JP2022175244A - ヒートポンプ給湯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽光発電の余剰電力を活用した沸上運転のときに買電を抑制する上で有利になるヒートポンプ給湯機を提供する。【解決手段】ヒートポンプ給湯機は、加熱手段及び貯湯回路により貯湯タンクに湯を貯める沸上運転を制御する制御手段を備える。ヒートポンプ給湯機は、太陽光発電装置の発電量のうちの余剰電力量を利用した沸上運転である余剰電力沸上運転を実行可能である。余剰電力沸上運転のときに、加熱手段から流出する湯の温度である出湯温度を第一出湯温度とする第一沸上運転を実施する。余剰電力沸上運転の実施中に、加熱手段に流入する水の温度である入水温度の上昇により加熱手段の消費電力量が増加し、ヒートポンプ給湯機の消費電力量が第一閾値を超えると、出湯温度を、第一出湯温度よりも低い第二出湯温度とする第二沸上運転を実施する。【選択図】図6

Description

本開示は、ヒートポンプ給湯機に関する。
ヒートポンプユニットによって加熱された湯を貯湯タンクに貯留し、貯湯タンクから必要時に湯を取り出して給湯端末に供給するように構成されたヒートポンプ給湯機が広く用いられている。
下記特許文献1に開示された従来のヒートポンプ給湯機は、冷媒回路の冷媒循環量を、ヒートポンプユニットの水熱交換器への入水温度が高いときには低いときよりも増加させるとともに、温水が循環する循環回路の水循環用ポンプの回転速度を、入水温度が高いときには低いときよりも増加させる。
特開2003-106691号公報
ヒートポンプ給湯機を含めた家庭内での省エネルギー化のために、太陽光発電の余剰電力を活用してヒートポンプ給湯機の沸上運転をする場合がある。特許文献1の技術では、余剰電力を活用した沸上運転のときに、入水温度が高くなると、冷媒回路の冷媒循環量を増加させることで消費電力が増加するため、商用電源からの買電が多く発生する可能性がある。
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたもので、太陽光発電の余剰電力を活用した沸上運転のときに買電を抑制する上で有利になるヒートポンプ給湯機を提供することを目的とする。
本開示に係るヒートポンプ給湯機は、ヒートポンプサイクルを有し、水を加熱する加熱手段と、貯湯タンクと、水を循環させる循環ポンプを有し、貯湯タンクから取り出した水を加熱手段に流入させ、加熱手段により加熱された湯を貯湯タンクに流入させる貯湯回路と、加熱手段及び貯湯回路により貯湯タンクに湯を貯める沸上運転を制御する制御手段と、を備えるヒートポンプ給湯機であって、太陽光発電装置の発電量のうちの余剰電力量を利用した沸上運転である余剰電力沸上運転を実行可能であり、余剰電力沸上運転のときに、加熱手段から流出する湯の温度である出湯温度を第一出湯温度とする第一沸上運転を実施し、余剰電力沸上運転の実施中に、加熱手段に流入する水の温度である入水温度の上昇により加熱手段の消費電力量が増加し、ヒートポンプ給湯機の消費電力量が第一閾値を超えると、出湯温度を、第一出湯温度よりも低い第二出湯温度とする第二沸上運転を実施するものである。
本開示によれば、太陽光発電の余剰電力を活用した沸上運転のときに買電を抑制する上で有利になるヒートポンプ給湯機を提供することが可能となる。
実施の形態1によるヒートポンプ給湯機を示す図である。 実施の形態1によるヒートポンプ給湯機が備える給湯機制御装置の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1によるヒートポンプ給湯機における沸上運転のときの水及び冷媒の流れを示す図である。 実施の形態1によるヒートポンプ給湯機が設置された建物の模式的な断面図である。 実施の形態1のヒートポンプ給湯機による余剰電力沸上運転のときの、ヒートポンプ給湯機の消費電力量と、出湯温度との関係を示す図である。 実施の形態1によるヒートポンプ給湯機の制御動作プログラムの例を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2のヒートポンプ給湯機による余剰電力沸上運転のときの、ヒートポンプ給湯機の消費電力量と、出湯温度との関係を示す図である。 実施の形態3によるヒートポンプ給湯機の制御動作プログラムの例を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図において共通または対応する要素には、同一の符号を付して、説明を簡略化または省略する。以下の説明において、「水」、「湯」、または「湯水」との記載は、原則として、液体の水を意味し、冷水から熱湯までが含まれうるものとする。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1によるヒートポンプ給湯機を示す図である。図1に示すように、本実施の形態のヒートポンプ給湯機は、水を加熱する加熱手段に相当するヒートポンプユニット100と、貯湯タンク11を有する貯湯ユニット200とを備えた貯湯式のヒートポンプ給湯機である。ヒートポンプユニット100及び貯湯ユニット200との間は、水が通る配管16a及び配管16kと、電気配線(図示省略)とを介して接続されている。本実施の形態のヒートポンプ給湯機は、例えば家庭用のものでもよいし、店舗あるいは施設等で用いられる業務用のものでもよい。
ヒートポンプユニット100は、圧縮機1、水冷媒熱交換器2、膨張弁3及び空気熱交換器4等の機器を有しており、電力により作動する。これらの機器は、配管等により環状に接続され、圧縮機1により冷媒を循環させる冷媒回路101を構成している。冷媒回路101は、水を加熱するヒートポンプサイクルに相当する。水冷媒熱交換器2は、水と冷媒との間で熱を交換するもので、水の流入口及び流出口を有している。以下の説明では、ヒートポンプユニット100により加熱された湯を「加熱水」と呼ぶ場合がある。水冷媒熱交換器2は、流入口から流入した水を冷媒により加熱し、流出口から加熱水を流出させる。また、空気熱交換器4は、空気と冷媒との間で熱を交換する。ヒートポンプユニット100は、外気を空気熱交換器4へ送風するファン5をさらに備えている。
