以下に添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施例について詳細に説明する。かかる実施例に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施例の理解を容易にするため、まず、同時回し参考例として、所謂同時回し機の機械的構成および電気的構成、および、各基板における具体的な処理を説明する。そして、演出参考例として、同時回し機において実行可能な具体的な演出や当該演出に係る具体的な処理を説明する。その後、本発明の実施例として、各参考例と異なる構成について具体的に説明する。
<同時回し参考例>
図1は、同時回し参考例に係る遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、同時回し参考例に係る遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車(不図示)が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にし、遊技球の打ち分けが可能な第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1固定始動口120A、第1可変始動口120B、第2始動口122、普図作動口125が設けられており、これら一般入賞口118、第1固定始動口120A、第1可変始動口120B、第2始動口122、普図作動口125に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。なお、以下では、第1固定始動口120Aおよび第1可変始動口120Bを総称して第1始動口120と呼ぶ。
詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技や小当たり遊技の実行可否が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第1固定始動口120A、第2始動口122および普図作動口125は、遊技球が常時入球可能に開口した固定始動口で構成される。一方、第1可変始動口120Bには、可動片120bが開閉可能に設けられており、この可動片120bの状態に応じて、第1可変始動口120Bへの遊技球の進入容易性が変化する可変始動口で構成されている。具体的には、可動片120bは、通常、閉状態に維持されており、この間は、第1可変始動口120Bへの遊技球の入球が困難もしくは不可能となる。
これに対して、遊技領域116(第2遊技領域116b)に設けられたゲート124を遊技球が通過するか、普図作動口125に遊技球が入球すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片120bが所定時間、開状態に制御される。可動片120bが開状態になると、第1可変始動口120Bへの遊技球の入球が可能となる。このように、可動片120bは、第1可変始動口120Bへの遊技球の入球を可能とする開状態、および、開状態よりも第1可変始動口120Bへの遊技球の入球が困難もしくは不可能となる閉状態に変移する可動部材(始動可変入賞装置)として機能する。
なお、第1固定始動口120Aは、第1遊技領域116aを流下する遊技球のみが入球可能となり、第1可変始動口120Bおよび第2始動口122は、第2遊技領域116bを流下する遊技球のみが入球可能となる位置に配されている。なお、第1固定始動口120Aは、第2遊技領域116bを流下する遊技球が入球してもよいが、この場合には、第1遊技領域116aを流下する遊技球の方が、第2遊技領域116bを流下する遊技球よりも入球しやすい位置に配することが望ましい。
同様に、第1可変始動口120Bおよび第2始動口122は、第1遊技領域116aを流下する遊技球が入球してもよいが、この場合には、第2遊技領域116bを流下する遊技球の方が、第1遊技領域116aを流下する遊技球よりも入球しやすい位置に配することが望ましい。いずれにしても、第1固定始動口120Aは、少なくとも第1遊技領域116aを流下する遊技球が入球可能な位置に配され、第1可変始動口120Bおよび第2始動口122は、少なくとも第2遊技領域116bを流下する遊技球が入球可能な位置に配されるとよい。
さらに、第2遊技領域116bには、第1大入賞口126および第2大入賞口128が設けられている。第1大入賞口126および第2大入賞口128は、第2遊技領域116bを流下する遊技球のみが入球可能な位置に配される。ただし、第1大入賞口126および第2大入賞口128は、第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを流下するいずれの遊技球も入球可能に配されてもよい。
第1大入賞口126には、開閉扉126bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉126bが第1大入賞口126を閉鎖して、第1大入賞口126への遊技球の入球が不可能となっている。具体的には、開閉扉126bは、閉鎖状態において、遊技盤108の盤面と面一の状態となり、第1大入賞口126の前を遊技球が流下する。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉126bが開放されて遊技球を第1大入賞口126に導く受け皿として機能し、第1大入賞口126への遊技球の入球が可能となる。そして、第1大入賞口126に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
第2大入賞口128は、第2遊技領域116bにおいて、第1大入賞口126の下方に設けられる。第2大入賞口128は、可動片128bを備えており、通常、可動片128bが閉状態に維持されている。これに対して、後述の小当たり遊技が実行されると、可動片128bが開状態に制御され、第2大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。なお、以下では、第1大入賞口126および第2大入賞口128をまとめて単に大入賞口ともよぶ。
図3は、同時回し参考例に係る第2大入賞口128を説明する図である。第2遊技領域116bには、遊技盤108の正面側に突出する構造物129が設けられている。この構造物129は、遊技機100の左右方向と前後方向とに位置する四辺、および、底辺が囲繞されており、上部に開口が形成されている。この構造物129の上部に形成される開口が、第2大入賞口128となる。構造物129の上部には、可動片128bが設けられており、通常、図3(a)に示すように、可動片128bは、第2大入賞口128を閉鎖する閉状態に維持されている。
可動片128bは、遊技機100の上方に臨むようにして、遊技球が転動、流下する遊技領域116に突出している。したがって、可動片128bが閉状態に維持されている場合には、遊技領域116(第2遊技領域116b)を流下する遊技球が、可動片128b上に落下することとなる。ここで、構造物129は、底辺が水平方向に略平行であり、遊技機100の右側の側面は、左側の側面よりも高さ方向に僅かに長い寸法関係となっている。したがって、第2大入賞口128は、遊技機100の左側が右側よりも僅かに低く、閉状態に維持された可動片128bは、遊技機100の左側が右側よりも僅かに低い位置になるように傾斜している。そのため、可動片128bが閉状態にあるときには、図3(a)に矢印で示すように、可動片128b上に落下した遊技球が、可動片128b上を右方から左方へとゆっくりと転動することになる。
そして、後述の小当たり遊技が実行されると、可動片128bは、第2大入賞口128を開放する開状態に変移する。ここで、可動片128bは、図3(b)に示すように、遊技盤108の背面側に向けてスライドすることで、閉状態から開状態へと変移する。その結果、閉状態から開状態に変移する際に、可動片128b上を転動している遊技球が、第2大入賞口128内に自重で落下する。
このように、同時回し参考例では、可動片128bを僅かに傾斜させ、可動片128b上を遊技球が転動する時間を長く確保する。そして、可動片128bが閉状態から開状態に変移することで、可動片128b上を転動している遊技球を第2大入賞口128内に導く。上記の構成により、可動片128bを開状態に維持する時間を僅かに設定したとしても、第2大入賞口128内に所定数の遊技球を導くことができる。換言すれば、第2大入賞口128内に所定数の遊技球を入球させるために必要となる、可動片128bを開状態に維持する時間を短時間とすることができる。なお、構造物129の背面には、遊技盤108の背面側に連通する孔が形成されており、第2大入賞口128に入球した遊技球は、遊技盤108の背面側に排出される。そして、第2大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、ここでは、第2大入賞口128の構成について説明したが、第1可変始動口120Bも、第2大入賞口128と同様の構成である。すなわち、第1可変始動口120Bの可動片120bは、閉状態において、遊技盤108の前面側に突出しており、可動片120b上を遊技球が転動する。そして、可動片120bの開状態では、可動片120bが遊技盤108の背面側にスライドし、第1可変始動口120Bへの遊技球の入球が可能となる。ただし、図2に示すように、可動片128bは、遊技機100の正面視で右側が左側よりも高い位置にあるのに対して、可動片120bは、遊技機100の正面視で左側が右側よりも高い位置にある。
ここで、第2遊技領域116bの盤面構成について詳述する。同時回し参考例では、第2遊技領域116bの最上部に、第2始動口122とゲート124とが並列して配置されている。第2遊技領域116bに導かれた遊技球は、全て、第2始動口122に入球するか、ゲート124を通過して下方に流下する。同時回し参考例では、第2始動口122は、1個の遊技球の入球に対して1個の遊技球が賞球として払い出される。
第2始動口122に遊技球が入球すると、賞球として1個の遊技球が払い出されるとともに、大役遊技あるいは小当たり遊技の実行有無等を決定する抽選が行われる。また、ゲート124を遊技球が通過すると、第1可変始動口120B(可動片120b)を開状態とするか否かを決定する抽選が行われる。
第2始動口122およびゲート124の直下には、第1大入賞口126が設けられている。第1大入賞口126が開状態にある場合には、ゲート124を通過して下方に流下した遊技球の全てが第1大入賞口126に入球するように配置されている。同時回し参考例では、第1大入賞口126は、大役遊技においてのみ開放される。つまり、第1大入賞口126は、大役遊技専用の大入賞口と言える。大役遊技中に第1大入賞口126に遊技球が入球すると、1個の遊技球の入球に対して2個以上の所定数(ここでは15個)の遊技球が賞球として払い出される。
第1大入賞口126の下方には第1可変始動口120Bが設けられている。また、第1大入賞口126と第1可変始動口120Bとの間にはアウト口131が設けられている。アウト口131は、遊技領域116から遊技球を排出するための通路の入口であり、アウト口131に遊技球が入球したとしても、賞球が払い出されることはない。
第2遊技領域116bには、第1大入賞口126よりも下方に流下した遊技球の多く(例えば9割以上)が、可動片120b上に落下するように釘が配されている。また、これらの釘により、第1大入賞口126よりも下方に流下した遊技球の一部(例えば1%~10%)が、アウト口131に導かれる。
第1可変始動口120Bの閉状態では、可動片120b上を遊技球が転動する。可動片120b上を遊技球が転動しているときに可動片120bが開状態になると、可動片120b上の遊技球は全て第1可変始動口120B内に導かれる。第1可変始動口120Bに遊技球が入球すると、1個の遊技球の入球に対して1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、大役遊技あるいは小当たり遊技の実行有無等を決定する抽選が行われる。
第1可変始動口120Bに入球しなかった遊技球は、可動片120b上から遊技機100の正面視で右側に落下する。第1可変始動口120Bの下方には、第2大入賞口128が設けられており、可動片120b上から落下した遊技球の殆どが、第2大入賞口128の可動片128b上を転動する。可動片128b上の遊技球は、可動片128bの傾斜により、遊技機100の正面視で右側から左側に向けてゆっくりと転動する。
詳しくは後述するが、同時回し参考例では、第2大入賞口128は、小当たり遊技においてのみ開放される。つまり、第2大入賞口128は、小当たり遊技専用の大入賞口と言える。可動片128b上を遊技球が転動しているときに可動片128bが開状態になると、可動片128b上の遊技球は全て第2大入賞口128内に導かれる。小当たり遊技中に第2大入賞口128に遊技球が入球すると、1個の遊技球の入球に対して2個以上の所定数(ここでは15個)の遊技球が賞球として払い出される。
第2大入賞口128の左下方には、普図作動口125が設けられている。ここでは、第2大入賞口128上から下方に落下した遊技球の殆ど全てが普図作動口125に入球するように、第2遊技領域116bに釘が配されている。同時回し参考例では、普図作動口125は、1個の遊技球の入球に対して1個の遊技球が賞球として払い出される「特定の入賞口」を構成している。また、普図作動口125に遊技球が入球すると、ゲート124を遊技球が通過した場合と同様に、第1可変始動口120B(可動片120b)を開状態とするか否かを決定する抽選が行われる。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、普図作動口125、および、大入賞口のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技機100には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置208が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなるメイン演出表示部200aを備えており、このメイン演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。このメイン演出表示部200aには、図示のように、3つの演出図柄210a、210b、210cが変動表示される等、種々の演出が実行されることとなる。
演出役物装置202は、メイン演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側の原点位置において、複数の構成部材に分割された状態で退避しており、遊技者が視認できないようになっている。そして、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、アクチュエータの駆動により、メイン演出表示部200aの前面にある可動位置まで各構成部材が移動すると、メイン演出表示部200aの前面で各構成部材が合体して、遊技者に大当たりの期待感を付与する。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、メイン演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、メイン演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンで構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。この演出操作装置208は、メイン演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
なお、図中符号132は、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを押下することにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160~172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図4は、同時回し参考例に係る遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1固定始動口120Aに遊技球が入球したことを検出する第1固定始動口検出スイッチ120As、第1可変始動口120Bに遊技球が入球したことを検出する第1可変始動口検出スイッチ120Bs、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、普図作動口125に遊技球が入球したことを検出する普図作動口検出スイッチ125s、第1大入賞口126に遊技球が入球したことを検出する第1大入賞口検出スイッチ126s、第2大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する第2大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板300には、第1可変始動口120Bの可動片120bを作動する普通電動役物ソレノイド120cと、第1大入賞口126を開閉する開閉扉126bを作動する第1大入賞口ソレノイド126cと、第2大入賞口128を開閉する可動片128bを作動する第2大入賞口ソレノイド128cと、が接続されており、主制御基板300によって、第1可変始動口120B、第1大入賞口126、第2大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
さらに、遊技盤108の背面には、設定変更スイッチ180sが設けられている。設定変更スイッチ180sは、専用の鍵によってアクセス可能に構成されている。設定変更スイッチ180sがオンしていることを条件として、設定値を変更、確認する操作が可能となる。詳しくは後述するが、同時回し参考例の遊技機100は、有利度合いが異なる6段階の設定値のいずれかが設定値バッファに登録設定値として記憶され、記憶されている登録設定値に応じて遊技が進行する。なお、ここでは、設定値が6段階であることとするが、設定値は高設定および低設定の2段階のみが設けられてもよいし、他の複数段階で設けられてもよい。さらには、設定値は必須ではなく、有利度合いが変更されなくてもよい。
また、遊技盤108の背面には、RAMクリアボタンが押下操作可能に設けられており、このRAMクリアボタンの押下操作がRAMクリアスイッチ182sによって検出される。RAMクリアスイッチ182sは主制御基板300に接続されており、RAMクリアスイッチ182sから主制御基板300にRAMクリア操作信号が入力される。電源投入時にRAMクリアスイッチ182sからRAMクリア操作信号が入力されている場合、メインCPU300aは、メインRAM300cをクリアする。
また、遊技盤108の背面には、性能表示モニタ184が設けられている。主制御基板300により、性能表示モニタ184に登録設定値やベース比率が表示される。
また、同時回し参考例の遊技機100は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124への遊技球の通過、あるいは、普図作動口125への遊技球の入球によって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、遊技球の発射制御を行う発射制御回路320が設けられている。払出制御基板310には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御回路320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行制御する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
具体的には、副制御基板330では、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cが協働して、サブメイン、画像制御部、役物制御部、照明制御部、音声制御部として機能する。サブメインは、各種入力コマンドに応じて、実行する演出の内容を決定したり、演出の実行を管理、統括したりする。画像制御部は、上記メイン演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行う。サブROM330bには、メイン演出表示部200aに表示される図柄や背景、字幕等の画像データが多数格納されており、画像制御部が、画像データをサブROM330bから不図示のVRAMに読み出して、メイン演出表示部200aの画像表示を制御する。
また、役物制御部は、サブメインによる演出の管理にしたがってアクチュエータを駆動し、演出役物装置202を可動制御する。照明制御部は演出照明装置204を点灯制御する。また、音声制御部は、上記音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。サブROM330bには、音声出力装置206から出力される音声や楽曲等の音声データが多数格納されており、音声制御部が、音声データをサブROM330bから読み出して、音声出力装置206の音声出力を制御する。
さらに、副制御基板330では、演出操作装置208が押下操作または回転操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際に、所定の演出を実行する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。
図5は、同時回し参考例に係るメインCPU300aが用いるメモリ領域のアドレスマップである。なお、図5において、アドレスは16進数で示しており、「H」は16進数であることを示している。図5に示すように、メインCPU300aが用いるメモリ領域は、メインROM300bに割り当てられたメモリ領域(0000H~2FFFH)と、メインRAM300cに割り当てられたメモリ領域(F000H~F3FFH)とを含んでいる。
メインROM300bのメモリ領域は、遊技の進行を制御するためのプログラムおよびデータを格納する使用領域(0000H~1A7AH)と、使用領域以外の領域であって、遊技機規則で定める試験を行うための処理や、性能表示モニタ184を表示するための処理(性能表示モニタ184に表示するベース比率を算出するための処理を含む)を実行するためのプログラムおよびデータを格納する使用外領域(2000H~2BFFH)とが設けられている。
メインROM300bの使用領域には、遊技の進行を制御するためのプログラムが格納されるプログラム領域(0000H~0A89H)、未使用領域(0A8AH~0FFFH)、プログラム以外のデータが格納されるデータ領域(1000H~1A7AH)が設けられている。なお、使用領域は、未使用領域(0A8AH~0FFFH)を含めないようにしてもよい。
メインROM300bの使用外領域には、遊技機規則で定める試験を行うための処理や、性能表示モニタ184を表示するための処理を実行するためのプログラムが格納されるプログラム領域(2000H~27FFH)、これらのプログラム以外のデータが格納されるデータ領域(2800H~2BFFH)が設けられている。
また、メインROM300bのメモリ領域には、使用領域および使用外領域以外にも、未使用領域(1A7BH~1DFFH)、プログラムのタイトル、バージョン等の任意のデータが格納されるROMコメント領域(1E00H~1EFFH)、未使用領域(1F00H~1FFFH)、未使用領域(2C00H~2FBFH)、メインCPU300aがプログラムを実行するために必要な情報が格納されるプログラム管理領域(2FC0H~2FFFH)が設けられている。
メインRAM300cのメモリ領域は、遊技の進行を制御するためのプログラムが実行されている際に一時的に用いられる使用領域(F000H~F1FFH)と、使用領域以外の領域であって、遊技機規則で定める試験を行うための処理や、性能表示モニタ184を表示するための処理のプログラムが実行されている際に一時的に用いられる使用外領域(F210H~F228H)とが設けられている。
メインRAM300cの使用領域には、遊技の進行を制御するためのプログラムが実行されている際に一時的に用いられるワーク領域(F000H~F12AH)、未使用領域(F12BH~F1D7H)、遊技の進行を制御するためのプログラムの実行中にデータを一時的に退避させるスタック領域(F1D8H~F1FFH)が設けられている。なお、使用領域は、未使用領域(F12BH~F1D7H)を含めないようにしてもよい。
メインRAM300cの使用外領域には、遊技機規則で定める試験を行うための処理や、性能表示モニタ184を表示するための処理のプログラムが実行されている際に一時的に用いられるワーク領域(F210H~F21FH)、これらのプログラムが実行されている際にデータを一時的に退避させるスタック領域(F220H~F228H)が設けられている。
また、メインRAM300cのメモリ領域には、使用領域および使用外領域以外にも、未使用領域(F200H~F20FH)、未使用領域(F229H~F3FFH)が設けられている。
このように、メインROM300bおよびメインRAM300cでは、遊技の進行を制御するために用いられる使用領域と、遊技機規則で定める試験を行うための処理や、性能表示モニタ184の表示制御をするための処理を実行するために用いられる使用外領域とが分かれて設けられている。
そして、メインRAM300cでは、使用領域と使用外領域との間に、16バイトの未使用領域(F200H~F20FH)が設けられている。この未使用領域(F200H~F20FH)は、使用領域および使用外領域を分ける境界領域として設定されており、使用領域と使用外領域との境界が明確となり、遊技の進行を制御するためのプログラムが実行されている際に使用外領域が用いられること、および、遊技機規則で定める試験を行うための処理や、性能表示モニタ184の表示制御をするための処理のプログラムが実行されている際に使用領域が用いられることを防止している。
なお、使用領域と使用外領域との間に設けられる未使用領域は、少なくとも1バイト以上であればよく、不正防止の観点から、4バイト以上であることが望ましく、16バイト以上に設定されることがより望ましい。また、未使用領域は、データの書き込みおよび読み出しが禁止されているが、不正防止の観点から、所定のタイミングでクリアするようにしてもよい。
次に、同時回し参考例の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
前述したように、同時回し参考例の遊技機100は、特別遊技と普通遊技の2種類の遊技が並行して進行するものである。特別遊技は、低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれかの遊技状態にて遊技が進行し、普通遊技は、非時短遊技状態、中時短遊技状態、時短遊技状態のいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口が開放される大役遊技を実行する権利獲得の確率が低く設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、大役遊技を実行する権利獲得の確率が高く設定された遊技状態である。また、非時短遊技状態というのは、可動片120bが開状態になりにくく、第1可変始動口120Bに遊技球が入球し難い遊技状態であり、中時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片120bが開状態になりやすく、第1可変始動口120Bに遊技球が入球しやすい遊技状態である。また、時短遊技状態というのは、中時短遊技状態よりも、さらに、可動片120bが開状態になりやすく、第1可変始動口120Bに遊技球が最も入球しやすい遊技状態である。なお、時短遊技状態では、遊技中に第2遊技領域116bに向けて遊技球を発射し続けている場合に、僅かに遊技球が減少するか、遊技球が殆ど減少しないように設定されている。
上記のように、特別遊技と普通遊技とは同時並行して進行することから、同時回し参考例では、低確率遊技状態または高確率遊技状態と、非時短遊技状態、中時短遊技状態、時短遊技状態のいずれかとが組み合わされた遊技状態となる。以下では、理解を容易とするため、特別遊技に係る遊技状態、すなわち、低確率遊技状態および高確率遊技状態を特別遊技状態と呼び、普通遊技に係る遊技状態、すなわち、非時短遊技状態、中時短遊技状態、時短遊技状態を普通遊技状態と呼ぶ場合がある。遊技機100の初期状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されている。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。この大役抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口が開放されるとともに当該大入賞口への遊技球の入球が可能となる大役遊技が実行され、また、当該大役遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、大役抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM300cの特図保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1~第4記憶部)を有している。そして、第1始動口120に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。
例えば、第1始動口120に遊技球が入球したとき、第1特図保留記憶領域の第1~第4記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部~第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。また、第2始動口122に遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、第2特図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部の中で、特2保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に特2保留が記憶される。
ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、第1特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口122に遊技球が入球したときに、第2特図保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口122への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図6は、同時回し参考例に係る低確時大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0~65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、低確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。ここで、同時回し参考例では、有利度合いを異にする6段階の設定値が設けられており、低確時大当たり決定乱数判定テーブルは、設定値ごとに設けられている。遊技中は、設定値が6段階のうちのいずれかに設定されており、現在設定されている設定値(設定値バッファに記憶されている登録設定値)に対応する低確時大当たり決定乱数判定テーブルを参照して大役抽選が行われる。
低確率遊技状態であって、設定値=1に設定されている場合(登録設定値=1)には、図6(a)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルaを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルaによれば、大当たり決定乱数が10001~10218であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001~38996であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/300.6となり、小当たり確率は約1/3.45となる。
低確率遊技状態であって、設定値=2に設定されている場合(登録設定値=2)には、図6(b)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルbを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルbによれば、大当たり決定乱数が10001~10225であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001~38996であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/291.2となり、小当たり確率は約1/3.45となる。
低確率遊技状態であって、設定値=3に設定されている場合(登録設定値=3)には、図6(c)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルcを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルcによれば、大当たり決定乱数が10001~10232であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001~38996であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/282.4となり、小当たり確率は約1/3.45となる。
低確率遊技状態であって、設定値=4に設定されている場合(登録設定値=4)には、図6(d)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルdを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルdによれば、大当たり決定乱数が10001~10239であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001~38996であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/274.2となり、小当たり確率は約1/3.45となる。
低確率遊技状態であって、設定値=5に設定されている場合(登録設定値=5)には、図6(e)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルeを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルeによれば、大当たり決定乱数が10001~10246であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001~38996であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/266.4となり、小当たり確率は約1/3.45となる。
低確率遊技状態であって、設定値=6に設定されている場合(登録設定値=6)には、図6(f)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルfを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルfによれば、大当たり決定乱数が10001~10253であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001~38996であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/259.0となり、小当たり確率は約1/3.45となる。
図7は、同時回し参考例に係る高確時大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、高確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。高確時大当たり決定乱数判定テーブルも、低確時大当たり決定乱数判定テーブルと同様に設定値ごとに設けられている。
高確率遊技状態であって、設定値=1に設定されている場合(登録設定値=1)には、図7(a)に示す高確時大当たり決定乱数判定テーブルaを参照して大役抽選が行われる。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルaによれば、大当たり決定乱数が10001~10620であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001~38996であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/105.7となり、小当たり確率は約1/3.45となる。
同様に、高確率遊技状態であって、設定値=2~6に設定されている場合(登録設定値=2~6)には、図7(b)~(f)に示す高確時大当たり決定乱数判定テーブルb~fを参照して大役抽選が行われる。これら高確時大当たり決定乱数判定テーブルb~fによれば、それぞれ大当たり決定乱数が図示の値であった場合に大当たりと判定する。したがって、設定値=2~6の場合の大当たり確率は、それぞれ約1/102.4~1/91.0となり、小当たり確率は約1/3.45となる。
以上のように、大役抽選は、登録設定値に応じて行われる。このとき、登録設定値に応じて大当たりの当選確率が異なっており、登録設定値が大きい場合の方が、小さい場合に比べて、大当たりに当選しやすくなっている。なお、ここでは、登録設定値が異なっても、小当たりの当選確率は変わらないこととしたが、登録設定値ごとに小当たりの当選確率を異ならせてもよい。また、小当たりは必須ではなく、大役抽選において、大当たりおよびハズレのいずれかのみが決定されてもよい。
また、ここでは、低確率遊技状態および高確率遊技状態の双方における大当たりの当選確率が、登録設定値に応じて異なることとしたが、低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれか一方における大当たりの当選確率のみが、登録設定値に応じて異なることとしてもよい。
図8は、同時回し参考例に係る当たり図柄乱数判定テーブルおよび小当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0~99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図8(a)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルaが選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図8(b)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルbが選択され、特1保留によって「小当たり」に当選した場合には、図8(c)に示すように、特1用小当たり図柄乱数判定テーブルaが選択され、特2保留によって「小当たり」に当選した場合には、図8(d)に示すように、特2用小当たり図柄乱数判定テーブルbが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄と呼び、小当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を小当たり図柄と呼び、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄と呼ぶ。
図8(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブルa、および、図8(b)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルbによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄として大当たり図柄(特別図柄A~J)が決定される。また、図8(c)に示す特1用小当たり図柄乱数判定テーブルa、および、図8(d)に示す特2用小当たり図柄乱数判定テーブルbによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄として小当たり図柄(特別図柄Z1~Z6)が決定される。
なお、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「大当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」または「小当たり」であった場合に参照されることはない。また、小当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「小当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「大当たり」または「ハズレ」であった場合に参照されることはない。なお、小当たり図柄である特別図柄Z1~Z6をまとめて単に特別図柄Zともよぶ。
図9(a)は、同時回し参考例に係る変動パターン乱数判定テーブルを説明する図であり、図9(b)は同時回し参考例に係る変動時間決定テーブルを説明する図である。なお、変動パターン乱数判定テーブルは、保留種別、大役抽選の結果(特別図柄種別)、遊技状態、変動回数、さらには保留数ごとに複数設けられているが、ここでは、任意の変動パターン乱数判定テーブルxについて説明する。上記のようにして特別図柄の種別が決定されると、図9(a)に示すような変動パターン乱数判定テーブルと、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球したときに取得した0~238の範囲の変動パターン乱数とに基づいて、いずれかの変動パターン番号が決定される。この変動パターン番号には、図9(b)に示すように、それぞれ変動時間が対応付けられている。この変動時間というのは、決定された特別図柄を、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に停止表示させるまでの時間である。
詳しくは後述するが、特1保留に基づいて特別図柄が決定されるとともに、変動パターン番号すなわち変動時間が決定されると、当該決定された変動時間に亘って第1特別図柄表示器160において図柄の変動表示が行われ、変動時間が経過すると、第1特別図柄表示器160に、決定された特別図柄が停止表示される。また、特2保留に基づいて特別図柄が決定されるとともに、変動パターン番号すなわち変動時間が決定されると、当該決定された変動時間に亘って第2特別図柄表示器162において図柄の変動表示が行われ、変動時間が経過すると、第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示される。このとき、ハズレ図柄が第1特別図柄表示器160に停止表示されることで、大役抽選の結果としてハズレが確定し、次の特1保留に基づく大役抽選が実行可能となり、ハズレ図柄が第2特別図柄表示器162に停止表示されることで、大役抽選の結果としてハズレが確定し、次の特2保留に基づく大役抽選が実行可能となる。一方、大当たり図柄が第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に停止表示されると、大役抽選の結果として大当たりが確定し、大役遊技が実行され、小当たり図柄が第2特別図柄表示器162に停止表示されると、大役抽選の結果として小当たりが確定し、小当たり遊技が実行されることとなる。
このように、変動時間は、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示の時間、換言すれば、大役抽選の結果を確定させるまでの時間を規定するものとなるが、この変動時間を決定するための変動パターン乱数判定テーブルは、保留種別、大役抽選の結果(特別図柄種別)、遊技状態等に応じて複数設けられている。これにより、取得した変動パターン乱数の値が同一であったとしても、選択する変動パターン乱数判定テーブルによって、異なる変動パターン番号、すなわち、変動時間が決定されることとなる。
以上のようにして変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動パターンコマンドに基づいて、変動演出の態様が決定されることとなるが、その詳細については説明を省略する。
図10は、同時回し参考例に係る遊技状態および変動時間を説明する図である。上述のように、特別遊技状態と普通遊技状態とが組み合わされて1の遊技状態となり、設定中の遊技状態に応じて遊技の進行制御がなされる。既に説明したように、特別遊技状態は、大当たりの当選確率を異にする低確率遊技状態および高確率遊技状態の2種類が設けられている。また、普通遊技状態は、互いに第1可変始動口120Bへの遊技球の入球容易性(入球頻度)を異にする非時短遊技状態、中時短遊技状態、時短遊技状態の3種類が設けられている。
ここで、普通遊技において、第1可変始動口120Bへの遊技球の入球容易性は、当選確率、変動時間、開放時間の3つの要素によって決定される。詳しくは後述するが、普通遊技では、ゲート124を遊技球が通過するか、あるいは、普図作動口125に遊技球が入球すると普図保留が記憶される。そして、記憶された普図保留に基づいて、可動片120bを開放するか否かを決定する普図抽選が行われる。この普図抽選の結果は、所定の変動時間が経過したところで確定する。普図抽選の結果として当たりが確定すると、可動片120bが開放される。このとき、普図抽選における当選確率、変動時間、および、可動片120bを開放する際の開放時間が、それぞれ普通遊技状態ごとに設定されている。
同時回し参考例では、図10(a)に示すように、特別遊技状態および普通遊技状態の組み合わせにより6種類の遊技状態が設けられる。遊技機100の初期状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態となっている。なお、非時短遊技状態では、普図抽選における当選確率が低く、変動時間が長く、可動片120bの開放時間が短い。同時回し参考例では、低確率遊技状態および非時短遊技状態が組み合わされた遊技状態を通常状態と呼ぶ。
また、同時回し参考例では、高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定される場合があり、この両者が組み合わされた遊技状態を最優位状態と呼ぶ。なお、この最優位状態は、6つの遊技状態の中で最も有利度合いが高く、適切に遊技球を発射していると、大当たりに当選せずとも、遊技中に徐々に遊技球が増加していくように設定されている。
また、同時回し参考例では、低確率遊技状態および時短遊技状態に設定される場合がある。なお、時短遊技状態では、普図抽選における当選確率が高く、変動時間が短く、可動片120bの開放時間が長い。以下では、低確率遊技状態および時短遊技状態が組み合わされた遊技状態を低確時短状態と呼ぶ。
また、同時回し参考例では、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定される場合がある。以下では、高確率遊技状態および時短遊技状態が組み合わされた遊技状態を高確時短状態または高確前兆状態と呼ぶ。なお、高確時短状態および高確前兆状態について、詳しくは後述する。
また、同時回し参考例では、高確率遊技状態および中時短遊技状態に設定される場合がある。なお、中時短遊技状態では、普図抽選における当選確率が、非時短遊技状態よりも高く時短遊技状態よりも低く、変動時間が短く、可動片120bの開放時間が長い。この遊技状態は、適切に遊技球を発射させなかった場合等、不測の事態が生じた場合に設定され得るものである。以下では、高確率遊技状態および中時短遊技状態が組み合わされた遊技状態をペナルティ状態と呼ぶ。
なお、副制御基板330においては、主制御基板300で設定されている遊技状態に対応する演出モードが設定される。演出モードというのは、メイン演出表示部200aに表示される背景画像やBGM等を規定するものであり、演出モードごとに、演出の内容が異なっている。つまり、遊技者は、演出モードによって、現在の遊技状態を識別することができる。
以上のように、同時回し参考例では、6つの遊技状態が設けられている。そして、図10(b)に示すように、大役抽選が行われたときの遊技状態、保留種別、当該遊技状態における変動回数、図柄の種別に応じて、変動パターン乱数判定テーブルが選択され、選択した変動パターン乱数判定テーブルを参照して変動パターン番号が決定される。
ここで、遊技機100では、遊技状態ごとに、実質変動対象が設定されている。実質変動対象というのは、本来、大役抽選を行うべき保留の種別を示しており、遊技状態ごとに、特1保留および特2保留のいずれかが実質変動対象に設定されている。通常状態では、特1保留が実質変動対象に設定されている。また、通常状態では、普通遊技状態が非時短遊技状態であるため、第1可変始動口120Bが殆ど開放されることがない。したがって、通常状態では、遊技者は、第1固定始動口120Aに遊技球を入球させるべく、第1遊技領域116aに向けて遊技球を発射させる必要がある。
通常状態において、実質変動対象である特1保留によって大役抽選が行われ、ハズレ図柄もしくは小当たり図柄が決定されると、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルAが選択される。このテーブルAによれば、3~100秒の範囲内で変動時間が決定される。また、通常状態において、特1保留によって大役抽選が行われ、大当たり図柄が決定されると、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルBが選択される。このテーブルBによれば、40~100秒の範囲内で変動時間が決定される。
一方、通常状態において、実質変動対象ではない特2保留によって大役抽選が行われた場合には、決定された図柄種別に拘わらず、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルCが選択される。このテーブルCによれば、変動時間が必ず10分に決定される。このように、変動時間を10分といった長時間に設定することで、通常状態では、仮に遊技者が第2始動口122に遊技球を入球させたとしても、特2保留に基づく大役抽選の実行機会が極めて少なくなる。
具体的に説明すると、第2始動口122が第2遊技領域116bに設けられており、また、第2始動口122は、常に遊技球が入球可能となる固定始動口で構成されている。さらに、遊技機100の遊技性により、第2始動口122は、第1始動口120よりも、容易に遊技球が入球する位置に配されている。そのため、仮に、通常状態において、特2保留に係る変動時間を短時間としてしまうと、大役抽選の機会が必要以上に遊技者に与えられてしまう。そこで、通常状態における本来の遊技性に則り、適切に第1遊技領域116aに向けて遊技球を発射させるべく、変動時間を10分といった長時間に設定している。
最優位状態では、特2保留が実質変動対象に設定されている。したがって、最優位状態では、遊技者は、第2始動口122に遊技球を入球させるべく、第2遊技領域116bに向けて遊技球を発射させる必要がある。最優位状態において、実質変動対象ではない特1保留によって大役抽選が行われた場合には、決定された図柄種別に拘わらず、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルDが選択される。このテーブルDによれば、変動時間が必ず10秒に決定される。なお、最優位状態において実質変動対象ではない特1保留によって大役抽選が行われる場合の方が、通常状態で実質変動対象ではない特2保留によって大役抽選が行われる場合に比べて、遊技性に与える影響が小さい。そのため、最優位状態では、実質変動対象ではない特1保留によって大役抽選が行われた場合の変動時間を、10秒と短く設定している。
