JP2022178357A - 消火器具及び消火設備 - Google Patents

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寛 梅原
Hiroshi Umehara
秀成 松熊
Hidenari Matsukuma
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Abstract

【課題】配置が容易であり、少ない放出量で効率良く火災を抑制消火する消火器具及び消火設備を提供する。【解決手段】消火器具10の仕切手段として機能するパーティション12には、パネル部材14の内部に複数の放出口22を各所に備えた消火剤流通経路18を設ける。火災発生時には、パーティション12の消火剤流通経路18に消火剤、例えば水道水を供給し、パネル部材14のパネル面の各所に配置した複数の放出口22から消火剤を放出する面放出を行い、少ない消火剤の放出量で火災の抑制消火を可能とする。【選択図】図1

Description

本発明は、対象領域に起立状態で配置されて火災を消火抑制する消火器具及び消火設備に関する。
従来、消防用設備にあっては、建物の用途別、面積別及び階数別等に分けて、消火器、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備等の配置が義務づけられており、火災発生時に適切な対処を可能としている。
また、オフィスビル等の建物にあっては、対象領域を有効に利用するため、対象領域にパーティションを配置することで、壁面や窓等の室内構造を変更することなく、簡単に例えば部署毎に分けたり、会議室や応接室等を配置するといった使い方をしている場合がある。
特開2012-152261号公報 特開2012-179330号公報 実用新案登録第3155375号公報
しかしながら、スプリンクラー設備は建物の所定階数以上のフロアや所定面積を超えるフロアを対象に配置しており、スプリンクラー設備の配置対象とならないフロアについては、消火器や屋内消火栓設備が配置されているが、消火器や屋内消火栓設備にあっては、火災時に配置場所がわからなかったり、消火器や屋内消火栓設備の使用に不慣れな人も多く、火災発生時に迅速且つ確実に消火作業を行うことが困難な場合がある。
また、スプリンクラー設備は、熱気流による温度上昇が作動条件を充足したときに作動するものであり、火災規模がある程度大きくならないと作動しないため、早期の消火開始が必ずしも可能とはいえない問題がある。
また、スプリンクラーヘッドを配置している対象領域をパーティションにより会議室等の区画に仕切る場合、スプリンクラーヘッドを配置していない天井部分を含む区画に仕切る場合があり、火災発生時に作動したスプリンクラーヘッドからの消火用水がパーティションで遮られ、防護できない区画が生じる可能性がある。
本発明は、配置場所の構造を変更することなく配置可能なパーティション等の仕切手段を利用して、少ない放出量で効率良く火災を抑制消火する消火器具及び消火設備を提供することを目的とする。
(消火器具)
本発明は、消火器具であって、
対象領域に、配置場所の構造を変更することなく少なくとも起立して配置された状態で、境界面を物理的に構築する仕切手段と、
前記仕切手段に設けられた消火剤流通経路と、
前記消火剤供給経路に供給された消火剤を、前記仕切手段の少なくとも片面側に放出する複数の放出口と、
を備えたことを特徴とする。
(放出口の位置)
放出口は、消火剤流通経路に設けられる。
(放出口の位置)
仕切手段の所定方向に複数の放出口を並べた放出口列要素に対し、放出口列要素の両端から消火剤を供給するように消火剤流通経路を配置する。
(仕切手段の構成と消火剤流通経路の配置)
仕切手段は、
境界面を構築する平板状のパネル部材と、
パネル部材の外周縁を囲んで支持する枠部材と、
を備え、
消火剤流通経路はパネル部材又は枠部材の少なくとも何れかに設けられる。
(消火剤流通経路の一部を構成する消火剤放出管)
消火剤流通経路に、外周の軸方向に複数の放出口を並べた消火剤放出管を配置する。
(消火剤供給口)
消火剤流通経路は、両端に消火剤供給口を備え、
一方の消火剤供給口に消火剤供給源又は他の消火器具からの消火剤配管を接続し、他方の消火剤供給口は閉鎖するか又は他の消火器具への消火剤配管を接続する。
(三方切替手段による消火剤供給経路の形成)
消火剤流通経路は、両端に消火剤供給口を備え、
更に、
消火剤供給経路を迂回する迂回流通例路と、
両端の消火剤供給口に対する消火剤流通経路と迂回流通通経路の分岐端のそれぞれに設けられた三方切替手段と、
を備え、
三方切替手段は、
消火剤供給口と消火剤流通経路を連通する位置、
消火剤供給口と迂回流通経路を連通する位置、又は、
消火剤供給口を消火剤供給流路及び迂回流通経路から切り離す位置に、
切替える切替構造を備える。
(仕切手段を連結した仕切区画の消火器具)
対象領域に複数の仕切手段を連結して配置することで仕切区画を形成した場合、仕切区画を形成する少なくとも1台の仕切手段を、消火剤流通経路と複数の放出口を備えた消火器具とする。
(水道配管を用いた消火設備1)
本発明は前述した消火器具を用いた消火設備1であって、
消火器具へ消火剤を供給する消火剤配管と、
消火剤配管へ水道水を供給する水道配管と、
を備え、
消火剤配管の一端側を消火器具の消火剤供給口に接続し、他端側を遠隔制御又は手動により配管流路を開閉する配管開閉手段を介して水道配管に接続し、
火災発生時に水道配管からの水道水を消火剤供給口に供給して消火器具の放出口から対象領域内へ放出する。
(消火器を用いた消火設備2)
本発明は前述した消火器具を用いた消火設備2であって、
消火器具へ消火剤を供給する消火剤配管と、
消火剤配管へ消火剤を供給する消火剤供給器具と、
を備え、
消火剤配管の一端側を消火器具の消火剤供給口に接続し、他端側を消火剤供給器具に接続し、
火災発生時に消火剤供給器具からの消火剤を消火剤供給口に供給して消火器具の放出口から対象領域内へ放出する。
(消火器と水道配管を併用した消火設備3)
本発明は前述した消火器具を用いた消火設備3であって、
消火器具に消火剤を供給する消火剤配管と、
消火剤配管へ消火剤を供給する消火剤供給器具と、
消火剤配管へ水道水を供給する水道配管と、
を備え、
消火剤配管の一端側を消火器具の消火剤供給口に接続し、他端側を遠隔制御又は手動により配管流路を開閉する配管開閉手段を介して水道配管に接続し、
消火剤配管の一端側と配管開閉手段との間から分岐した配管に、消火剤配管側から消火剤供給器具側への水道水の逆流を防止する逆流防止手段を介して消火剤供給器具を接続し、
火災発生時に消火剤供給器具からの消火剤又は水道配管からの水道水を消火剤供給口に供給して消火器具の放出口から対象領域内へ放出する。
(配管開閉手段)
消火設備3において、火災発生時に、配管開閉手段を閉状態として消火剤供給器具からの消火剤を消火器具の放出口から放出し、消火剤供給器具からの消火剤の放出後に、配管開閉手段を開状態として水道水の放出に切り替える。
(配管開閉手段の構成)
消火設備1又は3において、配管開閉手段は、
防護区画の火災発生に伴う火災検出設備からの制御信号に基づく遠隔制御により開放する遠隔開閉弁と、
遠隔開閉弁に並列接続し、手動操作により開放する手動開閉弁と、
