JP2022179358A - ヘッドアップ表示装置 - Google Patents

Abstract

【課題】ヘッドアップ表示装置は表示ユニット、偏光分光モジュール及び光学モジュールを含む。【解決手段】表示ユニットは第１偏光方向を有する第１画像光束及び第２偏光方向を有する第２画像光束を提供する。偏光分光モジュールは表示ユニットからの第１画像光束及び第２画像光束を受け、かつ、第１画像光束及び第２画像光束を光学モジュールまで伝達する。第１画像光束及び第２画像光束はそれぞれ光学モジュールによってヘッドアップ表示装置の外の目標素子まで反射され、さらに目標素子まで伝達されて、第１虚像及び第２虚像を形成する。偏光分光モジュールによって、第１画像光束が表示ユニットからその形成した第１虚像の位置までの光路長は、第２画像光束が表示ユニットからその形成した第２虚像の位置までの光路長より大きい。本発明のヘッドアップ表示装置はシステムの体積を縮小し、消費電力を低減し、かつコストをさらに削減することができる。【選択図】図１Ａ

Description

本発明は表示装置に関し、特にヘッドアップ表示装置に関する。

車用の拡張現実ヘッドアップ表示装置は、一般的に２種類の異なるコンテンツ画像を表示するように設計されている。１種類の画像は所定の走行情報、例えば、車速、燃油量、マイル数、制限速度等を表示する。もう１種類の画像は道路状況に応じた走行情報、例えば、左折右折標識、地点案内、注意標識等を表示する。第１種の走行情報を有する画像は奥行の浅い（手前の）位置、例えば２メートル先に表示されることが望ましく、第２種の走行情報を有する画像は奥行の深い（奥の）位置、例えば８メートル先に表示される。

従来の拡張現実ヘッドアップ表示装置の構造において、通常は異なる位置に置かれた２つの画像生成ユニット（Ｐｉｃｔｕｒｅ Ｇｅｎｅｒａｔｉｏｎ Ｕｎｉｔ，ＰＧＵ）を用いて、異なる奥行の像距離を有する画像を生成する。しかし、２つの画像生成ユニットを設置する関係で、全体構造の体積が比較的に大きく、消費電力が比較的に大きく、コストが比較的に高い等の欠点があった。

「背景技術」部分は発明内容の理解を促すことのみが目的であり、「背景技術」の開示内容には当業者に知られている従来技術以外の一部構成が含まれている可能性がある。「背景技術」が開示した内容は、当該内容または本発明の１つ若しくは複数の実施例が解決しようとする課題が本発明の出願前に既に当業者に把握または認識されていたことを意味するものではない。

本発明は、システム体積を縮小し、消費電力を低減し、かつコストをさらに削減できるヘッドアップ表示装置を提供する。

本発明の一実施例は、第１画像光束及び第２画像光束を目標素子まで投射するヘッドアップ表示装置を提供する。ヘッドアップ表示装置は表示ユニット、偏光分光モジュール及び光学モジュールを含む。表示ユニットは第１偏光方向を有する第１画像光束、及び第２偏光方向を有する第２画像光束を提供する。偏光分光モジュールは表示ユニットからの第１画像光束及び第２画像光束を受けて、かつ、第１画像光束及び第２画像光束を光学モジュールまで伝達する。偏光分光モジュールは偏光分光層、第１反射ユニット及び第２反射ユニットを含む。偏光分光層は、第２画像光束を偏光分光モジュールから離れるように誘導し、かつ、第１画像光束を第１反射ユニット及び第２反射ユニットまで誘導する。第１反射ユニット及び第２反射ユニットは第２画像光束の光経路上に位置しない。光学モジュールは自由曲面反射鏡を含む。自由曲面反射鏡は偏光分光モジュールからの第１画像光束及び第２画像光束を受ける。第１画像光束及び第２画像光束はそれぞれ光学モジュールによってヘッドアップ表示装置の外まで反射され、さらに目標素子まで伝達されて、第１虚像及び第２虚像を形成する。偏光分光モジュールを経由して、第１画像光束が表示ユニットからその形成した第１虚像の位置までの光路長は、第２画像光束が表示ユニットからその形成した第２虚像の位置までの光路長より大きい。

以上により、本発明の一実施例において、ヘッドアップ表示装置は単一の表示ユニットにより第１画像光束及び第２画像光束を生成するように設計されている。従って、ヘッドアップ表示装置の全体構造は体積が比較的に小さく、消費電力が比較的に少なく、コストが比較的に低い等の利点を有する。

