバーフローする電荷は、その後の読み出しのために第2の蓄積キャパシタに排出または転送され得る。
特許文献2には、広いダイナミックレンジを実現しながら、固体画像ピックアップ装置とその制御方法、およびPLSの影響を抑制できるようにすることを目的とした電子装置が記載されている。
固体画像ピックアップ装置は、複数の画素が配列された画素アレイユニットを含む。画素アレイユニット内の画素の一部は、少なくとも1つの光電変換素子およびオーバーフロー蓄積キャパシタ(LOFIC)を有するユニット画素である。さらに、固体画像ピックアップ装置は、画素アレイユニット内の1つまたは複数のユニット画素用の1つのADコンバータを含む。
特許文献3には、高いS/N比で高感度を維持しながら広いダイナミックレンジを実現できるCMOSイメージセンサが記載されている。
画素アレイは、各画素が、光を受け取り、光電電荷を生成および蓄積するためのフォトダイオードPDと、フォトダイオードPDからオーバーフローする光電荷を蓄積するための転送トランジスタTr1を介してフォトダイオードPDに結合された蓄積キャパシタCSとを含む構造を有する。蓄積キャパシタCSは、フォトダイオードPDから溢れ出る光電荷を蓄積するように構成されている。
US10791292B1 US10547802B2 US20080266434A1
上述したように、CMOSイメージセンサ(CIS)は、画素のダイナミックレンジを向上させる種々の特徴的な構造を採用して構成可能である。
高ダイナミックレンジ化のアプローチの一つとして、横型オーバーフロー蓄積容量(LOFIC: Lateral Overflow Integration Capacitor)の構成を挙げることができる。
しかしながら、LOFICには、高変換利得(HCG)信号と低変換利得(LCG)信号の結合(接合)点におけるSNRの低下という重要な問題がある。
すなわち、LOFIC構成のみでは、LCG信号のkTCノイズを取り除くことができないため、HCG信号とLCG信号の結合点におけるSNRが低下する。
最小のSNR低下を達成するための方法の1つに、デュアル変換利得(ゲイン)読み出し、LOFICおよび分割画素(スプリットピクセル)を備えたトリプル変換利得読み出し技術がある。
ところが、この種の画素構造(分割ピクセルタイプ)には、光学仕様のいくつかの課題がある。これらの課題としては、たとえば大きなフォトダイオードPDと小さなフォトダイオードPDの間の光学構造、異なる角度応答と異なる量子効率(Q.E.)または大きなフォトダイオードPDと小さなフォトダイオードPDの間の応答性を挙げることができる。
本発明は、光学仕様の影響を受けることなく、変換利得の異なる信号同士の結合点におけるSNRの低下を抑止することが可能な固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および電子機器を提供することにある。
本発明の第1の観点の固体撮像装置は、光電変換を行い、少なくとも3つの変換利得に応じた信号を読み出し可能な画素を有し、前記画素は、転送される電荷を電圧信号として読み出すために保持して容量に応じた電圧に変換するフローティングディフュージョンと、露光期間中に入射光量に応じた電荷を蓄積する光電変換素子と、前記露光期間中は非導通状態に保持され、転送期間に導通状態に保持されて前記光電変換素子に蓄積された電荷を前記フローティングディフュージョンに転送する転送素子と、少なくとも前記フローティングディフュージョンの蓄積電荷を排出するリセット処理が可能なリセット素子と、変換利得に応じて前記フローティングディフュージョンとの接続状態または非接続状態に制御される第1の容量素子と、前記フローティングディフュージョンと前記第1の容量素子とを選択的に接続する第1の接続素子と、前記光電変換素子から溢れ出るオーバーフロー電荷を蓄積可能な第2の容量素子と、前記フローティングディフュージョンと前記第2の容量素子とを選択的に接続する第2の接続素子と、前記光電変換素子から溢れ出る電荷を前記第2の容量素子の形成領域方向にオーバーフローさせることが可能なオーバーフローパスと、前記オーバーフローパス上に形成され、当該オーバーフローパスの導通制御を行うためのオーバーフローゲート素子と、前記フローティングディフュージョンで変換した電圧信号を増幅して出力するソースフォロワ素子と、を含む。
本発明の第2の観点は、光電変換を行い、少なくとも3つの変換利得に応じた信号を読み出し可能な画素を有し、前記画素は、転送される電荷を電圧信号として読み出すために保持して容量に応じた電圧に変換するフローティングディフュージョンと、露光期間中に入射光量に応じた電荷を蓄積する光電変換素子と、前記露光期間中は非導通状態に保持され、転送期間に導通状態に保持されて前記光電変換素子に蓄積された電荷を前記フローティングディフュージョンに転送する転送素子と、少なくとも前記フローティングディフュージョンの蓄積電荷を排出するリセット処理が可能なリセット素子と、変換利得に応じて前記フローティングディフュージョンとの接続状態または非接続状態に制御される第1の容量素子と、前記フローティングディフュージョンと前記第1の容量素子とを選択的に接続する第1の接続素子と、前記光電変換素子から溢れ出るオーバーフロー電荷を蓄積可能な第2の容量素子と、前記フローティングディフュージョンと前記第2の容量素子とを選択的に接続する第2の接続素子と、前記光電変換素子から溢れ出る電荷を前記第2の容量素子の形成領域方向にオーバーフローさせることが可能なオーバーフローパスと、前記オーバーフローパス上に形成され、当該オーバーフローパスの導通制御を行うためのオーバーフローゲート素子と、前記フローティングディフュージョンで変換した電圧信号を増幅して出力するソースフォロワ素子と、を含む固体撮像装置の駆動方法であって、前記第1の接続素子を通して前記フローティングディフュージョンと前記第1の容量素子を選択的に接続することにより、前記フローティングディフュージョンの容量を第1容量または第2容量に変更して前記変換利得を前記第1容量で決まる第1変換利得または前記第2容量で決まる第2変換利得に切り換え、前記第1の接続素子を通して前記フローティングディフュージョンと前記第1の容量素子を接続し、前記第2の接続素子を通して前記フローティングディフュージョンと前記第1の容量素子と前記第2の容量素子を接続することにより、前記フローティングディフュージョンの容量を第3容量に変更して前記フローティングディフュージョンの変換利得を前記第3容量で決まる第3変換利得に切り換える。
本発明の第3の観点の電子機器は、固体撮像装置と、前記固体撮像装置に被写体像を結像する光学系と、を有し、前記固体撮像装置は、光電変換を行い、少なくとも3つの変換利得に応じた信号を読み出し可能な画素を有し、前記画素は、転送される電荷を電圧信号として読み出すために保持して容量に応じた電圧に変換するフローティングディフュージョンと、露光期間中に入射光量に応じた電荷を蓄積する光電変換素子と、前記露光期間中は非導通状態に保持され、転送期間に導通状態に保持されて前記光電変換素子に蓄積された電荷を前記フローティングディフュージョンに転送する転送素子と、少なくとも前記フローティングディフュージョンの蓄積電荷を排出するリセット処理が可能なリセット素子と、変換利得に応じて前記フローティングディフュージョンとの接続状態または非接続状態に制御される第1の容量素子と、前記フローティングディフュージョンと前記第1の容量素子とを選択的に接続する第1の接続素子と、前記光電変換素子から溢れ出るオーバーフロー電荷を蓄積可能な第2の容量素子と、前記フローティングディフュージョンと前記第2の容量素子とを選択的に接続する第2の接続素子と、前記光電変換素子から溢れ出る電荷を前記第2の容量素子の形成領域方向にオーバーフローさせることが可能なオーバーフローパスと、前記オーバーフローパス上に形成され、当該オーバーフローパスの導通制御を行うためのオーバーフローゲート素子と、前記フローティングディフュージョンで変換した電圧信号を増幅して出力するソースフォロワ素子と、を含む。
本発明によれば、光学仕様の影響を受けることなく、変換利得の異なる信号同士の結合点におけるSNRの低下を抑止することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置における画素の構成例を示す回路図である。 本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置におけるトリプル変換利得読み出しに関する光電変換特性について説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける読み出しシーケンスの一例を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードに低照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードに中照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードに高照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置のトリプル変換利得読み出しモードによる各読み出し信号の合成信号のリニアリティ特性、ノイズ特性、およびSNR特性を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置における読み出し画素の構成例を示す回路図である。 本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける読み出しシーケンスの一例を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードに低照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードに中照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードに高照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置における読み出し画素の構成例を示す回路図である。 