貯湯ユニット200内には、貯湯タンク11のほか、循環ポンプ6a、追焚用ポンプ6b、切替弁7、切替弁8、切替弁9、中温水混合弁10、給湯用混合弁15a、風呂用混合弁15bなどが備えられている。循環ポンプ6aは、後述の貯湯回路201及び追焚回路202に水(加熱水を含む)を循環させ、水冷媒熱交換器2の流入口に向けて水を送る。循環ポンプ6aは、貯湯回路201及び追焚回路202の一部を構成している。追焚用ポンプ6bは、風呂用熱交換器12に向けて、浴槽(図示省略)の水を送る。切替弁7は、例えば、Aポート、Bポート、Cポート、及びDポートの4つのポートを有する電磁駆動式の四方弁等により構成されている。切替弁7は、水冷媒熱交換器2の流出口から流出する加熱水の流路を、切替弁8と、貯湯タンク11の下部にある低温水戻し口11eとに切り替える切替機構を構成している。また、切替弁7は、貯湯タンク11の上部にある高温水取出口11aから流出した湯を低温水戻し口11eに戻す切替機構を構成している。
切替弁8は、例えば、Eポート、Fポート、Gポート、及びHポートの4つのポートを有する電磁駆動式の四方弁等により構成されている。切替弁8は、Eポートから流入する水の流路を、貯湯タンク11の中間高さ部分にある中温水戻し口11cと、貯湯タンク11の上部にある高温水流出入口11bと、風呂用熱交換器12とに切り替える切替機構を構成している。切替弁9は、例えば、Iポート、Jポート、及びKポートの3つのポートを有する電磁駆動式の三方弁等により構成されている。切替弁9は、貯湯タンク11の下部にある取水口11fから流出した水が循環ポンプ6aを通過して水冷媒熱交換器2へ流入する流路状態と、風呂用熱交換器12から流出した水が循環ポンプ6aを通過して水冷媒熱交換器2へ流入する流路状態とを切り替える切替機構を構成している。
中温水混合弁10は、Lポート、Mポート、及びNポートの3つのポートを有している。中温水混合弁10は、貯湯タンク11の中間高さ部分にある中温水取出口11dから取り出される中温水と、水源に接続された給水端20からの低温水とを混合または択一し、給湯用混合弁15a及び風呂用混合弁15bへ流出させる。貯湯タンク11は、加熱水を貯留する。貯湯タンク11は、前述した高温水取出口11a、高温水流出入口11b、中温水戻し口11c、中温水取出口11d、低温水戻し口11e、及び取水口11fのほか、貯湯タンク11の下部に位置する給水口11gを備えている。給水口11gは、配管16pを介して給水端20に接続されている。給水端20から供給される低温水が配管16pを通って、貯湯タンク11内に流入する。
水冷媒熱交換器2の流出口は、配管16aを介して切替弁7のAポートに接続されている。切替弁7のBポートは、配管16bを介して切替弁8のEポートに接続されている。切替弁8のFポートは、配管16c及び配管16dを介して高温水取出口11aに接続されている。また、Fポートは、配管16c及び配管16eを介して風呂用熱交換器12の一次側流入口に接続されている。風呂用熱交換器12の1次側の流出口は、配管16fを介して切替弁9のJポートに接続されている。また、風呂用熱交換器12の1次側の流出口は、配管16gを介して、中温水取出口11dと中温水混合弁10のLポートとの間をつなぐ流路に接続されている。切替弁9のIポートは、配管16hを介して取水口11fに接続されている。切替弁9のKポートは、配管16jを介して循環ポンプ6aの吸込口に接続されている。循環ポンプ6aの吐出口は、配管16kを介して水冷媒熱交換器2の流入口に接続されている。また、循環ポンプ6aの吐出口は、配管16lを介して切替弁7のCポートに接続されている。切替弁7のDポートは、配管16mを介して低温水戻し口11eに接続されている。切替弁8のHポートは、配管16n及び配管16qを介して高温水流出入口11bに接続されている。切替弁8のGポートは、配管16oを介して中温水戻し口11cに接続されている。
循環ポンプ6a、貯湯タンク11、配管16a,16b,16h,16j,16k,16n,16q、及び切替弁7,8,9は、水冷媒熱交換器2から流出する加熱水を貯湯タンク11内に貯湯する貯湯回路201を構成している。
循環ポンプ6a、風呂用熱交換器12、配管16b,16d,16e,16f,16j,16l,16o、及び切替弁7,8,9は、風呂用熱交換器12により負荷側の加熱対象水を加熱する追焚回路202を構成している。
風呂用熱交換器12により加熱される加熱対象水は、前述した浴槽水に限定されるものではなく、例えば、床暖房用の循環水であってもよい。循環ポンプ6aは、必ずしも貯湯ユニット200に設置する必要はなく、ヒートポンプユニット100側に搭載してもよい。また、高温水流出入口11b、中温水取出口11d、配管16q、中温水混合弁10、給湯用混合弁15a、及び風呂用混合弁15bは、貯湯タンク11から温水を取出して、浴槽あるいは給湯端に給湯する給湯回路203を構成している。
本実施の形態では、ヒートポンプユニット100の冷媒回路101による加熱能力の値を変更可能である。以下の説明では、ヒートポンプユニット100の冷媒回路101による加熱能力を単に「加熱能力」と呼ぶ場合がある。加熱能力は、ヒートポンプユニット100が時間当たりに水に与える熱量に相当する。加熱能力の単位は、例えばkW(キロワット)である。圧縮機1は、例えばインバータ制御式のDCブラシレスモータ等を備えた駆動装置(図示せず)により駆動される。この場合には、当該駆動装置により圧縮機1の回転速度を調整することで、圧縮機1から吐出する冷媒の圧力及び温度を変化させたり、加熱能力の値を変更したりすることができる。ただし、本開示のヒートポンプ給湯機においては、そのような駆動装置を用いなくてもよく、例えば、ヒートポンプユニット100に複数台の圧縮機を搭載し、そのうちで稼動する圧縮機の台数を切り替えることで、吐出する冷媒の圧力及び温度、あるいは加熱能力の値を変更する構成としてもよい。
