JP2022173995A - 制御データ作成装置、及び制御データ作成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製品を適切に吸着することで、製品がワーク残材に対して引っ掛かることなく、製品を安定して搬出する。【解決手段】制御データ作成装置21は、製品データ上で搬出アーム61a、61bを移動させて搬出アーム61a、61bが製品Pを吸着する吸着位置を切り替え、吸着位置毎に吸着状態を評価するための指標を特定する特定部と、吸着位置毎に特定された指標のそれぞれに基づいて、製品Pに対して吸着位置を割り付けた制御データを作成する割付設定部21cと、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、制御データ作成装置、及び制御データ作成方法に関する。
特許文献1には、板状のワークをパッドで吸着して搬送するローダ装置を制御する方法であって、ワークに対するパッドの吸着位置に基づいて、ワークの搬送状態に関する安定係数を算出し、安定係数に基づいてワークの搬送速度を設定する方法が開示されている。
特開2016-203201号公報
しかしながら、従来の手法によれば、ワークから切り出された製品を取り出す際に、製品に対する吸着状態が十分に考慮されていなかった。そのため、製品が斜めになったり、撓んだりすることで、ワーク残材に製品が引っかかるなどの問題があった。
本発明の一態様の制御データ作成装置は、加工機によって板状のワークから切断された製品を、製品搬出装置が取り出して搬出するための制御データを作成する装置であり、製品搬出装置は、ワーク平面に沿って移動自在に構成され、ワークと対向する面に製品を吸着する複数の吸着パッドが設けられた搬出アームを備えている。制御データ作成装置は、製品データ上で搬出アームを移動させて搬出アームが製品を吸着する吸着位置を切り替え、吸着位置毎に吸着状態を評価するための指標を特定する特定部と、吸着位置毎に特定された指標のそれぞれに基づいて、製品に対して吸着位置を割り付けた制御データを作成する割付設定部と、を備えている。
本発明の一態様の制御データ作成装置は、吸着位置毎に吸着状態を評価する指標を特定しているので、個々の吸着位置での吸着状態を評価することができる。これにより、適切な吸着状態を得ることができる吸着位置を特定することができるので、所望の制御データを作成することができる。
本発明の一態様によれば、製品を適切に吸着することができるので、製品がワーク残材に対して引っ掛かることなく、製品を安定して搬出することができる。
図1は、第1の実施形態に係る制御データ作成装置及び加工システムの構成を示すブロック図である。 図2は、加工システムの構成を簡略的に示す説明図である。 図3は、搬出アームの要部を示す説明図である。 図4は、製品に対して搬出アームの吸着位置を割り付ける方法を示すフローチャートである。 図5は、吸着位置毎に吸着重心を特定する処理を示すフローチャートである。 図6は、製品データ上で搬出アームの吸着位置を切り替える方法を説明する図である。 図7は、製品データ上で搬出アームの吸着位置を切り替える方法を説明する図である。 図8は、製品データ上で搬出アームの吸着位置を切り替える方法を説明する図である。 図9は、製品データ上で搬出アームの吸着位置を切り替える方法を説明する図である。 図10は、有効吸着パッド及び吸着重心を説明する図である。 図11は、有効吸着パッドを説明する図である。 図12は、製品重心と吸着重心との間の距離を説明する図である。 図13は、第2の実施形態に係る制御データ作成装置及び加工システムの構成を示すブロック図である。 図14は、製品搬出装置を構成する第1、第2及び第3搬出アームを説明する図である。 図15は、製品に対して搬出アームの吸着位置を割り付ける方法を示すフローチャートである。 図16は、製品サイズと吸着位置の特定方法との関係を説明する図である。 図17は、製品サイズと吸着位置の特定方法との関係を説明する図である。 図18は、製品サイズと吸着位置の特定方法との関係を説明する図である。
以下、図面を参照し、本実施形態に係る制御データ作成装置、及びレーザ切断加工方法について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る制御データ作成装置及び加工システムの構成を示すブロック図である。図2は、加工システムの構成を簡略的に示す説明図である。図3は、搬出アームの要部を示す説明図である。以下の説明では、方向の定義として、水平方向において直交するX軸方向(第1軸方向)及びY軸方向(第2軸方向)と、X軸方向及びY軸方向に対してそれぞれ直交するZ軸方向を用いる。X軸方向は左右方向に対応し、Y軸方向は前後方向に対応し、Z軸方向は上下方向に対応する。なお、これらの方向は説明の便宜のために用いられるに過ぎない。
本実施形態に係る制御データ作成装置21は、加工機50によって板状のワークWから切断された製品Pを、製品搬出装置60が取り出して搬出するための制御データを作成する装置である。製品搬出装置60は、ワーク平面に沿って移動自在に構成され、ワークWと対向する面に製品Pを吸着する複数の吸着パッド62が設けられた搬出アーム61a、61bを備えている。制御データ作成装置21は、製品データ上で搬出アーム61a、61bを移動させて搬出アーム61a、61bが製品Pを吸着する吸着位置を切り替え、吸着位置毎に吸着状態を評価するための指標を特定する特定部と、吸着位置毎に特定された指標のそれぞれに基づいて、製品Pに対して吸着位置を割り付けた制御データを作成する割付設定部21cと、を備えている。
本実施形態において、特定部は、複数の吸着パッド62のうち製品Pを吸着することができる有効吸着パッド62aの集合から計算される重心位置である吸着重心を、指標として特定する吸着重心特定部21bを含む。割付設定部21cは、吸着重心と製品重心との間の距離が小さくなるように、制御データを作成する。
以下、制御データ作成装置及び加工システムを包括する全体システムについて説明する。図1に示す全体システムは、CAD(Computer Aided Design)10、CAM(Computer Aided Manufacturing)20、制御装置30、及び加工システム40を主体に構成されている。
CAD10は、CADの機能を搭載するコンピュータである。CAD10は、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサと、メモリと、各種のインターフェースとを有するコンピュータによって構成されている。メモリ、各種のインターフェースは、バスを介してハードウェアプロセッサに接続されている。ハードウェアプロセッサによってメモリに格納されたプログラムを実行させることにより、CAD10が備える種々の機能が実現される。
CAD10は、コンピュータプログラムを実行させることによって、製品データ作成装置11として機能する。製品データ作成装置11は、ワークWから切断する製品Pに関するデータである製品データを作成する。製品データには、製品Pの形状(2次元平面上で表される製品Pの形状を示す2次元データ)、大きさ、及び重量などの情報(図形データ)が含まれている。製品データ作成装置11によって作成された製品データは、CAM20に入力される。
CAM20は、CAMの機能を搭載するコンピュータである。CAM20は、CPUなどのハードウェアプロセッサと、メモリと、各種のインターフェースとを有するコンピュータによって構成されている。メモリ、各種のインターフェースは、バスを介してハードウェアプロセッサに接続されている。ハードウェアプロセッサによってメモリに格納されたプログラムを実行させることにより、CAM20が備える種々の機能が実現される。