本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける読み出しシーケンスの一例を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードに低照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードに中照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードに高照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る固体撮像装置における読み出し画素の構成例を示す回路図である。 本発明の第4の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける読み出しシーケンスの一例を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る固体撮像装置の画素の構成例を示す回路図である。 本発明の実施形態に係る固体撮像装置が適用される電子機器の構成の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の構成例を示すブロック図である。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置における画素の構成例を示す回路図である。
図3(A)および(B)は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置におけるトリプル変換利得読み出しに関する変換利得および容量について説明するための図である。
本実施形態において、固体撮像装置10は、たとえばCMOSイメージセンサにより構成される。
この固体撮像装置10は、図1に示すように、撮像部としての画素部20、垂直走査回路(行走査回路)30、読み出し回路(カラム読み出し回路)40、水平走査回路(列走査回路)50、およびタイミング制御回路60を主構成要素として有している。
これらの構成要素のうち、たとえば垂直走査回路30、読み出し回路40、水平走査回路50、およびタイミング制御回路60により画素信号の読み出し部70が構成される。
本第1の実施形態において、固体撮像装置10、後で詳述するように、画素部20に行列状に配列される画素200は、基本的に、図2に示すような構成を有している。
すなわち、画素200は、転送される電荷を電圧信号として読み出すために保持するフローティングディフュージョンFD(Floating Diffusion;浮遊拡散層)11と、露光期間PEXP中に入射光量に応じた電荷を蓄積する光電変換素子としてのフォトダイオードPD11と、露光期間PEXP中は非導通状態に保持され、転送期間に導通状態に保持されて光電変換素子としてのフォトダイオードPD11に蓄積された電荷をフローティングディフュージョンFD11に転送する転送素子としての転送トランジスタTG11-Trと、フローティングディフュージョンFD11の蓄積電荷を排出するリセット処理が可能なリセット素子としてのリセットトランジスタRST11-Trと、を含んで構成されている。
さらに、画素200は、変換利得に応じてフローティングディフュージョンFD11との接続状態または非接続状態に制御される第1の容量素子としての第1のキャパシタCS11と、フローティングディフュージョンFD11と第1の容量素子としての第1のキャパシタCS11とを選択的に接続する第1の接続素子としての第1のスイッチングトランジスタLG11-Trと、光電変換素子としてのフォトダイオードPD11から溢れ出るオーバーフロー電荷を蓄積可能な第2の容量素子としての第2のキャパシタCS12と、フローティングディフュージョンFD11と第2の容量素子としての第2のキャパシタCS12とを選択的に接続する第2の接続素子としての第2のスイッチングトランジスタSG11-Trと、を含んで構成されている。
さらに、画素200は、光電変換素子としてのフォトダイオードPD11から溢れ出る電荷を第2の容量素子としての第2のキャパシタCS2の形成領域方向にオーバーフローさせることが可能なオーバーフローパスOVFPと、オーバーフローパスOVFP上に形成され、オーバーフローパスOVFPの導通制御を行うためのオーバーフローゲート素子としてのオーバーフローパストランジスタLO11-Trと、フローティングディフュージョンFD11で変換した電圧信号を出力するソースフォロワ素子としてのソースフォロワトランジスタSF11-Trと、選択素子としての選択トランジスタSEL11-Trを含んで構成されている。
本実施形態に係る画素200は、読み出し部70の制御の下、第1の接続素子としての第1のスイッチングトランジスタLG11-Trを通してフローティングディフュージョンFD11と第1の容量素子としての第1のキャパシタCS11を選択的に接続することにより、フローティングディフュージョンFD11の容量を第1容量または第2容量に変更して第1容量で決まる第1変換利得(たとえば高変換利得:HCG:High Conversion Gain)または第2容量で決まる第2変換利得(たとえば中変換利得:MCG:Middle Conversion Gain)に切り換え可能である。
さらに、画素200は、読み出し部70の制御の下、第2の接続素子としての第2のスイッチングトランジスタSG11-Trを通してフローティングディフュージョンFD11と第2の容量素子としての第2のキャパシタCS12を接続することにより、フローティングディフュージョンFD11の容量を第3容量に変更して第3容量で決まる第3変換利得(たとえば低変換利得:LCG:Low Conversion Gain)に切り換え可能である。
画素200は、読み出し部70の制御の下、図3に示すように、指定されるデュアル変換利得読み出しモード期間に、第1容量に応じた第1変換利得(高変換利得:HCG)で画素信号の読み出しを行う第1変換利得モード読み出しと、第2容量(第1容量と異なる)に応じた第2変換利得(中変換利得:MCG)で画素信号の読み出しを行う第2変換利得モード読み出しと、を行うことが可能に構成されている。
さらに、画素200は、読み出し部70の制御の下、デュアル変換利得読み出しモードに後続して指定されるオーバーフロー電荷に関するオーバーフロー読み出しモード(LOFIC)読み出しモード)期間に、第3容量に応じた第3変換利得(低変換利得:LCG)で画素信号の読み出しを行う第3変換利得モード読み出しを行うことが可能に構成されている。
画素200は、たとえば横型オーバ一フロー蓄積容量(以下、「L0FIC (Lateral Overflow Integration Capacitor) 」という構造が設けられており、読み出し部70の制御の下、低照度条件下では光電変換素子であるフォトダイオードPD11の蓄積電荷およびオーバーフロー電荷に関連する第3変換利得(シングル利得)を用いた2重サンプリング読み出しモード(LOFICモード)動作を行う。
このように、本第1の実施形態において、画素200は、分割画素を備えることなく、最小のSNR低下を実現するために、図3に示すように、第1容量に応じた第1変換利得(たとえば高変換利得:HCG)で画素信号の読み出しを行う第1変換利得モード読み出しと、第2容量(第1容量と異なる)に応じた第2変換利得(たとえば中変換利得:MCG)で画素信号の読み出しを行う第2変換利得モード読み出しと、第3容量に応じた第3変換利得(たとえば低変換利得:LCG)で画素信号の読み出しを行う第3変換利得モード読み出しを行うトリプル変換利得読み出しが行われる。
(画素200の具体的な回路構成)
ここで、図2の画素200の具体的な回路構成について説明する。
ここでは、LOFIC構造を持つ画素200の構成例について説明する。
画素部20は、フォトダイオード(光電変換素子)と画素内アンプとを含む読み出し画素200がN行×M列の2次元の行列状(マトリクス状)に配列されている。
この画素200は、たとえば図2に示すように、光電変換素子としてのフォトダイオードPD11、転送素子としての転送トランジスタTG11-Tr、リセット素子としてのリセットトランジスタRST11-Tr、ソースフォロワ素子としてのソースフォロワトランジスタSF11-Tr、選択素子としての選択トランジスタSEL11-Tr、第1の接続素子としての第1のスイッチングトランジスタLG11-Tr、第2の接続素子としての第2のスイッチングトランジスタSG11-Tr、オーバーフローゲート素子としてのオーバーフローパストランジスタLO11-Tr、第1の容量素子としての第1のキャパシタCS11、第2の容量素子としての第2のキャパシタCS12、フローティングディフュージョンFD11、フローティングディフュージョンFD11に接続された第1のノードND11、第2のノードND12、および第2のキャパシタCS12に接続された第3のノードND13を含んで構成されている。
本第1の実施形態において、画素200のフォトダイオードPD11は高容量フォトダイオードにより形成されている。
また、画素200において、フローティングディフュージョンFD11、第1のキャパシタCS11,および第2のキャパシタCS12は、容量(capacitance)が次のように設定されている(図3(B)も参照)。
フローティングディフュージョンFD11の容量CFDは、高ゲイン低ノイズ用に非常に小さい容量に形成されている。
第1のキャパシタCS11の容量CS1は、SNRの低減を最小限に抑えるため、高容量フォトダイオードPD11よりも大きい中容量に設定されている。