を備える。
消火設備2又は3において、
消火剤配管に対し消火剤供給器具を着脱自在に接続する連結手段を設ける。
(可撓性の消火剤配管)
消火剤配管の一部又は全てを可撓性の消火剤配管とする。
(基本的な効果)
本発明の消火器具であっては、対象領域に、配置場所の構造を変更することなく少なくとも起立して配置された状態で、境界面を物理的に構築する仕切手段、例えばパーティションの少なくとも片面側に、消火剤を放出する複数の放出口を各所に配置した消火剤流通経路を設けることで、火災時に仕切手段の境界面の各所に配置した複数の放出口から消火剤を放出する面放出を行い、配置場所を放出点とする従来のスプリンクラーヘッドの点放出に比べて広い放出範囲を確保でき、且つ散水傷害となる箇所を低減することで、少ない消火剤の放出量で火災の抑制消火を可能とする。
また、仕切手段の境界面に対して垂直な方向に消火剤を放出する放出口とした場合、消火剤を横向きに(対象領域、例えば部屋の側方から部屋の中へ)放出し、部屋等に配置しているテーブルや机の下などの上から見て隠れた位置にも消火剤が届き、確実に火災を抑制消火可能とする。
また、仕切手段は、部屋等の対象領域に配置した場合に、配置場所を境界面の両側となる2つの領域に分けるもので、人の背丈や天井高等に対応した程度の限定的なサイズであり、また、例えば放出口のひとつひとつからの放出量はスプリンクラーヘッドよりも少なくすれば、比較的少量の消火剤で、また比較的小さい圧力で対象領域の隅々まで消火剤を散布することができ、効率的に、また短時間に所定範囲の火災を抑制消火することを可能とする。
(放出口列に対する消火剤流通経路の配置の効果)
また、境界面の例えば横方向に沿って放出口を複数並べた放出口列要素の両端側から消火剤を供給することで、複数の放出口の放出圧力を略均一とし、消火剤の放出パターン(角度分布)と放出量を揃えることを可能とする。
(仕切手段の構成と消火剤流通経路の配置による効果)
また、仕切手段を平板状のパネル部材と枠部材で構成し、少なくともパネル部材に消火剤流通経路を設けることで、パネル部材のパネル面(境界面)の各所に配置した複数の放出口からの消火剤の面放出を可能とする。また、パネル部材のパネル面(境界面)の一部又は全部がガラス窓となることで放出口の配置場所として適していない場合には、枠部材に消火剤流通経路を配置して放出口を設けることで対処可能とする。
(消火剤放出管の効果)
また、パネル部材又は枠部材の少なくとも何れかに設けた消火剤流通経路に、複数の放出口を外周の軸方向(横方向の一本の直線上)に配列した消火剤放出管を、消火剤流通経路の一部として配置することで、複数の放出口を備えた消火剤流通経路を仕切手段を構成するパネル部材や枠部材に簡単な構造で組み込むことができる。
(消火剤供給口及びその接続形態の効果)
また、仕切手段の両側に消火剤供給口を備えることで、消火器具を単独で配置した場合に限らず、複数の消火器具を連結して配置した場合には、消火剤供給源からの消火剤を各消火器具に順次供給し、複数の消火剤器具が一体となって消火剤を面放出して火災を抑制消火可能とする。
(仕切手段を連結配置した仕切区画の消火器具の効果)
また、仕切手段、例えばパーティションは、オフィスビル等の部屋内を応接室や会議室等のように用途に応じ、複数の仕切手段を連結することで仕切区画を形成する場合があり、このような場合には、仕切区画を形成する少なくとも1台の仕切手段を消火剤流通経路と複数の放出口を備えた消火器具とすることで、仕切区画で火災が発生した場合に、消火器具として設けた仕切手段から消火剤を放出して火災を抑制消火できる。
(三方切替手段による消火剤供給経路の形成による効果)
また、消火剤供給経路を迂回する迂回流通例路を設け、両側の消火剤供給口に対応してそれぞれに設けた三方切替手段により、複数の仕切手段を連結配置したときに、全ての仕切手段からの消火剤の放出と、一部の特定した消火剤構築手段からの消火剤さの放出を、三方切替手段の切替えにより自由に設定することができる。
また、スプリンクラーヘッドが配置された建物の部屋につき、複数の仕切手段、例えばパーティションを連結して仕切った区画の天井部分にスプリンクラーヘッドが配置されていない場合、仕切区画の外側の天井部分に配置しているスプリンクラーヘッドからの放水は仕切手段で遮られて届かなくなるが、区画を仕切る仕切手段の少なくとも1台が消火器具として機能することで、スプリンクラーヘッドを配置していない天井部分を仕切った仕切区画内で発生した火災を確実に抑制消火することを可能とする。
(水道配管を用いた消火設備1の効果)
また、消火剤配管に水道配管を接続し、火災発生時に消火剤として水道水を消火器具の放出口から放出することで、専用のポンプ設備を不要とし、配置が容易でコストも低減可能とする。
(消火器を用いた消火設備2の効果)
また、消火剤配管を介して消火剤供給口に消火剤供給器具、例えば、消火器のノズルを接続し、火災発生時に消火器の開栓操作を行って所定の消火剤例えば粉末消火剤や強化液消火剤を消火器具の放出口から対象領域へ放出することで、火災の抑制消火を効果的に行うことを可能とする。
また、消火剤供給器具である消火器の取扱いに不慣れであっても、例えば消火器具を配置した部屋の外側等に配置している消火器の安全ピンを抜いてレバーを握る開栓操作を行うだけで、部屋の中に配置した消火器具に高圧の消火剤を供給して対象領域へ放出することで、火災の抑制消火を短時間で効果的に行うことを可能とする。
(消火器と水道配管を併用する消火設備3の効果)
また、前述した水道配管を用いた消火設備1及び消火器を用いた消火設備2の効果に加え、火災発生時に消火剤供給器具例えば消火器の開栓操作を行って消火剤を消火器具から対象領域に放出することで火災の初期消火を行い、消火器による消火剤の放出持続時間は例えば十数秒といった短時間であるが、火災の抑制消火が不十分な場合には、配管開閉手段の開操作により放出口から水道水を対象領域に放出して火災の抑制消火を継続し、水道水の放出には時間的な制約はないので、消火器からの消火剤の放出で抑制された火災を確実に消火することを可能とする。
(配管開閉手段の構成による効果)
また、消火設備1又は3において、防護区画の火災発生に伴う火災検出設備からの制御信号に基づく遠隔制御により遠隔開閉弁を開状態とすることで、火災検出に連動した消火器具からの消火剤の放出が可能となり、また、手動開閉弁の人的な開操作によっても消火器具からの消火剤の放出を可能とする。これにより火災の熱気流を受けて作動するスプリンクラーヘッドより早く作動して火災を抑制消火できる。
(消火器の連結手段の効果)
また、消火剤配管に対し連結手段により消火器を着脱自在に接続していることから、消火器を使い終わった場合は、必要に応じて未使用の消火器に交換することで、消火剤の放出を継続し、確実な火災の抑制消火を可能とする。
また、防護区画外の、消火器具を配置していない場所で火災が発生したときには、消火剤配管の連結手段により消火器を外して当該場所へ運んで使用することができ、通常配置している消火器と消火器具用の消火器が兼用可能であり、消火器の維持管理を容易とし、運用コストを低減可能とする。
(可撓性の消火剤配管による効果)
また、消火剤配管の一部又は全てを可撓性の消火剤配管、例えば、消火剤ホースとすることで、仕切手段となる例えばパーティションの移動や配置替え等に対し柔軟に対応可能とする。