本発明の前記特徴と利点をより明確に、分かりやすく示すために、以下は実施例を挙げて、かつ図面を参照しながら詳しく説明する。

本発明の第１実施例に基づくヘッドアップ表示装置の概略図。 本発明の第１実施例に基づくヘッドアップ表示装置が形成した２つの虚像の概略図。 本発明の第２実施例に基づくヘッドアップ表示装置中の偏光分光モジュールの概略図。 本発明の第３実施例に基づくヘッドアップ表示装置中の偏光分光モジュールが第１時間順における光路の概略図。 本発明の第３実施例に基づくヘッドアップ表示装置中の偏光分光モジュールが第２時間順における光路の概略図。 本発明の第４実施例に基づくヘッドアップ表示装置中の偏光分光モジュールが第１時間順における光路の概略図。 本発明の第４実施例に基づくヘッドアップ表示装置中の偏光分光モジュールが第２時間順における光路の概略図。

本発明の前記及びその他の技術内容、特徴及び効果を明確に示すべく、以下は図面を参照しながら好ましい実施例を詳しく説明する。以下の実施例で言及される方向用語（例えば上、下、左、右、前または後等）は図面を参照する方向のみである。従って、これらの方向用語は説明目的に用いられたものであり、本発明を制限するものではない。

図１Ａは本発明の第１実施例に基づくヘッドアップ表示装置の概略図である。図１Ｂは本発明の第１実施例に基づくヘッドアップ表示装置が形成する２つの虚像の概略図である。図１Ａ及び図１Ｂを参照すると、本発明の一実施例は、第１画像光束Ｂ１及び第２画像光束Ｂ１を目標素子Ｔまで投射するヘッドアップ表示装置１００を提供する。ヘッドアップ表示装置１００は例えば自動車等の交通手段に応用される。目標素子Ｔは例えば自動車のフロントガラスである。第１画像光束Ｂ１及び第２画像光束Ｂ２は目標素子Ｔによって観測者（例えば、交通手段を運転者）の目Ｅまで反射されると、観測者は目標物Ｔの前方において異なる結像距離及び異なる走行情報を有する第１虚像ＶＭ１及び第２虚像ＶＭ２を見ることができる。

本実施例において、ヘッドアップ表示装置１００は表示ユニット１１０、偏光分光モジュール１２０及び光学モジュール１３０を含む。表示ユニット１１０は第１偏光方向を有する第１画像光束Ｂ１及び第２偏光方向を有する第２画像光束Ｂ２を提供し、第１偏光方向と第２偏光方向が互いに垂直である。例えば、第１偏光方向がＰ偏光であり、第２偏光方向がＳ偏光であり、または、第１偏光方向がＳ偏光であり、第２偏光方向がＰ偏光であってもよいが、本発明はこれに限定されない。

詳しく言うと、本実施例において、表示ユニット１１０は隣接して配置された第１有効結像領域Ｅ１及び第２有効結像領域Ｅ２を有する。第１有効結像領域Ｅ１及び第２有効結像領域Ｅ２はそれぞれ第１画像光束Ｂ１及び第２画像光束Ｂ２を生成し、かつ、ヘッドアップ表示装置１００の外に形成される第１虚像ＶＭ１及び第２虚像ＶＭ２において異なる画像コンテンツを示す。偏光分光モジュール１２０は表示ユニット１１０からの第１画像光束Ｂ１及び第２画像光束Ｂ２を受けて、かつ、第１画像光束Ｂ１及び第２画像光束Ｂ２を光学モジュール１３０まで伝達する。本実施例において、表示ユニット１１０の第１有効結像領域Ｅ１及び第２有効結像領域Ｅ２には例えばそれぞれ偏光選択膜（図示せず）が配置され、かつ、第１有効結像領域Ｅ１の光出射面は第１画像光束Ｂ１に第１偏光方向をもたらす偏光選択膜が配置され、第２有効結像領域Ｅ２の光出射面は第２画像光束Ｂ２に第２偏光方向をもたらす偏光選択膜が配置されている。