最優位状態において、実質変動対象である特2保留によって大役抽選が行われ、ハズレ図柄または小当たり図柄が決定されると、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルEが選択される。このテーブルEによれば、1秒~3秒の範囲内で変動時間が決定される。また、最優位状態において、特2保留によって大役抽選が行われ、大当たり図柄が決定されると、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルFが選択される。このテーブルFによれば、変動時間が3秒~10秒の範囲内で決定される。
低確時短状態、高確時短状態では、いずれも特1保留が実質変動対象に設定されている。また、低確時短状態、高確時短状態では、普通遊技状態が時短遊技状態に設定されており、第1可変始動口120Bが頻繁に開状態に制御される。したがって、これら2つの遊技状態では、遊技者は、第1可変始動口120Bに遊技球を入球させるべく、第2遊技領域116bに向けて遊技球を発射させる必要がある。これら2つの遊技状態では、いずれも同一の変動パターン乱数判定テーブルが選択されるが、これら2つの遊技状態は、普通遊技状態が時短遊技状態である点で共通している。つまり、普通遊技状態が時短遊技状態である場合において、実質変動対象である特1保留によって大役抽選が行われ、ハズレ図柄もしくは小当たり図柄が決定されると、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルGが選択される。このテーブルGによれば、必ず1秒の変動時間が決定される。また、低確時短状態、高確時短状態である場合において、特1保留によって大役抽選が行われ、大当たり図柄が決定されると、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルHが選択される。このテーブルHによれば、変動時間が必ず30秒に決定される。
高確前兆状態では、特1保留が実質変動対象に設定されている。また、高確前兆状態では、普通遊技状態が時短遊技状態に設定されており、第1可変始動口120Bが頻繁に開状態に制御される。したがって、高確前兆状態では、遊技者は、第1可変始動口120Bに遊技球を入球させるべく、第2遊技領域116bに向けて遊技球を発射させる必要がある。高確前兆状態において、実質変動対象である特1保留によって大役抽選が行われ、ハズレ図柄もしくは小当たり図柄が決定されると、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルJが選択される。このテーブルJによれば、3秒~10秒の範囲内で変動時間が決定される。また、高確前兆状態において、特1保留によって大役抽選が行われ、大当たり図柄が決定されると、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルKが選択される。このテーブルKによれば、変動時間が必ず30秒に決定される。
一方、低確時短状態、高確時短状態および高確前兆状態、すなわち、普通遊技状態が時短遊技状態である場合において、実質変動対象ではない特2保留によって大役抽選が行われた場合には、各遊技状態に設定されてからの特2保留に係る変動回数(第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示の回数。以下、「第2変動回数」と呼ぶ)に応じて、異なる変動パターン乱数判定テーブルが選択される。具体的には、時短遊技状態に設定されてからの第2変動回数が4回以下である場合には、決定された図柄種別に拘わらず、変動パターン乱数判定テーブルとして特殊テーブルが選択される。この特殊テーブルによれば、変動時間が必ず1分に決定される。これに対して、時短遊技状態に設定されてからの第2変動回数が5回以上である場合には、決定された図柄種別に拘わらず、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルIが選択される。このテーブルIによれば、変動時間が必ず10分に決定される。
ペナルティ状態では、特1保留が実質変動対象に設定されている。また、ペナルティ状態では、普通遊技状態が中時短遊技状態に設定されており、第1可変始動口120Bが一定の頻度で開状態に制御される。したがって、ペナルティ状態では、遊技者は、第1可変始動口120Bに遊技球を入球させるべく、第2遊技領域116bに向けて遊技球を発射させる必要がある。ペナルティ状態において、実質変動対象である特1保留によって大役抽選が行われ、ハズレ図柄または小当たり図柄が決定されると、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルLが選択される。このテーブルLによれば、3~100秒の範囲内で変動時間が決定される。また、ペナルティ状態において、特1保留によって大役抽選が行われ、大当たり図柄が決定されると、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルMが選択される。このテーブルMによれば、40~100秒の範囲内で変動時間が決定される。
一方、ペナルティ状態において、実質変動対象ではない特2保留によって大役抽選が行われた場合には、決定された図柄種別に拘わらず、変動パターン乱数判定テーブルとしてテーブルNが選択される。このテーブルNによれば、変動時間が必ず10分に決定される。
以上のように、遊技状態ごとに実質変動対象が設定されており、実質変動対象としての保留種別に基づく大役抽選が行われた場合には、最長でも変動時間が100秒となっている。一方、実質変動対象ではない保留種別に基づく大役抽選が行われた場合には、変動時間が概ね10分となり、本来の遊技性に反した遊技が行われないようにしている。
なお、同時回し参考例では、高確時短状態(第2期間)の変動時間の平均が、高確前兆状態(第1期間)の変動時間の平均よりも短い場合について説明するが、高確時短状態(第2期間)の変動時間の平均が、高確前兆状態(第1期間)の変動時間の平均よりも長くてもよい。つまり、高確時短状態(第2期間)の変動時間の平均と、高確前兆状態(第1期間)の変動時間の平均とが異なっていてもよい。
図11は、同時回し参考例に係る特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する第1の図であり、図12は、同時回し参考例に係る特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する第2の図である。なお、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大役遊技または小当たり遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、大役遊技中および小当たり遊技中は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、特別図柄(大当たり図柄および小当たり図柄)の種別ごとに複数設けられており、決定された特別図柄の種別に応じて、対応するテーブルが大役遊技または小当たり遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、図柄の種別ごとに特別図柄の制御データを示す。
図11に示すように、大役遊技は、大入賞口が所定回数開閉される複数回のラウンド遊技で構成され、小当たり遊技は、ラウンド遊技が1回のみ実行される。この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の大役遊技または小当たり遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド中の大入賞口の開放回数)、ソレノイド通電時間(大入賞口の開放回数ごとの第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電時間、すなわち、1回の大入賞口の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口への最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖時間、すなわち、インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技(後述する図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、制御データとして、特別図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。
なお、特1保留によって大当たりに当選し、大当たり図柄として特別図柄A、B、Dが決定された場合には、4回のラウンド遊技で構成される大役遊技が実行される。この大役遊技においては、1~4回目のラウンド遊技において第1大入賞口126がそれぞれ1回のみ開放される。各ラウンド遊技では、第1大入賞口126が最大で29.0秒開放され、この間に規定数の遊技球が入球するか、もしくは、最大開放時間(29.0秒)が経過すると、第1大入賞口126が閉鎖されて1回のラウンド遊技が終了となる。
また、特1保留によって大当たりに当選し、大当たり図柄として特別図柄C、Eが決定された場合には、10回のラウンド遊技で構成される大役遊技が実行される。これらの大役遊技においては、1~10回目のラウンド遊技において第1大入賞口126がそれぞれ1回のみ開放される。各ラウンド遊技では、第1大入賞口126が最大で29.0秒開放され、この間に規定数の遊技球が入球するか、もしくは、最大開放時間(29.0秒)が経過すると、第1大入賞口126が閉鎖されて1回のラウンド遊技が終了となる。
また、特1保留によって小当たりに当選し、小当たり図柄として特別図柄Z1~Z3が決定された場合には、1回のラウンド遊技で構成される小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技では、1回のラウンド遊技において、第2大入賞口128が0.1秒×1回開放される。
また、図12に示すように、特2保留によって大当たりに当選し、大当たり図柄として特別図柄F、G、Iが決定された場合には、4回のラウンド遊技で構成される大役遊技が実行される。この大役遊技においては、1~4回目のラウンド遊技において第1大入賞口126がそれぞれ1回のみ開放される。各ラウンド遊技では、第1大入賞口126が最大で29.0秒開放され、この間に規定数の遊技球が入球するか、もしくは、最大開放時間(29.0秒)が経過すると、第1大入賞口126が閉鎖されて1回のラウンド遊技が終了となる。
また、特2保留によって大当たりに当選し、大当たり図柄として特別図柄H、Jが決定された場合には、10回のラウンド遊技で構成される大役遊技が実行される。この大役遊技においては、1~10回目のラウンド遊技において第1大入賞口126がそれぞれ1回のみ開放される。各ラウンド遊技では、第1大入賞口126が最大で29.0秒開放され、この間に規定数の遊技球が入球するか、もしくは、最大開放時間(29.0秒)が経過すると、第1大入賞口126が閉鎖されて1回のラウンド遊技が終了となる。
また、特2保留によって小当たりに当選し、小当たり図柄として特別図柄Z4~Z6が決定された場合にも、1回のラウンド遊技からなる小当たり遊技が実行される。ここで、小当たり図柄として特別図柄Z4が決定された場合の小当たり遊技では、1回のラウンド遊技において、第2大入賞口128が0.1秒×2回開放される。なお、第2大入賞口128の2回の開放の間の休止時間であるラウンド中インターバル時間は、1.78秒に設定されている。遊技球は最短で0.6秒間隔で発射されるため、第2大入賞口128の開放時間と、遊技球の発射間隔とから考えると、この小当たり遊技中に遊技球が第2大入賞口128に入球する確率は低い。
しかしながら、同時回し参考例では、第2大入賞口128を閉状態に維持する可動片128b上に遊技球が滞留しやすい構造となっており、可動片128bが開状態に変移することで、可動片128b上に滞留する遊技球が第2大入賞口128内に導かれる。そのため、第2大入賞口128の0.1秒×2回の開放により、平均で2~3個の遊技球が第2大入賞口128に入球することとなる。
また、小当たり図柄として特別図柄Z5が決定された場合の小当たり遊技では、1回のラウンド遊技において、第2大入賞口128が0.1秒×3回開放される。なお、この場合のラウンド中インターバル時間は、0.84秒に設定されている。この小当たり遊技においては、平均で3~4個の遊技球が第2大入賞口128に入球する。
さらに、小当たり図柄として特別図柄Z6が決定された場合の小当たり遊技では、1回のラウンド遊技において、第2大入賞口128が0.1秒×12回開放される。なお、この場合のラウンド中インターバル時間は、0.84秒に設定されている。この小当たり遊技においては、第2遊技領域116bに向けて遊技球を発射し続けることにより、ほぼ確実に規定数(例えば10個)の遊技球を第2大入賞口128に入球させることができる。
なお、遊技機100の設計段階では、遊技球の発射球数と、払い出された賞球数との比率である発射賞球比率を厳密に管理、調整する必要がある。そのため、同時回し参考例では、小当たり遊技において0.1秒の開放が2回なされる特別図柄Z4と、小当たり遊技において0.1秒の開放が3回なされる特別図柄Z5とを設け、これらの選択比率を変更するだけで、発射賞球比率を容易に調整、変更することができるようにしている。
図13は、同時回し参考例に係る大役遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。同時回し参考例においては、大役遊技が実行された場合、大当たり当選時の遊技状態、保留種別、特別図柄(大当たり図柄)の種別に応じて、遊技状態設定テーブルを参照し、大役遊技の終了後の遊技状態を設定する。
大当たり当選時の遊技状態が通常状態またはペナルティ状態である場合、実質変動対象である特1保留によって大当たりに当選すると、大当たり図柄の種別に応じて大役遊技後の遊技状態が設定される。具体的には、大当たり図柄として特別図柄Aが決定された場合には、低確時短状態(特別遊技状態が低確率遊技状態、普通遊技状態が時短遊技状態)に設定される。このとき、時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)は100回に設定される。これは、大役抽選が100回行われるまで、時短遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した時短回数は1の時短遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。したがって、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定された場合に、当該時短遊技状態において大当たりの抽選結果が導出されることなく、大当たり以外の抽選結果が100回導出されると、非時短遊技状態(通常状態)に遊技状態が変更されることとなる。
また、大当たり図柄として特別図柄B、Dが決定された場合には、高確時短状態(特別遊技状態が高確率遊技状態、普通遊技状態が時短遊技状態)に設定される。このとき、高確回数として「次回」が設定され、高確率遊技状態は、次回の大当たりに当選するまで継続する。また、時短回数として「次回」が設定され、時短遊技状態は、次回の大当たりに当選するまで継続する。したがって、特別図柄B、Dが決定された場合には、大役遊技後、次回の大当たりに当選するまで、高確時短状態が継続することとなる。
また、大当たり図柄として特別図柄C、Eが決定された場合には、高確前兆状態(特別遊技状態が高確率遊技状態、普通遊技状態が時短遊技状態)に設定される。このとき、高確回数として「次回」が設定され、時短回数が100回に設定される。特別図柄C、Eが決定された場合には、次回の大当たりの当選まで高確率遊技状態が継続する一方で、時短遊技状態は100回で終了となる。したがって、特別図柄C、Eが決定された場合には、大役遊技後、大役抽選の結果が100回導出されたところで、遊技状態が最優位状態に移行することとなる。
また、大当たり当選時の遊技状態が通常状態またはペナルティ状態である場合、実質変動対象ではない特2保留によって大当たりに当選すると、大役遊技後の遊技状態が次のように設定される。すなわち、大当たり図柄として特別図柄Fが決定された場合には、通常状態(特別遊技状態が低確率遊技状態、普通遊技状態が非時短遊技状態)に設定される。また、大当たり図柄として特別図柄G~Jが決定された場合には、ペナルティ状態(特別遊技状態が高確率遊技状態、普通遊技状態が中時短遊技状態)に設定される。このとき、高確回数および時短回数は、いずれも「次回」に設定される。
また、大当たり当選時の遊技状態が最優位状態である場合、実質変動対象ではない特1保留によって大当たりに当選すると、大役遊技後の遊技状態が次のように設定される。すなわち、大当たり図柄として特別図柄Aが決定された場合には、低確時短状態(特別遊技状態が低確率遊技状態、普通遊技状態が時短遊技状態)に設定される。このとき、時短回数は100回に設定される。また、大当たり図柄として特別図柄B~Eが決定された場合には、通常状態およびペナルティ状態と同様に、大役遊技後の遊技状態が設定される。
一方、大当たり当選時の遊技状態が最優位状態である場合、実質変動対象である特2保留によって大当たりに当選すると、大役遊技後の遊技状態が次のように設定される。すなわち、大当たり図柄として特別図柄Fが決定された場合には、低確時短状態(特別遊技状態が低確率遊技状態、普通遊技状態が時短遊技状態)に設定される。このとき、時短回数は100回に設定される。また、大当たり図柄として特別図柄G、Iが決定された場合には、高確時短状態(特別遊技状態が高確率遊技状態、普通遊技状態が時短遊技状態)に設定される。このとき、高確回数および時短回数が「次回」に設定される。
また、大当たり図柄として特別図柄H、Jが決定された場合には、高確前兆状態(特別遊技状態が高確率遊技状態、普通遊技状態が時短遊技状態)に設定される。このとき、高確回数が「次回」に設定され、時短回数が100回に設定される。
また、大当たり当選時の遊技状態が低確時短状態、高確時短状態、高確前兆状態である場合、つまり、普通遊技状態が時短遊技状態である場合、大役遊技後の遊技状態は、通常状態およびペナルティ状態と同様に設定される。
図14は、同時回し参考例に係る当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域116を流下する遊技球がゲート124を通過するか、もしくは、普図作動口125に入球すると、第1可変始動口120Bの可動片120bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート124を通過するか、もしくは、普図作動口125に入球すると、0~99の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。つまり、普図保留記憶領域は、当たり決定乱数をセーブする4つの記憶部を備えている。したがって、普図保留記憶領域の4つの記憶部全てに当たり決定乱数が記憶された状態で、遊技球がゲート124を通過するか、もしくは、普図作動口125に入球した場合には、当該遊技球の通過に基づいて当たり決定乱数が記憶されることはない。以下では、ゲート124を遊技球が通過するか、もしくは、普図作動口125に遊技球が入球して普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
普通遊技状態が非時短遊技状態であるときに普図抽選を開始する場合には、図14(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1~99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。詳しくは後述するが、この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第1可変始動口120Bの可動片120bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、第1可変始動口120Bの可動片120bが閉状態に維持される。
また、中時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図14(b)に示すように、中時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この中時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0~49であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が50~99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、中時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は50/100となる。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図14(c)に示すように、時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0~98であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は99/100となる。
図15(a)は、同時回し参考例に係る普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、図15(b)は、同時回し参考例に係る開閉制御パターンテーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間データテーブルは、普図抽選によって当たり図柄もしくはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間データテーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態および中時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器168が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器168が点灯した場合には、第1可変始動口120Bの可動片120bが、図15(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。なお、実際は、開閉制御パターンテーブルは、遊技状態ごとに設けられており、普通図柄が決定されたときの遊技状態に応じて、対応するテーブルが普通電動役物ソレノイド120cの通電開始時にセットされる。
当たり図柄が決定されると、図15(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して第1可変始動口120Bが開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(第1可変始動口120Bの開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第1可変始動口120Bの開放回数)、ソレノイド通電時間(第1可変始動口120Bの開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド120cの通電時間、すなわち、1回の第1可変始動口120Bの開放時間)、規定数(第1可変始動口120Bの全開放中における第1可変始動口120Bへの最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第1可変始動口120Bの各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第1可変始動口120Bの最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第1可変始動口120Bの制御データとして、遊技状態ごとに、図示のように予め記憶されている。
このように、普通図柄の当選確率、変動時間および開放時間を設定することにより、図15(b)の下部に示すように、発射賞球比率(遊技領域116に発射される遊技球に対して第1可変始動口120B、第2始動口122、普図作動口125および大入賞口に遊技球が入球して遊技者に払い出される賞球数の比率)は、非時短遊技状態では発射数:賞球数=100:20、中時短遊技状態では発射数:賞球数=100:40、時短遊技状態では発射数:賞球数=100:99となる。
なお、第1可変始動口120Bの開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第1可変始動口120Bの開放時間の3つの要素を規定するものである。つまり、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第1可変始動口120Bの開放時間の3つの要素を組み合わせることにより、非時短遊技状態、中時短遊技状態、時短遊技状態それぞれにおける、第1可変始動口120Bへの遊技球の入球頻度や、発射賞球比率を設定可能である。いずれにしても、ここに示した3つの要素の組み合わせは一例にすぎず、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方が、発射賞球比率が高くなるように、3つの要素を組み合わせればよい。
図16は、同時回し参考例に係る本来の遊技性に則った遊技状態の遷移を説明する図である。上記の構成により、遊技機100は、次のような遊技性を実現する。なお、ここでは、登録設定値が「1」に設定されている場合について説明する。まず、遊技機100の初期状態では、図16の(a)に示す通常状態に設定されている。通常状態では、実質変動対象が特1保留に設定されているため、遊技者は第1固定始動口120Aに遊技球を入球させるべく、第1遊技領域116aに向けて遊技球を発射させる。第1遊技領域116aは、遊技盤108の左側に位置することから、遊技者は、通常状態において、所謂「左打ち」を行うこととなる。
第1固定始動口120Aに遊技球が入球すると特1保留が第1特図保留記憶領域に記憶される。第1特図保留記憶領域に記憶された特1保留は、始動条件の成立により順次読み出され、読み出した特1保留に基づく大役抽選が行われる。このとき、大当たりの当選確率は約1/300.6に設定されている。通常状態では、この特1保留に基づく大役抽選において、大当たりに当選することを目的として遊技を行うこととなる。なお、第1遊技領域116aに向けて遊技球を発射した場合の発射賞球比率は100:20に設定されており、遊技中に遊技球が減少していくことになる。
そして、通常状態において、特1保留による大役抽選で大当たりに当選すると、大役遊技が実行される。この大役遊技では、第1大入賞口126が開放されるラウンド遊技が4回または10回実行され、遊技者は4ラウンドまたは10ラウンド分の賞球を獲得することができる。そして、特1保留によって大当たりに当選した場合には、大当たり図柄として特別図柄A~Eのいずれかが決定される。
通常状態において、第1特別図柄表示器160に停止表示された大当たり図柄が特別図柄Aであった場合、大役遊技後の遊技状態は、図16の(b)に示す低確時短状態となる。特1保留で大当たりに当選した場合に、大当たり図柄として特別図柄Aが決定される確率は30%である。したがって、通常状態で大当たりに当選した場合、30%の確率で、遊技状態が低確時短状態に移行する。低確時短状態では、実質変動対象が特1保留に設定されているが、普通遊技状態が時短遊技状態であるため、遊技者は第1可変始動口120Bに遊技球を入球させるべく、第2遊技領域116bを狙った右打ちを行うこととなる。
つまり、この低確時短状態では、通常状態と同様、特1保留に基づく大役抽選において、大当たりに当選することを目的として遊技を行うこととなる。なお、低確時短状態は、大当たりの当選確率が約1/300.6であるが、普通遊技状態が時短遊技状態であることから、可動片120bが頻繁に開状態となる。そのため、発射賞球比率は100:99となり、遊技者は、遊技球の費消を低減しながら、大当たりの当選を狙うことができる。
なお、低確時短状態に移行すると、時短回数が100回に設定され、100回の大役抽選で大当たりに当選しなかった場合には、遊技状態が再び通常状態に移行することとなる(時短抜け)。
また、通常状態において、第1特別図柄表示器160に停止表示された大当たり図柄が特別図柄B、Dであった場合、大役遊技後の遊技状態は、図16の(c)に示す高確時短状態となる。特1保留で大当たりに当選した場合に、大当たり図柄として特別図柄B、Dが決定される確率は35%である。したがって、通常状態で大当たりに当選した場合、35%の確率で、遊技状態が高確時短状態に移行する。高確時短状態では、実質変動対象が特1保留に設定されているが、普通遊技状態が時短遊技状態であるため、遊技者は第1可変始動口120Bに遊技球を入球させるべく、第2遊技領域116bを狙った右打ちを行うこととなる。
つまり、この高確時短状態では、通常状態と同様、特1保留に基づく大役抽選において、大当たりに当選することを目的として遊技を行うこととなる。なお、高確時短状態は、大当たりの当選確率が約1/105.7であり、普通遊技状態が時短遊技状態であることから、可動片120bが頻繁に開状態となる。そのため、発射賞球比率は100:99となり、遊技者は、遊技球の費消を低減しながら、大役抽選を行うことができる。したがって、高確時短状態では、実質上、次回の大当たりの当選が確約された状態と言える。
また、通常状態において、第1特別図柄表示器160に停止表示された大当たり図柄が特別図柄C、Eであった場合、大役遊技後の遊技状態は、図16の(d)に示す高確前兆状態となる。特1保留で大当たりに当選した場合に、大当たり図柄として特別図柄C、Eが決定される確率は35%である。したがって、通常状態で大当たりに当選した場合、35%の確率で、遊技状態が高確前兆状態に移行する。高確前兆状態では、実質変動対象が特1保留に設定されているが、普通遊技状態が時短遊技状態であるため、遊技者は第1可変始動口120Bに遊技球を入球させるべく、第2遊技領域116bを狙った右打ちを行うこととなる。
そして、特別図柄C、Eが決定された場合には、高確前兆状態に設定されるとともに、時短回数が100回に設定される。このとき、大役遊技後の変動回数が100回に到達すると、時短遊技状態が終了し、普通遊技状態が非時短遊技状態となる。その結果、時短抜けにより、遊技状態が図16の(e)に示す最優位状態に移行することとなる。詳しくは後述するように、最優位状態では、第2遊技領域116bに向けて遊技球を発射し続けるだけで、遊技球を増加させることができる。したがって、高確前兆状態では、大当たりの当選が遊技の目的となるのではなく、大当たりに当選せずに、時短抜けすることが遊技の目的となる。
上記の高確前兆状態、高確時短状態、低確時短状態における実質変動対象の特1保留によれば、大当たりに当選した場合に、大当たり図柄として特別図柄A~Eが決定される。特別図柄Aが決定されると、大役遊技において4回のラウンド遊技が実行されるとともに、大役遊技後の遊技状態が、図16の(b)に示す低確時短状態となる。また、特別図柄B、Dが決定された場合、大役遊技において4回または10回のラウンド遊技が実行されるとともに、大役遊技後の遊技状態が高確時短状態となる。また、特別図柄C、Eが決定された場合、大役遊技において4回または10回のラウンド遊技が実行されるとともに、大役遊技後の遊技状態が、高確前兆状態となる。
最優位状態では、第2始動口122に遊技球が入球すると特2保留が第2特図保留記憶領域に記憶される。第2特図保留記憶領域に記憶された特2保留は、始動条件の成立により順次読み出され、読み出した特2保留に基づく大役抽選が行われる。このとき、大当たりの当選確率は約1/105.7に設定されており、また、小当たりの当選確率は約1/3.45に設定されている。最優位状態では、この特2保留に基づく大役抽選において、小当たりに当選することが遊技の最大の目的となる。
具体的には、第2遊技領域116bに遊技球を発射させた場合、発射球数に対する、第2始動口122への遊技球の入球によって払い出される賞球の比率は、100:60~80程度に設定されている。そして、最優位状態では、特2保留による大役抽選において、約1/3.45の確率で小当たりに当選するため、小当たり遊技が頻繁に行われる。ここで、特2保留によって小当たりに当選した場合には、小当たり図柄Z4~Z6が決定される。上記したように、小当たり図柄Z4が第2特別図柄表示器162に停止表示された場合の小当たり遊技では、平均2~3個の遊技球が第2大入賞口128に入球する。小当たり図柄Z5が第2特別図柄表示器162に停止表示された場合の小当たり遊技では、平均3~4個の遊技球が第2大入賞口128に入球する。さらに、小当たり図柄Z6が第2特別図柄表示器162に停止表示された場合の小当たり遊技では、ほぼ規定数の遊技球が第2大入賞口128に入球する。
第2大入賞口128に遊技球が入球すると、例えば、1個の遊技球の入球に対して15個の賞球が払い出される。これにより、最優位状態では、発射球数に対する全ての賞球数の比率である発射賞球比率が100:120となり、第2遊技領域116bに向けて遊技球を発射し続けるだけで、遊技球を増加させることができる。
なお、この最優位状態では、普通遊技状態が非時短遊技状態となっており、可動片120bが開状態となることは殆どない。また、最優位状態では、特別遊技状態が高確率遊技状態となっており、最優位状態における大当たりの当選確率が約1/105.7であることから、最優位状態では、実質上、次回の大当たりの当選が確約された状態と言える。
この最優位状態における実質変動対象の特2保留によれば、大当たりに当選した場合に、大当たり図柄として特別図柄F~Jが決定される。特別図柄Fが決定された場合、大役遊技において4回のラウンド遊技が実行されるとともに、大役遊技後の遊技状態が、図16の(b)に示す低確時短状態となる。また、特別図柄G、Iが決定された場合、大役遊技において4回または10回のラウンド遊技が実行されるとともに、大役遊技後の遊技状態が高確時短状態となる。また、特別図柄H、Jが決定された場合、大役遊技において4回または10回のラウンド遊技が実行されるとともに、大役遊技後の遊技状態が、高確前兆状態となる。
最優位状態は、他の遊技状態に比べて、有利度合いが極めて高いため、遊技機100における遊技の最大の目的は、遊技状態を最優位状態に移行させることとなる。上記のとおり、遊技はまず、通常状態で開始されるが、この通常状態から一気に最優位状態に移行することはない。そのため、高確前兆状態を経由して最優位状態へ移行するという移行ルートが、遊技機100における最優位状態への移行ルートとなる。
さらに、同時回し参考例では、高確前兆状態における時短抜けとは別に、特定の小当たり図柄に当選することが、高確前兆状態から最優位状態への移行条件として設定されている。具体的には、高確前兆状態における実質変動対象である特1保留によって小当たりに当選した場合、小当たり図柄として、特別図柄Z1が1%、特別図柄Z2が69%、特別図柄Z3が30%の確率で決定される(図8(c)参照)。
このとき、小当たり図柄として特別図柄Z1が決定されると、小当たり遊技の終了に伴って時短遊技状態が終了し、その結果、遊技状態が最優位状態へと移行することとなる。
このように、特定の小当たりの当選によって最優位状態に移行することから、変動回数が規定回数(100回)に達したときにのみ最優位状態に移行する場合に比べて、遊技者に対して、常時、期待感と緊張感とが付与される。
なお、上記の高確前兆状態、高確時短状態、低確時短状態においては、約1/3.45の確率で小当たりに当選する。そのため、高確前兆状態、高確時短状態、低確時短状態においても、最優位状態と同様に、頻繁に小当たり遊技が実行される。しかしながら、高確前兆状態、高確時短状態、低確時短状態は、いずれも普通遊技状態が時短遊技状態である。また、詳しくは後述するが、小当たり遊技中も、普通遊技状態は時短遊技状態に維持されている。そのため、小当たり遊技中に第2大入賞口128が開放されるものの、この間に、第1可変始動口120Bも開放されてしまう。
上記したように、第1可変始動口120Bは、第2大入賞口128よりも上方に設けられており、しかも、時短遊技状態では、第1可変始動口120Bの開放時間が、第2大入賞口128の開放時間よりも極めて長い。そのため、高確前兆状態、高確時短状態、低確時短状態においては、第2遊技領域116bを流下する遊技球の殆どが第1可変始動口120Bに入球し、第2大入賞口128には殆ど遊技球が入球することはない。その結果、高確前兆状態、高確時短状態、低確時短状態においては、最優位状態とは異なり、遊技中に右打ちを行ったとしても、遊技球が徐々に減少することとなる。
以上のように、本来の遊技性に則って実質変動対象によって遊技が進行すると、大当たりに当選した場合、大役遊技後の遊技状態が、低確時短状態、高確時短状態、高確前兆状態のいずれかに設定される。そして、高確時短状態および高確前兆状態は、特別遊技状態が高確率遊技状態であり、普通遊技状態が時短遊技状態であることが共通している。一方で、高確時短状態は、次回の大当たりに当選するまで継続するのに対して、高確前兆状態は、特定の小当たり(特別図柄Z1)に当選するか、時短抜けすることで、遊技状態が最優位状態に移行される点で相違する。
また、高確時短状態では、小当たり時およびハズレ時の変動時間が1秒に設定されるのに対して、高確前兆状態では、小当たり時およびハズレ時の変動時間が3~10秒の範囲内で設定される点で相違する(図10(b)参照)。つまり、高確時短状態における変動時間の平均は、高確前兆状態における変動時間の平均よりも短く設定される。
したがって、高確時短状態では、小当たり時およびハズレ時の変動時間が相対的に短いため、大当たりに当選するまで、実質変動対象を高速で消化することができる。詳しい説明は省略するが、特別図柄の変動時間では、副制御基板330において演出図柄210a、210b、210cの変動表示が行われる。高確時短状態では、演出図柄210a、210b、210cの変動表示も相対的に短くなる。そのため、高確時短状態では、特1保留が記憶され続ける限り、特1保留(演出図柄210a、210b、210cの変動表示)が高速で消化され続けることになり、大当たりに当選するまでの時間を短くすることができ、遊技者にストレスを感じさせることなく(低減して)、次回の大当たりまで遊技を行わせることができる。
一方、高確前兆状態では、小当たり時およびハズレ時の変動時間が相対的に長いが、副制御基板330においては、最優位状態に移行するか否かの演出が行われる。そのため、遊技者は最優位状態に移行するのではないかと期待しながら遊技を行うことができる。
このように、高確時短状態では、特定の小当たり(特別図柄Z1)に当選しても最優位状態に移行することはないが、変動時間の平均が短く設定されることで、次回の大当たりの当選までの時間を短くでき、遊技者へのストレスを低減することができる。また、高確前兆状態では、高確時短状態と比べて変動時間の平均が長く設定されているが、その変動時間で、最優位状態に移行するか否かの演出を行うことができ、遊技者に期待感と緊張感とを付与することができる。
以上のように、特別遊技状態が高確率遊技状態であり、普通遊技状態が時短遊技状態であることが共通している高確時短状態および高確前兆状態が設けられ、高確時短状態の変動時間の平均を高確前兆状態の変動時間の平均よりも短くすることで、新たな遊技性を提供することができる。
図17は、同時回し参考例に係る適切に遊技が行われなかった場合の遊技状態の遷移を説明する図である。上記のように、遊技機100では、第1特別図柄表示器160における図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示とが、同時並行して行われる。このとき、実質変動対象以外の保留によって大役抽選が行われた結果、遊技者に不利益が生じる可能性がある場合については、変動時間を10分といった長時間に設定している。しかしながら、実質変動対象以外の保留によって大役抽選が行われた後、例えば、遊技を中断してしまう等した結果、実質変動対象以外の保留による大当たりが確定してしまうこともある。この場合には、図17に示すように遊技状態が遷移することとなる。
以下に、上記の遊技性を実現するための、主制御基板300の主な処理について説明する。
図18は、同時回し参考例に係る遊技機状態フラグを説明する図である。主制御基板300においては、遊技を進行可能な状態であるか否かが遊技機状態フラグにより管理される。遊技機状態フラグには、00H~05Hの6種類のフラグ値のいずれかがセットされる。遊技機状態フラグのフラグ値=00Hは遊技可能状態を示しており、遊技機状態フラグが00Hである場合に、遊技が進行制御され、遊技機状態フラグが00H以外である場合には、遊技が停止される。
遊技機状態フラグのフラグ値=01Hは設定変更状態を示しており、遊技機状態フラグが01Hである場合には、登録設定値の変更操作が可能となる。遊技機状態フラグのフラグ値=02Hは設定確認状態を示しており、遊技機状態フラグが02Hである場合には、登録設定値が性能表示モニタ184に表示される等して、登録設定値を確認することが可能となる。遊技機状態フラグのフラグ値=03Hは設定異常状態を示しており、遊技機状態フラグが03Hである場合には、登録設定値が異常であるとして遊技が停止される。遊技機状態フラグのフラグ値=04HはRAM異常状態を示しており、遊技機状態フラグが04Hである場合には、遊技が停止される。遊技機状態フラグのフラグ値=05Hはチェックサム異常状態を示しており、遊技機状態フラグが05Hである場合には、遊技が停止される。電源が投入されると、遊技機状態フラグがいずれかのフラグ値にセットされ、遊技機状態フラグに応じた処理が行われる。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図19は、同時回し参考例に係る主制御基板300におけるCPU初期化処理を説明する第1のフローチャートであり、図20は、同時回し参考例に係る主制御基板300におけるCPU初期化処理を説明する第2のフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100-1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100-3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100-5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源断検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100-3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100-7に処理を移す。
(ステップS100-7)
メインCPU300aは、上記ステップS100-3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100-9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100-5に処理を移す。
(ステップS100-9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100-11)
メインCPU300aは、Dレジスタに電源断前の遊技機状態フラグのフラグ値をロードする。
(ステップS100-13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するとともに、算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと一致する(正常である)か、ならびに、バックアップフラグが正常であるかを判定する。その結果、バックアップフラグおよびチェックサムが正常であると判定した場合にはステップS100-15に処理を移し、いずれか一方または双方が正常ではないと判定した場合にはステップS100-25に処理を移す。
(ステップS100-15)
メインCPU300aは、メインRAM300cのクリア対象の先頭アドレスに、設定値および遊技機状態フラグを含まない番地をセットする。
(ステップS100-17)
メインCPU300aは、RAMクリアスイッチ182sからRAMクリア操作信号が入力されているか(RAMクリアボタンが押下操作されているか)を判定する。その結果、RAMクリア操作信号が入力されていると判定した場合にはステップS100-31に処理を移し、RAMクリア操作信号は入力されていないと判定した場合にはステップS100-19に処理を移す。
(ステップS100-19)
メインCPU300aは、上記ステップS100-11でロードした遊技機状態フラグのフラグ値が00H(遊技可能状態)であり、設定変更スイッチ180sがオンしており、かつ、中枠104が開放しているかを判定する。その結果、3つの条件をすべて満たすと判定した場合にはステップS100-21に処理を移し、3つの条件の1つでも満たされないと判定した場合にはステップS100-23に処理を移す。
(ステップS100-21)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグに02H(設定確認状態)をセットする。すなわち、中枠104が開放されており、設定変更スイッチ180sがオンしており、RAMクリアボタンが押下されていない状態で正常に電源投入がなされると、設定確認状態となる。
(ステップS100-23)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、上記ステップS100-15でセットされた先頭アドレス以降の領域である電源復帰時のクリア対象をクリアする初期化処理を実行し、ステップS100-49に処理を移す。
(ステップS100-25)
メインCPU300aは、Dレジスタに05H(チェックサム異常状態)をセットする。
(ステップS100-27)
メインCPU300aは、使用外領域のリードライトメモリのチェックおよびクリアを行う領域外リードライトチェック処理を行う。
(ステップS100-29)
メインCPU300aは、メインRAM300cのクリア対象の先頭アドレスに、設定値および遊技機状態フラグを含む番地をセットする。
(ステップS100-31)
メインCPU300aは、使用領域のリードライトメモリのチェックおよびクリアを行う。
(ステップS100-33)
メインCPU300aは、上記ステップS100-31におけるリードライトメモリのチェック結果が正常であるかを判定する。その結果、正常であると判定した場合にはステップS100-37に処理を移し、正常ではないと判定した場合にはステップS100-35に処理を移す。
(ステップS100-35)
メインCPU300aは、Dレジスタに04H(RAM異常状態)をセットし、ステップS100-45に処理を移す。
(ステップS100-37)
メインCPU300aは、Dレジスタに02H(設定確認状態)がセットされているかを判定する。その結果、02Hがセットされていると判定した場合にはステップS100-39に処理を移し、02Hはセットされていないと判定した場合にはステップS100-41に処理を移す。
(ステップS100-39)
メインCPU300aは、Dレジスタに00H(遊技可能状態)をセットする。
(ステップS100-41)
メインCPU300aは、設定変更条件を満たしているかを判定する。その結果、設定変更条件を満たしていると判定した場合にはステップS100-43に処理を移し、設定変更条件は満たしていないと判定した場合にはステップS100-45に処理を移す。なお、ここでは、設定変更条件に、設定変更スイッチ180sがオンしていること、中枠104が開放していること、および、RAMクリアスイッチ182sからRAMクリア操作信号が入力されていることが少なくとも含まれる。
(ステップS100-43)
メインCPU300aは、Dレジスタに01H(設定変更状態)をセットする。
(ステップS100-45)
メインCPU300aは、Dレジスタにセットされている値を遊技機状態フラグにセーブする。
(ステップS100-47)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、RAMクリア時のクリア対象をクリアする初期化処理を実行し、ステップS100-49に処理を移す。
(ステップS100-49)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(RAMクリア指定コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100-51)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグをロードする。
(ステップS100-53)
メインCPU300aは、上記ステップS100-51でロードした遊技機状態フラグが00H(遊技可能状態)であるかを判定する。その結果、00Hであると判定した場合にはステップS110に処理を移し、00Hではないと判定した場合にはステップS100-55に処理を移す。
(ステップS110)
メインCPU300aは、サブコマンド群セット処理を行う。なお、このサブコマンド群セット処理については後述する。
(ステップS100-55)
メインCPU300aは、所定のコマンドを副制御基板330に送信するためのサブコマンドセット処理を行う。
(ステップS100-57)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100-59)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100-61)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数-1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100-63)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100-65)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100-67)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100-69)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100-59から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
図21は、同時回し参考例に係る主制御基板300におけるサブコマンド群セット処理(S110)を説明するフローチャートである。
(ステップS110-1)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグのフラグ値をロードする。
(ステップS110-3)
メインCPU300aは、所定のコマンドを副制御基板330に送信するためのサブコマンドセット処理を行う。
(ステップS110-5)
メインCPU300aは、遊技機100の機種情報を示す機種コマンドを送信バッファにセットする機種コマンド設定処理を行う。
(ステップS110-7)
メインCPU300aは、登録設定値を示す設定値指定コマンドを送信バッファにセットする設定値指定コマンド設定処理を行う。
(ステップS110-9)
メインCPU300aは、特1保留数を示す特図1保留指定コマンドを送信バッファにセットする特図1保留指定コマンド設定処理を行う。
(ステップS110-11)
メインCPU300aは、特2保留数を示す特図2保留指定コマンドを送信バッファにセットする特図2保留指定コマンド設定処理を行う。
(ステップS110-13)
メインCPU300aは、時短遊技状態の残り回数を示す回数コマンドを送信バッファにセットする回数コマンド設定処理を行う。
(ステップS110-15)
メインCPU300aは、変動パターン選択状態を示す変動パターン選択状態指定コマンドを送信バッファにセットする変動パターン選択状態指定コマンド設定処理を行う。
(ステップS110-17)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを示す特図フェーズ指定コマンドを送信バッファにセットする特図フェーズ指定コマンド設定処理を行う。なお、特別遊技管理フェーズについては後述する。