仕切手段としてパーティションを用いた消火器具の実施形態を示した説明図である。 図1の消火器具を側面から示した説明図である。 パーティションの組み立て分解状態を示した説明図である。 パネル部材を取り出して示した説明図であり、図4(A)に片面側のパネルを外して内部構造を正面で示し、図4(B)に図4(A)のa-a’矢視の断面で組立分解状態を示す。 消火剤放出管を取り出して示した説明図であり、図5(A)に正面を示し、図5(B)に側面を示し、図5(C)に図5(A)のb-b'矢視の断面を示す。 上下方向に配置した消火剤放出管を左右方向に並べて配列した消火器具の実施形態を示した説明図である。 水道配管を用いた消火設備の実施形態を示した説明図である。 消火器を用いた消火設備の実施形態を示した説明図である。 消火器連結部を示した説明図である。 消火器と水道を組み合わせた消火設備の実施形態を示した説明図である。 パーティションを連結して配置した場合の消火器具の実施形態を示した説明図である。 連結して配置したパーティションの消火剤流通経路を切替える三方切替弁を備えた消火器具の実施形態を示した説明図である。 室内をパーティションで囲んで仕切区画を形成した場合の消火器具の実施形態を示した説明図である。 パーティションに消火器を一体に設けた移動型の消火器具の実施形態を示した説明図である。 パーティションの枠部材に設けた放出口から消火剤を放出する消火器具の実施形態を示した説明図である。
以下に、本発明に係る防災設備の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態により、この発明が限定されるものではない。
[実施形態の基本的概念]
まず、実施形態の基本的概念について説明する。実施形態は、概略的に、消火器具及び消火設備に関するものである。
「消火器具」とは、消火剤を散布又は放出して火災を抑制消火する器具であり、例えば、対象領域に配置されて火災発生時に火災の消火活動に使用される消火器、消火栓等を含む概念である。ここで、「火災を抑制消火する」とは、火災を抑制する概念と火災を消火する別の概念を併せたものである。例えば、「火災の抑制」とは火災の延焼、火炎の燃焼速度、又は火炎の規模を抑制する概念であり、「火災の消火」とは燃焼を鎮火させる概念である。勿論、どちらか一方となる場合も含む。また、「対象領域」とは、消火器具が配置される領域であり、例えば、建物外の外部領域、建物内の内部領域を含み、建物内の内部領域は、建物の部屋、廊下、階段等を含む概念である。また、「消火活動」とは、消火器具を使用して火災を抑制消火する人の行動であり、例えば、防火管理者等が行う初期消火や消防隊が行う消防活動等を含む概念である。
実施形態による消火器具は、仕切手段、消火剤流通経路及び放出口を備えるものである。
「仕切手段」とは、対象領域に、配置場所の構造例えば壁面や窓といった構造を変更することなく少なくとも起立して配置した状態で、境界面を物理的に構築する手段であり、例えば、建物の部屋内に配置された場合に、部屋内の配置場所を境界面の両側となる2つの領域に分ける手段であり、パーティション、間仕切又は衝立等を含む概念である。ここで、「境界面」とは、仕切手段の両側に位置するそれぞれの面をいう。
また、「消火剤流通経路」とは、仕切手段に消火剤を流通させる経路であり、例えば、仕切手段を構成するパネル部材と枠部材の少なくとも何れか一方に設けられて消火剤を流通させるものである。ここで、「パネル部材」とは、対象領域に配置した状態で境界面を物理的に構築する平板状の部材であり、且つ、対象領域の配置場所をパネル面(境界面)の両側となる2つの領域に分ける部材である。また、「枠部材」とは、パネル部材の外周縁を囲んで支える部材である。
また、「放出口」とは、消火剤流通経路の各所に設けられ、供給された消火剤を仕切手段の少なくとも片面側に放出するものであり、例えば、火災時に仕切手段の境界面の各所に設けられた複数の放出口から消火剤を放出する面放出を行うものである。ここで、「面放出」とは、複数の放出口(放出点)が境界面の各所に配置されることで、複数箇所から消火剤が面的に放出されること、即ち、境界面の各所に配置した放出口から消火剤が放出されることで、境界面の広範囲から消火剤を散布することをいう。また、面放出以外に、点放出とライン放出があるが、「点放出」とは、放出口(放出点)が1箇所(配置場所)に存在することで、消火剤が1点から放出されることをいい、また、「ライン放出」とは、一本の直線状に配列した複数の放出口から消火剤が線状に放出されることをいう。
また、消火器具は、単独で使用される場合と連結して使用される場合を含む。ここで、「消火器具の連結」とは、複数の消火器具を構成する仕切手段を連結して例えば対象領域の中に所定の仕切区画を形成することを意味する。
また、「消火設備」とは、消火器具を用いて火災を抑制消火する設備であり、例えば、人的な消火活動により消火器具を作動する設備、及び、受信機に感知器を接続した火災検出設備等により火災を検出して自動的に消火器具を作動する設備を含む概念である。
消火器具を用いた消火設備は、消火剤配管と消火剤供給源を備える。ここで、「消火剤配管」とは、消火器具へ消火剤を供給する配管であり、例えば、消火器具に消火用水、液体消火剤、粉末消火剤等を供給する配管やホースを含む概念である。また、「消火剤供給源」とは、消火剤配管へ消火剤を供給する源となるものであり、例えば、水道水を供給する水道配管、消火用水を供給するポンプを備えた加圧送水装置、高架水槽、消火剤供給器具例えば消火器を含む概念である。
以下の説明では、「対象領域」が「建物の部屋」であり、「仕切手段」が「パーティション」であり、「消火剤供給源」が「水道配管」及び又は「消火器」である場合について説明する。
[実施形態の具体的内容]
次に、実施形態の具体的内容について説明する。その内容は次のように分けて説明する。
a. 消火器具
b. 消火剤放出管を縦置きに配置した消火器具
c. 消火設備の概要
d. 水道配管を用いた消火設備
e. 消火器を接続した消火設備
f. 消火器と水道配管を組み合わせた消火設備
g. 連結した消火器具
h. 消火剤流通経路を三方切替弁により切替える連結した消火器具
i. 仕切区画を形成した場合の消火器具
j. 移動型の消火器具
k. 枠部材に放出口を配置した消火器具
l. 本発明の変形例
[a.消火器具]
まず消火器具の実施形態について、より詳細に説明する。図1に示すように、消火器具10は、消火剤を散布又は放出して火災を抑制消火する器具であり、一例として、オフィスビル等の建物の部屋に、壁面や天井面等の構造及び構造面を変更することなく、床面に起立した状態で、仕切りを必要とする任意の場所に配置される。この消火器具10の構成や構造は任意であるが、例えば、仕切手段、消火剤流通経路及び放出口を備えるものであり、一例として、仕切手段としてパーティション12を備える。また、以下の説明では、図1の起立状態にある防災器具10におけるパーティション12の横方向を左右方向、縦方向を上下方向、奥行き方向を厚さ方向と称する。
(パーティション)