本実施例において、偏光分光モジュール１２０は第１領域Ｒ１及び第２領域Ｒ２を含む。第１領域Ｒ１は表示ユニット１１０からの第１画像光束Ｂ１及び第２画像光束Ｂ２を入射させ、かつ第１画像光束Ｂ１及び第２画像光束Ｂ２を出射するように配置されている。第２領域Ｒ２は第１領域Ｒ１に隣接し、かつ第１画像光束Ｂ１を入射させて、複数回反射した後に第１領域Ｒ１まで射出するように配置されている。

本実施例において、偏光分光モジュール１２０はさらに偏光分光層１２１、第１反射ユニット１２２及び第２反射ユニット１２３を含む。偏光分光層１２１は第１領域Ｒ１と第２領域Ｒ２との間に設置され、かつ、第１偏光方向を有する第１画像光束Ｂ１を透過させ、第２偏光方向を有する第２画像光束Ｂ２を反射する。即ち、偏光分光層１２１は、第２画像光束Ｂ２を偏光分光モジュール１２０から離れるように誘導し、かつ、第１画像光束Ｂ１を第１反射ユニット１２２及び第２反射ユニット１２３まで誘導する。偏光分光層１２１は例えばＰ偏光を透過させ、かつＳ偏光を反射し、または、Ｓ偏光を透過させ、かつＰ偏光を反射するが、本発明はこれに限定されない。

本実施例において、第１反射ユニット１２２は第１反射鏡１２２－１及び第１四分の一波長板１２２－２を含む。第２反射ユニット１２３は第２反射鏡１２３－１及び第２四分の一波長板１２３－２を含む。第１反射ユニット１２２及び第２反射ユニット１２３は第２領域Ｒ２の傍に配置される。第１四分の一波長板１２２－２は第１反射鏡１２２－１と偏光分光層１２１との間に配置される。第２四分の一波長板１２３－２は第２反射鏡１２３－１と偏光分光層１２１との間に配置される。第１反射鏡１２２－１及び第２反射鏡１２３－１は互いに垂直である。第１反射ユニット１２２、第２反射ユニット１２３と偏光分光層１２１との間を第２領域と定義する。

本実施例において、表示ユニット１１０からの第１偏光方向を有する第１画像光束Ｂ１は、第１領域Ｒ１と偏光分光層１２１を順に透過した後、第２領域Ｒ２に入る。そして、第１画像光束Ｂ１は順に第１四分の一波長板１２２－２を透過し、第１反射鏡１２２－１に反射され、第１四分の一波長板１２２－２を透過し、偏光分光層１２１に反射され、第２四分の一波長板１２３－２を透過し、第２反射鏡１２３－１に反射され、第２四分の一波長板１２３－２を透過し、及び偏光分光層１２１を透過した後、さらに第１領域Ｒ１を透過し、光学モジュール１３０まで伝達される。ここで、第１偏光方向を有する第１画像光束Ｂ１は順に第１四分の一波長板１２２－２を透過し、第１反射鏡１２２－１に反射され、第１四分の一波長板１２２－２を透過した後、第１画像光束Ｂ１の偏光方向が第２偏光方向に変換され、第２偏光方向を有する第１画像光束Ｂ１は偏光分光層１２１に反射され、第２偏光方向を有する第１画像光束Ｂ１は順に第２四分の一波長板１２３－２を透過し、第２反射鏡１２３－１に反射され、第２四分の一波長板１２３－２を透過した後、第１画像光束Ｂ１の偏光方向が第１偏光方向に変換されて、再度偏光分光層１２１を透過する。表示ユニット１１０からの第２偏光方向を有する第２画像光束Ｂ２は第１領域Ｒ１に入った後、偏光分光層１２１に反射されて光学モジュール１３０まで伝達される。つまり、第１反射ユニット１２２及び第２反射ユニット１２３は第２画像光束Ｂ２の光経路上に位置しない。

本実施例において、第１反射鏡１２２－１が表示ユニット１１０における正投影の範囲は表示ユニット１１０の第２有効結像領域Ｅ２に重畳しない。

本実施例において、第１領域Ｒ１は第１透光体１２４を含み、かつ、第２領域Ｒ２はさらに第２透光体１２５を含み、偏光分光層１２１は第１透光体１２４と第２透光体１２５との間に配置され、透光体の材質が例えばガラスである。偏光分光層１２１は例えば第２透光体１２５の第１透光体１２４に面した表面に配置され、第１透光体１２４と偏光分光層１２１の接触面積が偏光分光層１２１の総面積より小さい。