CAM20には、CAM20に対して情報を入力するための入力装置22、及びCAM20によって作成された情報を表示するための表示装置23が接続されている。CAM20は、コンピュータプログラムを実行することにより、制御装置30が加工システム40を制御するための加工プログラムを作成する制御データ作成装置21として機能する。制御データ作成装置21の詳細については後述する。
制御装置30は、加工プログラムに基づいて加工システム40を制御する装置であり、例えばNC装置(数値制御(Numerical Control)装置)である。制御装置30は、CPUなどのハードウェアプロセッサと、メモリと、各種のインターフェースとを有するコンピュータによって構成されている。メモリ、各種のインターフェースは、バスを介してハードウェアプロセッサに接続されている。ハードウェアプロセッサによってメモリに格納されたプログラムを実行させることにより、制御装置30が備える種々の機能が実現される。
例えば、制御装置30は、加工プログラムに基づいて、ワークWから製品Pを切り出すように加工機50を制御する。加工機50がワークWから製品Pを切り出すと、製品Pが作製される。また、制御装置30は、加工プログラムに基づいて、ワークWから切断された製品Pを取り出して搬出するように製品搬出装置60を制御する。製品搬出装置60が製品Pを搬出すると、製品Pが集積パレット(図示せず)に集積される。
加工システム40は、加工機50と、製品搬出装置60とを備えている。
加工機50は、パンチ加工部51と、レーザ加工部52とを備える複合加工機である。パンチ加工部51は、パンチとダイとからなる金型により、ワークWに対してパンチ加工を行う。レーザ加工部52は、レーザビームにより、ワークWに対してレーザ切断加工を行う。
レーザ加工部52は、ワークWに対してレーザビームを照射する加工ヘッド52aを備えている。加工ヘッド52aは、Y軸方向、及びZ軸方向へ移動自在に構成されている。レーザ切断加工を行う際には、制御装置30の制御のもと、加工機50は、X軸方向へのワークWの移動と、Y軸方向への加工ヘッド52aの移動とを組み合わせて、加工ヘッド52aから出力されるレーザビームをワークWに対して2次元的に照射する。これにより、レーザ加工部52は、製品Pの内部形状及び外周形状に応じてワークWを切断する。
製品搬出装置60は、ワークWから切り出された製品Pを取り出して搬出する。製品搬出装置60による製品Pの搬出は、レーザ加工部52によってワークWから製品Pが切り出される度に行われる。製品搬出装置60は、ワークWから切り出された製品Pをワーク残材から分離して取り出す第1及び第2搬出アーム61a、61bを備えている。
個々の搬出アーム61a、61bは、製品Pを吸着するための複数の吸着パッド62を備えている。複数の吸着パッド62は、搬出アーム61a、61bにおけるワークWと対向する面に設けられている。複数の吸着パッド62には、パッド径が異なる複数の種類の吸着パッドが含まれている。また、個々の搬出アーム61a、61bの先端側におけるワークWと対向する面には、製品Pの有無を検出するためのセンサ63が複数設けられている。
製品Pの搬出を行う際には、制御装置30の制御のもと、製品搬出装置60は、第1及び第2搬出アーム61a、61bをX軸方向の左側へと移動させ、第1及び第2搬出アーム61a、61bを加工ヘッド52aに向かって進出させる。第1及び第2搬出アーム61a、61bが製品Pまで到達すると、製品搬出装置60は、第1及び第2搬出アーム61a、61bを用いて製品Pを吸着し、製品Pをワーク残材から分離して取り出す。製品搬出装置60は、取り出した製品Pを集積パレット(図示せず)へと搬出して集積する。
以下、本実施形態の特徴の一つである、制御データ作成装置21の構成について説明する。制御データ作成装置21には、製品データ作成装置11で作成された製品データが入力される。制御データ作成装置21には、入力装置22から、ワークWの大きさ、板厚、材質などを含むワークデータなどが入力される。制御データ作成装置21には、加工システム40の製品搬出装置60に関する情報を含む装置データが入力される。装置データは、製品搬出装置60又は制御装置30から取得してもよいし、加工システム40の情報を保有する外部の装置から取得してもよい。
制御データ作成装置21は、加工機50によってワークWから切り離された製品Pを、製品搬出装置60が取り出して搬出するための制御データを作成する。この制御データは、製品Pに対して、第1及び第2搬出アーム61a、61bが製品Pを吸着する吸着位置を割り付けたデータである。制御データ作成装置21は、制御データに基づいて加工プログラムを作成する。加工プログラムは、制御装置30が加工システム40を制御する機械制御コードによって構成される。
制御データ作成装置21によって作成された加工プログラムは、制御装置30内に格納される。なお、制御データ作成装置21は、作成した加工プログラムを、図示しないデータ管理サーバ内のデータベースに格納してもよい。この場合、制御装置30は、データ管理サーバのデータベースに格納された加工プログラムを読み出してもよい。
本実施形態との関係において、制御データ作成装置21は、製品重心特定部21aと、吸着重心特定部21bと、割付設定部21cとを備えている。製品重心特定部21aは、製品データ作成装置11から製品データを取得する。製品重心特定部21aは、製品データに基づいて、製品Pの重心位置である製品重心を特定する。吸着重心特定部21bは、製品データ上(2次元平面上で表される製品Pの形状を示すデータ)で第1及び第2搬出アーム61a、61bを移動させながら、第1及び第2搬出アーム61a、61bが製品Pを吸着する吸着位置を切り替える。吸着重心特定部21bは、吸着位置毎に、複数の吸着パッド62のうち製品Pを吸着することができる有効吸着パッドを特定し、吸着パッドの集合から計算される重心位置を吸着重心として特定する。割付設定部21cは、吸着重心と製品重心との間の距離が小さくなるように、製品Pに対して第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置を割り付けた制御データを作成する。
なお、割付設定部21cは、吸着位置を割り付けた制御データを作成する他、製品データに基づいて、製品Pを切断するためのレーザビームの切断線及び切断経路をワークW上に割り付けて、加工機50のレーザ切断加工に必要な製品Pの加工データを作成することができる。
つぎに、制御データ作成装置21が制御データを作成する手順を説明する。図4は、製品に対して搬出アームの吸着位置を割り付ける方法を示すフローチャートである。
ステップS10において、制御データ作成装置21は、装置データ及び製品データを取得する。制御データ作成装置21は、装置データを通じて、個々の搬出アーム61a、61bが備える吸着パッド62の個数、個々の吸着パッド62のアーム上での位置、パッド径などを認識することができる。また、制御データ作成装置21は、製品データを通じて、製品Pの形状、大きさなどを認識することができる。
ステップS11において、吸着重心特定部21bは、吸着重心を特定する。図5は、吸着位置毎に吸着重心を特定する処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS110において、吸着重心特定部21bは、第1及び第2搬出アーム61a、61bが製品Pを吸着する吸着位置を設定する。本実施形態では、製品データ上の様々な吸着位置に対して吸着重心を特定することが好ましいことから、第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置の設定は、場所を切り替えながら複数回行われる。以下、図6から図9を参照し、第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置を切り替える方法を説明する。図6から図9は、製品データ上で搬出アームの吸着位置を切り替える方法を説明する図である。