第2のキャパシタCS12の容量CS2は、高FWC(Full Well Capacity)用に非常に大きい容量(静電容量)に設定されている。第2のキャパシタCS12の容量CS2は、第1のキャパシタCS11の容量CS1およびフローティングディフュージョンFD11の容量CFDより大きい。
そして、中程度の変換ゲインには第1のキャパシタCS11の容量CS1が主として用いられ、低変換ゲインには第2のキャパシタCS12の容量CS2も用いられる。
高容量のフォトダイオードPD11は、入射光量に応じた量の信号電荷(ここでは電子)を発生し、蓄積する。
以下、信号電荷は電子であり、各トランジスタがn型トランジスタである場合について説明するが、信号電荷がホールであったり、各トランジスタがp型トランジスタであっても構わない。
各画素200において、フォトダイオード(PD)としては、埋め込み型フォトダイオード(PPD)が用いられる。
フォトダイオード(PD)を形成する基板表面にはダングリングボンドなどの欠陥による界面準位が存在するため、熱エネルギーによって多くの電荷(暗電流)が発生し、正しい信号が読み出せなくなってしまうおそれがある。
埋め込み型フォトダイオード(PPD)では、フォトダイオード(PD)の電荷蓄積部を基板内に埋め込むことで、暗電流の信号への混入を低減することが可能となる。
転送トランジスタTG11-Trは、フォトダイオードPD11とフローティングディフュージョンFD11(および第1のノードND11)の間に接続され、制御信号TGを通じて制御される。
転送トランジスタTG11-Trは、制御信号TGがハイレベル(H)の期間に選択されて導通状態となり、フォトダイオードPD11で光電変換され蓄積ノードに蓄積された電荷(電子)をフローティングディフュージョンFD11に転送する。
リセットトランジスタRST11-Trは、図2の例では、電源電位VAAPIXとフローティングディフュージョンFD11に第1のノードND11を介して接続された第1のスイッチングトランジスタLG11-Tr、および、第2のノードND12を介して接続された第2のスイッチングトランジスタSG11―Trの間に接続され、制御信号RSTを通じて制御される。
リセットトランジスタRST11-Trは、制御信号RSTがHレベルの期間に選択されて導通状態となり、少なくともフローティングディフュージョンFD11を電源電位VAAPIXにリセットする。
また、本第1の実施形態では、リセットトランジスタRST11-Trおよび転送トランジスタTG11-Trが導通状態に保持されてフローティングディフュージョンFD11およびフォトダイオードPD11がリセットされる。
第1のスイッチングトランジスタLG11-Trは、第1のノードND11を介してフローティングディフュージョンFD11と第1のキャパシタCS11との間に接続されている。
第1のスイッチングトランジスタLG11-Trは、制御線を通じてゲートに印加される制御信号LGにより制御される。
第1のスイッチングトランジスタLG11-Trは、制御信号LGがHレベルの期間に選択されて導通状態となり、フローティングディフュージョンFD11と第1のキャパシタCS11とを接続する。
本第1の実施形態では、リセットトランジスタRST11-Trおよび第1のスイッチングトランジスタLG11-Trが導通状態に保持されてフローティングディフュージョンFD11および第1のキャパシタCS11がリセットされる。
第2のスイッチングトランジスタSG11-Trは、第2のノードND12を介してフローティングディフュージョンFD11(およびリセットトランジスタRST11-Tr)と第2のキャパシタCS12との間に接続されている。
第2のスイッチングトランジスタSG11-Trは、制御線を通じてゲートに印加される制御信号SGにより制御される。
第2のスイッチングトランジスタSG11-Trは、制御信号SGがHレベルの期間に選択されて導通状態となり、フローティングディフュージョンFD11(およびリセットトランジスタRST11-Tr)と第2のキャパシタCS12とを接続する。
本第1の実施形態では、リセットトランジスタRST11-Trおよび第2のスイッチングトランジスタSG11-Trが導通状態に保持されてフローティングディフュージョンFD11および第2のキャパシタCS12がリセットされる。
オーバーフローパストランジスタLO11-Trは、第3のノードND13を介してフォトダイオードPD11の電荷蓄積ノードと第2のキャパシタCS12との間に接続されている。
オーバーフローパストランジスタLO11-Trは、制御線を通じてゲートに印加される制御信号LOにより制御される。
オーバーフローパストランジスタLO11-Trは、制御信号LOがHレベルの期間に選択されて導通状態となり、フォトダイオードPD11の電荷蓄積ノードと第2のキャパシタCS12とを接続する。
なお、本第1の実施形態において、オーバーフローパスOVFPは、図2に示すように、フォトダイオードPD11のオーバーフロー電荷をオーバーフローパストランジスタLO11-Tr、第3のノードND13を介して第2のキャパシタCS12にオーバーフロー可能な経路として形成され(実線の矢印)、かつ、第2のキャパシタCS12のオーバーフロー電荷を第2のスイッチングトランジスタSG11-Tr、第2のノードND12,リセットトランジスタRST11-Trを介して電源電位VAAPIXに捨てることが可能な経路として形成されている(破線の矢印)。
ソースフォロワトランジスタSF11-Trと選択トランジスタSEL11-Trは、電源電位VAAPIXと垂直信号線LSGN11の間に直列に接続されている。
ソースフォロワトランジスタSF-TrのゲートにはフローティングディフュージョンFD11が接続され、選択トランジスタSEL-Trは制御線を通じてゲートに印加される制御信号SELにより制御される。
選択トランジスタSEL11-Trは、制御信号SELがHレベルの選択期間に選択されて導通状態となる。これにより、ソースフォロワトランジスタSF11-TrはフローティングディフュージョンFD11で変換した電圧信号(VRST1,VSIG1)を垂直信号線LSGN11に出力する。
画素部20には、画素回路200がN行×M列配置されているので、各制御線はそれぞれN本、垂直信号線はM本ある。
図1においては、各制御線を1本の行走査制御線として表している。
垂直走査回路30は、タイミング制御回路60の制御に応じてシャッター行および読み出し行において行走査制御線を通して画素の駆動を行う。
また、垂直走査回路30は、アドレス信号に従い、信号の読み出しを行うリード行と、フォトダイオードPD11に蓄積された電荷をリセットするシャッター行の行アドレスの行選択信号を出力する。
読み出し回路40は、画素部20の各列出力に対応して配置された複数の列信号処理回路(図示せず)を含み、複数の列信号処理回路で列並列処理が可能に構成されてもよい。
水平走査回路50は、読み出し回路40の複数の列信号処理回路で処理された信号を走査して水平方向に転送し、図示しない信号処理回路に出力する。
タイミング制御回路60は、画素部20、垂直走査回路30、読み出し回路40、水平走査回路50等の信号処理に必要なタイミング信号を生成する。
読み出し部70は、デュアル変換利得読み出しモードMDCGが指定されると、第2変換利得リセット読み出し処理MCGRRD、第1変換利得リセット読み出し処理HCGRRD、第1変換利得読み出し処理HCGSRD、および第2変換利得読み出し処理MCGSRDを行う、
読み出し部70は、オーバーフロー電荷に関するオーバーフロー読み出しモードMOVF(MLOFIC)が指定されると、第3変換利得読み出し処理LCGSRD、および第3変換利得リセット読み出し処理LCGRRDを行う。
本第1の実施形態において、読み出し部70は、露光期間PEXPを開始後、読み出しモード処理として、デュアル変換利得読み出しモードMDCGの読み出し処理を行い、引き続き、オーバーフロー読み出しモードMOVF(MLOFIC)を行うように、読み出しシーケンス制御を行う。
たとえば、読み出し部70は、リセットトランジスタRST11-Tr、第1のスイッチングトランジスタLG11-Tr、第2のスイッチングトランジスタSG11-Tr、および転送トランジスタTG11-Trを所定期間導通状態に保持してフォトダイオードPD11、フローティングディフュージョンFD11、第1のキャパシタCS11、および第2のキャパシタCS12をリセットしてシャッター処理を行い、転送トランジスタTG11-Trを非導通状態にして露光期間PEXPを開始する。
そして、読み出し部70は、露光期間PEXPを開始した後、デュアル変換利得読み出しモードDMCGの処理として、第2変換利得リセット読み出し処理MCGRRD、第1変換利得リセット読み出し処理HCGRRD、第1変換利得信号読み出し処理HCGSRD、および第2変換利得信号読み出し処理MCGSRDを順次行う。
次いで、読み出し部70は、オーバーフロー電荷に関するオーバーフロー読み出しモード処理として、第3変換利得信号読み出し処理LCGSRDを行う。続いて、読み出し部70は、リセットトランジスタRST11-Tr、第1のスイッチングトランジスタLG11-Tr、および第2のスイッチングトランジスタSG11-Trを所定期間導通状態に保持してフローティングディフュージョンFD11、第1のキャパシタCS11、および第2のキャパシタCS12の電荷を全て電源電位VAAPIXに捨ててシャッター処理を行った後、第3変換利得リセット読み出し処理LCGRRDを順次行う。
ここで、本第1の実施形態に係る固体撮像装置における画素200に対する読み出しシーケンスの一例について説明する。
図4(A)~(E)は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける読み出しシーケンスの一例を説明するためのタイミングチャートである。