本実施例において、光学モジュール１３０は自由曲面反射鏡（ｆｒｅｅ－ｆｏｒｍ ｍｉｒｒｏｒ）１３２を含む。自由曲面反射鏡１３２は偏光分光モジュール１２０からの第１画像光束Ｂ１及び第２画像光束Ｂ２を受ける。第１画像光束Ｂ１及び第２画像光束Ｂ２はそれぞれ光学モジュール１３０によってヘッドアップ表示装置１００の外まで反射され、目標素子Ｔまで伝達されて、第１虚像ＶＭ１及び第２虚像ＶＭ２を形成する。偏光分光モジュール１２０を経由して、第１画像光束Ｂ１が表示ユニット１１０からその形成した第１虚像ＶＭ１の位置までの光路長は第２画像光束Ｂ２が表示ユニット１１０からその形成した第２虚像ＶＭ２の位置まで光路長より大きい。

本実施例において、ヘッドアップ表示装置１００はさらにセンサー１４０及びコントローラ１５０を含む。センサー１４０は目Ｅの位置を検出する。コントローラ１５０は例えばマイクロコントローラユニット（Ｍｉｃｒｏｃｏｎｔｒｏｌｌｅｒ Ｕｎｉｔ，ＭＣＵ）、中央処理装置（ｃｅｎｔｒａｌ ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ ｕｎｉｔ，ＣＰＵ）、マイクロプロセッサ（ｍｉｃｒｏｐｒｏｃｅｓｓｏｒ）、デジタルシグナルプロセッサ（ｄｉｇｉｔａｌ ｓｉｇｎａｌ ｐｒｏｃｅｓｓｏｒ，ＤＳＰ）、プログラマブルコントローラ、プログラマブルロジックデバイス（ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ ｌｏｇｉｃ ｄｅｖｉｃｅ，ＰＬＤ）、その他の類似する装置またはこれらの装置の組み合わせを含むが、本発明はこれに限定されない。また、一実施例において、コントローラ１５０の各機能を複数のプログラムコードで実現することができる。これらのプログラムコードはメモリーに保存され、コントローラ１５０がこれらのプログラムコードを実行する。または、一実施例において、コントローラ１５０の各機能を一つまたは複数の電気回路で実現することもできる。本発明はソフトウエアまたはハードウェアの方式でコントローラ１５０の各機構を実現することについて制限をしない。

本実施例において、コントローラ１５０はセンサー１４０に電気的に接続され、かつ、光学モジュール１３０にカップリングされる。光学モジュール１３０は自由曲面反射鏡１３２に電気的に接続されるドライブ（図示せず）を含み、ドライブは自由曲面反射鏡１３２の偏揺れ（ｙａｗｉｎｇ）を駆動し、コントローラ１５０はセンサー１４０からの信号を受けて、かつ、使用者（運転者）の目Ｅの位置変化に応じてドライブを制御し、自由曲面反射鏡１３２の偏揺れ角度を調整することで、第１虚像ＶＭ１及び第２虚像ＶＭ２を明確に表示する。

以上により、本発明の一実施例において、ヘッドアップ表示装置１００は、表示ユニット１１０が第１偏光方向を有する第１画像光束Ｂ１及び第２偏光方向を有する第２画像光束Ｂ２を同時に生成するように設計されている。ヘッドアップ表示装置１００の光路は、第１画像光束Ｂ１が偏光分光モジュール１２０に３回反射され、かつ、第２画像光束Ｂ２が偏光分光モジュール１２０に１回反射され、第１画像光束Ｂ１の表示ユニット１１０から第１虚像ＶＭ１の位置までの光路が、第２画像光束Ｂ２の表示ユニット１１０から第２虚像ＶＭ２の位置までの光路長より大きくなるように設計されている。これにより、ヘッドアップ表示装置１００は全体構造の体積が比較的に小さく、消費電力が比較的に小さく、コストが比較的に低い等の利点を有する。

図２は本発明の第２実施例に基づくヘッドアップ表示装置における偏光分光モジュールの概略図である。図２を参照すると、図２の偏光分光モジュール１２０Ａは図１Ａの偏光分光モジュール１２０に類似するが、主な違いが以下の通りである。本実施例において、第１反射鏡１２２－２の表示ユニット１１０における正投影の範囲は表示ユニット１１０の第２有効結像領域Ｅ２に重畳する。