まず、図6に示すように、吸着重心特定部21bは、第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置を第1基準位置に設定する。第1基準位置は、例えば図6に示す製品Pの隅部に設定される。具体的には、製品Pの隅部は、第1及び第2搬出アーム61a、61bが進出する左側、且つ、第1及び第2搬出アーム61a、61bのうち第1搬出アーム61aがある後側、すなわち、図6における製品Pの左下に対応する。吸着重心特定部21bは、第1及び第2搬出アーム61a、61bを第1基準位置に設定すると、第2搬出アーム61bをY軸方向に沿って一定のピッチで移動させることで、第2搬出アーム61bの吸着位置を切り替える。第2搬出アーム61bのY軸方向への移動は、第2搬出アーム61bが製品PにおけるY軸方向の端部位置に到達するまで繰り返される。
第2搬出アーム61bをY軸方向に移動させるピッチは、例えば製品Pの面積に応じて設定することができる。例えば、製品Pの面積が大きい程、第2搬出アーム61bをY軸方向に移動させるピッチを大きくするといった如くである。ピッチの定め方は、後述するX軸方向の移動であっても同様である。
第2搬出アーム61bが製品PにおけるY軸方向の端部位置まで到達すると、吸着重心特定部21bは、図7に示すように、第2搬出アーム61bを第1基準位置まで戻す。そして、吸着重心特定部21bは、第2搬出アーム61bをX軸方向に沿って一定のピッチで移動させることで、第2搬出アーム61bの吸着位置を切り替える。
第2搬出アーム61bが製品PにおけるX軸方向の端部位置まで到達すると、吸着重心特定部21bは、図8に示すように、第1及び第2搬出アーム61a、61bを、第2基準位置(初期位置)へと移動させる。第2基準位置は、第1基準位置よりY軸方向へと一定距離だけオフセットした位置となる。吸着重心特定部21bは、図6及び図7に示したように、第2搬出アーム61bをY軸方向及びX軸方向に沿って一定のピッチで移動させ、第2搬出アーム61bの吸着位置を切り替える。そして、吸着重心特定部21bは、Y軸方向に沿って第2基準位置を更新しながら、第2基準位置が製品PにおけるY軸方向の端部位置に到達するまで、図6及び図7に示す吸着位置の切り替えを行う。
第2基準位置が製品PにおけるY軸方向の端部位置に到達すると、吸着重心特定部21bは、図9に示すように、第1及び第2搬出アーム61a、61bを、第3基準位置へと移動させる。第3基準位置は、第1基準位置よりX軸方向へと一定距離だけオフセットした位置となる。吸着重心特定部21bは、図6及び図7に示したように、第2搬出アーム61bをY軸方向及びX軸方向に沿って一定のピッチで移動させ、第2搬出アーム61bの吸着位置を切り替える。そして、吸着重心特定部21bは、X軸方向に沿って基準位置を更新しながら、基準位置が製品PにおけるX軸方向の端部位置に到達するまで、図6及び図7に示す吸着位置の切り替えを行う。
図10は、有効吸着パッド及び吸着重心を説明する図である。上述のように第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置が切り替えられると、吸着位置毎に、吸着重心特定部21bは、吸着重心Bgを計算する(ステップS111)。吸着重心Bgは、第1及び第2搬出アーム61a、61bが備える全ての吸着パッド62のうち、製品Pを吸着することができる有効吸着パッド62aの集合から計算される重心位置である。
具体的には、吸着重心特定部21bは、第1及び第2搬出アーム61a、61bの備える全ての吸着パッド62のうち、製品Pの外周形状を定める外周線よりも内側に存在する吸着パッド62を、有効吸着パッド62aとして特定する。図10では、ハッチングで示すように、複数の有効吸着パッド62aが特定される。
吸着重心特定部21bは、有効吸着パッド62aに対して外接する四角形状の枠体であるバウンディングボックスBBを生成する。吸着重心特定部21bは、バウンディングボックスBBの重心位置を、吸着重心Bgとして計算する。
なお、吸着重心Bgの計算方法は、バウンディングボックスBBを用いた方法に限らない。例えば、有効吸着パッド62aの吸着力は、有効吸着パッド62aのパッド径に依存することから、以下に示す重心の計算式を用いて、吸着重心Bgを計算してもよい。
xg=(r1・x1+・・・rn・xn)/(r1+・・・+rn)
yg=(r1・x1+・・・rn・xn)/(r1+・・・+rn)
ここで、「xg」は、吸着重心BgのX軸座標であり、「yg」は、吸着重心BgのY軸座標である。x1~xnは、n個の有効吸着パッド62aの各X軸座標であり、y1~ynは、n個の有効吸着パッド62aの各Y軸座標である。r1~rnは、n個の有効吸着パッド62aの各パッド径である。このように、吸着重心Bgは、個々の有効吸着パッド62aの座標位置及び吸着力を考慮して計算してもよい。
図11は、有効吸着パッドを説明する図である。製品Pによっては、製品Pの内部に所要の形状の穴Paを備えることがある。この場合、吸着重心特定部21bは、製品Pの外周線よりも内側に存在する吸着パッド62であっても、吸着パッド62の全部又は一部が穴Paと干渉する吸着パッド62を有効吸着パッド62aとして取り扱わない。これにより、製品Pの吸着に寄与する吸着パッド62のみを、有効吸着パッド62aとして扱うことができる。
また、吸着重心特定部21bは、有効吸着パッド62aの集合から得られる総吸着力を計算する。上述したように、吸着パッド62の吸着力は、有効吸着パッド62aのパッド径に依存する。吸着重心特定部21bは、マップ又は計算式を用いて、有効吸着パッド62aのパッド径から吸着力を特定する。そして、吸着重心特定部21bは、個々の有効吸着パッド62aの吸着力を合算することで、総吸着力を計算する。
さらに、吸着重心特定部21bは、第1及び第2搬出アーム61a、61bによって吸着された状態で製品Pに生じるたわみ量を計算する。例えば、吸着重心特定部21bは、第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置に基づいてたわみが生じる自由端までの長さを求める。そして、吸着重心特定部21bは、自由端までの長さ、ワークWのヤング率、断面2次モーメントに基づいて、たわみ量を計算する。
図5に示すステップS112において、吸着重心特定部21bは、以下に示す3つの要件を具備するか否かを判断する。第1の要件は、各搬出アーム61a、61bに設けられた複数のセンサ63のうち、少なくとも1つのセンサ63が製品Pを検出していることである。第2の要件は、有効吸着パッド62aの集合による総吸着力が製品Pの重量よりも大きいことである。第3の要件は、製品Pに生じるたわみ量が予め設定された許容たわみ量以内となっていることである。
3つの要件を全て具備する場合(ステップS112:YES)、吸着重心特定部21bは、ステップS111の計算結果から、第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置に対応する吸着重心Bgを特定する(ステップS113)。このとき、吸着重心特定部21bは、第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置に対して、吸着重心Bg及び総吸着力を関連付けた上で、これらの情報を記憶する。一方、3つの要件のうちいずれか一つの要件を具備しない場合(S112:NO)、吸着重心特定部21bは、ステップS111の計算結果を、第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置に対応する吸着重心Bgとして特定することなく、次の処理に進む。このように、吸着重心特定部21bは、上述した要件を満たす吸着位置を対象として、吸着重心Bgを特定及び記憶(収集)する処理を行う。