図5(A)~(H)は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードに低照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。
図6(A)~(H)は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードに中照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。
図7(A)~(H)は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードに高照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。
図4(A)はリセットトランジスタRST11-Trの制御信号RSTを、図4(B)は第2のスイッチングトランジスタSG11-Trの制御信号SGを、図4(C)は第1のスイッチングトランジスタLG11-Trの制御信号LGを、図4(D)は転送トランジスタTG11-Trの制御信号TGを、図4(E)はオーバーフローパストランジスタLO11-Trの制御信号LOを、それぞれ示している。
なお、画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける読み出しシーケンスは、以下に説明するように、基本的に低照度下、中照度下、高照度下において同様に行われる。
デュアル変換利得読み出しモードMDCGの処理が開始される前に、制御信号RST、SG、LG、TG、LOが所定期間ハイレベルに設定されて、リセットトランジスタRST11-Tr、第2のスイッチングトランジスタSG11-Tr、第1のスイッチングトランジスタLG11-Tr、転送トランジスタTG11-Tr、およびオーバーフローパストランジスタLO11-Trが所定期間導通状態に保持される。
これにより、フォトダイオードPD11、フローティングディフュージョンFD11、第1のキャパシタCS11、および第2のキャパシタCS12が固定電位VAAPIXにリセットされる。すなわち、シャッター動作が行われる(図4(A)~(E))。
そして、転送トランジスタTG11-Trが導通状態から非導通状態に切り換えられたタイミングで露光時間PEXPが開始される(図4(D))。
露光期間PEXPを終了後、読み出し期間の最初に制御信号RSTおよび制御信号LGがハイレベルに切り換えられ、リセットトランジスタRST11-Trおよび第1のスイッチングトランジスタLG11-Trが導通状態に切り換えられる。これにより、フローティングディフュージョンFD11および第1のキャパシタCS11がリセットされる。
ここで、制御信号RSTおよび制御信号LGがハイレベルに切り換えられてから所定期間経過後に制御信号RSTのみがローレベルに切り換えられてリセットトランジスタRST11-Trが非導通状態に切り換えられ、第1のリセット信号読み出し期間となる。
このとき、制御信号LGはハイレベルのままに保持され、第1のスイッチングトランジスタLG11-Trは導通状態にあることから、フローティングディフュージョンFD11の電荷と第1のキャパシタCS11の電荷が共有されて、フローティングディフュージョンFD11の利得がフローティングディフュージョンFD11の容量CFDと第1のキャパシタCS11の容量CS1を含む第2容量で決まる第2変換利得MCGに切り換えられる。
そして、リセット処理後の第1のリセット信号読み出し期間に、ソースフォロワトランジスタSF11-TrからフローティングディフュージョンFD11の第2容量で決まる第2変換利得MCGで変換した第2の読み出しリセット信号MCGRST(ADC)が読み出され、この第2の読み出しリセット信号MCGRST(ADC)に対する所定の処理を行う第2変換利得リセット読み出し処理MCGRRDが行われる。
次いで、第1のリセット信号読み出し期間経過後に、制御信号LGがローレベルに切り換えられ、第1のスイッチングトランジスタLG11-Trが非導通状態に切り換えられ、第2のリセット信号読み出し期間となる。
このとき、第1のキャパシタCS11がフローティングディフュージョンFD11と切り離されて、フローティングディフュージョンFD11の電荷と第1のキャパシタCS11の電荷が分離され、フローティングディフュージョンFD11(ソースフォロワトランジスタSF11-Tr)の利得がフローティングディフュージョンFD11の第1容量CFDで決まる第1変換利得HCGに切り換えられる。
そして、第2のリセット信号読み出し期間に、ソースフォロワトランジスタSF11-TrからフローティングディフュージョンFD11の第1容量で決まる第1変換利得HCGで変換した第1の読み出しリセット信号HCGRST(ADC)が読み出され、この第1の読み出しリセット信号HCGRST(ADC)に対する所定の処理を行う第1変換利得リセット読み出し処理HCGRRDが行われる。
次いで、第2のリセット信号読み出し期間後の第1の転送期間に制御信号TGがハイレベルに切り換えられて転送トランジスタTG11-Trが導通状態に保持され、フォトダイオードPD11の蓄積電荷がフローティングディフュージョンFD11に転送される。第1の転送期間後、制御信号TGはローレベルに切り換えられ、転送トランジスタTG11-Trは非導通状態に切り換えられる。
次いで、第1の転送期間に続く第1の信号読み出し期間に、ソースフォロワトランジスタSF11-TrからフローティングディフュージョンFD11の第1容量で決まる第1変換利得で変換した第1の読み出し信号HCGSIG(ADC)が読み出され、この第1の読み出し信号HCGSIG(ADC)に対する所定の処理を行う第1変換利得信号読み出し処理HCGSRD行われる。
そして、リセットレベルHCGRSTADCと信号レベルHCGSIGADCを保持するか、あるいは、リセットレベルと信号レベルとの差分によりCDS演算が行われる。
次いで、第1変換利得読み出し処理HCGSRD後に、制御信号LGがローレベルからハイレベルに切り換えられて、第1のスイッチングトランジスタLG11-Trを導通状態に切り換えられて第1のキャパシタCS11がフローティングディフュージョンFD11と接続される。
これにより、フローディングディフュージョンFD11の電荷と第1のキャパシタCS11の電荷が共有されてフローティングディフュージョンFD11の利得が第2容量で決まる第2変換利得MCGに切り換えられる。
次いで、第1の信号読み出し期間後の第2の転送期間に制御信号TGがハイレベルに切り換えられて転送トランジスタTG11-Trが導通状態に保持され、フォトダイオードPD11の蓄積電荷がフローティングディフュージョンFD11に転送される。第2の転送期間後、制御信号TGはローレベルに切り換えられ、転送トランジスタTG11-Trは非導通状態に切り換えられる。
そして、第1の信号読み出し期間後の第2の転送期間に続く第2の信号読み出し期間に、ソースフォロワトランジスタSF11-TrからフローティングディフュージョンFD11の第2容量で決まる第2変換利得MCGで変換した第2の読み出し信号MCGSIG(ADC)が読み出され、この第2の読み出し信号MCGSIG(ADC)に対する所定の処理を行う第2変換利得信号読み出し処理MCGSRDが行われる。
そして、リセットレベルMCGRSTADCと信号レベルMCGSIGADCを保持するか、あるいは、リセットレベルMCGRSTADCと信号レベルMCGSIGADCの差分によりCDS演算が行われる。
ここで、読み出しモードはデュアル変換利得読み出しモードからLOFIC読み出しモードに切り換わる。
なお、デュアル変換利得読み出し処理はあくまでもフォトダイオードPD11の蓄積電荷を2つの利得を用いてで読み出すのに対し、LOFIC読み出し時はフォトダイオードPD11の飽和を越えて第2のキャパシタCS12にオーバーフロー蓄積した電荷も読み出す。
上記した第2変換利得読み出し処理MCGSRD後に、制御信号SGがローレベルからハイレベルに切り換えられて、第2のスイッチングトランジスタSG11-Trが導通状態に切り換えられて第2のキャパシタCS12がフローティングディフュージョンFD11と接続される。
これにより、フローディングディフュージョンFD11の電荷FDCと第1のキャパシタCS11と第2のキャパシタCS12の電荷が共有されてフローティングディフュージョンFD11の利得が第3容量で決まる第3変換利得LCGに切り換えられる。
そして、第2の信号読み出し期間後の第3の信号読み出し期間に、ソースフォロワトランジスタSF11-TrからフローティングディフュージョンFD11の第3容量で決まる第3変換利得LCGで変換した第3の読み出し信号LCG(LOFIC)SIG(ADC)が読み出され(図4(B))、この第3の読み出し信号LCGSIG(ADC)に対する所定の処理を行う第3変換利得信号読み出し処理LCGSRDが行われる。
次いで、第3の信号読み出し期間後の第2のリセット処理期間に、制御信号RSTがハイレベルに切り換えられ、リセットトランジスタRST11-Trが導通状態に切り換えられる。これにより、フローティングディフュージョンFD11、第1のキャパシタCS11、および第2のキャパシタCS12がリセットされる。
ここで、制御信号RSTがハイレベルに切り換えられてから所定期間経過後に制御信号RSTがローレベルに切り換えられてリセットトランジスタRST11-Trが非導通状態に切り換えられ、第3のリセット信号読み出し期間となる。
このとき、制御信号LGおよびSGはハイレベルのままに保持され、第1のスイッチングトランジスタLG11-Trおよび第2のスイッチングトランジスタSG11-Trは導通状態にあることから、フローティングディフュージョンFD11の電荷と第1のキャパシタCS11の電荷と第2のキャパシタCS12が共有されて、フローティングディフュージョンFD11の利得がフローティングディフュージョンFD11の容量CFDと第1のキャパシタCS11の容量CS1と第2のキャパシタCS12の容量CS2を含む第3容量で決まる第3変換利得LCGに保持されている。