(ステップS110-19)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズが特別図柄変動待ち状態であるかを判定する。その結果、特別図柄変動待ち状態であると判定した場合にはステップS110-21に処理を移し、特別図柄変動待ち状態ではないと判定した場合には当該サブコマンド群セット処理を終了する。
(ステップS110-21)
メインCPU300aは、客待ち指定コマンドを送信バッファにセットし、当該サブコマンド群セット処理を終了する。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図22は、同時回し参考例に係る主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300-1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300-3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300-5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300-11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300-7に処理を移す。
(ステップS300-7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300-9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300-11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300-13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300-15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300-17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300-19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300-21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300-17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300-23に処理を移す。
(ステップS300-23)
メインCPU300aは、上記ステップS300-17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300-25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300-19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300-17~ステップS300-25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図23は、同時回し参考例に係る主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(同時回し参考例では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400-1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400-3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400-5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172、性能表示モニタ184を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400-7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400-9)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグのフラグ値をロードする。
(ステップS400-11)
メインCPU300aは、上記ステップS400-9でロードしたフラグ値が00H(遊技可能状態)であるかを判定する。その結果、00Hであると判定した場合にはステップS400-15に処理を移し、00Hではないと判定した場合にはステップS400-13に処理を移す。
(ステップS400-13)
メインCPU300aは、上記ステップS400-9でロードしたフラグ値が03H(設定異常状態)以上であるかを判定する。その結果、03H以上であると判定した場合にはステップS400-27に処理を移し、03H以上ではないと判定した場合にはステップS450に処理を移す。
(ステップS450)
メインCPU300aは、設定関連処理を実行し、ステップS400-27に処理を移す。なお、設定関連処理については後述する。
(ステップS400-15)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400-17)
メインCPU300aは、上記ステップS100-61と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400-19)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、同時回し参考例では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、大当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1固定始動口検出スイッチ120As、第1可変始動口検出スイッチ120Bs、第2始動口検出スイッチ122s、ゲート検出スイッチ124s、普図作動口検出スイッチ125s、第1大入賞口検出スイッチ126s、第2大入賞口検出スイッチ128sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400-21)
メインCPU300aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400-23)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、第1大入賞口検出スイッチ126s、第2大入賞口検出スイッチ128sのチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400-25)
メインCPU300aは、上記ステップS400-23でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400-27)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400-29)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するための表示データを、各コモンに対応した出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400-31)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド120c、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400-33)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS400-35)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS400-37)
メインCPU300aは、メインRAM300cの使用外領域を用いて、性能表示モニタ184に表示するベース比率を算出するための処理を行い、算出したベース比率を性能表示モニタ184に表示するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットする性能表示モニタ制御処理を実行する。なお、性能表示モニタ制御処理においては、所定期間ごとにベース比率が算出される。ここで、性能表示モニタ184には、現在の期間のベース比率と、それ以前の期間のベース比率とが所定時間ごとに切り替え表示されてもよい。また、所定の操作に応じて、性能表示モニタ184に表示されるベース比率が切り替わってもよい。
(ステップS400-39)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
図24は、同時回し参考例に係る設定関連処理(S450)を説明するフローチャートである。
(ステップS450-1)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグのフラグ値が01H(設定変更状態)であるかを判定する。その結果、01Hであると判定した場合にはステップS450-3に処理を移し、01Hではないと判定した場合にはステップS450-15に処理を移す。
(ステップS450-3)
メインCPU300aは、設定値バッファに記憶されている登録設定値を所定の処理領域にロードする。
(ステップS450-5)
メインCPU300aは、RAMクリアスイッチ182sが押下されたか(RAMクリア操作信号が入力されているか)を判定する。その結果、RAMクリアスイッチ182sが押下されていると判定した場合にはステップS450-7に処理を移し、RAMクリアスイッチ182sが押下されていないと判定した場合にはステップS450-9に処理を移す。
(ステップS450-7)
メインCPU300aは、処理領域の設定値に1を加算する。
(ステップS450-9)
メインCPU300aは、処理領域の設定値が1~6の範囲であるかを判定する。その結果、設定値が1~6の範囲であると判定した場合にはステップS450-13に処理を移し、設定値が1~6の範囲ではないと判定した場合にはステップS450-11に処理を移す。
(ステップS450-11)
メインCPU300aは、処理領域の設定値を1にセットする。
(ステップS450-13)
メインCPU300aは、処理領域の設定値を設定値バッファにセットする。
(ステップS450-15)
メインCPU300aは、設定変更スイッチ180sがオンしているかを判定する。その結果、設定変更スイッチ180sがオンしていると判定した場合には当該設定関連処理を終了し、設定変更スイッチ180sはオンしていないと判定した場合にはステップS450-17に処理を移す。
(ステップS450-17)
メインCPU300aは、設定関連処理の終了を示す設定関連終了指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS110)
メインCPU300aは、図21のサブコマンド群セット処理を実行する。すなわち、設定関連処理が実行された場合、その終了時に、機種コマンド、設定値指定コマンド、特図1保留指定コマンド、特図2保留指定コマンド、回数コマンド、変動パターン選択状態指定コマンド、特図フェーズ指定コマンド、客待ち指定コマンドが副制御基板330に送信されることとなる。
(ステップS450-19)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグに00H(遊技可能状態)をセットし、当該設定関連処理を終了する。
以上のように、同時回し参考例によれば、中枠104が開放され、設定変更スイッチ180sがオンされ、RAMクリアボタンが押下操作された状態で、正常に電源投入がなされると、CPU初期化処理(図19)において、遊技機状態フラグに01H(設定変更状態)がセットされる。その後、タイマ割込み処理が実行されるが、遊技機状態フラグに01H(設定変更状態)がセットされているため、遊技の進行に係る全ての処理(図23のステップS400-15~ステップS400-25)が停止され、設定関連処理が実行される。
設定関連処理は、設定変更スイッチ180sがオンしている間、繰り返し実行され、この設定関連処理中は、RAMクリアボタンの押下操作が、登録設定値の設定変更操作として受け付けられる。すなわち、設定変更操作を受け付ける設定変更処理(S450-1~S450-13)中は、設定変更操作に応じて、設定値バッファに記憶する登録設定値が、複数段階設けられた設定値のいずれかに切り替えられる。
そして、遊技機状態フラグに01H(設定変更状態)がセットされている状態で、設定変更スイッチ180sがオフに切り替わると、設定変更処理が終了となり、遊技機状態フラグに00H(遊技可能状態)がセットされる。これにより、次のタイマ割込み処理から、遊技の進行に係る処理が実行可能となる。
ここで、同時回し参考例の設定関連処理では、RAMクリアボタンの押下操作、すなわち、登録設定値の設定変更操作の受け付け終了後に、サブコマンド群セット処理において、登録設定値に対応する設定値指定コマンドが副制御基板330に送信される。一方で、設定変更操作の受け付け中は、設定値指定コマンドが副制御基板330に送信されることはない。このように、設定変更操作の受け付け中は、設定値指定コマンドを送信せずに、設定変更操作の受け付けが終了し、遊技の進行が可能な状態に移行する場合に、設定値指定コマンドを送信することで、登録設定値が不正に取得されるリスクを低減することができる。
また、同時回し参考例では、01H(設定変更状態)を少なくとも含む複数のフラグ値が切り替えられる。そして、遊技機状態フラグに01H(設定変更状態)がセットされている場合に設定関連処理が実行可能となり、かつ、遊技の進行が停止される。このように、遊技の進行中に設定関連処理が実行されることがないため、遊技の進行中に設定値指定コマンドが送信されることもなく、登録設定値が不正に取得されるリスクが低減される。
次に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図25は、同時回し参考例に係る主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500-1)
メインCPU300aは、ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、ゲート124を遊技球が通過してゲート検出スイッチ124sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500-7に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、ゲート124への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500-3)
メインCPU300aは、普図作動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、普図作動口125に遊技球が入球して普図作動口検出スイッチ125sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、普図作動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、普図作動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500-5に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、普図作動口125への遊技球の入球に基づいてゲート通過処理を実行する。
(ステップS500-5)
メインCPU300aは、第1固定始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1固定始動口120Aに遊技球が入球して第1固定始動口検出スイッチ120Asから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1固定始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1固定始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500-7に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1固定始動口120Aへの遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500-7)
メインCPU300aは、第1可変始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1可変始動口120Bに遊技球が入球して第1可変始動口検出スイッチ120Bsから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1可変始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1可変始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500-9に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1可変始動口120Bへの遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500-9)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500-11に処理を移す。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500-11)
メインCPU300aは、大入賞口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1大入賞口126または第2大入賞口128に遊技球が入球して第1大入賞口検出スイッチ126sまたは第2大入賞口検出スイッチ128sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、大入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS540に処理を移し、大入賞口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS540)
メインCPU300aは、第1大入賞口126または第2大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定し、遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、第1大入賞口126または第2大入賞口128への遊技球の入球を示す大入賞口入球コマンドを副制御基板330に送信するための大入賞口通過処理を実行する。なお、この大入賞口通過処理の詳細については後述する。
図26は、同時回し参考例に係る主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510-1)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードする。
(ステップS510-3)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であるか、つまり、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が4以上であるかを判定する。その結果、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄保留球数カウンタは最大値以上ではないと判定した場合にはステップS510-5に処理を移す。
(ステップS510-5)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS510-7)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の4つの記憶部のうち、取得した当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS510-9)
メインCPU300aは、上記ステップS510-1で取得した当たり決定乱数を、上記ステップS510-7で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS510-11)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットし、当該ゲート通過処理を終了する。
図27は、同時回し参考例に係る主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520-1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520-3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行し、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図28は、同時回し参考例に係る主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530-1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530-3)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図29は、同時回し参考例に係る主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535-1)
メインCPU300aは、上記ステップS520-1またはステップS530-1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535-3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535-1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535-1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535-5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された大当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535-7)
メインCPU300aは、上記ステップS535-3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、当該特別図柄乱数取得処理を終了し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535-9に処理を移す。
(ステップS535-9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535-11)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した大当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535-13)
メインCPU300aは、上記ステップS535-5でロードした大当たり決定乱数、上記ステップS400-13で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100-69で更新された変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535-11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535-15)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535-17)
メインCPU300aは、上記ステップS535-15でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。これにより、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、特1保留数および特2保留数が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS536)
メインCPU300aは、取得時演出判定処理を行い、当該特別図柄乱数取得処理を終了する。この取得時演出判定処理では、大役抽選の結果や、変動パターン番号等が仮判定され、仮判定の結果に応じた先読み指定コマンドを副制御基板330に送信する。この取得時演出判定処理について、図30を用いて説明する。
図30は、同時回し参考例に係る主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明するフローチャートである。
(ステップS536-1)
メインCPU300aは、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを識別する特別図柄確率状態フラグに基づいて、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択する。具体的には、低確率遊技状態であれば、低確時大当たり決定乱数判定テーブル(図6参照)を選択し、高確率遊技状態であれば、高確時大当たり決定乱数判定テーブル(図7参照)を選択する。そして、選択したテーブルと、上記ステップS535-13で対象記憶部に記憶した大当たり決定乱数とに基づいて、大当たり、小当たりまたはハズレのいずれかを仮判定する特別図柄当たり仮判定処理を行う。
(ステップS536-3)
メインCPU300aは、特別図柄を仮決定するための特別図柄図柄仮判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS536-1の仮大役抽選の結果(特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果)が大当たりまたは小当たりであった場合には、上記ステップS535-13で対象記憶部に記憶した当たり図柄乱数、当選種別(大当たりであるか小当たりであるか)、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブル(図8参照)を選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄または小当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS536-1の仮大役抽選の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。
(ステップS536-5)
メインCPU300aは、ステップS536-3でセーブした特別図柄判定データに対応する先読み図柄種別指定コマンド(先読み指定コマンド)を送信バッファにセットする。
(ステップS536-7)
メインCPU300aは、特別図柄確率状態フラグ、保留種別、当該遊技状態における変動回数、上記ステップS536-3で抽出した特別図柄判定データ(特別図柄の種別)に応じて、変動パターン乱数判定テーブルを選択し、選択した変動パターン乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS536-9)
メインCPU300aは、上記ステップS536-7でセットした変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS535-13で対象記憶部に記憶した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を仮決定する。
(ステップS536-11)
メインCPU300aは、上記ステップS536-9で仮決定した変動パターン番号に対応する先読み指定変動パターンコマンド(先読み指定コマンド)を送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
図31は、同時回し参考例に係る主制御基板300における大入賞口通過処理(ステップS540)を説明するフローチャートである。
(ステップS540-1)
メインCPU300aは、上記ステップS500-11で大入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合には、特別遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、特別遊技管理フェーズは、特別遊技の実行処理の段階、すなわち、特別遊技の進行状況を示すものであり、特別遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS540-3)
メインCPU300aは、上記ステップS540-1でロードした特別遊技管理フェーズが、大入賞口開放前処理以上の実行処理の段階を示すものであるかを判定する。なお、特別遊技管理フェーズは、00H~08Hの9段階が設けられており、このうち、01H~08Hが、大入賞口開放前処理以上の実行処理の段階に相当する。大役遊技または小当たり遊技は、特別遊技管理フェーズが01H~08Hである場合に実行されることから、ここでは、現在、大役遊技中または小当たり遊技中であるかを判定することとなる。特別遊技管理フェーズが、大入賞口開放前処理以上の実行処理の段階を示すものであると判定した場合にはステップS540-5に処理を移し、特別遊技管理フェーズは、大入賞口開放前処理以上の実行処理の段階を示すものではないと判定した場合にはステップS540-7に処理を移す。
(ステップS540-5)
メインCPU300aは、第1大入賞口126または第2大入賞口128に適正に遊技球が入球したことを示す大入賞口入球コマンドを送信バッファにセットし、大入賞口通過処理を終了する。
(ステップS540-7)
メインCPU300aは、第1大入賞口126または第2大入賞口128への遊技球の入球が不適切なものであるとして、所定のエラー処理を実行し、大入賞口通過処理を終了する。
図32は、同時回し参考例に係る特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、同時回し参考例では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、ゲート124への遊技球の通過もしくは普図作動口125への遊技球の入球を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図32に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」または「05H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」または「06H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」または「07H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」または「08H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図33は、同時回し参考例に係る主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600-1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600-3)
メインCPU300aは、上記ステップS600-1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600-5)
メインCPU300aは、上記ステップS600-3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600-7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図34は、同時回し参考例に係る主制御基板300における特別図柄変動処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610)
メインCPU300aは、特別図柄変動待ち処理を実行する。この特別図柄変動待ち処理については、図35~図38を用いて後述する。
(ステップS620)
メインCPU300aは、特別図柄変動中処理を実行する。この特別図柄変動中処理については、図40を用いて後述する。
(ステップS630)
メインCPU300aは、特別図柄停止図柄表示処理を実行する。この特別図柄停止図柄表示処理については、図41を用いて後述する。
図35は、同時回し参考例に係る主制御基板300における特別図柄変動待ち処理(ステップS610)を説明する第1のフローチャートであり、図36は、同時回し参考例に係る主制御基板300における特別図柄変動待ち処理(ステップS610)を説明する第2のフローチャートである。
(ステップS610-1)
メインCPU300aは、中断中フラグがオンしているかを判定する。なお、詳しくは後述するが、同時回し参考例では、第1特別図柄表示器160における図柄の変動表示中に、第2特別図柄表示器162に小当たり図柄が停止表示される場合がある。この場合、第2特別図柄表示器162に小当たり図柄が停止表示されると、小当たり遊技が実行されるが、この間、第1特別図柄表示器160における特別図柄の変動時間の減算が中断され、小当たり遊技の終了後に、第1特別図柄表示器160における図柄の変動表示が再開される。中断中フラグは、第2特別図柄表示器162に小当たり図柄が停止表示されたときに、第1特別図柄表示器160において図柄の変動表示中であった場合にオンされる。ここでは、中断中フラグがオンしていると判定した場合にはステップS610-3に処理を移し、中断中フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS610-5に処理を移す。
(ステップS610-3)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160における図柄の変動表示を再開するための処理を実行し、図36のステップS610-51に処理を移す。
(ステップS610-5)
メインCPU300aは、特1保留数が1以上であるかを判定する。その結果、特1保留数が1以上であると判定した場合にはステップS610-7に処理を移し、特1保留数は1以上ではないと判定した場合にはステップS610-51に処理を移す。
(ステップS610-7)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160において、特1保留に基づく図柄の変動表示中であるか、または、特1保留に基づく図柄が停止表示中(停止表示時間の計時中)であるかを判定する。その結果、変動表示中である、または、停止表示中であると判定した場合にはステップS610-51に処理を移し、変動表示中ではなく、かつ、停止表示中ではないと判定した場合にはステップS610-9に処理を移す。
(ステップS610-9)
メインCPU300aは、第1特図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、第2記憶部~第4記憶部に記憶されている特1保留を、第1記憶部~第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、特1保留に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特1保留が「1」減算されたことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610-11)
メインCPU300aは、第2特別図柄表示器162において図柄の変動表示中であるかを判定する。その結果、図柄の変動表示中であると判定した場合にはステップS610-17に処理を移し、図柄の変動表示中ではないと判定した場合にはステップS611に処理を移す。
(ステップS611)
メインCPU300aは、大役抽選を行う特別図柄当たり判定処理を実行する。この特別図柄当たり判定処理については後述する。
(ステップS610-15)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS611における大役抽選の結果が大当たりまたは小当たりであった場合、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルまたは小当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS611における大役抽選の結果がハズレであった場合には、ハズレ用の特別図柄判定データをセーブする。そして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610-17)
メインCPU300aは、第2特別図柄表示器162に最終的に停止表示される特別図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、大当たり図柄であると判定した場合にはステップS610-19に処理を移し、大当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS611に処理を移す。
(ステップS610-19)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数が、小当たりの範囲内であるかを判定する。その結果、小当たりの範囲内であると判定した場合にはステップS610-21に処理を移し、小当たりの範囲外であると判定した場合にはステップS610-23に処理を移す。
(ステップS610-21)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する小当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(小当たり図柄の種別)をセーブする。
(ステップS610-23)
メインCPU300aは、ハズレ図柄にかかる特別図柄判定データをセーブし、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。つまり、第2特別図柄表示器162において最終的に大当たり図柄が停止表示される図柄の変動表示が行われている場合、第1特別図柄表示器160においては、必ず、小当たり図柄またはハズレ図柄が最終的に停止表示される図柄の変動表示のみが行われることとなる。
(ステップS610-25)
メインCPU300aは、上記ステップS610-15、ステップS610-21、ステップS610-23で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS612)
メインCPU300aは、変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610-27)
メインCPU300aは、上記ステップS612で決定された変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して変動時間を決定する。そして、決定した変動時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610-29)
メインCPU300aは、大役抽選の結果が大当たりであるか否かを判定し、大当たりであった場合には、上記ステップS610-15でセーブした特別図柄判定データをロードして、大当たり図柄の種別を確認する。そして、遊技状態設定テーブルおよび現在の遊技状態を参照して、大役遊技終了後に設定される遊技状態および高確回数、時短回数を判定し、その判定結果を特別図柄確率状態予備フラグ、時短状態予備フラグ、および、高確回数切り予備カウンタ、時短回数切り予備カウンタにセーブする。なお、ハズレ図柄がセーブされている場合には、当該処理を実行することなく、次の処理に移行する。
(ステップS610-31)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160において図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、特別図柄1表示図柄カウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS613)
メインCPU300aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、変動回数に応じて時短遊技状態を終了させるための処理が行われる。この回数切り管理処理については後述する。
(ステップS610-35)
メインCPU300aは、高確回数および時短回数が0になるまでの残り回数(実残り回数)を示す回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610-37)
メインCPU300aは、特別図柄の変動表示の開始時の遊技状態を示す遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610-51)
図36に示すように、メインCPU300aは、特2保留数が1以上であるかを判定する。その結果、特2保留数が1以上であると判定した場合にはステップS610-53に処理を移し、特2保留数は1以上ではないと判定した場合にはステップS610-85に処理を移す。
(ステップS610-53)
メインCPU300aは、第2特別図柄表示器162において、特2保留に基づく図柄の変動表示中であるか、または、特2保留に基づく図柄が停止表示中(停止表示時間の計時中)であるかを判定する。その結果、変動表示中、または、停止表示中であると判定した場合にはステップS610-85に処理を移し、変動表示中ではなく、かつ、停止表示中ではないと判定した場合にはステップS610-55に処理を移す。
(ステップS610-55)
メインCPU300aは、第2特図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特2保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、第2記憶部~第4記憶部に記憶されている特2保留を、第1記憶部~第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特2保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、特2保留に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特2保留が「1」減算されたことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610-57)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160において図柄の変動表示中であるかを判定する。その結果、図柄の変動表示中であると判定した場合にはステップS610-63に処理を移し、図柄の変動表示中ではないと判定した場合にはステップS611に処理を移す。
(ステップS611)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを識別する特別図柄確率状態フラグをロードし、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択して大役抽選を行い、その抽選結果を記憶する特別図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS610-61)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS611における大役抽選の結果が大当たりまたは小当たりであった場合、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルまたは小当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS611における大役抽選の結果がハズレであった場合には、ハズレ用の特別図柄判定データをセーブする。そして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610-63)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160に最終的に停止表示される特別図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、大当たり図柄であると判定した場合にはステップS610-65に処理を移し、大当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS611に処理を移す。
(ステップS610-65)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数が、小当たりの範囲内であるかを判定する。その結果、小当たりの範囲内であると判定した場合にはステップS610-67に処理を移し、小当たりの範囲外であると判定した場合にはステップS610-69に処理を移す。
(ステップS610-67)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する小当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(小当たり図柄の種別)をセーブする。
(ステップS610-69)
メインCPU300aは、ハズレ図柄にかかる特別図柄判定データをセーブし、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。つまり、第1特別図柄表示器160において最終的に大当たり図柄が停止表示される図柄の変動表示が行われている場合、第2特別図柄表示器162においては、必ず、小当たり図柄またはハズレ図柄が最終的に停止表示される図柄の変動表示のみが行われることとなる。
(ステップS610-71)
メインCPU300aは、上記ステップS610-61、ステップS610-67、ステップS610-69で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。
(ステップS612)
メインCPU300aは、変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610-73)
メインCPU300aは、上記ステップS612で決定された変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して変動時間を決定する。そして、決定した変動時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610-75)
メインCPU300aは、上記ステップS611における大役抽選の結果が大当たりであるか否かを判定し、大当たりであった場合には、上記ステップS610-61でセーブした特別図柄判定データをロードして、大当たり図柄の種別を確認する。そして、遊技状態設定テーブルおよび現在の遊技状態を参照して、大役遊技終了後に設定される遊技状態および高確回数、時短回数を判定し、その判定結果を特別図柄確率状態予備フラグ、時短状態予備フラグ、および、高確回数切り予備カウンタ、時短回数切り予備カウンタにセーブする。なお、ハズレ図柄がセーブされている場合には、当該処理を実行することなく、次の処理に移行する。
(ステップS610-77)
メインCPU300aは、第2特別図柄表示器162において、図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄2表示図柄カウンタに設定されることとなる。
(ステップS613)
メインCPU300aは、後述する回数切り管理処理を実行する。
(ステップS610-81)
メインCPU300aは、上記ステップS610-79で更新されたカウンタ値(高確回数が0になるまでの残り回数)を示す回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610-83)
メインCPU300aは、特別図柄の変動表示の開始時の遊技状態を示す遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610-85)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162のいずれにおいても、図柄の変動表示および停止表示中でない場合に、所定の客待ち処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図37は、同時回し参考例に係る特別図柄当たり判定処理(S611)を説明するフローチャートである。
(ステップS611-1)
メインCPU300aは、特別図柄確率状態フラグをロードする。
(ステップS611-3)
メインCPU300aは、設定値バッファの登録設定値をロードする。
(ステップS611-5)
メインCPU300aは、上記ステップS611-3でロードした登録設定値が正常範囲内の値であるかを判定する。その結果、正常範囲内の値であると判定した場合にはステップS611-11に処理を移し、正常範囲内の値ではないと判定した場合にはステップS611-7に処理を移す。
(ステップS611-7)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグに03H(設定異常状態)をセットする。
(ステップS611-9)
メインCPU300aは、設定異常状態コマンド(サブコマンド)を送信バッファにセットし、当該特別図柄当たり判定処理を終了する。この設定異常状態コマンドが副制御基板330に送信されると、設定異常である旨の報知がなされる。
(ステップS611-11)
メインCPU300aは、上記ステップS611-1およびステップS611-3でロードした情報に対応する大当たり決定乱数判定テーブルを参照し、大当たりまたは小当たりと判定する際の下限値および上限値をそれぞれセットする。
(ステップS611-13)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数と、上記の下限値および上限値とを比較し、大当たりまたは小当たりの当選有無を判定する判定処理(大役抽選)を行う。
(ステップS611-15)
メインCPU300aは、上記ステップS611-13の判定処理の結果を判定情報としてセットし、当該特別図柄当たり判定処理を終了する。
図38は、同時回し参考例に係る主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理(ステップS612)を説明するフローチャートである。
(ステップS612-1)
メインCPU300aは、上記ステップS610でセーブされた特別図柄判定データ(特別図柄の種別)をロードする。
(ステップS612-3)
メインCPU300aは、現在設定されている遊技状態を確認し、普通遊技状態が時短遊技状態であるかを判定する。その結果、普通遊技状態が時短遊技状態であると判定した場合にはステップS612-7に処理を移し、時短遊技状態ではないと判定した場合にはステップS612-5に処理を移す。
(ステップS612-5)
メインCPU300aは、現在の遊技状態、保留種別、決定された特別図柄の種別に基づいて、対応する変動パターン乱数判定テーブルを選択、セットする変動パターン乱数判定テーブル選択処理を実行する。
(ステップS612-7)