ステップS114では、吸着重心特定部21bは、第1及び第2搬出アーム61a、61bに対する吸着位置の切り替えが終了したか否かを判断する。図6から図9に示す全ての切り替えが終了した場合には、本ルーチンを終了する(S114:YES)。一方
図6から図9に示す全ての切り替えが終了してない場合には、ステップS110の処理に戻り、第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置の設定(切り替え)を行う。
図12は、製品重心と吸着重心との間の距離を説明する図である。ステップS12において、製品重心特定部21aは、製品データに基づいて、製品Pの重心位置である製品重心Pgを特定する。一方、割付設定部21cは、吸着位置毎に特定された吸着重心Bgと、製品重心Pgとの間の距離を特定する。そして、割付設定部21cは、吸着重心Bgと製品重心Pgとの間の距離が最も小さくなる吸着位置を特定する。
ステップS13において、割付設定部21cは、吸着重心Bgと製品重心Pgとの間の距離が最も小さくなる吸着位置が複数存在する場合、各吸着位置において計算された総吸着力を評価する。そして、割付設定部21cは、複数の吸着位置のうち、総吸着力が最も高くなる吸着位置を特定する。
ステップS14において、割付設定部21cは、製品Pに対して割り付ける第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置を特定する。具体的には、吸着重心Bgと製品重心Pgとの間の距離が最も小さくなる吸着位置が一つに定まる場合、割付設定部21cは、この吸着位置を特定する。一方、吸着重心Bgと製品重心Pgとの間の距離が最も小さくなる吸着位置が複数ある場合、割付設定部21cは、総吸着力が最も高くなる吸着位置を特定する。
ステップS15において、割付設定部21cは、特定された第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置を、製品Pに対して割り付けることで制御データを作成する。
このようにして制御データが作成されると、制御データ作成装置21は、吸着位置の制御データ及び製品Pの加工データに基づいて加工プログラムを作成する。作製された加工プログラムは、制御装置30によって利用される。
制御装置30は、加工プログラムに基づいて、加工機50及び製品搬出装置60を制御する。これにより、加工機50は、レーザ加工部52の加工ヘッド52aから射出されるレーザビームを用いて、製品Pの内部形状及び外周形状に応じてワークWを切断する。
レーザビームによって製品Pの外周形状が切断されると、製品PがワークWから完全に切り離される。製品搬出装置60は、第1及び第2搬出アーム61a、61bをX軸方向の左側へと移動して、加工ヘッド52aに向かって進出させる。製品搬出装置60は、第1及び第2搬出アーム61a、61bを吸着位置まで進出させると、吸着パッド62による吸着動作を開始し、製品Pをワーク残材から分離して取り出す。製品搬出装置60は、取り出された製品Pを集積パレット(図示せず)へと搬出して集積する。
このような一連の工程を経て、本実施形態に係るレーザ切断加工方法が実現される。このレーザ切断加工方法は、ワークWに割り付けられた製品Pを切断する毎に行われる。
本実施形態に係る制御データ作成装置21によれば、割付設定部21cが、吸着位置毎に特定された吸着重心Bgに基づいて、製品Pに対して第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置を割り付けた制御データを作成する。
この構成によれば、吸着重心Bgを考慮して第1及び第2搬出アーム61a、61bの吸着位置を設定することができるので、第1及び第2搬出アーム61a、61bによって製品Pを適切に吸着することができる。製品Pを適切に吸着することができるので、製品Pがワーク残材に対して引っ掛かることなく、製品Pを安定して搬出することができる。
本実施形態によれば、割付設定部21cが、吸着重心Bgと製品重心Pgとの間の距離が最も小さくなる吸着位置に基づいて、制御データが作成される。これにより、最もバランスがとれた位置で製品Pを吸着することができる。製品Pをバランスよく吸着することができるので、製品Pがワーク残材に対して引っ掛かることなく、製品Pを安定して搬出することができる。
本実施形態によれば、割付設定部21cが、吸着重心Bgと製品重心Pgとの間の距離が小さくなるように、且つ、製品Pの吸着力が大きくなるように、制御データを作成している。これにより、製品Pをバランスよく吸着することができ、また高い吸着力で製品Pを吸着することができる。その結果、製品Pを安定して搬出することができる。
本実施形態によれば、吸着重心特定部21bは、総吸着力が製品Pの重量よりも大きい吸着位置を対象として、吸着重心Bgを特定する処理を行っている。このため、製品Pを吸着することができないような吸着位置では吸着重心Bgを特定しないので、不要なデータが蓄積されることを抑制することができる。
本実施形態によれば、吸着重心特定部21bは、複数のセンサ63のうち少なくとも1つのセンサ63が製品Pを検出することができる吸着位置を対象として、吸着重心Bgを特定する処理を行っている。複数のセンサ63の全部で製品Pを検出しない場合には、第1及び第2搬出アーム61a、61bによる吸着動作が実行されない。よって、第1及び第2搬出アーム61a、61bによる吸着動作が実行されないような吸着位置では吸着重心Bgを特定しないので、不要なデータが蓄積されることを抑制することができる。
本実施形態によれば、吸着重心特定部21bは、製品Pのたわみ量が予め設定された許容たわみ量以内となる吸着位置を対象として、吸着重心Bgを特定する処理を行っている。この構成によれば、製品PのたわみによってワークWと干渉が発生するような吸着位置では吸着重心Bgを特定しないので不要なデータが蓄積されることを抑制することができる。
なお、上述した実施形態では、1つの製品Pを2つの搬出アーム61a、61bで吸着する例を示した。しかしながら、本実施形態の方法は、1つの製品Pを3つ以上の搬出アームで吸着する場合や、1つの製品Pを1つの搬出アームで吸着する場合において適用してもよい。
また、図11に示す例では、製品Pの内部で穴Paが切り抜かれた状態の製品Pを搬出アーム61a、61bで吸着することを想定している。しかしながら、製品Pの内部にある穴Paを完全に切り抜かずに、ジョイント部を設けて穴Paに相当するワーク領域を残したままとする加工態様も考えられる。この場合、吸着重心特定部21bは、穴Paに存在する吸着パッド62であっても、有効吸着パッド62aとして扱うことが好ましい。ただし、ジョイント部を除く穴Paの切断線上に吸着パッド62が重複する場合、その吸着パッド62は吸着力を発揮しないので、有効吸着パッド62aから除外して扱うことが好ましい。また、製品重心特定部21aは、製品Pの内部に穴Paがないものとして、製品重心を計算することが好ましい。このような演算を行うため、製品データのみならず、製品Pの加工データも参照することが好ましい。
本実施形態によれば、吸着重心特定部21bは、製品データにおける所定の製品隅部、具体的には製品左後方を起点として第1及び第2搬出アーム61a、61bを前後及び左右にそれぞれ移動させて吸着位置の切り替えを行っている。これにより、第1及び第2搬出アーム61a、61b並びに加工ヘッド52aの動きを考慮した、最も効率的に製品Pを搬出することができる位置から、吸着位置の計算を開始することができる。