そして、リセット処理後の第3のリセット信号読み出し期間に、ソースフォロワトランジスタSF11-TrからフローティングディフュージョンFD11の第3容量で決まる第3変換利得LCGで変換した第3の読み出しリセット信号LOFIC(LCG)RST(ADC)が読み出され(図4(B)、(C))、この第3の読み出しリセット信号LOFIC(LCG)RST(ADC)に対する所定の処理を行う第3変換利得リセット読み出し処理LCGRRDが行われる。
そして、リセットレベルLCGRSTADCと信号レベルLCGSIGADCを保持するか、あるいは、リセットレベルLCGRSTADCと信号レベルLCGSIGADCの差分によりCDS演算が行われる。
上述したように、本第1の実施形態の固体撮像装置10においては、図5(A)に示すように、第1の読み出しリセット信号HCGRSTの読み出し前にフローティングディフュージョンFD11のリセット処理が行わるため、フローティングディフュージョンFD11にチャージされるFD暗電流は取り除かれる(FD暗電流は存在しない)。
また、本第1の実施形態の固体撮像装置10においては、図6(C)に示すように、第2の読み出しリセット信号MCGRSTの読み出し前にフローティングディフュージョンFD11および第1のキャパシタCS11のリセット処理が行われるため、フローティングディフュージョンFD11および第1のキャパシタCS11にチャージされるFD/CS暗電流は存在しない。
ただし、第2の容量素子としての第2のキャパシタCS12は、蓄積期間中に電荷を蓄積するノードになるため、暗電流を除去することができない。
以上説明したように、本第1の実施形態によれば、画素200は、転送される電荷を電圧信号として読み出すために保持するフローティングディフュージョンFD11と、露光期間PEXP中に入射光量に応じた電荷を蓄積するフォトダイオードPD11と、露光期間PEXP中は非導通状態に保持され、転送期間に導通状態に保持されてフォトダイオードPD11に蓄積された電荷をフローティングディフュージョンFD11に転送する転送トランジスタTG11-Trと、フローティングディフュージョンFD11の蓄積電荷を排出するリセット処理が可能なリセットトランジスタRST11-Trと、を含んで構成されている。
さらに、画素200は、変換利得に応じてフローティングディフュージョンFD11との接続状態または非接続状態に制御される第1のキャパシタCS11と、フローティングディフュージョンFD11と第1のキャパシタCS11とを選択的に接続する第1のスイッチングトランジスタLG11-Trと、フォトダイオードPD11から溢れ出るオーバーフロー電荷を蓄積可能な第2のキャパシタCS12と、フローティングディフュージョンFD11と第2のキャパシタCS12とを選択的に接続する第2のスイッチングトランジスタSG11-Trと、を含んで構成されている。
さらに、画素200は、フォトダイオードPD11から溢れ出る電荷を第2のキャパシタCS12の形成領域方向にオーバーフローさせることが可能なオーバーフローパスOVFPと、オーバーフローパスOVFP上に形成され、オーバーフローパスOVFPの導通制御を行うためのオーバーフローゲート素子LO11-Trと、フローティングディフュージョンFD11で変換した電圧信号を増幅して出力するソースフォロワトランジスタSF11-Trと、を含んで構成されている。
本第1の実施形態に係る画素200は、読み出し部70の制御の下、第1のスイッチングトランジスタLG11-Trを通してフローティングディフュージョンFD11と第1のキャパシタCS11を選択的に接続することにより、フローティングディフュージョンFD11の容量を第1容量または第2容量に変更してフローティングディフュージョンFD11の変換利得を第1容量で決まる第1変換利得(高変換利得:HCG)または第2容量で決まる第2変換利得(中変換利得:MCG)に切り換え可能である。
さらに、画素200は、読み出し部70の制御の下、第2のスイッチングトランジスタSG11-Trを通してフローティングディフュージョンFD11と第2のキャパシタCS12を接続することにより、フローティングディフュージョンFD11の容量を第3容量に変更して変換利得を第3容量で決まる第3変換利得(低変換利得:LCG)に切り換え可能である。
このように、本第1の実施形態において、画素200は、第1容量に応じた第1変換利得(たとえば高変換利得:HCG)で画素信号の読み出しを行う第1変換利得モード読み出しと、第2容量(第1容量と異なる)に応じた第2変換利得(たとえば中変換利得:MCG)で画素信号の読み出しを行う第2変換利得モード読み出しと、第3容量に応じた第3変換利得(たとえば低変換利得:LCG)で画素信号の読み出しを行う第3変換利得モード読み出しを行うトリプル変換利得読み出しが行われることから、分割画素を備えることなく、モード間繋ぎ点での最小のSNR低下を実現することが可能となる。
換言すれば、本第1の実施形態によれば、光学仕様の影響を受けることなく、変換利得の異なる信号同士の結合点におけるSNRの低下を抑止することが可能となる。
また、本第1の実施形態によれば、小さな画素サイズで所定の読み出しモードによりダイナミックレンジを拡大することが可能となる。
本第1の実施形態によれば、実質的に高ダイナミックレンジ化、高フレームレート化を実現することが可能となる。
さらに、本第1の実施形態によれば、高ダイナミックレンジ信号は、図8(A)~(C)に示すように、線形応答で読み取ることができ、高感度/低ノイズ信号はHCG読み出しで読み取ることができる。そして、飽和バラツキによる画素間繋ぎ点信号ばらつきを防止することが可能となる。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置における読み出し画素の構成例を示す回路図である。
図10(A)~(F)は、本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける読み出しシーケンスの一例を説明するためのタイミングチャートである。
図11(A)~(H)は、本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードの低照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。
図12(A)~(H)は、本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードの中照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。
図13(A)~(H)は、本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードの高照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。
図9(A)はリセットトランジスタRST11-Trの制御信号RSTを、図9(B)は第3のスイッチングトランジスタR_RD11-Trの制御信号R_RDを、図9(C)は第2のスイッチングトランジスタSG11-Trの制御信号SGを、図9(D)は第1のスイッチングトランジスタLG11-Trの制御信号LGを、図9(E)は転送トランジスタTG11-Trの制御信号TGを、図9(F)はオーバーフローパストランジスタLO11-Trの制御信号LOを、それぞれ示している。
本第2の実施形態に係る固体撮像装置10Aの画素200Aが上述した第1の実施形態に係る固体撮像装置10の画素200と異なる点は、次の通りである。
本第2の実施形態に係る固体撮像装置10Aの画素200Aにおいては、リセットトランジスタRST11-Trと第2のスイッチングトランジスタSG11-Trの接続ノード(第2のノード)ND12とフローティングディフュージョンFD11との間に、制御信号R_RDにより導通状態および非導通状態が選択的に制御される第3の接続素子としての第3のスイッチングトランジスタR_RD11-Trが接続されている。
第3のスイッチングトランジスタR_RD11-Trは、図10(A)~(B)に示すように、第1のリセット期間においてリセットトランジスタRST11-Trの制御信号RSTと同じ期間にハイレベルに切り換えられて、この期間導通状態に保持される。
また、第3のスイッチングトランジスタR_RD11-Trは、図10(A)~(C)に示すように、デュアル変換利得読み出しモードからLOFIC読み出しモードに切り換えるときに、第2のスイッチングトランジスタSG11-Trの制御信号SGと同じタイミングでハイレベルに切り換えられて、導通状態に保持される。
この構成を除いて、本第2の実施形態に係る固体撮像装置10Aにおいて、画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける読み出しシーケンスは、前述した第1の実施形態の固体撮像装置と同様に行われる。
したがって、ここではその詳細な説明は省略する。
その他の構成は上述した第1の実施形態と同様である。
本第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態の効果と同様の効果を得ることができることはもとより、以下の効果を得ることができる。
すなわち、本第2の実施形態によれば、第3変換利得LCGの設定期間のみフローティングディフュージョンFD11と第2のキャパシタCS12側と接続することが可能となり、第2のキャパシタCS12の容量を必要としないとき、不要電荷がフローティングディフュージョンFD11へ流れ込み、電荷の混合(偽信号となる)が起きることを防止することができ、ひいてはフローティングディフュージョンFD11の変換利得を決める隣接トランジスタの数を削減して、変換利得を高精度に設置することが可能となる。