ヒートポンプユニット100の冷媒としては、例えば二酸化炭素、R410A、プロパン、プロピレンなどのように、高温出湯が可能な冷媒を用いるのが好ましいが、本開示のヒートポンプ給湯機においては、これらの冷媒に限定されるものではない。
次に、ヒートポンプ給湯機の制御系統について説明する。以下の説明では、ヒートポンプユニット100の水冷媒熱交換器2から流出する加熱水の温度を「出湯温度」と呼び、水冷媒熱交換器2に流入する水の温度を「入水温度」と呼ぶ。ヒートポンプユニット100は、入水温度を検出する入水温度センサ13aと、出湯温度を検出する出湯温度センサ13bと、ヒートポンプユニット100の周囲の外気温度を検出する外気温度センサ13cとを備えている。出湯温度センサ13bは、水冷媒熱交換器2の流出口の近傍に配置されている。また、冷媒回路101は、圧縮機1から吐出される冷媒の温度である圧縮機吐出温度を検出する吐出温度センサ13dと、圧縮機1に吸込まれる冷媒の温度を検出する吸込温度センサ13eと、空気熱交換器4の入口もしくは中間部となる位置で冷媒の温度を検出する蒸発温度センサ13fとを備えている。
貯湯ユニット200には、複数の貯湯温度センサ13g,13h,13i,13jが設けられている。貯湯温度センサ13g,13h,13i,13jは、互いに異なる高さの位置において貯湯タンク11に設置され、それぞれの設置場所で貯湯タンク11内の水温を検出する。貯湯温度センサ13g,13h,13i,13jのそれぞれが計測する温度は、当該センサが設置された範囲の、例えば、数10L分の部分水量の温度を代表する。貯湯温度センサ13g,13h,13i,13jで貯湯タンク11内の湯水の温度分布を検出することにより、貯湯タンク11内の残湯量及び蓄熱量が把握され、沸上運転の開始及び停止などの動作条件判定に用いられる。
本実施の形態のヒートポンプ給湯機は、ヒートポンプユニット100に搭載されたヒートポンプ制御装置14と、貯湯ユニット200に搭載された給湯機制御装置18を備えている。ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18のそれぞれは、メモリ及びプロセッサを有するマイクロコンピュータ等を備えていてもよい。ヒートポンプ制御装置14と給湯機制御装置18とは、双方向に通信可能に接続されている。本実施の形態では、ヒートポンプ制御装置14と給湯機制御装置18とが連携してヒートポンプ給湯機の動作を制御する。ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、ヒートポンプユニット100により加熱された湯すなわち加熱水を貯湯タンク11に流入させる沸上運転を制御する制御手段に相当している。
ヒートポンプ制御装置14は、例えば、マイクロプロセッサによりプログラムを実行する演算手段と、各温度センサ13a~13fの検出データを収集する計測手段と、計測データ及び運転状態のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)及びプログラムを記憶するEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの記憶手段と、電気的に接続された給湯機制御装置18と通信するための通信手段と、圧縮機1の回転速度、膨張弁3の開度、ファン5の回転速度などを制御する制御手段(何れも図示せず)などを含んで構成される。ヒートポンプ制御装置14は、各温度センサ13a~13fの検出値と、給湯機制御装置18からの入力情報などに基づいて、加熱能力を制御する。
図2は、実施の形態1によるヒートポンプ給湯機が備える給湯機制御装置18の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、本実施の形態における給湯機制御装置18は、上述した各種の温度センサ及び流量センサの検出値を計測する計測手段181と、計測手段181が計測したデータ、制御プログラム及び制御の判定条件とするデータなどを記憶する記憶手段182と、記憶手段182のデータを利用して制御の判定条件などを演算する演算手段183と、演算手段183の演算結果に基づき、上述した各種の弁類及びポンプ類等の作動を制御する制御手段184と、ヒートポンプ制御装置14と通信して状態監視データを収集したり起動及び停止の制御指令を送信したりする通信手段185とを備えている。また、通信手段185は、リモコン51の操作指令値を収集するとともに、記憶手段182に記憶されたデータをリモコン51に送信する。
本開示では、ヒートポンプ制御装置14と、給湯機制御装置18と、リモコン51と、後述する配電制御装置62のうちの二以上が連携して、ヒートポンプ給湯機の動作を制御してもよい。
以下では、説明の便宜上、ヒートポンプ制御装置14、給湯機制御装置18、リモコン51、配電制御装置62のいずれかが処理を実行するものとして記載するが、実際には、本実施の形態において記載されたいずれの制御処理についても、ヒートポンプ制御装置14が単独で実行してもよいし、給湯機制御装置18が単独で実行してもよいし、リモコン51が単独で実行してもよいし、配電制御装置62が単独で実行してもよいし、ヒートポンプ制御装置14、給湯機制御装置18、リモコン51及び配電制御装置62のうちの二以上が連携して実行してもよい。また、本開示におけるヒートポンプ給湯機の制御手段は、本実施の形態のように複数の制御装置が連携する構成に限らず、単一の制御装置によって構成されるものでもよい。