上述した実施形態では、制御データ作成装置21が、製品データに基づいて製品重心Pgを特定する製品重心特定部21aを備えている。しかしながら、制御データ作成装置21は、製品重心特定部21aを必ずしも備える必要はない。例えば、製品データ作成装置11が作成する製品データに製品重心Pgの情報が含まれているような場合、制御データ作成装置21は、製品データに基づいて製品重心Pgを取得することができる。よって、割付設定部21cは、製品データから取得される製品重心Pgを用いて必要な演算を行うことができる。ただし、制御データ作成装置21が製品重心特定部21aを備える場合には、製品データのみならず、製品Pの加工データに基づいて製品重心を特定することができるので、搬出アーム61a、61bが実際に吸着する製品形状に応じた製品重心Pgを精度よく特定することができる。
(第2の実施形態)
図13は、第2の実施形態に係る制御データ作成装置及び加工システムの構成を示すブロック図である。本実施形態に係る制御データ作成装置21は、加工機50によって板状のワークWから切断された製品Pを、製品搬出装置60が取り出して搬出するための制御データを作成する装置である。製品搬出装置60は、ワーク平面に沿って移動自在に構成され、ワークWと対向する面に製品Pを吸着する複数の吸着パッド66が設けられた搬出アーム65a、65b、65cを備えている。制御データ作成装置21は、製品データ上で搬出アーム65a、65b、65cを移動させて搬出アーム65a、65b、65cが製品Pを吸着する吸着位置を切り替え、吸着位置毎に吸着状態を評価するための指標を特定する特定部と、吸着位置毎に特定された指標のそれぞれに基づいて、製品Pに対して吸着位置を割り付けた制御データを作成する割付設定部21cと、を備えている。
本実施形態において、特定部は、複数の吸着パッド66のうち製品Pを吸着することができる有効吸着パッドの集合から計算される総吸着力を、指標として特定する吸着力特定部21dを含む。割付設定部21cは、総吸着力が最も大きい吸着位置に基づいて、制御データを作成する。
以下、制御データ作成装置及び加工システムを包括する全体システムについて説明する。全体システムは、CAD10、CAM20、制御装置30、及び加工システム40を主体に構成されている。なお、第1の実施形態と重複する内容については説明を省略することとし、相違点を中心に説明を行う。
加工システム40は、加工機50と、製品搬出装置60とを備えている。
加工機50は、レーザ加工部53を備えるレーザ加工機である。レーザ加工部53は、レーザビームにより、ワークWに対してレーザ切断加工を行う。
図14は、製品搬出装置を構成する第1、第2及び第3搬出アームを説明する図である。製品搬出装置60は、ワークWから切り出された製品Pをワーク残材から分離して取り出す第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cを備えている。
第1搬出アーム65aは、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの中で最も大きな面積を有する搬出アームである。第2及び第3搬出アーム65b、65cは、第1搬出アーム65aを隔てて左右の両側にそれぞれ配置されている。第1搬出アーム65aと、第2及び第3搬出アーム65b、65cとは一対の伸縮ロッド68でそれぞれ連結されている。
伸縮ロッド68は、最も縮んだ状態と、最も伸びた状態と、これら2つの状態の間の任意の状態とすることができる。伸縮ロッド68を最も縮んだ状態とすると、第2及び第3搬出アーム65b、65cは、第1搬出アーム65aの側方に隣接した状態、すなわち閉じた状態となる。一方、伸縮ロッド68を最も伸びた状態とすると、第2及び第3搬出アーム65b、65cは、第1搬出アーム65aから所定距離だけ離間した状態、すなわち開いた状態となる。
第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cは、製品Pを吸着するための複数の吸着パッド66を備えている。複数の吸着パッド66は、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cにおけるワークWと対向する面に設けられている。吸着パッド66には、吸着オンオフが同期して制御される複数の小径パッドからなるマルチパッド66aが含まれている。また、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cにおけるY軸方向の中央には、複数のセンサ67がX軸方法に並ぶように設けられている。個々のセンサ67は、製品Pの有無を検出するためのセンサである。
第1搬出アーム65aは、X軸、Y軸及びZ軸方向へとそれぞれ移動自在に構成されている。また、第1搬出アーム65aは、第1搬出アーム65aの中心位置であるアーム中心Agを中心に水平面内で回転自在であり、正逆それぞれ90度の範囲(180度の範囲)で水平回転することができる。第2及び第3搬出アーム65b、65cは、伸縮ロッド68を介して第1搬出アーム65aと連結されている。そのため、第1搬出アーム65aが移動及び回転すると、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの全体が移動及び回転する。なお、アーム中心Agは、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65c全体の中心位置でもある。
製品Pの搬出を行う際には、制御装置30の制御のもと、製品搬出装置60は、第1搬出アーム65aを前後及び左右に移動させたり、水平回転させたりすることで、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cを製品Pの上方へと位置させる。また、製品搬出装置60は、製品Pのサイズに応じて伸縮ロッド68を伸縮させ、第1搬出アーム65aに対して第2及び第3搬出アーム65b、65cを開閉する。製品搬出装置60は、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cを用いて製品Pを吸着し、製品Pをワーク残材から分離して取り出す。製品搬出装置60は、取り出した製品Pを集積パレット(図示せず)へと搬出して集積する。
以下、本実施形態の特徴の一つである、CAM20の制御データ作成装置21について説明する。制御データ作成装置21は、製品重心特定部21aと、吸着力特定部21dと、割付設定部21cとを備えている。製品重心特定部21aは、製品データ作成装置11から製品データを取得する。製品重心特定部21aは、製品データに基づいて、製品Pの重心位置である製品重心を特定する。吸着重心特定部21bは、製品データ上で第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cを移動させながら、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cが製品Pを吸着する吸着位置を切り替える。吸着重心特定部21bは、吸着位置毎に、複数の吸着パッド66のうち製品Pを吸着することができる有効吸着パッドを特定し、有効吸着パッドの集合から計算される総吸着力を特定する。割付設定部21cは、総吸着力が最も大きくなる吸着位置に基づいて、製品Pに対して第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの吸着位置を割り付けた制御データを作成する。
つぎに、制御データ作成装置21が制御データを作成する手順を説明する。図15は、製品に対して搬出アームの吸着位置を割り付ける方法を示すフローチャートである。図16から図18は、製品サイズと吸着位置の特定方法との関係を説明する図である。