パーティション12は、パネル部材14、枠部材及び台座15を備える。このパネル部材14は、平板状の境界面を構築するものであり、消火器具10の配置場所を境界面の両側となる2つの領域に分ける。枠部材は、構成や構造は任意であるが、例えば上枠16a、中枠16b,16c及び下枠16dで構成され、パネル部材14の外周縁を囲んで支持するものである。台座15は、パーティション12を、壁面な天井等の構造面を変更することなく、床面に起立可能とするものであり、例えば、中枠16b,16cの下端部に取り付けられている。
パネル部材14の縦横サイズは任意であり、例えば横900mm×縦1200mm、横900mm×縦1600mm、横900mm×縦2100mm、横900mm×縦2500mm等がある。パネル部材14は反対側を見ることのできないブラインドタイプであるが、これ以外に、一部に曇ガラス等の窓を配置したものも含まれ、任意である。
より詳細には、例えば、図3に示すように、パーティション12は、パネル部材14の周囲に枠部材を構成する上枠16a、中枠16b,16c及び下枠16dを、例えば、ボルト31により固定している。また、パネル部材14は、図4(B)に示すように、厚さ方向において、第1パネル30と第2パネル32を間にスペーサ33を四隅に介在することで接着等により固定しており、第1パネル30と第2パネル32の間に内部空間を形成している。
(消火剤流通経路)
パーティション12のパネル部材14の内部には、点線で示す消火剤流通経路18が設けられている。この消火剤流通経路18は、パネル部材14に消火剤を流通させる経路であり、その構成や構造は任意であるが、例えば、上下方向(高さ方向)に4段の梯子形を呈するように配置され、最上段となる1段目は直線状の流通経路であるが、2段目から4段目に、例えば、7箇所ずつ分けて放出口22が配置されている。消火剤流通経路18の両側の側端下部には、消火剤供給口24a,24bが、中枠16b,16cを介して左右の側端面の外側に配置されている。
(消火剤放出管)
消火剤流通経路18の、放出口22を配置した2段目から4段目には、消火剤放出管20が配置されている。消火剤放出管20は、消火剤流通経路18の一部を構成するものであり、例えば、消火剤放出管20には、複数の放出口22が外周の軸方向の一本の直線上に並べて設けられている。
ここで、梯子形を呈する消火剤流通経路18の各段に消火剤放出管20を配置することで、横方向に並べた放出口列をひとつの放出口列要素とし、放出口列要素を2段目から4段目に3段並べて全体の放出口列としている。
消火剤放出管20の両端には消火剤流通経路18が接続され、両端から消火剤を供給するようにしている。これにより同列内の複数の放出口22に供給する消火剤の圧力を略均一とし、同列内の放出パターン(角度分布)と放出量を揃えることを可能とする。
消火剤放出管20は、図5に示すように、管本体34を有し、管本体34の両端を閉鎖して接続口38を設けると共に、管本体34の外周の軸方向に、複数のノズル部材36を一直線に並べてねじ込み固定している。ノズル部材36は、管本体34の内部に連通する連通孔を有し、連通孔の開口により複数の放出口22を形成している。
ここで、消火剤放出管20に設けた放出口22の孔径は、例えば3~4ミリメートル程度の孔径とする。3~4ミリメートル程度の孔径は、水道水を使用するシャワーヘッドに形成している複数の放出孔の1つの孔径に相当する。このため放出口22からはシャワーヘッドの孔の1つに相当する程度の水道水の放出パターンが得られ、この放出パターンをパーティション12の片面側のパネル面(境界面)の各所の放出口22から放出することで、全体として面放出となる。
また放出口22は、ノズル部材36にストレートの貫通孔を設けた場合、比較的狭角の放出パターンとなり、連通孔の開口部を円錐状に広げると広角放出パターンとなり、必要とする放出パターンに応じて適宜の開口部形状とする。相互に異なる開口部形状の放出口22を混在させても良い。
なお、本実施形態ではノズル部材36の中心軸(図5(C)の一点鎖線)は、パネル面に対し垂直としているが、これに限定されない。例えば、中心軸のパネル面に対する傾斜角度を調整することで、消火剤放出の指向性を調整することもできる。
図4(B)の第1パネル30には、図3に示したパネル部材14の放出口22に対応して通し穴35を形成しており、通し穴35に消火剤放出管20に設けたノズル部材36を嵌め入れて放出口22を形成することで、消火剤放出管20をパネル部材14の内部に簡単に位置決めして固定することができる。なお、第1パネル30の通し穴35にノズル部材36を嵌め入れた場合に、ノズル部材36の貫通孔の先端開口面がパネル面と面一にとなり、放出口22がパネル面から飛び出さないようにすることが望ましい。
パネル部材14内に配置した消火剤放出管20の両端側には、消火剤流通経路18が接続される。この場合の接続構造は任意であるが、例えば、消火剤流通経路18として、ゴムホースやビニールホース、望ましくは繊維編み込みの強化されたゴムホースやビニールホース等を使用し、T型ジョイントを用いることで、消火剤放出管20の両端側に消火剤流通経路18を接続する。
また、消火剤放出管20と消火剤流通経路18を、別途組み立てたアッセンブリィとして準備し、これを図4(B)に示すように、スペーサ33を介して第1パネル30と第2パネル32の間に配置して一体に組み込むようにしても良い。
[b.消火剤放出管を縦置きに配置した消火器具]
次に、パネル部材14の中に消火剤放出管20を縦置きに配置した消火器具10の実施形態について、より詳細に説明する。図6に示すように、本実施形態の消火器具10(10a)は、パーティション12のパネル部材14の内部に、複数の消火剤放出管20を上下方向(縦方向)に向けて横並びに配置している。また消火剤供給口24a,24bの間のパネル部材14の左端辺、上端辺、右端辺に沿って配置した消火剤流通経路18に対し、横並びに配置した消火剤放出管20の上端を接続している。
この場合、消火剤放出管20の上下の両端に消火剤供給流路18を接続していないが、消火剤放出管20の上端から消火剤を供給したときの落差による圧力損失は殆どないことから、消火剤放出管20の上端のみの接続であっても、縦方向に並んだ複数の放出口22の放出圧力を略均一とし、放出パターン(角度分布)と放出量を揃えることを可能とする。
[c.消火設備の概要]
次に、消火器具10を用いた本実施形態の消火設備について、その概要を説明する。この消火設備は、消火器具10を用いて火災を抑制消火する設備であり、一例として、図1に示すように、消火器具10、消火剤配管25、消火剤供給源26及び開閉弁28を備える。
消火器具10に対しては、消火剤供給源26から配管開閉手段として機能する配管開閉弁28を介して引き出された消火剤配管25が消火剤供給口24aに接続され、パーティション12内の消火剤流通経路18へ消火剤を供給し、各所に設けられた放水口22から消火剤を放出可能としている。なお、反対側の消火剤供給口24bは閉鎖している。消火剤供給源26は、水道配管、消火器等が用いられる。
[d.水道配管を用いた消火設備]
消火剤供給源として水道配管を用いた消火設備の実施形態について、より詳細に説明する。図7に示すように、この消火設備は、消火剤供給源として水道配管47を用いたことを特徴とする。この消火設備の構成や配置は任意であるが、例えば、前述した消火器具10、消火剤配管25、遠隔開閉弁45、手動開閉弁46、及び水道配管47を備える。消火器具10は、対象領域11となる部屋の所望の位置に配置され、放出口22を配置したパネル部材14の片面側のパネル面(境界面)を、消火対象とする領域側に向けている。