給湯機制御装置18と、リモコン51との間は、有線通信または無線通信により、双方向に通信可能である。リモコン51は、ユーザーインターフェースの例である。リモコン51は、情報を表示する表示部51aと、使用者が操作する操作部51bとを有する。リモコン51は、表示部51a及び操作部51bの両方の機能を有するタッチスクリーンを備えてもよい。使用者等の人間は、リモコン51を操作することで、ヒートポンプ給湯機を遠隔操作したり、各種の設定などを行ったりすることが可能である。表示部51aは、使用者等の人間に情報を報知する報知手段としての機能を有する。本実施の形態におけるリモコン51は、表示部51aを報知手段として備えるが、変形例として、例えば音声案内装置のような他の報知手段を備えてもよい。給湯機制御装置18は、リモコン51の操作情報に応じて、各種の弁類及びポンプ類等の作動を制御し、運転状態を表す情報をリモコン51に送る。リモコン51は、給湯機制御装置18から受信した情報に応じて、表示部51aによる表示あるいは通報を行う。
リモコン51は、例えば台所、リビング、浴室などの壁に設置されたものでもよい。複数のリモコン51が給湯機制御装置18に対して通信可能でもよい。リモコン51に加えて、またはリモコン51に代えて、例えばスマートフォンのような携帯端末、スマートスピーカ、テレビなどの機器を、ユーザーインターフェースとして利用できるように構成してもよい。給湯機制御装置18と、リモコン51その他のユーザーインターフェースとが、インターネットあるいはローカルエリアネットワークを介して通信可能でもよい。本実施の形態において記載された、リモコン51を用いた動作は、リモコン51以外のユーザーインターフェースを用いた動作に代替可能である。
本実施の形態における給湯機制御装置18は、給湯に使用された熱量(以下、「給湯使用熱量」と称する)を算出可能である。例えば、給湯機制御装置18は、給水温度センサ13kが検出する給水温度と、給湯温度センサ13lが検出する給湯温度と、風呂給湯温度センサ13mが検出する給湯温度と、給湯流量センサ17aが検出する給湯流量と、風呂給湯流量センサ17bが検出する給湯流量とに基づいて、給湯使用熱量を算出する。給水温度センサ13kが検出する給水温度とは、水源から給水端20へ供給された低温水の温度である。給湯温度センサ13lが検出する給湯温度とは、給湯用混合弁15aから浴槽以外の給湯端へ供給された湯の温度である。風呂給湯温度センサ13mが検出する給湯温度とは、風呂用混合弁15bから浴槽へ供給された湯の温度である。給湯流量センサ17aが検出する給湯流量とは、給湯用混合弁15aから上記給湯端へ供給された湯の流量である。風呂給湯流量センサ17bが検出する給湯流量とは、風呂用混合弁15bから浴槽へ供給された湯の流量である。
給湯機制御装置18は、過去複数日間(例えば過去14日間)の、給湯使用熱量に関するデータを記憶することにより、給湯使用熱量を学習する機能を有している。例えば、給湯機制御装置18は、過去複数日間の給湯使用熱量を統計的に処理することにより、給湯使用熱量を学習する。また、給湯機制御装置18は、一日のうちの時間ごとに給湯使用熱量を学習してもよい。給湯機制御装置18は、学習された給湯使用熱量に応じて、貯湯タンク11に蓄える目標蓄熱量を決めてもよい。
次に、図3を参照しつつ、ヒートポンプ給湯機の沸上運転の動作について説明する。図3は、実施の形態1によるヒートポンプ給湯機における沸上運転のときの水及び冷媒の流れを示す図である。図3に示すように、沸上運転では、冷媒回路101及び貯湯回路201を作動させる。切替弁7により配管16aと配管16bとが相互に接続され、切替弁8により配管16bと配管16nとが相互に接続され、切替弁9により配管16hと配管16jとが相互に接続される。これにより、貯湯回路201が形成される。そして、循環ポンプ6aが作動すると、貯湯タンク11内の水は、取水口11fから配管16h,16j,16kを通って水冷媒熱交換器2に導入される。そして、この水は、水冷媒熱交換器2内でガス冷媒により加熱され、加熱水となって水冷媒熱交換器2から流出する。この加熱水は、配管16a,16b,16n,16qを通過して高温水流出入口11bから貯湯タンク11内に流入する。このように、沸上運転が実行されると、貯湯タンク11の上部が高温で下部が低温となる温度分布状態を維持しつつ、貯湯される。
次に、沸上運転時に実行される加熱水の温度制御について説明する。この温度制御において、ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、出湯温度センサ13bにより検出される出湯温度が、目標出湯温度に等しくなるように、循環ポンプ6aの回転速度をフィードバック制御する。循環ポンプ6aの回転速度を上げると、貯湯回路201の水流量が増加し、出湯温度が下がる。循環ポンプ6aの回転速度を下げると、貯湯回路201の水流量が低下し、出湯温度が上がる。
例えば、給湯機制御装置18は、貯湯タンク11の容量との関係において、目標蓄熱量を貯湯タンク11に貯えることができるように、目標出湯温度を設定してもよい。目標蓄熱量は、貯湯タンク11に貯える熱量の目標値に相当する。給湯機制御装置18は、例えばリモコン51の操作内容等に基づいて目標蓄熱量を設定してもよいし、過去の給湯使用熱量を学習した情報に基づいて目標蓄熱量を算出してもよい。給湯機制御装置18は、貯湯温度センサ13g~13jで検出された温度分布を用いて、貯湯タンク11の実際の蓄熱量を計算できる。
給湯機制御装置18は、例えば、複数の貯湯温度センサ13g,13h,13i,13jのうち、最も低い位置にある貯湯温度センサ13jが、予め設定された沸上停止温度以上の温度を検出したときに、沸上運転が完了したと判断してもよい。以下の説明では、貯湯温度センサ13jが検出する温度を「タンク下部温度」と称する。
また、給湯機制御装置18は、入水温度センサ13aが、予め設定された沸上停止温度以上の温度を検出したときに、沸上運転が完了したと判断してもよい。また、給湯機制御装置18は、貯湯タンク11の蓄熱量が目標蓄熱量に達したときに、沸上運転が完了したと判断してもよい。