メインCPU300aは、合計変動回数カウンタをインクリメントする。なお、合計変動回数カウンタは、時短遊技状態に設定された後の、第1特別図柄表示器160における図柄の変動表示の回数(第1変動回数)と、第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示の回数(第2変動回数)と、を合計した合計変動回数を計数するものである。この合計変動回数は、時短遊技状態において図柄の変動表示が開始されるたびに、1ずつ更新されていく。
(ステップS612-9)
メインCPU300aは、第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示の開始時であるかを判定する。その結果、第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示の開始時であると判定した場合にはステップS612-11に処理を移し、第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示の開始時ではないと判定した場合にはステップS612-5に処理を移す。
なお、時短遊技状態において、第1特別図柄表示器160で図柄の変動表示が開始される場合には、上記ステップS612-7で更新した合計変動回数に基づいて、変動パターン乱数判定テーブルが選択されることとなる。
(ステップS612-11)
メインCPU300aは、第2変動回数カウンタをインクリメントする。なお、第2変動回数カウンタは、時短遊技状態に設定された後の、第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示の回数(第2変動回数)を計数するものである。この第2変動回数は、時短遊技状態に設定されている場合に、第2特別図柄表示器162において図柄の変動表示が開始されるたびに、1ずつ更新されていく。
(ステップS612-13)
メインCPU300aは、上記ステップS612-11で更新した第2変動回数が4以下であるかを判定する。その結果、4以下であると判定した場合にはステップS612-15に処理を移し、4以下ではないと判定した場合にはステップS612-5に処理を移す。
なお、時短遊技状態において、第2特別図柄表示器162で図柄の変動表示が開始され、かつ、第2変動回数が5回以上である場合には、上記ステップS612-7で更新した合計変動回数に基づいて、変動パターン乱数判定テーブルが選択される。このとき選択されるテーブルIによれば、必ず、変動時間が10分に決定されることとなる。
(ステップS612-15)
メインCPU300aは、変動パターン乱数判定テーブルとして特殊テーブルを選択、セットする。
(ステップS612-17)
メインCPU300aは、上記ステップS612-5またはステップS612-15でセットした変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610-9またはステップS610-55で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS612-19)
メインCPU300aは、上記ステップS612-17で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットし、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図39は、同時回し参考例に係る主制御基板300における回数切り管理処理(ステップS613)を説明するフローチャートである。
(ステップS613-1)
メインCPU300aは、時短回数、すなわち、時短回数切りカウンタのカウンタ値が0よりも大きいかを判定する。その結果、時短回数が0よりも大きいと判定した場合にはステップS613-3に処理を移し、時短回数が0であると判定した場合には、当該回数切り管理処理を終了する。
(ステップS613-3)
メインCPU300aは、時短回数切りカウンタをデクリメントする。
(ステップS613-5)
メインCPU300aは、上記ステップS613-3において、カウンタ値(時短回数)が0に更新されたかを判定する。その結果、時短回数が0であると判定した場合にはステップS613-7に処理を移し、時短回数は0ではないと判定した場合には当該回数切り管理処理を終了する。
(ステップS613-7)
メインCPU300aは、普通遊技状態を非時短遊技状態に設定するべく、時短状態フラグの設定を行う。これにより、普通遊技状態が時短遊技状態に設定された後、変動回数が時短回数(ここでは50回または100回)に到達したときの変動開始時に、普通遊技状態が非時短遊技状態に変更されることとなる。例えば、高確前兆状態に設定されていた場合には、最優位状態に設定されることとなる。
(ステップS613-9)
メインCPU300aは、時短終了フラグをオンして、当該回数切り管理処理を終了する。
図40は、同時回し参考例に係る主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。
(ステップS620-1)
メインCPU300aは、処理対象識別値として「00H」をセットする。なお、処理対象識別値というのは、以下の各処理を実行する際に、特1保留にかかる処理を実行するのか、特2保留にかかる処理を実行するのかを識別するためのものであり、処理対象識別値として「00H」がセットされている場合には、特1保留にかかる処理が実行され、処理対象識別値として「01H」がセットされている場合には、特2保留にかかる処理が実行される。なお、特別図柄変動中処理および特別図柄停止図柄表示処理の説明で登場する各種のカウンタやタイマには、特1保留用と特2保留用とが設けられており、以下のステップS620-5~ステップS620-23の処理では、メインRAM300cに記憶された処理対象識別値に対応する処理対象(カウンタやタイマ等)についてなされるものである。
(ステップS620-3)
メインCPU300aは、処理対象の保留が第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において変動表示中であるかを判定する。その結果、変動表示中であれば、ステップS620-5に処理を移し、変動表示中でなければ、ステップS620-25に処理を移す。
(ステップS620-5)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620-7)
メインCPU300aは、上記ステップS620-5で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620-9に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620-13に処理を移す。
(ステップS620-9)
メインCPU300aは、上記ステップS610-27またはステップS610-73で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620-11)
メインCPU300aは、上記ステップS620-9で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620-19に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620-13に処理を移す。
(ステップS620-13)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620-15)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620-17に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合にはステップS620-25に処理を移す。
(ステップS620-17)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新し、ステップS620-25に処理を移す。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620-19)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610-25またはS610-71で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620-21)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620-23)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットする。
(ステップS620-25)
メインCPU300aは、メインRAM300cに記憶された処理対象識別値が最大(01H)であるかを判定する。その結果、処理対象識別値が最大であると判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了し、処理対象識別値は最大ではないと判定した場合にはステップS620-27に処理を移す。
(ステップS620-27)
メインCPU300aは、処理対象識別値として「01H」をセットし、ステップS620-3に処理を移す。
図41は、同時回し参考例に係る主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。
(ステップS630-1)
メインCPU300aは、処理対象識別値として「00H」をセットする。
(ステップS630-3)
メインCPU300aは、メインRAM300cにセットされた処理対象識別値に対応する保留種別にかかる特別図柄が、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に停止表示中であるかを判定する。その結果、停止表示中であると判定した場合にはステップS630-5に処理を移し、停止表示中ではないと判定した場合にはステップS630-37に処理を移す。
(ステップS630-5)
メインCPU300aは、上記ステップS620-23でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS630-37に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630-7に処理を移す。
(ステップS630-7)
メインCPU300aは、大役抽選の結果を確認する。
(ステップS630-9)
メインCPU300aは、大役抽選の結果がハズレであるかを判定する。その結果、ハズレであると判定した場合にはステップS630-29に処理を移し、ハズレではないと判定した場合にはステップS630-11に処理を移す。
(ステップS630-11)
メインCPU300aは、変動表示中の特別図柄があるかを判定する。その結果、変動表示中の特別図柄があると判定した場合にはステップS631に処理を移し、変動表示中の特別図柄はないと判定した場合にはステップS630-13に処理を移す。
(ステップS631)
メインCPU300aは、図柄強制停止処理を実行する。この図柄強制停止処理については、図42を用いて後述する。
(ステップS630-13)
メインCPU300aは、遊技状態を更新する遊技状態更新処理を行う。ここでは、停止表示中の特別図柄が大当たり図柄である場合に遊技状態を初期状態に設定し、停止表示中の特別図柄が小当たり図柄である場合には、そのまま次の処理に移る。
(ステップS630-15)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630-17)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630-15でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する大役遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、メインRAM300cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、大役遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630-19)
メインCPU300aは、上記ステップS630-15でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630-21)
メインCPU300aは、大役遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630-23)
メインCPU300aは、大役遊技を開始する場合には特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、小当たり遊技を開始する場合には特別遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS630-25)
メインCPU300aは、上記ステップS630-23で更新した特別遊技管理フェーズが「01H」であるか、すなわち、大当たりかを判定する。その結果、特別遊技管理フェーズが「01H」であると判定した場合にはステップS630-27に処理を移し、特別遊技管理フェーズは「01H」ではないと判定した場合には、ステップS630-29に処理を移す。
(ステップS630-27)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から大当たり信号を出力するための大当たり信号出力開始処理を行い、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。この処理により、大役遊技(オープニング)の開始に伴って大当たり信号が出力されることとなる。なお、遊技情報出力端子板312から出力される信号は複数設けられているが、ここでは、所定の大当たり信号についてのみ説明する。
(ステップS630-29)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630-31)
メインCPU300aは、時短終了フラグがオンしているかを判定する。上記したように、時短終了フラグは、時短遊技状態から非時短遊技状態に変更される際の変動開始時に、図39のステップS613-9においてオンされる。すなわち、ここで時短終了フラグがオンしている場合というのは、高確前兆状態における50回目もしくは100回目の変動開始時に、時短抜けによって、普通遊技状態が時短遊技状態から非時短遊技状態に変更された場合である。つまり、ここでは、時短抜け時の変動が終了するときに限り、時短終了フラグがオンしていると判定されることとなる。時短終了フラグがオンしていると判定した場合には、ステップS630-33に処理を移し、時短終了フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS630-37に処理を移す。
(ステップS630-33)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から出力されている大当たり信号を停止するための大当たり信号出力停止処理を行う。すなわち、大当たり信号は、大役遊技中もしくは時短遊技状態中に出力されることとなる。
(ステップS630-35)
メインCPU300aは、時短終了フラグをオフする。
(ステップS630-37)
メインCPU300aは、メインRAM300cに記憶された処理対象識別値が最大(01H)であるかを判定する。その結果、処理対象識別値が最大であると判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、処理対象識別値は最大ではないと判定した場合にはステップS630-39に処理を移す。
(ステップS630-39)
メインCPU300aは、処理対象識別値に01Hを加算し、ステップS630-3に処理を移す。
図42は、同時回し参考例に係る主制御基板300における図柄強制停止処理(ステップS631)を説明するフローチャートである。
(ステップS631-1)
メインCPU300aは、停止表示中(当該)の特別図柄が小当たり図柄であるかを判定する。その結果、小当たり図柄であると判定した場合にはステップS631-3に処理を移し、小当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS631-11に処理を移す。
(ステップS631-3)
メインCPU300aは、処理対象識別値が00Hであるか、つまり、小当たり図柄が停止表示されたのが、第1特別図柄表示器160であるかを判定する。その結果、処理対象識別値が00Hであると判定した場合にはステップS631-11に処理を移し、処理対象識別値は00Hではないと判定した場合にはステップS631-5に処理を移す。
(ステップS631-5)
メインCPU300aは、変動表示中(他方)の特別図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、大当たり図柄であると判定した場合にはステップS631-11に処理を移し、大当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS631-7に処理を移す。
(ステップS631-7)
メインCPU300aは、中断中フラグをオンする。
(ステップS631-9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160における図柄の変動表示を中断する変動中断処理を実行し、当該図柄強制停止処理を終了する。ここでは、変動時間の残り時間や、特別図柄にかかる情報を一時的に所定の記憶領域に退避させる処理を行う。
(ステップS631-11)
メインCPU300aは、図柄が変動表示されている第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162にハズレ図柄を強制停止させる処理を行い、当該図柄強制停止処理を終了する。
上記の処理により、第1特別図柄表示器160に小当たり図柄が停止表示された場合には、第2特別図柄表示器162にハズレ図柄が強制停止表示される。また、第2特別図柄表示器162に小当たり図柄が停止表示された場合、大当たり図柄が第1特別図柄表示器160に最終的に停止表示される変動表示中であれば、第1特別図柄表示器160にハズレ図柄が強制停止表示される。一方、第2特別図柄表示器162に小当たり図柄が停止表示された場合、小当たり図柄またはハズレ図柄が第1特別図柄表示器160に最終的に停止表示される変動表示中であれば、第1特別図柄表示器160における変動表示が一時的に中断されることとなる。
図43は、同時回し参考例に係る主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」、「05H」であった場合に実行される。
(ステップS640-1)
メインCPU300aは、上記ステップS630-19等でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640-3に処理を移す。
(ステップS640-3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640-5)
メインCPU300aは、大入賞口の開放開始(ラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640-7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(「02H」または「06H」)に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図44は、同時回し参考例に係る主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641-1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641-3に処理を移す。
(ステップS641-3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cを通電制御するためのソレノイド制御データ、および、通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641-5)
メインCPU300aは、上記ステップS641-3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電を開始するか、もしくは、通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400-23およびステップS400-25において、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641-7)
メインCPU300aは、上記ステップS641-3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641-9)
メインCPU300aは、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641-5において、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641-11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641-11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図45は、同時回し参考例に係る主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」、「06H」であった場合に実行される。
(ステップS650-1)
メインCPU300aは、上記ステップS641-7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650-5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650-3に処理を移す。
(ステップS650-3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650-7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650-3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650-5)
メインCPU300aは、上記ステップS500-9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650-7に処理を移す。
(ステップS650-7)
メインCPU300aは、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電を停止して大入賞口を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口は閉鎖状態となる。
(ステップS650-9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650-11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(「03H」または「07H」)に更新する。
(ステップS650-13)
メインCPU300aは、大入賞口が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図46は、同時回し参考例に係る主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」、「07H」であった場合に実行される。
(ステップS660-1)
メインCPU300aは、上記ステップS650-9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660-3に処理を移す。
(ステップS660-3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660-9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660-5に処理を移す。
(ステップS660-5)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新する。なお、特別遊技管理フェーズが07Hである場合、すなわち、小当たり遊技の制御中は、小当たり遊技のラウンド遊技回数が「1」であることから、上記ステップS660-3で必ずYESと判定され、当該ステップに処理が移行することはない。
(ステップS660-7)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660-9)
メインCPU300aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660-11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(「04H」または「08H」)に更新する。
(ステップS660-13)
メインCPU300aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図47は、同時回し参考例に係る主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」、「08H」であった場合に実行される。
(ステップS670-1)
メインCPU300aは、上記ステップS660-9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670-3に処理を移す。
(ステップS670-3)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズが「08H」であるか、すなわち、小当たり遊技の終了であるかを判定する。その結果、特別遊技管理フェーズが「08H」であると判定した場合にはステップS670-11に処理を移し、特別遊技管理フェーズは「08H」ではないと判定した場合にはステップS670-5に処理を移す。
(ステップS670-5)
メインCPU300aは、大役遊技終了後の遊技状態を設定するための状態設定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610-29またはステップS610-75で予備領域に設定した遊技状態や高確回数、時短回数をロードし、大役遊技後の遊技状態として各フラグの設定やカウンタ値をセットする。
(ステップS670-7)
メインCPU300aは、上記ステップS670-5において、普通遊技状態が非時短遊技状態に設定されたかを判定する。その結果、非時短遊技状態に設定されたと判定した場合にはステップS670-9に処理を移し、非時短遊技状態に設定されていないと判定した場合にはステップS670-21に処理を移す。
(ステップS670-9)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から出力されている大当たり信号を停止するための大当たり信号出力停止処理を行う。すなわち、大役遊技後に最優位状態に設定される場合には、大役遊技の終了とともに、大当たり信号の出力が停止されることとなる。
(ステップS670-11)
メインCPU300aは、現在の遊技状態が高確前兆状態(高確率遊技状態かつ時短遊技状態)であるかを判定する。その結果、高確前兆状態であると判定した場合にはステップS670-13に処理を移し、高確前兆状態ではないと判定した場合にはステップS670-21に処理を移す。
(ステップS670-13)
メインCPU300aは、停止表示された小当たり図柄が特別図柄Z1であるかを判定する。その結果、特別図柄Z1であると判定した場合にはステップS670-15に処理を移し、特別図柄Z1ではないと判定した場合にはステップS670-21に処理を移す。
(ステップS670-15)
メインCPU300aは、普通遊技状態を非時短遊技状態に変更するべく、時短状態フラグをセットする。これにより、高確前兆状態において特別図柄Z1が決定された場合には、その小当たり遊技の終了時に、遊技状態が最優位状態に変更されることとなる。
(ステップS670-17)
メインCPU300aは、時短回数カウンタをリセットするカウンタリセット処理を行う。
(ステップS670-19)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から出力されている大当たり信号を停止するための大当たり信号出力停止処理を行う。すなわち、特別図柄Z1に当選して小当たり遊技後に最優位状態に設定される場合には、小当たり遊技の終了とともに、大当たり信号の出力が停止されることとなる。
(ステップS670-21)
メインCPU300aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670-23)
メインCPU300aは、高確回数、時短回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670-25)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、図柄の変動表示が再開されることとなる。
図48は、同時回し参考例に係る普通遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、同時回し参考例では、ゲート124への遊技球の通過もしくは普図作動口125への遊技球の入球を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
図48に示すように、メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図49は、同時回し参考例に係る主制御基板300における普通遊技管理処理(ステップS700)を説明するフローチャートである。
(ステップS700-1)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS700-3)
メインCPU300aは、上記ステップS700-1でロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS700-5)
メインCPU300aは、上記ステップS700-3で選択した普通遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS700-7)
メインCPU300aは、普通遊技の制御時間を管理する普通遊技タイマをロードする。
図50は、同時回し参考例に係る主制御基板300における普通図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動待ち処理は、普通遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS710-1)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、カウンタ値が「0」であるか、すなわち、普図保留が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であると判定した場合には当該普通図柄変動待ち処理を終了し、カウンタ値は「0」ではないと判定した場合にはステップS710-3に処理を移す。
(ステップS710-3)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶されている普図保留(当たり決定乱数)を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、第2記憶部~第4記憶部に記憶されている普図保留を、第1記憶部~第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている普図保留を、第0記憶部に転送する。なお、この普通図柄記憶エリアシフト処理においては、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、普図保留が「1」減算したことを示す、普図保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710-5)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された当たり決定乱数をロードし、現在の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブルを選択して普図抽選を行い、その抽選結果を記憶する普通図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS710-7)
メインCPU300aは、上記ステップS710-5の普図抽選の結果に対応する普通図柄停止図柄番号をセーブする。なお、同時回し参考例では、普通図柄表示器168は1つのLEDランプで構成されており、当たりの場合には普通図柄表示器168を点灯させ、ハズレの場合には普通図柄表示器168を消灯させる。ここで決定する普通図柄停止図柄番号は、最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示すものであり、例えば、当たりに当選した場合には、普通図柄停止図柄番号として「0」が決定され、ハズレの場合には、普通図柄停止図柄番号として「1」が決定される。
(ステップS710-9)
メインCPU300aは、現在の遊技状態を確認し、対応する普通図柄変動時間データテーブルを選択してセットする。
(ステップS710-11)
メインCPU300aは、上記ステップS710-3で第0記憶部に転送した当たり決定乱数と、上記ステップS710-9でセットした普通図柄変動時間データテーブルとに基づいて、普通図柄変動時間を決定する。
(ステップS710-13)
メインCPU300aは、上記ステップS710-11で決定した普通図柄変動時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS710-15)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168において、普通図柄の変動表示を開始するために、普通図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。この普通図柄表示図柄カウンタに、カウンタ値として例えば「0」が設定されている場合には普通図柄表示器168が点灯制御され、カウンタ値として「1」が設定されている場合には普通図柄表示器168が消灯制御される。ここでは、普通図柄の変動表示の開始時に所定のカウンタ値が普通図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。
(ステップS710-17)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710-19)
メインCPU300aは、上記ステップS710-7で決定された普通図柄停止図柄番号、すなわち、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づいて、普通図柄指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710-21)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
図51は、同時回し参考例に係る主制御基板300における普通図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動中処理は、普通遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS720-1)
メインCPU300aは、上記ステップS710-13でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS720-9に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS720-3に処理を移す。
(ステップS720-3)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168の点灯時間および消灯時間を計時する普通図柄表示タイマを更新する。具体的には、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS720-5)
メインCPU300aは、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS720-7に処理を移し、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該普通図柄変動中処理を終了する。
(ステップS720-7)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。ここでは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値が、普通図柄表示器168の消灯を示すカウンタ値であった場合には点灯を示すカウンタ値に更新し、普通図柄表示器168の点灯を示すカウンタ値であった場合には消灯を示すカウンタ値に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。これにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間に亘って、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
(ステップS720-9)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS710-7で決定した普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普通図柄表示器168が最終的に点灯もしくは消灯制御され、普図抽選の結果が報知されることとなる。
(ステップS720-11)
メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間を普通遊技タイマにセットする。
(ステップS720-13)
メインCPU300aは、普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS720-15)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
図52は、同時回し参考例に係る主制御基板300における普通図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この普通図柄停止図柄表示処理は、普通遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS730-1)
メインCPU300aは、上記ステップS720-11でセットした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通図柄停止図柄表示処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS730-3に処理を移す。
(ステップS730-3)
メインCPU300aは、普図抽選の結果を確認する。
(ステップS730-5)
メインCPU300aは、普図抽選の結果が当たりであるかを判定する。その結果、当たりであると判定した場合にはステップS730-9に処理を移し、当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS730-7に処理を移す。
(ステップS730-7)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の普図保留に基づく普通遊技管理処理が終了し、普図保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく普通図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS730-9)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通遊技タイマに、タイマ値として普電開放前時間をセーブする。
(ステップS730-11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第1可変始動口120Bの開閉制御が開始されることとなる。
図53は、同時回し参考例に係る主制御基板300における普通電動役物入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放前処理は、普通遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS740-1)
メインCPU300aは、上記ステップS730-9でセットした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。この普通電動役物入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS740-3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
図54は、同時回し参考例に係る主制御基板300における普通電動役物入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS741-1)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における第1可変始動口120Bの可動片120bの開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741-3に処理を移す。
(ステップS741-3)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、普通電動役物ソレノイド120cを通電制御するためのソレノイド制御データ(通電制御データまたは通電停止制御データ)、および、普通電動役物ソレノイド120cの通電時間(ソレノイド通電時間)もしくは通電停止時間(普電閉鎖有効時間=休止時間)であるタイマデータを抽出する。
(ステップS741-5)
メインCPU300aは、上記ステップS741-3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、普通電動役物ソレノイド120cの通電を開始するか、もしくは、普通電動役物ソレノイド120cの通電を停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400-23およびステップS400-25において、普通電動役物ソレノイド120cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS741-7)
メインCPU300aは、上記ステップS741-3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、普通遊技タイマにセーブする。なお、ここで普通遊技タイマにセーブされるタイマ値は、第1可変始動口120Bの1回の最大開放時間となる。
(ステップS741-9)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド120cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS741-5において、普通電動役物ソレノイド120cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS741-11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS741-11)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
図55は、同時回し参考例に係る主制御基板300における普通電動役物入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放制御処理は、普通遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS750-1)
メインCPU300aは、上記ステップS741-7でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS750-5に処理を移し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS750-3に処理を移す。
(ステップS750-3)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS750-7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
上記ステップS750-3において、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS741の処理を実行する。
(ステップS750-5)
メインCPU300aは、上記ステップS530-9で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、第1可変始動口120Bに、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS750-7に処理を移す。
(ステップS750-7)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド120cの通電を停止して第1可変始動口120Bを閉鎖するために必要な普通電動役物閉鎖処理を実行する。これにより、第1可変始動口120Bが閉鎖状態となる。
(ステップS750-9)
メインCPU300aは、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS750-11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
図56は、同時回し参考例に係る主制御基板300における普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口閉鎖有効処理は、普通遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS760-1)
メインCPU300aは、上記ステップS750-9でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS760-3に処理を移す。
(ステップS760-3)
メインCPU300aは、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS760-5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新し、当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図57は、同時回し参考例に係る主制御基板300における普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口終了ウェイト処理は、普通遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS770-1)
メインCPU300aは、上記ステップS760-3でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS770-3に処理を移す。
(ステップS770-3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、普図保留が記憶されている場合には、普通図柄の変動表示が再開されることとなる。次に、演出参考例として、上記した一種遊技機、一種二種遊技機、および、同時回し機において実行可能な具体的な演出や当該演出に係る具体的な処理を説明する。
<演出参考例>
図58は、演出参考例に係るリーチなし変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。上記のように、主制御基板300において大役抽選が行われると、特別図柄の変動表示中、すなわち、特別図柄の変動時間に亘って、大役抽選の結果を報知する変動演出が実行される。この変動演出においては、メイン演出表示部200aにおいて種々の背景画像が表示されるとともに、この背景画像に重畳して、演出図柄210a、210b、210cが表示される。なお、変動演出中は、メイン演出表示部200aに表示される画像に伴って、音声出力装置206から音声が出力されるとともに、演出照明装置204が点灯制御され、また、演出役物装置202が可動制御されるが、ここでは詳細な説明は省略する。
演出参考例に係る変動演出は、リーチなし変動パターン、リーチ変動パターンに大別される。リーチなし変動パターンの変動演出では、メイン演出表示部200aに背景画像(図示を省略)が表示されるとともに、この背景画像に演出図柄210a、210b、210cが重畳して変動表示される。例えば、図58(a)に示すように、大役抽選結果がハズレであったことを示す組み合わせで演出図柄210a、210b、210cが停止表示されているとする。この状態で、新たに特別図柄の変動表示が行われると、当該特別図柄の変動表示の開始に伴って、図58(b)に示すように、3つの演出図柄210a、210b、210cが変動表示(スクロール表示)を開始する。なお、図中下向きの白抜き矢印は、演出図柄210a、210b、210cが高さ方向にスクロール表示されていることを示している。
そして、図58(c)に示すように、まず、演出図柄210aが停止表示され、その後、図58(d)に示すように、演出図柄210aと異なる演出図柄210cが停止表示される。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、図58(e)に示すように、演出図柄210bが停止表示され、このときの3つの演出図柄210a、210b、210cの最終的な停止表示態様によって、大役抽選結果が遊技者に報知される。
図59は、演出参考例に係るノーマルリーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。演出参考例では、リーチ変動パターンが、ノーマルリーチ変動パターン、発展リーチ変動パターン、擬似連続リーチ変動パターンに大別される。ノーマルリーチ変動パターンの変動演出は、リーチなし変動パターンの変動演出と同様に、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始され、図59(a)に示すように、演出図柄210aがまず停止表示される。その後、図59(b)に示すように、演出図柄210aと同一の演出図柄210cが停止表示される。
このように、メイン演出表示部200aにおいて、同一の演出図柄210a、210cが停止表示されるリーチ態様で表示されると、図59(c)に示すように、メイン演出表示部200aにおいて、演出図柄210a、210cに重畳して「リーチ」と表示される。なお、リーチ態様は複数種類設けられており、「1」~「9」のいずれかの数字が記された同一の演出図柄210a、210cが停止表示される。その後、図59(d)に示すように、演出図柄210a、210cの形状を、リーチ態様になる前と異にして変動表示が継続される。そして、図59(e)に示すように、最終的に、演出図柄210a、210cと異なる演出図柄210bが停止表示され、大役抽選の結果がハズレであったことが遊技者に報知される。