本実施例において、第１領域Ｒ１は第１透光体１２４Ａを含み、かつ、第２領域Ｒ２はさらに第２透光体１２５を含む。偏光分光層１２１は、第２透光体１２５の第１透光体１２４Ａに面した表面、または第１透光体１２４Ａの第２透光体１２５に面した表面に配置され、かつ、第１透光体１２４Ａと第２透光体１２５との間に位置し、第１透光体１２４Ａと偏光分光層１２１の接触面積が偏光分光層１２１の総面積に等しい。本発明の第２実施例のヘッドアップ表示装置の利点は図１Ａのヘッドアップ表示装置１００に類似するため、ここで省略する。

図３Ａは本発明の第３実施例に基づくヘッドアップ表示装置中の偏光分光モジュールが第１時間順における光路の概略図である。図３Ｂは本発明の第３実施例に基づくヘッドアップ表示装置中の偏光分光モジュールが第２時間順における光路の概略図である。図３Ａと図３Ｂを参照すると、図３Ａまたは図３Ｂの偏光分光モジュール１２０Ｂは図１Ａの偏光分光モジュール１２０に類似し、図３Ａまたは図３Ｂの偏光分光モジュール１２０Ｂによって形成される虚像の相対位置も図１Ｂに類似するが、主な違いが以下の通りである。本実施例において、表示ユニット１１０は有効結像領域Ｅ３を含む。有効結像領域Ｅ３は、異なる時間順で第１画像光束Ｂ１及び第２画像光束Ｂ２を生成し、かつ、ヘッドアップ表示装置の外に形成される第１虚像ＶＭ１及び第２虚像ＶＭ２に異なる画像コンテンツを示す（図１Ｂが示す）。

本実施例において、ヘッドアップ表示装置はさらに偏光切換え装置１１２を含む。偏光切換え装置１１２は表示ユニット１１０と偏光分光モジュール１２０Ｂとの間に配置される。偏光切換え装置１１２は例えば液晶パネル等の偏光回転子（ｐｏｌａｒｉｚａｔｉｏｎ ｒｏｔａｔｏｒ）である。第１時間順の場合、表示ユニット１１０が発した第１画像光束Ｂ１は偏光切換え装置１１２によって第１偏光方向になる。第２時間順の場合、表示ユニット１１０が発した第２画像光束Ｂ２が偏光切換え装置１１２によって第２偏光方向になる。

本実施例において、第１領域Ｒ１は第１透光体１２４Ａを含み、かつ、第２領域Ｒ２はさらに第２透光体１２５を含む。偏光分光層１２１は第２透光体１２５と第１透光体１２４Ａとの間に配置され、かつ、第１透光体１２４Ａと偏光分光層１２１の接触面積が偏光分光層１２１の総面積に等しい。本発明の第３実施例のヘッドアップ表示装置の利点は図１Ａのヘッドアップ表示装置１００に類似するため、ここで省略する。

図４Ａは本発明の第４実施例に基づくヘッドアップ表示装置中の偏光分光モジュールが第１時間順における光路の概略図である。図４Ｂは本発明の第４実施例に基づくヘッドアップ表示装置中の偏光分光モジュールが第２時間順における光路の概略図である。図４Ａと図４Ｂを参照すると、図４Ａまたは図４Ｂの偏光分光モジュール１２０Ｃは図１Ａの偏光分光モジュール１２０に類似し、図４Ａまたは図４Ｂの偏光分光モジュール１２０Ｃが形成する虚像の相対位置も図１Ｂに類似するが、その主な違いが以下の通りである。本実施例において、ヘッドアップ表示装置の光路は、第１画像光束Ｂ１が偏光分光モジュール１２０Ｃに３回反射され、第２画像光束Ｂ２が偏光分光モジュール１２０Ｃを直接透過するように設計されている。

詳しく言うと、本実施例において、偏光分光モジュール１２０Ｃは第１領域Ｒ１及び第２領域Ｒ２を含む。第１領域Ｒ１は表示ユニット１１０と第２領域Ｒ２との間に配置される。偏光分光層１２１は第１領域Ｒ１と第２領域Ｒ２との間に設置され、かつ、第１偏光方向を有する第１画像光束Ｂ１を反射し、第２偏光方向を有する第２画像光束Ｂ２を透過させる。