沸上運転が完了したと判断すると、給湯機制御装置18は、ヒートポンプ制御装置14に対して、沸上運転停止指令を発する。この指令を受けたヒートポンプ制御装置14は、ヒートポンプユニット100及び循環ポンプ6aを停止し、沸上運転を終了する。
図4は、実施の形態1によるヒートポンプ給湯機が設置された建物300の模式的な断面図である。図4に示すように、建物300に対して、ヒートポンプユニット100、貯湯ユニット200、太陽光発電装置60、分電盤61、配電制御装置62などが備えられている。建物300の用途は、例えば、住居でもよいし、店舗、施設、オフィスなどでもよい。
太陽光発電装置60は、太陽光を受けて発電する太陽電池等を備えており、太陽光発電を行う。太陽光発電装置60は、配線64を介して分電盤61の入力側に接続され、発電した電力を分電盤61に送電する。分電盤61は、電力の入出力及び分配を行う電源回路として構成され、電力線63を介して電力会社の電力系統と接続されている。分電盤61は、電力線63を介して電力会社から電力を買電したり、電力線63を介して電力会社に電力を売電したりする。分電盤61の出力側に、配線65を介して貯湯ユニット200が接続されている。分電盤61から配線65により供給される電力を受けてヒートポンプ給湯機が作動する。以下の説明では、ヒートポンプ給湯機以外に、分電盤61から電力供給を受ける電気機器(図示省略)を「他電気機器」と称する。他電気機器は、例えば、空調機、照明器具、冷蔵庫、洗濯機、電気自動車のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。他電気機器は、配線(図示省略)を介して分電盤61の出力側に接続される。以下の説明では、ヒートポンプ給湯機の消費電力と、他電気機器の消費電力との合計を「全消費電力」と称する。
配電制御装置62は、配線66を介して、分電盤61に接続されている。配電制御装置62は、少なくとも一つのメモリと、少なくとも一つのプロセッサとを備える。配電制御装置62は、例えば、EMS(Energy Management System)コントローラ等により構成されていてもよい。配電制御装置62は、太陽光発電装置60の情報及びヒートポンプ給湯機の情報を分電盤61または通信装置70を介して取得する機能と、分電盤61の作動状態を制御する機能と、通信装置70を介して給湯機制御装置18に指令を送信する機能とを備えている。
本開示において、「電力量」とは、原則として、単位時間ごとの電力量を意味する。本開示における各種の電力量は、例えば、10分間ごとの電力量でもよいし、30分間ごとの電力量でもよいし、1時間ごとの電力量でもよい。
配電制御装置62が取得する情報には、太陽光発電装置60の発電量の情報と、貯湯タンク11の蓄熱量の情報とが含まれている。太陽光発電装置60の発電量とは、太陽光発電装置60が発電する、単位時間ごとの電力量である。
配電制御装置62には、各種の操作に用いられる選択スイッチ62aが設けられている。配電制御装置62は、通信装置70を介してインターネット等の外部ネットワークと通信し、外部ネットワークから、天気予報を始めとする各種の情報を取得する機能を有している。通信装置70は、給湯機制御装置18及び配電制御装置62と無線通信を行うように構成されていてもよい。
次に、本実施の形態による太陽光発電装置60の動作を説明する。昼間の太陽光を受け、太陽光発電装置60は発電する。太陽光で発電された電力は、配線64を介して分電盤61に送電される。このとき、分電盤61は、太陽光発電装置60の発電電力から全消費電力を減じた電力を、電力線63により逆潮流させ、電力会社に売電する。
太陽光発電装置60の非発電時に、分電盤61は、電力会社から電力線63を介して供給される電力をヒートポンプ給湯機に供給する。なお、分電盤61の動作は、分電盤61に搭載された制御回路等の指令に基づいて実行してもよいし、配電制御装置62の指令に基づいて実行してもよい。
配電制御装置62は、余剰電力演算部を備える。余剰電力演算部は、太陽光発電装置60の発電量と、ヒートポンプ給湯機以外の他電気機器の消費電力量とから、太陽光発電による余剰電力量を算出する。余剰電力量は、太陽光発電装置60の発電量から、ヒートポンプ給湯機以外の他電気機器の消費電力量を差し引いた値でもよい。
ここで、ヒートポンプユニット100の加熱能力に関して、さらに説明する。加熱能力は、水冷媒熱交換器2での冷媒から水への熱交換量に相当する。加熱能力について、次の関係が成り立つ。
水側の関係:加熱能力は、(出湯温度-入水温度)×水流量、に比例する。
冷媒側の関係:加熱能力は、水冷媒熱交換器2の入口と出口のエンタルピ差×冷媒循環流量、に比例する。
沸上運転のときに、ヒートポンプユニット100の消費電力量は、循環ポンプ6aの消費電力量よりもずっと大きい。このため、沸上運転のときのヒートポンプ給湯機の全体の消費電力量に対しては、ヒートポンプユニット100の影響が支配的となる。
給湯機制御装置18は、ヒートポンプ給湯機の消費電力量の情報を配電制御装置62から受信してもよい。給湯機制御装置18は、ヒートポンプ給湯機の消費電力量を計測する電力計を備えていてもよい。
沸上運転が完了に近づくと、貯湯タンク11内の温度境界層が貯湯タンク11内の下部に達することで、入水温度が上昇する。沸上運転のとき、ヒートポンプ制御装置14は、実際の出湯温度を、目標出湯温度に維持するように動作する。入水温度が上昇すると、上記「水側の関係」により、加熱能力が低下傾向となる。これに対し、ヒートポンプ制御装置14は、加熱能力の低下を抑制するために、循環ポンプ6aの回転速度を上昇させて、水流量を上げる。水流量を上げると、出湯温度が低下傾向となる。これに対し、ヒートポンプ制御装置14は、出湯温度を維持するために、圧縮機吐出温度を高くするように圧縮機1及び膨張弁3を制御する。その結果、ヒートポンプユニット100の消費電力量が増加する。このように、入水温度が上昇すると、ヒートポンプユニット100の消費電力量が増加する。