図60は、演出参考例に係るハズレ時の発展リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図であり、図61は、演出参考例に係る大当たり時の発展リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。発展リーチ変動パターンの変動演出は、図60(a)~(d)および図61(a)~(d)に示すように、ノーマルリーチ変動パターンの変動演出と同様に、メイン演出表示部200aにおいて、演出図柄210a、210cがリーチ態様で表示され、その後、所定の発展画像(動画)が再生表示されるリーチ発展演出が実行される。このリーチ発展演出では、例えば、図60(e)および図61(e)に示すように、メイン演出表示部200aにミッションが表示されるとともに、図60(f)、(g)および図61(f)、(g)に示すように、ミッションの達成に向けた画像が表示される。
ここで、リーチ発展演出用の発展画像は、ハズレパターンと大当たりパターンとに大別され、ハズレパターンの発展画像では、図60(h)に示すように、ミッションの失敗を示す画像が最終的に表示され、その後、図60(i)に示すように、演出図柄210a、210b、210cがハズレを報知する組み合わせで停止表示される。一方、大当たりパターンの発展画像では、図61(h)に示すように、ミッションの成功を示す画像が最終的に表示され、その後、図61(i)に示すように、演出図柄210a、210b、210cが大当たりを報知する組み合わせで停止表示される。
なお、リーチ発展演出は、例えば、上記のように、ミッションに挑む内容の発展画像が表示されるミッション演出と、味方キャラクタと敵キャラクタとが対戦する発展画像が表示されるバトル演出と、が設けられている。そして、ミッション演出は、ミッションの内容を異にする複数の実行パターンが設けられており、バトル演出は、登場キャラクタや対戦方法を異にする複数の実行パターンが設けられている。また、上記のように、ミッション演出の実行パターンは、ミッションを達成する大当たりパターンと、ミッションに失敗するハズレパターンとに大別されるが、バトル演出の実行パターンも同様に、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する大当たりパターンと、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するハズレパターンとに大別される。
大当たりパターンとハズレパターンとは、演出の終盤までは同一内容で構成されており、最終的に味方キャラクタが勝利するか敗北するか、あるいは、ミッションを達成するか否かといった点を異にしている。したがって、リーチ発展演出中は、変動演出の終盤まで、大役抽選の結果を遊技者が識別することができず、遊技者に大当たりの期待感が付与されることとなる。
なお、大当たりパターンは、大役抽選の結果が大当たりであった場合にのみ選択され、ハズレパターンは、大役抽選の結果がハズレであった場合にのみ選択される。ただし、1回の変動演出において、リーチ発展演出が2回実行されることもあり、この場合には、1回目のリーチ発展演出がハズレパターンで実行され、2回目のリーチ発展演出が、ハズレパターンまたは大当たりパターンで実行される。以下に、1回の変動演出において、リーチ発展演出が2回実行される場合の演出の流れについて説明する。
図62は、演出参考例に係るリーチ発展演出が2回実行される場合の変動演出の一例を説明する図である。例えば、演出図柄210a、210cがリーチ態様で表示された後、図62(a)、(b)に示すように、ミッション演出が実行されたとする。ここまでは、1回の変動演出においてリーチ発展演出が1回のみ実行される場合と相違はないが、ミッションを達成できなかったことが報知された直後に、図62(c)に示すように、メイン演出表示部200aに「REACH UP」と表示される。
その後、メイン演出表示部200aには、図62(d)に示すように、バトル演出用の発展画像が表示されており、2回目のリーチ発展演出が開始される。このバトル演出用の発展画像は、味方キャラクタと敵キャラクタとが対戦する内容となっており、大当たり当選時には、図62(e)に示すように、最終的に味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するとともに、図62(f)に示すように、演出図柄210a、210b、210cが大当たりを報知する組み合わせで停止表示される。一方、ハズレ時には、図62(g)に示すように、最終的に味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するとともに、図62(h)に示すように、演出図柄210a、210b、210cがハズレを報知する組み合わせで停止表示される。
図63は、演出参考例に係る擬似連続リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。擬似連続リーチ変動パターンの変動演出は、図63(a)に示すように、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始されると、図63(b)に示すように、演出図柄210a、210b、210cが、予め設けられた複数種類の擬似態様のうちのいずれかで仮停止表示される。この擬似態様は、例えば、同一の演出図柄210a、210bと、これら演出図柄210a、210bよりも、「2」大きな数字が記された演出図柄210cとが仮停止表示されるものである。
演出図柄210a、210b、210cが擬似態様で仮停止表示されると、図63(c)に示すように、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が再開される。つまり、擬似態様は、演出図柄210a、210b、210cの再変動表示を示すものと言える。その後、図63(d)に示すように、演出図柄210a、210b、210cが、再び擬似態様で仮停止表示される。
そして、図63(e)に示すように、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が再開されると、図63(f)に示すように、演出図柄210a、210cがリーチ態様で表示され、以後、図63(g)~(i)に示すように、発展リーチ変動パターンと同様にリーチ発展演出が実行され、大役抽選の結果が遊技者に報知される。
このように、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出は、演出図柄210a、210cがリーチ態様となるまでの内容が、発展リーチ変動パターンの変動演出と異なっており、リーチ態様となった後は、発展リーチ変動パターンと同様に変動演出が進行されることとなる。
なお、擬似連続リーチ変動パターンにおいて、リーチ態様となるまでの演出図柄210a、210b、210cの変動表示パターンは複数パターン設けられており、変動表示パターンごとに、演出図柄210a、210b、210cの仮停止表示の回数、換言すれば、演出図柄210a、210b、210cの変動表示回数が異なっている。この変動表示パターンは、変動モードコマンドによって決定され、演出図柄210a、210b、210cの仮停止表示(変動表示)の回数が多くなるほど、最終的に大当たりの当選が報知される可能性(以下「信頼度」という)が高くなるように、大当たり当選時およびハズレ時における変動モードコマンドの選択比率が設定されている。
具体的には、大役抽選の結果が大当たりであった場合には、変動表示回数の多い変動モードコマンドの選択比率が、変動表示回数の少ない変動モードコマンドの選択比率よりも高く設定されており、大役抽選の結果がハズレであった場合には、変動表示回数の少ない変動モードコマンドの選択比率が、変動表示回数の多い変動モードコマンドの選択比率よりも高く設定されている。
また、主制御基板300においては、擬似連続リーチ変動パターンの信頼度が、発展リーチ変動パターンの信頼度よりも高くなるように設定されている。したがって、演出図柄210a、210b、210cの仮停止表示(変動表示)の回数によって信頼度が示唆されることとなり、遊技者は、演出図柄210a、210b、210cがより多く仮停止表示(変動表示)されることを期待しながら、演出の行方を見守ることとなる。
上記した変動演出の実行パターンは、主制御基板300で決定された変動パターンコマンドに基づいて、副制御基板330において決定、実行制御される。つまり、変動演出の実行パターンは、主制御基板300と副制御基板330とで協働して決定されると言える。
図64は、演出参考例に係る変動演出決定テーブルを説明する図であり、図64(a)には前半変動演出決定テーブルを示し、図64(b)には後半変動演出決定テーブルを示す。上記したように、主制御基板300において大役抽選が行われると、大役抽選の結果に基づいて、変動パターンコマンドが決定され、決定された各コマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、変動モードコマンドを受信すると、0~249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、前半変動演出決定テーブルを参照して、取得した演出乱数と、受信した変動モードコマンドとに基づいて、前半の変動演出の実行パターンを決定する。また、変動パターンコマンドを受信すると、0~249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、後半変動演出決定テーブルを参照して、取得した演出乱数と、受信した変動パターンコマンドとに基づいて、後半の変動演出の実行パターンを決定する。なお、図64においては、前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルの一部のみを抽出して示している。
図64に示すように、前半変動演出決定テーブルによれば、変動モード番号(変動モードコマンド)ごとに、前半の変動演出の実行パターンについての選択比率がそれぞれ設定され、後半変動演出決定テーブルによれば、変動パターン番号(変動パターンコマンド)ごとに、後半の変動演出の実行パターンについての選択比率がそれぞれ設定されている。そして、決定された前半および後半の変動演出の実行パターンを組み合わせて実行することで、1回の変動演出が実行されることとなる。
リーチなし変動パターンの変動演出は、前半の実行パターンとして、前半の変動演出を実行しないことを示す「なし」が決定され、後半の実行パターンとして、リーチなし変動パターンに対応する「ノーマルハズレ1」、「ノーマルハズレ2」、「特殊ハズレ1」、「特殊ハズレ2」が決定された場合に実行される。例えば、前半の変動演出が実行されないことを示す「01H」の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信すると、副制御基板330では、必ず、前半の実行パターンとして「なし」が決定される。また、このとき、同時に受信し得る変動パターンコマンドには、「ノーマルハズレ1」、「ノーマルハズレ2」、「特殊ハズレ1」、「特殊ハズレ2」のいずれかのみが決定されるように、後半変動演出決定テーブルにおいて選択比率の設定がなされている。したがって、前半の実行パターンとして「なし」が決定され、後半の実行パターンとして「ノーマルハズレ1」、「ノーマルハズレ2」、「特殊ハズレ1」、「特殊ハズレ2」が決定されることで、変動演出の実行パターンは、上記のリーチなし変動パターンに決定されることとなる。
一方、リーチ変動パターンの変動演出は、前半の実行パターンとして「なし」以外が決定され、後半の実行パターンとして、いずれかのリーチ発展演出(図中、発展1~5で示す)が決定された場合に実行される。換言すれば、メイン演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=01H以外の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信しており、発展1~5のいずれかが決定される変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを受信していることとなる。
ここで、図64(a)において、前半の実行パターンにおける「ノーマルリーチ1」や「ノーマルリーチ2」等は、それぞれ、ノーマルリーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄210a、210b、210cがリーチ態様になるまで、より詳細には、リーチ発展演出が開始されるまでの、メイン演出表示部200aに表示される背景画像や演出図柄210a、210b、210cの変動表示パターンを示している。これらの画像パターンは、変動モード番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されており、例えば、「ノーマルリーチ1」が決定されると、図59(a)~(d)に示す画像がメイン演出表示部200aに表示されることとなる。
また、図64(a)において、前半の実行パターンにおける「擬似2a」等は、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出のうち、リーチ発展演出が開始されるまでの、メイン演出表示部200aに表示される主変動演出画像の表示パターン、すなわち、演出図柄210a、210b、210cが変動表示される図柄表示演出の実行パターンを示している。例えば、「擬似2a」は、演出図柄210a、210b、210cの変動表示回数が2回である「擬似2」の擬似連続リーチ変動パターンであって、主変動演出画像が表示パターンaであることを示している。また、「擬似3b」は、演出図柄210a、210b、210cの変動表示回数が3回である「擬似3」の擬似連続リーチ変動パターンであって、主変動演出画像が表示パターンbであることを示している。
なお、図64に示す前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルにおいては、リーチなし変動パターンおよびノーマルリーチ変動パターンの変動演出は、大役抽選の結果がハズレであった場合にのみ実行されるように、選択比率の設定がなされている。また、発展リーチ変動パターンおよび擬似連続リーチ変動パターンは、ハズレ時および大当たり時の双方で決定されるが、発展リーチ変動パターンは、擬似連続リーチ変動パターンよりも、ハズレ時の選択比率が高く、大当たり時の選択比率が低く設定されている。このように、ハズレ時と大当たり時とで選択比率を設定することにより、擬似連続リーチ変動パターンは、発展リーチ変動パターンよりも、信頼度が高く設定されることとなる。
さらに、擬似連続リーチ変動パターンの中でも、擬似回数が多くなるほど、大当たり時の選択比率が高く、ハズレ時の選択比率が低く設定されており、擬似回数が多くなるほど、信頼度が高くなるように設定がなされている。
以上のように、変動演出決定テーブルにより、変動演出の大まかな流れが決定されるが、変動演出の開始時には、変動モードコマンドまたは変動パターンコマンドに基づいて、変動演出を構成するさまざまな要素演出の実行可否および実行パターンがさらに決定される。ここで、要素演出というのは、例えば、上記のように、メイン演出表示部200aにおける演出図柄210a、210b、210cの変動表示や、リーチ発展演出でメイン演出表示部200aに表示される発展画像、さらには、演出役物装置202を可動させる演出等、変動演出を構成する全ての演出をいう。実施例では、変動演出を構成する要素演出として、変動演出中のさまざまなタイミングで予告演出(示唆演出)が実行される。
この予告演出というのは、変動演出の開始時や、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出における演出図柄210a、210b、210cの再変動表示時、さらには、リーチ発展演出中等に、メイン演出表示部200aに所定の画像を表示したり、所定のタイミングで演出役物装置202を可動したりする演出であり、予告演出ごとに、その実行可否や実行パターンが決定される。各予告演出には、それぞれ実行パターンが複数種類設けられ、複数種類の実行パターンそれぞれについて、変動パターンコマンドや変動モードコマンドごとに、換言すれば、大当たりの当選可否ごとに選択比率が設定され、この選択比率によって、実行パターンごとに期待値が設定されている。
以上説明したように、副制御基板330においては、変動パターンコマンドを受信すると、変動演出の実行パターンや各要素演出の実行可否、実行パターンが決定され、特別図柄の変動表示中に変動演出が実行されることとなる。このように、変動演出は、1回の特別図柄の変動表示に対して1回行われるが、実施例では、複数回の特別図柄の変動表示に跨る演出も実行される。
図65は、演出参考例に係る保留表示演出の一例を説明する図である。メイン演出表示部200aの下部には保留表示領域211が設けられる。図58~図63では図示を省略したが、保留表示領域211は、変動演出中や遊技の待機中もメイン演出表示部200aに常時表示されている。そして、変動演出中は、この保留表示領域211において保留表示演出が行われる。保留表示演出では、大役抽選の際に処理領域(第0記憶部)に読み出された保留を示す当該保留表示212a、第1特図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶されている保留をそれぞれ示す、第1保留表示212b、第2保留表示212c、第3保留表示212d、第4保留表示212eが保留表示領域211に表示される。なお、以下では、当該保留表示212aおよび第1保留表示212b~第4保留表示212eを総称して、保留表示212と呼ぶ。
例えば、特別図柄の変動表示中であって、しかも、メインRAM300cに4つの特1保留が記憶されている場合には、図65(a)に示すように、当該保留表示212a、第1保留表示212b~第4保留表示212eの合計5つの保留表示212が保留表示領域211に表示される。そして、この状態から、特別図柄の変動表示が終了し、第1記憶部に記憶されている特1保留が処理領域(第0記憶部)に読み出されて大役抽選が行われるとともに、メインRAM300cの保留シフト処理が実行されると、図65(b)に示すように、当該保留表示212aが消去されるとともに、第1保留表示212b~第4保留表示212eが1つ左に移動表示される。また、さらにこの状態から次なる特1保留が読み出されると、図65(c)に示すように、さらに各保留表示212が移動表示される。このように、保留表示演出は、メインRAM300cに記憶されている特1保留数を遊技者に報知する演出となっている。
また、保留表示212の表示パターンは複数設けられており、表示パターンごとに表示色を異ならせている。主制御基板300においては、保留が記憶されたときに取得時演出判定処理(ステップS536)が実行され、新たに記憶された保留が第0記憶部に読み出された際に決定される変動情報を示す先読み指定コマンドを副制御基板330に送信する。副制御基板330においては、先読み指定コマンドを受信すると、当該受信コマンドに基づいて、新たに記憶された保留に対応する保留表示の表示パターンを決定する。このとき、先読み指定コマンドごとに、つまり、新たに記憶された保留が大役抽選で読み出された際に決定される変動情報ごとに、各表示パターンの選択比率が設定されている。つまり、大当たりの当選可否や、変動演出の実行パターンに応じて各表示パターンの選択比率が設定されていることから、保留表示212の表示パターンによって、大当たりの信頼度(期待値)が示唆されることとなる。
図66(a)は最終保留表示パターン決定テーブルを説明する図であり、図66(b)は1つ前保留表示パターン決定テーブルを説明する図である。上記したように、主制御基板300における取得時演出判定処理では、新たに記憶された保留が読み出された際に決定される変動モード番号および変動パターン番号を示す先読み指定コマンドを副制御基板330に送信する。つまり、先読み指定コマンドは、保留が読み出されたときに決定される変動モード番号および変動パターン番号を副制御基板330に伝達するコマンドである。最終保留表示パターン決定テーブルによれば、先読み指定コマンド(変動パターン番号)ごとに、保留表示212の表示パターンの選択比率がそれぞれ設定されており、先読み指定コマンドを受信すると、保留表示212の最終の表示パターン、すなわち、当該保留表示212aの最終的な表示パターンが決定される。
図66(a)に示す最終保留表示パターン決定テーブルによれば、「デフォルト(白)」、「点滅」、「青」、「黄」、「緑」、「黒」「赤」、「プレミア(虹)」の8種類の表示パターンのいずれかが決定される。そして、当該保留表示212aの最終的な表示パターンが決定されると、それ以前に表示される保留表示212の表示パターンが、図66(b)に示す1つ前保留表示パターン決定テーブルを参照して決定される。この1つ前保留表示パターン決定テーブルによれば、保留表示212の表示パターンごとに、移動表示前に表示する保留表示212の表示パターンの選択比率が設定されている。
例えば、主制御基板300において、第1特図保留記憶領域の第2記憶部に保留が記憶された場合に、最終保留表示パターン決定テーブルを参照して、当該保留表示212aの最終的な表示パターンが決定されたとする。この場合には、次に、第1保留表示212bの表示パターンを、1つ前保留表示パターン決定テーブルを参照して決定する。このとき、第1保留表示212bの表示パターンは、先に決定された当該保留表示212aの最終的な表示パターンに基づいて決定される。例えば、当該保留表示212aの最終的な表示パターンが「青」であった場合、1つ前保留表示パターン決定テーブルによれば、第1保留表示212bの表示パターンとして、「点滅」が200/250の確率で決定され、「青」が50/250の確率で決定され。
このようにして、第1保留表示212bの表示パターンが決定されると、次に、先に決定された第1保留表示212bの表示パターンに基づいて、再び、1つ前保留表示パターン決定テーブルを参照して、第2保留表示212cの表示パターンが決定される。
以上のように、保留が記憶されると、まず、当該保留表示212aの最終的な表示パターンが決定され、その後、決定された当該保留表示212aの最終的な表示パターンに基づいて、第1保留表示212bの表示パターンが決定される等、表示順序を逆方向に遡るように、表示パターンが順次決定されることとなる。なお、1つ前保留表示パターン決定テーブルによれば、先に決定されている保留表示212の表示パターンと同じか、もしくは、信頼度の低い表示パターンのみが決定されるように、選択比率が設定されている。
上記のように、保留表示演出では、保留表示212について、所定の遊技利益の付与に対する期待値が異なる複数の表示パターンが設けられている。そして、保留表示212は、メイン演出表示部200aに最初に表示されてから最終的に消去されるまでの間、1の表示パターンで表示される場合もあれば、表示期間中に表示パターンが変化する場合もある。
演出参考例において、保留表示212の表示パターンの変化が生じるタイミングは、新たに記憶された特1保留(以下、対象保留ともいう)が、第1保留表示212b~第3保留表示212dに移動表示されたタイミングと、対象保留に係る対象変動演出中とに大別される。
次に、上記の変動演出を実行するための副制御基板330における処理について説明する。なお、以下では、副制御基板330における処理のうち、変動演出と関係のない処理については説明を省略する。
(副制御基板330のサブCPU初期化処理)
図67は、演出参考例に係る副制御基板330のサブCPU初期化処理(S1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000-1)
サブCPU330aは、電源投入に応じて、サブROM330bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM330cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000-3)
次に、サブCPU330aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000-3の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板330のサブタイマ割込み処理)
図68は、演出参考例に係る副制御基板330のサブタイマ割込み処理(S1100)を説明するフローチャートである。副制御基板330には、所定の周期(1秒間に30回)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU330aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100-1)
サブCPU330aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100-3)
サブCPU330aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100-5)
サブCPU330aは、副制御基板330で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該副制御基板330のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
サブCPU330aは、サブRAM330cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板330においては、主制御基板300からコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理が行われ、主制御基板300から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1100-7)
サブCPU330aは、タイムテーブルを参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。ここでは、タイムテーブルにセットされたタイムデータに基づいて、各種のフラグをオン、オフしたり、あるいは、各演出デバイスにコマンドを送信したりすることで、変動演出や大役演出をはじめとする各演出の実行を制御することとなる。
(ステップS1100-9)
サブCPU330aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
図69は、上記コマンド解析処理のうち、先読み指定コマンドを受信した際に実行される演出参考例に係る先読み指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、先読み指定コマンド(先読み指定変動パターンコマンド)は、主制御基板300において、取得時演出判定処理(図30のステップS536-11)でセットされた後、サブコマンド送信処理(図20のステップS100-65)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1210-1)
サブCPU330aは、まず、受信した先読み指定コマンドを解析する。
(ステップS1210-3)
サブCPU330aは、上記ステップS1210-1の解析結果に基づいて、事前判定情報を記憶する。なお、副制御基板330のサブRAM330cには、主制御基板300の第1特図保留記憶領域に対応する第1事前判定情報記憶部と、第2特図保留記憶領域に対応する第2事前判定情報記憶部とが設けられている。第1事前判定情報記憶部は第1記憶部~第4記憶部の4つの記憶部を備えている。これら第1事前判定情報記憶部の第1記憶部~第4記憶部は、第1特図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部にそれぞれ対応している。同様に、第2事前判定情報記憶部は第1記憶部~第4記憶部の4つの記憶部を備えており、これら第2事前判定情報記憶部の第1記憶部~第4記憶部は、第2特図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部にそれぞれ対応している。ここでは、主制御基板300の第1特図保留記憶領域または第2特図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部のうち、新たに保留が記憶された記憶部に対応する記憶部に事前判定情報が記憶される。
(ステップS1210-5)
サブCPU330aは、保留表示212の最終の表示パターンを決定する最終保留表示パターン決定処理を行う。ここでは、受信した先読み指定コマンドに基づき、最終保留表示パターン決定テーブル(図66(a))を参照し、当該保留表示212aの最終の表示パターンを決定して記憶する。
(ステップS1210-7)
サブCPU330aは、保留が記憶された記憶部に基づいて、保留表示212の表示パターンを決定する回数、すなわち保留表示212の変化タイミングを導出し、導出した回数だけ、1つ前保留表示パターン決定テーブル(図66(b))を参照して、保留表示212の表示パターンを決定する。そして、決定した保留表示212の表示パターン情報を所定の記憶部に記憶し、ステップS1210-9に処理を移す。
(ステップS1210-9)
サブCPU330aは、上記ステップS1210-5およびステップS1210-7の決定に基づいて、保留表示212の表示を開始させる保留表示開始処理を行い、当該先読み指定コマンド受信処理を終了する。これにより、保留が記憶されたときに、対応する保留表示212の表示が開始されることとなる。
図70は、演出参考例に係る上記コマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した際に実行される変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動パターンコマンドは、主制御基板300において、特別図柄変動番号決定処理(図38のステップS612-19)でセットされた後、サブコマンド送信処理(図20のステップS100-65)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1220-1)
変動パターンコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動パターンコマンドを解析して、記憶する。
(ステップS1220-3)
サブCPU330aは、上記ステップS1000-3で更新された演出乱数(0~249)を取得し、当該取得した演出乱数および上記ステップS1220-1における解析結果に基づいて、後半の変動演出の実行パターンを決定、記憶する。
(ステップS1220-5)
サブCPU330aは、受信した変動モードコマンドを解析して、記憶する。
(ステップS1220-7)
サブCPU330aは、上記ステップS1000-3で更新された演出乱数(0~249)を取得し、当該取得した演出乱数および上記ステップS1220-5における解析結果に基づいて、前半の変動演出の実行パターンを決定、記憶する。
(ステップS1220-9)
サブCPU330aは、上記ステップS1000-3で更新された演出乱数(0~249)を予告演出ごとに取得し、当該取得した演出乱数および上記ステップS1220-1、ステップS1220-5における解析結果に基づいて、各予告演出決定テーブルを参照して、各予告演出の実行有無ならびに実行パターンを決定、記憶する。
(ステップS1220-11)
サブCPU330aは、事前判定情報記憶部に記憶されている事前判定情報をシフトするシフト処理を実行する。ここでは、特1保留に基づく変動演出を開始する場合には、第1事前判定情報記憶部の第4記憶部~第2記憶部に記憶されている事前判定情報を、それぞれ第1事前判定情報記憶部の第3記憶部~第1記憶部にシフトし、特2保留に基づく変動演出を開始する場合には、第2事前判定情報記憶部の第4記憶部~第2記憶部に記憶されている事前判定情報を、それぞれ第2事前判定情報記憶部の第3記憶部~第1記憶部にシフトする。
(ステップS1220-13)
サブCPU330aは、保留表示212を移動表示させる保留表示シフト処理を行う。また、ここでは、保留表示212の表示パターンが変化する場合には、所定のタイミングで表示パターンを変化させるための実行データをセットする。
(ステップS1220-15)
サブCPU330aは、上記各ステップの決定に基づいてタイムテーブルのタイムデータをセットして、当該変動パターンコマンド受信処理を終了する。なお、ここでセットされたタイムテーブルに基づき、上記ステップS1100-7において、変動演出用の画像をメイン演出表示部200aに表示する処理や、音声出力処理、演出照明装置204の点灯制御処理等の演出実行制御がなされることとなる。
<実施例>
次に、本発明の実施例を説明する。なお、以下では、上記の参考例からの変更点について説明する。以下に説明する実施例において、特に断りのない場合は、上記の参考例と同じであり、上記の参考例と同一の構成ならびに処理については、参考例と同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図71は、実施例に係る遊技機100の正面図である。実施例に係る遊技機100は、第1遊技領域116aに進入した遊技球が入球可能な位置に配された第1始動口120と、第2遊技領域116bに進入した遊技球が入球可能な2つの第2始動口122と、を備える。2つの第2始動口122の機能は同じであり、いずれの第2始動口122に遊技球が入球した場合にも、同様に、賞球として1つの遊技球が払い出されるとともに、特2保留が取得され得る。以下では、第2遊技領域116bにおいて、相対的に上方に位置する第2始動口122を上方の第2始動口122と呼び、相対的に下方に位置する第2始動口122を下方の第2始動口122と呼ぶ。
図72は、第2遊技領域116bの部分拡大図である。下方の第2始動口122は、第2遊技領域116bの最下部近傍に配されている。第2遊技領域116bには、後述するさまざまな入賞口が設けられているが、いずれの入賞口にも入球せずに、第2遊技領域116bの最下部に到達した遊技球は、その殆ど全てが、下方の第2始動口122に入球する。
また、第2遊技領域116bには、普通電動入賞口123が設けられている。普通電動入賞口123は、上部が開口しており、この開口に可動片123bが設けられている。可動片123bは、遊技盤108の前後方向に出没可能であり、通常、遊技盤108の正面側に突出した閉位置に保持されている。可動片123bが閉位置に保持された状態では、普通電動入賞口123の開口が閉鎖され、普通電動入賞口123への遊技球の入球が不可能となる。
一方、上記の同時参考例と同様に、普通遊技において当たりに当選すると、可動片123bが遊技盤108の背面側に没入した開位置に移動する。可動片123bが開位置に移動すると、普通電動入賞口123の開口が開放され、普通電動入賞口123への遊技球の入球が可能となる。上方の第2始動口122は、普通電動入賞口123内に設けられており、普通電動入賞口123に入球した遊技球は、全て、上方の第2始動口122に入球する。
なお、可動片123bは、遊技機100の正面視において、左端が右端よりも僅かに上方に位置するように傾斜している。可動片123bが閉位置にあるとき、第2遊技領域116bを流下する遊技球は、可動片123b上に落下する。可動片123b上に落下した遊技球は、可動片123b上をゆっくりと転動する。この間に可動片123bが開位置に移動すると、可動片123b上の遊技球が、普通電動入賞口123に入球する。
可動片123b上を遊技球が転動している時間は、例えば、1~3秒程度であり、この間に可動片123bが開位置に移動しない場合、可動片123b上を転動する遊技球は、可動片123bの右側から、さらに第2遊技領域116bを下方に流下する。
そして、普通電動入賞口123と下方の第2始動口122との間には、大入賞口126が設けられている。実施例に係る遊技機100では、1つの大入賞口126が設けられている。この大入賞口126には、開閉扉126bが開閉可能に設けられており、開閉扉126bが閉鎖された状態では、大入賞口126への遊技球の入球が不可能となる。これに対して、開閉扉126bが開放された状態では、大入賞口126への遊技球の入球が可能となる。
図73は、大入賞口126の内部構成を説明する図である。第2遊技領域116bには、遊技盤108の正面側に突出する構造物126xが設けられている。この構造物126xは、上部に開口が形成されており、この開口が大入賞口126となる。構造物126xの上部には、開閉扉126bが設けられており、通常、図73(a)に示すように、開閉扉126bは、大入賞口126を閉鎖する閉状態に維持されている。
開閉扉126bは、遊技機100の上方に臨むようにして、第2遊技領域116bに突出している。したがって、開閉扉126bが閉状態に維持されている場合には、第2遊技領域116bを流下する遊技球が、開閉扉126b上を転動することとなる。ここで、閉状態に維持された開閉扉126bは、遊技機100の左側が右側よりも僅かに低い位置になるように傾斜している。そのため、開閉扉126bが閉状態にあるときには、図73(a)に矢印で示すように、開閉扉126b上に落下した遊技球が、開閉扉126b上を右方から左方へとゆっくりと転動することになる。
そして、大役遊技が実行されると、開閉扉126bは、大入賞口126を開放する開状態に変移する。ここで、開閉扉126bは、図73(b)に示すように、不図示のアクチュエータ(ソレノイド)により、遊技盤108に形成された孔から、遊技機100の前後方向に出没する。
通常はアクチュエータが未通電状態に維持されており、開閉扉126bは遊技盤108の孔よりも正面側に突出した位置に保持され、大入賞口126を閉鎖している。そして、アクチュエータが通電されると、図73(b)に示すように、開閉扉126bは、遊技盤108の孔よりも背面側に没入した位置に保持され、大入賞口126が開放される。このように、大入賞口126が開放された状態では、遊技球が大入賞口126に入球する。
そして、大入賞口126の内部には、導出路126dが設けられている。大入賞口126の底部は、大入賞口126に入球した遊技球が導出路126dに導かれるように傾斜している。そして、導出路126dには、遊技球が通過可能な孔からなる確変領域140aおよび非確変領域140dが設けられており、大入賞口126に入球した遊技球が、確変領域140aおよび非確変領域140dのいずれかを通過して、遊技盤108の背面側に排出されるように構成されている。
そして、大入賞口126には、確変領域140aおよび非確変領域140dを開閉する可動部材140bが設けられている。この可動部材140bは、その可動(スライド)によって、確変領域140aへの遊技球の進入を可能とする状態と、確変領域140aへの遊技球の進入を不可能とする状態とに切り換える。より詳細には、可動部材140bが、図73(c)に示す位置に変移すると、非確変領域140dが可動部材140bによって塞がれ、遊技球は確変領域140aを通過可能となる。
一方、可動部材140bが、図73(d)に示す位置に変移すると、確変領域140aが可動部材140bによって塞がれ、遊技球は非確変領域140dを通過可能となる。詳しくは後述するが、大役遊技の所定のラウンド遊技(以下、特定ラウンド遊技と呼ぶ)中に確変領域140aに遊技球が進入した場合には、当該大役遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定され、特定ラウンド遊技中に確変領域140aに遊技球が進入しなかった場合には、当該大役遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定される。
図72に戻り、普通電動入賞口123の上方には、ゲート124が設けられている。また、第2遊技領域116bには、第1非電入賞装置127および第2非電入賞装置129が設けられている。第1非電入賞装置127は、第1非電入賞口127aと、第1非電入賞口127aを開閉する可動片127bとを備え、第2非電入賞装置129は、第2非電入賞口129aと、第2非電入賞口129aを開閉する可動片129bとを備える。
可動片127bは、上方の第2始動口122に入球した遊技球により開状態に変移し、第1非電入賞口127aに2つの遊技球が入球することにより、閉状態に変移する。同様に、可動片129bは、上方の第2始動口122に入球した遊技球により開状態に変移し、第2非電入賞口129aに2つの遊技球が入球することにより、閉状態に変移する。
図74は、第1非電入賞装置127および第2非電入賞装置129を説明する図である。図74、および、以下に説明する図75、図76では、遊技盤108の正面側から見た、遊技盤108の背面側の構造を実線で示しており、遊技盤108の前面側の構造を破線で示している。また、図74には、第1非電入賞装置127および第2非電入賞装置129の閉状態を示す。遊技盤108の背面には、遊技球落下通路144が設けられている。上方の第2始動口122に入球した遊技球は、全て、遊技球落下通路144に導かれる。遊技球落下通路144は、上方の第2始動口122から下方に延在しており、上方の第2始動口122に入球した遊技球は、遊技盤108の背面側において、遊技球落下通路144を自重により下方に落下する。
第1非電入賞装置127は、上記の第1非電入賞口127aおよび可動片127bに加えて、衝突板127c、歯車機構127d、揺動板127e、係止部材127f、付勢部材127gを含む。衝突板127cは、遊技球落下通路144内に設けられ、上方の第2始動口122から落下する遊技球が衝突する。
歯車機構127dは、互いに噛合された3つのギアを備えている。ここでは、歯車機構127dを構成する3つのギアについて、図74の左側から順に、第1ギア、第2ギア、第3ギアと呼ぶ。第1ギアの回転軸には、衝突板127cが取り付けられている。第1ギアと衝突板127cとは一体回転する。
また、第3ギアの回転軸には、揺動板127eが設けられている。第3ギアの回転軸は、遊技盤108を貫通し、遊技盤108の前面側まで延在している。そして、第3ギアの回転軸のうち、遊技盤108よりも前面側に突出した部位に、可動片127bが取り付けられている。したがって、第3ギア、揺動板127eおよび可動片127bは、一体回転する。第3ギアの回転軸は、第1非電入賞口127aの左下方に設けられており、第3ギアの回転軸の右側に、間隙を維持して係止部材127fが設けられている。
係止部材127fは、図中、右端を軸に揺動可能に設けられている。また、係止部材127fには、例えば引張ばねで構成される付勢部材127gが取り付けられている。係止部材127fは、通常、付勢部材127gにより、図74に示すように、大凡、水平方向に保持されている。
また、第2非電入賞装置129は、第1非電入賞装置127の下方に設けられている。第2非電入賞装置129は、上記の第2非電入賞口129aおよび可動片129bに加えて、衝突板129c、歯車機構129d、揺動板129e、係止部材129f、付勢部材129gを含む。衝突板129cは、遊技球落下通路144内に設けられ、上方の第2始動口122から落下する遊技球が衝突する。
歯車機構129dは、互いに噛合された3つのギアを備えている。ここでは、歯車機構129dを構成する3つのギアについて、図74の左側から順に、第1ギア、第2ギア、第3ギアと呼ぶ。第1ギアの回転軸には、衝突板129cが取り付けられている。第1ギアと衝突板129cとは一体回転する。
また、第3ギアの回転軸には、揺動板129eが設けられている。第3ギアの回転軸は、遊技盤108を貫通し、遊技盤108の前面側まで延在している。そして、第3ギアの回転軸のうち、遊技盤108よりも前面側に突出した部位に、可動片129bが取り付けられている。したがって、第3ギア、揺動板129eおよび可動片129bは、一体回転する。第3ギアの回転軸は、第2非電入賞口129aの左下方に設けられており、第3ギアの回転軸の右側に、間隙を維持して係止部材129fが設けられている。
係止部材129fは、図中、右端を軸に揺動可能に設けられている。また、係止部材129fには、例えば引張ばねで構成される付勢部材129gが取り付けられている。係止部材129fは、通常、付勢部材129gにより、図74に示すように、大凡、水平方向に保持されている。
図75は、第1非電入賞装置127および第2非電入賞装置129の動作を説明する第1の図であり、図76は、第1非電入賞装置127および第2非電入賞装置129の動作を説明する第2の図である。上方の第2始動口122に入球した遊技球は、遊技球落下通路144を落下する過程で、衝突板127c、129cに衝突する。衝突板127c、129cに遊技球が衝突すると、図75に示すように、歯車機構127d、129dの第1ギアを回転させる。
第1ギアが回転すると、第2ギアおよび第3ギアが回転する。第3ギアの回転により、揺動板127e、129eは、第3ギアの回転軸を中心に、図中反時計回り方向に回転する。ここで、図75では、第2非電入賞装置129については開状態を示しており、第1非電入賞装置127については、閉状態から開状態への動作の途中段階を示している。遊技球落下通路144を落下する遊技球の自重により、衝突板127c、129cおよび揺動板127e、129eが反時計回り方向に回転すると、揺動板127e、129eの先端が係止部材127f、129fに接触する。
揺動板127e、129eは、係止部材127f、129fの左端を上方に押し上げながら、さらに反時計回り方向に回転する。そして、揺動板127e、129eが所定の角度になると、係止部材127f、129fとの接触が解除され、係止部材127f、129fは元の位置に復帰する。第1非電入賞装置127および第2非電入賞装置129の開状態では、図75に示す可動片129bのように開放され、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aへの遊技球の入球が可能となる。
そして、図76に示すように、第1非電入賞装置127および第2非電入賞装置129の開状態において、第2遊技領域116bを流下する遊技球が、第2非電入賞口129aに入球したとする。このとき、第2非電入賞口129aに入球した遊技球は、遊技盤108の背面側で揺動板129e上に導かれる。揺動板129eに遊技球が載ると、遊技球の自重により、揺動板129eが時計回り方向に回転し、揺動板129eが、係止部材129fに対して上方から接触する。
係止部材129fには、揺動板129eから反時計回り方向に回転させる力が作用するが、同時に、付勢部材129gから、時計回り方向の付勢力が作用する。このとき、付勢部材129gの弾性力は、遊技球1つ分の重さと大凡バランスするように設定されている。そのため、図76の第2非電入賞装置129のように、揺動板129eに1つの遊技球が載った状態では、揺動板129eが係止部材129fによって係止され、時計回り方向の回転が抑制される。
そして、図76の第1非電入賞装置127のように、揺動板127eに2つ以上の遊技球が載ると、遊技球の自重により揺動板127eが時計回り方向に回転する。これにより、第1非電入賞口127aに入球した遊技球は下方に落下し、第1非電入賞装置127は、図74に示す閉状態に変移する。
以上のように、第1非電入賞装置127および第2非電入賞装置129は、上方の第2始動口122に1つの遊技球が入球することで、閉状態から開状態に変移する。そして、第1非電入賞口127a、第2非電入賞口129aに、それぞれ2つの遊技球が入球することで、開状態から閉状態に変移する。すなわち、実施例の遊技機100によれば、普通電動入賞口123に1つの遊技球が入球することで、第1非電入賞装置127および第2非電入賞装置129に、合計で4つの遊技球の入球が可能となる。
なお、上記の第1非電入賞装置127および第2非電入賞装置129の構成は一例に過ぎない。第2始動口122または普通電動入賞口123に入球した遊技球に基づいて、第1非電入賞口127aまたは第2非電入賞口129aが開放される構成であれば、その構造は特に限定されない。また、例えば、2個以上の遊技球が第2始動口122または普通電動入賞口123に入球した場合に、第1非電入賞口127aまたは第2非電入賞口129aが開放されてもよい。
また、実施例では、2個の遊技球が第1非電入賞口127aまたは第2非電入賞口129aに入球した場合に、第1非電入賞装置127または第2非電入賞装置129が閉状態に変移することとした。ただし、1個の遊技球が入球した場合あるいは3個以上の遊技球が入球した場合に、第1非電入賞装置127または第2非電入賞装置129が閉状態に変移してもよい。
さらには、第1非電入賞装置127および第2非電入賞装置129のいずれか一方のみが設けられてもよいし、第1非電入賞装置127および第2非電入賞装置129は、合計で3個以上設けられてもよい。複数の第1非電入賞装置127または第2非電入賞装置129が設けられる場合に、1回の開放で入球可能な遊技球数が互いに異なってもよい。
図77は、実施例に係る遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する2つの第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、大入賞口126に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ126s、第1非電入賞口127aに遊技球が入球したことを検出する第1非電入賞口検出スイッチ127s、第2非電入賞口129aに遊技球が入球したことを検出する第2非電入賞口検出スイッチ129s、確変領域140aに遊技球が進入したことを検出する確変領域検出スイッチ140sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
なお、図示は省略しているが、第2始動口検出スイッチ122sは、上方の第2始動口122および下方の第2始動口122にそれぞれ設けられている。
また、主制御基板300には、普通電動入賞口123の可動片123bを作動する普通電動役物ソレノイド123cと、第1大入賞口126を開閉する開閉扉126bを作動する大入賞口ソレノイド126cと、確変領域140aを開閉する可動部材140bを作動する可動部材ソレノイド140cと、が接続されており、主制御基板300によって、普通電動入賞口123、大入賞口126、確変領域140aの開閉制御がなされるようになっている。なお、その他の制御手段の構成は、上記同時回し参考例と同じである。
図78は、実施例に係る低確時大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。実施例に係る低確時大当たり決定乱数判定テーブルは、上記同時回し参考例に係る低確時大当たり決定乱数判定テーブルに代えて用いられる。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0~65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、低確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。ここで、実施例では、有利度合いを異にする6段階の設定値が設けられており、低確時大当たり決定乱数判定テーブルは、設定値ごとに設けられている。遊技中は、設定値が6段階のうちのいずれかに設定されており、現在設定されている設定値(設定値バッファに記憶されている登録設定値)に対応する低確時大当たり決定乱数判定テーブルを参照して大役抽選が行われる。
低確率遊技状態であって、設定値=1に設定されている場合(登録設定値=1)には、図78(a)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルaを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルaによれば、大当たり決定乱数が10001~10312であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/210.0となる。
低確率遊技状態であって、設定値=2~6に設定されている場合には、図78(b)~(f)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルb~fを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルb~fによれば、大当たり確率は、それぞれ約1/204.8~186.1となる。
図79は、実施例に係る高確時大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。実施例に係る高確時大当たり決定乱数判定テーブルは、上記同時回し参考例に係る高確時大当たり決定乱数判定テーブルに代えて用いられる。高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、高確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。