(第3の実施形態)
図14は、本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置における読み出し画素の構成例を示す回路図である。
図15(A)~(D)は、本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける読み出しシーケンスの一例を説明するためのタイミングチャートである。
図16(A)~(H)は、本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードの低照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。
図17(A)~(H)は、本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードの中照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。
図18(A)~(H)は、本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードの高照度下における動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。
図14(A)はリセットトランジスタRST11-Trの制御信号RSTを、図14(B)は第2のスイッチングトランジスタSG11-Trの制御信号SGを、図14(C)は第1のスイッチングトランジスタLG11-Trの制御信号LGを、図14(D)は転送トランジスタTG11-Trの制御信号TGを、それぞれ示している。
本第3の実施形態に係る固体撮像装置10Bの画素200Bが上述した第1の実施形態に係る固体撮像装置10の画素回路200と異なる点は、次の通りである。
本第3の実施形態に係る固体撮像装置10Bの画素200Bにおいて、オーバーフローゲート素子としてのオーバーフローパストランジスタLO11-Trが第2の接続素子としての第2のスイッチングトランジスタSG11-Trと共用されている。また、第3のノードND13が第2のノードND12と共用されている。
そして、共用されている第2の接続素子としての第2のスイッチングトランジスタSG11-Trは、フローティングディフュージョンFD11とリセット素子としてのリセットトランジスタRST11-Trとの間に接続され、その接続ノードにより第2のノードND12が形成されている。
そして、第2の容量素子としての第2のキャパシタCS12は、第2の接続素子としての第2のスイッチングトランジスタSG11-Trとリセット素子としてリセットトランジスタRST11-Trとの接続ノードである第2のノードND12に接続されている。
また、第1の接続素子としての第1のスイッチングトランジスタLO11-Trおよび第1の容量素子として第1のキャパシタCS11が、第1のノードND11に接続されたフローティングディフュージョンFD11と基準電位VSSとの間に直列に接続されている。
本第3の実施形態の固体撮像装置10Bにおいては、図15(A)に示すように、第1の読み出しリセット信号HCGRSTの読み出し前にフローティングディフュージョンFD11のリセット処理が行われないため、フローティングディフュージョンFD11にチャージされるFD暗電流は完全に取り除かれない(FD暗電流は存在する)。
このように、第1の読み出しリセット信号HCGRSTの読み出しフェーズにおいてはいくらかのFD暗電流は存在するが、CDS処理により取り除くことができる。
この構成を除いて、本第3の実施形態に係る固体撮像装置10Bにおいて、画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける読み出しシーケンスは、基本的に、前述した第1の実施形態の固体撮像装置と同様に行われる。
したがって、ここではその詳細な説明は省略する。
その他の構成は上述した第1の実施形態と同様である。
本第3の実施形態によれば、上述した第1の実施形態の効果と同様の効果を得ることができることはもとより、回路構成の簡略化を図ることが可能となる。
(第4の実施形態)
図19は、本発明の第4の実施形態に係る固体撮像装置における読み出し画素の構成例を示す回路図である。
図20(A)~(D)は、本発明の第4の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける読み出しシーケンスの一例を説明するためのタイミングチャートである。
図21(A)~(X)は、本発明の第4の実施形態に係る固体撮像装置の画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける動作を説明するための動作シーケンスおよびポテンシャル遷移を示す図である。
図20(A)はリセットトランジスタRST11-Trの制御信号RSTを、図20(B)は第2のスイッチングトランジスタSG11-Trの制御信号SGを、図20(C)は第1のスイッチングトランジスタLG11-Trの制御信号LGを、図20(D)は転送トランジスタTG11-Trの制御信号TGを、それぞれ示している。
本第4の実施形態に係る固体撮像装置10Cの画素200Cが上述した第3の実施形態に係る固体撮像装置10Bの画素回路200Bと異なる点は、次の通りである。
本第4の実施形態に係る固体撮像装置10Cの画素200Cにおいて、第1の接続素子としての第1のスイッチングトランジスタLG11-Trが、フローティングディフュージョンFD11と第2の接続素子としての第2のスイッチングトランジスタSG11-Trとの間に直列に接続されている。また、第1の接続素子としての第1のスイッチングトランジスタLG11-Trと第2の接続素子としての第2のスイッチングトランジスタSG11-Trとの接続ノードにより第4のノードND14が形成されている。
そして、共用されている第2の接続素子としての第2のスイッチングトランジスタSG11-Trは、第2の接続素子としての第2のスイッチングトランジスタSG11-Trとリセット素子としてのリセットトランジスタRST11-Trとの間に接続され、その接続ノードにより第2のノードND12が形成されている。
そして、第1の容量素子としての第1のキャパシタCS11は、第1のスイッチングトランジスタLG11-Trと第2のスイッチングトランジスタSG11-Trとの接続ノードである第4のノードND14に接続されている。
また、第2の容量素子としての第2のキャパシタCS12は、第2のスイッチングトランジスタSG11-Trとリセット素子としてリセットトランジスタRST11-Trとの接続ノードである第2のノードND12に接続されている。
本第4の実施形態の固体撮像装置10Cにおいても、図20(A)に示すように、第1の読み出しリセット信号HCGRSTの読み出し前にフローティングディフュージョンFD11のリセット処理が行われないため、フローティングディフュージョンFD11にチャージされるFD暗電流は完全に取り除かれない(FD暗電流は存在する)。
このように、第1の読み出しリセット信号HCGRSTの読み出しフェーズにおいてはいくらかのFD暗電流は存在するが、CDS処理により取り除くことができる。
この構成を除いて、本第4の実施形態に係る固体撮像装置10Cにおいて、画素に対するデュアル変換利得読み出しモードおよびオーバーフロー読み出しモードにおける読み出しシーケンスは、基本的に、前述した第1の実施形態の固体撮像装置と同様に行われる。
したがって、ここではその詳細な説明は省略する。
その他の構成は上述した第3の実施形態と同様である。
本第4の実施形態によれば、上述した第3の実施形態の効果と同様の効果を得ることができることはもとより、回路構成のさらなる簡略化を図ることが可能となる。
(第5の実施形態)
図22は、本発明の第5の実施形態に係る固体撮像装置10Dの画素回路の構成例を示す回路図である。
本第5の実施形態に係る固体撮像装置10Dの画素200Dが上述した第1の実施形態に係る固体撮像装置10の画素200と異なる点は、以下の通りである。
本第5の実施形態に係る固体撮像装置10Dは、隣接する複数(本実施形態では2)の画素200-1,200-2で、フローティングディフュージョンFD11を共有する画素共有構造を有する。
本第5の実施形態に係る固体撮像装置10Dは、隣接する画素200-1,200-2で、第1の接続素子としての第1のスイッチングトランジスタLG11-Trおよび第1の容量素子としての第1のキャパシタCS11を共有している。
また、本例の画素共有構造においては、ソースフォロワトランジスタSF11-Trおよび選択トランジスタSEL11-Trが共有されている。
その他の構成は上述した第1の実施形態と同様である。
本第5の実施形態によれば、上述した第1の実施形態の効果と同様の効果を得ることができることはもとより、画素サイズの縮小化を図ることができ、回路構成のさらなる簡略化を図ることが可能となる。
(電子機器への適用例)
さらに、以上説明した固体撮像装置10,10A,10B,10C,10Dは、デジタルカメラやビデオカメラ、携帯端末、あるいは監視用カメラ、医療用内視鏡用カメラなどの電子機器に、撮像デバイスとして適用することができる。
図23は、本発明の実施形態に係る固体撮像装置が適用されるカメラシステムを搭載し
た電子機器の構成の一例を示す図である。
本電子機器300は、図23に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置10,10A,10B,10C,10Dが適用可能なCMOSイメージセンサ310を有する。
さらに、電子機器300は、このCMOSイメージセンサ310の画素領域に入射光を導く(被写体像を結像する)光学系(レンズ等)420を有する。
電子機器300は、CMOSイメージセンサ310の出力信号を処理する信号処理回路(PRC)330を有する。