対象領域11には、火災検出設備として火災感知器44が配置され、受信機42に接続されている。また、受信機42に遠隔開閉弁45が接続されている。消火器具10の一方の消火剤供給口24a(図1参照)には、消火剤配管25の一端が接続され、消火剤配管25の他端は配管開閉手段として機能する遠隔開閉弁45と手動開閉弁46の並列接続を介して水道配管47に接続されている。
なお、消火剤配管25は、水道配管25から対象領域11の引込み部分までは剛性を有する通常の配管とし、対象領域11内については、可撓性を有する配管例えばゴム又はビニール製の耐圧ホースとし、パーティション12の配置や配置替えに柔軟に対処可能とすることが望ましい。
対象領域11で源40で示す火災が発生したとすると、受信機42が火災感知器44から火災信号を受信して火災警報を出力し、遠隔開弁45に開制御信号を出力して開放し、消火器具10に水道水を供給し、パーティション12の片面側のパネル面(境界面)の各所に設けた放出口22から火源40を含む火災発生側に向けて水道水を面放出し、火災を抑制消火する。
パーティション12に設けられたパネル部材14の片面側のパネル面には、例えば縦3個×横7個の放出口22を配置した放出口列が設けられ、放出口列から対象領域11に消火剤として水道水を放出し、火災を抑制消火する。このとき水道水は対象領域11に側方から散水されることになる。例えば3段に配置した放出口22からの放出距離は、放出口22の位置が高いほど遠くまで届き、放出側の一部の領域又は全領域を放出範囲としてカバーする。
また、放出範囲にテーブル等の家具が置かれていた場合、パーティション12の放出口22からの放出はテーブルの下にも届く。なお、天井面への放水をしたい場合には、最上段の放出口22の一部の向きを上方とし、天井面が濡れるようにして延焼拡大の防止をしてもよい。
パーティション12のパネル面の各所に配置した複数の放出口22からの消火剤ここでは水道水の放出は、面放出となり、従来の天井面にスプリンクラーヘッドを配置した放出点が一点となる点放出に対し、同じ放出量であっても、広い放出範囲(散水範囲)をカバーでき、また、水道水は火災発生場所に横方向から散水されることで、テーブルや机の下などの上から見て隠れた位置に対しても消火剤が届き、結果的に、少ない消火剤の放出量で火災を抑制消火することを可能とする。
[e.消火器を接続した消火設備]
消火剤供給源として消火器を接続した消火設備の実施形態について、より詳細に説明する。図8に示すように、本実施形態は、消火器具10の消火剤供給源として、消火剤供給器具、例えば消火器48を用いたことを特徴とする。この消火設備の構成や配置は任意であるが、例えば、消火器具10、消火剤配管25、消火器48、消火器連結部56、遠隔開閉弁46、手動開閉弁45を備える。消火器48は、所定の消火剤、例えば、粉末消火剤や強化液消火剤を消火器具10に供給し、パーティション12の片面側のパネル面の各所に配置された放出口22から消火剤を放出する。なお、放出口22は三角形で簡略化して示している。
また、消火剤配管25は、可撓性を有する配管例えばゴム又はビニール製の耐圧ホースとし、パーティション12や消火器48の配置や配置替えに柔軟に対処可能としている。消火器48は、本体容器に消火剤を蓄圧状態で充填しており、安全ピン52を抜いてレバー54を押し下げると開栓し、ホース50から消火剤を放出する。
パーティション12の消火剤供給口24aには、消火剤配管25の一端が接続され、消火剤配管25の他端には、消火器連結部56を介して消火器48のホース50の先端の消火器ノズル58が接続されている。連結手段である消火器連結部56は、消火器ノズル58と消火器接続口60で構成され、例えば水道蛇口にホースをワンタッチ操作で着脱自在に接続するものと同様の公知の連結継手を使用する。
ここで、本実施形態においては、消火器ノズル58は、消火器48のホース先端に予め付属しているノズルを外し、別に用意した消火器ノズル58を予め取り付けたものであるが、これに限定されない。
図9は消火器連結部56の一例であり、ワンタッチ操作で着脱する消火器ノズル58と消火器接続口60を備え、消火器48のホース50の先端に別に用意した消火器ノズル58を設け、消火剤配管25の他端に消火器接続口60を設け、ワンタッチ操作で消火剤配管25に対し消火器48のホース50を着脱可能とする。
消火器ノズル58は、Oリングを装着したニップル62を先端に備え、ニップル62を消火器接続口60の開口に差し込むことで連結固定する。消火器接続口60はスライダ64を備え、スライダ64を図示矢印の向きにスライド操作すると連結した消火器ノズル58を取り外すことができる。
本実施形態のパーティション12を用いた消火器具10は、図1乃至図4に示した構造であるが、図6に示した消火器具10(10a)としても良い。
また、消火器48は、火災発生場所から離れた例えば部屋の外側等の所定位置に配置していることから、利用者が消火器48の取扱いに不慣れであっても、慌てることなく落ち着いて、消火器48の安全ピン52を抜いてレバー54を握る開栓操作を行うことが可能となる。
また、消火器48による消火剤の放出は、例えば、十数秒程度と短時間であるが、消火器48を使い終わっても火災が鎮火していないときは、消火器連結部56の消火器接続口60から消火器ノズル58を取外し、予め別に準備している未使用の消火器48(ホース50に別に用意した消火器ノズル58を装着したもの)に交換することで、消火剤の放出を継続し、確実な抑制消火を可能とする。なお、消火器48を複数連結可能な消火器連結部を設け、或いは消火剤配管20の複数個所に消火器連結部を設け、複数の消火器48を消火剤配管20に予め接続しておくことで、使い終わった消火器を交換せずに消火剤の放出を継続するようにしても良い。
また、別の場所(本実施形態の消火器具10を配置していない場所)の火災発生時には、消火剤配管25から消火器48を外して火災発生場所へ運んで使用することができるので、消火器の配置本数を増やす必要がなく、維持管理のコストを低減する。
[f.消火器と水道配管を組み合わせた消火設備]
消火剤供給源として、消火器と水道配管を組み合わせた消火設備の実施形態について、より詳細に説明する。図10に示すように、この消火設備は、対象領域11に配置した消火器具10の消火剤供給源として、消火器48と水道配管47を組み合わせたことを特徴し、構成や配置は任意であるが、例えば、消火器具10、消火剤配管25、消火器48、消火器連結部56、遠隔開閉弁46、手動開閉弁45及び水道配管47を備える。
消火剤配管25の一端側は、パーティション12の消火剤供給口24aに接続され、他端側は遠隔制御又は手動により配管流路を開閉する配管開閉手段である並列接続した遠隔開閉弁24と手動開閉弁26を介して水道配管47に接続されている。
また、消火剤配管25の一端側と遠隔開閉弁46及び手動開閉弁45の間(図示A点)から分岐した配管に、消火剤配管25側から消火器48側への水道水の逆流を防止する逆流防止手段となる逆止弁68を介して消火器48が接続される。さらに、消火器配管25に対し消火器48を着脱自在に接続する連結手段となる消火器連結部56が設けられている。消火器連結部56は、消火器ノズル58と消火器接続口60で構成され、例えば図9に示したと同様の連結継手構造としている。