高確率遊技状態であって、設定値=1に設定されている場合(登録設定値=1)には、図79(a)に示す高確時大当たり決定乱数判定テーブルaを参照して大役抽選が行われる。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルaによれば、大当たり決定乱数が10001~10384であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/170.6となる。
高確率遊技状態であって、設定値=2~6に設定されている場合には、図79(b)~(f)に示す高確時大当たり決定乱数判定テーブルb~fを参照して大役抽選が行われる。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルb~fによれば、大当たり確率は、それぞれ約1/167.1~154.5となる。
このように、実施例では、上記同時回し参考例と異なり、小当たりが設けられておらず、大当たりのみが設けられている。ただし、上記同時回し参考例と同様に、実施例においても、小当たりが設けられてもよい。また、ここでは、低確率遊技状態および高確率遊技状態の双方における大当たりの当選確率が、登録設定値に応じて異なることとしたが、低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれか一方における大当たりの当選確率のみが、登録設定値に応じて異なることとしてもよい。さらには、登録設定値は必須ではなく、低確率遊技状態および高確率遊技状態における大当たりの当選確率は、常に一定であってもよい。
図80は、実施例に係る当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。実施例に係る当たり図柄乱数判定テーブルは、上記同時回し参考例に係る当たり図柄乱数判定テーブルに代えて用いられる。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0~99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図80(a)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルが選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図80(b)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルが選択される。
図80(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブル、および、図80(b)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄として大当たり図柄(特別図柄A~D)が決定される。具体的には、特1用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、当たり図柄乱数が0~49であった場合に特別図柄Aが決定され、当たり図柄乱数が50~74であった場合に特別図柄Bが決定され、当たり図柄乱数が75~99であった場合に特別図柄Cが決定される。したがって、特1保留に基づいて大当たりに当選した場合に、各大当たり図柄が決定される確率は、特別図柄Aが50%、特別図柄B、Cがそれぞれ25%となっている。一方、特2用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、当たり図柄乱数の値に拘わらず、特別図柄Dが決定される。
図81は、実施例に係る特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。実施例に係る特別電動役物作動ラムセットテーブルは、上記同時回し参考例に係る特別電動役物作動ラムセットテーブルに代えて用いられる。なお、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大役遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、大役遊技中は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、大入賞口ソレノイド126cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、特別図柄(大当たり図柄)の種別ごとに複数設けられており、決定された特別図柄の種別に応じて、対応するテーブルが大役遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、図柄の種別ごとに特別図柄の制御データを示す。
図81に示すように、大役遊技は、大入賞口126が所定回数開閉される複数回のラウンド遊技で構成される。この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の大役遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド中の大入賞口126の開放回数)、ソレノイド通電時間(大入賞口126の開放回数ごとの大入賞口ソレノイド126cの通電時間、すなわち、1回の大入賞口126の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口126への最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の大入賞口126の閉鎖時間、すなわち、インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技(後述する図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、制御データとして、特別図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。
特1保留によって大当たりに当選し、大当たり図柄として特別図柄Aが決定された場合には、4回のラウンド遊技で構成される大役遊技が実行される。この大役遊技においては、1~4回目のラウンド遊技において大入賞口126がそれぞれ1回のみ開放される。1~3回目のラウンド遊技では、大入賞口126が最大で29.0秒開放され、4回目のラウンド遊技では、大入賞口126が0.1秒開放される。大入賞口126の開放中に規定数の遊技球が入球するか、もしくは、最大開放時間(29.0秒)が経過すると、大入賞口126が閉鎖されて1回のラウンド遊技が終了となる。
また、特1保留によって大当たりに当選し、大当たり図柄として特別図柄B、Cが決定された場合には、4回のラウンド遊技で構成される大役遊技が実行される。これらの大役遊技においては、1~4回目のラウンド遊技において、大入賞口126が1回のみ開放される。各ラウンド遊技では、大入賞口126が最大で29.0秒開放され、この間に規定数の遊技球が入球するか、もしくは、最大開放時間(29.0秒)が経過すると、大入賞口126が閉鎖されて1回のラウンド遊技が終了となる。
また、特2保留によって大当たりに当選し、大当たり図柄として特別図柄Dが決定された場合には、10回のラウンド遊技で構成される大役遊技が実行される。これらの大役遊技においては、1~10回目のラウンド遊技において、大入賞口126が1回のみ開放される。各ラウンド遊技では、大入賞口126が最大で29.0秒開放され、この間に規定数の遊技球が入球するか、もしくは、最大開放時間(29.0秒)が経過すると、大入賞口126が閉鎖されて1回のラウンド遊技が終了となる。
図82は、大入賞口126の開閉態様および可動部材140bによる確変領域140aの開閉態様を説明する図である。実施例においては、4回目のラウンド遊技が特定ラウンド遊技に設定されており、4回目のラウンド遊技中に大入賞口126に入球した遊技球が確変領域140aに進入すると、大役遊技後の遊技状態が高確率遊技状態となる。図82に示すように、可動部材140bは、4回目のラウンド遊技において、大入賞口126の開放と同時に、確変領域140aを一瞬(0.1秒程度)開放した後、所定時間に亘り、確変領域140aを閉鎖状態に維持し、その後、再び確変領域140aを開放した状態に維持する。
そして、図82に示すように、特別図柄Aが決定された場合には、4回目のラウンド遊技の開始から0.1秒のみ大入賞口126が開放される。この間に、仮に大入賞口126に遊技球が入球したとしても、当該遊技球が確変領域140aに到達するまでには所定の時間を要する。そのため、大入賞口126に入球した遊技球が確変領域140aに到達したときには、必ず、確変領域140aが閉鎖されており、その結果、特別図柄Aが決定されて大役遊技が実行された場合に、確変領域140aに遊技球が進入することはない。
なお、遊技球が大入賞口126に噛みこんでしまったり、あるいは、何らかの理由で大入賞口126内に長時間に亘って遊技球が滞留してしまったりする等、不測の事態が生じた場合には、特別図柄Aが決定されて実行される大役遊技においても、確変領域140aに遊技球が進入する可能性がある。したがって、本明細書においては、理解を容易にするために、「必ず」、「確実に」という文言を用いて説明しているが、これは、遊技機100の状態が、遊技を進行するにあたって適切な状態に置かれており、かつ、不測の事態が生じていないことを前提とするものであり、物理的な100%を意味するものではない。
これに対して、特別図柄B、C、Dが決定されて大役遊技が実行された場合には、4回目のラウンド遊技の開始から、大入賞口126が29.0秒×1回開放される。したがって、大入賞口126の開放と同時に大入賞口126に入球した1~2個程度の遊技球は、確変領域140aに進入することができない可能性はあるが、その後に大入賞口126に入球した遊技球は、確実に確変領域140aに進入することができる。
図83は、実施例に係る大役遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。実施例に係る遊技状態設定テーブルは、上記同時回し参考例に係る遊技状態設定テーブルに代えて用いられる。実施例においては、大役遊技が実行された場合、特別図柄(大当たり図柄)の種別、確変領域140aへの遊技球の通過(進入)有無、大当たり当選時の遊技状態に応じて、遊技状態設定テーブルを参照し、大役遊技の終了後の遊技状態を設定する。
図83に示すように、特定ラウンド遊技において確変領域140aに遊技球が進入しなかった場合、特別図柄の種別に拘わらず、大役遊技後の遊技状態は低確率遊技状態に設定される。また、特定ラウンド遊技において確変領域140aに遊技球が進入した場合、特別図柄の種別に拘わらず、大役遊技後の遊技状態は高確率遊技状態に設定される。大役遊技後の遊技状態が高確率遊技状態に設定される場合には、高確回数が150回に設定される。すなわち、高確率遊技状態に設定された場合、大役抽選が150回実行されると、遊技状態が低確率遊技状態に変更される。
また、実施例では、特別遊技に係る大当たりの当選確率が規定された特別遊技状態(低確率遊技状態および高確率遊技状態)とは別に、普通遊技に係る当たりの当選確率が規定された普通遊技状態が設定される。ここでは、普通遊技状態として、非時短遊技状態、A時短遊技状態およびB時短遊技状態が設けられている。普通遊技状態については後述するが、以下では、A時短遊技状態およびB時短遊技状態を総称して時短遊技状態と呼ぶ。
図83に示すように、大役遊技が実行された場合には、特別図柄の種別、および、確変領域140aへの遊技球の進入有無に拘わらず、大役遊技後の遊技状態が時短遊技状態に設定される。具体的には、特別図柄A、B、Cが決定された場合、大役遊技後の普通遊技状態がA時短遊技状態に設定される。このとき、A時短遊技状態の継続回数を示す時短回数は、特別図柄の種別、確変領域140aへの遊技球の進入有無、大当たり当選時の遊技状態等によって異なる。
ここでは、時短回数として、特2時短回数と、合計時短回数とが設定される。特2時短回数は、時短遊技状態が終了するまでの特2保留に基づく大役抽選の回数を示しており、合計時短回数は、時短遊技状態が終了するまでの特1保留に基づく大役抽選の回数と、特2保留に基づく大役抽選の回数との合計回数を示している。図83の時短回数の欄に示す数字は、特2時短回数を示しており、括弧内の数字は、合計時短回数を示している。
例えば、特別図柄Aが決定され、特定ラウンド遊技中に確変領域140aに遊技球が進入しなかった場合において、大当たり当選時の遊技状態が低確率遊技状態かつ非時短遊技状態であれば、特2時短回数が100回に設定され、合計時短回数が104回に設定される。また、特別図柄Aが決定され、特定ラウンド遊技中に確変領域140aに遊技球が進入しなかった場合において、大当たり当選時の遊技状態が低確率遊技状態かつ非時短遊技状態以外の遊技状態であれば、特2時短回数が183回に設定され、合計時短回数が187回に設定される。
また、特別図柄Aが決定され、特定ラウンド遊技中に確変領域140aに遊技球が進入した場合には、大当たり当選時の遊技状態に拘わらず、特2時短回数が150回に設定され、合計時短回数が154回に設定される。
また、特別図柄B、Cが決定され、特定ラウンド遊技中に確変領域140aに遊技球が進入しなかった場合には、大当たり当選時の遊技状態に拘わらず、特2時短回数が183回に設定され、合計時短回数が187回に設定される。一方、特別図柄B、Cが決定され、特定ラウンド遊技中に確変領域140aに遊技球が進入した場合には、大当たり当選時の遊技状態に拘わらず、特2時短回数が150回に設定され、合計時短回数が154回に設定される。
また、特別図柄Dが決定され、特定ラウンド遊技中に確変領域140aに遊技球が進入しなかった場合には、大役遊技後の普通遊技状態がA時短遊技状態に設定される。このとき、大当たり当選時の遊技状態に拘わらず、A時短遊技状態の時短回数として、特2時短回数が183回に設定され、合計時短回数が187回に設定される。
一方、特別図柄Dが決定され、特定ラウンド遊技中に確変領域140aに遊技球が進入した場合には、大役遊技後の普通遊技状態がB時短遊技状態に設定される。このとき、大当たり当選時の遊技状態に拘わらず、B時短遊技状態の時短回数として、特2時短回数が2回に設定され、合計時短回数が6回に設定される。
上記のように、A時短遊技状態およびB時短遊技状態が終了するまでの条件として、特2保留に基づく大役抽選の回数が所定回数に到達すること、および、特1保留および特2保留に基づく大役抽選の合計回数が所定回数に到達することが設定されている。このとき、合計時短回数は、特2時短回数よりも4回多く設定されている。
実施例に係る遊技機は、上記同時回し参考例と同様に、第1特別図柄表示器160における図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示とが、同時並行して実行され得る。そのため、特2保留に基づく大役抽選が実行されるべき時短遊技状態において、特1保留が記憶されていると、特1保留に基づく大役抽選が実行されてしまう。合計時短回数を、特2時短回数よりも多く設定することで、時短遊技状態に移行した際の特1保留の個数に拘わらず、時短遊技状態において特2保留に基づく大役抽選を規定回数実行させることが可能となる。
また、ここでは、B時短遊技状態が終了するまでの条件として、さらに、普通図柄の変動表示が1回実行されることが含まれている。したがって、B時短遊技状態に設定された後、例えばゲート124を遊技球が通過すると、その時点で、B時短遊技状態が終了し、非時短遊技状態に移行する。なお、ここでは、普通図柄の変動表示の開始によってB時短遊技状態が終了することとしたが、例えば、普通図柄の変動表示が所定回数終了したこと、普通遊技において当たりに所定回数当選したこと、普通電動入賞口123が所定回数開放されたこと等が、B時短遊技状態の終了条件として設定されてもよい。また、普通図柄の変動表示中の所定のタイミング、普通図柄の停止表示の開始、終了、停止表示中の所定のタイミング、補助遊技の開始、終了、補助遊技中の所定のタイミングでB時短遊技状態が終了してもよい。
なお、上記したように、確変領域140aに遊技球が進入するか否かは、実際には、特定ラウンド遊技における大入賞口126の開閉態様が規定された特別図柄の種別に左右される。適切に遊技が行われていれば、特別図柄Aが決定された場合に、特定ラウンド遊技中に確変領域140aに遊技球が進入することはなく、特別図柄B、C、Dが決定された場合には、特定ラウンド遊技中に、確変領域140aに必ず遊技球を進入させることができる。したがって、適切に遊技が行われることを前提とした場合、大役遊技後、図83に太線の囲みで示す遊技状態に設定されることとなる。つまり、図83の太線の囲み以外の遊技状態は、イレギュラー発生時に設定される遊技状態と言える。以下では、適切に遊技が行われている場合の遊技について説明し、イレギュラー発生時の遊技については説明を省略する。
図84は、実施例に係る当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。実施例に係る当たり決定乱数判定テーブルは、上記同時回し参考例に係る当たり決定乱数判定テーブルに代えて用いられる。遊技領域116を流下する遊技球がゲート124を通過すると、普通電動入賞口123の可動片123bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理、すなわち、普図抽選が行われる。
遊技球がゲート124を通過すると、0~99の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値が普図保留として、メインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。普通遊技状態が非時短遊技状態であるときに普図抽選を開始する場合には、図84(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1~99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。この普図抽選において当たり図柄が決定されると、普通電動入賞口123の可動片123bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、普通電動入賞口123の可動片123bが閉状態に維持される。
また、A時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図84(b)に示すように、A時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。このA時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1~99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、A時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。
また、B時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図84(c)に示すように、B時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。このB時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0~99であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定される。つまり、B時短遊技状態においては、普図抽選により、必ず当たり図柄が決定される。
なお、普図抽選における上記の当選確率は一例に過ぎない。例えば、B時短遊技状態においても、所定の確率でハズレ図柄が決定されるように設定されてもよい。
図85(a)は、実施例に係る普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、図85(b)は、実施例に係る開閉制御パターンテーブルを説明する図である。実施例に係る普通図柄変動時間データテーブルおよび開閉制御パターンテーブルは、上記同時回し参考例に係る普通図柄変動時間データテーブルおよび開閉制御パターンテーブルに代えて用いられる。実施例に係る普通図柄変動時間データテーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態がA時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が5秒に決定され、遊技状態がB時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器168が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器168が点灯した場合には、普通電動入賞口123の可動片123bが、図85(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。なお、実際は、開閉制御パターンテーブルは、遊技状態ごとに設けられており、普通図柄が決定されたときの遊技状態に応じて、対応するテーブルが普通電動役物ソレノイド123cの通電開始時にセットされる。
実施例に係る開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(普通電動入賞口123の開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(普通電動入賞口123の開放回数)、ソレノイド通電時間(普通電動入賞口123の開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド123cの通電時間、すなわち、1回の普通電動入賞口123の開放時間)、規定数(普通電動入賞口123の全開放中における普通電動入賞口123への最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(普通電動入賞口123の各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(普通電動入賞口123の最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、普通電動入賞口123の制御データとして、遊技状態ごとに、図示のように予め記憶されている。
なお、普通電動入賞口123の開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、普通電動入賞口123の開放時間の3つの要素を規定するものである。つまり、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、普通電動入賞口123の開放時間の3つの要素を組み合わせることにより、非時短遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態それぞれにおける、普通電動入賞口123への遊技球の入球頻度や、発射賞球比率を設定可能である。いずれにしても、ここに示した3つの要素の組み合わせは一例にすぎず、少なくともB時短遊技状態が、非時短遊技状態あるいはA時短遊技状態に比べて、普通電動入賞口123に遊技球が入球しやすいように、3つの要素を組み合わせればよい。
図86は、実施例に係る遊技状態を説明する図である。上記したように、実施例では、特別遊技状態と普通遊技状態とが組み合わされて1の遊技状態となる。ここでは、図86(a)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態を通常状態と呼び、低確率遊技状態およびA時短遊技状態を組み合わせた遊技状態を低確時短状態と呼び、高確率遊技状態および非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態、ならびに、高確率遊技状態およびA時短遊技状態を組み合わせた遊技状態を確変状態と呼び、高確率遊技状態およびB時短遊技状態を組み合わせた遊技状態を特定状態と呼ぶ。
上記したように、非時短遊技状態およびA時短遊技状態では、普通図柄の変動表示の時間のみが異なる。非時短遊技状態およびA時短遊技状態では、普図抽選の当選確率が1/100であるため、普通電動入賞口123に殆ど遊技球が入球しない。したがって、通常状態、低確時短状態および確変状態は、普通電動入賞口123がほぼ閉鎖された遊技状態と言える。また、ここでは、確変状態であれば、普通遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合と、A時短遊技状態に設定されている場合とで、同様に遊技が進行する。
一方、B時短遊技状態では、普図抽選の当選確率が100/100であるため、普通電動入賞口123に確実に遊技球が入球可能となる。ただし、上記のとおり、B時短遊技状態は、普通図柄の変動表示が1回実行されると終了する。厳密には、B時短遊技状態は、普通図柄の変動表示が1回開始された時点で終了する。そのため、特定状態に設定されて、普通図柄の変動表示が1回実行されると、即座に、B時短遊技状態が非時短遊技状態となり、遊技状態は確変状態に移行する。確変状態に移行すると、上記したように、普通電動入賞口123がほぼ閉鎖された状態となり、普通電動入賞口123には殆ど遊技球が入球しない。
なお、普通電動入賞口123の開閉制御パターンは、普図抽選が実行されたときの普通遊技状態に基づいて決定される。したがって、B時短遊技状態において普図抽選が実行され、その普図抽選で当選した場合には、普通電動入賞口123の開閉制御時の遊技状態に拘わらず、普通電動入賞口123は、0.16秒の開放を10回繰り返すこととなる(図85参照)。
したがって、大役遊技後に特定状態に設定された場合には、普通電動入賞口123が10回開放される補助遊技が1回のみ実行されるが、この補助遊技中の遊技状態は、確変状態となっている。
また、第1特別図柄表示器160において、特1保留に基づく図柄の変動表示がなされる変動時間、および、第2特別図柄表示器162において、特2保留に基づく図柄の変動表示がなされる変動時間は、遊技状態に応じて、図86(b)に示すように設定されている。例えば、通常状態において、特1保留に基づいて決定される変動時間は3秒から100秒、特2保留に基づいて決定される変動時間は10分に設定されている。したがって、通常状態では、特1保留に基づく大役抽選ならびに図柄の変動表示(以下、特1変動と呼ぶ)が実質変動対象となり、特2保留に基づく大役抽選ならびに図柄の変動表示(以下、特2変動と呼ぶ)は、イレギュラーなものとして扱われる。したがって、通常状態では、遊技者は第1始動口120に遊技球を入球させるべく、所謂左打ちを行い、第1遊技領域116aに遊技球を流下させる必要がある。
また、低確時短状態、確変状態および特定状態では、特2変動の変動時間が通常状態に比べて短くなる。特2変動は、特1変動よりも有利であるため、低確時短状態、確変状態および特定状態では、特2変動が実質変動対象となり、特1変動は、イレギュラーなものとして扱われる。このように、特1変動および特2変動の変動時間により、図86(b)に太線の囲みで示すように、通常状態では、特1変動が実質変動対象となり、その他の遊技状態では、特2変動が実質変動対象となる。
なお、大役遊技後に特定状態(高確率遊技状態かつB時短遊技状態)に設定された場合には、特殊変動期間に設定される。この特殊変動期間は、大役遊技後の特2変動の回数ごとに、選択される変動パターン乱数判定テーブルが規定された期間である。上記したように、特定状態(高確率遊技状態かつB時短遊技状態)において普図抽選が実行されると、B時短遊技状態が終了して非時短遊技状態となるため、確変状態(高確率遊技状態かつ非時短遊技状態)に移行する。したがって、特殊変動期間は、大役遊技後に特定状態に設定された場合に、特定状態から確変状態に跨って設定されることとなる。
特殊変動期間における特2変動の1回目の変動時間は、必ず10秒に決定される。また、特殊変動期間における特2変動の2回目の変動時間は、大役抽選の結果が大当たりであれば、必ず10秒に決定される。これに対して、特殊変動期間における特2変動の2回目の変動時間は、大役抽選の結果がハズレである場合に、変動開始時における特1保留の個数によって、次のように決定される。
すなわち、特殊変動期間における特2変動の2回目の変動開始時に、特1保留が2個未満(0個または1個)であれば、必ず、変動時間が70秒に決定される。一方で、特殊変動期間における特2変動の2回目の変動開始時に、特1保留が2個以上であれば、必ず、変動時間が10分に決定される。
また、特殊変動期間における3回目以降の特2変動では、高確率遊技状態かつA時短遊技状態と同じ変動パターン乱数判定テーブルK、Lが選択される。このテーブルによれば、大役抽選の結果がハズレであれば、変動時間が2~30秒に決定され、大役抽選の結果が大当たりであれば、変動時間が30~50秒に決定される。
次に、実施例に係る遊技機100の遊技性について説明する。図87は、実施例に係る本来の遊技性に則った遊技状態の遷移を説明する図である。なお、ここでは、登録設定値が「1」に設定されている場合について説明する。遊技機100の初期状態は、通常状態に設定される。通常状態は、実質変動対象が特1変動に設定されているため、遊技者はまず、第1遊技領域116aに向けて遊技球を発射する。図87の(a)に示すように、通常状態における大当たりの当選確率は約1/210であり、遊技者は大当たりに当選するまで、左打ちを継続する。
通常状態で特1保留に基づいて大当たりに当選すると、特別図柄Aが50%の確率で決定され、特別図柄B、Cが、それぞれ25%の確率で決定される。特別図柄Aが決定された場合には、図87の(b)に示すように、4回のラウンド遊技で構成される大役遊技が実行される。ただし、特別図柄Aが決定された場合には、4回目のラウンド遊技で大入賞口126が0.1秒しか開放されないため、実質的に遊技者が獲得可能な賞球数は、3回のラウンド遊技分となる。以下、特別図柄Aが決定されて実行される大役遊技を、4R通常大役遊技と呼ぶ。
大入賞口126に遊技球が入球すると、1個の遊技球の入球に対して15個の賞球が払い出される。1回のラウンド遊技における規定数は10個であるため、規定数の遊技球が大入賞口126に入球した場合には、1回のラウンド遊技で150個の賞球が払い出される。4R通常大役遊技では、3回のラウンド遊技で450個の賞球が獲得可能となる。
また、4R通常大役遊技では、確変領域140aに遊技球が進入することはない。したがって、4R通常大役遊技の終了後の遊技状態は、図87の(c)に示すように、低確時短状態となる。低確時短状態は、実質変動対象が特2変動であるため、遊技者は、所謂右打ちを行い、第2遊技領域116bに向けて遊技球を発射する。なお、通常状態において大当たりに当選し、特別図柄Aが決定されて低確時短状態に設定された場合、特2時短回数が100回に設定される。
低確時短状態において、特2時短回数の範囲内で大当たりに当選しなかった場合には、所謂時短抜けとなり、遊技状態が通常状態に移行する。この場合、遊技者は再度、左打ちを行い、特1変動によって大当たりの当選を目指すこととなる。
一方、通常状態において、特1保留に基づいて大当たりに当選し、特別図柄B、Cが決定された場合には、図87の(d)に示すように、4回のラウンド遊技で構成される大役遊技が実行される。以下、特別図柄B、Cが決定されて実行される大役遊技を、4R確変大役遊技と呼ぶ。4R確変大役遊技では、1~4回目のラウンド遊技で大入賞口126が29.0秒開放される。したがって、4R確変大役遊技では、4回のラウンド遊技で600個の賞球が獲得可能となる。
また、4R確変大役遊技では、適切に遊技が行われていれば、特定ラウンド遊技において、確変領域140aに遊技球が進入する。したがって、4R確変大役遊技の終了後の遊技状態は、図87の(e)に示すように、確変状態となる。確変状態は、実質変動対象が特2変動であるため、遊技者は右打ちを行い、第2遊技領域116bに向けて遊技球を発射する。なお、特別図柄B、Cが決定されて確変状態に設定された場合、高確回数および特2時短回数がいずれも150回に設定される。
確変状態において、特2時短回数の範囲内で大当たりに当選しなかった場合には、所謂時短抜けとなり、遊技状態が通常状態に移行する。この場合、遊技者は再度、左打ちを行い、特1変動によって大当たりの当選を目指すこととなる。
また、低確時短状態または確変状態において、特2変動により大当たりに当選すると、大当たり図柄として必ず特別図柄Dが決定される。特別図柄Dが決定された場合には、図87の(f)に示すように、10回のラウンド遊技で構成される大役遊技が実行される。以下、特別図柄Dが決定されて実行される大役遊技を、10R確変大役遊技と呼ぶ。10R確変大役遊技では、1~10回目のラウンド遊技で大入賞口126が29.0秒開放される。したがって、10R確変大役遊技では、10回のラウンド遊技で1500個の賞球が獲得可能となる。
また、10R確変大役遊技では、適切に遊技が行われていれば、特定ラウンド遊技において、確変領域140aに遊技球が進入する。したがって、10R確変大役遊技の終了後の遊技状態は、図87の(h)に示すように、特定状態となる。特定状態は、実質変動対象が特2変動であるため、遊技者は右打ちを行い、第2遊技領域116bに向けて遊技球を発射する。
ここで、特別図柄Dが決定されて特定状態に設定された場合、高確回数は150回に設定され、特2時短回数が2回に設定される。上記のとおり、特定状態は、普通遊技状態がB時短遊技状態であり、B時短遊技状態の終了条件として、特1変動および特2変動の合計回数が6回に到達すること、特2変動の回数が2回に到達すること、ならびに、普通図柄の変動表示が1回実行されることが設定されている。
大入賞口126は第2遊技領域116bに設けられているため、10R確変大役遊技中も、遊技球は第2遊技領域116bを流下している。ゲート124は、第2遊技領域116bの最も上流側に配されており、ゲート124を頻繁に遊技球が通過することから、10R確変大役遊技中においても普図保留が記憶され、普通図柄の変動表示が実行されている。10R確変大役遊技が終了し、特定状態に設定された後、最初に普通図柄の変動表示が開始されると、その時点で特定状態(B時短遊技状態)が終了し、図87の(i)に示すように、確変状態に移行する。適切に遊技が行われていれば、10R確変大役遊技後の1回目の特2変動中に、特定状態から確変状態に移行する。
上記のように、10R確変大役遊技後の1回目の特2変動の変動時間は10秒となる。10R確変大役遊技が終了してから、1回目の特2変動が終了するまでの10秒の間に、普図抽選が実行されて当たりに当選すると、図87の(g)に示すように、非電ボーナス期間が付与される。つまり、非電ボーナス期間は、10R確変大役遊技の終了後、1回目の特2変動中における普図抽選の実行に基づいて付与される。この非電ボーナス期間は、普通電動入賞口123が10回開放される1回の補助遊技の実行期間である。
特定状態において普図抽選が実行されて当たりに当選すると、補助遊技が実行される。特定状態における普図抽選の当選で実行される補助遊技は、10セットの開放遊技で構成される。1セットの開放遊技では、普通電動入賞口123が、0.16秒開放された後に、5.0秒間、閉状態に維持される。したがって、1セットの開放遊技は、大凡5.16秒を要し、10セットの開放遊技からなる補助遊技は、51.6秒以上の時間を要する。また、補助遊技が実行される場合には、オープニング時間が2.0秒、エンディング時間が0.5秒設定されるため、補助遊技全体に要する時間は54.1秒である。したがって、大役遊技後、2回目の特2変動の変動時間(70秒もしくは10分)は、普通電動入賞口123の開放開始から終了までの時間、および、補助遊技全体の時間よりも長時間である。
遊技者が適切に右打ちを行っている場合には、0.6秒間隔で遊技球が第2遊技領域116bに発射される。第2遊技領域116bに向けて発射された遊技球は、そのほとんど全てが可動片123b上に落下する。上記したように、可動片123b上に落下した遊技球は、1~3秒程度、可動片123b上を転動する。したがって、0.6秒間隔で可動片123b上に遊技球を落下させていれば、普通電動入賞口123が0.16秒開放された際に、確実に1~2個の遊技球が普通電動入賞口123に入球する。
普通電動入賞口123に入球した遊技球は、全て上方の第2始動口122に入球する。上方の第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留が取得されるとともに、第2始動口122に入球した遊技球は、遊技盤108の背面側に設けられた遊技球落下通路144を落下する過程で、第1非電入賞装置127および第2非電入賞装置129を開状態に変移させる。
普通電動入賞口123は、0.16秒開放された後、5.0秒間、閉状態に維持される。したがって、この間に右打ちを継続していれば、閉状態の可動片123b上に落下した遊技球がさらに下方に流下する。第1非電入賞装置127の可動片127b、および、第2非電入賞装置129の可動片129bは、可動片123bよりも下方に流下した遊技球の転動経路上に位置している。そして、可動片127b、129bが開状態である場合には、可動片123bよりも下方に流下した遊技球のほぼ全てが、第1非電入賞口127a、第2非電入賞口129aに入球する(図72参照)。
既に説明したとおり、第1非電入賞装置127は、2個の遊技球が第1非電入賞口127aに入球することで閉状態となり、第2非電入賞装置129は、2個の遊技球が第2非電入賞口129aに入球することで閉状態となる。
つまり、1セットの開放遊技では、普通電動入賞口123に遊技球が入球することで、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aに、合計で4個の遊技球が入球可能となる。第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aは、1個の遊技球の入球に対して、例えば、14個の遊技球が賞球として払い出される。この場合、遊技者は、1セットの開放遊技で56個の賞球を獲得することができる。補助遊技は、開放遊技が10セット行われることから、10R確変大役遊技の直後の非電ボーナス期間において、遊技者は、さらに560個の賞球を獲得することができる。
なお、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aへの遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数は特に限定されるものではなく、例えば、10個としてもよい。この場合、遊技者は、非電ボーナス期間において、400個の遊技球を獲得することができる。ただし、実施例のように、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aへの遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数を14個以上とすれば、10R確変大役遊技と合わせて、2000個以上の遊技球が獲得可能となり、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
上記したように、非電ボーナス期間は、50秒以上の時間を要するが、10R確変大役遊技の終了後には、特殊変動期間に設定される。特殊変動期間が設けられることにより、10R確変大役遊技の終了後、1回目の特2変動の変動時間は、ハズレ時であれば10秒となり、2回目の特2変動の変動時間は70秒もしくは10分となる。したがって、10R確変大役遊技の終了後、1回目および2回目の特2保留に基づく大役抽選の結果がいずれもハズレである場合には、非電ボーナス期間は、2回目の特2変動中に確実に終了する。
そして、1回目および2回目の特2保留に基づく大役抽選の結果がいずれもハズレである場合には、3回目の特2変動から、図87の(e)に示す確変状態と同様に遊技が進行する。また、仮に、10R確変大役遊技の終了後、1回目または2回目の特2保留に基づく大役抽選により大当たりに当選した場合には、再度、10R確変大役遊技が実行される。詳しくは後述するが、10R確変大役遊技の終了後、1回目の特2保留に基づく大役抽選により大当たりに当選した場合には、2回目の10R確変大役遊技と、非電ボーナス期間とが重複する。つまり、この場合であっても、遊技者は、2回目の10R確変大役遊技中に、非電ボーナス期間による賞球を獲得することができる。また、2回目の10R確変大役遊技の終了後にも、非電ボーナス期間が付与される。
図88は、実施例に係る10R確変大役遊技および非電ボーナス期間のタイミングチャートである。なお、図88に示すタイミングチャートは、10R確変大役遊技後の1回目の特2変動がハズレの場合を示している。10R確変大役遊技が実行されると、図88の(a)に示すように、オープニング期間(図中「OP」と示す)が設定され、その後、ラウンド遊技中に大入賞口126が開放される。そして、10回目のラウンド遊技(図中「最終R」と示す)が終了すると、エンディング期間(図中「ED」と示す)が設定される。
図88の(b)に示すように、10R確変大役遊技中は、第2特別図柄表示器162に大当たり図柄が停止表示されており、エンディング期間の終了後、1回目の特2変動が10秒行われ、確定時間(0.5秒)を挟んで、2回目の特2変動が行われる。なお、図88には、2回目の特2変動の開始時における特1保留数が2個未満であり、特2変動の変動時間が70秒である場合を示している。
また、図88の(e)に示すように、エンディング期間の終了時に、遊技状態がB時短遊技状態に設定される。そして、1回目の特2変動中であり、B時短遊技状態中に、図88の(c)に示すように、普通図柄の変動表示が開始されると、B時短遊技状態が終了し、普通遊技状態が非時短遊技状態に移行する。この普通図柄の変動表示は1秒間行われ、当たり図柄が表示されると、図88の(d)に示すように、普通電動入賞口123の開放および閉鎖からなる開放遊技が10セット繰り返される。また、各開放遊技中は、普通電動入賞口123への遊技球の入球に基づいて、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aが開放され、それぞれ2個の遊技球の入球により、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aが閉鎖される。
ここで、遊技機100は、遊技場に設けられたホールコンピュータに外部信号を出力する。遊技場では、遊技機100ごとに外部表示装置が設置されており、遊技機100から出力される外部信号に基づいて、変動回数や大当たり回数、大当たり中であるか否か、連荘中であるか否か等が外部表示装置に表示される。外部信号には、大当たり中であることを示す大当たり信号が含まれている。この大当たり信号は、通常、大役遊技中に出力される。
また、図示は省略するが、遊技機100においては、10個の遊技球が賞球として払い出されるたびに、賞球信号が外部信号として出力される。外部表示装置においては、例えば、大当たり信号の出力中に、賞球信号が出力された回数を計数することで、1回の大役遊技中に払い出された合計賞球数が報知される。
ここで、実施例に係る遊技機100は、10R確変大役遊技の終了直後に、非電ボーナス期間が付与される。上記したように、遊技者は、10R確変大役遊技では、例えば1500個の賞球を獲得することができ、非電ボーナス期間では、560個の賞球を獲得することができる。10R確変大役遊技と非電ボーナス期間とを1つの大当たりと見做すと、本来、1回の大役遊技では1500個の遊技球しか獲得できないところを、それよりも多い2000個以上の遊技球を獲得したと報知することができる。
この場合、例えば、大当たり信号の出力条件を、予め以下のように設定しておく。すなわち、大役遊技中(オープニングの開始からエンディングの終了)、特定状態中(B時短遊技状態中)、特定状態(B時短遊技状態)における普通図柄の変動表示の開始から、普通電動入賞口123の閉鎖後、所定時間(例えば5秒)が経過するまでの間を、大当たり信号の出力条件として設定しておく。この所定時間は、10セット目の開放遊技において、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aに合計4個の遊技球が入球するまでの時間も、1回の大当たりに含めるために設定される。したがって、所定時間は、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aに合計4個の遊技球が入球するのに要する時間に設定されることが望ましい。例えば、0.6秒間隔で遊技球が発射される場合には、4個の遊技球が発射されるまでに、0.6秒×4個=2.4秒を少なくとも要するため、2.4秒以上の時間とするのがよい。このように大当たり信号の出力条件を設定した場合、図88の(h)に示すように大当たり信号が出力される。この場合、10R確変大役遊技の開始から、非電ボーナス期間の終了までの間、大当たり信号が出力されることとなる。
また、例えば、非電ボーナスを、大役遊技とは別の大当たりのように見せることもできる。例えば、大役遊技中(オープニングの開始からエンディングの終了)、および、特定状態(B時短遊技状態)における普通図柄の変動表示の開始から、普通電動入賞口123の閉鎖後、所定時間(例えば5秒)が経過するまでの間を、大当たり信号の出力条件として設定しておく。つまり、図88の(h)に示す例と異なり、特定状態中(B時短遊技状態中)が大当たり信号の出力条件に設定されていない。
このように大当たり信号の出力条件を設定した場合、図88の(i)に示す変形例のように大当たり信号が出力される。この場合、大当たり信号の出力が、10R確変大役遊技中と、非電ボーナス期間中とで途切れている。したがって、外部表示装置では、大当たり信号が2回出力されたものと計数され、図88の(h)に示す例に比べて、大当たり回数が多く計数されることとなる。
以下に、上記の遊技性を実現するための主制御基板300における処理について説明する。なお、ここでは、主制御基板300の処理のうち、上記同時回し参考例と異なる処理について説明する。したがって、上記同時回し参考例で説明した処理のうち、以下に説明のない処理は、実施例でも同様に実行される。
図89は、実施例に係る主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。図89に示すように、実施例に係るタイマ割込み処理では、上記同時回し参考例の払出制御管理処理S400-25に代えて、払出制御管理処理S800が実行される。この払出制御管理処理S800については後述する。
図90は、実施例に係る主制御基板300におけるスイッチ管理処理を説明するフローチャートである。実施例に係るスイッチ管理処理は、上記同時回し参考例に係るスイッチ管理処理に代えて実行される。実施例に係るスイッチ管理処理は、上記同時回し参考例に係るスイッチ管理処理と、S500-1からS540までの処理が等しく、S500-13以降の処理が異なる。したがって、ここでは、S500-13以降の処理について説明する。
(S500-13)
メインCPU300aは、確変領域検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、確変領域140aに遊技球が進入して確変領域検出スイッチ140sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、確変領域検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS550に処理を移し、確変領域検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS550)
メインCPU300aは、確変領域140aへの遊技球の進入が適正になされたものであるかを判定する確変領域通過処理を実行する。
図91は、実施例に係る主制御基板300における確変領域通過処理(ステップS550)を説明するフローチャートである。
(ステップS550-1)
メインCPU300aは、確変領域140aへの遊技球の進入を有効とみなす期間であることを示す確変領域有効期間フラグがオンしているかを判定する。なお、詳しい説明は省略するが、確変領域有効期間フラグは、4回目のラウンド遊技の開始時にオンされ、4回目のラウンド遊技の終了後、所定時間(例えば1秒)が経過したところでオフされる。確変領域有効期間フラグがオンしていると判定した場合にはステップS550-3に処理を移し、確変領域有効期間フラグがオンしていないと判定した場合にはステップS550-5に処理を移す。
(ステップS550-3)
メインCPU300aは、確変領域通過フラグをオンし、当該確変領域通過処理を終了する。
(ステップS550-5)
メインCPU300aは、所定のエラー処理を実行し、当該確変領域通過処理を終了する。
図92は、実施例に係る主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理(ステップS612)を説明するフローチャートである。実施例に係る特別図柄変動番号決定処理は、上記同時回し参考例に係る特別図柄変動番号決定処理に代えて実行される。
(ステップS612-1)
メインCPU300aは、上記ステップS610でセーブされた特別図柄判定データ(特別図柄の種別)をロードする。
(ステップS612-3)
メインCPU300aは、現在設定されている遊技状態を確認し、普通遊技状態が時短遊技状態であるかを判定する。その結果、普通遊技状態が時短遊技状態であると判定した場合にはステップS612-5に処理を移し、時短遊技状態ではないと判定した場合にはステップS612-21に処理を移す。
(ステップS612-5)
メインCPU300aは、第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示の開始時であるかを判定する。その結果、第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示の開始時であると判定した場合にはステップS612-7に処理を移し、第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示の開始時ではないと判定した場合にはステップS612-13に処理を移す。
(ステップS612-7)
メインCPU300aは、特2時短回数を計数する特2時短回数切りカウンタのカウンタ値をデクリメントする。
(ステップS612-9)
メインCPU300aは、上記ステップS612-7で更新した特2時短回数切りカウンタのカウンタ値が0であるかを判定する。その結果、カウンタ値が0であると判定した場合にはステップS612-11に処理を移し、カウンタ値は0ではないと判定した場合にはステップS612-13に処理を移す。
(ステップS612-11)
メインCPU300aは、合計時短回数を計数する合計時短回数切りカウンタをリセット(0に)する。
(ステップS612-13)
メインCPU300aは、合計時短回数を計数する合計時短回数切りカウンタのカウンタ値をデクリメントする。
(ステップS612-15)
メインCPU300aは、上記ステップS612-13で更新した合計時短回数切りカウンタのカウンタ値が0であるかを判定する。その結果、カウンタ値が0であると判定した場合にはステップS612-17に処理を移し、カウンタ値は0ではないと判定した場合にはステップS612-21に処理を移す。
(ステップS612-17)
メインCPU300aは、特2時短回数切りカウンタをリセット(0に)する。
(ステップS612-19)
メインCPU300aは、特2時短回数切りカウンタまたは合計時短回数切りカウンタのカウンタ値が1から0に変更されたことを示すゼロフラグをオンする。
(ステップS612-21)
メインCPU300aは、現在の遊技状態、保留種別、決定された特別図柄の種別、保留数等に基づいて、対応する変動パターン乱数判定テーブルを選択、セットする変動パターン乱数判定テーブル選択処理を実行する。
(ステップS612-23)
メインCPU300aは、上記ステップS612-21でセットした変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610-9またはステップS610-55で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS612-25)