ステップS20において、制御データ作成装置21は、装置データ及び製品データを取得する。制御データ作成装置21は、装置データを通じて、個々の搬出アーム65a、65b、65cが備える吸着パッド66の個数、個々の吸着パッド66のアーム上での位置、パッド径などを認識することができる。また、制御データ作成装置21は、製品データを通じて、製品Pの形状、大きさなどを認識することができる。
ステップS21において、制御データ作成装置21は、製品Pをサイズで分類する。制御データ作成装置21は、ワークWの長手方向のサイズが第1サイズLa未満の場合、このワークWを小物と分類する。図16に示すように、第1サイズLaは、伸縮ロッド68の伸縮方向における第1搬出アーム65aのサイズに相当する。制御データ作成装置21は、ワークWの長手方向のサイズが第1サイズLa以上、第2サイズLb未満の場合、このワークWを中物と分類する。図17に示すように、第2サイズLbは、伸縮ロッド68が最も縮んだ状態において、伸縮ロッド68の伸縮方向における第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cのサイズに相当する。制御データ作成装置21は、ワークWの長手方向のサイズが第2サイズLb以上の場合、このワークWを大物と分類する。
ステップS22において、制御データ作成装置21は、製品データ上で第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの吸着位置を切り換え、各吸着位置における総吸着力を計算する。総吸着力の計算では、製品サイズの分類に応じて、吸着位置の切り換え方法が相違する。
ここで、総吸着力は、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cにおける有効吸着パッドの集合から得られる吸着力の合算のことである。なお、有効吸着パッドの概念は、第1実施形態と同様であり、その詳細な説明は省略する。
以下、図16を参照し、小物と分類された製品Pについて説明する。制御データ作成装置21は、第1搬出アーム65aの吸着位置を基準位置に設定する。基準位置は、第1搬出アーム65aの中心であるアーム中心Agと、製品重心Pgとが一致する位置である。
このとき、第2及び第3搬出アーム65b、65cは、第1搬出アーム65aに対して閉じた状態とする。また、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの回転状態は、初期状態、すなわち0度(回転なし)とする。
まず、制御データ作成装置21は、基準位置における総吸着力を計算する。有効吸着パッドの個数は総吸着力と相関があるので、本実施形態における総吸着力の計算は、有効吸着パッドの個数をカウントすることより行われる。
つぎに、制御データ作成装置21は、例えば1mmといった所定の距離ピッチでアーム中心AgをX軸方向及びY軸方向にそれぞれ移動させ、これにより、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの吸着位置を切り換える。制御データ作成装置21は、個々の吸着位置において総吸着力の計算をそれぞれ行う。アーム中心Agを移動させる範囲は、製品重心Pgを中心とする所定の範囲、例えばX軸方向に±100mm、Y軸方向に±100mmの範囲とする。
制御データ作成装置21は、0度以外にも、0度から90度まで間の第1角度α1、及び90度の2つの回転パターンを設定し、個々の回転パターンにおいて、上述の通りX軸及びY軸方向への吸着位置の切り換えを行う。なお、図16に示すよう、第1角度α1は、センサ67とマルチパッド66aとの関係により決定される角度、例えば40.6度である。
図17を参照し、中物と分類された製品Pについて説明する。中物の製品Pに対する総吸着力の計算は、上述した小物の製品Pにおける計算方法と同じであるが、角度パターンが相違する。
具体的には、制御データ作成装置21は、0度、0度から90度までの間の正の第2角度α2、90度、0度から-90度までの間にある負の第2角度α2の4つの回転パターンを設定する。そして、制御データ作成装置21は、個々の回転パターンにおいて、上述の通りX軸及びY軸方向への吸着位置の切り換えを行う。図17に示すように、第2角度α2は、センサ67とマルチパッド66aとの関係により決定される角度、例えば59.72度である。
図18を参照し、大物と分類された製品Pについて説明する。制御データ作成装置21は、第1搬出アーム65aの吸着位置を基準位置に設定する。基準位置は、第1搬出アーム65aの中心であるアーム中心Agと、製品重心Pgとが一致する位置である。
このとき、第2及び第3搬出アーム65b、65cは、第1搬出アーム65aに対して閉じた状態とする。また、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの回転状態は、初期状態、すなわち0度(回転なし)とする。
まず、制御データ作成装置21は、基準位置における総吸着力を計算する。
つぎに、制御データ作成装置21は、例えば1mmといった所定の距離ピッチでアーム中心AgをX軸方向及びY軸方向にそれぞれ移動させ、これにより、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの吸着位置を切り換える。制御データ作成装置21は、個々の吸着位置において総吸着力の計算をそれぞれ行う。アーム中心Agを移動させる範囲は、製品重心Pgを中心とする所定の範囲、例えばX軸方向に±100mm、Y軸方向に±100mmの範囲とする。
制御データ作成装置21は、個々のXYパターン毎に、例えば1度といった所定の角度ピッチで第1搬出アーム65aを正方向及び負方向にそれぞれ回転させ、これにより、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの吸着位置を切り換える。回転を行う範囲は、0度を境として、正方向に50度、負方向に50度の範囲とする。
さらに、制御データ作成装置21は、第2及び第3搬出アーム65b、65cが閉じた状態以外にも、第2及び第3搬出アーム65b、65cが開いた状態でも、上述のXYパターン及び角度パターンに従って吸着位置を切り換えながら、総吸着力の計算を行う。第2及び第3搬出アーム65b、65cが開いた状態とは、製品Pのサイズに応じた最大の位置、例えば製品Pの外縁よりも-10mmとなる位置まで、第2及び第3搬出アーム65b、65cが開いた状態をいう。なお、伸縮ロッド68を最も伸ばした状態で、第2搬出アーム65bから第3搬出アーム65cまでのサイズが製品Pの長手方向のサイズよりも小さい場合は、伸縮ロッド68が最も開いた状態とする。このように、本実施形態では、第2及び第3搬出アーム65b、65cの開閉の切り換えも、吸着位置の切り換えに含まれるものとする。
ステップS23において、制御データ作成装置21は、上述の通り各吸着位置で計算された複数の総吸着力を評価する。上述した通り、制御データ作成装置21は、総吸着力として有効吸着パッドの個数を計算している。よって、このステップS23では、吸着位置毎に、有効吸着パッドの個数を評価する。
ステップS24では、制御データ作成装置21は、最も総吸着力の高い吸着位置、すなわち、有効吸着パッドの個数が最も多くなる吸着位置を特定する。なお、有効吸着パッドの個数が最多となる吸着位置が複数ある場合、制御データ作成装置21は、以下に示す1~3のいずれか一つ、または複数の条件を具備する吸着位置を特定する。
(1)有効吸着パッドの総吸着力を実際に計算し、最も高い総吸着力となるもの
(2)有効吸着パッドの各パッド面積を合算したエリア(面積)が大きいもの