また、消火剤配管25の逆止弁68の接続部分(図示A点)に対し、仕切弁66を介して水道配管47が接続され、仕切弁66と逆止弁68の接続部分(図示A点)との間に、水道配管47から消火剤配管25へ続く流路を開閉する遠隔・手動制御弁として機能する遠隔開閉弁45と手動開閉弁46が並列に接続されている。逆止弁68は、水道配管47から消火剤配管25へ水道水を供給したときの、消火器連結部56への水道水の流入を阻止するものである。
なお、消火剤配管25は、消火剤配管25の逆止弁68の接続部分(図示A点)の先となる対象領域11の引込み部分までは剛性を有する通常の配管とするが、対象領域11内については可撓性を有する例えばゴム又はビニール製の耐圧ホースとし、パーティション12の配置や配置替えに柔軟に対処可能としても良い。
対象領域11には、火災検出設備として火災感知器44が配置され、受信機42に接続されている。消火器48の配置場所の近傍には、火災警報灯43が配置され、受信機42に接続されている。また、受信機42には遠隔開閉弁45が接続されている。
受信機42は、自動消火モードと手動消火モードを設定できる。自動消火モードは、例えば夜間の時間帯に設定し、火災感知器44の火災検出(受信機の火災警報)に連動して消火剤(水道水)を放出する。手動消火モードは、例えば、昼間の時間帯に設定し、消火器48又は手動開閉弁45の操作により消火剤を放出する。なお、このように昼間/夜間の時間帯で手動消火モード/自動消火モードを切り替える以外に、人の在/不在に応じて手動消火モード/自動消火モードを切り替えるようにしても良いし、これらを組み合わせても良い。
受信機42に手動消火モードを設定していた場合、消火器具10を配置した対象領域11で火災が発生すると、火災感知器44からの火災信号を受信機42が受信して火災警報を出力し、また、火災が発生した対象領域11となる部屋の外側に配置した火災警報灯43を点灯又は点滅する。
火災発生を知った関係者は、火災が発生した場所に出向き、火災を確認すると、消火器48の安全ピン52を抜いてレバー54を押し下げて開栓し、これにより消火器48から消火剤を消火器具10に供給し、パーティション12のパネル面に各所に設けた複数の放出口22から粉末消火剤等を面放出し、火災を抑制消火する。
消火器48からの消火剤を放出し終わっても、火災の鎮火が確認できない場合には、手動開閉弁46を開操作し、消火器具10に水道水を供給し、パーティション12のパネル面の各所に設けた複数の放出口22から水道水を面放出し、火災を抑制消火する。水道水の放出は、消火器48からの消火剤の放出で火災が抑制された後に行われ、また水道水の放出は時間的な制約がなく、火災を確実に鎮火することを可能とする。
一方、受信機42に自動消火モードを設定していた場合には、火災感知器44から火災信号を受信した受信機42は、制御信号を遠隔開閉弁45に送信して開放し、水道水を消火器具10に供給し、パーティション12のパネル面の各所に設けた複数の放出口22から水道水を面放出し、火災を抑制消火する。
なお、自動消火モードであっても、例えば、火災の通報を受けて駆け付けた関係者が火災の勢いが衰えていないことを知ったような場合には、受信機42で遠隔開閉弁46を閉鎖する所定の操作、例えば、自動消火モードを解除して手動消火モードとする操作を行った後、消火器48の安全ピン52を抜いてレバー54を押し下げることで開栓し、消火器48から消火剤を消火器具10に供給し、パーティション12のパネル面の各所に配置した放出口22から消火剤を面放出し、火災を抑制消火することが可能となる。
このようにして消火器48からの消火剤の放出後に、再度、手動開閉弁46を開操作し、再び水道水の放出に切り替えることもできる。
[g.連結した消火器具]
複数の消火器具を連結した実施形態について、より詳細に説明する。図11に示すように、本実施形態は、対象領域11に、例えば、2台の消火器具10のパーティション12(12-1,12-2)を不図示の連結金具により連結して配置している。
連結して配置した消火器具10のパーティション12(12-1,12-2)は、図1乃至図5又は図6に示した構造を備えている。
連結して配置した消火器具10のパーティション12(12-1,12-2)に対しては、先頭に位置するパーティション12-1の消火剤供給口24aに消火剤供給源26からの消火剤配管25を接続し、両者の合わせ部分Aでは、先頭に位置するパーティション12-1の消火剤供給口24bとその後(終端)に位置するパーティション12-2の消火剤連結口24aとを、例えばホース等の消火剤配管を用いて接続し、更に、パーティション12-2の消火剤供給口24bは閉鎖している。
このように対象領域11に2台の消火器具10のパーティション12(12-1,12-2)を連結して配置した場合には、火災時に複数のパーティション12(12-1,12-2)の各々がパネル面の各所に配置した複数の放出口22から消火剤を面放出し、全体として広い放出範囲を確保し、少ない消火剤の放出量で火災の抑制消火を可能とする。
なお、防災器具10を3台以上連続して配置した場合には、中間に位置するパーティション装置12の一方の消火剤供給口24aには前に位置する他のパーティション装置からの消火剤配管を接続し、他方の消火剤供給口24bには後に位置する他のパーティション装置への消火剤配管を接続するようにする。
[h.消火剤流通経路を三方切替弁により切替える連結した消火器具]
複数の消火器具10のパーティション12を連結した場合に、それぞれの消火剤流通経路を、三方切替弁により切り替える消火器具の実施形態について、より詳細に説明する。
図12(A)に示すように、対象領域11に例えば2台の消火器具10のパーティション12(12-1,12-2)を連結して配置する場合、パーティション12(12-1,2-2)のそれぞれのパネル部材14の消火剤供給口24a,24b側に、三方切替弁90a,90bが設けられている。
三方切替弁90a,90bは、3つのポートa,b,cを有し、ポートa-b間、ポートb-d間又はポートa-c間を連通する切替操作を可能とする。また、三方切替弁90a,90bを設けたことに伴い、三方切替弁90a,90bを介して消火剤供給口24a,24bを横方向(左右方向)で接続する迂回流通経路19が新たに設けられている。
連結したパーティション12-1,12-2の両方から消火剤を散布する場合には、パーティション12(12-1,12-2)に設けた三方切替弁90a,90bを、それぞれ図12(B)~(D)に示すように切り替える。
パーティション12-1の消火剤配管25が接続された消火剤供給口24a側の三方切替弁90aは、図12(B)に示すように、ポートa-b間を連通し、消火剤配管25から消火剤供給口24aを介して流入した消火剤を、上側に位置する消火剤流通経路18-1へ流出している。
また、パーティション12-1の消火剤供給口24b側の三方切替弁90bは、図12(C)に示すように、ポートb-c間を連通し、上方に位置する消火剤供給流路18-1から流入した消火剤を、消火剤供給口24bを介して次のパーティション12-2側へ流出している。