メインCPU300aは、上記ステップS612-23で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットし、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図93は、実施例に係る主制御基板300における回数切り管理処理(ステップS613)を説明するフローチャートである。実施例に係る回数切り管理処理は、上記同時回し参考例に係る回数切り管理処理に代えて実行される。
(ステップS613-1)
メインCPU300aは、ゼロフラグがオンしているかを判定する。その結果、ゼロフラグがオンしていると判定した場合にはステップS613-3に処理を移し、ゼロフラグはオンしていないと判定した場合には、当該回数切り管理処理を終了する。
(ステップS613-3)
メインCPU300aは、普通遊技状態を非時短遊技状態に設定する。なお、詳しい説明は省略するが、ここでは、普通遊技状態を示す時短状態フラグとして、非時短遊技状態用、A時短遊技状態用、B時短遊技状態用のフラグが設けられている。遊技中は、いずれかの時短状態フラグがオンしているが、ここでは、メインCPU300aは、A時短遊技状態用またはB時短遊技状態用のフラグをオフし、非時短遊技状態用のフラグをオンする。
(ステップS613-5)
メインCPU300aは、ゼロフラグをオフし、当該回数切り管理処理を終了する。
図94は、実施例に係る主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理(ステップS630)を説明するフローチャートである。実施例に係る特別図柄停止図柄表示処理は、上記同時回し参考例に係る特別図柄停止図柄表示処理に代えて実行される。
(ステップS630-1)
メインCPU300aは、処理対象識別値として「00H」をセットする。
(ステップS630-3)
メインCPU300aは、メインRAM300cにセットされた処理対象識別値に対応する保留種別にかかる特別図柄が、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に停止表示中であるかを判定する。その結果、停止表示中であると判定した場合にはステップS630-5に処理を移し、停止表示中ではないと判定した場合にはステップS630-37に処理を移す。
(ステップS630-5)
メインCPU300aは、上記ステップS620-23でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS630-37に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630-7に処理を移す。
(ステップS630-7)
メインCPU300aは、大役抽選の結果を確認する。
(ステップS630-9)
メインCPU300aは、大役抽選の結果がハズレであるかを判定する。その結果、ハズレであると判定した場合にはステップS630-29に処理を移し、ハズレではないと判定した場合にはステップS630-11に処理を移す。
(ステップS630-11)
メインCPU300aは、変動表示中の特別図柄があるかを判定する。その結果、変動表示中の特別図柄があると判定した場合にはステップS631に処理を移し、変動表示中の特別図柄はないと判定した場合にはステップS630-13に処理を移す。
(ステップS631)
メインCPU300aは、図柄強制停止処理を実行する。
(ステップS630-13)
メインCPU300aは、遊技状態を初期状態に設定する。
(ステップS630-15)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630-17)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630-15でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する大役遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、メインRAM300cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、大役遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630-19)
メインCPU300aは、上記ステップS630-15でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630-21)
メインCPU300aは、大役遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630-23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新する。
(ステップS630-27)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から大当たり信号を出力するための大当たり信号出力開始処理を行い、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。この処理により、大役遊技(オープニング)の開始に伴って大当たり信号が出力されることとなる。
(ステップS630-29)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630-37)
メインCPU300aは、メインRAM300cに記憶された処理対象識別値が最大(01H)であるかを判定する。その結果、処理対象識別値が最大であると判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、処理対象識別値は最大ではないと判定した場合にはステップS630-39に処理を移す。
(ステップS630-39)
メインCPU300aは、処理対象識別値に01Hを加算し、ステップS630-3に処理を移す。
図95は、実施例に係る主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理(S670)を説明するフローチャートである。実施例に係る大入賞口終了ウェイト処理は、上記同時回し参考例に係る大入賞口終了ウェイト処理に代えて実行される。
(ステップS670-1)
メインCPU300aは、上記ステップS660-9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670-3に処理を移す。
(ステップS670-3)
メインCPU300aは、上記ステップS610-29またはステップS610-75で予備領域(予備カウンタ)に設定した遊技状態や高確回数、時短回数をロードする。
(ステップS670-5)
メインCPU300aは、確変領域通過フラグをロードする。
(ステップS670-7)
メインCPU300aは、上記ステップS670-5でロードした確変領域通過フラグに基づいて、特別遊技状態を設定する。ここでは、確変領域通過フラグがオンフラグであれば、高確率遊技状態に設定し、確変領域通過フラグがオフフラグであれば、低確率遊技状態に設定する。
(ステップS670-9)
メインCPU300aは、上記ステップS670-7において、高確率遊技状態に設定されたかを判定する。その結果、高確率遊技状態に設定されたと判定した場合にはステップS670-11に処理を移し、高確率遊技状態に設定されていないと判定した場合にはステップS670-13に処理を移す。
(ステップS670-11)
メインCPU300aは、上記ステップS670-3でロードしたデータに基づいて、高確回数切りカウンタのカウンタ値をセットする。
(ステップS670-13)
メインCPU300aは、上記ステップS670-3でロードしたデータに基づいて、普通遊技状態を設定する。
(ステップS670-15)
メインCPU300aは、上記ステップS670-3でロードしたデータに基づいて、合計時短回数切りカウンタのカウンタ値をセットする。
(ステップS670-17)
メインCPU300aは、上記ステップS670-3でロードしたデータに基づいて、特2時短回数切りカウンタのカウンタ値をセットする。
(ステップS670-19)
メインCPU300aは、上記ステップS670-13において、B時短遊技状態に設定されたかを判定する。その結果、B時短遊技状態に設定されたと判定した場合にはステップS670-21に処理を移し、B時短遊技状態に設定されていないと判定した場合にはステップS670-23に処理を移す。
(ステップS670-21)
メインCPU300aは、普図時短回数切りカウンタをセットする。なお、普図時短回数切りカウンタは、B時短遊技状態を終了させるまでの普通図柄の変動表示の回数を計数するものである。ここでは、普図時短回数切りカウンタに「1」がセットされる。
(ステップS670-23)
メインCPU300aは、大当たり信号の出力を停止させる大当たり信号出力停止処理を実行する。これにより、大役遊技後にB時短遊技状態に設定されない場合には、大役遊技の終了時に、大当たり信号の出力が停止される。
(ステップS670-25)
メインCPU300aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670-27)
メインCPU300aは、高確回数、時短回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670-29)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、図柄の変動表示が再開されることとなる。
図96は、実施例に係る主制御基板300における普通図柄変動待ち処理(S710)を説明するフローチャートである。実施例に係る普通図柄変動待ち処理は、上記同時回し参考例に係る普通図柄変動待ち処理に代えて実行される。
(ステップS710-1)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、カウンタ値が「0」であるか、すなわち、普図保留が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であると判定した場合には当該普通図柄変動待ち処理を終了し、カウンタ値は「0」ではないと判定した場合にはステップS710-3に処理を移す。
(ステップS710-3)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶されている普図保留(当たり決定乱数)を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、第2記憶部~第4記憶部に記憶されている普図保留を、第1記憶部~第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている普図保留を、第0記憶部に転送する。なお、この普通図柄記憶エリアシフト処理においては、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、普図保留が「1」減算したことを示す、普図保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710-5)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された当たり決定乱数をロードし、現在の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブルを選択して普図抽選を行い、その抽選結果を記憶する普通図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS710-7)
メインCPU300aは、上記ステップS710-5の普図抽選の結果に対応する普通図柄停止図柄番号をセーブする。普通図柄表示器168は1つのLEDランプで構成されており、当たりの場合には普通図柄表示器168を点灯させ、ハズレの場合には普通図柄表示器168を消灯させる。ここで決定する普通図柄停止図柄番号は、最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示すものであり、例えば、当たりに当選した場合には、普通図柄停止図柄番号として「0」が決定され、ハズレの場合には、普通図柄停止図柄番号として「1」が決定される。
(ステップS710-9)
メインCPU300aは、現在の遊技状態を確認し、対応する普通図柄変動時間データテーブルを選択してセットする。
(ステップS710-11)
メインCPU300aは、上記ステップS710-3で第0記憶部に転送した当たり決定乱数と、上記ステップS710-9でセットした普通図柄変動時間データテーブルとに基づいて、普通図柄変動時間を決定する。
(ステップS710-13)
メインCPU300aは、上記ステップS710-11で決定した普通図柄変動時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS710-15)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168において、普通図柄の変動表示を開始するために、普通図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。この普通図柄表示図柄カウンタに、カウンタ値として例えば「0」が設定されている場合には普通図柄表示器168が点灯制御され、カウンタ値として「1」が設定されている場合には普通図柄表示器168が消灯制御される。ここでは、普通図柄の変動表示の開始時に所定のカウンタ値が普通図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。
(ステップS710-17)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710-19)
メインCPU300aは、上記ステップS710-7で決定された普通図柄停止図柄番号、すなわち、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づいて、普通図柄指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710-21)
メインCPU300aは、普図時短回数切りカウンタのカウンタ値が0であるかを判定する。その結果、カウンタ値が0であると判定した場合には当該普通図柄変動待ち処理を終了し、0ではないと判定した場合にはステップS710-23に処理を移す。
(ステップS710-23)
メインCPU300aは、普図時短回数切りカウンタのカウンタ値をデクリメントする。
(ステップS710-25)
メインCPU300aは、上記ステップS710-23で更新した普図時短回数切りカウンタのカウンタ値を0であるかを判定する。その結果、カウンタ値が0であると判定した場合にはステップS710-27に処理を移し、カウンタ値が0ではないと判定した場合には当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
(ステップS710-27)
メインCPU300aは、普通遊技状態を非時短遊技状態に設定する。ここでは、B時短遊技状態用のフラグをオフし、非時短遊技状態用のフラグをオンする。
(ステップS710-29)
メインCPU300aは、信号オフ待機フラグをオンする。
(ステップS710-31)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
図97は、実施例に係る主制御基板300における普通電動役物入賞口開閉切替処理(S741)を説明するフローチャートである。実施例に係る普通電動役物入賞口開閉切替処理は、上記同時回し参考例に係る普通電動役物入賞口開閉切替処理に代えて実行される。
(ステップS741-1)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における普通電動入賞口123の可動片123bの開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741-3に処理を移す。
(ステップS741-3)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、普通電動役物ソレノイド123cを通電制御するためのソレノイド制御データ(通電制御データまたは通電停止制御データ)、および、普通電動役物ソレノイド123cの通電時間(ソレノイド通電時間)もしくは通電停止時間(普電閉鎖有効時間=休止時間)であるタイマデータを抽出する。
(ステップS741-5)
メインCPU300aは、上記ステップS741-3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、普通電動役物ソレノイド123cの通電を開始するか、もしくは、普通電動役物ソレノイド123cの通電を停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400-23およびステップS400-25において、普通電動役物ソレノイド123cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS741-7)
メインCPU300aは、上記ステップS741-3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、普通遊技タイマにセーブする。なお、ここで普通遊技タイマにセーブされるタイマ値は、普通電動入賞口123の1回の最大開放時間となる。
(ステップS741-9)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド123cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS741-5において、普通電動役物ソレノイド123cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS741-11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合にはステップS741-15に処理を移す。
(ステップS741-11)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS741-13)
メインCPU300aは、普通電動入賞口123の開放開始を示す普電開放指定コマンドを送信バッファにセットし、当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS741-15)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド123cの通電停止状態か、すなわち、上記ステップS741-5において、普通電動役物ソレノイド123cの通電を停止する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電停止状態であると判定した場合にはステップS741-17に処理を移し、通電停止状態ではないと判定した場合には、当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS741-17)
メインCPU300aは、普通電動入賞口123の開放終了を示す普電閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
図98は、実施例に係る主制御基板300における普通電動役物入賞口終了ウェイト処理(S770)を説明するフローチャートである。実施例に係る普通電動役物入賞口終了ウェイト処理は、上記同時回し参考例に係る普通電動役物入賞口終了ウェイト処理に代えて実行される。
(ステップS770-1)
メインCPU300aは、上記ステップS760-3でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS770-3に処理を移す。
(ステップS770-3)
メインCPU300aは、信号オフ待機フラグがオンしているかを判定する。その結果、信号オフ待機フラグがオンしていると判定した場合にはステップS770-5に処理を移し、信号オフ待機フラグはオンしていないと判定した場合には、ステップS770-9に処理を移す。
(ステップS770-5)
メインCPU300aは、信号オフタイマに5秒に相当するタイマ値をセットする。なお、この信号オフタイマのタイマ値は、S400-15のタイマ更新処理で減算される。そして、タイマ値が1から0に減算されると、S400-27の外部情報管理処理において、大当たり信号がオフされる。これにより、B時短遊技状態において実行された普図抽選により当たり図柄が決定され、普通電動入賞口123が開放される補助遊技が実行された場合、10回目の普通電動入賞口123の開放が終了してから5秒が経過したところで、大当たり信号がオフされることとなる。
(ステップS770-7)
メインCPU300aは、信号オフ待機フラグをオフする。
(ステップS770-9)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、普図保留が記憶されている場合には、普通図柄の変動表示が再開されることとなる。
図99は、実施例に係る主制御基板300における払出制御管理処理(S800)を説明するフローチャートである。
(ステップS800-1)
メインCPU300aは、払出制御基板310から、払出の完了を示す払出完了コマンドを受信したかを判定する。なお、払出完了コマンドは、払い出した遊技球の数を識別可能に構成されている。払出完了コマンドを受信したと判定した場合にはステップS800-3に処理を移し、払出完了コマンドを受信していないと判定した場合には、当該払出制御管理処理を終了する。
(ステップS800-3)
メインCPU300aは、払出カウンタを更新する。なお、払出カウンタは、10個の遊技球を計数するものであり、カウンタ値は0から9まで更新され、カウンタ値が9の場合には、9から0に更新される。ここでは、受信した払出完了コマンドが示す遊技球数分だけ、カウンタ値が更新される。
(ステップS800-5)
メインCPU300aは、上記ステップS800-3において、払出カウンタのカウンタ値が9から0に更新されたかを判定する。その結果、9から0に更新されたと判定した場合にはステップS800-7に処理を移し、9から0に更新されていないと判定した場合には、当該払出制御管理処理を終了する。
(ステップS800-7)
メインCPU300aは、外部信号である入賞信号の出力を行い、当該払出制御管理処理を終了する。なお、例えば、払出カウンタが9の状態で、15個の払い出し完了を示す払出完了コマンドを受信した場合には、1回の処理で、払出カウンタのカウンタ値が9から0に2回更新される。このように、カウンタ値が9から0に2回更新された場合には、入賞信号が2回出力される。これにより、10個の遊技球が賞球として払い出されるたびに、入賞信号が出力されることとなる。
次に、10R確変大役遊技および非電ボーナス期間に係る演出について説明する。実施例では、10R確変大役遊技と非電ボーナス期間とを1つの大当たりに見せるように演出が実行される。ただし、非電ボーナス期間は、10R確変大役遊技後、1回目の特2変動中に普通図柄の変動表示が実行されないと付与されない。すなわち、10R確変大役遊技後、普通図柄の変動表示が実行されないうちに、2回目の特2変動が開始された場合には、2回目の特2変動の開始時に、普通遊技状態が非時短遊技状態に設定されてしまう。
そのため、2回目の特2変動の開始後に普通図柄の変動表示が開始されたとしても、普図抽選は非時短遊技状態で実行されることになる。この場合には、仮に普図抽選で当たり図柄に当選したとしても、普通電動入賞口123が0.1秒×1回しか開放されず、遊技者は非電ボーナスを獲得することができない。上記したように、10R確変大役遊技後、1回目の特2変動の変動時間は、非電ボーナス期間の設定有無に拘わらず10秒に決定され、2回目の特2変動の変動時間は、非電ボーナス期間の設定有無に拘わらず70秒もしくは10分に決定される。仮に、非電ボーナス期間が設定されなかったにも拘わらず、非電ボーナス期間が設定された場合と同様の演出が実行されてしまうと、長時間に亘り、遊技者に不快感を与えてしまうおそれがある。
また、上記したように、10R確変大役遊技後、1回目の特2変動で大当たりに当選した場合には、2回目の10R確変大役遊技と、非電ボーナス期間とが重複する。この場合には、より満足感を高める演出を実行することが望ましい。実施例では、10R確変大役遊技後の特2変動の結果や、非電ボーナス期間の設定有無に応じて演出を異ならせることで、遊技の興趣を向上させる。
ここでは、10R確変大役遊技後の特2変動の結果と、非電ボーナス期間の設定有無とに応じて選択的に実行される複数の演出系統が設けられている。以下では、第1演出系統から第6演出系統まで、6パターンの演出系統について説明する。また、以下に説明する各演出系統は、10R確変大役遊技の特定ラウンド遊技中に、確変領域140aに遊技球が進入していることを前提としている。
図100は、第1演出系統を説明する図である。10R確変大役遊技の終了後、1回目の特2変動がハズレとなり、この特2変動中に普通図柄の変動表示が開始されると、1回目の特2変動から2回目の特2変動に跨って非電ボーナス期間が付与される。10R確変大役遊技後、1回目および2回目の特2変動がいずれもハズレであり、かつ、非電ボーナス期間が付与される場合、演出系統が第1演出系統となる。
具体的には、図100(a)に示すように、10R確変大役遊技において10回のラウンド遊技が実行され、エンディング期間の経過後、2回の特2変動が実行される。この2回の特2変動では、いずれも最終的にハズレ図柄が第2特別図柄表示器162に停止表示される。また、1回目の特2変動中に、普通図柄の変動表示が開始され、当たり図柄の表示後、オープニング期間を経て、補助遊技、すなわち、10セットの開放遊技が実行される。この補助遊技は、普通図柄の変動表示の開始タイミングに拘わらず、特2変動中に終了する。なお、図100において、クロスハッチングは、普通電動入賞口123の開放中を示しており、図中「Int.」は、普通電動入賞口123が閉鎖状態に維持されるインターバル中を示している。
第1演出系統では、10R確変大役遊技における1~9回目のラウンド遊技中、ラウンド遊技ごとに設けられたラウンド演出が実行される。そして、10回目のラウンド遊技の開始に伴い、第2遊技領域116bに遊技球を流下させる発射操作を促す方向指示演出が実行される。そして、普通図柄の変動表示の開始に伴って、非電ボーナスの発生を報知する発生演出が実行される。
その後、1セット目の開放遊技の開始から、10セット目の開放遊技の終了まで、入賞演出が実行され、10セット目の開放遊技の終了から、2回目の特2変動が終了するまで、エンディング演出(図中、「ED演出」と示す)が実行される。また、10R確変大役遊技における1回目のラウンド遊技の開始から、10セット目の開放遊技の終了までの間、上記の各演出と並行して、ラウンド数表記演出と、総獲得数報知演出とが実行される。
図101は、第1演出系統の演出内容の一例を説明する図である。10R確変大役遊技中は、エピソード演出が実行される。エピソード演出は、ラウンド遊技ごとに予め定められたアニメーション画像が表示される演出である。ここでは、エピソード演出として、第1章から第6章まで、合計6つの実行パターンが設けられており、実行パターンごとに、各ラウンド遊技中に表示されるアニメーション画像が異なっている。
なお、10R確変大役遊技中に実行されるエピソード演出の実行パターンを決定する方法は特に限定されない。例えば、1回の連荘状態において、最初に10R確変大役遊技が実行されるときに第1章を選択し、以後、10R確変大役遊技が実行されるたびに、第2章、第3章といった具合に、第6章までを順に選択する。そして、第6章のエピソード演出が実行されると、次の10R確変大役遊技では、第1章のエピソード演出が実行されるとしてもよい。
また、例えば、第6章をプレミア演出として位置付けておき、第1章から第5章までを、上記と同様に繰り返して実行する。そして、第5章のエピソード演出が実行された状態で、次に大当たりに当選して10R確変大役遊技が実行されるときに、所定の変動情報が決定されたことを条件として、第6章のエピソード演出が実行されてもよい。このとき、大当たりの変動演出中に、第6章のエピソード演出に繋がるプレミア変動演出が実行され、プレミア変動演出に続いて、第6章のエピソード演出が実行されるとよい。
あるいは、10R確変大役遊技ごとに、エピソード演出の実行パターンが抽選により決定されてもよい。また、10R確変大役遊技中に実行される演出として、エピソード演出と異なる演出が設けられてもよく、所定の条件が成立した場合に限り、エピソード演出が実行されてもよい。
図101(a)に示すように、1回目のラウンド遊技の開始に伴い、エピソード演出が開始され、1~9回目のラウンド遊技中は、ラウンド演出として、メイン演出表示部200aに、エピソード演出ごとに設けられた所定の画像(不図示)が表示される。また、この間、メイン演出表示部200aの左下部に現在のラウンド遊技数を表示するラウンド数表記演出が実行され、遊技者が獲得した遊技球の合計数を表示する総獲得数報知演出が実行される。
そして、10回目のラウンド遊技が開始されると、図101(b)に示すように、メイン演出表示部200aに、「右のゲートを狙え」というメッセージと、右方向の矢印とが表示される方向指示演出が開始される。この方向指示演出は、10回目のラウンド遊技の開始から、1回目の特2変動中に跨って実行される。なお、方向指示演出中に特2変動が開始されると、図101(c)に示すように、メイン演出表示部200aの右上部において、ミニ図柄の変動表示が開始される。ここでは、1から9のいずれかの数字が記された9種類のミニ図柄がスクロール表示される。以下の各図では、ミニ図柄のスクロール表示を白抜きの矢印で示す。
方向指示演出中に普通図柄の変動表示が開始されると、図101(d)に示すように、メイン演出表示部200aに、「非電BONUS GET」と表示される発生演出が実行される。この発生演出中に、1回目の特2変動が終了し、第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されると、図101(e)に示すように、ミニ図柄が停止表示される。なお、ここでは、大役抽選の結果が大当たりの場合には「7」のミニ図柄が停止表示され、大役抽選の結果がハズレの場合には「7」以外のミニ図柄が停止表示される。ここでは、1回目の特2変動がハズレであるため、「2」のミニ図柄が停止表示されている。
また、ここでは、発生演出中も、ラウンド数表記演出および総獲得数報知演出が継続して実行されている。ただし、発生演出中は、ラウンド数表記演出および総獲得数報知演出を中断してもよい。
そして、普通図柄表示器168に当たり図柄が表示された後、1セット目の開放遊技が開始されると、入賞演出が開始される。この入賞演出では、不図示の背景画像がメイン演出表示部200aに表示されるとともに、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aへの遊技球の入球に基づいて、所定の音声が出力される。さらに、この入賞演出中も、ラウンド数表記演出および総獲得数報知演出が継続して実行される。
ただし、ラウンド数表記演出および総獲得数報知演出は、10R確変大役遊技中と、非電ボーナス期間中とで演出態様が変化する。具体的には、図101(f)に示すように、非電ボーナス期間中のラウンド数表記演出では、ラウンド遊技数を示す数字の上に「EXTRA」と表示される。また、非電ボーナス期間中のラウンド数表記演出では、10R確変大役遊技のラウンド遊技数に、補助遊技における開放遊技の回数が加算される。したがって、1セット目の開放遊技中は、図101(f)に示すように、ラウンド遊技数が「11R」と表示され、10セット目の開放遊技中は、図101(g)に示すように、ラウンド遊技数が「20R」と表示される。
なお、図100(a)に示すように、ラウンド数表記演出におけるラウンド遊技数の表示は、普通電動入賞口123および上方の第2始動口122への遊技球の入球に基づいて更新される。したがって、1セットの開放遊技において、普通電動入賞口123および上方の第2始動口122に遊技球が入球しなかった場合には、ラウンド遊技数は更新されない。
また、非電ボーナス期間中の総獲得数報知演出では、10R確変大役遊技中よりも、総獲得数がより目立つように、メイン演出表示部200aの中央に表示される。そして、非電ボーナス期間中の総獲得数報知演出では、10R確変大役遊技で獲得した総獲得数に、非電ボーナス期間で獲得した遊技球数が加算される。つまり、非電ボーナス期間中の総獲得数報知演出は、10R確変大役遊技中に獲得した総獲得数を表示した状態で開始される。ここでは、非電ボーナス期間中、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aへの遊技球の入球に基づいて払い出された遊技球数が、10R確変大役遊技中に大入賞口126への遊技球の入球に基づいて払い出された遊技球数に加算される。
なお、図101(f)、(g)に示すように、2回目の特2変動中は、1回目の特2変動中と同様に、メイン演出表示部200aの右上部において、ミニ図柄の変動表示が実行されている。そして、10セット目の開放遊技が終了すると、エンディング演出が実行される。このエンディング演出では、図101(h)に示すように、10R確変大役遊技から非電ボーナス期間に跨って計数された、ラウンド遊技数と総獲得数とが報知される。このエンディング演出は、2回目の特2変動が終了するまで継続し、2回目の特2変動が終了して第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されると、図101(i)に示すように、ミニ図柄が停止表示される。
その後、図101(j)に示すように、3回目の特2変動の開始に伴って、演出図柄210a、210b、210cが変動表示される。詳しい説明は省略するが、3回目以降の特2変動中は、上記演出参考例のように、リーチなし変動パターンやリーチ変動パターンの変動演出が実行される。
ここで、上記したように、実施例では、10R確変大役遊技と非電ボーナス期間とを合わせると、遊技者は2000個以上の遊技球を獲得することができる。しかしながら、非電ボーナス期間では、普通電動入賞口123に遊技球が入球しないと、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aが開放されないため、必ずしも、10セットの開放遊技の全てを遊技者が獲得できるとは限らない。
遊技者が2000個以上の遊技球を獲得することを期待しているにも拘らず、図101に示すように、2000個未満の遊技球の獲得が報知されてしまうと、遊技者に損失感を抱かせてしまい、遊技意欲が低下するおそれがある。そこで、実施例では、10R確変大役遊技中および非電ボーナス期間中、次のようにして賞球数を計数、報知する。
図102は、カウンタの更新方法を説明する図である。サブRAM330cには、獲得数報知演出において総獲得数を報知するためのカウンタとして、第1カウンタおよび第2カウンタの2種類のカウンタが設けられている。以下では、第1カウンタのカウンタ値をC1と示し、第2カウンタのカウンタ値をC2と示す。
総獲得数報知演出では、第2カウンタのカウンタ値C2に基づいて総獲得数が報知される。すなわち、メイン演出表示部200aには、第2カウンタのカウンタ値C2が表示される。一方、第1カウンタは、内部的な処理を実行するために設けられるものであり、カウンタ値C1は外部から確認することができない。
第1カウンタおよび第2カウンタは、10R確変大役遊技中、および、非電ボーナス期間中に更新される。以下では、第1カウンタまたは第2カウンタが更新される期間を、カウンタ更新期間と呼ぶ。
上記したように、10R確変大役遊技の終了後、非電ボーナス期間が開始されるまでの間には、特定状態において特別図柄の変動表示が実行される期間が存在する。ここでは、10R確変大役遊技と、非電ボーナス期間との間の期間中は、第1カウンタおよび第2カウンタのいずれも更新されないものとする。ただし、10R確変大役遊技と、非電ボーナス期間との間の期間中も、第1カウンタおよび第2カウンタが更新されてもよい。この場合、10R確変大役遊技の開始から、非電ボーナス期間が終了するまでの期間が、カウンタ更新期間となる。また、上記したように、10R確変大役遊技後に、非電ボーナス期間が設定されないこともある。この場合には、10R確変大役遊技の終了をもって、カウンタ更新期間が終了することとなる。
大入賞口126に遊技球が入球すると、主制御基板300から副制御基板330に、大入賞口126に遊技球が入球したことを示す大入賞口入球指定コマンドが送信される。副制御基板330では、カウンタ更新期間中に大入賞口入球指定コマンドを受信すると、図102(a)に示すように、第2カウンタのカウンタ値C2に「15」が加算される。なお、ここでは、大入賞口入球指定コマンドの受信に基づいて、第2カウンタが更新されることとするが、例えば、大入賞口126に遊技球が入球して15個の賞球が払い出された場合に、賞球数を識別可能な払出完了コマンドを主制御基板300から副制御基板330に送信し、この払出完了コマンドの受信を契機として、第2カウンタを更新してもよい。
カウンタ更新期間中、大入賞口126が開放されるのは、10R確変大役遊技中に限られる。したがって、大入賞口126への遊技球の入球に基づいて、第2カウンタのカウンタ値C2に「15」が加算されるのは、10R確変大役遊技中に限られる。
また、第1非電入賞口127aまたは第2非電入賞口129a(以下、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aを総称して、単に非電入賞口と呼ぶ場合がある)に遊技球が入球すると、主制御基板300から副制御基板330に、非電入賞口に遊技球が入球したことを示す非電入賞口入球指定コマンドが送信される。副制御基板330では、カウンタ更新期間中に非電入賞口入球指定コマンドを受信すると、第2カウンタのカウンタ値C2が更新される。
また、大入賞口126および非電入賞口以外の入賞口に遊技球が入球した場合にも、所定数の遊技球が賞球として払い出される。具体的には、実施例では、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ1つの遊技球が賞球として払い出され、一般入賞口118に遊技球が入球すると、15個の遊技球が賞球として払い出される。これらの入賞口に遊技球が入球すると、主制御基板300から副制御基板330に、各々の入賞口に遊技球が入球したことを示す入球指定コマンドが送信される。副制御基板330では、カウンタ更新期間中に各入球指定コマンドを受信すると、第1カウンタのカウンタ値C1が、入賞口ごとに設定された賞球数分だけ更新される。
なお、非電入賞口およびその他の入賞口に遊技球が入球した場合においても、払い出された賞球数を識別可能な払出完了コマンドを副制御基板330に送信し、この払出完了コマンドの受信により、第1カウンタまたは第2カウンタを更新してもよい。いずれにしても、カウンタ更新期間中は、各入賞口への遊技球の入球に基づいて、第1カウンタのカウンタ値C1または第2カウンタのカウンタ値C2が、払い出される賞球数、あるいは、払い出しが完了した賞球数分だけ更新(加算)されればよい。
ここで、カウンタ更新期間中、非電入賞口が開放されるのは、非電ボーナス期間中に限られる。したがって、非電入賞口への遊技球の入球に基づいて、第2カウンタのカウンタ値C2が加算されるのは、非電ボーナス期間中に限られる。そして、非電ボーナス期間中に、非電入賞口への遊技球の入球に基づいてカウンタ値C2に加算される値、すなわち、加算値は、そのときの第1カウンタのカウンタ値C1によって異なる。
具体的には、非電入賞口に遊技球が入球した場合に、第1カウンタのカウンタ値C1が「5」未満である場合には、非電入賞口に設定された賞球数である「14」が、第2カウンタのカウンタ値C2に加算される。
これに対して、非電入賞口に遊技球が入球した場合に、第1カウンタのカウンタ値C1が「5」以上である場合には、非電入賞口に設定された賞球数である「14」に、所定数として「5」を合算した「19」が、第2カウンタのカウンタ値C2に加算される。つまり、この場合には、非電入賞口に遊技球が入球したことによって払い出される実際の賞球数よりも、5個だけ余分にカウンタ値C2が更新されることとなる。
一方で、カウンタ値C2が、非電入賞口への遊技球の入球に基づいて実際に払い出される賞球数よりも余分に更新された場合には、この余分に更新した分が、第1カウンタのカウンタ値C1から減算される。つまり、非電入賞口に遊技球が入球した場合、第1カウンタのカウンタ値C1が「5」以上であれば、第2カウンタのカウンタ値C2に「19」が加算されるとともに、第1カウンタのカウンタ値C1が「5」減算されることとなる。
例えば、図102(b)に示すように、10R確変大役遊技中に、大入賞口126および非電入賞口以外の入賞口に遊技球が入球して、25個の賞球が払い出されたとする。また、10R確変大役遊技中に、大入賞口126に遊技球が入球して、1500個の賞球が払い出されたとする。この場合、10R確変大役遊技の終了時点で、第1カウンタのカウンタ値C1が「25」、第2カウンタのカウンタ値C2が「1500」となっている。
この状態で非電ボーナス期間が開始し、非電入賞口に1個目の遊技球が入球したとする。このとき、カウンタ値C1が「5」以上であるため、第1カウンタのカウンタ値C1が「5」減算されて「20」に更新されるとともに、第2カウンタのカウンタ値C2が「19」加算されて「1519」となる。その後、非電入賞口に2~5個目の遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、カウンタ値C1が「5」ずつ減算されるとともに、カウンタ値C2が「19」ずつ加算される。したがって、非電入賞口に5個目の遊技球が入球した後には、カウンタ値C1が「0」、カウンタ値C2が「1595」となっている。
そして、その後さらに、非電入賞口に6個目の遊技球が入球したとする。このとき、カウンタ値C1が「5」未満であるため、第1カウンタのカウンタ値C1は更新されず、第2カウンタのカウンタ値C2が「14」加算されて「1609」となる。なお、図102(b)に示す例では、非電ボーナス期間中に、大入賞口126および非電入賞口以外の入賞口に遊技球が入球していない場合を示しているが、この間に、大入賞口126および非電入賞口以外の入賞口に遊技球が入球した場合には、カウンタ値C1が、払い出された賞球数分だけ加算される。
以上のように、実施例では、遊技領域116に設けられ、遊技球が進入可能な第1の入賞領域(第1始動口120、第2始動口122、一般入賞口118)と、第2の入賞領域(大入賞口126)と、第3の入賞領域(非電入賞口)と、を備える。そして、第1の入賞領域への遊技球の進入に基づいて第1の数(1または15)の遊技球を払い出し、第2の入賞領域への遊技球の進入に基づいて第2の数(15)の遊技球を払い出し、第3の入賞領域への遊技球の進入に基づいて第3の数(14)の遊技球を払い出す。
第1の入賞領域(第1始動口120、第2始動口122、一般入賞口118)への遊技球の進入に基づいて第1の記憶値(カウンタ値C1)を第1の数(1または15)分更新し、第2の入賞領域(大入賞口126)への遊技球の進入に基づいて第2の記憶値(カウンタ値C2)を第2の数(15)分更新し、第3の入賞領域(非電入賞口)への遊技球の進入に基づいて、第2の記憶値(カウンタ値C2)を、第3の数(14)に、第1の記憶値(カウンタ値C1)の範囲内である特定数(5)を加算した数(19)分、更新する。そして、第2の記憶値(カウンタ値C2)に基づいて遊技球の払い出し数にかかる報知を行う。
また、第3の入賞領域(非電入賞口)への遊技球の進入に基づいて第2の記憶値(カウンタ値C2)を更新する場合、第1の記憶値(カウンタ値C1)から特定数(5)を減算する。
また、第1の入賞領域(第1始動口120、第2始動口122、一般入賞口118)および第2の入賞領域(大入賞口126)への遊技球の進入が可能となる所定遊技(10R確変大役遊技)中、第1の記憶値(カウンタ値C1)および第2の記憶値(カウンタ値C2)を更新し、少なくとも第3の入賞領域(非電入賞口)への遊技球の入球が可能となる特定遊技中(非電ボーナス期間中)、第2の記憶値(カウンタ値C2)を更新する。このとき、特定遊技(非電ボーナス期間)は、所定遊技(10R確変大役遊技)よりも後に開始される。
上記のカウンタの更新方法、および、総獲得数の報知方法によれば、10R確変大役遊技の開始から非電ボーナス期間の終了までの間、実際に払い出される賞球数の範囲内で、総獲得数が導出される。より詳細には、大入賞口126および非電入賞口以外の入賞口に遊技球が入球して払い出された賞球数は、これら入賞口に遊技球が入球した時点では報知されずに、一旦、ストックされる。そして、ストックされた賞球数は、非電入賞口への遊技球の入球に基づいて、非電入賞口への遊技球の入球により払い出された賞球数に上乗せして、後から小出しに放出(報知)される。
これにより、実際には、非電入賞口への遊技球の入球によって払い出される賞球数が14個のところ、これよりも5個多い、19個の賞球が、1回の非電入賞口への遊技球の入球によって払い出されたかのような印象が与えられる。このようにすることで、仮に、大役遊技中や非電ボーナス期間中に、大入賞口126や非電入賞口に入球した遊技球数が想定よりも少なかった場合にも、その他の入賞口への入球によって払い出された賞球数が総獲得数に加算されることとなり、遊技者の損失感を低減することができる。
なお、ここでは、大入賞口126および非電入賞口以外の入賞口、すなわち、カウンタ値C1の更新対象となる入賞口として、賞球が払い出される全ての入賞口が設けられることとした。ただし、カウンタ値C1の更新対象となる入賞口は、賞球が払い出される入賞口のうちの一部であってもよい。例えば、大入賞口126および非電入賞口が設けられる第2遊技領域116bに配置された入賞口のみをカウンタ値C1の更新対象とし、第1遊技領域116aに設けられる入賞口は、カウンタ値C1の更新対象外としてもよい。
また、ここでは、非電入賞口への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数である「14」に、所定数として「5」を加算した加算値が、カウンタ値C2に加算されることとした。ただし、所定数は「5」に限らず、他のいずれの値であってもよい。
また、ここでは、非電入賞口への遊技球の入球に基づいてカウンタ値C2を更新する場合に、カウンタ値C1から所定数を減算することとした。ただし、例えば、第3カウンタを設け、カウンタ値C1を減算する代わりに、第3カウンタのカウンタ値C3に所定数を加算してもよい。この場合、非電入賞口に遊技球が入球した場合に、カウンタ値C3とカウンタ値C1とを比較し、カウンタ値C3がカウンタ値C1よりも5以上小さい値である場合に限り、カウンタ値C2に「19」を加算してもよい。
ここで、非電ボーナス期間は、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aが開放されることで、遊技者が賞球を獲得することができる期間である。しかしながら、10セットの開放遊技では、普通電動入賞口123に遊技球が入球しないと、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aが開放されない。このように、各セットの開放遊技において、普通電動入賞口123に遊技球が入球しなかった場合には、次のように演出が実行される。
例えば、図100(b)に示すように、1セット目の開放遊技において、普通電動入賞口123に遊技球が入球しなかったとする。この場合、普通電動入賞口123の閉鎖後のインターバル中に、適切な遊技球の発射を促す指示演出が実行される。この指示演出は、普通電動入賞口123に遊技球が入球するまで、入賞演出に代えて、あるいは、入賞演出とともに実行される。
また、普通電動入賞口123に遊技球が入球しなかった場合には、ラウンド数表記演出において、ラウンド遊技数が更新されない。したがって、例えば、1セット目の開放遊技において、普通電動入賞口123に遊技球が入球せず、2セット目の開放遊技において、普通電動入賞口123に遊技球が入球した場合には、2セット目の開放遊技中に表示されるラウンド遊技数が「11」となる。
また、10セット目の開放遊技において、普通電動入賞口123に遊技球が入球しなかった場合には、指示演出が実行されず、エンディング演出が実行される。つまり、10セット目の開放遊技において、普通電動入賞口123に遊技球が入球しなかった場合には、普通電動入賞口123に遊技球が入球した場合よりも、エンディング演出の開始タイミングが早くなる。エンディング演出の内容は、10セット目の開放遊技において、遊技球が普通電動入賞口123に入球したか否かに拘わらず共通である。
そのため、10セット目の開放遊技において、普通電動入賞口123に遊技球が入球しなかった場合には、エンディング演出が終了してから、2回目の特2変動が終了するまでの時間が長くなってしまう。そこで、実施例では、エンディング演出の終了後に、所定の背景画像が表示される背景演出が実行される。
図103は、第1演出系統の演出内容の他の例を説明する図である。なお、ここでは、10R確変大役遊技後、2回目の特2変動の開始時に、特1保留数が1つ以下であり、変動時間が70秒に決定された場合について説明する。例えば、1セット目の開放遊技中に普通電動入賞口123に遊技球が入球しなかった場合、図103(a)に示すように、「右を狙ってください」というメッセージと、右方向の矢印とが表示される指示演出が実行される。なお、ここでは、指示演出と、上記の方向指示演出とが異なるが、開放遊技中に普通電動入賞口123に遊技球が入球しなかった場合にも、上記と同様の方向指示演出が実行されてもよい。
そして、例えば、2セット目の開放遊技中に普通電動入賞口123に遊技球が入球すると、図103(b)に示すように、ラウンド遊技数が「EXTRA 11R」と表示される。また、例えば、図103(c)に示すように、9セット目の開放遊技が実行された後、10セット目の開放遊技中に普通電動入賞口123に遊技球が入球しなかったとする。この場合には、10セット目の開放遊技における普通電動入賞口123の閉鎖後に、図103(d)に示すように、エンディング演出が実行される。その後、所定時間が経過すると、図103(e)に示すように、所定の背景画像が表示される背景演出が実行される。なお、ここでは、背景演出が実行されることとしたが、背景演出に代えて、後述する擬似変動演出が実行されてもよい。
図104は、第2演出系統を説明する図である。10R確変大役遊技後、1回目および2回目の特2変動がいずれもハズレであり、かつ、非電ボーナス期間が付与されない場合、演出系統が第2演出系統となる。なお、図104には、10R確変大役遊技後、2回目の特2変動の開始時の特1保留数が1つ以下であり、変動時間が70秒に決定された場合を示す。
図104に示すように、10R確変大役遊技において10回のラウンド遊技が実行され、エンディング期間の経過後、2回の特2変動が実行される。この2回の特2変動では、いずれも最終的にハズレ図柄が第2特別図柄表示器162に停止表示される。また、1回目の特2変動中に、普通図柄の変動表示が開始されないと、10セットの開放遊技が不実行となり、非電ボーナス期間が付与されない。
第2演出系統においても、10R確変大役遊技における1~9回目のラウンド遊技中、ラウンド遊技ごとに設けられたラウンド演出が実行され、10回目のラウンド遊技の開始に伴い、方向指示演出が実行される。方向指示演出は、通常、普通図柄の変動表示の開始に伴って終了するが、普通図柄の変動表示が開始されない場合には、2回目の特2変動の開始まで、方向指示演出が継続して実行される。
そして、2回目の特2変動の開始に伴って、エンディング演出が実行される。このエンディング演出は、上記の第1演出系統と同内容である。そして、エンディング演出が終了すると、確変状態への移行を示唆するモード移行演出が実行され、その後、2回目の特2変動が終了するまで、擬似変動演出が実行される。なお、図104に示す例では、非電ボーナス期間が付与されないため、ラウンド数表記演出および総獲得数報知演出は、2回目の特2変動の開始時に終了となる。