(3)アーム中心Agと製品重心Pgとが近いもの
ステップS25において、制御データ作成装置21は、特定された第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの吸着位置を、製品Pに対して割り付けることで制御データを作成する。
このようにして制御データが作成されると、制御データ作成装置21は、吸着位置の制御データ及び製品Pの加工データに基づいて加工プログラムを作成する。作製された加工プログラムは、制御装置30によって利用される。
本実施形態に係る制御データ作成装置21において、割付設定部21cは、吸着位置毎に特定された総吸着力に基づいて、製品Pに対して第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの吸着位置を割り付けた制御データを作成する。
この構成によれば、総吸着力を考慮して第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの吸着位置を設定することができるので、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cによって製品Pを適切に吸着することができる。製品Pを適切に吸着することができるので、製品Pがワーク残材に対して引っ掛かることなく、製品Pを安定して搬出することができる。
本実施形態によれば、割付設定部21cが、総吸着力が最も大きくなる吸着位置に基づいて、制御データが作成される。これにより、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cから最も大きい総吸着力が得られる位置で製品Pを吸着することができる。製品Pを適切に吸着することができるので、製品Pがワーク残材に対して引っ掛かることなく、製品Pを安定して搬出することができる。
本実施形態において、吸着力特定部21dは、製品データ上で第1搬出アーム65aの移動及び回転、並びに伸縮ロッド68による第2及び第3搬出アーム65b、65cの移動を行うことで、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cが製品Pを吸着する吸着位置を切り替える。そして、吸着力特定部21dは、吸着位置毎に、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cにおける有効吸着パッドから総吸着力を特定する。
この構成によれば、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの回転及び伸縮動作を考慮して、吸着位置を適切に切り換えることができる。これにより、各吸着位置における評価を適切に行うことができる。
本実施形態において、製品Pの長手方向のサイズが第1サイズLa未満の場合、吸着力特定部21dは、アーム中心Agと製品重心Pgとを一致させた状態で、0度、0度から90度の間の第1角度α1、及び90度を含む3つの角度パターンで第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cを回転させる回転処理と、角度パターン毎に、前後及び左右に沿って所定の移動ピッチで第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cを移動させる移動処理と、を行うことにより、吸着位置を切り替える。
この構成によれば、第1搬出アーム65aが製品Pの全域を網羅するように、吸着位置が切り換えられる。これにより、製品Pに対する第1搬出アーム65aの吸着位置を適切に切り換えることができる。
本実施形態において、製品Pの長手方向のサイズが第1サイズLa以上であって第2サイズLb未満の場合、吸着力特定部21dは、アーム中心Agと製品重心Pgとを一致させた状態で、0度、0度から90度の間の正の第2角度α2、90度、及び0度から-90度の間の負の第2角度α2を含む4つの角度パターンで第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cを回転させる回転処理と、角度パターン毎に前後及び左右に沿って所定の移動ピッチで第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cを移動させる移動処理とを行うことにより、吸着位置を切り替える。
この構成によれば、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cが製品Pの全域を網羅するように、吸着位置が切り換えられる。これにより、製品Pに対する第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cの吸着位置を適切に切り換えることができる。
本実施形態において、ワークの長手方向のサイズが前記第2サイズ以上の場合、吸着力特定部21dは、アーム中心Agと製品重心Pgとを一致させた状態で、伸縮ロッド68が最も縮んだ状態と、伸縮ロッド68を伸ばした状態とを含む2つの伸縮パターンで、第1搬出アーム65aに対して第2及び第3搬出アーム65b、65cを移動させる伸縮処理と、伸縮パターン毎に前後及び左右に沿って所定の距離ピッチで第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cを移動させる移動処理と、所定の距離ピッチで第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cを移動させる度に、所定の角度ピッチで第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cを回転させる回転処理とを行うことにより、吸着位置を切り替える。
この構成によれば、第2及び第3搬出アーム65b、65cの開閉も考慮することで、第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cが製品Pの全域をカバーするように、吸着位置が切り換えられる。これにより、製品Pに対する第1、第2及び第3搬出アーム65a、65b、65cを適切に切り換えることができる。
なお、第1の実施形態と、第2の実施形態とは相互に共通する概念を備えており、それぞれの実施形態に示す手法を相互に利用することができる。
上記のように、本発明の実施形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
10 CAD
11 製品データ作成装置
20 CAM
21 制御データ作成装置
21a 製品重心特定部
21b 吸着重心特定部
21c 割付設定部
21d 吸着力特定部
22 入力装置
23 表示装置
30 制御装置
40 加工システム
50 加工機
51 パンチ加工部
52 レーザ加工部
52a 加工ヘッド
53 レーザ加工部
60 製品搬出装置
61a、61b 第1及び第2搬出アーム
62 吸着パッド
63 センサ
65a、65b、65c 第1、第2及び第3搬出アーム
66 吸着パッド
66a マルチパッド
67 センサ

Claims (17)

  1. 加工機によって板状のワークから切断された製品を、製品搬出装置が取り出して搬出するための制御データを作成する制御データ作成装置において、
    前記製品搬出装置は、
    ワーク平面に沿って移動自在に構成され、前記ワークと対向する面に前記製品を吸着する複数の吸着パッドが設けられた搬出アームを備え、
    前記制御データ作成装置は、
    前記製品データ上で前記搬出アームを移動させて前記搬出アームが前記製品を吸着する吸着位置を切り替え、前記吸着位置毎に吸着状態を評価するための指標を特定する特定部と、