本実施例において、第１反射ユニット１２２Ｃ及び第２反射ユニット１２３Ｃはそれぞれ第１領域Ｒ１の傍及び第２領域Ｒ２の傍に配置され、かつ、第１反射ユニット１２２Ｃ及び第２反射ユニット１２３Ｃはそれぞれ偏光分光モジュール１２０Ｃの対向する両側に位置する。第１反射鏡１２２－１’と第２反射鏡１２３－１’は互いに平行である。表示ユニット１１０からの第１画像光束Ｂ１は第１領域Ｒ１に入り、かつ、偏光分光層１２１に反射される。第１画像光束Ｂ１は順に第１四分の一波長板１２２－２’を透過し、第１反射鏡１２２－１’に反射され、第１四分の一波長板１２２－２’を透過し、偏光分光層１２１を透過し、第２領域Ｒ２に入り、第２四分の一波長板１２３－２’を透過し、第２反射鏡１２３－１’に反射され、第２四分の一波長板１２３－２’を透過し、及び偏光分光層１２１に反射された後、再度第２領域Ｒ２を透過して光学モジュール１３０まで伝達される。ここで、第１偏光方向を有する第１画像光束Ｂ１は順に第１四分の一波長板１２２－２’を透過し、第１反射鏡１２２－１’に反射され、第１四分の一波長板１２２－２’を透過した後、第１画像光束Ｂ１の偏光方向が第２偏光方向に変換され、さらに、第２偏光方向を有する第１画像光束Ｂ１は偏光分光層１２１を透過し、そして第２偏光方向を有する第１画像光束Ｂ１は順に第２四分の一波長板１２３－２’を透過し、第２反射鏡１２３－１’に反射され、第２四分の一波長板１２３－２’を透過した後、第１画像光束Ｂ１の偏光方向が第１偏光方向に変換され、再度偏光分光層１２１に反射される。図４Ｂが示すように、表示ユニット１１０からの第２画像光束Ｂ２が第１領域Ｒ１に入った後、偏光分光層１２１を順に透過し、及び第２領域Ｒ２が光学モジュール１３０まで伝達される。

また、本発明の第４実施例のヘッドアップ表示装置の利点は図１Ａのヘッドアップ表示装置１００に類似するため、ここで省略する。

以上を纏めると、本発明の一実施例において、ヘッドアップ表示装置は、表示ユニットに第１画像光束及び第２画像光束を生成させ、かつ、偏光分光モジュールの設計によって、第１画像光束の表示ユニットから第１虚像の位置までの光路長が第２画像光束の表示ユニットから第２虚像の位置までの光路長より大きくなるように設計されている。これにより、ヘッドアップ表示装置は全体構造の体積が比較的に小さく、消費電力が比較的に少なく、コストが比較的に低い利点を有する。

以上は本発明の好ましい実施例に過ぎず、これを以って本発明の実施範囲を制限すべきではない。即ち、本発明の請求の範囲及び発明の内容を基に行った簡単かつ等価な変更と修正はすべて本発明の範囲内に属する。また、本発明の任意の実施例または請求項は必ずしも本発明で開示されたすべての目的または利点または特徴を備えるとは限らない。また、要約書と発明の名称は特許文献検索に利用されるものであり、本発明の権利範囲を制限するものではない。また、明細書または請求の範囲で言及される「第１」、「第２」等の用語は素子（ｅｌｅｍｅｎｔ）の名称を示し、または異なる実施例や範囲を区別するものであり、素子の数の上限または下限を制限するものではない。

１００ ヘッドアップ表示装置
１１０ 表示ユニット
１１２ 偏光切換え装置
１２０、１２０Ａ、１２０Ｂ、１２０Ｃ 偏光分光モジュール
１２１ 偏光分光層
１２２、１２２Ｃ 第１反射ユニット
１２２－１、１２２－１’ 第１反射鏡
１２２－２、１２２－２’ 第１四分の一波長板
１２３、１２３Ｃ 第２反射ユニット
１２３－１、１２３－１’ 第２反射鏡
１２３－２、１２３－２’ 第２四分の一波長板
１２４、１２４Ａ 第１透光体
１２５ 第２透光体
１３０ 光学モジュール
１３２ 自由曲面反射鏡
１４０ センサー
１５０ コントローラ
Ｂ１ 第１画像光束
Ｂ２ 第２画像光束
Ｅ 目
Ｅ１ 第１有効結像領域
Ｅ２ 第２有効結像領域
Ｅ３ 有効結像領域
Ｒ１ 第１領域
Ｒ２ 第２領域
Ｔ 目標素子
ＶＭ１ 第１虚像
ＶＭ２ 第２虚像