以下では、太陽光発電装置60の発電量のうちの余剰電力量を利用した沸上運転を「余剰電力沸上運転」と称する。図5は、実施の形態1のヒートポンプ給湯機による余剰電力沸上運転のときの、ヒートポンプ給湯機の消費電力量と、出湯温度との関係を示す図である。本実施の形態において、ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、余剰電力沸上運転のときに、まず、出湯温度を第一出湯温度とする第一沸上運転を実施する。余剰電力沸上運転の実施中に、入水温度が上昇すると、上述したようにして、ヒートポンプユニット100の消費電力量が増加するので、ヒートポンプ給湯機の消費電力量が増加する。その後、ヒートポンプ給湯機の消費電力量が第一閾値を超えると、ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、出湯温度を、第一出湯温度よりも低い第二出湯温度とする第二沸上運転を実施する。
ヒートポンプ制御装置14は、出湯温度を第一出湯温度から第二出湯温度へ低下させると、それに応じて、圧縮機吐出温度が低下するように、圧縮機1及び膨張弁3を制御する。その結果、ヒートポンプユニット100の消費電力量が低下する。このように、出湯温度を低下させると、ヒートポンプユニット100の消費電力量が低下するので、ヒートポンプ給湯機の消費電力量も低下する。
ヒートポンプ給湯機の消費電力量が第一閾値を超えると、ヒートポンプ給湯機の消費電力量が余剰電力量を上回る可能性があるため、買電が発生する可能性が生じる。本実施の形態であれば、ヒートポンプ給湯機の消費電力量が第一閾値を超えた場合に、第一出湯温度から第二出湯温度へ低下させることで、ヒートポンプ給湯機の消費電力量を抑制することができる。それゆえ、買電を確実に抑制することができる。買電が抑制されることで、電気料金を低く抑えることができる。
また、出湯温度を第一出湯温度から第二出湯温度へ低下させると、貯湯回路201の水流量が増加するので、貯湯タンク11内の温度境界層が下へ移動する速度が速くなる。それゆえ、タンク下部温度または入水温度が、沸上停止温度に到達するまでの時間が短縮される。このため、余剰電力沸上運転が終了するタイミングを早めることができる。本実施の形態であれば、ヒートポンプ給湯機の消費電力量が第一閾値を超えた場合に、第一出湯温度から第二出湯温度へ低下させることで、余剰電力沸上運転が終了するタイミングを早めることができる。それゆえ、買電をより確実に抑制することができる。
第一閾値は、第一沸上運転でのヒートポンプ給湯機の消費電力量が余剰電力量に等しくなる値に相当するものでもよい。すなわち、ヒートポンプ制御装置14または給湯機制御装置18は、現在の余剰電力量と同等の値を、第一閾値として設定してもよい。そのようにすることで、ヒートポンプ給湯機の消費電力量が余剰電力量に等しくなるまで、第一出湯温度で沸上運転を継続できるので、第一出湯温度の湯を貯湯タンク11により多く貯えることができる。また、ヒートポンプ給湯機の消費電力量が余剰電力量に等しくなった場合には、出湯温度を第一出湯温度から第二出湯温度へ低下させることで、ヒートポンプ給湯機の消費電力量が低下するとともに余剰電力沸上運転が終了するタイミングが早まるので、買電をより確実に抑制することができる。
図6は、実施の形態1によるヒートポンプ給湯機の制御動作プログラムの例を説明するためのフローチャートである。ヒートポンプ給湯機が利用可能な余剰電力量の値を以下「利用可能余剰電力量」と称する。図6のステップS1において、給湯機制御装置18は、利用可能余剰電力量の値を設定する。ステップS1で設定される利用可能余剰電力量の値は、例えば、給湯機制御装置18が記憶している値でもよいし、配電制御装置62が指示した値でもよい。配電制御装置62は、例えば、過去複数日間における余剰電力量の記憶値に基づいて、利用可能余剰電力量の値を給湯機制御装置18に指示してもよい。
ステップS1からステップS2に進み、給湯機制御装置18は、現在の余剰電力量が、ステップS1で設定された利用可能余剰電力量よりも大きいか否かを判定する。現在の余剰電力量が利用可能余剰電力量よりも大きい場合には、ステップS3に進む。現在の余剰電力が利用可能余剰電力量以下の場合には、ステップS2の処理を再び行う。
ステップS3において、給湯機制御装置18は、沸上指令信号をヒートポンプユニット100へ出力し、ステップS4に進む。ステップS4において、ヒートポンプ給湯機は、第一出湯温度を目標出湯温度とする第一沸上運転を開始し、ステップS5に進む。第一沸上運転のとき、ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、出湯温度センサ13bにより検出される出湯温度が、第一出湯温度に等しくなるように、循環ポンプ6aの回転速度をフィードバック制御する。
ステップS5において、給湯機制御装置18は、ヒートポンプ給湯機の現在の消費電力量が第一閾値よりも大きいか否かを判定する。ヒートポンプ給湯機の消費電力量が第一閾値以下である場合には、ステップS5の処理を再び行う。ヒートポンプ給湯機の消費電力量が第一閾値よりも大きいと判定された場合には、ステップS6に進み、ヒートポンプ給湯機は、第二出湯温度を目標出湯温度とする第二沸上運転を行う。第二沸上運転のとき、ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、出湯温度センサ13bにより検出される出湯温度が、第二出湯温度に等しくなるように、循環ポンプ6aの回転速度をフィードバック制御する。
本実施の形態のヒートポンプ給湯機は、第一閾値を使用者が設定可能な第一閾値設定手段を備えていてもよい。例えば、使用者がリモコン51を用いて第一閾値を設定できるように構成してもよい。第一閾値を使用者が設定可能とすることで、使用者の給湯需要に合わせて、余剰電力沸上運転をより適切なタイミングで終了できる。
実施の形態2.