また、2台目のパーティション12-2の、パーティション12-1の消火剤供給口24aが接続される消火剤供給口24a側の三方切替弁90aは、図12(D)に示すように、ポートa-b間を連通し、パーティション12-1から消火剤供給口24aを介して流入した消火剤を、上側に位置する消火剤流通経路18-2へ流出している。
さらに、パーティション12-2の消火剤供給口24b側の三方切替弁90bは、図12(E)に示すように、ポートa-c間を連通することでポートbを閉鎖し、上方に位置する消火剤供給流路18-2の消火剤供給口24bに対する流路を閉鎖している。
1台目のパーティション12-1のみから消火剤を散布する場合には、消火剤供給口24a側の三方切替弁90aは、図12(B)のように、ポートa-b間を連通する位置に切替え、消火剤供給口24b側の三方切替弁90bは、図12(E)と同様に、ポートa-間を連通してポートcを閉鎖する位置に切り替える。これによりパーティション12-1の消火剤流通経路18-1のみに消火剤が供給されて散布され、2台目のパーティション12-2に消火剤は供給されない。
2台目のパーティション12-2のみから消火剤を散布する場合には、1台目のパーティション12-1の消火剤供給口24a、24b側の三方切替弁90a,90bは、それぞれ図12(E)と同様に、ポートa-c間を連通してポートbを閉鎖する位置に切替え、消火剤配管25から供給された消火剤を、パーティション12-1の迂回流通経路19により迂回(バイパス)して、次のパーティション12-2に供給する。
パーティション12-2の消火剤供給口24a側の三方切替弁90aは、図12(D)に示すように、ポートa-b間を連通する位置に切替える。また、消火剤供給口24b側の三方切替弁90bは、図12(E)に示すように、ポートa-c間を連通してポートbを閉鎖する位置に切り替える。これによりパーティション12-1を経由してパーティション12-2に消火剤を供給し、パーティション12-2のみから消火剤を散布することができる。
[i.仕切区画を形成する消火器具]
複数のパーティションを連結して対象領域の中に仕切区画を形成した場合の消火器具の実施形態について、より詳細に説明する。図13に示すように、対象領域11に複数のパーティション12(12-1~12-11)を、例えば矩形を呈するように連結して配置し、所定位置にドアパネル78を配置することで、例えば、会議室や応接室等として利用する仕切区画80を形成したとする。この場合、仕切区画80を形成するパーティション12(12-1~12-11)の内の、少なくとも1台、例えばパーティション12(12-2)を、図1乃至図5又は図6に示した消火器具10(10a)とする。
このためパーティション12(12-1~12-11)で仕切った仕切区画80で火災が発生した場合、消火器具10(10a)として設けたパーティション12(12-2)から仕切区画80内に消火剤を面放出し、火災を抑制消火できる。
また、スプリンクラーヘッドが配置された対象領域11において、パーティション12(12-1~12-11)で仕切った仕切区画80の天井面にスプリンクラーヘッドが配置されていなかった場合、仕切区画80の外側に配置しているスプリンクラーヘッドからの放水はパーティション12(12-1~12-11)で遮られて届かなくなる。しかしながら、その中の1台となるパーティション12(12-2)が消火器具10として機能することで、スプリンクラーヘッドを配置していない仕切区画80内で発生した火災を確実に抑制消火可能とする。
[j.移動型の消火器具]
移動型の消火器具の実施形態について、より詳細に説明する。図14に示すように、本実施形態のパーティション12を用いた消火器具10(10b)は、キャスター82を備えることで、必要な場所に移動して配置することができる。このような移動型の防災器具10(10b)には、消火剤供給源として消火剤供給器具、例えば、消火器48を一体に設けている。
消火器48は、パーティション12の例えば下側コーナー付近に固定バンド84により着脱自在に配置される。消火器48のホース50は、消火器連結部86を介してその近くのパネル部材14のパネル面に設けた消火剤供給口24cに接続され、消火剤流通経路18に消火剤を供給可能としている。消火器連結部86は例えば図9に示したと同様の連結継手構造とする。
本実施形態の消火器具10(10b)は、キャスター82により簡単に移動でき、またパーティション12に消火器48を一体化していることで、対象領域11の任意の位置にパーティション12を移動して配置した状態で消火器具10(10b)としての利用を可能とする。
[k.枠部材に放出口を配置した消火器具]
枠部材に放出口を配置した消火器具の実施形態について、より詳細に説明する。図15に示すように、本実施形態の消火器具10(10c)は、パーティション12の上側に曇ガラス88が配置され、その下にパネル部材14が配置された構造あり、パネル部材14は低い位置となることから、消火剤の放出に適した高い位置にある上枠16aの片面側に、横方向の一本の直線上に並べて複数の放出口22が配置されている。
より詳細には、曇ガラス88及びパネル部材14の外側を覆う中枠16b、上枠16a及び中枠16cの内部に点線で示す消火剤供給通路18が配置され、下部両側に消火剤供給口24a,24bが設けられ、高い位置にある上枠16aの内部に消火剤流通経路18の一部を構成する消火剤放出管20が配置され、消火剤放出管20には、図4に示したように、横方向の直線上に並べて複数の放出口22が配置されている。これによりパーティション12は、放出点となる放出口22を横方向の直線上に並べて配置した上枠16aの放出口列要素のみで全体の放出口列を構成し、消火剤のライン放出により火災を抑制消火する。
なお、本実施形態の消火器具10(10c)にあっては、パーティション12の上枠16aに配置した放出口22に加え、パネル部材14のパネル面の各所に複数の放出口を配置しても良い。
[l.本発明の変形例]
本発明による消火器具及び消火設備の変形例について、より詳細に説明する。本発明の消火器具及び消火設備は、上記の実施形態以外に、以下の変形を含むものである。
(放出口配置)
上記の実施形態は、パーティション12のパネル面(境界面)の片面の各所に複数の放出口22を配置しているが、これに限定されない。例えば、パーティション12のパネル面(境界面)の両面の各所に複数の放出口22を配置しても良い。
(パーティション)
上記の実施形態は、台座により床面に起立するパーティションを用いた消火器具及び消火設備を例にとっているが、室内構造を変更することなく、床面と天井面との間に固定配置する室内固定型のパーティションを用いた消火器具及び消火設備としても良い。
また、パーティションは、複数のパーティションを回動自在に連結した構造のものがあり、この場合には、全てのパーティション装置に消火器具の構造を設けても良いし、一部のパーティションに消火器具の構造を設けても良い。
(間仕切又は衝立)
上記の実施形態は、仕切手段としてパーティションを用いた消火器具を例にとるものであったが、これに限定されない。例えば、間仕切や衝立を用いた消火器具としても良い。間仕切や衝立を用いた場合は、上記の実施形態におけるパーティションと同様に、間仕切又は衝立に消火剤流通経路と複数の放出口を設け、間仕切の仕切面又は衝立の衝立面の各所に設けた複数の放出口から消火剤を面放出して火災を抑制消火可能とする。