Claims (16)

1. ヘッドアップ表示装置であって、
   前記ヘッドアップ表示装置は第１画像光束及び第２画像光束を目標素子まで投射し、
   前記ヘッドアップ表示装置は表示ユニット、偏光分光モジュール及び光学モジュールを含み、
   前記表示ユニットは第１偏光方向を有する前記第１画像光束、及び第２偏光方向を有する前記第２画像光束を提供し、
   前記偏光分光モジュールは、前記表示ユニットからの前記第１画像光束及び前記第２画像光束を受け、かつ、前記第１画像光束及び前記第２画像光束を前記光学モジュールまで伝達し、
   前記偏光分光モジュールは偏光分光層、第１反射ユニット及び第２反射ユニットを含み、
   前記偏光分光層は、前記第２画像光束を前記偏光分光モジュールから離れるように誘導し、かつ、前記第１画像光束を前記第１反射ユニット及び前記第２反射ユニットまで誘導し、前記第１反射ユニット及び前記第２反射ユニットが前記第２画像光束の光経路上に位置せず、
   前記光学モジュールは自由曲面反射鏡を含み、前記偏光分光モジュールからの前記第１画像光束及び前記第２画像光束を受け、
   前記第１画像光束及び前記第２画像光束はそれぞれ前記光学モジュールによって前記ヘッドアップ表示装置の外まで反射され、さらに前記目標素子まで伝達されて、第１虚像及び第２虚像を形成し、
   前記偏光分光モジュールを経由して、前記第１画像光束が前記表示ユニットからその形成した前記第１虚像の位置までの光路は前記第２画像光束が前記表示ユニットからその形成した前記第２虚像の位置までの光路長より大きいことを特徴とする、ヘッドアップ表示装置。
2. 前記第１偏光方向及び前記第２偏光方向は互いに垂直であることを特徴とする、請求項１に記載のヘッドアップ表示装置。
3. 前記ヘッドアップ表示装置はさらにセンサー及びコントローラを含み、
   前記センサーは目の位置を検出し、
   前記コントローラは前記センサーに電気的に接続され、かつ、前記光学モジュールにカップリングされ、
   前記コントローラは前記センサーからの信号を受け、かつ前記目の位置の変化に応じて前記自由曲面反射鏡の偏揺れ角度を調整することで、前記第１虚像及び前記第２虚像を明確に示すことを特徴とする、請求項１に記載のヘッドアップ表示装置。
4. 前記第１反射ユニットは第１反射鏡及び第１四分の一波長板を含み、前記第２反射ユニットは第２反射鏡及び第２四分の一波長板を含み、
   前記第１四分の一波長板は前記第１反射鏡と前記偏光分光層との間に配置され、前記第２四分の一波長板は前記第２反射鏡と前記偏光分光層との間に配置されることを特徴とする、請求項１に記載のヘッドアップ表示装置。
5. 前記偏光分光モジュールは、
   前記表示ユニットからの前記第１画像光束及び前記第２画像光束を入射及び出射させるように配置された第１領域と
   前記第１領域に隣接し、かつ、前記第１画像光束を入射させ、複数回反射した後に再度前記第１領域まで出射させるように配置された第２領域とを含み、
   前記偏光分光層は前記第１領域と前記第２領域との間に設置され、前記第１偏光方向を有する前記第１画像光束を透過させ、かつ、前記第２偏光方向を有する前記第２画像光束を反射することを特徴とする、請求項４に記載のヘッドアップ表示装置。
6. 前記第１反射ユニット及び前記第２反射ユニットは前記第２領域の傍に配置され、かつ、前記第１反射鏡及び前記第２反射鏡が互いに垂直であり、
   前記表示ユニットからの前記第１画像光束は順に前記第１領域と前記偏光分光層を透過した後に前記第２領域に進入し、前記第１画像光束はさらに順に前記第１四分の一波長板を透過し、前記第１反射鏡に反射され、前記第１四分の一波長板を透過し、前記偏光分光層に反射され、前記第２四分の一波長板を透過し、前記第２反射鏡に反射され、前記第２四分の一波長板を透過し、及び前記偏光分光層を透過した後、再度前記第１領域を透過して前記光学モジュールまで伝達され、
   前記表示ユニットからの前記第２画像光束は前記第１領域に進入した後、再度前記偏光分光層に反射されて、前記光学モジュールまで伝達されることを特徴とする、請求項５に記載のヘッドアップ表示装置。