次に、図7を参照して、実施の形態2について説明するが、前述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、共通する説明を簡略化または省略する。また、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付す。
図7は、実施の形態2のヒートポンプ給湯機による余剰電力沸上運転のときの、ヒートポンプ給湯機の消費電力量と、出湯温度との関係を示す図である。本実施の形態において、ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、余剰電力沸上運転のときに、まず、出湯温度を第一出湯温度とする第一沸上運転を実施する。第一沸上運転の実施中に、入水温度が上昇すると、ヒートポンプユニット100の消費電力量が増加する。その後、ヒートポンプ給湯機の消費電力量が、第一閾値よりも小さい第二閾値を超えると、ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、出湯温度を、第一出湯温度よりも低く第二出湯温度よりも高い第三出湯温度とする第三沸上運転を実施する。
ヒートポンプ制御装置14は、出湯温度を第一出湯温度から第三出湯温度へ低下させると、それに応じて、圧縮機吐出温度が低下するように、圧縮機1及び膨張弁3を制御する。その結果、ヒートポンプユニット100の消費電力量が低下する。これにより、買電の発生を抑制できる。
第三沸上運転の実施中に、入水温度がさらに上昇すると、ヒートポンプユニット100の消費電力量が再び増加する。その後、ヒートポンプ給湯機の消費電力量が第一閾値を超えると、ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、出湯温度を、第一出湯温度よりも低い第二出湯温度とする第二沸上運転を実施する。
本実施の形態であれば、第一沸上運転から第二沸上運転に移行する前に第三沸上運転を実施できるので、余剰電力沸上運転の終了時間を調整しやすい。このため、買電をより確実に抑制できる。
実施の形態3.
次に、図8を参照して、実施の形態3について説明するが、前述した実施の形態との相違点を中心に説明し、共通する説明を簡略化または省略する。また、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付す。
本実施の形態では、余剰電力沸上運転のとき、ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、入水温度センサ13aが検出する入水温度が、第一入水温度閾値に達すると、沸上運転を停止する。第一入水温度閾値は、沸上停止温度に相当する。
本実施の形態において、給湯機制御装置18は、余剰電力沸上運転のとき、電力量裕度を計算する。電力量裕度は、現在の余剰電力量から、ヒートポンプ給湯機の現在の消費電力量を差し引いた値である。電力量裕度が第一基準以上である場合には、ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、入水温度センサ13aが検出する入水温度が、第一入水温度閾値に達すると、余剰電力沸上運転を停止する。これに対し、電力量裕度が第一基準に比べて小さい場合には、ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、入水温度センサ13aが検出する入水温度が、第一入水温度閾値よりも低い第二入水温度閾値に達すると、余剰電力沸上運転を停止する。第二入水温度閾値は、沸上停止温度に相当する。
電力量裕度が第一基準に比べて小さい場合には、電力量裕度が第一基準以上である場合に比べて、買電が発生する可能性が高いと言える。この点を考慮して、電力量裕度が第一基準に比べて小さい場合には、沸上停止温度を、第一入水温度閾値から、第二入水温度閾値へ下げることで、余剰電力沸上運転が終了するタイミングを早めることができる。これにより、電力量裕度が小さい場合であっても、買電をより確実に抑制することができる。
図8は、実施の形態3によるヒートポンプ給湯機の制御動作プログラムの例を説明するためのフローチャートである。図8のステップS7において、ヒートポンプ給湯機が余剰電力沸上運転を開始し、ステップS8に進む。ステップS8において、給湯機制御装置18は、現在の電力量裕度が第一基準よりも小さいか否かを判定する。電力量裕度が第一基準よりも小さい場合はステップS9に進み、電力量裕度が第一基準以上である場合はステップS11に進む。
ステップS9において、ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、入水温度センサ13aが検出する入水温度が、第二入水温度閾値よりも高いか否かを判定する。入水温度が第二入水温度閾値よりも高い場合には、ステップS10に進み、余剰電力沸上運転を停止する。入水温度が第二入水温度閾値以下である場合は、再びステップS9の処理を行う。
ステップS11において、入水温度センサ13aが検出する入水温度が、第一入水温度閾値よりも高いか否かを判定する。入水温度が第一入水温度閾値よりも高い場合には、ステップS10に進み、余剰電力沸上運転を停止する。入水温度が第一入水温度閾値以下である場合は、再びステップS11の処理を行う。
本実施の形態のヒートポンプ給湯機は、第二入水温度閾値を使用者が設定可能な第二入水温度閾値設定手段を備えていてもよい。例えば、使用者がリモコン51を用いて第二入水温度閾値を設定できるように構成してもよい。第二入水温度閾値を使用者が設定可能とすることで、使用者の給湯需要に合わせて、余剰電力沸上運転をより適切なタイミングで終了できる。
余剰電力沸上運転のとき、電力量裕度が、第一基準よりも値が大きい第二基準に比べて大きい場合には、ヒートポンプ制御装置14及び給湯機制御装置18は、目標出湯温度を、第一出湯温度よりも高い第四出湯温度とする第四沸上運転を実施してもよい。第四沸上運転のとき、ヒートポンプ制御装置14は、例えば圧縮機1の回転速度を第一沸上運転のときもよりも高くすることで、加熱能力を第一沸上運転のときもよりも高くしてもよい。