信号処理回路330は、CMOSイメージセンサ310の出力信号に対して所定の信号処理を施す。
信号処理回路330で処理された画像信号は、液晶ディスプレイ等からなるモニタに動画として映し出し、あるいはプリンタに出力することも可能であり、またメモリカード等の記録媒体に直接記録する等、種々の態様が可能である。
上述したように、CMOSイメージセンサ310として、前述した固体撮像装置10,10A,10B,10C、10Dを搭載することで、高性能、小型、低コストのカメラシステムを提供することが可能となる。
そして、カメラの設置の要件に実装サイズ、接続可能ケーブル本数、ケーブル長さ、設置高さなどの制約がある用途に使われる、たとえば、監視用カメラ、医療用内視鏡用カメラなどの電子機器を実現することができる。
10,10A,10B,10C,10D・・・固体撮像装置、20・・・画素部、200,200A~200D,200-1,200-2・・・画素、PD11・・・フォトダイオード、FD11・・・フローティングディフュージョン、TG11-Tr・・・転送トランジスタ、RST11-Tr・・・リセットトランジスタ、SF11-Tr・・・ソースフォロワトランジスタ、LG11-Tr・・・第1のスイッチングトランジスタ、SG11-Tr・・・第2のスイッチングトランジスタ、CS11・・・第1のキャパシタ、CS12・・・第2のキャパシタ、LO11-Tr・・・オーバーフローパストランジスタ、300・・・電子機器、310・・・CMOSイメージセンサ、320・・・光学系、330・・・信号処理回路(PRC)。

Claims (16)

  1. 光電変換を行い、少なくとも3つの変換利得に応じた信号を読み出し可能な画素を有し、
    前記画素は、
    転送される電荷を電圧信号として読み出すために保持して容量に応じた電圧に変換するフローティングディフュージョンと、
    露光期間中に入射光量に応じた電荷を蓄積する光電変換素子と、
    前記露光期間中は非導通状態に保持され、転送期間に導通状態に保持されて前記光電変換素子に蓄積された電荷を前記フローティングディフュージョンに転送する転送素子と、
    少なくとも前記フローティングディフュージョンの蓄積電荷を排出するリセット処理が可能なリセット素子と、
    変換利得に応じて前記フローティングディフュージョンとの接続状態または非接続状態に制御される第1の容量素子と、
    前記フローティングディフュージョンと前記第1の容量素子とを選択的に接続する第1の接続素子と、
    前記光電変換素子から溢れ出るオーバーフロー電荷を蓄積可能な第2の容量素子と、
    前記フローティングディフュージョンと前記第2の容量素子とを選択的に接続する第2の接続素子と、
    前記光電変換素子から溢れ出る電荷を前記第2の容量素子の形成領域方向にオーバーフローさせることが可能なオーバーフローパスと、
    前記オーバーフローパス上に形成され、当該オーバーフローパスの導通制御を行うためのオーバーフローゲート素子と、
    前記フローティングディフュージョンで変換した電圧信号を増幅して出力するソースフォロワ素子と、
    を含む
    固体撮像装置。
  2. 前記画素は、
    前記第2の接続素子と前記フローティングディフュージョンとを選択的に接続する第3の接続素子を含む
    請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記オーバーフローゲート素子は前記第2の接続素子と共用され、
    共用されている前記第2の接続素子は、前記フローティングディフュージョンと前記リセット素子との間に接続され、
    前記第2の容量素子は、前記第2の接続素子と前記リセット素子との接続ノードに接続され、
    前記第1の接続素子および前記第1の容量素子は、前記フローティングディフュージョンと基準電位との間に直列に接続されている
    請求項1記載の固体撮像装置。
  4. 前記オーバーフローゲート素子は前記第2の接続素子と共用され、
    前記第1の接続素子および共用されている前記第2の接続素子は、前記フローティングディフュージョンと前記リセット素子との間に直列に接続され、
    前記第1の容量素子は、前記第1の接続素子と前記第2の接続素子との接続ノードに接続され、
    前記第2の容量素子は、前記第2の接続素子と前記リセット素子との接続ノードに接続されている
    請求項1記載の固体撮像装置。
  5. 前記画素が複数配置された画素部を有し、
    前記画素部は、
    少なくとも隣接する2つの前記画素で前記フローティングディフュージョンを共有する画素共有構造を有する
    請求項1記載の固体撮像装置。
  6. 前記画素部は、
    少なくとも隣接する2つの前記画素で前記リセット素子を共有する
    請求項5記載の固体撮像装置。
  7. 前記画素部は、
    少なくとも隣接する2つの前記画素で前記第1の容量素子および前記第1の接続素子を共有する
    請求項5または6記載の固体撮像装置。
  8. 前記画素が配列された画素部と、
    前記画素部の前記画素から画素信号を読み出す読み出し部を有し、
    前記読み出し部は、
    前記第1の接続素子を通して前記フローティングディフュージョンと前記第1の容量素子を選択的に接続することにより、
    前記フローティングディフュージョンの容量を第1容量または第2容量に変更して変換利得を前記第1容量で決まる第1変換利得または前記第2容量で決まる第2変換利得に切り換え可能であり、
    前記第2の接続素子を通して前記フローティングディフュージョンと前記第2の容量素子を接続することにより、
    前記フローティングディフュージョンの容量を第3容量に変更して変換利得を前記第3容量で決まる第3変換利得に切り換え可能である
    請求項1から7のいずれか一に固体撮像装置。
  9. 前記読み出し部は、
    前記デュアル変換利得読み出しモードにおいては、第2変換利得リセット読み出し処理、第1変換利得リセット読み出し処理、前記第1変換利得信号読み出し処理、および第2変換利得信号読み出し処理を順次行い、
    オーバーフロー電荷に関するオーバーフロー読み出しモードにおいては、第3変換利得信号読み出し処理、および第3変換利得リセット読み出し処理を順次行う
    請求項8記載の固体撮像装置。
  10. 前記読み出し部は、
    前記リセット素子、前記第1の接続素子、前記第2の接続素子、および前記転送素子を所定期間導通状態に保持して前記フォトダイオード、前記フローティングディフュージョン、前記第1の容量素子、および前記第2の容量素子をリセットし、前記転送素子を非導通状態にして露光期間を開始した後、
    前記デュアル変換利得読み出しモードの処理として、第2変換利得リセット読み出し処理、第1変換利得リセット読み出し処理、前記第1変換利得信号読み出し処理、および第2変換利得信号読み出し処理を順次行い、
    続いて、オーバーフロー電荷に関する前記オーバーフロー読み出し処理として、第3変換利得信号読み出し処理、および第3変換利得リセット読み出し処理を順次行う
    請求項9記載の固体撮像装置。
  11. 前記読み出し部は、
    前記デュアル変換利得読み出しモードにおいて、前記第1変換利得リセット読み出し処理の前に、前記リセット素子により前記フローティングディフュージョンのリセット処理を行う
    請求項10記載の固体撮像装置。
  12. 前記読み出し部は、
    前記露光期間が開始されてから所定期間経過後、
    前記第1の接続素子を所定期間導通状態に切り換えて前記第1の容量素子を前記フローティングディフュージョンと接続し、前記フローディングディフュージョンの電荷と前記第1の容量素子の電荷を共有させて前記フローティングディフュージョンの利得を前記第2容量で決まる第2変換利得に切り換え、
    第1のリセット読み出し期間に、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第2容量で決まる第2変換利得で変換した第2の読み出しリセット信号を読み出し、当該第2の読み出しリセット信号に対する所定の処理を行う第2変換利得リセット読み出し処理と、
    前記第1の接続素子を非導通状態に切り換えて前記第1の容量素子を前記フローティングディフュージョンと切り離し、前記フローディングディフュージョンの電荷と前記第1の容量素子の電荷を分離させて前記フローティングディフュージョンの利得を前記第1容量で決まる第1変換利得に切り換え、
    第1のリセット読み出し期間に続く第2のリセット読み出し期間に、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第1容量で決まる第1変換利得で変換した第1の読み出しリセット信号を読み出し、当該第1の読み出しリセット信号に対する所定の処理を行う第1変換利得リセット読み出し処理と、
    前記第2のリセット読み出し期間後の第1の転送期間に続く第1の読み出し期間に、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第1容量で決まる第1変換利得で変換した第1の読み出し信号を読み出し、当該第1の読み出し信号に対する所定の処理を行う第1変換利得信号読み出し処理と、
    前記第1変換利得信号読み出し処理後に、前記第1の接続素子を導通状態に切り換えて前記第1の容量素子を前記フローティングディフュージョンと接続し、前記フローディングディフュージョンの電荷と前記第1の容量素子の電荷を共有させて前記フローティングディフュージョンの利得を前記第2容量で決まる第2変換利得に切り換え、