図105は、第2演出系統の演出内容の一例を説明する図である。図105(a)に示すように、10R確変大役遊技後、1回目の特2変動中に方向指示演出が実行されており、普通図柄の変動表示が開始されることなく、1回目の特2変動が終了したとする。この場合、特2変動の終了に伴い、メイン演出表示部200aの右上部にミニ図柄が停止表示される。そして、2回目の特2変動の開始に伴い、図105(b)に示すように、エンディング演出が実行される。ここでは、非電ボーナス期間が付与されていないため、10R確変大役遊技で実行されたラウンド遊技数と、10R確変大役遊技中の総獲得数とが報知される。
所定時間に亘ってエンディング演出が実行されると、次いで、モード移行演出が実行される。このモード移行演出では、例えば、図105(c)に示すように、「確変モード突入」とメイン演出表示部200aに表示され、確変状態への移行が示唆される。なお、エンディング演出中およびモード移行演出中は、ミニ図柄の変動表示が実行され、2回目の特2変動中であることが報知される。
そして、所定時間に亘りモード移行演出が実行されると、次に、擬似変動演出が実行される。この擬似変動演出では、図105(d)に示すように、演出図柄210a、210b、210cが、所定時間に亘り仮停止表示される。ここでは、演出図柄210a、210b、210cが、僅かに揺れ動くようにして仮停止表示されている。その後、図105(e)に示すように、演出図柄210a、210b、210cの変動表示と、図105(d)に示す仮停止表示とが繰り返される。
なお、演出図柄210a、210b、210cは、異なる3つの数字が記された図柄の組み合わせ、すなわち、ハズレ態様で仮停止表示される。また、演出図柄210a、210b、210cは、メイン演出表示部200aに表示されている表側から、裏側に180度回転するように変動表示される。このとき、裏側には、次に仮停止表示される演出図柄210a、210b、210cが表示されている。以下では、1回の演出図柄210a、210b、210cの変動表示の開始から仮停止表示の終了までを擬似変動と呼ぶ。1回の擬似変動に要する時間は、例えば1~2秒であり、擬似変動演出中は、この擬似変動が繰り返される。
擬似変動演出は、2回目の特2変動が終了するまで実行され、特2変動の終了時には、演出図柄210a、210b、210cが仮停止表示ではなく、停止表示される。このように、10R確変大役遊技後の2回目の特2変動は、非電ボーナス期間に対応する演出を実行することを前提として、変動時間が70秒に決定されるように設計されている。非電ボーナス期間が付与されない場合には、非電ボーナス期間が付与される場合に比べて、エンディング演出の実行タイミングを早めるとともに、モード移行演出を実行する。
しかしながら、70秒に亘ってエンディング演出やモード移行演出を実行すると、遊技者に倦怠感を与えるばかりか、不信感を与えるおそれがある。そこで、上記のように、擬似変動演出を実行することで、恰も、何度も特2変動が実行されているかのような印象を与え、倦怠感や不信感を払拭することが可能となる。
ここで、上記したように、10R確変大役遊技後、2回目の特2変動の開始時に、特1保留が2個以上記憶されている場合、変動時間が10分に決定される。このように、変動時間を長時間とすることで、この間に全ての特1保留を消化させ、以後にイレギュラーな事態が発生しないようにすることができる。しかしながら、仮に、変動時間が10分に決定された場合、非電ボーナス期間が終了してから、すなわちエンディング演出が終了してから、例えば、8~9分程度といった長時間が経過するまで、次の特2変動が開始されない。
この場合にも、上記の背景演出や擬似変動演出が実行されるとなれば、遊技者に倦怠感を与えるばかりか、不具合が生じているのではないかといった不安感を抱かせてしまう。そこで、実施例においては、10R確変大役遊技後、2回目の特2変動の開始時に、特1保留が2個以上記憶されており、変動時間が10分に決定された場合に、特殊変動演出が実行される。
なお、この特殊変動演出は、10R確変大役遊技後、1回目および2回目の特2変動がハズレであり、かつ、2回目の特2変動の変動時間が10分に決定された場合に、2回目の特2変動中に実行される。特殊変動演出は、演出系統が第1演出系統である場合、もしくは、第2演出系統である場合に実行され得る。演出系統が第1演出系統である場合というのは、非電ボーナス期間が設定される場合である。この場合、非電ボーナス期間が終了するまでは、上記と同様に演出が実行され、非電ボーナス期間の終了後に、特殊変動演出が実行される。
また、演出系統が第2演出系統である場合というのは、非電ボーナス期間が設定されない場合である。したがって、この場合には、上記のモード移行演出の終了後に、擬似変動演出に代えて、特殊変動演出が実行される。
図106は、特殊変動演出の一例を説明する図である。例えば、第1演出系統において、2回目の特2変動中にエンディング演出が終了した場合、あるいは、第2演出系統において、2回目の特2変動中にモード移行演出が終了した場合、図106(a)に示すように、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始される。その後、図106(b)に示すように、10R確変大役遊技のラウンド遊技中に実行されるエピソード演出が開始される。
ここでは、まず、第1章のエピソード演出が実行され、メイン演出表示部200aに、第1章のエピソード演出用の画像が表示されるとともに、第1章のエピソード演出専用のBGMが出力される。このとき出力されるBGMは、10R確変大役遊技中に出力されるBGMである。なお、各エピソード演出は、例えば1分程度で構成されており、特殊変動演出で実行されるエピソード演出は、10R確変大役遊技中に実行されるエピソード演出と同じである。つまり、特殊変動演出では、10R確変大役遊技中に実行されるエピソード演出と共通の演出画像がメイン演出表示部200aに表示される。なお、図示は省略するが、エピソード演出中は、ミニ図柄が変動表示されている。
そして、第1章のエピソード演出が終了すると、図106(c)に示すように、演出図柄210a、210b、210cが表示される。ここでは、上記の擬似変動演出と同様に、演出図柄210a、210b、210cが完全に停止されずに、僅かに揺れた状態で仮停止表示される。
その後、図106(d)に示すように、演出図柄210a、210b、210cが再変動表示を開始すると、次に、図106(e)に示すように、第2章のエピソード演出が実行される。ここでは、メイン演出表示部200aに、第2章のエピソード演出用の画像が表示されるとともに、第2章のエピソード演出専用のBGMが出力される。また、第2章のエピソード演出が終了すると、図106(f)に示すように、演出図柄210a、210b、210cが仮停止表示される。
その後、図106(g)に示すように、演出図柄210a、210b、210cが再変動表示を開始すると、次に、図106(h)に示すように、第3章のエピソード演出が実行される。第3章のエピソード演出が終了すると、演出図柄210a、210b、210cが仮停止表示され、その後も、第4章および第5章のエピソード演出が、擬似変動を挟んで順次実行される。
なお、特殊変動演出では、第5章のエピソード演出が終了した後に、第2演出系統と同様に、擬似変動が繰り返し実行され、最終的に、図106(i)、(j)に示すように、ハズレを報知する組み合わせパターンで演出図柄210a、210b、210cが停止表示される。
上記したように、特殊変動演出が実行される場合には、複数のエピソード演出が実行されるが、非電ボーナス期間の設定有無等により、エピソード演出を実行可能な時間が異なる。詳しい説明は省略するが、エピソード演出の開始時に、2回目の特2変動が終了する所定時間(例えば2~5秒)前までの残り時間が算出され、この残り時間内で終了するエピソード演出の最大回数が決定される。つまり、2回目の特2変動中に確実に終了可能な範囲内で、エピソード演出が実行される。そして、全てのエピソード演出が終了した時点で残った時間が、擬似変動演出によって吸収されることとなる。
以上のように、実施例では、10R確変大役遊技後、2回の特2変動がハズレであること、2回目の特2変動の開始時に特1保留が2つ以上あることが、特殊変動演出の実行条件として予め定められている。この実行条件が成立した場合には、変動時間が10分となるが、この10分という変動時間は、10R確変大役遊技後に設定される高確率遊技状態(特定状態および確変状態)において決定され得る最長の時間である。
つまり、特殊変動演出は、所定状態(高確率遊技状態)において実行条件が成立した場合に、所定状態(高確率遊技状態)において実行され得る変動演出のうち、最も実行時間が長時間である。このような特殊変動演出において、10R確変大役遊技中に実行される演出と少なくとも一部が共通のエピソード演出とすることで、プレミア感を遊技者に抱かせることが可能となり、遊技者の倦怠感が払拭され、遊技意欲を向上させることができる。
なお、ここでは、第1章から第5章までのエピソード演出が順次実行され、第6章のエピソード演出は実行されない。これは第6章のエピソード演出が、プレミア演出として位置付けられており、また、大当たりの変動演出から連続する一連の演出であるためである。このように、特殊変動演出では、第6章のエピソード演出を不実行とすることで、第6章のエピソード演出のプレミア感が低下しないようにしている。ただし、特殊変動演出において、第6章のエピソード演出が実行されてもよい。
また、実施例では、第1章から第5章までのエピソード演出が順次実行されることとしたが、例えば、実行する順番がランダムに決定されてもよい。また、例えば、10R確変大役遊技中に実行されたエピソード演出の次の章のエピソード演出から順に実行されてもよい。
さらには、実施例では、10R確変大役遊技中と特殊変動演出とで、完全に共通のエピソード演出が実行されることとしたが、例えば、10R確変大役遊技中に実行されるエピソード演出の一部がカットされてもよいし、あるいは、一部または全部の再生速度や再生時間を両者で異ならせてもよい。また、ここでは、特殊変動演出において、エピソード演出が実行されることとしたが、特殊変動演出では、10R確変大役遊技中あるいは他の大役遊技中に実行されるいずれかの特定演出と少なくとも一部の演出が共通であればよく、その具体的な内容は特に限定されるものではない。
また、実施例では、特殊変動演出において、10R確変大役遊技中に実行される特定演出(エピソード演出)と共通の演出画像が画像表示部(メイン演出表示部200a)に表示されることとした。ただし、例えば、特殊変動演出では、エピソード演出と異なる画像が表示され、BGMのみが、エピソード演出と共通であってもよい。
図107(a)は、第3演出系統を説明する図であり、図107(b)は、第4演出系統を説明する図である。10R確変大役遊技後、1回目の特2変動がハズレであり、2回目の特2変動が大当たりであり、かつ、非電ボーナス期間が付与される場合、演出系統が第3演出系統となる。
具体的には、図107(a)に示すように、10R確変大役遊技において10回のラウンド遊技が実行され、エンディング期間の経過後、2回の特2変動が実行される。この2回の特2変動のうち、1回目の特2変動では、最終的にハズレ図柄が第2特別図柄表示器162に停止表示され、2回目の特2変動では、最終的に大当たり図柄が第2特別図柄表示器162に停止表示される。また、1回目の特2変動中に、普通図柄の変動表示が開始され、当たり図柄の表示後、オープニング期間を経て、補助遊技、すなわち、10セットの開放遊技が実行される。この補助遊技は、普通図柄の変動表示の開始タイミングに拘わらず、特2変動中に終了する。
第3演出系統では、10R確変大役遊技における1~9回目のラウンド遊技中、ラウンド遊技ごとに設けられたラウンド演出が実行される。そして、10回目のラウンド遊技の開始に伴い、方向指示演出が実行され、普通図柄の変動表示の開始に伴って、発生演出が実行される。その後、1セット目の開放遊技の開始から、10セット目の開放遊技の終了まで、入賞演出が実行され、10セット目の開放遊技の終了から、2回目の特2変動が終了するまで、連荘演出が実行される。なお、第3演出系統においても、第1演出系統と同様に、ラウンド数表記演出および総獲得数報知演出が実行される。つまり、第3演出系統は、エンディング演出に代えて、連荘演出が実行される点が第1演出系統と異なり、その他の演出は全て同じである。
図108は、第3演出系統の演出内容の一例を説明する図である。図108(a)から(g)に示すように、第3演出系統では、第1演出系統と同様に、ラウンド演出、方向指示演出、発生演出、入賞演出、ラウンド数表記演出および総獲得数報知演出が実行される。そして、10セット目の開放遊技が終了すると、図108(h)に示すように、連荘演出が実行される。ここでは、連荘演出において、「大当たりを盗め」とメイン演出表示部200aに表示された後、図108(i)に示すように、7の数字が記された演出図柄210a、210b、210cが停止表示され、大当たりの当選が遊技者に報知される。
ここで、2回目の特2変動が終了すると、2回目の10R確変大役遊技が開始される。この2回目の10R確変大役遊技中も、1回目の10R確変大役遊技と同様に、ラウンド演出、方向指示演出、ラウンド数表記演出および総獲得数報知演出が実行される。また、2回目の10R確変大役遊技の終了後も、さらに、非電ボーナス期間が付与され得る。このように、2回目の特2変動で大当たりに当選すると、1回目の10R確変大役遊技、1回目の非電ボーナス期間、2回目の10R確変大役遊技、2回目の非電ボーナス期間が連続する。
ここでは、2回目の10R確変大役遊技の開始時に、ラウンド数表記演出により、1回目の非電ボーナス期間の最終のラウンド遊技数に「1」を加算したラウンド遊技数が表示される。また、2回目の10R確変大役遊技の開始時には、総獲得数報知演出により、1回目の非電ボーナス期間の最後に表示された総獲得数が表示される。
また、図107(b)に示すように、10R確変大役遊技後、1回目の特2変動がハズレであり、2回目の特2変動が大当たりであり、かつ、非電ボーナス期間が付与されない場合、演出系統が第4演出系統となる。
具体的には、図107(b)に示すように、10R確変大役遊技において10回のラウンド遊技が実行され、エンディング期間の経過後、2回の特2変動が実行される。この2回の特2変動のうち、1回目の特2変動では、最終的にハズレ図柄が第2特別図柄表示器162に停止表示され、2回目の特2変動では、最終的に大当たり図柄が第2特別図柄表示器162に停止表示される。また、1回目の特2変動中に、普通図柄の変動表示が開始されないと、10セットの開放遊技が不実行となり、非電ボーナス期間が付与されない。
第4演出系統においても、10R確変大役遊技における1~9回目のラウンド遊技中、ラウンド遊技ごとに設けられたラウンド演出が実行され、10回目のラウンド遊技の開始に伴い、方向指示演出が実行される。方向指示演出は、2回目の特2変動の開始まで継続して実行される。
そして、2回目の特2変動の開始に伴って、エンディング演出が実行され、エンディング演出が終了するとモード移行演出が実行され、その後、擬似変動演出が実行される。この擬似変動演出では、2回目の特2変動が終了する所定時間前に、演出図柄210a、210b、210cが大当たり態様で停止表示され、その後、演出役物装置202が作動する役物演出が実行される。つまり、第4演出系統は、擬似変動演出の途中まで、第2演出系統と演出の内容が同じである。
図109は、第4演出系統の演出内容の一例を説明する図である。図109(a)から(d)に示すように、第4演出系統では、第2演出系統と同様に、方向指示演出、エンディング演出、モード移行演出および擬似変動演出が実行される。そして、擬似変動演出では、図109(e)に示すように、最後の擬似変動で、演出図柄210a、210b、210cが大当たり態様で停止表示される。その後、所定の演出役物装置202が初期位置から、例えばメイン演出表示部200aの前面に位置する可動位置まで作動する役物演出が実行され、演出役物装置202が初期位置に復帰した後に、2回目の特2変動が終了する。
このように、第2演出系統と同様に擬似変動演出が実行される第4演出系統が設けられることで、擬似変動演出中にも大当たりの当選が報知される可能性がもたらされる。これにより、擬似変動演出に対しても、遊技者が期待感を抱くことが可能となり、倦怠感を低減することができる。
図110(a)は、第5演出系統を説明する図であり、図110(b)は、第6演出系統を説明する図である。10R確変大役遊技後、1回目の特2変動が大当たりであり、かつ、非電ボーナス期間が付与される場合、演出系統が第5演出系統となる。具体的には、図110(a)に示すように、10R確変大役遊技において10回のラウンド遊技が実行され、エンディング期間の経過後、1回目の特2変動が実行される。この1回目の特2変動では、最終的に大当たり図柄が第2特別図柄表示器162に停止表示される。
また、1回目の特2変動中に、普通図柄の変動表示が開始され、当たり図柄の表示後、オープニング期間を経て、補助遊技、すなわち、10セットの開放遊技が実行される。この場合、補助遊技は、2回目の10R確変大役遊技中に終了する。ここでは、補助遊技は、大凡、3~5回目のラウンド遊技中に終了するように設計されている。
第5演出系統では、1回目の10R確変大役遊技における1~9回目のラウンド遊技中、ラウンド演出が実行され、10回目のラウンド遊技の開始に伴い、方向指示演出が実行される。また、普通図柄の変動表示の開始に伴って、上記した発生演出とは異なる第2発生演出が実行される。その後、2回目の10R確変大役遊技における1回目のラウンド遊技の開始から、9回目のラウンド遊技の終了まで、特殊演出が実行される。
なお、特殊演出は、1セット目の開放遊技の開始に伴って実行されてもよい。そして、2回目の10R確変大役遊技における10回目のラウンド遊技中は、方向指示演出が実行され、以後、上記と同様に演出が実行される。なお、2回目の10R確変大役遊技中は、総獲得数報知演出が実行される。
図111は、第5演出系統の演出内容の一例を説明する図である。図111(a)から(c)に示すように、第5演出系統では、第1演出系統と同様に、1回目の10R確変大役遊技中、ラウンド演出、方向指示演出、ラウンド数表記演出および総獲得数報知演出が実行される。そして、1回目の特2変動中に普通図柄の変動表示が開始されると、第2発生演出が実行される。ここでは、図111(d)に示すように、第2発生演出において、メイン演出表示部200aに「フェスティバル開幕」と表示される。
なお、第2発生演出中は、ミニ図柄が変動表示されており、1回目の特2変動が終了して第2特別図柄表示器162に大当たり図柄が停止表示されると、図111(e)に示すように、「7」の数字が記されたミニ図柄が停止表示される。そして、1回目のラウンド遊技が開始されると、特殊演出が実行される。この特殊演出では、図111(f)から(h)に示すように、特殊背景画像が表示されるとともに、総獲得数報知演出により、遊技者が獲得した遊技球の総獲得数が更新表示される。
この総獲得数報知演出では、1回目の10R確変大役遊技から、総獲得数が継続して更新表示される。また、ここでは、2回目の10R確変大役遊技と、非電ボーナス期間とが同時並行している。したがって、総獲得数報知演出では、大入賞口126に遊技球が入球して払い出された賞球数と、第1非電入賞口127aおよび第2非電入賞口129aに遊技球が入球して払い出された賞球数とが混在して計数、表示される。そして、2回目の10R確変大役遊技における10回目のラウンド遊技では、図111(i)に示すように、再び、方向指示演出が実行される。
また、図110(b)に示すように、10R確変大役遊技後、1回目の特2変動が大当たりであり、かつ、非電ボーナス期間が付与されない場合、演出系統が第6演出系統となる。具体的には、図110(b)に示すように、1回目の10R確変大役遊技において10回のラウンド遊技が実行され、エンディング期間の経過後、1回目の特2変動が実行される。この1回目の特2変動では、最終的に大当たり図柄が第2特別図柄表示器162に停止表示され、2回目の10R確変大役遊技が実行される。ただし、1回目の特2変動中に、普通図柄の変動表示が開始されないと、10セットの開放遊技が不実行となり、非電ボーナス期間が付与されない。
第6演出系統においても、1回目の10R確変大役遊技における1~9回目のラウンド遊技中、ラウンド遊技ごとに設けられたラウンド演出が実行され、10回目のラウンド遊技の開始に伴い、方向指示演出が実行される。方向指示演出は、1回目の特2変動の終了まで継続して実行される。そして、2回目の10R確変大役遊技が開始されると、再度、方向指示演出が実行された後、以後は、1回目の10R確変大役遊技と同様に演出が実行される。
図112は、第6演出系統の演出内容の一例を説明する図である。図112(a)から(c)に示すように、第6演出系統では、第2演出系統と同様に、1回目の10R確変大役遊技中、ラウンド演出および方向指示演出が実行される。方向指示演出は、1回目の特2変動中も継続して実行され、この特2変動中は、ミニ図柄が変動表示される。そして、第2特別図柄表示器162に大当たり図柄が停止表示され、2回目の10R確変大役遊技が開始されると、図112(d)に示すように、方向指示演出が実行される。
ここでは、2回目の10R確変大役遊技の開始に伴って実行される方向指示演出は、1回目の10R確変大役遊技における10回目のラウンド遊技中に実行される方向指示演出と表示内容が異なっている。ただし、1回目の10R確変大役遊技における10回目のラウンド遊技中に実行される方向指示演出を、2回目の10R確変大役遊技まで継続させてもよい。また、第2特別図柄表示器162に大当たり図柄が停止表示されると、「7」の数字が記されたミニ図柄が停止表示される。
その後、図112(e)に示すように、2回目の10R確変大役遊技における1回目のラウンド遊技中に、ラウンド演出、ラウンド数表記演出および総獲得数報知演出が実行される。ここでは、2回目の10R確変大役遊技の開始時に、ラウンド遊技数および総獲得数がリセットされているが、1回目の10R確変大役遊技中に計数されたラウンド遊技数および総獲得数を引き継いでもよい。
次に、上記した演出系統に係る演出を実行するための演出制御基板330における処理について説明する。なお、以下では、上記の演出系統に係る処理について説明し、その他の処理、および、上記演出参考例と同じ処理については説明を省略する。また、以下の説明では、理解を容易にするために、実際の処理と順番が異なる場合がある。
図113は、実施例に係る副制御基板330におけるサブタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。実施例に係るサブタイマ割込み処理は、上記演出参考例に係るサブタイマ割込み処理に代えて実行される。実施例では、図113に示すように、カウンタ更新処理(S1150)および追加処理(S1300)が実行される。
図114は、実施例に係る副制御基板330におけるカウンタ更新処理(S1150)を説明するフローチャートである。
(ステップS1150-1)
サブCPU330aは、10R確変大役遊技中であるかを判定する。その結果、10R確変大役遊技中であると判定した場合にはステップS1150-3に処理を移し、10R確変大役遊技中ではないと判定した場合にはステップS1150-13に処理を移す。
(ステップS1150-3)
サブCPU330aは、大入賞口126に遊技球が入球したかを判定する。その結果、大入賞口126に遊技球が入球したと判定した場合にはステップS1150-5に処理を移し、大入賞口126に遊技球は入球していないと判定した場合にはステップS1150-9に処理を移す。
(ステップS1150-5)
サブCPU330aは、第2カウンタのカウンタ値C2に「15」を加算する。
(ステップS1150-7)
サブCPU330aは、メイン演出表示部200aに表示されている総獲得数を、第2カウンタのカウンタ値C2に更新する。
(ステップS1150-9)
サブCPU330aは、大入賞口126および非電入賞口以外のその他の入賞口に遊技球が入球したかを判定する。その結果、その他の入賞口に遊技球が入球したと判定した場合にはステップS1150-11に処理を移し、その他の入賞口に遊技球は入球していないと判定した場合には、当該カウンタ更新処理を終了する。
(ステップS1150-11)
サブCPU330aは、払い出される賞球数分だけ、第1カウンタのカウンタ値C1を更新(加算)する。
(ステップS1150-13)
サブCPU330aは、非電ボーナス期間中であるかを判定する。その結果、非電ボーナス期間中であると判定した場合にはステップS1150-15に処理を移し、非電ボーナス期間中ではないと判定した場合には、当該カウンタ更新処理を終了する。
(ステップS1150-15)
サブCPU330aは、大入賞口126および非電入賞口以外のその他の入賞口に遊技球が入球したかを判定する。その結果、その他の入賞口に遊技球が入球したと判定した場合にはステップS1150-17に処理を移し、その他の入賞口に遊技球は入球していないと判定した場合には、ステップS1150-19に処理を移す。
(ステップS1150-17)
サブCPU330aは、払い出される賞球数分だけ、第1カウンタのカウンタ値C1を更新(加算)する。
(ステップS1150-19)
サブCPU330aは、非電入賞口に遊技球が入球したかを判定する。その結果、非電入賞口に遊技球が入球したと判定した場合にはステップS1150-21に処理を移し、非電入賞口に遊技球は入球していないと判定した場合には、当該カウンタ更新処理を終了する。
(ステップS1150-21)
サブCPU330aは、第1カウンタのカウンタ値C1が5以上であるかを判定する。その結果、C1≧5であると判定した場合にはステップS1150-23に処理を移し、C1≧5ではないと判定した場合にはステップS1150-27に処理を移す。
(ステップS1150-23)
サブCPU330aは、第2カウンタのカウンタ値C2に「19」を加算する。
(ステップS1150-25)
サブCPU330aは、第1カウンタのカウンタ値C1から「5」を減算する。
(ステップS1150-27)
サブCPU330aは、第2カウンタのカウンタ値C2に「14」を加算する。
(ステップS1150-29)
サブCPU330aは、メイン演出表示部200aに表示されている総獲得数を、第2カウンタのカウンタ値C2に更新し、当該カウンタ更新処理を終了する。
なお、詳しい説明は省略するが、第1カウンタのカウンタ値C1および第2カウンタのカウンタ値C2は、非電ボーナス期間の終了時にリセットされる。
図115は、実施例に係る副制御基板330における変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。実施例に係る変動パターンコマンド受信処理は、上記同時回し参考例に係る変動パターンコマンド受信処理に代えて実行される。なお、ここでは、主制御基板300において、特2変動の開始時に送信される変動パターンコマンドを受信した場合について説明し、特1変動の開始時に送信される変動パターンコマンドを受信した場合については説明を省略する。また、ここでは、10R確変大役遊技後に変動パターンコマンドを受信した場合について説明する。
(ステップS1220-1)
サブCPU330aは、10R確変大役遊技後の特2変動の回数を計数する変動回数カウンタをインクリメントする。
(ステップS1220-3)
サブCPU330aは、上記ステップS1220-1で更新した変動回数が3以上であるか、すなわち、10R確変大役遊技後、3回目以降の特2変動の開始時であるかを判定する。その結果、変動回数が3以上であると判定した場合にはステップS1220-5に処理を移し、変動回数は3以上ではないと判定した場合にはステップS1220-7に処理を移す。
(ステップS1220-5)
サブCPU330aは、受信した変動パターンコマンドに基づいて、通常の変動演出の実行パターンを決定する通常変動演出決定処理を実行する。
(ステップS1220-7)
サブCPU330aは、ミニ図柄の変動表示を開始するためのミニ図柄変動処理を実行する。
(ステップS1220-9)
サブCPU330aは、上記ステップS1220-1で更新した変動回数が1であるか、すなわち、10R確変大役遊技後、1回目の特2変動の開始時であるかを判定する。その結果、変動回数が1であると判定した場合にはステップS1220-11に処理を移し、変動回数は1ではないと判定した場合にはステップS1220-15に処理を移す。
(ステップS1220-11)
サブCPU330aは、1回目の特2変動の結果、すなわち、1回目の大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS1220-13に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS1220-33に処理を移す。
(ステップS1220-13)
サブCPU330aは、10R確変大役遊技後、1回目の特2変動の結果が大当たりであることを示す連続当選フラグをオンする。なお、詳しい説明は省略するが、連続当選フラグは、例えば、2回目の10R確変大役遊技の終了時にオフされる。
(ステップS1220-15)
サブCPU330aは、2回目の特2変動の結果、すなわち、2回目の大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS1220-27に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS1220-17に処理を移す。
(ステップS1220-17)
サブCPU330aは、普図変動フラグがオンしているかを判定する。なお、詳しくは後述するが、普図変動フラグは、10R確変大役遊技後、1回目の特2変動中に普通図柄の変動表示が開始されたときにオンされる。普図変動フラグがオンしていると判定した場合にはステップS1220-19に処理を移し、普図変動フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS1220-21に処理を移す。
(ステップS1220-19)
サブCPU330aは、第1演出系統の演出を実行するための第1演出系統実行処理を行う。ここでは、上記した第1演出系統を構成する各演出を、予め設定された契機、タイミングで実行するための処理が行われる。
(ステップS1220-21)
サブCPU330aは、第2演出系統の演出を実行するための第2演出系統実行処理を行う。ここでは、上記した第2演出系統を構成する各演出を、予め設定された契機、タイミングで実行するための処理が行われる。
(ステップS1220-23)
サブCPU330aは、受信した変動パターンコマンドが、10分の変動時間に対応する特殊変動コマンドであるかを判定する。その結果、特殊変動コマンドであると判定した場合にはステップS1220-25に処理を移し、特殊変動コマンドではないと判定した場合にはステップS1220-33に処理を移す。
(ステップS1220-25)
サブCPU330aは、特殊変動演出を実行するための特殊変動演出実行処理を行う。ここでは、2回目の特2変動中に実行するエピソード演出の実行パターンが決定され、決定した実行パターンのエピソード演出を開始するための処理が行われる。
(ステップS1220-27)
サブCPU330aは、普図変動フラグがオンしているかを判定する。その結果、普図変動フラグがオンしていると判定した場合にはステップS1220-29に処理を移し、普図変動フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS1220-31に処理を移す。
(ステップS1220-29)
サブCPU330aは、第3演出系統の演出を実行するための第3演出系統実行処理を行う。ここでは、上記した第3演出系統を構成する各演出を、予め設定された契機、タイミングで実行するための処理が行われる。
(ステップS1220-31)
サブCPU330aは、第4演出系統の演出を実行するための第4演出系統実行処理を行う。ここでは、上記した第4演出系統を構成する各演出を、予め設定された契機、タイミングで実行するための処理が行われる。
(ステップS1220-33)
サブCPU330aは、上記各ステップの決定に基づいてタイムテーブルのタイムデータをセットして、当該変動パターンコマンド受信処理を終了する。なお、ここでセットされたタイムテーブルに基づき、上記ステップS1100-7において、変動演出用の画像をメイン演出表示部200aに表示する処理や、音声出力処理、演出照明装置204の点灯制御処理等の演出実行制御がなされることとなる。
図116は、実施例に係る副制御基板330における普通図柄指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。普通図柄指定コマンドは、普通図柄変動待ち処理のステップS710-19でセットされた後、CPU初期化処理のステップS100-65で送信される。
(ステップS1230-1)
サブCPU330aは、現在の遊技状態が特定状態であるかを判定する。その結果、特定状態であると判定した場合にはステップS1230-3に処理を移し、特定状態ではないと判定した場合には、当該普通図柄指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1230-3)
サブCPU330aは、普図変動フラグをオンする。なお、詳しい説明は省略するが、普図変動フラグは、例えば、10R確変大役遊技後、2回目の特2変動の終了時、あるいは、2回目の10R確変大役遊技の終了時にオフされる。
(ステップS1230-5)
サブCPU330aは、連続当選フラグがオンしているかを判定する。その結果、連続当選フラグがオンしていると判定した場合にはステップS1230-7に処理を移し、連続当選フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS1230-9に処理を移す。
(ステップS1230-7)
サブCPU330aは、第5演出系統の演出を実行するための第5演出系統実行処理を行い、当該普通図柄指定コマンド受信処理を終了する。ここでは、上記した第5演出系統を構成する各演出を、予め設定された契機、タイミングで実行するための処理が行われる。
(ステップS1230-9)
サブCPU330aは、上記した発生演出を実行するための発生演出実行処理を行い、当該普通図柄指定コマンド受信処理を終了する。
図117は、実施例に係る副制御基板330におけるオープニング指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。オープニング指定コマンドは、特別図柄停止図柄表示処理のステップS630-21でセットされた後、CPU初期化処理のステップS100-65で送信される。
(ステップS1240-1)
サブCPU330aは、連続当選フラグがオンしているかを判定する。その結果、連続当選フラグがオンしていると判定した場合には、ステップS1240-3に処理を移し、連続当選フラグはオンしていないと判定した場合には、当該オープニング指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1240-3)
サブCPU330aは、普図変動フラグがオンしているかを判定する。その結果、普図変動フラグがオンしていると判定した場合には、ステップS1240-5に処理を移し、普図変動フラグはオンしていないと判定した場合には、当該オープニング指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1240-5)
サブCPU330aは、第6演出系統の演出を実行するための第6演出系統実行処理を行い、当該オープニング指定コマンド受信処理を終了する。ここでは、上記した第6演出系統を構成する各演出を、予め設定された契機、タイミングで実行するための処理が行われる。なお、詳しい説明は省略するが、連続当選フラグは、例えば、2回目の10R確変大役遊技の終了時にオフされる。
図118は、実施例に係る副制御基板330における大入賞口開放指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。大入賞口開放指定コマンドは、大入賞口開放前処理のステップS640-5でセットされた後、CPU初期化処理のステップS100-65で送信される。
(ステップS1250-1)
サブCPU330aは、ラウンド数を計数するラウンド数カウンタを更新する。
(ステップS1250-3)
サブCPU330aは、連続当選フラグがオンしているかを判定する。その結果、連続当選フラグがオンしていると判定した場合には、ステップS1250-5に処理を移し、連続当選フラグはオンしていないと判定した場合には、ステップS1250-15に処理を移す。
(ステップS1250-5)
サブCPU330aは、普図変動フラグがオンしているかを判定する。その結果、普図変動フラグがオンしていると判定した場合には、ステップS1250-7に処理を移し、普図変動フラグはオンしていないと判定した場合には、ステップS1250-15に処理を移す。
(ステップS1250-7)
サブCPU330aは、受信した大入賞口開放指定コマンドを解析し、1回目のラウンド遊技の開始であるかを判定する。その結果、1回目のラウンド遊技の開始であると判定した場合にはステップS1250-9に処理を移し、1回目のラウンド遊技の開始ではないと判定した場合にはステップS1250-11に処理を移す。
(ステップS1250-9)
サブCPU330aは、特殊演出を実行するための特殊演出実行処理を行い、当該大入賞口開放指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1250-11)
サブCPU330aは、受信した大入賞口開放指定コマンドを解析し、10回目のラウンド遊技の開始であるかを判定する。その結果、10回目のラウンド遊技の開始であると判定した場合にはステップS1250-13に処理を移し、10回目のラウンド遊技の開始ではないと判定した場合には、当該大入賞口開放指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1250-13)
サブCPU330aは、方向指示演出を実行するための方向指示演出実行処理を行い、当該大入賞口開放指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1250-15)
サブCPU330aは、受信した大入賞口開放指定コマンドを解析し、10回目のラウンド遊技の開始であるかを判定する。その結果、10回目のラウンド遊技の開始であると判定した場合にはステップS1250-17に処理を移し、10回目のラウンド遊技の開始ではないと判定した場合には、ステップS1250-19に処理を移す。
(ステップS1250-17)
サブCPU330aは、方向指示演出を実行するための方向指示演出実行処理を行う。
(ステップS1250-19)
サブCPU330aは、ラウンド遊技の回数に応じたラウンド演出を実行するためのラウンド演出実行処理を行う。ここでは、1回目のラウンド遊技の開始時であれば、実行するエピソード演出を決定するとともに、実行が決定されたエピソード演出のうち、1回目のラウンド遊技に対応する画像を表示したり、BGMの出力を開始したりする処理を行う。
(ステップS1250-21)
サブCPU330aは、ラウンド数表記演出で表示されるラウンド遊技数を、上記ステップS1250-1で更新したラウンド数に更新し、当該大入賞口開放指定コマンド受信処理を終了する。
図119は、実施例に係る副制御基板330における普電開放指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。普電開放指定コマンドは、普通電動役物入賞口開閉切替処理のステップS741-13でセットされた後、CPU初期化処理のステップS100-65で送信される。
(ステップS1260-1)
サブCPU330aは、1回の補助遊技における普通電動入賞口123の開放回数を計数する開放遊技数カウンタをインクリメントする。
(ステップS1260-3)
サブCPU330aは、上記ステップS1260-1で更新された開放遊技数カウンタを確認し、1セット目の開放遊技の開始であるかを判定する。その結果、1セット目の開放遊技の開始であると判定した場合にはステップS1260-5に処理を移し、1セット目の開放遊技の開始ではないと判定した場合には、当該普電開放指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1260-5)
サブCPU330aは、連続当選フラグがオンしているかを判定する。その結果、連続当選フラグがオンしていれば、当該普電開放指定コマンド受信処理を終了し、連続当選フラグがオンしていなければ、ステップS1260-7に処理を移す。
(ステップS1260-7)
サブCPU330aは、入賞演出を実行するための入賞演出実行処理を行い、当該普電開放指定コマンド受信処理を終了する。
図120は、実施例に係る副制御基板330における普電閉鎖指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。普電閉鎖指定コマンドは、普通電動役物入賞口開閉切替処理のステップS741-17でセットされた後、CPU初期化処理のステップS100-65で送信される。
(ステップS1270-1)
サブCPU330aは、普通電動入賞口123に遊技球が入球したか否かを判定するまでの待機時間を計時する判定タイマに、所定時間に対応するタイマ値をセットする。ここで、所定時間は、普通電動入賞口123に入球した遊技球が、第2始動口検出スイッチ122sによって確実に検出されるまでに必要となる時間である。なお、判定タイマのタイマ値は、サブタイマ割込み処理のタイマ更新処理(S1100-5)で減算される。
(ステップS1270-3)
サブCPU330aは、開放遊技数カウンタが10以上であるかを判定する。その結果、開放遊技数カウンタが10以上であると判定した場合にはステップS1270-5に処理を移し、開放遊技数カウンタは10以上ではないと判定した場合には、当該普電閉鎖指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1270-5)
サブCPU330aは、開放遊技数カウンタをリセット(0に)し、当該普電閉鎖指定コマンド受信処理を終了する。
図121は、実施例に係る副制御基板330における追加処理(S1300)を説明するフローチャートである。
(ステップS1300-1)
サブCPU330aは、連続当選フラグがオンしているかを判定する。その結果、連続当選フラグがオンしていると判定した場合には当該追加処理を終了し、連続当選フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS1300-3に処理を移す。
(ステップS1300-3)
サブCPU330aは、タイマ更新処理(S1100-5)において、判定タイマが1から0に更新されたかを判定する。その結果、1から0に更新されたと判定した場合にはステップS1300-5に処理を移し、1から0に更新されていないと判定した場合にはステップS1300-25に処理を移す。
(ステップS1300-5)
サブCPU330aは、開放遊技において普通電動入賞口123に遊技球が入球したかを判定する。詳しい説明は省略するが、上方の第2始動口122に設けられた第2始動口検出スイッチ122sが遊技球を検出すると、入賞コマンドが副制御基板330に送信される。そして、副制御基板330では、1セットの開放遊技の開始から、判定タイマが0になるまでの間に入賞コマンドを受信すると、入賞フラグがオンされる。ここでは、入賞フラグをロードすることで、普通電動入賞口123に遊技球が入球したかを判定する。遊技球が入球したと判定した場合には、ステップS1300-7に処理を移し、遊技球が入球しなかったと判定した場合には、ステップS1300-15に処理を移す。なお、遊技球が入球したと判定した場合には、入賞フラグがオフされる。
(ステップS1300-7)
サブCPU330aは、ラウンド数カウンタをインクリメントする。なお、ここで更新されるラウンド数カウンタは、上記ステップS1250-1で更新されるラウンド数カウンタと同じである。つまり、10R確変大役遊技におけるラウンド遊技の開始時と、1セットの開放遊技で普通電動入賞口123に遊技球が入球したときとで、共通のラウンド数カウンタが更新される。これにより、10R確変大役遊技のラウンド遊技数と、普通電動入賞口123に遊技球が入球した開放遊技の回数とが合算して計数されることとなる。
(ステップS1300-9)
サブCPU330aは、ラウンド数表記演出で表示されるラウンド遊技数を、上記ステップS1300-7で更新したラウンド数に更新する。
(ステップS1300-11)
サブCPU330aは、開放遊技数カウンタのカウンタ値に基づき、10セット目の開放遊技中であるかを判定する。その結果、10セット目の開放遊技中であると判定した場合にはステップS1300-13に処理を移し、10セット目の開放遊技中ではないと判定した場合には、当該追加処理を終了する。
(ステップS1300-13)
サブCPU330aは、エンディング演出待機タイマに所定時間に対応するタイマ値をセットし、当該追加処理を終了する。なお、所定時間は、インターバル時間(5秒)よりも僅かに長い時間である。また、エンディング演出待機タイマのタイマ値は、タイマ更新処理(S1100-5)において減算される。
(ステップS1300-15)
サブCPU330aは、開放遊技数カウンタのカウンタ値に基づき、10セット目の開放遊技中であるかを判定する。その結果、10セット目の開放遊技中であると判定した場合にはステップS1300-19に処理を移し、10セット目の開放遊技中ではないと判定した場合には、ステップS1300-17に処理を移す。
(ステップS1300-17)
サブCPU330aは、指示演出を実行するための指示演出実行処理を行い、当該追加処理を終了する。
(ステップS1300-19)
サブCPU330aは、2回目の特2変動が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合には、ステップS1300-21に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS1300-23に処理を移す。
(ステップS1300-21)
サブCPU330aは、連荘演出を実行するための連荘演出実行処理を行い、当該追加処理を終了する。
(ステップS1300-23)
サブCPU330aは、エンディング演出および背景演出を実行するための処理を行い、当該追加処理を終了する。
(ステップS1300-25)
サブCPU330aは、タイマ更新処理(S1100-5)において、エンディング演出待機タイマが1から0に更新されたかを判定する。その結果、1から0に更新されたと判定した場合にはステップS1300-23に処理を移し、1から0に更新されていないと判定した場合には、当該追加処理を終了する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明はかかる実施例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記実施例では、所謂同時回し機である場合について説明したが、本発明は、所謂第一種遊技機、第二種遊技機および第一種第二種混合機にも適用可能である。
また、上記実施例では、高確率遊技状態および低確率遊技状態と、時短遊技状態および非時短遊技状態との組み合わせによる遊技状態が設けられる場合について説明したが、遊技状態はこれに限らない。また、上記実施例に係る遊技性は一例に過ぎず、遊技性は適宜設計変更可能である。
例えば、上記実施例では、普通遊技状態として、非時短遊技状態、A時短遊技状態およびB時短遊技状態が設けられることとしたが、非時短遊技状態よりも可変始動口への遊技球の入球が容易となる状態が1つのみ設けられてもよい。また、A時短遊技状態は、当たりに当選しないように設定されてもよい。さらには、普通遊技において、普図抽選を行わずに、遊技状態に応じて補助遊技の実行有無が決定されてもよい。例えば、B時短遊技状態においてゲート124を遊技球が通過した場合に、乱数を取得せずに、補助遊技を実行し、他の普通遊技状態では、補助遊技を実行しないといった設定が予めなされていてもよい。
また、上記実施例では、確変領域140aに遊技球が進入しなかった場合に、普通遊技状態がA時短遊技状態に設定されることとした。ただし、所定の大当たり図柄については、確変領域140aに遊技球が進入しなかった場合にも、普通遊技状態がB時短遊技状態に設定されてもよい。例えば、特別図柄Dが決定された場合には、確変領域140aへの遊技球の進入有無に拘わらずに、普通遊技状態がB時短遊技状態に設定されてもよい。
また、上記実施例では、特定状態における2回目の変動時間を長時間に設定することで、特定状態において普図抽選の結果が導出された後、普通電動入賞口123の開放開始前に、遊技状態を特定状態から他の遊技状態に変更可能とした。ただし、例えば、特定状態における1回目あるいは3回目以降の変動時間を、普通電動入賞口123の開放開始から終了までの時間よりも長く設定してもよい。このように、大役遊技の終了後、所定回数目の変動時間を、普通電動入賞口123の開放開始から終了までの時間よりも長く設定することで、普通電動入賞口123の開放開始前に、遊技状態を特定状態から他の遊技状態に変更することができる。
また、例えば、B時短遊技状態における1回目の特2変動の変動時間(大当たり時およびハズレ時)を、普通図柄の変動表示の開始から、普通電動入賞口123の開放開始までの時間よりも長く設定してもよい。この場合、B時短遊技状態における1回目の特2変動が大当たりであった場合に、非電ボーナスよりも先に大当たりの当選を報知可能である。この場合、非電ボーナスにより、大当たりの当選報知が阻害されることがなく、より利益が大きい大当たりの当選報知を優先した場合に有効である。また、上記の設定によれば、少なくとも非電ボーナスの開始前に特2変動が2回実行可能となるため、B時短遊技状態の終了条件に普通図柄の変動表示が含まれなくても、非電ボーナスの開始時の普通遊技状態を非時短遊技状態とすることができる。これにより、上記実施例と同様に、非電ボーナスによって時短遊技状態中のベースが高くなり過ぎることを防止することができる。
また、例えば、B時短遊技状態における1回目の特2変動の変動時間(大当たり時およびハズレ時)を、非時短遊技状態における普通図柄の変動表示の開始から、普通電動入賞口123の開放終了までの時間よりも長く設定してもよい。仮に、非時短遊技状態における普通図柄の変動表示の開始から、普通電動入賞口123の開放開始までの時間が、B時短遊技状態における1回目の特2変動の変動時間よりも長い場合、大役遊技の終了間際に普図抽選で当選すると、次の普通図柄の変動表示がB時短遊技状態中に開始されず、特2変動が2回開始されてB時短遊技状態から非時短遊技状態に変更された後に、次の普通図柄の変動表示が開始されるおそれがある。この場合、B時短遊技状態において普通図柄の変動表示が開始されないため、非電ボーナスを獲得することができなくってしまう。上記のように、B時短遊技状態における1回目の特2変動の変動時間(大当たり時およびハズレ時)を、非時短遊技状態における普通図柄の変動表示の開始から、普通電動入賞口123の開放開始までの時間よりも長く設定することで、B時短遊技状態中に普通図柄の変動表示を開始させることができる。
また、上記実施例における演出は一例に過ぎず、適宜設計変更可能であることは言うまでもない。
また、上記実施例では、同時回し機について説明したが、入賞順消化、特2優先消化、特1優先消化のいずれでもよい。
また、上記実施例では、6段階の設定値が設けられる場合について説明したが、設定値は設けられていなくてもよく、また、設定値の数は特に限定されるものではない。また、上記実施例では、設定値に応じて大当たりの当選確率が異なることとした。しかしながら、設定値に応じて異なるものはこれに限らない。
また、上記実施例では、遊技球の打ち分けが可能な領域として、第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bが遊技盤108に設けられる場合について説明した。ただし、遊技盤108の盤面構成はこれに限らず、1の遊技領域のみが設けられてもよい。
なお、上記払出制御基板310が、本発明の払出制御手段に相当する。
また、上記カウンタ更新処理(S1150)を実行するサブCPU330aが、本発明のカウンタ更新手段に相当する。
また、上記ステップS1150-7およびステップS1150-29の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の報知手段に相当する。