    前記吸着位置毎に特定された前記指標のそれぞれに基づいて、前記製品に対して前記吸着位置を割り付けた制御データを作成する割付設定部と、
    を備える制御データ作成装置。
  2. 前記特定部は、
    前記複数の吸着パッドのうち前記製品を吸着することができる有効吸着パッドの集合から計算される重心位置である吸着重心を、前記指標として特定する吸着重心特定部を含み、
    前記割付設定部は、
    前記吸着重心と前記製品の重心位置である製品重心との間の距離が小さくなるように、前記制御データを作成する
    請求項1記載の制御データ作成装置。
  3. 前記割付設定部は、
    前記吸着重心と前記製品重心との間の距離が最も小さくなる前記吸着位置に基づいて、前記制御データを作成する
    請求項2記載の制御データ作成装置。
  4. 前記吸着重心特定部は、
    前記吸着位置毎に、前記有効吸着パッドの集合から得られる総吸着力をさらに特定し、
    前記割付設定部は、
    前記吸着重心と前記製品重心との間の距離が小さく、且つ前記総吸着力が大きくなるように、前記制御データを作成する
    請求項2記載の制御データ作成装置。
  5. 前記割付設定部は、
    前記吸着重心と前記製品重心との間の距離が最も小さくなる前記吸着位置が複数存在する場合には、複数の前記吸着位置の中で、前記総吸着力が最も大きくなる前記吸着位置に基づいて、前記制御データを作成する
    請求項4記載の制御データ作成装置。
  6. 前記吸着重心特定部は、
    前記総吸着力が前記製品の重量よりも大きくなる前記吸着位置を対象として、前記吸着重心を特定する処理を行う
    請求項4記載の制御データ作成装置。
  7. 前記搬出アームは、前記ワークと対向する面に、前記製品を検出する複数のセンサを備え、
    前記吸着重心特定部は、
    前記複数のセンサのうち少なくとも1つのセンサが前記製品を検出することができる前記吸着位置を対象として、前記吸着重心を特定する処理を行う
    請求項2から6いずれか一項記載の制御データ作成装置。
  8. 前記吸着重心特定部は、
    前記搬出アームによって吸着された状態で前記製品に生じるたわみ量を演算し、
    前記たわみ量が予め設定された許容たわみ量以内となる前記吸着位置を対象として、前記吸着重心を特定する処理を行う
    請求項2から7いずれか一項記載の制御データ作成装置。
  9. 前記搬出アームは、
    前記ワーク平面に沿って前後及び左右に移動自在な第1搬出アームと、
    前記ワーク平面に沿って前後及び左右に移動自在な第2搬出アームと、を含み、
    前記吸着重心特定部は、
    前記製品データ上で前記第1及び第2搬出アームを移動させて前記第1及び第2搬出アームが前記製品を吸着する吸着位置を切り替え、
    前記吸着位置毎に、前記第1及び第2搬出アームにおける前記有効吸着パッドに基づいて前記吸着重心を特定する
    請求項2から8いずれか一項記載の制御データ作成装置。
  10. 前記吸着重心特定部は、
    前記製品データにおける所定の製品隅部を起点として前記第1及び第2搬出アームを前後及び左右にそれぞれ移動させて前記吸着位置の切り替えを行う
    請求項9記載の制御データ作成装置。
  11. 前記特定部は、
    前記複数の吸着パッドのうち前記製品を吸着することができる有効吸着パッドの集合から計算される総吸着力を、前記指標として特定する吸着力特定部を含み、
    前記割付設定部は、
    前記総吸着力が最も大きくなる前記吸着位置に基づいて、前記制御データを作成する
    請求項1記載の制御データ作成装置。
  12. 前記搬出アームは、
    前記ワーク平面に沿って前後及び左右に移動自在、且つ、前記ワーク平面と平行な面内で回転自在な第1搬出アームと、
    前記第1搬出アームを隔てて両側に配置され、伸縮ロッドを介して前記第1搬出アームに対して移動自在に連結される第2及び第3搬出アームと、を含み、
    前記吸着力特定部は、
    前記製品データ上で前記第1搬出アームの移動及び回転、並びに前記伸縮ロッドによる前記第2及び第3搬出アームの移動を行うことで、前記第1、第2及び第3搬出アームが前記製品を吸着する吸着位置を切り替え、
    前記吸着位置毎に、前記第1、第2及び第3搬出アームにおける前記有効吸着パッドに基づいて前記総吸着力を特定する
    請求項11記載の制御データ作成装置。
  13. 前記伸縮ロッドの伸縮方向における前記第1搬出アームのサイズを第1サイズとしたときに、前記製品の長手方向のサイズが前記第1サイズ未満の場合、
    前記吸着力特定部は、
    前記搬出アームの中心位置であるアーム中心と前記製品の重心位置である製品重心とを一致させた状態で、0度、0度から90度の間の第1角度、及び90度を含む3つの角度パターンで前記搬出アームを回転させる回転処理と、
    前記角度パターン毎に、前後及び左右に沿って所定の移動ピッチで前記搬出アームを移動させる移動処理と、
    を行うことにより、前記吸着位置を切り替える
    請求項12記載の制御データ作成装置。
  14. 前記伸縮ロッドが最も縮んだ状態において、前記伸縮ロッドの伸縮方向における前記第1、第2及び第3搬出アームのサイズを第2サイズとしたときに、前記製品の長手方向のサイズが前記第1サイズ以上であって前記第2サイズ未満の場合、
    前記吸着力特定部は、
    前記アーム中心と前記製品重心とを一致させた状態で、0度、0度から90度の間の正の第2角度、90度、及び0度から-90度の間の負の第2角度を含む4つの角度パターンで前記搬出アームを回転させる回転処理と、
    前記角度パターン毎に、前後及び左右に沿って所定の移動ピッチで前記搬出アームを移動させる移動処理と、
    を行うことにより、前記吸着位置を切り替える
    請求項13記載の制御データ作成装置。
  15. 前記製品の長手方向のサイズが前記第2サイズ以上の場合、
    前記吸着力特定部は、
    前記アーム中心と前記製品重心とを一致させた状態で、前記伸縮ロッドが最も縮んだ状態と、前記伸縮ロッドを伸ばした状態とを含む2つの伸縮パターンで、前記第1搬出アームに対して前記第2及び第3搬出アームを移動させる伸縮処理と、
    前記伸縮パターン毎に、前後及び左右に沿って所定の距離ピッチで前記搬出アームを移動させる移動処理と、
    前記所定の距離ピッチで前記搬出アームを移動させる度に、所定の角度ピッチで前記搬出アームを回転させる回転処理と、
    を行うことにより、前記吸着位置を切り替える
    請求項14記載の制御データ作成装置。
  16. 前記製品の形状を含む製品データに基づいて、前記製品重心を特定する製品重心特定部をさらに有する
    請求項2から10、13から15いずれか一項記載の制御データ作成装置。
  17. 加工機によって板状のワークから切断された製品を、製品搬出装置が取り出して搬出するための制御データを作成する制御データ作成方法において、
    前記製品搬出装置は、
    ワーク平面に沿って移動自在に構成され、前記ワークと対向する面に前記製品を吸着する複数の吸着パッドが設けられた搬出アームを備え、
    前記制御データ作成方法は、
    コンピュータが、
    前記製品データ上で前記搬出アームを移動させて前記搬出アームが前記製品を吸着する吸着位置を切り替え、前記吸着位置毎に吸着状態を評価するための指標を特定し、
    前記吸着位置毎に特定された前記指標のそれぞれに基づいて、前記製品に対して前記吸着位置を割り付けた制御データを作成する
    制御データ作成方法。
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