7. 前記表示ユニットは隣接して配置された第１有効結像領域及び第２有効結像領域を有し、それぞれ前記第１画像光束及び前記第２画像光束を生成し、かつ、前記ヘッドアップ表示装置の外に形成される前記第１虚像及び前記第２虚像が異なる画像コンテンツを示すことを特徴とする、請求項５に記載のヘッドアップ表示装置。
8. 前記第１反射鏡が前記表示ユニットにおける正投影の範囲は前記表示ユニットの前記第２有効結像領域に重畳することを特徴とする、請求項７に記載のヘッドアップ表示装置。
9. 前記第１領域は第１透光体を含み、かつ、前記第２領域はさらに第２透光体を含み、
   前記偏光分光層は前記第２透光体の前記第１透光体に面した表面に配置され、かつ、前記第１透光体と前記第２透光体との間に位置し、
   前記第１透光体と前記偏光分光層の接触面積が前記偏光分光層の総面積より小さいことを特徴とする、請求項７に記載のヘッドアップ表示装置。
10. 前記第１反射鏡が前記表示ユニットにおける正投影の範囲は前記表示ユニットの前記第２有効結像領域に重畳することを特徴とする、請求項７に記載のヘッドアップ表示装置。
11. 前記第１領域は第１透光体を含み、かつ、前記第２領域はさらに第２透光体を含み、
    前記偏光分光層は、前記第２透光体の前記第１透光体に面した表面または前記第１透光体の前記第２透光体に面した表面に配置され、かつ、前記第１透光体と前記第２透光体との間に位置し、
    前記第１透光体と前記偏光分光層の接触面積が前記偏光分光層の総面積に等しいことを特徴とする、請求項７に記載のヘッドアップ表示装置。
12. 前記表示ユニットは有効結像領域を含み、異なる時間順において前記第１画像光束及び前記第２画像光束を生成し、かつ、前記ヘッドアップ表示装置の外に形成される前記第１虚像及び前記第２虚像が異なる画像コンテンツを示すことを特徴とする、請求項５に記載のヘッドアップ表示装置。
13. 前記ヘッドアップ表示装置はさらに偏光切換え装置を含み、
    前記偏光切換え装置は前記表示ユニットと前記偏光分光モジュールとの間に配置され、第１時間順において、前記表示ユニットが発した前記第１画像光束が前記偏光切換え装置によって前記第１偏光方向になり、第２時間順において、前記表示ユニットが発した前記第２画像光束が前記偏光切換え装置によって前記第２偏光方向になることを特徴とする、請求項１２に記載のヘッドアップ表示装置。
14. 前記第１領域は第１透光体を含み、かつ、前記第２領域はさらに第２透光体を含み、前記第１透光体と前記第２透光体の接触面積が前記偏光分光層の面積に等しいことを特徴とする、請求項１２に記載のヘッドアップ表示装置。
15. 前記偏光分光モジュールは第１領域及び第２領域を含み、
    前記第１領域は前記表示ユニットと前記第２領域との間に配置され、
    前記偏光分光層は前記第１領域と前記第２領域との間に設置され、前記第１偏光方向を有する前記第１画像光束を反射し、かつ、前記第２偏光方向を有する前記第２画像光束を透過させることを特徴とする、請求項４に記載のヘッドアップ表示装置。
16. 前記第１反射ユニット及び前記第２反射ユニットはそれぞれ前記第１領域の傍及び前記第２領域の傍に配置され、かつ、前記第１反射鏡と前記第２反射鏡が互いに平行であり、
    前記表示ユニットの前記第１画像光束は前記第１領域に進入し、かつ、前記偏光分光層に反射され、前記第１画像光束は順に前記第１四分の一波長板を透過し、前記第１反射鏡に反射され、前記第１四分の一波長板を透過し、前記偏光分光層を透過し、前記第２領域に進入し、前記第２四分の一波長板を透過し、前記第２反射鏡に反射され、前記第２四分の一波長板を透過し、及び前記偏光分光層に反射された後、再度前記第２領域を透過して前記光学モジュールまで伝達され、
    前記表示ユニットからの前記第２画像光束は前記第１領域に進入した後、順に前記偏光分光層及び前記第２領域を透過して、前記光学モジュールまで伝達されることを特徴とする、請求項１５に記載のヘッドアップ表示装置。

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