電力量裕度が第二基準に比べて大きい場合には、第一沸上運転のときもよりも加熱能力が高い第四沸上運転を実施しても、買電が発生する可能性は小さい。第一出湯温度よりも高い第四出湯温度の第四沸上運転を実施することで、貯湯タンク11内に、より高温の湯を貯えることができるので、貯湯タンク11の蓄熱量をより多くできる。それゆえ、余剰電力をより有効に活用できる。また、第四沸上運転のときの加熱能力を高くした場合には、目標蓄熱量に達するまでの時間を短縮することができる。これにより、余剰電力が十分に発生している時間帯の中で、沸上運転をより確実に完了させることができるので、買電をより確実に抑制することができる。
本実施の形態のヒートポンプ給湯機は、電力量裕度の大きさに関する情報を表示する表示手段を備えていてもよい。例えば、給湯機制御装置18は、現在の電力量裕度の大きさに関する情報を、リモコン51の表示部51aに表示させてもよいし、配電制御装置62の表示部62bに表示させてもよい。これにより、現在の余剰電力の余裕がどの程度あるのかを使用者が容易に確認することが可能となる。
なお、上述した複数の実施の形態のうち、組み合わせることが可能な二つ以上を組み合わせて実施してもよい。
1 圧縮機、 2 水冷媒熱交換器、 3 膨張弁、 4 空気熱交換器、 5 ファン、 6a 循環ポンプ、 6b 追焚用ポンプ、 7,8,9 切替弁、 10 中温水混合弁、 11 貯湯タンク、 11a 高温水取出口、 11b 高温水流出入口、 11c 中温水戻し口、 11d 中温水取出口、 11e 低温水戻し口、 11f 取水口、 11g 給水口、 12 風呂用熱交換器、 13a 入水温度センサ、 13b 出湯温度センサ、 13c 外気温度センサ、 13d 吐出温度センサ、 13e 吸込温度センサ、 13f 蒸発温度センサ、 13g,13h,13i,13j 貯湯温度センサ、 13k 給水温度センサ、 13l 給湯温度センサ、 13m 風呂給湯温度センサ、 14 ヒートポンプ制御装置、 15a 給湯用混合弁、 15b 風呂用混合弁、 17a 給湯流量センサ、 17b 風呂給湯流量センサ、 18 給湯機制御装置、 20 給水端、 51 リモコン、 51a 表示部、 51b 操作部、 60 太陽光発電装置、 61 分電盤、 62 配電制御装置、 62a 選択スイッチ、 62b 表示部、 63 電力線、 64 配線、 65 配線、 66 配線、 70 通信装置、 100 ヒートポンプユニット、 101 冷媒回路、 200 貯湯ユニット、 201 貯湯回路、 202 追焚回路、 203 給湯回路、 300 建物

Claims (9)

  1. ヒートポンプサイクルを有し、水を加熱する加熱手段と、
    貯湯タンクと、
    水を循環させる循環ポンプを有し、前記貯湯タンクから取り出した水を前記加熱手段に流入させ、前記加熱手段により加熱された湯を前記貯湯タンクに流入させる貯湯回路と、
    前記加熱手段及び前記貯湯回路により前記貯湯タンクに湯を貯める沸上運転を制御する制御手段と、
    を備えるヒートポンプ給湯機であって、
    太陽光発電装置の発電量のうちの余剰電力量を利用した前記沸上運転である余剰電力沸上運転を実行可能であり、
    前記余剰電力沸上運転のときに、前記加熱手段から流出する湯の温度である出湯温度を第一出湯温度とする第一沸上運転を実施し、
    前記余剰電力沸上運転の実施中に、前記加熱手段に流入する水の温度である入水温度の上昇により前記加熱手段の消費電力量が増加し、前記ヒートポンプ給湯機の消費電力量が第一閾値を超えると、前記出湯温度を、前記第一出湯温度よりも低い第二出湯温度とする第二沸上運転を実施するヒートポンプ給湯機。
  2. 前記第一閾値は、前記第一沸上運転での前記ヒートポンプ給湯機の消費電力量が前記余剰電力量に等しくなる値に相当する請求項1に記載のヒートポンプ給湯機。
  3. 前記第一閾値を設定可能な第一閾値設定手段を備える請求項1に記載のヒートポンプ給湯機。
  4. 前記第一沸上運転の実施中に、前記加熱手段の消費電力量が、前記第一閾値よりも小さい第二閾値を超えると、前記出湯温度を、前記第一出湯温度よりも低く前記第二出湯温度よりも高い第三出湯温度とする第三沸上運転を実施する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のヒートポンプ給湯機。
  5. 前記入水温度を検出する入水温度検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記入水温度が第一入水温度閾値に達すると、前記沸上運転を停止する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のヒートポンプ給湯機。
  6. 前記余剰電力量から前記ヒートポンプ給湯機の消費電力量を差し引いた値である電力量裕度が第一基準に比べて小さい場合には、前記制御手段は、前記入水温度が、前記第一入水温度閾値よりも低い第二入水温度閾値に達すると、前記沸上運転を停止する請求項5に記載のヒートポンプ給湯機。
  7. 前記第二入水温度閾値を設定可能な第二入水温度閾値設定手段を備える請求項6に記載のヒートポンプ給湯機。
  8. 前記電力量裕度が、前記第一基準よりも値が大きい第二基準に比べて大きい場合には、前記出湯温度を、前記第一出湯温度よりも高い第四出湯温度とする第四沸上運転を実施する請求項6または請求項7に記載のヒートポンプ給湯機。
  9. 前記電力量裕度の大きさに関する情報を表示する表示手段を備える請求項6から請求項8のいずれか一項に記載のヒートポンプ給湯機。
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