    前記第1の読み出し期間後の第2の転送期間に続く第2の読み出し期間に、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第2容量で決まる第2変換利得で変換した第2の読み出し信号を読み出し、当該第2の読み出し信号に対する所定の処理を行う第2変換利得信号読み出し処理と、を行い、
    前記第2変換利得信号読み出し処理後に、前記第2の接続素子を導通状態に切り換えて前記第2の容量素子を前記フローティングディフュージョンと接続し、前記フローディングディフュージョンの電荷と前記第1の容量素子と前記第2の容量素子の電荷を共有させて前記フローティングディフュージョンの利得を前記第3容量で決まる第3変換利得に切り換え、
    前記第2の読み出し期間に続く第3の読み出し期間に、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第3容量で決まる第3変換利得で変換した第3の読み出し信号を読み出し、当該第3の読み出し信号に対する所定の処理を行う第3変換利得信号読み出し処理と、
    前記リセット素子により前記フローティングディフュージョンをリセットした後、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第3容量で決まる第3変換利得で変換した第3の読み出しリセット信号を読み出し、当該第3の読み出しリセット信号に対する所定の処理を行う第3変換利得リセット読み出し処理と、を行うことが可能である
    請求項10記載の固体撮像装置。
  13. 前記読み出し部は、
    前記露光期間が開始されてから所定期間経過後、
    前記第1の接続素子を所定期間導通状態に切り換えて前記第1の容量素子を前記フローティングディフュージョンと接続し、前記フローディングディフュージョンの電荷と前記第1の容量素子の電荷を共有させて前記フローティングディフュージョンの利得を前記第2容量で決まる第2変換利得に切り換え、
    前記リセット素子により前記フローティングディフュージョンをリセットした後、第1のリセット読み出し期間に、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第2容量で決まる第2変換利得で変換した第2の読み出しリセット信号を読み出し、当該第2の読み出しリセット信号に対する所定の処理を行う第2変換利得リセット読み出し処理と、
    前記第1の接続素子を非導通状態に切り換えて前記第1の容量素子を前記フローティングディフュージョンと切り離し、前記フローディングディフュージョンの電荷と前記第1の容量素子の電荷を分離させて前記フローティングディフュージョンの利得を前記第1容量で決まる第1変換利得に切り換え、
    リセット処理後の第1のリセット読み出し期間に続く第2のリセット読み出し期間に、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第1容量で決まる第1変換利得で変換した第1の読み出しリセット信号を読み出し、当該第1の読み出しリセット信号に対する所定の処理を行う第1変換利得リセット読み出し処理と、
    前記第2のリセット読み出し期間後の第1の転送期間に続く第1の読み出し期間に、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第1容量で決まる第1変換利得で変換した第1の読み出し信号を読み出し、当該第1の読み出し信号に対する所定の処理を行う第1変換利得信号読み出し処理と、
    前記第1変換利得信号読み出し処理後に、前記第1の接続素子を導通状態に切り換えて前記第1の容量素子を前記フローティングディフュージョンと接続し、前記フローディングディフュージョンの電荷と前記第1の容量素子の電荷を共有させて前記フローティングディフュージョンの利得を前記第2容量で決まる第2変換利得に切り換え、
    前記第1の読み出し期間後の第2の転送期間に続く第2の読み出し期間に、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第2容量で決まる第2変換利得で変換した第2の読み出し信号を読み出し、当該第2の読み出し信号に対する所定の処理を行う第2変換利得信号読み出し処理と、を行い、
    前記第2変換利得信号読み出し処理後に、前記第2の接続素子を導通状態に切り換えて前記第2の容量素子を前記フローティングディフュージョンと接続し、前記フローディングディフュージョンの電荷と前記第1の容量素子と前記第2の容量素子の電荷を共有させて前記フローティングディフュージョンの利得を前記第3容量で決まる第3変換利得に切り換え、
    前記第2の読み出し期間に続く第3の読み出し期間に、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第3容量で決まる第3変換利得で変換した第3の読み出し信号を読み出し、当該第3の読み出し信号に対する所定の処理を行う第3変換利得信号読み出し処理と、
    前記リセット素子により前記フローティングディフュージョンをリセットした後、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第2容量で決まる第3変換利得で変換した第3の読み出しリセット信号を読み出し、当該第3の読み出しリセット信号に対する所定の処理を行う第3変換利得リセット読み出し処理と、を行うことが可能である
    請求項11記載の固体撮像装置。
  14. 前記読み出し部は、
    前記第2変換利得リセット読み出し処理および前記第1変換利得リセット読み出し処理を、前記露光期間中に行う
    請求項12または13記載の固体撮像装置。
  15. 光電変換を行い、少なくとも3つの変換利得に応じた信号を読み出し可能な画素を有し、
    前記画素は、
    転送される電荷を電圧信号として読み出すために保持して容量に応じた電圧に変換するフローティングディフュージョンと、
    露光期間中に入射光量に応じた電荷を蓄積する光電変換素子と、
    前記露光期間中は非導通状態に保持され、転送期間に導通状態に保持されて前記光電変換素子に蓄積された電荷を前記フローティングディフュージョンに転送する転送素子と、
    少なくとも前記フローティングディフュージョンの蓄積電荷を排出するリセット処理が可能なリセット素子と、
    変換利得に応じて前記フローティングディフュージョンとの接続状態または非接続状態に制御される第1の容量素子と、
    前記フローティングディフュージョンと前記第1の容量素子とを選択的に接続する第1の接続素子と、
    前記光電変換素子から溢れ出るオーバーフロー電荷を蓄積可能な第2の容量素子と、
    前記フローティングディフュージョンと前記第2の容量素子とを選択的に接続する第2の接続素子と、
    前記光電変換素子から溢れ出る電荷を前記第2の容量素子の形成領域方向にオーバーフローさせることが可能なオーバーフローパスと、
    前記オーバーフローパス上に形成され、当該オーバーフローパスの導通制御を行うためのオーバーフローゲート素子と、
    前記フローティングディフュージョンで変換した電圧信号を増幅して出力するソースフォロワ素子と、
    を含む
    固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記第1の接続素子を通して前記フローティングディフュージョンと前記第1の容量素子を選択的に接続することにより、
    前記フローティングディフュージョンの容量を第1容量または第2容量に変更して変換利得を前記第1容量で決まる第1変換利得または前記第2容量で決まる第2変換利得に切り換え、
    前記第2の接続素子を通して前記フローティングディフュージョンと前記第2の容量素子を接続し、前記第2の接続素子を通して前記フローティングディフュージョンと前記第2の容量素子を接続することにより、
    前記フローティングディフュージョンの容量を第3容量に変更して前記フローティングディフュージョンの変換利得を前記第3容量で決まる第3変換利得に切り換える
    固体撮像装置の駆動方法。
  16. 固体撮像装置と、
    前記固体撮像装置に被写体像を結像する光学系と、を有し、
    前記固体撮像装置は、
    光電変換を行い、少なくとも3つの変換利得に応じた信号を読み出し可能な画素を有し、
    前記画素は、
    転送される電荷を電圧信号として読み出すために保持して容量に応じた電圧に変換するフローティングディフュージョンと、
    露光期間中に入射光量に応じた電荷を蓄積する光電変換素子と、
    前記露光期間中は非導通状態に保持され、転送期間に導通状態に保持されて前記光電変換素子に蓄積された電荷を前記フローティングディフュージョンに転送する転送素子と、
    少なくとも前記フローティングディフュージョンの蓄積電荷を排出するリセット処理が可能なリセット素子と、
    変換利得に応じて前記フローティングディフュージョンとの接続状態または非接続状態に制御される第1の容量素子と、
    前記フローティングディフュージョンと前記第1の容量素子とを選択的に接続する第1の接続素子と、
    前記光電変換素子から溢れ出るオーバーフロー電荷を蓄積可能な第2の容量素子と、
    前記フローティングディフュージョンと前記第2の容量素子とを選択的に接続する第2の接続素子と、
    前記光電変換素子から溢れ出る電荷を前記第2の容量素子の形成領域方向にオーバーフローさせることが可能なオーバーフローパスと、
    前記オーバーフローパス上に形成され、当該オーバーフローパスの導通制御を行うためのオーバーフローゲート素子と、
    前記フローティングディフュージョンで変換した電圧信号を増幅して出力するソースフォロワ素子と、
    を含む
    電子機器。


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