また、仕切手段は任意であり、パーティション、間仕切、衝立以外であっても良く、対象領域の構造を変更することなく、対象領域に配置した状態で、境界面を物理的に構築するものであれば、同様にして本実施形態の消火器具を実現することができる。
(その他)
また、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10,10a,10b,10c:消火器具
11:対象領域
12,12-1~12-11:パーティション
14:パネル部材
15:台座
16a:上枠
16b,16c:中枠
16d:下枠
18,18-1,18-2,19:消火剤流通経路
20:消火剤放出管
22:放出口
24a,24b,24c:消火剤供給口
25:消火剤配管
26:消火剤供給源
28:開閉弁
30:第1パネル
32:第2パネル
34:管本体
36:ノズル部材
38:配管接続口
40:火源
42:受信機
43:火災警報灯
44:火災感知器
45:遠隔開閉弁
46:手動開閉弁
47:水道配管
48:消火器
50:ホース
52:安全ピン
54:レバー
56,86:消火器連結部
58:消火器ノズル
60:消火器接続口
62:ニップル
64:スライダ
66:仕切弁
68:逆止弁
70:連結配管
80:仕切区画
90a,90b:三方切替弁

Claims (15)

  1. 対象領域内に、配置場所の構造を変更することなく少なくとも起立して配置された状態で、境界面を物理的に構築する仕切手段と、
    前記仕切手段に設けた消火剤流通経路と、
    前記消火剤流通経路に供給された消火剤を前記仕切手段の少なくとも片面側に放出する複数の放出口と、
    を備えたことを特徴とする消火器具。
  2. 請求項1記載の消火器具であって、
    前記放出口は、前記消火剤流通経路に設けられたことを特徴とする消火器具。
  3. 請求項1記載の消火器具であって、
    前記仕切手段の所定方向に複数の前記放出口を並べた放出口列要素に対し、前記放出口列要素の両端から前記消火剤を供給するように前記消火剤流通経路を配置したことを特徴とする消火器具。
  4. 請求項1記載の消火器具であって、
    前記仕切手段は、
    前記平面状の境界面を構築するパネル部材と、
    前記パネル部材の外周縁を囲んで支持する枠部材と、
    を備え、
    前記消火剤流通経路は前記パネル部材又は前記枠部材の少なくとも何れかに設けたことを特徴とする消火器具。
  5. 請求項4記載の消火器具であって、
    前記パネル部材又は前記枠部材の少なくとも何れかに設けた前記消火剤流通経路に、外周の軸方向に複数の放出口を並べた1又は複数の消火剤放出管を配置したことを特徴とする消火器具。
  6. 請求項1記載の消火器具であって、
    前記消火剤流通経路は、両端に消火剤供給口を備え、
    一方の前記消火剤供給口に消火剤供給源又は他の消火器具からの消火剤配管を接続し、他方の前記消火剤供給口は閉鎖するか又は他の消火器具への消火剤配管を接続することを特徴とする消火器具。
  7. 請求項1記載の消火器具であって、
    前記消火剤流通経路は、両端に消火剤供給口を備え、
    更に、
    前記消火剤供給経路を迂回する迂回流通経路と、
    前記両端の消火剤供給口に対する前記消火剤流通経路と前記迂回流通経路の分岐端のそれぞれに設けられた三方切替手段と、
    を備え、
    前記三方切替手段は、
    前記消火剤供給口と前記消火剤流通経路を連通する位置、
    前記消火剤供給口と前記迂回流通経路を連通する位置、又は、
    前記消火剤供給口を前記消火剤供給流路及び前記迂回流通経路から切り離す位置に、
    切替える切替構造を備えたことを特徴とする消火器具。
  8. 請求項1乃至7の何れか記載の消火器具であって、
    前記対象領域に複数の前記仕切手段を連結して配置することで仕切区画を形成した場合、前記仕切区画を形成する少なくとも1台の前記仕切手段を前記消火剤流通経路と前記複数の放出口を備えた前記消火器具とすることを特徴とする消火器具。
  9. 請求項1乃至8記載の消火器具を用いた消火設備であって、
    前記消火器具へ水道水を供給する消火剤配管と、
    前記消火剤配管へ水道水を供給する水道配管と、
    を備え、
    前記消火剤配管の一端側を前記消火器具の消火剤供給口に接続し、他端側を遠隔制御又は手動により配管流路を開閉する配管開閉手段を介して前記水道配管に接続し、
    火災発生時に前記水道配管からの水道水を前記消火剤供給口に供給して前記消火器具の前記放出口から対象領域内へ放出することを特徴とする消火設備。
  10. 請求項1乃至8記載の消火器具を用いた消火設備であって、
    前記消火器具へ消火剤を供給する消火剤配管と、
    前記消火剤配管へ消火剤を供給する消火剤供給器具と、
    を備え、
    前記消火剤配管の一端側を前記消火器具の消火剤供給口に接続し、他端側を前記消火剤供給器具に接続し、
    火災発生時に前記消火剤供給器具からの消火剤を前記消火剤供給口に供給して前記消火器具の前記放出口から対象領域内へ放出することを特徴とする消火設備。
  11. 請求項1乃至8記載の消火器具を用いた消火設備であって、
    前記消火器具に消火剤又は水道水を供給する消火剤配管と、
    前記消火剤配管へ消火剤を供給する消火剤供給器具と、
    前記消火剤配管へ水道水を供給する水道配管と、
    を備え、
    前記消火剤配管の一端側を前記消火器具の消火剤供給口に接続し、他端側を遠隔制御又は手動により配管流路を開閉する配管開閉手段を介して前記水道配管に接続し、
    前記消火剤配管の一端側と前記配管開閉手段との間から分岐した配管に、前記消火剤配管側から前記消火剤供給器具側への水道水の逆流を防止する逆流防止手段を介して消火剤供給器具を接続し、
    火災発生時に前記消火剤供給器具からの消火剤又は前記水道配管からの水道水を前記消火剤供給口に供給して前記消火器具の前記放出口から対象領域内へ放出することを特徴とする消火設備。
  12. 請求項11記載の消火設備であって、
    火災発生時に、前記配管開閉手段を閉状態として前記消火剤供給器具からの消火剤を前記消火器具の前記放出口から放出し、前記消火剤供給器具からの消火剤の放出後に、前記配管開閉手段を開状態として前記水道水の放出に切り替えることを特徴とする消火設備。
  13. 請求項9又は11記載の消火設備であって、
    前記配管開閉手段は、
    前記防護区画の火災発生に伴う火災検出設備からの制御信号に基づく遠隔制御により開放する遠隔開閉弁と、
    前記遠隔開閉弁に並列接続し、手動操作により開放する手動開閉弁と、
    を備えたことを特徴とする消火設備。
  14. 請求項10又は11記載の消火設備であって、
    前記消火剤配管に対し前記消火剤供給器具を着脱自在に接続する連結手段を設けたことを特徴とする消火設備。
  15. 請求項9乃至11の何れかに記載の消火設備であって、
    前記消火剤配管の一部又は全てを可撓性の消火剤配管としたことを特徴とする消火設備。
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